JP2513685B2 - 位置検出装置 - Google Patents

位置検出装置

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JP2513685B2 JP11345087A JP11345087A JP2513685B2 JP 2513685 B2 JP2513685 B2 JP 2513685B2 JP 11345087 A JP11345087 A JP 11345087A JP 11345087 A JP11345087 A JP 11345087A JP 2513685 B2 JP2513685 B2 JP 2513685B2
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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、位置指示器により指示されたタブレット上
の位置を数値化するとともに、複数の位置指示器のう
ち、いずれが使用されているかを検出し得る位置検出装
置に関するものである。
(従来の技術) 従来のこの種の位置検出装置としては、平板状をなし
且つ位置によって位相の異なる交流磁界を発生するタブ
レットと、該タブレットの基本周波数に同調するように
設定されたコイルとコンデンサとからなる共振回路を有
する位置指示器と、タブレットに位相の異なる交流磁界
を発生させるための駆動回路と、位置指示器の共振回路
と接続されその検出信号を駆動回路より供給される基準
励磁位相で位相検波する位相検波器と、該位相検波器の
検波出力から位置指示器の指示位置の座標を識別し、そ
の座標情報を出力する処理装置とよりなるものがあった
(特開昭57−94890号公報参照)。
また、従来の他の位置検出装置としては、一定間隔で
並ぶ導体群を互いに絶縁して行及び列に配置したタブレ
ットと、駆動用電池、制御回路、可変周波数発振器、周
波数切換スイッチ及び交流磁界発生用コイルを有し、前
記タブレットに押し付けたり離したりすることにより周
波数切換スイッチがオン/オフして可変周波数発振器の
周波数が切換わる位置指示器と、該位置指示器の発生す
る交流磁界により各導体に生じた誘導起電力及びその周
波数を検出し、位置指示器のタブレット上の座標値を算
出するとともに誘導起電力の周波数を予め定められた値
に変換する手段とを備えたものがあった(特開昭60−21
5230号公報参照)。
また、従来のさらに他の位置検出装置としては、複数
の文字や記号等の情報を行列状に配列した文字板(タブ
レット)の各行に対応させて駆動線を配置するとともに
各列に対応させてセンス線を配置し、該各駆動線に高周
波電流を順次流しておき、通常は前記高周波電流に共振
せず、先端部を押圧した時のみ前記高周波電流に共振す
る共振回路を備えた位置指示器で、前記タブレット上の
任意の情報を押圧して指示した時、該位置指示器内で構
成される共振回路と駆動線及びセンス線との間の相互誘
導により誘導電圧が発生したセンス線の位置並びにその
際の駆動線の位置より、前記位置指示器で指示された情
報の行及び列、即ち位置指示器の押圧座標を検出するよ
うになしたものがあった(特開昭59−3537号公報参
照)。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、前述した従来の第1の装置では、位置
指示器の共振回路と位相検波器との間に接続のためのコ
ードが必要となり、からみついてじゃまとなったり、疲
労により断線したりする等、その取扱いに手間がかかる
外、位置指示器に対する操作状態、例えば位置指示器を
タブレットに押し付けること等により測定すべき位置を
確定する操作状態(ペンダウン状態)を検出することが
全くできないという問題があった。また、従来の第2の
装置では、コードレスとすることが可能であるが、位置
指示器に対する操作状態を検出するためには、該位置指
示器に駆動用電池、制御回路、可変周波数発振器等を設
ける必要があり、その分、位置指示器は重量が重くしか
も大型となって操作性が悪くなり、また、駆動用電池の
交換や充電が必要となって取扱いが煩わしいという問題
があった。さらにまた、従来の第3の装置では、コード
レスとすることが可能であり、位置指示器をタブレット
に押し付けた状態を検出するために位置指示器に駆動用
電池、制御回路、可変周波数発振器等を設ける必要もな
いが、逆に位置指示器をタブレットに押し付けない状態
ではその位置を全く検出できず、測定すべき位置を確定
する前にその位置を確認することが全くできないという
問題があった。
また、前述したいずれの装置においても位置検出のた
めに位置指示器とタブレットとの間でやりとりする信号
は一種類しかなく、複数の位置指示器毎に該信号を変え
て使用するようなことができないため、いずれの位置指
示器を使用しているかという情報を処理装置又はその上
位装置側に伝送するためには、位置検出用とは別のコー
ドを用いるか又は赤外線等の無線信号の送受信装置を用
いる必要があり、位置指示器の構成を複雑にし且つその
操作性を悪くするという問題があった。
本発明は、位置指示器がどこにも接続されず操作性が
良く、高精度な位置検出が可能であり、しかも複数の位
置指示器のうちで使用中の位置指示器を検出し得る位置
検出装置を提供することを目的とする。
また、本発明は、位置指示器がどこにも接続されず操
作性が良く、また、高精度な位置検出が可能であり、し
かも複数の位置指示器のうちで使用中の位置指示器を検
出し得るとともに、各位置指示器に対する操作状態を検
出し得る位置検出装置を提供することを目的とする。
(課題を解決するための手段) 本発明では前記目的を達成するため、第1発明とし
て、位置指示器とタブレットとの間で信号を授受し、該
位置指示器によって指示されたタブレット上の座標値を
検出する位置検出装置であって、定常的に閉でありタブ
レットに対しその測定すべき位置を指示する互いに内部
の損失が異なる複数の同調回路うちの1つをそれぞれ有
する複数の位置指示器と、複数のループコイルから構成
され、前記複数の同調回路が同調し得る電波を発生する
電波発生手段及び前記複数の同調回路のいずれかから反
射される前記同調に起因する電波を検出する電波検出手
段を有するタブレットと、前記電波検出手段を構成する
複数のループコイルに前記反射によって誘導される複数
の誘導電圧より、前記複数のループコイルの配設間隔よ
り細かい精度で前記位置指示器の前記タブレット上の指
示位置の座標値を求める座標算出手段と、前記電波検出
手段を構成するループコイルに前記反射によって誘導さ
れる誘導電圧の減衰より、前記タブレットに反射された
電波が前記複数の同調回路のいずれから反射された電波
であるかを検出し、使用中の位置指示器を識別する位置
指示器識別手段とを備えた位置検出装置を提案する。
また、本発明では前記目的を達成するため、第2発明
として、位置指示器とタブレットとの間で信号を授受
し、該位置指示器によって指示されたタブレット上の座
標を検出する位置検出装置であって、定常的に閉であり
タブレットに対しその測定すべき位置を指示するととも
に操作者が操作しない状態を通知する互いに内部の損失
が異なる複数の第1の同調回路のうちの1つと、操作者
の操作によって構成され前記第1の同調回路と同調周波
数が異なりタブレットに対しその測定すべき位置を指示
するとともに操作者が操作をした状態を通知する互いに
内部の損失が異なる複数の第2の同調回路のうちの1つ
とをそれぞれ有する複数の位置指示器と、複数のループ
コイルから構成され、前記複数の第1及び第2の同調回
路が同調し得る電波を発生する電波発生手段並びに前記
複数の第1又は第2の同調回路のいずれかから反射され
る前記同調に起因する電波を検出する電波検出手段を有
するタブレットと、前記電波検出手段を構成する複数の
ループコイルに前記反射によって誘導される複数の誘導
電圧より、前記複数のループコイルの配設間隔より細か
い精度で前記位置指示器の前記タブレット上の指示位置
の座標値を求める座標算出手段と、前記電波検出手段を
構成するループコイルに前記反射によって誘導される誘
導電圧の減衰より、前記タブレットに反射された電波が
前記複数の第1又は第2の同調回路のいずれから反射さ
れた電波であるかを検出し、使用中の位置指示器を識別
する位置指示器識別手段と、前記電波発生手段を構成す
るループコイルにより発生する電波と前記電波検出手段
を構成するループコイルに前記反射によって誘導される
誘導電圧との位相差より、前記タブレットに反射された
電波が前記複数の第1又は第2の同調回路のいずれかか
ら反射された電波であるかを検出し、使用中の位置指示
器に対して操作者の操作がなされたか否かを検出する操
作状態検出手段とを備えた位置検出装置を提案する。
(作用) 第1発明によれば、タブレットの複数のループコイル
から構成される電波発生手段より電波が発生すると、該
電波はタブレット上で位置指定を行う複数の位置指示器
のうちの一の位置指示器の同調回路を励振し、該同調回
路より同様な電波を反射させる。前記一の位置指示器の
同調回路より反射される電波は徐々に減衰し、該減衰す
る電波はタブレットの複数のループコイルから構成され
る電波検出手段で検出され、さらに座標算出手段によっ
て前記一の位置指示器の前記タブレット上の指示位置の
座標値が前記複数のループコイルの配設間隔より細かい
精度で算出される。一方、電波検出手段で検出される電
波の減衰は同調回路内の損失に従う。複数の位置指示器
のそれぞれにおける同調回路の損失は互いに異なるた
め、電波の減衰も各位置指示器毎に異なる。電波検出手
段で検出された電波の減衰より、前記複数の同調回路の
いずれから反射された電波であるかが位置指示識別手段
によって検出され、使用中の位置指示器が識別される。
また、第2発明によれば、使用中の位置指示器に対し
操作者の操作がなされていなければ、該使用中の位置指
示器における同調回路は第1の同調回路であるが、操作
者の操作がなされると第2の同調回路に切り替わる。こ
の際、電波発生手段を構成するループコイルより発生す
る電波と前記電波検出手段を構成するループコイルに前
記反射によって誘導される誘導電圧との位相差は同調回
路の同調周波数に従うため、該位相差より操作状態検出
手段によって使用中の位置指示器よりタブレットに反射
された電波が第1又は第2の同調回路のいずれから反射
された電波であるかが検出され、使用中の位置指示器に
対して操作者の操作がなされたか否かが検出される。
(実施例) 第1図は本発明の位置検出装置の第1の実施例を示す
もので、図中、1は位置検出部、2は選択回路、3は送
受切替回路、4及び5は位置指示器、6は送信回路、7
は受信回路、8は処理装置である。
位置検出部1は、互いに平行な導体を有する多数、例
えば48本のループコイル11−1,11−2,……11−48が、図
中、矢印イ方向(以下、位置検出方向と称す。)に並設
されてなっている。また、各ループコイル11−1〜11−
48は互いに平行で且つ重なり合う如く配置されている。
なお、ここでは各ループコイル11−1〜11−48を1ター
ンで構成したが、必要に応じて複数ターンとなしても良
い。該位置検出部1としては、例えば周知のプリント基
板にエッチング加工を施すこと等によって形成した多数
の平行な導体をジャンパ線等で接続することにより、前
記多数のループコイルとなしたものを用いることができ
る。
選択回路2は、前記多数のループコイル11−1〜11−
48より一のループコイルを順次選択するものであり、前
記ループコイル11−1〜11−48の一端は一の端子群21に
それぞれ接続され、また、他端は他の端子群22にそれぞ
れ接続されている。端子群21に対応する選択接点23及び
端子群22に対応する選択接点24は互いに連動し、処理装
置8からの情報に基づいて動作し、一のループコイルを
選択する如くなっている。該選択回路2は、周知のマル
チプレクサを多数組合せることによって実現される。
送受切替回路3は、前記選択回路2によって選択され
た一のループコイルを送信回路6及び受信回路7に交互
に接続するものであり、前記選択回路2の選択接点23及
び24は、選択接点31及び32にそれぞれ接続されている。
また、送信回路6の2つの出力端子は端子33,35に接続
され、また、受信回路7の2つの入力端子は端子34,36
に接続されている。前記端子33,34に対応する選択接点3
1及び端子35,36に対応する選択接点32は互いに連動し、
後述する送受切替信号に基づいて動作し、送信及び受信
を切替える如くなっている。なお、該送受切替回路3も
周知のマルチプレクサによって実現される。
位置指示器4はスタイラスペン(以下、単にペンと称
す。)であり、また、位置指示器5はカーソルであり、
これらはコイルとコンデンサを含む同調回路41及び51を
それぞれ内蔵している。
第2図はペン4の詳細な構造を示すもので、合成樹脂
等の非金属素材からなるペン軸42の内部にその先端寄り
から、ボールペン等の芯体43と、該芯体43を摺動自在に
収容し得る透孔を備えたフェライトコア44と、コイルバ
ネ45と、スイッチ411,フェライトコア44の周囲に巻回さ
れたコイル412,コンデンサ413及び414からなる同調回路
41とが一体的に組合されて内蔵され、その後端にはキャ
ップ46が取付けられてなっている。
前記コイル412とコンデンサ413は第4図にも示すよう
に互いに直列に接続され、周知の共振回路を構成する如
くなっており、該コイル412及びコンデンサ413の数値は
所定の周波数f0において、電圧と電流の位相が同相で共
振(同調)する値に設定されている。また、コンデンサ
414はスイッチ411を介してコンデンサ413の両端に並列
に接続されており、該スイッチ411がオンとなった時、
前述した共振回路における電流の位相を遅らせ、後述す
る受信信号の位相を所定角度遅らせる作用を行なう。な
お、スイッチ411はペン軸42を手等で保持し、芯体43の
先端を位置検出部1の入力面(図示せず)に押付けるこ
とによってペン軸42内に押込むと、その後端によりコイ
ルバネ45を介して押圧され、オンとなる如くなってい
る。
ここで、前述したコイル412及びコンデンサ413からな
る回路が定常的に閉でありタブレットに対しその測定す
べき位置を指示するとともに操作者が操作をしない状態
を通知する第1の同調回路を構成し、また、スイッチ41
1、コイル412及びコンデンサ413,414からなる回路が操
作者の操作(ここでは芯体43をペン軸42内に押込むこと
によりスイッチ411をオンとすること)によって構成さ
れ前記第1の同調回路と同調周波数が異なりタブレット
に対しその測定すべき位置を指示するとともに操作者が
操作をした状態を通知する第2の同調回路を構成する。
第3図はカーソル5の詳細な構造を示すもので、合成
樹脂等の非金属素材からなる筐体52の一端には底面に
「+」の指標が設けられたプラスチック等の透明な指標
器53が取付けられ、また、略中央付近の側面にはスイッ
チ511が設けられている。また、前記指標器53の周囲に
はこれを取巻くようにコイル512が設けられ、さらにコ
ンデンサ513及び514が内蔵されている。なお、図面上、
コイル512は2ターンのコイルで示されているが、実際
には数10ターンのコイルからなっている。前記スイッチ
511,コイル512,コンデンサ513及び514から同調回路51が
構成される。
前記コイル512とコンデンサ513は第4図にも示すよう
に互いに直列に接続され、周知の共振回路を構成する如
くなっており、該コイル512及びコンデンサ513の数値は
前記周波数f0において、電圧と電流の位相が同相で共振
(同調)する値に設定されている。また、コンデンサ51
4はスイッチ511を介してコンデンサ513の両端に並列に
接続されており、該スイッチ511がオンとなった時、前
述した共振回路における電流の位相を遅らせ、受信信号
の位相を所定角度遅らせる作用を行なう。
ここで、前述したコイル512及びコンデンサ513からな
る回路が定常的に閉でありタブレットに対しその測定す
べき位置を指示するとともに操作者が操作をしない状態
を通知する第1の同調回路を構成し、また、スイッチ51
1、コイル512及びコンデンサ513,514からなる回路が操
作者の操作(ここではスイッチ511をオンとすること)
によって構成され前記第1の同調回路と同調周波数が異
なりタブレットに対しその測定すべき位置を指示すると
ともに操作者が操作をした状態を通知する第2の同調回
路を構成する。
なお、前記コイル412とコイル512とを比較すると、コ
アの有無、コイルの直径と長さとの比、コイルを構成す
る線の単位長さ当たりの抵抗値等の相違からその損失が
異なり、コイル512は損失はコイル412に比べてかなり大
きくなっているため、前述したペン4及びカーソル5に
おける第1の同調回路は互いに内部の損失において異な
り、また、ペン4及びカーソル5における第2の同調回
路も互いに内部の損失において異なっている。
第4図は前記同調回路41及び51、送信回路6並びに受
信回路7の詳細とともに装置全体の構成を示すものであ
る。同図において、61はタイミング回路、62は駆動回路
であり、これらは送信回路6を構成する。また、71は増
幅器、72は受信タイミング切替回路、73は帯域フィルタ
(BPF)、74は検波器、75,76は位相検波器(PSD)、77,
78,79は低減フィルタ(LPF)であり、これらは受信回路
7を構成する。
処理装置8は周知のマイクロプロセッサ等より構成さ
れ、タイミング回路61を制御するとともに位置検出部1
の各ループコイルの切替を制御し、また、低減フィルタ
77〜79からの出力値をアナログ・ディジタル(A/D)変
換し、後述する演算処理を実行して、ペン4又はカーソ
ル5のうちの使用されているものを識別し、その指定位
置の座標値を算出し、さらにそのスイッチ等の操作状態
を検出し、これに応じた処理を行なう。
ここで、前述した位置検出部1、選択回路2、接続切
替回路3及び送信回路6が電波発生手段を構成し、ま
た、位置検出部1、選択回路2、接続切替回路3又は受
信回路7が電波検出手段を構成し、また、処理装置8が
座標算出手段、位置指示器識別手段及び操作状態検出手
段を構成する。
次に動作について説明するが、まず、位置検出部1と
ペン4又はカーソル5との間で電波が送受信されるよう
す、並びにこの際得られる信号について、第5図(a)
(b)(c)に従って説明する。
タイミング回路61は所定の周波数f0、例えば500kHzの
矩形波信号A、該矩形波信号Aの位相を所定角度遅らせ
た信号A′(図示せず)、所定の周波数fk、例えば15.6
25kHzの送受切替信号B及び受信タイミング信号C1,C2,C
3を発生する。前記矩形波信号Aは位相検波器75に送出
されるとともに図示しない低減フィルタにより正弦波信
号に変換されて駆動回路62に送出され、また、矩形波信
号A′は位相検波器76に送出され、また、送受切替信号
Bは送受切替回路3に送出され、さらにまた、処理装置
8の制御に基づいて、受信タイミング信号C1,C2,C3のう
ちのいずれか一つが受信タイミング切替回路72に送出さ
れる。
駆動回路62に送出された正弦波信号は平衡信号に変換
され、送受切替回路3に送出されるが、該送受切替回路
3は送受切替信号Bに基づいて駆動回路62及び増幅器71
のいずれか一方を切替接続するため、送受切替回路3よ
り選択回路2に出力される信号は時間T(=1/2fk)、
ここでは32μsec毎に500kHzの信号を出したり出さなか
ったりする信号Dとなる。
前記信号Dは選択回路2を介して位置検出部1の一の
ループコイル11−i(i=1,2,……48)に送出される
が、この時、該ループコイル11−iは前記信号Dに基づ
く電波を発生する。
この際、位置検出部1のループコイル11−i付近にて
ペン4が略直立状態、即ち使用状態に保持されている
と、該電波はペン4のコイル412を励振し、その同調回
路41に前記信号Dに同期した誘導電圧Eを発生させる。
その後、信号Dにおいて信号無しの期間、即ち受信期
間に入るとともにループコイル11−iが受信回路7側に
切替えられると、該ループコイル11−iよりの電波は直
ちに消滅するが、前記誘導電圧Eは同調回路41内の損失
に応じて徐々に減衰する。
一方、前記誘導電圧Eに基づいて同調回路41を流れる
電流は、コイル412より電波を発信させる。該電波は受
信回路7に接続されたループコイル11−iを逆に励振す
るため、ループコイル11−iにはコイル412からの電波
による誘導電圧が発生する。該誘導電圧は受信期間の間
のみ送受切替回路3より増幅器71に送出され増幅されて
受信信号Fとなり、さらに受信タイミング切替回路72に
送出される。
受信タイミング切替回路72は後続する帯域フィルタ73
に前記受信信号F中のどの部分を出力するかを制御する
ためのもので、受信タイミング信号C1又はC2あるいはC3
がハイ(H)レベルの期間は受信信号Fを出力し、ロー
(L)レベルの期間は何も出力しない。
前記受信タイミング信号C1は受信信号Fの全ての期間
に相当する信号を取出すためのもので、実質的に送受切
替信号Bの反転信号である。また、受信タイミング信号
C2は受信信号Fの最初(フロント側)の所定期間、例え
ばt=8μsec(=T/4)に相当する信号を取出すための
ものであり、受信信号C3は受信信号Fの最後(リア側)
の所定期間tに相当する信号を取出すためのものであ
る。
ここで、受信タイミング切替回路72に受信タイミング
信号C1が入力されると、その出力には信号G1(実質的に
受信信号Fと同一)が得られる。該信号G1は帯域フィル
タ73に送出されるが、該帯域フィルタ73は周波数f0を中
心とする通過帯域を有するフィルタであり、前記信号G1
中の周波数f0成分のエネルギーに応じた振幅h1を有する
信号H1(厳密には、数個の信号G1が帯域フィルタ73に入
力され収束した状態において)を検波器74及び位相検波
器75,76に送出する。
前記検波器74に入力された信号H1は検波・整流され、
信号I1とされた後、遮断周波数の充分低い低減フィルタ
77にて前記振幅h1のほぼ1/2に対応する電圧値Vxを有す
る直流信号J1に変換され、処理装置8に送出される。
前記信号J1の電圧値Vxはペン4とループコイル11−i
との間の距離に比例した値を示し、ループコイル11−i
が切替えられると変化するため、各ループコイル毎に得
られる電圧値Vxをディジタル値に変換し、これらに後述
する演算処理を実行することにより、ペン4による指定
位置の座標値が算出される。
また一方、位相検波器75には前記矩形波信号Aが検波
信号として入力されており、この時、スイッチ411がオ
フであって、信号H1の位相が矩形信号Aの位相とほぼ一
致しているとすると、ちょうど信号H1を正側に反転した
信号(実質的に信号I1と同一)を出力する。この信号は
前記同様の低減フィルタ78にて振幅h1のほぼ1/2に対応
する電圧値を有する直流信号(実質的に信号J1と同一)
に変換され、処理装置8に送出される。
また、位相検波器76には矩形波信号A′が検波信号と
して入力されているが、前述したようにスイッチ411が
オフであって、信号H1の位相が矩形波信号A′の位相に
対して所定角度進んでいるとすると、正側及び負側に成
分を有する信号を出力する。この信号は前記同様の低減
フィルタ79にて直流信号に変換され処理装置8に送出さ
れるが、位相検波器76の出力信号において正側及び負側
に成分を有するため、低減フィルタ79の出力の電圧値は
低減フィルタ78の出力の電圧値に比べてかなり小さい値
となる。
ここで、ペン4のスイッチ411がオンになると、同調
回路41を流れる電流の位相は誘導電圧Eに対して遅れ、
受信信号Fの位相も所定角度遅れる、即ち矩形波信号
A′の位相とほぼ一致することになる。従って、この時
の帯域フィルタ73の出力H1は位相検波器75によって正側
及び負側に成分を有する信号とされ、低減フィルタ78の
出力は前述したスイッチ411がオフの場合の低減フィル
タ79の出力とほぼ同じ電圧値となるが、位相検波器76に
よって正側に反転した信号とされ、低減フィルタ79の出
力は前記同様、振幅h1のほぼ1/2に対応する所定の電圧
値を有する直流信号となる。
このようにスイッチ411がオフの場合は低減フィルタ7
8の出力に所定の電圧値が得られ、また、スイッチ411が
オンであれば低減フィルタ79の出力に所定の電圧値が得
られるため、処理装置8において、受信タイミング信号
C1を選択した時の低減フィルタ78及び79の出力値を監視
することにより、スイッチ411がオフであるか又はオン
であるかを検出することができる。なお、カーソル5を
使用した場合において、そのスイッチ511のオン・オフ
についても同様に検出することができる。
また、ここで識別されたスイッチ411(又は511)のオ
ン(又はオフ)の状態を示す情報は、ペン4(又はカー
ソル5)による指定位置の座標値のうちで、実際に入力
すべき値を指定する情報等として使用される。
一方、受信タイミング切替回路72に受信タイミング信
号C2が入力されると、その出力には信号G2が得られ、こ
の時、帯域フィルタ73の出力には振幅h2を有する信号H2
(厳密には、数個の信号G2が帯域フィルタ73に入力され
収束した状態において)が得られる。さらにまた、受信
タイミング切替回路72に受信タイミング信号C3が入力さ
れると、その出力には信号G3が得られ、この時、帯域フ
ィルタ73の出力には振幅h3を有する信号H3(厳密には、
数個の信号G3が帯域フィルタ73に入力され収束した状態
において)が得られる。
これらの信号H2,H3は前記同様、検波器74で検波・整
流され、信号I2,I3とされた後、低減フィルタ77にて振
幅h2,h3のほぼ1/2にそれぞれ対応する電圧値VF,VRを有
する直流信号J2,J3に変換され、処理装置8に送出され
る。
受信信号Fは前述したように徐々に減衰するが、電圧
値VFは受信信号Fのフロント側の期間t内のエネルギー
に比例し、また、電圧値VRは受信信号Fのリア側の期間
t内のエネルギーに比例するものであるため、電圧値VF
とVRとの比は受信信号Fの減衰度を表わすものとなる。
従って、処理装置8において、受信タイミング信号C2
を受信タイミング切替回路72に入力した時に低減フィル
タ77より得られる電圧値VFと、受信タイミング信号C3を
受信タイミング切替回路72に入力した時に低減フィルタ
77より得られる電圧値VRとをディジタル値に変換し、こ
れらの比の演算を実行させることにより、受信信号Fの
減衰度を知ることができる。
ところで、位置検出部1のループコイル11−i付近に
おいて、ペン4の代りにカーソル5が置かれている、即
ち使用状態となっていると、信号Dに基づいてループコ
イル11−iより発信される電波はカーソル5のコイル51
2を励振し、その同調回路51に前記信号Dに同期した誘
導電圧Kを発生する。該誘導電圧Kは前記同様、ループ
コイル11−iが増幅器71側に切替えられると徐々に減衰
するが、該誘導電圧Kに基づいて同調回路51を流れる電
流はコイル512より電波を発信させる。
前記電波はループコイル11−iを逆に励振するため、
該ループコイル11−iにはコイル512からの電波による
誘導電圧が発生する。該誘導電圧は前記同様、受信期間
の間のみ送受切替回路3より増幅器71に送出され増幅さ
れて受信信号Lとなり、さらに受信タイミング切替回路
72に送出される。
受信タイミング切替回路72には前述したように受信タ
イミング信号C1,C2及びC3が切替入力されており、これ
らに対応してそれぞれ信号M1,M2及びM3が出力される。
さらに、これらの信号M1,M2及びM3は帯域フィルタ73に
送出され、それぞれ振幅n1,n2及びn3を有する信号N1,N2
及びN3となる。
前記信号N1,N2及びN3は前記同様、検波器74、位相検
波器75,76及び低減フィルタ77〜79を経て処理装置8に
送出されるが、信号N1に対応する低減フィルタ77の出力
値より前述したようにしてカーソル5による指定位置の
座標値が算出され、また、信号N1に対応する低減フィル
タ78及び79の出力値らり前述したようにしてスイッチ51
1のオン・オフが検出され、さらに信号N2及びN3に対応
する低減フィルタ77の出力値より前述したようにして受
信信号Lの減衰度が得られる。
ここで、ペン4の同調回路41とカーソル5の同調回路
51とを比較すると、前述したコイル412及びコイル512に
おける損失の差の分だけ信号、即ち誘導電圧E及びKの
減衰度が異なり、ここでは同調回路51における誘導電圧
Kの減衰度が同調回路41における誘導電圧Eの減衰度に
比べてより大きい。前記誘導電圧E及びKにおける減衰
度はそのまま受信信号F及びLの減衰度に反映され、ま
た、これらの減衰度は周囲温度等が大幅に変わったりし
ない限り、ほとんど変化しない。
従って、処理装置8において、ペン4の同調回路41及
びカーソル5の同調回路51のそれに対応する受信信号の
減衰度を予め記憶させておき、これらと前記減衰度の演
算結果とを比較することにより、使用中の位置指示器が
ペン4であるか又はカーソル5であるかが識別される。
次に第6図乃至第8図に従って、本発明の装置におけ
る位置検出及び位置指示器の識別並びにそのスイッチの
オン・オフ識別(以下、これらを合せて状態識別と称
す。)のようすを説明する。
まず、装置全体の電源が投入され、測定開始状態にな
ると、処理装置8はタイミング回路61を制御して受信タ
イミング信号C1を受信タイミング切替回路72に供給させ
るとともに、位置検出部1のループコイル11−1〜11−
48のうち、最初のループコイル11−1を選択する情報を
選択回路2に送り、該ループコイル11−1を送受切替回
路3に接続する。送受切替回路3は前述した送受切替信
号Bに基づいて、ループコイル11−1を送信回路6及び
受信開始7に交互に切替制御する。
この際、送信回路6は32μsecの送信期間において、
第6図(a)に示すような500kHzの16個の正弦波信号を
該ループコイル11−1へ送る。前記送信及び受信の切替
は第6図(b)に示すように一のループコイル、ここで
は11−1に対して7回繰替返される。この7回の送信及
び受信の繰返し期間が、一のループコイルの選択期間
(448μsec)に相当する。
受信回路7の受信タイミング切替回路72の出力には、
一のループコイルに対して7回の受信期間毎に誘導電圧
が得られるが、この誘導電圧は前述したように帯域フィ
ルタ73にて平均化され、検波器74、位相検波器75,76及
び低減フィルタ77〜79を経て処理装置8に送出される。
この時、低減フィルタ77の出力値はA/D変換され、ペン
4(又はカーソル5)とループコイル11−1との距離に
比例した検出電圧、例えばVx1として一時記憶される。
次に処理装置8はループコイル11−2を選択する情報
を選択回路2に送り、該ループコイル11−2を送受切替
回路3に接続し、ペン4(又はカーソル5)とループコ
イル11−2との距離に比例した検出電圧Vx2を得てこれ
を記憶し、以後、同様にループコイル11−3〜11−48を
順次送受切替回路3に接続し、第6図(c)に示すよう
な各ループコイル毎のペン4(又はカーソル5)との距
離に比例した検出電圧Vx1〜Vx48(但し、第6図(c)
にはその一部のみをアナログ的な表現で示す。)を記憶
する。
実際の検出電圧は、第7図に示すようにペン4(又は
カーソル5)が置かれた位置(xp)を中心として、その
前後の数本のループコイルのみに得られる。
処理装置8は前記記憶した検出電圧の電圧値が一定の
検出レベル以上である時、これらの電圧値より後述する
如くしてペン4(又はカーソル5)の位置を表わす座標
値を算出し、これを図示しない上位装置に転送する。
次に処理装置8は前記ループコイル11−1〜11−48の
うち、最大の検出電圧が得られたループコイルを検出
し、これを選択する情報を選択回路2に送出するととも
に、タイミング回路61より受信タンミング切替回路72に
受信タイミング信号C2を供給させ、電波の送受信を複数
回、例えば7回繰返させ、その時、前述したようにして
低減フィルタ77より得られた出力値をA/D変換し、電圧V
Fとして一時記憶する。また、処理装置8は最大の検出
電圧が得られたループコイルを選択させたまま、タイミ
ング回路61より受信タイミング切替回路72に受信タイミ
ング信号C3を供給させ、電波の送受信を同じく7回繰返
させ、その時、低減フィルタ77より得られた出力値をA/
D変換し、電圧値VRとして一時記憶する。
処理装置8は前記電圧値VFとVRとの比を計算し、得ら
れた値と予め記憶したペン4及びカーソル5のそれぞれ
に対応する受信信号の減衰度とを比較し、使用中の位置
指示器がペン4であるか又はカーソル5であるかを識別
する。
さらに、処理装置8は最大の検出電圧が得られたルー
プコイルを選択させたまま、タイミング回路61より受信
タイミング切替回路72に受信タイミング信号C1を供給さ
せ、電波の送受信を同じく7回繰返させ、その時、低減
フィルタ78及び79より得られた出力値をA/D変換し、前
述したようにこれらの値のいずれが所定の値以上である
かを検出し、そのスイッチ411(又は511)のオン・オフ
を識別する。なお、ペン4の同調回路41とカーソル5の
同調回路51とでは、低減フィルタ78又は79から得られる
前記所定の値が異なる場合が多いので、実際には同調回
路41及び51にそれぞれ対応して予め記憶させておいた所
定の値を前記ペン4又はカーソル5の識別結果に応じて
選択し、これと低減フィルタ78及び79より得られる出力
値とを比較して、スイッチ411(又は511)のオン・オフ
を識別している。
前記スイッチ411(又は511)のオン・オフの識別結果
は前述した使用中の位置指示器の識別結果とともに上位
装置に転送される。
このようにして第1回目の位置検出及び状態識別が終
了すると、処理装置8は第8図に示すように第2回目以
降の位置検出として、前記ループコイル11−1〜11−48
のうち、最大の検出電圧が得られたループコイルを中心
として、その前後の一定数、例えば10本のループコイル
のみを選択する情報を選択回路2に送出し、前記同様に
して出力値を得てペン4(又はカーソル5)に対する位
置検出を行ない、得られた座標値を転送しその値を更新
し、また、前記同様な状態識別を行ない、その識別結果
を転送し更新し、以下、これらを繰返す。
従って、ペン4(又はカーソル5)を位置検出部1上
で操作すると、その間のペン4(又はカーソル5)によ
る指定位置の座標値は全て上位装置に転送され、また、
この際、スイッチ411(又は511)をオンにすると、該オ
ン状態の識別情報が上位装置に転送され、該上位装置側
ではこの時点の座標値を入力すべき座標値として認識す
ることが可能となる。
また、第8図中、レベルチェックとは検出電圧の最大
値が前記検出レベルに達しているか否か及び最大値の検
出電圧を有するループコイルがどのループコイルである
かをチェックし、検出レベルに達してしなければ以後の
座標計算等を停止し、また、次回の位置検出動作及び状
態識別動作において選択するループコイルの中心を設定
する。
座標値xpを求める算出方法の一つとして、前記検出電
圧Vx1〜Vx48の極大値付近の波形を適当な函数で近似
し、その函数の極大値の座標を求める方法がある。
例えば第6図(c)において、最大値の検出電圧Vx3
と、その両側の検出電圧Vx2及びVx4を2次函数で近似す
ると、次のようにして算出することができる(但し、各
ループコイル11−1〜11−48の中心位置の座標値をx1〜
x48とし、その間隔をΔxとする。)。まず、各電圧と
座標値より、 Vx2=a(x2-xp)2+b ……(1) Vx3=a(x3-xp)2+b ……(2) Vx4=a(x4-xp)2+b ……(3) となる。ここで、a,bは定数(a<0)である。また、 x3−x2=Δx ……(4) x4−x2=2Δx ……(5) となる。(4),(5)式を(2),(3)式に代入し
て整理すると、 xp=x2+Δx/2{(3Vx2−4Vx3+Vx4)/(Vx2−2Vx3+V
x4)} ……(6) となる。
従って、各検出電圧Vx1〜Vx48より、前記レベルチェ
ックの際に求められた最大値の検出電圧及びその前後の
検出電圧を抽出し、これらと該最大値の検出電圧が得ら
れたループコイルの1つ前のループコイルの座標値(既
知)とから前述した(6)式に相当する演算を行なうこ
とにより、ペン4(又はカーソル5)の指定位置の座標
値xpを算出できる。
第9図は本発明の第2の実施例を示すもので、ここで
はX方向及びY方向の位置検出を行なう例を示す。即
ち、図中、1aはX方向及びY方向の位置検出部で、第1
の実施例における位置検出部1が2組、そのループコイ
ルが互いに直交する如く重ね合わされたものである。ま
た、2a及び2bはX方向及びY方向の選択回路、3a及び3b
はX方向及びY方向の送受切替回路、62a及び62bはX方
向及びY方向の駆動回路、71a及び71bはX方向及びY方
向の増幅器であり、それぞれ第1の実施例における選択
回路2、送受切替回路3、駆動回路62、増幅器71と同様
な構成を有している。
また、63はXY切替回路であり、タイミング回路61から
低減フィルタ(図示せず)を介して入力される正弦波信
号を駆動回路62a又は62bのいずれか一方に加え、位置検
出する方向を選択するためのものである。また、72′は
受信タイミング切替回路であり、増幅器71a又は増幅器7
1bからの受信信号を検出する方向とともに受信タイミン
グを選択して帯域フィルタ73に加えるためのものであ
る。また、8aは処理装置であり、XY切替回路63及び受信
タイミング切替回路72′を制御し、X方向及びY方向の
位置検出を交互に行わせるようにした点を除いて、前記
処理装置8と同様である。なお、処理装置8aにおける第
2回目以降の位置検出動作及び状態識別動作のタイミン
グを第10図に示す。
このように本実施例によれば、ペン4又はカーソル5
に対するX方向及びY方向の2方向の位置(座標)検出
が容易にできる。なお、その他の構成・作用は第1の実
施例と同様である。
なお、前記実施例において、ペン4の使用状態を手書
き文字の認識処理モードと定義付け、カーソル5の使用
状態を通常の座標入力モードと定義付け、これらのモー
ドを指定するコマンド情報を処理装置8aより上位装置に
送出するようにすれば、位置検出部1a上に略直立状態に
保持したペン4を持っていくのみで手書き文字の認識処
理モードを起動させ、さらにスイッチ411を作動させて
文字を描くことにより該手書き文字の座標値を読取らせ
ることができ、また、位置検出部1a上にカーソル5を置
くのみで通常の座標入力モードを起動させ、さらに入力
したい位置にカーソル5の指標器53の「+」印を合せて
スイッチ511を作動させるのみでその座標値を入力する
ことができる。
また、第1又は第2の実施例において、位置検出部1
又は1aにマイクロフォン等を取付けるとともに処理装置
8又は8aに音声認識機能を持たせることにより、各種の
命令を音声にて行なうようにすることもできる。
また、第1及び第2の実施例において、ペン4を使用
した場合とカーソル5を使用した場合ではその位置検出
電圧の曲線に若干の差があるが、該ペン4又はカーソル
5に対応した補間値等を、前記ペン4又はカーソル5は
識別に応じて使用することにより、位置検出精度を向上
させることもできる。
また、実施例では損失が異なるコイルを用いて各同調
回路の減衰度に差を与えたが、コイルとコンデンサとの
間の抵抗を挿入することにより損失を付与し、各同調回
路の減衰度に差を与えることもできる。また、実施例で
はペンとカーソルとを識別する場合を例にとって説明し
たが、複数のペン、例えば電子黒板装置等における色の
異なるマーカをそれぞれ備えたペンの識別、又は複数の
カーソルの識別、あるいは複数のペン及び複数のカーソ
ルの識別等に応用することもできる。
また、実施例中のループコイルの本数やその並べ方は
一例であり、これに限定されないことはいうまでもな
い。
(発明の効果) 以上説明したように第1発明によれば、タブレットの
電波発生手段より互いに内部の損失の異なる複数の同調
回路をそれぞれ有する複数の位置指示器に対して該複数
の同調回路が同調し得る電波を発生し、複数の位置指示
器のうち操作者によって選択的に使用された位置指示器
の同調回路から反射される前記同調に起因する電波をタ
ブレットの電波検出手段で検出し、この際、電波検出手
段を構成する複数のループコイルに誘導される複数の誘
導電圧より、座標算出手段によって前記位置指示器の前
記タブレット上の指示位置の座標値を複数のループコイ
ルの配設間隔より細かい精度で算出し、また、電波算出
手段を構成するループコイルに誘導される誘導電圧の減
衰より、位置指示器識別手段によって前記タブレットに
反射された電波が前記複数の位置指示器のいずれの位置
指示器の同調回路から反射された電波であるかを検出し
て使用中の位置指示器を識別するようになしたため、位
置指示器には同調回路を構成するためのコイルやコンデ
ンサ等の受動素子を設ければ良く、コードが不要とな
り、従って、コードがからみついてじゃまとなったり、
疲労により断線したりすることがなく、また、電池や磁
石等の重量のある部品が不要となり、その分、軽量且つ
低コストになるとともに電池交換の煩わしさがなくな
り、操作性が極めて良くなるとともに、いずれの位置指
示器に対しても各ループコイルの配設間隔より細かい精
度、即ち高い精度でタブレット上の座標値を検出でき、
また、いずれの同調回路が電波を反射したかによって座
標値の検出と併せて使用中の位置指示器を識別でき、こ
れによって処理装置又はその上位装置における処理モー
ドの指定情報を送出させることができる。
また、第2発明によれば、タブレットの電波発生手段
より互いに内部の損失の異なる複数の第1の同調回路の
うちの1つと、該第1の同調回路と同調周波数が異なり
互いに内部の損失の異なる複数の第2の同調回路のうち
の1つとをそれぞれ有する複数の位置指示器に対して、
該複数の第1及び第2の同調回路が同調し得る電波を発
生し、複数の位置指示器のうち操作者によって選択的に
使用された位置指示器の第1又は第2の同調回路から反
射される電波をタブレットの電波検出手段で検出し、こ
の際、電波検出手段を構成する複数のループコイルに誘
導される複数の誘導電圧より、座標算出手段によって前
記位置指示器の前記タブレット上の指示位置の座標値を
複数のループコイルの配設間隔より細かい精度で算出
し、また、電波検出手段を構成するループコイルに誘導
される誘導電圧の減衰より、位置指示器識別手段によっ
て前記タブレットに反射された電波が前記複数の位置指
示器のいずれの位置指示器の同調回路から反射された電
波であるかを検出して使用中の位置指示器を識別し、ま
た、電波発生手段を構成するループコイルより発生する
電波と前記電波検出手段を構成するループコイルに誘導
される誘導電圧との位相差により、操作状態検出手段に
よって前記タブレットに反射された電波が第1又は第2
の同調回路のいずれから反射された電波であるかを検出
して位置指示器に対して操作者の操作がなされたか否か
を検出するようになしたため、位置指示器には同調回路
を構成するためのコイルやコンデンサ等の受動素子を設
ければ良く、コードが不要となり、従って、コードがか
らみついてじゃまとなったり、疲労により断線したりす
ることがなく、また、電池や磁石等の重量のある部品が
不要となり、その分、軽量且つ低コストになるとともに
電池交換の煩わしさがなくなり、操作性が極めて良くな
るとともに、いずれの位置指示器に対しても各ループコ
イルの配設間隔より細かい精度、即ち高い精度でタブレ
ット上の座標値を検出でき、また、いずれの同調回路が
電波を反射したかによって座標値の検出と併せて使用中
の位置指示器を識別でき、これによって処理装置又はそ
の上位装置における処理モードの指定情報を送出させる
ことができるとともに、操作者の操作がなされたか否か
を検出できる等の利点がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の位置検出装置の第1の実施例を示す構
成図、第2図はスタイラスペンの断面図、第3図はカー
ソルの一部切欠斜視図、第4図はスタイラスペン及びカ
ーソルの同調回路、送信回路並びに受信回路の詳細とと
もに装置全体の構成を示す図、第5図(a)(b)
(c)は第4図の各部の信号波形図、第6図(a)
(b)(c)は第1の実施例における基本的な位置検出
動作を示すタイミング図、第7図は第1回目の位置検出
動作の際に各ループコイルより得られる検出電圧を示す
図、第8図は第2回目以降の位置検出動作及び状態識別
動作を示すタイミング図、第9図は本発明の第2の実施
例を示す第4図と同様な図、第10図は第2の実施例にお
ける第8図と同様な図である。 1……位置検出部、11−1〜11−48……ループコイル、
2……選択回路、3……送受切替回路、4……スタイラ
スペン、5……カーソル、6……送信回路、7……受信
回路、8……処理装置、41,51……同調回路。
フロントページの続き (72)発明者 千頭 敏秀 埼玉県北葛飾郡鷲宮町桜田5丁目23番4 株式会社ワコム内

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】位置指示器とタブレットとの間で信号を授
    受し、該位置指示器によって指示されたタブレット上の
    座標値を検出する位置検出装置であって、 定常的に閉でありタブレットに対しその測定すべき位置
    を指示する互いに内部の損失が異なる複数の同調回路の
    うちの1つをそれぞれ有する複数の位置指示器と、 複数のループコイルから構成され、前記複数の同調回路
    が同調し得る電波を発生する電波発生手段及び前記複数
    の同調回路のいずれかから反射される前記同調に起因す
    る電波を検出する電波検出手段を有するタブレットと、 前記電波検出手段を構成する複数のループコイルに前記
    反射によって誘導される複数の誘導電圧より、前記複数
    のループコイルの配設間隔より細かい精度で前記位置指
    示器の前記タブレット上の指示位置の座標値を求める座
    標算出手段と、 前記電波検出手段を構成するループコイルに前記反射に
    よって誘導される誘導電圧の減衰より、前記タブレット
    に反射された電波が前記複数の同調回路のいずれから反
    射された電波であるかを検出し、使用中の位置指示器を
    識別する位置指示器識別手段とを備えた ことを特徴とする位置検出装置。
  2. 【請求項2】識別した位置指示器に応じて、処理装置又
    はその上位装置における処理モードの指定情報を送出す
    るようになしたことを特徴とする特許請求の範囲第1項
    記載の位置検出装置。
  3. 【請求項3】電波発生手段及び電波発生手段を交互に動
    作させるようになしたことを特徴とする特許請求の範囲
    第1項又は第2項記載の位置検出装置。
  4. 【請求項4】電波発生手段を構成するループコイルと電
    波検出手段を構成するループコイルを兼用させるように
    なしたことを特徴とする特許請求の範囲第3項記載の位
    置検出装置。
  5. 【請求項5】位置指示器とタブレットとの間で信号を授
    受し、該位置指示器によって指示されたタブレット上の
    座標値を検出する位置検出装置であって、 定常的に閉でありタブレットに対しその測定すべき位置
    を指示するとともに操作者が操作しない状態を通知する
    互いに内部の損失が異なる複数の第1の同調回路のうち
    の1つと、操作者の操作によって構成され前記第1の同
    調回路と同調周波数が異なりタブレットに対しその測定
    すべき位置を指示するとともに操作者が操作をした状態
    を通知する互いに内部の損失が異なる複数の第2の同調
    回路のうちの1つとをそれぞれ有する複数の位置指示器
    と、 複数のループコイルから構成され、前記複数の第1及び
    第2の同調回路が同調し得る電波を発生する電波発生手
    段並びに前記複数の第1又は第2の同調回路のいずれか
    から反射される前記同調に起因する電波を検出する電波
    検出手段を有するタブレットと、 前記電波検出手段を構成する複数のループコイルに前記
    反射によって誘導される複数の誘導電圧より、前記複数
    のループコイルの配設間隔より細かい精度で前記位置指
    示器の前記タブレット上の指示位置の座標値を求める座
    標算出手段と、 前記電波検出手段を構成するループコイルに前記反射に
    よって誘導される誘導電圧の減衰より、前記タブレット
    に反射された電波が前記複数の第1又は第2の同調回路
    のいずれから反射された電波であるかを検出し、使用中
    の位置指示器を識別する位置指示器識別手段と、 前記電波発生手段を構成するループコイルより発生する
    電波と前記電波検出手段を構成するループコイルに前記
    反射によって誘導される誘導電圧との位相差より、前記
    タブレットに反射された電波が前記複数の第1又は第2
    の同調回路のいずれから反射された電波であるかを検出
    し、使用中の位置指示器に対して操作者の操作がなされ
    たか否かを検出する操作状態検出手段とを備えた ことを特徴とする位置検出装置。
  6. 【請求項6】識別した位置指示器に応じて、処理装置又
    はその上位装置における処理モードの指定情報を送出す
    るようになしたことを特徴とする特許請求の範囲第5項
    記載の位置検出装置。
  7. 【請求項7】電波発生手段及び電波検出手段を交互に動
    作させるようになしたことを特徴とする特許請求の範囲
    第5項又は第6項記載の位置検出装置。
  8. 【請求項8】電波発生手段を構成するループコイルと電
    波検出手段を構成するループコイルを兼用させるように
    なしたことを特徴とする特許請求の範囲第7項記載の位
    置検出装置。
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