JP2513282B2 - 位置合わせ装置 - Google Patents

位置合わせ装置

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JP2513282B2
JP2513282B2 JP63225808A JP22580888A JP2513282B2 JP 2513282 B2 JP2513282 B2 JP 2513282B2 JP 63225808 A JP63225808 A JP 63225808A JP 22580888 A JP22580888 A JP 22580888A JP 2513282 B2 JP2513282 B2 JP 2513282B2
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    • G03F9/00Registration or positioning of originals, masks, frames, photographic sheets or textured or patterned surfaces, e.g. automatically
    • G03F9/70Registration or positioning of originals, masks, frames, photographic sheets or textured or patterned surfaces, e.g. automatically for microlithography
    • G03F9/7049Technique, e.g. interferometric

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  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
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  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は位置合わせ装置に関し、例えは半導体素子製
造用の露光装置において、マスクやレチクル(以下「マ
スク」という。)等の第1物体面上に形成されている微
細な電子回路パターンをウエハ等の第2物体面上に露光
転写する際にマスクとウエハとの相対的な例えば2次元
的又は3次元的な位置決め(アライメント)を行う場合
に好適な位置合わせ装置に関するものである。
(従来の技術) 従来より半導体製造用の露光装置においては、マスク
とウエハの相対的な位置合わせは性能向上を図る為の重
要な一要素となっている。特に最近の露光装置における
位置合わせにおいては、半導体素子の高集積化の為に、
例えばサブミクロン以下の位置合わせ精度を有するもの
が要求されている。
多くの位置合わせ装置においては、マスク及びウエハ
面上に位置合わせ用の所謂アライメントパターンを設
け、それらより得られる位置情報を利用して、双方のア
ライメントを行っている。このときのアライメント方法
としては、例えば双方のアライメントパターンのずれ量
を画像処理を行うことにより検出したり、又は米国特許
第4037969号や特開昭56−157033号公報で提案されてい
るようにアライメントパターンとしてゾーンプレートを
用い該ゾーンプレートに光束を照射し、このときゾーン
プレートから射出した光束の所定面上における集光点位
置を検出すること等により行っている。
一般にゾーンプレートを利用したアライメント方法
は、単なるアライメントパターンを用いた方法に比べて
アライメントパターンの欠損に影響されずに比較的高精
度のアライメントが出来る特長がある。
第11図はゾーンプレートを利用した従来の位置合わせ
装置の概略図である。
同図において光源72から射出した平行光束はハーフミ
ラー74を通過後、集光レンズ76で集光点78に集光された
後、マスク68面上のマスクアライメントパターン68a及
び支持台62に載置したウエハ60面上のウエハアライメン
トパターン60aを照射する。これらのアライメントパタ
ーン68a,60aは反射型のゾーンプレートより構成され、
各々集光点78を含む光軸と直交する平面上に集光点を形
成する。このときの平面上の集光点位置のずれ量を集光
レンズ76とレンズ80により検出面82上に導光して検出し
ている。
そして検出器82からの出力信号に基づいて制御回路84
により駆動回路64を駆動させてマスク68とウエハ60の相
対的な位置決めを行っている。
マスク68及びウエハ60上のゾーンプレート68a,60aは
焦点距離がマスク68とウエハ60との間の所定の間隔値に
等しい量だけ異なり、一般にはウエハ60上のゾーンプレ
ート60aの方が焦点距離が大きい。
第12図は第11図に示したマスクアライメントパターン
68aとウエハアライメントパターン60aからの光束の結像
関係を示した説明図である。
同図において集光点78から発散した光束はマスクアラ
イメントパターン68aよりその一部の光束が回折し、集
光点78近傍にマスク位置を示す集光点78aを形成する。
又、その他の一部の光束はマスク68を0次透過光として
透過し、波面を変えずにウエハ60面上のウエハアライメ
ントパターン60aに入射する。このとき光束はウエハア
ライメントパターン60aにより回折された後、再びマス
ク68を0次透過光として透過し、集光点78近傍に集光し
ウエハ位置をあらわす集光点78bを形成する。同図にお
いてはウエハ60により回折された光束が集光点を形成す
る際には、マスク68は単なる素通し状態としての作用を
する。
このようにして形成されたウエハアライメントパター
ン60aによる集光点78bの位置は、ウエハ60のマスク68に
対するずれ量Δσに応じて集光点78を含む光軸と直交す
る平面に沿って該ずれ量Δσに対応した量のずれ量Δ
σ′として形成される。
このような方法においては、マスク面や半導体露光装
置内のマスクホルダー面等の基準面、そして露光装置の
接地面等に対してウエハ面が傾斜しているとセンサ上に
入射する光束の重心位置が変化し、アライメント誤差と
なってくる。
一般にセンサ上に絶対座標系を設け、その基準原点を
設定することは他のアライメント誤差要因、例えばウエ
ハ面のそりやたわみ等を有する傾斜、レジストの塗布ム
ラによる光束の重心位置の変動、アライメント光源の発
振波長、発振出力、光束出射角の変動、センサ特性の変
動、そしてアライメントヘッド位置の繰り返しによる変
動等により、その原点の設定を高精度に行うのが大変難
しくなるという問題点があった。
(発明が解決しようとする問題点) 本発明はマスク等の第1物体とウエハ等の第2物体の
位置合わせを行う際のずれ量検出の際の誤差要因を取り
除く手段としての、第1信号光としてのアライメント光
束に対して第2信号光としてのアライメント光束を新た
に形成し、これを利用することにより、高精度な位置合
わせを可能とした位置合わせ装置の提供を目的とする。
特に本発明では、第2信号光のウエハ面の傾斜に対す
るセンサ上での重心移動の作用がアライメント光束(第
1信号光束)と全く等しくなるようにし、又、アライメ
ントヘッドの位置の変動に対しても第2信号光がアライ
メント光束と全く等しい重心移動の作用を受けるように
設定し、これにより第2信号光とアライメント光束のセ
ンサ上での相対的な位置の変動が原理的にマスクとウエ
ハとの位置ずれのみに依存するようにし、高精度な位置
合わせを可能とした位置合わせ装置の提供を目的として
いる。
(問題点を解決するための手段) 第1物体面上に物理光学素子としての機能を有する第
1物理光学素子を形成し、第2物体面上に物理光学素子
としての機能を有する第2物理光学素子を形成し、該第
1又は第2物理光学素子のうち一方の物理光学素子Aを
単一のマーク形状を有するレンズ素子より構成し、該第
1物理光学素子に光束を入射させたときに生ずる所定次
数の回折光を該第2物理光学素子に入射させ、該第2物
理光学素子からの所定次数の回折光の光量重心を第1検
出手段で検出し、又該第1物理光学素子に光束を入射さ
せ、該第1物理光学素子から生ずる前記次数と異なる次
数の回折光を該第2物理光学素子に入射させ、該第2物
理光学素子から生じた前記次数と異なる次数の回折光の
光量重心を第2検出手段で検出し、該第1,第2検出手段
からの信号の双方の信号を利用して、該第1物体と第2
物体との位置決めを行う際、該第1検出手段に入射する
光束の重心位置と該第2検出手段に入射する光束の重心
位置が、該第1物体と第2物体の位置ずれに対して互い
に異なる符号の倍率で変位するように各要素を設定した
ことである。
(実施例) 第1図(A)は本発明の第1実施例の要部概略図であ
る。図中、1は第1物体で、例えばマスクである。2は
第2物体で、例えばマスク1と位置合わせされるウエハ
である。3,4は各々アライメント用の第1,第2物理光学
素子であり、各々マスク1面上とウエハ2面上に設けら
れている。
本実施例においては、光源31から出射した光束は投光
光学系(コリメータレンズ系)9を通り、平行光束とな
って第1物体1上の第1物理光学素子3に、第1物体面
の法線に対して所定の角度αで斜入射する。
第1物理光学素子3は単一のマーク形状を有する振幅
型のグレーティングレンズ等のレンズ素子より成り、ア
ライメント光束の透過部と不透過部が同図に示すように
形成されている。このグレーティングレンズ3のマーク
形状(マークパターン)は、予め結像関係を指定して物
点(光源)と像点から出射される所定の光束が物理光学
素子3面で形成するホログラムパターンとパターン形状
が後述するように一致するように設定されている。
第1物理光学素子3で所定の次数で回折の作用を受け
た光束はレンズ作用(収束或は発散作用)を受け、例え
ば第3図に示すように+1次で回折の作用を受けた光束
は像点F1が(0,0,z1)となるように凸レンズ作用(収束
作用)を受ける。一方、−1次で回折の作用を受けた光
束は虚像点F2が(0,0,−z1)となるように凹レンズ作用
(発散作用)を受ける。
このようにして発生する2つの光束、即ち収斂光束La
と発散光束Lbは所定の間隔gを隔てた第2物理光学素子
4で更に回折して、レンズ作用を受ける。
第2物理光学素子4は複数のマーク形状を有するレン
ズ素子より成っており、例えば第2図(A)に示すよう
なパターンの2種類のグレーティングレンズ4a,4bから
成っている。
本実施例において第2物理光学素子4は振幅と位相の
混合型のグレーティングレンズ素子より成り、断面構造
が例えば凹凸パターンで一般的に谷と山の振幅反射率が
異なっている。第2物理光学素子4で、所定次数で回折
する光束のうち第1物理光学素子で回折作用を受けた収
斂光束が第2物理光学素子4のグレーティングレンズ4a
で1次回折し凹レンズ作用を受けて生じる光束Laを第1
アライメント信号光束として用いている。
一方、第1物理光学素子3で回折作用を受けた発散光
束が第2物理光学素子4のグレーティングレンズ4bで1
次回折し、凸レンズ作用を受けて生じる光束を第2アラ
イメント信号光束Lbとして用いている。
第2物理光学素子4で回折作用を受けた第1,第2アラ
イメント信号光束は、第2物体面2を出射し、第1物体
1を0次で透過し、所定面上に設定されたセンサ38,39
上に入射する。
次に第1,第2アライメント信号光束La,Lbが第1,第2
物体の位置ずれに対応してセンサ38,39上で変位する作
用について第3図を参照して説明する。
第3図は第1図に示す実施例の投光光学系9からの光
束のグレーティングレンズ3,4による位置ずれ量拡大系
の要部概略図である。同図において第1物理光学素子3
に入射した平行光束は、回折作用を受けて、このうち+
1次回折光31は点F1に収束するように収斂光束Laとな
り、−1次回折光は点F2を虚像点とする発散光束Lbとな
る。
このように符号の異なる次数の回折光を利用し、単一
のグレーティングレンズで凸レンズ作用と、凹レンズ作
用の2つの機能を有効に生じせしめている。
前記収斂光束La、発散光束Lbはそれぞれ第2物理光学
素子4のグレーティングレンズ4a,4bで共に−1次の回
折作用を受け、このときそれぞれ凹レンズ作用、凸レン
ズ作用を受け、それぞれの像点F1,F2がセンサ面38,39上
へ結像される。ここに第1,第2物体の間隔をg、第2物
体4とセンサ間の距離をL、第1物理光学素子3の焦点
距離をf1(凸パワー時)、−f1(凹パワー時)、第2物
理光学素子4のグレーティングレンズ4aの焦点距離を−
f2、グレーティングレンズ4bの焦点距離をf3とし、第1,
第2物体の相対位置ずれ量を∈とすると、第1,第2アラ
イメント光束La,Lbのセンサ面の光量重心位置の位置ず
れ量0のときに対するそれぞれの変位量S1,S2は となる。
このとき変位量S1,S2の位置ずれ量拡大倍率は第1物
理光学素子の焦点距離f1,−f1、第2物体面からセンサ
面までの距離L、間隔gに依存している。
またそれぞれの拡大倍率は第1アライメント信号光束
Laが負、第2アライメント信号光束Lbが正符号となる。
尚変位量S1,S2の位置は像点F1,F2と、第2物理光学素子
4の光軸中心とを結ぶ直線が検出面と交わる位置として
幾何光学的に対応づけることができる。
センサ38,39で第1,第2アライメント信号光束La,Lbの
光量重心位置S1,S2を検知し、点S1と点S2間の距離ΔS
=S1−S2を求めると、位置ずれ量∈に応じて距離ΔSは となる。
尚、第2物理光学素子4で回折し、レンズ作用を受け
て第2物体面2を出射する光束は第2物体面法線に対し
yz面内では所定の角度βで斜出射する。
このように第1,第2物体に対しアライメント光束を斜
入射投光し、斜出射受光するよう位置合わせ光学系中の
位置合わせ物体上の物理光学素子を設定することによ
り、投光光学系と受光光学系そしてセンサなどを一筺体
(ピックアップヘッド)中に配置、構成することを容易
にしている。
本実施例では第2物理光学素子4を出射する第1,第2
アライメント信号光束La,Lbが共に−1次で回折して、
それぞれが凹レンズ作用と凸レンズ作用を受けた後、投
光光学系と同じ側に斜め出射するように第2物理光学素
子のパターン形状を例えば第2図(A)に示すように設
定している。
第2図(B)〜第2図(F)は本実施例に係る第2物
理光学素子4の配置状態を示す他の一実施例の概略図で
ある。図中、4aは第1アライメントマーク、4bは第2ア
ライメントマークでいずれもグレーティングレンズより
成っている。
尚、第2図(D)は同一領域内に第1アライメントマ
ーク4aと第2アライメントマーク4bを重ね合わせて配置
した一例である。
次に本実施例における第1,第2物理光学素子3,4の製
造及び設定方法の一実施例を述べる。
まず、第1物体であるマスク用のマーク3は所定のビ
ーム径の平行光束が所定の角度で入射し、所定の位置に
集光するように設計される。一般にグレーティングレン
ズのパターンは光源(物点)と像点にそれぞれ可干渉性
の光源を置いたときのレンズ面における干渉縞パターン
となる。
今、第1図のように第1物体1面上の座標系を定め
る。ここに原点はマークの中央にあり、位置ずれ検出方
向にx軸、第1物体面上x軸と直交方向にy軸、第1物
体面1の法線方向にz軸をとる。第1物体面1の法線に
対しαの角度で入射し、その射影成分がx軸方向と直交
する平行光束が第1物体1のマークを透過回折後、集光
点(x1,y1,z1)の位置で結像するようなグレーティング
レンズの曲線群の方程式は、グレーティングレンズx,y
方向に同じパワーを有しているとき、該グレーティング
の輪郭位置をx,yで表わし ysinα+P1(x,y)−P2=mλ/2 …(1) で与えられる。ここにλはアライメント光の波長、mは
整数である。
主光線を角度αで入射し、第1物体面1上の原点を通
り、集光点(x1,y1,z1)に達する光線とすると(1)式
の右辺はmの値によって主光線に対して波長のm/2倍光
路長が長い(短い)ことを示し、左辺は主光線の光路に
対し第1物体上の点(x,y,0)を通り点(x1,y1,z1)に
到達する光線の光路の長さの差を表わす。第1図に第1
物体1上の第1物理光学素子3を示す。
一方、第2物体2上のグレーティングレンズは所定の
点光源から出た球面波を所定の位置(センサ面上)に集
光させるように設計される。点光源は第1物体1と第2
物体2の露光時のギャップをgとおくと(x1,y1,z1
g)で表わされ、第1物理光学素子による結像点の位置
である(yは変数)。第1物体1と第2物体2の位置合
わせはx軸方向に行なわれるとし、アライメント完了時
にセンサ面上の点(x2,y2,z2)の位置にアライメント光
が集光するものとすれば、第2物体上のグレーティング
レンズの曲線群の方程式は先に定めた座標系で と表わされる。
(2)式は第2物体面がz=−gにあり、主光線が第
1物体面上の原点及び第2物体面上の点(0,0,−g)、
更にセンサ面上の点(x2,y2,z2)を通る光線であるとし
て、第2物体面上のグレーティング(x,y,−g)を通る
光線と主光線との光路長の差が半波長の整数倍となる条
件を満たす方程式である。
第2物理光学素子4のグレーティングレンズ4a,4bの
パターンは、前述の方程式(2)を利用することにより
設計することがでる。このうちグレーティングレンズ4b
のパターンは物点(光源)と像点の位置P(0,0,z1
g),Q(X2,−Y2,Z2)で与えられる。このとき、物点の
位置Pは第1物理光学素子3で凹レンズ作用を受けた光
束の虚像点の位置であり、像点の位置Qは前記センサ面
上の点(x2,y2,z2)とXZ面に関し、対称な点となる。
このように像点Qの座標を設定してグレーティングレ
ンズ4bを設定することにより、グレーティングレンズ4a
のパターンでアライメント信号光束Laが回折する次数と
同じ符号でありながらグレーティングレンズ4aでは第1
アライメント信号光束Laに凹レンズの作用をもたらす一
方、グレーティングレンズ4bでは凸レンズの作用を第2
アライメント信号光束Lbにもたらすことが可能となる。
又、位置ずれ検出方向にはレンズ作用があるが、それ
と直交する方向には光束の進行方向を一定の角度で偏向
させる作用をもつようなグレーティングレンズを設定
し、アライメント用として用いても良い。
又、第2図(H)に示すパターンはx方向、y方向と
もに同じレンズ作用をもち、かつy方向に光束の進行方
向を一定の角度で偏向させる作用をもっている。
第2図(G)に示すパターンは、x方向断面が同じ焦
点距離をもつフレネルゾーンプレートの断面と同じで、
y方向断面は等ピッチグレーティングの断面と同じとな
る。一般的に曲線の形は放物線、又は双曲線に近い形状
となる。第2図(H)のパターンは所謂オフアクシス型
フレネルゾーンプレートのパターンである。
第1物体1用のアライメントマーク3は所定のビーム
径の平行光束が所定の角度で入射し、所定の位置に線状
に集光するように設計される。
一般にグレーティングレンズのパターンは光源(物
点)と像点にそれぞれ可干渉性の光源を置いたときのレ
ンズ面における干渉縞パターンとなる。今、第2図
(H)のように第1物体面上の座標系を定める。ここに
原点はスクライブライン幅の中央にあり、スクライブラ
イン方向にx軸、幅方向にy軸、第1物体面の法線方向
にz軸をとる。第1物体の法線に対しαの角度で入射
し、その射影成分がx軸方向と直交する平行光束がマス
ク用のアライメントマーク3を透過回折後、集光点
(x1,y,z1)の位置で線状に結像するようなグレーティ
ングレンズの曲線群の方程式は、グレーティングのパワ
ーがx方向のみとき、該グレーティングの輪郭位置をx,
yで表わすと ysinα+P1(x)−P2=mλ/2 …(3) で与えられる。ここにλはアライメント光の波長、mは
整数である。
主光線を角度αで入射し、第1物体面上の原点を通
り、集光点(x1,y,z1)に達する光線とすると(3)式
の右辺はmの値によって主光線に対して波長のm/2倍光
路長が長い(短い)ことを示し、左辺は主光線の光路に
対し、第1物体面上の点(x,y,0)を通り点(x1,y,z1
に到達する光線の光路の長さの差を表わす。
(3)式では第1物体面の点yを通った光は結像点で
はy方向に変換されない。
一方、第2物体面上のグレーティングレンズ4は所定
の線光源から出た円筒波を所定の位置(センサ面上)に
集光させるように設計される。線光源上の各点は第1物
体と第2物体の露光時のギャップをgとおくと(x1,y1,
z1−g)で表わされる。第1物体と第2物体の位置合わ
せはx軸方向に行なわれるとし、アライメント完了時に
センサ面9上の点(x2,y,z2)の位置にアライメント光
が集光するものとすれば、第2物体上のグレーティング
レンズの曲線群の基本方程式は先に定めた座標系で と表わされる。
ここにβはy方向の偏向角(第2物体面法線に対する
出射角)を示す。
(4)式は第2物体面がz=−gにあり、主光線が第
1物体面上原点及び第2物体面上の点(0,0,−g)、更
に検出面上の点(x2,y,z2)を通る光線であるとして、
第2物体面上のグレーティング(x,y,−g)を通る光線
と主光線との光路長の差が半波長の整数倍となる条件を
満たす方程式である。
一般に第1物体用のゾーンプレート(グレーティング
レンズ)は、光線の透過する領域(透明部)と光線の透
過しない領域(遮光部)の2つの領域が交互に形成され
る0,1の振幅型のグレーティング素子として作成されて
いる。又、第2物体用のゾーンプレートは、例えば矩形
断面の位相格子パターンとして作成される。(3),
(4)式において主光線に対して半波長の整数倍の位置
で、グレーティングの輪郭を規定したことは、第1物体
上のグレーティングレンズ3では透明部と遮光部の線幅
の比が1:1であること、第2物体上のグレーティングレ
ンズ4では矩形格子のラインとスペースの比が1:1であ
ることを意味している。
第1物体上のグレーティングレンズ3はポリイミド製
の有機薄膜上に予めEB露光で形成したレチクルのグレー
ティングレンズパターンを転写して形成した。
又、第2物体上のマークは第1物体と第2物体の露光
パターンを形成したのち露光転写して形成していた。
次に本実施例における検出手段としてのセンサ(例え
ば1次元の蓄積型の1次元CCD等)に入射するアライメ
ント光である第1アライメント光と第2アライメント光
との関係について説明する。
本実施例においては第2アライメント信号光と第1ア
ライメント信号光は第2物体面の法線に対して各々80,5
0の角度で、又、x軸方向に対しては第2物体面射影成
分が直交する角度で出射する。センサ38,39の空間的配
置は、予めアライメント完了時に光束がセンサのほぼ中
央の位置に入射するようにセッティングされている。
センサ38,39の中心間隔は2mmであり、約0.1μm精度
でSiの同一基板上に設定されている。又、センサ38,39
の配置されたSi基板は、その法線が第1アライメント光
出射角と第2アライメント信号光出射角の2等分線と略
平行に配置されている。
センサ38,39のサイズは第1信号光用のセンサ11が幅1
mm、長さ6mm、又第2信号光用のセンサ12が幅1mm、長さ
1mmである。又、各画素のサイズは25μm×500μmであ
る。
各々のセンサは入射光束の重心位置を測定し、センサ
の出力は受光領域の全光量で規格化されるように信号処
理される。これによりアライメント光源の出力が多少変
動しても、センサ系から出力される測定値は正確に重心
位置を示すように設定している。尚、センサの重心位置
の分解能はアライメント光のパワーにもよるが、例えば
50mW、波長0.83μmの半導体レーザーを用いて測定した
結果、0.2μmであった。
本実施例に係る第1物体用のグレーティングレンズと
第2物体用のグレーティングレンズの設計例では、第1,
第2物体の位置ずれを第1アライメント光は−100倍、
第2信号光では100倍に拡大して信号光束がセンサ面上
で重心位置を移動する。従って、第1,第2物体間に0.01
μmの位置ずれがあったとすると、センサ面上ではアラ
イメント光は−1μm、第2信号光は1μmの実効的な
重心移動が起こり、センサ系はこれを0.2μmの分解能
で測定することができる。
本実施例において、第2物体面2がyz面内で1mrad傾
斜したとすると、センサ38上では第1信号光束は約20μ
m重心移動を起こす。一方、第2信号光もアライメント
光である第1信号光束と軸対称で、且つ光路長の等しい
光路を通るのでセンサ39上では、信号光と全く等しい重
心移動を起こす。これによりセンサ系では各々センサか
らの実効的重心位置の信号の差を出力するように信号処
理をすると、第2物体面がyz面内で傾斜してもセンサ系
からの出力信号は変わらない。
一方、第2物体がyz面内で傾斜すると、第1信号光
束、第2信号光束ともにセンサの長手方向と直交する幅
方向に重心移動を起こすが、これはセンサ上で検出す
る、位置ずれに伴う光束の重心移動の方向と直交する方
向なので、第2信号光がなくても実効的なアライメント
誤差にはならない。
更に、アライメント用光源、及び投光用レンズ系及び
センサなどを内蔵するアライメントヘッドが、第1物体
−第2物体系に対して位置の移動を起こした場合、例え
ばヘッドを第1物体に対して5μm、y方向に移動した
とする。このとき第1信号光はセンサ38上で5μmの実
効的重心移動を起こし、これに対して第2信号光もセン
サ39上で全く等しく5μmの重心移動を起こす。
同様に第1物体面とヘッドとの間にz方向に10μmの
変動が起こると、第1信号光用のセンサ38及び第2信号
光用のセンサ39で共に10μm光束の重心移動を起こす。
従って、最終的なセンサ系からの出力、即ち、第1信
号光の重心位置出力と第2信号光の重心位置の出力との
差信号は何ら変動しない。
又、x軸方向の位置の変動は第2信号光束がなくても
本質的なアライメント誤差にはならないことがわかる。
本実施例において第1,第2物体間の位置ずれ量xは、
センサ上でのアライメント光としての第1信号光と第2
信号光の重心位置をそれぞれw1,w2、そのときの第2物
体面の第1物体面に対する傾斜角をΔθ、アライメント
ヘッドの位置の変動量をΔ1r=(Δx,Δy,Δz)とおく
と w1=m・x+c1(Δθ,Δ1r) w2=n・x+c2(Δθ,Δ1r) ここに、m,nは各々第1アライメント系と第2アライメ
ント系の位置ずれ量の拡大倍率、ci(Δθ,Δ1r)は、
Δθ,Δ1rによっておこるセンサ上での光束の重心移動
量で第1アライメント信号光と第2信号光がセンサ面法
線に関して軸対称であり、光路長が等しい場合は c1(Δθ,Δ1r)=c2(Δθ,Δ1r) となり、結局センサ上の2つの光の相対的な重心位置か
ら位置ずれ量が次のように求まる。
x=(w1−w2)/(m−n) このように第2物体面の傾斜、アライメントヘッドの
位置変動等のアライメント光束の重心位置測定の際の誤
差要因を除去して、正確に位置ずれ量を検出することが
できる。
また、本実施例では第1物理光学素子の焦点距離f1
217μm、間隔gを30μm、第2物理光学素子からセン
サまでの距離Lを18.7μmとした結果、第1,第2アライ
メント信号光束の位置ずれ量拡大倍率m1,m2はそれぞ
れ、m1=−99.0、m2=73.7085となり、両光束のセンサ
面上での位置検知方向距離ΔSを求めることにより位置
ずれ量の|m1|+|m2|倍、即ち175.7085倍の倍率感度を得
ることができる。尚、第2物理光学素子4a,4bの焦点距
離はセンサ面上でのアライメント光束の径が約200μm
以下となるように設定した。
本実施例に係る第1物体と第2物体の位置合わせ(横
ずれ検知、制御)の基本アルゴリズムは以下のとおりで
ある。
(イ)まずセンサ38上の第1位置ずれ信号光束の光量分
布を測定したのち、先に定義した光量重心位置XSを求め
る。
(ロ)このときセンサ39上の第2位置ずれ信号光束の光
量分布から該光束の光量重心位置XRを求める。
(ハ)XSとXRの差Δδを求め(C)式に示す倍率から
第1物体と第2物体間の相対位置ずれ量Δσを求め
る。
(ニ)第1物体、または第2物体を相対位置ずれ量Δσ
だけ駆動ステージにより動かし、位置ずれを補正す
る。
(ホ)ステップ(イ)〜(ハ)の動作を行なって第1物
体と第2物体間の相対位置ずれ量Δσが許容値範囲内
かどうか判定する。
(ヘ)Δσが許容値範囲内になるまでステップ(イ)
〜(ホ)を繰り返す。
上記の手続の概要を第1図(E)にフローチャートと
して示す。
尚、第1図(B)〜(D)は第1図(A)に示す第1
実施例を半導体製造用の露光装置に適用したときの要部
概略図である。同図(B)は横から見たとき、同図
(C)はアライメントピックアップ装置部を抽出して示
したものであり、同図(D)はステージ部及びステージ
コントローラ部の概略図である。
本実施例では横ずれ検知系として、デュアルパワーグ
レーティングレンズ法及び間隔計測系としてマスクレン
ズA2F法を用いている。これらの手法について簡単に述
べると次のようになる。
デュアルパワーグレーティング法、フレネルゾーンプ
レートに代表されるようなグレーティングレンズ素子を
使う位置合わせ方法の一種であり、マスク上グレーティ
ングレンズとウエハ上グレーティング間に光束を通し、
そのときにマスクおよびウエハ上のグレーティングレン
ズ系が位置ずれ量を所定の倍率で拡大して、光束を偏向
させ、センサ上での光束の重心位置から位置ずれ量を検
出する方法である。
ここで光束の光量重心としては光束断面内において、
断面内各点のその点からの位置ベクトルにその点の光量
を乗算したものを断面全面で積分したときに積分値が0
ベクトルになる点をとってもよいし、代表点として光強
度がピークとなる点の位置をとっても良い。
また光源としてはHe−Neレーザ、半導体レーザ(LD)
等のコヒーレンシーの高い光源を用いてもよいし、発光
ダイオード(LED)、Xe−ランプ、水銀灯などコヒーレ
ンシーの低い光源を用いてもよい。
この方法は位置ずれ量をグレーティングレンズ系の倍
率で拡大して検出するのでより高精度で高分解能な位置
ずれ検知が可能である。
第1図(F)にグレーティングレンズ系で位置ずれ量
を拡大して検知する系の配置の模式図を示す。同図にお
いては便宜上第1物体へ光束を垂直入射したときを示し
ている。
第1物体1はメンブレン97に取り付けてあり、それを
アライナー本体95にチャック96を介して支持されてい
る。本体95上部に第1,第2物体のアライメントヘッド94
が配置されている。第1物体1と第2物体2の位置合わ
せを行う為にアライメントマーク3及び4がそれぞれ第
1物体と第2物体2に焼き付けられている。
光源31から出射された光ビームは投光レンズ32により
平行光となりビームスプリッター92を通り、アライメン
トマーク3へ入射される。アライメントマーク3は透過
型ゾーンプレートで、点Qへ集光する凸レンズの作用を
持つ。ウエハアライメントマーク4は反射型のゾーンプ
レートで点Qへ集光する光をセンサ38の検出面90上へ結
像する凸面鏡の作用を持つ。
このような配置のもとで、第1物体に対し第2物体が
Δδwだけ横ずれすると、検出面90上の光量重心の位置
ずれΔδは次のように表わされる。
即ち、 に位置ずれ量が拡大される。
例えばマーク3−Q間隔aw=0.5mm、マーク4−検出
面間隔bw=50mmとすれば99倍となる。尚、この時Δσは
Δσに対し、式より明らかなように比例関係にあり、セ
ンサの分解能が0.1μmあるとすれば検出される位置ず
れ量Δσは0.001μmの位置分解能がある。このように
して求まった位置ずれ量Δσをもとに物体2を動かして
やれば物体1と物体2の位置合わせを精度良く行うこと
ができる。
第1図(D)はステージ部及びステージコントローラ
部の詳細図である。アライメントピックアップヘッド24
はスパーフラット面10を持つ支持対26上のスーパーフラ
ット面10を一定圧でスーパーフラットベースプレート23
に押しつける為のクランパー部27に取りつけられ、アラ
イメント装置本体上部にスーパーフラットベース23を介
し載せられている。クランパー部27は2次元移動ステー
ジ21上の移動支持部28と平行板バネ30を介しつながって
いる。ステージ21は、ベース部21B、x方向スライド部2
1X,y方向スライド部21Y、x,y両方向スライドをガイドす
るガイド部21G、ベース部21Bに設けられスライド部21X,
21Yをそれぞれx方向、y方向に駆動する駆動源21MX,21
MYより成る。駆動源MX,MYの動作はヘッド24を各方向に
動かして所定位置にポジショニングするようコントロー
ラ22により制御される。各ステージの移動量はそれぞれ
レーザー測長器29X,29Yにより精密に計測され、このデ
ータがコントローラ22に入力され、これに基いてコント
ローラ22がヘッド24の現在位置を検出し、所定位置にな
る様に駆動源MX,MYに指令信号を送る事で、ヘッド24の
位置が精密に制御されている。検出位置移動後、前述の
如く横ずれ及び間隔検出を実行し、この検出結果に基い
て、ウエハステージ25を横ずれ及び間隔誤差補正方向に
移動させてアライメント及び間隔制御を完了した後、ヘ
ッド24はマスク、ウエハ露光の邪魔にならない様、元の
位置にもどる。アライメントピックアップヘッド24は横
ずれ検知系、間隔検知系、投光系が組み込まれており、
光源31具体的には半導体レーザから出射された光ビーム
はコリメータレンズ32、投射用レンズ33及び投射用ミラ
ー34を介し、評価用マーク20へ投射される。マークより
出射された光ビームは検知用レンズ36により検知系へ導
かれ、ハーフミラー37により分割され、横ずれ検知用受
光素子38にはいり、それぞれの信号となる。尚、アライ
メントピックアップヘッド24の投光、受光窓35には露光
用光源からの光が通らないようなフィルターが付けられ
ている。
本実施例においては、投射光47は評価マーク上では平
行になるように設計されており、投射領域43の横ずれ検
知用マーク41Mと間隔測定用マーク42inとして同時に投
射される。この為、横ずれ検知と間隔測定の投光手段が
一つの系で構成されている。
第4図は本発明の第2実施例の要部概略図である。第
2物体上のアライメントマーク4a,4bは第2図(B)に
示すパターンより成っている。ここにアライメントマー
ク4a,4bは第1実施例と同様、それぞれ第1,第2信号光
束に対して、−1次回折光が凹レンズ作用、凸レンズ作
用を示す。
本実施例においては第1物理光学素子3であるグレー
ティングレンズのパワーがシリンドリルカルではなく、
等方向、即ちxy面内で等方向にレンズ作用(光束の収
束、発散作用)を有するもの、またはX方向、Y方向で
異なるレンズパワーを持つトーリックタイプレンズ素子
などを第1物理光学素子に用い、第2物理光学素子に第
2図(B)に示すようなマーク配置に構成するのに好適
である。
第5図は本発明の第3実施例の要部概略図である。第
1,第2物理光学素子はいずれもオフアクシス型1次元グ
レーティングレンズ(フレネルレンズ)素子であり、第
1,第2実施例と同様の第1,第2物体に対し、所定の角度
で斜入射投光し、斜出射受光することにより、投光、受
光光学系及びセンサ、そして光源等を1つの筺体中に納
めたアライメントピックアップヘッドを構成している。
位置合わせ、および位置ずれ検知は第5図のY軸方向
に行なう。又、第1物理光学素子3は第5図に示すよう
に単一パターンのグレーティングレンズから成り、第2
物理光学素子4は2種類のグレーティングレンズパター
ン4a,4bから成り、第2図(C)に示すようなパターン
を有している。
第1,第2アライメント信号光束のYZ面内の光路断面図
は第1,第2実施例と同様に設定される。但し、同図では
相対位置ずれ量0のときの光路断面図に対応している。
又、第1,第2実施例と同様第2物理光学素子4aは第1
物理光学素子3で回折された凸パワーの光束に対し1次
回折光が凹レンズ作用を受けるように設計され、第2物
理光学素子4bは第1物理光学素子3で回折された凹パワ
ーの光束に対し−1次回折光が凸レンズ作用を受けるよ
うに設定されている。
第6図は本発明の第4実施例の要部概略図である。同
図において第2物体2上の第2物理光学素子4は、第1
実施例で−1次回折光が凹レンズ作用を示すように設定
されたパターンと凸レンズ作用を示すように設定された
パターンを重ね合わせたパターンとなっており、第2図
(D)に示すようなパターンを有している。
このように位置合わせ物体上の同一領域にアライメン
ト光束に対し作用の異なるマーク、即ち凹レンズ作用マ
ークと凸レンズ作用マークを設定、配置することによ
り、位置合わせ物体面の局所的な傾斜による位置ずれ検
知誤差を解消することができる。更に第1,第2実施例と
同様、位置ずれに対し符号の異なる位置ずれ拡大倍率を
もつ、2つのアライメント信号光束を生成することがで
き、これをセンサ上で光量重心位置検知することにより
位置ずれに対し高利得、高分解能の位置ずれが量検出が
可能となる。
又、位置合わせ物体の平均的な傾斜に対しても同様に
誤差を解消することができる。
第7図は本発明の第5実施例の要部概略図である。
本実施例では第2物体上の反射型の第2物理光学素子
4に光源31を出射したアライメント光束が投光光学系を
通ったのち、第2物体面の法線に対し、所定の角度で斜
めに照射される。このときアライメント光束は第1物体
を単に透過するだけで回折作用などは受けない。
第2物理光学素子4は第1実施例の第1物理光学素子
と同様のパターン形状を有する振幅位相混合型グレーテ
ィングレンズ素子である。第2物理光学素子4に入射し
た光束は、そこで+n次、−m次で回折することによ
り、それぞれ凸パワー、凹パワー光束となる。本実施例
では+1次、−1次で回折する2光束を第1,第2アライ
メント信号光束として利用している。
これら2光束は1物体上の第1物理光学素子3a,3bで
更に所定次数で回折し、レンズ作用を受けたのち、セン
サ38,39に入射して、光量重心位置が検出される。
本実施例では第2物理光学素子で生成した凸パワー光
束が第1物理光学素子3aで−1次で回折して凹レンズ作
用を受け、又第2物理光学素子で生成した凹パワー光束
が第1物理光学素子3bで−1次で回折して凸レンズ作用
を受けるように設定されている。
アライメント光束の位置合わせ物体に対する入出射角
は第1実施例と同様に設定している。
第8図(A)は本発明の第6実施例の要部概略図であ
る。
本実施例では第2物理光学素子を第2図(E)に示す
ように2種類の非対称グレーティングレンズパターン4
a,4bで構成している。それぞれのパターンは第1実施例
と同じく−1次反射回折光が凹レンズ作用、凸レンズ作
用を受けるように機能している。
又、第1物理光学素子3は第1実施例と同じく第8図
(A)に示すような単一パターングレーティングレンズ
素子であり、光源から出射して投光光学系9により平行
光となって第1物体面法線に対し斜入射した後、+1次
回折光は点(0,0,−z1)に集光するように出射し、−1
次回折光は点(0,0,z1)から出射するような発散波とな
って第1物理光学素子3を出射する。
第2物理光学素子4a,4bの光学はxY座標系でそれぞれ
(δ1,0),(δ2,0),(δ<0,δ<g)の位置に
Z軸に平行に存在する。
第8図(B)は同図(A)の第6実施例のグレーティ
ングレンズ系の要部パワー配置図である。第1物理光学
素子3に入射した平行光束は回折作用を受けて+1次回
折光は点F1に収束するように凸パワー(収斂)光束とな
り、−1次回折光は点F2を虚像点とする発散光、即ち凹
パワー光束である。
凸パワー光束、凹パワー光束はそれぞれ第2物理光学
素子4a,4bで共に−1次の回折作用を受け、それぞれの
像点F1,F2かセンサ面上の点S1,S2に光量重心位置として
結像される。点S1,S2の位置は像点F1,F2と第2物理光学
素子の光軸中心O1,O2をそれぞれ結ぶ直線が検出面と交
わる位置として幾何光学的に対応づけることができる。
本実施例では第2物理光学素子4の凹レンズ素子4aの
光軸中心と、凸レンズ素子4bの光軸中心とを、第1物理
光学素子3の光軸中心位置を中心として、それぞれx軸
方向にδ1(δ<0,δ<0)ずらしたものであ
る。
このようにすることにより、位置ずれ量0のときのそ
れぞれのアライメント信号光束の光量重心位置の位置ず
れ検出方向距離は0とならず、所定の値となり、2つの
アライメント信号光束間の分離が容易となる。
第9図(A)は本発明の第7実施例の要部概略図であ
る。
本実施例では第2物理光学素子を第2図(F)に示す
ようなパターンの軸対称グレーティングレンズ4a,4bを
用いている。
グレーティングレンズ4a,4bの光軸中心は第2図
(F)に示すように第2物理光学素子4のマーク領域長
手方向の中心位置からそれぞれ+,−方向にある。本実
施例では4分割点の位置にあるように設定した。
第9図(B)は本実施例のグレーティングレンズによ
る位置ずれ量拡大検出系のパワー配置図である。第2物
理光学素子4の凹レンズ素子4aの光軸中心と、凸レンズ
素子4bの光軸中心とを位置ずれ量0時、第1物理光学素
子3の光軸中心位置を基準としてそれぞれx軸方向にδ
1(δ<0,δ<0)ずらしたものである。
このように位置ずれ量0時においても位置ずれ信号光
束を第1物体への入射面外に光路をねじることにより、
入射面内で生じる不要な回折光(第1,第2物理光学素子
のフラウンホーファ回折光)とアライメント信号等との
クロストークを回避することができるばかりでなく、位
置合わせ光学系中の投光、受光光学系及びセンサの位置
と第1,第2物体系との位置の間に変動が起こっても位置
ずれ量検出誤差を解消することができる。
第10図は本発明の第8実施例の要部概略図であり、本
実施例は半導体露光製造装置のマスク(或はレチクル)
とウエハとの位置合わせに適用したものである。同図に
おいてアライメントピックアップヘッド24から出射され
た光ビームは、マスク1及びウエハ2上のマーク20上へ
照射され、反射あるいは回折された光は再びアライメン
トピックアップヘッド24へ出射される。アライメントピ
ックアップヘッド24は第1図(C),(D)に示すよう
にステージ21へ取り付けられアライメント領域に応じて
自由に2次元的に移動できるように構成されておりステ
ージコントロール部22により制御される。このとき、ス
テージ21はスーパーフラットベースプレート23でガイド
されており、ピッチング、ヨーイングは生じないように
設計されている。ステージコントロール部22はアライメ
ント及び間隔制御開始時にステージ21を駆動させてヘッ
ド24をあらかじめ記憶されているマスク及ぶウエハの評
価用マーク20の照明及び検出の為の位置へ移動させる。
尚、本発明の適用は半導体製造装置の位置合わせ機構
に限定されるものではなく、例えばホログラムの露光、
再生時のホログラム素子セッティングの際の位置合わ
せ、多色印刷機械の位置合わせ、半導体チップのボンデ
ィング工程、プリント基板、回路の検査装置における位
置合わせ工程、その他、光学部品、光計測システムの調
整時の位置合わせ、間隔測定など広く適用可能である。
(発明の効果) 以上のように本発明によれば位置合わせを行なう第1,
第2物体面上の一方の物体面上に一つの素子で同時に凸
レンズ素子と凹レンズ素子として機能する単一のパター
ンを有するアライメントマークとしての第1物理光学素
子を設け、該第1物理光学素子からの符号の異なる回折
次数の光束を凸レンズ素子用のパターンと凹レンズ素子
用のパターンを他方の物体面上に形成した第2物理光学
素子を介し、又は第1,第2物理光学素子を通過する光束
の順序を逆にして用いることにより、第1物体と第2物
体との相対的な位置ずれ量に対して符号の異なる拡大倍
率でセンサ面上で光量重心位置が変位する2つのアライ
メント信号光束を生成し、その光量重心位置間距離を検
出することにより、 (イ)反斜面である位置合わせ物体のウエハ面が傾斜す
るか、或はレジストの塗布むらや、露光プロセス中に生
じるそりなどのローカルな傾き等によってアライメント
光の重心位置が変動しても2つのアライメント信号光の
相対的な重心位置検知を行うことにより、ウエハ面の傾
斜に左右されずに正確に位置ずれを検出することができ
る。
(ロ)アライメントヘッドの位置がマスクに対して相対
的に変動した為に、アライメント信号光のセンサ上の重
心位置が変動しても2つのアライメント信号光の相対的
な重心位置検知を行うことにより、アライメントヘッド
の位置ずれに左右されない。
(ハ)同一のアライメントマークで倍率符号の異なる2
系統の系を構成し、総合倍率をかせぐことができ、各系
統単独の場合と比較し約2倍の感度のアライメント信号
を得ることができる。
(ニ)位置合わせ物体に対し、アライメント光束を斜入
射投光、位置合わせ物体からアライメント光束を斜出射
して、これを受光するように構成することができ、位置
合わせ投光光学系及び受光光学系、センサ等を1つの筺
体中に納め位置ずれ検出系をコンパクトにすることがで
きる。更に半導体露光プロセスにおいて、位置合わせ完
了後、露光領域から上記位置ずれ検出系を退避する必要
がなく、露光プロセスのスループット向上、退避に伴う
振動等の防止を可能としている。
(ホ)位置合わせマークの一方が単一パターンである
為、マーク構成がシンプルで形成も容易となる。
等の特長を有した位置合わせ装置を達成することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
第1図(A)は本発明の第1実施例の要部概略図、第1
図(B),(C),(D)は本発明の第1実施例を半導
体製造用の露光装置に適用したときの要部概略図、第1
図(E)は本発明に係る位置合わせに関するフローチャ
ート図、第1図(F)は本発明に係る位置合わせ装置に
おける位置ずれ量を検出する際の模式図、第2図(A)
〜(H)は本発明に係る物理光学素子の一実施例の説明
図、第3図は第1図の一部分の光路の概略図、第4図,
第5,第6図,第7図,第8図(A),第9図(A),第
10図は順に本発明の第2〜第8実施例の要部概略図、第
8図(B),第9図(B)は第6,第7実施例の第1,第2
物理光学素子の要部パワー配置図、第11,第12図は従来
の位置合わせ装置の概略図である。 図中、1は第1物体、2は第2物体、3は第1物理光学
素子、4は第2物理光学素子、4a,4bは第1,第2アライ
メントマーク、9は投射用レンズ、31は光源、38,39は
センサである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−233305(JP,A) 特開 平1−285804(JP,A) 特開 平1−209305(JP,A) 特開 平1−209304(JP,A) 特開 平1−207605(JP,A) 特開 昭64−106427(JP,A) 特開 昭64−63802(JP,A) 特開 昭64−55824(JP,A) 特開 昭64−55823(JP,A) 特開 昭63−247602(JP,A) 特公 平5−4603(JP,B2)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1物体と第2物体とを対向させて相対的
    な位置決めを行なう際、該第1物体面上と該第2物体面
    上に各々第1,第2物理光学素子を形成し、該第1物理光
    学素子に光を入射させたときに生ずる回折光を該第2物
    理光学素子に入射させ、該第2物理光学素子により所定
    面上に生ずる回折パターンの光束位置を検出手段により
    検出することにより、該第1物体と該第2物体との相対
    的な位置決めを行なう際、該第1又は第2物理光学素子
    のうち一方の物理光学素子Aを単一のマーク形状を有す
    るレンズ素子より構成すると共に該物理光学素子Aから
    生ずる異なる次数の2つの回折光が所定面上で該第1物
    体と第2物体の相対的な位置ずれ量に対し、互いに符号
    の異なる倍率で変位するように構成したことを特徴とす
    る位置合わせ装置。
  2. 【請求項2】前記第1又は第2物理光学素子のうち他方
    の物理光学素子Bを複数のマーク形状を有するレンズ素
    子より構成し、該物理光学素子Bにより入射光束を所定
    の次数で回折させることにより該2つの物理光学素子A,
    Bにより各々凹レンズ作用と凸レンズ作用を有する凹凸
    検出系と凸レンズ作用と凹レンズ作用を有する凸凹検出
    系の2つの検出系を構成し、該2つの検出系によって生
    ずる回折光を検出手段により検出し、該検出手段からの
    出力信号を利用して該第1物体と第2物体との位置決め
    を行っていることを特徴とする請求項1記載の位置合わ
    せ装置。
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