JP2511903B2 - 走査電子顕微鏡の画像補正装置 - Google Patents

走査電子顕微鏡の画像補正装置

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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は走査電子顕微鏡に係り、特に配電盤やケーブ
ルなどからの電源磁場による画像歪みや、繰り返し画像
観察時における走査の振動に伴う画像の乱れを補正し、
画像上のパタンの形状の歪みや長さの誤差の少ない走査
画像を得るに好適な走査電子顕微鏡の画像補正装置に関
する。
〔従来の技術〕
従来の技術は,本出願人による特願昭61−125731号
(昭和61年6月2日出願)、に記載のように、走査画像
上に現われる波型の振動歪みから、画像ライン間の相関
情報をもとに走査振動を推定し振動歪みを補正する方式
をとっていた。しかし、画像振動歪みの要因が磁気シー
ルドを通過した電源磁場である場合には、電子線の振動
による歪みは画像上でゆっくり変化するものとなる。な
ぜならば、通常ランダムな振動歪みを避けるため、電子
線走査の開始は電源位相と同期させてあり、走査ライン
間の歪みはほぼ等しいためである。画像上の形状の歪み
がゆっくり変化する場合には、局所的には画像は大きな
変形を受けておらず、従って、画像ライン間の相関情報
からは振動歪みの推定がでないという点については配慮
されていなかった。
また、特願昭60−228683号(昭和60年10月16日出願)
では、繰り返し画像観察時における各フレーム画像間の
位置ずれを、フレーム画像中に選んだ小領域どうしの二
次元相互相関を計算することによって検出するものであ
った。
〔発明が解決しようとする問題点〕
上記従来技術は、振動歪みが画像上でゆっくり変化す
る場合、画像ライン間の相関情報が歪みの無い場合のそ
れと等しくなる点については配慮がされおず、画像ライ
ン間の相関情報からは走査振動の推定および歪みの補正
ができないという問題があった。
また、上記従来技術は、フレーム画像のS/Nが良い場
合、又S/Nが多少悪くても、観察対象が充分なテクスチ
ャーを持つ場合には、位置ずれ検出精度に問題はない
が、S/Nが悪く、かつ平坦部の多い半導体などのような
観察対象の場合には、雑音による誤検出が生じた。又、
一方では観察対象によらずに充分な検出精度を保つに
は、膨大な演算量を必要とした。
本発明の第1の目的は、電源磁場に起因し画像上でゆ
っくり変化する画像歪みを画像処理により推定し、補正
することのできる走査電子顕微鏡の画像補正装置を提供
することにある。
本発明の第2の目的は、低S/Nのフレーム画像のう
ち、ある方向への投影データが、その画像特有のパタン
を示す場合につき、フレーム画像間の位置ずれ検出を
少、演算量かつ高精度に行い、繰り返し観察時における
画像の振動を取り除くことのできる走査電子顕微鏡の画
像補正装置を提供することにある。
〔問題点を解決するための手段〕
上記第1の目的は、電源のある同期位相のもとで走査
画像データを得て画像メモリに記憶し、次に同期位相を
微少変化させ歪み変化画像として同一視野の画像データ
を再度入力し、両画像データの差を演算器により求める
とともに、画像データの走査方向および走査垂直方向の
微分値を微分演算器により求め、これらの差および微分
値より、歪み微少変位に関する画像データ変化の差分方
程式に基づいて最小自乗法により、画像上の電源磁場歪
み強度を推定し、推定した歪みにより画像メモリ上の画
像データを補正することにより、達成される。
また、上記第2の目的は、投影データが特有パタンを
示す方向への投影データを各フレーム毎に求め、該投影
データを用いた一次元相互相関計算を行うことにより達
成される。
〔作用〕
第2図により、本発明による画像歪み推定の原理を示
す。第2図(a)は、走査電子顕微鏡の出力である電子
線走査画像の座標系を示す。図図(b)は、撮像対象に
おかれた座標系を示す。電子線が何の外乱も受けずに、
正しく撮像対象を走査する場合には、出力画像座標(s,
t)は、撮像対象座標(x,y)に一致する。しかし、今50
Hzの電源浮遊磁場が電子線走査に偏位をもたらし、しか
も走査周期が通常の走査電子顕微鏡のスロースキャンモ
ードにおける40msあるいはその数倍であり、かつ電子線
走査開始に電源位相との同期すなわち位相がθの時点で
電子線走査が開始するフェーズロックがかかっている場
合には、出力画像は以下のようにに歪む。なお歪みの様
子を第2図に模式的示す。
出力画像座標(s,t)に対応する撮像対象座標上の点
(x,y)は次式で表わされる。
x=s+αsin(ωs+θ) (1) y=t+βsin(ωs+θ) (2) ここで、α,βはそれぞれ走査方向、走査垂直方向の
電子線偏差(浮遊磁場による振動)の振幅であり、ωは
振動周期であり、式(1),(2)において、振動周期
と位相は既知であり、振動α,βが推定すべき振動パラ
メータである。
撮像対象座標(x,y)における画像強度f(x,y)は、
式(1),(2)の座標変換式により形状的に歪み、出
力画像座標(s,t)上の出力画像強度は同期位相θもパ
ラメータとして、次式で表わされる。
g(s,t,θ)=f{s+αsin(ωs+θ),t +βsin(ωs+θ)} (3) 今、式(3)を、同期位相θについて偏微分すると、 となり、出力画像座標s,tについてこの偏微分は、 となる。式(4),(5)より、 である。上式と式(6)、式(4)より、 なる,未知数α,βを変数とする線形式が得られる。式
(8)は、出力画像座標(s,t)上のすべての点で成り
立つため、α,βを推定するための観測方程式が画素数
分得られることになる。振動振幅α,βの推定は最小自
乗法により、誤差最小で推定できる。
実際の画像処理では、微分演算は差分演算で近似す
る。最も粗い近似としては、 を用いればよい。式(11)は、同期位相を微少量Δθ変
化させて得た2枚の画像の差の演算となる。
以上より、α,βの推定の演算は、式(8)を aiα+biβ=ci (12) と書き換えて により求まる。ここでiは画素の通し番号、Nは推定に
使用する総画素数である。
上記振動推定方式は、異なる走査撮像モードすなわ
ち、走査画像をモニタに表示する高速スキャンモードで
も成立する。高速スキャンモードでは通常1フレームの
撮像を電源周波数と同期して行い、さらに1フレームの
走査開始にフエーズロックをかけるため、歪みを表わす
式(1),(2)さらに振動振幅α,βの推定式(8)
は以下のようになるが、基本的歪み推定手順は同一 x=s+αsin(vt+θ) (14) Y=t+βsin(vt+θ) (15) である。ここで,vは走査垂直方向に見た振動周波数であ
る。
また,電子線走査開始の電源同期が固定的位相で行う
場合でも、視野を微少量ずらして得た出力画像データの
座標を逆向きに当量シフトすることにより、実質上同期
位相をずらした出力画像を得ることができる。なぜなら
ば、たとえば式(3)において、視野をΔdだけ走査方
向に移動した出力画像g′(s,t,θ)は、 g′(s,t,θ)=f{s+αsin(ωs +θ)Δd,t+βsin(ωs+θ)} (17) であり、出力画像をシフトしたものは、 g″(s,t,θ)=g′(s−Δd,t,θ) =f(s+αsin(ωs+θ−ωΔd),t +βsin(ωs+θ)} =g(s,t,θ−ωΔd) (18) となるからである。なお、高速スキャンモードにおいて
は、視野と出力画像座標のシフトを走査垂直方向に行え
ばよい。
なお、上記原理説明では、画像上の電源磁場振動は一
定時間(たとえば2〜3分間)定常であることを前提と
したが、定常性が弱い場合には、電子線走査を同期位相
を切り換えて2度ずつ繰り返し、(13)式の最小自乗法
を行う範囲も定常性が近似的に成り立つ範囲で行うと良
い。
つぎに、フレーム画像間の位置ずれ検出をおこなう原
理について説明する。
フレーム画像の雑音として、加算的な白色系雑音を考
える。又、投影データが特有パタンを示す方向を、走査
垂直方向に一致させておく。i番目のフレーム画像のi
番目の走査ラインデータを一次元信号と見なしg
ij(t)と書くと、上記仮定より gij(t)=fi(t)+nij(t) (19) となる。ここでfi(t)は信号成分、nij(t)は雑音
成分である。投影ライン数をNとした場合の第jフレー
ム画像の投影データPj(t)は,式(1)を用いて と表わされる。上式が、画像に特有な投影パタンを表わ
す方式である。上式右辺第1項は、各フレーム画像間に
共通な信号成分の投影データで、同第2項は、各フレー
ム画像で独立な雑音の投影データであるが、第2項の分
散は、投影処理により に比例して減少するため、Nを大きく取ることによって
Pj(t)への雑音の影響を小さくすることができる。従
って投影処理によって得られる特有パタンは、ほぼ信号
そのものが持つ特有な投影パターンを反映することにな
り、これによって信号の持つ情報を失うことなく雑音の
影響を抑えた精度良い相互相関計算が行え、位置ずれ誤
検出を防ぐことが可能となる。
次に本発明による演算量低減の効果を示す。チップサ
イズM×Nの2次元相互相関計算に要する総演算数C2D
は C2D=(2MN−1)×m である。ここでmは、相関演算の代表点数である。これ
に対し、M点のデータを区間Nで投影し、ラインセグメ
ント長Kで相関計算すると総演算数CPは CP=(N−1)M+(2K−1)×m となる。両者の比を取ると となる。例として、M=N=100、K=100、m=10、の
場合を計算すると、 となり、二次元相互相関に対し、1/16の演算量で済む。
最後に、本発明の適用による効果について述べる。イ
メージメモリを内部に持つ加算書き込み機能付き走査電
子顕微鏡において、各加算画像の位置ずれを加算前に検
出・補正できる。これにより、加算後の画像の位置ずれ
によるボケを防止できるため、鮮明な画像が得られる。
又、一般形走査電子顕微鏡(イメージメモリ内蔵形を含
む)においては、検出した画像のシフトを、電子線走査
系へフィードバックすることによって視野固定ができ
る。これによって、例えば、時間経過による対象画像の
ドリフトや、試料台を傾けて観察するいわゆる立体観察
における試料の視野逸脱を防止でき、観察者の視野調整
に要する負担を軽減できる。
〔実施例〕
以下、本発明の第1の実施例を第1図により説明す
る。交流電源1からの信号は、電源位相検出装置2によ
り位相が検出され、位相が0の時点でアドレス発生装置
3に同期信号が送られ。アドレス発生装置3は、走査開
始待ち状態にある場合、走査開始位相θを入力し、電源
位相検出装置2よりの同期信号を待つ。同期信号を受け
るとアドレス発生装置3は、内部クロックのカウンタを
開始し、カウント値が走査開始位相θと等しくなった時
点で、画像メモリ上のアドレス系列の発生を開始し、1
ライン分のアドレスを発生、再び待ち状態に入る。走査
開始位相θとしては、θ=0がスイッチ4によりまず与
えられる。アドレス発生装置3は、アドレス系列を発生
すると同時に走査開始同期信号を、電子線走査信号発生
装置5に送る。電子線走査信号発生装置5は、積分演算
回路を用い、走査開始同期信号に起動されて、リニアな
走査信号を発生する。走査電子顕微鏡6からは、走査信
号に従って撮像した画像信号が出力され、A/D変換器7
によりA/D変換されたデータが、スイッチ8を通してア
ドレス発生装置3からのアドレス位置の画像メモリ9に
記録される。1画像分の走査画像データが画像メモリ9
に格納されると、スイッチ4と8は、第1図の位置に切
り換えられ、再度画像データの入力が行われる。すなわ
ち、走査開始位相θはΔθとされ、画像メモリ9に記録
された画像とは、電源磁場歪みが微少位相Δθずれた画
像が撮像される。撮像画像データはスイッチ8を通り、
加算器10に入り、画像メモリ9から読み出された画像デ
ータとの差が求められる。差画像データは、微少位相の
逆数1/Δθと乗ぜられ、式(12)の値すなわち式(13)
におけるCiが求まる。以上の演算およびCiの出力はアド
レス発生装置3のクロックごとに行なわれ、一方、これ
に同期して、画像メモリ9の走査画像データは加算器1
1,12に入力され、式(9),式(10)の値が求めらる。
ただし、走査方向の微分である式(9)には、1画素分
のレジスタ13が用いられ、走査垂直方向の微分である式
(10)の演算には、1走査ライン分のシフトレジスタ14
が用いられる。式(8)中の、振動振幅α,βの係数、
すなわち式(12)のai,biは、第1図に示すように求め
られる。係数aiは、加算器10の出力に、定数ω/Δθを
乗じ、加算器11の出力から減じ、コサイン関数テーブル
15をアドレス発生装置3の出力である走査方向出力画像
座標sにより参照して得たcos(ωs)の値を乗じて得
られる。なお、コサイン関数テーブル15には、あらかじ
めテーブル計算手段16によりs=1,2,…,512に対するコ
サイン関数cos(ωs)が計算され、テーブル15に値が
セットされている。係数biは、加算器12の出力に、コサ
イン関数テーブル15の参照値を乗じて得られる。5つの
乗算器17〜21で、アドレス発生装置3のクロックごとに
出力される3つの係数ai,bi,ci間の演算結果aici,bici,
ai 2,aibi,bi 2が求められ、振動振幅推定演算手段22で式
(13)の累積加算、逆行列演算、行列積演算が行われ、
振動振幅推定値 が求められる。振動推定値 は歪補正アドレス演算手段23に入力され、式(1),
(2)の逆関数計算により、撮像画像座標系(x,y)の
走査ライン画素座標列(1,1),(2,1),…,(512,
1),(1,2),…,(511,512),(512,512)に対応す
る。出力画像座標(s,t)を求め、画像メモリ9をアク
セスし、歪みのない補正画像を出力する。
つぎに、本発明の第2の実施例を第3,4図により説明
する。第3図において、イメージメモリ310と画像の加
算書き込み機能を持つ走査電子顕微鏡31は、処理開始信
号の受信により、A/D変換器39でディジタル化された走
査信号を除算器318で1/加算数の演算をおこない、得ら
れた値とイメージメモリ310中の読み出しアドレス制御
装置312で指定されたアドレスの内容とを加算器319によ
り加算し、イメージメモリ310の同アドレスに再び書き
込むという処理を1フレームサイクルの間連続して行
い、これを加算数回繰り返す。一方、画像シフト検出装
置33は、処理開始信号の受信により、まず初期設定とし
て、画像シフト検出における原点位置決定のため、処理
開始直後のフレーム画像の累積ラインデータを、加算器
34、ラインバッファ35により走査電子顕微鏡31の電子線
走査に同期して生成し、その完了と同時に該データを累
積ラインデータレジスタ36にストアしてこれをベースデ
ータとする。上記初期設定の後、シフト検出サイクルに
入る。シフト検出サイクルでは、処理開始より2つ目以
後のフレーム画像に対し、上記と同様に加算器34、ライ
ンバッファ35によって累積ラインデータを生成し、その
完了後直ちに該データとベースデータ間の相互相関を相
互相関演算装置7によってラインバッファ35の読み出し
位置を変えながら複数点計算する。計算された該相互相
関は、その都度シフト量演算装置38に転送され比較処理
によって最大値の検出が行われる。相互相関演算の終了
と同時に、該最大値を与える原点からの位置を算出し、
それを画像シフト量として読み出しアドレス制御装置31
2へ送り出し、加算書き込み処理における補正量とする 本実施例によれば、画像のシフト補正を電子線走査に
同期した実時間処理で行える。又、画像のシフト補正
を、イメージメモリの読み出しアドレス変更という簡単
な処理で行えるという効果がある。なお、すべての処理
が、走査電子顕微鏡31の処理サイクルに同期して行われ
るため、累積データ生成以外の処理は、1フレーム間の
時間(TVレートの場合ブランキング時間約1msec)内に
終了させる。又、走査電子顕微鏡31の加算書き込み処理
と、画像シフト検出装置33のシフト検出処理は、完全に
並列に進行するため、各フレームサイクルにおけるシフ
ト検出結果を、そのフレームに直ちに反映させることは
できない。そのため本実施例では、1つ前サイクルでの
検出結果を用いている。
第4図は、イメージメモリを持たない走査電子顕微鏡
につき、上記読み出しアドレスを変更する代わりに、電
子線走査装置313の走査制御信号を直接変更することに
よって画像シフトを補正するものである。走査電子顕微
鏡32の内部信号は、すべてアナログであるため、A/D変
換器316によりディジタル化し、画像シフト検出装置33
に送られる。又、該装置で求められたシフト量は、シフ
ト量−走査位置変換装置317でデータ変換されD/A変換器
を通し電子線走査装置313へ送られ走査位置を変更す
る。本実施例によれば、画像の振動を除去できるだけで
なく、観察対象物の視野逸脱を防止できる効果がある。
なお、上記各フレームサイクルにおいて、画像シフト
検出処理終了後、ラインバッファの内容を累積ラインデ
ータレジスタに転送することによって、1つ前のフレー
ム画像との位置ずれ検出が可能である。この方法は、誤
差累積の危険性があるが、画像の様相が時間と共に変化
する場合に有効である。又、第3図において、A/D変換
器39と加算器319との間にイメージメモリをバッファと
して設け(イメージバッファとする)、入力画像データ
を一旦貯え、同フレームサイクルに画像シフト演算装置
33で計算されたシフト量に応じてイメージバッファの読
み出しアドレスを変更し、イメージメモリに加算するこ
とにより、位置ずれ検出の時間遅れなしに画像シフト補
正が行え、遅れによる精度低下を防止できる。
〔発明の効果〕
本発明によれば、走査電子顕微鏡において、電源浮遊
磁場に起因し画像上にゆっくり変化する形状歪みを、歪
みをわずかに変位させて得た2枚の画像から、差分演算
を中心とする簡便な画像処理で推定し、歪んだ画像を補
正することができるため、配電盤やケーブルなどからの
電源浮遊磁場による画像パタンの形状歪みや半導体線幅
測定誤差などの少ない走査画像を得るに好適な走査電子
顕微鏡を提供できる。
また、S/Nが悪く、低テクスチャーな観察対象でも、
ある方向への投影データが画像特有なパタンを示すもの
については、その投影データを用いることによって、S/
Nを改善でき、又、一次元処理となるため、低演算量か
つ高精度に振動補正が行える、画像補正装置を提供でき
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の第1の実施例の全体構成図、第2図
は本発明の原理を説明するための、撮像対象座標と出力
画像座標および歪みの説明図、第3図は、本発明の第2
の実施例で、イメージメモリ内蔵型走査電子顕微鏡の画
像補正装置の全体構成図、第4図は、本発明によるイメ
ージメモリを持たない走査電子顕微鏡の画像補正装置の
全体構成図である。
フロントページの続き (72)発明者 古村 文伸 川崎市麻生区王禅寺1099番地 株式会社 日立製作所システム開発研究所内 (72)発明者 飯泉 孝 勝田市市気882番地 株式会社日立製作 所那珂工場内

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】走査電子顕微鏡装置において、 電源位相検出手段と、 あらかじめ設定した位相に該検出された位相が一致した
    時に電子線走査開始を起動する電子線走査制御手段と、 上記設定した位相で得られた走査画像データを記憶する
    画像メモリと、 上記設定した位相を微少量変化させ同一の視野の走査画
    像データを入力する歪み変位画像入力手段と、 上記画像メモリの画像データと該歪み変位画像入力手段
    により入力された画像データの差を求める減算手段と、 画像データの走査方向および走査垂直方向の微分値を求
    める微分演算手段と、 上記減算手段による差画像と該微分演算手段による微分
    画像から差分方程式に基づく最小2乗法により画像上の
    電源磁場歪みを推定する処理手段と、 推定した歪みにより上記画像メモリ上の画像データを補
    正する画像歪み補正手段を設けたことを特徴とする走査
    電子顕微鏡の画像補正装置。
  2. 【請求項2】上記歪み変位画像入力手段は、 電子線走査制御手段の設定位相は固定のまま、視野を微
    少量移動し走査画像を入力する手段と、 入力された画像の座標を微少量シフトする手段とを含む
    ことを特徴とする、特許請求の範囲第1項の走査電子顕
    微鏡の画像補正装置。
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