JP2001023562A - 電子顕微鏡用画像処理装置 - Google Patents

電子顕微鏡用画像処理装置

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JP2001023562A
JP2001023562A JP11194999A JP19499999A JP2001023562A JP 2001023562 A JP2001023562 A JP 2001023562A JP 11194999 A JP11194999 A JP 11194999A JP 19499999 A JP19499999 A JP 19499999A JP 2001023562 A JP2001023562 A JP 2001023562A
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Masaji Wada
正司 和田
Masaya Yasukochi
正也 安河内
Keisuke Morita
恵介 森田
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】電子顕微鏡における画像の前処理、画像処理及
びその結果の表示をリアルタイムで実行することができ
る電子顕微鏡用画像処理装置を提供すること。 【解決手段】ソフトウェア処理する画像処理手段(画像
処理用フレームメモリ108、CPU110、主メモリ111及び画
像処理用フレームメモリ112)の入出力に専用バス107及
び113を設け、これらのバスに前処理用のフレームメモ
リ106及び表示用のフレームメモリ114をそれぞれ接続す
る。フレームメモリの入出力動作は外部クロックに同期
化し、入出力間は異なる周波数で動作する。これによ
り、撮影つまり前処理(S/N改善)、画像処理(画質改
善)、表示処理が分離でき、各処理をパイプライン化で
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子顕微鏡用画像処
理装置、特に画像処理をリアルタイムで実行可能な電子
顕微鏡用画像処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年の画質改善のための画像処理につい
ては、画質に関する高度な要求から処理の複雑さが増し
ており、さらに、そのデータ量の多さから処理時間の長
さが問題になってきている。
【0003】特に電子顕微鏡では、検出される信号が微
弱であるためS/N比が極めて悪いという特徴がある。こ
のため、入力信号に対しては、S/N比を改善する前処理
を施したり、微細構造のコントラストを向上させるため
に、複雑なコントラスト強調型画像処理フイルタ処理を
施したりする必要がある。
【0004】また、電子顕微鏡は、その特徴から半導体
検査装置として利用される。この場合、試料のホール底
の観測のために、より複雑な画像処理による良好な視認
性が必要とされ、さらに、高スループットも要求され
る。これらの要求に対し、現在は、簡単な基本画像処理
をハードウエアによる専用回路が実行し、より複雑な画
像処理を必要とする場合は、一旦、画像データを外部コ
ンピュータに取り込み、ソフトウエアにより処理を行っ
ている(テレビジョン学会参考書シリース゛ 画像処理、
土屋 裕・深田 陽司、コロナ社)。
【0005】他の手法としては、基本画像処理ハードウ
エアを基本単位とするモヂュールの組み合わせで、より
高度な画像処理を実現する方法もあるが、微細構造のコ
ントラスト強調画像処理を実現しようとした場合、複雑
な処理を実現するために大規模なハードウエアを必要し
て、機能が限定され、拡張性、柔軟性が劣るものとな
る。そのため、外付けのパーソナルコンピュータ等で処
理させるオフライン処理が通常行われている。
【0006】ところで、電子顕微鏡においては、その特
徴から、検出する信号の種類により画像の性質が異なる
(医学・生物学のための走査電子顕微鏡入門、鈴木 昭
男・永谷 隆、丸善株式会社、1979)。たとえば、半導
体のホール底の観測等には反射電子像が使われ、表面は
2次電子像で観測したりする。両画像を同時に観測した
い場合は、別々に撮影された画像をパーソナルコンピュ
ータにおいて合成するか、又は両画像を交互に切替えて
表示し、残像現象を利用した方法(特開平6−2438
14号)で、視認性の良い画像を得たりしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記のように従来の技
術では、画質向上のための複雑な画像処理や画像認識を
行いながら、連続的な撮影を平行実行し,さらに、処理
結果を表示していくリアルタイム処理は、外付けのパー
ソナルコンピュータ等で処理させるオフライン処理であ
るため実現が困難であった。
【0008】本発明の目的は、電子顕微鏡における画像
前処理、画像処理及びその結果の表示をリアルタイムで
実行することができる電子顕微鏡用画像処理装置を提供
することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の特徴は、繰り返
し得られる電子顕微鏡の画像データに積算処理を含む前
処理を施す前処理手段と、その前処理を施された画像デ
ータにソフトウエア的に画像処理を施す画像処理手段
と、その画像処理を施された画像データを表示する表示
手段と、前記前処理手段と前記画像処理手段との間及び
該画像処理手段と前記表示手段との間にそれぞれ設けら
れた、前記画像データを転送するバスと、前記画像デー
タの転送を制御すべく画素同期クロック並びに水平及び
垂直同期信号を制御する転送制御手段とを有し、該転送
制御手段による前記画素同期クロック並びに水平及び垂
直同期信号の制御にもとづいて前記前処理手段、前記画
像処理手段及び前記表示手段における処理及び表示をパ
イプライン的に実行するようにしたことにある。
【0010】
【実施例】図1は、本発明による電子顕微鏡用画像処理
装置の第1の実施例の構成概要を示す。100は電子顕微鏡
の鏡体であり、その電子銃から発せられた電子ビーム10
1は電子レンズによって収束され、試料102を照射する。
試料102を照射する電子ビーム101は撮影制御装置104か
らの、水平走査信号および垂直走査信号を含む撮影制御
信号にもとづいて2次元的に走査される。電子ビーム照
射によって試料表面から発生する情報信号(2次電子信
号、反射電子信号、オージェ電子信号、特性X線信号、
カソード・ルミネセンス信号等)を検出器103によって検
出し、前処理回路105にてその検出信号、すなわちフレ
ーム単位で繰り返される撮影による撮影画像信号(画像
データ)のS/N比(信号対雑音比)改善処理を行う。
【0011】前処理回路105は、図2に示すように、電子
顕微鏡の画像データを増幅器200でアナログ/デジタル
(A/D)変換器201に合った信号レベルまで増幅し、該A/
D変換器でデジタルデータに変換し、画像積算すること
でSN比を改善する。電子顕微鏡撮影画像データ信号は微
弱であるため、ホワイトノイズが支配的ノイズである。
そこで、特徴抽出のしやすい画像に改善してから視認性
向上処理を行う必要がある。そのため、画像積算により
コントラストの増大とSN比の改善が必要である。
【0012】図2は、前処理回路105の一実施例であるリ
カーシブフィルタをブロック図形式で示すものである。
減算器202でi番目の撮影画像Aiとその前までの積算画像
Fi-1との差分をとって、該差分をシフトレジスタ203で1
/nの重み付けをし、この重み付けをした差分と積算画像
とを加算器204で加算し、処理画像Fi = Fi-1 + (AI -F
i-1)/nを得て、これを再びフレームメモリ205に格納す
る。この一連の処理を撮影制御装置104から得られる撮
影画素同期クロックに同期して行い、さらに写像データ
を前処理用のフレームメモリ1 106にも格納する。つま
り,前処理用のフレームメモリ1 106には、撮影画素同
期クロックに同期して画像積算したSN改善済みの画像が
格納される。
【0013】図4をも参照しながら動作を説明するに、
入力バス転送制御回路109は、画像データの転送の開始
を撮影制御装置104からの撮影垂直同期信号(図4の4A)
に同期させて、前処理用のフレームメモリ1 106の画像
信号(図4の4B)を、入力バス107を経由して画像処理入
力用フレームメモリ3 108 に転送する(図4の4C)。こ
のときの転送画素同期クロックは、撮影画素同期クロッ
クとは周波数が異なり、撮影画素同期クロックに比べて
速いクロックである。これに合わせて水平同期信号も速
い周期となる。これによって、垂直走査時間、したがっ
て動作速度は、フレームメモリ1 106の場合は、画像デ
ータ入力時よりも画像データ出力時に速くなる。この概
念を図3に示す。前処理用のフレームメモリ1 106は、入
出力開始タイミング゛は同じであるが、入力側に比べ出
力側が速いクロックで動作するため、すなわち入力側の
動作速度よりも出力側の動作速度が速いため、出力側で
は、1画面前の画像データがフレームメモリ3 108に転
送されることになる。
【0014】さて、図1に戻るに、画像データをソフト
ウエア的に処理するための画像処理部のCPU(中央処理
装置)110は画像処理用のフレームメモリ3 108の出力側
から画像データを読み出し、画像処理を行って、画像処
理出力側のフレームメモリ4112に順次格納し、処理途中
の結果は、主メモリ111に格納する(図4の4D〜4F)。CP
U110の処理開始も撮影の垂直同期信号と同期して行い、
入力バス107の転送画素同期クロックよりも遅いアクセ
ス周期でCPU110が画像処理入力側のフレームメモリ3 10
8の出力側から画像データを読み出すことで、 CPU110で
処理する画像データを、入力バス107を通じて転送され
る画像データを追い越すことなくフレーム単位で処理
し、結果を画像処理出力用のフレームメモリ112に順次
格納する。これにより転送と処理の並列実行が可能とな
る。
【0015】画像処理は希望する画像部位の認識や抽出
処理であってよい。例えば、半導体のホール底を観察す
る場合、まずホール位置を検出しなければならない。検
出方法としては、予め撮影しておいたホール画像をテン
プレートとし、これを基準にしてミスマッチ度を評価関
数としたテンプレートマッチング処理を行う方法や画像
を細線化して幾何学的に検出する方法がある。
【0016】画像処理はまた、更なる画像改善処理であ
ってもよい。たとえば、上記方法で特定部位を自動的に
抽出して、その後特定部位の特徴を最もよく表すデータ
で置き換えたり、又は特定部位の部分的な画質改善を行
うことで、特定部位以外の過剰な画質改善処理による認
識性の低下を押さえて、全体的に認識性が向上した画像
を提供する。
【0017】処理結果は、転送制御回路115で出力バス1
13を経由して表示用のフレームメモリ114に転送される
(図4の4G)。表示用のフレームメモリ2 114への転送開
始も撮影垂直同期信号(図4の4A)で行い、表示画素同
期クロックより速い転送速度で表示用のフレームメモリ
2 114に転送することで、処理と表示の遅延を最小にす
る。表示用のフレームメモリ2 114は、撮影垂直同期信
号にもとづいて転送制御回路115から得られる表示垂直
同期信号(図4の4H)により速度変換を行い、表示周期
でデジタル/アナログ(D/A)変換器116を通してデイス
プレイ(CRT)117に処理結果を表示する。
【0018】以上のステップが繰り返され、その結果と
して、撮影つまり前処理(S/N改善)、画像処理(画質
改善)、表示処理が分離され、各処理がパイプライン化
できる。つまり、それぞれの処理が前後の処理から独立
することで連続的な画像データに対し滞りなく処理が実
行でき、高スループットが得られる。第5図は、本発明
による電子顕微鏡用画像処理装置の第2の実施例の構成
概要を示す。この実施例は反射電子信号と2次電子信号
用の2入力をもつ例である。電子ビーム101の照射によ
って試料102から得られる、比較的高エネルギーの反射
電子信号を反射電子検出器500で検出し、反射電子前処
理回路501で前処理であるS/N改善を行い、502の反射
電子フレームメモリ1 502に格納する。また、電子ビー
ム101の照射によって試料から得られる比較的低エネル
ギーの2次電子信号の強度を2次電子検出器503で検出
し、2次電子前処理回路504で前処理であるS/N改善を
行い、2次電子フレームメモリ2 505に格納する。フレ
ームメモリ1 502及び2 505に格納された画像データは、
入力バス107を通して交互にフレームメモリ3 108に転送
される。
【0019】この動作を図6を参照して説明するに、フ
レームメモリ1 502の出力側に入力する画素同期クロッ
ク(6A)とフレームメモリ2 505の出力側に入力する画
素同期クロック(6C)位相を半周期ずらし、出力が競合
しないように交互に出力を制御する(6B、6D)。フレー
ムメモリ3 108の入力側同期クロック(6E)には、前処
理フレームメモリ1 502及び2 505の同期クロックに対し
て倍の周波数をもつ同期クロックを使用して、2つの画
像データを画素毎にパック化して画像処理フレームメモ
リ3 108に格納する(6F)。
【0020】この方法で、2画像の合成を行う場合、画
面上で位置情報が対応する画素が隣接するため、アドレ
ス計算が単純化され、データの読み出しが簡素化でき
る。つまり、画面毎にまとめて画像データを管理してい
る場合は、画面単位で主メモリに転送してから処理を行
わなければ、画素データ単位でアクセスできない。これ
に対して、入力時点で画像データが画素単位でパック化
されている場合は、全画面データをフレームメモリから
呼び出さなくとも、呼び出した順番に画像データの合成
が行え、処理時間の短縮化が図れる。
【0021】さらに、処理を実行するCPUが内部キャッ
シュをもつ場合、処理対象となる画像データが集まって
いれば、キャッシュミスが低減でき、局所性の法則を基
礎とするキャッシュアーキテクチャを有効に活用した処
理の高速化が実現できる(コンピュータ・アーキテクチ
ャ、ヘネシー&パターソン、日経BP出版センター)。第
2の実施例では、2つの情報信号の場合について説明し
たが、それ以上の入力情報信号に対しても拡張でき、同
様に各信号の転送タイミングをずらす時分割転送でパッ
ク化できる。
【0022】さらに、複数の画像データや近傍画素画像
処理でも、同様に画素データアクセスが簡素化でき、処
理時間の短縮化が期待できる。前処理フレームメモリの
効果は、フレームメモリで画像データをバッファリング
してデータ転送の速度変換を行うことで、時分割転送が
可能になり、複数画面を撮影周期に同期したリアルタイ
ムで同一のフレームメモリに格納できる。つまり、前処
理フレームメモリがない場合では、撮影と同じ転送速度
でテ゛ータ転送が行われるため、複数データを同一記憶デイ
バイスにリアルタイムで書込めず、このため、複数入力
画像を扱う画像処理には、CPUが直接アクセスできる複
数の入力画像分の記憶デイバイスを必要とする。そこ
で、本発明のような分散フレームメモリ構成であれば、
入力ハードウェアが一元化され、入力が増設されても画
像処理モジュール側のハードウェア変更が必要なく、柔
軟性や拡張性が向上する。
【0023】図7は、本発明による電子顕微鏡用画像処
理装置の第3の実施例の構成概要を示す。この実施例は2
つの画像処理モジュールをもつ電子顕微鏡用画像処理装
置の例である。画像処理モジュール1及び2は入力バス10
7と出力バス113の間にそれぞれ設けられていて、画像処
理モジュール1はCPU1 110、主メモリ111、 CPU2 700と
主メモリ701、画像処理入力用フレームメモリ3 108及び
画像処理出力用フレームメモリ5 112を含んでおり、ま
た、画像処理モジュール2はCPU2 700、主メモリ701、画
像処理に入力用フレームメモリ4 702及び画像処理出力
用フレームメモリ6 703を含んでいる。
【0024】図8に示すタイムチャートを参照するに、
フレームメモリ1 106には撮影垂直同期信号(8A)に同
期して2次電子画像信号が格納される(8B)。その格納
された画像データは入力データバス107を通してフレー
ムメモリ3 108及び4 702に交互に格納される(8C、8
D)。これは転送制御回路109により撮影垂直同期信号に
同期して実行される。それぞれ格納された画像データは
CPU1 110及び2 700によって画像処理され(8E、8F)、
その結果はフレームメモリ5 112及び6 703にそれぞれ格
納される。それらの格納された画像データは転送制御回
路115によって出力バス113を通して読み出され、フレー
ムメモリ2 114に格納される(8G、8H)。直ちにわかる
ように、その格納はフレームメモリ1 106への格納画像
データよりも2フレーム前の画像データである。これら
も格納画像データは表示垂直同期信号(8I)(図3の表
示垂直同期信号4Iと同じ)により読み出され、フレーム
メモリ2 114に順次格納される。
【0025】このように、入力バス107を通じて転送同
期信号の入力を画面単位(フレーム単位)でフレームメ
モリ3 108とフレームメモリ4 702へと交互に切替えるこ
とで、処理画像データを画像処理モジュール1と画像処
理モジュール2に割り振ることができ、これにより1モジ
ュール当たりの処理時間を2倍にできる。さらに、複数
の画像処理モジュールに拡張することで、スループット
を落とすことなく、より複雑な画像処理が実現できる。
【0026】図9は、本発明による電子顕微鏡用画像処
理装置の第4の実施例の構成概要を示す。この実施例
は、図5及び図7の組み合わたものである。すなわち、2
入力と2つの画像処理モジュールをもち、両出力をデイ
スプレイ117とプリンタ902に出力する電子顕微鏡用画像
処理装置の構成例である。
【0027】したがって、撮影つまり前処理(S/N改
善)、画像処理(画質改善)、表示処理をパイプライン
的に処理し、さらに、2つの異なる画像を合成処理し、
より複雑な画像処理結果をリアルタイムで表示すること
ができる。
【0028】また、プリンタ出力用フレームメモリ8 90
0とプリンタインターフエース901を設けることで、プリ
ンタ902に出力することが可能である。プリンタ902への
出力命令が発生すると出力バス転送制御回路115がプリ
ンタ出力用フレームメモリ8 900に対しても転送クロッ
クを1画面分(1フレーム分)供給し、表示データをプリ
ンタ902にもブロードキャストすることでプリンタ902へ
の出力を行う。出力バス113上では、撮影周期に同期し
て表示フレームメモリに転送が行われているため、これ
に単発に同期すれば、簡単にプリンタフレームメモリに
データを転送できる。
【0029】また、撮影周期が長い場合は、出力バスの
空き時間を利用して、単独で転送を行うことで応答性を
向上できる。フレームメモリは画像処理とプリンタ出力
を分離し、独立にプリンタ処理を実行することで、比較
的処理の遅いプリンタ端末も電子顕微鏡用画像処理装置
に接続できる。
【0030】本発明を応用した画像処理の一実地例とし
ては、2次電子像と反射電子像の合成がある。半導体の
ホール底の観測のために、まず2電子画像上を画像認識
処理にてサーチして、ホール形状である円形を探し出
し、ホール内を反射電子像と置き換える処理を行うこと
で、表面とホール底の視認性の良い画像をリアルタイム
で得ることができる。
【0031】図10は、本発明による電子顕微鏡用画像処
理装置の第5の実施例の構成概要を示す。この実施例
は、複数の入力画像データを処理する例であり、立体情
報を反射電子からリアルタイムで得ることができる。反
射電子は、比較的高エネルギーであるため、その軌跡は
直線的になる。そのため、試料の凹凸によって反射電子
の反射角度が変化する。これを利用して、反射電子検出
器1000を細分割化して,試料を覆うように配置すれば、
ある検出器で捕らえた画像はその検出器の位置と電子線
の照射角度、試料の形状により濃淡が一意的に決定され
る。つまり、複数の検出器から得られる画像とその各画
素の位置と照射される角度、各検出器の位置により試料
の立体情報が演算処理により得られることになる。これ
は、フレームメモリによる速度変換で、複数入力画像を
画像処理モジュールにリアルタイムで取り込む方法で、
リアルタイムで試料の立体情報が得られ、半導体検査装
置に利用すれば,立体的な判断ができ,異物の検出精度
を向上でき、さらに、スループットも向上できる利点が
ある。
【0032】本発明の応用例として半導体の微細パター
ンの表層とホール底の観測例を述べる。図9の構成で、
反射電子像と2次電子像をパック化して画像処理モジュ
ールのフレームメモリに取り込み、次に、その取り込ん
だ画像データに対してCPUは、まず、2次電子像で画像認
識処理を行う。そして、ホールの位置や大きさを座標デ
ータとして把握し、次に、ホールと認識されたその内部
を反射電子像と置き換えていく。この置き換えについて
は、画像が画素毎にパック化されているため、複雑なア
ドレス計算することなく隣接する反射電子像の画素と入
れ替えればよい。CPUの処理能力が劣り1画面処理モジュ
ールでリアルタイム処理が間に合わない場合は、入力バ
スと出力バス間に画像処理モジュールを複数設けること
で、処理の位相ずらしでスループットの向上が容易に図
れる。
【0033】本発明の実施例によれば、以上のように構
成されるため、以下の効果が得られる。
【0034】データ量の多さと処理の複雑さをもち合わ
せながら連続的に撮影される電子顕微鏡装置において、
フレームメモリにより、撮影つまり画像の前処理(S/N
改善)、画像処理(画質改善)及びその結果の表示の処
理が分離され、各処理がパイプライン化できる。つま
り、それぞれの処理が前後の処理から独立することで、
連続的な画像データに対し滞りなく処理が実行でき、高
スループットが得られる。
【0035】また、フレームメモリのクロックを入出力
で独立に制御することでバス上の転送速度を最小にし,
撮影周期内での画像処理時間を最大にできる。つまり,
より複雑な画像処理をリアルタイム処理できる。また、
試料から発生した異なる性質の情報信号を検出し、それ
らをパック化して、画像処理手段に転送することで、簡
単に画像レベルでの画像合成が行える。つまり、異なる
性質の画像を処理し、合成することで良好な視認性をも
つ画像をリアルタイムで得ることができる。
【0036】さらに、複数の画像処理モジュールにて画
面毎に(フレーム毎に)処理モジュールが切り替えられ
る。つまり、複数のモジュールにて、位相をずらせて画
像処理を並列実行することで、より複雑な画像処理をリ
アルタイムで実行することができる。
【0037】
【発明の効果】本発明によれば、電子顕微鏡における画
像の前処理、画像処理及びその結果の表示をリアルタイ
ムで実行することができる電子顕微鏡用画像処理装置が
提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による電子顕微鏡用画像処理装置の第1の
実施例の構成概略図。
【図2】図1の前処理回路の一実施例のブロック図。
【図3】図1の前処理フレームメモリの入出力動作の説明
図。
【図4】図1の実施例の動作を説明するタイムチャートを
示す図。
【図5】本発明による電子顕微鏡用画像処理装置の第2の
実施例の構成概略図。
【図6】図5の実施例の動作を説明するタイムチャート
を示す図。
【図7】本発明による電子顕微鏡用画像処理装置の第3の
実施例の構成概略図。
【図8】図7の実施例の動作を説明するタイムチャートを
示す図。
【図9】本発明による電子顕微鏡用画像処理装置の第4の
実施例の構成概略図。
【図10】本発明による電子顕微鏡用画像処理装置の第5
の実施例の構成概略図。
【符号の説明】
100:電子顕微鏡の鏡体、101:電子ビーム、102:試
料、103:検出器、104:撮影制御回路、105:前処理回
路、106:前処理フレームメモリ、107:入力バス、10
8:画像処理入力フレームメモリ、109:入力バス転送制
御回路、110:CPU、111:主メモリ、112:出力フレームメ
モリ、113:出力バス、114:表示フレームメモリ、11
5:出力バスス転送制御回路、116:デイジタル/アナログ
(A/D)変換器、117:デイスプレイ(CRT)、200:増幅
器、201:アナログ/デイジタル(A/D)変換器、202:減
算器、203:シフトレジスタ、204:加算器、205:フレ
ームメモリ、500:反射電子検出器、501:反射電子用前
処理回路、502:反射電子前処理フレームメモリ、503:
2次電子検出器、504:2次電子用前処理回路、505:2次
電子前処理フレームメモリ、700:CPU2、701:主メモ
リ、702:画像処理入力フレームメモリ、703:画像処理
出力フレームメモリ、900:プリンタ出力用フレームメ
モリ、901:プリンタインターフエース、902:プリン
タ、1000:分割反射電子検出器、1001:反射電子用前処
理回路、1002:反射電子前処理フレームメモリ、1003:
反射電子用前処理回路、1004:反射電子前処理フレーム
メモリ。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】繰り返し得られる電子顕微鏡の画像データ
    に積算処理を含む前処理を施す前処理手段と、その前処
    理を施された画像データにソフトウエア的に画像処理を
    施す画像処理手段と、その画像処理を施された画像デー
    タを表示する表示手段と、前記前処理手段と前記画像処
    理手段との間及び該画像処理手段と前記表示手段との間
    にそれぞれ設けられた、前記画像データを転送するバス
    と、前記画像データの転送を制御すべく画素同期クロッ
    ク並びに水平及び垂直同期信号を制御する転送制御手段
    とを有し、該転送制御手段による前記画素同期クロック
    並びに水平及び垂直同期信号の制御にもとづいて前記前
    処理手段、前記画像処理手段及び前記表示手段における
    処理及び表示をパイプライン的に実行するようにしたこ
    とを特徴とする電子顕微鏡用画像処理装置。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記前処理手段は入力
    側よりも出力側において動作速度が速いフレームメモリ
    を含むことを特徴とする電子顕微鏡用画像処理装置。
  3. 【請求項3】請求項1又は2において、前記転送制御手
    段は複数種の画像データを時分割的に画素単位でパック
    化して転送するように前記画像データの転送を制御する
    ことを特徴とする電子顕微鏡用画像処理装置。
  4. 【請求項4】請求項1〜3のいずれかにおいて、前記画
    像処理手段は複数の画像処理モジュールを有し、前記転
    送制御手段は前記画像データを予め定められた単位で前
    記複数の画像処理モジュールに割り振るように前記画像
    データの転送を制御することを特徴とする電子顕微鏡用
    画像処理装置。
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