JP2510358B2 - ブタンテトラカルボン酸および同エステルの製造方法 - Google Patents

ブタンテトラカルボン酸および同エステルの製造方法

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JP2510358B2 JP2333452A JP33345290A JP2510358B2 JP 2510358 B2 JP2510358 B2 JP 2510358B2 JP 2333452 A JP2333452 A JP 2333452A JP 33345290 A JP33345290 A JP 33345290A JP 2510358 B2 JP2510358 B2 JP 2510358B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明の背景 本発明の分野 本発明は、アルカノール中においてジアルキルマレエ
ートのエレクトロハイドロダイメリゼーション(electr
ohydrodimerization)によってテトラアルキルブタンテ
トラカルボキシレートを得て、次に加水分解によってブ
タンテトラカルボン酸を得る1,2,3,4−ブタンテトラカ
ルボン酸の製造方法に関し;かつ、ブタンテトラカルボ
ン酸からの着色原因不純物除去のための酸化精製を含
む。
化合物1,2,3,4−ブタンカルボン酸は、米国農務省に
よってポリエステル−綿ブレンド織編物用の永久プレス
剤として有用であることが見出されており、かつ、この
化合物はかような目的に大量に使用されている。従っ
て、この化合物製造用の有効な製造方法は極めて有用で
ある。受入れられる色性能特性は永久プレス剤としての
好適性のための重要な因子であるから、かような製造方
法では受入れられる色性能特性を有する生成物が製造で
きなくてはならない。
関連技術の説明 テレフタル酸または無水物をオゾン含有気体、続いて
分子酸素含有気体による酸化、次いで混合物を100℃でH
2O2のような過酸化物と共に加熱することによる酸化開
裂による1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸の製法が報
告されている:日本国特許55/49336[80/493363]、198
0年4月9日、Chem.Abstracts.93(13)132082h;および
日本国特許54/151906[79/151906]、1979年11月29日、
Chem.Abstracts.92(23)197937gを参照。δ−4−テト
ラヒドロフタル酸無水物をHNO3で酸化し、次いで90℃で
1時間かく拌して(酸化後処理)、エチレングリコール
中、140℃で30分間加熱しても着色しないHNO3を含まな
い1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸を得る方法も報告
されている。C516シクロアルケンのHNO3酸化からのポ
リカルボン酸が酸化後処理によって生成された;ドイツ
公開DE3016225A1.1981年10月29日.Chem.Abstracts.96
(3)19672z参照。
本発明には、アルカノール中におけるジアルキルマレ
エートの電解ハイドロダイメリゼーションによって得ら
れるテトラアルキルブタンテトラカルボキシレートの加
水分解を含むブタンテトラカルボン酸への別の経路が含
まれる。
各種の活性化されたオレフィンの電解還元カップリン
グは過去に研究され、かつ、報告されている。この研究
の多くには、第四アンモニウム塩のような非常に陰性の
放電々位を有する支持電解質をしばしば使用する分割電
解槽中の水性系が含まれる。還元カップリングに加え
て、単なる還元および重合のような他の反応もしばしば
起こる。各種の電解質の使用を含むかような反応の種々
のパラメーターも論議されている、Manuel M.Baizerお
よびHenning Lund編集のOrganic chemistry(Marcel De
kker.N.Y,N.Y.)を参照されたい。この引例の669頁に
は、非分割電解槽は、(i)陽極で実質的に酸化されな
いオレフィンおよび生成物および(ii)水性系中におけ
る陽極で発生する酸素が望ましくない副反応を促進させ
ないという制約の下に使用できると述べられている。こ
の引例には例えば669および672頁に、ジエチルマレート
の二量化およびアニオン基の二量化速度の増加に及ぼす
アルカリ金属カチオンの影響にも言及している。
ジエチルマレエートの電解ハイドロダイメリゼーショ
ンは、BaizerおよびPetrovich.J.Electrochem.Soc.,114
(10).1024〜1025(1967)によって報告されている;
記載されている方法では分割電解槽中において水および
メチルホルムアミドの陰極液を使用しており、そして、
すべての他の条件が同じ場合には、ナトリウムイオンよ
りテトラメチルアンモニウムイオンが存在する場合の方
がハイドロダイメリゼーションが多く起こることも示さ
れている。電気分解は3時間行い、一般に約50%の転化
率および特定量のハイドロダイマー並びに他の生成物が
得られた。
還元機構の研究用の溶媒としてメタノールが使用され
ている。Dimitra Sazou等の「Electrochemical Reducit
ion of Maleic and Fumaric Acids and their Dimethyl
Esters in Methanol af a Mercury Electrode」、Col
l.Czech.Chem.Comm.52.2132〜〜2141(1957)を参照さ
れたい。けんすい水銀滴電極を使用する各種の支持電解
質でのメタノール中の酸のサイクリックポルタモグラム
が示されており、かつ、還元機構が論議されている。相
当するジメチルエステルの二重結合還元は1工程で行な
われると述べられている。記載されている方法では0.00
25または0.005モル/のような酸の非常に稀薄溶液を
使用している。
発明の要約 本発明には、ジメチルマレエートを高収率でテトラア
ルキルブタンテトラカルボキシレートに転化できる有効
な方法であり、テトラアルキルテトラカルボキシレート
をブタンテトラカルボン酸に加水分解する有効な方法
と、組合されたアルカノール中における電解ハイドロダ
イメリゼーションによる転化が含まれる。電解ハイドロ
ダイメリゼーションによって、生成されたブタンテトラ
カルボン酸の純度に寄与する結晶化による単離−精製用
に適した形態であるアルカノール溶液中のテトラアルキ
ルブタンテトラカルボキシレートが得られる。本発明の
幾つかの態様は、酸製造反応に関し、他の態様は電解反
応に関する。
本発明には、良好な純度および変色試験において受入
れられる性能を有する生成物の良好な収率および回収率
が得られる有効な反応、条件および方法を使用してテト
ラアルキルブタンテトラカルボキシレート(TABTC)か
ら高純度および非常に低いまたは無視できる濃度の着色
原因物質を含む1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸(BTC
A)の製造方法が含まれる。特別の態様において、本発
明には良好な反応速度および6時間以内のような望まし
い反応時間を得るために水に比較して比較的高いTABTC
および酸触媒含量を使用し;かつ、蒸留された水の代り
に追加の水を添加しながら反応を促進させるために加水
分解の間アルカノールおよび水を蒸留するテトラアルキ
ルブタンテトラカルボキシレートのブタンテトラカルボ
ン酸への加水分解が含まれる。
本発明には、テトラカルボキシレートからある種の副
生物を分離するために加水分解工程の前にアルカノール
からテトラアルキルブタンテトラカルボキシレートの結
晶化が含まれ、特にテトラメチルブタンテトラカルボキ
シレート(TMBTC)の場合には、−10℃近くのような0
℃以下で結晶化させ、かつ、所望により分離および高回
収率を助けるために水も添加する。
本発明には、着色原因物質を酸化させるためブタンテ
トラカルボン酸の酸化剤による処理もさらに含まれる、
55℃までの高められた温度での水性過酸化水素による酸
化、次いで比較的高温度での過剰の過酸化物の分解が非
常に有効である。
本発明では、塩および幾らかの着色原因物質を含む他
の水溶性不純物を除去するために水のような水性液体
で、融点より高い温度でテトラアルキルブタンテトラカ
ルボキシレートを抽出する加水分解工程の前の水性洗浄
も有利に使用できる。
本発明ではブタンテトラカルボン酸生成物を水性溶液
から分離するための便利、かつ有効な手段として結晶化
法も使用できる、周囲温度までの冷却が結晶化に十分で
ある。分離されなかったブタンテトラカルボン酸部分
は、残留酸触媒を含有する濾液と共に加水分解工程へ再
循環する。
本発明によって、工業的に実施可能な装置および合理
的な速度で行うことができる一連の比較的簡単な反応お
よび操作によって、約83%のような高収率および回収率
でテトラアルキルブタンテトラカルボキシレートからブ
タンテトラカルボキシレートを製造する方法が提供され
る。
本発明にはまた、得られる選択率および収率並びに使
用できる条件に顕著な利点を有するアルカノールを含む
媒質中において実質的濃度のジアルキルマレエートの電
解ハイドロダイメリゼーションを行うことから成るテト
ラアルキルブタンテトラカルボキシレートの有用な製造
方法も含まれる。本発明には、支持電解質として特にア
ルカリ金属塩である金属塩を使用する非分割電解槽中に
おけるかようなハイドロダイメリゼーションの実施が含
まれる。実質的に乾燥状態で使用されるアルカノール
は、反応の間水素イオンの付加を行うプロトン供与体と
して役立つ。電解媒質として水ではなくアルカノールの
使用は、マレエートエステル基の加水分解およびかよう
な加水分解から起りうる媒質の酸性化を実質的に起こさ
ない。驚ろくべきことに、非分割電解槽を使用するアル
カノール媒質中において、テトラアルキルブタンテトラ
カルボキシレートの好収率が得られ、かつ、ナトリウム
または他のアルカリ金属塩を使用する電解における収率
はテトラアルキルアンモニウム塩を使用する電解収率よ
りむしろ高いことが見出されている。アルカノールの存
在は、アルキル基のソルボリシスがこれをアルキル基に
置換えるから塩基性塩の存在においてすらジアルキルマ
レエートの加水分解を本質的に防止する。従ってアルキ
ル酸マレエートは有意量で形成されず、媒質が強酸性に
ならない。従ってハイドロダイメリゼーションは、水性
媒質中におけるジアルキルマレエートの電解ハイドロダ
イメリゼーションの特徴のような媒質の酸性化によって
生ずる増加量の還元生成物であるジアルキルスクシネー
トを生成することなくハイドロダイマーの好収率を伴う
高い転化率で実施することができる。水性媒質において
は電気分解の間アルカリ性から酸性に変化し、pHは通常
約4に低下する。アルカノール媒質中に水が不存在の場
合には、かような酸性状態は出現せず、スクシネート生
成物の顕著な増加は観察されない。本発明の方法は、電
解媒質中に実質的量のモノアルキルマレエートの不存在
なことが特徴である。本発明の方法は非分割電解槽で効
率的に行うことができ、それによって追加の電気抵抗、
メンブラン出費および分割電解槽の運転に付随する他の
不利な因子が避けられるため非常に有利である。本発明
には、一般に、マレエート反応体の非常に実質的濃度を
有する電解溶液の使用および電気分解における全く実質
的な電流の使用および合理的時間内にテトラアルキルブ
タンテトラカルボキシレートの実質的量の生産が含まれ
る。
好ましい態様の説明 本発明によって、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸
の製法が提供される。方法にはアルカノール中における
電解ハイドロダイメリゼーションおよび酸性媒質中の得
られたテトラアルキルブタンテトラカルボン酸を加水分
解してブタンテトラカルボン酸を得ることによって高収
率および転化率でジアルキルマレエートのテトラアルキ
ルブタンテトラカルボン酸への転化が含まれる。得られ
たブタンテトラカルボン酸の精製によってポリエステル
−綿混紡織編物の有効な永久プレス剤に使用するのに好
適な十分な純度および障害となる程度の着色原因物質を
含まない生成物が得られる。
電解ハイドロダイメリゼーション 本発明の方法の電解ハイドロダイメリゼーション工程
は、一般にジアルキルマレエートを使用して行なわれる
が、実際的考察では1〜6炭素原子のような低級アルキ
ル基を有するマレエートのみが比較的重要と思われる。
ジメチルマレエート(DMM)は好ましい反応体であり、
かつ、本明細書の適例として使用されているが、ジエチ
ルマレエート、ジプロピルマレエート、ジヘキシルマレ
エートなども使用できる。電気抵抗はエステル中または
アルカノール溶媒中のアルキルの大きさと共に増加する
傾向があり、それに伴って電力利用効率も低下する。高
分子量アルカノールは、周囲温度で固体になる傾向があ
るためこれらのアルカノールの使用は不利である。本明
細書に記載のように、テトラアルキルブタンテトラカル
ボキシレートがブタンテトラカルボン酸への転化用に使
用される。最も簡単なエステルであるテトラメチルエス
テルは、この目的用に非常に役立ち、従って、同じ生成
物のための中間体として他のテトラアルキルエステルを
選ぶ理由はない。
本法の電気分解において起こっているであろう反応は
次のように記述できる: ホルムアルデヒドのヘミアセタールであるメトキシメ
タノールも可能性のある生成物である。しかし、ホルム
アルデヒドの存在も確認されており、その存在はメトキ
シメタノールの解離によるものであろう。追加の生成し
うる中間体には、陽極反応における+CH2OHおよび・CH2
OH並びにプロトンおよびアセテート電解質(使用した場
合の)からの酢酸が含まれる。また、CH3O-のようなア
ルコキシドも陰極での反応の結果として生成しうる。
陽極で生成する可能性のある中間体としての・CH2OH
に関しては、これはマレエート二重結合に付加して他の
副生物を生成し、それによって非分割電解槽を使用した
場合には所望ハイドロダイマーに対する選択率の著しい
損失を生ずる可能性がある;しかし、非分割電解槽にお
いては好結果が得られているからこの望ましくない副反
応は有意な程度には起っていないようである。非分割電
解槽は陽極で発生するプロトンが非常に自由に陰極での
ハイドロダイメリゼーションと関連して生成されるプロ
トネートメトキシドへ移動させることができ、それによ
ってメトキシドの反応および重合を阻止するから非分割
電解槽の使用は実際に有利である。
幸運なことに、本発明の電気分解は支持電解質として
簡単なアルカリ金属塩を使用して行うことができるのみ
ならず、かような塩を使用して得られる結果は、一般に
使用されている比較的高価な電解質を使用して得られる
結果より実質的に良好なことが見出された。好ましいア
ルカリ金属塩に加えて、当業界で公知の他の支持電解質
も使用できる。
電気分解では、工程において電流を運ぶイオンを供給
するために支持電解質を使用する。一般に、電解媒質中
において電流を運ぶイオンに解離し、かつ、所望反応を
不当に妨害または競合反応によって過度の損失を生じな
い任意の電解質が使用できる。大部分の電解質は、塩基
からのカチオンおよび酸からのアニオンを有するから塩
と見做すことができる。しかし、電解質として塩基を使
用することもできる、これは酸度を打消すために時々適
切である。ジアルキルマレエートは多くの好適なカチオ
ンより少ない負電位で還元されるので、カチオンの競合
的放電は普通関係がない。ナトリウム、カリウムまたは
リチウム化合物のようなアルカリ金属塩は、非常に負の
放電々位を特徴とするアルカリ土類金属化合物および第
四アンモニウム化合物と同様に使用できる。酸カチオン
は一般に電解質のアニオン部分として使用できるが、一
般に、アルカノール系において受入れられる溶解度を有
し、妨害または競合反応および電極分解が最小なものか
ら選ばれる。使用できるアニオンは、カルボン酸アニオ
ン、ハライドアニオンおよび芳香族スルホン酸アニオン
である。
本発明において、酢酸ナトリウムのような非常に簡単
な塩がアルキルマレエートのエレクトロハイドロダイメ
リゼーションにおける電解質として非常に役立つことが
幸運にも見出された。先行技術においては第四アンモニ
ウム塩が、エレクロハイドロダイメリゼーションにおい
てはアルカリ金属塩より良好な結果が得られると考えら
れていた。しかし、本発明においてアルカリ金属塩は、
特に所望生成物の選択率の点でジメチルマレエートのエ
レクトロハイドロダイメリゼーションにおいて比較的良
好な結果を与えることが見出された。有用な電解質は、
ナトリウム、カリウムおよびリチウムアセテート、プロ
ピオネートおよびスクシネート、ナトリウムトルエンス
ルホネート、テトラブチルアンモニウムp−トルエンス
ルホネート、テトラブルアンモニウムクロライドであ
る。同様な塩が硫酸塩、燐酸塩およびテトラフルオロボ
レートアニオンと共に使用できるが、かような塩は好ま
しいグラファイト陽極を使用したとき陽極分解を生ずる
傾向がある。ナトリウムハライドのようなある種のハラ
イド塩はメタノール中において限定された溶解度を有
し、従って、使用が不便である。塩化カルシウムに関し
て、この塩化物はカルシウムに比較的強固に結合してお
り、かつ、ジアルキル2−メトキシスクシネート(便宜
上、本明細書においてはメトキシジアルキルスクシネー
トと呼ぶ)の形成の酸触媒として使用し、これが所望ハ
イドロダイマーに対する選択率を不良にすることが理論
づけられている。酢酸カルシウムは溶解度が低いが、硝
酸カルシウムはこの点では比較的良好である。
本明細書の電解方法は、広範囲の適用電流強さおよび
密度を含めて広い範囲の電解条件で行うことができる。
この方法では、5ミリアンペア/cm2未満から100または2
00ミリアンペア/cm2のような低電流密度で操作できる。
好ましい電流密度は約15〜約50ミリアンペア/cm2の範囲
内であり、例えば25ミリアンペア/cm2の操作が良好な電
極寿命を保って比較的低電解槽電圧で良好な生成物選択
率が得られる。電解槽の利用率を最高にするために高い
電流密度にすることは有利であるが、これは費用がかか
る高電解槽電圧並びに抵抗および発熱と均衡さすべき問
題である。
本発明の電気分解は約5%未満から50重量%以上のジ
アルキルマレエート濃度で操作でき、かつ、所望ダイマ
ー生成物に対する良好な選択率が広範囲にわたって得ら
れる。少なくとも15%から35〜約40%の濃度が通常非常
に好適であり、かつ、特別の場合には100%以下の収率
および転化率のために生成物濃度は比較的低くなるが上
記の同じ範囲内の生成物濃度も非常に好適である。この
方法はkg単位またはそれ以上の量の生成物を製造する大
規模生産にも好適である。比較的高濃度の反応体の使用
は、取扱う物質の量が少なくなる。しかし、溶液の電気
抵抗が反応体濃度と共に上昇する。また比較的高濃度で
は溶解度も考慮因子である。必ずしも必要ではないが、
電気分解の間全成分が均一相に存在することが望まし
い。
支持電解質の濃度は広範囲に変化できるが、導電率の
ために非常に稀薄濃度以上にする必要はない。比較的濃
度では導電率が改良されるが、塩は一般にメタノール中
に非常に良くは溶解しない、かつ、それらの溶解度を超
えた濃度での使用は何等の利点もない。塩の量は導電率
を得るのに十分な最小量であるが、一般には0.5〜2ま
たは3重量%位であり、実際の目的のためには約5重量
%を殆んど超えない。費用を最低にするため、塩の補充
または回収の費用は塩の量と共に増加するから塩濃度は
低く保つべきである。好ましい作業では回収するより廃
棄することができる酢酸ナトリウムのような比較的安価
な塩が使用される。
本明細書に示したマレエート反応体の濃度範囲は、バ
ッチ反応または一連のバッチ反応のように一般に行なわ
れる電解工程の間に濃度が変化するから一般に初期濃度
である。所望生成物に対する選択率は高転化率でもなお
良好であり、かつ、再循環のためダイマー生成物からの
未反応マレエートの分離における不必要な工程、取扱お
よび出費を避けるために電解反応はマレエートの75%ま
たは80%以上が反応するかなり高転化率で通常行なわれ
る。マレエート転化率が約95%程度で作業するのが好ま
しい。これより高い転化率も可能であるが、マレエート
反応体が殆んどまたは全く存在しない状態で電解を続け
ると有意の電極の分解が起こることが見出されている。
メトキシメルスクシネートが生成される競合化学副反
応が存在することが見出されている。この反応の量は、
一般に、マレエート反応体が反応系の成分に暴露されて
いる時間に依存する。従って、比較的低初期マレエート
濃度および一連の引続きバッチにおいてさらにマレエー
トを添加する一連のバッチ反応のように電解を行うこと
が望ましい。次いで最終バッチは生成物分離の前に高転
化率で行う。マレエート接触時間を最小にするための他
の試みは反応系における物質の量およびマレエート反応
体に比較して特に電極表面積に関して大きい電解槽の使
用である。他の試みは、この副反応に対する化学的分割
力をなくすためにDMM濃度が低く維持される連続供給お
よび排出を伴う一定かく拌タンク反応器である。
電解反応時間の制御は、また、電流供給によって表わ
すことができる。特定量のマレエート反応体の転化には
相当する数のアンペアー時間の電流を必要とし、かつ、
電解におけるアンペアー時間の必要数の蓄積は、電流、
または電解槽の数または寸法を変化させることによって
編えることができる。本明細書の記載による反応は、15
時間以内ではかなり有効であるが、10時間以下の反応時
間では副生物は比較的少ないであろう。同じ電流の場
合、本明細書に記載の16基電解槽集成装置では8基電解
槽集成装置の約2倍の速度でアンペアー時間が蓄積され
るであろう。もちろん、16基電解槽では同じ電流を流す
ためには比較的高い電圧が使用される。大規模生産用電
解槽では少なくとも5アンペア、さらに好ましくは10ア
ンペア以上の使用が考えられている。使用するアンペア
と電解槽とを考慮に入れると、本方法では通常セルーア
ンペア当り100g以下のジメチルマレエート、好ましくは
50g未満、または恐らく25g未満のジメチルマレエート/
セルーアンペア〔セルーアンペア(cellampere)の用語
は電解槽数xアンペアであり、かつ、アンペア時間/時
間に等しい)になるように電流およびマレエート量を使
用するであろう。
本発明の電解は、エレクトロハイドロダイメリゼーシ
ョンおよび他の還元カップリング反応において使用され
る通常の電極を使用して行うことができる。各種の金属
およびグラファイト電解が好適である。好ましい電極は
銅の水素過電圧より大きいように比較的高い水素過電圧
を有する。しかし、比較的低い過電電極も使用できる。
使用できる陰極物質はグラファイト、グラファイトフェ
ルト、水銀、銅アマルガム、金、銅、カドミウム、錫お
よびアルミニウムであり、この中でグラファイト、グラ
ファイトフェルトおよび鉛が比較的良好な物質である。
水銀は有効な陰極であるが、その液体状態のため、一般
の流れ電解槽構造用として不適当である。グラファイト
電極は、板またはフェルトのいずれでも最良の結果が得
られることが見出されている。グラファイト電極ですぐ
れた結果で実施できることは本発明方法の利点であり、
かつ、驚ろくべきことである。グラファイトは白金また
は鉛もしくはカドミウム電極などのような多数の電極物
質よりはるかに安価であり、腐食によって溶液に重金属
を付加せず、かつ、陽極並びに陰極用として好適であ
る。
本発明の電解は、マレエートエステルおよび電解質キ
ャリヤーとして使用される唯一の物質としてメタノール
のようなアルカノールを使用して十分行うことができ
る。実質的に無水である通常の工業用メタノールが使用
には非常に適している。大気との接触によって補集され
る痕跡の水は通常結果に影響を及ぼさない。例えば溶液
中の2000ppmの水の影響は無視できる。しかし、小さい
パーセントの水でも選択率を低下させるから痕跡以上の
水の存在は避けることが好ましい、そして、例えば5重
量%以上の水の存在は非常に望ましくない。所望ならば
補助溶媒、特にジメチルホルムアミドおよびジメチルス
ルホキサイドまたはアセトニトリルのような非プロトン
性溶媒がアルカノールと共に使用できる。補助溶媒の使
用は一般に望ましくないが、溶解度または他の因子が補
助溶媒を利用価値があるようにする特別の場合がある。
電解反応の終りで、テトラアルキルブタンテトラカル
ボキシレート生成物が例えば約25重量%の濃度で電解媒
質中の溶液に存在する。テトラアルキルバタンテトラカ
ルボキシレート生成物は、溶液からの結晶化、これに続
く濾過によって分離できる。テトラメチルブタンテトラ
カルボキシレート(TMBTC)の場合には、結晶化は0℃
以下、通常は0〜−10℃に冷却することによって行なわ
れる。分離は電解媒質から生成物を除去し、かつ、ま
た、生成物を残留マレエート並びにスクシネートおよび
アルコキシスクシネート副生物から分離する。次いで、
ブタンテトラカルボキシレートテトラエステル生成物を
加水分解および精製工程で処理して永久プレス使用に好
適なブタンテトラカルボン酸を製造することができる。
テトラアルキルブタンテトラカルボキシレートの加水分
解 テトラアルキルブタンテトラカルボキシレートのブタ
ンテトラカルボン酸への転化のための本方法の加水分解
工程には、酸を形成するための加水分解および受入れら
れる純度並びに着色原因汚染物質の障害となる量が除去
された生成物を得るための種々の単離および精製工程が
含まれる。
代表的方法には次の工程が含まれる: i.TMBTCメタノール溶液の濾過による粒状物質の除去; ii.溶液からのTMBTCの結晶化および濾過または遠心分離
による分離; iii.TMBTCの水での抽出による塩の除去; iv.TMBTCの加水分解によるBTCAの生成; v.BTCA溶液の酸化による色形成物質の除去; vi.水性溶液からのBTCAの結晶化および濾過または遠心
分離による分離;および vii.結晶BTCAの水洗浄による残留酸の除去;または viiA水酸化ナトリウムのような塩基による部分または完
全中和による残留酸の除去および濾過または遠心分離に
よる結晶BTCAの分離。
時にはBTCAを上記の工程6および7におけるように分
離、洗浄することなく使用のため水性溶液にすることが
できる。残留酸は着色に重要な影響を有するから酸の除
去は比較目的のためには重要であるが、ある種の用途に
は次の処理によって相殺または次の処理まで残すことが
できる。代表的方法において、一般に溶媒として相当す
るアルカノールを使用する同じ条件下で使用できるテト
ラメチルブタンテトラカルボキシレートをテトラアルキ
ルブタンテトラカルボキシレートの代表例として使用す
る。TMBTCは所望BTCA製造用の中間体として非常に役立
つから、BTCA製造のために他のテトラアルキルブタンテ
トラカルボキシレートエステルの使用は通常必要でな
い。しかし、テトラエチルブタンテトラカルボキシレー
トおよびエチルアルコールを同一条件下で使用して同様
な結果が得られる。
本発明に含まれる加水分解反応は次によって表わされ
る: 反応にはテトラメチルエステルと水との反応が含ま
れ、かような反応において反応の量または反応の平衡濃
度は水を含めて反応体の濃度依存する。反応は水濃度の
増加によってテトラメチルブタンテトラカルボキシレー
トの転化率を向上させる右芳香に動かすことができる。
加水分解にはしばしば大量の水を使用する。例えば加水
分解すべきエステルが加水分解溶液のわずか約10重量%
から成る場合もある。また、かような反応は約1〜5重
量%の酸のような相当うすい酸触媒濃度で典型的に行な
われる。テトラメチルテトラカルボキシレートの場合に
は、低エステルおよび低酸濃度では非常に悪い反応速度
しか得られないことが見出されている。かような低反応
速度では20〜24時間程度のバッチ反応時間が必要であろ
う。本発明において、TMBTCおよび酸触媒の高濃度で
は、良好な反応速度が得られ、かつ、4〜5時間程度の
ような比較的短いバッチ反応時間が可能であることが見
出されている。かような反応において、BCTAは加水分解
反応混合物の約25〜35%以上の範囲内のような20%以上
の重量濃度で存在する。硫酸のような酸を反応混合物の
5重量%以上、および加水分解混合物中に存在する水の
10重量%以上を構成する量で使用する。全加水分解混合
物を考慮すると、加水分解混合物1kg当り少なくとも1g
当量の酸が含まれるのが有利である。良好な酸濃度を有
するためには、存在する水の量を制限するのが有利であ
る。しかし、水は加水分解のための反応体であり、従っ
てこの目的には必要である。
本明細書の代表的方法において、水の所望限定量を最
初に添加し、水が反応に使用され、または蒸留によって
除去されるのに伴ってほぼ最初の水含量を維持するため
に追加量の水を添加する。加水分解の間、生成物の除去
によって反応を促進させるためメタノールを蒸留によっ
て除去する;そして水はメタノールと共に蒸留される。
最初に約260部の水が存在した操作において合計1454部
の水が添加され1438部の水が蒸留によって除去されるよ
うに加水分解の過程の間比較的大量の水が使用される。
本発明には加水分解混合物中の水含量は約50%程度また
は約50〜約75%のように比較的限定されており、そし
て、最初に供給された水の3または4倍以上のような大
量の追加の水が、加水分解の間水が除去されるに伴って
その代りに添加される。制御された含水量が、存在する
水の10重量%以上のような比較的高い酸濃度と共に使用
される。全反応混合物に関しては、1kgの反応混合物当
り少なくとも0.6g当量の酸、そして有利には約1g当量の
酸であり、さらに有利なのは1.5g当量の酸を含むことが
望ましい。
本発明を次の実施例によって説明する。本発明の追加
の例示が下記の実施例8〜13に記載され、結果が第5表
に要約されているようなテトラメチルブタンテトラカル
ボキシレートの加水分解を含む数種の加水分解方法によ
って示されている。実施例10〜13からのデータは第3〜
5図に示し、かつ、下記にさらに記述するように加水分
解速度に及ぼす温度および濃度の影響を説明するグラフ
にも使用されている。
電解ハイドロダイメリゼーション 実施例1 電気分解は、電解媒質として水を使用し、電解媒質の
22重量%を構成する第2相として存在するジメチルマレ
エートを使用してジャケット付樹脂ポット中において行
った。陰極は鉛であり、陽極は白金であった。硝酸テト
ラブチルアンモニウムおよび水酸化テトラブチルアンモ
ニウムの混合物を電解液として使用し、電気分解は陰極
表面1cm2当り30ミリアンペアの電流密度で行った。電気
分解は塩基性pHで行ったが塩基を触媒とするジメチルマ
レエートの加水分解によりモノメチルマレエートの生成
により急速に比較的強い酸性になった。pHは迅速に4の
値に近づいた。分析によって47部のテトラメチルブタン
テトラカルボキシレート:出発マレエートの簡単な生成
物である22部のジメチルスクシネートの重量比が示され
た。これは1部のスクシネート生成物当りわずか2.1部
のハイドロダイマーの選択率になる。酸性条件は簡単な
還元反応に対して大きい損失を生じ、かつ、塩基性電解
液を使用した場合でも酸性条件生成を防止しないことは
明らかである。電解媒質の分析でも未反応ジメチルマレ
エートが示され、47および22部のハイドロダイマーおよ
びスクシネートに対して41部の比で存在する。かように
反応は比較的低い転化率になる。同様な結果は、非分割
樹脂ポケット電解槽およびグラファイトまたは鉛陰極並
びに白金陽極を使用し、30〜70ミリアンペア/cm2の変化
する電流密度で水性媒質を使用した他の実験でも得られ
た。使用した電解液には硝酸テトラブチルアンモニウ
ム、テトラエチルアンモニウムp−トルエンスルホネー
ト、水酸化テトラブチルアンモニウムおよび硫酸テトラ
ブチルアンモニウムが含まれた。ハイドロダイマー:ス
クシネート比は、上記に報告した2.1〜0.43と変化し、
比較的高い値は高いpHを維持しようとした実験において
過剰な水酸化テトラブチルアンモニウムが存在したとき
に得られた。
実施例2 実施例1に記載のような非分割樹脂ポット電解槽を使
用したが媒質にメタノールを使用して電気分解を行っ
た。第四アンモニウム電解液および条件および電極を幾
分変更して行った多数の電気分解の結果を第1表に示
す。この表において、ジメチルマレエート(DMM)、ジ
メチルスクシネート(DMS)およびテトラメチルブタン
テトラカルボキシレート(TMBTC)の数値は報告された
物質の比を得るために比較できる分析値によって報告す
る。TMBTC:DMSの比は実験1の2.55と高い値から実験3
の0.89と低い範囲であり、これらの結果は全般に溶媒と
して水を使用した実験より良好である。それぞれ90%メ
タノールおよび33メタノールを使用した実験5および6
の結果は未稀釈メタノールで得られた結果より劣る。
第1表および明細書中において時々次の略号を使用す
る: DMMはジメチルマレエートである; DMSはジメチルスクシネートである; MeODMSはメトキシジメチルスクシネートである; TMBTCはテトラメチルブタンテトラカルボキシレートで
ある; TBFABはテトラブチルアンモニウムテトラフルオロボレ
ートである; TBAHは水酸化テトラブチルアンモニウムである; TEATはテトラエチルアンモニウム−p−トルエンスルホ
ネートである; p1は溶液中のDMMの重量%で示した正味重量である;お
よび CDはミリアンペア/cm2で示した電流密度である。
実施例3 媒質としてメタノール、電解質として低濃度の金属塩
と共に実施例1の非分割樹脂ポット電解槽を使用し、そ
の結果を第2表に示す。
実験1においてハイドロダイマー:スクシネート(86
/12)比7.17から分かるようにメタノール中におけるア
ルカリ金属を酢酸ナトリウムと共に使用することによっ
て良好な結果が得られることおよび生成物溶液中のジメ
チルマレエートの低いまたはOの値によって示されるよ
うに高い転化率も得られることが証明されている。
実施例4 電極間の間隙的約1mmおよび19cm2の陰極を有するよう
に設計された平行板の小さい流動電解槽を使用して電気
分解を行った。電解槽を通る流れは約1/分であっ
た。電解槽は水道水によって冷却された(約15℃で)ジ
ャケット付溜めに接続していた。電気分解はメタノール
中のジメチルマレエートおよび約1重量%の選ばれた金
属塩を使用して行い、結果を第3表に報告する。
電解槽中における種々の結果に著しい変化があるが、
3.5ものダイマー:スクシネートの比がメタノール中の
アルカリ金属を使用することによって得ることができ
る。
実施例5 各種の電解値を使用してメタノール中において電気分
解を行った。電解槽はかく拌バー、陽極に面して25cm2
の陰極表面を有するグラファイト板電極(5cm×5cm×0.
5cm)を備えた150ml容量のジャケット付樹脂ポットであ
った。電解槽は水道水(15〜20℃)で冷却した。電力は
一般に1アンペアに設定した定電流電源から供給した。
電解槽に75gのメタノール、25gのジメチルマレエートお
よび1〜2gの支持電解質を装入した。電気分解を開始
し、ガスクロマトグラフィーで測定して殆んど全部のジ
メチルマレエートが消費されるまで続けた。3種の主要
生成物に対する選択率(3種の生成物の%として)は、
ガスクロマトグラフィーによって測定し、図1の棒グラ
フに示す。(グラファイト電極使用、MeOH中の25%DM
M)。アルカリ金属酢酸塩、特に酢酸リチウムおよび酢
酸ナトリウムを使用して高いTMBTC選択率が得られるこ
とが分かる。例示した結果は、一般的に比較できる方法
に基づくものである。他の条件下で他の結果が得られる
が、例示した結果は高い選択率が得られることを示し、
かつ、これは他の方法における標準条件下で特に酢酸ナ
トリウムを使用して一貫して高い選択率が得られること
と一致する。ハライドアニオンも使用できるが、CaCl2
を使用したときは極めて低い選択率である。高い量のメ
トキシジメチルスクシネートは、CaCl2およびLiClを使
用すると競合反応である触媒的メトキシル化が起こるこ
とを示す。
実施例6 電解質として酢酸ナトリウムを使用し、種々の陰極を
使用して実施例5のように電気分解を行った。3種の主
要生成物に対する選択率を第2図の棒グラフに例示す
る。(第2図は陰極物質の研究、NaoAcおよびMeOH中の2
5%DMM)。
実施例7 電解質として酢酸ナトリウムを使用した電気分解にお
いて大きい流動電解槽を使用してテトラメチルブタンテ
トラカルボキシレートを製造した。電解槽は後で16基に
変更した8槽を有する改良Electro Syn Cell(SVenska
Utveklingsaketbologet.Swedish National Development
Company)であった。電解槽は約1mm間隔の500cm2グラ
ファイト板および流れ分散を助けるために電極間にブラ
スチックスクリーンを有した。電解槽はポリビニルクロ
ライド配管によって遠心ポンプ、18.93(5gallon)の
溜めおよびステンレス鋼熱交換器に接続されていた。こ
の系に約8kgのジメチルマレエート、15kgのメタノール
および200gの酢酸ナトリウムを装入した。溶液を約75.7
(20.0gallon)/分で電解槽を循環させた。電解槽は
12.5アンペア(65〜90volt)で約7.5時間(16セル)で
運転した。得られた溶液の典型的分析では、25%のテト
ラメチルブタンテトラカルボキシレート、5%のジメチ
ルスクシネート、5%のメトキシジメチルスクシネー
ト、5%のジメチルマレエートおよび残余量のメタノー
ルであった。
さらに詳細に説明すると、末端のプレートのみが供給
電源に接続している二極方式で運転するように改造し
た。ジメチルマレエート、メタノールおよび酢酸ナトリ
ウムの指定量(下記の第4表に示されているような)を
DMM、MeOHおよびNaoAcと表示されている溜めに装入し
た。循環ポンプを始動させ、75.5〜79.5(20〜21gall
on)/分の流量で循環させ試料を均質化した。試料は一
時に引き抜いた、DMMは通常前の運転の残留物による稀
釈によって装入量以下であった。電力の供給を開始し、
電気分解を25mA/cm2で行い報告した時間で停止した。試
料を抜き取り、分析結果を生成物に対する選択率および
反応したDMMのg数と共に反応混合物の%として報告し
た。3種の異なる実験の結果を第4表に報告する。第3
の実験では83%と高い生成物選択率が得られた、すなわ
ち、メタノール中における他の実験と同様に高い転化率
が得られ、ジメチルマレエートの転化率は生成物試料分
析物中のマレエートおよび反応マレエートに基づいて95
%以上であった。実験1の8基電解槽と実験2および3
の16基電解槽電解との比較では、電解槽の増加に伴い反
応時間が短縮され、かつ、メトキシジメチルスクシネー
トの量が減少し、その結果所望のハイドロダイマーに対
する選択率が改良されることが示される。一般に、化学
反応によって生成される副生物の生成は、ため容積に比
較して高い電解槽処理量によって運転することによっ
て、または反応時間を短縮させる他の手段並びに限定さ
れた正味重量または反応温度の低下によって少なくでき
る。
テトラアルキルブタンテトラカルボキシレートの加水分
解 実施例8 1のフラスコに43.8g(0.151モル)のテトラメチル
1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、589.3gの脱
イオン水および0.79g(6.8モル)の燐酸を添加した。フ
ラスコには機械かく拌機および蒸留ヘッドを備えてい
た。フラスコを加熱し、そして水およびメタノールの混
合物を頂部から蒸留した。転化率は集まったメタノール
の量の分析によった。2.75時間で408.9gの水を追加し
た。4.2時間で2.37gの85%燐酸を添加した。7時間で38
9.7gの水を添加した。反応混合物を還流で一晩加熱し
た。蒸留は後まで続いた。50.3時間で追加の254.8gの水
を添加した。54時間で蒸留は停止した。この時点での集
めたメタノールの分析ではエステルの遊離カルボン酸へ
の86%転化率が示された。ポットの反応塊温度は最初の
20分を除いて全部100℃であった。
テトラメチル−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレ
ートの遅い反応性に起因する長い反応時間のため上記の
方法を数日の作業に分けた。本質的には反応器装入量は
6.9重量%のテトラメチル−1,2,3,4−ブタンテトラカル
ボキシレート、0.5%の燐酸および92.6%の水から成っ
た。メタノールをメタノールおよび水留出物として反応
器から連続的に蒸留した。留出物の代りに水を添加し
た。反応温度は100℃であった。これらの条件下でエス
テルの遊離酸への転化率は54時間完了で90%であった。
この方法を第5表に実施例#8として要約する。
実施例9 電解触媒としてベンゼンスルホン酸を使用した。1
の四つ口フラスコに28.5gのTMBTC、502.2gの脱イオン水
および最初に1.1g装入、1.1時間後に2.2gの添加そして
2.5時間後に3.3添加から成る6.6gのベンゼンスルホン酸
を添加した。メタノールは形成するに伴い追出した。実
中に、1.05時間および2.25時間に水をそれぞれ423.6gお
よび403.0g添加した。3種の蒸留分を集めた。これらは
1時間で316.6g留分2.2時間で450.9g留分そして3.6時間
で520.6g留分であった。留分の分析により3.6時間後に
反応は60%完了したことが見出された。
実施例10 硫酸を加水分解触媒に使用した。蒸留ヘッド、コンデ
ンサーおよび添加漏斗を備えた500mlの四つ口フラスコ
に、68.4g(0.235モル)のテトラメチル1,2,3,4−ブタ
ンテトラカルボキシレートおよび129.5gの水を添加し
た。この混合物を100℃に加熱した。次いで20.6gの濃硫
酸(95.5%、0.201モル)を添加した。実験全体を通じ
てポット温度は103℃であった。反応によって形成した
メタノールおよび幾らかの水は反応器から連続的に追出
した。反応器内を一定量に維持するために連続的に水を
添加した。反応は5時間後に99.8%完了した。
実施例11 硫酸触媒を少なくしたのを除いて例10の加水分解反応
を繰返した。反応器挿入物は、68.7g(0.236モル)のテ
トラエステルおよび142.8gの水であった。この混合物を
100℃に加熱した。次いで6.73gの濃硫酸(95.5%、0.06
5モル)を添加した。20.6gの酸を使用した上記の例と同
様な方法で行った。101℃で8.5時間内に97.0%の転化率
が得られた。20.6gを使用した例では3.1時間以内で97%
の転化率が得られた。この例では転化率は6.5時間で約9
4%の転化率にすぎなかった。
実施例12 圧力を54.0kPa(405torr)〜57.7kPa(440torr)に制
御することによって反応物の温度を80℃に維持したのを
除いて実施例10条件を繰返した。前記の例に記載した装
置に、68.4g(0.236モル)のテトラメチル1,2,3,4−ブ
タンテトラカルボキシレートおよび129.4gの水を装入し
た。この混合物を78℃に加熱した。次いで、20.4gの濃
硫酸(95.5%、0.199モル)を添加した。80℃を維持す
るように反応器圧力を調製した。この反応は9.4時間以
内に94%完結した。103℃の反応温度で行った同じ実験
では2.7時間以内に94%の転化率が得られた。
実施例13 10.3g(0.100モル)の95.5%硫酸を使用したのを除い
て実施例1の方法によって加水分解を行った。5時間の
反応時間で94.7%の転化率が得られた。
表の実施例8および9において、典型的加水分解にお
いてしばしば使用されるような大量の水および低酸濃度
を使用し、その結果非常に遅い反応速度になった。実施
例10では反応混合物1kg当り約1.83g当量の酸になる少量
の水および高濃度の酸を使用してはるかに速い反応速度
が得られた。実施例11では酸濃度はまだ相当強いが、実
施例10よりなるかに低く、それに応じて反応速度が低下
している。実施例10,11および13の反応速度から、第3
図に示すように硫酸濃度に対して反応の速度定数をプロ
ットした。(第3図は硫酸を触媒としたTMBTCの加水分
解における酸濃度:速度定数である)。酸濃度の増加と
共に本質的に直線関係で速度が増加することが分かる。
この結果は関係: K=0.580638(g−当量H2SO4/kg)+0.045685に適合す
る(回帰適合によって)。
反応混合物1kg当り少なくとも1g当量のH2SO4および少
なくとも0.6時間-1の速度定数並びに約6時間以内にバ
ッチ反応を完了させるのに十分な反応速度のような良好
な反応速度が得られるのに十分な酸濃度の使用が有利で
ある。反応混合物1kg当り1.5g当量以上の酸濃度の使用
が好ましいであろう。
第4図には2種の異なる温度(上記の実施例10および
12)での加水分解反応を、1kgの反応混合物当り加水分
解されないエステル当量を反応時間に対してプロットし
た図を示す。(第4図は酸触媒のTMBTCの加水分解であ
り、TMBTC/H2SO4モル比=1.2)。半対数紙上の結果は両
者の場合一貫した低下を示し、103℃での反応(実施例1
0)は4時間よりわずか長い時間で本質的に完了する
が、80℃(実施例12)では10時間でも完了には程遠く、
完了にはさらに長時間を要することを示している。これ
らの結果、良好な反応速度を得るためには95℃以上、ま
たは100℃に近いまたはこれ以上のような比較的高い反
応温度の使用が非常に重要であることを示している。10
0℃以上の温度での圧力下の加水分解が望ましいであろ
う。
第5図には、TMBTC:H2SO4の異なるモル比、すなわ
ち、1.17の比(実施例10)、3.61の比(実施例11)およ
2.3の比(実施例13)を使用した反応を半対数紙にプロ
ットした実施例10,11および13の加水分解結果である。
(第5図は硫酸を触媒とするTMBTCの加水分解であり、1
nC=1nCO−kt 1.17比に対するK=1.1195/時間であ
る)。1.17のTMBTC/H2SO4比では反応は5時間以内に本
質的に完了するが、他の反応はこれより遅く、3.61のTM
BTC/H2SO4比では97%転化率線(この線は0.1の線の下の
星印によって示してある)に達するまで9時間以上を要
することを示している。これらの結果は、約2を超えな
いような比較的低いTMBTC/H2SO4モル比の使用が有利な
ことを示している。
良好な反応速度および短い反応時間は、使用する一定
の装置で良好な生産速度が得られる利点を有する。追加
的配慮は、6時間未満のような8時間未満のバッチ運転
は正規は正規の作業計画に適合させるために非常に有利
である。反応体としてTMBTCを使用する加水分解反応混
合物には水およびメタノールが含まれ、111℃程度まで
の温度では反応の後の部分でメタノールおよび水のいく
らかが除去されるが103℃は大部分の反応の間得られる
ほぼ最高温度である。これ以上高い温度も圧力の使用ま
たは恐らく成分の調節によって得られるであろう。反応
混合物中におけるメタノールの量は、反応温度に影響を
及ぼす、メタノールが蒸留される前に蓄積されれば恐ら
く100℃程度に保持できるであろう。従って良好な速度
で反応混合物からメタノールを蒸留するのに十分に加熱
するのが有利である。メタノールは平衡反応における生
成物であるからメタノールの存在は反応を遅らせる、こ
れもメタノールを除去する追加の理由である。蒸留にお
いて比較的早い速度で除去され従って反応用の水を供給
するため追加の水によって置換わる。加水分解工程に供
給される合計の水は加水分解工程の間平均存在する量の
少なくとも4倍である。
BTCAの試料は通常幾らかの着色原因物質を含有する。
これらの物質は、通常黄色である色を実際にBTCAに与え
る着色体であるか;またはBCTAが加熱されたとき着色す
る物質である。試験目的には、試料を真空炉中において
少なくとも24時間加熱することによって試料中に色が現
われる。着色原因物質は、過酸化物処理によって中和で
きるかまたは大部分除去できる。処理方法には、BCTA加
水分解物溶液に少量の過酸化水素を添加し、30分以上の
ような反応のための十分な短い時間55℃のような中程度
に高められた温度でのかく拌が含まれる。次いで混合物
を還流、通常約106℃まで加熱し、過剰の過酸化物およ
び過酸を分解させる。この工程は約30分以内で行うこと
ができるが、触媒を分解させる金属汚染物または他の物
質の存在下で数時間のようなはるかに長時間行ってもよ
い。
実施例14 この実施例においては、TMBTCの過酸化物処理、これ
に続く加水分解を説明する。500mlの四つ口フラスコ
に、86.2g(0.297モル)のMBTCおよび163.3gの水中の2
6.0g(0.265モル)の濃(95.5%)硫酸の混合物を添加
した。この混合物を機械的にかく拌し、かつ、加熱して
テトラエステルを加水分解させた。フラスコからメタノ
ールと水との混合物を連続的に蒸留した。一定量を維持
するためにフラスコに水を添加した。7.5時間後に加水
分解は完了した。BTCAを含有するうすい黄色加水分解物
溶液、161.6gが回収された。加水分解物溶液の100.0gア
リコートを500mlのフラスコに戻した。加水分解物に1.0
2gの30%過酸化水素(H2O2)を添加した。溶液を110℃
の還流温度に徐々に加熱した。溶液をデンプン−沃素紙
を使用して過酸化物の散在をしばしば試験した。9.75時
間の還流後に溶液は陰性結果が得られた。この方法にお
ける還流までの加熱は、50〜60℃範囲における反応に相
当な時間がかけられるのに十分に遅いものであった。
ブタンテトラカルボン酸の特徴づけ 実施例15 BTCAの多数の異なる試料を次の試験によって色に関し
て評価した。パラメーターおよび結果を第6表に示す。
BTCA試料の色の程度を分光分析によって評価した。あ
る種の試料は試験の前に固体のまま89℃まで加熱した。
色測定は水性KOHまたは脱イオン水中のいずれかの試料
の10%溶液を使用して行った。PH8451Aダイオードアレ
ー(diode−array)分光光度計を使用し、各試料につい
てUV/可視スペクトル(200〜800nm)を得た。吸光度測
定値は、可視域における単一波長、400nmで記録した。
色は多数の波長の合計であるが、400nmでの吸光度は各
溶液の色の二次的測定値となる。また、BCTA単独では40
0nmで光を吸収しない。
第6表において、本方法からのBCTAを基線を得るのに
使用し、係数1で示す。他の係数は基線BTAと比較した
試料の吸光度の比から計算した。パイロットプラントBC
TAによる結果は、再結晶または過酸化物処理、または残
留硫酸の中和のいずれかによって顕著な改良が得られ
た。実験室調製BCTAでの結果は、過酸物処理で顕著な改
良が得られた。TMBTCの水抽出の利点も立証されてい
る。結果はまた、色純度も市販試料よりも良好なものが
得られることを示している。すなわち、硫酸の中和後の
試料は同じ熱処理をした市販試料の吸光度のわずか40%
を有するにすぎない。市販試料、#1(Aldrich Chemic
al)は、テトラヒドロフタル酸無水物の酸化開裂によっ
て得られた生成物であると想像される。上記の結果は、
吸酸化物処理の有利な影響を明らかに証明している。し
かし、上記の結果以外に、本発明方法による上記および
他の試料のあるものは永久プレス剤のための性能規格を
超え、かつ、他の入手できる候補物質より性能が良好で
あることにも注目すべきである。パイロットプラントBT
CAに関して、パイロットプラント生成物の典型的にあり
がちなものより多くの不純物を含有した。先駆物質TMBT
Cの濾過では分離が悪かったがさらに良好な濾過および
分離が可能である。
実験室調製BTCAは、本明細書に記載した代表的パイロ
ットプラントに関して記述したと同様な工程を含む方法
によって実験室規模で調製した、但し、第6表に示した
変更を使用し、また酸中和工程は使用しなかった。
パイロットプラントBTCAでは濾過による水性溶液から
予想されるように残留H2SO4を含有した。H2SO4を定量的
に測定するために、NaOH溶液を滴定によって硫酸を中和
するのに使用した。12%溶液としての市販BTCA(Aldric
h Chemical)の試料を測定し、25℃でpH1.68、24℃で1.
76そして22℃で1.85であった。パイロットプラント湿潤
ケーキの12重量%溶液の滴定によってこの物質が4.06重
量%の硫酸を含有することが見出された。パイロットプ
ラントBTCAの試料785.6gをフラスコ中において202gの脱
イオン水でスラリーにした。計算した31.88gのH2SO4
中和には26gのNaOHを要するであろう。50%NaOHの51.4g
の量をかく拌スラリーに80℃で徐々に添加し、化学量論
的に当量の水酸化ナトリウムを得た。スラリーを35℃に
冷却し、かつ、濾過して436.3gのBTCAの結晶を得た。水
酸化ナトリウム処理BTCA結晶の12%溶液のpHは、24℃で
1.80であった。この物質は上記第6表において「中和
後」と称し、下記の第7表では「完成BTCA」そして下記
の第8表では「Monsanto BTCA」と称する。BTCAの溶解
度による高い量の損失を裂けるために中和のためにはス
ラリーが溶液にまさる。商業的生産において、BTCA損失
を低くするために濾液を次のバッチ中和工程へ再循環さ
せるのが望ましいであろう。
実施例16 加熱後のBTCAの発色を評価するために別の方法を使用
した。この方法においては、10gのBTCAを93gのエチレン
グリコールに溶解させ、そして溶液を198℃で24時間還
流させた。次いで400nmでの吸光度を測定した。この結
果を第7および8表に報告する。エチレングリコールは
基線を得るために使用した;これは1の係数で示す。
第7表に各種の処理工程の影響を示す。いずれかの処
理工程の省略は、試料の加熱前および加熱後の両者で多
く着色することは明らかである。
第8表において過酸物処理有りおよび無しの両者で本
方法によって調製したMonsanto BTCAは市販試料と同程
度である。過酸物処理した完成BTCAであるMonsanto BTC
A #6は、市販試料よりすぐれており、かつ、過酸物処
理をしなかったMonsanto試料にまさる有利性を示す。市
販BTCA #2は供給源が不明の市販試料である。過酸化
物処理したAldrich BTCAは、商用として入手したままの
物質が過酸化物処理してあることを示すためではなく第
8表において行い、かつ、報告した処理を示すために参
照にした。
実施例17 第6図の図面は、本発明の代表的態様によってテトラ
メチルブタンテトラカルボキシレートからのブタンテト
ラカルボン酸の製造に含まれる各種の単位工程および流
れを説明する工程流れ図である。(第6図工程フロー図
および物量収支)。
本方法は、本明細書に記載のエレクトロハイドロダイ
メリゼーションにおける生成物として得られるテトラメ
チルブタンテトラカルボキシレートからのブタンテトラ
カルボン酸の製造用として特に有用である。エレクトロ
ハイドロダイメリゼーション(EHD)からのテトラメチ
ルブタンテトラカルボキシレート(TMBTC)は、例えば2
4〜25重量%のTMBTCを含有するメタノール溶液として通
常供給される。第6図によって方法を説明すると、供給
物貯蔵タンク101中のTMBTCの溶液を流れ1としてフィル
ター201およびポリッシングフィルター204および流れ2
としてクリスタライザー202にポンプで送る。供給され
たままのTMBTCは、恐らくEHDセル中の電極の浸蝕からの
グラファイトと思われる黒色粒子を少量含有する。この
粒子は本発明の一部である抽出工程の間ラグ(rag)層
を形成する、そして予めこの粒子を除去することは抽出
における油および水相の分離を著しく改良する。粒子が
実質的に不存在の場合には分離ははるかに短い時間で行
なわれる、従って粒子が存在するときの濾過は明らかに
有利である。TMBTCが金属電極を使用する方法またはEHD
以外の方法で製造される場合のように粒子が存在しない
ならば、もちろん、濾過は非常には有用ではないであろ
う。濾過において、第1フィルター201は例えば珪藻土
を使用し、これをサスペンション維持のためにかく拌さ
れている供給物貯蔵タンクに添加することによって粒子
の除去に使用できる。フィルター201における濾布上に
約1.27cmの層を形成するのに十分な珪藻土を使用する。
フィルター201からの濾液は透明な濾液が得られるまで2
01にポンプで戻し、次いで濾液を好ましく6μに等しい
かこれより細い濾紙であるポリッシングフィルター20
4、次いでクリスタライザー202にポンプで送る。
濾過された溶液は、例えば約25重量%のTMBTCを含有
する。TMBTCはかく拌しながら−10℃近くまで冷却する
ことによって溶液から結晶化する。結晶化は0℃または
それ以下で起るが、回収される量は温度を0℃から−10
℃に低下させることによって著しく増加する。−10℃以
下でもなお多少の改良はあるが、利用できる冷凍手段を
使用して冷却するのに要する冷却費用および時間によっ
てこの増加は相殺される。通常−10℃の温度が好ましい
が、−15℃または−20℃またはこれ以下の温度も使用で
きる。−10℃では、溶液から約88%のTMBTCが結晶化す
る。
TMBTCの回収率は、MBTCを含有するメタノール溶液に
水を添加することによって増加できる。溶液の重量の約
3倍、すなわち、約75%の水を添加することによって−
10℃でのTMBTCの回収率を約98%に向上させ、かつ、溶
液成分の比較的多くを濾液中に分配させる。しかし、75
%の水はクリスタライザー容器に大容積を使用する、従
って、25%のような比較的少量の水を使用し、93%程度
の幾分低い回収率を受入れるのが恐らく得策であろう。
メタノールの可燃性の観点から、予防策としてクリス
タライザー202は窒素下に維持する。
クリスタライザーからの結晶および液体の混合物は流
れ3によってフィルター301に送られ、ここで結晶は液
体から分離される。次いで結晶を約75℃またはこれ以上
の温度に加熱することによって溶融させ、溶融物を流れ
4として抽出装置401に進める。抽出装置中において流
れ6としてタンク403からの脱イオン水を溶融物と混合
し、次いで水および油相に分離させて塩および他の水溶
性成分を除去する。抽出装置中の温度は固体形成を避け
るために約70〜76℃に保持する。TMBTCは約55〜60℃の
範囲内で溶融するがメソー異性体は76℃の融点を有す
る。固体形成を避ける温度が好ましい。抽出には通常ほ
ぼ等量部のTMBTCおよび水を使用する、例えば171部のTM
BTCに175部の水を75℃に加熱して添加し、かく拌を開始
し、かつ、約30分間続ける。かく拌を停止すると相分離
が始まる。粒子を含まない素材は75℃で数分以内に分離
するが、一般に幾分かの粒子が存在し、下部のTMBTC油
層と上部の水層間にラグ層を形成する。典型的の分離は
17.9部のラグ層、141.9部の下部油層および184.6部の上
部水層である。下部油層は流れ7によってTMBTC油保持
タンク404に送る。ラグ層は流れ8としてタンク405に貯
蔵し、ここでラグは徐々に分離し、油は流れ28として回
収し抽出装置に戻される、またはこれを徐々に単離させ
そして周期的に加水分解装置501に添加し、一方水は流
れ13中に廃棄する。抽出装置401中の水層は約1%のTMB
TCを含有し、そして流れ9から集められて廃棄する。40
4からの油層は流れ11によって抽出装置に戻し、例えば1
47部の脱イオン水を使用して抽出を繰返す。約136.8部
である404からのTMBTC油層は次に流れ10および12を経由
して加水分解装置501に送られる。加水分解装置は、ジ
ャケット付、ガラス張り容器でかく拌機およびコンデン
サーを備え、かつ、十分な加熱手段が装備されている。
加水分解はTMBTCの重量のわずか約2倍量の水および高
濃度の酸触媒を使用して行う。反応を促進させるため
に、反応混合物からメタノールも蒸留する。136.8部のT
MBTCに対して127部の水を流れ15を通して添加し、そし
てかく拌を開始する。38.1部の硫酸の装入を、BTCAクリ
スタライザー濾取タンク702および硫酸ビン、502からの
補充の2つの供給源から添加する。酸を供給するために
加水分解装置に流れ24を通してタンク702から203部の溶
液および流れ24を通してビン502からの新しい硫酸1.1部
を装入する。硫酸に加えて、濾液もBTCA結晶化および分
離からのBTCA残を供給する。BTCA残の使用によってほぼ
化学量論に近いBCTAの回収が得られる。BCTA濾液は周囲
温度で17重量%のBCTAを含有する。加水分解は同時にメ
タノールを追出しながらまたは平衡に達するまで還流さ
せ次いでメタノールを追出すことによって約4.5時間で
完了する。後者の方法において、1時間以内に約76%の
加水分解が完了し、次いで留出物の代わる量の水を添加
して約3時間メタノールおよび水を蒸留する。適切な添
加速度によって103.5℃のポット温度を維持する。しか
し、蒸留の初めにはポット温度は高濃度のメタノールに
よって低く抑えられる。そこで103.5℃の温度に達する
まで水を5.57部/分の速度で添加する。3時間の蒸留後
に、水の添加を停止し、ポット温度が111℃に達するま
で蒸留を続ける。503での加水分解装置留出物は水およ
び少量のメタノールであるから廃棄する。加水分解装置
501中の加水分解物は幾らかの色および色形成物体を含
有するであろう。これらは簡単な酸化方法によって著し
く減少できる。色および色形成物体を酸化し、かつ、障
害になる量の発色原因汚染物を残さない酸化剤は、適切
に使用できる。過酸化水素が非常に役立つことが見出さ
れている。過酸化水素との反応は加水分解された溶液を
45〜55℃の間に冷却した後加水分解装置501中において
行う。約308重量部で存在する加水分解された溶液に対
して水中の30%過酸化水素2.5部を流れ18を通して容器5
05から添加する。溶液を45〜55℃で約30分間かく拌す
る。次いで温度を上昇させ、溶液を約30分間還流させる
かまたは必要に応じて過剰の過酸化物および存在する過
酸を分解させる。過酸化物および過酸の不存在は、酸性
にしたデンプン−沃素での試験によって測定する。
加水分解装置501からの310.7部の量の加水分解および
酸化反応生成物は熱液として流れ17を通ってBCTAクリス
タライザー601へポンプで送られる。クリスタライザー
は冷却装置およびかく拌機を備えたガラス張りタンクで
ある。液体はタワー水によって約22℃に冷却され、そし
て生成物を結晶させる。結晶化が完了したと思われたと
き、310.7部の結晶化物を流れ20としてフィルター701に
移す。水性硫酸濾液は腐食性であり、従って、フィルタ
ーは耐食性材料製でなければならない。好適なフィルタ
ー媒質は、例えば3〜6μスクリーンまたは濾紙であ
る。クリタライザー生成物は、105部のBTCA結晶および2
02部の濾液に分離する。濾液は流れ22としてタンク702
に送られ、触媒および残として流れ24で加水分解装置に
再循環される。結晶洗浄工程において、24.7部の脱イオ
ン水を流れ21としてフィルターに添加し、BTCAを再びス
ラリーにする。得られた30部の濾液は好ましくはフィル
タータンク702に送るかまたは流れ29として廃棄する。B
TCA結晶は所望により温空気によって乾燥させるか、報
告された水分分析表と共に輸送用の包装する。繰返し製
造運転において、BTCAからの濾液は次のバッチ濾過に再
循環させ、それによってBTCA回収率をほぼ理論値に近づ
けることが予想される。濾液は約16.5%のBTCAを含有す
る。腐食が起こるか濾液中に副生物が蓄積すると不純物
に付随する問題を生ずる。BTCAの品質が影響を受けるな
らば、各バッチ後の濾液の一部を除去することによって
問題を最小限に留めることができる。濾液の品質を考察
して大量の濾液を廃棄する必要がある場合には、結晶化
させるBTCAのパーセントを増加させるためにBTCAの結晶
化に周囲温度より低い温度の使用が望ましいであろう。
あるいはまた、BTCAを溶液中に残し、これを溶液形態で
使用するために供給する。
本明細書において上記したように、本方法によって生
成されたBTCAは相当多量の残留酸触媒を含有する。一方
法(第6図の流れ図には例示していない)において、BT
CA生成物を塩基で処理して中和によって酸を除去するこ
ともできる。一般に酸を中和するためにNaOHのような塩
基を十分に供給することが望ましい。しかし、部分的中
和も有利である、すなわち、酸に対して化学量論量また
はこれ以下の量の塩基が使用できる。過剰の塩基も使用
できるが、水性溶解度によって幾分の損失を生ずるBTCA
の塩を形成する傾向がある。溶解度によるBTCA収率の不
必要な大量の損失を避けるために、中和に少量の水のみ
を使用してBTCAのスラリーを形成し、この中に苛性溶液
をかく拌しながら徐々に添加する方法が望ましいであろ
う。BTCAを次いでスラリーから結晶形態で濾別する。
中和用には塩基全般が使用できるが、溶解度を考慮す
るとある種のものは不便である。しかし、アルカリ金属
水酸化物、特に水酸化ナトリウムおよびカリウムは便利
であり、かつ、容易に入手できる。イオン交換樹脂を含
む他の公知の方法も酸汚染物の除去に使用できる。BTCA
の水中における比較的高い溶解度に鑑みて、後の中和バ
ッチへの濾液の戻しを節約し、分離に周囲温度、できう
ればこれ以下の温度への冷却を使用することが望まし
い。BTCAのある種の用途において、使用には制御された
pH環境または残留酸の中和が含まれる、この場合にはBT
CA製造工程の一部としての中和は不要である。
第9表は本方法を流れ図および前記の説明および表に
示した供給物質によって行う場合に、第6図の流れ図の
流れ中の各種成分の計画された重量部を示す物量収支表
である。表において、DMMはジメチルマレエートであ
り、DMSはジメチルスクシネートであり、そして、MeO−
DMSはメトキシジメチルスクシネートである。
本方法の加水分解工程に関して、強酸、すなわち、水
性媒質中において高度に解離する酸が明らかに好まし
い。硫酸および燐酸のような鉱酸またはベンゼンスルホ
ン酸およびp−トルエンスルホン酸のような有機スルホ
ン酸が使用できる。塩酸も使用できるが、揮発損失を起
こす揮発性および装置を腐食させる欠点がある。硫酸が
十分に役立ち、効果、低価格および入手性のために通常
選ばれる。
実施例8 メタノールからのテトラメチルブタンテトラカルボン
酸の回収程度に及ぼす温度の影響および関係ある範囲内
の温度でのメタノール中への化合物の溶解度を測定する
ために試験を行った。出発濃度はTMBTC化合物の約25%
であった。結果を第10表に報告する。
実施例19 TMBTCおよび種々の不純物を含有するメタノール溶液
を結晶化および濾過によって33%の結晶および67%の濾
液に分離し、かつ、結晶および濾液間の各種成分の分配
を−10℃で測定し、その結果を第11表に示す。
第10表の結果から、比較的低温度でTMBTCの回収率が
顕著に改良され、示した最低温度である−11℃で最良の
結果が得られることが明らかである。第10表の結果は、
結晶化がTMBTCを種々の不純物並びにメタノール溶液か
ら分離するの有効な手段であることを示している。
実施例20 約25%のTMBTC濃度および−10℃を使用してメタノー
ル溶液からのTMBTCの回収に及ぼす水の影響を試験し
た。この結果を第12表に報告する。 第12表 % 水 % 回収されたTMBTC 0 88.1 5 89.9 10 90.6 20 92.9 40 94.1 75 97.6 水の%は全溶液に基づく、すなわち、75%の水は75%
の水含量の溶液の意味である。回収率は、水含量の増加
と共に改良されることは明らかである。もちろん、追加
の水は結晶化装置の空間を利用できるが、それによって
TMBTCの正味重量は減少する。
結晶媒質中における水の使用は、ジメチルスクシネー
トの分離を改良するが、これは使用する水の%によって
著しく変化するであろう。第13表には、水含量%に伴う
TMBTC組成の変動を示す。
TMBTC溶液の濾過は、特に溶液がEHD還元によって得ら
れたとき、後の抽出工程に及ぼすそれらの影響のために
非常に有用であることが見出された。濾過は、TMBTC溶
液から不溶性不純物を濾別するのに使用される。特別の
場合において、未濾過EHD溶液は分離を妨害するラグ層
が抽出装置容積の約1/3を占める。濾過したEHD溶液で
は、ラグ層は全量の約5%に過ぎない。
ジメチルマレエートのEHD反応によって得られた本明
細書で使用する出発TMBTCは特定の反応体、副生物およ
び他の不純物が少量しか存在しないことが特徴である。
これらの物質の中には、ジメチルマレエート、ジメチル
スクシネートおよびメトキシジメチルスクシネートが含
まれる。これらの物質は大部分メタノール中に残留し、
かつ、濾液に行き、TMBTCは結晶として濾別されるか
ら、これらの物質は結晶化および濾過工程において全く
有効に分離される。
この処理において使用する水抽出は、電解質塩および
ある種の着色物質の除去に有用である。メタノールの幾
分かも除去されるが、メタノールは生成されるものであ
り、加水分解工程の下流において除去されるのであるか
らこのことは殆んど重要なことではない。EHD反応から
得られたままのTMBTC溶液は、黄色を有する。これはEHD
電極上のチタン接続部のような接続部の腐食および有機
着色体から生ずる。水抽出はチタンからの色の大部分を
除去し、そして、有機汚染物からの色を一部除去する。
第2の抽出は、第1抽出によって除去されるより多く色
を除去するようである。しかし、使用する抽出の数は汚
染の程度並びに抽出工程の時間および効率によって決る
であろう。抽出はまた、色および色形成物質の十分な除
去が得られるように後の酸化処理との関連させて適切で
あるように要求通りに行うことができる。抽出では酢酸
ナトリウムのような塩も除去される。水抽出はテトラメ
チルブタンテトラカルボキシレートが非常に限定された
水溶解度を有するので精製される物質がテトラメチルブ
タンテトラカルボキシレートの場合非常に好適に行うこ
とができる。これとは反対に、下流の加水分解生成物で
あるブタンテトラカルボン酸はかなりの程度の水溶解度
を有し、従って有効な抽出には適さないであろう。本明
細書において「抽出」はTMBTC自体を水に溶解させずに
これを水で洗浄して不純物をこれから抽出する意味で使
用する。抽出においてはTMBTCと水性系とを混合し、次
いで分離する任意の有効な方法が使用できる。本明細書
に例示したバッチ方式以外に、流れを混合し、次いで分
離させる向流方式も使用できる。
テトラアルキルブタンテトラカルボキシレートを含ま
ないブタンテトラカルボン酸製造のための種々の考えら
れる方法および経路が存在する。理論的の考察から、ブ
タンテトラアルキルカルボキシレートには隣接炭素原子
上に4個の電子求引性基が含まれるから加水分解するの
が困難なことが予想される。しかしながら、本発明によ
る方法を使用すると、4個のエステル基全部を加水分解
して合理的反応時間内およびほぼ定量的収率でテトラア
ルキルブタンテトラカルボキシレートを実質的に100%
完全に加水分解することができ、かつ、例えばEHD電解
溶液のようなまだその予備的反応混合物中にあるテトラ
アルキルテトラカルボキシレートから出発して各種の精
製工程を有する全工程を実施して全収率80〜85%で受入
れられる純度のブタンテトラカボン酸が得られることが
見出された。
【図面の簡単な説明】
第1図は、各種の電極を使用したメタノール中における
電気分解によって得られたテトラメチルブタンテトラカ
ルボキシレートおよび他の生成物の収率を示す棒グラフ
図である。 第2図は、各種の陰極を使用したメタノール中における
電気分解によって得られたテトラメチルブタンテトラカ
ルボキシレートおよび他の生成物の収率を示す棒グラフ
図である。 第3図は、TMBTC加水分解速度定数:酸濃度のグラフで
ある。 第4図は、各種温度でのTMBTC加水分解:時間を示すグ
ラフである。 第5図は、異なるTMBTC/H2SO4モル比でのTMBTC対時間を
示すグラフである。 第6図は、BTCA製造の代表的方法のフローシートであ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ジョン ヘンリィ ワゲンクネクト アメリカ合衆国 ミズリー州,シーダー ヒル,ボックス 661,ルート ナン バー 1 (56)参考文献 特開 昭58−96043(JP,A) 特開 昭60−58936(JP,A) 特公 昭52−928(JP,B1) 米国特許3193482(US,A)

Claims (45)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】グラファイト陽極とグラファイト陰極を備
    えた非分割電解槽の中で、ジアルキルマレエート、アル
    カノール、およびアルカノール可溶性のアルカリ金属カ
    ルボキシレート支持電解質を含有する液体電解媒質を電
    気分解してテトラアルキル1,2,3,4−ブタンテトラカル
    ボキシレートを得、そして該テトラアルキル1,2,3,4−
    ブタンテトラカルボキシレートを加水分解して1,2,3,4
    −ブタンテトラカルボン酸を得ることを特徴とする、1,
    2,3,4−ブタンテトラカルボン酸の製造方法。
  2. 【請求項2】ジアルキルマレエートがジメチルマレエー
    トであり、アルカノールがメタノールであり、そしてテ
    トラアルキル1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート
    がテトラメチル1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレー
    トである、請求項1の方法。
  3. 【請求項3】アルカノール可溶性のアルカリ金属カルボ
    キシレート支持電解質が酢酸ナトリウムである、請求項
    1の方法。
  4. 【請求項4】冷却および結晶化並びにその後の加水分解
    によってテトラメチル1,2,3,4−ブタンテトラカルボキ
    シレートを電解媒質から分離する、請求項2の方法。
  5. 【請求項5】ジメチルマレエートの初期濃度が少なくと
    も15重量%であり、そして少なくとも約95%のジメチル
    マレエートが反応するまで電気分解を続ける、請求項2
    の方法。
  6. 【請求項6】テトラアルキル1,2,3,4−ブタンテトラカ
    ルボキシレートを、結晶化及び濾過によって電解媒質か
    ら分離し、水で抽出して水溶性不純物を除去し、水およ
    び酸加水分解触媒と共にアルカノールを留出させるのに
    十分な温度まで加熱することによって加水分解し、か
    つ、酸化剤で処理して着色原因物質を除去する、請求項
    1の方法。
  7. 【請求項7】加水分解を、酸加水分解触媒を使用し、メ
    タノールを留出させるのに十分な温度で行う、請求項2
    の方法。
  8. 【請求項8】テトラメチル1,2,3,4−ブタンテトラカル
    ボキシレートを、少なくともその25重量%および少なく
    とも1/1のg当量酸加水分解触媒/kg反応混合物になるの
    に十分な量で酸触媒を含有する水性混合物を蒸留温度ま
    で加熱することによって加水分解し、加水分解の進行に
    伴いメタノールを留出させ、そして蒸留によって除去さ
    れた水の代わりに水を添加し、約6時間以内に加水分解
    を実質的に完了させる、請求項7の方法。
  9. 【請求項9】1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸を酸化
    剤で処理して着色原因物質を除去する、請求項2の方
    法。
  10. 【請求項10】酸化剤が過酸化水素である、請求項9の
    方法。
  11. 【請求項11】1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸の水
    性溶液を、過酸化水素と共に約55℃までの温度に加熱
    し、着色原因物質を除去し、次いでこれより高い温度に
    加熱して過剰の過酸化物を分解させる、請求項9の方
    法。
  12. 【請求項12】残留酸加水分解触媒を塩基での処理によ
    って中和する。請求項7の方法。
  13. 【請求項13】少なくとも15重量%濃度のジアルキルマ
    レエート、ジアルキルマレエートのアルキル基に対応す
    るアルカノール、およびアルカノール可溶性のアルカリ
    金属カルボキシレート支持電解質を含む液体電解媒質
    を、グラファイト陽極とグラファイト陰極を備えた非分
    割電解槽中において電気分解してジアルキルマレエート
    の還元性カップリングを行ってテトラアルキル1,2,3,4
    −ブタンテトラカルボキシレートを生成することを特徴
    とする、テトラアルキル1,2,3,4−ブタンテトラカルボ
    キシレートの製造方法。
  14. 【請求項14】ジアルキルマレエートがジメチルマレエ
    ートであり、アルカノールがメタノールであり、そして
    テトラアルキル1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレー
    トがテトラメチル1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレ
    ートである、請求項13の方法。
  15. 【請求項15】アルカノール可溶性のアルカリ金属カル
    ボキシレート支持電解質が酢酸ナトリウムである、請求
    項13の方法。
  16. 【請求項16】テトラメチル1,2,3,4−ブタンテトラカ
    ルボキシレートを、冷却および結晶化によって電解媒質
    から分離する、請求項14の方法。
  17. 【請求項17】電気分解を少なくとも約95%のジメチル
    マレエートが反応するまで続ける、請求項14の方法。
  18. 【請求項18】非分割電解槽が、少なくとも15MA/cm2
    電流密度で使用される流動電解槽である、請求項17の方
    法。
  19. 【請求項19】電流密度が15〜100MA/cm2の範囲内であ
    る、請求項18の方法。
  20. 【請求項20】電解時間が10時間を越えない、請求項17
    の方法。
  21. 【請求項21】液体電解媒質が痕跡以下の水を含む、請
    求項14の方法。
  22. 【請求項22】(a) 着色原因不純物と共に該テトラ
    アルキル1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレートを含
    有するアルカノール溶液から該テトラアルキル1,2,3,4
    −ブタンテトラカルボキシレートを結晶化させ、 (b) 工程(a)のアルカノール溶液からテトラアル
    キル1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレートを分離
    し、 (c) 該テトラアルキル1,2,3,4−ブタンテトラカル
    ボキシレートを溶融するまで加熱し、 (d) 溶融テトラアルキル1,2,3,4−ブタンテトラカ
    ルボキシレートを液体状態に維持するのに十分な温度で
    該化合物を水で抽出して水溶性不純物を除去し、 (e) 水および酸加水分解触媒で、工程(d)からの
    テトラアルキル1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレー
    トを処理し、かつ、得られた混合物を、(i)該テトラ
    アルキル1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレートを加
    水分解して1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸とテトラ
    アルキル1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレートのア
    ルキル基に対応するアルカノールとを含有する反応混合
    物を生成し、かつ(ii)該反応混合物から工程(e)
    (i)でテトラアルキル1,2,3,4−ブタンテトラカルボ
    キシレート水解物として生成されたアルカノールを留出
    させるのに、十分な温度に加熱し、そして (f) 該1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸を含有す
    る得られた水性混合物を酸化剤で処理して着色原因不純
    物を除去することをさらに特徴とする、請求項1に記載
    の方法。
  23. 【請求項23】アルカノールが低級アルカノールであ
    る、請求項22の方法。
  24. 【請求項24】テトラアルキル1,2,3,4−ブタンテトラ
    カルボキシレートがテトラメチル1,2,3,4−ブタンテト
    ラカルボキシレートであり、そして少なくとも25重量%
    の濃度のテトラアルキル1,2,3,4−ブタンテトラカルボ
    キシレートおよび少なくとも0.6/1のg当量の酸加水分
    解触媒/kg加水分解混合物の比を有する混合物を使用
    し、メタノールおよび水の留出を伴う蒸留温度でテトラ
    メチル1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレートの加水
    分解を行い、蒸留の間留出した水の代わりに水を添加
    し、そして、テトラメチル1,2,3,4−ブタンテトラカル
    ボキシレートの加水分解を約6時間以内に実質的に完了
    させる、請求項22の方法。
  25. 【請求項25】g当量の酸加水分解触媒/kg加水分解混
    合物の比が、少なくとも1/1である、請求項24の方法。
  26. 【請求項26】テトラアルキル1,2,3,4−ブタンテトラ
    カルボキシレートがテトラメチル1,2,3,4−ブタンテト
    ラカルボキシレートであり、かつ、メタノールからの結
    晶化を約0℃またはそれ以下での冷却によって行う、請
    求項22の方法。
  27. 【請求項27】テトラメチル1,2,3,4−ブタンテトラカ
    ルボキシレート含有メタノール溶液の少なくとも約10%
    を構成する水の量が、結晶性テトラメチル1,2,3,4−ブ
    タンテトラカルボキシレート生成物の回収を改良するた
    めに存在する、請求項26の方法。
  28. 【請求項28】約25%の水が存在する、請求項27の方
    法。
  29. 【請求項29】酸化剤が過酸化水素である、請求項22の
    方法。
  30. 【請求項30】過酸化水素で処理された、1,2,3,4−ブ
    タンテトラカルボン酸の水性溶液を、着色原因不純物を
    酸化するのに十分な時間、55℃よりわずかに低い温度ま
    たはこれに近い温度に保持し、次いでこれより高い温度
    に加熱して過剰の過酸化物を分解させる、請求項22の方
    法。
  31. 【請求項31】結晶化によって水性溶液から1,2,3,4−
    ブタンテトラカルボン酸を分離する、請求項22の方法。
  32. 【請求項32】1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸の結
    晶化を周囲温度近くで行い、そして結晶1,2,3,4−ブタ
    ンテトラカルボン酸を水性溶液から濾過し、水で洗浄し
    て残留酸加水分解触媒を除去する、請求項31の方法。
  33. 【請求項33】未回収の1,2,3,4−ブタンテトラカルボ
    ン酸が濾液として水性溶液中に残留し、これをテトラア
    ルキル1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレートを水お
    よび酸加水分解触媒と共に加熱することによって加水分
    解する工程の段階に濾液と共に再循環させる、請求項31
    の方法。
  34. 【請求項34】硫酸を濾液と共に再循環させる、請求項
    33の方法。
  35. 【請求項35】テトラアルキル1,2,3,4−ブタンテトラ
    カルボキシレートの結晶化の前に、テトラアルキル1,2,
    3,4−ブタンテトラカルボキシレートのアルカノール溶
    液を濾過して固体粒子を除去する、請求項22の方法。
  36. 【請求項36】テトラメチル1,2,3,4−ブタンテトラカ
    ルボキシレートを加水分解する段階の間、蒸留によって
    除去された水の代わりに、添加全水量が加水分解の間平
    均として存在する水の少なくとも4倍となるような割合
    で水を添加する、請求項24の方法。
  37. 【請求項37】1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸を塩
    基で処理して残留酸加水分解触媒を除去する、請求項22
    の方法。
  38. 【請求項38】塩基が水酸化ナトリウムである、請求項
    37の方法。
  39. 【請求項39】1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸を、
    水および残留酸加水分解触媒とほぼ化学量論的に当量の
    水酸化ナトリウムを使用し、高められた温度でスラリー
    にする、請求項37の方法。
  40. 【請求項40】1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸を生
    成するためのテトラアルキル1,2,3,4−ブタンテトラカ
    ルボキシレートの加水分解に於いて、水性混合物の少な
    くとも25重量%を構成するに十分な量のテトラアルキル
    1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、反応混合物1
    kg当たり少なくとも酸加水分解触媒0.6グラム当量を与
    えるに十分な量の酸加水分解触媒を含む水性混合物を、
    蒸留温度に加熱し、そして加水分解反応を進めるように
    アルカノールを蒸留し、そして水を添加して蒸留によっ
    て除去された水を置換し、そして実質的に加水分解を完
    了させそして約6時間以内で加熱を停止することをさら
    に特徴とする、請求項1に記載の方法。
  41. 【請求項41】酸加水分解触媒のグラム当量と反応混合
    物kgの比率が少なくとも1/1であり、酸加水分解触媒が
    硫酸であり、そして供給された水の量が平均で加水分解
    の間に存在する量の少なくとも4倍である、請求項40に
    記載の方法。
  42. 【請求項42】酸加水分解触媒のグラム当量と反応混合
    物kgとの比率が少なくとも1.5/1である、請求項40に記
    載の方法。
  43. 【請求項43】1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸生成
    物を塩基で処理して残存酸加水分解触媒を除去する、請
    求項40に記載の方法。
  44. 【請求項44】テトラアルキル1,2,3,4−ブタンテトラ
    カルボキシレートがテトラメチル1,2,3,4−ブタンテト
    ラカルボキシレートであり、そして溶融テトラメチル1,
    2,3,4−ブタンテトラカルボキシレートの水による抽出
    が、約70℃〜約76℃の温度で行われる、請求項22に記載
    の方法。
  45. 【請求項45】酸加水分解触媒が硫酸である、請求項22
    に記載の方法。
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