JP2504362B2 - ヨウ素ガスレ―ザ―用ガスの再生方法および再生装置 - Google Patents

ヨウ素ガスレ―ザ―用ガスの再生方法および再生装置

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JP2504362B2 JP22432492A JP22432492A JP2504362B2 JP 2504362 B2 JP2504362 B2 JP 2504362B2 JP 22432492 A JP22432492 A JP 22432492A JP 22432492 A JP22432492 A JP 22432492A JP 2504362 B2 JP2504362 B2 JP 2504362B2
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忠志 佐々木
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、化学励起ヨウ素レーザ
ー発振に使用したガスを、再使用可能なように再生する
方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】化学励起ヨウ素レーザーは、アルカリ性
の過酸化水素溶液中に塩素を吹き込むことによって励起
状態の酸素を発生させ、ヘリウム中で励起酸素をヨウ素
ガスと接触させることによってヨウ素を励起させ、励起
状態のヨウ素が基底状態に戻るときに発生する定波長の
光エネルギーをとり出すものである。 ヨウ素レーザー
は近赤外領域(1.315μm)にあってファイバーケ
ーブルによる伝送に適しているという利点があり、大出
力化も可能であるため、有望なレーザー技術として開発
が進められている。
【0003】H22+2NaOH+Cl2→O21Δ)
+2H2O+2NaCl O21Δ)+I(P3/2)→O23Σ)+I(P1/2) I(P1/2)→I(P3/2)+1.315μm 図1は、このシステム構成を示すフローチャートであ
る。
【0004】励起酸素発生器に吹き込まれた塩素の大部
分は上記反応によりNaClになるが、一部はガス中に
入る。 そのため、レーザー発振器から排出されるガス
は、ヘリウムに塩素、ヨウ素および酸素が混合した組成
である。 ヨウ素と混合する励起酸素は、全酸素中の少
なくとも20%程度を占める必要がある。
【0005】このようなわけで、従来はヨウ素レーザー
発振に使用したガスは放出し、新鮮なガスを供給するほ
かなかった。 しかし、ヘリウムガスは高価であるか
ら、この使用済みレーザー用ガスから有害な物質を除去
して有用なヘリウムガス(純度99%以上)を回収する
ことが望ましい。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、化学
励起ヨウ素ガスレーザー技術における上記の要望にこた
えて、レーザー発振に使用したガスを再使用可能なよう
に再生する方法および装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明のヨウ素ガスレー
ザー用ガスの再生方法は、化学励起ヨウ素レーザー発振
に使用したガスを再使用可能なように再生する方法であ
って、ヘリウム中に塩素、ヨウ素および酸素が混在する
使用済みガスをアルカリ物質と接触させて塩素およびヨ
ウ素を吸収除去し、ガス中の酸素に対してほぼ当量の水
素を添加して触媒の存在下に反応させ、生成した水を凝
縮または吸着によりガスから除去することからなる。
【0008】アルカリ物質への接触と水素の添加とは同
時に行なうことも可能ではあるが、一般には塩素および
ヨウ素による触媒の劣化を避けるため、アルカリ物質と
の接触をまず行なって塩素およびヨウ素を除去した後
に、水素添加による酸素の除去を行なうことが好まし
い。
【0009】アルカリ物質としては、NaOH,KO
H,CaO,Ca(OH)2,およびMg(OH)2からえ
らんだ1種または2種を使用するのが適当である。 と
くに、コストや取り扱いの容易な点から、Ca(OH)2
が有利である。
【0010】使用済みガスとアルカリ物質との接触の態
様としては、アルカリ物質の溶液または分散液を使用す
る湿式の吸収が簡便であるが、レ−ザ−発振を減圧下に
行なう場合は、乾式の操作が望ましい。
【0011】乾式の操作の場合、アルカリ物質を、使用
済みガスにより粉体流動層を形成し、それにより接触さ
せることが好ましい。 この場合、水が生成して、その
凝縮により粉体の凝集が生じるおそれのあるときは、粉
体流動層を加熱することが好ましい。 別法としては、
固定床式の吸着塔を用いることもできる。
【0012】酸素を含有するガスに水素を添加すること
による爆発を防ぐため、水素の添加を、酸素との反応に
よる消費に追従して連続的または断続的に行ない、ガス
中の水素と酸素の量が爆発限界に入ることを避けつつ、
両者を反応させるのがよい。
【0013】上記のヨウ素ガスレーザー用ガスの再生方
法を実施するための本発明の装置は、化学励起ヨウ素レ
ーザー発振に使用したガスを再使用可能なように再生す
る装置であって、図2に示すように、ヘリウム中に塩
素、ヨウ素および酸素が混在する使用済みガスによりア
ルカリ物質(6)の粉体流動層を形成してガス中の塩素
およびヨウ素を吸収除去するための粉体流動層反応器
(1)、サイクロン(2)および(または)フィルター
(3)からなる除塵手段、酸化触媒(7)を充填してあ
り、1個または2個以上の水素導入口(41)を設けた
固定床反応器(4)およびガス中の水分の凝縮または吸
着を行なう水分離手段(5)を接続して構成し、これら
の機器にガスを流通させる手段(図示してない)を加え
てなる。
【0014】この装置は、図1の*1の位置すなわち発
振器と真空ポンプの間に位置させ、再生されたガスを循
環ブロア(図示してない)により励起O2発生器と混合
器へ送るのが通常の使用法であるが、*2の位置すなわ
ち真空ポンプの後方に置くこともできる。
【0015】長時間の連続運転を前提とする場合、粉体
流動層反応装置としては、Ca(OH)2などのアルカリ
物質を一方から補給し、塩素やヨウ素との反応生成物を
他方から排出できる構造のものを用いることが望まし
い。
【0016】
【作用】図2の装置について説明すれば、ヘリウム中に
塩素、ヨウ素および酸素を含有する使用済みガスは、ま
ず粉体流動層反応器(1)に入る。 アルカリ物質とし
てCa(OH)2を使用した場合、その中の塩素とヨウ素
がつぎの反応 2Ca(OH)2+2Cl2→CaCl2+Ca(Cl
O)2+2H2O 2Ca(OH)2+2I2→CaI2+Ca(IO)2+2
2O により固定されて除去される。
【0017】乾式の不均一系反応であるため、接触面積
を大きくとることが望ましく、また反応生成物が粉末表
面を被覆して反応の進行を阻害することを避けなければ
ならない。 そのためにアルカリ物質を微粉末にして用
い、粉体流動層により十分な接触混合をはかるととも
に、粉末相互の衝突による表面の更新を期待する。
【0018】粉末流動層から若干の微粉末が逸出するこ
とが避けられないから、それをサイクロン(2)により
回収して除去する。 さらに、フィルター(3)を通し
てからガスを固定床反応器に送る。 固定床反応器
(4)は、たとえばアルミナ担持貴金属触媒のような触
媒粒子を充填したものであって、塩素とヨウ素を除去し
たヘリウムガス中に残る酸素に対し、ほぼ当量の水素を
加えて燃焼させることによって、酸素を水に変える。
できるだけ低温で操作することが望ましく、必要があれ
ば反応により生じた熱を除去するために冷却を行なう。
【0019】爆発を避けるためには、上記したような逐
次水素を添加する手法のほか、固定床反応器の出口ガス
の一部を入口に循環させることにより、反応器内の酸素
および水素の濃度を低くする手法が採用できる。
【0020】酸素を水に変えて含有するヘリウムガス
は、次に凝縮または吸着により水分を除去する。 小型
の装置では吸着が簡易であるが、大型の装置は冷却によ
る凝縮が有利である。 この場合、出口ガスと入口ガス
の熱交換によって冷却エネルギーを節減すべきことはい
うまでもない。
【0021】
【実施例】Heガスに容量でそれぞれO2:20%、Cl
2:0.1%およびI2:0.04%を添加して、レーザ
ー用ガスの模擬使用済みガスを用意した。
【0022】円筒の底にセラミックス製の目皿を設けた
粉体流動層反応器にCa(OH)2の微粉末7.4gを入
れ、底部から上記のガスを1.5リットル/minの速度で通過
させ、流動層を形成してCl2およびI2の吸収除去を行
なった。
【0023】ガスは石英製のフィルターを通してから、
アルミナ粒子にPt:0.5%を担持させた触媒30g
を充填した立型の固定床反応器に、底部から導入した。
触媒床には、充填高さに対して底部からそれぞれ0,
1/3および2/3に相当する位置に水素の導入口を設
けてあって、ガス中のO2に対して当量のH2すなわち
0.6リットル/minを、これら導入口から1/3ずつ導入し
た。
【0024】固定床反応器を出たガスを五酸化リンを充
填した乾燥器に通し、その中の水分を除去した。
【0025】このようにして再生されたヘリウムガス中
の不純物は、それぞれO2:0.05%,Cl2:0.0
02%以下、I2:0.002%以下であり、ガスの露
点は−20℃以下であって、純度はHe99%を超える
ものであった。
【0026】
【発明の効果】本発明によれば、化学励起ヨウ素レーザ
ー装置から排出される使用済みガスからほぼ完全にCl
2,I2,O2を除去し、99%を超える純度のHeガスを
回収することができる。
【0027】この回収ガスをレーザー装置に再使用すれ
ばフレッシュガスを常時補給する必要はなく、高価なヘ
リウムを節約することができるから、ヨウ素ガスレーザ
ー装置の運転コストを著しく低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 化学励起ヨウ素ガスレーザーの、ガスに関す
るシステムの流れを示すブロックダイアグラム。
【図2】 本発明のヨウ素ガスレーザー用ガスの再生装
置の構成を示すフローチャート。
【符号の説明】
1 粉体流動層反応器 2 サイクロン 3 フィルター 4 固定床反応器 5 水分離手段 6 アルカリ物質 7 酸化触媒
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 戸井田 努 茨城県東茨城郡大洗町成田町2205 日揮 株式会社大洗原子力技術開発センター内 (56)参考文献 特開 昭62−279824(JP,A) 特開 昭63−245979(JP,A)

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 化学励起ヨウ素レーザー発振に使用した
    ガスを再使用可能なように再生する方法であって、ヘリ
    ウム中に塩素、ヨウ素および酸素が混在する使用済みガ
    スをアルカリ物質と接触させて塩素およびヨウ素を吸収
    除去し、ガス中の酸素に対してほぼ当量の水素を添加し
    て触媒の存在下に反応させ、生成した水を凝縮または吸
    着によりガスから除去することからなるヨウ素ガスレー
    ザー用ガスの再生方法。
  2. 【請求項2】 アルカリ物質として、NaOH,KO
    H,CaO,Ca(OH)2,およびMg(OH)2から
    えらんだ1種または2種以上を使用する請求項1の再生
    方法。
  3. 【請求項3】 アルカリ物質を粉体流動層として使用済
    みガスと接触させる請求項1の再生方法。
  4. 【請求項4】 粉体流動層を加熱して、水の凝縮による
    粉体の凝集を防止しつつ実施する請求項3の再生方法。
  5. 【請求項5】 水素の添加を、酸素との反応による消費
    に追従して連続的または断続的に行ない、ガス中の水素
    と酸素の量が爆発限界に入ることを避けつつ実施する請
    求項1の再生方法。
  6. 【請求項6】 化学励起ヨウ素レーザー発振に使用した
    ガスを再使用可能なように再生する装置であって、ヘリ
    ウム中に塩素、ヨウ素および酸素が混在する使用済みガ
    スによりアルカリ物質(6)の粉体流動層を形成してガ
    ス中の塩素およびヨウ素を吸収除去するための粉体流動
    層反応器(1)、サイクロン(2)および(または)フ
    ィルター(3)からなる除塵手段、酸化触媒(7)を充
    填してあり、1個または2個以上の水素導入口(41)
    を設けた固定床反応器(4)およびガス中の水分の凝縮
    または吸着を行なう水分離手段(5)を接続して構成
    し、これらの機器にガスを流通させる手段を加えてなる
    ヨウ素ガスレーザー用ガスの再生装置。
JP22432492A 1992-08-24 1992-08-24 ヨウ素ガスレ―ザ―用ガスの再生方法および再生装置 Expired - Lifetime JP2504362B2 (ja)

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JP5614808B2 (ja) * 2011-01-18 2014-10-29 住友精化株式会社 ヘリウムガスの精製方法および精製装置
CN107246413A (zh) * 2017-05-25 2017-10-13 合肥皖化电泵有限公司 一种炉水泵散热结构用滤片

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