JP2504178B2 - フォルマント音合成装置 - Google Patents

フォルマント音合成装置

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    • G10H2250/131Mathematical functions for musical analysis, processing, synthesis or composition
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、人声の母音や自然楽器音等のようなフォ
ルマント音を電気的に合成する装置に関し、特に、より
簡略な構成でより多様なフォルマント音の合成が可能な
フォルマント音合成装置に関する。
[従来技術] 第11図は、バス歌手が音高C3で“あ”音を発声したと
きの振幅波形図(a)および振幅スペクトル図(b)を
示す。また、第12図は、このようなフォルマント音の一
般的な振幅スペクトル分布曲線を示す。第12図におい
て、ffはフォルマント中心周波数、BWはフォルマントバ
ンド幅である。
このようなフォルマント音波形は、周波数ffの第13図
(b)に示すような第1の波形と、第1の波形の周期1/
ffより長周期で基準レベルから高レベルに向って立上り
その後基準レベルに向って立下る第13図(a)に示すよ
うな第2の波形(以下、ウインドウ波形という)とを、
発生しようとするフォルマント音の音高(基本ピッチ)
に対応する周波数foで初期設定しながら繰返し発生し、
かつこれらの波形を乗算することによって得ることがで
きる。このような装置の具体的構成としては、例えば本
出願人による特公昭59−19352号に電子楽器の音源とし
て用いた例が開示されている。
この特公昭59−19352号に開示された電子楽器は、第
1および第2の波形発生手段におけるアドレス信号の変
化速度、すなわち第1および第2の波形の周期を可変す
ることにより音色を比較的任意に変化させることができ
る。しかし、基本となる読出し波形が一定であるため、
読出し周期を可変にしただけでは、音色の変化範囲にも
自ずと限界があった。
また、コンピュータ・ミュージック・ジャーナル8
(3)第9〜14頁にはIRCAMのFOF方式として、正弦波を S(k)=Ge−αksin(ωk+φ) なる演算により変形したウインドウ波形を用いる方式が
提案されている。この方式においては、αおよびωをパ
ラメータとして可変することにより、多様なウインドウ
波形を得、もって、第14図に示すようなフォルマントバ
ンド幅BW、したがって音色をより広範に変化させること
が可能である。
しかしながら、このFOF方式は、ウインドウ波形が基
本的に指数的減衰波形であるため、減衰時間が長く、音
素の重なりが多く発生してしまう。このため、重なりの
数だけの音素発生器(特に第2波形発生手段および乗算
手段)を並列して設けなければならず、ハードウエア構
成の規模が大きくなるという不都合があった。
そこで、本発明者は、上記ウインドウ波形として、 S(t)=sin2nkt(但し、n=2sa) なる波形を用いることを試みた。この波形は、kt=2π
までで完全に減衰するため、減衰時間が短く、音素の重
なりが少なくなってジェネレータ(音素発生器またはオ
ペレータ)の数を減らすことができる。また、2以上の
ジェネレータを用いて交互に音素を発生し、ジェネレー
タ数だけの音素の重なりが発生しても対応し得るように
構成し、さらに高いピッチまでフォルマント音の合成を
可能にした(以下、先行方式という)。
上述したように、フォルマント音波形発生のためには
フォルマント周波数の第1の波形、例えば正弦波に音色
に応じた形状のウインドウをかける。このウインドウ
は、基本ピッチごとに発生する。上記正弦波の位相は、
ウインドウの開始点ごとにリセットされる。したがっ
て、高いピッチの音を出す場合には、ウインドウの発生
周期を短くしなければならない。一方、フォルマントバ
ンド幅BWは、ウインドウの幅W(第14図(a)参照)が
広い程、狭くなるという性質がある。このため、フォル
マントバンド幅をピッチにかかわらず一定にするために
は、ウインドウの幅Wをピッチにかかわらず一定に保つ
必要がある。低いピッチの音を合成する場合にはウイン
ドウが重ならないので、単一のジェネレータでも問題は
ない。しかし、ピッチが高くなり、第14図(b)に示す
ようにウインドウが重なってくると単一のジェネレータ
ではウインドウの重なり部分をどう処理するかが問題と
なる。
本発明者による上記先行方式においても、使用するジ
ェネレータの数は有限であるので、必ず合成可能なピッ
チの限界、すなわち各ジェネレータにおいてウインドウ
波形が重ならない最小のピッチが存在する。本発明者の
実験によると、2ジェネレータ方式の場合、fo=1kHz程
度であった。
[発明が解決しようとする課題] この発明は、構成簡略で、多様な音色を発生でき、か
つより高いピッチのフォルマント音の合成が可能なフォ
ルマント音合成装置を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段および作用] この目的を達成するため、この発明では、音高に対応
する周期で繰返し初期設定され発生される、合成しよう
とするフォルマント音の音高とは独立の繰返し周期を有
する第1の波形とこの第1の波形より長周期の第2の波
形(ウインドウ波形)とを、上記フォルマント音の基本
ピッチで繰返し初期設定しながら発生し、これらの第1
および第2の波形を乗算することによりフォルマント音
信号を合成するフォルマント音合成装置において、上記
第2の波形として正弦波の自乗またはそのべき乗の波形
を用いるとともに、少なくとも上記基本ピッチが上記第
2の波形の周期より短いとき、上記第1および第2の波
形発生動作と同期して1から始まって滑らかに0に至る
第3の波形を発生し、これを上記第1および第2の波形
とともに乗算することを特徴としている。
[作用] この発明においては、具体例を挙げて説明すると、第
1〜3の波形として、それぞれ第1図(A)〜(C)に
示すような波形を発生する。第1図において、(A)は
フォルマント中心周波数ffに等しい周波数を有する正弦
波(第1の波形)である。(B)および(B′)は1/ff
より長い周期の正弦波の自乗またはそのべき乗波形から
なり、基本ピッチに対応する1/foの周期で繰返し発生さ
せられるウインドウ用エンベロープ(第2の波形)で、
(B)はウインドウの周期Wが周期1/foより短い場合の
波形、(B′)は長い場合の波形を示す。(C)はこの
発明の特徴とする強制ダンプ用エンベロープ(第3の波
形)であり、ここでは、cos1/m2πfo tの最初の1/4波
形を用いた例を示す。そして、これらの3つの波形を乗
算することによって、フォルマント音を合成する。
(D)は(A)、(B)および(C)に示す波形を乗算
して得られるフォルマント音波形を示し、(D′)は
(A)、(B′)および(C)に示す波形を乗算して得
られるフォルマント音波形を示す。
すなわち、この発明においては、ウインドウの周期W
より短いピッチのフォルマント音を合成しようとする場
合、ウインドウ波形を第1図(B′)に示すように強制
的にリセットすることにより、ウインドウ波形の重なり
を無くし、単一のジェネレータでフォルマント音を合成
するようにしている。但し、このように強制的にリセッ
トしたままでは、フォルマント音のスペクトル、すなわ
ち音色が長ピッチの音と大幅に異なってしまう。そこ
で、この発明においては、(C)に示すような、基本ピ
ッチの周期で、かつ第1および第2の波形発生動作と同
期して1から始まって滑らかに0につながる強制ダンプ
用波形を、上記第1および第2の波形とともに乗算す
る。これにより、このフォルマント音合成装置における
動作は、ウインドウ波形(B′)と強制ダンプ用波形
(C)を乗算して得られる、滑らかに減衰するウインド
ウ波形を上記第1の波形である正弦波(A)と乗算した
のと等価となる。したがって、ピッチ変化に基づくフォ
ルマントスペクトル(音色)の変化を低減することがで
きる。
なお、強制ダンプ用波形(C)としては、「1から始
まって0につながる」波形を用いる。ここで、特に、1/
foとWとの大小にかかわらず強制ダンプ用波形(C)を
乗算する方式とする場合には、平らな部分が適度に長
く、始点と終点の傾きdy/dxが0である波形が望まし
い。
その理由は、音素が1/foよりも短いとき、すなわち重
ならないとき、本来の音素エンベロープに影響を与えな
いためと、強制ダンプ用波形が不連続になると、この波
形を乗算したときに余計な側帯波が生じるので、それを
防ぐためである。
[実施例] 以下、この発明を実施例に基づき詳細に説明する。
第2図は、この発明の一実施例に係るフォルマント音
合成装置の構成を示すブロック図である。また、第3図
〜は、第2図の装置の各部の動作タイミング波形図
である。
同図の装置は、パルス発生回路1、搬送波形発生回路
2、ウインドウ波形発生回路3、強制ダンプ用波形発生
回路4、乗算器5,6,7、およびD/A変換器8等を具備す
る。このような装置は、例えば電子楽器の音源として用
いられ、図示しない発音制御手段から与えられるフォル
マント中心周波数情報値Ff、フォルマント基本周波数情
報値Fo、フォルマントバンド幅値BW、およびフォルマン
ト音の振幅(エンベロープ)波形データENV等に基づい
てフォルマント音を合成する。
パルス発生回路1は、位相アキュムレータ11および微
分器12からなる。位相アキュムレータ11は、所定のクロ
ックパルスφに同期して上記フォルマント基本周波数情
報値Foを累算する。ここで、フォルマント基本周波数情
報値Foは、発生しようとするフォルマント音の基本周波
数、すなわち音高(基本ピッチ)に対応する値に設定さ
れており、位相アキュムレータ11は、累算値qFo(q=
1,2,3,………)を出力する。第3図は、位相アキュム
レータ11の累算値出力を示し、第3図′はこの累算値
の最上位ビット(MSB)の出力を示す。微分器12はこのM
SB出力の立下がりを微分する。したがって、このパルス
発生回路1は、この微分器12の出力として、発生しよう
とするフォルマント音の音高に対応した周期のパルス信
号(第3図)を繰返し発生する。このパルス信号は、
搬送波形発生回路2およびウインドウ波形発生回路3へ
初期設定信号として供給される。また、位相アキュムレ
ータ11の累算値出力qFoは、強制ダンプ用波形メモリ4
へアドレス信号として供給される。
搬送波形発生回路2は、位相アキュムレータ21および
正弦波メモリ22からなる。位相アキュムレータ21は、ク
ロックパルスφに同期して上記フォルマント中心周波数
情報値Ffを累算し、その累算値qFf(q=1,2,3,……)
を正弦波メモリ22の読出しアドレス信号として順次出力
する。正弦波メモリ22には正弦波の1周期の順次サンプ
ル点振幅値sinθが各アドレスに記憶されており、アキ
ュムレータ21から出力されるアドレス信号(累算値q
Ff)により指定されたアドレスに記憶されている正弦波
振幅値が順次読出される。これにより、正弦波メモリ22
からはクロックパルスφに従って周波数情報値Ffに対応
する周波数ffで正弦波の順次サンプル点振幅値sin 2πf
f tが順次出力される。
ここで、フォルマント中心周波数情報値Ffは、発生す
べきフォルマント音の音高foとは独立してフォルマント
音の音色を示すパラメータの1つであるフォルマント中
心周波数ffに対応する値に設定されている。したがっ
て、この搬送波形発生回路1は、発生すべきフォルマン
ト音の音高とは独立して所望の音色に対応して任意に設
定されたフォルマント中心周波数ffに等しい周波数の正
弦波(第3図)を発生することになる。
ウインドウ波形発生回路3は、位相アキュムレータ31
およびサイン自乗波メモリ32からなる。位相アキュムレ
ータ31は、バンド幅値BWを上記クロックパルスφに同期
して累算し、その累算値qBW(q=1,2,3,……)をサイ
ン自乗波メモリ32の読出しアドレス信号として順次出力
する。また、この位相アキュムレータ31は、第3図に
示すように、累算値が2πに相当する値になると累算動
作を停止して2π相当値を出力し続ける。サイン自乗波
メモリ32にはサイン自乗波sin2θの1/2周期の順次サン
プル点振幅値が各アドレスに記憶されており、アキュム
レータ31から出力されるアドレス信号(累算値qBW)に
より指定されたアドレスに記憶されているサイン自乗波
振幅値sin2ktが順次読出される(第3図)。
強制ダンプ用波形メモリ4には(1−sin2nθ)の1/4
周期の順次サンプル点振幅値が各アドレスに記憶されて
おり、パルス発生回路1のアキュムレータ11から出力さ
れるアドレス信号(累算値qFf=x)に基づいて指定さ
れたアドレスx/4に記憶されている強制ダンプ用波形振
幅値が順次読出される。これにより、強制ダンプ用波形
メモリ4からはクロックパルスφに従って周波数情報値
Foに対応する周波数foの強制ダンプ用波形の順次サンプ
ル点振幅値1−sin2nπfo t/2が順次出力される(第3
図)。
乗算器5においては、搬送波形発生回路2から出力さ
れる正弦波振幅値sin 2πff t(第3図)とウインド
ウ波形発生回路3から出力されたサイン自乗波振幅値si
n2kt(第3図)とを乗算する。これにより、乗算器5
の出力として、(sin 2πff t)と(sin2kt)との積
(第3図)が得られる。
乗算器6は、乗算器5から出力される積(sin 2πff
t)・(sin2kt)にメモリ4から出力される強制ダンプ
波形(1−sin2nπfo t/2)を乗算する。これにより、
乗算器6の出力として、第1の波形(sin 2πff t)と
第2の波形(sin2kt)と第3の波形(1−sin2nπfo t/
2)との積(第3図)が得られる。この積は、フォル
マント信号の順次サンプル点振幅値を示している。
乗算器7は、フォルマント信号にエンベロープを付与
するためのもので、上記乗算器5の出力(sin 2πff
t)・(sin2kt)・(1−sin2nπfo t/2)と上記エンベ
ロープ波形データENVとを乗算する。これにより、乗算
器7の出力としてフォルマント音振幅値とエンベロープ
波形値ENVとの積である(sin 2πff t)・(sin2kt)
(1−sin2nπfo t/2)・ENVが得られる。この積は、フ
ォルマント音の順次サンプル点振幅値を示している。
DA変換器8は、この乗算器7から出力されるフォルマ
ント音の順次サンプル点振幅値データをアナログ信号に
変換する。
このアナログ信号は、図示しない増幅器およびスピー
カシステム等からなるサウンドシステムを介して音響に
変換され、フォルマント音響として発音される。
なお、第4図は、上記強制ダンプ用波形メモリ4から
出力される強制ダンプ用波形を示す。この波形は、kを
正の整数として、 4kπ≦x<(4k+2)πのとき (4k+2)π≦x<(4k+4)πのとき で表わされる波形で、図は、パラメータnをそれぞれ1,
4,16,64,256に設定した場合の曲線 を示す。
次に、第2図の装置を用い、パラメータnおよびウイ
ンドウ幅Wを様々に設定してフォルマント中心周波数が
ff=4kHzで、基本周波数がfo=200Hzのフォルマント音
を合成した例について説明する。
第5〜第7図は、ウインドウ幅Wと基本ピッチ1/fo
等しく設定して、パラメータnをそれぞれ0,16,64とし
た場合のフォルマント音の波形(a)および振幅スペク
トル(b)を示す。n=0は強制ダンプしない場合を意
味する。これらの第5〜第7図を比較することにより、
ウインドウ幅Wが基本ピッチ1/foより短ければ、強制ダ
ンプ用エンベロープ波形を乗算することによる影響はほ
とんど現われないことが分る。
第8〜第10図は、基本ピッチ1/foをウインドウ幅Wの
1/2に設定して、パラメータnを上記と同様にそれぞれ
0(強制ダンプなし),16,64に設定した場合のフォルマ
ント音の波形(a)および振幅スペクトル(b)を示
す。これらの第8〜第10図を比較することにより、ウイ
ンドウ幅Wが基本ピッチ1/foより長いときは、強制ダン
プ用波形を乗算することにより、バンド幅の狭い良好フ
ォルマントが得られる。
なお、上述の実施例においては、ウインドウ波形とし
てサイン自乗波を用いた例を示したが、さらにこれをべ
き乗したサイン2s乗波を用いることも可能である。この
場合、sを変化させることにより、フォルマントバンド
幅BWを調整することができる。また、このsをウインド
ウ波形の前半と後半とで異ならせて、ウインドウ波形を
前半と後半とで非対称系とすることにより、フォルマン
トバンド幅BWとすそ野波形との兼ね合いを調整すること
ができる。また、後半のsを大きく設定することによ
り、強制ダンプによる影響を受けにくくすることができ
る。
また、上述においては、単峰スペクトルのフォルマン
ト音波形を合成するため、上記搬送波形として正弦波を
用いているが、振幅スペクトルの各ピークに相当する周
波数成分を有する信号を搬送波形として用いることによ
り、振幅スペクトルに複数のピークを有するフォルマン
ト音波形を合成することができる。
さらに、上述においては、乗算器を用いて乗算を行な
っているが、各データを対数で扱うことにより、乗算器
の代わりに加算器を用いることができる。この場合、最
終的には対数/真数変換器が必要となるが、演算速度を
早くすることができる。
[発明の効果] 以上説明したように、従来であれば2個以上のオペレ
ータを用いて各音素を合成した後、加算器が加算するこ
とによって、ウインドウ波形の幅Wが長い(フォルマン
トバンド幅が狭い)場合の音素の重なりを処理していた
が、この発明によれば、新しい音素が始まるごとに、前
の音素が続いていればそれを強制ダンプしてしまうの
で、単一のオペレータで1つのフォルマント音を合成す
ることができる。したがって、強制ダンプ用波形発生器
は必要であるが、オペレータの数を減らすことができ、
結果としてハードウエア構成を簡略化することができ
る。または、同等のハードウエア構成でより多数のフォ
ルマント音を同時に発生することができる。この場合、
基本ピッチ1/foに対してウインドウ幅Wが長くなる程、
強制ダンプの影響が強く現われ、fo/n(nはオペレータ
の数)の周期で音素を発生したり、それらを累算する等
の複雑なコントロールロジックが不要となり、また、同
時発生可能なフォルマント音数が増加する等、より大き
なメリットが得られる。
また、常時、強制ダンプするように構成した場合で
も、音素のウインドウ幅Wが短いときは、強制ダンプの
影響を少なく、従来のものと同程度の性能が得られるよ
うに構成することも充分可能である。
さらに、従来方式においては、fo/nより長い周期の音
素は取り扱うことができなかった。このような音素は、
高音域でフォルマント幅を狭くしたときしばしば発生す
るが、この発明によれば、このような制限を受けること
なくフォルマント音を合成することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、この発明の基本動作を説明するための波形
図、 第2図は、この発明に係るフォルマント音合成装置のブ
ロック図、 第3図は、第2図の装置の各部の動作タイミング図、 第4図は、第2図の装置において発生される強制ダンプ
用エンベロープ波形図、 第5〜10図は、第3図の装置の各パラメータを種々に設
定した場合に合成されるフォルマント音を示し、各図の
(a)は波形図、(b)は振幅スペクトル図、 第11図(a)(b)は、自然フォルマント音の一例を示
す波形図および振幅スペクトル図、 第12図は、自然フォルマント音の模式的スペクトル図、 第13図(a)(b)は、従来のフォルマント合成装置で
用いられる搬送波形およびウインドウ波形を示す図、 第14図(a)(b)は、本発明者が先に試みた方式の作
用説明のためのウインドウ波形図である。 1:パルス発生回路 2:搬送波形発生回路 3:変調(ウインドウ)波形発生回路 4:強制ダンプ用波形メモリ、 5,6:乗算器 33:サイン自乗波メモリ

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】合成すべきフォルマント音の音高とは独立
    して所望の音色に対応して任意に設定された所定の第1
    の繰返し周期を有する第1の波形を発生する第1の波形
    発生手段と、 正弦波の自乗またはそのべき乗波形からなり、上記第1
    の繰返し周期より長い第2の周期を有する第2の波形を
    発生する第2の波形発生手段と、 上記フォルマント音の音高に対応した周期のパルス信号
    を繰返し発生するパルス信号発生手段と、 上記パルス信号により上記第1および第2の波形発生手
    段における波形発生動作を繰り返し初期設定し上記フォ
    ルマント音の音高に対応した周期で上記第1および第2
    の波形を繰返し発生させる制御手段と、 少なくとも上記パルス信号の周期が上記第2の周期より
    短いとき、上記パルス信号の周期で、このパルス信号に
    同期して1から始まり滑らかに0に至る第3の波形を発
    生する第3の波形発生手段と、 上記第1ないし第3の波形発生手段から発生される波形
    を乗算する乗算手段と を具備し、上記乗算手段の出力としてフォルマント音波
    形を発生することを特徴とするフォルマント音合成装
    置。
  2. 【請求項2】前記第3の波形は、xを位相、kを正の整
    数として 4kπ≦x<(4k+2)πのとき (4k+2)π≦x<(4k+4)πのとき で表わされる波形である請求項1記載のフォルマント音
    合成装置。
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