JP2504034B2 - 磁気ヘツド用コア - Google Patents

磁気ヘツド用コア

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JP2504034B2
JP2504034B2 JP5766287A JP5766287A JP2504034B2 JP 2504034 B2 JP2504034 B2 JP 2504034B2 JP 5766287 A JP5766287 A JP 5766287A JP 5766287 A JP5766287 A JP 5766287A JP 2504034 B2 JP2504034 B2 JP 2504034B2
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潔 緒方
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、磁気ヘッド用コアに関し、特に、その磁
気記録媒体との摺動面の保護手段に関する。
〔従来の技術〕
第3図は、従来の磁気ヘッド用コアの一例を拡大して
示す概略平面図である。
磁気ヘッド用コア1の、磁気テープ、磁気ディスク等
の磁気記録媒体4との摺動面1sの表面は、通常、当該摺
動面1sの機械的な保護、酸化防止等のために、メッキ膜
等から成る保護膜2で被覆されている。尚、1gは当該コ
ア1のギャップであり、3は当該コア1に巻かれるコイ
ルである。
〔発明の目的〕
この場合、相手側の磁気記録媒体4の様々な改良等に
伴い、コア1側においても、摺動面1s上の保護膜2の耐
摩耗性や潤滑性(この明細書では、表面がなめらかで滑
りが良好なことを意味する。)の優れたものが要望され
ている。
この発明は、このような要望に応えんとするものであ
る。
〔目的達成のための手段〕
この発明の磁気ヘッド用コアは、磁気記録媒体との摺
動面を、ダイヤモンド結晶とアモルファス炭素とを含む
炭素系の保護膜で被覆していることを特徴とする。
〔作用〕 上記炭素系の保護膜は、そこに含まれるダイヤモンド
結晶が高硬度であるため耐摩耗性に優れており、しかも
アモルファス炭素の粒子が細かいため表面がなめらかで
潤滑性にも優れている。
〔実施例〕
第1図は、この発明の一実施例に係る磁気ヘッド用コ
アを拡大して示す概略平面図である。
この磁気ヘッド用コア5は、磁気記録媒体(第3図の
符号4参照)との摺動面5sを、ダイヤモンド結晶とアモ
ルファス炭素とを含む炭素系の保護膜6で被覆してい
る。5gはギャップである。
このコア5の材料は例えばパーマロイ、ミューメタル
等であり、また当該コア5は通常は薄板の積層構造をし
ている。形状は必ずしも図示例のようなものに限らな
い。
上記コア5においては、炭素系の保護膜6は、機械的
強度が大きくかつ化学的にも安定であるため、摺動面5s
の機械的保護、酸化防止等のための保護膜として作用す
る。しかも、当該炭素系の保護膜6は、そこに含まれる
ダイヤモンド結晶が高硬度であるため耐摩耗性に優れて
おり、かつアモルファス炭素の粒子が細かいため表面が
なめらかで潤滑性にも優れている。
従って上記コア5は、摺動面5sの表面が耐摩耗性に優
れていて長寿命であるのみならず、潤滑性にも優れてい
るため磁気記録媒体との機械的ななじみも良い。
尚、炭素系の保護膜6の膜厚は、あまり厚くせずに例
えば数百Å程度以下にするのが好ましい。これは、その
膜厚が大きくなる程、当該コア5を磁気ヘッドとして使
用する時にその摺動面5sと相手側の磁気記録媒体との間
の空隙長が大きくなって損失が増大し、それによって感
度(SN比)等の磁気特性が低下する傾向にあるからであ
る。
次に、上記のような炭素系の保護膜6の被覆方法の一
例を第2図を参照して説明する。
炭素系の保護膜6を被覆前のコア材50が例えばホルダ
15に取付けられて真空容器(図示省略)内に収納されて
おり、それに向けて蒸発源8およびイオン源16が配置さ
れている。尚、必要に応じて複数のコア材50を並べてホ
ルダ15に取り付けても良い。
蒸発源8は、図示例のものは電子ビーム蒸発源であ
り、蒸発材料10として炭素ペレットを有しており、それ
を電子ビームによって加熱蒸気化して得られる炭素12を
コア材50の摺動面5sに蒸着させることができる。もっと
も、炭素は昇華性であるため電子ビーム蒸発源では膜形
成速度が遅い場合もあり、その場合は蒸発源8として、
炭素から成るターゲットを不活性ガスイオンの照射やマ
グネトロン放電によってスパッタさせる方式のもの、あ
るいは炭素から成るカソードにおける真空アーク放電に
よって炭素を蒸発させる方式のもの等としても良く、更
にはこれらを併用しても良い。
イオン源16としても特定の方式のものに限定されるも
のではないが、例えばプラズマ閉込めにカスプ磁場を用
いるバケット型イオン源が好ましく、それによれば供給
されたガスGをイオン化して均一で大面積のイオンビー
ム18をコア材50の摺動面5sに向けて照射することができ
るので、一度に大面積の処理が可能になる。尚、14は摺
動面5sに作製される膜の膜厚モニタである。
イオン源16に供給するガスGとしては、後述するよう
な理由から、不活性ガス(例えばヘリウムガス、アルゴ
ンガス等)、炭化水素系ガス(例えばメタンガス、エタ
ンガス等)および有機化合物系ガス(例えばアセトン
等)の内の少なくとも一種、即ちこれらの単一ガスまた
は混合ガスを用いる。
膜作製に際しては、真空容器内を例えば10-5〜10-7To
rr程度にまで排気した後、蒸発源8からの炭素12をコア
材50の摺動面5sに蒸着させるのと同時に、またはそれと
交互に、あるいは間歇的にイオン源16からのイオンビー
ム18を当該摺動面5sに向けて照射する。その際、摺動面
5sに蒸着させる炭素量に対する照射イオン量の割合、即
ちイオン/炭素は、例えば0.1%〜100%程度の範囲内に
する。
その結果、摺動面5sに、ダイヤモンド結晶とアモルフ
ァス炭素とがほぼ偏在することなく混在した炭素系の保
護膜6が被覆され、前述したような磁気ヘッド用コア5
が得られる。これは、イオン照射によって、摺動面5sに
蒸着された炭素がアモルファス化する一方、照射イオン
が、摺動面5sに蒸着されたグラファイト構造の炭素をダ
イヤモンドに結晶成長させるための核形成エネルギー供
給源として作用するからであると考えられる。
その場合、摺動面5sのみに炭素系の保護膜6を被覆す
る必要がある場合には、例えば第2図に示すように、摺
動面5sのみが露出するようなマスク20を用いる等すれば
良い。また、ギャップ5gが炭素系の保護膜6で被覆され
ても、当該炭素系の保護膜6は非磁性だから特に支障は
ない。
尚、ガスGに上記のような種類のものを用いるのは、
不活性ガスを用いれば、イオンビーム18として照射され
る不活性元素は反応性が乏しいため、不純物混入の無い
良質の炭素系の保護膜6が得られるからであり、炭化水
素系ガスや有機化合物系ガスを用いれば、蒸着炭素にそ
れと同系の、即ち炭素系のイオンビーム18が照射される
ため、それによって蒸着炭素をより励起し易くなるから
であり、またこれらの混合ガスを用いれば、上記のよう
な各作用を併合した結果を得ることができるからであ
る。
また、ガスGとして、上記のような単一ガスまたは混
合ガスに、ケイ素系ガス(例えばモノシランガス、ジシ
ランガス等)および水素ガスの内の少なくとも一方を混
合したガスを用いても良く、そのようにすれば、イオン
ビーム18として照射されたケイ素はSP3混成軌道しか取
らず、蒸着炭素中におけるグラファイトの析出を抑制す
ると共にダイヤモンド形成に有効に作用するため、また
イオンビーム18として照射された水素は、蒸着炭素中の
グラファイトをメタン、エタン等の炭化水素系のガスと
して取り除く作用をするため、ダイヤモンド結晶がより
効果的に形成されるようになる。
上記の場合、炭素系の保護膜6中におけるダイヤモン
ド結晶とアモルファス炭素との割合は、前述した摺動面
5sに入射させるイオン/炭素の割合、イオン源16に供給
する上記のような各種ガスの混合比、イオンビーム18の
エネルギー等の条件によって変化するので、これらの条
件によって所望のものに制御することができる。
尚、イオンビーム18のエネルギーは、その照射によっ
て炭素系の保護膜6の内部にダメージ(欠陥部)が発生
するのを極力少なくする観点から、10KeV程度以下の低
エネルギー、より好ましくは数百eV程度以下にするのが
良く、またその下限は特にないが、イオン源16からイオ
ンビーム18を引き出せる限度から、現実的には10eV程度
以上になる。
また、摺動面5sに対するイオンビーム18の照射角度
(即ち摺動面5sの表面に対する垂線との間の角度)は、
0゜〜50゜程度の範囲内にするのが好ましく、そのよう
にすれば、イオンビーム18の照射に伴う蒸着炭素のスパ
ッタを小さく抑えることができる。
また、膜作製時には、コア材50に対する熱的影響をよ
り少なくするために、必要に応じてコア材50を冷却手段
(図示省略)によって例えば室温〜100℃程度以内にな
るように冷却しても良い。
上記方法の特徴を列挙すれば次の通りである。
従来のメッキによる保護膜2では、膜厚が大き過ぎ
る(例えば0.2μm程度)ため、摺動面1sと磁気記録媒
体4との間の空隙長が大きくなってコア1の磁気特性を
低下させるという問題もあったが、上記方法によれば非
常に薄い炭素系の保護膜6を容易に被覆することができ
るので、そのような問題が起こるのを防止することがで
きる。
室温付近のような低温で炭素系の保護膜6の形成が
可能であるため、コア材50に与える熱的影響が少ない。
イオンビーム照射を併用するため、イオンの押込み
(ノックオン)作用により母材と炭素系保護膜との混合
層の形成が期待でき、摺動面5sに対する密着性の良い炭
素系の保護膜6が得られる。
炭素系の保護膜6中のダイヤモンド結晶とアモルフ
ァス炭素との割合が、前述したイオン/炭素の割合等の
条件によって制御可能であり、しかもそのような条件の
制御は容易であるので、被覆する炭素系の保護膜6の耐
摩耗性、潤滑性等の機械的特性を目的等に応じて容易に
変えることができる。
〔発明の効果〕
以上のようにこの発明に係る磁気ヘッド用コアは、摺
動面の保護膜にダイヤモンド結晶とアモルファス炭素と
を含む炭素系の保護膜を用いているため、その表面の耐
摩耗性に優れていると共に、潤滑性にも優れていて磁気
記録媒体との機械的ななじみも良い。
【図面の簡単な説明】
第1図は、この発明の一実施例に係る磁気ヘッド用コア
を拡大して示す概略平面図である。第2図は、ダイヤモ
ンド結晶とアモルファス炭素とを含む炭素系の保護膜の
被覆に用いられる装置の一例を示す概略図である。第3
図は、従来の磁気ヘッド用コアの一例を拡大して示す概
略平面図である。 5……実施例に係る磁気ヘッド用コア、5s……摺動面、
5g……ギャップ、6……ダイヤモンド結晶とアモルファ
ス炭素とを含む炭素系の保護膜。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】磁気記録媒体との摺動面を、ダイヤモンド
    結晶とアモルファス炭素とを含む炭素系の保護膜で被覆
    していることを特徴とする磁気ヘッド用コア。
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