JP2503520B2 - 水中カメラ用レンズ - Google Patents

水中カメラ用レンズ

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JP2503520B2
JP2503520B2 JP62186919A JP18691987A JP2503520B2 JP 2503520 B2 JP2503520 B2 JP 2503520B2 JP 62186919 A JP62186919 A JP 62186919A JP 18691987 A JP18691987 A JP 18691987A JP 2503520 B2 JP2503520 B2 JP 2503520B2
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    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は画角60°が程度で長いバックフォーカスを持
つ水中カメラ用レンズに関する。
〔従来の技術〕
一眼レフカメラはパララックス(視差)の問題を解消
し、ピントの調節が容易なことから、最近、水中用カメ
ラにおいても一眼レフ化への試みがなされている。そし
て、水中カメラ用レンズを一眼レフとして使用するに
は、勿論長いバックフォーカスを確保できるような構成
にしなければならない。そこで、水中用レンズにおいて
も、長いバックフォーカスを確保するには従来から知ら
れているレトロフォーカス型レンズが考えられる。
空気中の撮影で優秀な結像性能を持ちながら長いバッ
クフォーカスを確保できるレトロフォーカス型レンズを
水中撮影仕様とし、水中撮影用レンズとして仕様すると
物界側の媒質の屈折率が大きく変化する為に、収差も大
きく変動し、十分な結像性能を得ることが不可能とな
る。また、最も物界側の負レンズの肉厚が薄いので、水
圧による影響を無視することが不可能となる。
一方、空気中で使用されるレトロフォーカス型レンズ
をそのまま水中用として流用する為に、物界側に平行平
面板を配置してその周囲をハウジングで囲むことが考え
られる。すると、空気中撮影時の焦点距離及びバックフ
ォーカスは、物界が水となる水中撮影時でも変化しない
が、挿入した平行平面板によって歪曲収差と倍率色収差
が発生し、フォーカシングによる収差変動も避けること
ができない。
このことから、長いバックフォーカス持ちながらフォ
ーカシングによる収差変動を抑えたレンズが特開昭56-1
4211号公報、特開昭59-13210号公報で公知となってい
る。特開昭56-14211号公報では、最も物体側に位置し物
体側に凸面を向けたメニスカスレンズの物体側の面の曲
率中心をレンズ系全体の入射瞳に一致するように配置す
ることで、軸外光線が略そのレンズの物体側の面に垂直
に入射するので、物界側の媒質の変化及びフォーカシン
グによる収差変動を抑えることを可能としたレンズが提
案されている。しかも、このレンズは物界側の媒質が水
または空気である場合に、その物界側の媒質に合わせて
適切な群間隔に変えることで像面の変動を抑えて、水陸
両用としている。
また、特開昭59-13210号公報では、長いバックフォー
カス持ちながらフォーカシングによる収差変動を抑え、
しかも画角90°〜100°の広角の水中用撮影用レンズが
提案されている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
ところが、上記の特開昭56-14211、特開昭59-13210号
公報では一眼レフ用レンズとして十分なバックフォーカ
スを確保することが可能となるが、前者が8群10枚、後
者が9群10枚以上とレンズの枚数が多く、その為にかな
り複雑な構成となり、製造上のコストの点で問題が生ず
る。
また、特開昭56-14211号公報では前群と後群とも、か
なり複雑な構成であり、しかも物界側の媒質が水または
空気である場合に、それぞれ適切な群間隔を変えなけれ
ばならず、その為に合焦方法がかなり複雑となる。更
に、上記の特開昭56-14211、特開昭59-13210号公報とも
合焦用の可動群が多く、迅速なフォーカシングを行なう
ことができないので好ましくない。
また、水中撮影では、水の赤色に対する吸収が多く、
また水中での光の散乱によるコントラストの低下を招く
恐れがあり、特に近接撮影をする機会が非常に多い為
に、近距離合焦による収差変動を抑えなければならな
い。
したがって、本発明はこのような問題を解決し、5群
5枚の簡素な構成でありながら、1.3f以上の長いバック
フォーカスを持ち、Fナンバー2.8、画角60°程度で、
迅速なフォーカンシグを可能としながら収差による変動
を抑えた高性能な水中カメラ用レンズを提供することを
目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は、物体側より順に、物体側に凸面を向けたメ
ニスカス形状の単レンズの第1群の前群と、 両凸単レンズの第2群、両凹単レンズの第3群、像側
に向かって凸面を向けた正メニスカスレンズの第4群、
像側に強い曲率の面を向けた正レンズの第5群とを持つ
後群とから成る5群5枚構成となっている。そして、本
発明は上記第1群を固定し、後群を光軸に沿って一体に
移動することによってフォーカシングを行い、物体側の
媒質を水とした時の無限遠時における全系の後側焦点距
離をf、第1群の像側の面の曲率半径をr2、無限遠時で
の第1群の像側面と第2レンズ群の物体側面との間の軸
上面間隔をd2とすると、 0.75f<r2<2f ……(1) 0.8f<d2<3f ……(2) を満足する構成にすることで上記の問題点を解決しよう
とするものである。
更に、水中カメラ用レンズは各々第2群、第3群、第
4群及び第5群の屈折率をn2、n3、n4及びn5とし、第1
群のアッベ数をν、第3群の像側面から第5群の像側
面までの軸上面間隔をT、物界の媒質を水とした時の後
側焦点距離をf、第1群の軸上厚をd1とし、 1.7<n2、n3、n4、n5 ……(3) 58<ν ……(4) 0.2f<T<0.4f ……(5) 0.2f<d1<0.4f ……(6) の条件を満足することが望ましい。
〔作用〕
物体側に向かって凸面を向けたメニスカスレンズの第
1レンズ群は物界側の媒質が水であれば、負の屈折力を
持つことになる。従って、水中撮影時において本発明の
負の屈折力を持つ第1群の前群と、第2群から第5群に
より構成され正の屈折力を持つ後群とから成る、所謂レ
トロフォーカスタイプの水中カメラ用レンズである。
ここで、前群である第1群のメニスカス形状の単レン
ズは耐圧窓としての機能と発散レンズとしての機能を兼
ね備えている。しかも、前群のメニスカス形状は水中で
の高い水圧に対し、高い剛性を持つ形状であり、そのう
え、十分な肉厚を持っているので有利である。
一方、本発明の後群におけるレンズ構成については、
全体として正の屈折率を持つが、像面湾曲の補正上、少
なくとも1枚の負レンズを有する必要がある。したがっ
て、後群を4群4枚の構成とすると、後群のレンズ配置
は、負正正正(I)、正負正正(II)、正正負正(II
I)、正正正負(IV)の4通りの構成が考えられる。以
下に、これらの構成についてそれぞれ検討する。
先ず、負正正正(I)の構成で、第2群の負レンズの
後方に絞りが配置されているとすると、絞りより後方の
正レンズ系は、絞りより前方の負レンズ系によって発生
する色収差を更に悪化させる働きをする。また、この絞
りの前後のレンズ系は共に負の歪曲収差を発生する為
に、負の歪曲収差のが甚大となる。したがって、この構
成では負の歪曲収差と倍率の色収差の補正が困難となり
好ましくない。
また、正正正負(IV)の構成は第2レンズ群から第4
レンズ群までを正の屈折力のレンズ、第5レンズ群は負
の屈折力のレンズと考えると、所謂望遠型になって後群
の後側主点が前方、つまり物体側に出るので、長いバッ
クフォーカスを確保することが困難となり、正正正負
(IV)の構成は本発明において好ましくない。
また、後群が正正負正(III)の構成である場合、こ
の群の主点が物体側へ偏る傾向がある。ここで、前群、
後群を薄肉系で近似した時、前群の屈折力をψ、後群
の屈折力をψ、前後群の間隔をdとした時、全系の後
側焦点距離fのバックフォーカスBfは、 f=1/(ψ+ψ−dψψ) ……(a) Bf=(1−dψ)/ψ+ψ−dψψ) ……(b) と表わせ、結局、 Bf/f=1−dψ ……(c) として表すことができる。
すると、上記の如く、この構成ではこの群の主点が物
体側へ移動することから、式(c)における前後群の間
隔dが減少し、長いバックフォーカスを確保することが
困難となる。このことから、必要なバックフォーカスを
確保するには、第1群の負の屈折力ψを大きくすれば
よいが、収差補正が困難となる。
また、本発明においては、特に前群のメニスカスレン
ズで内方コマ収差が発生する為に、後群は前群のメニス
カスレンズで発生する内方コマ収差を補正可能な構成に
しなければならない。
そこで、後群の構成が正正負正(III)である場合を
収差補正上の観点から考察する。第2群の正レンズ後方
に絞りが配置されているとすると、第2群、第3群及び
第4群は各々の群で発生するコマ収差を足し合わせる
と、その収差を打ち消し合う構成となるので、前群で発
生する内方性コマ収差は第5群で補正しなければならな
い。この事から、第5群の正レンズは像側に強い凸面を
向けた形状とすることで、外方性コマ収差を発生させる
ことができる。そして、前群で発生する内方性コマ収差
とのバランスをとることによりコマ収差を補正すること
ができる。ところが、第4群の負レンズにより光線が撥
ね上げられており、しかも第5群のレンズは像側に強い
凸面を持つた形状となる為に、そこで高次の球面収差が
発生し、Fナンバー2.8の明るさを維持することが困難
となる。したがって、上記のことから後群が正正負正
(III)である構成も好ましくない。
最後の後群を正負正正(II)とするレンズ構成では、
この群の主点が像側へ移動する傾向があるので、(3)
式から前後群の間隔dを大きくとることが可能となり、
前群の屈折力ψを小さくすることができる。したがっ
て、収差補正が容易となる。
この構成を収差補正上の観点から考察すると、後群の
第2群と第3群はコマ収差に寄与していないが、第4群
及び第5群の正レンズを像側により強い面を向けた形状
とすることによって、前群で発生する内方性コマ収差を
補正できる構成とすることができる。しかも、第4群と
第5群との正レンズでコマ収差を分担して補正できるの
で、第4群と第5群の各々の面の曲率を弱めることがで
きる。しかも、その事により、第4群と第5群とで発生
する高次の球面収差を抑えることが可能となり、Fナン
バー2.8の明るさを維持することができる。
更に、第2群により第1群、第4群及び第5群で発生
する負の歪曲収差を補正することができ、第3群により
ペツッバール和を適切な値に近づけることが可能となる
ので、最良像面を保ことができる。
したがって、上記の事から、本発明においては、正負
正正(II)の構成にすることが最も好ましいのである。
また、本発明は、第1群を固定し、無限遠から近距離
へ合焦するに従い、第2群以降を物体側へ繰出すことに
よって合焦する方式を採用している。この、合焦方法に
より、防水構造の簡素化を達成することが可能となり、
また合焦による可動群が少なく、動きが単純であって、
より近接まで迅速な合焦を行なうことができる。
第2図(a)、(c)は従来から知られている全体繰
出し合焦による近接時での球面収差と非点収差を示して
おり、第2図(b)、(d)は後群繰出し合焦による近
接時での球面収差と非点収差を示している。そして、全
体繰出しでは、第2図(a)での球面収差は抑えられて
いるが、第2図(c)に示す如く、子牛面の像面湾曲は
正の方向に発生する。一方、後群繰出しである本発明の
合焦方法は第2図(b)、(d)で示すように球面収差
が正の方向に移動し、子牛面の像面湾曲は負の方向に移
動する。
以下、後群繰出しによって近距離合焦を行なうことに
より生ずる球面収差と子牛面の像面湾曲の変動を第1図
に基づいて説明する。第1図は本発明の後群繰出しのレ
トロフォーカス型水中カメラ用レンズのフォーカシング
による収差変動を定性的に示す図である。第1図で示す
如く、後群繰出しによるフォーカシングの場合、実線l
で示すように前群に画角一杯で入射瞳に入射する主光線
は近距離合焦により後群が物体側へ繰り出す為に、ΔSC
だけ減少して、点線mで示す主光線として後群に入射す
る。その為、前群負レンズの発散の効果が弱まり、そこ
で発生する正の子牛面の像面湾曲も減少する。したがっ
て、近距離合焦による子牛面の像面湾曲の収差は第2図
(d)に示すようにマイナス方向に移動する。一方、近
距離合焦の為に後群が物体側へ繰り出されることによっ
て、実線oで示していように光軸に平行で、前群で最も
高い入射高で入射する光線(所謂、最も入射光の高いラ
ンド光線)が、点線pで示しているランド光線として前
群に入射する為、入射光の変化量ΔRAの増加に伴って前
群の負レンズの発散の作用が増加し、そこで発生する正
の球面収差も増加する。したがって、近距離合焦による
球面収差は第2図(b)に示すようにプラス方向に移動
するのである。
このように、本発明は後群繰出合焦方式で、しかも長
いバックフォーカスを確保しつつ、簡単な構成にもかか
わらず十分に収差補正がなされなければならないが、収
差補正上の自由度が少ないこの光学系に対しては容易な
ことではない。その為に、条件(1)、(2)を満足す
るように構成することが必要である。そして、条件
(1)、(2)は上記の後群繰出しによる諸収差の変動
を抑え且つ基準撮影距離における諸収差を良好に補正す
るためのバランスを与える条件である。ここで言う基準
撮影距離とは水中用であるので、2〜5m程度の距離であ
る。以下に、条件(1)、(2)についての説明をす
る。
条件(1)は、第1群の像側の面r2の曲率半径を規定
するものである。これは、球面収差の変動を抑えるため
の条件であるが、一方、適切なバックフォーカスを保
ち、基準撮影距離における球面収差を良好に補正するた
めの条件でもある。r2が大きくなれば、そのr2面での発
散作用が小さくなり、合焦によるr2面の子牛面内での入
射高の変化であるΔRAの変化量に相当する球面収差の変
化量は比較的小さく抑えることができる。したがって、
球面収差の変動を抑えるという観点からは、r2を大きく
することが望まれる。ところが、条件(1)の上限を越
えると、レトロフォーカスレンズの前群である第1群の
屈折力を弱めることになる為に、長いバックフォーカス
を保つことが困難となる。また、第1群で発生する正の
球面収差が著しく減少する為に、第1群で発生する正の
球面収差と後群の正レンズによって発生する負の球面収
差とを互いに相殺させることが不可能となる。その為、
球面収差は補正不足となる。このことから、球面収差を
プラスの方向に補正する為に、第3群の負レンズの屈折
力を増やすと、そこで発生する高次の球面収差のため
に、Fナンバー2.8の明るさを維持することが困難にな
る。また、条件(1)の下限を越えた場合、r2面での発
散作用が大きくなり、合焦による子牛面内での入射高の
変化であるΔRAの変化に対する球面収差の変化量は大き
くなる。したがって、フォーカシングによる球面収差の
変動が抑えることが困難となる。
条件(2)は合焦によって、画角一杯で第1群に入射
する主光線のr2面による発散作用によって発生する第1
群の子牛面で正の像面湾曲の変動を抑えると共に、フォ
ーカシングによるコマ収差の変動を抑えるための条件で
あり、また、基準の撮影距離における歪曲収差及び非点
収差を良好に補正するための条件でもある。条件(2)
の上限を越えると、近距離撮影時でのコマ収差の変動を
抑えることには有利である。しかし、近接時でのフォー
カシングによる像面の変動は、マイナスに動く傾向があ
り好ましくなく、しかも第1群による寄与が大きい為、
基準距離において負の歪曲収差が甚大となり、補正が困
難となる。更に、また、条件(2)の下限を越えた場
合、基準距離における負の像面湾曲の補正が困難であ
り、近接時での像面がプラスに動きすぎ、近接時の外方
性コマ収差の発生が甚大である。したがって、以上のよ
うに条件(1)、(2)を満足することが必要である。
また、本発明のレンズにおいて、更に以下の条件を満
足することが望ましい。
1.7<n2、n3、n4、n5 ……(3) 58<ν ……(4) 0.2f<T<0.4f ……(5) 0.2f<d1<0.4f ……(6) ここに、n2、n3、n4及びn5は各々第2群、第3群、第4
群及び第5群の屈折率、νは第1群のアッベ数、Tは
第3群像側面と、第5群像側面の間の軸上面間隔、fは
物界の媒質を水とした時の後側焦点距離、d1は第1群の
軸上厚である。
条件(3)は、後群の屈折率を規定するものである。
前述のように、本発明のレンズは、第1レンズ群で発生
する正の球面収差が小さく、第3群の負レンズにかかる
負担が大きくなっている。そこで、1.7<n3であること
が望ましい。更に、ペッツバール和を適切な値にして最
良像面を保つには、後群の正レンズ成分の屈折率も高く
保つ必要があり、1.7<n2、n4、n5とすることが望まし
いのである。
条件(4)は、第1群の分散を規定するものである。
本発明のレンズでは、前群の第1群が単レンズで構成さ
れているため、フォーカシングによる色収差の変動が生
ずるが、条件(4)を満足するれば、倍率の色収差の変
動を充分小さく抑え得ることができる。
条件(5)はコマ収差と歪曲収差の適切な補正を規定
するものてある。下限を越えると、第1群で発生した内
方性コマ収差の補正が不充分となり、かつ近接時の正の
歪曲収差が著しい。逆に上限を越えると、無限遠時の負
の歪曲収差の補正が困難となり好ましくない。
条件(6)は、第1群の軸上厚を規定する量である。
収差的に見ると、略d1=0.3fの時、第1群で発生する収
差が最小となる。このことから第1群の軸上厚を0.3fの
前後の範囲で決定しなければならない。先ず、第1群の
軸上厚は、水中での高い水圧に耐えねばならず、少なく
とも0.2f以上の厚さが必要である。また、実用上、軸上
厚が大きいと問題があるので、0.4f上限を越えないよう
にしなければならない。したがって、条件(6)を満足
するように構成することが望ましい。
以下に本発明の実施例を示す。
〔実施例〕
第3図、第5図、第7図及び第9図は本発明の実施例
1〜4における構成を示している。そして、各実施例1
〜4の具体的な構成は、水中において、物体側から順
に、物体側に凸面を向けたメニスカスレンズL1である第
1群の前群と、両凸正レンズL2の第2群と負レンズL3
第3群と像側に凸面を向けた正メニスカスレンズL4の第
4群と像側により強い曲率の面を向けた正レンズL5の第
5群とから構成され全体として正の屈折力を持つ後群と
から成る5群5枚のレトロフォーカス型レンズである 以下、表1〜表4において本発明の各実施例の諸元を
を示す。但し、曲率半径をr、面間隔をd、屈折率を
n、アッベ数をνはであり、屈折率及びアッベ数はd線
(λ=586.7nm)を基準波長としており、物界側の媒質
である水の屈折率をnw=1.33306、水のアッベ数をνw
=53.98としている。また、本発明のレンズは、物界の
媒質が水での使用を想定しているが、海水、エチルアル
コールなど、水に近い屈折率を持つ他の液体媒質につい
ても、そのまま適用可能であることは言うまでもない。
本発明の各実施例とも十分に長いバックフォーカス
(Bf)を維持しながらも、第4図、第6図、第8図及び
第10図の(a)、(b)に示すように無限遠時から撮影
倍率1/30の近距離まで共に良好な収差補正が行われてい
る。
〔発明の効果〕 本発明によれば、5群5枚の簡単な構成でありなが
ら、無限遠から近距離まで諸収差が良好に補正され、迅
速なフォーカシングが可能で、十分に長いバックフォー
カスを持つ一眼レフ用の水中カメラ用レンズを実現する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の後群繰出のレトロフォーカス型水中カ
メラ用レンズのフォーカシング及び収差変動を定性的に
示す図であり、第2図(a)、(c)は全体繰出し合焦
による近距離合焦での球面収差及び非点収差を示す図、
第2図(b)、(d)は後群繰出し合焦による近距離合
焦での球面収差及び非点収差を示す図である。第3図、
第5図、第7図及び第9図は本発明の実施例1〜4の構
成図を示している。第4図(a)、第6図(a)、第8
図(a)及び第10図(a)は無限遠時における本発明の
実施例1〜4の諸収差図、第4図(b)、第6図
(b)、第8図(b)及び第10図(b)は撮影倍率1/30
における本発明の実施例1〜4の諸収差図である。 〔主要部分の説明〕 L1……第1レンズ群(前群) L2……第2レンズ群(後群) L3……第3レンズ群(後群) L4……第4レンズ群(後群) L5……第5レンズ群(後群)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】物体側より順に、物体側に凸面を向けたメ
    ニスカスレンズを持つ第1群の前群と、 両凸の正レンズを持つ第2群と、両凹の負レンズを持つ
    第3群と、像側に凸面を向けた正メニスカスレンズを持
    つ第4群と、像側により強い曲率の面を向けた正レンズ
    を持つ第5群とを有する後群とから成る5群5枚構成で
    あって、前記第1群の前群を固定し、前記後群を光軸に
    沿って一体に移動することによってフォーカシングを行
    い、物体側の媒質を水とした時の無限遠時における全系
    の後側焦点距離をf、第1群の像側の面の曲率半径を
    r2、無限遠時における第1群の像側面と第2レンズ群の
    物体側面との間の軸上面間隔をd2とした時、 0.75f<r2<2f ……(1) 0.8f<d2<3f ……(2) を満足することを特徴とする水中カメラ用レンズ。
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