JP2503369Y2 - 二液混合容器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案は、二液混合容器に関する。

「従来の技術と考案が解決しようとする課題」 例えば、毛染め等の整髪における用剤は異種の液状調
剤を混合して用いるが、混合した状態で保存すると化学
反応を起し効力を失うため、使用時に混合して用いられ
る。

この種の液は従来別々の容器に収納され、使用時に第
三の容器に各液を注入混合して使用するのが一般的であ
るが、第三の容器への移し替えに手間がかかり、又混合
液を攪拌するに当っても面倒が伴う。

本考案は極めて簡単な操作で二液の混合、攪拌、注出
を行うことができる二液混合容器を提供することを目的
とするものである。

「課題を解決するための手段」 口頚部10を起立した第１容器体２と、上記口頚部10外
周に周壁11内周を嵌合して装着するとともに、該周壁11
上端縁より延設した内向きフランジ12内周縁より第１容
器体２内に案内筒部13を垂下してなる第１接続部材３
と、該第１接続部材３の内向きフランジ12上面より立設
した嵌合筒部14外周に周壁17内周を回動可能に嵌合して
装着するとともに、該周壁17内周面より延設した内向き
フランジ18内周縁より第１容器体２内へ螺合筒部21を垂
下してなる第２接続部材４と、上記螺合筒部21内周に外
周面を螺合し且つ液密に装着した可動筒部22の内周面に
上下を区画する隔壁板23を横設してなる隔壁部材５と、
上記第２接続部材４の内周上部に回動不能且つ液密に嵌
合した上下面開放の嵌合筒部28上端に連設した胴部26よ
り口頚部30を起立してなる第２容器体６とからなり、上
記隔壁部材５の可動筒部22外周面下部を第１接続部材３
の案内筒部13内周に上下動可能且つ回動不能に嵌合し
て、第２容器体６の回動に伴い回動する第２接続部材４
の回動により、隔壁部材５の可動筒部22を螺脱させ、第
１容器体２内と第２容器体６内が連通する如く構成して
なる。

「作用」 第１図示の状態からキャップ８を外し、第１容器体２
及び／又は第１接続部材３を固定して第２容器体６を回
動すると、第２接続部材４も同時に回動する。この第２
接続部材４の回動に伴い、螺合筒部21の内周に螺合して
いる隔壁部材５の可動筒部22の螺合が解除されるため、
第１接続部材３の案内筒部13の突条15に導れて隔壁部材
５が下降する。次いで螺合が外れた際、隔壁部材５は自
重で第１容器体２内へ落下し、その結果、第１容器体２
内の第２容器体６内とが連通し、二液が混合される。

「実施例」 以下、本考案の実施例を図面を参照して説明する。

第１図は本考案の一実施例を示し、図中１は二液混合
容器を示す。該容器１は、第１容器体２と、第１接続部
材３と、第２接続部材４と、隔壁部材５と第２容器体６
と、キャップ状ノズル７と、キャップ８とから構成して
いる。

第１容器体２は、円筒状の胴部９より口頚部10を起立
している。

第１接続部材３は、円筒状の周壁11上端縁より内向き
フランジ12を延設し、該フランジ12内周縁より円筒状の
案内筒部13を垂設しており、更に、フランジ12上面より
嵌合筒部14を立設している。又、案内筒部13の内周面に
は上下に走る多数の突条15を周設している。この様に構
成した第１接続部材３の周壁11内周を容器体口頚部10外
周に嵌合し、口頚部上端外周及び周壁内周上端に設けた
公知の廻り止め機構16（例えば、凸条と凹溝の嵌合等）
により回動不能に装着している。

第２接続部材４は、円筒状の周壁17の上下方向中程よ
り内向きフランジ18を延設し、該フランジ18内周縁より
垂設した大径の筒部19下端縁より第２の内向きフランジ
20を介して縮径した螺合筒部21を垂設してなる上下面開
放の異形円筒状をなしており、周壁17の内周下端を上記
第１接続部材３の螺合筒部14外周に回動自在に嵌合して
装着している。又、上記螺合筒部21は、第１接続部材３
の案内筒部13の内周上部に垂下している。

上記第１接続部材及び第２接続部材は、それぞれ第１
容器体及び第２容器体と一体に形成してもその機能を発
揮できる様に思われるが、一般にこの様な容器体の成形
方法として採用されるブロー成形では、この様な複雑な
成形が困難であり、成形出来たとしてもその形状にシャ
ープさを欠き、その連結部の液密性に劣ったり、螺着性
に劣ったり、螺着性に劣ったりする虞がある（尚、口頚
部10及び30や嵌合筒部28等の単純な部分はブロー成形で
も比較的容易に形成できる）。従って、本考案では、上
記第１接続部材及び第２接続部材をそれぞれ第１容器体
及び第２容器体と別体に形成することにより、拡接続部
材の成形に射出成形等の成形方法を採用でき、その結
果、成形性，組立性を良く構成している。

隔壁部材５は、円筒状の可動筒部22内周の上下方向中
程に、該筒22内を上下に区画する隔壁板23を横設してお
り、又、可動筒部22下端外周より外向きフランジ24を延
設している。更に可動筒部22外周面に螺条を施すととも
に、上記フランジ24外周面に上下に走る多数の突条を周
設している。この様に構成した隔壁部材５の上記螺条を
第２接続部材４の螺合筒部21内周に設けた螺条に螺合す
るとともに、上記各突条25を第１接続部材３の案内筒部
13内周に周設した突条と上下動可能且つ回動不能に嵌合
して装着している。又、可動筒部22の外周上端を螺合筒
部21に液密に当接している。

第２容器体６は、円筒条の胴部26下端よりテーパー部
27を介して上下面開放の嵌合筒部28を垂設しており、胴
部26上端からは肩部29を介して口頚部30を起立してい
る。この様に構成した第２容器体６の嵌合筒部28の内周
面下端を上記第２接続部材４の螺合筒部21上端外周に液
密に当接するとともに、その外周を大径の筒部19内周に
嵌合し、更に、胴部26下端と第２接続部材周壁17上端と
を、公知の廻り止め機構16により回動不能に構成してい
る。

キャップ状ノズル７は、第２容器体口頚部30外周に周
壁31を嵌合して装着し、該周壁30上端縁より延設した内
向きフランジ内周縁より、中空円錐状のノズル32を立設
して構成している。又、キャップ８は、周壁33下端をノ
ズル32外周に着脱自在に螺合して装着しており、その頂
壁34裏面からは上記ノズル32上端のノズル孔35に螺合す
る棒栓36を垂設している。

尚、上記各部材は全て合成樹脂にて形成することがで
きる。

第２図は本考案の他の実施例を示し、本実施例では、
第２容器体６の嵌合筒部28を第２接続部材４の周壁17内
周上端に液密に螺合して装着し、隔壁部材５上方を広く
構成し、第１容器体２及び第２容器体６内を連通した
際、両容器体内の液が混合し易い様構成している。

「考案の効果」 以上説明した如く、本考案二液混合容器は、既述構成
としたことにより、第２容器体を回動させると第２接続
部材も同様に回動し、この第２接続部材の回動に伴いそ
の螺合筒部が回動する。螺合筒部内周に螺合している隔
壁部材の可動筒部の外周面下部は第１接続部材の案内筒
部内周に上下動可能且つ回動不能に嵌合しているため、
螺合筒部が回動すると可動筒部が螺動下降して隔壁部材
が外れ、第１容器体と第２容器体内が連通する。従っ
て、第２容器体を回動するという簡単な操作で二液の混
合が極めて容易に行える。

また、二液混合後は、そのまま容器を振って二液を均
一に混合した後注出すれば良く、混合から注出までの操
作が容易に行える。

また、既述した複雑な形状の第１接続部材及び第２接
続部材をそれぞれ各容器体と別体に形成しているので、
各接続部材を射出成形等の成形方法で形成でき、成形
性，組立性に優れたものとなる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す縦断面図、第２図は他
の実施例を示す縦断面図である。 ２……第１容器体、３……第１接続部材 ４……第２接続部材、５……隔壁部材 ６……第２容器体

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】口頚部10を起立した第１容器体２と、上記
   口頚部10外周に周壁11内周を嵌合して装着するととも
   に、該周壁11上端縁より延設した内向きフランジ12内周
   縁より第１容器体２内に案内筒部13を垂下してなる第１
   接続部材３と、該第１接続部材３の内向きフランジ12上
   面より立設した嵌合筒部14外周に周壁17内周を回動可能
   に嵌合して装着するとともに、該周壁17内周面より延設
   した内向きフランジ18内周縁より第１容器体２内へ螺合
   筒部21を垂下してなる第２接続部材４と、上記螺合筒部
   21内周に外周面を螺合し且つ液密に装着した可動筒部22
   の内周面に上下を区画する隔壁板23を横設してなる隔壁
   部材５と、上記第２接続部材４の内周上部に回動不能且
   つ液密に嵌合した上下面開放の嵌合筒部28上端に連設し
   た胴部26より口頚部30を起立してなる第２容器体６とか
   らなり、上記隔壁部材５の可動筒部22外周面下部を第１
   接続部材３の案内筒部13内周に上下動可能且つ回動不能
   に嵌合して、第２容器体６の回動に伴い回動する第２接
   続部材４の回動により、隔壁部材５の可動筒部22を螺脱
   させ、第１容器体２内と第２容器体６内が連通する如く
   構成してなることを特徴とする二液混合容器。