JP2503267Y2 - タンク形遮断器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案はタンク形遮断器に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】ガス形または真空型のようなタンク形遮
断器において、遮断器本体を収納するタンクの上部に一
対の枝管を設け、その一方の枝管の内部に、断路器、接
地装置を設置した構成は、本考案者によって別途提案さ
れている。このような構成のタンク形遮断器において、
更にアレスタ、計器用変圧器を付設することがある。

【０００３】図７はその従来構成を示し、１は真空化さ
れ、または絶縁性のガスが入れられてある内部に、遮断
器本体２を収納しているタンクで、架台３の上に搭載さ
れてある。４、５はタンク１の上部に設置されている枝
管で、各相毎に一対となっている。各枝管４、５の上部
にはブッシング形変流器６が設置されてあり、その上部
にはブッシング７、８が設けられている。ブッシング７
の上端には電源側に接続される主回路端子９を、またブ
ッシング８の上端には負荷側に接続される主回路端子１
０を備えている。

【０００４】一方の枝管４の内部には断賂器１１、接地
装置１２が収納されてある。１３は断路器１１の固定接
触子、１４は同可動接触子で、これは外部から操作され
る駆動部１５によって駆動され、固定接触子１３に対し
て開離する。タンク１、枝管４、５、ブッシング７、８
などは各相毎に用意され、互いに並設されてある（図
１、図２参照。）。

【０００５】このような構成において、アレスタ、計器
用変圧器を付設する場合、従来ではタンク形遮断器の横
方向に別に架台１６、１７を設け、各架台にアレスタ１
８、計器用変圧器１９を搭載するとともに、これらをガ
ス絶縁の接続母線２０を介して断路器１１に接続してい
た。２１は接続母線２０を密閉収納している連結管であ
る。

【０００６】しかしこのように架台１６、１７を別に置
いて、これらにアレスタ１８、計器用変圧器１９を搭載
した場合、全体の据付に必要な長さは横方向に長くな
り、それだけ据付面積が広くなる欠点がある。

【０００７】

【考案が解決しようとする課題】本考案は、遮断器本体
を収納するタンクに枝管を設け、その枝管の内部に断路
器、接地装置を収納したタンク形遮断器において、アレ
スタ、計器用変圧器を付設する場合、その据付面積の拡
大を回避することを目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本考案は、遮断器本体を
収納するタンクに枝管を設け、その枝管の内部に断路
器、接地装置を収納したタンク形遮断器において、各相
の枝管の間および同相の枝管の間にある空間を利用し
て、アレレスタ、計器用変圧器を設置したことを特徴と
する。

【０００９】

【作用】タンク形遮断器を搭載している架台に存在する
空間を利用して、アレスタ、計器用変圧器を設置したの
で、これらはすべて同じ架台上に搭載されることになる
ため、従来のように別の架台を用意し、これらにそれぞ
れアレスタ、計器用変圧器を搭載するようにした従来構
成に比較すれば、全体の設置面積は充分縮小されるよう
になる。

【００１０】

【実施例】本考案の実施例を図によつて説明する。なお
図７と同じ符号を付した部分は、同一または対応する部
分を示す。本考案にしたがい、同相の枝管のうち、断路
器１１および接地装置１２が組み込まれてある一方の枝
管４の側面、正確に言えば各相の枝管の並設方向に沿う
側面に、アレスタ１８および計器用変圧器１９の各一方
の端部を連結する。

【００１１】２２はその連結管で、内部に接続導体２３
が収納されてあり、接続導体２３は接続導体２４を介し
てアレスタ１８に、また接続導体２５を介して計器用変
圧器１９に接続されている。接続導体２３はスペーサ２
６を貫通して枝管４内の接続導体２７に接続されてい
る。接続導体２７は断路器１１に接続されてある。

【００１２】アレスタ１８は隣相の枝管との間から下方
に向けて設置され、その下端は固定枠２８を介して架台
３上に支持されている。計器用変圧器１９の他方の端部
は、同相の他方の枝管５側に向けて横方向に設置されて
いる。この端部は必要があれば、各相の枝管５を連結し
ている補強枠２９に固定されている固定枠３０によって
支持するようにしてもよい。

【００１３】なおアレスタ１８と計器用変圧器１９の取
付位置を逆にしてもよい。すなわち図示するアレスタ１
８の位置に計器用変圧器１９を、また計器用変圧器１９
の位置にアレスタ１８を設置するようにしてもよい。

【００１４】以上の構成によれば、アレスタ１８、計器
用変圧器１９はタンク形遮断器を搭載している架台３上
に搭載されることになり、アレスタ１８、計器用変圧器
１９の設置に要するスペースを特に用意する必要はなく
なる。

【００１５】

【考案の効果】以上説明したように本考案によれば、タ
ンク形遮断器にアレスタ、計器用変圧器の付設を必要と
する場合、これらの設置のためのスペースは不要とな
り、またこれらはタンク形遮断器を搭載している架台に
搭載されることになるため、据付面積を従来構成に比較
して充分に縮小することができる効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例を示す平面図である。

【図２】図１の正面図である。

【図３】図２の要部の左側面図である。

【図４】図２の要部の右側面図である。

【図５】図２の一部の拡大図である。

【図６】接続関係を示す単線接続図である。

【図７】従来例の側面図である。

【符号の説明】

１ タンク ２ 遮断器本体 ３ 架台 ４ 枝管 ５ 枝管 １１ 断路器 １２ 接地装置 １８ アレスタ １９ 計器用変圧器

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 遮断器本体を収納するタンクと、前記タ
   ンクの上部に設置されてあって、一方の内部に断路器お
   よび接地装置が組み込まれてある同相用の一対の枝管と
   を各相毎に、架台上に並設して搭載したタンク形遮断器
   において、前記断路器および接地装置が組み込まれてあ
   る各一方の枝管の、その並設方向に沿う側面に、アレス
   タと、計器用変圧器の各一方の端部を連結し、前記アレ
   スタと計器用変圧器のうちの一方の他方の端部を隣相の
   枝管との間から下方に向けて設置して前記架台上に支持
   するとともに、前記アレスタと計器用変圧器のうちの他
   方の他方の端部を、同相の他方の枝管側に向けて横方向
   に設置してなるタンク形遮断器。