JP2503099B2 - はんだ付け用フラックス - Google Patents

はんだ付け用フラックス

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JP2503099B2
JP2503099B2 JP2190979A JP19097990A JP2503099B2 JP 2503099 B2 JP2503099 B2 JP 2503099B2 JP 2190979 A JP2190979 A JP 2190979A JP 19097990 A JP19097990 A JP 19097990A JP 2503099 B2 JP2503099 B2 JP 2503099B2
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soldering
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HARIMA KASEI KK
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    • B23K35/22Rods, electrodes, materials, or media, for use in soldering, welding, or cutting characterised by the composition or nature of the material
    • B23K35/36Selection of non-metallic compositions, e.g. coatings, fluxes; Selection of soldering or welding materials, conjoint with selection of non-metallic compositions, both selections being of interest
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
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  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Electric Connection Of Electric Components To Printed Circuits (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Polyurethanes Or Polyureas (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明ははんだ付け用フラックスに関するものであ
る。
〔従来の技術〕
一般に、はんだを金属地金に拡散させるには、金属表
面の酸化物等の汚れを取り去るとともに、はんだ付け時
の金属表面の再酸化を防止してはんだの表面張力を低下
させ、金属表面に溶融はんだが濡れ易いようにするため
にはんだ付け用フラックスが使用されている。
従来、かかるはんだ付け用フラックスとしては、ロジ
ン等の低軟化点を有する熱可塑性樹脂に酸化膜を除去す
る活性剤などを加えてなる樹脂系フラックスが汎用され
ている。
しかしながら、はんだ付け部分が自動車のエンジンル
ーム等のように80℃以上という高温雰囲気にされされる
場合、約70℃以下の低軟化点を有するロジン等の熱可塑
性樹脂系フラックスが残存していると、この熱可塑性樹
脂の溶融により、この熱可塑性樹脂によって保持されて
いた活性剤中の活性イオンもまた遊離してしまい、やは
り電気絶縁性の阻害,金属表面の腐食の一因になるとい
う問題も生じていた。
そのため、従来でははんだ付け後残留フラックスを洗
浄除去することにより、上記問題を解決しているか、洗
浄溶剤にフロン等を用いるために環境破壊の問題が生起
しているとともに、洗浄溶剤及び洗浄工程によるコスト
高の欠点があった。
〔発明が解決しようとする課題〕
そこで、本発明は、残留フラックスを洗浄することな
く、即ち無洗浄で、高温雰囲気で使用される場合にも電
気絶縁性を保持しうるはんだ付け用フラックスを提供す
ることを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
第1の発明としては、酸価20以上であり、かつ重合性
不飽和基を有するモノマーである、アクリル酸,メタア
クリル酸,アクリル酸の各種エステル,メタアクリル酸
の各種エステル,クロトン酸,イタコン酸,マレイン
酸,無水マレイン酸,マレイン酸のエステル,無水マレ
イン酸のエステル,アクリロニトリル,メタアクリロニ
トリル,アクリルアミド,メタアクリルアミド,塩化ビ
ニル,酢酸ビニルの少なくとも一種を重合又は共重合す
ることによって得られるアクリル樹脂およびスチレンマ
レイン酸樹脂の少なくともいずれか一種よりなる熱可塑
性樹脂を0.5〜80重量%と、活性剤を0.1〜20重量%とを
少なくとも有するはんだ付け用フラックスからなる。
なお、好ましくは、軟化点は230℃以下がよいが、こ
れは、軟化点が230℃以上になると、フローソルダリン
グ時のフラックスの流動性を阻害するので好ましくない
からである。特に、アクリル樹脂,スチレンマレイン酸
樹脂が好ましく、活性作用を助長する点で酸価20以上の
ものを用いるのが好ましい。そのため、重合性不飽和基
を有するモノマー、例えば(メタ)アクリル酸、その各
種エステル,クロトン酸,イタコン酸,(無水)マレイ
ン酸及びそのエステル,スチレン,ビニルトリエン,
(メタ)アクリロニトリル,(メタ)アクリルアミド,
塩化ビニル,酢酸ビニル等を使用して過酸化物等触媒を
用い、塊状重合法,溶液重合法,懸濁重合法,乳化重合
法等ラジカル重合により重合されるものを使用するのが
よい。
活性剤としては、エチルアミン,プロピルアミン,ジ
エチルアミン,トリエチルアミン,エチレンジアミン,
アニリン等のハロゲン化水素酸塩,乳酸,クエン酸,ス
テアリン酸,アジピン酸,ジフェニル酢酸等の有機カル
ボン酸の使用が好ましい。
さらに、第1の発明では、上記熱可塑性樹脂の一部
を、従来用いられていたロジン及び/又はその誘導体と
してもよい。このロジン及び/又はその誘導体としては
通常のガム,トール,ウッドロジンが用いられ、その誘
導体として熱処理した樹脂,重合ロジン,水素添加ロジ
ン,ホルミル化ロジン,ロジンエステル,ロジン変性マ
レイン酸樹脂,ロジン変性フェノール樹脂,ロジン変性
アルキド樹脂があり、金属の活性剤を均一に塗布するた
めのバインダーとして使用される。
また、第1の発明のフラックスを液状にて使用する場
合には、さらに溶剤を加えてもよい。この溶剤としては
熱可塑性樹脂,活性剤さらにはロジン等の成分を溶解し
て溶液とする極性溶剤が好ましく、通常アルコール系が
使用されてよい。特にイソプロピルアルコールは揮発
性,活性剤の溶解性の点で好ましい。
第1の発明に使用するはんだ付け用フラックスにおけ
る軟化点80℃以上の熱可塑性樹脂は、フラックス全体の
0.5〜80重量%が好ましい。0.5重量%以下であるとはん
だ付け後の皮膜性が低下し、高温耐久性が低下してしま
う。また、80重量%以上であるとフラックス自体の粘度
が高くなってしまい、フラックスの厚膜化によるはんだ
付け性の低下という問題が生じてしまう。本発明に使用
される活性剤は、フラックス全体の0.1〜20重量%が好
ましい。0.1重量%以下であると活性力が不足し、はん
だ付け性が低下してしまう。また20重量%以上である
と、フラックスの皮膜性が低下し、親水性が強くなるの
で腐食性および絶縁性低下が生じてしまう。本発明のフ
ラックスを液状として使用するために溶剤を添加する際
には、溶剤はフラックス全体の20〜90重量%が好まし
い。溶剤が20重量%以下である時には、フラックスの粘
度が高くなり、フラックスの塗布性が悪化してしまう。
また99重量%以上である時には、フラックスとしての有
効成分(熱可塑性樹脂等)が少なくなってしまい、はん
だ付け性が第2の発明としては、エポキシ基含有化合
物,ラジカル重合性不飽和二重結合基化合物およびブロ
ックイソシアネート基含有化合物の少なくとも1種より
なる化合物を1〜70重量%と、活性剤を0.1〜30重量%
とを少なくとも有するはんだ付け用フラックスからな
る。
第2の発明において用いるエポキシ基含有化合物とし
ては、ビスフェノール系,ノボラック系,アルキルフェ
ノール系,レゾルシン系等のフェノール系グリシジル型
のもの、多価アルコール系グリシジル型のもの、エステ
ル系グリシジル型のもの、環状脂肪族エポキサイド,エ
ポキシ化ポリブタジエン,エポキシ化グリセリド,エポ
キシ化脂肪酸等が挙げられ、更にこれらを用いて変性さ
れたエポキシ化合物も挙げられる。これらは、1分子中
に2ヶ以上のエポキシ基を有し、仮にロジン等が含まれ
る場合においては、ロジン等のカルポン酸とも反応して
フラックス残渣の融点を上げるようなものを用いるのが
好ましい。
第2の発明において用いるラジカル重合性不飽和二重
結合基含有化合物としては、(メタ)アクリル酸及びそ
の各種エステル,(メタ)アクリロニトリル,(メタ)
アクリルアミド,酢酸ビニル,スチレン,ビニルトルエ
ン,ジビニルベンゼン,ビニルナフタリン,ビニルピロ
リドン,マレイン酸及びそのエステル,(メタ)アリル
アルコール及びそのエステル,クマロン,インデン,ジ
シクペンタジエン,ポリブタジエン,リノール酸、更に
これらで変性された樹脂等が挙げられる。これらは、は
んだ付け後の残渣中にそのままの形で残留し過ぎると軟
化等で耐久性を低下させるので、はんだ付け時の加熱に
より80重量%以上揮発消失するもの、又は重合などの熱
変化で高分子化高融点化するようなものを用いるのが好
ましい。
第2の発明において用いるブロックイソシアネート基
含有化合物としては、トリレンジイソシアネート,ジフ
ェニルメタンジイソシアネート,キシリレンジイソシア
ネート,ヘキサメチレンジイソシアネート,イソホロン
ジイソシアネート等のイソシアネート単量体、これら単
量体から誘導される重合体及び多価アルコール付加体等
のイソシアネートプリポリマーとフェノール,クレゾー
ル,アミン類,アルコール類,ラクタム,オキシム等の
活性水素化合物との反応物が挙げられ、低揮発性低毒性
の点でイソシアネートプレポリマーのブロック化合物を
用いるのが好ましい。
第2の本発明において用いる活性剤としては、エチル
アミン,プロピルアミン,ジエチルアミン,トリエチル
アミン,エチレンジアミン,アニリン等のハロゲン化水
素酸が挙げられ、金属表面の清浄化のために必要とされ
る。
第2の本発明のはんだ付け用フラックス中には、ウッ
ドロジン,ガムロジン,トールロジン,不均化ロジン,
水添ロジン,重合ロジン,変性ロジン等のロジン系樹
脂,ポリエステル樹脂,アクリル樹脂,ウレタン樹脂,
エポキシ樹脂,フェノール樹脂等の熱可塑性又は熱硬化
性の合成樹脂等通常用いられる樹脂を使用してもよい。
活性作用を助長するためには、乳酸,クエン酸,ステア
リン酸,アジピン酸,安息香酸等の有機酸が使用でき
る。液状で使用する場合には、イソプロピルアルコー
ル,ブチルカルビトール等のアルコール系溶剤,酢酸エ
チル等のエステル系溶剤,トルエン等の単価水素系溶
剤,メチルエチルケトン等のケトン系溶剤等が使用でき
る。
ここで、第2の発明のはんだ付け用フラックスとして
は、エポキシ基含有化合物,ラジカル重合性不飽和二重
結合基含有化合物および、ブロックイソシアネート基含
有化合物は、フラックス全体に対して1〜70重量%が好
ましい。1重量%以下では、活性剤中の活性イオンを十
分に失活させることができず、耐腐食性,耐絶縁性に問
題が生じてしまう。また70重量%では、フラックス自身
の粘度が高くなり、フラックスの塗布性が低下してしま
いフラックスの塗布が厚膜になりやすく、はんだ付け性
が悪化してしまう。さらにフラックス残渣のべとつき,
活性剤との相溶性の低下という問題もまた生じてしま
う。活性剤は、フラックス全体の0.1〜30重量%が好ま
しい。0.1重量%以下であると、活性力が不足し、はん
だ付け性が不良となってしまう。また、30重量%以上で
ある時には、フラックスとしての皮膜性が低下するとと
もに、吸湿性が増加してしまい、絶縁性に問題が生じて
しまう。
第3の発明は、酸価20以上であり、かつ重合性不飽和
基を有するモノマーである、アクリル酸,メタアクリル
酸,アクリル酸の各種エステル,メタアクリル酸の各種
エステル,クロトン酸,イタコン酸,マレイン酸,無水
マレイン酸,マレイン酸のエステル,無水マレイン酸の
エステル,アクリロニトリル,メタアクリロニトリル,
アクリルアミド,メタアクリルアミド,塩化ビニル,酢
酸ビニルの少なくとも一種を重合又は共重合することに
よって得られるアクリル樹脂およびスチレンマレイン酸
樹脂の少なくともいずれか一種よりなる熱可塑性樹脂を
0.5〜80重量%と、エポキシ基含有化合物,ラジカル重
合性不飽和二重結合基化合物およびブロックイソシアネ
ート基含有化合物の少なくとも1種よりなる化合物を1
重量%以上と、活性剤を0.1〜30重量%とを少なくとも
有するはんだ付け用フラックスからなる。
第3の発明において用いる(a)熱可塑性樹脂として
は、高温における耐久性を保持するために軟化点80℃以
上、好ましくははんだ付け時には軟化していなくてはな
らない必要があることから80〜230℃のものが必要であ
り、特にアクリル樹脂,スチレンマレイン酸樹脂が好ま
しく、活性作用を助長する点で酸価20以上のものを用い
るのか好ましい。該樹脂は、ラジカル重合性不飽和基を
有するモノマー、例えば(メタ)アクリル酸,その各種
エステル,クロトン酸,イタコン酸、(無水)マレイン
酸及びそのエステル,スチレン,ビニルトルエン,(メ
タ)アクリロニトリル,(メタ)アクリルアミド,塩化
ビニル,酢酸ビニル等を使用して過酸化物等触媒を用
い、塊状重合,溶液重合,懸濁重合,乳化重合等のラジ
カル重合法により重合されるものを使用するのがよい。
第3の発明において用いるラジカル重合性不飽和基を
有するモノマーとしては、はんだ付け後の残渣膜中に残
留し過ぎると、熱軟化又は熱流動して耐久性を阻害する
ために、はんだ付け時の加熱により80重量%以上揮発消
失するものが必要である。例えば(メタ)アクリル酸,
その各種エスタル,クロトン酸,イタコン酸,(無水)
マレイン酸及びそのエステル,スチレン,ビニルトルエ
ン,(メタ)アクリルニトリル,(メタ)アクリルアミ
ド,塩化ビニル,酢酸ビニル等が挙げられ、特に(メ
タ)アクリル酸の各種エステルが、はんだ付け時の加熱
においてハロゲン系活性剤との適度な反応性の点で好ま
しい。
第3の発明において用いる活性剤としては、エチルア
ミン,プロピルアミン,ジエチルアミン,トリエチルア
ミン,エチレンジアミン,アニリン等のハロゲン化水素
酸塩,乳酸,クエン酸,ステアリン酸,アジピン酸,ジ
フェニル酢酸等の有機カルボン酸が挙げられ、金属の清
浄化のために必要であり、活性作用の点でハロゲン化水
素酸塩の使用が好ましい。
さらに、本発明は上記熱可塑性樹脂の一部として、従
来より使用されているロジン及び/又はその誘導体を用
いてもよい。
このロジン及び/又はその誘導体としては、ガムロジ
ン,トールロジン,ウッドロジン,熱処理ロジン,水素
添加ロジン,不均化ロジン,重合ロジン,ホルミル化ロ
ジン,ロジンエステル,ロジン変性マレイン酸樹脂,ロ
ジン変性フェノール樹脂,ロジン変性アルキド樹等が挙
げられ、金属の及び活性剤を均一に塗布するためのバイ
ンダーとして有用である。
また、本発明のフラックスを液状で使用する際には、
さらに有機溶剤を混合してもよい。この有機溶剤として
は、エチルアルコール,イソプロピルアルコール,エチ
ルセロソルブ,ブチルカルビトール等のアルコール系溶
剤,酢酸エチル,酢酸ブチル等のエステル系溶剤,トル
エン,テレピン油等の炭化水素系溶剤、アセトン,メチ
ルエチルケトン等のケトン系溶剤等が挙げられ、揮発
性,活性剤の溶解性の点でイソプロピルアルコールが好
ましい。
第3の発明に使用するはんだ付け用フラックスにおけ
る軟化点80℃以上の熱可塑性樹脂は、フラックス全体の
0.5〜80重量%が好ましい。0.5重量%以下であるとはん
だ付け後の皮膜性が低下し、高温耐久性が低下してしま
う。また80重量%以上であるとフラックス自体の粘度が
高くなってしまい、フラックスの厚膜化によるはんだ付
け性の低下という問題が生じてしまう。第3の発明に使
用されるモノマーは、フラックス全体の1重量%以上が
好ましい。1重量%以下であると、活性剤の失活性作用
が十分にできず、耐腐食性および耐絶縁性を十分保持で
きなくなる。第3の発明に使用される活性剤は、フラッ
クス全体の0.1〜30重量%が好ましい。0.1重量以下であ
ると活性力が不足し、はんだ付け性が低下してしまう。
また30重量%以上であると、フラックスの皮膜性が低下
し、親水性が強くなってしまい、腐食性および絶縁性低
下が生じてしまう。第3の発明のフラックスを液状とし
て使用するために溶剤を添加する際には、溶剤はフラッ
クス全体の20〜99重量%が好ましい。溶剤が20重量%以
下である時、フラックスの粘度が高くなり、フラックス
の塗布性が悪化してしまう。また99重量%以上である時
には、フラックスとしての有効成分(熱可塑性樹脂等)
が少なくなってしまい、はんだ付け性が悪化してしま
う。
第4の発明としては、カルボキシル基含有樹脂および
エポキシ樹脂の少なくとも2種の樹脂よりなる熱硬化性
樹脂または、カルボキシル基およびエポキシ基の2種の
基を有する樹脂の少なくともどちらか一方のよりなる熱
硬化性樹脂を0.5〜70重量%と、活性剤を0.1〜30重量%
とを少なくとも有するはんだ付け用フラックスからな
る。
第4の発明においては、カルボキシル基含有樹脂とし
てアクリル樹脂,ポリエステル樹脂,ウレタン樹脂,エ
ポキシエステル樹脂,フェノール樹脂等を挙げることが
できるが、特に絶縁抵抗性,硬化性,相溶性の点でアク
リル樹脂が好ましい。
エポキシ樹脂としては脂肪族及び芳香族等のエポキシ
樹脂を使用することができ、特に液状のものがはんだ付
け時のフラックスの流動性を助長するので好ましい。
エポキシ基とカルボキシル基とを含有する樹脂として
は、エポキシ樹脂の水酸基に多塩基酸無水物を半エステ
ル反応させた樹脂、グリシジルメタクリレート,アクリ
ル酸などを含むモノマーを共重合して得られるアクリル
樹脂などを挙げることができる。
上記樹脂成分に対し、通常フラックス構成成分として
知られる活性剤、例えばエチルアミン,プロピルアミ
ン,ジエチルアミン,トリエチルアミン,エチレンジア
ミン,アニリン等のハロゲン化水素塩酸,乳酸,クエン
酸,ステアリン酸,アジピン酸等の有機カルボン酸など
が配合される。
本フラックスを液状として使用する場合は溶剤を、例
えばエチルアルコール,イソプロピルアルコール,エチ
ルセロソルブ,ブチルカルビトール等のアルコール系溶
剤,酢酸エチル,酢酸ブチル等のエステル系溶剤,トル
エン,テレピン油等の炭化水素溶剤,アセトン,メチル
エチルケトン等のケトン系溶剤が配合される。
上記第4の発明の熱硬化性樹脂の一部を熱可塑性樹脂
に置き換えてよく、それによりはんだ付け時のフラック
スの流動性,皮膜形成性が制御できる。その場合、熱可
塑性樹脂としてロジン、及びその誘導体、例えば重合ロ
ジン,水素添加ロジン,不均化ロジン,ロジン変性マレ
イン酸樹脂,ロジン変性フェノール樹脂,ロジン変性ア
ルキド樹脂等が併用されてよい。上記熱硬化性樹脂への
熱可塑性樹脂の配合比は、80重量%以下程度が適当であ
る。熱可塑性樹脂が80重量%以上では熱硬化性樹脂の特
性が阻害されるからである。
第4の発明に使用するはんだ付け用フラックスにおけ
る熱硬化性樹脂はフラックス全体の0.5〜70重量%が好
ましい。0.5重量%以下では、活性剤中の活性イオンを
十分失活することができず腐食性,絶縁性に問題が生じ
てしまう。一方、70重量%以上であると、フラックス自
体の粘度が高くなってしまい、フラックスの厚膜化と塗
布性が悪化してしまう。活性剤はフラックス全体の0.1
〜30重量%が好ましい。0.1重量%以下の場合、フラッ
クスの活性力が不足し、はんだ付け性が不良となってし
まう。また、30重量%以上の場合、フラックスの皮膜性
が低下し、そのため吸湿性が増加し絶縁性に問題が生じ
てしまう。
〔作用〕
第1の発明のフラックスを採用すると、酸価20以上で
あり、かつ重合性不飽和基を有するモノマーである、ア
クリル酸,メタアクリル酸,アクリル酸の各種エステ
ル,メタアクリル酸の各種エステル,クロトン酸,イタ
コン酸,マレイン酸,無水マレイン酸,マレイン酸のエ
ステル,無水マレイン酸のエステル,アクリロニトリ
ル,メタアクリロニトリル,アクリルアミド,メタアク
リルアミド,塩化ビニル,酢酸ビニルの少なくとも一種
を重合又は共重合することによって得られるアクリル樹
脂およびスチレンマレイン酸樹脂の少なくともいずれか
一種よりなる0.5〜80重量%の熱可塑性樹脂を採用して
いるので、活性作用を大幅に助長することができ、はん
だ付け用フラックスとしての酸化膜除去性能をより向上
させることができるばかりでなく、容易にこのフラック
スを得ることができる。
また、第2の発明に係るフラックスを採用することに
よって、エポキシ基含有化合物,ラジカル重合性不飽和
二重結合基化合物およびブロックイソシアネート基含有
化合物の少なくとも1種よりなる1〜70重量%の化合物
を有するので、例えフラックス残査を洗浄除去しなくて
も、エポキシ基含有化合物,ラジカル重合性不飽和二重
結合基化合物およびブロックイソシアネート基含有化合
物の少なくとも1種よりなる化合物が、はんだ付けの時
の加熱によりフラックス残査中の活性剤中の活性イオン
であるハロゲン化水素酸と不可反応を起こして、活性剤
を失活させる結果、フラックス残査中の活性イオンをな
くすことができ、絶縁抵抗性,耐腐食性を低下させるこ
とがないので、信頼性を向上させることができる。
第3の発明に係るフラックスを採用することによっ
て、酸価20以上であり、かつ重合性不飽和基を有するモ
ノマーである、アクリル酸,メタアクリル酸,アクリル
酸の各種エステル,メタアクリル酸の各種エステル,ク
ロトン酸,イタコン酸,マレイン酸,無水マレイン酸,
マレイン酸のエステル,無水マレイン酸のエステル,ア
クリロニトリル,メタアクリロニトリル,アクリルアミ
ド,メタアクリルアミド,塩化ビニル,酢酸ビニルの少
なくとも一種を重合又は共重合することによって得られ
るアクリル樹脂およびスチレンマレイン酸樹脂の少なく
ともいずれか一種よりなる0.5〜80重量%の熱可塑性樹
脂を採用しているので、活性作用を大幅に助長すること
ができ、はんだ付け用フラックスとしての酸化膜除去性
能をより向上させることができる。さらに、エポキシ基
含有化合物,ラジカル重合性不飽和二重結合基化合物お
よびブロックイソシアネート基含有化合物の少なくとも
1種よりなる化合物を1重量%以上含有させているの
で、例えフラックス残査を洗浄除去しなくても、エポキ
シ基含有化合物,ラジカル重合性不飽和二重結合基化合
物およびブロックイソシアネート基含有化合物が、はん
だ付けの時の加熱によりフラックス残査中の活性剤中の
活性イオンであるハロゲン化水素酸と付加反応を起こし
て、活性剤を失活させる結果、フラックス残査中の活性
イオンをなくすことができ、絶縁性抵抗性,耐腐食性を
低下させることがないので、信頼性を向上させることが
できる。さらには、このようなフラックスを容易に得る
ことができる。
第4の発明に係るフラックスを採用することによっ
て、カルボキシル基含有樹脂およびエポキシ樹脂の少な
くとも2種の樹脂よりなる熱硬化性樹脂または、カルボ
キシル基およびエポキシ基の2種の基を有する樹脂の少
なくともどちらか一方よりなる0.5〜70重量%の熱硬化
性樹脂を含有させているので、カルボキシ基とエポキシ
基との反応により、熱硬化性樹脂成分がはんだ付け終了
時に強固な三次元架橋皮膜を形成し、またフラックス表
面の皮膜中に過剰の活性剤より剥離する活性イオンが残
存していても、皮膜中にエポキシ基を有するため、活性
イオンと反応してその活性イオンをとりこむので、フラ
ックス成分が残存していてもはんだ付け部分の電気絶縁
性,耐腐食性を阻害することなく、はんだ付け部分の信
頼性を向上させることができる。
〔実施例〕
第1実施例においては、80℃以上の軟化点を有する熱
可塑性樹脂としてアクリル樹脂を用い、詳細には、酸価
160,軟化点130℃のスチレンアクリル樹脂をフラックス
全体の11.1重量%使用した。また不均化ロジンを74重量
%使用した。活性剤としては、アジピン酸を1.2重量
%,アニリン臭化水素酸塩を0.3重量%を使用した。ま
た溶剤としては、イソプロビルアルコールを80重量%使
用した。上記成分を十分均一に溶解拡散し、第1実施例
のフラックスを得た後、各試験を行った。試験方法とし
ては、不粘着性,広がり率,絶縁抵抗,腐食性,はんだ
付け性、およびコーティング剤との付着性を行った。不
粘着試験,広がり率試験,絶縁性試験および腐食性試験
はJIS.Z3197に従った。はんだ付け性は、紙フェノール
基板(90×135mm)を噴流はんだ付け装置ではんだ付し
た後、不良を目視観察した。コーティング剤との付着性
は、アクリル性コーティング剤を上に塗った後、冷熱サ
イクル試験(−30℃×30分→25℃×30分を10サイクル)
を行い、剥離や亀裂を目視観察した。
第1実施例の結果を第1表に示す。
第2実施例においては、熱可塑性樹脂として酸価130,
軟化点約120℃のメチルメタクリレートを主成分とする
アクリル樹脂を11.1重量%使用した。他の成分は第1実
施例と同一とし、これらを十分均一に溶解拡散させ、第
2実施例のフラックスを得た。そして第1実施例と同様
の試験を行い、その結果を第1表に合わせ示した。
第3実施例としては、熱可塑性樹脂を、酸価が160,軟
化点110を有するイソブチルメタクリレート主成分とす
るアクリル樹脂11.1重量%とした以外は、第1実施例と
同一成分とし、均一に混合溶解させた後、第1実施例と
同様の試験を行い、その結果を第1表に合わせ示した。
第4実施例としては、熱可塑性樹脂を、酸化が150,軟
化点が110℃のスチレンマレイン酸樹脂とした以外は第
1実施例と同一成分とし、均一に混合溶解させた後、第
1実施例と同様の試験を行い、その結果を第1表に合わ
せ示した。
〔第1比較例〕 第1比較例として、不均化ロジンを18.5重量%,活性
剤としてアジピン酸を1.2重量%,アニリン臭化水素酸
塩0.3重量%さらに溶剤として、イソプロピルアルコー
ル80.0重量%を均一に混合溶解しフラックスを得た後、
第1実施例と同様の試験を行い、その結果を第1表に合
わせ示した。
第1表よりあきらかなように第1の発明のフラックス
は、従来のフラックスに比べ、耐絶縁性,耐腐食性に優
れていることがわかる。
また、第5実施例においてはロジン系フラックス成分
と80℃以上という高い軟化点を有する熱可塑性樹脂とが
相溶し、均一塗布が可能となりはんだ付け不良が起こり
にくく、上のコーティング剤との付着性も良好で低温時
の膜の亀裂も起こりにくいフラックスを得ることができ
た。
従って、はんだ付け用フラックスとして極めて有用で
あり、無洗浄の結果、溶接コストの低減に役立つ。
〔第6〜9実施例〕 第6実施例のはんだ付け用フラックスを以下の組成と
した。重合ロジンをフラックス全体に対して11.1重量%
を使用した。エポキシ基含有化合物として、エポキシ当
量470のビスフェノール型エポキシ樹脂7.4重量%を使用
した。活性剤としてアジピン酸を1.2重量%、プロピル
アミン0.3重量%およびプロピルアルコール50.0重量%
トルエン30.0重量%を使用した。これらを均一に混合溶
剤し、第1実施例のフラックスを得た試験方法として
は、フラックスを得た後絶縁抵抗,腐食性,はんだ付け
性および残渣中の塩素含有量について観察した。
絶縁抵抗および腐食性の試験は、JIS.Z3197に従っ
て。はんだ付け性の試験は、紙フェノール基板(90×13
5mm)を噴流はんだ付け装置ではんだ付けした後、不良
を目視観察した。残渣中の塩素含有量は、メタノールで
可溶分を抽出後、JIS.Z3197に従った。試験の結果を第
2表に示した。
第7実施例のはんだ付け用フラックスとして、重合ロ
ジンをフラックス全体に対して、11.1重量%を使用し
た。エポキシ基化合物としてエポキシ当量430のアクリ
ル樹脂7.4重量%を使用した。活性剤および溶剤は第1
実施例と同一成分とし、均一に混合溶解し第7実施例の
フラックスを得た。その後第6実施例と同様の試験を行
った。その結果を第2表に合わせ示した。
第8実施例のはんだ付け用フラックスとして重合ロジ
ンをフラックス全体に対して13.0重量%を使用した。そ
して、ブロックイソシアネート基含有化合物として、住
友バイエルウレタン社製(Crelan UI)であるブロック
イソシアネートを5.5重量%使用し、活性剤および溶剤
は第1実施例と同一成分とし、これらの成分を均一に混
合溶解し第8実施例のフラックスを得た。その後、第6
実施例と同様の試験を行い、その結果を第2表に合わせ
示した。
第9実施例のはんだ付け用フラックスとして、重合ロ
ジンをフラックス全体に対して18.0重量%を使用した。
そして、不飽和二重結合基含有化合物として、ジビニル
ベンゼンを5.5重量%使用し、活性剤および溶剤は第1
実施例と同一成分としてこれらの成分を均一に混合溶解
し、第9実施例のフラックスを得た。その後、第6実施
例と同様の試験を行い、その結果を第2表に合わせ示し
た。
第2比較例として、重合ロジンを18.5重量%を使用
し、他は活性剤および溶剤を第6実施例と同一成分,同
一割合を使用した。これらの成分を均一に溶解混合さ
せ、フラックスを得た。その後第6実施例と同様の試験
を行った。その結果を第2表に合わせ示した。
第2表より明らかなように、第2の発明のフラックス
は従来のフラックスに比較して、絶縁抵抗,耐腐食性等
に優れていることがわかる。
〔第10〜14実施例〕 第3の発明であるはんだ付け用フラックスにおいて
は、第10実施例として80℃以上の軟化点を有する熱可塑
性樹脂としてアクリル樹脂を用い、詳細には、酸価130,
軟化点130℃のスチレンアクリル樹脂を18.5重量%使用
した。活性剤としては、アジピン酸を1.2重量%,プロ
ピルアミン塩酸塩を0.32重量%を使用した。ラジカル重
合性不飽和基を有するモノマーとしては、メタアクリル
酸のエステルの1種である2エチルヘキシルメタクリレ
ートを4.8重量%を使用した。また溶剤としては、イソ
プロピルアルコール75.2重量%使用した。上記成分を十
分均一に溶解拡散し、第2の発明のフラックスを得た
後、各試験を行った。試験方法としては、不粘着性,広
がり率,絶縁抵抗,腐食性、はんだ付け性,皮膜中の塩
素含有率を行った。不粘着試験,広がり率試験,絶縁性
試験および腐食性試験はJIS.Z3197に従った。また、塩
素含有量は、メタノールで可溶分を抽出後、JIS.Z3197
に従って。はんだ付け性は、紙フェノール基板(90×13
5mm)を噴流はんだ付け装置ではんだ付した後、不良を
目視観察した。
第10実施例の結果を第3表に示す。
第11実施例においては、熱可塑性樹脂としてスチレン
アクリル樹脂を11.1重量%,不均化ロジンを7.4重量%
使用した。また、活性剤としてはアジピン酸を1.3重量
%およびプロピルアミン塩酸塩を0.3重量%を使用し
た。モノマーとしては2エチルヘキシルメタクリレート
を4.8重量%使用した。さらに溶剤としては、イソプロ
ビルアルコールを75.2重量%使用した。これらを十分均
一に溶融拡散させた5.、第10実施例と同様の試験を行
い、その結果を第3表に合わせ示した。
第12実施例としては、第11実施例のモノマーをメタア
クリル酸のエステルの1種であるベンジルメタクリレー
トを4.8重量%とした他は第11実施例と同一成分とし、
第10実施例と同様の試験を行い、その結果を第3表に合
わせ示した。
第13実施例としては、第11実施例のモノマーをメタア
クリル酸のエステルの1種であるエチレングリコールジ
メタクリレートを4.8重量%とした他は第11実施例と同
一成分とし、第10実施例と同様の試験を行い、その結果
を第3表に合わせ示した。
第14実施例としては、第11実施例の熱可塑性樹脂をス
チレンマレイン樹脂、詳しくは酸価150,軟化点120℃の
樹脂を11.1重量%を使用した他は、第11実施例と同一成
分とし、第10実施例と同様の試験を行い、その結果を第
3表に合わせ示した。
〔第3比較例〕 第3比較例として、熱可塑性樹脂として不均可ロジン
を18.5重量%、溶剤としてイソプロピルアルコールを80
重量%とし、他は、第11実施例と同一成分とし、第10実
施例と同様の試験を行い、その結果を第3表に合わせ示
した。
第3表より明らかに、第3の発明を採用することによ
り、従来のフラックスと比べて各種特性に優れたフラッ
クスを得ることができた。
また第3表において、皮膜中のハロゲンの一種である
塩素含有率が本発明のフラックスを使用したはんだ付け
後では、0.1%以下を示していることからフラックス中
の活性剤中に含まれる活性イオン(ハロゲン)の不活性
化が十分作用していることが理解される。
さらに、上記実施例において軟化点が80℃以上の熱可
塑性樹脂として、アクリル樹脂及びスチレンマレイン樹
脂を用いたので、高温雰囲気における電気絶縁性及び耐
腐食性が保持できたばかりでなく、低温時におけるはん
だのフラックス残渣および亀裂を防止することができ
た。
〔第15〜18実施例〕 第15実施例においては、カルボキシル基含有樹脂とし
て酸価100のアクリルを11.1重量%使用した。エポキシ
樹脂としてはビスフェノールAジグリシジルエーテルを
7.4重量%使用した。また活性剤としては、アジピン酸
1.2重量%,プロピルアミン塩酸塩0.3重量%を使用し
た。溶剤としては、トルエン10重量%,イソプロビルア
ルコール70重量%を使用した。これらの成分を均一に混
合溶剤させ、第15実施例のフラックスを得た。このフラ
ックスの試験方法として、不粘着性,広がり率,絶縁抵
抗,腐食性,はんだ付け性,皮膜の硬化度および皮膜中
の塩素含有量を行った。ここで、不粘着性,広がり率,
絶縁性および腐食性の各試験はJIS.Z3197に従った。ま
た、はんだ付け性は、紙フェノール基板(90×135mm)
を噴流はんだ付け装置ではんだ付した後、不良を目視観
察した。皮膜の硬化度はフラックス塗布銅板(100×200
mm)をホットプレートで加熱後、アセトン抽出,不溶分
の乾燥重量を測定し、ゲル分率%で示した。皮膜中の塩
素含有量はメタノールで可溶分を抽出後、JIS.Z3197に
従った。
この試験の結果を第4表に示した。
第16実施例としては、カルボキシル基含有樹脂として
酸価100のアクリルを7.8重量%,エポキシ樹脂としてビ
スフェノールAジグリシジルエーテル5.2重量%を使用
した。また、不均化ロジンを5.5重量%使用した。他の
活性剤および溶剤は第15実施例と同一成分,同一割合と
した。上記成分を均一に混合溶解させ、第16実施例のフ
ラックスを得た。このフラックスを第15実施例と同様の
方法で試験し、その結果を第4表に合わせ示した。
第17実施例としては、カルボキシル基含有樹脂とし
て、酸価60のアクリル11.1重量%,エポキシ樹脂として
ピスフェノールAジグリシジルエーテル7.4重量%を使
用した。活性剤および溶剤は第15実施例と同一成分,同
一割合とした。上記成分を均一に混合溶解し、第17実施
例のフラックスを得た。このフラックスを第15実施例と
同様の方法で試験し、その結果を第4表に合わせ示し
た。
第18実施例としては、カルボキシル基およびエポキシ
基含有樹脂として酸価60,エポキシ当量300のアクリルを
13.0重量%使用した。また、不均化ロジンを5.5重量%
使用し、活性剤および溶剤は第15実施例と同一成分,同
一割合とした。上記成分を均一に混合溶解し、第18実施
例のフラックスを得た。このフラックスを第15実施例と
同様の方法で試験し、その結果を第4表に合わせ示し
た。
〔第4比較例〕 第4比較例として不均化ロジン18.5重量%とし、活性
剤および溶剤は第15実施例と同一成分,同一割合とし
た。上記成分は均一に混合溶剤させ比較例のフラックス
を得た。このフラックスを第15実施例と同様の方法で試
験し、その結果を第4表に合わせ示した。
第4表より明らかなように、本実施例によって絶縁
性,耐腐食性に優れたはんだ付け用フラックスを得るこ
とができた。
また、前記実施例を採用することにより、はんだ付け
後のフラックス残渣を洗浄除去する必要がないので、洗
浄工程の省略によりコスト低下につながるし、フロン等
による環境汚染も防止できる。
尚、本発明のフラックスは、噴流はんだ,クリームは
んだ等のはんだ付け用フラックスとして有用なものであ
る。
〔発明の効果〕
本発明を採用することにより、はんだ付け後フラック
スを洗浄することなく、高温雰囲気で使用される場合に
も優れた電気絶縁性を保持でき、はんだ付け部の信頼性
を向上させたはんだ付け用フラックスを提供できる。
また、本発明を採用することによってはんだ付け後の
フラックス残渣を洗浄除去する必要がないので、洗浄工
程の省略によりコスト低下につながるばかりでなく、フ
ロン等による環境汚染も防止することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大西 辰司 兵庫県加古川市野口町水足671―4 ハ リマ化成株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−49491(JP,A) 特開 昭51−109260(JP,A) 特開 平2−104494(JP,A) 特表 昭58−500317(JP,A)

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】酸価20以上であり、かつ重合性不飽和基を
    有するモノマーである、アクリル酸,メタアクリル酸,
    アクリル酸の各種エステル,メタアクリル酸の各種エス
    テル,クロトン酸,イタコン酸,マレイン酸、無水マレ
    イン酸,マレイン酸のエステル,無水マレイン酸のエス
    テル,アクリロニトリル,メタアクリロニトリル,アク
    リルアミド,メタアクリルアミド,塩化ビニル,酢酸ビ
    ニルの少なくとも一種を重合又は共重合することによっ
    て得られるアクリル樹脂およびスチレンマレイン酸樹脂
    の少なくともいずれか一種よりなる熱可塑性樹脂を0.5
    〜80重量%と、 活性剤を0.1〜20重量%と、 を少なくとも有することを特徴とするはんだ付け用フラ
    ックス。
  2. 【請求項2】前記熱可塑性樹脂は、軟化点が80℃以上で
    あることを特徴とする請求項1記載のはんだ付け用フラ
    ックス。
  3. 【請求項3】エポキシ基含有化合物,ラジカル重合性不
    飽和二重結合基化合物およびブロックイソシアネート基
    含有化合物の少なくとも1種よりなる化合物を1〜70重
    量%と、 活性剤を0.1〜30重量%と を少なくとも有することを特徴とするはんだ付け用フラ
    ックス。
  4. 【請求項4】酸価20以上であり、かつ重合性不飽和基を
    有するモノマーである、アクリル酸,メタアクリル酸,
    アクリル酸の各種エステル,メタアクリル酸の各種エス
    テル,クロトン酸,イタコン酸,マレイン酸,無水マレ
    イン酸,マレイン酸のエステル,無水マレイン酸のエス
    テル,アクリロニトリル,メタアクリロニトリル,アク
    リルアミド,メタアクリルアミド,塩化ビニル,酢酸ビ
    ニルの少なくとも一種を重合又は共重合することによっ
    て得られるアクリル樹脂およびスチレンマレイン酸樹脂
    の少なくともいずれか一種よりなる熱可塑性樹脂を0.5
    〜80重量%と、 エポキシ基含有化合物,ラジカル重合性不飽和二重結合
    基化合物およびブロックイソシアネート基含有化合物の
    少なくとも1種よりなる化合物を1重量%以上と、 活性剤を0.1〜30重量%と を少なくとも有することを特徴とするはんだ付け用フラ
    ックス。
  5. 【請求項5】前記熱可塑性樹脂は、軟化点が80℃以上で
    あることを特徴とする請求項4記載のはんだ付け用フラ
    ックス。
  6. 【請求項6】カルボキシル基含有樹脂およびエポキシ樹
    脂の少なくとも2種の樹脂よりなる熱硬化性樹脂また
    は、カルボキシル基およびエポキシ基の2種の基を有す
    る樹脂の少なくともどちらか一方のよりなる熱硬化性樹
    脂を0.5〜70重量%と、 活性剤を0.1〜30重量%と を少なくとも有することを特徴とするはんだ付け用フラ
    ックス。
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