JP2502199Y2 - 医療用チュ―ブ - Google Patents

医療用チュ―ブ

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JP2502199Y2 JP8412590U JP8412590U JP2502199Y2 JP 2502199 Y2 JP2502199 Y2 JP 2502199Y2 JP 8412590 U JP8412590 U JP 8412590U JP 8412590 U JP8412590 U JP 8412590U JP 2502199 Y2 JP2502199 Y2 JP 2502199Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この考案は、先端部に形状を記憶させた形状記憶合金
からなる部材を配設して、湾曲動作を行なう内視鏡、カ
テーテル等の医療用チューブに関する。
[従来の技術] 従来、マルチルーメンチューブのルーメン内に形状記
憶合金(以下、SMAという。)部材を配設し、このSMA部
材を通電加熱することで湾曲動作を行なわせる医療用カ
テーテルが開発されている(特開昭62-26041号公報、特
開昭64-76823号公報)。
[考案が解決しようとする課題] ところで、上記医療用カテーテルの組み立ては、その
構造上から、SMA部材を、このカテーテルのルーメン内
に挿入することによって行なっている。
したがって、たとえば血管等の細い体腔内管路へ挿入
する外径の小さい医療用カテーテルを組立てる場合に
は、このカテーテルの細いルーメン内に比較的長いSMA
ワイヤ部材を挿通することとなる。
しかし、細いルーメン内へのSMAワイヤ部材の挿通配
置および固定は難かしいため、SMAワイヤ部材のルーメ
ン内挿通時、SMAワイヤ部材を曲折あるいは損傷させる
ことがあり、こうした場合、上記医療用カテーテルは、
その構造上から、その組み立てが困難であるという問題
を有していた。
本考案は、上記事情に着目してなされたもので、その
目的とするところは、チューブ内へのSMA部材の配置お
よび固定といった一連の組み立てを従来よりも容易に行
なうことができる医療用チューブを提供することにあ
る。
[課題を解決するための手段] 上記課題を達成するために、本考案は以下のように構
成した。すなわち、形状を記憶させた形状記憶合金から
なる部材を配設して湾曲動作を行なう医療用チューブに
おいて、その外周の軸方向に沿って凹凸部を形成すると
ともに前記凹部に形状記憶合金からなる部材を配設した
内部チューブと、この内部チューブの少なくとも前記形
状記憶合金からなる部材を配設した凹部を被装する外装
部材と、前記形状記憶合金からなる部材への加熱手段と
を具備した。
[作用] 上記構成の医療用チューブは、内部チューブ外周の凹
部に形状記憶合金からなる部材(SMA部材)を配設した
上で、その外側から外装部材を被装するといった極めて
簡単な組み立てによって構成される。したがって、医療
用チューブを組立てる際、SMA部材をこのチューブ内へ
と挿通していく必要性がないため、SMA部材は曲折ある
いは損傷することなく医療用チューブ内に配設される。
また、SMA部材は、加熱制御手段によって加熱されて記
憶形状に変形し、医療用チューブを湾曲させる。
[実施例] 第1図ないし第7図は本考案の第1の実施例を示した
ものである。
第1図ないし第2図は医療用チューブとしてのたとえ
ば内視鏡等のカテーテル1を示したものである。このカ
テーテル1は、第3図に示す可撓性の内部チューブ2
と、この内部チューブ2の外周に被嵌された可撓性の外
部チューブ3とからなる。そして、第4図に示すよう
に、カテーテル1は、その先端部が後述するように湾曲
される湾曲部4となっている。また、カテーテル1の基
端部は図示しない操作部へと接続されている。
第3図に示すように、カテーテル1の内部チューブ2
は、その内部に処置具等を挿通できるチャンネル13を有
している。また、内部チューブ2の外周には、4つの突
起部5…が、周方向に互いにほぼ90°の角度間隔をおい
て、内部チューブ2の軸方向に沿って突条に形成されて
いる。
前記各突起部5…の長手方向途中にはその先端部を一
部切欠いた切欠部6…がそれぞれ形成されている。これ
ら各切欠部6…より先端側の各突起部5…間に形成され
る各凹部15にはそれぞれ加熱する収縮するよう形状記憶
加工されたSMAワイヤ7…が配置されており、これら切
欠部6…より先端側である部位が、前述したカテーテル
1の湾曲可能な湾曲部4となっている。
各SMAワイヤ7…は、突起部5…の先端で引掛けて折
返されており、折返されたワイヤはそれぞれ突起部5の
側面に沿って接し、内部チューブ2の基端側へと伸びて
いる。
また、各切欠部6…より基端側の各突起部5…にはそ
れぞれ、カテーテル1の中途部に設けられた分岐部8か
ら接続ケーブル9を介して通電制御部10に接続された2
本の通電用リード線11,11が配置されており、これら2
本の通電用リード線11,11は、突起部5に沿って内部チ
ューブ2の先端側へと伸びている。
そして、内部チューブ2の基端側へ伸びた前記SMAワ
イヤ7と内部チューブ2の先端側へ伸びた前記2本のリ
ード線11,11は、それぞれの端部を各切欠部6内に配置
された2つの連結部12,12によって連結され,かつ互い
に電気的導通状態となっている。
第2図に示すように、カテーテル1は、上記構成の内
部チューブ2の外周に外部チューブ3を、その先端が内
部チューブ2の先端を越えるように、被嵌して設けるこ
とによって構成される。そして、内部チューブ2の先端
から外部チューブ3の先端にかけての空間に、内部チュ
ーブ2のチャンネル13の内径と同径の孔を有するリング
状の封止部14を嵌合することによって、外部との電気的
絶縁を確保する。また、内部チューブ2のチャンネル13
の先端は外部に開口してある。さらに、この封止部14を
外部チューブ3と内部チューブ2に対して、これらチュ
ーブと同種の材料、たとえば、シリコン樹脂、ポリウレ
タン、ポリエチレン、テフロン等で接着または溶着する
ことにより、封止部14を固定するとともに、内部チュー
ブ2を外部チューブ3に固定している。
したがって、内部チューブ2は、その4つの突起部5
…を外部チューブ3内面に接触させることによって、こ
れら突起部5…によって形成された凹部15…と外部チュ
ーブ3との間で、SMAワイヤ7…を収容する空隙部16…
を形成するとともに、外部チューブ3内に収容される。
また、これによって、前記連結部12…も突起部5…の前
記切欠部6…内に保持される。
なお、各切欠部6…に配置された2つの連結部12,12
は、その外周に絶縁コーティングを施すか、もしくは連
結部12,12同志の軸方向の位置をずらすなどして、互い
に絶縁されている。
また、前記通電制御部10は、カテーテル1の湾曲部4
の湾曲量に応じてSMAワイヤ7に通電する電流の量を制
御することができるようになっている。
ところで、前記SMAワイヤ7は、Ti-Ni系合金で形成さ
れた、加熱したり冷却したりすることによって伸縮変形
する2方向性を有するもので、その変態温度は、Af
(マルテンサイトからオーステナイトへの変態が終了す
る温度)が60〜80°、Mf点(オーステナイトからマルテ
ンサイトへの変態が終了する温度)が40〜50℃のものが
好ましい。例えば、(株)トキ・コーポレーション製の
商品名「バイオメタル」が好適である。また、SMAワイ
ヤ7は、その外径がほぼ0.1〜0.3mm、たとえばφ0.15mm
のものである。
実験によれば、低温側でワイヤ長l0mmとすると、高
温側でl1mmとなり、その差Δlmm=|l1−l0|mmがスト
ロークとして取り出せるものが好適であることが確認さ
れている。
また、SMAワイヤ7を加熱するための通電は、定電圧
駆動、定電流駆動のいずれでもよいが、好ましくは、PW
M(パルス幅変調)通電加熱を行ない、デューティ比の
コントロールによってSMAワイヤ7の加熱コントロール
を実施し、湾曲量制御を行なうことが望ましい。この場
合、電圧印加の休止時間(デューティの合間)に、SMA
ワイヤ7の抵抗値変化を検出して、一定抵抗値を得るよ
うにデューティをコントロールするフィードバック制御
を行なってもよい。
一方、SMAワイヤ7と通電用リード線11との接続は、
前述したように、連結部12にて行なわれるが、その連結
手段の一例を第5図ないし第7図を参照しつつ説明す
る。
第5図に示すように、外周に切欠部17,17を有する連
結部12としての真鍮製のパイプ18の一方から、第6図に
示すように、SMAワイヤ7をパイプ18内に挿入した後、
これを手前の切欠部17から外部へ導出し、再び残りの切
欠部17よりパイプ18内に挿入した後、パイプ18の他方か
らパイプ18内に挿入した通電用リード線11に重ね、第6
図の矢印の向きに押し潰してパイプ18の両端をかしめる
ことによって、SMAワイヤ7と通電用リード線11とを機
械的に固定し、電気的に導通状態とする。
なお、第7図に示すように、SMAワイヤ7を切欠部17,
17に対してループ状に通し、上記のごとく、かしめて固
定してもよい。
このように、上記2つの方法による方が、単純にSMA
ワイヤ7とリード線11をパイプ18内に挿通してパイプ18
外周よりかしめるよりも、両線の引張りにより脱落する
限界力量が向上するため、SMAワイヤ7と通電用リード
線11の両線が連結部12より外れにくく有益である。ま
た、導通性をより一層確実なものとするため、このパイ
プ18上から半田を流してもよい。
つぎに、上記構成の医療用チューブとしてのカテーテ
ル1の湾曲部4が湾曲する際の動作について説明する。
まず、湾曲させたい方向に対応する特定のSMAワイヤ
7に対して、たとえばPWM通電によって電圧を印加し、
その湾曲ワイヤ7を加熱させる。
しかして、この湾曲ワイヤ7がその変態温度以上に加
熱されると、その長さが収縮し、記憶形状に復元する。
無論、他のSMAワイヤ7は常温時の状態を維持し、その
長さは収縮しない。
さらに、湾曲ワイヤ7は突起部5の先端に引掛けられ
ているとともに、切欠部6内に保持された連結部12がこ
の湾曲ワイヤ7の固定部として働いている。
したがって、湾曲ワイヤ7はその収縮とともに湾曲さ
せたい方向に対応する突起部5の先端を引張り、カテー
テル1をその引張り方向に湾曲させる。
また、カテーテル1の湾曲部4を元のストレートな形
状に戻す場合には、前記湾曲ワイヤ7への通電を停止す
ることによって、湾曲ワイヤ7を低温相に戻し、その長
さを伸長させればよい。これによってカテーテル1の湾
曲部4は、内部チューブ2と外部チューブ3の弾性によ
り、元のストレートな形状に戻る。なお、強制的に湾曲
ワイヤ7と反対側のSMAワイヤ7を通電加熱して収縮さ
せ、湾曲ワイヤ7を湾曲方向と反対の方向へ引張ること
によって、カテーテル1の湾曲部4を元のストレートな
形状に戻してもよい。
したがって、上記構成の医療用チューブとしてのカテ
ーテル1は、内部チューブ2外周の凹部15に第3図のご
とくSMAワイヤ7を装着した上で、外部チューブを被嵌
することによって構成されるため、その組立は従来に比
べ極めて簡単である。
また、上記カテーテル1は、連結部12を内部チューブ
2の突起部5に設けた切欠部6内に配置している。した
がって、SMAワイヤ7の加熱収縮時、連結部12は、切欠
部6内に引っ掛かり抜け出さないため、SMAワイヤ7の
固定部に相当する効果を生む。したがって、SMAワイヤ
7は、突起部5の先端を引張り、カテーテル1の湾曲部
4を湾曲させることとなる。また、このことは、言い換
えれば、連結部12が切欠部6に配置されるだけで足りる
ため、カテーテル1の組立性向上に寄与することができ
るといえる。
さらに、上記カテーテル1は、SMAワイヤを、前記連
結部12との関係で、突起部5の先端に引っ掛けて突起部
5に沿って凹部15内に配置したので、別個にSMAワイヤ
7の固定部を設ける必要がないとともに、SMAワイヤの
挿通の必要性もないため、その組立が簡単となる。
なお、突起部5は、SMAワイヤ7同志およびSMAワイヤ
7とリード線11との絶縁を確保できるという作用効果も
有する。
また、上記カテーテル1は、内部チューブ2外周の凹
部15と外部チューブ3とによって形成される空隙部16に
SMAワイヤ7を配置する構成をとっているが、このこと
は同時に、SMAワイヤ7の加熱収縮時の動きを可能とす
るスペースを形成していることにもなる。したがって、
カテーテル1は、その空隙部16がSMAワイヤ7の加熱収
縮動作を妨げる機械的抵抗を小さくすることによって湾
曲部分が減少することを防止するため、SMAワイヤ7の
良好な湾曲動作を実現することができる。さらに、この
空隙部16のクリアランスは有効に取られているため、SM
Aワイヤ7の加熱停止後の放熱特性を向上させるととも
に、カテーテル1の湾曲部4の湾曲速度を向上させるこ
とができる。
なお、本実施例において、外部チューブ3は、内部チ
ューブ2に被嵌されているが、内部チューブ2に被覆し
ていもよい。
第8図は本考案の第2の実施例を示したものである。
本実施例の医療用チューブとしてのカテーテル19は、
第1の実施例のカテーテル1の内部チューブ2の外周に
形成された突起部5の数を3つとして、3方向湾曲とし
たものである。そして、これら3つの突起部5…は、内
部チューブ20の外周に、周方向に互いにほぼ120°の角
度間隔をおいて、内部チューブ20の軸方向に沿って形成
されている。
なお、それ以外の構成、作用効果は第1の実施例と同
様である。
第9図は本考案の第3の実施例を示したものである。
本実施例の医療用チューブとしてのカテーテル21は、
第2の実施例のカテーテル19の内部チューブ20の内孔
に、イメージガイドファイバ23とライトガイドファイバ
22と同心的に配設して、内視鏡の湾曲機構に適用したも
のである。それ以外の構成、作用効果は第2の実施例と
同様である。
第10図は本考案の第4の実施例を示したものである。
本実施例の医療用チューブとしてのカテーテル24は、
内部チューブ25を有し、この内部チューブ25の外周に、
4つの凹部26…が、周方向に互いにほぼ90°の角度間隔
をおいて、内部チューブ25の軸方向に沿って形成されて
いる。そして、これら凹部26…によって形成された突起
部27…に、第1の実施例と同様、この突起部27を一部切
欠いた切欠部を設けて、ここに連結部を配置し、SMAワ
イヤ7を装着して、内部チューブ25の外周に外部チュー
ブ3を被覆または被嵌したものである。なお、それ以外
の構成は、第1の実施例と同様である。
したがって、上記構成のカテーテル24によれば、第1
の実施例と同様の作用効果が得られるとともに、内部チ
ューブ25の突起部27と外部チューブ3の内面との接触面
積が第1の実施例に比べて大きいため、外部チューブ3
の陥没が少ないという効果も得ることができる。
第11図は本考案の第5の実施例を示したものである。
本実施例の医療用チューブとしてのカテーテル28は、
内部チューブ29を有し、この内部チューブ29の外周に、
8つの凹部30…が、周方向に互いにほぼ45°の角度間隔
をおいて、内部チューブ29の軸方向に沿って形成されて
いる。そして、これら凹部30…によって形成された突起
部31…の一つ置きに、一部切欠いた切欠部を設けて、こ
こに連結部を配置し、第4の実施例と同様、SMAワイヤ
7を装着して、内部チューブ29の外周に外部チューブ3
を被覆または被嵌したものである。なお、それ以外の構
成は、第4の実施例と同様である。
したがって、上記構成のカテーテル28によれば、第4
の実施例と同様の作用効果が得られるとともに、各SMA
ワイヤ7…間に突起部31…が区画用壁として配置されて
いるため、各SMAワイヤ7…間のショートを完全に防止
することができる。
第12図は本考案の第6の実施例を示したものである。
本実施例の医療用チューブとしてのカテーテルは、上
記各実施例と同様、内部チューブを有するが、本実施例
の内部チューブ32は、上述したと同様に外周に凹部を形
成した第1のチューブ33からなり、さらにこの基端側に
は第2のチューブ34が配置されている。
第1のチューブ33の外周には、第2の実施例と同様、
3つの突起部5…が、周方向に互いにほぼ120°の角度
間隔をおいて、第1のチューブ33の軸方向に沿って形成
されており、これら突起部5…にはSMAワイヤ7…が配
置されており、これらSMAワイヤ7…はそれぞれの突起
部5の先端で引掛けて折返され、折返されたワイヤはそ
れぞれ突起部5に沿って内部チューブ32の基端側へと伸
びている。したがって、この第1のチューブ33は、SMA
ワイヤ7が配設されることによって湾曲可能なカテーテ
ルの湾曲部となっている。
また、第2のチューブ34は、第1のチューブ33との間
に連結部12…を配置して、この連結部12のすぐ後部に配
置されている。そして、この第2のチューブ34の内部に
は、通電制御部10に接続された通電用リード線11…が挿
通されるリード線挿通孔35…が設けられており、これら
リード線挿通孔35…を挿通された通電用リード線11…の
端部が前記連結部12…に接続されるとともに、基端側へ
伸びた前記各SMAワイヤ7…の両端も、この連結部12…
に接続されて、SMAワイヤ7と通電用リード線11とは電
気的導通状態となっている。さらに、第1のチューブ33
と第2のチューブ34の外周に、これら2つのチューブ3
3,34を一体として、図示しない外部チューブが被嵌また
は被覆される。
したがって、上記構成のカテーテルによれば、第2の
実施例と略同様の作用効果が得られるとともに、連結部
12…が第1のチューブ33と第2のチューブ34の間に配置
されて係止されるため連結部12…の固定が上記各実施例
に比べ、一層確実なものとなる。
第13図ないし第14図は本考案の第7の実施例を示した
ものである。
本実施例の医療用チューブとしてのカテーテル36は、
内部チューブ37を有し、この内部チューブ37の外周に
は、板状の形状記憶合金であるSMA板38を配置する2つ
の溝39,39と、通電用リード線11を配置する2つの凹部4
0,40が形成されている。
SMA板38を配置する2つの溝39,39は、周方向に互いに
ほぼ180°の角度間隔をおいて、内部チューブ37の軸方
向に沿って形成されており、また、通電用リード線11を
配置する2つの凹部40,40はそれぞれ、前記2つの溝39,
39と周方向にほぼ90°の角度間隔をおいて、内部チュー
ブ37の軸方向に沿って形成されている。
前記2つの溝39,39の先端部にはそれぞれ、カテーテ
ル36の外部方向に湾曲する形状を記憶したSMA板38が配
置されており、各SMA板38の両端には図示しない通電制
御部に接続された通電用リード線11が接続されている。
このうちSMA板38の先端に接続された各リード線11は、
前記2つの溝39,39と凹部40,40の間に形成された突起部
41の先端に引掛けられて折り返され、互いに異なる凹部
40に配置された通電制御部へと接続されている。また、
SMA板38の後端に接続されたリード線11は溝39内を通っ
て、通電制御部へと接続されている。そして、カテーテ
ル36は、上記構成をなした内部チューブ37の外周に外部
チューブ3を被覆または被嵌して構成されている。それ
以外の構成は、第1の実施例と同様である。
したがって、上記構成のカテーテル36を湾曲させる場
合は、湾曲方向に対応するSMA板38をリード線11を介し
て通電加熱すればよい。これによって、SMA板38は、湾
曲形状に復元され、カテーテル36を湾曲することができ
る。また、カテーテル36をストレートな形状に戻す場合
には、湾曲したSMA板38への通電を停止してSMA板38をス
トレート形状に戻すか、あるいは、強制的に、湾曲した
SMA板38と反対側のSMA板38を通電加熱して、湾曲したSM
A板38を湾曲方向と反対方向へ引張ればよい。
よって、上記構成のカテーテル36は、前述した他の実
施例と同様、その組立性が従来よりも向上するだけでな
く、SMA板38は、これが収容配置される溝39内で十分な
クリアランスを確保でき、湾曲時のすべり性を十分確保
することができる。
なお、本考案は上記実施例のものに限定されるもので
はなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施でき
ることは言うまでもない。
たとえば、SMAの加熱手段にあっては、SMA部材が配置
された凹部に温水等を流すことによってSMA部材を加熱
したり、また、SMA部材の凹部での配設手段にあって
は、第1の実施例のようにSMAワイヤを突起の先端に引
っ掛けて折り返すのではなく、2本の各SMAワイヤの先
端を突起部の先端に固定して、前記2本のSMAワイヤの
それぞれを突起部の両側面に沿ってはわせるなど種々の
方法が考えられる。さらに、内部チューブの被装手段に
あっては、上記各実施例のような外部チューブを被嵌す
るのではなく、SMA部材が配設された凹部に対して、単
に外装部材を埋め込むだけでもよい。
[考案の効果] 以上説明したように本考案によれば、以下に示すよう
な効果を奏する。すなわち、内部チューブの外周に形成
された凹部に形状記憶合金部材を配設した上で、前記内
部チューブの外側から外部チューブ等の外装部材を被装
して医療用チューブを構成しているため、その組み立て
は従来に比べ極めて簡単である。
また、医療用チューブを組立てる際、形状記憶合金部
材をこのチューブ内へと挿通していく必要性がないた
め、形状記憶合金部材を曲折あるいは損傷させることが
ない。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第7図は本考案の第1の実施例を示し、第
1図はカテーテルの正面図、第2図は第1図中A−A線
に沿う断面図、第3図は第1図のカテーテルを構成する
SMAワイヤ等が装着された内部チューブの斜視図、第4
図は通電制御部に接続された第1図のカテーテルの概略
図、第5図はSMAワイヤとリード線とを接続する連結部
としての一例を示す真鍮性のパイプの概略図、第6図は
SMAワイヤとリード線とを挿通した第5図に示す真鍮性
のパイプの側面図、第7図は第6図においてSMAワイヤ
をループ状に挿通した場合における第5図に示す真鍮性
のパイプの側面図、第8図は本考案の第2の実施例を示
すカテーテルの正面図、第9図は本考案の第3の実施例
を示すカテーテルの正面図、第10図は本考案の第4の実
施例を示すカテーテルの正面図、第11図は本考案の第5
の実施例を示すカテーテルの正面図、第12図は本考案の
第6の実施例であるカテーテルを構成するSMAワイヤ等
が装着された内部チューブの斜視図、第13図ないし第14
図は本考案の第7の実施例を示し、第13図はカテーテル
の正面図、第14図は第13図のカテーテルの縦断面図であ
る。 1,19,21,24,28,36……カテーテル、2,20,25,29,32,37…
…内部チューブ、3……外部チューブ、5,27,31,41……
突起部、7……SMAワイヤ、10……通電制御部、11……
通電用リード線、12……連結部、15,26,30,40……凹
部、38……SMA板、39……溝。

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】形状を記憶させた形状記憶合金からなる部
    材を配設して湾曲動作を行なう医療用チューブにおい
    て、その外周の軸方向に沿って凹凸部を形成するととも
    に前記凹部に形状記憶合金からなる部材を配設した内部
    チューブと、この内部チューブの少なくとも前記形状記
    憶合金からなる部材を配設した凹部を被装する外装部材
    と、前記形状記憶合金からなる部材への加熱手段とを具
    備したことを特徴とする医療用チューブ。
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