JP2501958B2 - 閉鎖式生態学的システムの圧力補整装置及び同システム並びにその圧力補整方法 - Google Patents

閉鎖式生態学的システムの圧力補整装置及び同システム並びにその圧力補整方法

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JP2501958B2
JP2501958B2 JP3021970A JP2197091A JP2501958B2 JP 2501958 B2 JP2501958 B2 JP 2501958B2 JP 3021970 A JP3021970 A JP 3021970A JP 2197091 A JP2197091 A JP 2197091A JP 2501958 B2 JP2501958 B2 JP 2501958B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は閉鎖式生態学的システ
ムのための圧力補整装置、特に、物質移動に関する限
り、地球環境から完全に隔離された居住者をも含む閉鎖
システムに係わる。このシステムはエネルギー及び情
報の伝達に関しては開放されている。閉鎖式生態学的シ
ステムは居住者の生命維持を確保すると共に、内側及
び外側間の圧力差が一定に維持された安定した環境を実
現すべく運営されるものである。
【0002】
【発明の背景】地球自体は微生物、植物、及び人間を
含む動物が多少の差こそあれ恒常的な状態で生存し、
物質が絶えずリサイクルされる有限の資源である1つの
生活圏である。太陽光線の形で連続的なエネルギー入力
が行われる。地球を取巻く大気圏に対する物質得失量
は微々たるものである。即ち、地球は閉鎖された生態
学的システムまたは生活圏である。地球は土壌、海
洋、大気、バイオマスなどの間で物質を絶えずリサイク
ルするが、大気中の二酸化炭素濃度の増大や、いわゆる
“オゾン層破壊”の、未だ解明されていない種々の影
響が示唆しているように、諸条件に変化が起こっている
と考えられる。
【0003】諸条件の相互作用を研究し、我々の環境を
制御する技術を開発するためには、地球という名の生活
圏の模型を構築する必要がある。このような実験は
球環境と実験自体との間で物質交換が起こる地球上の
オープンシステムでは不可能でないまでも困難である。
従って、地球環境との物質交換が起こらないように完全
閉鎖されたシステムを提供しなければならない。ま
た、必要に応じて条件を変化させることのできる閉鎖シ
ステム内で制御したり、科学的研究を行うためには
この小型生活圏内に人を居住させる必要がある。
【0004】システム内に人が居住する閉鎖システムで
あるためには、長期にって健康を維持するためのバラ
ンスのれた食事が提供されるだけでなく、有意義な学
術研究を行うのに必要な長い期間にって閉鎖シス
テムが定常な状態に維持されるように炭素、酸
素、窒素、その他の栄養物、水などの閉サイクルを確立
しなければならない。
【0005】そこで、アメリカ合衆国アリゾナに州バイ
オスフェア2(Biosphere2)と呼ばれる完全閉鎖式生
態学的システムを建設中である。このシステムは物質
移動が起こらないように不透過殻体によって約1ヘク
タールの土地と 142,000m3の地球環境から隔離された
空間をすっぽり囲むというものである。殻体の地上部分
太陽光線を受けるため透明である。閉鎖システムに
は空気エネルギーが供給され、必要に応じてシステムへ
熱を供給するが、逆にシステムから熱を奪うこともでき
る。即ち、このバイオスフェア2閉鎖システムは物質
に対しては閉鎖されているが、エネルギーについては開
放的である。有意義な研究が行われるように、情報伝
達に関しても常時開放されている。
【0006】地球の大気圧は多種多様な要因に従って変
化するが、地球の引力と大気の質量が不変であるから、
限られた範囲内では変動しない。局部的な温度変化や大
気密度変化が起こっても、忽ち他の局部域へ消散してし
まう。
【0007】バイオスフェア2は比較的小さい完全気
密姓の閉鎖システムであるから、地球という生活圏と
も、通常建築による囲いとも著しく異なる。通常の建築
物では、内部の空気を加熱したり冷却したり、いは湿
度調節したりすると、その結果として大気の膨脹した
分または収縮した分が建物の外へ漏れるかまたは内部
へ空気を吸込むことになる。このような場合には、漏れ
が圧力をゆっくりと平衡させるから、建物の内と外の間
はっきりした圧力差は生じない。バイオスフェア2
は閉鎖構造であるから、漏れは起こらない。従って、通
常の建物が必要とするよりは、遥かに高い強度で構築し
ない限り、圧力差が構造を破裂させるかまたは押し
してしまう。
【0008】バイオスフェア2は圧力を平衡させる
“ラング(肺)”を組込むことによってこのような危
険な力を回避するように設計されている。このラング
バイオスフェア2の内側における温度及び/または
湿度またはバイオスフェア2の外側における大気圧の変
化に呼応してその容積を変えることができる閉鎖シス
テムの一部分である。ラングの可動部分の重量がバイ
オスフェア2の内側における正圧を制御することによ
内側にっての漏れを防止する。原理的には必要
な総容積さえ確保されるならラングの数は1つでも2
つ以上でもよいが、ラングを2つ使用することによっ
所要の可変容積が得られる。
【0009】
【発明の概要】上記の問題を解決する装置は未だ開発さ
れていない。本発明は閉鎖式生態学的システムと、こ
に有用な圧力補整装置及び圧力補整方法を提供する。
に詳しくは、本発明は第1及び第2圧力域、好まし
くは地球大気とバイオスフェア2との間に組込むこと
により、れの圧力域の条件に変化が起こってもこれ
ら両圧力域の間に比較的一定した圧力差を維持する圧
力補整ラング装置を提供する。
【0010】このラングは第1及び第2圧力域間に可
撓性膜を有し、この膜は、その周縁を支持、密封され
両圧力域間における流体の移動を防止する。圧力差
が小さければ、撓むだけで膜は流体容積差を補整す
る。即ち、膜の可撓性が両圧力域間の流体圧力差の著し
い変化を防止する。膜は少なくとも全システムの不透過
性と同程度に流体不透過性である。ラングはまた膜に
よって周縁を密封、支持された水平な非可撓性のパン
をも含む。一方の開放圧力域である地球大気はパンよ
りも上方の領域に対して開放されており、他方の閉鎖圧
力域であるバイオスフェア2はパンよりも下方の領域
に対して開放されている。引力に抗してパンの重量を支
え、パンの降下を制限するがパンの上昇は制限しない
第2圧力域の容積を変化させることにより、両圧力
域間の圧力差を制限する手段を設ける。
【0011】ラングはまた、膜を第1圧力域から部分的
にシールする風雨カバーを含み、さらに、第1圧力域と
膜との間にあって膜の第1圧力域側の流体圧を調節す
る流体ポンプをも含む。第2圧力域がダクトを介して膜
とつながるようにラングを第2圧力域の主要部分から
物理的に分離するのが好ましい。好ましい実施例では、
第2圧力域が人間の居住区であり、この居住区内の圧力
補整された流体が人間の呼吸する空気である。膜と居
住域主要部分を結ぶ通路は居住者が膜にアクセスする
際に利用できる広い空気ダクトを兼ねる。
【0012】膜の表面は、略円環面の一部に相当する。
し、パンが上下限位置間を移動する際に膜に大きい
円周方向引張りが作用しない程度に環状面から逸脱させ
てある。
【0013】
【実施例】閉鎖式生態学的システムであるバイオスフェ
ア2の主要構造20は図1に示すように、ゆるやかな
山腹にコンクリート基礎を有し、コンクリート基礎上
ガラスをめ込められた鋼管から成る空間フレーム
21が建設されている。基礎はそのコンクリートに溶接
され、漏れ試験を経たステンレススチール製シース
込まれ、基礎を通して空気、水またはその他の物質が移
動するのを防いでいる。地上構造の大部分はガラス壁
でカバーされ、継ぎ目は、総てシールされている。ガラ
スは基礎中のステンレススチール製シースによって
シールされているから、閉鎖式生態学的システムの内部
地球環境の間で空気またはその他の物質が移動
することはない。
【0014】このシステムは外気圧よりも高い約15
00ダイン/cm2 の圧力で運営されるように構成されて
いる。2基の大型可変容量圧力補整ラング(またはアキ
ュムレータ)28,30が地下ダクト40を介して主要
構造20の内部と接続し、周囲圧変化、温度変化などを
して閉鎖システム内の圧力を外気圧と平衡させる。
【0015】主要構造20には3つの重要部分がある。
第1は約 0.6ヘクターに及ぶ細長い原野モジュー
2、第2はその一方の側に位置する集中農耕モジュ
ール23であり、原野モジュール22に対して開放され
ている。第3は集中農耕モジュールの一方の側に位置
する閉鎖式生態学的システム内で生活する人畜の居住区
24である。農耕、制御、保守などのため居住者がシ
ステム内全域で行動できることはうまでもない。
【0016】本発明の理解に必要ではないので人の居
住区、各種研究室や作業室、複雑な地下ポンプ、ファ
ン、倉庫などの詳細は図示しなかった。
【0017】閉鎖式生態学的システムの最も広大な部分
を形成する原野バイオマスは丘の上端に高さが約2
6m、床面積1900m2 のピラミット形空間フレーム
構造26を有し、ここにはコンデンサコイル及びスプ
レイによって湿度を維持されている熱帯雨林、断崖上の
サバンナ、塩水沼湖、淡水沼湖、及び海洋がある。
【0018】サバンナ及び低木林は断面が台形で天
井が扁平に近いガラス張り空間フレームモジュール34
内に収容される。砂漠バイオームは原野モジュール2
2の最も低い位置にあるピラミット形空間フレームモジ
ュール36に収容されている。原野生物群系の温度は
大抵の砂漠地帯よりも高いから、砂漠バイオームに栽培
するため選択される植物は降雨量は少ないが湿度
い、霧の多い沿岸砂漠に多く見られる植物である。
【0019】図2は圧力補整ラング30を上方から示
横断平面図である。即ち、ラング30のフロア平面図
を示しており、砂漠バイオームの収容された空間フレー
ムモジュール36との接続態様をも示す。気密ダクト4
0が砂漠バイオームの内部から圧力補整ラング30の
内部に至る空気ダクトを形成している。このダクトは地
下パイプであり、内部を人が歩行できる例えば約 2.5m
の直径を有する。従って、バイオスフェア2の居住者
密閉システムから出なくても、圧力補整ラング30
内側の修理を行うことができる。パイプを地下に埋
没することにより温度変動及び風雨による損傷を極力
防ぐことができる。
【0020】アクセスロード42が圧力補整ラング30
を囲み、メインアクセスロード44と接続しているか
ら、保守用の車輌が圧力補整ラング30に達することが
できる。外側風雨カバー46がラング30全体をカバー
している。風雨カバー46はドーム形の(図1)支柱
のない金属構造である。風雨カバー46内に設けたファ
ン72を利用して風雨カバー内の気圧を操作できる程
度の気密性を具えることが好ましいが、厳密な意味で
気密性でなくてもよい。また、風雨カバー46金属
構造に密封された窓を含むことが望ましい。この窓によ
って内部を照明したり、見学者が観察できるからであ
る。バイオスフェア2の場合、2基の圧力補整ラングを
使用し、夫々の膜の直径を48mとする。なお、構造の
大小に応じてラングの数、寸法を適宜選択すればよい。
【0021】ラング30の作用部は風雨カバー46に
囲まれ保護されている。主要作用部は、圧力補整ラング
30の内側から外側へ空気が流出するのを防止する障壁
である。障壁は環状壁50によって支持された可撓性
の膜48、及び周縁56に配列された一連の支持ポスト
54によって支持された金属製パン52を含む。パン
環状壁50に固定され、シールされている膜に固
定され、シールされている。膜とパンは協働してダク
ト40内の環境を風雨カバー46内の環境から完全にシ
ールする。図示の実施例におけるパンは直径が約28m
であり、膜48とパン52とを合わせた外径は約47.8m
となる48半球状を呈しパン のエッジと囲
壁との間の幅10mのギャップを閉鎖する。
【0022】パン52は補強アルミニウムで形成するこ
とが好ましい。パン52の構成については図6乃至図
9に関連して詳しく説明する。幅13.5mの膜48
層ポリエステルで補強し、気密性を高めるためのコーテ
ィングを施した厚さ16mmの可撓材で形成するのが好ま
しく、商品名“HYPALON”で市販されているよう
なクロロスルホン化ポリエチレンが好ましい。膜48
重量は約 2.2kg/m2であり、そのうち約140gは
補強材である。図示した実施例の場合、膜が480ニュ
ートン/cm(幅)の引張強度を具えれば充分であると考
えられる。
【0023】この圧力補整構造を“ラング(肺)”と呼
称するが、動物の肺と異なり、ラングの内側と外側と
の間に物質の移動は起こらない。バイオスフェア2の場
合、内側が外側から完全にシールされるように不透過膜
を使用する。“ラング”は閉鎖システムの容積を変化さ
せることによって閉鎖システムと外気との間に所定圧
力差を維持する手段として作用する。
【0024】この実施例におけるラング30の構造は
たまたま斜面に建設されているが、床面及びパン52
基本的に水平である。擁壁58はアクセスロード42
を土砂に埋もれないように保護する一方、風雨カバー4
6を傾斜面から保護する。風雨カバー46にはドアを
通る6m幅のランプ60があり、メインアクセスロード
44からラング30内へ資材を持込むことができる。
【0025】膜48の下方にはバイオスフェア2内で
利用される予備水を貯蔵するタンクとしての井戸62及
び排水め64がある。このラングの排水めは閉鎖
システムの最も低いレベルにあり、床面は排水め64
って傾斜している。従って、自然排水は排水
に水を戻す。スプリンクラーやその他の消火栓に給水す
るため、排水めに消火ポンプ(図示しない)が設置さ
れている。緊急時には、消火に使用された水は再び排水
めに戻されて再利用される。
【0026】環状壁50は48の全体を囲む観察及
び保守用通路66を含む。この通路は幅が1m足らず
であり、両端にアクセス梯子68がある。通路66を利
用すれば、人も資材も環状壁50上の膜に接近できる。
詳しくは図4及び5に関連して後述する。環状壁50
48の下の床面から約 7.3mの高さであるから、
48が完全にたるんでも床の高さまでたるむことは
ない。即ち、膜48は床よりも上方に懸架状態となり、
床をこすることはない。例えば、床上約20cmの位置に
とどまる。
【0027】図3(A)及び図3(B)は側方から見
前記圧力補整ラング30断面図である。図3
(A)は例えば低温のためシステム内の空気容積が比
較的小さい場合のラング30を示し、図3(B)は
部空気の容積が比較的大きい場合のラング30を示す。
図3(A)では、円板状金属製のパン52及び支持ポス
ト54が完全に床面に当接している。可撓膜48は
状壁50からパン52に至る通路の末端近くで弯曲して
いる。
【0028】図3(B)ではバイオスフェア2内の空
気容積が、システムの温度が太陽熱で上昇した場合に起
こるように著しく増大し、増大した空気容積がダクトを
流れてパン52及び膜48を下方から押上げている。図
3(B)ではパン52その移動上限、即ち、下限
位置よりも約14m上方に位置している。下方からの圧
力で膜48は外方へ弯曲している。図3(A)及び図3
(B)はラング30内に起こり得る内部容積の大きい
変化を示すものである。バイオスフェア2自体の壁が非
可撓性であるだけにこのように大きい容量が必要にな
る。気象条件によってバイオスフェア2の外側の気圧
が変化したり、バイオスフェア2内の温度及び湿度が変
化すると、ラングはバイオスフェア2の壁の安全を維持
する上で最も重要な圧力補整装置として作用する。
【0029】常態ではバイオスフェア2内の空気容積
パン52を上下限の中間位置に“浮動”させる程
度である。パン52単位面積当りで膜48よりも重
く、空気圧がパン52を床から浮上させると48
図3(B)に示すように、稍上向きにらむ。環状をし
ている48は対称であるから、パン52は常にラング
30の中心に位置する。下方の空気によるパン52の浮
力は小さいが、膜48はパンの重量を持上げるのに充分
な強度を具えている。
【0030】システム内に確保したい具体的な正圧範囲
に応じてパン52の設定重量が決定される。この重量
まったら、膜48の内側エッジに引張荷重がかかっ
ても48が裂けないようにパン52の直径を充分
大きく設定する。これらのパラメータがパン52の構
造特性を決定する。即ち、適正な重量を設定し、膜48
を保護するのに充分な直径を設定し、一定の幾何形状
を維持する構造形態を設定する。
【0031】環状壁50の頂部とパン52の縁との間
がる膜48の断面長さは前記両点を結ぶ直線より
は長いから、膜48図3(A)のようにパン52
が下限位置に来るたるみ位置と図3(B)のように
パン52が上限に来る位置との間で撓むことができる。
例えば、パン52が床面に当接している時、環状壁50
の中間高さとパン52の縁との間の直線距離は 11.35
mであるのに対して48の断面長さは13.565mであ
る。約 2.2mのゆとりがたるみを可能にし、圧力がパ
52を持上げ始める瞬間に(即ち、膜48に最大の応
力が加わる時点で)膜48の許容引張りを確保する。
【0032】パン52が床面から浮上して48
らむ”と、膜48環状壁50パン52と
間で、略円弧状の断面形状を呈する。これが膜48の引
張り力を平衡させる。完全にたるむと、膜48垂曲
線を呈する。膜48の面の半径方向長さは、パン52
床面に当接し、膜48を挟んで圧力差が全くない常態
48がたるんでも床面よりも高い位置までであ
り、床面をこすったりして損傷することがないように設
定されている。
【0033】膜48の形状は48如何なる位置を
占めても、膜48の破裂を招く円周方向フープ張力が発
生しないように(ラング30の中心から)膜48が充分
な円周を持つように計算される。たとえ膜48が引張り
えるのに充分な強度を具えていても、円周が不足な
ら、膜48が張った状態では、略半球状のれな
くなり、ラングの有効容積が低下することになる。
【0034】充分な円周とフープ応力の問題が起こるの
48とパン52が垂直方向に移動するのに伴なっ
48上のての点がパン52の中心線からの新
しい半径位置へ移動するからである。所与の点が中心線
から遠い半径位置に移動しても、この点における膜48
の円周はこの半径に対応する円を画くのに充分なゆと
りを持っていなければならない。
【0035】先ず、膜48に均一な圧力が作用するた
、凡ゆる位置における膜48の断面が円形を呈するも
のと仮定すると、夫々の位置、夫々の点に関してパン
52の中心から膜48上の各点までの半径を計算するこ
とができ、計算を繰返すことにより、パン52の作用範
囲内でのての垂直方向位置における膜48上の各点の
最大半径を算出することができる。
【0036】各点の最大半径から、膜48上の如何なる
点も、予め算出された最大半径に等しいパン52の中心
からの半径位置にあり、中心線から各点までの距離が弧
長に対応する最大半径に等しくなるように膜48の3次
元形状をレイアウトすることがてきる。この形状に設計
された膜48はパン52の垂直方向位置に応じて、夫々
異なる緊張円形帯状部分を持つ。膜48のその他の部分
、稍たるみ、場合によっては”を生ずることも
ある。このように、が生ずる方が48の全体にフ
ープ応力が加わるよりも好ましい。要するに、膜48
膨らんだ際に略半球形に近似してはいるが、パン52
位置に関係なく、円周不足のために起こる引張り応力を
回避できるように外周域を円環面とは異なるように形成
されている。
【0037】膜48の表面を半球面に近似させることに
よって、パン52が床面に着き、閉鎖システム内の空気
容積が48をその上限位置に支持するのに不充分な
容積となった時、パン52が着床し、膜がたるむことに
なる。これはシステムの総可変容積のうちの大きい部
分であり、総容積変化量の約 1/4 に相当する。即ち、
48がたるんだ状態とパン52まさに床面から
浮上しようとする時の膜の位置との間の容積変化量は
48がたるんでいる位置とパン52がその上限まで
浮上した時の膜の位置との間の総容積変化量の約 1/4
である。膜48がたるんでいる位置はシステムの正常
作用範囲外であり、例外的条件が発生した時のための予
備容積であることを表わしている。
【0038】構造内の圧力はパン52及び膜48の下
に広がる総面積にるパン52及び膜48の重量と、膜
48の周縁と囲壁との間の連結に起因する圧力に対する
寄与とによって決定される。膜48が浮揚すると、壁に
対して膜48が上向きの力を作用させる。この力の大き
さは壁に対する膜48の角度に応じて異なる。この力は
48が上限位置に来る時最大となり、膜48が下限位
置に来ると最小となる。この角度の影響は無視できない
要因であり、構造内の圧力はパン52がまさに床面か
ら浮上しようとする時に周囲圧よりも約1000ダイン
/cm2 (2 psf)高くなり、パン52が上限位置に来る
んど3000ダイン/cm2 (6 psf)となる。
し、この2つの値は極限値であり、常態における圧力範
囲は約1300乃至2000ダイン/cm2 である。パン
52が上下することで、夫々のラング30によって変位
させられる空気容積は実施例の場合21,000m3 以上で
ある。
【0039】システム内で空気クッション上にパン52
と膜48がこのように浮上することでバイオスフェア2
内に一定の圧力が、即ち、外気圧に対して一定の差圧
が維持される。パン52及び膜48の重量とラング30
内の面積は常時約1500ダイン/cm2 (3 psf)の
公称正圧をシステム内に維持することにより、漏れが起
こっても必ず外方にって漏れるように設定する。
【0040】バイオスフェア2内の圧力は風のため構
造の表面に加わる圧力が増大して空気が内側にって漏
れることがないように外気圧よりも充分高いレベルに
維持する。計算によれば、内側にって漏れが起こる
れがあるのは構造内の圧力が異常に低い常態で異常に
強い風圧下にある限られた領域だけである。
【0041】ガラス張りのバイオスフェア2構造とラン
30の膜48の下側とを結ぶダクト40通常の容
積変化に起因する空気流を、著しい圧力差を発生させず
に通過させるのに充分な広さを具えるが、(例えば大規
模なガラス破損により)バイオスフェア2に破局的なシ
ール損失が起こってもパン52が床に衝突して損傷す
ることがないように空気流をゆっくり通過させるのに
充分な狭さに設定されている。
【0042】パン52非可撓性の“ピストン”とし
て作用し、これを囲む膜48が上向きにらみ、パン
の高さに応じて数学的に計算できる容積の空気を囲
む。パン52の高さは容易に測定でき、これによって
バイオスフェア2システム内の空気容積を測定すること
ができる。システム内の環境に変化が起こると容積が変
化することはうまでもない。バイオスフェア2の全域
約100個の温度及び湿度センサーを配置すること
によりデータを出力させ、このデータから容積変化を
計算し、予期されるパン52の高さを求めることができ
る。この予期される高さを実際の高さと比較すればよ
い。経時的に気体容積をモニターし、パン52の位置ト
レンドを観察することにより、システムの壁に漏れが発
生しているかどうか、またはシステム内のバイオマスに
固定されている気体元素量の変化によって総気体容量
が著しく変化しているかどうかを判定することができ
る。
【0043】図3(A)及び図3(B)はダクト40
が膜48の下側へのアクセスを可能にすることをも示し
ている。このダクト40擁壁58、風雨カバー46
及び環状壁50のシール可能な開口を通って短い階段
70に至る。階段は環状壁50の内側に沿ってラング
全体を囲むフラットフロアに至る。常態において、パン
52及びその支持ポスト54は床面から浮上している
から、排水め及びパン52の下側へのアクセスが可能
である。
【0044】バイオスフェア2内の気圧はバイオスフ
ェア2の内部大気状態48及びパン52の重量、及
びシステム外部の気圧などの要因の組合わせによって決
定される。このうち、容易に制御できる要因は48
及びパン52の有効重量だけである。し、一旦構造が
建設されてしまうと、パン52及び膜48の重量を変え
るのは容易でない。圧力制御の幅をもっと広くしたけれ
ば、比較的軽いパン52を設けた上で、これに取外し自
在なバラストを付加すればよい。し、もっと好ましい
方法がある。
【0045】即ち、風雨カバー46にファン72を組込
む。し風雨カバーが外気と膜48及びパン52の外
側との間に然るべきシールを形成するなら、ファン7
2を利用することによって48の外側に作用するラ
ング30上部内の気圧を調整することができる。風雨カ
バーから空気をポンプアウトすることにより、パン52
及び膜48の上方の圧力を、従って、バイオスフェア2
内の圧力を低下させる。逆に風雨カバー46対し、
空気をポンプインすることにより、バイオスフェア2内
の気圧を増大させることができる。このようにして
ァン72はバイオスフェア2の内側と構造外側の地球気
圧との間の空気差圧の制御を可能にする。
【0046】バイオスフェア2の内側と外側との差圧が
比較的小さければこれに伴なう容積差も小さいから
パン52の高さ変化は小さい。上述したようにバイ
オスフェア2の内側と外側との公称差圧は約1500
ダイン/cm2 である。2つのパン52夫々約 7.5乃至
8cm移動するだけでこの過剰圧を打消すことができ
る。
【0047】バイオスフェア2には2つのラング2
8,30を設け、各ラングの風雨カバー46にファン7
2を組込む。各ラング内からのどちらかと云えば
滞ぎみの空気を閉鎖システムの主要部分内の空気と時々
混合することが望ましい。このためにはプッシュプル
方式でファンを作動させればよい。即ち、一方の膜48
の上の空気圧を増大させるように一方のファンを作動さ
せ、他方の膜48の上の空気圧を低下させるように
方のファンを作動させる。これにより一方のパン52
が下降し、他方のパン52が上昇するから、両ラングと
閉鎖システムの残りの部分との間で空気を移動させる
ことになる。ファンの動作を周期的に反転させることに
より両方の膜48を交互に上下させ、空気流を往復動
させることができる。両方の膜48の上の空気圧は
期的に増減されるから、バイオスフェア2の内側と外側
との正味圧力差はこのプツシュプル方式のポンピング
が行われている間大きく変化することはない。
【0048】大規模なシール効果損失に際してもファ
ンは普重な役割を果す。常態ではパン52及び膜48
重量が小さい正圧を作用させることによって、しガス
漏れがあってもこれをバイオスフェア2から押出す。
し、漏れが大きくなると、パン52及び膜48の移動
量が、忽ちラングの可変容積を超えてしまう。このよう
な事態になる前にファンを作動させることにより
52及び膜48の重量を補整して正圧を打消すの
充分なだけ風雨カバー46内の圧力を低下させればよ
い。即ち、バイオスフェア2内の圧力を調整して外側の
気圧に合わせることによってバイオスフェア2内から
地球大気への空気流を止めればよい。この場合、漏れが
起こるとすれば、漏れが固定されるまで起こる対流移動
だけである。
【0049】図4及び図5は図2,図3(A)及び図
3(B)に示した通路66及び梯子68を詳細に示す。
図4は環状壁50を囲む通路66を上方から示す。通
66の幅はその全長の大部分にり1mよりも
いが、梯子68の両側の踊り場プラットホーム80にお
いて広がって1mよりも広い幅となっている。従っ
梯子68から通路66へ向きを変える充分なゆとり
があり、梯子68と通路66との間を移動する際に
具や装置を置く場所が与えられる。梯子68を昇り降り
できるように床張りされていない梯子道83を除い
て、通路66はスチール格子82で床張りされている。
梯子68の両側の各踊り場プラットホーム80の縁端に
沿ってチェーンを延設することにより、格子66のため
床のギャップから人が落ちるのを防止する。また、通
66の全長にその外縁に沿ってハンドレール8
6を延設することにより格子82の縁端から人が落下
するのを防ぐ。環状壁50が格子82の内側縁と境を
接して人が膜48の上へ落下するのを防ぐ(図4)。
ハンドレール86床に取付けた一連の間隔を保つ支
柱88によって支持されている。支持ビーム90が通路
66の床を環状壁50に固定支持する。
【0050】膜48の中心に位置する金属パン52は
図示実施例の場合28mの直径を有する。パン52
48も圧力変化を補整しなければならないバイオスフ
ェア2の大きい容積に鑑み、大きくなければならない。
従って、金属製のパン52を単一の打抜きアルミ板から
形成するのは困難である。図6は金属製のパン52
詳細な平面図である。金属製のパン52多数の
部オーバラップするアルミ板92で形成されている。こ
れらのアルミ板はオーバラップ部分で溶接する。夫々
異なるサイズのアルミ板が使用され、図6の場合、垂直
方向に整列している継ぎ目は皆無である。これはパン
52の強度を高める上で有効であり、剪断応力が一連の
継ぎ目に伝播し難い、例えば、パン52の最も幅の広い
部分に近いアルミ板92Aは長さ 13.04mであるこ
とが好ましい。反対側のアルミ板92Bは 12.43mで
あることが好ましい。中央のアルミ板92Cは 11.52m
である。その真下のアルミ板92Dも 11.52mである
が、右の方へ位置が食い違っている。アルミ板92Dの
両側に位置するアルミ板92E,92Fは、夫々 12.74
mであり、従って、パンの縁端に近い継ぎ目は整列しな
い。
【0051】図6はパン52の内側やダクト40及
びバイオスフェア2へのアクセスを可能にする密封人道
91をも示す。人道の密封をけばバイオスフェア2
を外側環境に対して開放する結果になるから、緊急事態
が発生した時にだけ使用される。バイオスフェア2構造
の主要部分はバイオスフェア2へ入出しなければなら
ない緊急事態に備えたエアロックを備えている。
【0052】パン52の強度を放射状及び同心円状の補
強ネットワークによってに高めている。図7はこの
補強ネットワークを示すパン52の俯瞰図である。第1
に、半径方向に約 1.5mの間隔で一連の同心円補強材9
4A−94Fが配置されている。第2に、最も内側の同
心円補強材94Aから最も外側の同心円補強材94Fま
半径の全長にり一連の放射状補強材96a〜96
が配置され、前記同心円補強材と連結されている。第
3に、放射状補強材は中心から遠ざかるに従ってその間
隔が広がるから、4番目の、即ち、同心円補強材94D
とパン52のリム94に、外縁に近く、互いに間隔を保
つ放射状補強材の間に6本の弦状補強材100a
00fが配置されている。
【0053】これらの補強材は金属製のパン52の板
面に溶接された背の高いレールである。図8はパン5
2及び補強材98aの典型的な断面図である。垂直方向
みに対して最大の強度が得られるようにレールを
パン52に垂直に溶接してある。
【0054】数本の補強材が交差する場所の接合態様
もっと複雑である。図9は放射状補強材98
弦状補強材100aとの接合部を示す。弦状補強材
のレール部分102はパン52と放射状補強材98
との双方に溶接されている。パ52とは反対側のレー
ル102の縁端にはプレート104が溶接されており、
サイドブレース106がプレート104を放射状補強材
98kに固定している。
【0055】図2,図3(A)及び図3(B)に示した
支持ポスト54は弦状補強材の6つの接合部及びその
中間点においてパン52を支持する。従って、弦状補強
100a〜100fパン52を補強するだけでな
く、支持ポスト54の荷重をパン52の全面に配分す
る。支持ポスト54はバイオスフェア2が開放状態にあ
り、内側と外側の圧力が均衡した状態においてパン52
の重量を支える。
【0056】図10はパン52のリムに対して接線方
向に見た支持ポスト54の側面図である。主要脚110
がラング30の基礎に固定されており、この脚はパン
52の外縁を支持するための外側ガセット板112まで
直立している。外側ガセット板112は最外側リム9
5に溶接された垂直側面114と、パンの底面に溶接さ
れた傾斜頂面116とを有する。
【0057】支持ポスト54は主要脚110の基部
パン52との間に該脚を半径方向に安定させるた
め設けた斜め内側脚118をも含む。内側脚は弦状補
強材100b,100c(図7)の接合部108から半
径方向に張出している。即ち、この内側脚118は
径の全長にる放射状補強材96bの直下でパン52
に取付けられている。内側脚118は外縁または周縁
から約 1.5mの位置でパンと連結されている。
【0058】図11はパン52の外側から半径方向に
内方にって見た支持ポスト54である。ここでは
側脚118が主要脚110の陰にれている。支持ポス
54主要脚110基部の両側に取付けられた2本
の側方脚122を含む。側方脚122夫々外側ガ
セット板112と同様にパン52の最外側補強材94
Gの直ぐ内側に取付けられた側方ガセット板を有する。
側方脚122支持ポスト54を円周方向に安定させ
る。
【0059】図12は膜48とパン52との連結部を
詳細に示す断面図である。外側リム95は、略垂直な外
面120を画定する。膜48はその内周縁に一連の孔
を有し、一連のボルト124及びナット126により、
これらの孔を介してリム95の垂直面と側方脚122の
間にクランプされる。垂直外面120に沿って円周方向
に薄い、約1cmのシリコンシール剤128を塗布するこ
とにより48を気密シールする。例えばダウ・コ
ーニング社製の「#1200 Prime Coat 」を先ず下塗
りとして膜に塗り、次いで同じくダウ・コーニング社製
の「#732 RTV」シリコン接着剤を塗布して連結部
をシールすることが好ましい。
【0060】図13は膜48と環状壁50との連結部
を示す。図14は膜48の外縁の部分詳細図である。
環状壁50の内周縁全体にブラケット130を溶接す
る。このブラケット130内側に向いた垂直面13
2を有する。膜48とパン52の連結部と同様に、ナッ
ト136及びボルト138を利用し、膜48の孔を介し
て垂直面132とクランプ板134の間に膜48をクラ
ンプする。パン/膜連結部の場合と同様に、シリコンシ
ール剤140を帯状に塗布する。
【0061】膜48の外縁部は該外縁部に等間隔に設
けた可撓板144を介して48に取付けた一連のリ
フト突片142を含む。リフト突片142ボルト孔
146の列から約 1/3 m離れた位置にあり、可撓板1
44の長さは約 1/3 mである。膜48の全周には
48と同じ材質から成る約15cmの幅の帯が連続補強
帯148として固定されている。膜48をブラケット1
30にクランプするためのボルト孔146はこの補強
帯をも貫通し、補強帯148は膜48の裂断防止に寄
与するだけでなく、ボルトによって加えられる力を孔の
間に配分する作用をも果す。パン52に近い膜48の内
縁も同様であるが、リフト突片142は含まない。
し、必要に応じて設けてもよい。
【0062】本発明の圧力補整ラングの種々の構成要件
を以上に詳述したが、多様な変更を加え得ることはいう
までもない。開放環境と閉鎖環境の間に、または2つの
別々の閉鎖環境の間に圧力補整ラングを設けることによ
り、所要の圧力関係を維持することができる。圧力補整
の対象となる流体は地球大気及びバイオスフェア2の
場合のように空気でもよいがその他の流体でもよい。
例えば、閉鎖環境が海底に存在する場合、海底環境が海
水圧という形で第1圧力域となり、閉鎖環境が空気圧と
いう形で第2圧力域となる。
【0063】パンはその重量に作用する重力を利用する
ことによって圧力補整ラングにバイアスを組込むこと
を可能にする。両圧力域間の圧力差はパンの重量を調節
するか、ファンを利用するか、または例えばばねの
ような単純な機械的バイアスを含むその他の偏倚装置を
利用することによって平衡させることができる。本発明
の物理的構成及び第1,第2圧力域の細部は図示した実
施例とからなり異なる態様で実施できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】完全に閉鎖された生態学的システムであるバイ
オスフェア2を本発明の2基のラングと共に示す斜視図
である。
【図2】本発明に係るラングの1例を示す水平断面図で
ある。
【図3】図2の3−3線におけるラングの断面図であ
り、(A)はバイオスフェア2内の容積が収縮した時の
図、(B)はバイオスフェア2内の容積が膨脹した時の
図である。
【図4】本発明に係るラングを囲むアクセス通路の部分
平面図である。
【図5】図4のアクセス通路及び梯子、及びラング膜の
エッジシールを示す断面図である。
【図6】本発明に使用されるパンを構成する個々の金属
板を示す平面図である。
【図7】図6のパンの頂面に溶接される補強材を示す平
面図である。
【図8】図7の8−8線における補強材及びパンの断面
図である。
【図9】図7の9−9線における補強材とパンの接合部
の断面図である。
【図10】本発明においてパンを支持する支持ポスト及
びこれに支持されけるパンを示す側面図である。
【図11】図10に示した支持ポスト及びパンの正面図
である。
【図12】パンと膜との連結部を示す断面図である。
【図13】膜とこれを囲む環状壁との連結部を示す断面
図である。
【図14】膜の外縁部分を示す詳細図である。
【符号の説明】
20 主要構造 22 原野モジュール 23 農耕モジュール 24 居住区 28,30 圧力補整ラング 36 空間フレームモジュール 40 空気ダクト 46 外側風雨カバー 48 可撓性膜 50 環状壁 52 パン 54 支持ポスト 56 周縁

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 実質的に互いに隔離され、且つ互いに独
    立の開放環境と閉鎖環境の間で圧力を平衡させるため
    の、一方の側が閉鎖環境に向き、他方の側が開放環境に
    向いている環状の障壁を有する圧力補整装置であって、 前記障壁が半球状の剛性カバーににより囲まれており、
    該剛性カバーの内側で可撓膜によってシールされて
    いる水平に配置された内側剛性パン具備し前記開放
    環境と前記閉鎖環境との間には、空気が漏失移動するの
    を防ぐための、外側の前記剛性カバーと、前記障壁と、
    内側の前記可撓膜とによって構成されるシール機構を具
    ていることを特徴とする閉鎖式生態学的システムの圧
    力補整装置。
  2. 【請求項2】 実質的に互いに隔離され、且つ互いに独
    立の開放環境と閉鎖環境の間で圧力を平衡させるため
    の、一方の側が閉鎖環境に向き、他方の側が開放環境に
    向いている環状の障壁を有する圧力補整装置であって、 前記障壁が半球状の剛性カバーににより囲まれており、
    且つ該剛性カバーの内側で可撓膜によってシールされて
    いる水平に配置された内側の剛性パン具備し、前記開放
    環境と前記閉鎖環境との間には、空気が漏失移動するの
    を防ぐための、外側の前記剛性カバーと、前記障壁と、
    内側の前記可撓膜とによって構成されるシール機構を具
    えており、 前記障壁の重量が、該障壁を一方の環境に向かって引く
    ことにより、 一方の環境内の圧力を偏倚させることを特
    徴とする閉鎖式生態学的システムの圧力補整装置。
  3. 【請求項3】 前記剛性カバーが、前記障壁を開放環境
    からの風雨の影響から保護し、前記可撓膜を開放環境か
    ら部分的にシールする風雨カバーとして構成され前記
    障壁の開放環境側に作用する空気圧を調節するため開放
    環境と障壁との間にファンを設けてあることを特徴とす
    る請求項1または2の何れか一項に記載の閉鎖式生態学
    的システムの圧力補整装置。
  4. 【請求項4】 前記障壁の重量が、これを一方の環境に
    向かって引き、前記ファンが前記障壁の重量を支えるの
    に充分な障壁に作用する空気圧を低下させ得る容量を有
    することを特徴とする請求項3記載の閉鎖式生態学的シ
    ステムの圧力補整装置。
  5. 【請求項5】 前記可撓膜が、半球状に近い面を有する
    ことを特徴とする請求項1から4までの何れか1項に記
    載の閉鎖式生態学的システムの圧力補整装置。
  6. 【請求項6】 前記剛性パンが上下間の如何なる高さ
    にあっても、前記可撓膜の周りに円周方向の引張りが
    んど存在しないように前記可撓膜の面を半球面から充
    分に逸脱させるようにしたことを特徴とする請求項1か
    ら5までの何れか1項に記載の閉鎖式生態学的システム
    圧力補整装置。
  7. 【請求項7】 総合的に作用して内部に生育に適した
    環境を維持する各種有機体を含む閉鎖構造から成り、 閉鎖構造内側と外気との間の圧力差を一定に維持する圧
    力補整装置を内蔵する前記閉鎖構造と接続した閉鎖室
    と、前記 閉鎖構造内外の圧力差を変化させるため圧力補整
    装置の外側の空気圧を随意変化させる手段を具備してい
    ることを特徴とする閉鎖式生態学的システム。
  8. 【請求項8】 総合的に作用して、内部に生育に適した
    環境を維持する各種有機体を含む閉鎖構造から成り、 閉鎖構造内側と外気との間の圧力差を一定に維持する圧
    力補整装置を内蔵する前記閉鎖構造と接続した閉鎖室
    と、 前記閉鎖構造内外の圧力差を変化させるため、圧力補整
    装置の外側の空気圧を随意変化させる手段とを具備して
    おり、 前記 圧力補整装置の重量が、これを一方の環境に向かっ
    て引き、而も、前記空気圧を変化させる手段が、前記
    力補整装置の重量を支えるのに充分な圧力補整装置に作
    用する空気圧を低下させ得る容量を有することを特徴と
    する閉鎖式生態学的システム。
  9. 【請求項9】 前記圧力補整装置が可撓膜及びその
    側の閉鎖されたハウジングを含み、前記空気圧を変化
    させる各手段が外気と前記各ハウジング内側との間で
    空気を移動させるファンから成ることを特徴とする請求
    項7または8の何れか1項に記載の閉鎖式生態学的シス
    テム。
  10. 【請求項10】 前記圧力補整装置が、中央に水平に
    置された非可撓性の剛性パンとこれを囲む半球状の可
    撓膜から成り、この膜が、半球形状に近似の面を有す
    ることを特徴とする請求項7から9までのれか1項に
    記載の閉鎖式生態学的システム
  11. 【請求項11】 閉鎖式生態学的システムにおける空気
    混合方法であって、システム内側とシステム外側の間
    可撓性の第1膜を有する第1圧力補整装置を設け
    てあり、 システム内側とシステム外側の間に可撓性の第2膜
    を有する第2圧力補整装置を設けてあり前記 第1膜の外側において圧力を交互に増減する一方、
    前記第2膜の外側において圧力を交互に減増することに
    より、夫々の膜の内側における空気を移動させるステッ
    プから成ることを特徴とする閉鎖式生態学的システムの
    圧力補整方法。
  12. 【請求項12】 閉鎖式生態学的システムにおける空気
    混合方法であって、システム内側とシステム外側との間
    に、可撓性の第1膜を有する第1の圧力補整装置を設け
    てあり、 システム内側とシステム外側との間に、可撓性の第2膜
    を有する第2の圧力補整装置を設けてあり、 前記第1膜の外側において圧力を交互に増減する一方、
    前記第2膜の外側において圧力を交互に減増することに
    より、夫々の膜の内側における空気を移動させるステッ
    プから成り、 夫々 の膜の外側における圧力を同期的に増減することに
    より閉鎖システムの内側及び外側間の正味圧力差を
    一定に維持することを特徴とする閉鎖式生態学的システ
    ムの圧力補整方法。
  13. 【請求項13】 前記可撓性の第1膜の外側に第1
    鎖室を設け、前記可撓性の 第2膜の外側に第2閉鎖室を設け、前記 第1の閉鎖室内の空気圧を増圧するのと同時に
    閉鎖室内の空気圧を減圧し、逆に第1閉鎖室内
    の空気圧を減圧させるのと同時に第2閉鎖室内の空
    気圧を増圧させるステップを含むことを特徴とする請求
    項11または12のれか1項に記載の閉鎖式生態学的
    システムの圧力補整方法。
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