JP2501858B2 - 静電荷像現像用トナ―の製造方法 - Google Patents

静電荷像現像用トナ―の製造方法

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JP2501858B2
JP2501858B2 JP63044687A JP4468788A JP2501858B2 JP 2501858 B2 JP2501858 B2 JP 2501858B2 JP 63044687 A JP63044687 A JP 63044687A JP 4468788 A JP4468788 A JP 4468788A JP 2501858 B2 JP2501858 B2 JP 2501858B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (従来技術) 電子写真法の分野では、静電像を可視像化する目的で
トナーを使用している。このトナー粒子は、樹脂媒質中
に着色剤、及び電荷制御剤等の他の配合剤を配合して成
る組成物を一定の粒度範囲、例えば5乃至30μmの粒度
範囲としたものから成っており、樹脂媒質としては所望
の検電性と結着性を備えた樹脂、例えばスチレン系樹脂
等が使用され、着色剤としてはカーボンブラックや他の
有機系または無機系の着色顔料が使用される。
電子写真用トナーの最も代表的な製法は、前述した樹
脂媒質と着色剤とを溶融混練し、この混練物を冷却粉砕
し、粉砕物を分級して一定の粒度範囲に揃える工程から
成る。しかしながら、この粉砕・分級により得られるト
ナーの収率は極めて低く、またこれらの操作のために多
大な設備を必要とし、そのためにトナーの製造コストを
極めて高いものとしている。また、得られる粒子の形状
が不規則であるために、トナー流動性が概して低く、ブ
ロッキングを発生し易いという欠点も認められている。
そこで、粉砕工程を含まずに直接的に着色重合体微粒
子を得る方法として、例えば特公昭36−10231号公報、
特公昭51−14895号公報、特公昭53−17735号公報、特公
昭51−17736号公報、特公昭53−17737号公報、特公昭47
−51830号公報に記載されているように、重合法による
方法が提案されている。これらは所謂懸濁重合法による
ものであって、重合性単量体、重合開始剤及び着色剤を
成分とする重合組成物を、水性分散媒中に懸濁し重合し
て直説的にトナーを製造するものである。この方法は、
生成されるトナーを粒子の形状が球形であって流動性に
優れており、しかも製造工程が簡略であってコストも低
くなるという長所を有する。
(発明が解決しようとする問題点) しかしながら、懸濁重合によるトナーの製造におい
て、現像に適した摩擦帯電特性を得ようと電荷制御剤を
重合組成物中に添加しても、電荷制御剤が懸濁油滴の粒
子表面に配位し難く粒子の内部に埋没してしまい、満足
できる帯電量を得るためにはかなりの量を添加する必要
がある。しかし、電荷制御剤の中にはその極性基によっ
て重合禁止作用を示すものが多く、得られる重合体が低
分子量になったり、重合反応が完結しないことから使用
量が制限され、帯電特性の満足できるトナーを得ること
は未だ問題点を有している。
そこで、特開昭58−144836号公報には、電荷制御用物
質として重合組成物中にアクリロニトリル等の極性基を
有する単量体を構成成分とする共重合体を含有させ、懸
濁重合してトナーを得ることが記載されている。この方
法においては、満足できるトナー帯電量を得るには、組
成物中に多量の共重合体を添加しなければならず、共重
合体の添加量にしたがって組成物の高極性化と高粘度化
が起こる。重合組成物の高極性化によって重合組成物と
水相との界面エネルギーが減少し、界面積を増大させよ
うとする作用によって油滴粒子の粒子径が微小化する。
また、組成物の高粘度化がおこること粒度分布もブロー
ドとなり、実用に供しうるトナーサイズの油滴粒子が得
難く収率が低いものとなってしまう。
よって、本発明の目的は、従来の静電荷像現像用トナ
ーにおける前記問題点を解消し電荷制御作用、トナー流
動性及び粒度の均一性に優れたトナーの製造方法を提供
することにある。
本発明の他の目的は、極性基を有する単量体を構成成
分とする共重合体を従来法のそれに比して少ない量で使
用し、油滴粒子の微小化とブロード化を防止し、電荷制
御作用とシャープな粒度分布が得られる均一粒径のトナ
ーを効率良く製造する方法を提供することにある。
(問題点を解決する為の手段) 本発明によれば、難水溶性無機塩微粉末が存在する水
相中に、酸またはアルカリを添加して難水溶性無機塩微
粉末を一旦溶解させ、さらにアルカリまたは酸を添加し
て難水溶性無機塩微粉末を極微細粒子に析出させた水相
を分散媒とし、少なくとも重合性単量体、開始剤及び着
色剤からなる重合組成物中に、−SO3X基(但し、Xは
水素、ナトリウム元素、カリウム元素、カルシウム元
素)を有する水溶性単量体と油溶性単量体とからなる共
重合体を含有させ、当該重合組成物及び共重合体を当該
分散媒に分散して懸濁させ重合することを特徴とする静
電荷像現像用トナーの製造方法が提供される。
(作用) 本発明者は、難水溶性無機塩微粉末を酸またはアルカ
リで一旦溶解した後、析出させた極微粒子の難水溶性無
機塩微粉末が一様に分散した水相を分散媒とし、電荷制
御用物質に極性基としてスルホン酸或いはスルホン酸塩
を有する単量体を構成成分とする共重合体を使用すれ
ば、実質上、重合組成物の粘度上昇が起こらない程度の
添加量で、満足できるトナー帯電量が得られ、しかもト
ナーサイズの粒子径が得られ、粘度分布がシャープなト
ナーが高収率で製造されることを見出した。
つまり、本発明に使用される共重合体は、一方がスル
ホン酸乃至はスルホン酸塩を極性基として有する単量体
であり強い水溶性と極性を示し、共重合体成分の他方は
油溶性を示す重合性単量体であるため、この共重合体を
重合組成物中に含有させて油滴粒子を生成すると、強い
水溶性をしめすスルホン酸或いはスルホン酸塩により油
滴粒子表面の分散媒(水系)との界面近傍に共重合体が
配位し、しかも溶出することなくトナー化することがで
きる。このため、スルホン酸またはスルホン酸塩のもつ
強い極性により、トナーを有効に負帯電化でき、使用量
も重合組成物の粘度上昇をおこさない程度の少量で済
む。
そして、一般的に極性を有する重合性組成物を懸濁分
散して油滴粒子を得ようとする場合、水との界面エネル
ギーが小さく成り、油滴粒子の微小化が起こりトナーサ
イズの油滴粒子が得難くなるが、本発明者らは実験等に
より検討した結果、無機塩微粉末を分散安定剤として使
用すると水溶性高分子や界面活性剤等の使用に比べ、比
較的容易にトナーサイズの油滴粒子が得られることを見
出し、水相中に存在している難水溶性無機塩微粉末に酸
またはアルカリを添加して、一旦水相中に難水溶性無機
塩微粉末を溶解させ、しかる後にアルカリまたは酸を添
加することにより極めて微小な粒径を有する粒子として
析出することで、より効果的に油滴粒子の微粒子化を防
止し、油滴粒子を安定化できることを見出した。
理論にとらわれるわけではないが、水溶性高分子や界
面活性剤等のよに水相と油滴粒子のそれぞれに安定剤を
介在させて油滴粒子を安定化させるのではなく、無機塩
微粉末は水相と油滴粒子の間に無機塩微粉末が独立に存
在して油滴粒子を被った状態で油滴粒子を安定化させる
ため、油滴粒子と水相との界面エネルギーの減少による
影響を少なくでき、油滴粒子の微粒子化を防ぐことがで
きるものと考える。そして、本発明においては難水溶性
無機塩微粉末が微粒子状に分散し表面積を増大させて、
界面エネルギーの減少による影響をより少なくできるも
のと考える。
本発明においては難水溶性無機塩微粉末は上記操作を
行うことで粒径が0.3μm以下、好ましくは0.1μm以下
に析出することができる。
(好適態様) 共重合体 本発明に使用する−SO3X基(但し、Xは水素、ナト
リウム元素、カリウム元素、カルシウム元素)を有する
重合性単量体としては、スチレンスルホン酸、スチレン
スルホン酸ナトリウム、2−アクリルアミド2−メチル
プロパンスルホン酸、ビニルスルホン酸、メタクリルス
ルホン酸等及びこれらのナトリウム、カリウム、カルシ
ウム等の塩が挙げられる。
上記単量体と共重合体を構成する油溶性の単量体とし
ては、ラジカル重合性の単量体であり、トナーの定着性
及び帯電性によって好適に選択できるが、 ビニル単量体、アクリル単量体、ビニルエステル単量
体、ビニルエーテル系単量体、ジオレフィン系単量体、
モノオレフィン系単量体等が挙げられる。
前述したスルホン酸乃至スルホン酸塩を有する単量体
と、油溶性のラジカル重合性単量体とを塊状重合、溶液
重合、乳化重合、懸濁重合等により本発明の共重合体を
生成する。好ましくは、重合反応の制御、操作性等の点
により溶液重合によって反応することが望ましい。
前述したように本発明は共重合体の有する強い極性と
水溶性とにより生成するトナーの帯電性を大きく制御す
る。本発明に使用する共重合体はスルホン酸またはスル
ホン酸塩を有する単量体の組成比が0.2重量%乃至50重
量%が好ましく、10重量%乃至30重量%が特に好まし
い。
上記極性基含有単量体の含有量が50重量%を越える
と、懸濁重合時に懸濁粒子から共重合体成分が分離し、
独立した新たな微粒子を形成してしまい、0.2重量%未
満であると油的粒子の粒子表面に共重合体が存在せず、
粒子内部に留まってしまい充分な電荷制御作用が得られ
ない。
更に、生成されたトナーのトナー全体当たりの極性基
含有単量体成分の含有率は0.05乃至5重量部%特に0.1
乃至2重量%が好ましい。
また共重合体の分子量は重量平均分子量が500乃至100
000であり、重合組成物中への溶解性と生成されるトナ
ー粒子の定着性を考慮して決定する。
この共重合体はトナー全体に対して0.1重量%乃至10
重量%添加するのが好ましい。10重量%以上添加すると
油的生成時の粒径のブロード化が起こりやすくなる。
定着樹脂を形成しうる単量体としては、定着性と帯電
性とを有する熱可塑性樹脂を形成し得るものであり、 ビニル芳香族単量体、アクリル単量体、ビニルエステ
ル単量体、ビニルエーテル系単量体、ジオレフィン系単
量体、モノオレフィン系単量体等である。
ビニル芳香族単量体としては、 式、 式中、R1は水素原子、低級アルキル基又はハロゲン原
子であり、R2は水素原子、低級アルキル基、ハロゲン原
子、アルコキシ基、ニトロ基、或いはビニル基である、 のビニル芳香族炭化水素、例えばスチレン、α−メチル
スチレン、ビニルトルエン、α−クロロスチレン、o
−、m−、p−クロロスチレン、p−エチルスチレン、
ジビニルベンゼンの単独または2種以上の組み合わせを
挙げるとができ、更に前述した他の単量体としては以下
のものが挙げることができる。
式、 式中、R3は水素原子又は低級アルキル基R4は水素原
子、炭素数12迄の炭化水素基、ヒドロキシルアルキル
基、或いはビニルエステル基である、 のアクリル系単量体、例えばアクリル酸メチル、アクリ
ル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸−2−エチ
ルヘキシル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸フ
ェニル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸ヘキシル、
メタクリル酸−2−エチルヘキシル、β−ヒドロキシア
クリル酸エチル、γ−ヒドロキシアクリル酸プロピル、
σ−ヒドロキシアクリル酸ブチル、β−ヒドロキシメタ
クリル酸エチル、エチレングリコールジメタクリル酸エ
ステル、テトラエチレングリコールジメタクリル酸エス
テル等。
式、 式中、R5は水素原子又は低級アルキル基である、 のビニルエステル、例えば蟻酸ビニル、酢酸ビニル、プ
ロピオン酸ビニル等。
式、 式中、R6は炭素数12迄の1価炭化水素基である、 のビニルエーテル、例えば、ビニル−n−ブチルエーテ
ル、ビニルフェニルエーテル、ビニルシクロヘキサシル
エーテル等。
式、 式中、R7、R8、R9の各々は水素原子、低級アルキル基
又はハロゲン原子である、 のジオレフィン類、特にブタジエン、イソプレン、クロ
ロプレン類。
式、 式中、R10、R11の各々は水素原子又は低級アルキル基
である、 のモノオレフィン類、特にエチレン、プロピレン、イソ
ブチレン、ブテン−1、ペンテン−1、4−メチルペン
テン−1等。
好適な単量体は、スチレン系単量体、アクリル系単量
体等である。
本発明に使用される着色剤としては、以下に記す種々
の顔料や染料(以下単に着色顔料と呼ぶ)が前記単量体
に含有させて使用できる。
黒色顔料 カーボンブラック、アセチレンブラック、ランプブラ
ック、アニリンブラック。
黄色顔料 黄鉛、亜鉛黄、カドミウムイエロー、黄色酸化鉄、ミ
ネラルファーストイエロー、ニッケルチタンイエロー、
ネーブルスイエロー、テフトールイエローS、ハンザイ
エロー10G、ベンジジンイエローG、キノリンイエロー
レーキ、パーマネンエローNGG、タートラジンレーキ。
橙色顔料 赤口黄鉛、モリブテンオレンジ、パーマネントオレン
ジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、イン
ダンスレンブリリアントオレンジRK、ペンジジンオレン
ジG、インダンスレンブリリアントオレンジGK。
赤色顔料 ベンガラ、カドミウムレッド、鉛丹、硫化水銀カドミ
ウム、パーマネントオレンジ4R、リソールレッド、ピラ
ゾロンレッド、ウオッチングレッドカルシウム塩、レー
キレッドD、ブリリアンドカーミン6B、エオシンレー
キ、ローダミンレーキB、アリザリンレーキ、ブリリア
ントカーミン3B。
紫色顔料 マンガン紫、ファーストバイオレットB、メチルバイ
オレットレーキ。
青色顔料 紺青、コバルトブルー、アルカリブルーレーキ、ビク
トリアブルーレーキ、フタロシアニンブルー、無金属フ
タロヒシニンブルー、フタロシアニンブルー部分塩素化
物、ファーストスカイブルー、インダンスエンブルーB
C。
緑色顔料 クロムグリーン、酸化クロム、ピグメントグリーン
B、マラカイトグリーンレーキ、ファナルイエローグリ
ーンG。
白色顔料 亜鉛華、酸化チタン、アンチモン白、硫化亜鉛。
体質顔料 パライト粉、炭酸バリウム、クレー、シリカ、ホワイ
トカーボン、タルク、アルミホワイト。
磁性材料顔料としては、例えば四三酸化鉄(Fe
3O4)、三二酸化鉄(γ−Fe2O3)、酸化鉄亜鉛(ZnFe2O
4)、酸化鉄イットリウム(Y3Fe5012)、酸化カドミウ
ム(Gd3Fe5012)、酸化鉄銅(CuFe2O4)、酸化鉄鉛(Pb
Fe12O19)、酸化鉄ネオジウム(NdFeO3)、酸化鉄バリ
ウム(BaFe12O19)、酸化鉄マグネシウム(MgFe2O4)、
酸化鉄マンガン(MnFe2O4)、酸化鉄ランタン(LaFe
O3)、鉄粉(Fe)、コバルト粉(Co)、ニッケル粉(N
i)等が知られているが、本発明においてもこれら公知
の磁性材料の微粉末の任意のものを用いることができ
る。
前記単量体と着色剤との量比はかなり大幅に変化させ
得るが、一般的に言って、着色剤と単量体とを1:100乃
至20:100、特に3:100乃至10:100の重量比で用いること
ができる。
そして、前述した共重合体、定着樹脂形成用単量体及
び着色剤等よりなる重合性組成物を水媒体中に懸濁し
て、油滴粒子として安定化させる分散安定剤としての難
水溶性無機塩微粉末は、硫酸カルシウム、リン酸三カル
シウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、炭酸カルシ
ウム、水酸化アルミニウム等ガ使用される。
上記難水溶性無機塩微粉末は水当たり0.01乃至10重量
%の範囲で使用される。
本発明に使用する酸及びアルカリとしては、塩酸、硫
酸、硝酸、酢酸等や水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、炭酸アンモニウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム
等が挙げられ、水100重量部当たり0.01乃至1モル使用
される。
懸濁油滴の粒子サイズは、5μm乃至30μm、特に8
μm乃至12μmに調節するのが適当である。
重合開始剤としては、アゾビスイソブチロニトリル等
のアゾ化合物や、クメンヒドロペルオキシド、t−ブチ
ルヒドロペルオキシド、ジクミルペルオキシド、ジ−t
−ブチルペルオキシド、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウ
ロイル等の過酸化物等のラジカル重合性の開始剤が使用
される。この他にγ−線、加速電子線のようなイオン化
放射線や各種増感剤との組み合わせも使用される。
アゾ化合物、過酸化物等の重合開始剤の配合量は、所
謂触媒適量でよく、一般に仕込み単量体当たり0.1乃至1
0重量%の量で用いるのがよい。重合開始温度及び時間
は、公知のそれでよく一般に40乃至100℃の温度で1時
間乃至50時間の重合で充分である。尚、反応系の攪拌
は、全体として均質な反応が生ずるような緩和な攪拌で
よく、又酸素による重合抑制を防止するために、反応系
を窒素等の不活性ガスで置換して重合を行ってもよい。
反応後の重合生成物は前述した粒度範囲で、電荷制御
用極性基が粒子表面に存在し粒状物の形で得られ、この
生成粒子を濾過し、必要により水または適当な溶剤で洗
浄し、乾燥して、トナー用着色粒子とする。
このトナー用着色粒子には、必要により、カーボンブ
ラック疎水性シリカ等をまぶして、最終トナーとする。
本発明においては、トナーに含有させることが望まし
い添加剤成分を、重合に先立って重合系中に配合してお
くことができる。例えば、帯電立ち上がり補助、環境安
定性等の目的で公知の電荷制御剤を重合反応に影響を与
えない程度の少量を添加することができる。また、オフ
セット防止剤として低分子量ポリエチレン、低分子量ポ
リプロピレン、各種ワックス、シリコーン油等の離型剤
を含有させることもできる。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明する。
共重合体 (合成例1) スチレンスルホン酸ナトリウム 20重量部 スチレン 80重量部 AIBN(重合開始剤) 20重量部 水 240重量部 イソプロピルアルコール 720重量部 からなる共重合体組成物を調整し、窒素雰囲気下80℃
で、通常の溶液重合法により重合反応を行い溶液中に析
出した共重合体を得た。この得られた重合物をデカンテ
ーションにより回収し、更にイソプロピルアルコールで
洗浄して水分を除き、減圧乾燥して重量平均分子量が26
00である共重合体粉末を得た。これを共重合体−Aとす
る。
(合成例2) アクリロニトリル 20重量部 スチレン 80重量部 AIBN(重合開始剤) 20重量部 メチルアルコール 800重量部 からなる共重合体組成物を調整し、窒素雰囲気下80℃
で、通常の溶液重合法により重合反応を行い溶液中に析
出した共重合体を得た。この得られた重合物をデカンテ
ーションにより回収し、減圧乾燥して重量平均分子量が
4500である共重合体粉末を得た。これを共重合体−Bと
する。
(実施例1) スチレン 67.6重量部 n−ブチルメタクリレート 30重量部 共重合体−A 2.5重量部 カーボンブラックMA−100(三菱化成社製) 5重量部 ボントロンS−36(オリエント化学社製) 0.5重量部 ビスコール550P(三洋化成社製) 1.5重量部 2,2′−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)4
重量部 以上のものを混合して、重合組成物とした。次に、蒸留
水400重量部にリン酸三カルシウム5.5重量部とドデシル
ベンゼンスルホン酸ナトリウム0.01重量部を添加した分
散媒に塩酸を加えてリン酸三カルシウムを溶解させた。
このリン酸三カルシウムが溶解した分散媒に上記重合組
成物を加え、TKホモミキサー(特殊機化工業製)により
8000rpmで15分間攪拌させながら水酸化ナトリウムを加
えて、リン酸三カルシウムを析出させた。電子顕微鏡で
観察したところ0.3μm以下に析出していた。
次に、上記得られた懸濁分散媒を光学顕微鏡で観察し
たところ均一な粒子径を有する油滴粒子が一様に分散し
ていた。そして、この懸濁分散液をセパラブルフラスコ
に移し入れ窒素雰囲気下80rpm、温度70℃で5時間重合
させた。重合反応終了後、重合物を濾過し、希酸処理、
水洗を行い乾燥して球状のトナー粒子を得た。
得られたトナーの粒度分布をコールターカウンターで
測定したところ平均粒径が11.1μmで、5μm以下が、
0.1%、8μm以下が1.9%であり極めてシャープな粒度
分布を示した。
また、ブローオフ法によりトナー帯電量を測定したと
ころ−33.0μc/gであった。更に、得られたトナーをフ
ェライトキャリアと混合してトナー濃度4%に調整し、
電子写真複写機DC−2055(三田工業社製)で複写試験を
行ったところ、カブリの発生もなく細線の再現性も良好
で解像力は5本/mmであり、鮮明な複写画像が得られ
た。また、複写機内でのトナー飛散も無かった。
(実施例2) 実施例1と同様の、重合組成物を使用し、蒸留水400
重量部に炭酸カルシウム6.5重量部とドデシルベンゼン
スルホン酸ナトリウム0.012重量部を添加した分散媒に
塩酸を加えて炭酸カルシウムを溶解させたの後、水酸化
ナトリウムを加えて水酸化カルシウム及び炭酸カルシウ
ムを析出させた。この得られた分散媒を電子顕微鏡で観
察したところ析出微粒子が0.3μm以下の微細粒子とし
て均一に分散していた。この分散媒に上記重合組成物を
添加し、TKホモミキサーにより8000rpmで15分間高速攪
拌させ、油滴粒子が均一に分散した懸濁分散液を得た。
この懸濁分散液をセパラブルフラスコに移し入れ窒素雰
囲気下80rpm、温度70℃で5時間重合させた。重合反応
終了後、重合物を濾過し、希酸処理、水洗を行い乾燥し
て球状のトナー粒子を得た。
得られたトナーの粒度分布をコールターカウンターで
測定したところ平均粒径が11.5μmで、5μm以下が0.
1%、8μm以下が1.6%であり極めてシャープな粒度分
布を示した。
また、ブローオフ法によりトナー帯電量を測定したと
ころ−30.0μc/gであった。更に、得られたトナーをフ
ェライトキャリアと混合してトナー濃度4%に調整し、
電子写真複写機DC−2055(三田工業社製)で複写試験を
行ったところ、カブリの発生もなく細線の再現性も良好
で解像力5本/mmの鮮明な複写画像が得られた。また、
複写機内でのトナー飛散も無かった。
(比較例1) 実施例1で酸によるリン酸三カルシウムの溶解とアル
カリによる析出操作を除き、リン酸三カルシウムとドデ
シルベンゼンスルホン酸ナトリウムをそのまま添加した
分散媒を得た。この分散媒を電子顕微鏡で観察したとこ
ろリン酸三カルシウムの粒子径は0.5μmであり、光学
顕微鏡観察から粗大な凝集体も多く存在していた。
以下実施例1と同様の操作でトナー粒子を合成したと
ころ、懸濁液の安定性が悪く重合物は塊状に凝集しトナ
ーは得られなかった。
(比較例2) 実施例1において、リン酸三カルシウムを15重量部、
ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.01重量部と
し、酸による溶解操作とアルカリルによる析出操作を除
き、トナーを合成した。
得られたトナーの粒度分布を調べたところ、5μm以
下が0.1%ではあるが8μm以下じ7.6%と多いものであ
った。また、ブローオフ法によるトナー帯電量は−34.5
μc/gであった。更に実施例1と同様にして複写試験を
行ったところ、画像カブリは無いものの解像力において
4本/mmを示し、4.5本/mmの解像力は得られなかった。
(比較例3) 実施例1において、分散媒としてリン酸三カルシウム
とドデシルベンゼンスルホン酸カルシウムの代わりに、
ポリビニルアルコールGH−17(日本合成化学社製)10重
量部を用いた。
TKホモミキサーにより6000rpmで15分この懸濁分散液を
セパラブルフラスコに移し入れ窒素雰囲気下80rpm、温
度70℃で5時間重合させた。重合反応終了後、重合物を
濾過し、希酸処理、水洗を行い乾燥してトナー粒子を得
た。
得られたトナーの粒度分布をコールターカウンターで
測定したところ平均粒径小さいものとなりが8.3μm
で、5μm以下の微細粒子が11.9%、8μm以下が34.8
%とブロードな粒度分布をしめした。
また、ブローオフ法によりトナー帯電量を測定したと
ころ−12.0μc/gであった。更に、得られたトナーを実
施例1と同様にして複写試験を行ったところ、カブリが
多く高温高湿下(35℃、85%)ではトナー飛散もみられ
た。
(比較例4) 実施例1でリン酸三カルシウムを使用せず、ドデシル
ベンゼンスルホン酸ナトリウムを1重量部とし、実施例
1と同様の操作でトナーを合成したところ、重合組成物
の懸濁油滴の粒径は1〜15μmにブロードな分布を示
し、そして油滴粒子の安定性が低いために重合反応を進
めるにつれて重合物が塊状に凝集してトナーは得られな
かった。
(比較例5) 実施例1で共重合体−Aの代わりに共重合体−Bを同
量用いて実施例1と同様の操作でトナーを合成した。
コールターカウンターによる粒度分布を調べたところ
平均粒径は10.6μmで、5μm以下は0.2%、8μm以
下は1.7%と粒度分布はシャープであったが、ブローオ
フ法によるトナー帯電量は−11.0μc/gと低いものであ
った。
更に、複写試験を行ったところ地肌カブリの発生が認
められた。
(発明の効果) 本発明によれば、帯電特性が良好で流動性に優れた均
一粒径を有するトナーが得られ、従って得られる複写画
像もカブリの発生が無く、解像度に優れた鮮明な画像が
得られる。しかも、製造時において電荷制御用極性基含
有モノマーの使用量が少なく、得られる重合体粒子の粒
度分布がシャープであるため適正粒径のトナー粒子を効
率よく製造することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−126545(JP,A) 特開 昭58−144836(JP,A) 特開 昭59−123851(JP,A) 特開 昭62−262055(JP,A) 特開 昭63−198073(JP,A) 特開 昭64−86160(JP,A) 特公 昭60−52165(JP,B2)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】難水溶性無機塩微粉末が存在する水相中
    に、酸またはアルカリを添加して難水溶性無機塩微粉末
    を一旦溶解させ、さらにアルカリまたは酸を添加して難
    水溶性無機塩微粉末を極微細粒子に析出させた水相を分
    散媒とし、 少なくとも重合性単量体、開始剤及び着色剤からなる重
    合組成物中に、−SO3X基(但し、Xは水素、ナトリウ
    ム元素、カリウム元素、カルシウム元素)を有する水溶
    性単量体と油溶性単量体とからなる共重合体を含有さ
    せ、当該重合組成物及び共重合体を当該分散媒に分散し
    て懸濁させ重合することを特徴とする静電荷像現像用ト
    ナーの製造方法。
  2. 【請求項2】上記共重合体において、−SO3X基(但
    し、Xは水素、ナトリウム元素、カリウム元素、カルシ
    ウム元素)を有する水溶性単量体成分の組成比が0.2重
    量%乃至50重量%である請求項1記載の静電荷像現像用
    トナーの製造方法。
  3. 【請求項3】上記難水溶性無機塩微粉末がリン酸三カル
    シウムであることを特徴とする請求項1または2記載の
    静電荷像現像用トナーの製造方法。
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