JP2500673Y2 - オストミ―器具 - Google Patents

オストミ―器具

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JP2500673Y2 JP1993056394U JP5639493U JP2500673Y2 JP 2500673 Y2 JP2500673 Y2 JP 2500673Y2 JP 1993056394 U JP1993056394 U JP 1993056394U JP 5639493 U JP5639493 U JP 5639493U JP 2500673 Y2 JP2500673 Y2 JP 2500673Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】本考案は、オストミー(ostomy)器
具に関するものである。
【０００２】
【従来の技術および課題】共有の米国特許第4,419,100
号は、半硬質の連結リングの一対で取り外し可能に連結
される二つの主要部分から構成されるオストミー器具を
開示している。一部分は、連結リングの一つを備えた袋
からなり、他の部分は、他のリングの部分が柔軟性のあ
る環状のウェブ(web)によって連結される面板(faceplat
e)となっている。このウェブは、第二の連結リングと面
板との間に制限された浮動作用をさせることにより、着
用者の不快を生じさせることなくリングの取り付けおよ
び取り外しを容易にし、且つ半硬質リングによる不愉快
な抵抗感をなくして、着用者の身体へ柔軟な面板を調和
させている。
【０００３】米国特許第4,834,731号では、凸状の圧力
リングの組立体を有するオストミー器具を開示してお
り、その一実施態様(第７図)において、ウェブはさらに
面板を連結するために使用され、凸状の圧力リングは、
半硬質の連結リングであることにより、最初に示した特
許の浮動リングの特徴を利用することができる。また、
両方の特許では、面板は気体透過性だが耐水性の微孔質
シート材料から主として形成され得ることを開示してい
る。共有特許第4,213,458号を参照すると、はがす力を
ずらす力へ転換することにより、微孔質の面板が使用に
際し破れる可能性を減少させるようなやり方で、袋へ微
孔質な面板を固定するための薄い、柔軟性のある取り付
けリングの共同使用をとくに強調して、微孔質の面板構
造を示し且つ記載している。微孔質の面板は、皮膚呼吸
を妨げることがないために、非孔質な面板よりも優れる
と考えられ、また水蒸気を逃れさせるので、このような
面板は、組織の壊死や他の合併症を起こさずに長い期
間、正しい場所に残しておくことができる。このような
面板を皮膚の口周囲の表面へ固定するときには、気体透
過性の感圧性の接着剤が使用されている。このような目
的のために使用されている従来の接着剤は、通常の状態
において水溶性ではないが、水との接触により分解され
る。本考案者らは、いくつかの微孔質な面板構造は、微
孔質のマトリックスを通じて小口の体液が浸透し、逆に
接着剤のシールに影響を及ぼすというリスクがあること
を発見した。さらにこのような状態が存在した場合、面
板の微孔質材料を通じて平面の小道に体液が漏れる可能
性があり、これは明らかに望まれない状態である。
【０００４】
【課題を解決するための手段】従って、本考案の重要な
見地は、前述の特許のいくつかまたはすべてに開示され
た長所を含む、従来の構造の長所をもつ微孔質の面板構
造を提供することにあり、さらに同時に、オストミー器
具が使用される際、微孔質リングの内部の縁が、小口の
体液と接触することなく隔離されることを確実にするた
めの改善された構造を提供することである。その耐久性
と顕著な漏れ抵抗性に加え、このような構造は、例えば
面板の連結リングの浮動作用を増加させることによっ
て、安全性、患者の快適さ、および取り付けの容易さの
ような長所もまた提供することができる。
【０００５】簡単に言えば、このオストミー器具は、小
口の孔を備えた壁をもつプラスチックフィルムで形成さ
れた収集袋からなる。柔軟且つ一般的に平面の面板は、
袋を着用者の口周囲の皮膚の表面へ接着的に取り付けら
れるようになっている。その最も単純な形状において、
この面板は、薄い微孔質のシート材料の外側リングと気
体および体液に対し不透過性な熱可塑性樹脂で形成され
た内側リングからなっている。これらのリングは、微孔
質リングが内側の不透過性リングよりも実質上大きい孔
であり、袋の小口の孔と一直線の同軸に配列された孔を
有する。この不透過性の内側リングは、その外側の縁に
沿った近い側または身体側の表面を微孔質リングの内側
の縁に隣接する端表面に固定している。接着性のバリヤ
ーリングは、微孔質リングの身体側の表面に固定され、
微孔質リングの内側の縁から放射状に内側に広がり、体
液の不透過性の環状のシールは、内側リングの身体側の
表面と、バリヤーリングの内部へ広がる部分との間にお
かれ、リングをお互いに固定し、且つ微孔質リングの内
側の縁およびこのようなリングの身体に近い表面上の感
圧性の接着剤層が小口の体液と接触しないように隔離し
ている。
【０００６】本考案の異なる実施態様において、このシ
ールは、シーラントリングまたは環状のヒートシールで
あってもよい。もし、シーラントリングが提供された場
合、その内側の縁に沿って微孔質リングをシール的にお
よび接着的に固着することができる。最も有利には、こ
のシールは、不透過性の内側リングの内側の縁から放射
状に外側に相当な距離をあけることである。シーラント
リングは、ホットメルトシーラントで形成されることが
好ましく、とくに変形でき且つ弾性的に回復できるもの
が好適である。
【０００７】シーラントリングが、不透過性の内側リン
グの内側の縁から放射状に外側に相当な距離をあけられ
る場所では、その内側の縁は、環状の熱可塑性樹脂のウ
ェブの内側部分にシールされることができ、そのウェブ
は代わりにその外側の縁を比較的硬質(または半硬質)の
面板の連結リングに取り付けられる。従って、このよう
な連結リングは、使用者が連結操作を行うときに二つの
間に使用者の指を挿入することが可能となる浮動関係と
なるように面板に連結される。この浮動リングの構造
は、面板に取り付けられた比較的硬質の連結リングによ
る抵抗感なしに着用者の身体の外形と一致するために柔
軟な面板を与える主要な機能を果たしている。
【０００８】本考案のある形状において、バリヤーリン
グは、湿式および乾式の粘着性をもつ軟らかい、変形可
能な、水分吸収性の皮膚のバリヤー材料に加えて、水や
気体の不透過性の柔軟な熱可塑性樹脂フォーム(または
他の熱成形可能な材料)の層および凸状の表面を有して
身体側に面して熱可塑性樹脂フォームと接触して置かれ
る比較的硬質の凸状の圧力リングを有している。このよ
うな構造において、接着性シーラントリングまたは環状
ヒートシールはさらに、凸状の圧力リングの末端表面を
固着しまたはとりこみ、面板の異なるリングとの間の接
着を強固にすることができる。他の特徴、目的および長
所はこの明細書と図面から明らかとなろう。
【０００９】好ましい実施態様の詳細な記述 図１に描かれた構造は、ここに参考のために加えられて
いる共有特許第4,834,731号に開示された図７に描かれ
た凸状の圧力リングの組立体と多くの点で類似してい
る。オストミー器具(10)は、収集袋(11)および面板の組
立体(12)を含む。袋の壁(11a)は、その上方の末端に近
接して小口を受け入れる孔(13)を備えている。ここでは
器具が着用されるとき患者にきわめて接近しているの
で、身体に近い壁またはパネルとして引用している。袋
の連結リング(14)は、孔(13)の境界線の辺りで袋の壁(1
1a)に(15)でヒートシールされている。面板(12)により
支えられる第二の連結リング(16)は、器具の二つの部品
のお互いに取り外し可能に結合するための袋のリング(1
4)とかみ合わせるために、形成され且つ組み立てられて
いる。
【００１０】柔軟なプラスチックの連結リング(14)およ
び(16)は、ここに参考のために加えられた特許第4,610,
678号の開示内容に記載された構造および操作と類似し
ている。このような構造の長所は、二つの片の器具を着
用する使用者が、袋(11)を取り除き、且つ身体の壁に取
り付けられる面板(12)を残すと同時に袋を新たな袋に交
換することができるということである。図１は、二つの
片の連結の一つの型を示しているが、取り外し可能な連
結リングの組立体の他の型も、面板および袋の取り付け
および取り外しを行うために使用することができること
を理解するべきである。
【００１１】面板組立体(12)は、外側リング(17)および
内側リング(18)を含む。外側リング(17)は、特許第4,21
3,458号に開示されている型の不織布の微孔質のシート
材料で形成される。ポリエステル繊維でできた不織布の
微孔質のシート材料が、とくに好適であると考えられ
る。この微孔質の材料は、微孔質の外側リングによって
覆われる皮膚の表面上の液体の保持および蓄積を避ける
のに十分な速度で皮膚から水蒸気および気体を逃すこと
ができるような、気体および水蒸気に対して十分に高い
透過特性をもたせるべきである。この微孔質リングの身
体側の表面は、感圧性の接着剤層(19)により覆われてい
る。従来の医薬級のアクリル樹脂の接着剤は、とくに有
効であることが分かっているが、非アレルギー性であ
り、且つ気体／蒸気透過性であるいかなる適切な感圧性
の接着剤も使用することができる。
【００１２】内側リング(18)は、外側リング(17)の微孔
質の材料にヒートシールされることが可能である薄く、
柔軟な熱可塑性材料で形成される。エチルビニルアセテ
ートは、とくにこの目的のために有効であるが、他の熱
可塑性材料も使用することができ、仮に例えば異なる組
成の微孔質リングが使用されればより好ましい。
【００１３】器具が組み立てられるとき、内側および外
側リングは、お互いと、袋(11)の小口の孔(13)が一直線
である同軸の孔(20)および(21)を有する。図１および図
２から判るように、不透過性リング(18)の外側の縁部分
(18a)は、微孔質リング(17)の内側の縁部分(17a)と(22)
でヒートシールされ、または永久的に固定されている。
さらに不透過性リングの縁部分(18a)が、微孔質リング
の内側の縁部分(17a)の末端側部上に配置されることが
判るであろう。
【００１４】その内側の縁で、不透過性の内側リング(1
8)は、薄く、柔軟な、環状の熱可塑性樹脂のウェブ(24)
に(23)でヒートシールされており、そのウェブでは環状
にヒートシールされた部分から放射状に外側に広がって
いる。そして、その外側の縁に近接して、ウェブは、面
板の連結リング(16)の放射状に外側に広がる環状の輪縁
(16a)にヒートシールされている。ウェブ(24)は、不透
過性リング(18)の内側の縁部分にヒートシールされるこ
とが可能であるいかなる強靭な且つ耐久性のある熱可塑
性樹脂の材料で形成することができるが、ダウケミカル
カンパニー，ミッドランド，ミシガン(Dow Chemical Co
mpany,Midland,Michigan)からのサラネックス(Saranex)
という名で知られる、ポリ塩化ビニリデンの同時伸張可
能な(coextensive)層またはコアー(core)と同時押出さ
れた低密度のポリエチレンがとくに有効であることが分
かった。
【００１５】面板の組立体(12)の他の成分は、図１およ
び図２の実施態様においては、身体側の皮膚バリヤー層
(26)、末端の凸状の圧力リング(27)および二つの間に挟
まれた弾性の熱成形できる層(28)からなるバリヤーリン
グ(25)の形状となっている。最も有利には、中間の熱成
形できる層(28)またはリングは、液体および気体共に不
透過性である柔らかく、柔軟な、弾性の熱可塑性樹脂フ
ォームで形成される。このような特性をもついかなる熱
可塑性樹脂フォームをも使用することができるが、すべ
て前述した特許第4,864,731号に記載されているよう
に、およそ０.３〜１０ｍｍの範囲内の一般的な厚さを
もつ独立気泡のポリエチレンフォームを用いることによ
ってとくに有効な結果が得られた。弾性のフォームは、
皮膚バリヤー層(26)と微孔質リング(17)の内側の縁部分
(17a)との間、さらに皮膚バリヤー層と凸状の圧力リン
グ(27)との間のクッションとなり、皮膚バリヤー材料の
常温流れ(cold flow)を抑制する。
【００１６】保護的な皮膚バリヤー層またはリング(26)
は、軟らかい、しなやかな乾式および湿式の粘着性をも
つ吸水材料で形成される。様々なこのような組成は、当
業者に知られており、また使用することができる。カラ
ヤ−グリセリン(Karaya-glycerin)の配合物、ポリアク
リルアミド樹脂とポリオールとの混合物およびエラスト
マーとハイドロコロイドとの混合物を使用することがで
きる。参考としては、先に論じた皮膚バリヤーの組成お
よびここで利用され得る長所をもつ付加的な組成の開示
のために米国特許第4,477,325号および4,496,357号を挙
げられる。
【００１７】フォーム層またはリング(28)は、皮膚バリ
ヤー材料の接着特性によって皮膚バリヤー層に固定さ
れ、および感圧性の接着コーティング(29)によって凸状
の圧力リング(27)の身体側の表面に固定される。接着剤
の組成は、微孔質の外側リング(17)上の接着コーティン
グ(19)と同じでよい。
【００１８】明確に図１および図２に描いたように、圧
力リング(27)は、一般的に凸状の身体側の表面(27a)お
よび平面の末端表面(27b)を有する。リング(27)は、比
較的硬質である。ここで比較的硬質とは、通常に使用す
る条件下でその特有の形状を維持できることを意味する
ために用いた。様々な材料が、圧力リングまたは支持リ
ング(27)に使用され得るが、ポリプロピレン、ポリエチ
レンまたはポリスチレンのような硬質または半硬質のプ
ラスチックスがとくに適切であると考えられる。
【００１９】シーラントリング(30)としてのシーリング
手段は、ヒートシール(22)の放射状の内向きの部分の不
透過性の内側リング(18)およびバリヤーリング(25)との
間に配置される。このシーラントリングは、熱可塑性樹
脂であり、好ましくはホットメルトシーラントであるこ
とがよい。様々なホットメルトシーラントの組成物が、
知られておりまた商業的に入手でき、いくつかは比較的
硬質であり、他は柔軟且つ比較的弾力がある。接触する
面板の組立体の様々な要素で液体を通さない(防水性)を
形成するこができる限り、いかなる適切なホットシーラ
ントの組成を硬質または柔軟なもののいずれかで使用す
ることができる。しかし、柔軟なホットメルトシーラン
トであって、さらに感圧性の特徴をもつものが好適であ
ると考えられる。このような材料の一つは、Ｈ．Ｂ．フ
ラーカンパニー，セイントポール，ミネソタ(H.B.Fulle
r Company, St.Paul, Minnesota)からＨＭ６５１５とし
て商業的に入手可能である。他のものとしては、ナショ
ナルスターチ・アンド・ケミカルコーポレーション，ブ
リッジウオーター,ニュージャージー(National Starch
＆ Chemical Corporation, Bridgewater, New Jersey)
から３４−２８８１、さらにスイフト・アドヘッシブス
・ディビジョン，レイコールドケミカルズ・インク，シ
カゴ，イリノイ(Swift Adhesives Division, Reichold
Chemicals,Inc., Chicago, Illinois)から８４１１６等
がある。当業者によく知られているように、ホットメル
トシーラントは、冷却されたとき感圧性の接着特性をも
つものでさえ、事実上溶融状態においてこのような表面
に供給するとき、調和性のある表面をもつヒートシール
または溶融シールを形成する。従って、たとえこのシー
ラントが冷却したとき感圧性の接着特性を有するとして
も、適合する表面との結合は接着剤の結合というよりも
ヒートシールの結合のほうである。
【００２０】シーラントリング(30)は、シール部分(22)
から放射状に内向きに置かれるが、それにもかかわらず
不透過性リング(18)の内側の縁部分と熱可塑性樹脂のウ
ェブ(24)との間のヒートシール(23)から外向きに相当な
距離がある。従って、この内側リング(18)およびウェブ
(24)は、面板の連結リングと残りの面板の組立体との間
に柔軟な且つ軸上に広がることの可能な連結を提供する
ようにともに働く。第２図の矢印(32)で示された方向へ
力をかけ、連結リングを組立体(12)から離れるように強
制的に働かせると、面板と連結リングとの間の周囲の間
隔を増加させることができる。このような軸の変位は、
連結リングと袋のリング(14)とのかみ合いをきっちり固
定しようとするとき、面板と連結リングとの間に使用者
の指を挿入することを可能にしている。リング(16)と面
板の組立体(12)との間の浮動できる連結は、それらの内
側の縁(内側リング(18)およびウェブ(24))に沿ってお互
いに結合された二つの柔軟な要素により作られているた
めに、浮動作用は、効果的に高まる。しかしながら、矢
印(32)の方向に何も力が働かないとき、ウェブ(24)と内
側リングの両方は、お互いと接触するまたは近付きなが
ら接触するそれらの表面に面する位置と接触する傾向が
ある。従って、図１では、間隔の離れたウェブ(24)と内
側リングの表面の状態を、説明を明確にするために強調
して示した。
【００２１】図面では、シーラントリング(30)が、四つ
の要素、つまり内側リング(18)、微孔質の外側リング(1
7)、弾性フォーム層(28)および半硬質の支持リング(27)
と接触して液体密封シールをなしている好適な構造を描
いている。このような配置は非常に好ましいが、シーラ
ントリング(30)が微孔質リング(17)に直接結合されるこ
とは、絶対的に必須なものではない。第２図の矢印(34)
により示されるような外側に流れる小口の液体が微孔質
リング(17)の内側の縁とその接着コーティング(19)に到
達することを妨げるように、内側の不透過リング(18)と
バリヤーリング(25)の末端側との両方(すなわち、フォ
ーム層(28)と支持リング(27)のいずれか一方またはその
両方)にシーラントリングがシール的に結合されている
ことが重要なことである。従って、シーラントリング
は、バリヤーリングを固定的に連結することと、微孔質
リング(17)および接着コーティング(19)への液体の侵入
を防ぐことの二重の機能を行う。
【００２２】シールの手段は、ホットメルトシーラント
の形状をとることが好適であるが、連結するシールは他
の型であってもよい。
【００２３】図３に描いた実施態様は、接着コーティン
グ(19')を含む微孔質リング(17')の内側の縁(21')を小
口の体液にさらすことから保護するシール手段がシーラ
ントリングではなくヒートシールの形状をとることを除
いて、すでに記述したものと同一である。環状のヒート
シール(30')は、ヒートシール(22')の放射状に内向きの
部分に沿って、不透過性の内側リング(18')とバリヤー
リング(25')とを結合する。この図において、シール(3
0')は直接、内側リング(18')と半硬質の圧力リング(2
7')の末端表面とを結合するが、シール部分(30')は、熱
可塑性樹脂フォーム層(28')を含んで広げられることも
できることが理解されるであろう。
【００２４】保護的なシール手段(30)および(30')は、
凸状の圧力リング(27)および(27')をもつオストミー器
具の構造に特有である重要な機能を行っているが、本考
案の数多くの長所は、圧力リングがないところでさえ得
られることを理解するべきである。図４は、バリヤーリ
ング(25'')が圧力リングまたはフォーム層をもたないこ
とを除いて、すでに記述した実施態様と同様である構造
を示している。その代わりとして、薄い体液不透過性の
プラスチックフィルム(38)によりその末端側上に支持さ
れた皮膚バリヤー層(26'')で単純に構成される。この保
護的なシール手段は、第一の実施態様として開示した構
造をもつシーラントリング(30'')である。しかしながら
このようなシーラント手段は、その代わりとして、第二
の実施態様として開示した型のヒートシールであっても
よい。いずれの場合においても、環状のシール手段(3
0'')は、微孔質リング(17'')の内側の縁部分から放射状
に内側に配置される環状のヒートシールされた部分に沿
ってバリヤーリング(25'')と不透過性の内側リング(1
8'')とを結合し、そのことにより、その内側の縁部分お
よび微孔質リングの身体側の表面に沿った接着コーティ
ング(19'')が小口の体液にさらされることから保護する
ことになる。
【００２５】図１から図３の実施態様において、ウェブ
は、連結リングの浮動作用を高めるように連結リングに
面板(12)および(12')を結合する。微孔質リングのそれ
ぞれの内側の縁よりも内にある内側リング(18)および(1
8')の放射状の内側の広がりは、このような著しい浮動
作用を与えるが、本考案の重要な長所は、たとえ連結リ
ングが使用されない、すなわち器具が一般に１体の器具
(one-piece appliance)と呼ばれるものであったとして
も達成することができる。このような構造において、図
４に示したように不透過性リング(18')の内側の縁にお
いてヒートシール(23'')は、小口の孔(13'')の回りの袋
の壁(11a'')に直接面板を固定することができる。
【００２６】上記において、本考案者らは、説明する目
的のためにかなり詳細に本考案の実施態様を開示した
が、これらの多くの詳細な部分は、本考案の精神および
範囲から逸脱しない限り、変更することができることを
当業者により理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【図１】本考案を具体的に表現する二つの部分のオスト
ミー器具の垂直断面図であり、この器具の二つの部分
は、図を明確にするために分離した状態で示した。
【図２】図１の構造を詳細に示す拡大した断面図であ
り、さらに面板の連結リングが面板から離されるときの
部品の関係を示している。
【図３】図２と同様な断片的な断面図であるが、本考案
の第二の実施態様を示している。
【図４】本考案の第三の実施態様を描いた断片的な断面
図である。
【符号の説明】
１０ オストミー器具 １１ 袋 １１ａ 壁 １２ 面板組立体 １３ 孔 １４ 連結リング １６ 第二の連結リング １６ａ 輪縁 １７ 微孔質外側リング １７ａ 内側の縁部分 １８ 不透過性内側リング １８ａ 外側の縁部分 １９ 接着剤層 ２０，２１ 同軸の孔 ２４ ウエブ ２５ バリヤーリング ２６ 皮膚バリヤー層 ２７ 凸状の圧力リング ２８ 熱成形できる層 ２９ 接着コーティング ３０ シーラントリング
フロントページの続き (72)考案者 ジョージ・エム・ノーワック アメリカ合衆国、イリノイ州、レイク・ ヴィラ、ウエスト・ニューベリー・レイ ン 25176 (72)考案者 バリー・エル・シュナイダー アメリカ合衆国、イリノイ州、ディアフ ィールド、ハイアシンス・レイン 159 (56)参考文献 特開 昭58−103452（ＪＰ，Ａ) 実開 昭58−160024（ＪＰ，Ｕ) 特公 昭61−22974（ＪＰ，Ｂ２)

Claims (12)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項１】 孔を備えた壁を有するプラスチックフィ
    ルムで形成された収集袋と；薄い微孔質のシート材料の
    外側リングおよび気体と体液に不透過性である柔軟なシ
    ート材料の内側リングからなる柔軟で概して平板状の面
    板；それらのリングは該孔に対して同軸の孔を有し、そ
    れぞれ内側および外側の縁を有し；それぞれのリングは
    また、該収集袋に面した収集袋側表面とその反対側の身
    体側表面を有し；該外側の微孔質リングの身体側表面上
    の接着剤層；該外側の微孔質リングの孔は内側の不透過
    性リングの孔よりも実質上大きく；該内側の不透過性リ
    ングはその外側の縁近くの身体側表面が外側の微孔質リ
    ングの収集袋側表面とその内側の縁近くで固着されてお
    り；該外側の微孔質リングの身体側表面とその内側の縁
    近くで固着され、そこから内側に伸びる部分を有する、
    柔軟でしなやかな接着性バリヤーリング；該内側の不透
    過性リングをその内側の縁近くで孔の周りで収集袋に連
    結する手段；体液が該微孔質リングの内側の縁に接触す
    ること防ぐように、前記不透過性リングの身体側表面と
    前記外側の微孔質リングの内側の縁に隣接する前記バリ
    ヤーリングの内側に広がる部分とを固定する、環状の体
    液の不透過性のシール手段；とを含有してなる、オスト
    ミー器具。
  2. 【請求項２】 環状の体液の不透過性のシール手段が内
    側リングとバリヤーリングとの間の環状部分に沿ったヒ
    ートシールを含む、請求項１に記載の器具。
  3. 【請求項３】 体液の不透過性のシール手段が、接着性
    のシーラントリングを含む、請求項１に記載の器具。
  4. 【請求項４】 接着性シーラントリングが、外側の微孔
    質リングの内側の縁に沿って外側の微孔質リングをシー
    ル的に且つ接着的にかみ合わす、請求項３に記載の器
    具。
  5. 【請求項５】 接着性シーラントリングが、ホットメル
    トシーラントで構成される、請求項３または４に記載の
    器具。
  6. 【請求項６】 ホットメルトシーラントリングが、変形
    可能であり且つ弾性的に回復できるものである、請求項
    ５に記載の器具。
  7. 【請求項７】 環状の体液の不透過性のシール手段が、
    不透過性の内側リングの内側の縁から放射状に外側にか
    なりな距離の間隔がある、請求項１に記載の器具。
  8. 【請求項８】 連結手段が、内側の縁と隣接する不透過
    性の内側リングにシールされた内側の部分および比較的
    硬質の連結リングにシールされた外側の部分を有する環
    状の熱可塑性樹脂のウェブを含む、請求項７に記載の器
    具。
  9. 【請求項９】 連結手段が、孔の反対方向の袋に固定さ
    れた比較的硬質の袋の連結リングを含み、且つ面板の連
    結リングと取り外し可能にかみ合う、請求項８に記載の
    器具。
  10. 【請求項１０】 バリヤーリングが、湿式と乾式の両方
    の粘着性をもつ柔らかい、変形可能な水分吸収材料の層
    を含む、請求項１に記載の器具。
  11. 【請求項１１】 柔らかい、弾性の液体および気体不透
    過性で、熱成形可能な材料の層が、皮膚バリヤー材料と
    シール的に固着する近い方の表面と、体液の不透過性の
    シール手段とシール的に接触する身体側の表面を有す
    る、請求項１０に記載の器具。
  12. 【請求項１２】 バリヤーリングが、収集袋側表面と凸
    状の身体側表面をもつ比較的硬質の圧力リングを含み、
    体液の不透過性のシール手段は、不透過の内側リングと
    圧力リングの収集袋側表面との間に体液密封シールを提
    供する、請求項１１に記載の器具。
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