JP2024524546A - スイングブーム掘削機の鉛直軸ジョイント角推定に関するimuベースのシステム - Google Patents

スイングブーム掘削機の鉛直軸ジョイント角推定に関するimuベースのシステム Download PDF

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Abstract

車両のスイングブームのスイング角を判断するためのシステム及び方法が提供される。車両のスイングブーム及び車体に配置されたセンサからセンサデータが受信される。センサデータに基づいて、スイングブームが車体に対して静止しているか動作しているかが判断される。スイングブームが静止していると判断した場合、受信したセンサデータが観測スイング角に基づいて補正され、補正されたセンサデータに基づいて推定スイング角が算出される。スイングブームが動作していると判断した場合、受信したセンサデータに基づいて推定スイング角が算出される。推定スイング角は出力される。

Description

本発明は、一般的にスイングブーム掘削機の鉛直軸ジョイント角推定に関するものであり、特にスイングブーム掘削機の鉛直軸ジョイント角推定のためのIMU(inertial measurement unit)ベースのシステムに関するものである。
建設、鉱業及び農業の機械において、ガイダンスシステム及び自動位置制御システムがますます普及してきている。例えば、スイングブーム掘削機では、ガイダンスシステムはオペレーターの気づきを向上させることがあり、自動位置制御システムは掘削機の操縦及びスイングブームの位置決めにおけるいくつかの複雑さを緩和することがある。このようなガイダンスシステム及び自動位置制御システムを実施するためには、スイングブームの各ジョイント間のジョイント角を正確に推定することが重要である。
従来の方法の一つとして、ジャイロスコープは、動作を測定し、ブームのジョイント間の角度を判断するために使用されている。しかし、このような従来のジャイロスコープには、ジャイロスコープバイアスに起因するドリフトの問題がある。このようなドリフトを補正するために加速度計が使用されることがある。しかし、加速度計は、鉛直又はほぼ鉛直なジョイントに対しては、ジャイロスコープバイアスを十分に補正することができない。なぜなら、十分に大きい水平軸に投影される軸とは異なり、加速度計による出力はジョイント角が変化しても同じままだからである。
一又は複数の実施形態において、車両のスイングブームのスイング角を判断するためのシステム及び方法が提供される。車両の車体とスイングブームとに配置されたセンサからセンサデータが受信される。前記センサデータに基づいて、前記スイングブームが前記車体に対して静止しているか動作しているかが判断される。前記スイングブームが静止していると判断された場合、受信された前記センサデータが観測スイング角に基づいて補正され、補正された前記センサデータに基づいて推定スイング角が算出される。前記スイングブームが動作していると判断された場合、前記推定スイング角は、受信された前記センサデータに基づいて算出される。前記推定スイング角は出力される。
一実施形態では、前記センサから受信した信号のエネルギーを算出し、算出された前記エネルギーと一又は複数の閾値との比較を行い、前記比較に基づいて前記スイングブームが静止しているか動作しているかを判断することにより、前記スイングブームが前記車体に対して静止しているか動作しているかが判断される。
一実施形態では、受信された前記センサデータを補正することは、前記観測スイング角と直近の推定スイング角との比較を行うことと、前記比較に基づいて前記センサデータからバイアスを除去することとを備える。
一実施形態では、前記推定スイング角が前記車両のスイング制限を超えること、及び、前記推定スイング角を算出するために使用されるカルマンフィルタがリセットされること、について判断される。
一実施形態では、前記観測スイング角は、前記センサの回転軸を判断し、判断された前記回転軸に基づいて前記観測スイング角を算出することによって算出される。別の実施形態では、前記観測スイング角は、転送整列によってスイング角誤差を判断し、前記スイング角誤差に基づいて前記観測スイング角を算出することによって算出される。別の実施形態では、前記観測スイング角は、前記車両が傾斜閾値を満たす傾斜に位置すると判断された場合、前記車両のロール及びピッチに基づいて前記観測スイング角を算出することによって算出される。
一実施形態では、前記センサはIMU(inertial measurement unit)である。一実施形態では、前記車両は掘削機である。
本発明のこれら及び他の利点は、以下の詳細な説明及び添付の図面を参照することにより通常の技術者には明らかである。
図1は、本明細書で説明する一又は複数の実施形態を実施可能な、典型的な掘削機を示している。 図2は、一又は複数の実施形態における掘削機に対する上面視を示している。 図3は、一又は複数の実施形態における掘削機に配置されたIMUのキャリブレーションに関するワークフローを示している。 図4は、一又は複数の実施形態における掘削機のスイング角を推定するためのスイング角推定システムの概略図を示している。 図5は、一又は複数の実施形態における運動学的角度推定モジュールの概略図を示している。 図6は、一又は複数の実施形態における掘削機のスイング角を推定する方法を示している。 図7は、一又は複数の実施形態における、スイングブームが静止しているか動作しているかを判断するためのヒステリシス型の閾値を示している。 図8は、一又は複数の実施形態における、車両のスイングブームのスイング角を判断するための状態機械を示している。 図9は、一又は複数の実施形態における典型的なユーザインタフェースを示している。 図10は、一又は複数の実施形態における掘削機のモデルを示している。 図11は、一又は複数の実施形態における掘削機で記録された生のジャイロスコープ信号のグラフを示している。 図12は、一又は複数の実施形態における、生のジャイロスコープ信号の別のグラフを示している。 図13は、一又は複数の実施形態における試験装置のモデルを示している。 図14は、一又は複数の実施形態における、減衰振動の回転軸推定アルゴリズムの出力例であるグラフを示している。 図15は、一又は複数の実施形態における、スイングIMUの回転に伴う回転軸の変化を表すグラフを示している。 図16は、一又は複数の実施形態における、回転軸を算出するための信号のプロットを示している。 図17は、一又は複数の実施形態における、関数fに対するsの適用例であるグラフを示している。 図18は、一又は複数の実施形態における誤差推定モジュールの概略図を示している。 図19は、一又は複数の実施形態における、転送整列の結果を表すグラフを示している。 図20は、一又は複数の実施形態を実施するために使用可能なコンピュータの高レベルのブロックダイアグラムを示している。
発明の詳細な説明
本明細書で説明されている実施形態は、IMU(inertial measurement unit)ベースのスイング角推定システムを提供する。車両に配置されたIMUのセンサデータのみを使用し、車両の車体に対するスイングブームのスイング角を推定するために、複数のアルゴリズムを結合するデータ融合スイング角システムが提供される。具体的には、上記アルゴリズムには、運動学的角度推定(静的動的のエポックを判断するために仮説試験が使用される)、回転軸の算出、転送整列(機械の残留振動を使用する)、そしてゼロでない傾斜を利用するものが含まれる。また、スイングリンクにおけるIMUの追加を不要にする、ブームに配置された既存のセンサを使用した一実施形態も開示されている。推定スイング角は、掘削機のガイダンスシステム及び/又は自動制御システムで使用可能である。この角度を知ることは、オペレータが変更すべき角度の変更を許可されている場合、この追加の特徴を備えた掘削機を最大限に活用するために重要である。上記車両は、例えば、建設機械、採掘機械、農業機械等であってもよい。一実施形態において、上記車両は、図1に示されるように掘削機である。
図1は、本明細書で説明されている一又は複数の実施形態を実施可能な、典型的な掘削機100を示している。図1の掘削機100は、コンパクト掘削機又はミニ掘削機として示されているが、任意の適切な形態で実施することができる。掘削機100は、オペレータと他の構成要素とを収容するための車体(すなわちハウス)104と、掘削機100及び支持体104を案内する通路を備えた車台102と、土壌又は他の材料を扱うためにバケット108に結合されたブームスイング106とを備えている。掘削機100は、追加又は代替で、押土作業を実行するためのブレード等の他の構成要素を備えてもよい。操作時、掘削機100は、土壌等を掘る(digging)、放つ(dumping)、扱う(manipulating)などの様々なタスクを実行するために、一又は複数のジョイント108-A、108-B、108-C、108-D、及び108-E(総称して「ジョイント108」という。)において回転する。
図1に示されるように、複数のIMUは、バケット108に配置されたIMU110-A、ブームスイング106に配置されたIMU110-B、110-C、及び110-D、及び車体104に配置されたIMU110-E(これらを総称して「IMU110」という。)で構成されている。一実施形態では、それぞれのIMU110は、3軸ジャイロスコープ及び3軸加速度計を備えている。しかし、それぞれのIMU110は、角速度及び加速度を測定するための任意の適当な一又は複数のセンサとして実施されてもよい。例えば、IMU110は、代わりに別々のジャイロスコープ及び別々の加速度計として実施されてもよい。
本明細書に記載の実施形態において、掘削機100のジョイント108-Dにおけるスイング角は、IMU110-D及びIMU110-Eからの情報のみに基づいて判断される。スイング角は、掘削機100を上から見たときにおける、ある基準面に対するスイングブーム106の角度であり、図1においてはジョイント108-Dの角度として示されている。スイング角は、以下で詳細に説明するが図2においても示されている。他のジョイントの角度(例えば、ジョイント108-E)も、本明細書に記載の実施形態に従って判断されてもよい。ジョイント110の角度は、例えば、掘削機100のオペレータへのガイダンスの提供、及び/又は、掘削機100の自動制御等に使用可能である。
図1に示される掘削機100におけるIMU110の数と配置とは、例示的なものであり、その用途に基づいて変化してもよいことが理解されるべきである。例えば、一つの応用では、本明細書に記載の実施形態は、上述のように、ジョイント108-Dにおけるスイング角を判断するために、車体104に配置されたIMU110-Eとブームスイング106に配置されたIMU110-Dとを使用する、スタンドアローンデュアルIMUスイング角ガイダンスシステムとして実施されてもよい。別の例示的な用途では、本明細書に記載の実施形態は、仮想センサとして機能する既存の制御システム及び/又はガイダンスシステムに統合されてもよい。また、別の応用では、本明細書に記載の実施形態は、コストを減らすためにブームスイング106の既存のIMUを利用してもよい。別の例示的な用途では、本明細書に記載の実施形態は、掘削機100が斜面で動作するときに、パフォーマンスを向上させるため、車体104の旋回回転角(GPSベースの姿勢推定サブシステムを使用して導出可能)を入力として受信してもよい。
掘削機100の一般的な運用シナリオは以下の通りである:1) ブームスイング106を第一の方向に合わせる;2) ブームスイング106を、例えば「掘ること」のために操作する;3)ブームスイング106を第二の方向に合わせる;4) ブームスイング106を、例えば「放つこと」のために操作する;5) ステップ1に戻り、このサイクルを繰り返す。この運用シナリオは、1)ブームスイング106を特定のアーム角度に振り出し、スイングを一定に維持しつつ第一の方向と第二の方向との間において旋回する;2)特定のハウス角度に旋回し、旋回を一定に維持しつつ第一の方向と第二の方向との間においてブームスイング106をsingingする;または、3)1及び2の組み合わせによって達成されてもよい。デュアルIMUシステムを使用する場合、目的は、IMU110-D及び110-Eからの情報(すなわち、それらの3軸の周りの回転速度、及び、それらの軸に沿った特定の力)だけを用いて、ジョイント108-Dにおけるスイング角度を推定することである。
図2は、一又は複数の実施形態における掘削機200の上面図である。一例では、掘削機200は図1の掘削機100である。掘削機200は、車体202とスイングブーム204とを備えている。掘削機200のスイング角は、掘削機200の上面視において、スイングブーム204が基準面206に対して形成する角度である。基準面206は、図2において掘削機200の中央面として示されているが、他の適切な基準面であってもよい。図2では、掘削機200は、リセット又はゼロの姿勢になっており、スイングブーム204は、車体202の前方に沿って(すなわち、基準面206に沿って)整列しており、したがってスイング角はゼロ度になっている。スイングブーム204は、基準面206に対して、例えば-40°と+40°との間のスイング制限内にて、時計回り及び反時計回りに回転することができる。スイング制限は、任意の適切な角度であってもよく、機械的な停止によって実施されてもよい。
図3は、一又は複数の実施形態における掘削機302に配置されたIMU308、310をキャリブレーションするためのワークフロー300を示している。一例では、掘削機302は図1の掘削機100であってもよい。図3に示されているように、スイングIMU308は、掘削機302のブームスイング304に配置され、車体IMU310は、掘削機302の車体306に配置されている。IMU308、310は、非線形性、スケールファクタ、ジャイロスコープバイアス、軸ずれ、及び温度変動を補償するためにキャリブレーションされる。さらに、IMU308、310が幾何学的にキャリブレーションされることにより、掘削機302の幾何属性とIMU308、310の配置とが正確に測定されるようになる。
次の測定は重要である:1)スイングブーム304を車体306の前方に沿って(すなわち、リセット又はゼロの姿勢で)整列させるための位置測定、2)例えば機械的な停止によって実施されるスイングブーム304の左右のスイング制限の測定、3)IMU308、310の間における整列変換。測定1は測定3の必要条件である。いったんスイングブーム304がリセット姿勢に配置されると、IMU310に対してIMU308を整列させる回転行列が正確に推定可能となる。
ワークフロー300に示されているように、IMU308の初期軸312が校正軸316へとキャリブレーションされ、IMU310の初期軸314が校正軸318へとキャリブレーションされることにより、IMU308、310のX軸が掘削機302の長手軸(すなわち前後軸)に沿って整列し、掘削機308、310のY軸が掘削機302の横軸(すなわち左右軸)に沿って整列し、IMU308、310のZ軸が掘削機302の鉛直軸(すなわち上下軸)に沿って整列する。初期軸312、314のアライメントに関わらず、キャリブレーション後においては、軸312、314のアライメントは同一になっている。スイングブーム304のスイング動作は、スイングIMU308をZ軸の周りに回転させるものと考えられ、このZ軸は、スイングブーム304と車体306とを接続するジョイントの単一自由度の軸に対応している。形式的には、スイングIMU308の座標枠
Figure 2024524546000002
で表されるベクトル
Figure 2024524546000003
は、以下の式に従って車体IMU310の座標枠
Figure 2024524546000004
で表すことができる。

Figure 2024524546000005

ここで、
Figure 2024524546000006
は以下の式に等しい。
Figure 2024524546000007

ここで、θはスイング角である。実施形態によっては、回転行列
Figure 2024524546000008
は、以下のように機械公差を誤差回転によって説明することができる。

Figure 2024524546000009

誤差行列を構成する角度は、小さいので、微小回転の性質をもたらしている。これは、追加的なノイズとして扱うことができる。

Figure 2024524546000010
図4は、一又は複数の実施形態における掘削機のスイング角を推定するためのスイング角推定システム400の概略図を示している。スイング角推定システム400は、図1の掘削機100を引き続き参照しつつ説明される。一例では、スイング角推定システム400は、スイングブーム106のスイング角を推定するために、図1に示される掘削機100において実施される。しかし、スイング角推定システム400は、建設機械、鉱山機械、農業機械等、他の適切な車両において実施されてもよい。スイング角推定システム400は、一若しくは複数のコントローラ、又は、図20のコンピュータ2002等の他の適切な一若しくは複数の処理装置によって実施されてもよい。
スイング角推定システム400は、掘削機の車体に配置された車体IMU404(例えば図1のIMU110-E)によって測定された掘削機の車体の角速度
Figure 2024524546000011
及び加速度
Figure 2024524546000012
と、掘削機のスイングブームに配置されたスイングIMU402(例えば図1のIMU110-D)によって測定された掘削機のスイングブームの角速度
Figure 2024524546000013
及び加速度
Figure 2024524546000014
とのみに基づいて、推定スイング角
Figure 2024524546000015
を予測する。スイング角推定システム400の核心は、観測スイング角θoに基づいて、スイングIMU402及び車体IMU404から受信したセンサデータを補正する、運動学的角度推定モジュール406である。観測スイング角θoは、傾斜(スロープ)推定モジュール408、回転軸推定モジュール412、及び/又は、誤差推定モジュール414によって算出されてもよい。誤差推定モジュール414は、角速度
Figure 2024524546000016

Figure 2024524546000017
、加速度
Figure 2024524546000018
、及び推定スイング角
Figure 2024524546000019
に基づいて観測スイング角θoを推定するための、転送整列を実施する。回転軸推定モジュール412は、回転軸を判断し、適切な条件(例えば、大振動、低ノイズ)の下で、回転軸に基づいて観測スイング角θoを算出する。傾斜推定モジュール408は、掘削機が、十分に大きい傾斜の表面に位置し、十分に長い期間において静止を維持しているときに、角速度
Figure 2024524546000020
と加速度
Figure 2024524546000021
とに基づいて、傾斜(インクリネーション)推定モジュール410を使用して観測スイング角θoを算出する。スイング角推定システム400のモジュールは、以下においてさらに詳細に説明する。
運動学的角度推定
図5は、一又は複数の実施形態における運動学的角度推定モジュール500の概略図を示している。図6は、一又は複数の実施形態における掘削機のスイング角を推定するための方法600を示している。図5及び図6は共に説明される。一例では、運動学的角度推定モジュール500は、図4の運動学的角度推定モジュール406であり、方法600の工程は、図4の運動学的角度推定モジュール406によって実施される。
図6の工程602では、車両のスイングブーム及び車体に配置されたセンサ群からセンサデータが受信される。この車両は、例えば、建設機械、鉱山機械、農業機械、又はスイングブームと車体とを備える他の適切な車両であってもよい。一実施形態では、この車両は、図1の掘削機100である。センサデータは、車両の車体に配置された一又は複数のセンサにより測定される、車体の角速度
Figure 2024524546000022
、線形加速度
Figure 2024524546000023
と、車両のスイングブームに配置される一又は複数のセンサによって測定される、スイングブームの角速度
Figure 2024524546000024
、線形加速度
Figure 2024524546000025
とを備えている。センサデータは、測定元であるセンサのローカル座標枠で表現される。
センサ群は、角速度と線形加速度とを測定するためのものであれば任意の適切なセンサを備えることができる。一実施形態では、センサ群は、ジャイロスコープと加速度計とを備えるIMUである。別実施形態では、センサ群は、別々のジャイロスコープと加速度計とを備えている。一例では、図5に示されているように、センサ群は、車両の車体に配置された車体IMU502、及び、車両のスイングブームに配置されたスイングIMU504であってもよい。車体IMU502及びスイングIMU504は、例えば、図3のワークフロー300に従って、オフセットキャリブレータ506によって決定されるオフセットを伴うようにキャリブレーションされてもよい。
図6の工程604では、センサデータに基づいてスイングブームが車体に対して静止しているか動作しているかが判断される。例えば、図5に示されているように、ZMD(zero movement detection)モジュール510は、合算部508の出力に基づいて、スイングブームが静止しているか動作しているかを判断する。車体に結合されたスイングジョイントの周りをスイングブームが回転しているとき、スイングブームが車体に対して動作しているためスイング角が変化している。
スイングブームが静止しているか動作しているかの判断は、次の2つの仮説のうち1つを選択しなければならない仮説試験の問題とすることができる。
(1)帰無仮説H0: スイングブームは動作している。
(2)対立仮説H1: スイングブームは静止している。
ネイマン・ピアソンの定理は、尤度比試験(LRT)の閾値を提供するために適用することができる。尤度比は、H0とH1との尤度の比較を示す指標である。一連の観測値zに対して、尤度比は次のように定義される。
Figure 2024524546000026

p(z|H1)は、対応する仮説の確率密度関数である。ネイマン・ピアソンの定理によれば、検出確率Pr{H1|H1}を最大化するためには、誤報の確率Pr(H1|H0)がαに等しいことを考慮すると、L(z)>γであればH1が選択されなければならない。
Figure 2024524546000027

であるので、γは、Pr{H1|H1}=αから決定される閾値である。
スイングブームの静止は、全ての動作を含んでいるわけではない。例えば、本適用例では、Z軸を中心とするブームスイングの回転速度
Figure 2024524546000028
と、平面(ただし、当該平面の法線はZ軸である。)に投影された線形加速度
Figure 2024524546000029
とのみが対象となっており、ここで
Figure 2024524546000030
は、スイングジョイントの中心からスイングブームのセンサへ向かうベクトルである。さらに、ジャイロスコープの信号は通常、質及びノイズ特性の点で、加速度計の信号よりも桁違いに優れている。したがって、動作を検知するためには速度データ(ジャイロスコープセンサからのデータ)のみが使用される。よって、H1は次のように選択される。
Figure 2024524546000031

ここで、Nはサンプルの数である。ジャイロスコープのノイズ分散σωは、この特殊なケースでは単なるスケールファクタであって無視できる。つまり、ジャイロスコープ信号のエネルギーが算出され、算出されたジャイロスコープ信号のエネルギーが閾値以下である場合、スイングジョイントが静止しているか動作しているかが判断される。σωが記式において無視される場合、不等式の左辺は、ジャイロスコープ信号における不連続時間のエネルギーである(この場合ωz,swing)。
閾値の決定には、信号のエネルギーを学習するための既知の方法が使用されてもよい。このような方法によって、ジャイロスコープ信号の現在の(静止)エネルギーγnowは、サイズNのバッチを使用して算出される。その後、閾値γnewは、次のように反復的に更新されてもよい。

γnew=(1-p)γold+p・γnow

ここで、0<p<1が一次フィルタのパラメータである。パラメータpを決定するために直近のMバッチが履歴に保持される。その後、新しいバッチがMバッチに追加され、同時に最初のバッチが忘れられて新しい履歴が形成される。その後、古い分散σoldと新しい分散σnewとの履歴が比較される。最も一般的な形態では、単調なマッピングf:σnew/σold→pを適用することができる。
実際は、信号の閾値は理論的なものではない。当該閾値は、ヒステリシス型の閾値に置き換わると、より確かなものになる。図7は、一又は複数の実施形態において、3つの軸に沿って提示されたヒステリシスの挙動であるグラフ700を示している。スイングブームが動作しているというH0の決定は、信号エネルギー704が閾値702の特定の予め定められたファクタを満たす場合(例えば、超える、又は、未満となる)にのみ行われ、スイングブームが静止しているというH1の決定は、信号エネルギー704が閾値704の予め定められたファクタを満たさない場合(例えば、超えない、又は、未満とならない)にのみ行われる。ファクタβdynamic及びβstaticは、上限閾値及び下限閾値(βdynamicγ及びβstaticγ)とは異なっていてもよい。さらに、信号が特定の予め定められた時間だけ閾値のファクタを下回った場合、もっぱら信号エネルギーが下限閾値よりも低いものと考えられる。グラフ700は、閾値702を下回る信号の部分706を示しており、スイングブームは、予め定められた時間の後に静止していると判断される。この挙動は、誤報の数を減少させつつ、特定の大きさの動作に対するシステムの感度を高めることを意図したものである。
一実施形態では、信号エネルギーをヒステリシス型の閾値と比較するだけでなく、信号エネルギーが動作ではなくノイズの増加に起因して増加している状況を処理するために、サイズNのバッチに対するゼロクロスレートZωが以下のように算出される。
Figure 2024524546000032

Zωは、その後、2つの閾値TZCR,lowとTZCR,highとに対して比較される。信号は、Zω>TZCR,highであれば動的と判断され、Zω<TZCR,lowであれば静的と判断される。これらの2つの判断は、組み合わせられて、(予め定められた期間において)エネルギーが低いことと、ゼロクロスが閾値未満であることとの両方の組み合わせとして、最終判断H0又はH1を形成する。
スイングブームが静止しているか(すなわち、スイング角が変化していない)動作しているか(すなわち、スイング角が変化している)を判断することで、カルマンフィルタは次のいずれかによってスイングブームの推定スイング角を算出することができる。1)スイングブームが静止していると判断された場合(工程606)、受信したセンサデータを観測スイング角に基づいて補正し、補正したセンサデータに基づいて推定スイング角を算出する。2)スイングブームが動作していると判断された場合(工程608)、受信したセンサデータに基づいて推定スイング角を算出する。スイングブームが静止しているか動作しているかの判断に基づく推定スイング角の算出は、図8の状態機械800によって示されている。カルマンフィルタは、Z軸周りにおける車体とスイングジャイロスコープとの速度の差異のバイアスに対する、単なる一次元のオブザーバである。(唯一の誤差源が相対バイアスランダムウォークであると仮定している)。

Figure 2024524546000033
,
Figure 2024524546000034
補正は、図8に示されている2つの状態の状態機械に従って作用する。状態#1の場合、スイングジョイントの角度が変化しており、フィルタはジャイロスコープの入力を継続して積分する。状態#2の場合、角度の観測値θoが使用され、バイアスが除去されて推定値が補正される。
Figure 2024524546000035
,
Figure 2024524546000036
.
図8は、一又は複数の実施形態における車両のスイングブームのスイング角を判断するための状態機械800を示している。状態機械800は、車両の車体に対して動作しているスイングブームに対応する状態#1と、車体に対して静止しているスイングジョイントに対応する状態#2とを備えている。状態機械800が状態#1にあり、かつ、スイングブームが静止していると判断されたとき(すなわち、ゼロモーション検知がなされたとき)、状態機械800は状態#1から状態#2に遷移する。状態機械800が状態#2にあり、かつ、スイングブームが動作していると判断されたとき(すなわち、モーション検知がなされたとき)、状態機械800は状態#2から状態#1に遷移する。状態#1では、受信したセンサデータに基づいて推定スイング角
Figure 2024524546000037
が算出される。状態#2では、受信したセンサデータが観測スイング角θoで補正され、補正されたセンサデータに基づいて推定スイング角
Figure 2024524546000038
が算出される。
図6の工程606では、スイングブームが静止していると判断された場合、受信したセンサデータが観測スイング角に基づいて補正され、補正されたセンサデータに基づいて推定スイング角が算出される。図4に示されているように、観測スイング角θoは、傾斜推定モジュール408、回転軸推定モジュール412、及び/又は誤差推定モジュール414から受信されてもよい。受信されたセンサデータは、観測スイング角θoと直近の推定スイング角θsとを比較することにより、補正されてバイアスを除去される。次に、補正されたセンサデータに基づいて、例えばスイングブームと車体との角速度の差異を積分することにより、カルマンフィルタを使用して推定スイング角
Figure 2024524546000039
が算出される。
一例では、図5に示されているように、スイングジョイントが静止しているとZMD512が判断したとき、ゲート516は、始動し、直近の推定スイング角θs518を1D角度カルマンフィルタ(KF)510に入力し、それは、直近の推定スイング角θs518と観測スイング角θoとを比較することによりセンサデータを補正し、補正されたセンサデータに基づいて推定スイング角
Figure 2024524546000040
を算出する。スイングブームが動作状態から静止状態へ遷移したことをZMD512が判断したとき、ゲート514は、始動し、直近の推定スイング角θs518を推定スイング角
Figure 2024524546000041
で更新する。カルマンフィルタの文脈では、観測スイング角θoの信頼性は通常低くなっている。ジャイロスコープは、積分されて推定スイング角
Figure 2024524546000042
を算出するが、ノイズがあるため、適宜ドライブの観測が必要となる。したがって、観測スイング角θoは、推定スイング角
Figure 2024524546000043
を算出するために直近の推定スイング角θs518と組み合わされる。
図6の工程608では、スイングジョイントが動作していると判断される場合、受信したセンサデータに基づいて推定スイング角が算出される。推定スイング角
Figure 2024524546000044
は、例えばスイングブームと車体との角速度の差分を積分することにより、受信したセンサデータに基づいてカルマンフィルタを使用して算出される。一実施形態では、図5に示されているように、スイングジョイントが静止しているとZMD512が判断するとき、角度KF510は、例えば合算部508によって出力されるスイングブームの角速度とスイングの角速度との差分を積分することにより、推定スイング角
Figure 2024524546000045
を算出する。
実施形態によっては、推定スイング角
Figure 2024524546000046
が車両のスイング制限を超え、カルマンフィルタがリセットされる場合がある。例えば、図5に示されているように、推定スイング角
Figure 2024524546000047
が車両のスイング制限を超えたと制限検知部520が判断したとき、角度KF510はリセットされる。この制限は、例えば図3のワークフロー300に従って、リミットキャリブレータ522によって設定される。カルマンフィルタをリセットするとは、カルマンフィルタの状態の値を手動で設定することである。スイング制限に達したとき、何が正しい状態であるかが既知であるため、上記状態を直接更新することができる。
図6の工程610では、推定スイング角が出力される。例えば、推定スイング角は、コンピュータシステムの表示装置に推定スイング角を表示したり、コンピュータシステムのメモリ又はストレージに推定スイング角を記憶したり、推定スイング角をリモートコンピュータシステムに送信したりすることにより、出力することができる。一例として、推定スイング角は、図9に示すユーザインタフェース900に出力される。別例として、図4に示されているように、推定スイング角
Figure 2024524546000048
は、観測スイング角θoを生成するために、運動学的角度推定モジュール406により誤差推定モジュール414に出力されてもよい。
図9は、一又は複数の実施形態における模範的なユーザインタフェース900を示している。ユーザインタフェース900は、例えば、掘削機(又は他の適切な車両)のオペレータのようなユーザに提示することができる。図9に示されているように、ユーザインタフェース900は、ゼロ姿勢における掘削機のスイングブームのレイアウト902を示すことにより、スイング制限の全範囲を視覚的に等分して初期化を容易にする。スイングブームのスイング制限904は、±40°として示されている。ユーザインタフェース900は、ユーザによって定義されたラインによって示される作業方向を示してもよく、これにより、ある方向に沿ってスイングブームを整列させるためにスイングブームを旋回及び揺動させることが容易になる。
ユーザインタフェース900には、現在の推定スイング角に基づいて判断されたスイングブームの現在推定位置906と、現在の観測スイング角に基づいて判断されたスイングブームの現在観測位置908とがさらに表示される。様々なパラメータ914(例えば、デカルトのバケット位置)は、推定スイング角に応じて更新されてもよい。スイングブームの現在観測位置908は、アウトラインとして表示されている。現在観測位置908は、システムの認識によるスイングブームの位置を示している。図9に示されているように、現在観測位置908は、スイングブームの現在推定位置906に非常に近く、同じでなくてもよい。これは、推定スイング角は、観測スイング角に対応しているのではないが、観測スイング角は、カルマンフィルタのパラメータに従ってジャイロスコープバイアスを補正するために使用されるためである。初期化時には、現在観測位置908と現在推定位置906とが非常に離れていてもよい。オペレータが車両を操作するとき、現在観測位置908と現在推定位置906とが一点に収束する。等級バンド910が示され、現在推定位置906と現在観測位置908との間の誤差が描写されてもよい。等級バンド910は、等級ごとにカラーコード化(例えば、緑、黄、赤)されてもよく、それぞれの等級の範囲は、ユーザによって定義されてもよい。円形の分散指標912が示され、指標912の大きさが分散を示し、分散によって現在観測位置908が変化するようにしてもよい。したがって、指標912が大きいほど、分散が大きくなり、現在観測位置908の不確実性が大きくなり、その結果として現在推定位置906の不確実性が大きくなる。ユーザインタフェース900は、掘削機の状態をオペレータに通知する指標を示してもよい。この状態は、通常状況と不完全状況との指標を超えており、オンライン状態のサブ状態を含んでいる(例えばラッチ又はチェイシング)。つまり、ユーザインタフェース900は、走行時に発生するおそれがある確度の低下をオペレータに通知されることを、維持するように設計されている。過去の代替手段は、低い確度又は高い確度のオンオフ指標である。
回転軸の推定
運転中、車両の車体は、ブームスイングが動作しているとき、例えばブーム、スティック、又は、バケットピッチ及びバケットチルトの作動の結果として、わずかな振動を受ける。このような振動は、観測スイング角の観測値θoを判断するのに十分である。 回転軸推定アルゴリズムは、観測スイング角の観測値θoを判断するために、図4の回転軸推定モジュール412によって実行されてもよい。
上述した前提によれば、任意の時点、一定のスイング角において、スイングIMU及び車体IMUは、同一の剛体に取り付けられるが、一方が他方に対して回転していると考えることができる。基本的なアイデアは、当該剛体が動作しているとき、それらの両方によって感知される単一の本体(entity)の測定であっても、それらの出力において観測可能な差異(上記角度に比例する。)を伴うことである。その動作は、回転軸に直交する多くの要素を有している。しかし、剛体(すなわち、掘削機のキャビン)に確かな動作はない。つまり、運転中、掘削機は一定の場所にとどまり、そのアームのみが動作する。キャビンとスイングとの動作は回転軸に平行である。したがって、デザインド・マニューバ(designed maneuvers)には信頼性がない。
図10は、一又は複数の実施形態にける掘削機の簡略モデル1000を示している。掘削機のモデル1000は、車体リンク1002を運動学的連鎖の最初のリンクとして始め、スイングリンク1004に続き、ブームリンク1006において終了する。車体リンク1002は、ひとまとまりのスプリングダンパエレメント1008を介して地面に接続された剛体によって、掘削機のシャシとトラックとを形成する。ジョイントにおけるトルクの変化は、車体の減衰振動を引き起こす。これは、油圧ピストン工程の終了時(油圧バルブが閉じ、機構が突然止まるとき)に顕著になり、その後の状況は、ブレーキ後の車のシャシの自由振動に類似している。この効果は、オペレータの操作レバーにおいて、ジャブ(jab)によって容易に認識(及び感知)することができる。この現象は、インパルス荷重に続く振動構造の減衰自由振動としてモデル化することができる。
説明用として、図11は、一又は複数の実施形態における、実際の機械運転から記録された生のジャイロスコープ信号のグラフ1100を示している。信号には多くのノイズがあるにもかかわらず、図11に示すように、明確に振動に対応しているスポットがある。これらのセグメントでは、SNR(signal-to-noise ratio)が急激に変化して十分な観測源となり、一方で残りの信号は、非常に質が悪く、ノイズとほぼ区別がつかない状態となる。図12は、一又は複数の実施形態における試験装置にて実施される、一方が他方に対して回転している同一の固定プラットフォームに取り付けられた2つのIMU、によって取り込まれたジャイロスコープ信号のグラフ1200を示している。図13は、一又は複数の実施形態における試験装置のモデル1300を示している。試験装置のモデル1300は、プラットフォーム1302に配置されたIMU1308、1310を備えており、IMU1308はIMU1310に対して回転している。プラットフォーム1302は、その一端においてロッド1304によって支持されており、その他端においてチルトジョイント、スプリング1306を介して上記一端に接続されている。
試験装置の設置理由は、プラットフォーム1302の動作が固定された回転軸の周りでのみ発生することを確認することである。その際、複数の信号間での類似性があれば、アームの操作により、掘削機の車体は、事実上固定された回転軸を中心に振動していることも確認される。その際、IMU1308、1310は、この軸に関する情報を提供していると結論づけることができる。しかし、回転していないIMU1310は、そのY軸(プラットフォームの回転軸)を中心とした動作を記録するが、回転しているIMU1308は、その全ての軸を中心とした動作(それ自身のローカル座標枠において表現される同一の回転軸を中心とする振動)を認識する。
生のジャイロスコープ測定から一定の回転軸を特定するために、簡単で効果的な回転軸推定アルゴリズムが実施される。ジャイロスコープの速度
Figure 2024524546000049
に関するN個の測定についての1つのバッチに関して、回転軸は次のように与えられる。
Figure 2024524546000050
ここで
Figure 2024524546000051

である。十分に高速な速度を必要とする平均化であっても適切に作用する。しかし、ゼロに近い速度又はクロスゼロであるときには上記アルゴリズムは作用しない。メジアン操作が提示され、球面座標系において正規化サンプルが最初に示される。

Figure 2024524546000052

ここで
Figure 2024524546000053

その後、回転軸は次のように算出される。

Figure 2024524546000054

ここで
Figure 2024524546000055

Figure 2024524546000056
とは中央値を示す。
図14は、一又は複数の実施形態における、減衰振動をもとにした回転軸推定アルゴリズムの出力例であるグラフ1400を示している。図15は、一又は複数の実施形態における、スイングIMUの回転に伴う回転軸の変化を表すグラフ1500を示している。グラフ1500を生成するために、角度を徐々に変化させていき装置を振動させる。これにより、減衰振動を精密にモデル化することができる明瞭な信号が生成され、振動部分が互いに分離される。図16は、一又は複数の実施形態における、回転軸を算出するための信号のプロット1600を示している。
回転軸推定アルゴリズムは、ある十分に長い間隔にわたって回転軸が一定であると仮定している。試験装置は、慎重に計画された励振により、これらを容易に生成することができるが、実際の機械では、信号対雑音比が低く、振動が回転軸において無秩序なノイズ変化と重複する。時間を通じて振動を特定するための方法(ストラテジ)は多数存在する。
信号が振動に関するものであるか否かを特定し、それらの振動の振幅と周波数とを算出するための多数の方法が存在する。ここでの対象は、振動(バイブレーション)そのものにあるのではなく、車体の動作を最もよく表している振動(オシレーション)にあるのである。その他の時間帯では常に、車体の動作はノイズのレベルにある。フーリエ解析は、原理的には、一般的な信号の成分を推定するために使用することができる。しかし、曲線適合方法は、単一の正弦波成分の特性(例えば、振幅、周波数、位相、減衰)を推定するのに、より適している。このような方法は、与えられた信号(セグメント)に最もよく一致する次の形態の関数のパラメータを見つけようとする。

Figure 2024524546000057
式(1)

ここで、α、λ、ω、β、及びbは、振幅、減衰率、周波数、位相、及びオフセットをそれぞれ示している。この関数は、チャープ(chirp)効果をモデル化しておらず、より多くの高調波を追加することで、信号をよりよく説明できる可能性がある。集中質量-ばね-ダンパ物理系(又は、そのモデル)のパラメータ(例えば、剛性k、減衰c、質量m)を特定するための他の方法としては、次のように振動を生成する。

Figure 2024524546000058

この方程式は、1DOFシステムを表現している。さらに現実的なモデルを挙げるとすれば、これらのセットである。しかし、ここでの目的は、忠実にモデル化することではなく、挙動のパターンを特定することである。使用する方法に関わらず、それは、信号を前処理することを容易にし、さらなる特定を実現しそうな部分を抽出することを容易にする。次の前処理工程が実行されてもよい。
1)直近のN個のサンプルをバッファに記憶する。それを
Figure 2024524546000059
によって表示する。
2)それ(s)をデトレンド(detrend)する。
3)max(s)及びmin(s)を使用して、それを正規化する。
4)ピークを見つける。
5)最大のピークを検索する。
6)このピークより前のサンプルを除去する。
7)最初のサンプルから始め、より大きなピークが見つかるまでバッファの最後に向けて進める。
8)その最後において残りのサンプルを除去する。バッファ
Figure 2024524546000060
をリインデックス(reindex)する。
9)ゼロクロスを見つける。
10)2つの連続するゼロクロス間の平均距離の2倍として、振動の周期pを推定する。
11)最適化装置を使用し、式(1)に定義されている関数fにsを適用する。α、λ、ω、β、及びbの初期値は、それぞれ、|max(s)-min(s)|、0.1、2π/p、及び
Figure 2024524546000061
(バッファの平均)、のように選択されてもよい。図17は、一又は複数の実施形態における、sを関数fに適用する一例であるグラフ1700を示している。
車両の車体とスイングブームとの回転軸の推定が与えられると、観測スイング角は以下のように算出される。

Figure 2024524546000062
上述した回転軸推定アルゴリズムは、ノイズに対して非常に敏感である。実験では、特定の値(例えば25°)未満の角度は、1軸におけるジャイロスコープ速度成分がノイズ自体と同程度に小さくなるため、この方法によって扱うことができないことが分かった。したがって、実施形態によっては、角度の観測値を判断するための他の方法が実施される場合がある。
誤差推定
図18は、一又は複数の実施形態における誤差推定モジュール1800の概略図を示している。一例では、誤差推定モジュール1800は、図4の誤差推定モジュール414である。
誤差の推定は、転送整列によって実施される。転送整列は、2つのセンサ(例えばIMU)を整列させるための一連の方法であり、これら2つのセンサのうち、1つはマスターセンサ、もう1つはスレイブセンサである。転送整列は、例えば、マスタースレイブユニットによって測定された、角速度、速度、加速度等を比較することによって機能する。転送整列による誤差推定は、観測スイング角θoを算出するために適用され、この観測スイング角においては、1)角度の誤差は、大きく(例えば、最大で40°)、通常、誤整列とは考えられないものであり、2)車両は、いかなるデザインドマニューバ(designed maneuvers)も実行することができない。
車体に配置された車体センサはマスターであり、スイングブームに配置されたスイングセンサはスレイブである。整列誤差は、車体に対する、スイングブームのピッチ、ロール及びヨーについて定義される。
Figure 2024524546000063
は、次の微分方程式によって展開する。

Figure 2024524546000064

ここで、

Figure 2024524546000065

であり、
Figure 2024524546000066
は、車体に対するブームスイングのジャイロスコープ速度から構成される交代行列である。

Figure 2024524546000067
転送整列は、小さな角度の誤整列を仮定している。

Figure 2024524546000068
(式2)

ここで、Iは単位行列、
Figure 2024524546000069
は、非対角要素が姿勢誤差になっている交代行列である。
Figure 2024524546000070
誤差は、次の微分方程式によって展開(伝播)することが示される。

Figure 2024524546000071

ここで、xはベクトルのクロス乗積操作を示し、
Figure 2024524546000072
は誤差ベクトルであり、ジャイロスコープの誤差は次のように与えられる。

Figure 2024524546000073
Figure 2024524546000074
(式3)
加速度計の読み取りを使用して同様の結果が抽出される。

Figure 2024524546000075

ここで、
Figure 2024524546000076
は車両(すなわち、トラック)の直線速度ベクトルであり、
Figure 2024524546000077
はスイングブームに配置されたIMUによって測定された特定の力(加速度計の出力)であり、
Figure 2024524546000078
は車体フレームの内部における重力ベクトルである。以下の微分方程式が伝播を決定することが示される。

Figure 2024524546000079

ここで、
Figure 2024524546000080
は速度算出の誤差を表し、
Figure 2024524546000081
は車両の車体に配置されたIMUによって測定された車両の加速度であり、
Figure 2024524546000082
は真の加速度と測定された加速度との差分である。
この公式化は、カルマンフィルタの実施につながっている。この目的のために次の仮定がなされる。1)車体速度の誤差はゼロであると仮定される(すなわち、
Figure 2024524546000083
)、2)スイング速度の誤差は、ガウスホワイトノイズとしてモデル化される(すなわち、
Figure 2024524546000084
)、3)スイング加速度計の誤差は、ガウスホワイトノイズとしてモデル化される(すなわち、
Figure 2024524546000085
)。
カルマンフィルタによって使用される状態空間モデルは次の通りである。

Figure 2024524546000086
Figure 2024524546000087

ここで、
Figure 2024524546000088
は状態ベクトルであり、
Figure 2024524546000089
はジャイロスコープと加速度計とのノイズ成分であり、

Figure 2024524546000090
Figure 2024524546000091
Figure 2024524546000092

である。
上記を離散化すると以下のようになる。
Figure 2024524546000093
Figure 2024524546000094
カルマンフィルタは、状態(速度及び回転の誤差)の観測に基づいて機能する。

zk=Hkxk+vk

ここで、vkはノイズの測定値である。入手可能な観測値に基づいて、Hkは、速度の一致、速度比の一致を含む様々な形態をとることができる。
速度の一致では、
Figure 2024524546000095
の直接的な観測値が次のように与えられる。

Figure 2024524546000096

ここで、
Figure 2024524546000097
は、車体IMUからスイングIMUへのベクトルの推定値である。これは、推定値θと、固定された機械パラメータ(例えば、車体IMUからスイングジョイントへの距離、及び、スイングジョイントからスイングIMUへの距離)と、の関数である。よって、

Figure 2024524546000098

である。
速度比の一致では、車両(車体)の速度間の差分の観測値は、車体IMUによって算出され、スイングIMUによって推定されているので、

Figure 2024524546000099

となる。
式2、3を使用すると、それは以下のように示される。

Figure 2024524546000100

Figure 2024524546000101
をガウスホワイトノイズとしてモデル化すると、それは
Figure 2024524546000102
とすることができる。この場合、vkにはフレキシャも含まれる。掘削機の文脈では、フレキシャは、スイングジョイントの機械的なスロップ(slop)に起因する、未知であってモデル化されていない不確実性である。
転送整列は、姿勢と加速度との一致に基づいて実行することもできる。掘削機のスイング角の誤差推定の適用では、多数の簡略化を達成することができる。第一に、掘削機はめったに動作せず、動作しても、その動作はスイングブームが動作しているときのものではないから、速度比の一致が好ましい。第二に、カルマンフィルタは、スイングブームがスイングしておらず、ωz,swingがほぼゼロであると仮定可能な時間に、実行されるのである。
誤差の推定を利用可能な時間であれば、現在の推定スイング角θがZ軸における誤差推定を追加するため、運動学的フィルタの観測値θoが生成される。

Figure 2024524546000103
図19は、一又は複数の実施形態における転送整列の結果を示すグラフ1900を示している。プロット1902はスイングジョイントの角度を示し、プロット1904はスイング角の誤差を示し、プロット1906は補正されたスイングジョイントの角度を示し、プロット1908は補正されたスイング角の誤差を示している。グラフ1900は、スレイブ(スイング)IMUを20°回転させることにより生成される。グラフ1900から自明なように、転送整列フィルタは、真の角度に収束している。その後の振動は、所望の値を中心として状態を変動させている。
信号の質は、理想的なセットアップではない。さらに、振動は、よく分離されたチャンク(chunks)としては生じない。転送整列は、ノイズに対して非常に強く、好適な信号(例えば、回転軸を算出するために検討される信号)を与えられる必要はないが、注意が必要である。例えば、仮定であるが、非常に小さな振幅の信号、又は、非常に短い信号に対する転送整列の結果は、十分なものではなく破棄されるべきである。これらの仮定が適切に適用されても、異常値が存在してしまうことは不可避である。また、誤差が分散すると、推定値が必要以上に引き出されてしまうおそれがある。
注意すべきは、補正の基本的理由は、ジャイロスコープの推定がドリフトしないようにすることである。したがって、より円滑な推定値を生成するために、異常値を除去し、補正を適用する分散を動的に改変する方法(ストラテジ)が考案されてもよい。
強さ(Robustness)
本セクションは、より円滑、安定的で強いシステムの実行を容易にするための方法を明確に扱うものである。
当然ながら、観測スイング角θoには不確実性がある。この不確実性は、運動学的角度フィルタを補正する際に使用されるRMS(root mean square)値
Figure 2024524546000104
に反映されている。RMS値は、観測値が収束する速さを決定するものである。一実施形態では、収束速度は、観測値を中心としてエンベロープを作成することで規定可能である。実際の観測信号は以下の通りである。

Figure 2024524546000105

ここで
Figure 2024524546000106
は、不確実性のエンベロープの幅である。一実施形態において、
Figure 2024524546000107
は2°である。
振動の初期振幅と持続時間とは、低質で潜在的に危険な誤差推定を回避するための効果的な方法(ストラテジ)である。持続時間の影響度は、振幅の影響度よりも低いことが判明している。これは、急速に減衰している振動の末尾がノイズ自体のレベルにあるためである。しかし、振動は、少なくとも最初の数周期を含む程度には長くなければならない。これらのパラメータの最小値は、生の信号を解析することにより取得することができる。
回転軸の推定に関して説明されたように、減衰振動のモデルに適合する信号区間の抽出は、その信号に作用するアルゴリズムの成功を保証するものである。そのモデルを信号ストリームに結び付け、それが好適であるか否かを判断しようとすることは容易であるが、そのモデルに十分に類似している部分に関して効果的なアルゴリズムを設計することは些細なことではない。さらに、MSEのような適合測定の好適な基本的性質は、過度に保守的であり、必要以上に廃棄してしまう可能性が生ずる。
システムにおける1つの重要な特徴は、状態を動作と静止とに分離することである。最初は、システムは、スイング角の真値を認識していない。この場合、システムは、誤差推定を適用することにより(どれほど大きくても)、スイング角の真値を追求する。システムは、入力誤差推定の統計(例えば平均及び分散)を算出する。平均がゼロになり、分散が十分に小さくなると、推定値が真のスイング角に接着する確率が高くなる。このためには、アームを動作させることにより、車体を十分な時間だけ振動させる必要がある。代わりの方法は、掘削機のオペレータがスイング制限をヒットすることである。いずれの方法が速いかは、統計処理のために選択されたウィンドウサイズに依存する。この状態に移行する利点は、ゲート観測における多くの制限が誤差推定に基づいて提供され得ることである。その理論的根拠は、ジャイロスコープ信号の特性を考慮し、ジョイント機構が単一軸回転ジョイントに十分に近い状態で動作すると仮定する場合、いったん真の角度と同一又は近似になると、偏向を引き起こす主要な要因は、ジャイロランダムウォークに起因する遅いドリフトである、ということである。特に、このモードでは、次の安全策によって円滑な推定を実現することができる。
ほとんどの場合、観測スイング角θoは、現在の推定スイング角
Figure 2024524546000108
を中心として変動する。推定スイング角
Figure 2024524546000109
が観測スイング角θoに近いほど、観測スイング角θoが推定スイング角
Figure 2024524546000110
の正確性を実際に裏付けている確率が大きくなる。この直感に基づいて、システムでは、現在の推定値が
Figure 2024524546000111
の範囲内になる場合、補正分散が適応的に変化する。
Figure 2024524546000112

ここで、mは振幅である。不確実性エンベロープの幅の半分は、正規分布の2σに等しい。
統計的な異常値の分析は、分布が既知の場合における誤った補正の拒絶を容易にすることができる。推定誤差の平均
Figure 2024524546000113
及び分散
Figure 2024524546000114
が十分に小さい場合、正規PDF(probability density function)は、真の誤差分布を反映させていると合理的に仮定することができる。そのため、異常値を拒絶するためにZ-試験を使用することができる。より形式的には、
Figure 2024524546000115
の場合、推定誤差
Figure 2024524546000116
は拒絶される。ただし以下の通りである。

Figure 2024524546000117
もう1つの、さらに単純な方法(ストラテジ)は、誤差の大きさを一定の範囲に規制することである。選択された範囲が不確実性の範囲における幅と同一であれば、これは、事実上、推定値を中心に配置するために誤差のサインを使用することと同等である。
類似の方法(ストラテジ)は、不確実なエンベロープサイズを伴う誤差不感帯を使用することである。角度推定が不感帯の範囲内にある限り、角度推定フィルタには補正が適用されない。
システムは、連続的な励振の原理に作用する。よって、所与の誤差の推定は、それが一定時間にわたって適用された後のステイル(stale)であると考えることができる。これにより、特にオペレータが操作を停止し、特定の補正が偶然最後になるとき、的外れの誤差推定が過剰に長期にわたって推定値を引き出すことを防止することができる。同様に、スイング角が変化するとき、現在の補正(動作前に推定されたもの)は、停止し、続く観測値を待たなければならない。
初期化段階(すなわち、物理的なスイングが生じていなくても推定値が変動する可能性がある段階)の後、誤差推定の大きさは、スイング量に対して相応でなければならない。すなわち、次のように予測される。

Figure 2024524546000118

ここで、t0及びt1は、誤差推定が到着した2つの連続している時間を表している。
Figure 2024524546000119
が異常値、
Figure 2024524546000120
であると仮定する。積分は、
Figure 2024524546000121
によって表される。 この事例を扱うために、システムは、不一致
Figure 2024524546000122
に応じて補正分散を増加させる。ここで、
Figure 2024524546000123

である。
傾斜(スロープ)推定
車両が十分な傾斜に位置している場合、観測スイング角θoは、より単純な方法で算出することができる。観測スイング角θoは、図4の傾斜推定モジュール408による傾斜推定に基づいて、かつ、傾斜推定モジュール410による傾斜判断に基づいて、算出することができる。一実施形態では、車両が十分な傾斜に位置していると考えられる条件は、シャシのロール及びピッチの最小角度が、少なくとも6°以上(すなわち、12%の傾斜閾値)であって運転中に一定のままである、というものである。これは、たいていの適用例おいて所望の傾斜よりも大きく、シャシの傾斜が一定であるという仮定は、急な傾斜においては容易に破られ得る。さらに、トラックに対するキャビンの回転が既知でなければならない。通常であればシャシは取り付けられていないので、これは、傾斜が変化するたびにキャリブレーション段階を必要とし、これは、既存のGPSベース(又は同等の光学)のガイダンスシステム及び/又は自動制御システムがキャビンの進行方向を提供するために存在する場合に、行われるに過ぎない。しかし、上記の仮定が有効である場合、その利点は明らかである。
最初に、回転行列
Figure 2024524546000124
は、スイングの回転軸が明示されるように表現される。そのためにRodriguesの公式の行列形式が使用される。

Figure 2024524546000125
,

ここで、
Figure 2024524546000126
はスイングジョイント軸であり、θはスイングジョイントの回転角であり、
Figure 2024524546000127
は交代行列である。

Figure 2024524546000128
重力ベクトルを
Figure 2024524546000129
とし、ここで、(
Figure 2024524546000130
)とすると、(静止時における)加速度計の出力は以下のようになる。

Figure 2024524546000131

上述した表記は、(任意の方向における)測定値の最初の2つの要素が回転角度を算出するのに十分であることを示すために、鉛直軸(
Figure 2024524546000132
)を中心に回転する一般的な方向センサの場合にまで拡大されてもよく、この回転角度は、[-π,π)の範囲内特有のものである。同様の論理が、任意の回転(スイング)軸と固定された方向(重力)とに対しても同一の結果を得るために使用される。
上記の式は以下のように展開される(されてもよい)。

Figure 2024524546000133
.

ここで、左辺は加速度計の出力である。上述した表記を特殊な(さらに、処理しやすい)場合に簡略化するために、基礎の変更が行われ、
Figure 2024524546000134

Figure 2024524546000135
に対応させる。すなわち、このような座標変化は、3D空間を、回転平面(その法線ベクトルが
Figure 2024524546000136
である)として認識される2Dの次元部分空間に対応させる。このような変換は、
Figure 2024524546000137


Figure 2024524546000138

のように対応させる。ここで、
Figure 2024524546000139
は適切な線形演算子(3×3行列)である。これにより以下のようになる。

Figure 2024524546000140

上記の式は、複素数として簡潔に表現することができる。

Figure 2024524546000141

これは、

Figure 2024524546000142

を意味し、θを加速度計データの位相と回転前の初期位相(すなわち、自身の軸を中心とするキャビンの回転量)とに関連付ける。一般的な場合におけるスイング回転の非可観測性を説明するための有用な公式ではあるが、生の加速度計データを使用する動作は困難であり(ノイズ及び線形加速度のため)、上記の補正は、推定重力が安定している特定の時間において適用可能であるにすぎない。重力の推定のための努力は、代わりに、ジャイロスコープの挙動を活用しつつ、スイングIMUのピッチ及びロールを推定するために費やすことができる。そのIMUのピッチ及びロールが入手可能であると仮定すると、次の公式

Figure 2024524546000143

が傾斜における方向、すなわちスイング角を提供する。スイング角からキャビンの回転を引くことで、観測スイング角θが得られる。その傾斜は以下のように与えられる。

Figure 2024524546000144
しかし、(スイング)角度の方向が観測されるためには、ピッチ若しくはロール、又は、その両方の大きさが閾値を超える必要がある。上記の測定は、ピッチとロールとが等しい場合、その大きさに関わらず同一の値を出力する。回転軸が鉛直に近づくにつれて、可観測性は消失していき分散が無限になる。
スイングブームセンサの使用
実施形態によっては、車両には、既存のセンサ(例えばIMU)が既に取り付けられていてもよい。これらの実施形態では、運動学的角度推定モジュールは、既存のセンサからセンサデータを受信し、これによりコストを削減することができる。誤差推定の公式は変わらない。しかし、複雑さが増加し、推定の質の低下が生じ得る。これは、スイングブームにおける既存のセンサが2つの動作、すなわち、車体の動作と車体に対するスイングブームの動作とを測定するためである。よって、車体に対するスイングの回転行列の推定は、もはや十分ではなく、ピッチの要素を含める必要がある。その課題は、既存のセンサが同一のピッチの動作を受ける共通の動作を抽出することである。残りのピッチの要素は誤差に追加される。
まず考慮されるべきは、その装置(特に車体、スイングリンク及びブーム)の対象箇所に関する傾斜(ピッチ及びロール)の算出である。姿勢推定は、回転のユニットクォータニオン表記を使用し、観測者としてカルマンタイプのフィルタを採用し、実行されてもよい。他の表記(例えば、DCM(direction cosine matrix)及びオイラー角)、他の観測者(例えば、補完フィルタ及び非線形観測者)を採用してもよい。
q=(qw,qx,qy,qz)で示されるユニットクォータニオンは、キャビン、スイング又はブームのようなIMUの姿勢を符号化しており、その時間発展は、

Figure 2024524546000145

によって決定される。ここで、
Figure 2024524546000146
,
Figure 2024524546000147
,
Figure 2024524546000148
は、ジャイロスコープの出力
Figure 2024524546000149
,
Figure 2024524546000150
であり、b=(bx by bz)はジャイロバイアスであり、
Figure 2024524546000151
は、クォータニオンの乗算と、

Figure 2024524546000152
Figure 2024524546000153
と、直近の式における等式

Figure 2024524546000154

と、を示している。フィルタの状態が
Figure 2024524546000155
であり、フィルタがバイアスを推定する。拡張カルマンフィルタの離散時間状態の展開式を導出するために、ゼロ次の前進積分を使用することができる。

Figure 2024524546000156
,
Figure 2024524546000157

状態遷移行列及びノイズ行列は、

Figure 2024524546000158
及び
Figure 2024524546000159

によって与えられる。
ヨーの角度は対象外であるため、ヨーの角度の観測値は提供されないことに留意すべきである。ピッチとロールとを補正するためには、IMUローカルフレームにて表記された重力ベクトル
Figure 2024524546000160
の推定値が入手可能であると、一時的に仮定する。イノベーションは以下のように算出することができる。

Figure 2024524546000161

ここで、
Figure 2024524546000162
は、クォータニオンの姿勢の関数としての回転行列表記である。よって、観測行列は、

Figure 2024524546000163

によって与えられる。
重力ベクトルを推定するための2つの主要な方法として「静的」及び「動的」がある。
静的:加速度計の出力がIMUローカルフレームにて重力に等しい時間帯にのみフィルタを補正する。これは、加速度計の出力の分散が十分に小さく、その大きさがgに十分に近いケースである。次に、エネルギーベースの方法(ストラテジ)を使用して、静止仮説(H1)は、次の関係の両方が真である場合に決定することができる。

Figure 2024524546000164
Figure 2024524546000165

ここで、
Figure 2024524546000166
は、この特殊なケースでのスケールファクタである。この方法のデメリットは、装置が十分な頻度及び期間で安定しない場合、補正の頻度が十分でないおそれがある、ということである。この制約を改善するためには、補正の誤差分散と共にγを増加させることができる。この方法の主要なメリットは、簡易性に加えて、装置によって所有される運動学に関する情報から上記方法が独立している、ということである。
動的:線形加速度を補償して常時フィルタを補正する。この方法は、非常に動的な環境、及び/又は、ノイズの多い環境において好適である。補償は、観測共分散行列を最適に変化させることにより実行されてもよい。これは、特に加速度を十分な確度で算出可能な場合、頑強なカルマンフィルタを使用して実行されてもよい。
一般的に、pimu(t)がグローバル空間におけるIMUの位置を示す場合、これは、pbase(t)(例えば車体の中心)に位置する基礎を有するシリアルメカニズムの終端点として考慮されると、

imu(t)=Pbase(t)+KDH(θ)

という結果になる。ここで、KDH(θ)はデナビット・ハーテンバーグ規約を使用して算出された運動学的マッピングを示し、θはジョイントの角度ベクトルである。同様に、

Figure 2024524546000167

である。ここで、
Figure 2024524546000168
はシリアルリンクメカニズムのヤコビアンであり、
Figure 2024524546000169
は対応するジョイントの回転速度である。車体が動作中に静止していると仮定すると(時々の滑りを除くと合理的な仮定である)、センサによって感知される線形加速度は、IMUをローカルセンサフレームの内部空間にて移動させる加速度の表記である。

Figure 2024524546000170
よって、姿勢フィルタを補正するためのローカル重力は、
Figure 2024524546000171
のように推定される。上記は、車体、スイング及びブームのIMUに当てはまり、そのため、θは、それぞれ(θbody)、(θbodyswing)及び(θbodyswingboom)になる。同様に
Figure 2024524546000172
は、(ωz,body)、(ωz,bodyz,swing-ωz,body)及び(ωz,bodyz,swing-ωz,bodyy,boom-ωy,swing)になる。
運動学的マッピング及びそのヤコビアンもまた、通常、装置キャリブレーションの一部として測定される特定の長さの関数である。これらは、基部と車体IMUとの水平距離、基部とスイングジョイントとの水平距離、スイングジョイントとスイングIMUとの距離、スイングジョイントとブームジョイントとの距離、及び、ブームジョイントとブームIMUとの距離、である。
最後に、(このシステムのように)線形加速度の推定に基づくスキームは、特に、車体が滑る時又は動作を開始する時であって速度情報を入手不可能な時、不確かなケースをカバーするために、何らかの適応性のある分散が適用されると、一般的にさらに頑強になる。
本明細書にて説明されたシステム、装置、及び方法は、デジタル回路を使用するか、又は、既知のコンピュータプロセッサ、メモリユニット、ストレージデバイス、コンピュータソフトウェア及び他の要素を使用している一若しくは複数のコンピュータを使用するか、により実施されてもよい。典型的には、コンピュータは、命令を実行するためのプロセッサと、命令及びデータを記憶するための一又は複数のメモリとを含んでいる。コンピュータは、一又は複数の大容量記憶装置、例えば一又は複数の磁気ディスク、内部ハードディスク、リムーバルディスク、磁気光学ディスク及び光ディスク等、を含んでいてもよく、又は、に結合されていてもよい。
本明細書にて説明されているシステム、装置及び方法は、クライアントサーバリレーションシップにて動作するコンピュータを使用して実施されてもよい。通常、このようなシステムでは、クライアントコンピュータは、サーバコンピュータから遠隔の位置にあり、ネットワークを介して対話する。クライアントサーバリレーションシップは、それぞれのクライアントコンピュータ及びサーバコンピュータにて実行されるコンピュータプログラムによって定義及び制御されてもよい。
本明細書にて説明されているシステム、装置及び方法は、ネットワークベースのクラウドコンピューティングシステムの範囲内において実施されてもよい。このようなネットワークベースのクラウドコンピューティングシステムでは、ネットワークに接続されたサーバ又は他のプロセッサがネットワークを介して一又は複数のクライアントコンピュータと通信する。例えば、クライアントコンピュータは、クライアントコンピュータに存在して動作するネットワークブラウザアプリケーションを介してサーバと通信してもよい。クライアントコンピュータは、データをサーバに記憶し、ネットワークを介してデータにアクセスしてもよい。クライアントコンピュータは、ネットワークを介して、サーバに対して、データのリクエスト又はオンラインサービスのリクエストを送信してもよい。サーバは、リクエストされたサービスを実行し、データをクライアントコンピュータに提供してもよい。サーバは、例えば、演算を実行するために、スクリーンに特定のデータを表示するために、クライアントコンピュータに特定の機能を実行させるように適応されたデータを送信してもよい。例えば、サーバは、クライアントコンピュータに、本明細書にて説明されている方法及びワークフローにおける一又は複数の工程又は機能(図4-6及び18における一又は複数の工程及び機能を含む)を実行させるように適応されたリクエストを送信してもよい。本明細書にて説明されている方法及びワークフローの特定の工程又は機能(図4-6及び18における一又は複数の工程又は機能を含む)は、ネットワークベースのクラウドコンピューティングシステムの内部において、サーバ又は他のプロセッサによって実行されてもよい。本明細書にて説明されている方法及びワークフローにおける特定の工程又は機能(図4-6及び18における一又は複数の工程を含む)は、ネットワークベースのクラウドコンピューティングシステムの内部において、クライアントコンピュータによって実行されてもよい。本明細書にて説明されている方法及びワークフローの工程又は機能(図4-6及び18における一又は複数の工程を含む)は、ネットワークベースのクラウドコンピューティングシステムの内部において、サーバ及び/又はクライアントコンピュータによって、あらゆる組み合わせで実行されてもよい。
本明細書にて説明されているシステム、装置及び方法は、プログラマブルプロセッサによって実行するための情報媒体(例えば、非一時的の機械可読記憶装置)において、明白に具現化されたコンピュータプログラム製品を使用して実施されてもよく、本明細書にて説明されている方法及びワークフローの工程(図4-6、18における一又は複数の工程又は機能を含む)は、このようなプロセッサによって実行可能な一又は複数のコンピュータプログラムを使用して実施されてもよい。コンピュータプログラムは、特定のアクティビティを実行するために、又は、特定の結果をもたらすために、コンピュータにおいて直接的又は間接的に使用可能な一連のコンピュータプログラム命令である。コンピュータプログラムは、任意の形式のプログラム言語(コンパイル型言語又はインタプリタ形式言語を含む)で記述可能であり、任意の形式(スタンドアローンプログラムとして、又はモジュール、コンポーネント、サブルーチン若しくは演算環境において使用するための他の適切なユニットとして)において展開可能である。
図20には、本明細書にて説明されているシステム、装置及び方法を実施するために使用可能な一例のコンピュータ2002の高レベルブロックダイアグラムが示されている。コンピュータ2002は、データストレージデバイス2012及びメモリ2010に動作的に結合されたプロセッサ2004を含んでいる。プロセッサ2004は、コンピュータ2002の全体的な動作を制御するために、その動作を定義するコンピュータプログラム命令を実行する。コンピュータプログラム命令は、データストレージデバイス2012又は他のコンピュータ可読媒体において記憶され、コンピュータプログラム命令の実行が要求される時にはメモリ2010にロードされてもよい。よって、図4-6及び18の方法及びワークフローの工程又は機能は、メモリ2010及び/又はデータストレージデバイス2012に記憶されたコンピュータプログラム命令によって定義することができ、コンピュータプログラム命令を実行するプロセッサ2004によって制御することができる。例えば、コンピュータプログラム命令は、図4-6及び18における方法及びワークフローの工程又は機能を実行するように、本分野の技術者によりプログラムされたコンピュータ実行可能コードとして実施することができる。したがって、コンピュータプログラム命令を実行することにより、プロセッサ2004は、図4-6及び18における方法及びワークフローの工程又は機能を実行する。コンピュータ2002は、ネットワークを介して他の装置と通信するための一又は複数のネットワークインタフェース2006を含んでいてもよい。コンピュータ2002は、コンピュータ2002とのユーザインタラクションを可能にする一又は複数の入力/出力装置2008(例えば、ディスプレイ、キーボード、マウス、スピーカ、ボタン等)を含んでいてもよい。
プロセッサ2004は、一般の用途及び特殊な用途の両方のマイクロプロセッサを含んでいてもよく、コンピュータ2002における単独のプロセッサ、又は複数のプロセッサの1つであってもよい。プロセッサ2004は、例えば、一又は複数の中央処理ユニット(CPU)を含んでいてもよい。プロセッサ2004、データストレージデバイス2012、及び/又はメモリ2010は、一又は複数の特定用途向け集積回路(ASICs)、及び/又は、一又は複数のフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGAs)、を含んでいてもよく、又は、を補充されてもよく、又は、において組み込まれていてもよい。
データストレージデバイス2012及びメモリ2010は、それぞれ有形の非一時的コンピュータ可読記憶媒体を含んでいる。データストレージデバイス2012及びメモリ2010は、それぞれ、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)、ダブルデータレート同期ダイナミックランダムアクセスメモリ(DDR RAM)、又は他のランダムアクセス固体記憶装置のような高速ランダムアクセスメモリを含んでいてもよく、内部ハードディスク及びリムーバルディスクのような一又は複数の磁気ディスクストレージデバイス、磁気光学ディスクストレージデバイス、光ディスクストレージデバイス、フラッシュメモリデバイス、消去可能なプログラマブル読取専用メモリ(EPROM)、電気的に消去可能なプログラマブル読取専用メモリ(EEPROM)のような半導体メモリデバイス、コンパクトディスク読取専用メモリ(CD-ROM)、デジタルバーサタイルディスク読取専用メモリ(DVD-ROM)、又は、他の不揮発性固体ストレージデバイスのような不揮発性記憶装置を含んでいてもよい。
入力/出力装置2008は、プリンタ、スキャナ、ディスプレイ画面等の周辺機器を含んでいてもよい。例えば、入力/出力装置2008は、ユーザに情報を表示するためのブラウン管(CRT)、又は液晶表示(LCD)モニタのような表示装置、ユーザがコンピュータ2002に入力するためのマウス又はトラックボールのようなポインティングデバイス、及びキーボードを含んでいてもよい。
本明細書にて説明されたシステム及び装置の一部又は全部は、コンピュータ2002のような一又は複数のコンピュータを使用して実施されてもよい。
本分野の技術者であれば、実際のコンピュータ又はコンピュータシステムの実施が他の構造及び要素を有していてもよく、図20がこのようなコンピュータのいくつかの要素を説明するための高レベル表記である、ということを理解する。
上述した「詳細な説明」は、あらゆる面において説明及び例示として理解されるべきであり、限定的なものではなく、本明細書にて開示された発明の範囲は、上記「詳細な説明」からではなく、特許法により許容される全域に従って解釈される請求項から判断されるべきである。理解されるべきは、本明細書において示され説明されている実施形態が現在の発明の原理の例示に過ぎず、発明の範囲及び意図から逸脱することなく本分野の技術者が様々な修正を実施してもよい。本分野の技術者であれば、発明の範囲と意図とを逸脱せずに様々な他の特徴の組み合わせを実施することができる。


Claims (20)

  1. コンピュータにより実施される方法であって、
    車両のスイングブーム及び車体に配置されたセンサからのセンサデータを受信する工程と、
    前記センサデータに基づいて、前記スイングブームが前記車体に対して静止しているか動作しているかを判断する工程と、
    前記スイングブームが静止していると判断した場合、受信した前記センサデータを観測スイング角に基づいて補正し、補正した前記センサデータに基づいて推定スイング角を算出する工程と、
    前記スイングブームが動作していると判断した場合、受信した前記センサデータに基づいて前記推定スイング角を算出する工程と、
    前記推定スイング角を出力する工程と、
    を備えるコンピュータにより実施される方法。
  2. 前記センサデータに基づいて、前記スイングブームが前記車体に対して静止しているか動作しているかを判断する工程は、
    前記センサから受信した信号のエネルギーを算出する工程と、
    算出した前記エネルギーと一又は複数の閾値との比較を行う工程と、
    前記比較に基づいて、前記スイングブームが静止しているか動作しているかを判断する工程と、
    を備える、請求項1に記載のコンピュータにより実施される方法。
  3. 受信した前記センサデータを観測スイング角に基づいて補正し、補正された前記センサデータに基づいて推定スイング角を算出する工程は、
    前記観測スイング角と直近の推定スイング角との比較を行う工程と、
    前記比較に基づいて前記センサデータからバイアスを除去する工程と、
    を備える、請求項1に記載のコンピュータにより実施される方法。
  4. 前記推定スイング角が前記車両のスイング制限を超えていることを判断する工程と、
    前記推定スイング角を算出するために使用されるカルマンフィルタをリセットする工程と、
    をさらに備える、請求項1に記載のコンピュータにより実施される方法。
  5. 前記センサの回転軸を判断する工程と、
    判断した前記回転軸に基づいて前記観測スイング角を算出する工程と、
    をさらに備える、請求項1に記載のコンピュータにより実施される方法。
  6. 転送整列によってスイング角誤差を判断する工程と、
    前記スイング角誤差に基づいて前記観測スイング角を算出する工程と、
    をさらに備える、請求項1に記載のコンピュータにより実施される方法。
  7. 傾斜閾値を満たす傾斜に前記車両が位置することを判断した場合、前記車両のロール及びピッチに基づいて前記観測スイング角を算出する工程をさらに備える、
    請求項1に記載のコンピュータにより実施される方法。
  8. 前記センサはIMU(inertial measurement unit)である、
    請求項1に記載のコンピュータにより実施される方法。
  9. 前記車両は掘削機である、
    請求項1に記載のコンピュータにより実施される方法。
  10. コンピュータプログラム命令を記憶するメモリと、
    前記コンピュータプログラム命令を処理するように構成された少なくとも1つのプロセッサと、を備え、
    前記コンピュータプログラム命令は、前記少なくとも1つのプロセッサに対し、
    車両のスイングブーム及び車体に配置されたセンサからのセンサデータを受信する工程と、
    前記センサデータに基づいて、前記スイングブームが前記車体に対して静止しているか動作しているかを判断する工程と、
    前記スイングブームが静止していると判断した場合、受信した前記センサデータを観測スイング角に基づいて補正し、補正した前記センサデータに基づいて推定スイング角を算出する工程と、
    前記スイングブームが動作していると判断した場合、受信した前記センサデータに基づいて前記推定スイング角を算出する工程と、
    前記推定スイング角を出力する工程と、
    を備える動作を実行させるように構成されている、システム。
  11. 前記センサデータに基づいて、前記スイングブームが前記車体に対して静止しているか動作しているかを判断する工程は、
    前記センサから受信した信号のエネルギーを算出する工程と、
    算出した前記エネルギーと一又は複数の閾値との比較を行う工程と、
    前記比較に基づいて、前記スイングブームが静止しているか動作しているかを判断する工程と、
    を備える、請求項10に記載のシステム。
  12. 受信した前記センサデータを観測スイング角に基づいて補正し、補正した前記センサデータに基づいて推定スイング角を算出する工程は、
    前記観測スイング角と直近の推定スイング角との比較を行う工程と、
    前記比較に基づいて前記センサデータからバイアスを除去する工程と、
    を備える、請求項10に記載のシステム。
  13. 前記動作は、
    前記推定スイング角が前記車両のスイング制限を超えていることを判断する工程と、
    前記推定スイング角を算出するために使用されるカルマンフィルタをリセットする工程と、
    をさらに備える、請求項10に記載のシステム。
  14. 前記動作は、
    前記センサの回転軸を判断する工程と、
    判断した前記回転軸に基づいて前記観測スイング角を算出する工程と、
    をさらに備える、請求項10に記載のシステム。
  15. コンピュータプログラム命令を記憶する非一時的なコンピュータ可読媒体であって、
    前記コンピュータプログラム命令は、プロセッサによって実行されると、前記プロセッサに対して、
    車両のスイングブーム及び車体に配置されたセンサからのセンサデータを受信する工程と、
    前記センサデータに基づいて、前記スイングブームが前記車体に対して静止しているか動作しているかを判断する工程と、
    前記スイングブームが静止していると判断した場合、受信した前記センサデータを観測スイング角に基づいて補正し、補正した前記センサデータに基づいて推定スイング角を算出する工程と、
    前記スイングブームが動作していると判断した場合、受信した前記センサデータに基づいて前記推定スイング角を算出する工程と、
    前記推定スイング角を出力する工程と、
    を備える動作を実行させる、非一時的なコンピュータ可読媒体。
  16. 前記動作は、
    転送整列によってスイング角誤差を判断する工程と、
    前記スイング角誤差に基づいて前記観測スイング角を算出する工程と、
    をさらに備える、請求項15に記載の非一時的なコンピュータ可読媒体。
  17. 前記動作は、
    傾斜閾値を満たす傾斜に前記車両が位置すると判断した場合、前記車両のロール及びピッチに基づいて前記観測スイング角を算出する工程をさらに備える、
    請求項15に記載の非一時的なコンピュータ可読媒体。
  18. 前記センサはIMU(inertial measurement unit)である、
    請求項15に記載の非一時的なコンピュータ可読媒体。
  19. 前記車両は掘削機である、
    請求項15に記載の非一時的なコンピュータ可読媒体。
  20. 掘削機であって、
    前記掘削機のスイングブームに配置された第1のセンサと、
    前記掘削機の車体に配置された第2のセンサと、
    コンピュータプログラム命令を記憶するメモリと、
    前記コンピュータプログラム命令を処理するように構成された少なくとも1つのプロセッサと、を備え、
    前記コンピュータプログラム命令は、前記少なくとも1つのプロセッサに対して、
    前記第1のセンサ及び前記第2のセンサからのセンサデータを受信する工程と、
    前記センサデータに基づいて、前記スイングブームが前記車体に対して静止しているか動作しているかを判断する工程と、
    前記スイングブームが静止していると判断した場合、受信した前記センサデータを観測スイング角に基づいて補正し、補正した前記センサデータに基づいて推定スイング角を算出する工程と、
    前記スイングブームが動作していると判断した場合、受信した前記センサデータに基づいて前記推定スイング角を算出する工程と、
    前記推定スイング角を出力する工程と、
    を備える動作を実行させるように構成されている、掘削機。
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