JP2024517608A - 結晶性カルバゾール誘導体 - Google Patents

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ヴェレッド,シャロン コーエン
ブローグランド,エラン
ゲータ,ラケーリ
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ラジエル セラピューティクス エルティーディー.
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Abstract

本明細書において、結晶性カルバゾール誘導体、その医薬組成物、および処置の方法が提供される。【選択図】図1

Description

関連出願の参照
本出願は、2021年5月6日出願の米国仮特許出願第63/185,209号の利益を主張し、その全体は参照により本明細書に組み込まれる。
脂肪関連障害は、多くの審美的な問題および健康に関する問題を引き起こす。近年、進歩がなされてきたが、脂肪関連障害のための新しい処置の必要性は依然として存在する。
一態様において、本明細書で提供されるのは、結晶性5-(3,6-ジブロモ-9H-カルバゾール-9-イル)-N,N,N-トリメチルペンタン-1-アミニウムクロリド(化合物A)
またはその水和物であり、該結晶性5-(3,6-ジブロモ-9H-カルバゾール-9-イル)-N,N,N-トリメチルペンタン-1-アミニウムクロリドは、
(a)1.54060ÅのX線波長を有するCu Kα1放射線を用いて測定された、4.0±0.2°2-θ、16.5±0.2°2-θ、および15.5±0.2°2-θにピークを含むX線粉末回折パターン、
(b)1.54060ÅのX線波長を有するCu Kα1放射線を用いて測定された、図1に示したものと実質的に同じX線粉末回折パターン、
(c)示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムであって、
i)約260~270℃の範囲の吸熱と、
ii)約175~195℃の範囲の吸熱と
を含む、示差走査熱量測定(DSC)サーモグラム、
(d)示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムであって、
i)約265℃の開始および約266℃のピークを有する吸熱と、
ii)約180℃の開始および約190℃のピークを有する吸熱と
を含む、示差走査熱量測定(DSC)サーモグラム、
(e)図2に示されるものと実質的に同じ示差走査熱量測定(DSC)サーモグラム、
(f)図3に示されるものと実質的に同じ熱重量分析(TGA)サーモグラム、
(g)40℃および75%相対湿度(RH)で7日間保存した後で不変のXRPD、
(h)80℃で7日間保存した後で不変のXRPD、あるいは
(i)それらの組合せ
を有することを特徴とする。
いくつかの実施形態では、結晶性5-(3,6-ジブロモ-9H-カルバゾール-9-イル)-N,N,N-トリメチルペンタン-1-アミニウムクロリド、またはその水和物は、1.54060ÅのX線波長を有するCu Kα1放射線を用いて測定された、4.0±0.2°2-θ、16.5±0.2°2-θ、および15.5±0.2°2-θにピークを含むX線粉末回折パターンを有することを特徴とする。
いくつかの実施形態では、結晶性5-(3,6-ジブロモ-9H-カルバゾール-9-イル)-N,N,N-トリメチルペンタン-1-アミニウムクロリド、またはその水和物は、1.54060ÅのX線波長を有するCu Kα1放射線を用いて測定された、図1に示されるものと実質的に同じX線粉末回折パターンを有することを特徴とする。
いくつかの実施形態では、結晶性5-(3,6-ジブロモ-9H-カルバゾール-9-イル)-N,N,N-トリメチルペンタン-1-アミニウムクロリド、またはその水和物は、示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムであって、
i)約260~270℃の範囲の吸熱、および
ii)約175~195℃の範囲の吸熱
を含む、示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムによって特徴付けられる。
いくつかの実施形態では、結晶性5-(3,6-ジブロモ-9H-カルバゾール-9-イル)-N,N,N-トリメチルペンタン-1-アミニウムクロリド、またはその水和物は、示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムであって、
i)約265℃の開始および約266℃のピークを有する吸熱と、
ii)約180℃の開始および約190℃のピークを有する吸熱と
を含む、示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムによって特徴付けられる。
いくつかの実施形態では、結晶性5-(3,6-ジブロモ-9H-カルバゾール-9-イル)-N,N,N-トリメチルペンタン-1-アミニウムクロリド、またはその水和物は、図2に示されるものと実質的に同じ示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムによって特徴付けられる。
いくつかの実施形態では、結晶性5-(3,6-ジブロモ-9H-カルバゾール-9-イル)-N,N,N-トリメチルペンタン-1-アミニウムクロリド、またはその水和物は、図3に示されるものと実質的に同じ熱重量分析(TGA)サーモグラムによって特徴付けられる。
一態様において、本明細書提供されるのは、結晶性5-(3,6-ジブロモ-9H-カルバゾール-9-イル)-N,N,N-トリメチルペンタン-1-アミニウムクロリド(化合物A)
またはその水和物であり、該結晶性5-(3,6-ジブロモ-9H-カルバゾール-9-イル)-N,N,N-トリメチルペンタン-1-アミニウムクロリドは、
(a)1.54060ÅのX線波長を有するCu Kα1放射線を用いて測定された、28.4±0.2°2-θ、18.5±0.2°2-θ、および12.1±0.2°2-θにピークを含むX線粉末回折パターン、
(b)1.54060ÅのX線波長を有するCu Kα1放射線を用いて測定された、図7に示したものと実質的に同じX線粉末回折パターン、または、
(c)それらの組合せ
を有することを特徴とする。
いくつかの実施形態では、結晶性5-(3,6-ジブロモ-9H-カルバゾール-9-イル)-N,N,N-トリメチルペンタン-1-アミニウムクロリド、またはその水和物は、1.54060ÅのX線波長を有するCu Kα1放射線を用いて測定された、28.4±0.2°2-θ、18.5±0.2°2-θ、および12.1±0.2°2-θにピークを含むX線粉末回折パターンを有することを特徴とする。
いくつかの実施形態では、結晶性5-(3,6-ジブロモ-9H-カルバゾール-9-イル)-N,N,N-トリメチルペンタン-1-アミニウムクロリド、またはその水和物は、1.54060ÅのX線波長を有するCu Kα1放射線を用いて測定された、図7に示されるものと実質的に同じX線粉末回折パターンを有することを特徴とする。
別の態様において、医薬組成物であって、本明細書で提供される結晶性5-(3,6-ジブロモ-9H-カルバゾール-9-イル)-N,N,N-トリメチルペンタン-1-アミニウムクロリド、またはその水和物と、少なくとも1つの薬学的に許容可能な賦形剤とを含む、医薬組成物が、本明細書で提供される。
いくつかの実施形態では、医薬組成物は、非経口投与によって哺乳動物に投与するために製剤化される。
別の態様において、本明細書に提供されるのは、疾患または障害の処置を必要とする対象において当該疾患または障害を処置する方法であって、対象に、本明細書で提供される結晶性5-(3,6-ジブロモ-9H-カルバゾール-9-イル)-N,N,N-トリメチルペンタン-1-アミニウムクロリド、またはその水和物、あるいは本明細書に提供される医薬組成物を治療有効量で投与することを含む、方法である。
いくつかの実施形態では、疾患または障害は脂肪関連障害である。いくつかの実施形態では、脂肪関連障害は、肥満症、異常脂肪分布、糖尿病、心血管疾患、閉塞性睡眠時無呼吸、脂肪腫、癌、変形性関節症、内分泌疾患、生殖疾患、神経疾患、精神疾患、リウマチ性疾患、または整形外科疾患である。いくつかの実施形態では、脂肪関連障害は、セルライト、様々な身体領域における過剰な脂肪、脂肪腫、脂肪腫瘍疾患、脂肪蓄積に関連付けられる障害、デルカム病、脂肪浮腫、または水腫である。
いくつかの実施形態では、疾患または障害は、第2の疾患または障害に関連付けられる線維症である。いくつかの実施形態では、第2の疾患または障害は、肺線維症、肝硬変、心内膜心筋線維症、陳旧性心筋梗塞、心房線維症、縦隔線維症、骨髄線維症、後腹膜線維症、進行性大量線維症、腎原性全身性線維症、手根管症候群、関節線維症(joint fibrosis)、クローン病、ケロイド、強皮症、関節線維化(arthrofibrosis)、ペイロニー病、デュピュイトラン拘縮、または接着性被膜炎である。
いくつかの実施形態では、疾患または障害は、脂肪肉腫または固形腫瘍である。
いくつかの実施形態では、疾患または障害は脂肪腫である。
いくつかの実施形態では、疾患または障害は血管脂肪腫である。
別の態様において、本明細書で提供されるのは、疾患または障害の処置を必要とする対象における当該疾患または障害を処置するための薬剤の製造における、本明細書で提供される結晶性5-(3,6-ジブロモ-9H-カルバゾール-9-イル)-N,N,N-トリメチルペンタン-1-アミニウムクロリド、またはその水和物の、あるいは本明細書で提供される組成物の、使用である。
いくつかの実施形態では、疾患または障害は脂肪関連障害である。いくつかの実施形態では、脂肪関連障害は、肥満症、異常脂肪分布、糖尿病、心血管疾患、閉塞性睡眠時無呼吸、脂肪腫、癌、変形性関節症、内分泌疾患、生殖疾患、神経疾患、精神疾患、リウマチ性疾患、または整形外科疾患である。いくつかの実施形態では、脂肪関連障害は、セルライト、様々な身体領域における過剰な脂肪、脂肪腫、脂肪腫瘍疾患、脂肪蓄積に関連付けられる障害、デルカム病、脂肪浮腫、または水腫である。
いくつかの実施形態では、疾患または障害は、第2の疾患または障害に関連付けられる線維症である。いくつかの実施形態では、第2の疾患または障害は、肺線維症、肝硬変、心内膜心筋線維症、陳旧性心筋梗塞、心房線維症、縦隔線維症、骨髄線維症、後腹膜線維症、進行性大量線維症、腎原性全身性線維症、手根管症候群、関節線維症、クローン病、ケロイド、強皮症、関節線維化、ペイロニー病、デュピュイトラン拘縮、または接着性被膜炎である。
いくつかの実施形態では、疾患または障害は、脂肪肉腫または固形腫瘍である。
いくつかの実施形態では、疾患または障害は脂肪腫である。
いくつかの実施形態では、疾患または障害は血管脂肪腫である。
参照による組み込み
本明細書で言及される全ての刊行物、特許、および特許出願は、あたかも個々の刊行物、特許、または特許出願が参照により組み込まれるように具体的かつ個々に指示される程度に、参照により本明細書に組み込まれる。
本発明の新規な特徴を、具体的に添付の特許請求の範囲とともに説明する。本発明の特徴と利点をより良く理解するには、本発明の原理が用いられる例示的実施形態を説明する以下の詳細な説明と添付図面とを参照されたい。
結晶性化合物A形態1のX線粉末回折(XRPD)パターンを示す。 結晶性化合物A形態1の示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムを示す。 結晶性化合物A形態1の熱重量分析(TGA)パターンを示す。 結晶性化合物A形態2のX線粉末回折(XRPD)パターンを示す。 結晶性化合物A形態2の示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムを示す。 結晶性化合物A形態2の熱重量分析(TGA)パターンを示す。 結晶性化合物A形態3のX線粉末回折(XRPD)パターンを示す。
小分子阻害剤は、まず、溶液中に溶解されたときのそれらの活性について評価されることが多いが、多形性などの固体状態特性も重要である。原薬の多形形態は、融点、見かけの溶解度、溶解速度、光学的および機械的特性、蒸気圧、および密度を含む異なる物理的特性を有することができる。これらの特性は、原薬および医薬品を加工または製造する能力に直接的な影響を及ぼし得る。さらに、これらの特性の違いは、薬物の異なる多形形態について異なる薬物動態プロファイルをもたらす可能性があり、多くの場合に、もたらす。従って、多形性は、様々な製造業者からの薬物製品の「同一性」の規制審査下において、多くの場合、重要な因子である。例えば、多形性は、ワルファリンナトリウム、ファモチジン、およびラニチジンなど、数百万ドル、時に数千億ドル規模の薬物において評価されてきた。多形性は、薬物製品の品質、安全性、および/または有効性に影響を及ぼし得る。従って、薬物製品の多形体が依然として必要とされている。本開示は、この二―ズに対処するとともに、関連する利点も提供する。
化合物A
本明細書で使用される場合、化合物Aは、5-(3,6-ジブロモ-9H-カルバゾール-9-イル)-N,N,N-トリメチルペンタン-1-アミニウムクロリドを指し、以下に示される化学構造を有する。
化合物A、すなわち5-(3,6-ジブロモ-9H-カルバゾール-9-イル)-N,N,N-トリメチルペンタン-1-アミニウムクロリドは、これまでに調製されてきた(WO2013/072915および米国特許第9,447,040号を参照)。
本明細書において開示されるいくつかの実施形態では、化合物Aは非晶質である。本明細書において開示されるいくつかの実施形態では、化合物Aは結晶である。
I.化合物Aの結晶形態
化合物Aは多形性を示し、本明細書に記載の方法に従って作製される化合物Aの結晶形態は、当該技術分野で公知の任意の方法論によって特徴付けされ得る。例えば、結晶性の化合物Aは、X線粉末回折(XRPD)、示差走査熱量測定(DSC)、熱重量分析(TGA)、ホットステージ顕微鏡検査法によって特徴付けされ、また同様に、固体核磁気共鳴(ssNMR)、スペクトロスコピー、および赤外線(IR)スペクトロスコピーなどの他の解析方法によって特徴付けされ得る。いくつかの実施形態では、固体形態の結晶化度は、X線粉末回折(XRPD)によって決定される。
XRPD:本発明による化合物Aの結晶形は、図1、図4、または図7に示すようなXRPDによって特徴付けることができる。XRPDピークの相対強度は、粒子サイズ、サンプル調製手法、サンプル載置手順、および利用された特定の器機によって異なり得る。さらに、器機のバリエーションと他の因子は、2-θ値に影響し得る。従って、XRPDピークの割付けは、プラスまたはマイナス約0.2度だけ変化し得る。
DSC:本発明による化合物Aの結晶形は、図2または図5に示されるように、その特徴的なDSCサーモグラムによっても同定することができる。DSCについては、観察される温度がサンプル調製手法および利用された特定の機器、ならびに温度変化率に依存するであろうことが知られている。従って、DSCサーモグラムに関して本明細書に報告された値は、例えば、プラスまたはマイナス約4℃だけ変化し得る。
TGA:化合物Aの結晶形態は、非晶性物質または別の多形形態のそれと異なる温度特性を生じる場合がある。温度特性は熱重量分析(TGA)によって実験室において測定されてもよく、それは、何らかの多形形態と他のものとを区別するために使用される場合がある。一態様において、結晶形態は熱重量分析によって特徴付けられ得る。結晶性化合物Aは、図3または図6に示すようなその特徴的なTGAサーモグラムによって同定することができる。
化合物Aの結晶形態は、医薬製剤の製造に有用であり、結晶化プロセスによって得ることができる。半結晶形態も得ることができる。いくつかの実施形態では、化合物Aの半結晶形態は、本明細書に記載の結晶形態の1つ以上および/または非晶質の化合物Aを含む。いくつかの実施形態では、非晶質形態を得るために、固化プロセスが使用される。様々な実施形態において、結晶化は、所望の化合物(例えば、化合物A)を反応混合物の中で生成させ、該反応混合物から所望の結晶形態を単離するか、生の化合物を溶媒中に、任意選択で熱を用いて、溶解させ、その後、冷却(能動的冷却を含む)または貧溶媒を添加することによって結晶化/固化させるか、のどちらかによって実行される。結晶化または凝固に続いて、所望の結晶形態にとって所望の含水量に到達するまで、制御された条件下で乾燥が実行され得る。
様々な実施形態において、本明細書に開示される結晶性化合物Aは、室温で安定している。いくつかの例において、結晶性化合物Aは、結晶形態の著しい化学的分解または変化なしに、室温で長期間保存することができる。いくつかの例では、結晶性化合物Aは、少なくとも約1日間、2日間、3日間、4日間、5日間、6日間、または7日間の期間、室温で保存することができる。いくつかの例において、結晶性化合物Aは、室温で約7日間を超える期間保存することができる。いくつかの例において、結晶性化合物Aは、室温で10~20日間保存することができる。いくつかの例において、結晶性化合物Aは、室温で10~15日間保存することができる。いくつかの例において、結晶性化合物Aは、室温で15~20日間保存することができる。いくつかの例において、結晶性化合物Aは、室温で10~12日間保存することができる。いくつかの例において、結晶性化合物Aは、室温で12~14日間保存することができる。いくつかの例において、結晶性化合物Aは、室温で14~16日間保存することができる。いくつかの例において、結晶性化合物Aは、室温で16~18日間保存することができる。いくつかの例において、結晶性化合物Aは、室温で18~20日間保存することができる。いくつかの例では、結晶性化合物Aは、1~2日間、1~3日間、1~4日間、1~5日間、1~6日間、1~7日間、2~3日間、2~4日間、2~5日間、2~6日間、2~7日間、3~4日間、3~5日間、3~6日間、3~7日間、4~5日間、4~6日間、4~7日間、5~6日間、5~7日間、または6~7日間の期間、室温で保存することができる。いくつかの例では、結晶性化合物Aは、少なくとも1日間、2日間、3日間、4日間、5日間、6日間、または7日間の期間、室温で保存することができる。いくつかの実施形態では、結晶性化合物Aは、少なくとも1ヶ月、少なくとも2ヶ月、少なくとも3ヶ月、少なくとも4ヶ月、少なくとも5ヶ月、少なくとも6ヶ月、少なくとも7ヶ月、少なくとも8ヶ月、少なくとも9ヶ月、少なくとも10ヶ月、少なくとも11ヶ月、または少なくとも12ヶ月間の期間、室温で保存することができる。いくつかの実施形態では、結晶性化合物Aは、結晶形態における著しい化学的分解または変化なしに、室温で1年以上保存することができる。いくつかの実施形態では、結晶性化合物Aは、室温で、少なくとも12ヶ月、少なくとも14ヶ月、少なくとも16ヶ月、少なくとも18ヶ月、少なくとも20ヶ月、少なくとも22ヶ月、または少なくとも24ヶ月の期間にわたって保存することができる。いくつかの実施形態では、結晶性化合物Aは、結晶形態における著しい化学的分解または変化なしに、室温で1~2年間保存され得る。いくつかの実施形態では、結晶性化合物Aは、室温で2年以上保存することができる。いくつかの実施形態では、結晶性化合物Aは、室温で少なくとも24ヶ月、少なくとも30ヶ月、または少なくとも36ヶ月の期間保存することができる。いくつかの実施形態では、結晶性化合物Aは、室温で36ヶ月間保存され得る。いくつかの実施形態では、結晶性化合物Aは、12~18ヶ月、14~20ヶ月、16~22ヶ月、18~24ヶ月、20~26ヶ月、22~38ヶ月、または24~40ヶ月の期間、室温で保存することができる。
様々な実施形態において、本明細書に開示される結晶性化合物Aは、室温より高い温度および/または高い相対湿度(RH)で安定している。いくつかの例において、結晶性化合物Aは、結晶形態における著しい化学的分解または変化なしに、約40℃、約75%RHで長期間保存することができる。いくつかの例において、結晶性化合物Aは、約40℃および約75%RHで、少なくとも約1日間、2日間、3日間、4日間、5日間、6日間、または7日間の期間にわたって保存することができる。いくつかの例において、結晶性化合物Aは、約40℃および約75%RHで約7日間を超える期間にわたって保存することができる。いくつかの例では、多形体は、約40℃および約75%RHで、1~2日間、1~3日間、1~4日間、1~5日間、1~6日間、1~7日間、2~3日間、2~4日間、2~5日間、2~6日間、2~7日間、3~4日間、3~5日間、3~6日間、3~7日間、4~5日間、4~6日間、4~7日間、5~6日間、5~7日間、または6~7日間の期間にわたって保存することができる。いくつかの例において、結晶性化合物Aは、約40℃および約75%RHで、少なくとも1日間、2日間、3日間、4日間、5日間、6日間、または7日間の期間にわたって保存することができる。
様々な実施形態において、本明細書に開示される結晶性化合物Aは、高温で安定している。いくつかの例において、結晶性化合物Aは、結晶形態の著しい化学的分解または変化なしに、約80℃で長期間保存することができる。いくつかの例では、結晶性化合物Aは、少なくとも約1日間、2日間、3日間、4日間、5日間、6日間、または7日間の期間にわたって約80℃で保存することができる。いくつかの例において、結晶性化合物Aは、約80℃で約7日間を超える期間にわたって保存することができる。いくつかの例において、結晶性化合物Aは、1~2日間、1~3日間、1~4日間、1~5日間、1~6日間、1~7日間、2~3日間、2~4日間、2~5日間、2~6日間、2~7日間、3~4日間、3~5日間、3~6日間、3~7日間、4~5日間、4~6日間、4~7日間、5~6日間、5~7日間、または6~7日間の期間にわたって約80℃で保存することができる。いくつかの例では、結晶性化合物Aは、少なくとも1日間、2日間、3日間、4日間、5日間、6日間、または7日間の期間にわたって約80℃で保存することができる。
結晶性化合物A形態1
図1は、結晶性化合物A形態1のX線粉末回折(XRPD)パターンを示す。
図2は、結晶性化合物A形態1の示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムを示す。
図3は、結晶性化合物A形態1の熱重量分析(TGA)パターンを示す。
一態様において、本明細書において提供されるのは、結晶性5-(3,6-ジブロモ-9H-カルバゾール-9-イル)-N,N,N-トリメチルペンタン-1-アミニウムクロリド(化合物A)である。いくつかの実施形態は、結晶性5-(3,6-ジブロモ-9H-カルバゾール-9-イル)-N,N,N-トリメチルペンタン-1-アミニウムクロリドを含む組成物を提供する。いくつかの実施形態では、結晶性5-(3,6-ジブロモ-9H-カルバゾール-9-イル)-N,N,N-トリメチルペンタン-1-アミニウムクロリド形態1(化合物A形態1)は、
(a)1.54060ÅのX線波長を有するCu Kα1放射線を用いて測定された、4.0±0.2°2-θ、16.5±0.2°2-θ、および15.5±0.2°2-θにピークを含むX線粉末回折パターン、
(b)図1に示されるものと実質的に同じX線粉末回析パターン、
(c)示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムであって、
i)約260~270℃の範囲の吸熱と、
ii)約175~195℃の範囲の吸熱と
を含む、示差走査熱量測定(DSC)サーモグラム、
(d)示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムであって、
i)約265℃の開始および約266℃のピークを有する吸熱と、
ii)約180℃の開始および約190℃のピークを有する吸熱と
を含む、示差走査熱量測定(DSC)サーモグラム、
(e)図2に示されるものと実質的に同じ示差走査熱量測定(DSC)サーモグラム、
(f)図3に示されるものと実質的に同じ熱重量分析(TGA)サーモグラム、
(g)40℃および75%相対湿度(RH)で7日間保存した後に不変のXRPD、
(h)80℃で7日間保存した後に不変のXRPD、または
(i)それらの組合せ
を有することを特徴とする。
いくつかの実施形態では、結晶性化合物A形態1は、1.54060ÅのX線波長を有するCu Kα1放射線を用いて測定された、図1に示されるものと実質的に同じX線粉末回折パターンを有することを特徴とする。
いくつかの実施形態では、結晶性の化合物A形態1は、1.54060ÅのX線波長を有するCu Kα1放射線を用いて測定された、4.0±0.2°2-θ、16.5±0.2°2-θ、および15.5±0.2°2-θにピークを含むX線粉末回折パターンを有することを特徴とする。いくつかの実施形態では、結晶性化合物A形態1は、1.54060ÅのX線波長を有するCu Kα1放射線を用いて測定された、4.0±0.1°2-θ、16.5±0.1°2-θ、および15.5±0.1°2-θにピークを含むX線粉末回折パターンを有することを特徴とする。いくつかの実施形態では、結晶性化合物A形態1は、1.54060ÅのX線波長を有するCu Kα1放射線を用いて測定された、約4.0°2-θ、約16.5°2-θ、および約15.5°2-θにピークを含むX線粉末回折パターンを有することを特徴とする。
いくつかの実施形態では、結晶性化合物A形態1のX線粉末回折パターンは、1.54060ÅのX線波長を有するCu Kα1放射線を用いて測定された、24.1±0.2°2-θ、26.0±0.2°2-θ、および26.1±0.2°2-θから選択される少なくとも1つのピークをさらに含む。いくつかの実施形態では、結晶性化合物A形態1のX線粉末回折パターンは、1.54060ÅのX線波長を有するCu Kα1放射線を用いて測定された、24.1±0.1°2-θ、26.0±0.1°2-θ、および26.1±0.1°2-θから選択される少なくとも1つのピークをさらに含む。いくつかの実施形態では、結晶性化合物A形態1のX線粉末回折パターンは、1.54060ÅのX線波長を有するCu Kα1放射線を用いて測定された、約24.1°2-θ、約26.0°2-θ、および約26.1°2-θから選択される少なくとも1つのピークをさらに含む。
いくつかの実施形態では、結晶性化合物A形態1のX線粉末回折パターンは、1.54060ÅのX線波長を有するCu Kα1放射線を用いて測定された、19.9±0.2°2-θ、23.8±0.2°2-θ、および26.5±0.2°2-θから選択される少なくとも1つのピークをさらに含む。いくつかの実施形態では、結晶性化合物A形態1のX線粉末回折パターンは、1.54060ÅのX線波長を有するCu Kα1放射線を用いて測定された、19.9±0.1°2-θ、23.8±0.1°2-θ、および26.5±0.1°2-θから選択される少なくとも1つのピークをさらに含む。いくつかの実施形態では、結晶性化合物A形態1のX線粉末回折パターンは、1.54060ÅのX線波長を有するCu Kα1放射線を用いて測定された、約19.9°2-θ、約23.8°2-θ、および約26.5°2-θから選択される少なくとも1つのピークをさらに含む。
いくつかの実施形態では、結晶性化合物A形態1のX線粉末回折パターンは、1.54060ÅのX線波長を有するCu Kα1放射線を用いて測定された、4.0±0.2°2-θ、15.5±0.2°2-θ、16.5±0.2°2-θ、19.9±0.2°2-θ、23.8±0.2°2-θ、24.1±0.2°2-θ、26.0±0.2°2-θ、26.1±0.2°2-θ、および26.5±0.2°2-θから選択される少なくとも1つのピークを含む。いくつかの実施形態では、結晶性化合物A形態1のX線粉末回折パターンは、1.54060ÅのX線波長を有するCu Kα1放射線を用いて測定された、4.0±0.2°2-θ、15.5±0.2°2-θ、16.5±0.2°2-θ、19.9±0.2°2-θ、23.8±0.2°2-θ、24.1±0.2°2-θ、26.0±0.2°2-θ、26.1±0.2°2-θ、および26.5±0.2°2-θから選択される少なくとも2つのピークを含む。いくつかの実施形態では、結晶性化合物A形態1のX線粉末回折パターンは、1.54060ÅのX線波長を有するCu Kα1放射線を用いて測定された、4.0±0.2°2-θ、15.5±0.2°2-θ、16.5±0.2°2-θ、19.9±0.2°2-θ、23.8±0.2°2-θ、24.1±0.2°2-θ、26.0±0.2°2-θ、26.1±0.2°2-θ、および26.5±0.2°2-θから選択される少なくとも3つのピークを含む。いくつかの実施形態では、結晶性化合物A形態1のX線粉末回折パターンは、1.54060ÅのX線波長を有するCu Kα1放射線を用いて測定された、4.0±0.2°2-θ、15.5±0.2°2-θ、16.5±0.2°2-θ、19.9±0.2°2-θ、23.8±0.2°2-θ、24.1±0.2°2-θ、26.0±0.2°2-θ、26.1±0.2°2-θ、および26.5±0.2°2-θから選択される少なくとも4つのピークを含む。いくつかの実施形態では、結晶性化合物A形態1のX線粉末回折パターンは、1.54060ÅのX線波長を有するCu Kα1放射線を用いて測定された、4.0±0.2°2-θ、15.5±0.2°2-θ、16.5±0.2°2-θ、19.9±0.2°2-θ、23.8±0.2°2-θ、24.1±0.2°2-θ、26.0±0.2°2-θ、26.1±0.2°2-θ、および26.5±0.2°2-θから選択される少なくとも5つのピークを含む。いくつかの実施形態では、結晶性化合物A形態1のX線粉末回折パターンは、1.54060ÅのX線波長を有するCu Kα1放射線を用いて測定された、4.0±0.2°2-θ、15.5±0.2°2-θ、16.5±0.2°2-θ、19.9±0.2°2-θ、23.8±0.2°2-θ、24.1±0.2°2-θ、26.0±0.2°2-θ、26.1±0.2°2-θ、および26.5±0.2°2-θから選択される少なくとも6つのピークを含む。いくつかの実施形態では、結晶性化合物A形態1のX線粉末回折パターンは、1.54060ÅのX線波長を有するCu Kα1放射線を用いて測定された、4.0±0.2°2-θ、15.5±0.2°2-θ、16.5±0.2°2-θ、19.9±0.2°2-θ、23.8±0.2°2-θ、24.1±0.2°2-θ、26.0±0.2°2-θ、26.1±0.2°2-θ、および26.5±0.2°2-θから選択される少なくとも7つのピークを含む。いくつかの実施形態では、結晶性化合物A形態1のX線粉末回折パターンは、1.54060ÅのX線波長を有するCu Kα1放射線を用いて測定された、4.0±0.2°2-θ、15.5±0.2°2-θ、16.5±0.2°2-θ、19.9±0.2°2-θ、23.8±0.2°2-θ、24.1±0.2°2-θ、26.0±0.2°2-θ、26.1±0.2°2-θ、および26.5±0.2°2-θから選択される少なくとも8つのピークを含む。いくつかの実施形態では、結晶性化合物A形態1のX線粉末回折パターンは、1.54060ÅのX線波長を有するCu Kα1放射線を用いて測定された、4.0±0.2°2-θ、15.5±0.2°2-θ、16.5±0.2°2-θ、19.9±0.2°2-θ、23.8±0.2°2-θ、24.1±0.2°2-θ、26.0±0.2°2-θ、26.1±0.2°2-θ、および26.5±0.2°2-θにピークを含む。いくつかの実施形態では、結晶性化合物A形態1のX線粉末回折パターンは、1.54060ÅのX線波長を有するCu Kα1放射線を用いて測定された、4.0±0.1°2-θ、15.5±0.1°2-θ、16.5±0.1°2-θ、19.9±0.1°2-θ、23.8±0.1°2-θ、24.1±0.1°2-θ、26.0±0.1°2-θ、26.1±0.1°2-θ、および26.5±0.1°2-θにピークを含む。いくつかの実施形態では、結晶性化合物A形態1のX線粉末回折パターンは、1.54060ÅのX線波長を有するCu Kα1放射線を用いて測定された、約4.0°2-θ、約15.5°2-θ、約16.5°2-θ、約19.9°2-θ、約23.8°2-θ、約24.1°2-θ、約26.0°2-θ、約26.1°2-θ、および約26.5°2-θにピークを含む。
いくつかの実施形態では、結晶性化合物A形態1は、図2に示されるものと実質的に同じ、示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムによって特徴付けられる。いくつかの実施形態では、結晶性化合物A形態1は、約260~270℃の範囲の吸熱と約175~195℃の範囲の吸熱とを含む、示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムによって特徴づけられる。いくつかの実施形態では、結晶性化合物A形態1は、約265℃の開始および約266℃のピークを有する吸熱と、約180℃の開始および約190℃のピークを有する吸熱とを含む、示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムによって特徴付けられる。
いくつかの実施形態では、結晶性化合物A形態1は、約260~270℃の範囲の吸熱、例えば約260~270℃、260~268℃、260~266℃、260~264℃、260~262℃、262~270℃、262~268℃、262~266℃、262~264℃、264~270℃、264~268℃、264~266℃、266~270℃、266~268℃、または約26~270℃の範囲の吸熱によって特徴付けられる。いくつかの例において、結晶性化合物A形態1は、DSCサーモグラムにおける約266℃での吸熱によって特徴付けられる。
いくつかの実施形態では、結晶性化合物A形態1は、約175~195℃の範囲の吸熱、例えば、約175~195℃、175~190℃、175~185℃、175~180℃、180~195℃、180~190℃、180~185℃、185~195℃、185~190℃、または約190~195℃の範囲の吸熱によってさらに特徴付けられる。いくつかの例において、結晶性化合物A形態1は、DSCサーモグラムにおける約190℃での吸熱によってさらに特徴付けられる。
いくつかの実施形態では、結晶性化合物A形態1は、図3に示されるものと実質的に同じ熱重量分析(TGA)サーモグラムによって特徴付けられる。様々な実施態様において、結晶性化合物A形態1は、約150℃、約200℃、約250℃、約300℃、約350℃、約400℃、約450℃、約500℃、約550℃、または600℃より上の温度で分解する。いくつかの例では、結晶性化合物A形態1は、約250℃より上の温度で分解する。
結晶性化合物A形態2
図4は、結晶性化合物A形態2のX線粉末回折(XRPD)パターンを示す。
図5は、結晶性化合物A形態2の示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムを示す。
図6は、結晶性化合物A形態2の熱重量分析(TGA)パターンを示す。
一態様において、本明細書において提供されるのは、結晶性5-(3,6-ジブロモ-9H-カルバゾール-9-イル)-N,N,N-トリメチルペンタン-1-アミニウムクロリド(化合物A)である。いくつかの実施形態は、結晶性5-(3,6-ジブロモ-9H-カルバゾール-9-イル)-N,N,N-トリメチルペンタン-1-アミニウムクロリドを含む組成物を提供する。いくつかの実施形態では、結晶性5-(3,6-ジブロモ-9H-カルバゾール-9-イル)-N,N,N-トリメチルペンタン-1-アミニウムクロリド形態2(化合物A形態2)は、
(a)1.54060ÅのX線波長を有するCu Kα1放射線を用いて測定された、4.8±0.2°2-θ、26.5±0.2°2-θ、および24.8±0.2°2-θにピークを含むX線粉末回折パターン、
(b)図4に示されるものと実質的に同じX線粉末回析パターン、
(c)示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムであって、
i)約260~270℃の範囲の吸熱
を含む、示差走査熱量測定(DSC)サーモグラム、
(d)示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムであって、
i)約265℃の開始と約266℃のピークとを有する吸熱
を含む、示差走査熱量測定(DSC)サーモグラム、
(e)図5に示されるものと実質的に同じ示差走査熱量測定(DSC)サーモグラム、
(f)図6に示されるものと実質的に同じ熱重量分析(TGA)サーモグラム、
(g)80℃で7日間保存した後に不変のXRPD、
または
(h)それらの組合せ
を有することを特徴とする。
いくつかの実施形態では、結晶性化合物A形態2は、図4に示されるものと実質的に同じX線粉末回折パターンを有することを特徴とする。
いくつかの実施形態では、結晶性化合物A形態2は、1.54060ÅのX線波長を有するCu Kα1放射線を用いて測定された、4.8±0.2°2-θ、26.5±0.2°2-θ、および24.8±0.2°2-θにピークを含むX線粉末回折パターンを有することを特徴とする。いくつかの実施形態では、結晶性化合物A形態2は、1.54060ÅのX線波長を有するCu Kα1放射線を用いて測定された、4.8±0.1°2-θ、26.5±0.1°2-θ、および24.8±0.1°2-θにピークを含むX線粉末回折パターンを有することを特徴とする。いくつかの実施形態では、結晶性化合物A形態2は、1.54060ÅのX線波長を有するCu Kα1放射線を用いて測定された、約4.8°2-θ、約26.5°2-θ、および約24.8°2-θにピークを含むX線粉末回折パターンを有することを特徴とする。
いくつかの実施形態では、結晶性化合物A形態2のX線粉末回折パターンは、1.54060ÅのX線波長を有するCu Kα1放射線を用いて測定された、17.5±0.2°2-θ、17.9±0.2°2-θ、および21.0±0.2°2-θから選択される少なくとも1つのピークをさらに含む。いくつかの実施形態では、結晶性化合物A形態2のX線粉末回折パターンは、1.54060ÅのX線波長を有するCu Kα1放射線を用いて測定された、17.5±0.1°2-θ、17.9±0.1°2-θ、および21.0±0.1°2-θから選択される少なくとも1つのピークをさらに含む。いくつかの実施形態では、結晶性化合物A形態2のX線粉末回折パターンは、1.54060ÅのX線波長を有するCu Kα1放射線を用いて測定された、約17.5°2-θ、約17.9°2-θ、および約21.0°2-θから選択される少なくとも1つのピークをさらに含む。
いくつかの実施形態では、結晶性化合物A形態2のX線粉末回折パターンは、1.54060ÅのX線波長を有するCu Kα1放射線を用いて測定された、19.6±0.2°2-θ、25.5±0.2°2-θ、および20.4±0.2°2-θから選択される少なくとも1つのピークをさらに含む。いくつかの実施形態では、結晶性化合物A形態2のX線粉末回折パターンは、1.54060ÅのX線波長を有するCu Kα1放射線を用いて測定された、19.6±0.1°2-θ、25.5±0.1°2-θ、および20.4±0.1°2-θから選択される少なくとも1つのピークをさらに含む。いくつかの実施形態では、結晶性化合物A形態2のX線粉末回折パターンは、1.54060ÅのX線波長を有するCu Kα1放射線を用いて測定された、約19.6°2-θ、約25.5°2-θ、および約20.4°2-θから選択される少なくとも1つのピークをさらに含む。
いくつかの実施形態では、結晶性化合物A形態2のX線粉末回折パターンは、1.54060ÅのX線波長を有するCu Kα1放射線を用いて測定された、4.8±0.2°2-θ、17.5±0.2°2-θ、17.9±0.2°2-θ、19.6±0.2°2-θ、20.4±0.2°2-θ、21.0±0.2°2-θ、24.8±0.2°2-θ、25.5±0.2°2-θ、および26.5±0.2°2-θから選択される少なくとも1つのピークを含む。いくつかの実施形態では、結晶性化合物A形態2のX線粉末回折パターンは、1.54060ÅのX線波長を有するCu Kα1放射線を用いて測定された、4.8±0.2°2-θ、17.5±0.2°2-θ、17.9±0.2°2-θ、19.6±0.2°2-θ、20.4±0.2°2-θ、21.0±0.2°2-θ、24.8±0.2°2-θ、25.5±0.2°2-θ、および26.5±0.2°2-θから選択される少なくとも2つのピークを含む。いくつかの実施形態では、結晶性化合物A形態2のX線粉末回折パターンは、1.54060ÅのX線波長を有するCu Kα1放射線を用いて測定された、4.8±0.2°2-θ、17.5±0.2°2-θ、17.9±0.2°2-θ、19.6±0.2°2-θ、20.4±0.2°2-θ、21.0±0.2°2-θ、24.8±0.2°2-θ、25.5±0.2°2-θ、および26.5±0.2°2-θから選択される少なくとも3つのピークを含む。いくつかの実施形態では、結晶性化合物A形態2のX線粉末回折パターンは、1.54060ÅのX線波長を有するCu Kα1放射線を用いて測定された、4.8±0.2°2-θ、17.5±0.2°2-θ、17.9±0.2°2-θ、19.6±0.2°2-θ、20.4±0.2°2-θ、21.0±0.2°2-θ、24.8±0.2°2-θ、25.5±0.2°2-θ、および26.5±0.2°2-θから選択される少なくとも4つのピークを含む。いくつかの実施形態では、結晶性化合物A形態2のX線粉末回折パターンは、1.54060ÅのX線波長を有するCu Kα1放射線を用いて測定された、4.8±0.2°2-θ、17.5±0.2°2-θ、17.9±0.2°2-θ、19.6±0.2°2-θ、20.4±0.2°2-θ、21.0±0.2°2-θ、24.8±0.2°2-θ、25.5±0.2°2-θ、および26.5±0.2°5θから選択される少なくとも5つのピークを含む。いくつかの実施形態では、結晶性化合物A形態2のX線粉末回折パターンは、1.54060ÅのX線波長を有するCu Kα1放射線を用いて測定された、4.8±0.2°2-θ、17.5±0.2°2-θ、17.9±0.2°2-θ、19.6±0.2°2-θ、20.4±0.2°2-θ、21.0±0.2°2-θ、24.8±0.2°2-θ、25.5±0.2°2-θ、および26.5±0.2°2-θから選択される少なくとも6つのピークを含む。いくつかの実施形態では、結晶性化合物A形態2のX線粉末回折パターンは、1.54060ÅのX線波長を有するCu Kα1放射線を用いて測定された、4.8±0.2°2-θ、17.5±0.2°2-θ、17.9±0.2°2-θ、19.6±0.2°2-θ、20.4±0.2°2-θ、21.0±0.2°2-θ、24.8±0.2°2-θ、25.5±0.2°2-θ、および26.5±0.2°7θから選択される少なくとも7つのピークを含む。いくつかの実施形態では、結晶性化合物A形態2のX線粉末回折パターンは、1.54060ÅのX線波長を有するCu Kα1放射線を用いて測定された、4.8±0.2°2-θ、17.5±0.2°2-θ、17.9±0.2°2-θ、19.6±0.2°2-θ、20.4±0.2°2-θ、21.0±0.2°2-θ、24.8±0.2°2-θ、25.5±0.2°2-θ、および26.5±0.2°8θから選択される少なくとも8つのピークを含む。いくつかの実施形態では、結晶性化合物A形態2のX線粉末回折パターンは、1.54060ÅのX線波長を有するCu Kα1放射線を用いて測定された、4.8±0.2°2-θ、17.5±0.2°2-θ、17.9±0.2°2-θ、19.6±0.2°2-θ、20.4±0.2°2-θ、21.0±0.2°2-θ、24.8±0.2°2-θ、25.5±0.2°2-θ、および26.5±0.2°2-θにピークを含む。いくつかの実施形態では、結晶性化合物A形態2のX線粉末回折パターンは、1.54060ÅのX線波長を有するCu Kα1放射線を用いて測定された、4.8±0.1°2-θ、17.5±0.1°2-θ、17.9±0.1°2-θ、19.6±0.1°2-θ、20.4±0.1°2-θ、21.0±0.1°2-θ、24.8±0.1°2-θ、25.5±0.1°2-θ、および26.5±0.1°2-θにピークを含む。いくつかの実施形態では、結晶性化合物A形態2のX線粉末回折パターンは、1.54060ÅのX線波長を有するCu Kα1放射線を用いて測定された、約4.0°2-θ、約15.5°2-θ、約16.5°2-θ、約19.9°2-θ、約23.8°2-θ、約24.1°2-θ、約26.0°2-θ、約26.1°2-θ、および約26.5°2-θにピークを含む。
いくつかの実施形態では、結晶性化合物A形態2は、図5に示されるものと実質的に同じ示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムによって特徴付けられる。いくつかの実施形態では、結晶性化合物A形態2は、260~270℃の範囲の吸熱を含む示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムによって特徴づけられる。いくつかの実施形態では、結晶性化合物A形態2は、約265℃の開始と約266℃のピークとを有する吸熱を含む示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムによって特徴づけられる。
いくつかの実施形態では、結晶性化合物A形態2は、約260~270℃の範囲の吸熱、例えば約260~270℃、260~268℃、260~266℃、260~264℃、260~262℃、262~270℃、262~268℃、262~266℃、262~264℃、264~270℃、264~268℃、264~266℃、266~270℃、266~268℃、または約268~270℃の範囲の吸熱によって特徴付けられる。いくつかの実施形態では、結晶性化合物A形態2は、DSCサーモグラムにおける約266℃での吸熱によって特徴付けられる。
いくつかの実施形態では、結晶性化合物A形態2は、図6に示されるものと実質的に同じ熱重量分析(TGA)サーモグラムによって特徴付けられる。
結晶性化合物A形態3
図7は、結晶性化合物A形態3のX線粉末回折(XRPD)パターンを示す。
一態様において、本明細書において提供されるのは、結晶性5-(3,6-ジブロモ-9H-カルバゾール-9-イル)-N,N,N-トリメチルペンタン-1-アミニウムクロリド(化合物A)である。いくつかの実施形態は、結晶性5-(3,6-ジブロモ-9H-カルバゾール-9-イル)-N,N,N-トリメチルペンタン-1-アミニウムクロリドを含む組成物を提供する。いくつかの実施形態では、結晶性5-(3,6-ジブロモ-9H-カルバゾール-9-イル)-N,N,N-トリメチルペンタン-1-アミニウムクロリド形態3(化合物A形態3)は、
(a)1.54060ÅのX線波長を有するCu Kα1放射線を用いて測定された、28.4±0.2°2-θ、18.5±0.2°2-θ、および12.1±0.2°2-θにピークを含むX線粉末回折パターン、
(b)1.54060ÅのX線波長を有するCu Kα1放射線を用いて測定された、図7に示したものと実質的に同じX線粉末回折パターン、
または
(c)これらの組合せ
を有することを特徴とする。
いくつかの実施形態では、結晶性化合物A形態3は、図7に示されるものと実質的に同じX線粉末回折パターンを有することを特徴とする。
いくつかの実施形態では、結晶性化合物A形態3は、1.54060ÅのX線波長を有するCu Kα1放射線を用いて測定された、28.4±0.2°2-θ、18.5±0.2°2-θ、および12.1±0.2°2-θにピークを含むX線粉末回折パターンを有することを特徴とする。いくつかの実施形態では、結晶性化合物A形態3は、1.54060ÅのX線波長を有するCu Kα1放射線を用いて測定された、28.4±0.1°2-θ、18.5±0.1°2-θ、および12.1±0.1°2-θにピークを含むX線粉末回折パターンを有することを特徴とする。いくつかの実施形態では、結晶性化合物A形態3は、1.54060ÅのX線波長を有するCu Kα1放射線を用いて測定された、約28.4°2-θ、約18.5°2-θ、および約12.1°2-θにピークを含むX線粉末回折パターンを有することを特徴とする。
いくつかの実施形態では、結晶性化合物A形態3のX線粉末回折パターンは、1.54060ÅのX線波長を有するCu Kα1放射線を用いて測定された、26.8±0.2°2-θ、31.7±0.2°2-θ、および23.3±0.2°2-θから選択される少なくとも1つのピークをさらに含む。いくつかの実施形態では、結晶性化合物A形態3のX線粉末回折パターンは、1.54060ÅのX線波長を有するCu Kα1放射線を用いて測定された、26.8±0.1°2-θ、31.7±0.1°2-θ、および23.3±0.1°2-θから選択される少なくとも1つのピークをさらに含む。いくつかの実施形態では、結晶性化合物A形態3のX線粉末回折パターンは、1.54060ÅのX線波長を有するCu Kα1放射線を用いて測定された、約26.8°2-θ、約31.7°2-θ、および約23.3°2-θから選択される少なくとも1つのピークをさらに含む。
いくつかの実施形態では、結晶性化合物A形態3のX線粉末回折パターンは、1.54060ÅのX線波長を有するCu Kα1放射線を用いて測定された、20.7±0.2°2-θ、30.8±0.2°2-θ、および21.8±0.2°2-θから選択される少なくとも1つのピークをさらに含む。いくつかの実施形態では、結晶性化合物A形態3のX線粉末回折パターンは、1.54060ÅのX線波長を有するCu Kα1放射線を用いて測定された、20.7±0.1°2-θ、30.8±0.1°2-θ、および21.8±0.1°2-θから選択される少なくとも1つのピークをさらに含む。いくつかの実施形態では、結晶性化合物A形態3のX線粉末回折パターンは、1.54060ÅのX線波長を有するCu Kα1放射線を用いて測定された、約20.7°2-θ、約30.8°2-θ、および約21.8°2-θから選択される少なくとも1つのピークをさらに含む。
いくつかの実施形態では、結晶性化合物A形態3のX線粉末回折パターンは、1.54060ÅのX線波長を有するCu Kα1放射線を用いて測定された、12.1±0.2°2-θ、18.5±0.2°2-θ、20.7±0.2°2-θ、21.8±0.2°2-θ、23.3±0.2°2-θ、26.8±0.2°2-θ、28.4±0.2°2-θ、30.8±0.2°2-θ、および31.7±0.2°2-θから選択される少なくとも1つのピークを含む。いくつかの実施形態では、結晶性化合物A形態3のX線粉末回折パターンは、1.54060ÅのX線波長を有するCu Kα1放射線を用いて測定された、12.1±0.2°2-θ、18.5±0.2°2-θ、20.7±0.2°2-θ、21.8±0.2°2-θ、23.3±0.2°2-θ、26.8±0.2°2-θ、28.4±0.2°2-θ、30.8±0.2°2-θ、および31.7±0.2°2-θから選択される少なくとも2つのピークを含む。いくつかの実施形態では、結晶性化合物A形態3のX線粉末回折パターンは、1.54060ÅのX線波長を有するCu Kα1放射線を用いて測定された、12.1±0.2°2-θ、18.5±0.2°2-θ、20.7±0.2°2-θ、21.8±0.2°2-θ、23.3±0.2°2-θ、26.8±0.2°2-θ、28.4±0.2°2-θ、30.8±0.2°2-θ、および31.7±0.2°2-θから選択される少なくとも3つのピークを含む。いくつかの実施形態では、結晶性化合物A形態3のX線粉末回折パターンは、1.54060ÅのX線波長を有するCu Kα1放射線を用いて測定された、12.1±0.2°2-θ、18.5±0.2°2-θ、20.7±0.2°2-θ、21.8±0.2°2-θ、23.3±0.2°2-θ、26.8±0.2°2-θ、28.4±0.2°2-θ、30.8±0.2°2-θ、および31.7±0.2°2-θから選択される少なくとも4つのピークを含む。いくつかの実施形態では、結晶性化合物A形態3のX線粉末回折パターンは、1.54060ÅのX線波長を有するCu Kα1放射線を用いて測定された、12.1±0.2°2-θ、18.5±0.2°2-θ、20.7±0.2°2-θ、21.8±0.2°2-θ、23.3±0.2°2-θ、26.8±0.2°2-θ、28.4±0.2°2-θ、30.8±0.2°2-θ、および31.7±0.2°2-θから選択される少なくとも5つのピークを含む。いくつかの実施形態では、結晶性化合物A形態3のX線粉末回折パターンは、1.54060ÅのX線波長を有するCu Kα1放射線を用いて測定された、12.1±0.2°2-θ、18.5±0.2°2-θ、20.7±0.2°2-θ、21.8±0.2°2-θ、23.3±0.2°2-θ、26.8±0.2°2-θ、28.4±0.2°2-θ、30.8±0.2°2-θ、および31.7±0.2°2-θから選択される少なくとも6つのピークを含む。いくつかの実施形態では、結晶性化合物A形態3のX線粉末回折パターンは、1.54060ÅのX線波長を有するCu Kα1放射線を用いて測定された、12.1±0.2°2-θ、18.5±0.2°2-θ、20.7±0.2°2-θ、21.8±0.2°2-θ、23.3±0.2°2-θ、26.8±0.2°2-θ、28.4±0.2°2-θ、30.8±0.2°2-θ、および31.7±0.2°2-θから選択される少なくとも7つのピークを含む。いくつかの実施形態では、結晶性化合物A形態3のX線粉末回折パターンは、1.54060ÅのX線波長を有するCu Kα1放射線を用いて測定された、12.1±0.2°2-θ、18.5±0.2°2-θ、20.7±0.2°2-θ、21.8±0.2°2-θ、23.3±0.2°2-θ、26.8±0.2°2-θ、28.4±0.2°2-θ、30.8±0.2°2-θ、および31.7±0.2°2-θから選択される少なくとも8つのピークを含む。いくつかの実施形態では、結晶性化合物A形態3のX線粉末回折パターンは、1.54060ÅのX線波長を有するCu Kα1放射線を用いて測定された、12.1±0.2°2-θ、18.5±0.2°2-θ、20.7±0.2°2-θ、21.8±0.2°2-θ、23.3±0.2°2-θ、26.8±0.2°2-θ、28.4±0.2°2-θ、30.8±0.2°2-θ、および31.7±0.2°2-θにピークを含む。いくつかの実施形態では、結晶性化合物A形態3のX線粉末回折パターンは、1.54060ÅのX線波長を有するCu Kα1放射線を用いて測定された、12.1±0.1°2-θ、18.5±0.1°2-θ、20.7±0.1°2-θ、21.8±0.1°2-θ、23.3±0.1°2-θ、26.8±0.1°2-θ、28.4±0.1°2-θ、30.8±0.1°2-θ、および31.7±0.1°2-θにピークを含む。いくつかの実施形態では、結晶性化合物A形態2のX線粉末回折パターンは、1.54060ÅのX線波長を有するCu Kα1放射線を用いて測定された、約12.1°2-θ、約18.5°2-θ、約20.7°2-θ、約21.8°2-θ、約23.3°2-θ、約26.8°2-θ、約28.4°2-θ、約30.8°2-θ、および約31.7°2-θにピークを含む。
II.化合物Aおよびその多形体の製造方法
1つの態様では、本発明は、化合物A
の結晶形態を製造する方法を提供する。
いくつかの実施形態では、化合物Aは、本明細書の実施例に従って調製される。
本発明による結晶性化合物Aは、化合物Aを製造するために使用される出発物質によって限定されない。
一態様において、本発明は、化合物Aの合成後の第1の固体形態として所望の結晶形態を単離することによって、あるいは化合物Aの先行する固形形態からの転移として所望の結晶形態を単離することによって、化合物Aの結晶形態またはその薬学的に許容可能な塩および/もしくはその溶媒和物を製造する方法に関する。ある形態から別の形態への転移は、医薬製剤の製造に望ましい形態を得るための代替的な製造方法であり得るため、本発明の範囲内である。
本明細書に記載の化学物質および中間体の単離および精製は、所望により、任意の好適な分離または精製手順によって、例えば、濾過、抽出、結晶化、カラムクロマトグラフィー、薄層クロマトグラフィーもしくは厚層クロマトグラフィー、またはこれらの手順の組合せによって行われ得る。適切な分離および単離手順の具体的な例証は、以下の実施例を参照することによって得ることができる。しかしながら、他の同等の分離または単離手順も使用することができる。結晶化の前に、化合物Aは、約50%化学純度、55%化学純度、60%化学純度、65%化学純度、70%化学純度、75%化学純度、80%化学純度、90%化学純度、91%化学純度、92%純度、93%化学純度、94%化学純度、95%化学純度、96%化学純度で単離され得る。97%化学純度、98%化学純度、99%化学純度、約98%化学純度、または約100%化学純度で単離される。
いくつかの実施形態では、本明細書に開示される結晶形態は、約98%未満、約97%未満、約96%未満、約95%未満、約94%未満、約93%未満、約92%未満、約91%未満、約90%未満、約89%未満、約88%未満、約87%未満、約86%未満、約85%未満、約84%未満、約83%未満、約82%未満、約81%未満、約80%未満、約78%未満、約76%未満、約74%未満、約72%未満、または約70%未満の化学純度で、化合物Aを結晶化することによって得られる。いくつかの実施形態では、結晶形態は、約70%~約99%、80%~約96%、約85%~約96%、約90%~約96%、約80%~98%、約85%~約98%、約90%~約98%約92%~約98%、約94%~98%、または約96%~約98%の範囲の化学純度で化合物Aを結晶化することによって得られる。
いくつかの実施形態では、化合物Aの所望の結晶形態を単離することは、単溶媒系からの粗反応生成物の結晶化を含む。様々な実施形態において、化合物Aの所望の結晶形態を単離することは、総称的に多重溶媒系として理解される二元、三元、またはそれ以上の溶媒系からの粗生成物の結晶化を含む。
いくつかの実施形態では、結晶化は、反応混合物中で所望の化合物Aを生成し、そして反応混合物から所望の結晶形態を単離することによって行われる。いくつかの実施形態では、溶解した5-(3,6-ジブロモ-9H-カルバゾール-9-イル)-N,N,N-トリメチルペンタン-1-アミニウムクロリド(化合物A)を形成するために、(5-ブロモペンチル)-トリメチル-アンモニウムブロミド、炭酸カリウム、およびブラインを3,6-ジブロモカルバゾールの溶液に添加することによって、反応混合物が形成される。他の実施形態では、化合物Aを溶媒に溶解することによって、反応混合物が形成される。
結晶性化合物Aの調製
いくつかの実施形態では、結晶性化合物Aは、化合物Aへの溶媒の添加によって形成された溶液から得られる。いくつかの実施形態では、溶媒は、1-ブタノール、2-プロパノール、アセトン、アセトニトリル、ベンジルアルコール、ジクロロメタン、ジメチルスルホキシド、エタノール、酢酸エチル、イソプロピルアセタート、メタノール、メチルエチルケトン、プロピレングリコール、メチルイソブチルケトン、tert-ブチルメチルエーテル、テトラヒドロフラン、トルエン、Tween80、水、およびそれらの組合せから選択される。
いくつかの実施形態では、結晶性化合物Aは、化合物Aの溶液を温度サイクルすることによって得られる。いくつかの実施形態では、温度サイクルすることは、0℃と80℃の間、0℃と70℃の間、0℃と60℃の間、0℃と50℃の間、5℃と80℃の間、5℃と70℃の間、5℃と60℃の間、5℃と50℃の間、10℃と80℃の間、10℃と70℃の間、10℃と60℃の間、10℃と50℃の間、15℃と80℃の間、15℃と70℃の間、15℃と60℃の間、15℃と50℃の間、20℃と80℃の間、20℃と70℃の間、20℃と60℃の間、または20℃と50℃の間などの、0℃と80℃の間の温度でサイクルすることを含む。いくつかの実施形態では、温度サイクルすることは5℃と50℃の間の温度でサイクルすることを含む。いくつかの実施形態では、温度サイクルすることは、0.5時間と10時間、0.5時間と8時間、0.5時間と6時間、0.5時間と4時間、0.5時間と2時間、1時間と10時間、1時間と8時間、1時間と6時間、1時間と4時間、1時間と2時間、2時間と10時間、2時間と8時間、2時間と6時間、2時間と4時間、4時間と10時間、4時間と8時間、4時間と6時間、6時間と10時間、6時間と8時間、または8時間と10時間などの、0.5時間と10時間の間の、低温および高温での保持期間を含む。いくつかの実施形態では、温度サイクルすることは、低温および高温で1時間の保持期間を含む。いくつかの実施形態では、温度サイクルすることは、貧溶媒(anti solvent)の添加をさらに含む。いくつかの実施形態では、貧溶媒(anti-solvent)は、tert-ブチルメチルエーテルである。
いくつかの実施形態では、結晶性化合物Aは、化合物Aの溶液をクラッシュ冷却することによって得られる。いくつかの実施形態では、クラッシュ冷却は、溶液を、0℃と10℃の間、0℃と8℃の間、0℃と6℃の間、0℃と4℃の間、0℃と2℃の間、1℃と10℃の間、1℃と8℃の間、1℃と6℃の間、1℃と4℃の間、1℃と2℃の間、2℃と10℃の間、2℃と8℃の間、2℃と6℃の間、2℃と4℃の間、4℃と10℃の間、4℃と8℃の間、4℃と6℃の間、6℃と10℃の間、6℃と8℃の間、または8℃と10℃の間などの、0℃と10℃の間の温度まで急速に冷却することを含む。いくつかの実施形態では、クラッシュ冷却は、溶液を6℃の温度まで急速に冷却することを含む。いくつかの実施形態では、クラッシュ冷却は、0℃と-20℃の間、0℃と-18℃の間、0℃と-16℃の間、0℃と-14℃の間、0℃と-12℃の間、0℃と-10℃の間、0℃と-8℃の間、0℃と-6℃の間、0℃と-4℃の間、0℃と-2℃の間、-2℃と-20℃の間、-2℃と-18℃の間、-2℃と-16℃の間、-2℃と-14℃の間、-2℃と-12℃の間、-2℃と-10℃の間、-2℃と-8℃の間、-2℃と-6℃の間、-2℃と-4℃の間、-4℃と-20℃の間、-4℃と-18℃の間、-4℃と-16℃の間、-4℃と-14℃の間、-4℃と-12℃の間、-4℃と-10℃の間、-4℃と-8℃の間、-4℃と-6℃の間、-6℃と-20℃の間、-6℃と-18℃の間、-6℃と-16℃の間、-6℃と-14℃の間、-6℃と-12℃の間、-6℃と-10℃の間、-6℃と-8℃の間、-8℃と-20℃の間、-8℃と-18℃の間、-8℃と-16℃の間、-8℃と-14℃の間、-8℃と-12℃の間、-8℃と-10℃の間、-10℃と-20℃の間、-10℃と-18℃の間、-10℃と-16℃の間、-10℃と-14℃の間、-10℃と-12℃の間、-12℃と-20℃の間、-12℃と-18℃の間、-12℃と-16℃の間、-12℃と-14℃の間、-14℃と-20℃の間、-14℃と-18℃の間、-14℃と-16℃の間、-16℃と-20℃の間、-16℃と-18℃の間、または、-18℃と-20℃の間などの、0℃と-20℃の間の温度まで溶液を急速に冷却することをさらに含む。いくつかの実施形態では、クラッシュ冷却は、溶液を-18℃の温度まで急速に冷却することをさらに含む。いくつかの実施形態では、クラッシュ冷却は、貧溶媒の添加をさらに含む。いくつかの実施形態では、貧溶媒は冷却前に添加される。いくつかの実施形態では、貧溶媒は冷却後に添加される。いくつかの実施形態では、貧溶媒は、第1の冷却後かつ第2の冷却前に添加される。いくつかの実施形態では、貧溶媒はtert-ブチルメチルエーテルである。
様々な実施形態において、結晶化は、得られた結晶性化合物Aの結晶を含有する溶液を濾過することをさらに含む。いくつかの実施形態では、結晶化は、得られた結晶を溶媒によって、例えば、再結晶溶媒によって1回以上洗浄することを任意選択的に含む。いくつかの実施形態では、結晶化は、例えば、約20~30℃の温度で、真空下で、得られた結晶を乾燥させることを任意選択的に含む。
いくつかの実施形態では、結晶性化合物Aの化学純度は、60%より、70%より、80%より、90%より、95%より、または99%より高い。いくつかの実施形態では、結晶性化合物Aの化学純度は、約90%より高い。いくつかの実施形態では、結晶性化合物Aの化学純度は、約95%より高い。いくつかの実施形態では、結晶性化合物Aの化学的純度は、約99%より高い。結晶性化合物Aの化学純度は、任意の利用可能な分析技術によって、例えばHPLC分析によって測定することができる。
様々な実施形態において、結晶性化合物Aは溶媒和される。いくつかの実施形態では、結晶性化合物Aは無水である(すなわち、水和されていない)。様々な実施形態において、結晶性化合物Aは水和される。いくつかの実施形態では、結晶性化合物Aは水和され、水和物と会合した1~2個の水分子を有することを特徴とする。いくつかの実施形態では、結晶性化合物Aは水和され、その水和物に関連付けられる水分子の平均数は約1.5である。いくつかの実施形態では、化合物Aは複合的に水和される。様々な実施形態において、結晶性化合物Aは二水和物である。いくつかの実施形態では、結晶性化合物Aは含水量を含む。いくつかの実施形態では、結晶性化合物Aは、約1~約10%の含水量(重量/重量%)を含む。いくつかの実施形態では、結晶性化合物Aは、約1%、約2%、約3%、約4%、約5%、約6%、約7%、約8%、約9%、または約10%(w/w%)の含水量を含む。いくつかの実施形態では、結晶性化合物Aは、2~約8%の含水量(w/w%)を含む。いくつかの実施形態では、結晶性化合物Aは、3~約6%の含水量(w/w%)を含む。いくつかの実施形態では、結晶性化合物Aは、3.5~約5.5%の含水量(w/w%)を含む。いくつかの実施形態では、含水量は、カールフィッシャー電量滴定によって求められる。
III.追加の定義
本明細書で使用される場合、「活性剤」は、生物学的活性を有する化学物質を示すために使用される。ある実施形態では、「活性薬剤」は、薬学的有用性を有する化合物である。
本明細書で使用される場合、「調節」は、本明細書に記載の化学物質の非存在下における活性に対する、本明細書に記載の化学物質の存在への直接的または間接的な応答としての、活性の変化を指す。変化は、活性の増加または活性の減少であり得、化合物と標的との直接的な相互作用に起因し得るか、または、化合物と標的の活性に影響を及ぼす1つ以上の他の因子との相互作用に起因し得る。例えば、化学物質の存在は、例えば、標的に直接結合することによって、標的活性を増加または減少させる別の因子を(直接的または間接的に)引き起こすことによって、または、細胞もしくは生物中に存在する標的の量を(直接的または間接的に)増加または減少させることによって、標的活性を増加または減少させ得る。
本明細書で使用される場合、本明細書に記載の化学物質の「治療有効量」は、ヒトまたは非ヒトの対象に投与された場合に、症状の改善、疾患進行の遅延、または疾患の予防などの治療的利益を提供する量を指す。
「処置する」または「処置」は、そのような投与を必要とする哺乳動物対象、特にヒト対象への化合物Aまたはその薬学的に許容可能な塩の投与を包含するとともに、(i)疾患の臨床症状の進行を停止させること、(ii)疾患の臨床症状の退行をもたらすこと、および/または(iii)疾患の発症を予防するための予防的処置を含む。
本明細書で使用する場合、「薬学的に許容可能な」成分は、過度の有害な副作用(毒性、刺激、およびアレルギー反応など)を伴わず、妥当な利益/リスク比に見合った、ヒトおよび/または動物で使用するのに適したものである。
「薬学的に許容可能な塩」として、塩酸塩、カルボネート、リン酸塩、リン酸水素塩、ジホスフェート、臭化水素酸塩、硫酸塩、スルファミン酸塩、硝酸塩などの、無機酸との塩、同様に、リンゴ酸塩、マロン酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、酒石酸塩、コハク酸塩、クエン酸塩、酢酸塩、乳酸塩、グルコン酸塩、メタンスルホン酸塩、トリス(ヒドロキシメチルアミノメタン)p-トルエンスルホン酸塩、プリオピオン酸塩、2-ヒドロキシエチルスルホン酸塩、安息香酸塩、サリチル酸塩、ステアリン酸塩、シュウ酸塩、パモ酸塩、酢酸塩やHOC-(CH-COH(nは0~4)などのアルカン酸塩などの、有機酸との塩、ならびに類似の塩が挙げられるが、これらに限定されない。他の塩として、硫酸塩、メタスルホン酸塩、臭化物、トリフルオロ酢酸塩、ピクリン酸塩、ソルビン酸塩、ベンジル酸塩、サリチル酸塩、ニトレート、フタレート、またはモルホリンが挙げられる。薬学的に許容可能なカチオンとしては、限定されないが、ナトリウム、カリウム、カルシウム、アルミニウム、リチウム、およびアンモニウムが挙げられる。
加えて、本明細書に記載の化合物が酸付加塩として得られる場合、遊離塩基は、酸性塩の溶液を塩基性化することによって得ることができる。逆に、生成物が遊離塩基である場合、付加塩、特に薬学的に許容可能な付加塩は、塩基化合物から酸付加塩を調製するための従来の手順に従って、遊離塩基を好適な有機溶媒に溶解し、溶液を酸で処理することによって生成され得る。当業者は、非毒性の薬学的に許容可能な付加塩を調製するために使用され得る様々な合成方法を認識するであろう。
本明細書中で使用される場合、「対象」は、処置、観察、または実験の対象となっているか、その可能性がある哺乳動物を指す。本明細書に記載の方法は、ヒトの処置および獣医学的応用の両方において有用であり得る。いくつかの実施形態では、対象はヒトである。
用語「哺乳動物」は、その標準的な意味を有することが意図され、例えば、ヒト、イヌ、ネコ、ヒツジ、およびウシを包含する。
本明細書に開示される化合物は、異なる濃縮同位体形態で、例えば、H、H、11C、13Cおよび/または14Cの含有量が濃縮されて、使用され得る。ある特定の実施形態では、化合物は、少なくとも1つの位置が重水素化されている。こうした重水素化形態は、米国特許第5,846,514号と第6,334,997号に記載される手順によって作ることが可能である。米国特許第5,846,514号と第6,334,997号に記載されるように、重水素化は医薬品の有効性を改善し、作用持続期間を増大させる。
重水素置換化合物は、Dean,Dennis C.;Editor.Recent Advances in the Synthesis and Applications of Radiolabeled Compounds for Drug Discovery and Development.[In:Curr.,Pharm.Des.,2000; 6(10)] 2000,110 pp;George W.;Varma,Rajender S.The Synthesis of Radiolabeled Compounds via Organometallic Intermediates,Tetrahedron,1989,45(21),6601-21;およびEvans,E.Anthony.Synthesis of radiolabeled compounds,J.Radioanal.Chem.,1981,64(1-2),9-32に記載されるような、様々な方法を使用して合成される。
一態様では、以下の構造を有する化合物が記載され、
式中、各Rは独立して水素または重水素から選択され、
Xはアニオンである。いくつかの実施形態では、Xはハロゲン化物(Cl、BrまたはI)である。いくつかの実施形態では、XはClである。
「溶媒和物」は、溶媒と化合物との相互作用によって形成される。用語「化合物」は、化合物の溶媒和物を含むことが意図される。同様に、「薬学的に許容可能な塩」は、薬学的に許容可能な塩の溶媒和物を含む。適切な溶媒和物は、一水和物および半水和物を含む水和物などの薬学的に許容可能な溶媒和物である。1つ以上の結晶化溶媒を用いて形成される溶媒和物も含まれる。
本明細書に記載の化合物の薬学的に許容可能な形態には、薬学的に許容可能な塩、キレート、非共有結合複合体、プロドラッグ、およびそれらの混合物が含まれる。
「キレート」は、2点(またはそれ以上)での、金属イオンに対する、化合物の配位によって形成される。用語「化合物」は、化合物のキレートを含むことが意図される。同様に、「薬学的に許容可能な塩」は、薬学的に許容可能な塩のキレートを含む。
「非共有結合複合体」は、化合物と別の分子との相互作用によって形成され、ここで化合物と別の分子との間に共有結合は形成されない。例えば、複合体形成は、ファンデルワールス相互作用、水素結合、および静電相互作用(イオン結合とも呼ばれる)を介して起こり得る。このような非共有結合複合は、「化合物」という用語に含まれる。同様に、薬学的に許容可能な塩には、薬学的に許容可能な塩の「非共有結合複合体」が含まれる。
分子量などの物理的特性、または化学式などの化学的特性について範囲が本明細書で使用される場合、範囲のすべての組合せと下位組合せ、ならびにその中の具体的な実施形態が含まれることが意図される。
「約」という用語は、数または数値範囲に言及する場合、言及される数または数値範囲が、実験的変動性内(または統計的実験誤差内)の近似値であることを意味し、従って、数または数値範囲は、例えば、記載される数または数値範囲の1%~15%の間で変動し得る。数値範囲のいくつかの例において、「約」は±10%を意味する。
本明細書で使用するとき、「有意な」とは、StudentのT検定などの統計的有意性の標準パラメトリック検定において統計的に有意である任意の検出可能な変化を指し、p<0.05である。
IV.使用方法
別の態様において、本明細書に提供されるのは、疾患または障害の処置を必要とする対象において当該疾患または障害を処置する方法であって、対象に、本明細書に提供される結晶性5-(3,6-ジブロモ-9H-カルバゾール-9-イル)-N,N,N-トリメチルペンタン-1-アミニウムクロリド、またはその水和物、または本明細書に提供される医薬組成物を、治療有効量で投与することを含む、方法である。
いくつかの実施形態では、疾患または障害は脂肪関連障害である。いくつかの実施形態では、脂肪関連障害は、肥満症、異常脂肪分布、糖尿病、心血管疾患、閉塞性睡眠時無呼吸、脂肪腫、癌、変形性関節症、内分泌疾患、生殖疾患、神経疾患、精神疾患、リウマチ性疾患、または整形外科疾患である。いくつかの実施形態では、脂肪関連障害は、セルライト、様々な身体領域における過剰な脂肪、脂肪腫、脂肪腫瘍疾患、脂肪蓄積に関連付けられる障害、デルカム病、脂肪浮腫、または水腫である。いくつかの実施形態では、脂肪関連障害はセルライトである。いくつかの実施形態では、脂肪関連障害は、様々な身体領域における過剰な脂肪である。いくつかの実施形態では、脂肪関連障害は脂肪腫である。いくつかの実施形態では、脂肪関連障害は脂肪性腫瘍疾患である。いくつかの実施形態では、脂肪関連障害は、脂肪蓄積に関連する障害である。いくつかの実施形態では、脂肪関連障害は、デルカム病である。いくつかの実施形態では、脂肪関連障害は、脂肪浮腫である。いくつかの実施形態では、脂肪関連障害は、ハイバネノーマである。
いくつかの実施形態では、疾患または障害は、第2の疾患または障害に関連付けられる線維症である。いくつかの実施形態では、第2の疾患または障害は、肺線維症、肝硬変、心内膜心筋線維症、陳旧性心筋梗塞、心房線維症、縦隔線維症、骨髄線維症、後腹膜線維症、進行性大量線維症、腎原性全身性線維症、手根管症候群、関節線維症、クローン病、ケロイド、強皮症、関節線維化、ペイロニー病、デュピュイトラン拘縮、または接着性被膜炎である。
いくつかの実施形態では、疾患または障害は、脂肪肉腫または固形腫瘍である。いくつかの実施形態では、疾患または障害は脂肪肉腫(liposarcoma)である。いくつかの実施形態では、疾患または障害は、脂肪肉腫または固形腫瘍である。
いくつかの実施形態では、疾患または障害は血管脂肪腫である。
別の態様において、本明細書で提供されるのは、疾患または障害の処置を必要とする対象における当該疾患または障害を処置するための薬剤の製造における、本明細書で提供される結晶性5-(3,6-ジブロモ-9H-カルバゾール-9-イル)-N,N,N-トリメチルペンタン-1-アミニウムクロリド、またはその水和物の、あるいは本明細書で提供される組成物の、使用である。
いくつかの実施形態では、疾患または障害は脂肪関連障害である。いくつかの実施形態では、脂肪関連障害は、肥満症、異常脂肪分布、糖尿病、心血管疾患、閉塞性睡眠時無呼吸、脂肪腫、癌、変形性関節症、内分泌疾患、生殖疾患、神経疾患、精神疾患、リウマチ性疾患、または整形外科疾患である。いくつかの実施形態では、脂肪関連障害は、セルライト、様々な身体領域における過剰な脂肪、脂肪腫、脂肪腫瘍疾患、脂肪蓄積に関連付けられる障害、デルカム病、脂肪浮腫、または水腫である。いくつかの実施形態では、脂肪関連障害はセルライトである。いくつかの実施形態では、脂肪関連障害は、様々な身体領域における過剰な脂肪である。いくつかの実施形態では、脂肪関連障害は脂肪腫である。いくつかの実施形態では、脂肪関連障害は脂肪性腫瘍疾患である。いくつかの実施形態では、脂肪関連障害は、脂肪蓄積に関連する障害である。いくつかの実施形態では、脂肪関連障害は、デルカム病である。いくつかの実施形態では、脂肪関連障害は、脂肪浮腫である。いくつかの実施形態では、脂肪関連障害は、ハイバネノーマである。
いくつかの実施形態では、疾患または障害は、第2の疾患または障害に関連付けられる線維症である。いくつかの実施形態では、第2の疾患または障害は、肺線維症、肝硬変、心内膜心筋線維症、陳旧性心筋梗塞、心房線維症、縦隔線維症、骨髄線維症、後腹膜線維症、進行性大量線維症、腎原性全身性線維症、手根管症候群、関節線維症、クローン病、ケロイド、強皮症、関節線維化、ペイロニー病、デュピュイトラン拘縮、または接着性被膜炎である。
いくつかの実施形態では、疾患または障害は、脂肪肉腫または固形腫瘍である。いくつかの実施形態では、疾患または障害は脂肪肉腫(liposarcoma)である。いくつかの実施形態では、疾患または障害は、脂肪肉腫または固形腫瘍である。
いくつかの実施形態では、疾患または障害は血管脂肪腫である。
本明細書で使用される場合、結晶性化合物Aの治療有効量は、本明細書で定義される疾患処置を含むがこれらに限定されない、意図された用途を達成するために十分な量を指す。主題の方法において、意図された疾患状態を処置するための、治療量以下の量の結晶性化合物Aの使用も企図される。
投与される結晶性化合物Aの量は、意図された用途(インビトロまたはインビボ)、または処置されている対象と疾患状態によって、例えば、対象の体重と年齢、疾患状態の重症度、投与の方法などによって、変動することがあり、これらは当業者により容易に決定され得る。
結晶性化合物Aの生物学的効果を測定することは、対象由来の試料などの生物学的試料に対してアッセイを実施することを含み得る。アッセイに応じて、様々な試料のいずれかを選択することができる。試料の例としては、血液試料(例えば、血漿または血清)、呼気凝縮物試料、気管支肺胞洗浄液、痰試料、尿試料、および組織試料が挙げられるが、これらに限定されない。
結晶性化合物Aにより処置されている対象は、処置の有効性を判定するためにモニターされ得、処置レジメンは、処置に対する対象の生理学的応答に基づいて調整され得る。例えば、生物学的効果の阻害が閾値を上回るか、または下回る場合、投薬量または頻度は、それぞれ、減少または増加され得る。方法は、治療が有効であると判定される場合、治療を継続することをさらに含み得る。方法は、処置が有効であると判定される場合、治療における化合物の投与量を維持すること、漸減させること、減少させること、または停止させることを含み得る。方法は、有効でないと判定される場合、治療における化合物の投与量を増加させることを含み得る。あるいは、方法は、有効でないと判定される場合、治療を停止することを含み得る。いくつかの実施形態では、結晶性化合物Aによる治療は、応答の欠如または有害反応などにおけるように、生物学的効果の阻害が閾値を上回るか、または下回る場合、中断される。生物学的効果は、様々な生理学的指標における任意の変化であり得る。
V.組成物および製剤
本開示は、本発明の結晶形態を含む医薬組成物を含有する組成物を提供する。
いくつかの実施形態では、結晶形態の化合物Aは、医薬組成物に製剤化される。具体的な実施形態において、医薬組成物は、活性化合物/結晶形態を薬学的に使用可能な調製物へと処理することを促進する賦形剤および助剤を含む、1つ以上の生理学的に許容可能な担体を用いて、従来の方式で製剤される。適切な製剤は、選択される投与の経路に依存する。本明細書に記載の医薬組成物を製剤化するために適したものとして、以下に記載の薬学的に許容可能な任意の技術、担体、および、賦形剤が使用される。Remington:The Science and Practice of Pharmacy,Nineteenth Ed(Easton,Pa.:Mack Publishing Company,1995);Hoover,John E.,Remington’s Pharmaceutical Sciences,Mack Publishing Co.,Easton,Pennsylvania 1975;Liberman,H.A.and Lachman,L.,Eds.,Pharmaceutical Dosage Forms,Marcel Decker,New York,N.Y.,1980;およびPharmaceutical Dosage Norms and Drug Delivery Systems,Seventh Ed.(Lippincott Williams & Wilkinsl999)。
本明細書に提供されるのは、化合物Aの結晶形態、および薬学的に許容可能な希釈剤(複数可)、賦形剤(複数可)、または担体(複数可)を含む医薬組成物である。ある実施形態では、化合物Aの結晶形態は、該結晶形態が他の活性成分と混合されている医薬組成物として、併用療法において投与される。以下の併用療法のセクションおよび本開示全体を通じて明らかにされる活性物質の全ての組合せが本明細書に包含される。具体的な実施形態において、該医薬組成物は、化合物Aの結晶形態を含む。
医薬組成物は、本明細書で使用されるとき、化合物Aの結晶形態と、担体、安定剤、希釈剤、分散剤、懸濁剤、増粘剤、および/または賦形剤などの他の化学成分との混合物を指す。ある実施形態では、医薬組成物は、生物体への当該結晶形態の投与を容易にする。いくつかの実施形態において、本明細書に提供される処置方法または使用を行うことで、本明細書にされる治療有効量の化合物Aの結晶形態は、処置されるべき疾患または疾病を抱えた哺乳動物に医薬組成物として投与される。具体的な実施形態において、哺乳動物は、ヒトである。一定の実施形態において、治療上有効な量は、疾患の重症度、対象の年齢および相対的健康状態、および他の要因に応じて変化する。本明細書に記載の化合物Aの結晶形態は、単独で、または、混合物の成分として1つ以上の治療薬と組合せて、使用される。
一実施形態では、化合物Aの結晶形態は水溶液中に製剤化される。具体的な実施形態において、水溶液は、例示のみであるが、ハンク液、リンゲル液、または生理的食塩水緩衝液などの生理学的に適合する緩衝液から選択される。他の実施形態では、化合物Aの結晶形態は経粘膜の投与のために製剤化される。具体的な実施形態において、経粘膜製剤は、浸透すべきバリアにとって適切な浸透剤を含む。本明細書に記載の結晶形態が他の非経口注射用に製剤化されるさらに他の実施形態において、適切な製剤は、水溶液または非水溶液を含む。具体的な実施形態において、そのような溶液は、生理学的に適合する緩衝液および/または賦形剤を含む。いくつかの実施形態では、水溶液はプロピレングリコールを含む。いくつかの実施形態では、水溶液は、水および5~95%プロピレングリコール(v/v%)を含む。いくつかの実施形態では、水溶液は、水および10~90%のプロピレングリコール(v/v%)を含む。いくつかの実施形態では、水溶液は、20~80%のプロピレングリコール(v/v%)を含む水を含む。いくつかの実施形態では、水溶液は、水および40~70%のプロピレングリコール(v/v%)を含む。いくつかの実施形態では、水溶液は、水および55~65%のプロピレングリコール(v/v%)を含む。いくつかの実施形態では、水溶液は、水および60%プロピレングリコール(v/v%)を含む。
別の実施形態では、本明細書に記載の結晶形態は、経口投与のために製剤される。化合物Aの結晶形態は、結晶形態を、例えば、薬学的に許容可能な担体または賦形剤と組合せることによって製剤化される。様々な実施形態において、本明細書に記載の結晶形態は、ほんの一例であるが、錠剤、粉末剤、丸剤、糖衣錠、カプセル剤、液剤、ゲル剤、シロップ剤、エリキシル剤、スラリー剤、懸濁剤などを含む、経口投与形態で製剤される。
ある実施形態では、経口使用の医薬調製物は、1以上の固体賦形剤を、本明細書中に記載されている結晶形態と混合することによって得られ、任意選択で、得られた混合物を粉砕し、必要に応じて、適切な助剤を添加した後に、顆粒の混合物を処理することにより、錠剤または糖衣錠コア(dragee cores)が得られる。適切な賦形剤は、特に、ラクトーゼ、ショ糖、マンニトール、または、ソルビトールを含む砂糖などの充填剤、例えば、トウモロコシデンプン、小麦澱粉、米澱粉、ジャガイモ澱粉、ゼラチン、トラガカントゴム、メチルセルロース、微結晶性セルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウムなどのセルロース製剤、または、ポリビニルピロリドン(PVPまたはポビドン)もしくはリン酸カルシウムなどの他のものを含む。具体的な実施形態において、崩壊剤が任意選択で加えられる。崩壊剤は、ほんの一例ではあるが、架橋カルメロースナトリウム、ポリビニルピロリドン、寒天、またはアルギン酸もしくはアルギン酸ナトリウムなど、それらの塩を含む。
一実施形態では、糖衣錠コアや錠剤などの剤形は、1つ以上の適切なコーティングを伴って提供される。具体的な実施形態において、剤形をコーティングするために濃縮した糖液が用いられる。糖液は、ほんの一例ではあるが、アラビアゴム、タルク、ポリビニルピロリドン、カルボポールゲル、ポリエチレングリコール、および/または、二酸化チタン、ラッカー溶液、および、適切な有機溶媒、または、混合溶媒などのさらなる成分を任意選択的に含む。同様に、染料および/または色素が同定目的のためにコーティングに任意選択で添加される。付加的に、染料および/または色素は、活性化合物の用量の異なる組合せを特徴付けるために任意選択で利用される。
ある実施形態では、本明細書に記載の治療有効量の結晶形態は、他の経口剤形へと製剤される。経口剤形は、ゼラチン製の押し出し(push-fit)カプセル剤と、ゼラチン製の密封された軟カプセル剤、および、グリセロールやソルビトールなどの可塑剤を含む。特定の実施態様において、押し出しカプセル剤は、1つ以上の充填剤と混合して有効成分を含む。充填剤は、ほんの一例ではあるが、ラクトース、デンプンなどの結合剤、および/またはタルクあるいはステアリン酸マグネシウムなどの潤滑剤、および任意選択で安定剤を含む。他の実施形態において、ソフトカプセル剤は、適切な液体中で溶解または懸濁される、1つ以上の活性化合物を含む。適切な液体は、ほんの一例ではあるが、1以上の脂肪油、流動パラフィン、または、液体ポリエチレングリコールを含む。付加的に、安定剤が任意選択で添加される。
他の実施形態において、本明細書に記載の治療有効量の結晶形態は、頬側投与または舌下投与のために製剤される。口腔投与または舌下投与に適した製剤は、ほんの一例ではあるが、錠剤、ロゼンジ剤、または、ゲル剤を含む。さらに他の実施形態において、本明細書に記載の結晶形態は、ボーラス注入または持続注入に適した製剤を含む、非経口注入のために製剤される。具体的な実施形態において、注入用製剤は、単位剤形で(例えばアンプルで)、または複数回用量容器で提供される。注射用製剤には、任意選択で、保存料が添加される。さらに他の実施形態において、化合物Aの結晶形態の医薬組成物は、油性ビヒクルまたは水性ビヒクル中の、滅菌の懸濁液、溶液、またはエマルジョンとして、非経口注入に適した形態で製剤化される。非経口注射製剤は、任意選択で、懸濁剤、安定化剤および/または分散剤のような製剤化剤を含む。具体的な実施形態において、非経口投与のための医薬製剤は、水溶性形態で活性な結晶形態の水溶液を含む。いくつかの実施形態では、非経口投与のための医薬製剤はプロピレングリコールを含む。いくつかの実施形態では、非経口投与のための医薬製剤はプロピレングリコールと水を含む。付加的な実施形態において、活性な結晶形態の懸濁剤は、適切な油性注入懸濁剤として調製される。本明細書に記載の医薬組成物において使用するのに適切な親油性溶媒またはビヒクルは、ほんの一例ではあるが、ゴマ油などの脂肪油、または、オレイン酸エチルあるいはトリグリセリドなどの合成脂肪酸エステル、またはリポソームを含む。ある具体的な実施形態では、水性注入懸濁液は、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ソルビトール、またはデキストランなどの懸濁液の粘度を増加させる物質を含む。任意選択で、当該懸濁液は、高濃縮溶液の調製を可能にするために、結晶形態の溶解度を増加させる適切な安定剤または薬剤を含む。代替的に、他の実施形態において、有効成分は、使用前に適切なビヒクル、例えば発熱物質を含まない滅菌水と共に構成するための粉末形態である。
さらに他の実施形態では、化合物Aの結晶形態は局所投与される。本明細書に記載の結晶形態は、溶液、懸濁液、ローション剤、ゲル剤、ペースト剤、薬用スティック、バーム、クリーム剤、または軟膏などの様々な局所投与可能な組成物へと製剤される。そのような医薬組成物は、可溶化剤、安定剤、等張増強剤、緩衝剤、および、保存剤を任意選択で含む。
さらに他の実施形態では、化合物Aの結晶形態は経皮投与のために製剤化される。具体的な実施形態において、経皮製剤は、経皮送達装置および経皮送達パッチを利用し、ポリマーまたは粘着剤の中で溶解および/または分散した親油性エマルジョンまたは緩衝水溶液であってもよい。様々な実施形態において、このようなパッチは、医薬品の連続送達、パルス送達、または、オンデマンド送達に合わせて構築される。さらなる実施形態において、化合物Aの結晶形態の経皮送達は、イオン泳動性パッチなどの手段により達成される。ある実施形態では、経皮パッチが、化合物Aの結晶形態の制御された送達を提供する。具体的な実施形態において、吸収速度は、律速膜(rate-controlling membrane)を使用することで、または化合物をポリマーマトリックスもしくはゲルの中に補足することで低減される。代替的な実施形態において、吸収促進剤は吸収性を高めるために使用される。吸収促進剤または担体は、皮膚を介する透過を補助する、薬学的に許容可能な吸収性溶媒を含む。例えば、一実施形態において、経皮デバイスは、支持部材、任意選択で担体を伴って、化合物を収容するリザーバー、任意選択で、制御された所定の速度で長時間にわたって宿主の皮膚に化合物を送達するための律速用バリア、および皮膚に装置を固定する手段を含む、包帯の形態にある。
他の実施形態では、化合物Aの結晶形態は、吸入による投与のために製剤化される。吸入による投与に適した様々な形態は、エアロゾル、ミスト、または粉末を含むが、これら限定されない。化合物Aの結晶形態医薬組成物は、適切な推進剤(例えばジクロロジフルオロメタン、トリクロロフルオロメタン、ジクロロテトラフルオロエタン、二酸化炭素、またはその他適したガス)を使用して、加圧包装またはネブライザーからエアロゾルスプレーの形態で、都合よく送達される。具体的な実施形態では、加圧されたエアロゾルの用量単位は、計量された量を送達するために、バルブを提供することによって決定される。ある実施形態では、吸入器または注入器で使用するための、ほんの一例ではあるが、ゼラチンなどから成るカプセル剤および薬包は、化合物の粉末混合、およびラクトースまたはでん粉などの適切な粉末基剤を含有して製剤化される。
さらに別の実施形態では、化合物Aの結晶形態は、浣腸剤、直腸用ゲル剤、直腸用泡剤、直腸用エアロゾル、坐薬、ゼリー坐薬などの、直腸用組成物に、あるいは、カカオバターまたは他のグリセリド、ならびにポリビニルピロリドン、PEGなどの合成高分子などの、従来の坐剤基剤を含有して、留置浣腸剤に、製剤化される。組成物の坐薬形態において、限定されないが、脂肪酸グリセリドの混合物などの低融点ワックスは、任意選択でココアバターと組み合わされて最初に融解する。
ある実施形態では、医薬組成物は、賦形剤および助剤を含む1つ以上の生理学的に許容可能な担体を用いる任意の従来の様式で製剤され、これら賦形剤および助剤は、活性な結晶形態を薬学的に使用可能な調製物へと処理するのを容易にする。適切な製剤は、選択される投与経路に依存する。薬学的に許容可能な任意の技術、担体、および賦形剤が、適切なように、任意選択で使用される。化合物Aの結晶形態を含む医薬組成物は、ほんの一例ではあるが、従来の混合、溶解、造粒、糖衣錠製造、粉砕、乳化、カプセル化、封入、または圧縮加工などを用いて、従来の様式で生成される。
医薬組成物は、少なくとも一つの薬学的に許容可能な担体、希釈剤、または賦形剤を含み、および本明細書に記載の化合物Aの結晶形態を活性成分として含む。有効成分は、遊離酸形態または遊離塩基形態、あるいは薬学的に許容可能な塩の形態である。本明細書に記載の化合物の全ての互変異性体は、本明細書に提示される化合物の範囲内に含まれる。さらに、本明細書に記載の化合物は、水やエタノールなどの薬学的に許容可能な溶媒を有する溶媒和形態の他、非溶媒和形態も含む。本明細書に提示される化合物の溶媒和形態は、同様に本明細書で開示されたものとみなされる。加えて、医薬組成物は、保存剤、安定化剤、湿潤剤、または乳化剤、溶解促進剤、浸透圧を調整する塩、緩衝液、および/または他の治療上価値のある物質などの、他の医薬品または治療剤、担体、アジュバントを任意選択で含む。
本明細書に記載の化合物Aの結晶形態を含む組成物の調製方法は、固体、半固体、または液体を形成するために、該結晶形態を、不活性であり、薬学的に許容可能な、1つ以上の賦形剤または担体と共に製剤化する工程を含む。固形組成物は、粉剤、錠剤、分散性顆粒、カプセル剤、カシェ剤、および坐薬を含むが、これらに限定されない。液体組成物は、化合物が溶解される溶液、化合物を含むエマルジョン、または、リポソーム、ミセル、または本明細書に開示されるような化合物を含むナノ粒子を含有する溶液を含む。半固形組成物は、ゲル剤、懸濁剤、およびクリームを含むが、これらに限定されない。本明細書に記載の医薬組成物の形態は、液体溶液または懸濁液、使用前に液体に溶解あるいは懸濁することに適した固形形態、またはエマルジョンを含む。これらの組成物はまた、湿潤剤または乳化剤、pH緩衝剤などの微量の非毒性補助物質を任意選択で含む。
いくつかの実施形態において、化合物Aの結晶形態を含む医薬組成物は、薬剤が溶液中、懸濁液中、またはその両方で存在する液体の形態を実例として取る。一般的に組成物が溶液または懸濁液として投与されると、薬剤の第一の部分は溶液中に存在し、薬剤の第二の部分は液体マトリックス中の懸濁液中に粒子形態で存在する。いくつかの実施形態において、液体組成物はゲル製剤を含む。他の実施形態において、液体組成物は水性である。
ある実施形態では、有用な水性懸濁液は懸濁化剤として1つ以上のポリマーを含む。有用なポリマーは、セルロース酸ポリマー(例えばヒドロキシプロピルメチルセルロース)などの水溶性ポリマーと、架橋したカルボキシル含有ポリマーなどの不水溶性のポリマーを含む。本明細書に記載される一定の医薬組成物は、例えばカルボキシメチルセルロース、カルボマー(アクリル酸ポリマー)、ポリ(メチルメタクリレート)、ポリアクリルアミド、ポリカルボフィル、アクリル酸/アクリル酸ブチルコポリマー、アルギン酸ナトリウム、およびデキストランから選択される、粘膜付着性ポリマーを含む。
有用な医薬組成物はまた、化合物Aの結晶形態の溶解性を支援するために、任意選択で可溶化剤を含有する。「可溶化剤」という用語は、一般的に、薬剤のミセル溶液または真性溶液をもたらす薬剤を含む。特定の許容可能な非イオン性界面活性剤、例えばポリソルベート80は可溶化剤として役立ち、眼科用として許容可能なグリコール、ポリグリコール、例えばポリエチレングリコール400、およびグリコールエーテルも役立つ。
さらに、有用な医薬組成物は、任意選択で、酢酸、ホウ酸、クエン酸、乳酸、リン酸、および塩酸などの酸;水酸化ナトリウム、リン酸ナトリウム、ホウ酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、乳酸ナトリウム、およびトリスヒドロキシメチルアミノメタンなどの塩基;ならびに、クエン酸塩/デキストロース、重炭酸ナトリウム、および塩化アンモニウムなどの緩衝剤、を含む1つ以上のpH調節剤または緩衝剤を含む。このような酸、塩基、および緩衝液は、組成物のpHを許容可能な範囲で維持することに必要とされる量で含まれる。
加えて、有用な組成物はまた、当該組成物の重量オスモル濃度を許容可能な範囲にするのに必要な量で1つ以上の塩を任意選択で含む。こうした塩は、ナトリウム、カリウム、またはアンモニウムのカチオン、ならびに塩化物、クエン酸塩、アスコルビン酸塩、ホウ酸塩、リン酸塩、炭酸水素塩、硫酸塩、チオ硫酸塩、または重亜硫酸塩のアニオンを含み、適切な塩は、塩化ナトリウム、塩化カリウム、チオ硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、および、硫酸アンモニウムを含む。
他の有用な医薬組成物は、微生物の活性を阻害する1つ以上の保存剤を任意選択的に含む。適切な保存剤は、メルフェン(merfen)とチオメルサールのような水銀を含有する物質、安定した二酸化塩素、ならびに、塩化ベンザルコニウム、臭化セチルトリメチルアンモニウム、および塩化セチルピリジウムのような第四アンモニウム化合物を含む。
さらに他の有用な組成物は、物理的安定性を向上させるため、または他の目的のために、1つ以上の界面活性剤を含む。適切な非イオン性界面活性剤は、ポリオキシエチレン脂肪酸グリセリドおよび植物油、例えばポリオキシエチレン(60)水素化ヒマシ油;および、ポリオキシエチレンアルキルエーテルとアルキルフェニルエーテル、例えば、オクトキシノール10、オクトキシノール40などが挙げられる。
さらに他の有用な組成物は、必要な場合に化学安定性を向上させるために1つ以上の抗酸化剤を含み得る。適切な抗酸化剤は、ほんの一例ではあるが、アスコルビン酸および二亜硫酸ナトリウムを含む。
ある実施形態では、水性懸濁組成物が、単回用量用の再密閉できない容器に包装される。代替的に、複数回用量用の再密閉可能な容器が使用され、この場合は、組成物中に保存剤を含むことが典型的である。
代替的な実施形態において、疎水性医薬化合物用の他の送達系が利用される。リポソームおよびエマルジョンは、本明細書における有用な送達用ビヒクルまたは担体の例である。ある実施形態では、N-メチルピロリドンなどの有機溶媒も利用される。さらなる実施形態において、本明細書に記載の結晶形態は、治療薬を含有する固形疎水性ポリマーの半透性マトリクスなどの徐放性システムを用いて送達される。様々な徐放性材料が本明細書において有用である。いくつかの実施形態では、徐放性カプセルは、数週間から最大100日間、結晶形態を放出する。治療試薬の化学的性質と生物学的安定性に依存して、タンパク質安定化のための付加的方策が利用され得る。
ある実施形態では、本明細書に記載の製剤は、1つ以上の抗酸化剤、金属キレート剤、チオール含有化合物、および/または他の一般的な安定化剤を含む。このような安定化剤の例としては、限定されないが、(a)約0.5%から約2%w/vのグリセロール、(b)約0.1%から約1%w/vのメチオニン、(c)約0.1%から約2%w/vのモノチオグリセロール、(d)約1mMから約10mMのEDTA、(e)約0.01%から約2%w/vのアスコルビン酸、(f)0.003%から約0.02%w/vのポリソルベート80、(g)0.001%から約0.05%w/vのポリソルベート20、(h)アルギニン、(i)ヘパリン、(j)デキストラン硫酸、(k)シクロデキストリン、(l)ペントサンポリサルフェートおよび他のヘパリノイド、(m)マグネシウムおよび亜鉛などの二価カチオン、または(n)それらの組合せが挙げられる。
VI.投与経路
適切な投与経路は、経口投与、静脈内投与、直腸投与、エアロゾル投与、非経口投与、皮下投与、経眼投与、経肺投与、経粘膜投与、経皮投与、膣内投与、経耳投与、経鼻投与、および局所投与を含むが、これらに限定されない。さらに、単に例として、非経口送達には、筋肉内、皮下、静脈内、髄内注射、ならびに髄腔内、直接脳室内、腹腔内、リンパ内、および鼻腔内注射が含まれる。投与はまた、過剰な脂肪の領域、脂肪沈着物、または脂質塊(例えば、脂肪腫など)への注射によって直接行われ得る。
ある実施形態では、化合物Aの結晶形態は、全身的よりもむしろ局所的に、例えば、多くの場合、デポー製剤または徐放製剤中で、結晶形態を臓器内へ直接注入することを介して投与される。具体的な実施形態において、長時間作用型製剤は、植え込み(例えば、皮下または筋肉内)または筋肉内注射によって投与される。さらに、他の実施形態において、薬は標的とする薬送達系において、例えば、臓器特異性抗体に覆われたリポソームにおいて送達される。このような実施形態では、リポソームは、臓器を標的とし、臓器によって選択的に取り込まれる。さらに他の実施形態では、化合物Aの結晶形態は、急速放出製剤の形態で、徐放性製剤の形態で、または中期的放出製剤の形態で提供される。さらに他の実施形態では、化合物Aの結晶形態は局所投与される。いくつかの実施形態において、化合物Aの結晶形態は皮下に投与される。
VII.キット/製造物品
本明細書に記載の治療用途における使用のために、キットおよび製品も提供される。いくつかの実施形態では、そのようなキットは、バイアル、チューブなどの1つ以上の容器を受け入れるために仕切られた担体、包装、あるいは容器を含み、容器の各々は本明細書に記載の方法で使用される別々の要素の1つを含む。適切な容器として、例えば、ボトル、バイアル、シリンジ、および試験管が挙げられる。容器はガラスまたはプラスチックのような様々な材料から形成されてもよい。
本明細書で提供される製品は、包装材料を含む。医薬品の包装に使用するための包装材料としては、例えば、米国特許第5,323,907号、第5,052,558号、および第5,033,252号に見られるものが挙げられる。医薬包装材料の例としては、ブリスターパック、ボトル、チューブ、吸入器、ポンプ、バッグ、バイアル、容器、シリンジ、ボトル、ならびに選択された製剤ならびに意図される投与および処置の様式に適した任意の包装材料が挙げられるが、これらに限定されない。例えば、容器は、本明細書に開示されるように、任意選択で、組成物中に、または別の薬剤と組合せて、本明細書に記載の結晶形態を含む。容器は任意選択で、無菌のアクセスポートを有する(例えば、容器は、皮下注射針によって貫通可能な栓を有する静脈注射用溶液バッグまたはバイアルである)。このようなキットは、化合物を、任意選択で、確認用の表記またはラベル、あるいは本明細書に記載の方法における使用に関する指示書とともに、含む。
例えば、キットは、本明細書に記載の化合物の使用のために、商業的およびユーザ的観点から望ましい、1以上の様々な材料(例えば、任意選択で濃縮形態にある試薬、および/またはデバイス)を各々が備えた、1以上の追加の容器を典型的に含む。こうした材料の非限定的な例としては、緩衝液、希釈剤、フィルタ、針、シリンジ、担体、包装、容器、バイアルおよび/または、内容物を列挙したチューブラベルおよび/または使用説明書が挙げられるが、これらに限定されない。説明書のセットも典型的に含まれる。ラベルは、任意選択で、容器上にあるか、容器に関連付けられる。例えば、ラベルは、ラベルを形成する文字、数字、または他の記号が、容器自体に付けられるか、成型されるか、またはエッチングされるときには容器上にあり、ラベルは、容器をさらに保持するレセプタクルまたは運搬装置内に存在するときには、例えば、添付文書として、容器に関連付けられる。さらに、ラベルは、内容物が特定の治療用途に用いられるべきものであるということを示すために用いられる。さらに、ラベルは、本明細書に記載の方法でのような、内容物の使用の指示を示す。ある実施形態では、医薬組成物は、本明細書で提供される化合物を含む1以上の単位剤形を含む、パックまたはディスペンサーデバイスにおいて提供される。パックは、例えば、ブリスターパックなどの金属またはプラスチック箔を含む。あるいは、パックまたはディスペンサーデバイスには投与についての説明書が添えられる。あるいは、パックまたはディスペンサーには、医薬品の製造、使用、または販売を規制する政府機関によって規定された形態の容器に関連する通知が添えられ、当該通知は、ヒトまたは動物の投与に関する薬物の形態の政府機関による承認を反映している。そのような通知は、例えば、米国食品医薬品局によって処方薬について承認されたラベル、または承認された製品挿入物である。いくつかの実施形態では、適合性の医薬担体中に製剤化された化合物Aの結晶形態を含有する組成物が調製され、適切な容器に入れられ、指示された疾病の処置に関するラベルが貼られる。
以下の実施例は、本発明を使用する方法をより完全に説明するのに役立つ。これらの実施例は例示目的のためだけに提示され、本発明の真の範囲を限定するためのものでは決してない。
いくつかの実施形態では、5-(3,6-ジブロモ-9H-カルバゾール-9-イル)-N,N,N-トリメチルペンタン-1-アミニウムクロリド(化合物A)は、WO2013/072915および米国特許第9,447,040号に記載されるように調製され、このような合成について、参照により組み込まれる。いくつかの実施形態では、化合物Aは、本明細書に記載されるように調製される。
実施例1:5-(3,6-ジブロモ-9H-カルバゾール-9-イル)-N,N,N-トリメチルペンタン-1-アミニウムクロリド(化合物A)の調製
3,6-ジブロモカルバゾール(1.00g、3.0mM)をジメチルホルムアミド(100mL)に溶解した。すぐに(5-ブロモペンチル)-トリメチル-アンモニウムブロミド(0.57g、3.0mM)を添加した。10分間の磁気撹拌後、炭酸カリウム(1.40g、10mM)を添加した。さらに10分間撹拌した後、温度を50℃まで上げ、混合物を4時間撹拌した。室温まで冷却した後、溶液を分液漏斗に移し、水(200mL)およびジクロロメタン(200mL)を添加した。溶媒混合物を振盪し、下相を回収した。 上部水相を3:1ジクロロメタン/メタノール(50mL)で4回抽出した。合わせた有機物をブライン(100mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。得られた残渣を水から結晶化させて、5-(3,6-ジブロモ-9H-カルバゾール-9-イル)-N,N,N-トリメチルペンタン-1-アミニウムクロリド(化合物A)(1.28g)を得た。H NMR(CDOD,400MHz)δ 8.21(d,J=0.4Hz,2H),7.54(dd,J=2.0,0.4Hz,2H),7.47(d,J=2.0,2H),4.39(t,J=0.6,2H),3.16(m,2H),3.01(s,9H),1.93(m,2H),1.70(m,2H),1.31(m,2H).MS:m/z=451,453,455(M,symmetrical 2Br triplet)および452,454,456(M+H,symmetrical 2Br triplet).
実施例2:結晶性5-(3,6-ジブロモ-9H-カルバゾール-9-イル)-N,N,N-トリメチルペンタン-1-アミニウムクロリド形態1(化合物A形態1)の温度サイクル調製
既知の質量の5-(3,6-ジブロモ-9H-カルバゾール-9-イル)-N,N,N-トリメチルペンタン-1-アミニウムクロリド(化合物A)に、0.5mLアリコート中の溶媒(1-ブタノール、2-プロパノール、アセトン、アセトニトリル、ベンジルアルコール、ジクロロメタン、ジメチルスルホキシド、エタノール、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、メタノール、メチルエチルケトン、プロピレングリコール、メチルイソブチルケトン、tert-ブチルメチルエーテル、テトラヒドロフラン、トルエン、Tween80、水、tert-ブチルメチルエーテル/水(2:98v/v%)、アセトニトリル/1-ブタノール/tert-ブチルメチルエーテル/水(2:2:2:94v/v%)、アセトニトリル/1-ブタノール/tert-ブチルメチルエーテル(25:25:50v/v%)、Tween80/プロピレングリコール/ベンジルアルコール/水(10:60:3:27w/w%)、Tween80/プロピレングリコール/ベンジルアルコール(14:81:5w/w%)、メタノール/水(40:60v/v%)、およびメタノール/水(80:00v/v%)から選択される)を、移動スラリーが観察されるまで添加した。反応混合物を、溶媒添加の間、撹拌しながら50℃に維持し、次いで、1時間の保持時間および低温と高温を伴う、5℃と50℃との間での温度サイクルを行った。18時間のサイクルの後、反応混合物が透明な溶液のままである場合、tert-ブチルメチルエーテルを添加し、スラリーが観察されるまで、または総体積1.8mLに達するまで添加を行った。次いで、反応混合物を放置して、合計72時間、温度サイクリングを継続した。飽和溶液を抽出し、ニードルフィルターし、さらなるスクリーニング実験のために周囲温度で保存した。得られた固体を真空下、周囲温度で3日間乾燥させた。1-ブタノール、2-プロパノール、アセトン、アセトニトリル、ベンジルアルコール、ジクロロメタン、ジメチルスルホキシド、エタノール、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、メタノール、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、tert-ブチルメチルエーテル、テトラヒドロフラン、トルエン、Tween80、tert-ブチルメチルエーテル/水(2:98v/v%)、アセトニトリル/1-ブタノール/tert-ブチルメチルエーテル(25:25:50v/v%)、Tween80/プロピレングリコール/ベンジルアルコール(14:81:5w/w%)、およびメタノール/水(40:60v/v%)溶液により、結晶性化合物A形態1を得た。
実施例3:結晶性5-(3,6-ジブロモ-9H-カルバゾール-9-イル)-N,N,N-トリメチルペンタン-1-アミニウムクロリド形態1(化合物A形態1)のクラッシュ冷却調製
実施例2で得られた溶液を6℃まで急冷した。4日後、エタノール溶液により結晶性化合物Aを得た。残りの溶液を-18℃まで急冷した。48時間後、1-ブタノール、2-プロパノール、アセトニトリル、Tween80/プロピレングリコール/ベンジルアルコール(14:81:5w/w%)、メタノール/水(40:60v/v%)、およびメタノール/水(80:20v/v%)溶液により、結晶性化合物Aを得た。残りの溶液をtert-ブチルメチルエーテルで処理した。18時間後、ベンジルアルコールおよびジメチルスルホキシド溶液により、結晶性化合物A形態1を得た。
実施例4:結晶性5-(3,6-ジブロモ-9H-カルバゾール-9-イル)-N,N,N-トリメチルペンタン-1-アミニウムクロリド形態1(化合物A形態1)の蒸発調製
実施例2で得られた溶液を室温で開放バイアルに加えた。4日後、1-ブタノール、2-プロパノール、アセトニトリル、メタノール、アセトニトリル/1-ブタノール/tert-ブチルメチルエーテル/水(2:2:2:94v/v%)、アセトニトリル/1-ブタノール/tert-ブチルメチルエーテル(25:25:50v/v%)、Tween80/プロピレングリコール/ベンジルアルコール(14:81:5w/w%)、メタノール/水(40:60v/v%)、およびメタノール/水(80:00v/v%)溶液により、結晶性化合物A形態1を得た。
実施例5:結晶性5-(3,6-ジブロモ-9H-カルバゾール-9-イル)-N,N,N-トリメチルペンタン-1-アミニウムクロリド形態1(化合物A形態1)の貧溶媒添加調製
実施例2で得られた溶液をバイアルに加え、沈殿が観察されるまで、または合計1.8mLの貧溶媒が添加されるまで、tert-ブチルメチルエーテルを周囲温度で50μLのアリコートで添加した。固体を遠心分離によって単離した。残りの溶液を6℃まで冷却し、72時間保存し、-18℃まで冷却し、48時間保存した。1-ブタノール、ベンジルアルコール、ジメチルスルホキシド、エタノール、メタノール、アセトニトリル/1-ブタノール/tert-ブチルメチルエーテル(25:25:50v/v%)、およびメタノール/水(80:00v/v%)溶液により、結晶性化合物A形態1を得た。
実施例6:化合物A形態1からの結晶性5-(3,6-ジブロモ-9H-カルバゾール-9-イル)-N,N,N-トリメチルペンタン-1-アミニウムクロリド形態2(化合物A形態2)の調製
既知の質量の5-(3,6-ジブロモ-9H-カルバゾール-9-イル)-N,N,N-トリメチルペンタン-1-アミニウムクロリド形態1(化合物A形態1)を、風袋計量済みオープンアルミニウムパンに添加し、TAインスツルメント Discovery SDT 650 Auto-Simultaneous DSCに装填し、室温で保持した。次いで、試料を10℃/分の速度で30℃から200℃まで加熱した。試料を200℃で10分間保持した後、30℃まで冷却した。このプロセスにより、結晶性化合物A形態2を得た。
実施例7:結晶性5-(3,6-ジブロモ-9H-カルバゾール-9-イル)-N,N,N-トリメチルペンタン-1-アミニウムクロリド形態3(化合物A形態3)の調製
合成
3,6-ジブロモカルバゾールをMeCN/MeTHFに溶解した。すぐに(5-ブロモペンチル)-トリメチル-アンモニウムブロミドを添加した。10分間の磁気撹拌後、炭酸カリウムを添加した。さらに10分間撹拌した後、温度を50℃に上げ、混合物を4時間撹拌した。室温に冷却した後、溶液を分液漏斗に移し、水およびジクロロメタンを添加した。溶媒混合物を振盪し、下相を回収した。上側の水相を3:1ジクロロメタン/メタノールで4回抽出した。合わせた有機物をブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、そして濃縮した。得られた5-(3,6-ジブロモ-9H-カルバゾール-9-イル)-N,N,N-トリメチルペンタン-1-アミニウムクロリド(化合物A)の一部をビーズミル粉砕に供した(6000rpmでそれぞれ60秒間6サイクル、サイクル間に10秒休止)。粉砕した試料および粉砕していない試料を結晶化皿に入れ、粉塵から保護し、20~25%の相対湿度、周囲温度で15日間空気に曝露した。粉砕した試料と粉砕していない試料の両方が、結晶性化合物A形態3をもたらした。
温度サイクル
既知の質量の5-(3,6-ジブロモ-9H-カルバゾール-9-イル)-N,N,N-トリメチルペンタン-1-アミニウムクロリド(化合物A)に、移動スラリーが観察されるまで水を添加した。スラリーを、化合物が約56℃で溶解するまで徐々に加熱した。溶液を85℃までさらに加熱し、65℃まで急速に冷却し、次いで9時間かけて20℃までゆっくり冷却した。スラリーを140RPMで7日間撹拌した。2回の追加の加熱/冷却サイクルに対して110RPMのより低い撹拌速度を実行した。スラリーを、非常に薄いスラリーが形成される約56℃まで再加熱し、1時間熟成させ、8時間かけて20℃まで冷却した。次いで、スラリーを20℃で5時間冷却し、ここで、固体をポリプロピレンフェルトフィルター(2ミクロン)での濾過によって単離して、湿潤ケーキを得た。ケーキを水ですすぎ、MTBEで2回洗浄し、真空下で1時間乾燥させた。乾燥をさらに1時間続けて、結晶性化合物A形態3を得た。
実施例8:X線粉末回折(XRPD)
以下に挙げる回折計を使用したが、他のタイプの回折計を使用することもできる。さらに、他の波長を使用し、Cu Kαに変換することができる。いくつかの実施形態では、シンクロトロン放射線X線粉末回折(SR-XRPD)を使用して、結晶形態を特徴付けることができる。
「特性ピーク(Characteristic peak)」は、存在する場合、観察されたピークのサブセットであり、1つの結晶多形体を別の結晶多形体(同じ化学組成を有する結晶形態である多形体)と区別するために使用される。特性ピークは、観察されたピークが、あれば、その化合物の他の全ての既知の結晶多形体に対して、その化合物の1つの結晶多形体において±0.2°2-θ以内で存在するかを評価することによって決定される。
XRPD分析を、PIXcel検出器(128チャネル)を備えたPANalytical X’pert Proで行い、試料を3~35°2θの間で走査した。いかなる凝集物も開放するように材料を穏やかに粉砕し(必要な場合)、サンプルを支持するためのKaptonまたはMylarポリマーフィルムを用いてマルチウェルプレート上にロードした。次いで、マルチウェルプレートを回折計に入れ、40kV/40mA発生器設定を使用して透過モード(ステップサイズ0.0130°2Q、ステップ時間18.87秒)で動作させ、Cu K放射線(αλ=1.54060Å;αλ=1.54443A;βλ=1.39225A;α:α比=0.5)を使用して分析した。データを可視化し、HighScore Plus 4.7デスクトップアプリケーション(PANalytical,2017)を使用して画像を生成した。
結晶性化合物A形態1について得られた代表的なXRPDパターンを図1に示す。結晶性化合物A形態1について得られた代表的なXRPDピークを以下に列挙する。
いくつかの実施形態における、結晶性化合物A形態1について得られた代表的なXRPDピークを、表1-1に列挙する。
結晶性化合物A形態2について得られた代表的なXRPDパターンを図4に示す。結晶性化合物A形態2について得られた代表的なXRPDピークを表2に列挙する。
結晶性化合物A形態3について得られた代表的なXRPDパターンを図7に示す。結晶性化合物A形態3について得られた代表的なXRPDピークを表3に列挙する。表3。
実施例9:熱重量分析/示差走査熱量測定(TGA/DSC)
5~10mgの材料を風袋計量済み開放アルミニウムパンに加え、TAインスツルメント Discovery SDT 650 Auto-Simultaneous DSCに装填し、室温で保持した。次いで、試料を10℃/分の速度で30℃から400℃まで加熱し、その間に試料重量の変化を熱流応答(DSC)と共に記録した。試料パージガスとして窒素を毎分200cmの流量で使用した。結晶性化合物A形態1について得られたTGAパターンを図3に示し、結晶性化合物A形態2について得られたTGAパターンを図6に示す。
実施例10:示差走査熱量測定(DSC)
1~5mgの材料をアルミニウムDSCパンに秤量し、アルミニウム蓋で非気密に封じた。次いで、サンプルパンを、RC90冷却器を装備したTAインスツルメント Discovery DSC 2500示差走査熱量計に装填した。試料および対照を10℃/分の走査速度で300℃に加熱し、得られた熱流応答をモニタリングした。試料を20℃に再冷却し、次いで10℃/分で300℃まで再加熱した。窒素を毎分50cmの流量でパージガスとして使用した。結晶性化合物A形態1について得られたDSCサーモグラムを図2に示す。結晶性化合物A形態2について得られたDSCサーモグラムを図5に示す。
実施例11:結晶性化合物A形態1の安定性試験
結晶性化合物A形態1は、室温で7日間の保存、40℃/75%RHで7日間の保存、または80℃で7日間の保存後に、変化しなかった。加速安定性試験における結晶性化合物A形態1の結果を表4に示す。純度はHPLC分析によって求めた。
結晶性化合物A形態1は、25℃/60%RHで36ヶ月間保存または40℃/75%RHで6ヶ月間保存後に変化しなかった。長期安定性試験における結晶性化合物A形態1の結果を表5に示す。純度はHPLC分析によって求めた。
実施例12:カールフィッシャー(KF)電量滴定
結晶性化合物Aの含水量を、直接添加または液体抽出のいずれかによるKF電量滴定を使用して求めた。
直接添加
10~20mgの結晶性化合物Aをバイアルに秤量した。次いで、固体をMETTLER TOLEDO C30 Compact Titratorの滴定セルに手動で導入した。固体を添加した後にバイアルを逆秤量し、添加した固体の重量を機器に入力した。試料が細胞中に完全に溶解した時点で滴定を開始した。含水量は、機器によって自動的にパーセンテージとして計算され、データが印刷された。分析は2回行った。
液体抽出
10~20mgの結晶性化合物Aをバイアルに秤量した。10~15mLのCoulomatをMETTLER TOLEDO C30 Compact Titratorのセルから抽出し、試料を含むバイアルに加えた。手動で振盪することによって、または超音波浴を使用して、固体を溶解した。完全な溶解が達成されたら、溶液を細胞滴定装置に戻して注入し、添加した試料の重量を機器に入力した。含水量は、機器によって自動的にパーセンテージとして計算され、データが印刷された。分析は2回行った。結晶性化合物Aについて得られたKF滴定結果を表6に要約する。
本発明の好ましい実施形態が本明細書で示され、記載されてきたが、こうした実施形態がほんの一例として提供されているに過ぎないということは当業者にとって明白である。多くの変更、変化、および置換が、本発明から逸脱することなく、当業者には思い浮かぶであろう。本明細書に記載される本発明の実施形態の様々な代替案が、本発明の実施に際して利用され得ることを理解されたい。以下の特許請求の範囲は本発明の範囲を定義するものであり、この特許請求の範囲およびその同等物の範囲内の方法ならびに構造は、それにより包含されることが意図されている。
本出願の開示は、以下の実施形態のリストにおいてさらに説明されるが、これらは例示目的のみで与えられ、決して本開示を限定することを意図するものではない。
実施形態1:結晶性5-(3,6-ジブロモ-9H-カルバゾール-9-イル)-N,N,N-トリメチルペンタン-1-アミニウムクロリド(化合物A)
またはその水和物であって、該結晶性5-(3,6-ジブロモ-9H-カルバゾール-9-イル)-N,N,N-トリメチルペンタン-1-アミニウムクロリドは、
(a)1.54060ÅのX線波長を有するCu Kα1放射線を用いて測定された、4.0±0.2°2-θ、16.5±0.2°2-θ、および15.5±0.2°2-θにピークを含むX線粉末回折パターン、
(b)1.54060ÅのX線波長を有するCu Kα1放射線を用いて測定された、図1に示したものと実質的に同じX線粉末回折パターン、
(c)示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムであって、
i)約260~270℃の範囲の吸熱、および
ii)約175~195℃の範囲の吸熱、
を含む、示差走査熱量測定(DSC)サーモグラム、
(d)示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムであって、
i)約265℃の開始と約266℃のピークとを有する吸熱、および
ii)約180℃の開始と約190℃のピークとを有する吸熱
を含む、示差走査熱量測定(DSC)サーモグラム、
(e)図2に示されるものと実質的に同じ示差走査熱量測定(DSC)サーモグラム、
(f)図3に示すものと実質的に同じ熱重量分析(TGA)サーモグラム、
(g)40℃および75%相対湿度(RH)で7日間保存した後に不変のXRPD、
(h)80℃で7日間保存した後に不変のXRPD、または
(i)それらの組み合わせを有することを特徴とする、結晶性5-(3,6-ジブロモ-9H-カルバゾール-9-イル)-N,N,N-トリメチルペンタン-1-アミニウムクロリド またはその水和物。
実施形態2:実施形態1の結晶性5-(3,6-ジブロモ-9H-カルバゾール-9-イル)-N,N,N-トリメチルペンタン-1-アミニウムクロリドまたはその水和物であって、1.54060ÅのX線波長を有するCu Kα1放射線を用いて測定した、4.0±0.2°2-θ、16.5±0.2°2-θ、および15.5±0.2°2-θにピークを含むX線粉末回折パターンを有することを特徴とする、結晶性5-(3,6-ジブロモ-9H-カルバゾール-9-イル)-N,N,N-トリメチルペンタン-1-アミニウムクロリド またはその水和物。
実施形態3:結晶性5-(3,6-ジブロモ-9H-カルバゾール-9-イル)-N,N,N-トリメチルペンタン-1-アミニウムクロリド またはその水和物であって、該結晶性5-(3,6-ジブロモ-9H-カルバゾール-9-イル)-N,N,N-トリメチルペンタン-1-アミニウムクロリドは、1.54060ÅのX線波長を有するCu Kα1放射線を用いて測定された、図1に示されるものと実質的に同じX線粉末回折パターンを有することを特徴とする、結晶性5-(3,6-ジブロモ-9H-カルバゾール-9-イル)-N,N,N-トリメチルペンタン-1-アミニウムクロリド またはその水和物。
実施形態4:上記結晶性5-(3,6-ジブロモ-9H-カルバゾール-9-イル)-N,N,N-トリメチルペンタン-1-アミニウムクロリドが、
i)約260~270℃の範囲の吸熱と、
ii)約175~195℃の範囲の吸熱と
を含む示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムによって特徴付けられる、実施形態1から3のいずれか1つに記載の結晶性5-(3,6-ジブロモ-9H-カルバゾール-9-イル)-N,N,N-トリメチルペンタン-1-アミニウムクロリド、またはその水和物。
実施形態5:上記結晶性5-(3,6-ジブロモ-9H-カルバゾール-9-イル)-N,N,N-トリメチルペンタン-1-アミニウムクロリドが、
i)約265℃の開始および約266℃のピークを有する吸熱と、
ii)約180℃の開始と約190℃のピークとを有する吸熱と
を含む示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムによって特徴づけられる、実施形態1から4のいずれか1つに記載の結晶性5-(3,6-ジブロモ-9H-カルバゾール-9-イル)-N,N,N-トリメチルペンタン-1-アミニウムクロリド、またはその水和物。
実施形態6:上記結晶性5-(3,6-ジブロモ-9H-カルバゾール-9-イル)-N,N,N-トリメチルペンタン-1-アミニウムクロリドが、図2に示されるものと実質的に同じ示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムによって特徴付けられる、実施形態1から5のいずれか1つに記載の結晶性5-(3,6-ジブロモ-9H-カルバゾール-9-イル)-N,N,N-トリメチルペンタン-1-アミニウムクロリド、またはその水和物。
実施例7:上記結晶性5-(3,6-ジブロモ-9H-カルバゾール-9-イル)-N,N,N-トリメチルペンタン-1-アミニウムクロリドが、図3に示されるものと実質的に同じ熱重量分析(TGA)サーモグラムによって特徴付けられる、実施形態1から6のいずれか1つに記載の結晶性5-(3,6-ジブロモ-9H-カルバゾール-9-イル)-N,N,N-トリメチルペンタン-1-アミニウムクロリド、またはその水和物。
実施形態8:結晶性5-(3,6-ジブロモ-9H-カルバゾール-9-イル)-N,N,N-トリメチルペンタン-1-アミニウムクロリド(化合物A)
またはその水和物であって、該結晶性5-(3,6-ジブロモ-9H-カルバゾール-9-イル)-N,N,N-トリメチルペンタン-1-アミニウムクロリドが、
(a)1.54060ÅのX線波長を有するCu Kα1放射線を用いて測定された、28.4±0.2°2-θ、18.5±0.2°2-θ、および12.1±0.2°2-θにピークを含むX線粉末回折パターン、
(b)1.54060ÅのX線波長を有するCu Kα1放射線を用いて測定された、図7に示したものと実質的に同じX線粉末回折パターン、または
(c)それらの組み合わせ
を有することを特徴とする、結晶性5-(3,6-ジブロモ-9H-カルバゾール-9-イル)-N,N,N-トリメチルペンタン-1-アミニウムクロリド、またはその水和物。
実施形態9:上記結晶性5-(3,6-ジブロモ-9H-カルバゾール-9-イル)-N,N,N-トリメチルペンタン-1-アミニウムクロリドが、1.54060ÅのX線波長を有するCu Kα1放射線を用いて測定された、28.4±0.2°2-θ、18.5±0.2°2-θ、および12.1±0.2°2-θにピークを含むX線粉末回折パターンを有することを特徴とする、実施形態8に記載の結晶性5-(3,6-ジブロモ-9H-カルバゾール-9-イル)-N,N,N-トリメチルペンタン-1-アミニウムクロリド、またはその水和物。
実施形態10:上記結晶性5-(3,6-ジブロモ-9H-カルバゾール-9-イル)-N,N,N-トリメチルペンタン-1-アミニウムクロリドは、1.54060ÅのX線波長を有するCu Kα1放射線を用いて測定された、図7に示されるものと実質的に同じX線粉末回折パターンを有することを特徴とする、実施形態8または9に記載の結晶性5-(3,6-ジブロモ-9H-カルバゾール-9-イル)-N,N,N-トリメチルペンタン-1-アミニウムクロリド、またはその水和物。
実施形態11:実施形態1から10のいずれか1つに記載の結晶性5-(3,6-ジブロモ-9H-カルバゾール-9-イル)-N,N,N-トリメチルペンタン-1-アミニウムクロリド、またはその水和物、および少なくとも1つの薬学的に許容可能な賦形剤を含む、医薬組成物。
実施形態12:上記医薬組成物は、非経口投与によって哺乳動物に投与するために製剤化される、実施形態11に記載の医薬組成物。
実施形態13:疾患または障害の処置を必要とする対象の該疾患または障害を処置する方法であって、該対象に、実施形態1から10のいずれか1つに記載の結晶性5-(3,6-ジブロモ-9H-カルバゾール-9-イル)-N,N,N-トリメチルペンタン-1-アミニウムクロリド、またはその水和物、あるいは実施形態11または12に記載の医薬組成物を治療有効量で投与することを含む、方法。
実施形態14:上記疾患または障害は脂肪関連障害である、実施形態13に記載の方法。
実施形態15:上記脂肪関連障害は、肥満症、異常脂肪分布、糖尿病、心血管疾患、閉塞性睡眠時無呼吸、脂肪腫、癌、変形性関節症、内分泌疾患、生殖疾患、神経疾患、精神疾患、リウマチ性疾患、または整形外科疾患である、実施形態14に記載の方法。
実施形態16:上記脂肪関連障害は、セルライト、様々な身体領域における過剰な脂肪、脂肪腫、脂肪腫瘍疾患、脂肪蓄積に関連付けられる障害、デルカム病、脂肪浮腫、または水腫である、実施形態14に記載の方法。
実施形態17:上記疾患または障害は、第2の疾患または障害に関連付けられる線維症である、実施形態13に記載の方法。
実施形態18:上記第2の疾患または障害は、肺線維症、肝硬変、心内膜心筋線維症、陳旧性心筋梗塞、心房線維症、縦隔線維症、骨髄線維症、後腹膜線維症、進行性大量線維症、腎原性全身性線維症、手根管症候群、関節線維症、クローン病、ケロイド、強皮症、関節線維化、ペイロニー病、デュピュイトラン拘縮、または接着性被膜炎である、実施形態17に記載の方法。
実施形態19:上記疾患または障害は、脂肪肉腫または固形腫瘍である、請求項13に記載の方法。
実施形態20:上記疾患または障害は脂肪腫である、実施形態13に記載の方法。
実施形態21:上記疾患または障害は、血管脂肪腫である、実施形態13に記載の方法。
実施形態22:疾患または障害の処置を必要とする対象の該疾患または障害を処置するための薬剤の製造における、実施形態1から10のいずれか1つに記載の結晶性5-(3,6-ジブロモ-9H-カルバゾール-9-イル)-N,N,N-トリメチルペンタン-1-アミニウムクロリド、またはその水和物、あるいは実施形態11または12に記載の組成物の使用。
実施形態23:上記疾患または障害は脂肪関連障害である、実施形態22に記載の使用。
実施形態24:上記脂肪関連障害は、肥満症、異常脂肪分布、糖尿病、心血管疾患、閉塞性睡眠時無呼吸、脂肪腫、癌、変形性関節症、内分泌疾患、生殖疾患、神経疾患、精神疾患、リウマチ性疾患、または整形外科疾患である、実施形態23に記載の使用。
実施形態25:上記脂肪関連障害は、セルライト、様々な身体領域における過剰な脂肪、脂肪腫、脂肪腫瘍疾患、脂肪蓄積に関連付けられる障害、デルカム病、脂肪浮腫、または水腫である、実施形態23に記載の使用。
実施形態26:上記疾患または障害は、第2の疾患または障害に関連付けられる線維症である、実施形態22に記載の使用。
実施形態27:上記第2の疾患または障害は、肺線維症、肝硬変、心内膜心筋線維症、陳旧性心筋梗塞、心房線維症、縦隔線維症、骨髄線維症、後腹膜線維症、進行性大量線維症、腎原性全身性線維症、手根管症候群、関節線維症、クローン病、ケロイド、強皮症、関節線維化、ペイロニー病、デュピュイトラン拘縮、または接着性被膜炎である、実施形態26に記載の使用。
実施形態28:上記疾患または障害は、脂肪肉腫または固形腫瘍である、実施形態22に記載の使用。
実施形態29:上記疾患または障害は、血管脂肪腫である、実施形態22に記載の使用。

Claims (29)

  1. 結晶性5-(3,6-ジブロモ-9H-カルバゾール-9-イル)-N,N,N-トリメチルペンタン-1-アミニウムクロリド(化合物A)
    またはその水和物であって、前記結晶性5-(3,6-ジブロモ-9H-カルバゾール-9-イル)-N,N,N-トリメチルペンタン-1-アミニウムクロリドが、
    (a)1.54060ÅのX線波長を有するCu Kα1放射線を用いて測定された、4.0±0.2°2-θ、16.5±0.2°2-θ、および15.5±0.2°2-θにピークを含むX線粉末回折パターン、
    (b)1.54060ÅのX線波長を有するCu Kα1放射線を用いて測定された、図1に示したものと実質的に同じX線粉末回折パターン、
    (c)示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムであって、
    i)約260~270℃の範囲の吸熱と、
    ii)約175~195℃の範囲の吸熱と
    を含む、示差走査熱量測定(DSC)サーモグラム、
    (d)示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムであって、
    i)約265℃の開始および約266℃のピークを有する吸熱と、
    ii)約180℃の開始および約190℃のピークを有する吸熱と
    を含む、示差走査熱量測定(DSC)サーモグラム、
    (e)図2に示されるものと実質的に同じ示差走査熱量測定(DSC)サーモグラム、
    (f)図3に示されるものと実質的に同じ熱重量分析(TGA)サーモグラム、
    (g)40℃および75%相対湿度(RH)で7日間保存した後に不変のXRPD、
    (h)80℃で7日間保存した後に不変のXRPD、または
    (i)それらの組合せ
    を有することを特徴とする、結晶性5-(3,6-ジブロモ-9H-カルバゾール-9-イル)-N,N,N-トリメチルペンタン-1-アミニウムクロリド、またはその水和物。
  2. 1.54060ÅのX線波長を有するCu Kα1放射線を用いて測定された、4.0±0.2°2-θ、16.5±0.2°2-θ、および15.5±0.2°2-θにピークを含むX線粉末回折パターンを有することを特徴とする、請求項1に記載の結晶性5-(3,6-ジブロモ-9H-カルバゾール-9-イル)-N,N,N-トリメチルペンタン-1-アミニウムクロリド、またはその水和物。
  3. 前記結晶性5-(3,6-ジブロモ-9H-カルバゾール-9-イル)-N,N,N-トリメチルペンタン-1-アミニウムクロリドは、1.54060ÅのX線波長を有するCu Kα1放射線を用いて測定された、図1に示されるものと実質的に同じX線粉末回折パターンを有することを特徴とする、請求項1に記載の結晶性5-(3,6-ジブロモ-9H-カルバゾール-9-イル)-N,N,N-トリメチルペンタン-1-アミニウムクロリド、またはその水和物。
  4. 前記結晶性5-(3,6-ジブロモ-9H-カルバゾール-9-イル)-N,N,N-トリメチルペンタン-1-アミニウムクロリドが、
    i)約260~270℃の範囲の吸熱と、
    ii)約175~195℃の範囲の吸熱と
    を含む示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムによって特徴付けられる、請求項1に記載の結晶性5-(3,6-ジブロモ-9H-カルバゾール-9-イル)-N,N,N-トリメチルペンタン-1-アミニウムクロリド、またはその水和物。
  5. 前記結晶性5-(3,6-ジブロモ-9H-カルバゾール-9-イル)-N,N,N-トリメチルペンタン-1-アミニウムクロリドが、
    i)約265℃の開始および約266℃のピークを有する吸熱と、
    ii)約180℃の開始および約190℃のピークを有する吸熱と
    を含む示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムによって特徴付けられる、請求項1に記載の結晶性5-(3,6-ジブロモ-9H-カルバゾール-9-イル)-N,N,N-トリメチルペンタン-1-アミニウムクロリド、またはその水和物。
  6. 前記結晶性5-(3,6-ジブロモ-9H-カルバゾール-9-イル)-N,N,N-トリメチルペンタン-1-アミニウムクロリドが、図2に示されるものと実質的に同じ示差走査熱量測定(DSC)サーモグラムによって特徴付けられる、請求項1に記載の結晶性5-(3,6-ジブロモ-9H-カルバゾール-9-イル)-N,N,N-トリメチルペンタン-1-アミニウムクロリド、またはその水和物。
  7. 前記結晶性5-(3,6-ジブロモ-9H-カルバゾール-9-イル)-N,N,N-トリメチルペンタン-1-アミニウムクロリドが、図3に示されるものと実質的に同じ熱重量分析(TGA)サーモグラムによって特徴付けられる、請求項1に記載の結晶性5-(3,6-ジブロモ-9H-カルバゾール-9-イル)-N,N,N-トリメチルペンタン-1-アミニウムクロリド、またはその水和物。
  8. 結晶性5-(3,6-ジブロモ-9H-カルバゾール-9-イル)-N,N,N-トリメチルペンタン-1-アミニウムクロリド(化合物A)
    またはその水和物であって、前記結晶性5-(3,6-ジブロモ-9H-カルバゾール-9-イル)-N,N,N-トリメチルペンタン-1-アミニウムクロリドが、
    (d)1.54060ÅのX線波長を有するCu Kα1放射線を用いて測定された、28.4±0.2°2-θ、18.5±0.2°2-θ、および12.1±0.2°2-θにピークを含むX線粉末回折パターン、
    (e)1.54060ÅのX線波長を有するCu Kα1放射線を用いて測定された、図7に示されたものと実質的に同じX線粉末回折パターン、または
    (f)それらの組合せ
    を有することを特徴とする、結晶性5-(3,6-ジブロモ-9H-カルバゾール-9-イル)-N,N,N-トリメチルペンタン-1-アミニウムクロリド(化合物A)、またはその水和物。
  9. 前記結晶性5-(3,6-ジブロモ-9H-カルバゾール-9-イル)-N,N,N-トリメチルペンタン-1-アミニウムクロリドが、1.54060ÅのX線波長を有するCu Kα1放射線を用いて測定された、28.4±0.2°2-θ、18.5±0.2°2-θ、および12.1±0.2°2-θにピークを含むX線粉末回折パターンを有することを特徴とする、請求項8に記載の結晶性5-(3,6-ジブロモ-9H-カルバゾール-9-イル)-N,N,N-トリメチルペンタン-1-アミニウムクロリド、またはその水和物。
  10. 前記結晶性5-(3,6-ジブロモ-9H-カルバゾール-9-イル)-N,N,N-トリメチルペンタン-1-アミニウムクロリドが、1.54060ÅのX線波長を有するCu Kα1放射線を用いて測定された、図7に示されるものと実質的に同じX線粉末回折パターンを有することを特徴とする、請求項8に記載の結晶性5-(3,6-ジブロモ-9H-カルバゾール-9-イル)-N,N,N-トリメチルペンタン-1-アミニウムクロリド、またはその水和物。
  11. 請求項1または8に記載の結晶性5-(3,6-ジブロモ-9H-カルバゾール-9-イル)-N,N,N-トリメチルペンタン-1-アミニウムクロリド、またはその水和物、および少なくとも1つの薬学的に許容可能な賦形剤を含む、医薬組成物。
  12. 前記医薬組成物は、非経口投与によって哺乳動物に投与するために製剤化される、請求項11に記載の医薬組成物。
  13. 疾患または障害の処置を必要とする対象の前記疾患または障害を処置する方法であって、前記対象に、請求項1または8に記載の結晶性5-(3,6-ジブロモ-9H-カルバゾール-9-イル)-N,N,N-トリメチルペンタン-1-アミニウムクロリド、またはその水和物、あるいは請求項11に記載の医薬組成物を治療有効量で投与することを含む、方法。
  14. 前記疾患または障害は、脂肪関連障害である、請求項13に記載の方法。
  15. 前記脂肪関連障害は、肥満症、異常脂肪分布、糖尿病、心血管疾患、閉塞性睡眠時無呼吸、脂肪腫、癌、変形性関節症、内分泌疾患、生殖疾患、神経疾患、精神疾患、リウマチ性疾患、または整形外科疾患である、請求項14に記載の方法。
  16. 前記脂肪関連障害は、セルライト、様々な身体領域における過剰な脂肪、脂肪腫、脂肪腫瘍疾患、脂肪蓄積に関連付けられる障害、デルカム病、脂肪浮腫、または水腫である、請求項14に記載の方法。
  17. 前記疾患または障害は、第2の疾患または障害に関連付けられる線維症である、請求項13に記載の方法。
  18. 前記第2の疾患または障害は、肺線維症、肝硬変、心内膜心筋線維症、陳旧性心筋梗塞、心房線維症、縦隔線維症、骨髄線維症、後腹膜線維症、進行性大量線維症、腎原性全身性線維症、手根管症候群、関節線維症、クローン病、ケロイド、強皮症、関節線維化、ペイロニー病、デュピュイトラン拘縮、または接着性被膜炎である、請求項17に記載の方法。
  19. 前記疾患または障害は、脂肪肉腫または固形腫瘍である、請求項13に記載の方法。
  20. 前記疾患または障害は、脂肪腫である、請求項13に記載の方法。
  21. 前記疾患または障害は、血管脂肪腫である、請求項13に記載の方法。
  22. 疾患または障害の処置を必要とする対象の前記疾患または障害を処置するための薬剤の製造における、請求項1または8に記載の結晶性5-(3,6-ジブロモ-9H-カルバゾール-9-イル)-N,N,N-トリメチルペンタン-1-アミニウムクロリド、またはその水和物、あるいは請求項11に記載の組成物の、使用。
  23. 前記疾患または障害は、脂肪関連障害である、請求項22に記載の使用。
  24. 前記脂肪関連障害は、肥満症、異常脂肪分布、糖尿病、心血管疾患、閉塞性睡眠時無呼吸、脂肪腫、癌、変形性関節症、内分泌疾患、生殖疾患、神経疾患、精神疾患、リウマチ性疾患、または整形外科疾患である、請求項23に記載の使用。
  25. 前記脂肪関連障害は、セルライト、様々な身体領域における過剰な脂肪、脂肪腫、脂肪腫瘍疾患、脂肪蓄積に関連付けられる障害、デルカム病、脂肪浮腫、または水腫である、請求項23に記載の使用。
  26. 前記疾患または障害は、第2の疾患または障害に関連付けられる線維症である、請求項22に記載の使用。
  27. 前記第2の疾患または障害は、肺線維症、肝硬変、心内膜心筋線維症、陳旧性心筋梗塞、心房線維症、縦隔線維症、骨髄線維症、後腹膜線維症、進行性大量線維症、腎原性全身性線維症、手根管症候群、関節線維症、クローン病、ケロイド、強皮症、関節線維化、ペイロニー病、デュピュイトラン拘縮、または接着性被膜炎である、請求項26に記載の使用。
  28. 前記疾患または障害は、脂肪肉腫または固形腫瘍である、請求項22に記載の使用。
  29. 前記疾患または障害は、血管脂肪腫である、請求項22に記載の使用。
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