JP2024512816A - 炎症を治療する方法 - Google Patents

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ケスター ゲイリー バーネット,
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Abstract

本発明は、微小管脱重合を引き起こし、活性化インフラマソームの集合を予防又は低減することによって細胞骨格を破壊する化合物を使用して炎症を治療する方法に関する。

Description

(関連出願の相互参照)
関連出願の相互参照本出願は、参照により本明細書に組み込まれる、2021年4月5日に出願された米国仮出願第63/171,013号の優先権の利益を主張する。
(発明の分野)
本発明は、細胞骨格破壊活性を有する化合物、並びに当該化合物を薬学的に許容される賦形剤及び/又は追加の細胞骨格破壊化合物とともに含む製剤を使用して炎症を治療する方法に関する。
炎症は、病原体、損傷細胞、毒性化合物、又は照射などの有害な刺激に対する免疫系の応答であり、傷害性刺激を除去し、治癒プロセスを開始することによって作用する。したがって、炎症は、健康に不可欠な防御機構である。通常、急性炎症応答の間、細胞及び分子事象並びに相互作用は、切迫した傷害又は感染を効率的に最小化する。この緩和プロセスは、組織恒常性の回復及び急性炎症の消散に寄与する。しかし、制御されていない急性炎症は、痛風、関節炎、アルツハイマー病、ウイルス感染に対する反応、アレルギー、喘息、自己免疫疾患、神経変性疾患、パーキンソン病、セリアック病、糸球体腎炎、心血管疾患、肝炎、炎症性腸疾患、脂肪肝疾患、アテローム性動脈硬化症、2型糖尿病、がん、肥満、子宮内膜症、及び多くの他の疾患などであるが、これらに限定されない様々な重篤なヒト炎症性疾患の一因となり得る。
組織レベルでは、炎症は、発赤、腫脹、熱、疼痛、及び組織機能の喪失によって特徴付けられ、これらは、感染又は傷害に対する局所免疫、血管及び炎症細胞応答から生じる。炎症プロセス中に起こる重要な微小循環イベントには、血管透過性変化、白血球動員及び蓄積、並びに炎症媒介物質放出が含まれる。
感染、組織損傷、又は心筋梗塞などの様々な病原性因子が、組織損傷を引き起こすことによって炎症を誘発し得る。炎症の病因は、感染性又は非感染性であり得る。組織損傷に応答して、身体は、罹患組織の治癒を目的とした応答を刺激する化学シグナル伝達カスケードを開始する。これらのシグナルは、全身循環から損傷部位への白血球走化性を活性化する。これらの活性化白血球は、炎症応答を誘発するサイトカインを産生する。
宿主防御自然応答プロセスの中心は、インフラマソーム、環境刺激物を検出する多タンパク質細胞内複合体、尿酸一ナトリウム結晶、コレステロール結晶、膵島アミロイドポリペプチド、病原性微生物及びウイルス(例えば、コロナウイルス)であり、高度に炎症促進性のサイトカイン、インターロイキン-1ベータ(IL-1β)及びIL-18の活性化をもたらす。インフラマソームはまた、ピロトーシスと呼ばれる細胞死の形態を誘発する。インフラマソーム複合体は、Nod様受容体(Nod-like receptors、NLR)及びAIM2、アダプターアポトーシス関連スペック様(ASC)タンパク質、並びにカスパーゼ-1を含む。一例は、NLRファミリーのメンバーであるNLRP3(別名NALP3又はクリオピリン)である。NLRP3インフラマソームの構築及び活性化は、微小管によって媒介される。微小管は、ミトコンドリア上のASCを核周囲領域に能動的に輸送して、小胞体上のNLRP3と一緒に共局在化する。インフラマソーム構築が完了すると、カスパーゼ-1はプロIL1-βを活性化したIL1-β及びIL-18にプロセシングし、これが免疫過剰反応を開始し、炎症カスケード、組織損傷、及び炎症性疾患をもたらす。
微小管は、α-及びβ-チューブリンヘテロ二量体からなる細胞骨格フィラメントであり、形状維持、小胞輸送、細胞運動性、及び***を含む広範囲の細胞機能に関与する。チューブリンは、微小管の主要な構造成分であり、様々な抗がん剤の検証された標的である。細胞における微小管-チューブリン平衡を妨害することができる化合物は、炎症を減少させるのに有効であり得る。パクリタキセルやビンブラスチンなど、細胞内の微小管-チューブリン平衡を妨害する他の化合物は、その毒性によって制限される。
細胞骨格、特に微小管成分を標的とする薬物は、がん及び炎症に対する重要な治療剤である。これらの化合物の臨床活性は、微小管フィラメントを構成するα及びβ-チューブリンヘテロ二量体上でこれらの化合物が結合する位置によって決定される。α及びβ-チューブリンサブユニット上の3つの主要な結合部位は、タキサン部位、ビンカアルカロイド部位、及びコルヒチン結合部位として同定されている。このような薬物は、一般に、2つの主要なカテゴリー:、すなわち微小管安定化剤(例えば、タキサン)及び微小管不安定化剤又は脱重合剤(例えば、ビンカアルカロイド及びコルヒチン)に分類される。
コルヒチンは狭い治療指数を有し、非毒性、毒性及び致死用量の間に明確な区別はない。代謝的に、コルヒチンは、P-糖タンパク質(P-glycoprotein、P-gp:多剤耐性1(Multi-Drug Resistance 1、MDR1)タンパク質としても知られている)を介して排出される。薬物-薬物相互作用は、CYP3A4及びP-糖タンパク質阻害剤に共通であり、コルヒチン血中濃度を毒性レベルまで増加させて、コルヒチン中毒及び死をもたらし得る。コルヒチンがP-gp又は強力なCYP3A4阻害剤とともに投与される場合、認可された治療用量であっても、生命を脅かす及び致死的な毒性が観察されている。骨髄抑制、播種性血管内凝固、並びに腎臓、肝臓、循環系、及び中枢神経系における細胞損傷を含む更なる重篤な毒性が、認可された治療用量のコルヒチンで観察されている。これらの観察された重篤な有害事象は、コルヒチンの臨床的使用を制限する。
タキサンに関する主要な問題は、多くの生物学的に活性な天然産物と同様に、その親油性及び水性系における溶解性の欠如である。これは、臨床調製物におけるCremophor EL及びTween(登録商標) 80のような乳化剤の使用をもたらし、これは重篤な過敏症反応をもたらす。
ノコダゾールは、駆虫薬のスクリーニングにおいて同定された合成化合物である。ノコダゾールは、遊離チューブリンヘテロ二量体に結合し、それらが微小管に組み込まれるのを防止するので、微小管脱重合剤である。それは、バイオアベイラビリティが低く、毒性が高いため、臨床的には使用されていない。
細胞内輸送を支配するための細胞及びウイルス溶液は、微小管を含む組織化されたネットワーク又はフィラメントである。細胞は、長期の正常な生理機能のために微小管を必要とし、ウイルスは、宿主細胞の生理機能に完全に依存する偏性細胞内寄生体である。本出願の発明は、細胞骨格破壊活性を有する化合物並びに当該化合物を薬学的に許容される賦形剤及び/又は追加の細胞骨格破壊化合物とともに含む製剤を使用して炎症を治療する新規な方法に対処する。
本発明は、治療有効量の式(I)
(式中、
Aは、フェニル、インドリル、又はインダゾリルであり、(C~C)アルキル、ハロ(C~C)アルキル、O-(C~C)アルキル、O-(C~C)ハロアルキル、(C~C)アルキルアミノ、アミノ(C~C)アルキル、F、Cl、Br、I、CN、-CHCN、NH、ヒドロキシル、OC(O)CF、-OCHPh、-NHCO-(C~C)アルキル、COOH、-C(O)Ph、C(O)O-(C~C)アルキル、C(O)H、-C(O)NH又はNOのうちの少なくとも1つで任意選択的に置換され、
Bは、イミダゾール又はベンズイミダゾールであり、(C~C)アルキル、ハロ(C~C)アルキル、O-(C~C)アルキル、O-ハロ(C~C)アルキル、F、Cl、Br、I、CN、-CHCN、ヒドロキシル、又はNOのうちの少なくとも1つで任意選択的に置換され、
、R及びRは、独立して、水素、(C~C)アルキル、ハロ(C~C)アルキル、O-(C~C)アルキル、O-(C~C)ハロアルキル、(C~C)アルキルアミノ、アミノ(C~C)アルキル、F、Cl、Br、I、CN、-CHCN、NH2、ヒドロキシル、
OC(O)CF、-OCHPh、-NHCO-(C~Cアルキル、COOH、-C(O)Ph、C(O)O-(C~C)アルキル、C(O)H、-C(O)NH又はNOのうちの少なくとも1つであり、
Xは、結合又はNHであり、
Yは-C=Oであり、
mは、1~3である)の化合物、又はその薬学的に許容される塩、水和物、多形若しくは異性体を有する製剤を対象に投与することによって、細胞骨格破壊活性を有する化合物、並びに当該化合物を薬学的に許容される賦形剤及び/又は追加の細胞骨格破壊化合物とともに含む製剤を使用して、炎症の治療を必要とする対象において炎症を治療する方法を包含する。
本発明の一実施形態において、本方法は、式I(式中、
Aは、フェニル又はインドリルであり、(C~C)アルキル、ハロ(C~C)アルキル、O-(C~C)アルキル、O-(C~C)ハロアルキル(C~C)アルキルアミノ、アミノ(C~C)アルキル、F、Cl、Br、I、CN、-CHCN、NH、ヒドロキシル、OC(O)CF、-OCHPh、-NHCO-(C~C)アルキル、COOH、-C(O)Ph、C(O)O-(C~C)アルキル、C(O)H、-C(O)NH又はNOのうちの少なくとも1つで任意選択的に置換され、
Bは、イミダゾールであり、(C~C)アルキルのうちの少なくとも1つで任意選択的に置換され、
1、及びRは、独立して、水素、(C~C)アルキル、ハロ(C~C)アルキル、O-(C~C)アルキル、O-(C~C)ハロアルキル、(C~C)アルキルアミノ、アミノ(C~C)アルキル、F、Cl、Br、I、CN、-CHCN、NH、ヒドロキシル、
OC(O)CF、-OCHPh、-NHCO-(C~C)アルキル、COOH、-C(O)Ph、C(O)O-(C~C)アルキル、C(O)H、-C(O)NH又はNOのうちの少なくとも1つであり、
Xは、結合又はNHであり、
Yは-C=Oであり、
mは、1-3である)の化合物、又はその薬学的に許容される塩、水和物、多形若しくは異性体を包含する。
本発明の別の実施形態において、炎症を治療する方法は、式I(式中、Aは、フェニルであり、(C~C)アルキル、ハロ(C~C)アルキル、O-(C~C)アルキル、O-(C~C)ハロアルキル、(C~C)アルキルアミノ、アミノ(C~C)アルキル、F、Cl、Br、I、CN、-CHCN、NH、ヒドロキシル、OC(O)CF-OCHPh、-NHCO-(C~C)アルキル、COOH、-C(O)Ph、C(O)O-(C~C)アルキル、C(O)H、-C(O)NH又はNOのうちの少なくとも1つで任意選択的に置換され、
Bは、イミダゾールであり、(C~C)アルキルのうちの少なくとも1つで任意選択的に置換され、
、R及びRは、独立して、水素、(C~C)アルキル、ハロ(C~C)アルキル、O-(C~C)アルキル、O-(C~C)ハロアルキル(C~C)アルキルアミノ、アミノ(C~C)アルキル、F、Cl、Br、I、CN、-CHCN、NH、ヒドロキシル、OC(O)CF-OCHPh、-NHCO-(C~C)アルキル、COOH、-C(O)Ph、C(O)O-(C~C)アルキル、C(O)H、-C(O)NH又はNOのうちの少なくとも1つであり、
Xは、結合又はNHであり、
Yは-C=Oであり、
mは、1~3である)の化合物、又はその薬学的に許容される塩、水和物、多形若しくは異性体を包含する。
本発明の更に別の実施形態では、炎症を治療する方法は、式I(式中、Aは、インドリルであり、(C~C)アルキル、ハロ(C~C)アルキル、O-(C~C)アルキル、O-(C~C)ハロアルキル(C~C)アルキルアミノ、アミノ(C~C)アルキル、F、Cl、Br、I、CN、-CHCN、NH、ヒドロキシル、OC(O)CF-OCHPh、-NHCO-(C~C)アルキル、COOH、-C(O)Ph、C(O)O-(C~C)アルキル、C(O)H、-C(O)NH又はNOのうちの少なくとも1つで任意選択的に置換され、
Bは、イミダゾールであり、(C~C)アルキルで任意選択的に置換され、
、R及びRは、独立して、水素、(C~C)アルキル、ハロ(C~C)アルキル、O-(C~C)アルキル、O-(C~C)ハロアルキル、(C~C)アルキルアミノ、アミノ(C~C)アルキル、F、Cl、Br、I、CN、-CHCN、NH、ヒドロキシル、OC(O)CF、-OCHPh、-NHCO-(C~C)アルキル、COOH、-C(O)Ph、C(O)O-(C~C)アルキル、C(O)H、-C(O)NH又はNOのうちの少なくとも1つであり、
Xは、結合又はNHであり、
Yは-C=Oであり、
mは、1~3である)の化合物、又はその薬学的に許容される塩、水和物、多形若しくは異性体を包含する。
本発明の一実施形態では、炎症を治療する方法は、式I(式中、Aは、インドリルであり、(C~C)アルキル、ハロ(C~C)アルキル、O-(C~C)アルキル、O-(C~C)ハロアルキル、(C~C)アルキルアミノ、アミノ(C~C)アルキル、F、Cl、Br、I、CN、-CHCN、NH、ヒドロキシル、OC(O)CF、-OCHPh、-NHCO-(C~C)アルキル、COOH、-C(O)Ph、C(O)O-(C~C)アルキル、C(O)H、-C(O)NH又はNOのうちの少なくとも1つで任意選択的に置換され、
Bは、イミダゾールであり、(C~C)アルキルのうちの少なくとも1つで任意選択的に置換され、
、R及びRは、独立して、水素、(C~C)アルキル、ハロ(C~C)アルキル、O-(C~C)アルキル、O-(C~C)ハロアルキル、(C~C)アルキルアミノ、アミノ(C~C)アルキル、F、Cl、Br、I、CN、-CHCN、NH、ヒドロキシル、OC(O)CF、-OCHPh、-NHCO-(C~C)アルキル、COOH、-C(O)Ph、C(O)O-(C~C)アルキル、C(O)H、-C(O)NH又はNOのうちの少なくとも1つであり、
Xは、結合であり、
Yは-C=Oであり、
mは、1~3である)の化合物、又はその薬学的に許容される塩、水和物、多形若しくは異性体を包含する。
本発明の別の実施形態は、治療有効量の式VII:
(式中、
Xは、結合又はNHであり、
QはNHであり、
Aは、フェニル、インドリル、又はインダゾリル環であり、(C~C)アルキル、ハロ(C~C)アルキル、O-(C~C)アルキル、O-(C~C)ハロアルキル、(C~C)アルキルアミノ、アミノ(C~C)アルキル、F、Cl、Br、I、CN、-CHCN、NH、ヒドロキシル、OC(O)CF-OCHPh、-NHCO-(C~C)アルキル、COOH、-C(O)Ph、C(O)O-(C~C)アルキル、C(O)H、-C(O)NH又はNOのうちの少なくとも1つで任意選択的に置換される)の化合物、又はその薬学的に許容される塩、水和物、多形若しくは異性体を有する製剤を、炎症の治療を必要とする対象に投与することによって、当該対象において炎症を治療する方法を包含する。本発明の別の実施形態において、本方法は、式VII(式中、Xは、NHである)の化合物を包含する。
本発明の更に別の実施形態において、本方法は、式VII(式中、Xは、結合であり、Qは、NHであり、Aは、インドリル環であり、(C~C)アルキル、ハロ(C~C)アルキル、O-(C~C)アルキル、O-(C~C)ハロアルキル、(C~C)アルキルアミノ、アミノ(C~C)アルキル、F、Cl、Br、I、CN、-CHCN、NHヒドロキシル、OC(O)CF、-OCHPh、-NHCO-(C~C)アルキル、COOH、-C(O)Ph、C(O)O-(C~C)アルキル、C(O)H、-C(O)NH又はNOのうちの少なくとも1つで任意選択的に置換される)の化合物、又はその薬学的に許容される塩、水和物、多形若しくは異性体を包含する。
本発明の一実施形態は、治療有効量の式VII(c):
(式中、
及びRは、独立して、水素、(C~C)アルキル、ハロ(C~C)アルキル、O-(C~C)アルキル、O-(C~C)ハロアルキル、(C~C)アルキルアミノ、アミノ(C~C)アルキル、F、Cl、Br、I、CN、-CHCN、NH、ヒドロキシル、OC(O)CF、-OCHPh、-NHCO-(C~C)アルキル、COOH、-C(O)Ph、C(O)O-(C~C)アルキル、C(O)H、-C(O)NH又はNOであり、nは1~4である)の化合物、又はその薬学的に許容される塩、水和物、多形若しくは異性体を有する製剤を、炎症の治療を必要とする対象に投与することによって、当該対象において炎症を治療する方法を包含する。
本発明の別の実施形態は、以下で表される治療有効量の化合物17yaを有する製剤を、炎症の治療を必要とする対象に投与することによって、当該対象において炎症を治療する方法を包含する。
本発明の更に別の実施形態は、SARS-CoV、MERS-CoV、COVID-19又はSARS-CoV-2ウイルスによって引き起こされるウイルス感染から生じる有害な炎症を治療する方法を包含する。
本発明の実施形態は、本発明の化合物が約1mg~約100mgの量で投与される、炎症を治療する方法を包含する。本発明の別の実施形態は、本発明の化合物が約4~約90mgの量で投与される、炎症を治療する方法を包含する。本発明の別の実施形態は、本発明の化合物が約9mg~約18mgの量で投与される、炎症を治療する方法を包含する。本発明の別の実施形態は、本発明の化合物が約4mg~約45mgの量で投与される、炎症を治療する方法を包含する。炎症を治療する方法の更に別の実施形態では、少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤を包含する。
発明とみなされる主題は、本明細書の結論部分で具体的に指摘され、明確に請求される。しかしながら、本発明は、その目的、特徴、及び利点とともに、操作構成及び方法の両方に関して、添付の図面とともに読まれる場合、以下の詳細な説明を参照することによって最もよく理解され得る。
日(0=ベースライン)による臨床的改善についての平均WHO順序尺度を示す。平均曲線下面積は、化合物17yaで処置した患者群については153であり、プラセボで処置した群については182である。
化合物17ya(10nM~200nM)及びコルヒチン(200nM)、並びに対照とともにプレインキュベートした脾細胞のフローサイトメトリーデータを示す。図2Aは、リポ多糖(lipopolysaccharide、LPS)とともにインキュベートしたTNFα発現脾細胞に基づいて細胞を計数したフローサイトメトリーを示す。図2Bは、LPS及び化合物17ya(10nM)とともにインキュベートした脾細胞の同じフローサイトメトリーを示す。図2Cは、LPS及び化合物17ya(100nM)とともにインキュベートした脾細胞のフローサイトメトリーを示す。図2Dは、LPS及び化合物17ya(200nM)とともにインキュベートした脾細胞のフローサイトメトリーを示す。図2Eは、LPS及びコルヒチン(200nM)とともにインキュベートした脾細胞のフローサイトメトリーを示す。図2Fは、TNF未刺激対照の脾細胞のフローサイトメトリーを示す。 化合物17ya(10nM-200nM)及びコルヒチン(200nM)、並びに対照とともにプレインキュベートした脾細胞のフローサイトメトリーデータを示す。図2Aは、リポ多糖(lipopolysaccharide、LPS)とともにインキュベートしたTNFα発現脾細胞に基づいて細胞を計数したフローサイトメトリーを示す。図2Bは、LPS及び化合物17ya(10nM)とともにインキュベートした脾細胞の同じフローサイトメトリーを示す。図2Cは、LPS及び化合物17ya(100nM)とともにインキュベートした脾細胞のフローサイトメトリーを示す。図2Dは、LPS及び化合物17ya(200nM)とともにインキュベートした脾細胞のフローサイトメトリーを示す。図2Eは、LPS及びコルヒチン(200nM)とともにインキュベートした脾細胞のフローサイトメトリーを示す。図2Fは、TNF未刺激対照の脾細胞のフローサイトメトリーを示す。 化合物17ya(10nM-200nM)及びコルヒチン(200nM)、並びに対照とともにプレインキュベートした脾細胞のフローサイトメトリーデータを示す。図2Aは、リポ多糖(lipopolysaccharide、LPS)とともにインキュベートしたTNFα発現脾細胞に基づいて細胞を計数したフローサイトメトリーを示す。図2Bは、LPS及び化合物17ya(10nM)とともにインキュベートした脾細胞の同じフローサイトメトリーを示す。図2Cは、LPS及び化合物17ya(100nM)とともにインキュベートした脾細胞のフローサイトメトリーを示す。図2Dは、LPS及び化合物17ya(200nM)とともにインキュベートした脾細胞のフローサイトメトリーを示す。図2Eは、LPS及びコルヒチン(200nM)とともにインキュベートした脾細胞のフローサイトメトリーを示す。図2Fは、TNF未刺激対照の脾細胞のフローサイトメトリーを示す。 化合物17ya(10nM-200nM)及びコルヒチン(200nM)、並びに対照とともにプレインキュベートした脾細胞のフローサイトメトリーデータを示す。図2Aは、リポ多糖(lipopolysaccharide、LPS)とともにインキュベートしたTNFα発現脾細胞に基づいて細胞を計数したフローサイトメトリーを示す。図2Bは、LPS及び化合物17ya(10nM)とともにインキュベートした脾細胞の同じフローサイトメトリーを示す。図2Cは、LPS及び化合物17ya(100nM)とともにインキュベートした脾細胞のフローサイトメトリーを示す。図2Dは、LPS及び化合物17ya(200nM)とともにインキュベートした脾細胞のフローサイトメトリーを示す。図2Eは、LPS及びコルヒチン(200nM)とともにインキュベートした脾細胞のフローサイトメトリーを示す。図2Fは、TNF未刺激対照の脾細胞のフローサイトメトリーを示す。 化合物17ya(10nM-200nM)及びコルヒチン(200nM)、並びに対照とともにプレインキュベートした脾細胞のフローサイトメトリーデータを示す。図2Aは、リポ多糖(lipopolysaccharide、LPS)とともにインキュベートしたTNFα発現脾細胞に基づいて細胞を計数したフローサイトメトリーを示す。図2Bは、LPS及び化合物17ya(10nM)とともにインキュベートした脾細胞の同じフローサイトメトリーを示す。図2Cは、LPS及び化合物17ya(100nM)とともにインキュベートした脾細胞のフローサイトメトリーを示す。図2Dは、LPS及び化合物17ya(200nM)とともにインキュベートした脾細胞のフローサイトメトリーを示す。図2Eは、LPS及びコルヒチン(200nM)とともにインキュベートした脾細胞のフローサイトメトリーを示す。図2Fは、TNF未刺激対照の脾細胞のフローサイトメトリーを示す。 化合物17ya(10nM-200nM)及びコルヒチン(200nM)、並びに対照とともにプレインキュベートした脾細胞のフローサイトメトリーデータを示す。図2Aは、リポ多糖(lipopolysaccharide、LPS)とともにインキュベートしたTNFα発現脾細胞に基づいて細胞を計数したフローサイトメトリーを示す。図2Bは、LPS及び化合物17ya(10nM)とともにインキュベートした脾細胞の同じフローサイトメトリーを示す。図2Cは、LPS及び化合物17ya(100nM)とともにインキュベートした脾細胞のフローサイトメトリーを示す。図2Dは、LPS及び化合物17ya(200nM)とともにインキュベートした脾細胞のフローサイトメトリーを示す。図2Eは、LPS及びコルヒチン(200nM)とともにインキュベートした脾細胞のフローサイトメトリーを示す。図2Fは、TNF未刺激対照の脾細胞のフローサイトメトリーを示す。
THP-1細胞中のIL-1βを決定するためのELISAアッセイ結果を示す。図3Aは、予想された線形応答を示したELISAアッセイの標準曲線を示す。図3Bは、化合物17ya及びコルヒチンの両方が、用量依存的にニゲリシン刺激に応答してIL-1β分泌を有意に抑制したことを示す。 THP-1細胞中のIL-1βを決定するためのELISAアッセイ結果を示す。図3Aは、予想された線形応答を示したELISAアッセイの標準曲線を示す。図3Bは、化合物17ya及びコルヒチンの両方が、用量依存的にニゲリシン刺激に応答してIL-1β分泌を有意に抑制したことを示す。
微小管に基づく高分子輸送は、ウイルス複製の重要な局面であり、サイトカインストーム炎症を誘発するためのものである。ウイルス感染に関して、ウイルスタンパク質の発現は、これらの微小管ネットワークの組織化を変化させて、感染性ビリオンを複製及び拡散させるためのそれらの必要性を満たす。微小管は感染を容易にするだけでなく、微小管はウイルスによって能動的に操作される。更に、細胞骨格破壊剤はウイルス感染を抑制する。
理論によって限定されるものではないが、本発明は、ウイルス及び他の有害な刺激(とりわけ、病原体、損傷細胞、毒性化合物)が、NLRP3インフラマソームの活性化を介して自然宿主免疫系を誘発するという事実に部分的に基づく。微小管は、インフラマソームの活性化に重要である。微小管は、ミトコンドリア上のASCを核周囲領域に輸送して、小胞体上のNLRP3と一緒に共局在化することによって、NLRP3インフラマソームを構築するのに必要である。インフラマソーム構築が完了すると、カスパーゼ-1が活性化され、プロIL1-βを活性化したIL1-β及びIL-18にプロセシングし、これが免疫過剰反応を開始し、サイトカインと呼ばれ、サイトカインストームと呼ばれる免疫タンパク質の圧倒的な放出をもたらす。サイトカインストームは、痛風、関節炎、ウイルス感染に対する反応、アレルギー、喘息、自己免疫疾患、セリアック病、糸球体腎炎、肝炎、炎症性腸疾患、炎症性腸疾患、脂肪肝疾患、2型糖尿病、アテローム性動脈硬化症、がん及び多くの他の疾患などであるが、これらに限定されない様々な重篤なヒト炎症性疾患の一因となり得る、急性炎症をもたらし得る。例えば、ストームの間に放出され、COVID-19患者からの血中に高レベルで検出される重要なサイトカインには、インターロイキン(IL)-1α、IL-1β、IL-6、IL-8、及び腫瘍壊死因子α(Tumor Necrosis Factorα、TNFα)が含まれる。
本発明は、細胞内微小管輸送ネットワーク及びインフラマソームの構築を妨害する、特許請求された化合物の細胞骨格破壊活性に基づく抗炎症療法に関する。毒性を含むがこれに限定されない先行技術の欠点を克服することを意図して、本方法は、サイトカインストームを予防又は低減するために特異的に活性化される化合物に関する。新規で迅速に作用する抗炎症治療化合物の必要性に対処するために、本発明者らは、以下に記載される化合物の投与によって炎症を治療する方法を提案した。
特定の実施形態において、本発明の化合物は、α及びβチューブリンの「コルヒチン結合部位」に結合し、低ナノモル濃度でチューブリン重合を阻害する、経口的にバイオアベイラブルな非コルヒチン分子である。これらのコルヒチン結合部位阻害剤(CBSIs)は、広範な構造を有するが、一般に、主にインドリル、フェニル、又はインダゾリルA環(式Iの最も左の環)、A環とB環との間の直接結合又はアミノリンカー(X)、イミダゾール又はベンズイミダゾールB環、B環とC環との間のメタノンリンカー(Y)(式Iの最も右の環)、及び置換フェニルC環を有する。本方法において使用される化合物は、P-gp、MRP、及びBCRPを含むMDRの基質でも、CYP3A4の基質でもない。本方法において使用される化合物はまた、βI、βIII、及びβIV-チューブリンアイソフォームの転写を減少させる(Li 2012)。更に、本発明の方法において使用される化合物は、有意な神経毒性、好中球減少症、又は骨髄抑制を引き起こさず、耐容性が良好であるため、良好な安全性を有する。
更に、本発明によって包含される方法は、微小管動態に影響を及ぼすことができる化合物を含み、その結果、化合物は、全身性抗炎症剤として細胞毒性害濃度未満で投与することができる。これは、高い全身毒性を有する抗炎症薬として使用されるコルヒチン及び他のチューブリン重合不安定化剤とは非常に対照的である。
本発明は、治療有効量の式(I)
(式中、
Aは、フェニル、インドリル、又はインダゾリルであり、(C~C)アルキル、ハロ(C~C)アルキル、O-(C~C)アルキル、O-(C~C)ハロアルキル、(C~C)アルキルアミノ、アミノ(C~C)アルキル、F、Cl、Br、I、CN、-CHCN、NH、ヒドロキシル、OC(O)CF、-OCHPh、-NHCO-(C~C)アルキル、COOH、-C(O)Ph、C(O)O-(C~C)アルキル、C(O)H、-C(O)NH又はNOのうちの少なくとも1つで任意選択的に置換され、
Bは、イミダゾール、チアゾール、又はベンズイミダゾールであり、(C~C)アルキル、ハロ(C~C)アルキル、O-(C~C)アルキル、O-ハロ(C~C)アルキル、F、Cl、Br、I、CN、-CHiCN、ヒドロキシル、又はNOのうちの少なくとも1つで任意選択的に置換され、
、R及びRは、独立して、水素、(C~C)アルキル、ハロ(C~C)アルキル、O-(C~C)アルキル、O-(C~C)ハロアルキル、(C~C)アルキルアミノ、アミノ(C~C)アルキル、F、Cl、Br、I、CN、-CHCN、NH、ヒドロキシル、OC(O)CF、-OCHPH、-NHCO-(C~C)アルキル、COOH、-C(O)Ph、C(O)O-(C~C)アルキル、C(O)H、-C(O)NH又はNOのうちの少なくとも1つであり、
Xは、結合、NH、(C~Cアルキル、O、又はSであり、
Yは、結合、-C=O、-C=S、SO2、SO又はSであり、
mは、1~3である)の化合物、又はその薬学的に許容される塩、水和物、多形若しくは異性体を有する製剤を、炎症の治療を必要とする対象に投与することによって、当該対象において炎症を治療する方法を包含する。
本発明はまた、治療有効量の式(II):
(式中、
Bは、イミダゾール又はベンズイミダゾールであり、(C~C)アルキル、ハロ(C~C)アルキル、O-(C~C)アルキル、O-ハロ(C~C)アルキル、F、Cl、Br、I、CN、-CHCN、ヒドロキシル、又はNOのうちの少なくとも1つで任意選択的に独立して置換され、R、R、R、R、R及びRは、独立して、水素、(C~C)アルキル、ハロ(C~C)アルキル、O-(C~C)アルキル、O-(C~C)ハロアルキル、(C~C)アルキルアミノ、アミノ(C~C)アルキル、F、Cl、Br、I、CN、-CHCN、NH、ヒドロキシル、OC(O)CF、-OCHPh、-NHCO-(C~C)アルキル、COOH、-C(O)Ph、C(O)O-(C~C)アルキル、C(O)H、-C(O)NH又はNOのうちの少なくとも1つであり、
Xは、結合又はNHであり、
Yは-C=Oであり、
nは、1~3であり、
mは、1~3である)の化合物、又はその薬学的に許容される塩、水和物、多形若しくは異性体を有する製剤を、炎症の治療を必要とする対象に投与することによって、当該対象において炎症を治療する方法を包含する。
本発明はまた、治療有効量の式(III)
(式中、
Bは、イミダゾール、チアゾール又はベンズイミダゾールであり、(C~C)アルキル、ハロ(C~C)アルキル、O-(C~C)アルキル、O-ハロ(C~C)アルキル、F、Cl、Br、I、CN、-CHCN、ヒドロキシル、又はNOのうちの少なくとも1つで任意選択的に独立して置換され、
、R及びRは、独立して、水素、(C~C)アルキル、ハロ(C~C)アルキル、O-(C~C)アルキル、O-(C~C)ハロアルキル、(C~C)アルキルアミノ、アミノ(C~C)アルキル、F、Cl、Br、I、CN、-CHCN、NH、ヒドロキシル、OC(O)CF、-OCHPh、-NHCO-(C~C)アルキル、COOH、-C(O)Ph、C(O)O-(C~C)アルキル、C(O)H、-C(O)NH又はNOのうちの少なくとも1つであり、
Xは、結合又はNHであり、
Yは-C=Oであり、
nは、1~3である)の化合物、又はその薬学的に許容される塩、水和物、多形若しくは異性体を有する製剤を、炎症の治療を必要とする対象に投与することによって、当該対象において炎症を治療する方法を包含する。
本発明はまた、治療有効量の式(IV)
(式中、環Aは、インドリルであり、(C~C)アルキル、ハロ(C~C)アルキル、O-(C~C)アルキル、O-(C~C)ハロアルキル、(C~C)アルキルアミノ、アミノ(C~C)アルキル、F、Cl、Br、I、CN、-CHCN、NH、ヒドロキシル、OC(O)CF、-OCHPh、-NHCO-(C~C)アルキル、COOH、-C(O)Ph、C(O)O-(C~C)アルキル、C(O)H、-C(O)NH又はNOのうちの少なくとも1つで任意選択的に置換され、
Bは、イミダゾール又はベンズイミダゾールであり、(C~C)アルキル、ハロ(C~C)アルキル、O-(C~C)アルキル、O-ハロ(C~C)アルキル、F、Cl、Br、I、CN、-CHCN、ヒドロキシル、又はNOのうちの少なくとも1つで任意選択的に独立して置換され、
及びRは、独立して、少なくとも1つの水素であり(C~C)アルキル、ハロ(C~C)アルキル、O-(C~C)アルキル、O-(C~C)ハロアルキル(C~C)アルキルアミノ、アミノ(C~C)アルキル、F、Cl、Br、I、CN、-CHCN、NH、ヒドロキシル、OC(O)CF、-OCHPh、-NHCO-(C~C)アルキル、COOH、-C(O)Ph、C(O)O-(C~C)アルキル、C(O)H、-C(O)NH又はNOのうちの少なくとも1つであり、
Xは、結合又はNHであり、
Yは、-C=Oであり、
mは、1~4である)の化合物、又はその薬学的に許容される塩、水和物、多形若しくは異性体を有する製剤を、炎症の治療を必要とする対象に投与することによって、当該対象において炎症を治療する方法を包含する。
本発明はまた、治療有効量の式IV(a)
(Bは、イミダゾール又はベンズイミダゾールであり、(C~C)アルキル、ハロ(C~C)アルキル、O-(C~C)アルキル、O-ハロ(C~C)アルキル、F、Cl、Br、I、CN、-CHCN、ヒドロキシル、又はNOのうちの少なくとも1つで任意選択的に独立して置換され、
、R、R及びRは、独立して、水素、(C~C)アルキル、ハロ(C~C)アルキル、O-(C~C)アルキル、O-(C~C)ハロアルキル(C~C)アルキルアミノ、アミノ(C~C)アルキル、F、Cl、Br、I、CN、-CHCN、NH、ヒドロキシル、OC(O)CF、-OCHPh、-NHCO-(C~C)アルキル、COOH、-C(O)Ph、C(O)O-(C~C)アルキル、C(O)H、-C(O)NH又はNOであり、
Xは、結合又はNHであり、
Yは、-C=Oであり、
nは、1~2であり、
mは、1~4である)の化合物、又はその薬学的に許容される塩、水和物、多形若しくは異性体を有する製剤を、炎症の治療を必要とする対象に投与することによって、当該対象において炎症を治療する方法を包含する。
本発明はまた、治療有効量の式(V)
(Bは、イミダゾール又はベンズイミダゾールであり、(C~C)アルキル、ハロ(C~C)アルキル、O-(C~C)アルキル、O-ハロ(C~C)アルキル、F、Cl、Br、I、CN、-CHCN、ヒドロキシル、又はNOのうちの少なくとも1つで任意選択的に独立して置換され、;
、R及びRは、独立して、水素、(C~C)アルキル、ハロ(C~C)アルキル、O-(C~C)アルキル、O-(C~C)ハロアルキル(C~C)アルキルアミノ、アミノ(C~C)アルキル、F、Cl、Br、I、CN、-CHCN、NH、ヒドロキシル、OC(O)CF-OCHPh、-NHCO-(C~C)アルキル、COOH、-C(O)Ph、C(O)O-(C~C)アルキル、C(O)H、-C(O)NH又はNOであり、
nは、1~3である)の化合物、又はその薬学的に許容される塩、水和物、多形若しくは異性体を有する製剤を、炎症の治療を必要とする対象に投与することによって、当該対象において炎症を治療する方法を包含する。
本発明はまた、治療有効量の式(VI)
(式中、
R4、R及びRは、独立して、水素、(C~C)アルキル、ハロ(C~C)アルキル、O-(C~C)アルキル、O-(C~C)ハロアルキル、(C~C)アルキルアミノ、アミノ(C~C)アルキル、F、Cl、Br、I、CN、-CHCN、NH、ヒドロキシル、OC(O)CF、-OCHPh、-NHCO-(C~C)アルキル、COOH、-C(O)Ph、C(O)O-(C~C)アルキル、C(O)H、-C(O)NH又はNOであり、
Qは、NHであり、
nは、1~3である)の化合物、又はその薬学的に許容される塩、水和物、多形若しくは異性体を有する製剤を、炎症の治療を必要とする対象に投与することによって、当該対象において炎症を治療する方法を包含する。
好ましくは、式(VI)の化合物についての変数は、R、R及びRであり、独立して、水素、(C~C)アルキル、ハロ(C~C)アルキル、O-(C~C)アルキル、O(C~C)ハロアルキル、(C~C)アルキルアミノ、アミノ(C~C)アルキル、F、Cl、Br、I、CN、-CHCN、NH、ヒドロキシル、OC(O)CF、-OCHPh、-NHCO-(C~C)アルキル、COOH、-C(O)Ph、C(O)O-(C~C)アルキル、C(O)H、-C(O)NH又はNOであり、Qは、S又はNHであり、nは、1~3又はその薬学的に許容される塩、水和物、多形若しくは異性体である。
本発明はまた、治療有効量の以下の表1A中の式VIの化合物を有する製剤を、炎症の治療を必要とする対象に投与することによって、当該対象において、炎症を治療する方法を包含する。
本発明はまた、治療有効量の式VII:
(式中、
Xは、結合、NH又はSであり、
Qは、NHであり、
Aは、フェニル、インドリル、又はインダゾリル環であり、(C~C)アルキル、ハロ(C~C)アルキル、O-(C~C)アルキル、O-(C~C)ハロアルキル、(C~C)アルキルアミノ、アミノ(C~C)アルキル、F、Cl、Br、I、CN、-CHCN、NHヒドロキシル、OC(O)CF、-OCHPh、-NHCO-(C~C)アルキル、COOH、-C(O)Ph、C(O)O-(C~C)アルキル、C(O)H、-C(O)NH又はNOのうちの少なくとも1つで任意選択的に置換される)の化合物、又はその薬学的に許容される塩、水和物、多形若しくは異性体を有する製剤を、炎症の治療を必要とする対象に投与することによって、当該対象において炎症を治療する方法を包含する。
式VIIの化合物の例には、これらに限定されないが、(2-(フェニルアミノ)-1H-イミダゾール-4-イル)(3,4,5-トリメトキシフェニル)メタノン(5e)、(2-(フェニルアミノ)-1H-イミダゾール-4-イル)(3,4,5-トリメトキシフェニル)メタノン塩酸塩(5He)、及び(2-(1H~インドール-3-イル)-1H-イミダゾ-ル-4-イル)(3,4,5-トリメトキシフェニル)メタノン(17ya)が含まれる。
好ましくは、式VIIの化合物における変数は、Xは、結合であり、QはNHであり、Aは、インドリル環であり、(C~C)アルキル、ハロ(C~C)アルキル、O-(C~C)アルキル、O-(C~C)ハロアルキル、(C~C)アルキルアミノ、アミノ(C~C)アルキル、F、Cl、Br、I、CN、-CHCN、NH、ヒドロキシル、OC(O)CF、-OCHPh、-NHCO-(C~C)アルキル、COOH、-C(O)Ph、C(O)O-(C~C)アルキル、C(O)H、-C(O)NH又はNOのうちの少なくとも1つで任意選択的に置換され、又はその薬学的に許容される塩、水和物、多形若しくは異性体である。
本発明はまた、治療有効量の式VII(a):
(式中、R及びRは、独立して、水素、(C~C)アルキル、ハロ(C~C)アルキル、O-(C~C)アルキル、O-(C~C)ハロアルキル、(C~C)アルキルアミノ、アミノ(C~C)アルキル、F、Cl、Br、I、CN、-CHCN、NH、ヒドロキシル、OC(O)CF、-OCHPh、-NHCO-(C~C)アルキル、COOH、-C(O)Ph、C(O)O-(C~C)アルキル、C(O)H、-C(O)NH又はNOであり、
nは、1~4である)の化合物、又はその薬学的に許容される塩、水和物、多形若しくは異性体を有する製剤を、炎症の治療を必要とする対象に投与することによって、当該対象において炎症を治療する方法を包含する。
本発明はまた、治療有効量の式VII(b):
(式中、R及びRは、独立して、水素、(C~C)アルキル、ハロ(C~C)アルキル、O-(C~C)アルキル、O-(C~C)ハロアルキル(C~C)アルキルアミノ、アミノ(C~C)アルキル、F、Cl、Br、I、CN、-CHCN、NH、ヒドロキシル、OC(O)CF、-OCHPh、-NHCO-(C~C)アルキル、COOH、-C(O)Ph、C(O)O-(C~C)アルキル、C(O)H、-C(O)NH又はNOであり、
nは、1~4である)の化合物、又はその薬学的に許容される塩、水和物、多形若しくは異性体を有する製剤を、炎症の治療を必要とする対象に投与することによって、当該対象において炎症を治療する方法を包含する。
本発明はまた、治療有効量の式VII(c):
(式中、R及びRは、独立して、水素、(C~C)アルキル、ハロ(C~C)アルキル、O-(C~C)アルキル、O-(C~C)ハロアルキル、(C~C)アルキルアミノ、アミノ(C~C)アルキル、F、Cl、Br、I、CN、-CHCN、NH、ヒドロキシル、OC(O)CF、-OCHPh、-NHCO-(C~C)アルキル、COOH、-C(O)Ph、C(O)O-(C~C)アルキル、C(O)H、-C(O)NH又はNOであり、nは、1~4である)の化合物、又はその薬学的に許容される塩、水和物、多形若しくは異性体を有する製剤を、炎症の治療を必要とする対象に投与することによって、当該対象において炎症を治療する方法を包含する。式XI(e)の化合物の例としては、これらに限定されないが、(2-(1H-インドール-3-イル)-1H-イミダゾール-4-イル)(3,4,5-トリメトキシフェニル)メタノン(17ya)が挙げられる。
本発明はまた、治療有効量の式17yaの化合物を有する製剤を、炎症の治療を必要とする対象に投与することによって、当該対象において、炎症を治療する方法を包含する。
本発明はまた、治療有効量の以下の表1B中の式の化合物を有する製剤を、炎症の治療を必要とする対象に投与することによって、当該対象において、炎症を治療する方法を包含する。





本発明はまた、治療有効量の式XIII:
(式中、
Zは、Oであり、
及びRは、独立して、水素、(C~C)アルキル、ハロ(C~C)アルキル、O-(C~C)アルキル、O-(C~C)ハロアルキル、(C~C)アルキルアミノ、アミノ(C~C)アルキル、F、Cl、Br、I、CN、-CHCN、NH、ヒドロキシル、OC(O)CF-OCHPh、-NHCO-(C~C)アルキル、COOH、-C(O)Ph、C(O)O-(C~C)アルキル、C(O)H、-C(O)NH又はNOであり、
及びRは、独立して、水素、(C~C)アルキル、ハロ(C~C)アルキル、O-(C~C)アルキル、O-(C~C)ハロアルキル(C~C)アルキルアミノ、アミノ(C~C)アルキル、F、Cl、Br、I、CN、-CHCN、NH、ヒドロキシル、OC(O)CF-OCHPh、-NHCO-(C~C)アルキル、COOH、-C(O)Ph、C(O)O-(C~C)アルキル、C(O)H、-C(O)NH又はNO
mは、1~4の整数であり、
nは、1~4の整数である)の化合物、
又は薬学的に許容される塩、水和物、多形若しくは異性体を有する製剤を、炎症の治療を必要とする対象に投与することによって、当該対象において炎症を治療する方法を包含する。
本発明はまた、治療有効量の式XIV:
(式中、R及びRは、独立して、水素、(C~C)アルキル、ハロ(C~C)アルキル、O-(C~C)アルキル、O-(C~C)ハロアルキル、(C~C)アルキルアミノ、アミノ(C~C)アルキル、F、Cl、Br、I、CN、-CHCN、NH、ヒドロキシル、OC(O)CF-OCHPh、-NHCO-(C~C)アルキル、COOH、-C(O)Ph、C(O)O-(C~C)アルキル、C(O)H、-C(O)NH又はNOであり、
及びRは、独立して水素、(C~C)アルキル、ハロ(C~C)アルキル、O-(C~C)アルキル、O-(C~C)ハロアルキル(C~C)アルキルアミノ、アミノ(C~C)アルキル、F、Cl、Br、I、CN、-CHCN、NH、ヒドロキシル、OC(O)CF-OCHPh、-NHCOアルキル、COOH、-C(O)Ph、C(O)O-(C~C)アルキル、C(O)H、-C(O)NH又はNOであり、mは、1~4の整数であり、
nは、1~4の整数である)の化合物、
又はその薬学的に許容される塩、水和物、多形若しくは異性体を有する製剤を、炎症の治療を必要とする対象に投与することによって、当該対象において炎症を治療する方法を包含する。
式XIVの化合物の非限定的な例は、以下から選択される:(2-フェニル-1H-イミダゾール-4-イル)(3,4,5-トリメトキシフェニル)メタノン(12aa)、(4-フルオロフェニル)(2-フェニル-1H-イミダゾール-4-イル)メタノン(12af)、(2-(4-フルオロフェニル)-1H-イミダゾール-4-イル)(3,4,5-トリメトキシフェニル)メタノン(12ba)、(2-(4-メトキシフェニル)-1H-イミダゾール-4-イル)(3,4,5-トリメトキシフェニル)メタノン(12ca)、(4-フルオロフェニル)(2-(4-メトキシフェニル)-1H-イミダゾール-4-イル)メタノン(12cb)、(2-(p-トリル)-1H-イミダゾール-4-イル)(3,4,5-トリメトキシフェニル)メタノン(12da)、(4-フルオロフェニル)(2-(p-トリル)-1H-イミダゾール-4-イル)メタノン(12db)、(4-ヒドロキシ-3,5-ジメトキシフェニル)(2-(p-トリル)-1H-イミダゾール-4-イル)メタノン(12dc)、(2-(4-クロロフェニル)-1H-イミダゾール-4-イル)(3,4,5-トリメトキシフェニル)メタノン(12fa)、(2-(4-クロロフェニル)-1H-イミダゾール-4-イル)(4-フルオロフェニル)メタノン(12fb)、(2-(4-クロロフェニル)-1H-イミダゾール-4-イル)(4-ヒドロキシ-3,5-ジメトキシフェニル)メタノン(12fc)、(2-(4-(ジメチルアミノ)フェニル)-1H-イミダゾール-4-イル)(3,4,5-トリメトキシフェニル)メタノン(12ga)、(2-(4-(ジメチルアミノ)フェニル)-1H-イミダゾール-4-イル)(4-フルオロフェニル)メタノン(12gb)、(2-(3,4-ジメトキシフェニル)-1H-イミダゾール-4-イル)(3,4,5-トリメトキシフェニル)メタノン(12ha)、(2-(4-(ベンジルオキシ)フェニル)-1H-イミダゾール-4-イル)(4-フルオロフェニル)メタノン(12jb)、(2-(4-ブロモフェニル)-1H-イミダゾール-4-イル)(3,4,5-トリメトキシフェニル)メタノン(121a)、2-(4-(トリフルオロメチル)フェニル)-1H-イミダゾール-4-イル)(3,4,5-(トリメトキシフェニル)メタノン(12pa)。
本発明はまた、治療有効量の式XIVa:
(式中、R及びRは、独立して、水素、(C~C)アルキル、ハロ(C~C)アルキル、O-(C~C)アルキル、O-(C~C)ハロアルキル、(C~C)アルキルアミノ、アミノ(C~C)アルキル、F、Cl、Br、I、CN、-CHCN、NH、ヒドロキシル、OC(O)CF、-OCHPh、-NHCO-(C~C)アルキル、COOH、-C(O)Ph、C(O)O-(C~C)アルキル、C(O)H、-C(O)NH又はNOであり、
及びRは、独立して、水素、(C~C)アルキル、ハロ(C~C)アルキル、O-(C~C)アルキル、O-(C~C)ハロアルキル、(C~C)アルキルアミノ、アミノ(C~C)アルキル、F、Cl、Br、I、CN、-CHCN、NH、ヒドロキシル、OC(O)CF、-OCHPh、-NHCO-(C~C)アルキル、COOH、-C(O)Ph、C(O)O-(C~C)アルキル、C(O)H、-C(O)NH又はNOであり、
は、H、直鎖又は分岐鎖、アルキル、アリール、CHPh、ベンジル、ハロアルキル、アミノアルキル、OCHPh、SO-アリール、-(C=O)-アリール又はOHであり、水素、ヒドロキシル、脂肪族直鎖又は分岐鎖C~C10ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、アリールオキシ、ニトロ、シアノ、アルキル-CN、ハロ(例えば、F、Cl、Br、I)、ハロアルキル、ジハロアルキル、トリハロアルキル、COOH、C(O)Ph、C(O)-アルキル、C(O)O-アルキル、C(O)H、C(O)NH、-OC(O)CF、OCHPh、アミノ、アミノアルキル、アルキルアミノ、メシルアミノ、ジアルキルアミノ、アリールアミノ、アミド、NHC(O)-アルキル、尿素、アルキル-尿素、アルキルアミド(例えば、アセトアミド)、ハロアルキルアミド、アリールアミド、アリール、及びC~Cシクロアルキル、アリールアルキル、及びこれらの組み合わせのうちの少なくとも1つで任意選択的に置換され、
mは、1~4の整数であり、
nは、1~4の整数である)の化合物、
又はその薬学的に許容される塩、水和物、多形若しくは異性体を有する製剤を、炎症の治療を必要とする対象に投与することによって、当該対象において炎症を治療する方法を包含する。
式XIVaの化合物の非限定的な例は、以下から選択される:(4-フルオロフェニル)(2-フェニル-1-(フェニルスルホニル)-1H-イミダゾール-4-イル)メタノン(11af)、(4-フルオロフェニル)(2-(4-メトキシフェニル)-1-(フェニルスルホニル)-1H-イミダゾール-4-イル)メタノン(11cb)、(4-フルオロフェニル)(1-(フェニルスルホニル)-2-(p-トリル)-1H-(イミダゾール-4-イル)メタノン(11db)、2-(4-クロロフェニル)-1-(フェニルスルホニル)-1H-イミダゾール-4-イル)(4-フルオロフェニル)メタノン(11fb)、2-(4-(ジメチルアミノ)フェニル)-1-(フェニルスルホニル)-1H-イミダゾール-4-イル)(3,4,5-トリメトキシフェニル)メタノン(11ga)、2-(4-(ジメチルアミノ)フェニル)-1-(フェニルスルホニル)-1H-イミダゾール-4-イル)(4-フルオロフェニル)メタノン(11gb)、(2-(3,4-ジメトキシフェニル)-1-(フェニルスルホニル)-1H-イミダゾール-4-イル)(3,4,5-トリメトキシフェニル)メタノン(11ha)、(2-(4-(ベンジルオキシ)フェニル)-1-(フェニルスルホニル)-1H-イミダゾール-4-イル)(4-フルオロフェニル)メタノン(11jb)、(2-(4-(ジメチルアミノ)フェニル)-1-(4-メトキシフェニル)スルホニル)-1H-イミダゾール-4-イル)(4-フルオロフェニル)メタノン(12gba)、(1-ベンジル-2-(p-トリル)-1H-イミダゾール-4-イル)(3,4,5-トリメトキシフェニル)メタノン(12daa)、(1-メチル-2-(p-トリル)-1H-イミダゾール-4-イル)(3,4,5-トリメトキシフェニル)メタノン(12dab)、(4-フルオロフェニル)(2-(4-メトキシフェニル)-1-メチル-1H-イミダゾール-4-イル)メタノン(12cba)。
本発明はまた、治療有効量の式XV:
(式中R及びRは、独立して、水素、(C~C)アルキル、ハロ(C~C)アルキル、O-(C~C)アルキル、O-(C~C)ハロアルキル、(C~C)アルキルアミノ、アミノ(C~C)アルキル、F、Cl、Br、I、CN、-CHCN、NH、ヒドロキシル、OC(O)CF、-OCHPh、-NHCO-(C~C)アルキル、COOH、-C(O)Ph、C(O)O-(C~C)アルキル、C(O)H、-C(O)NH又はNOであり、
nは、1~4である)の化合物、又はその薬学的に許容される塩、水和物、多形若しくは異性体を有する製剤を、炎症の治療を必要とする対象に投与することによって、当該対象において炎症を治療する方法を包含する。
式XVの化合物の非限定的な例は、以下から選択される:(2-フェニル-1H-イミダゾール-4-イル)(3,4,5-トリメトキシフェニル)メタノン(12aa)、(2-(4-フルオロフェニル)-1H-イミダゾール-4-イル)(3,4,5-トリメトキシフェニル)メタノン、(12ba)、(2-(4-メトキシフェニル)-1H-イミダゾール-4-イル)(3,4,5-トリメトキシフェニル)メタノン、(12ca)(2-(p-トリル)-1H-イミダゾール-4-イル)(3,4,5-トリメトキシフェニル)メタノン、(12da)、(3,4,5-トリメトキシフェニル)(2-(3,4,5-トリメトキシフェニル)-1H-イミダゾール-4-イル)メタノン、(12ea)(2-(4-クロロフェニル)-1H-イミダゾール-4-イル)(3,4,5-トリメトキシフェニル)メタノン、(12fa)(2-(4-(ジメチルアミノ)フェニル)-1H-イミダゾール-4-イル)(3,4,5-トリメトキシフェニル)メタノン、(12ga)(2-(3,4-ジメトキシフェニル)-1H-イミダゾール-4-イル)(3,4,5-トリメトキシフェニル)メタノン、(12ha)(2-(2-(トリフルオロメチル)フェニル)-1H-イミダゾール-4-イル)(3,4,5-トリメトキシフェニル)メタノン(12ia)(2-(4-(ベンジルオキシ)フェニル)-1H-イミダゾール-4-イル)(3,4,5-トリメトキシフェニル)メタノン、(12ja)(2-(4-ヒドロキシフェニル)-1H-イミダゾール-4-イル)(3,4,5-トリメトキシフェニル)メタノン、(12ka)(2-(4-ブロモフェニル)-1H-イミダゾール-4-イル)(3,4,5-トリメトキシフェニル)メタノン、(121a)及び2-(4-(トリフルオロメチル)フェニル)-1H-イミダゾール-4-イル)(3,4,5-トリメトキシフェニル)メタノン、(12pa)。
本発明はまた、治療有効量の、式XVI:
(式中R及びRは、独立して、水素、(C~C)アルキル、ハロ(C~C)アルキル、O-(C~C)アルキル、O-(C~C)ハロアルキル、(C~C)アルキルアミノ、アミノ(C~C)アルキル、F、Cl、Br、I、CN、-CHCN、NH、ヒドロキシル、OC(O)CF、-OCHPh、-NHCO-(C~C)アルキル、COOH、-C(O)Ph、C(O)O-(C~C)アルキル、C(O)H、-C(O)NH又はNOであり、
は、I、Br、Cl、又はFであり、
nは、1~4である)の化合物、又は薬学的に許容される塩、水和物、多形若しくは異性体を有する製剤を、炎症の治療を必要とする対象に投与することによって、当該対象において炎症を治療する方法を包含する。
式XVIの化合物の非限定的な例は、以下から選択される:(4-フルオロフェニル)(2-フェニル-1H-イミダゾール-4-イル)メタン(12af)、(4-フルオロフェニル)(2-(4-メトキシフェニル)-1H-イミダゾール-4-イル)メタノン(12cb)、(4-フルオロフェニル)(2-(p-トリル)-1H-イミダゾール-4-イル)メタノン(12db)、4-フルオロフェニル)(2-(3,4,5-トリメトキシフェニル)-1H-イミダゾール-4-イル)メタノン(12eb)、(2-(4-クロロフェニル)-1H-イミダゾール-4-イル)(4-フルオロフェニル)メタノン(12fb)、(2-(4-(ジメチルアミノ)フェニル)-1H-イミダゾール-4-イル)(4-フルオロフェニル)メタノン(12gb)、(2-(4-(ベンジルオキシ)フェニル)-1H-イミダゾール-4-イル)(4-フルオロフェニル)メタノン(12jb)。
本発明はまた、治療有効量の式XVII:
(式中、Rは、H、O-(C~C)アルキル、I、Br、Cl、F(C~C)アルキル、ハロ(C~C)アルキル、アミノ(C~C)アルキル、OCHPh、OH、CN、NO、-NHCO-(C~C)アルキル、COOH、C(O)O-(C~C)アルキル又はC(O)Hであり、
式中、R及びRは、独立して、H、O-アルキル、I、Br、Cl、F、(C~C)アルキル、ハロ(C~C)アルキル、アミノ(C~C)アルキル、OCHPh、OH、CN、NO、-NHCO-(C1~C)アルキル、COOH、C(O)O-(C~C)アルキル又はC(O)Hであり、
mは、1~4である)の化合物、方法、又はその薬学的に許容される塩、水和物、多形若しくは異性体を有する製剤を、炎症の治療を必要とする対象に投与することによって、当該対象において炎症を治療する方法を包含する。
式XVIIの化合物の非限定的な例は、以下から選択される:(2-(4-フルオロフェニル)-1H-イミダゾール-4-イル)(3,4,5-トリメトキシフェニル)メタノン(12ba)、(2-(4-メトキシフェニル)-1H-イミダゾル-4-イル)(3,4,5-トリメトキシフェニル)メタノン(12ca)、(4-フルオロフェニル)(2-(4-メトキシフェニル)-1H-イミダゾール-4-イル)メタン(12cb)、(2-(p-トリル)-1H-イミダゾール-4-イル)(3,4,5-トリメトキシフェニル)メタン(12da)、(4-フルオロフェニル)(2-(p-トリル)-1H-イミダゾール-4-イル)メタノン(12db)、(4-ヒドロキシ-3,5-ジメトキシフェニル)(2-(p-トリル)-1H-イミダゾール-4-イル)メタノン(12dc)、(2-(4-クロロフェニル)-1H-イミダゾール-4-イル)(3,4,5-トリメトキシフェニル)メタノン(12fa)、(2-(4-クロロフェニル)-1H-イミダゾール-4-イル)(4-フルオロフェニル)メタノン(12fb)、(2-(4-クロロフェニル)-1H-イミダゾール-4-イル)(3,4,5-トリヒドロキシフェニル)メタノン(13fa)、(2-(4-(ジメチルアミノ)フェニル)-1H-イミダゾール-4-イル)(3,4,5-トリメトキシフェニル)メタノン(12ga)、(2-(4-(ジメチルアミノ)フェニル)-1H-イミダゾール-4-イル)(4-フルオロフェニル)メタノン(12gb)、(2-(4-(ベンジルオキシ)フェニル)-1H-イミダゾール-4-イル)(4-フルオロフェニル)メタノン(12jb)、(2-(4-ヒドロキシフェニル)-1H-イミダゾール-4-イル)(3,4,5-トリメトキシフェニル)メタノン(12ka)、(2-(4-ブロモフェニル-1H-イミダゾール-4-イル)(3,4,5-トリメトキシフェニル)メタノン(12la)、及び2-(4-(トリフルオロメチル)フェニル)-1H-イミダゾール-4-イル)(3,4,5-トリメトキシフェニル)メタノン(12pa)。
本発明はまた、式12fbの構造によって表される、治療有効量の式XVIIの化合物の治療有効量を有する製剤を、炎症の治療を必要とする対象に投与することによって、当該対象において、炎症を治療する方法を包含する。
本発明はまた、式12cbの構造によって表される、治療有効量の式XVIIの化合物を有する製剤を、炎症の治療を必要とする対象に投与することによって、当該対象において、炎症を治療する方法を包含する。
化合物の非限定的な例は、(4-メトキシフェニル)(2-フェニル-1H-イミダゾール-1-イル)メタノン(12aba)、(2-フェニル-1H-イミダゾール-1-イル)(3,4,5-トリメトキシフェニル)メタノン(12aaa)、2-フェニル-1-(フェニルスルホニル)-1H-イミダゾール(10a)、2-(4-ニトロフェニル)-1-(フェニルスルホニル)-1H-イミダゾール(10x)、2-(4-(ベンジルオキシ)フェニル)-1-(フェニルスルホニル)-1H-イミダゾール(10j)から選択される。
本発明はまた、治療有効量の、式XIX:
(式中、
Wは、C=O、C=S、SO、S=Oであり、
、R及びRは、独立して、水素、(C~C)アルキル、ハロ(C~C)アルキル、O-(C~C)アルキル、O-(C~C)ハロアルキル、(C~C)アルキルアミノ、アミノ(C~C)アルキル、F、Cl、Br、I、CN、-CHCN、NH、ヒドロキシル、OC(O)CF-OCHPh、-NHCO-(C~C)アルキル、COOH、-C(O)Ph、C(O)O-(C~C)アルキル、C(O)H、-C(O)NH又はNOであり、
、R及びRは、独立して、水素、(C~C)アルキル、ハロ(C~C)アルキル、O-(C~C)アルキル、O-(C~C)ハロアルキル(C~C)アルキルアミノ、アミノ(C~C)アルキル、F、Cl、Br、I、CN、-CHCN、NH、ヒドロキシル、OC(O)CF-OCHPh、-NHCO-(C~C)アルキル、COOH、-C(O)Ph、C(O)O-(C~C)アルキル、C(O)H、-C(O)NH又はNOであり、
mは、1~4であり、
nは、1~4であり、
qは、1~4である)の化合物、
又はその薬学的に許容される塩、水和物、多形若しくは異性体を有する製剤を、炎症の治療を必要とする対象に投与することによって、当該対象において炎症を治療する方法を包含する。
式XIXの化合物の非限定的な例は、以下から選択される:2-(4-(ジメチルアミノ)フェニル)-1-(4-メトキシフェニル)スルホニル)-1H-イミダゾール-4-イル)(3,4,5-トリメトキシフェニル)メタノン(11gaa)、(2-(4-ブロモフェニル)-1-(フェニルスルホニル)-1H-イミダゾール-4-イル)(3,4,5-トリメトキシフェニル)メタノン(11la)、(4-フルオロフェニル)(2-(4-メトキシフェニル)-1-(フェニルスルホニル)-1H-イミダゾール-4-イル)メタノン(11cb)、(2-(4-クロロフェニル)-1-(フェニルスルホニル)-1H-イミダゾール-4-イル)(4-フルオロフェニル)メタノン(11fb)、(4-フルオロフェニル)(2-フェニル-1(フェニルスルホニル)-1H-イミダゾール-4-イル)メタノン(11af)(4-フルオロフェニル)(1-(フェニルスルホニル)-2-(p-トリル)-1H-イミダゾール-4-イル)メタノン(11db)、(2-(4-(ジメチルアミノ)フェニル)-1-(フェニルスルホニル)-1H-イミダゾール-4-イル)(3,4,5-トリメトキシフェニル)メタノン(11ga)、(2-(4-(ジメチルアミノ)フェニル)-1-(フェニルスルホニル)-1H-イミダゾール-4-イル)(4-フルオロフェニル)メタノン(11gb)、(2-(3,4-ジメトキシフェニル)-1-(フェニルスルホニル)-1H-イミダゾール-4-イル)(3,4,5-トリメトキシフェニル)メタノン(11ha)、(2-(4-(ベンジルオキシ)フェニル)-1-(フェニルスルホニル)-1H-イミダゾール-4-イル)(4-フルオロフェニル)メタノン(11jb)、(2-(4-(ジメチルアミノ)フェニル)-1-(4-メトキシフェニル)スルホニル)-1H~iミダゾル-4-イル)(4-フルオロフェニル)メタノン(12gba)。
本発明はまた、式11cbの構造によって表される、治療有効量の式XIXの化合物を有する製剤を、炎症の治療を必要とする対象に投与することによって、当該対象において、炎症を治療する方法を包含する。
本発明はまた、式11fbの構造によって表される、治療有効量の式XIXの化合物を有する製剤を、炎症の治療を必要とする対象に投与することによって、当該対象において、炎症を治療する方法を包含する。
本発明はまた、治療有効量の、式XX:
(式中、
は、独立して、水素、(C~C)アルキル、ハロ(C~C)アルキル、O-(C~C)アルキル、O-(C~C)ハロアルキル(C~C)アルキルアミノ、アミノ(C~C)アルキル、F、Cl、Br、I、CN、-CHCN、NH、ヒドロキシル、OC(O)CF-OCHPh、-NHCO-(C~C)アルキル、COOH、-C(O)Ph、C(O)O-(C~C)アルキル、C(O)H、-C(O)NH又はNOである)の化合物、又はその薬学的に許容される塩、水和物、多形若しくは異性体を有する製剤を、炎症の治療を必要とする対象に投与することによって、当該対象において炎症を治療する方法を包含する。
式XXの化合物の非限定的な例は、以下から選択される:(2-フェニル-1H-イミダゾール-4-イル)(3,4,5-トリメトキシフェニル)メタノン(12aa)、(2-(4-フルオロフェニル)-1H-イミダゾ-ル-4-イル(3,4,5)-トリメトキシフェニル)メタノン、(12ba)(2-(4-メトキシフェニル)-1H-イミダゾール-4-イル)(3,4,5-トリメトキシフェニル)メタノン、(12ca)(2-(p-トリル)-1H-イミダゾール-4-イル)(3,4,5-トリメトキシフェニル)メタノン、(12da)(2-(4-クロロフェニル)-1H-イミダゾール-4-イル)(3,4,5-トリメトキシフェニル)メタノン(12fa)、(2-(4-(ジメチルアミノ)フェニル)-1H-イミダゾール-4-イル)(3,4,5-トリメトキシフェニル)メタノン(12ga)、(2-(2-(トリフルオロメチル)フェニル)-1H-イミダゾール-4-イル)(3,4,5-トリメトキシフェニル)メタノン(12ia)、(2-(4-(ベンジルオキシ)フェニル)-1H-イミダゾール-4-イル)(3,4,5-トリメトキシフェニル)メタノン(12ja)、(2-(4-ヒドロキシフェニル)-1H-イミダゾール-4-イル)(3,4,5-トリメトキシフェニル)メタノン(12ka)、(2-(4-ブロモフェニル)-1H-イミダゾール-4-イル)(3,4,5-トリメトキシフェニル)メタノン(12la)、(2-(4-(トリフルオロメチル)フェニル)-1H-イミダゾール-4-イル)(3,4,5-トリメトキシフェニル)メタノン(12pa)。
本発明はまた、式12daの構造によって表される、治療有効量の式XXの化合物を有する製剤を、炎症の治療を必要とする対象に投与することによって、当該対象において、炎症を治療する方法を包含する。
本発明はまた、式12faの構造によって表される、治療有効量の式XXの化合物を有する製剤を、炎症の治療を必要とする対象に投与することによって、当該対象において、炎症を治療する方法を包含する。
本発明はまた、治療有効量の式XXI:
(式中、
Aは、インドリルであり、(C~C)アルキル、ハロ(C~C)アルキル、O-(C~C)アルキル、O-(C~C)ハロアルキル、(C~C)アルキルアミノ、アミノ(C~C)アルキル、F、Cl、Br、I、CN、-CHCN、NH、ヒドロキシル、OC(O)CF、-OCHPh、-NHCO-(C~C)アルキル、COOH、-C(O)Ph、C(O)O-(C~C)アルキル、C(O)H、-C(O)NH又はNOのうちの少なくとも1つで任意選択的に置換され、
Qは、NHであり、
及びRは、独立して、水素、(C~C)アルキル、ハロ(C~C)アルキル、O-(C~C)アルキル、O-(C~C)ハロアルキル、(C~C)アルキルアミノ、アミノ(C~C)アルキル、F、Cl、Br、I、CN、-CHCN、NH、ヒドロキシル、OC(O)CF、-OCHPh、-NHCO-(C~C)アルキル、COOH、-C(O)Ph、C(O)O-(C~C)アルキル、C(O)H、-C(O)NH又はNOであり、mは1-4である)の化合物、又はその薬学的に許容される塩、水和物、多形若しくは異性体を有する製剤を、炎症の治療を必要とする対象に投与することによって、当該対象において炎症を治療する方法を包含する。
炎症を治療する方法の一実施形態では、式XXIの化合物のA環は、置換5-インドリルである。別の実施形態では、置換は-(C=O)-アリールである。別の実施形態では、アリールは、3,4,5-(OCH-Phである。別の実施形態では、式XXIの化合物のA環は、3-インドリルである。別の実施形態では、式XXIの化合物のA環は、5-インドリルである。別の実施形態では、式XXIの化合物のA環は、2-インドリルである。式XXIの化合物の非限定的な例は、以下から選択される:(5-(4-(3,4,5-トリメトキシベンゾイル)-1H-イミダゾール-2-イル)-1H-インド-ル-2-イル)(3,4,5-トリメトキシフェニル)メタノン(15xaa)、1-(フェニルスルホニル)-2-(1-(フェニルスルホニル)-2-(3,4,5-トリメトキシベンゾイル)-1H-インドール-5-イル)-1H-イミダゾール-4-イル)(3,4,5-トリメトキシフェニル)メタノン(16xaa)、2-(1H-インドール-3-イル)-1H-イミダゾール-4-イル)(3,4,5-トリメトキシフェニル)メタノン(17ya)、2-(1H-インドール-2-イル)チアゾール-4-イル)(3,4,5-トリメトキシフェニル)メタノン(62a)、及び(2-(1H-インドール-5-イル)チアゾール-4-イル)(3,4,5-トリメトキシフェニル)メタノン(66a)。
本発明の炎症を治療する特に好ましい方法は、2-(1H-インドール-1-イル)-1H-イミダゾール-4-イル)(3,4,5-トリメトキシフェニル)メタノン、2-(1H-インドール-2-イル)-1H-イミダゾール-4-イル)(3,4,5-トリメトキシフェニル)メタノン、2-(1H-インドール-3-イル)-1H-イミダゾール-4-イル)(3,4,5-トリメトキシフェニル)メタノン(17ya)、2-(1H-インドール-4-イル)-1H-イミダゾール-4-イル)(3,4,5-トリメトキシフェニル)メタノン、2-(1H-インドール-5-イル)-1H-イミダゾール-4-イル)(3,4,5-トリメトキシフェニル)メタノン、2-(1H-インドール-6-イル)-1H-イミダゾール-4-イル)(3,4,5-トリメトキシフェニル)メタノン、又は2-(1H-インドール-7-イル)-1H-イミダゾール-4-イル)(3,4,5-トリメトキシフェニル)メタノンを含む式XXIのうちの少なくとも1つの化合物を使用する。
本発明はまた、治療有効量の式XXIa:
(式中、
Wは、C=O、C=S、S0、又はS=Oであり、
Aは、インドリルであり、(C~C)アルキル、ハロ(C~C)アルキル、O-(C~C)アルキル、O-(C~C)ハロアルキル、(C~C)アルキルアミノ、アミノ(C~C)アルキル、F、Cl、Br、I、CN、-CHCN、NH、ヒドロキシル、OC(O)CF、-OCHPh、-NHCO-(C~C)アルキル、COOH、-C(O)Ph、C(O)O-(C~C)アルキル、C(O)H、-C(O)NH又はNOのうちの少なくとも1つで任意選択的に置換され、
及びRは、独立して、水素、(C~C)アルキル、ハロ(C~C)アルキル、O-(C~C)アルキル、O-(C~C)ハロアルキル、(C~C)アルキルアミノ、アミノ(C~C)アルキル、F、Cl、Br、I、CN、-CHCN、NH、ヒドロキシル、OC(O)CF、-OCHPh、-NHCO-(C~C)アルキル、COOH、-C(O)Ph、C(O)O-(C~C)アルキル、C(O)H、-C(O)NH又はNOであり、
及びRは、独立して、水素、(C~C)アルキル、ハロ(C~C)アルキル、O-(C~C)アルキル、O-(C~C)ハロアルキル、(C~C)アルキルアミノ、アミノ(C~C)アルキル、F、Cl、Br、I、CN、-CHCN、NH、ヒドロキシル、OC(O)CF、-OCHPh、-NHCO-(C~C)アルキル、COOH、-C(O)Ph、C(O)O-(C~C)アルキル、C(O)H、-C(O)NH又はNOであり、
mは、1~4であり、
qは、1~4である)の化合物、又はその薬学的に許容される塩、水和物、多形若しくは異性体を有する製剤を、炎症の治療を必要とする対象に投与することによって、当該対象において炎症を治療する方法を包含する。
式XXIaの化合物の非限定的な例は、以下から選択される:(1-(フェニルスルホニル)-2-(1-(フェニルスルホニル)-2-(3,4,5-トリメトキシベンゾイル)-1H-インドール-5-イル)-1H-イミダゾール-4-イル)(3,4,5-トリメトキシフェニル)メタノン(16xaa)、(1-(フェニルスルホニル)-2-(1-(フェニルスルホニル)-1H-インドール-3-イル-1H-イミダゾール-4-イル)(3,4,5-トリメトキシフェニル)メタノン(17yaa)。
本発明はまた、治療有効量の式ΧΧII:
(式中、
Aは、インドリルであり、(C~C)アルキル、ハロ(C~C)アルキル、O-(C~C)アルキル、O-(C~C)ハロアルキル、(C~C)アルキルアミノ、アミノ(C~C)アルキル、F、Cl、Br、I、CN、-CHCN、NH、ヒドロキシル、OC(O)CF、-OCHPh、-NHCO-(C~C)アルキル、COOH、-C(O)Ph、C(O)O-(C~C)アルキル、C(O)H、-C(O)NH又はNOのうちの少なくとも1つで任意選択的に置換される)の化合物、又はその薬学的に許容される塩、水和物、多形若しくは異性体を有する、炎症の治療を必要とする製剤を対象に投与することによって、当該対象において炎症を治療する方法を包含する。
炎症を処置する方法の一実施形態では、式XXIIの化合物のA環は、置換5-インドリルである。別の実施形態では、置換は、-(C=O)-アリールである。別の実施形態では、アリールは3,4,5-(OCH-Phである。別の実施形態では、式XXIIの化合物のA環は、3-インドリルである。式XXIIの化合物の非限定的な例は、以下から選択される:(5-(4-(3,4,5-トリメトキシベンゾイル)-1H-イミダゾール-2-イル)-1H-インドール-2-イル)(3,4,5-トリメトキシフェニル)メタノン(15xaa)、及び(2-(1H-インドール-3-イル)-1H-イミダゾール-4-イル)(3,4,5-トリメトキシフェニル)メタノン(17ya)。
本発明はまた、式17yaの構造によって表される、治療有効量の式XXI又はXXIIの化合物を有する製剤を、対象に投与することによって、炎症の治療を必要とする対象において、炎症を治療する方法を包含する。
本方法の一実施形態では、式XIII~XVIの化合物のR及びRは水素である。R及びRが水素である式XIII~XVIの化合物の非限定的な例は、(2-フェニル-1H-イミダゾール-4-イル)(3,4,5-トリメトキシフェニル)メタノン(12aa)、(4-メトキシフェニル)(2-フェニル-1H-イミダゾール-4-イル)メタノン(12ab)、(3-メトキシフェニル)(2-フェニル-1H-イミダゾール-4-イル)メタノン(12ac)、(3,5-ジメトキシフェニル)(2-フェニル-1H-イミダゾール-4-イル)メタノン(12ad)、(3,4-ジメトキシフェニル)(2-フェニル-1H-イミダゾール-4-イル)メタノン(12ae)、(4-フルオロフェニル)(2-フェニル-1H-イミダゾール-4-イル)メタノン(12af)、(3-フルオロフェニル)(2-フェニル-1H-イミダゾール-4-イル)メタノン(12ag)、(2-フェニル-1H-イミダゾール-4-イル)(p-トリル)メタノン(12ah)、及び(2-フェニル-1H-イミダゾール-4-イル)(m-トリル)メタノン(12ai)から選択される。
本方法の一実施形態では、本発明の化合物は、純粋な(E)-異性体である。別の実施形態では、本発明の化合物は、純粋な(Z)-異性体である。別の実施形態では、本発明の化合物は、(E)及び(Z)異性体の混合物である。一実施形態では、本発明の化合物は、純粋な(R)-異性体である。別の実施形態では、本発明の化合物は、純粋な(S)-異性体である。別の実施形態では、本発明の化合物は、(R)と(S)異性体との混合物である。
本発明の化合物はまた、実質的に当量の立体異性体を含有するラセミ混合物の形態で存在することもできる。別の実施形態では、本発明の化合物は、既知の手順を使用して調製又は別様に単離されて、その対応する立体異性体を実質的に含まない(すなわち、実質的に純粋な)立体異性体を得ることができる。本明細書で使用される場合、「実質的に純粋な」という用語は、立体異性体が1つの異性体において少なくとも約95%純粋であることを指す。あるいは、立体異性体の純度は、少なくとも約98%純粋、より好ましくは少なくとも約99%純粋であり得る。
本発明の化合物は、水和物の形態であることもでき、水和物は、化合物が、非共有結合分子間力によって結合された化学量論的又は非化学量論的量の水を更に含むことを意味する。
本発明は、本発明の方法において使用される化合物の「薬学的に許容される塩」を含み、これは本発明の化合物と酸又は塩基との反応によって産生されてもよい。
ある特定の化合物、特に酸性基又は塩基性基を有する化合物はまた、塩、好ましくは薬学的に許容される塩の形態であってもよい。本明細書で使用される場合、「薬学的に許容される塩」という用語は、生物学的又はその他の点で望ましくないものではない、遊離塩基又は遊離酸の生物学的有効性及び特性を保持する塩を指す。塩は、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸などの無機酸、及び酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、ピルビン酸、オキシル酸、マレイン酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、ケイ皮酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、サリチル酸、N-アセチルシステインなどの有機酸で形成される。他の塩は、当業者に既知であり、本発明に従って使用するために容易に適合することができる。
本発明の方法で使用される化合物のアミンの好適な薬学的に許容される塩は、無機酸又は有機酸から調製されてもよい。一実施形態では、アミンの無機塩の例は、硫酸水素塩、ホウ酸塩、臭化物、塩化物、ヘミ硫酸塩、臭化水素酸塩、塩化水素酸塩、2-ヒドロキシエチルスルホン酸塩(ヒドロキシエタンスルホン酸塩)、ヨウ素酸塩、ヨウ化物、イソチオン酸塩、硝酸塩、過硫酸塩、リン酸塩、硫酸塩、スルファミン酸塩、スルファニル酸塩、スルホン酸(アルキルスルホン酸塩、アリールスルホン酸塩、ハロゲン置換アルキルスルホン酸塩、ハロゲン置換アリールスルホン酸塩)、スルホン酸塩、及びチオシアン酸塩である。
一実施形態では、本発明の化合物の有機塩の例としては、脂肪族、脂環式、芳香族、芳香脂肪族、ヘテロ環式、カルボキシル、及びスルホンの種類の有機酸から選択されてもよく、その例は、酢酸塩、アルギニン、アスパラギン酸塩、アスコルビン酸塩、アジピン酸塩、アントラニル酸塩、アルゲン酸塩、アルカンカルボン酸塩、置換アルカンカルボン酸塩、アルギン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、安息香酸塩、硫酸水素塩、酪酸塩、炭酸水素塩、酒石酸水素塩、クエン酸塩、樟脳、カンファースルホン酸塩、シクロヘキシルスルファミン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、カルシウムエデト酸塩、カンシル酸塩、炭酸塩、クラブラン酸塩、ケイ皮酸塩、ジカルボン酸塩、ジグルコン酸塩、ドデシルスルホン酸塩、二塩酸塩、デカン酸塩、エナント酸塩、エタンスルホン酸塩、エデト酸塩、エジシル酸塩、エストール酸塩、エシル酸塩、フマル酸塩、ギ酸塩、フッ化物、ガラクツロン酸塩グルコン酸塩、グルタミン酸塩、グリコール酸塩、グルコレート、グルコヘプタン酸塩、グリセロリン酸塩、グルセプト酸塩、グリコリルアルサニル酸塩、グルタル酸塩、グルタミン酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、ヒドロキシマレイン酸塩、ヒドロキシカルボン酸、ヘキシルレゾルシン酸塩、ヒドロキシ安息香酸塩、ヒドロキシナフトエ酸塩、フッ化水素酸塩、乳酸塩、ラクトビオン酸塩、ラウリン酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、メチレンビス(ベータ-オキシナフトエート)、マロン酸塩、マンデル酸塩、メシル酸塩、メタンスルホン酸塩、臭化メチル、硝酸メチル、メタンスルホン酸塩、マレイン酸一カリウム、ムチン酸塩、モノカルボン酸塩、硝酸塩、ナフタレンスルホン酸塩、2-ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、ナプシル酸塩、N-メチルグルカミン、シュウ酸塩、オクタン酸塩、オレイン酸塩、パモ酸塩、フェニル酢酸塩、ピクリン酸塩、フェニル安息香酸塩、ピバル酸塩、プロピオン酸塩、フタル酸塩、フェニル酢酸塩、ペクチン酸塩、フェニルプロピオン酸塩、パルミチン酸塩、パントテン酸塩、ポリガラクツロン酸塩、ピルビン酸塩、キナ酸塩、サリチル酸塩、コハク酸塩、ステアリン酸塩、スルファニル酸塩、塩基性酢酸塩、酒石酸塩、テオフィリン酢酸塩、p-トルエンスルホン酸塩(トシル酸塩)、トリフルオロ酢酸塩、テレフタル酸塩、タンニン酸塩、テオクル酸塩、トリハロ酢酸塩、トリエチオジド、トリカルボン酸塩、ウンデカン酸塩、及び吉草酸塩が挙げられる。
カルボン酸又はヒドロキシルの無機塩の例としては、アンモニウム、リチウム、ナトリウム、カリウム、セシウムを含むアルカリ金属、カルシウム、マグネシウム、アルミニウムを含むアルカリ土類金属、亜鉛、バリウム、コリン、第4級アンモニウムから選択され得る。
カルボン酸又はヒドロキシルの有機塩の例は、アルギニン、脂肪族有機アミン、脂環式有機アミン、芳香族有機アミン、ベンザチン、t-ブチルアミン、ベタミン(N-ベンジルフェネチルアミン)、ジシクロヘキシルアミン、ジメチルアミン、ジエタノールアミン、エタノールアミン、エチレンジアミン、ヒドラバミン、イミダゾール、リシン、メチルアミン、メグラミン、N-メチル-D-グルカミン、N,N’-ジベンジルエチレンジアミン、ニコチンアミド、有機アミン、オルニチン、ピリジン、ピコリン、ピペラジン、プロカイン、トリス(ヒドロキシメチル)メチルアミン、トリエチルアミン、トリエタノールアミン、トリメチルアミン、トロメタミンを含む有機アミン、及び尿素から選択されてもよい。
典型的な塩としては、限定されないが、フッ化水素酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、ホウ酸塩、硝酸塩、過塩素酸塩、リン酸塩、硫酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、マレイン酸塩、リンゴ酸塩、又はメシル酸塩が挙げられる。好ましい塩としては、フッ化水素酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、マレイン酸塩、又はメシル酸塩が挙げられる。より好ましい塩としては、塩酸塩、酢酸塩、又はマレイン酸塩が挙げられる。
塩は、塩が不溶性である溶媒若しくは培地中で、又は水などの溶媒中で、真空下で、又は凍結乾燥によって、又は既存の塩のイオンを別のイオン若しくは適切なイオン交換樹脂と交換することによって除去される、遊離塩基又は遊離酸形態の生成物を1当量以上の適切な酸又は塩基と反応させることなどの従来の手段によって形成され得る。
本発明の方法において使用される化合物は、米国特許第8,592,465号、同第8,822,513号、同第9,029,408号、同第9,334,242号、同第9,447,049号、及び同第10,301,285号並びに米国特許出願公開第2020/24270号に記載された方法を使用して合成された(これらは、参照により本明細書に組み込まれる)。
医薬組成物
本発明の方法は、薬学的に許容される担体及び本明細書に記載の少なくとも1つの化合物を含む医薬組成物の投与を含む。典型的には、医薬組成物は、化合物又はその薬学的に許容される塩、及び少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤を含んでもよい。「薬学的に許容される賦形剤」という用語は、任意の適切なアジュバント、担体、賦形剤、香味剤、又は安定剤を指し、固体又は液体形態のいずれかの医薬製剤において使用することができる。このような形態としては、錠剤、カプセル剤、散剤、液剤、懸濁剤又は乳剤が挙げられるが、これらに限定されない。
本方法で使用される化合物の量及び病態を治療するための投与レジメンは、年齢、体重、性別、対象の病状、病気の種類、病気の重症度、投与の経路と頻度、及び使用される特定の化合物を含む様々な因子に依存する。したがって、投与レジメンは広範に変化し得るが、標準的な方法を使用して日常的に決定することができる。
典型的には、組成物は、アジュバント、担体、及び/又は賦形剤とともに、少なくとも1つの化合物の重量により約0.01~99重量パーセント、好ましくは約20~75パーセントの活性化合物を含有する。個々の必要性は異なる場合があるが、各構成成分の有効量の最適範囲の決定は、当該技術分野の範囲内である。典型的な1日投与量は、約2mg~約200mg又は約1mg~約100mgを含み、好ましい1日投与量は約4mg~約90mgを含み、最も好ましい投与量は約4mg~約80mgの化合物を含む。他の好ましい投与量は、約4mg~約45mg、又は9mg~約18mgの量の抗炎症性化合物を含む。あるいは、用量は、約0.01~150mg/kg体重、好ましくは約1mg~約100mg/kg体重、より好ましくは約2~50mg/kg体重が適切であり得る。1日用量は1日1~4回で投与できる。本発明の化合物の投与のための処置レジメンもまた、当業者によって容易に決定され得る。すなわち、投与頻度及び用量サイズは、好ましくは任意の副作用を最小限に抑えながら、ルーチン最適化によって確立され得る。
上記に列挙した用量よりも低い又は高い用量が必要とされ得る。任意の特定の被験体に対する特定の投薬量及び処置レジメンは、種々の因子(使用される特定の化合物の活性、年齢、体重、一般的健康状態、性別、食事、投与時間、排出速度、薬物の組み合わせ、疾患、状態又は症状の重篤度及び経過、疾患、状態又は症状に対する患者の素因、並びに処置する医師の判断が挙げられる)に依存する。
対象の状態が改善されると、必要に応じて、維持量の化合物、組成物又は製剤が投与され得る。その後、投与量若しくは投与頻度、又はその両方を、症状に応じて、症状が所望のレベルまで軽減されたときに改善された状態が保持されるレベルまで減少させることができる。しかしながら、対象は、疾患症状の任意の再発時に長期ベースで間欠的治療を必要とする場合がある。
本方法は、「追加の治療剤」、例えば、限定されないが、非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)、例えば、セレコキシブ、ジクロフェナク、ジフルニサル、エトドラク、エトリコキシブ、フェノプロフェン、フルルビプロフェン、イブプロフェン、インドメタシン、ケトプロフェン、ケトロラク、メフェナム酸、メロキシカム、ナブメトン、ナプロキセン、オキサプロジン、ピロキシカム、スリンダク、トルメチン等、Cox-2選択性薬剤、例えば、セレコキシブ、ロフェコキシブ及びバルデコキシブ、サリチル酸塩、例えば、アスピリンのようなアセチル化サリチル酸塩及び/又はサルサラートのような非アセチル化サリチル酸塩、また、解熱鎮痛剤、例えばアセトアミノフェンを含み得る。コルチコステロイド抗炎症剤(コルチコステロイド)、例えば、ベタメタゾン、デキサメタゾン、デフラザコート、フルドロコルチゾン、ヒドロコルチゾン及び誘導体、メチルプレドニゾン、プレドニゾロン、プレドニゾン、トリアムシノロン、アルクロメタゾン、ジプロピオン酸アルクロメタゾン、アムシノニド、ベクロメタゾン、ジプロピオン酸ベクロメタゾン、ブデゾニド、シクレソニド、クロベタゾール、クロベタゾールプロピオン酸エステル、クロコルトロン、ピバル酸クロコルトロン、デソニド、デソキシメタゾン、ジフロラゾン、ジフロラゾン酢酸エステル、フルニソリド、フルオシノロンアセトニド、フルオシノニド、フルオロメトロン、フルプレドニゾロン、フルランドレノリド、フルチカゾン、フルチカゾンプロピオネート、ハルシノニド、ハロベタゾール、ハロベタゾールプロピオネート、モメタゾン、モメタゾンフロエート、パラメサゾン、プレドニカルベート、トリアムシノロンアセトニドなど。生物学的抗炎症剤、例えば、アダリムマブ、セルトリズマブペゴル、エタナーセプト、ゴリムマブ、インフリキシマブを、並びに非TNFi剤、例えば、アバタセプト、アナキンラ、リツキシマブ、及びトシリズマブ。従来の疾患修飾性抗リウマチ薬、例えば、バリシチニブ、クロロキン、ヒドロキシクロロキン、レフルノミド、メトトレキサート、スルファサラジン、トファシチニブ。痛風を治療するための薬剤、例えば上に列挙したNSAID及びコルチコステロイド、コルヒチン結合部位阻害剤、例えばコルヒチンなど、キサンチンオキシダーゼ阻害剤、例えばアロプリノール及びフェブキソスタット等、尿酸排せつ薬、例えば、レシヌラド、プロベネシド、スルフィンピラゾン等。
本発明の方法は、炎症を治療するための他の抗炎症療法例えば、併用療法と併せて投与されてもよい。本発明の方法と組み合わせて使用することが企図される好適な薬剤は、非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)、例えば、セレコキシブ、ジクロフェナク、ジフルニサル、エトドラク、エトリコキシブ、フェノプロフェン、フルルビプロフェン、イブプロフェン、インドメタシン、ケトプロフェン、ケトロラク、メフェナム酸、メロキシカム、ナブメトン、ナプロキセン、オキサプロジン、ピロキシカム、スリンダク、トルメチン等、Cox-2選択性薬剤、例えば、セレコキシブ、ロフェコキシブ及びバルデコキシブ、サリチル酸塩、例えば、アスピリンのようなアセチル化サリチル酸塩及び/又はサルサラートのような非アセチル化サリチル酸塩、また、解熱鎮痛剤、例えば、アセトアミノフェンを含み得る。コルチコステロイド抗炎症剤(コルチコステロイド)、例えば、ベタメタゾン、デキサメタゾン、デフラザコート、フルドロコルチゾン、ヒドロコルチゾン及び誘導体、メチルプレドニゾン、プレドニゾロン、プレドニゾン、トリアムシノロン、アルクロメタゾン、ジプロピオン酸アルクロメタゾン、アムシノニド、ベクロメタゾン、ジプロピオン酸ベクロメタゾン、ブデゾニド、シクレソニド、クロベタゾール、クロベタゾールプロピオン酸エステル、クロコルトロン、ピバル酸クロコルトロン、デソニド、デソキシメタゾン、ジフロラゾン、ジフロラゾン酢酸エステル、フルニソリド、フルオシノロンアセトニド、フルオシノニド、フルオロメトロン、フルプレドニゾロン、フルランドレノリド、フルチカゾン、フルチカゾンプロピオネート、ハルシノニド、ハロベタゾール、ハロベタゾールプロピオネート、エタボン酸ロテプレドノール、モメタゾン、モメタゾンフロエート、パラメサゾン、プレドニカルベート、トリアムシノロンアセトニドなど。生物学的抗炎症剤、例えば、アダリムマブ、セルトリズマブペゴル、エタナーセプト、ゴリムマブ、インフリキシマブを含む腫瘍壊死因子阻害剤(TNFi)、並びに非TNFi剤、例えば、アバタセプト、アナキンラ、リツキシマブ、及びトシリズマブ。従来の疾患修飾性抗リウマチ薬、例えば、バリシチニブ、クロロキン、ヒドロキシクロロキン、レフルノミド、メトトレキサート、スルファサラジン、トファシチニブ等。痛風を治療するための薬剤、例えば上に列挙したNSAID及びコルチコステロイド、コルヒチン結合部位阻害剤、例えばコルヒチンなど、キサンチンオキシダーゼ阻害剤、例えばアロプリノール及びフェブキソスタット等、尿酸排せつ薬、例えば、レシヌラド、プロベネシド、スルフィンピラゾン等、及び尿酸分解促進剤、例えば、ペグロティカーゼ等。
炎症がウイルスによって引き起こされる場合、本方法は、抗ウイルス療法、例えば、ノイラミニダーゼ阻害剤、レムデシビル、ヒドロキシクロロキン、アジトロマイシン、又はヘマグルチニン阻害剤を含み得る。本方法に含まれる他の療法は、免疫系又は宿主細胞因子を調節する薬剤、例えばデキサメタゾン、コルチコステロイド、IL-6阻害剤、例えばトシリズマブ、インターフェロン、IL-1阻害剤、又はキナーゼ阻害剤、例えばバリシチニブを含み得る。本方法は、抗体療法、例えば、高力価COVID-19回復期血漿、IVIG、モノクローナル抗体療法、例えば、カシリビマブとイムデビマブとの併用、バムラニビマブ、又はバムラニビマブとエテセビマブとの併用を更に含み得る。本方法は、トシリズマブ又はバリシチニブを更に含み得る。本方法は、追加の療法、例えば、高力価COVID-19回復期血漿、IVIG、カシリビマブとイムデビマブとの併用、バムラニビマブ、又はバムラニビマブとエテセビマブとの併用を更に含み得る。本方法は、ファビピラビル、ロピナビル、リトナビル、レムデシビル、ヤヌスキナーゼ阻害剤、ヒドロキシクロロキン、アジスロマイシン、アマンタジン、リマンタジン、リバビリン、イドクスウリジン、トリフルリジン、ビダラビン、アシクロビル、ガンシクロビル、フォスカメット、ジドブジン、ジダノシン、ペラミビル、ザルシタビン、スタブジン、ファムシクロビル、オセルタミビル、ザナミビル、又はバラシクロビルのうちの少なくとも1つである第2の抗ウイルス療法を含み得る。本方法は、ビタミンC若しくはD、亜鉛、ファモチジン、イベルメクチン、又はアンジオテンシン変換酵素阻害剤(ACEI)若しくはアンジオテンシン受容体結合(ARB)剤のうちの少なくとも1つである第2の療法を含み得る。
固体単位剤形は、従来のタイプのものであり得る。固体形態は、化合物及び担体を含有する通常のゼラチンタイプなどのカプセルなどであり得る。担体には、滑沢剤及び不活性充填剤、例えば、ヒマシ油及び同様の物質、ラクトース、スクロース、又はコーンスターチが含まれるが、これらに限定されない。製剤は、アカシア、コーンスターチ、又はゼラチンなどの結合剤と組み合わせたラクトース、スクロース、又はコーンスターチなどの従来の錠剤ベース、コーンスターチ、ジャガイモデンプン、又はアルギン酸などの崩壊剤、及びステアリン酸又はステアリン酸マグネシウムなどの潤滑剤と錠剤化され得る。
錠剤、カプセル剤などは、トラガカントゴム、アカシア、コーンスターチ、又はゼラチンなどの結合剤;リン酸二カルシウムなどの賦形剤;コーンスターチ、ジャガイモデンプン、アルギン酸などの崩壊剤;ステアリン酸マグネシウムなどの滑沢剤;及びスクロース、ラクトース、又はサッカリンなどの甘味剤を包含し得る。投与単位形態がカプセルである場合、カプセルは、上記のタイプの材料に加えて、脂肪油などの液体担体を含有することができる。
本発明は、低温、室温、又は高温で、脂肪油、ヒマシ油、又は他の類似の油などの液体担体と混合して、錠剤、カプセル等を製造することができる。
コーティングとして、又は投与単位の物理的形態を変更するために、様々な他の材料が存在してもよい。例えば、錠剤は、シェラック、糖、又は両方でコーティングされ得る。シロップは、活性成分に加えて、甘味剤としてのスクロース、保存剤としてのメチルパラベン及びプロピルパラベン、色素、並びにチェリーフレーバー又はオレンジフレーバーなどの香味剤を含有することができる。
経口治療投与のために、製剤は、賦形剤を含み得、錠剤、カプセル、エリキシル、懸濁液、シロップなどの形態で使用され得る。そのような組成物及び調製物は、少なくとも0.1%の活性化合物を含有するべきである。これらの組成物中の化合物の割合は、当然のことながら変更することができ、便宜上、単位の重量の約2%~約60%であり得る。そのような治療的に有用な組成物中の活性化合物の量は、好適な投与量が得られるような量である。本発明による典型的な組成物は、経口投与単位が約1mg~100mgの活性化合物を含有するように調製され、好ましい経口組成物は1mg~50mgの活性化合物を含有する。
本発明の活性化合物は、例えば、不活性希釈剤とともに、若しくは同化性食用担体とともに経口投与されてもよいか、又はそれらは、ハードシェルカプセル若しくはソフトシェルカプセルに封入され得るか、又はそれらは、錠剤に圧縮され得るか、又はそれらは、食事療法の食品に直接組み込まれ得る。好ましい製剤は、経口製剤である。
注射用途に好適な医薬形態には、滅菌水溶液又は分散液、及び滅菌注射溶液又は分散液の即時調製のための滅菌粉末が挙げられる。全ての場合において、その形態は、滅菌であるべきであり、容易な注射針通過性が存在する程度まで流動性でなければならない。その形態は、製造及び保管の条件下で安定でなければならず、細菌及び真菌などの微生物の汚染作用から保護されるべきである。担体は、例えば、水、エタノール、ポリオール(例えば、グリセロール、プロピレングリコール、及び液体ポリエチレングリコール)、それらの好適な混合物、並びに植物油を含有する溶媒又は分散媒であり得る。
本発明の化合物又は医薬組成物はまた、薬学的アジュバント、担体、又は賦形剤との生理学的に許容される希釈剤中のこれらの物質の溶液又は懸濁液によって、注射可能な投与量で投与されてもよい。そのようなアジュバント、担体、及び/又は賦形剤には、界面活性剤並びに他の薬学的及び生理学的に許容される構成成分の添加を伴うか又は伴わない、水及び油などの滅菌液体が挙げられるが、これらに限定されない。例示的な油は、石油、動物、植物、又は合成起源の油、例えば、落花生油、大豆油、又は鉱油である。一般に、水、生理食塩水、デキストロース水溶液及び関連する糖溶液、並びにプロピレングリコール又はポリエチレングリコールなどのグリコールは、特に注射溶液にとって好ましい液体担体である。
製剤はまた、非経口投与されてもよい。これらの製剤の溶液又は懸濁液は、ヒドロキシプロピルセルロースなどの界面活性剤と好適に混合された水中で調製され得る。分散液はまた、グリセロール、液体ポリエチレングリコール、及びそれらの油中混合物中で調製され得る。例示的な油は、石油、動物、植物、又は合成起源の油、例えば、落花生油、大豆油、又は鉱油である。一般に、水、生理食塩水、デキストロース水溶液及び関連する糖溶液、並びにプロピレングリコール又はポリエチレングリコールなどのグリコールは、特に注射溶液にとって好ましい液体担体である。通常の保管及び使用条件下で、これらの調製物は、微生物の増殖を防ぐための防腐剤を含有する。
エアロゾルとしての使用のために、溶液又は懸濁液中の製剤は、好適な噴射剤、例えば、従来のアジュバントを有するプロパン、ブタン、又はイソブタンなどの炭化水素噴射剤と一緒に加圧エアロゾル容器に包装されてもよい。製剤はまた、ネブライザー又はアトマイザーなどの非加圧形態で投与されてもよい。
本発明の方法において製剤を投与する場合、製剤は、全身的に又は連続的に投与され得る。したがって、投与は、化合物又は医薬組成物を炎症の部位に送達するのに有効な任意の方法で達成され得る。例示的な投与様式には、経口、局所、経皮、非経口、皮下、静脈内、筋肉内、腹腔内、鼻腔内滴下、腔内若しくは膀胱内滴下、眼内、動脈内、病巣内、又は鼻、喉、及び気管支などの粘膜への適用による化合物又は組成物の投与が挙げられるが、これらに限定されない。
生物活性
本発明は、上記の化合物及び製剤を用いて炎症を治療する方法に関する。この化合物及びその製剤は、チューブリン重合を破壊することによって炎症を治療する際に有用性を有する。製剤は、任意選択的に、その活性が炎症に関連する疾患を治療し、特定の製剤の化合物若しくは投与量に関連する有害作用を治療し、かつ/又は成分の放出を遅延若しくは延長するのに有用である追加の活性成分を含むことができる。一連の実験で、化合物17yaなどの本発明の化合物がインフラマソーム反応を阻害する能力を調べた。ここでの実験は、THP-1細胞において行われたIL-1β研究である(実施例4)。これらの細胞はヒト由来であり、インフラマソーム活性化に関与するシグナルを研究するように設計されている。インフラマソーム誘発物質に対して感受性になるために、これらの細胞は、この場合ホルボール12-ミリステートアセテート(phorbol 12-myristate acetate、PMA)であった刺激によって誘発されなければならない。コルヒチンは抗炎症性化合物であることが知られているので、コルヒチンはこれらの研究における重要な比較対象である。コルヒチンは微小管構築を防止し、それによってインフラマソーム活性化、微小管ベースの炎症細胞走化性、ロイコトリエン及びサイトカインの生成、並びに食作用を妨害する。コルヒチンはまた、この適用のために臨床的に利用される。
IL-1βは、炎症の重要なモジュレーターの1つであり、インフラマソーム複合体の直接的な読み出しである。具体的には、NLRP3インフラマソーム。この研究において、本出願人らは、炎症促進性化合物であるニゲリシンによって刺激されたTHP-1細胞が、未治療細胞よりも多くのIL-1βを産生することを実証した。微小管破壊剤化合物17 ya(Veruと標識される)及びコルヒチンは両方とも、ニゲリシンによって誘発されるIL-1βレベルを用量依存的に(部分的に)抑制した。更に、コルヒチンと比較して、化合物17yaは、IL-1βの阻害においてはるかに大きな効果(より高い有効性及び効力)を有していた。再び、このモデルにおいて、IL-1βの分泌は、インフラマソーム反応の指標であり、したがって、発現の減少は、インフラマソーム反応の阻害を示す。これらのデータを考慮すると、本発明の化合物は、本明細書に記載され、更に当業者に公知であるような炎症成分を有する多種多様な疾患及び状態を有する患者を治療するように作用する。
補完的研究(実施例3)では、別のインフラマソームモジュレーターであるTNF-αの発現を研究した。TNF-αは、インフラマソーム反応の活性化因子であることが示されている。この研究では、マウス由来の脾臓細胞をリポ多糖(LPS)で活性化した。この研究において、化合物17yaは、TNF-αの発現を約40%減少させ、これは公知の炎症性モジュレーターであるコルヒチンと同様の大きさであった。本発明の化合物を炎症に罹患している患者に投与する場合、化合物は、典型的には、TNF-αを約15%~60%、好ましくは約25%~50%、より好ましくは約30%~45%減少させる。同様に、本発明の化合物が炎症に罹患している患者に投与される場合、化合物は、典型的には、IL-1βの減少が約10%~30%、好ましくは約15%~25%であり、あるいは状態に応じて、減少が約80%~98%、好ましくは85%~95%であり得る。
別のインビトロ試験(実施例2)を行って、本発明の化合物がサイトカインストームのこれらの重要なサイトカインの毒性ショックレベルを抑制することができるかどうかを決定した。特に、サイトカイン産生に対する化合物17yaの効果を、リポ多糖(LPS)と呼ばれる敗血症性ショックを引き起こす微生物内毒素で単離マウス脾臓細胞を刺激することによって評価した(実施例2)。細胞を5μg/mlのLPSで1時間刺激し、次いで、臨床状況を模倣するために化合物17yaとともに一晩(約21時間)インキュベートし、その後、サイトカインレベルを分析した。
臨床的に投薬された患者において観察される化合物17yaの血中レベルを表す濃度で、化合物17ya(40nM)は、COVID-19サイトカインストームに関与することが知られている重要なサイトカイン:TNFα(-31%)(p=0.006)、IL-1α(-123%)(p=0.0005)、IL-1β(-97%)(p=0.0003)、IL-6(-85%)(p<0.00008)、及びIL-8ホモログ(-96%)(p<0.0000007)の産生を有意に減少させた。この減少は、特定のサイトカインに依存して、デキサメタゾン(10nM)、ステロイド及び炎症の間のサイトカイン産生の公知の阻害剤で観察された減少と同様であるか、又はそれより大きかった。これらのデータを考慮すると、本発明の化合物は、他の適応症から生じる炎症を有する患者を治療するためにも作用することが予想される。
インフラマソームの構築及び活性化を防止することによるこれらの重要なサイトカイン(特に、IL-1β及びIL-18)の抑制は、COVID-19を有する患者のARDSへの臨床悪化を防止するため、又はARDSを有するCOVID-19患者を治療するため、又は本明細書で考察され、当業者に公知であるような多種多様な他の炎症性疾患を治療するための有効な方法であり得る。SARS-CoV-2ウイルスに対して陽性であり、ARDSの危険性が高い40人の入院患者において、21日間、化合物17ya対プラセボの毎日の経口用量を評価する二重盲検無作為化(1:1)プラセボ対照第2相臨床試験を行った(実施例1)。主要な有効性評価項目は、生存し、22日目に呼吸不全を有さない患者の割合であった。副次的評価項目は、COVID-19病の症状及び徴候(入院から肺症状の進行、人工呼吸並びに死亡までを含む)を捉えるWHO Disease Severity Scale(8ポイント順序尺度)で測定された改善を含む。化合物17yaは、生存しており、呼吸不全から免れている対象(表2)、人工呼吸器を使用している日数及びICUにいる日(表3及び[00138]~[00139])、並びに29日目及び15日目の治療失敗([00136]~[00137]参照)の割合を改善することが示され、副作用プロファイルは、化合物17yaが十分に耐容されたことを示唆している。
IL-1、特にIL-1βを遮断することは、現在、「自己炎症性疾患」と呼ばれる炎症症候群のクラスの治療の標準である(Simon及びファンデルメール;並びにMastersらによって概説されている)。自己炎症性症候群は自己免疫疾患とは異なる。自己免疫疾患において、T細胞は、機能不全細胞又は炎症の「ドライバー」としての病因に関連する。T細胞機能を標的とする免疫抑制療法並びにT細胞及びB細胞を枯渇させる抗体は、自己免疫疾患の治療に有効である。対照的に、自己炎症性疾患では、単球-マクロファージは、炎症を直接促進する機能不全細胞である。自己炎症状態は、衰弱性の局所及び全身性炎症を伴う再発性の発熱によって特徴付けられる。それらはしばしばIL-1β遮断に応答性である(表1)。一般に、これらの疾患は免疫抑制療法では十分に制御されず、TNFαを遮断することに対する応答は、あったとしても中程度である。急性及び慢性炎症性疾患の処置としてIL-1βを遮断することに応答する疾患の例としては、自己炎症性疾患、例えば、家族性地中海熱(familial Mediterranean fever、FMF)、化膿性関節炎、壊疸性膿皮症、ざ瘡(PAPA)、クリオピリン関連周期性症候群(cryopyrin-associated periodic syndromes、CAPS)、高IgD症候群(hyper IgD syndrome、HIDS)、成人及び若年スティル病、シュニッツラー症候群、TNF受容体関連周期性症候群(TNF receptor-associated periodic syndrome、TRAPS)、ブラウ症候群、スウィート症候群、IL-1受容体アンタゴニスト欠損症(deficiency in IL-1 receptor antagonist、DIRA)、再発性特発性心膜炎、マクロファージ活性化症候群(macrophage activation syndrome、MAS)、蕁麻疹血管炎、抗シンテターゼ症候群、再発性軟骨炎、ベーチェット病、Erdheim-Chester症候群(組織球増殖症)、及び[滑膜炎、ざ瘡、膿疱症、骨増殖症、骨炎(synovitis,acne,pustulosis,hyperostosis,osteitis、SAPHO)]のような古典的自己炎症性疾患が挙げられる。IL-1βによって媒介される一般的な疾患としては、関節リウマチ、周期性発熱、アフタ性口内炎、咽頭炎、腺炎症候群(Periodic fever,aphthous stomatitis,pharyngitis,adenitis syndrome、PFAPA)、尿酸結晶関節炎(痛風)、2型糖尿病;くすぶり型多発性骨髄腫;及び心筋梗塞後心不全が挙げられる。
本発明の炎症法は、以下の疾患(慢性炎症性疾患及び自己免疫疾患が挙げられるが、これらに限定されない)によって引き起こされる炎症を治療するために使用され得る。例としては、ウイルス誘発性炎症、関節炎、痛風、急性呼吸窮迫症候群(ARDS)、全身性急性呼吸器症候群(SARS)、アレルギー、アルツハイマー病、喘息、自己免疫疾患、心血管疾患、がん、慢性閉塞性肺疾患、セリアック病、クローン病、I型糖尿病、II型糖尿病、子宮内膜症、脂肪肝疾患、糸球体腎炎、肝炎、炎症性腸疾患、多発性硬化症、デュシェンヌ型筋ジストロフィーなどの筋ジストロフィー、肥満、パーキンソン病、歯周炎、乾癬、関節リウマチ、副鼻腔炎、結核、潰瘍性大腸炎、a)関節炎の予防、治療、又は逆転させること、b)関節炎状態、例えば、ベーチェット病(自己免疫血管炎)、滑液包炎、ピロリン酸カルシウム二水和物結晶(CPPD)、沈着症(又は偽痛風)、手根管症候群、結合組織障害、クローン病、エーラー・ダンロス症候群(EDS)、線維筋肉痛、痛風、感染性関節炎、炎症性大腸炎(IBD)、若年性関節炎、全身性紅斑性狼瘡(SLE)、ライム病、マルファン症候群、筋炎、骨関節症、結節性多発動脈炎、リウマチ性多発筋痛症、乾癖、乾癬性関節炎、冷え性、反射***感神経性ジストロフィー症候群、ライター症候群、リウマチ性関節炎、硬皮症、シェーグレン症候群、腱炎又は潰瘍性結腸炎の予防、治療又は逆転させることc)自己免疫疾患を予防、治療、又は逆転させることが挙げられる。
本発明の方法は、コロナウイルス科のスーパーファミリーのウイルスを含むウイルスによって引き起こされる炎症を治療するために使用され得る。また、本発明の方法は、SARS-CoV、MERS-CoY、又はCOVID-19を含むウイルスによって引き起こされる炎症を治療するために使用され得る。
本発明の方法は、SARS-CoV、MERSCoV、又はSARS-CoV-2によって引き起こされる炎症、特にSARS-CoV-2感染を治療するために使用され得る。本発明の方法は、急性呼吸窮迫症候群(ARDS)又は重症急性呼吸器症候群(SARS)のリスクが高いSARS-CoV-2感染を有する対象を治療するために使用され得る。対象は、死亡率を低下させるSARS-CoV-2感染を有し得る。本発明の別の実施形態は、急性呼吸窮迫症候群(ARDS)又は重症急性呼吸器症候群(SARS)のリスクが高いSARSCoV-2感染を有する対象を治療することが死亡率を低下させる方法を包含する。本発明の別の実施形態は、SARS-CoV-2感染を有する対象を治療することが罹患率を低下させる方法を包含する。本発明の別の実施形態は、急性呼吸窮迫症候群(ARDS)又は重症急性呼吸器症候群(SARS)のリスクが高いSARS-CoV-2感染を有する対象を治療することが罹患率を低下させる方法を包含する。本発明の別の実施形態は、SARS-CoV-2感染を有する対象を治療することが、呼吸不全、ICUにおける日数、人工呼吸器をつけている日数を減少させるか、又は臨床改善のための臨床的改善についての平均WHO順序尺度を改善する方法を包含する。本発明の別の実施形態は、急性呼吸窮迫症候群(ARDS)又は重症急性呼吸器症候群(SARS)のリスクが高いSARS-CoV-2感染を有する対象を治療することが、呼吸不全、ICUにおける日数、人工呼吸器をつけている日数を減少させるか、又は臨床改善のためのWHO順序尺度を改善する方法を包含する。本発明の別の実施形態は、SARS-CoV-2感染を有する対象を治療することが、60歳超の対象における死亡率又は呼吸不全を減少させる方法を包含する。本発明の別の実施形態は、急性呼吸窮迫症候群(ARDS)又は重症急性呼吸器症候群(SARS)のリスクが高いSARS-CoV-2感染を有する対象を治療することが、60歳超の対象における死亡率又は呼吸不全を低減する方法を包含する。本発明の別の実施形態は、SARS-CoV-2感染を有する対象を治療することが、レムデシビル及び/又はデキサメタゾンと組み合わせて投薬された場合に死亡率又は呼吸不全を低減する方法を包含する。本発明の別の実施形態は、急性呼吸窮迫症候群(ARDS)又は重症急性呼吸器症候群(SARS)のリスクが高いSARS-CoV-2感染を有する対象を治療することが、レムデシビル及び/又はデキサメタゾンと組み合わせて投与された場合に死亡率又は呼吸不全を低減する方法を包含する。
本発明は、炎症の治療を必要とする対象において、それを行う方法であって、本明細書に記載の化合物又はその薬学的に許容されるその塩、水和物、多形若しくは異性体を有する製剤を、炎症を治療するための治療有効量で対象に投与することを含む方法を包む。方法は、化合物12db、化合物11cb、化合物11fb、化合物12da、化合物12fa、化合物12fb、化合物12cb、化合物55、化合物66a、又は化合物17yaのうちの少なくとも1つを含む。特定の方法において、当該方法は化合物17yaを含む。
本明細書で使用される場合、対象又は患者は、ヒト及び他の霊長類、イヌ、ネコ、ウマ、ウシ、ヒツジ、ブタ、ラット、マウス、及び他のげっ歯類を含むが、これらに限定されない、任意の哺乳動物患者を指す。特に、対象はヒトであり、あるいは男性のみ又は女性のみであってもよい。
本明細書に記載の化合物及び製剤を投与する場合、製剤は、全身的に、又は炎症が存在する特定の部位に直接投与され得る。したがって、投与は、化合物又は医薬組成物を炎症部位に送達するのに有効な任意の方法で達成され得る。投与方法としては、経口、局所、経皮、非経口、皮下、静脈内、筋肉内、腹腔内、鼻腔内、腔内若しくは膀胱内注入、眼内、動脈内、病巣内、又は粘膜への適用が挙げられるが、これらに限定されない。粘膜には、とりわけ鼻、喉、及び/又は気管支に見られるものが含まれる。好ましくは、製剤は経口投与される。投与は、追加の抗炎症化合物若しくは製剤、又は化合物若しくは投与量に関連する副作用に対処するために使用される治療と同時であっても連続していてもよい。
以下の実施例は、本発明の好ましい実施形態をより完全に例示するために提示される。しかしながら、それらは決して本発明の広い範囲を限定するものと解釈されるべきではない。
以下に記載される実施例は、例示目的のみのためであり、本発明の範囲を限定することは決して意図されない。
材料及び方法:
インビトロチューブリン重合アッセイ。ウシ脳チューブリン(0.4mg、純度>97%)(Cytoskeleton,Denver,CO)を10μMの試験化合物と混合し、100μLの一般的なチューブリン緩衝液(80mM PIPES、2.0mM MgCl 2、0.5mM EGTA、及び1mM GTP)(pH 6.9)中でインキュベートした。340nmの波長の吸光度を、SYNERGY 4 Microplate Reader(Bio-Tek Instruments,Winooski,VT)によって1分毎に20分間モニターした。分光測色計を、チューブリン重合のために37℃に設定した。
実施例2におけるマウス脾臓細胞の単離及び培養。脾臓細胞を10週齢のタイトスキン1ビタミンD欠損(TSK1 D-)雌マウスから単離し、10%FBSを含むRPMI-1640培地で培養した。ウェル当たり2×10個の細胞を24ウェルプレートに播種し、続いて5μg/mLのLPSで1時間刺激した。異なる濃度の化合物17ya及びデキサメタゾンをプレートに添加し、37℃及び5%CO22加湿雰囲気中で一晩インキュベートした。
実施例2におけるELISAによるサイトカイン測定。マウス脾臓細胞由来の細胞培養上清中の複数のサイトカインレベル(TNF-α、IL-1α、L-1β又はIL-6及びCXCL1/KC)を、製造業者の指示(R&D Systems,Minneapolis,MN)に従って、マウスサイトカインについての酵素結合免疫吸着アッセイ(enzyme-linked immunosorbent assay、ELISA)キット(Quantikine)によって決定した。簡潔には、50μLのアッセイ希釈剤を96ウェル培養プレートの各ウェルに添加し、続いて50μLの培養上清サンプルを添加した。プレートを室温で2時間インキュベートした。各ウェルの上清を吸引し、自動洗浄機を用いてWash Buffer(400μL)で5回洗浄した。100μLのコンジュゲート溶液を各ウェルに添加し、室温で2時間インキュベートした。洗浄工程を繰り返し、その後、100μLの基質溶液を各ウェルに添加し、室温で30分間インキュベートした。100μLの停止溶液を添加すると、反応が停止した。各ウェルの光学密度(OD)を、マイクロプレートリーダーを用いて450nmで決定し、サイトカインレベルを評価した。
実施例1
CQVID-19による対象の炎症の治療
効力:本実施例では、急性呼吸窮迫症候群(acute respiratory distress syndrome、ARDS)のリスクが高いCOVID-19を有する約40人の入院患者の第2相二重盲検プラセボ対照概念実証研究であった臨床治験(COVID-19試験)の結果を記載する。この研究の主要評価項目は、29日目に呼吸不全を伴わずに生存している患者の割合であった。主要な副次的評価項目には以下が含まれる。15日目及び22日目に呼吸不全を伴わずに生存している患者の割合、全ての原因による死亡、集中治療室(intensive care unit、ICU)における日数、及び人工呼吸における日数。この試験からの治療意図(intent to treat、ITT)集団における有効性観察の概要を以下に列挙する。提示されたp値は、レスポンダー分析についてのカイ二乗分析及び連続変数についてのt検定からのものである。第2相試験ではαは設定されなかったが、このような小規模試験では、αは一般に0.1に設定されることに留意されたい。したがって、任意のp値<0.1は統計的に有意であると考えられる。
このプロトコルは、レスポンダー分析を用いた。急性呼吸窮迫症候群(ARDS)のリスクが高いCOVID19感染で入院した39人の対象の群を、20人の対象のプラセボ群及び19人の患者の治療群(化合物17yaで治療した群)の2つの群に分けた。治療群には、18mgの化合物17yaを含有する粉末充填カプセルを、退院まで、最大21日間の投与まで毎日経口摂取させた。
これらの入院した対象は、15日目、22日目、及び29日目に呼吸不全を伴わずに生存していた場合、応答者として認定された。非応答者は、分析日の前に死亡したか、又は分析日に呼吸不全を有した対象である。対象が退院/死亡した後、応答者/非応答者の状態を確立するために、対象が生存しており、15日目、22日目、及び29日目、並びに研究の安全性追跡調査において呼吸不全の証拠がなかったかどうかを調べるために電話をかけた。例えば、患者が8日目に死亡した場合、彼らは15日目、22日目、及び29日目に非応答者であった。患者が、15日目に呼吸不全を有したが、22日目又は29日目に呼吸不全を有しなかった場合、患者は、15日目に非応答者であるが、22日目又は29日目には非応答者ではない。この分析のために、「全死因死亡率」を評価し、死亡した者はいずれも非応答者とした。応答者はまた、15日目、22日目、又は29日目(評価日)に病院から退院したか、又は臨床的改善についての平均WHO順序尺度でグレード0~4を有する対象を含み、非応答者は、評価日前に死亡したか、又は評価日に臨床的改善のためのWHO順序尺度でグレード5~8を有した対象であった。
主要評価項目:化合物17yaは、非レスポンダー、すなわち死亡又は呼吸不全である患者の割合を、15日目にプラセボ群の35.0%(7/20)から化合物17ya治療群の15.8%(3/19)に減少させ(p=0.1697)、29日目にプラセボ群の30.0%(6/20)から化合物17ya治療群の10.5%(2/19)に減少させた(p=0.1322)。表2参照。これは、プラセボと比較して、化合物17ya治療群における15日目の治療失敗の約55%の減少及び29日目の治療失敗の65%の減少を表す。
化合物17yaは、処置開始後60日までに死亡した患者の割合を、プラセボ群における30%(6/20)から化合物17ya治療群における5%(1/19)に減少させた。これは、化合物17ya治療群における死亡率の約82%の減少である。
化合物17yaは、人工呼吸の日数を、プラセボ群における平均5.4日から化合物17ya処置群における1.6日に減少させた。これは、化合物17ya治療群と比較して、プラセボ群における人工呼吸の日数の3.4倍の増加を表す。表3を参照。
化合物17yaは、ICUにおける日数を、プラセボ群における平均9.6日から化合物17ya治療群における3.0日に減少させた。これは、化合物17ya治療群と比較して、プラセボ群におけるICUでの日数の3.2倍の増加を表す。表3を参照。
図1は、日(0=ベースライン)による臨床的改善についての平均WHO順序尺度を示す。平均曲線下面積(AUC)は、化合物17yaで治療された群において153であり、AUCはプラセボ群において182であり、プラセボ集団におけるより大きな罹患率を示し、化合物17yaの投与に関連した臨床的改善を示唆している。
研究は、INDレビュープロセス中に受け取ったFDAコメントに基づいてサンプルサイズが制限されたので、研究スポンサー(Veru)は、研究からのデータの事後サブグループ分析を行った。この研究から、以下の更なる観察がなされる。
化合物17ya治療群では、酸素補給に従わなかった1人の患者がいた。この患者は、この研究における標準治療に従わなかった。この患者(MITT集団)を分析から除外した主要評価項目の分析は、29日目での化合物17ya治療群における5.6%の失敗率(表2より低い)と比較して、プラセボ群における30%の失敗率(表2と同じ)を示す。これは、治療失敗の81%の減少を表す。
より高齢の患者は、より若い患者と比較して、COVID-19を有する患者における死亡及び呼吸不全のリスクがより高いことが十分に認識されている。60歳超の患者における治療失敗の分析では、この高リスク集団において、プラセボと比較して、化合物17ya治療群において、治療失敗の統計的に有意かつ臨床的に意味のある減少が観察されたことが示された。
COVID-19患者における有害な臨床転帰の危険要因は、発症時の疾患の重篤度である。この危険因子を評価するために、ベースラインで疾患重症度が5超のWHOスコアを有する患者の分析を行った。この分析の結果は、この高リスク集団におけるプラセボと比較して、化合物17ya治療群において治療失敗の統計的に有意かつ臨床的に意味のある減少が観察されたことを示す。また、死亡率の臨床的に意味のある減少(78%、図示せず)は、この高リスク集団では、プラセボ(6/13又は46%)と比較して、化合物17ya治療(1/10又は10%)群では観察された。

化合物17ya治療群における1人の患者は、酸素療法に不適合であり、この改変治療意図(MITT)分析から除外される。
評価可能な患者におけるICU日数の分析は、プラセボと比較して、化合物17ya治療群におけるICU日数の統計的に有意かつ臨床的に意味のある減少を示した。
加えて、研究において3日以上ICUにいた患者の割合は、化合物17ya治療群と比較してプラセボ群において統計的に有意に高い。
この研究では、患者は標準治療を受けることが許可された。研究の時点で、標準治療は、緊急使用承認の下でのレムデシビル及び/又はデキサメタゾンによる治療を含んでいた。この研究では、レムデシビル又はデキサメタゾンのいずれも投与されなかった11人の患者が試験にいた(化合物17ya治療群では6人、プラセボ群では5人)。承認された標準治療を受けた患者の分析を行った。具体的には、ICUにおける日数及び人工呼吸における日数を治療群間で比較した。この集団において、標準治療を受けた患者では、化合物17yaで治療された患者は、ICUへの入院又は人工呼吸を必要とせず、この患者群において死亡はなかった。プラセボ群では、53%(8/16)がICU入院を必要とし、ICUにおいて平均9.5日であり、20%(3/15)が人工呼吸を必要とし、平均3.9日の人工呼吸を必要とし、27%(4/15)が研究で死亡した。
全体として、研究スポンサーは、化合物17yaが、この小規模な概念実証の第2相試験において強い臨床的に意味のある結果を示し、ITT集団及び事後高リスクサブグループ分析における死亡の減少、並びにICUにおける日数において統計的に有意な観察を伴うことを提案する。研究において測定された全てのパラメータが、プラセボと比較して化合物17yaで臨床的に意味のある結果を示し、プラセボと比較して化合物17ya治療で利益を示さないパラメータは存在しないが、いくつかのパラメータは、この小規模な研究において統計的有意性に達しないことに留意することが重要である。
安全性:全体的な安全性の結論は以下の通りである:(1)研究で観察された治療関連の重篤な有害事象はなかった。(2)研究で治療関連有害事象は観察されなかった、及び(3)研究のいずれかの治療群の少なくとも2人の患者で観察された治療下で発生した有害事象を表4に示す。研究で観察された有害事象において、化合物17yaに対する不均衡はない。
試験で観察された治療下で発生した重篤な有害事象を表5に示す。試験で観察された重篤な有害事象において、化合物17yaに対する不均衡はない。
全体として、化合物17yaは、この患者集団において良好な耐容性を示し、化合物17ya治療群において臨床的に関連する安全性の観察はなかった。実施例1のデータは、本発明の化合物によるコロナウイルスの治療を支持し、複数のサイトカイン(実施例2)、特にTNF-α(実施例3)及びIL-1βの抑制を介して抗炎症効果を発揮する本発明の化合物の能力における有効性に寄与する可能性があり、後期コロナウイルス感染を含むインビボでのインフラマソーム活性を抑制する能力を支持している。
実施例2
インフラマソン活性の抑制による炎症の治療
全体として、化合物17yaは、この患者集団において良好な耐容性を示し、化合物17ya治療群において臨床的に関連する安全性の観察はなかった。
インターロイキン(IL)-1βサイトカインは、抗ウイルス免疫の重要なメディエーターである。IL1βの産生は、自然免疫受容体シグナル伝達による転写、並びに多分子インフラマソーム複合体による成熟切断を必要とする。したがって、IL-1βはインフラマソーム活性の重要な指標である。次いで、IL-1βは、抗ウイルスプロセス及び適応免疫応答を活性化し続ける。したがって、IL-1βの抑制は、抗インフラマソーム活性の尺度として役立つ。
化合物17yaがサイトカインストームのこれらの重要なサイトカインの毒性ショックレベルを抑制することができるかどうかを決定するために、インビトロ研究を行った。サイトカイン産生に対する化合物17yaの効果を、リポ多糖(LPS)と呼ばれるショックを引き起こすエンドトキシンで単離マウス脾臓細胞を刺激することによって評価した。単離されたマウス脾臓細胞をエンドトキシン(リポ多糖(LPS))で刺激すると、細胞中のインフラマソーム複合体が活性化される。細胞を5μg/mlのLPSで1時間刺激し、次いで、臨床状況を模倣するために臨床的に投薬された患者において観察される化合物17yaの血中レベルを表す40nM濃度の化合物17yaとともに一晩(約21時間)インキュベートし、サイトカインレベルを分析した。この治療は、インフラマソーム誘発の中心的な特徴であるIL-1β産生を著しく低減した(-123%)(p=0.0005)。臨床的に投薬された患者において観察された化合物17yaの血中レベルを表す濃度で、化合物17ya(40nM)は、COVID-19サイトカインストームに関与することが知られているいくつかの重要なサイトカイン:TNFα(-31%)(p=0.006)(表2)、IL-1α(-123%)(p=0.0005)(表6)、IL-1β(-123%)(p=0.0005)(表5)、IL-6(-85%)(p<0.00008)(表3)、及びCXCL-1/KC(すなわち、IL-8ホモログ)(-96%)(p<0.0000007)(表4)の産生を有意に減少させた。表2~6において、列の見出し1、2、及び3は、各サンプルの3つの複製を意味する。各表において、一番上のデータセットは生データであり、一番下のデータセットは、一番上のデータセットから対照の平均値を差し引くことによって調整されたデータである。表7は、上に列挙した各サイトカインについて、化合物17ya対デキサメタゾン(Dex)によって達成された平均サイトカイン抑制の比較である。
化合物17ya(40nM)は、インフラマソーム誘発の中心的な特徴であるIL-1βの産生を有意に減少させた。これらのサイトカインは、ウイルス活性化インフラマソームによって産生される。したがって、これらのサイトカインのレベルの減少は、17yaがインフラマソームの活性を減少させることと一致する。この減少は、特定のサイトカインに依存して、デキサメタゾン(10nM)、ステロイド及び炎症の間のサイトカイン産生の公知の阻害剤で観察された減少と同様であるか、又はそれより大きかった。
単離したマウス脾臓細胞から得られたデータは以下の通りである。





実施例3
炎症の治療のための脾細胞モデル
序論:この研究(実施例3)では、別のインフラマソームモジュレーターであるTNF-αの発現を、新たに採取したマウス脾細胞において調査した。TNF-αは、インフラマソーム反応の活性化因子であることが示されている。この研究では、マウス由来の脾臓細胞をリポ多糖(LPS)で活性化した。この研究において、化合物17yaは、TNF-αの発現を約40%減少させ、これは公知の炎症性モジュレーターであるコルヒチンと同様の大きさであった。
手順脾細胞単離:野生型C57BL/6雄マウス(6~8週齢)からマウス脾臓を採取し、脾臓細胞を収集し、赤血球(red blood cell、RBC)溶解緩衝液(Sigma、St.Louis,MO)で溶解した。単一細胞懸濁液を、10%ウシ胎児血清(fetal bovine serum、FBS)を補充したRPMI 1640培地中に回収し、氷上で維持した。新たに採取した脾細胞を、24ウェルプレート中で化合物17ya(10nM~200nM)及びコルヒチン(200nM)とともに2時間プレインキュベートし、続いてリポ多糖(LPS)(5μg/mL)刺激を5%CO2中37℃で一晩(20時間)行った。
フローサイトメトリー分析:単色FACS分析のための細胞内細胞抗原染色を、Cyto-Fast Fix/Perm Buffer Set(カタログ番号42683、BioLegend、CA,USA)を製造業者のプロトコルで使用して実施した。以下の抗体を染色に使用した:APCコンジュゲート抗TNF-α(BioLegend、Clone MP6-XT22、San Diego,CA)及びPEコンジュゲート抗カスパーゼ-1(D3)(Santa Cruz Biotechnology、sc-392736、ロット番号K0320、Santa Cruz,CA)。
簡潔には、細胞をFACS(1%血清FBSを含有するPBS)染色緩衝液で2回洗浄し、Cyto-Fast Fix/Perm緩衝液に20分間完全に再懸濁した後、細胞をCyto-Fast Perm洗浄溶液で再び2回洗浄し、続いて細胞内抗体の推奨される希釈物で暗所において室温で30分間染色した。染色後、細胞をFACS染色緩衝液で2回洗浄した後、FACS染色緩衝液に再懸濁し、NovoCyteフローサイトメーター(Agilent、Santa Clara,CA)を使用して分析した。フローサイトメトリーの結果を図2A~2Fに示す。図2Aは、LPSとともにインキュベートした脾臓細胞のフローサイトメトリーを示す。図2Bは、LPS及び化合物17ya(10nM)とともにインキュベートした脾臓細胞のフローサイトメトリーを示す。図2Cは、LPS及び化合物17ya(100nM)とともにインキュベートした脾臓細胞のフローサイトメトリーを示す。図2Dは、LPS及び化合物17ya(200nM)とともにインキュベートした脾臓細胞のフローサイトメトリーを示す。図2Eは、LPS及びコルヒチン(200nM)とともにインキュベートした脾臓細胞のフローサイトメトリーを示す。図2Fは、刺激されていない脾臓細胞(対照)のフローサイトメトリーを示す。
刺激されていない脾臓細胞は、1.03%がTNF-αを発現していたが、LPS刺激された細胞は、TNF-αを発現する6.48%の集団を示し、LPSの刺激効果を確認した。化合物17yaのプレインキュベーションは、TNF-α産生を6.48%から4.13%(10nM)、3.90%(100nM)、及び3.95%(200nM)に減少させた。化合物17yaのTNF-αを減少させる能力は、200nMでTNF-αを3.30%に減少させたコルヒチンの能力に匹敵する。
実施例4
THP-1細胞中のIL-1βを決定するためのELISAアッセイ
序論:一連の実験で、化合物17yaなどの本発明の化合物がインフラマソーム反応を阻害する能力を調べた。ここでの重要な実験は、THP-1細胞において行われたIL-1β研究である(実施例4)。これらの細胞はヒト由来であり、インフラマソーム活性化に関与するシグナルを研究するように設計されている。インフラマソーム誘発物質に対して感受性になるために、これらの細胞は、この場合ホルボール12-ミリステートアセテート(PMA)であった刺激によって誘発されなければならない。コルヒチンは抗炎症性化合物であることが知られているので、コルヒチンはこれらの研究における重要な比較対象である。コルヒチンは微小管構築を防止し、それによってインフラマソーム活性化、微小管ベースの炎症細胞走化性、ロイコトリエン及びサイトカインの生成、並びに食作用を妨害する。コルヒチンはまた、この適用のために臨床的に利用される。
IL-1βは、炎症の重要なモジュレーターの1つであり、インフラマソーム複合体の直接的な読み出しである。具体的には、NLRP3インフラマソーム。この研究において、本出願人らは、炎症促進性化合物であるニゲリシンによって刺激されたTHP-1細胞が、未治療理細胞よりも多くのIL-1βを産生することを実証した。微小管破壊剤化合物17ya(Veruと標識される)及びコルヒチンは両方とも、ニゲリシンによって誘発されるIL-1βレベルを用量依存的に(部分的に)抑制した。更に、コルヒチンと比較して、化合物17 yaは、IL-1βの阻害においてはるかに大きな効果(より高い有効性及び効力)を有していた。再び、このモデルにおいて、IL-1βの分泌はインフラマソーム反応の指標であり、したがって、発現の減少はインフラマソーム反応の阻害を示す。これらのデータを考慮すると、本発明の化合物は、本明細書に記載され、更に当業者に公知であるような炎症成分を有する多種多様な疾患及び状態を有する患者を治療するように作用することが予想される。
手順:PMA分化THP-1細胞の単一細胞懸濁液を、10%ウシ胎児血清(FBS)を補充したRPMI 1640培地中に収集し、氷上で維持した。PMA分化THP-1細胞を、漸増用量の化合物17ya(40nM~5μM)又はコルヒチン(1~10μM)とともに1時間プレインキュベートし、次いで、ニゲリシン(20μM)によって1時間更に刺激した。
培養上清中のIL-1βの濃度。PMA分化THP-1細胞(100 nM PMA、24時間)を化合物17ya(40nM~5μM)又はコルヒチン(1及び10μM)で前処理し、次いで、上記のようにニゲリシンで前処理した。IL-1βレベルを、ヒトIL-1βについての酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA)キット(R&D systems)によって評価した(****p<0.0001、Ordinary one-way ANOVA、Prism 9)。
ELISAアッセイの標準曲線は、図3Aに示すように、予想される線形応答を示す。ELISAアッセイの結果を図3Bに示す。化合物17ya及びコルヒチンは両方とも、ニゲリシン刺激に応答したIL-1β分泌を用量依存的に有意に抑制した。更に、化合物17 yaは、コルヒチンのレベルと比較して、より顕著なレベルまでIL-1βレベルを阻害し(より大きな有効性及びより大きな効力)、PMAで単球性に誘発されたヒト由来細胞株において統計的に有意な抗炎症活性を実証した(https://www.atcc.org/prodacts/tib-202)。このデータは、本発明の化合物が、多くの炎症性疾患及び障害の病理に関与することが知られているインフラマソームに由来する炎症促進性サイトカインであるIL-1βを抑制するために使用され得ることを支持する。
本明細書(任意の添付の特許請求の範囲、要約書及び図面を含む)に記載された特徴の全て、及び/又はそのように開示された任意の方法若しくはプロセスのステップの全ては、そのような特徴及び/又はステップの少なくともいくつかが互いに排他的である組合せを除いて、任意の組合せで上記態様のいずれかと組み合わせることができる。本明細書では、好ましい実施形態を示し、詳細に説明してきたが、本発明の趣旨から逸脱することなく、様々な修正、追加、置換などを行うことができ、したがって、これらは、以下の特許請求の範囲で定義される本発明の範囲内であると考えられることは、当業者には明らかであろう。

Claims (23)

  1. 治療有効量の式(I):
    (式中、
    Aが、フェニル、インドリル、又はインダゾリルであり、(C~C)アルキル、ハロ(C~C)アルキル、O-(C~C)アルキル、O-(C~C)ハロアルキル、(C~C)アルキルアミノ、アミノ(C~C)アルキル、F、Cl、Br、I、CN、-CHCN、NH、ヒドロキシル、OC(O)CF、-OCHPh、-NHCO-(C~C)アルキル、COOH、-C(O)Ph、C(O)O-(C~C)アルキル、C(O)H、-C(O)NH又はNOのうちの少なくとも1つで任意選択的に置換され、
    Bが、イミダゾール又はベンズイミダゾールであり、(C~C)アルキル、ハロ(C~C)アルキル、O-(C~C)アルキル、O-ハロ(C~C)アルキル、F、Cl、Br、I、CN、-CHCN、ヒドロキシル、又はNOのうちの少なくとも1つで任意選択的に置換され、
    、R及びRが、独立して、水素、(C~C)アルキル、ハロ(C~C)アルキル、O-(C~C)アルキル、O-(C~C)ハロアルキル、(C~C)アルキルアミノ、アミノ(C~C)アルキル、F、Cl、Br、I、CN、-CHCN、NH、ヒドロキシル、OC(O)CF、-OCHPh、-NHCO-(C~C)アルキル、COOH、-C(O)Ph、C(O)O-(C~C)アルキル、C(O)H、-C(O)NH又はNOのうちの少なくとも1つであり、
    Xが、結合又はNHであり、
    Yが、-C=Oであり、
    mが、1~3である)の化合物、又はその薬学的に許容される塩、水和物、多形若しくは異性体を有する製剤を、炎症の治療を必要とする対象に投与することによって、前記対象において炎症を治療する方法。
  2. Aが、フェニル又はインドリルであり、(C~C)アルキル、ハロ(C~C)アルキル、O-(C~C)アルキル、O-(C~C)ハロアルキル、(C~C)アルキルアミノ、アミノ(C~C)アルキル、F、Cl、Br、I、CN、-CHCN、NH、ヒドロキシル、OC(O)CF、-OCHPh、-NHCO-(C~C)アルキル、COOH、-C(O)Ph、C(O)O-(C~C)アルキル、C(O)H、-C(O)NH又はNOのうちの少なくとも1つで任意選択的に置換され、
    Bが、イミダゾールであり、(C~C)アルキルのうちの少なくとも1つで任意選択的に置換され、
    、R及びRが、独立して、水素、(C~C)アルキル、ハロ(C~C)アルキル、O-(C~C)アルキル、O-(C~C)ハロアルキル、(C~C)アルキルアミノ、アミノ(C~C)アルキル、F、Cl、Br、I、CN、-CHCN、NH、ヒドロキシル、OC(O)CF-OCHPh、-NHCO-(C~C)アルキル、COOH、-C(O)Ph、C(O)O-(C~C)アルキル、C(O)H、-C(O)NH又はNOのうちの少なくとも1つであり、
    Xが、結合又はNHであり、
    Yが、-C=Oであり、
    mが、1~3、又はその薬学的に許容される塩、水和物、多形若しくは異性体である、請求項1に記載の炎症を治療する方法。
  3. Aが、フェニルであり、(C~C)アルキル、ハロ(C~C)アルキル、O-(C~C)アルキル、O-(C~C)ハロアルキル、(C~C)アルキルアミノ、アミノ(C~C)アルキル、F、Cl、Br、I、CN、-CHCN、NH、ヒドロキシル、OC(O)CF、-OCHPh、-NHCO-(C~C)アルキル、COOH、-C(O)Ph、C(O)O-(C~C)アルキル、C(O)H、-C(O)NH又はNOのうちの少なくとも1つで任意選択的に置換され、
    Bが、イミダゾールであり、(C~C)アルキルのうちの少なくとも1つで任意選択的に置換され、
    、R及びRが、独立して、水素、(C~C)アルキル、ハロ(C~C)アルキル、O-(C~C)アルキル、O-(C~C)ハロアルキル、(C~C)アルキルアミノ、アミノ(C~C)アルキル、F、Cl、Br、I、CN、-CHCN、NHヒドロキシル、OC(O)CF、-OCHPh、-NHCO-(C~C)アルキル、COOH、-C(O)Ph、C(O)O-(C~C)アルキル、C(O)H、-C(O)NH又はNOのうちの少なくとも1つであり、
    Xが、結合又はNHであり、
    Yが、-C=Oであり、
    mが、1~3、又はその薬学的に許容される塩、水和物、多形若しくは異性体である、請求項1に記載の炎症を治療する方法。
  4. Aが、インドリルであり、(C~C)アルキル、ハロ(C~C)アルキル、O-(C~C)アルキル、O-(C~C)ハロアルキル、(C~C)アルキルアミノ、アミノ(C~C)アルキル、F、Cl、Br、I、CN、-CHCN、NH、ヒドロキシル、OC(O)CF、-OCHPh、-NHCO-アルキル、COOH、-C(O)Ph、C(O)O-(C~C)アルキル、C(O)H、-C(O)NH又はNOのうちの少なくとも1つで任意選択的に置換され、
    Bが、イミダゾールであり、(C~C)アルキルのうちの少なくとも1つで任意選択的に置換され、
    、R及びRが、独立して、水素、(C~C)アルキル、ハロ(C~C)アルキル、O-(C~C)アルキル、O-(C~C)ハロアルキル、(C~C)アルキルアミノ、アミノ(C~C)アルキル、F、Cl、Br、I、CN、-CHCN、NH、ヒドロキシル、OC(O)CF、-OCHPh、-NHCO-(C~C)アルキル、COOH、-C(O)Ph、C(O)O-(C~C)アルキル、C(O)H、-C(O)NH又はNOのうちの少なくとも1つであり、
    Xが、結合又はNHであり、
    Yが、-C=Oであり、
    mが、1~3、又はその薬学的に許容される塩、水和物、多形若しくは異性体である、請求項1に記載の炎症を治療する方法。
  5. Aが、インドリルであり、(C~C)アルキル、ハロ(C~C)アルキル、O-(C~C)アルキル、O-(C~C)ハロアルキル、(C~C)アルキルアミノ、アミノ(C~C)アルキル、F、Cl、Br、I、CN、-CHCN、NH、ヒドロキシル、OC(O)CF、-OCHPh、-NHCO-(C~C)アルキル、COOH、-C(O)Ph、C(O)O-(C~C)アルキル、C(O)H、-C(O)NH又はNOのうちの少なくとも1つで任意選択的に置換され、Bが、イミダゾールであり、(C~C)アルキルのうちの少なくとも1つで任意選択的に置換され、
    、R及びRが、独立して、水素、(C~C)アルキル、ハロ(C~C)アルキル、O-(C~C)アルキル、O-(C~C)ハロアルキル、(C~C)アルキルアミノ、アミノ(C~C)アルキル、F、Cl、Br、I、CN、-CHCN、NH、ヒドロキシル、OC(O)CF、-OCHPh、-NHCO-(C~C)アルキル、COOH、-C(O)Ph、C(O)O-(C~C)アルキル、C(O)H、-C(O)NH又はNOのうちの少なくとも1つであり、
    Xが、結合であり、
    Yが、-C=Oであり、
    mが、1~3、又はその薬学的に許容される塩、水和物、多形若しくは異性体である、請求項1に記載の炎症を治療する方法。
  6. 治療有効量の式VII:
    (式中、
    Xが、結合又はNHであり、
    Qが、NHであり、
    Aが、フェニル、インドリル、又はインダゾリル環であり、(C~C)アルキル、ハロ(C~C)アルキル、O-(C~C)アルキル、O-(C~C)ハロアルキル、(C~C)アルキルアミノ、アミノ(C~C)アルキル、F、Cl、Br、I、CN、-CHCN、NH、ヒドロキシル、OC(O)CF、-OCHPh、-NHCO-(C~C)アルキル、COOH、-C(O)Ph、C(O)O-(C~C)アルキル、C(O)H、-C(O)NH又はNOのうちの少なくとも1つで任意選択的に置換される)の化合物、又はその薬学的に許容される塩、水和物、多形若しくは異性体を有する製剤を、炎症の治療を必要とする対象に投与することによって、前記対象において炎症を治療する方法。
  7. Xが、結合である、請求項6に記載の炎症を治療する方法。
  8. Xが、NHである、請求項6に記載の炎症を治療する方法。
  9. Xが、結合であり、Qが、NHであり、Aが、インドリル環であり、(C~C)アルキル、ハロ(C~C)アルキル、O-(C~C)アルキル、O-(C~C)ハロアルキル、(C~C)アルキルアミノ、アミノ(C~C)アルキル、F、Cl、Br、I、CN、-CHCN、NH、ヒドロキシル、OC(O)CF、-OCHPH、-NHCO-(C~C)アルキル、COOH、-C(O)Ph、C(O)O-(C~C)アルキル、C(O)H、-C(O)NH又はNOのうちの少なくとも1つで任意選択的に置換され、又はその薬学的に許容される塩、水和物、多形若しくは異性体である、請求項6に記載の炎症を治療する方法。
  10. 治療有効量の式VII(c):
    (式中、
    及びRが、独立して、水素、(C~C)アルキル、ハロ(C~C)アルキル、O-(C~C)アルキル、O-(C~C)ハロアルキル、(C~C)アルキルアミノ、アミノ(C~C)アルキル、F、Cl、Br、I、CN、-CHCN、NH、ヒドロキシル、OC(O)CF、-OCHPh、-NHCO-(C~C)アルキル、COOH、-C(O)Ph、C(O)O-(C~C)アルキル、C(O)H、-C(O)NH又はNOであり、nが、1~4である)の化合物、又はその薬学的に許容される塩、水和物、多形若しくは異性体を有する製剤を、炎症の治療を必要とする対象に投与することによって、前記対象において炎症を治療する方法。
  11. 以下で表される、治療有効量の化合物17yaを有する製剤を、炎症の治療を必要とする対象に投与することによって、前記対象において炎症を治療する方法。
  12. 前記炎症が、ウイルス誘発性炎症、関節炎、痛風、急性呼吸窮迫症候群(ARDS)、全身性急性呼吸器症候群(SARS)、アレルギー、アルツハイマー病、喘息、自己免疫疾患、心血管疾患、がん、慢性閉塞性肺疾患、セリアック病、クローン病、I型糖尿病、II型糖尿病、子宮内膜症、脂肪肝疾患、糸球体腎炎、肝炎、炎症性腸疾患、多発性硬化症、デュシェンヌ型筋ジストロフィーなどの筋ジストロフィー、肥満、パーキンソン病、歯周炎、乾癬、関節リウマチ、副鼻腔炎、結核、潰瘍性大腸炎によって引き起こされるか、又はこれらに関連する、請求項1~11のいずれか一項に記載の炎症を治療する方法。
  13. 前記炎症が、IL-1βの抑制に応答性である、請求項1~11のいずれか一項に記載の炎症を治療する方法。
  14. 前記炎症が、TNF-αの抑制に応答性である、請求項1~11のいずれか一項に記載の炎症を治療する方法。
  15. 前記ウイルス誘発性炎症が、SARS-CoV、MERS-CoV、又はSARS-CoV-2によって引き起こされる、請求項12に記載の炎症を治療する方法。
  16. SARS-CoV-2感染を有する対象が、急性呼吸窮迫症候群(ARDS)又は重症急性呼吸器症候群(SARS)のリスクが高い、請求項15に記載の炎症を治療する方法。
  17. 死亡率を減少させる、請求項16に記載の炎症を治療する方法。
  18. 罹患率を減少させる、請求項16に記載の炎症を治療する方法。
  19. 第2の療法を更に含む、請求項1に記載の炎症を治療する方法。
  20. 前記化合物が、約1~約100mgの量で投与される、請求項1に記載の炎症を治療する方法。
  21. 前記化合物が、約4mg~約90mgの量で投与される、請求項1に記載の炎症を治療する方法。
  22. 前記化合物が、約4mg~約45mgの量で投与される、請求項1に記載の炎症を治療する方法。
  23. 薬学的に許容される賦形剤を更に含む、請求項1に記載の炎症を治療する方法。
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