JP2024085998A - 油中水型乳化組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】揮発性シリコーンを含有せず、高い紫外線防御効果を有するとともに、なめらかなのびで使用感が良く、さらに保存安定性に優れる油中水型乳化組成物を提供すること。【解決手段】成分(A)沸点が200℃未満の揮発性炭化水素油、成分(B)常温常圧下にて不揮発性であるジメチコン油、成分(C)炭素数10~20のアルキル基を有する安息香酸アルキルエステル、成分(D)炭素数16以上のα-オレフィンとビニルピロリドンとの共重合体、成分(E)疎水化処理シリカ被覆酸化チタン、成分(F)有機系紫外線吸収剤を含有し、かつ揮発性シリコーンを含有しないことを特徴とする油中水型乳化組成物が上記課題を解決しうることを見出し、本願発明を完成させるに至った。【選択図】なし

Description

本願発明は、揮発性シリコーンを含有することなく、高い紫外線防御効果を有するとともに、なめらかなのびで使用感が良く、さらに保存安定性に優れる油中水型乳化組成物に関する。
地表に届く紫外線波長領域は、UVA領域(320~400nm)とUVB領域(290~320nm)がある。そのうち、UVB領域の紫外線は、過度に浴びると皮膚に紅斑を惹起させ、急性の炎症反応を起こし、その後黒化をもたらし、皮膚癌の原因の一つとなることが知られている。また、UVA領域の紫外線は、紅斑惹起は弱いが、真皮のコラーゲン線維やエラスチン線維を変質させ、皮膚の老化を促進させる光老化の原因となることが明らかになっている。そのため、UVA及びUVBの二つの波長領域の紫外線から肌を守ることは、日焼け止め組成物の重要な機能の一つである。
紫外線から皮膚を守る指標として、UVB波を遮断する効果の程度を表す指標は、SPF(SUN PROTECTION FACTOR)値、UVA波を遮断する効果の程度を表す指標はUVAPF(UVA PROTECTION FACTOR)値が用いられ、これらの値が高いほど日焼け止め効果が高いとされている。
紫外線による肌への悪影響を抑制するために、消費者は高いSPF値とUVAPF値を有する日焼け止め組成物を求める傾向にある。このような機能性を向上させるために日焼け止め組成物には油中水型乳化組成物が広く用いられている。しかし、油中水型乳化組成物は外相が油であるため、水中油型乳化組成物に比べて油っぽさやべたつき、のびの重さといった使用感上の問題を含んでいる。さらに、水中油型乳化組成物に比べて保存安定性が問題となる場合も多い。
こういった問題を解決するため、一般に、使用感の向上を目的として揮発性シリコーンが幅広く汎用されており、油っぽさが軽減され、なめらかな使用感を得られることが知られている(特許文献1~3)。しかしながら、近年では環境規制が厳しくなってきており、環境への影響の懸念からEUでは既に揮発性シリコーンの一部の使用が規制された。
そこで、揮発性シリコーンを含有せず、高い紫外線防御効果をもちつつ、油中水型乳化組成物でありながらも使用感と保存安定性に優れる日焼け止め組成物が強く求められている。
近年、揮発性シリコーンを含有せず、良好な保存安定性とのびのなめらかな使用感を両立させるために種々の検討がなされている。例えば、粘土鉱物と炭酸アルキレンを併用する技術(特許文献4)や、特定の変性シリコーンと油剤を併用する技術(特許文献5)が開示されている。しかしながら、これらの技術は紫外線防御効果に関して詳細な記載がない。
また、揮発性シリコーンを含有せず、高い紫外線防御効果をもちつつ、良好な保存安定性とべたつかない使用感を両立させるために、特定のジカルボン酸ジエステルと揮発性炭化水素油を組み合わせる技術(特許文献6)が開示されている。しかしながら、揮発性炭化水素油の含有量によっては塗布時にきしみ感を与え、また経時的に粘度変化が生じる等の問題があった。このように、揮発性シリコーンを含有せず、高い紫外線防御効果をもちつつ、良好な使用感と優れた保存安定性を両立する油中水型乳化組成物の開発は依然として困難である。
特開2000-256126 特開平10-226622 特開平5-246836 特開2022-163970 特開2022-30780 特開2020-105109 特願平10-545415
本願発明は、揮発性シリコーンを含有せずに、高い紫外線防御効果を有するとともに、なめらかなのびで使用感が良く、さらに保存安定性に優れる油中水型乳化組成物を提供することを課題とする。
かかる事情に鑑み、本願発明者は鋭意研究の結果、成分(A)沸点が200℃未満の揮発性炭化水素油、成分(B)常温常圧下にて不揮発性であるジメチコン油、成分(C)炭素数10~20のアルキル基を有する安息香酸アルキルエステル、成分(D)炭素数16以上のα-オレフィンとビニルピロリドンとの共重合体、成分(E)疎水化処理シリカ被覆酸化チタン、成分(F)有機系紫外線吸収剤を含有し、かつ揮発性シリコーンを含有しないことを特徴とする油中水型乳化組成物が上記課題を解決しうることを見出し、本願発明を完成させるに至った。
即ち、本願発明は、
(A)沸点が200℃未満の揮発性炭化水素油
(B)常温常圧下にて不揮発性であるジメチコン油
(C)炭素数10~20のアルキル基を有する安息香酸アルキルエステル
(D)炭素数16以上のα-オレフィンとビニルピロリドンとの共重合体
(E)疎水化処理シリカ被覆酸化チタン
(F)有機系紫外線吸収剤
を含有し、揮発性シリコーンを含有しないことを特徴とする油中水型乳化組成物を提供するものである。
本願発明の油中水型乳化組成物は、高い紫外線防御効果を有するとともに、なめらかなのびで使用感が良く、さらに保存安定性に優れるものである。以下、各構成成分について詳細に説明する。
本願発明に用いられる成分(A)沸点が200℃未満の揮発性炭化水素油は、通常化粧品に用いられるものであれば特に限定されないが、例えば、イソドデカン、イソデカン、軽質イソパラフィン等が挙げられる。中でも、炭素数8~14のイソパラフィン系炭化水素油が好ましく、特にイソドデカンが好ましい。具体的な市販品としてはマルカゾールR(丸善石油化学社製)、パーメチル99A(INEOS MANUFACTURING DEUTSCHLAND社製)が例示できる。
本願発明に用いられる成分(A)の含有量は、特に限定されないが、組成物中1.0~20.0重量%が好ましく、5.0~15.0重量%がより好ましい。含有量が1.0重量%を下回ると、なめらかなのびや紫外線防御効果の低下が生じる場合があり、20.0重量%を上回ると、塗布時に強いきしみ感や止まり感が生じる等、使用感の低下が生じる場合がある。
本願発明に用いられる成分(B)常温常圧下にて不揮発性であるジメチコン油は通常化粧品に用いられるものであれば特に限定されないが、使用感の観点から、25℃における動粘度が6~50csの範囲であるジメチコン油が好ましく、6~10csのジメチコン油がより好ましい。なお、本願発明において常温常圧下とは気圧1atm、気温25℃のことをさす。また、動粘度を示すcsはCenti Stokesの頭文字で動粘度の単位である。1csは1mm/sと同値であるので、mm/sと表記されることもある。
本願発明に用いられる成分(B)常温常圧下にて不揮発性であるジメチコン油の含有量は、特に限定されないが、組成物中1.0~20.0重量%が好ましく、5.0~15.0重量%がより好ましい。含有量が1.0重量%を下回ると、組成物のなめらかさが低下し、きしみ感が生じるといった良好な使用感が得られない場合があり、20.0重量%を上回ると、有機系紫外線吸収剤との相溶性が低下し、紫外線防御効果の低下が生じる場合がある。
本願発明に用いられる成分(C)炭素数10~20のアルキル基を有する安息香酸アルキルエステルは、例えば、安息香酸アルキル(C12-15)、安息香酸アルキル(C16、17)等が挙げられる。中でも、べたつきの抑制効果向上の観点から、安息香酸アルキル(C12-15)が好ましい。安息香酸アルキル(C12-15)の具体的な市販品としては、CRODAMOL AB(クローダ社製)、Cetiol AB(BASFジャパン社製)が例示できる。
本願発明に用いられる成分(C)の含有量は、特に限定されないが、組成物中2.0~10.0重量%が好ましく、4.0~8.0重量%がより好ましい。含有量が2.0重量%を下回ると、組成物の粘度が低下し、油性成分の染み出しが生じやすくなる場合があり、10.0重量%を上回ると、紫外線散乱剤が凝集し、組成物の経時的な粘度の上昇といった保存安定性の低下がみられる場合がある。
また、成分(A)、(B)、(C)の重量比は、成分(C)/(成分(A)+成分(B))が0.38以下であることが好ましい。成分(C)/(成分(A)+成分(B))が0.38を上回ると、紫外線散乱剤が凝集し、組成物の経時的な粘度の上昇といった保存安定性の低下がみられる場合がある。
本願発明に用いられる成分(D)炭素数16以上のα-オレフィンとビニルピロリドンとの共重合体は、通常化粧品に用いられるものであれば特に限定されない。炭素数16以上のα-オレフィンとしては、1-ヘキサデセン、1-オクタデセン、1-エイコセン、1-ドコセン、1-テトラコセン、1-ヘキサコセン等が挙げられ、中でも1-エイコセンがより好ましい。(ビニルピロリドン/エイコセン)コポリマーの具体的な市販品としては、Antaron V-220F(アシュランド・ジャパン社製)が例示できる。
本願発明に用いられる成分(D)の含有量は、特に限定されないが、組成物中0.01~0.1重量%が好ましく、0.03~0.07重量%がより好ましい。含有量が0.01重量%を下回ると、組成物塗布後の肌上で形成される膜の強度が不十分となり、高い紫外線防御効果が得られない場合があり、0.1重量%を上回るとのびが重たくなる等の使用感の低下が生じる場合がある。
本願発明に用いられる成分(E)疎水化処理シリカ被覆酸化チタンは、紫外線散乱剤として用いられ、粒子形状(球状、針状、紡錘状、板状、不定形等)、粒子径(微粒子(150nm未満)、顔料級(150nm以上))、粒子構造(多孔質、無孔質等)等を問わず、いずれのものも使用することができる。アナターゼ型酸化チタン、ルチル型酸化チタンのいずれの結晶構造でも用いることができる。
成分(E)疎水化処理シリカ被覆酸化チタンのシリカ被覆方法としては特に限定されず、公知の方法にて処理することができる(特許文献7)。例えば、酸化チタン水性懸濁液にシリカゾルを添加して、シリカを酸化チタン表面に析出させる方法等が挙げられる。また、疎水化処理の方法としては、特に限定されるものでなく、公知の方法にて処理することができる。例えば、ハイドロゲンジメチルポリシロキサン、(ハイドロゲンジメチルポリシロキサン/ジメチルポリシロキサン)コポリマー、ジメチルポリシロキサン等のシリコーン類を用いた処理;オクチルトリエトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン等のシラン化合物を用いた処理;パルミチン酸、ステアリン酸等の脂肪酸を用いた処理;パーフルオロアルキルトリメトキシシラン等を用いたフッ素処理等が挙げられる。
シリカ被覆酸化チタンは、市販品を用いることもできる。例えば、「SMT-TS-01」、「SMT-TS-04」(テイカ社製)等を挙げることができ、これらを疎水化処理して好適に用いることができる。
成分(E)疎水化処理シリカ被覆酸化チタンの含有量は、特に限定されないが、組成物中2.0~10.0重量%含有することが好ましく、4.0~7.0重量%がより好ましい。含有量が2.0重量%を下回ると、十分な紫外線防御効果が得られない場合があり、10.0重量%を上回ると、きしみ感やのび等の使用感の低下や、疎水化処理シリカ被覆酸化チタンの凝集性が高くなり保存安定性の低下が生じる場合がある。
本願発明に用いられる成分(F)有機系紫外線吸収剤は、通常化粧品に用いられるものであれば特に限定されないが、例えば、t-ブチルメトキシジベンゾイルメタン、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル、メトキシケイヒ酸エチルヘキシル、オクトクリレン等が挙げられる。これらの有機系紫外線吸収剤は2種類以上を併用することが好ましく、中でもt-ブチルメトキシジベンゾイルメタンとメトキシケイヒ酸エチルヘキシルの組み合わせが好ましい。有機系紫外線吸収剤の含有量は、特に限定されないが、組成物中4.0~10.0重量%が好ましい。含有量が4.0重量%を下回ると、十分な紫外線防御効果が得られない場合があり、10.0重量%を上回ると、安定に有機系紫外線吸収剤を溶解できずに十分な紫外線防御効果が得られない場合や、使用感や保存安定性が低下する場合がある。
本願発明の油中水型乳化組成物は、上記成分(A)~(F)を必須成分とするが、さらに成分(G)として、N-ラウロイルサルコシンイソプロピルを含有することが好ましい。
本願発明に用いられる成分(G)N-ラウロイルサルコシンイソプロピルの具体的な市販品としては、エルデュウ SL-205(味の素社製)が挙げられる。
本願発明に用いられる成分(G)の含有量は、特に限定されないが、組成物中1.0~10.0重量%が好ましく、3.0~7.0重量%がより好ましい。この範囲であれば紫外線防御効果、保存安定性及び使用感ともに優れた効果を期待できる。
また、本願発明の油中水型乳化組成物は、上記成分(A)~(F)を必須成分とするが、さらに成分(H)として、ジポリヒドロキシステアリン酸PEG-30を含有することが好ましい。
本願発明に用いられる成分(H)ジポリヒドロキシステアリン酸PEG-30は、ポリエチレングリコール(平均分子量1500)のポリ(12-ヒドロキシステアリン酸)のジエステルであり、その平均分子量は約5000である。具体的な市販品としては、シスロールDPHS(クローダジャパン社製)が挙げられる。
本願発明に用いられる成分(H)ジポリヒドロキシステアリン酸PEG-30の含有量は、特に限定されないが、組成物中0.1~1.5重量%が好ましく、0.5~1.0重量%がより好ましい。この範囲であれば紫外線防御効果、保存安定性及び使用感ともに優れた効果を期待できる。
本願発明における揮発性シリコーンとは、常温常圧下にて揮発するシリコーンであり、例えば、シクロテトラシロキサン、シクロペンタシロキサン、シクロヘキサシロキサン、動粘度が5cs以下のジメチコン油等が挙げられる。
本願発明の油中水型乳化組成物には、本願発明の効果を損なわない範囲内で、必要に応じて通常化粧品や医薬品等の皮膚外用剤に用いられる前記成分以外の各種成分、例えば、pH調整剤、油剤、保湿剤、水性成分、界面活性剤、酸化防止剤、美容成分、防腐剤、水溶性高分子、皮膜形成剤、褪色防止剤、消泡剤、香料等を適宜含有することができる。
本願発明の油中水型乳化組成物の形状としては、特に限定されず、乳液状からクリーム状まで、幅広い形状が可能である。中でも、良好な使用感と優れた保存安定性の両立という観点からクリーム状が好ましい。
以下に実施例を挙げて、本願発明をさらに詳細に説明する。なお、本願発明は以下の実施例に限定されるものではない。また、以下の実施例等における含有量は、特に断らない限り重量%を示す。
実施例に先立ち、本願発明で用いた効果試験方法について述べる。
[紫外線防御効果]
実施例及び比較例に示す組成物25mgを5cm×5cm四方のPMMAプレート(HELIOPLATE HD 6、Helioscreen社製)上に均一に塗布し、SPFアナライザー(Labsphere UV-2000S、Labsphere社製)を用いて、280nm~400nmの吸光度を測定した。それぞれ5回測定し、その平均値のUVB領域(300nm)とUVA領域(350nm)の吸光度から、下記の基準に従って判定した。
(評価基準)
◎:300nmの吸光度が2.0以上かつ350nmの吸光度が1.2以上。
○:300nmの吸光度が1.5以上2.0未満及び/又は350nmの吸光度が1.0
以上1.2未満。
×:300nmの吸光度が1.5未満及び/又は350nmの吸光度が1.0未満。
[加速試験による保存安定性]
(1)油性成分の染み出し
実施例及び比較例に示す組成物をプラスチック容器に充填し、40℃の恒温槽で3カ月間保存した。目視にて油性成分の染み出しを確認し、下記の基準に従って判定した。
(評価基準)
◎:油性成分の染み出しはなく、初期の状態から差異が認められない。
○:わずかに油性成分の染み出しが見られる。
×:多量の油性成分の染み出しが見られる。
(2)粘度変化
実施例及び比較例に示す組成物をプラスチック容器に充填して25℃にて静置し、調製翌日、B型粘度計(No.3ローター、6rpm、30秒)にて測定した粘度を初期値とした。その後40℃の恒温槽で3カ月間保存した組成物の粘度を測定し、下記の基準に従って判定した。
(評価基準)
◎:初期値からの数値変化率が15%以内である。
○:初期値からの数値変化率が15%より大きく30%以内である。
×:初期値からの数値変化率が30%より大きい。
[使用感]
(1)のびの良さ
専門パネル20名により、実施例及び比較例に示す組成物について、肌に塗付する際ののびの良さについて使用テストを行ない、アンケートの結果から下記の基準に従って判定した。
(評価基準)
◎:20名中、15名以上がのびが良いと回答した。
○:20名中、10~14名がのびが良いと回答した。
△:20名中、5~9名がのびが良いと回答した。
×:20名中、4名以下がのびが良いと回答した。
(2)きしみ感のなさ
専門パネル20名により、実施例及び比較例に示す組成物について、肌に塗付する際のきしみ感のなさについて使用テストを行ない、アンケートの結果から下記の基準に従って判定した。
(評価基準)
◎:20名中、15名以上がきしみ感がないと回答した。
○:20名中、10~14名がきしみ感がないと回答した。
△:20名中、5~9名がきしみ感がないと回答した。
×:20名中、4名以下がきしみ感がないと回答した。
(3)べたつきのなさ
専門パネル20名により、実施例及び比較例に示す組成物について、肌に塗付した後のべたつきのなさについて使用テストを行ない、アンケートの結果から下記の基準に従って判定した。
(評価基準)
◎:20名中、15名以上がべたつきがないと回答した。
○:20名中、10~14名がべたつきがないと回答した。
△:20名中、5~9名がべたつきがないと回答した。
×:20名中、4名以下がべたつきがないと回答した。
表1~表4に示す処方の油中水型乳化組成物を調製し、紫外線防御効果、保存安定性、使用感の評価を前記の基準に従って行った。
表1~表4の処方により得られた油中水型乳化組成物は、以下に示す製造方法により調製した。
(調製方法)
油相、水相をそれぞれ均一に分散した。油相へ水相を撹拌しながら添加し、常温にてホモミキサーを5500rpmで10分間運転することで乳化した。乳化後、脱泡して表1~表4の実施例及び比較例に示す油中水型乳化組成物を得た。
表1に示す結果から、成分(A)沸点が200℃未満の揮発性炭化水素油、成分(B)常温常圧下にて不揮発性であるジメチコン油、成分(C)炭素数10~20のアルキル基を有する安息香酸アルキルエステル、成分(D)炭素数16以上のα-オレフィンとビニルピロリドンとの共重合体、成分(E)疎水化処理シリカ被覆酸化チタン、成分(F)有機系紫外線吸収剤を含有し、揮発性シリコーンを含有しない組成物(実施例1~14)は、いずれも高い紫外線防御効果を示し、さらに保存安定性及び使用感においても良好な結果を示した。特に、成分(A)沸点が200℃未満の揮発性炭化水素油としてイソドデカンを5.0~15.0重量%、成分(B)常温常圧下にて不揮発性であるジメチコン油として動粘度が6cs又は10csのジメチコン油を5.0~15.0重量%含有する油中水型乳化組成物(実施例1、5、6、9、10、12)は、すべての評価項目において格段に優れた評価結果であった。一方、成分(A)を含有していない油中水型乳化組成物(比較例1)は、十分な紫外線防御効果、保存安定性及び満足な使用感が得られなかった。また、成分(B)を含有していない油中水型乳化組成物(比較例2)は、十分な保存安定性及び満足な使用感が得られなかった。
表2に示す結果から、成分(A)沸点が200℃未満の揮発性炭化水素油、成分(B)常温常圧下にて不揮発性であるジメチコン油、成分(C)炭素数10~20のアルキル基を有する安息香酸アルキルエステル、成分(D)炭素数16以上のα-オレフィンとビニルピロリドンとの共重合体、成分(E)疎水化処理シリカ被覆酸化チタン、成分(F)有機系紫外線吸収剤を含有し、揮発性シリコーンを含有しない組成物(実施例15~19)は、いずれも高い紫外線防御効果を示し、さらに保存安定性及び使用感においても良好な結果を示した。特に、成分(C)炭素数10~20のアルキル基を有する安息香酸アルキルエステルとして安息香酸アルキル(C12~15)を4.0~8.0重量%含有する油中水型乳化組成物(実施例16、17)は、すべての評価項目において格段に優れた評価結果であった。一方、成分(C)を含有していない油中水型乳化組成物(比較例3)は、十分な保存安定性及び満足な使用感が得られなかった。
表3に示す結果から、成分(A)沸点が200℃未満の揮発性炭化水素油、成分(B)常温常圧下にて不揮発性であるジメチコン油、成分(C)炭素数10~20のアルキル基を有する安息香酸アルキルエステル、成分(D)炭素数16以上のα-オレフィンとビニルピロリドンとの共重合体、成分(E)疎水化処理シリカ被覆酸化チタン、成分(F)有機系紫外線吸収剤を含有し、揮発性シリコーンを含有しない組成物(実施例20~33)は、いずれも高い紫外線防御効果を示し、さらに保存安定性及び使用感においても良好な結果を示した。特に、成分(D)炭素数16以上のα-オレフィンとビニルピロリドンとの共重合体として(ビニルピロリドン/エイコセン)コポリマーを0.03~0.07重量%含有する油中水型乳化組成物(実施例21、22)、成分(E)疎水化処理シリカ被覆酸化チタンを4.0~7.0重量%含有する油中水型乳化組成物(実施例26、27)、成分(F)有機系紫外線吸収剤としてt-ブチルメトキシジベンゾイルメタン及びメトキシケイヒ酸エチルヘキシルを合わせて4.0~10.0重量%含有する油中水型乳化組成物(実施例29、30)は、すべての評価項目において格段に優れた評価結果であった。一方、成分(D)を含有していない油中水型乳化組成物(比較例4)は、十分な紫外線防御効果及び満足な使用感が得られなかった。また、成分(E)を含有していない油中水型乳化組成物(比較例5)及び成分(F)を含有していない油中水型乳化組成物(比較例6)は、十分な紫外線防御効果が得られなかった。
表4に示す結果から、成分(A)沸点が200℃未満の揮発性炭化水素油、成分(B)常温常圧下にて不揮発性であるジメチコン油、成分(C)炭素数10~20のアルキル基を有する安息香酸アルキルエステル、成分(D)炭素数16以上のα-オレフィンとビニルピロリドンとの共重合体、成分(E)疎水化処理シリカ被覆酸化チタン、成分(F)有機系紫外線吸収剤を含有し、揮発性シリコーンを含有しない組成物(実施例34~41)は、いずれも高い紫外線防御効果を示し、さらに保存安定性及び使用感においても良好な結果を示した。また、成分(G)N-ラウロイルサルコシンイソプロピルを3.0~7.0重量%含有する油中水型乳化組成物(実施例35、36)、成分(H)ジポリヒドロキシステアリン酸PEG-30を0.5~1.0重量%含有する油中水型乳化組成物(実施例39、40)は、すべての評価項目において格段に優れた評価結果であった。
以下に本願発明を、詳細に説明するため実施例を挙げて説明する。
実施例42 クリーム状日焼け止め組成物(油中水型乳化組成物)
含有成分 含有量(重量%)
油相
(1) 疎水化処理シリカ被覆酸化チタン ※10 6.50
(2) 安息香酸アルキル(C12-15) ※8 5.00
(3) N-ラウロイルサルコシンイソプロピル ※13 5.00
(4) メトキシケイヒ酸エチルヘキシル ※12 6.00
(5) t-ブチルメトキシジベンゾイルメタン ※11 4.00
(6) (ビニルピロリドン/エイコセン)コポリマー ※9 0.05
(7) ジポリヒドロキシステアリン酸PEG-30 ※14 0.50
(8) ジメチコン(動粘度:6cs) ※4 8.50
(9) イソドデカン ※1 10.00
(10) トリメチルシロキシケイ酸 1.30
(11) PEG-10ジメチコン 2.00
(12) イソノナン酸イソノニル 3.50
(13) ジフェニルシロキシフェニルトリメチコン 1.50
(14) ジメチルシリル化シリカ 1.20
水相
(15) 精製水 残量
(16) 1,3-ブチレングリコール 8.00
(17) クエン酸ナトリウム 3.00
(18) EDTA-4Na 0.10
(19) パラオキシ安息香酸メチル 0.20
(20) エタノール 5.00
(調製方法)
成分(1)~(3)を均一に混合し、成分(4)に成分(5)、(6)を加熱溶解させた。その後、成分(1)~(14)をすべて混合し、ホモミキサーにて均一に分散した。これに成分(15)~(20)の混合水溶液を加え、常温にてホモミキサーを5500rpmで10分間運転することにより乳化した。乳化後、脱泡して実施例42の組成物を得た。
成分(A)沸点が200℃未満の揮発性炭化水素油、成分(B)常温常圧下にて不揮発性であるジメチコン油、成分(C)炭素数10~20のアルキル基を有する安息香酸アルキルエステル、成分(D)炭素数16以上のα-オレフィンとビニルピロリドンとの共重合体、成分(E)疎水化処理シリカ被覆酸化チタン、成分(F)有機系紫外線吸収剤を含有し、揮発性シリコーンを含有しない実施例42の組成物は、高い紫外線防御効果を有するとともに、なめらかなのびで使用感が良く、さらに保存安定性に優れる油中水型乳化組成物であった。
なお、実施例1~42及び比較例1~6中、以下に示す成分は下記製品を用いた。
※1 パーメチル99A (INEOS MANUFACTURING DEUTSCH
LAND社製)
※2 2-Methylnonane (東京化成工業社製)
※3 パールリーム3 (日油社製)
※4 KF-96A-6cs (信越化学社製)
※5 KF-96A-10cs (信越化学社製)
※6 KF-96A-30cs (信越化学社製)
※7 KF-96A-50cs (信越化学社製)
※8 CRODAMOL AB (クローダジャパン社製)
※9 Antaron V-220F (アシュランド・ジャパン社製)
※10 SMT-TS-04S (テイカ社製)(疎水化処理:ハイドロゲンジメチルポ
リシロキサン)
※11 パルソール 1789 (DSM社製)
※12 ノムコート TAB (日清オイリオグループ社製)
※13 エルデュウ SL-205 (味の素社製)
※14 シスロールDPHS (クローダジャパン社製)
※15 Antaron V-216 (アシュランド・ジャパン社製)
※16 Uvinul A Plus Granular (BASFジャパン社製)
※17 パルソール 340 (DSM社製)
本願発明によれば、揮発性シリコーンを含有せず、高い紫外線防御効果を有するとともに、なめらかなのびで使用感が良く、さらに保存安定性に優れる油中水型乳化組成物を提供することができる。

Claims (3)

  1. 次の成分(A)~(F);
    (A)沸点が200℃未満の揮発性炭化水素油
    (B)常温常圧下にて不揮発性であるジメチコン油
    (C)炭素数10~20のアルキル基を有する安息香酸アルキルエステル
    (D)炭素数16以上のα-オレフィンとビニルピロリドンとの共重合体
    (E)疎水化処理シリカ被覆酸化チタン
    (F)有機系紫外線吸収剤
    を含有し、かつ揮発性シリコーンを含有しないことを特徴とする油中水型乳化組成物。
  2. さらに、成分(C)/(成分(A)+成分(B))が0.38以下であることを特徴とする請求項1記載の油中水型乳化組成物。
  3. さらに、成分(G)N-ラウロイルサルコシンイソプロピルを含有することを特徴とする請求項1又は2記載の油中水型乳化組成物。
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