JP2024083776A - 組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】組成物中でのトラネキサム酸の結晶析出を抑制する。【解決手段】トラネキサム酸、ノニオン性界面活性剤およびパンテチン類を含有する組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、組成物に関する。
組成物中にトラネキサム酸を配合する技術として、特許文献1(特開2021-161113号公報)および特許文献2(特開2011-84551号公報)に記載のものがある。
特許文献1には、ナイアシンアミド、トラネキサム酸、ならびに、イネ科、ハス科、バラ科、アオイ科、キク科、またはマメ科に属する植物の、抽出物及び発酵物よりなる群から選ばれる1種または2種以上を含有する組成物について記載されており(請求項1)、これにより、ナイアシンアミド及びトラネキサム酸を含有する組成物において、結晶化を抑制する組成物を提供することができるとされている(段落0010)。
特許文献2には、特定量のステアロイルメチルタウリンナトリウムと高級アルコールを含有し、pHを3~6に調整した皮膚外用剤がトラネキサム酸の結晶析出を防止することができると記載されている(段落0005)。
特開2021-161113号公報 特開2011-84551号公報
特許文献1および2に記載の技術では、特定の成分を組成物に配合することが必要であったり、適用できるpH領域の範囲が限られていたりすることから、適用される組成物の範囲が限られる場合があるという点で改善の余地があった。
そこで、本発明においては、組成物中でのトラネキサム酸の結晶析出を抑制する技術を提供する。
本発明によれば、以下の組成物、および、トラネキサム酸含有組成物の結晶析出抑制方法が提供される。
[1] トラネキサム酸、ノニオン性界面活性剤およびパンテチン類を含有する組成物。
[2] 前記ノニオン性界面活性剤が、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルを含む、[1]に記載の組成物。
[3] 当該組成物中の前記トラネキサム酸の含有量に対する前記パンテチン類および前記ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルの含有量の合計の質量比((パンテチン類+ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル)/トラネキサム酸)が、0.005以上0.1未満である、[2]に記載の組成物。
[4] 前記パンテチン類が、パンテチン、パンテチン塩、パンテテイン、パンテノール、パントテン酸およびパントテン酸塩からなる群から選択される一または二以上の化合物である、[1]乃至[3]いずれか一つに記載の組成物。
[5] 前記パンテチン類がパンテチンである、[1]乃至[4]いずれか一つに記載の組成物。
[6] 当該組成物中の前記パンテチン類の含有量に対する前記ノニオン性界面活性剤の含有量の質量比(ノニオン性界面活性剤/パンテチン類)が、0.1以上50以下である、[1]乃至[5]いずれか一つに記載の組成物。
[7] 当該組成物が結晶析出抑制剤である、[1]乃至[6]いずれか一つに記載の組成物。
[8] 当該組成物が化粧料または皮膚外用剤である、[1]乃至[7]いずれか一つに記載の組成物。
[9] トラネキサム酸含有組成物に、ノニオン性界面活性剤およびパンテチン類を配合することを含む、前記トラネキサム酸含有組成物の結晶析出抑制方法。
本発明によれば、組成物中でのトラネキサム酸の結晶析出を抑制することができる。
以下、本発明の実施形態を説明する。本実施形態において、組成物は、各成分をいずれも単独でまたは二種以上組み合わせて含むことができる。
本明細書において、数値範囲を示す「~」は、以上、以下を表し、両端の数値をいずれも含む。
(組成物)
本実施形態において、組成物は、トラネキサム酸、ノニオン性界面活性剤およびパンテチン類を含有する。
以下、各成分について説明する。
(トラネキサム酸)
トラネキサム酸は公知の化合物である。トラネキサム酸は公知の方法により製造できるほか、市販のものを用いることができる。
組成物中のトラネキサム酸の含有量は、有効性(たとえば、抗炎症作用・メラニン産生抑制作用)の観点から、組成物全体に対して好ましくは0.1質量%以上であり、より好ましくは0.5質量%以上、さらに好ましくは1質量%以上である。
また、溶解性低下の抑制の観点から、組成物中のトラネキサム酸の含有量は、組成物全体に対して好ましくは15質量%以下であり、より好ましくは12質量%以下、さらに好ましくは5質量%以下である。
(ノニオン性界面活性剤)
ノニオン性界面活性剤として、たとえば、モノラウリン酸ポリオキシエチレン(以下、適宜「POE」と略す。)ソルビタン、モノパルミチン酸POEソルビタン、モノステアリン酸POEソルビタン(ポリソルベート-60)、トリステアリン酸POEソルビタン、モノオレイン酸POEソルビタン(ポリソルベート-80)、テトラオレイン酸POEソルビタン等のPOEソルビタン脂肪酸エステル;
モノラウリン酸POEソルビット、モノオレインPOEソルビット、ペンタオレイン酸POEソルビット、モノステアリン酸POEソルビット等のPOEソルビット脂肪酸エステル;
モノステアリン酸POEグリセリル、モノイソステアリン酸POEグリセリル、トリイソステアリン酸POEグリセリル等のPOEグリセリン脂肪酸エステル;
POEモノオレエート、POEモノステアレート(ステアリン酸PEG-75)、POEジステアレート、POEモノジオレート等のPOE脂肪酸エステル;
POEラウリルエーテル、POEオレイルエーテル、POEステアリルエーテル、POEベヘニルエーテル(たとえば、ベヘネス-10)、POEオクチルドデシルエーテル(たとえば、オクチルドデセス-20)、POEコレスタノールエーテル等のPOEアルキルエーテル;
POEオクチルフェニルエーテル、POEノニルフェニルエーテル、POEジノニルフェニルエーテルPOEアルキルフェニルエーテル;
ポリオキシエチレンポリオシキプロピレンデシルテトラデシルエーテル(たとえば、PPG-13デシルテトラデセス-24、PPG-20デシルテトラデセス-10)等のPOEポリオキシプロピレン(以下、適宜「POP」と略す。)アルキルエーテル;
POE硬化ヒマシ油;
モノオレイン酸ソルビタン、モノイソステアリン酸ソルビタン、セスキオレイン酸ソルビタン、トリオレイン酸ソルビタン、ペンタ-2-エチルヘキシル酸ジグリセロールソルビタン、テトラ-2-エチルヘキシル酸ジグリセロールソルビタン等のソルビタン脂肪酸エステル;
モノ綿実油脂肪酸グリセリン、モノエルカ酸グリセリン、セスキオレイン酸グリセリン、モノステアリン酸グリセリン、ピログルタミン酸オレイン酸グリセリル、ステアリン酸リンゴ酸グリセリル等のグリセリン脂肪酸エステル;
モノラウリン酸ポリグリセリル、モノミリスチン酸ポリグリセリル(たとえば、ミリスチン酸ポリグリセリル-10)、モノオレイン酸ポリグリセリル、モノステアリン酸ポリグリセリル、ジステアリン酸ポリグリセリル、ジイソステアリン酸ポリグリセリル(たとえば、ジイソステアリン酸ポリグリセリル-10)等のポリグリセリン脂肪酸エステル;
モノステアリン酸プロピレングリコール等のプロピレングリコール脂肪酸エステル;
1-ヘプチルグリセリルエーテル、1-(2-エチルヘキシル)グリセリルエーテル、1-オクチルグリセリルエーテル、1-デシルグリセリルエーテル、1-ドデシルグリセリルエーテル等のグリセリンアルキルエーテル;
ショ糖ステアリン酸エステル等のショ糖脂肪酸エステル;および
セトステアリルグルコシド等のアルキルグルコシドからなる群から選択される一種または二種以上が挙げられる。
ノニオン性界面活性剤における上記脂肪酸または上記アルキル基の炭素数は、トラネキサム酸の析出をより安定的に抑制する観点から、好ましくは6以上であり、より好ましくは10以上、さらに好ましくは12以上、さらにより好ましくは14以上、よりいっそう好ましくは16以上であり、また、好ましくは24以下であり、より好ましくは22以下、さらに好ましくは20以下である。
また、ノニオン性界面活性剤がPOEおよびPOPの少なくとも一方の構造を有するとき、ノニオン性界面活性剤中のPOEおよびPOPの合計付加モル数は、トラネキサム酸の析出をより安定的に抑制する観点から、好ましくは1以上であり、より好ましくは3以上、より好ましくは5以上、さらに好ましくは10以上、さらにより好ましくは15以上であり、また、好ましくは120以下であり、より好ましくは100以下、さらに好ましくは60以下、さらにより好ましくは50以下、よりいっそう好ましくは30以下、さらにまた好ましくは20以下である。
同様の観点から、ノニオン性界面活性剤は、好ましくはPOEソルビタン脂肪酸エステルおよびPOE硬化ヒマシ油からなる群から選択される一種または二種以上を含み、より好ましくはPOEソルビタン脂肪酸エステルを含み、さらに好ましくはモノオレイン酸POEソルビタンを含み、さらにより好ましくはPOEソルビタン脂肪酸エステルである。POEソルビタン脂肪酸エステルにおけるPOEの付加モル数は、好ましくは前述のとおりである。
組成物中のノニオン性界面活性剤の含有量は、トラネキサム酸の析出をより安定的に抑制する観点から、組成物全体に対して好ましくは0.01質量%以上であり、より好ましくは0.03質量%以上、さらに好ましくは0.05質量%以上である。
また、組成物の安定性向上の観点から、組成物中のノニオン性界面活性剤の含有量は、組成物全体に対して好ましくは20質量%以下であり、より好ましくは15質量%以下、さらに好ましくは10質量%以下、さらにより好ましくは5質量%以下、よりいっそう好ましくは1質量%以下である。
(パンテチン類)
パンテチン類として、たとえば、パンテチン、パンテチン塩、パンテテイン、パンテノール、パントテン酸、パントテン酸塩、パントテニルエチルエーテル、アセチルパントテニルエチルエーテル、ベンゾイルパントテニルエチルエーテル、ジカルボエトキシパントテン酸エチルエステルおよびホスホパンテテインからなる群から選択される一種または二種以上が挙げられる。
このうち、パントテン酸の塩またはパンテチン塩としては、たとえば、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩;カルシウム塩、マグネシウム塩等のアルカリ土類金属塩;塩酸塩、硝酸塩、硫酸塩等の無機酸塩;ならびに酢酸塩、クエン酸塩、安息香酸などの有機酸塩からなる群から選択される一種または二種以上が挙げられる。
パンテチン類は公知の化合物である。パンテチン類は公知の方法により製造できるほか、市販のものを用いることができる。
パンテチン類は、トラネキサム酸の析出をより安定的に抑制する観点から、パンテチン、パンテチン塩、パンテテイン、パンテノール、パントテン酸およびパントテン酸塩からなる群から選択される一または二以上の化合物であり、より好ましくはパンテチンおよびパンテチン塩からなる群から選択される一または二以上の化合物であり、さらに好ましくはパンテチンである。
同様の観点から、パンテチン類は、好ましくは25℃で液状の成分である。かかる成分として、たとえば、パンテチン、パンテノールが挙げられる。
組成物中のパンテチン類の含有量は、トラネキサム酸の析出をより安定的に抑制する観点から、組成物全体に対して好ましくは0.001質量%以上であり、より好ましくは0.005質量%以上、さらに好ましくは0.01質量%以上である。
また、組成物の安定性向上の観点から、組成物中のパンテチン類の含有量は、組成物全体に対して好ましくは1質量%以下であり、より好ましくは0.8質量%以下、さらに好ましくは0.5質量%以下、さらにより好ましくは0.3質量%以下である。
組成物中のパンテチン類の含有量に対するノニオン性界面活性剤の含有量の質量比(ノニオン性界面活性剤/パンテチン類)は、トラネキサム酸の析出をより安定的に抑制する観点から、好ましくは0.1以上であり、より好ましくは0.3以上、さらに好ましくは0.5以上、さらにより好ましくは0.8以上である。
また、組成物の安定性向上の観点から、上記質量比(ノニオン性界面活性剤/パンテチン類)は、好ましくは50以下であり、より好ましくは40以下、さらに好ましくは30以下、さらにより好ましくは20以下、よりいっそう好ましくは15以下、さらにまた好ましくは5以下である。
また、ノニオン界面活性剤がPOEソルビタン脂肪酸エステルを含むとき、組成物中のトラネキサム酸の含有量に対するパンテチン類およびポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルの含有量の合計の質量比((パンテチン類+ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル)/トラネキサム酸)は、トラネキサム酸の析出をより安定的に抑制する観点から、たとえば0.001以上であり、好ましくは0.005以上、より好ましくは0.007以上である。
また、組成物の安定性向上の観点から、上記質量比((パンテチン類+ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル)/トラネキサム酸)は、たとえば0.2以下であり、好ましくは0.1未満、より好ましくは0.09以下である。
本実施形態においては、組成物がトラネキサム酸、ノニオン性界面活性剤およびパンテチン類を組み合わせて含むため、トラネキサム酸の析出が好適に抑制される。このため、たとえば25℃程度の室温にて組成物を保存する際のトラネキサム酸の結晶析出およびこれに伴う組成物の品質の変化を好適に抑制することができる。
また、本実施形態における組成物は、好ましくは結晶析出抑制剤である。
本実施形態において、組成物は、上述の成分以外の成分、たとえば、水、湿潤剤、増粘剤、油性成分、イオン性界面活性剤、pH調整剤、キレート剤、防腐剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、顔料、色素、香料等を含んでもよい。以下、かかる成分を説明する。
(水)
組成物は、具体的には水をさらに含む。
水として、具体的には、化粧品、医薬部外品、医薬品等の種々の製剤に使用されるものが挙げられ、さらに具体的には、精製水、温泉水、深層水および植物の水蒸気蒸留水からなる群から選択される少なくとも一種を用いることができる。
組成物中の水の含有量は、たとえば、組成物中の水以外の成分を除いた残部とすることができる。
また、組成物中の水の含有量は、たとえば70質量%以上であり、好ましくは80質量%以上、より好ましくは85質量%以上、さらに好ましくは88質量%以上であり、また、具体的には100質量%未満であり、好ましくは99.889質量%以下であり、より好ましくは99質量%以下、さらに好ましくは98質量%以下である。
湿潤剤としては、たとえば、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3-プロパンジオール、1,3-ブチレングリコール、イソペンチルジオール、ペンチレングリコール、ヘキサンジオール、カプリリルグリコール、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン、ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレンメチルグルコシドなどの多価アルコール;ソルビトール、マンニトール、グルコース、キシリトール、マルチトール、トレハロース等の糖類;アルギニン、プロリン、セリン、リシンHCl、トレオニン、バリン、ロイシン、ヒスチジン、アラニン、グリシン、カルノシン等のアミノ酸;ピロリドンカルボン酸ナトリウム;ベタイン;尿素;乳酸ナトリウム;および植物エキス、海藻エキス等のエキス類からなる群から選択される一種または二種以上が挙げられる。
湿潤剤は、具体的には、皮膚の表面を被覆した際に、皮膚に対して水分を与え保持させる成分をいう。
湿潤剤の含有量は、たとえば、組成物の全質量に対して、0.1~50質量%であることが好ましく、0.5~45質量%であることがより好ましく、1~40質量%であることがさらに好ましい。
増粘剤としては、たとえば、グアーガム、カラギナン、キサンタンガム、ヒアルロン酸ナトリウム、プルラン、カンテン、アルギン酸塩等の天然系高分子;およびヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、カルボキシビニルポリマー、ポリアクリル酸塩、ポリビニルアルコール、アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体等の合成高分子からなる群から選択される一種または二種以上が挙げられる。
増粘剤の含有量は、たとえば、組成物の全質量に対して、0.001~5質量%であることが好ましく、0.005~3質量%であることがより好ましく、0.01~2質量%であることがさらに好ましい。
油性成分としては、たとえば、オリーブ油、シアバター、ブドウ種子油等の油脂;ホホバ油等のロウ;スクワラン、流動パラフィン、ワセリン、パラフィンワックス等の炭化水素;ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸エチルへキシル、ミリスチン酸イソプロピル、トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリル等のエステル油;セチルアルコール、ステアリルアルコール等の高級アルコール;およびシリコーン油からなる群から選択される一種または二種以上が挙げられる。
油性成分の含有量は、たとえば、組成物の全質量に対して、0.01~50質量%であってもよく、0.01~10質量%であってもよい。
イオン性界面活性剤としては、たとえば、N-アシルアミノ酸塩、N-アシルタウリン塩、アルキル硫酸塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルベタインおよびレシチンからなる群から選択される一種または二種以上が挙げられる。
イオン性界面活性剤の含有量は、たとえば、組成物の全質量に対して、0.05~10質量%であってよい。
pH調整剤としては、たとえば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アルギニン、乳酸、アミノメチルプロパノール、2-アミノ-2-メチル-1,3-プロパンジオール、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、リンゴ酸、クエン酸とその塩およびリン酸とその塩からなる群から選択される一種または二種以上が挙げられる。
pH調整剤の含有量は、たとえば、組成物の全質量に対して、0.01~5質量%であってよい。
キレート剤としては、たとえば、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウムカルシウム、エチレンジアミン四酢酸三ナトリウム、エチレンジアミン四酢酸四ナトリウム、グルコン酸ナトリウムおよびクエン酸ナトリウムからなる群から選択される一種または二種以上が挙げられる。
キレート剤の含有量は、たとえば、組成物の全質量に対して、0.005~5質量%であってよい。
防腐剤としては、たとえば、安息香酸とその塩、パラオキシ安息香酸エステルとその塩、フェノキシエタノール、サリチル酸とその塩、イソプロピルメチルフェノール、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化セチルピリジニウム、グルコン酸クロルヘキシジン、ピリチオン亜鉛、ピロクトンオラミン、メチルイソチアゾリノンおよびヒノキチオールからなる群から選択される一種または二種以上が挙げられる。
防腐剤の含有量は、たとえば、組成物の全質量に対して、0.01~5質量%であってよい。
本実施形態において、組成物は、具体的には皮膚に適用され、好ましくは皮膚に塗布される。
また、組成物は、好ましくは皮膚化粧料等の化粧料;または、皮膚外用剤等の外用剤であり、医薬部外品(薬用化粧料)または医薬品であってよく、好ましくは化粧料または皮膚外用剤である。
外用剤の剤型として、たとえば、リニメント剤、ローション剤を含む外用液剤;クリーム剤;外用エアゾール剤、ポンプスプレー剤を含むスプレー剤;またはゲル剤が挙げられる。ここで、リニメント剤は、具体的には、皮膚にすり込んで用いる液状または泥状の外用液剤である。また、ローション剤は、具体的には、有効成分を水性の液体に溶解または乳化もしくは微細に分散させた外用液剤である。
また、化粧料として、たとえば、ローション、乳液、美容液、クリーム、ジェル、メイク落とし、洗顔料、日焼け止め、化粧下地、ファンデーション、リップクリーム、シャンプー、リンス、ボディソープ等が挙げられる。化粧料は、ポンプスプレー容器またはエアゾール容器に充填されたものであってもよい。
また、組成物は、好ましくは25℃で流動性を有し、より好ましくは25℃で液状である。
B型粘度計により25℃にて測定される組成物のB型粘度は、たとえば0.05~1000mPa・s程度であり、好ましくは0.1~500mPa・s程度、より好ましくは0.25~200mPa・s程度、さらに好ましくは0.25~100mPa・s程度である。
ここで、組成物のB型粘度は、具体的には、B型粘度計(たとえばDV3T、BROOKFIELD社製、スピンドルLV-2等)を用いて、回転数200rpm(粘度が150mPa・s未満のもの)または30rpm(粘度が150mPa・s以上のもの)、測定時間1分、n=2の平均値の条件で測定することができる。
本実施形態において、組成物は、たとえば、トラネキサム酸、ノニオン性界面活性剤およびパンテチン類ならびに適宜他の配合成分を混合する工程を含む製造方法により得ることができる。他の配合成分は、たとえば組成物の剤型に応じて選択することができる。
また、組成物が外用剤であるとき、組成物はたとえば第18改正日本薬局方等に記載される通常の方法に従って製造することができる。
(結晶析出抑制方法)
本実施形態において、トラネキサム酸含有組成物の結晶析出抑制方法は、トラネキサム酸含有組成物に、ノニオン性界面活性剤およびパンテチン類を配合することを含む。
トラネキサム酸含有組成物の具体的態様としては、上述した本実施形態における組成物の態様が挙げられる。
パンテチンは水溶性に優れており、一方、ノニオン性界面活性剤は両親媒性物質として水にも油にも易溶であるため、本実施形態における方法は、幅広い製剤に適用可能なトラネキサム酸の結晶析出抑制の方法として好適である。
以上、本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
以下、実施例を挙げて本実施形態を具体的に説明するが、本実施形態はこれらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1~7、比較例1および2)
本例では、組成物を調製し、評価した。
(組成物の調製方法)
表1に記載の成分を室温(25℃)にて混合、溶解し、各例の組成物を得た。各例で得られた組成物の粘度をB型粘度計により25℃にて測定したところ、何れも100mPa・s以下であった。表1に記載の成分の詳細を以下に示す。
トラネキサム酸:協和ファーマケミカル社製
パンテチン:アルフレッサファインケミカル社製
モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.O.):日光ケミカルズ社製
(評価)
各例の組成物の保存安定性(結晶析出抑制)を以下の手順で評価した。
すなわち、各例で得られた組成物を0.25gガラス瓶に入れ、恒温恒湿度下(25℃/60%RH)に開放状態にて静置した。
1時間後の結晶析出の様子を目視にて観察し、以下の基準で評価した。以下のAおよびBを合格とした。評価結果を表1にあわせて示す。
A:結晶析出なし
B:ごくわずかに結晶析出
C:結晶析出
Figure 2024083776000001
表1より、各実施例においては、保存後の組成物における結晶析出が好適に抑制されていた。
(処方例)
以下に化粧料の処方例を示す。処方例中、適宜以下の略語を用いる。
BG:1,3-ブチレングリコール
PPG:ポリプロピレングリコール
PCA-Na:ピロリドンカルボン酸ナトリウム
DPG:ジプロピレングリコール
PEG:ポリエチレングリコール
(化粧水処方例1)
成分 (質量%)
水 残量
クエン酸 適量
クエン酸Na 適量
EDTA-2Na 0.10
BG 5.00
グリセリン 5.00
PPG-6デシルテトラデセス-30 0.30
ポリソルベート80 0.15
PCA-Na 1.00
防腐剤 適量
トラネキサム酸 2.00
パンテチン 0.01
セリン 0.01
アラニン 0.01
グリチルリチン酸2K 0.05
(化粧水処方例2)
成分 (質量%)
水 残量
ジイソステアリン酸ポリグリセリル-10 0.10
ミリスチン酸ポリグリセリル-10 0.20
ポリソルベート60 0.05
香料 適量
グリセリン 5.00
BG 5.00
メチルグルセス-10 1.00
クインスシードエキス 0.05
アロエエキス 0.01
パンテチン 0.01
トラネキサム酸 1.00
防腐剤 適量
クエン酸 適量
クエン酸Na 適量
(乳液処方例1)
成分 (質量%)
スクワラン 0.50
トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル 8.50
トリエチルヘキサノイン 0.50
ラウロイルグルタミン酸ジ(フィトステリル/オクチルドデシル) 0.10
ジメチコン 0.40
ベヘニルアルコール 0.40
ステアリルアルコール 0.40
ステアリン酸グリセリル 0.30
ベヘネス-10 0.60
オクチルドデセス-20 0.60
ポリソルベート60 0.10
水 残量
ヘキサンジオール 2.00
グリセリン 15.50
DPG 0.50
トラネキサム酸 2.00
パンテチン 0.10
カルボマー 0.20
EDTA-2Na 0.01
防腐剤 適量
(美容液処方例1)
成分 (質量%)
スクワラン 3.00
PEG/PPG/ポリブチレングリコール-8/5/3グリセリン 3.00
コレステロール 0.01
オレイルアルコール 0.40
PPG-13デシルテトラデセス-24 2.50
PPG-20デシルテトラデセス-10 1.00
ポリソルベート60 0.10
水 残量
グリセリン 3.00
BG 2.00
ポリクオタニウム-61 0.01
防腐剤 適量
トラネキサム酸 2.00
パンテチン 0.10

Claims (9)

  1. トラネキサム酸、ノニオン性界面活性剤およびパンテチン類を含有する組成物。
  2. 前記ノニオン性界面活性剤が、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルを含む、請求項1に記載の組成物。
  3. 当該組成物中の前記トラネキサム酸の含有量に対する前記パンテチン類および前記ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルの含有量の合計の質量比((パンテチン類+ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル)/トラネキサム酸)が、0.005以上0.1未満である、請求項2に記載の組成物。
  4. 前記パンテチン類が、パンテチン、パンテチン塩、パンテテイン、パンテノール、パントテン酸およびパントテン酸塩からなる群から選択される一または二以上の化合物である、請求項1乃至3いずれか一項に記載の組成物。
  5. 前記パンテチン類がパンテチンである、請求項1乃至3いずれか一項に記載の組成物。
  6. 当該組成物中の前記パンテチン類の含有量に対する前記ノニオン性界面活性剤の含有量の質量比(ノニオン性界面活性剤/パンテチン類)が、0.1以上50以下である、請求項1乃至3いずれか一項に記載の組成物。
  7. 当該組成物が結晶析出抑制剤である、請求項1乃至3いずれか一項に記載の組成物。
  8. 当該組成物が化粧料または皮膚外用剤である、請求項1乃至3いずれか一項に記載の組成物。
  9. トラネキサム酸含有組成物に、ノニオン性界面活性剤およびパンテチン類を配合することを含む、前記トラネキサム酸含有組成物の結晶析出抑制方法。
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