JP2024081861A - 弾性クローラ - Google Patents

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Abstract

【課題】駆動力の伝達性に優れ、かつ屈曲性にも優れた弾性クローラの提供。【解決手段】弾性クローラ10は、弾性を有するメインベルト14と、このメインベルト14に埋設された抗張体22とを有している。抗張体22は、複数の第一コード46aを含む内側ハーフ48iと、複数の第二コード46bを含む外側ハーフ48oとを有している。第二コード46bの最大引張荷重F2は、第一コードの最大引張荷重F1よりも大きい。最大引張荷重F1に対する最大引張荷重F2の比(F2/F1)は、1.5以上が好ましい。【選択図】図4

Description

本明細書は、弾性クローラを開示する。詳細には、本明細書は、主車輪及び転輪を有する走行装置の、弾性クローラに関する。
弾性クローラは、ゴム等からなり無端形状を有するメインベルトと、このメインベルトの外周面から突出するラグと、このメインベルトの内周面から突出する転輪ガイドとを有している。このクローラはさらに、芯金及び抗張体を有している。抗張体は、複数のコードを有している。それぞれのコードは、前後方向に延びている。抗張体を有する弾性クローラが、特開2008-1156公報に開示されている。
特開2008-1156公報
弾性クローラの走行時、抗張体のコードには、張力がかかる。この張力に応じ、抗張体は抗張力を発揮する。抗張力が生じたクローラに走行装置から駆動力が伝達され、クローラが走行する。走行装置の質量、出力等に応じた抗張力が発生するよう、コードの本数が設定される。質量の大きい走行装置には、コードの本数が多い抗張体が適している。出力が大きい走行装置にも、コードの本数が多い抗張体が適している。
コードの本数が多い抗張体は、芯金左端と芯金右端との間の範囲から、はみ出しうる。この範囲からはみ出したコードは、駆動力の伝達に寄与しにくい。コードの本数による抗張力の調整には、限界がある。
太いコードを有する抗張体では、大きな抗張力が得られうる。しかしこの抗張体は、クローラの屈曲性を損なうおそれがある。コードの太さによる抗張力の調整には、限界がある。
本出願人の意図するところは、駆動力の伝達性に優れ、かつ屈曲性にも優れた弾性クローラの提供にある。
本明細書が開示する弾性クローラは、
無端形状であって弾性を有するメインベルト、
このメインベルトに埋設されており前後方向に沿って並ぶ複数の芯金、
及び
このメインベルトに埋設されており、厚み方向において芯金の外側に位置する抗張体
を有する。この抗張体は、左右方向に並列しておりかつそれぞれが前後方向に延びる複数のコードを有する。これらのコードは、最大引張荷重F1を有する第一コードと、この第一コードの最大引張荷重F1よりも大きい最大引張荷重F2を有する第二コードとを含む。
この弾性クローラでは、第一コードが屈曲性に寄与しうる。このクローラでは、第二コードが駆動力の伝達性に寄与しうる。
図1は、一実施形態に係る弾性クローラを含む走行装置が示された概略図である。 図2は、図1の弾性クローラの一部が示された拡大図である。 図3は、図2のIII-III線に沿った断面図である。 図4は、図3の弾性クローラの一部が示された拡大断面図である。 図5は、図3にて矢印Vで示された部分の拡大図である。 図6は、図4の弾性クローラの内側ハーフのためのゴムシートが示された断面斜視図である。 図7は、図4の弾性クローラの外側ハーフのためのゴムシートが示された断面斜視図である。 図8は、他の実施形態に係る弾性クローラの一部が示された断面図である。 図9は、さらに他の実施形態に係る弾性クローラの一部が示された断面図である。
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態が詳細に説明される。
図1に、走行装置2が示されている。この走行装置2は、駆動輪4、従動輪6、複数の転輪8及び弾性クローラ10を有している。本実施形態では、駆動輪4は、スプロケットである。この走行装置2は、図示されない駆動手段(エンジン等)を有している。この駆動手段により、スプロケット12が回転させられる。クローラ10はスプロケット12と従動輪6との間に巻き掛けられている。スプロケット12の回転により、クローラ10が回転する。クローラ10が回転するとき、転輪8はクローラ10を案内する。この案内により、クローラ10の蛇行が阻止される。クローラ10の回転により、装置2が走行する。典型的な走行装置2として、土木機器、建設機器及び農業用機器が挙げられる。走行装置2が、複数の従動輪6を有してもよい。走行装置2が、従動輪6と他の従動輪6との間に位置する転輪8を有してもよい。
図2-4に、弾性クローラ10が示されている。各図面において、矢印Xは左右方向を表し、矢印Yは前後方向を表し、矢印Zは厚み方向を表す。左右方向Xは、駆動輪4の軸方向でもある。前後方向は、クローラ10の周方向でもある。図1-3に示されるように、このクローラ10は、メインベルト14、複数のラグ16、複数の芯金18、複数の転輪ガイド20及び一対の抗張体22を有している。
メインベルト14は、無端形状を有する。このメインベルト14は、内周面24及び外周面26を有している。メインベルト14はさらに、一対の外縁28を有している。図2において矢印Wmで示されているのは、メインベルト14の幅である。幅Wmは、左側の外縁28から右側の外縁28までの距離である。メインベルト14の幅Wmは、クローラ10の幅でもある。一般的な弾性クローラ10の幅Wmは、100mm以上600mm以下である。
メインベルト14は、複数の係合孔30を有している。それぞれの係合孔30は、内周面24から外周面26にまで至っている。クローラ10が走行するとき、この係合孔30にスプロケット12の爪32(図1を参照)が入り込む。この爪32により、スプロケット12から芯金18を介してメインベルト14へと、駆動力が伝達される。メインベルト14が、係合孔30に代えて凹み有してもよい。凹み有するメインベルト14では、爪32がこの凹みを押圧する。クローラ10が、係合孔30に代えて突起を有してもよい。突起を有するクローラ10では、爪32がこの突起を押圧する。
図2に示されるように、内周面24は、一対の転輪走行ゾーン34と、一対のサイドゾーン36とを有している。それぞれの転輪走行ゾーン34は、左右方向において、転輪ガイド20の外側に位置している。この転輪走行ゾーン34は、前後方向に延在している。それぞれのサイドゾーン36は、左右方向において、転輪走行ゾーン34の外側に位置している。このサイドゾーン36は、前後方向に延在している。図3に示されるように、走行装置2が進行するとき、転輪8の外周面が転輪走行ゾーン34と当接する。
メインベルト14は、弾性材料から形成されている。ゴム、合成樹脂、エラストマー等が、メインベルト14に用いられうる。メインベルト14の典型的な材質は、架橋されたゴム組成物である。
図1に示されるように、複数のラグ16が、周方向に沿って並んでいる。これらのラグ16は、等ピッチで並んでいる。図1及び3に示されるように、それぞれのラグ16は、メインベルト14の外周面26から突出している。このラグ16の材質は、メインベルト14の材質とは異なっている。ラグ16の材質が、メインベルト14の材質と同じであってもよい。ラグ16の典型的な材質は、架橋されたゴム組成物である。
図2に示されるように、複数の芯金18が、前後方向に沿って並んでいる。本実施形態では、これらの芯金18は、等ピッチで並んでいる。それぞれの芯金18は、幅方向中心に位置している。芯金18は、概してメインベルト14に埋設されている。芯金18の一部は、メインベルト14から露出している。芯金18の一部がメインベルト14から露出する場合も含め、本明細書では、「埋設」と称される。芯金18は、硬質である。芯金18の典型的な材質は、スチール、ステンレススチール等の金属である。
図3に示されるように、この芯金18は、センター38、一対のガイド突起40及び一対のウイング42を有している。それぞれのガイド突起40は、センター38から厚み方向内向き(図3の上向き)に突出している。それぞれのウイング42は、センター38から左右方向外向きに突出している。
図1及び2に示されるように、複数の転輪ガイド20が、前後方向に沿って並んでいる。これらの転輪ガイド20は、等ピッチで並んでいる。それぞれの転輪ガイド20は、左右方向中心に位置している。図3に示されるように、この転輪ガイド20は、メインベルト14の内周面24から突出している。この転輪ガイド20は、一対のノブ44を有している。図3に示されるように、それぞれのノブ44は、芯金18のガイド突起40を含んでいる。このノブ44はさらに、メインベルト14の一部を含んでいる。転輪ガイド20が、メインベルト14を含まないノブ44を有してもよい。換言すれば、ノブ44において、ガイド突起40が完全に露出してもよい。
図4には、右側の抗張体22が示されている。左側の抗張体22は、図4の抗張体22の形状が左右反転した形状を有する。抗張体22は、メインベルト14に埋設されている。抗張体22は、厚み方向において芯金18の外側(図4の下側)に位置している。抗張体22は、左右方向において、芯金18よりも外側(図4の右側)へとはみ出していない。この抗張体22は、複数のコード46を有している。これらのコード46は、左右方向に並列している。それぞれのコード46は、前後方向に延在している。このコード46は、メインベルト14の過剰な伸張を抑制しうる。コード46の典型的な材質は、スチール、ステンレススチール等の金属である。コード46が、有機繊維から形成されてもよい。
抗張体22は、内側ハーフ48iと外側ハーフ48oとを有している。外側ハーフ48oは、左右方向において、内側ハーフ48iよりも外側に位置している。図4において、矢印Liは内側ハーフ48iの長さを表し、矢印Loは外側ハーフ48oの長さを表す。長さLi及びLoのそれぞれは、左右方向に沿って測定される。長さLiと長さLoとの合計(Li+Lo)は、抗張体22の長さである。長さLoは、長さLiに等しい。換言すれば、内側ハーフ48iは抗張体22の長さの半分の長さを有する部位であり、外側ハーフ48oは抗張体22の長さの半分の長さを有する部位である。
内側ハーフ48iは、複数の第一コード46aを含んでいる。本実施形態では、内側ハーフ48iは、第一コード46a以外のコード46を含んでいない。外側ハーフ48oは、複数の第二コード46bを含んでいる。本実施形態では、外側ハーフ48oは、第二コード46b以外のコード46を含んでいない。
図5に、抗張体22の一部が示されている。図5において、矢印C1は第一コード46aの外径を表し、矢印C2は第二コード46bの外径を表す。外径C2は、外径C1よりも大きい。本実施形態では、第二コード46bの材質は、第一コード46aの材質と同じである。従って、第二コード46bの引張強さσ2(Pa)は、第一コード46aの引張強さσ1(Pa)と、実質的に同じである。よって、第二コード46bの最大引張荷重F2(N)は、第一コード46aの最大引張荷重F1(N)よりも大きい。最大引張荷重は、「JIS G 3510-1992」の規格に準拠して測定される。この規格における荷重の最大値が、最大引張荷重である。第一コード46a又は第二コード46bが切断されて得られる試験片が、引張試験に供される。
第二コード46bの最大引張荷重F2が大きいので、この第二コード46bは大きな抗張力に寄与しうる。抗張体22がもし第二コード46bのみを含めば、クローラ10の屈曲性が阻害されうる。第一コード46aの最大引張荷重F1が小さいので、この第一コード46aは、屈曲性を大幅には阻害しない。このクローラ10は、駆動力の伝達性と、屈曲性との、両方に優れる。さらに第一コード46aは、クローラ10の軽量にも寄与しうる。
第二コード46bの最大引張荷重F2が大きいので、コード46の総数が少なくても、このクローラ10では十分な抗張力が得られうる。コード46の総数が少ない抗張体22では、長さ(L1+Lo)が小さくたり得る。この抗張体22は、厚み方向において芯金18の外側に収まりうる。
芯金18には、図3における時計回り方向及び反時計回り方向への、ネジレの力が加わる。外側ハーフ48oに第二コード46bが配置されたクローラ10では、この第二コード46bが芯金18のネジレを抑制しうる。このクローラ10と転輪8との脱輪は、生じにくい。
第一コード46aの最大引張荷重F1に対する、第二コード46bの最大引張荷重F2の比(F2/F1)は、1.5以上が好ましい。比(F2/F1)が1.5以上であるクローラ10では、駆動力の伝達性と屈曲性とが、両立されうる。この観点から、比(F2/F1)は1.8以上がより好ましく、2.0以上が特に好ましい。比(F2/F1)は、7.5以下が好ましい。
第一コード46aの外径C1に対する、第二コード46bの外径C2の比(C2/C1)は、1.2以上が好ましい。比(C2/C1)が1.2以上であるクローラ10では、駆動力の伝達性と屈曲性とが、両立されうる。この観点から、比(C2/C1)は1.4以上がより好ましく、1.5以上が特に好ましい。比(C2/C1)は、3.5以下が好ましい。コード46の断面の輪郭が非円形である場合、この輪郭を内部に含みうる最小円の直径が、外径である。
第二コード46bの材質が、第一コード46aの材質と異なってもよい。好ましくは、第二コード46bの引張強さσ2は、第一コード46aの引張強さσ1よりも大きい。第二コード46bの大きな引張強さσ2により、この第二コード46bの大きな最大引張荷重F2が達成されうる。この場合、第二コード46bの外径C2が第一コード46aの外径C1と同じであってよく、第二コード46bの外径C2が第一コード46aの外径C1より小さくてもよい。
図5において、矢印L1は芯金18から第一コード46aの中心までの距離を表し、矢印L2は芯金18から第二コード46bの中心までの距離を表す。本実施形態では、距離L2は、距離L1と実質的に一致している。クローラ10の屈曲中心は、コード46の位置と概ね一致する。距離L2が距離L1と一致しているので、外側ハーフ48oの屈曲中心が、内側ハーフ48iの屈曲中心と大幅にはずれない。従って、第一コード46a及び第二コード46bの両方に、過剰の引張応力及び過剰の圧縮応力がかからない。このクローラ10の屈曲抵抗は、小さい。さらにこのクローラ10では、コード46が損傷しにくい。これらの観点から、距離L1に対する距離L2の比(L2/L1)は0.80以上1.20以下が好ましく、0.90以上1.10以下がより好ましく、0.95以上1.05以下が特に好ましい。理想的な比(L2/L1)は、1.00である。
図6に、内側ハーフ48iのためのゴムシート50iが示されている。このゴムシート50iは、複数の第一コード46aと、トッピングゴム52iとを有している。これらの第一コード46aは、並列している。それぞれの第一コード46aは、トッピングゴム52iに埋もれている。図6において、矢印C1は第一コード46aの外径を表し、矢印S1はゴムシート50iの厚さを表し、矢印T1はトッピング厚さを表す。トッピング厚さT1は、下記の数式によって算出される。
T1 = (S1 - C1) / 2
図7に、外側ハーフ48oのためのゴムシート50oが示されている。このゴムシート50oは、複数の第二コード46bと、トッピングゴム52oとを有している。これらの第二コード46bは、並列している。それぞれの第二コード46bは、トッピングゴム52oに埋もれている。図7において、矢印C2は第二コード46bの外径を表し、矢印S2はゴムシート50oの厚さを表し、矢印T2はトッピング厚さを表す。トッピング厚さT2は、下記の数式によって算出される。
T2 = (S2 - C2) / 2
図6及び7の対比から明らかなように、ゴムシート50oのトッピング厚さT2は、ゴムシート50iのトッピング厚さT1よりも小さい。従って、第二コード46bの外径C2が第一コード46aの外径C1よりも大きいにもかかわらず、ゴムシート50oの厚さS2は、ゴムシート50iの厚さS1と実質的に同じである。図6に示されたゴムシート50iから内側ハーフ48iが成形され、図7に示されたゴムシート50oから外側ハーフ48oが成形されたクローラ10では、図5に示された距離L2が、距離L1と実質的に一致しうる。コード46と芯金18との間に介在するゴム層の厚さの変更によって、距離L1又は距離L2が調整されてもよい。
図6に示されたゴムシート50i及び図7に示されたゴムシート50oを含む帯状の予備成形体が、リング状に巻かれ、その両端が加硫接着等の手段で接合されることにより、内側ハーフ48i及び外側ハーフ48oを含む有抗張体22が形成されうる。コード46とトッピングとを含む1本のストリップが螺旋状に巻かれることで、内側ハーフ48iが形成されてもよい。コード46とトッピングとを含む1本のストリップが螺旋状に巻かれることで、外側ハーフ48oが形成されてもよい。
抗張体22が、互いに最大引張荷重が異なる3種類以上のコード46を、含んでもよい。
図8に、他の実施形態に係る弾性クローラ54の一部が示されている。図8には、メインベルト56、ラグ58、芯金60及び右側の抗張体62が示されている。図示されていないが、このクローラ54は、左側の抗張体を有している。左側の抗張体は、図8の抗張体62の形状が左右反転した形状を有する。抗張体62は、メインベルト56に埋設されている。抗張体62は、厚み方向において芯金60の外側(図8の下側)に位置している。抗張体62は、左右方向において、芯金60よりも外側(図9の右側)へとはみ出していない。このクローラ54の、抗張体62以外の構造は、図1-7に示されたクローラ10のそれと、実質的に同じである。
この抗張体62は、複数のコード64を有している。これらのコード64は、左右方向に並列している。それぞれのコード64は、前後方向に延在している。コード64の典型的な材質は、スチール、ステンレススチール等の金属である。コード64が、有機繊維から形成されてもよい。
これらのコード64には、第一コード64a及び第二コード64bが含まれている。第二コード64bの外径は、第一コード64aの外径よりも大きい。本実施形態では、第二コード64bの材質は、第一コード64aの材質と同じである。従って、第二コード64bの最大引張荷重F2は、第一コード64aの最大引張荷重F1よりも大きい。第一コード64aの材質と第二コード64bの材質との相違によって、最大引張荷重F1よりも大きい最大引張荷重F2が達成されてもよい。
抗張体62は、内側ハーフ66iと外側ハーフ66oとを有している。外側ハーフ66oは、左右方向において、内側ハーフ66iよりも外側に位置している。図8において、矢印Liは内側ハーフ66iの長さを表し、矢印Loは外側ハーフ66oの長さを表す。内側ハーフ66iは、抗張体62の長さの半分の長さLiを有する。外側ハーフ66oは、抗張体62の長さの半分の長さLoを有する。
内側ハーフ66iは、複数の第一コード64a及び複数の第二コード64bを含んでいる。内側ハーフ66iにおいて、第一コード64aの数は、第二コード64bの数よりも多い。内側ハーフ66iのコード64の過半数を、第一コード64aが占める。換言すれば、内側ハーフ66iは、第一コード64aを主として含んでいる。
外側ハーフ66oは、複数の第一コード64a及び複数の第二コード64bを含んでいる。外側ハーフ66oにおいて、第二コード64bの数は、第一コード64aの数よりも多い。外側ハーフ66oのコード64の過半数を、第二コード64bが占める。換言すれば、外側ハーフ66oは、第二コード64bを主として含んでいる。
第一コード64aを主として含むので、内側ハーフ66iはクローラ54の屈曲性に寄与しうる。この観点から、内側ハーフ66iにおける、コード64の総数に対する第一コード64aの数の比率は、60%以上が好ましく、70%以上がより好ましく、75%以上が特に好ましい。この比率が100%であってもよい。
第二コード64bを主として含むので、外側ハーフ66oは駆動力の伝達性に寄与しうる。この観点から、外側ハーフ66oにおける、コード64の総数に対する第二コード64bの数の比率は、60%以上が好ましく、70%以上がより好ましく、75%以上が特に好ましい。この比率が100%であってもよい。
抗張体62が、互いに最大引張荷重が異なる3種類以上のコード66を、含んでもよい。
図9に、さらに他の実施形態に係る弾性クローラ68の一部が示されている。図9には、メインベルト70、ラグ72、芯金74及び右側の抗張体76が示されている。図示されていないが、このクローラ68は、左側の抗張体を有している。左側の抗張体は、図9の抗張体76の形状が左右反転した形状を有する。抗張体76は、メインベルト70に埋設されている。抗張体76は、厚み方向において芯金74の外側(図9の下側)に位置している。抗張体76は、左右方向において、芯金74よりも外側(図9の右側)へとはみ出していない。このクローラ68の、抗張体76以外の構造は、図1-7に示されたクローラ10のそれと、実質的に同じである。
この抗張体76は、複数のコード78を有している。これらのコード78は、左右方向に並列している。それぞれのコード78は、前後方向に延在している。コード78の典型的な材質は、スチール、ステンレススチール等の金属である。コード78が、有機繊維から形成されてもよい。
これらのコード78には、第一コード78a及び第二コード78bが含まれている。第二コード78bの外径は、第一コード78aの外径よりも大きい。本実施形態では、第二コード78bの材質は、第一コード78aの材質と同じである。従って、第二コード78bの最大引張荷重F2は、第一コード78aの最大引張荷重F1よりも大きい。第一コード78aの材質と第二コード78bの材質との相違によって、最大引張荷重F1よりも大きい最大引張荷重F2が達成されてもよい。
抗張体76が第一コード78a及び第二コード78bの両方を含むので、このクローラ68は、第一コード78aのみを抗張体76が含むクローラに比べ、駆動力の伝達性に優れる。さらにこのクローラ68は、第二コード78bのみを抗張体76が含むクローラに比べ、屈曲性に優れる。このクローラ68の製造に、最大引張荷重F1と最大引張荷重F2との間である最大引張荷重を有するコードは、不要である。第一コード78aが汎用性に優れたワイヤから形成され、第二コード78bが汎用性に優れた他のワイヤから形成されることで、容易にかつ低コストで、弾性クローラ68が製造されうる。
屈曲性と駆動力の伝達性との両立の観点から、抗張体76における、第一コード78aの数N1と第二コード78bの数N2との比(N1/N2)は、0.80以上1.20以下が好ましく、0.90以上1.10以下がより好ましく、0.95以上1.05以下が特に好ましい。理想的な比(N1/N2)は、1.00である。
本実施形態では、第一コード78aと第二コード78bとが、交互に配置されている。長尺の第一コード78a、長尺の第二コード78b及びトッピングを含むリボン状のストリップが、螺旋状に巻かれることで、この抗張体76が形成されうる。第一コード78a及び第二コード78bを含む帯状の予備成形体が、リング状に巻かれ、その両端が加硫接着等の手段で接合されることにより、抗張体76が得られてもよい。
抗張体76が、互いに最大引張荷重が異なる3種類以上のコード78を、含んでもよい。
[開示項目]
以下の項目のそれぞれは、好ましい実施形態の開示である。
[項目1]
無端形状であって弾性を有するメインベルト、
上記メインベルトに埋設されており前後方向に沿って並ぶ複数の芯金、
及び
上記メインベルトに埋設されており、厚み方向において上記芯金の外側に位置する抗張体
を備えており、
上記抗張体が、左右方向に並列しておりかつそれぞれが前後方向に延びる複数のコードを有しており、
これらのコードが、最大引張荷重F1を有する第一コードと、この最大引張荷重F1よりも大きい最大引張荷重F2を有する第二コードとを含む、弾性クローラ。
[項目2]
上記第一コードの最大引張荷重F1に対する、上記第二コードの最大引張荷重F2の比(F2/F1)が、1.5以上である、項目1に記載の弾性クローラ。
[項目3]
上記第二コードの外径C2が上記第一コードの外径C1よりも大きい、項目1又は2に記載の弾性クローラ。
[項目4]
上記第一コードの外径C1に対する、上記第二コードの外径C2の比(C2/C1)が、1.2以上である、項目3に記載の弾性クローラ。
[項目5]
上記芯金から上記第一コードまでの距離L1に対する、上記芯金から上記第二コードまでの距離L2の比(L2/L1)が、0.80以上1.20以下である、項目3に記載の弾性クローラ。
[項目6]
上記抗張体が、複数の第一コードを主として含む内側ハーフと、複数の第二コードを主として含んでおりこの内側ハーフよりも左右方向外側に位置する外側ハーフとを有する、項目1から5のいずれかに記載の弾性クローラ。
前述の弾性クローラは、種々の走行装置に適している。このクローラは特に、土木機械及び建設機械に適している。
2・・・走行装置
4・・・駆動輪(スプロケット)
6・・・従動輪
8・・・転輪
10・・・弾性クローラ
14・・・メインベルト
16・・・ラグ
18・・・芯金
20・・・転輪ガイド
22・・・抗張体
24・・・内周面
26・・・外周面
28・・・外縁
30・・・係合孔
34・・・転輪走行ゾーン
36・・・サイドゾーン
38・・・センター
40・・・ガイド突起
42・・・ウイング
44・・・ノブ
46・・・コード
46a・・・第一コード
46b・・・第二コード
48i・・・内側ハーフ
48o・・・外側ハーフ
54・・・弾性クローラ
56・・・メインベルト
58・・・ラグ
60・・・芯金
62・・・抗張体
64・・・コード
64a・・・第一コード
64b・・・第二コード
66i・・・内側ハーフ
66o・・・外側ハーフ
68・・・弾性クローラ
70・・・メインベルト
72・・・ラグ
74・・・芯金
76・・・抗張体
78・・・コード
78a・・・第一コード
78b・・・第二コード

Claims (6)

  1. 無端形状であって弾性を有するメインベルト、
    上記メインベルトに埋設されており前後方向に沿って並ぶ複数の芯金、
    及び
    上記メインベルトに埋設されており、厚み方向において上記芯金の外側に位置する抗張体
    を備えており、
    上記抗張体が、左右方向に並列しておりかつそれぞれが前後方向に延びる複数のコードを有しており、
    これらのコードが、最大引張荷重F1を有する第一コードと、この最大引張荷重F1よりも大きい最大引張荷重F2を有する第二コードとを含む、弾性クローラ。
  2. 上記第一コードの最大引張荷重F1に対する、上記第二コードの最大引張荷重F2の比(F2/F1)が、1.5以上である、請求項1に記載の弾性クローラ。
  3. 上記第二コードの外径C2が上記第一コードの外径C1よりも大きい、請求項1又は2に記載の弾性クローラ。
  4. 上記第一コードの外径C1に対する、上記第二コードの外径C2の比(C2/C1)が、1.2以上である、請求項3に記載の弾性クローラ。
  5. 上記芯金から上記第一コードまでの距離L1に対する、上記芯金から上記第二コードまでの距離L2の比(L2/L1)が、0.80以上1.20以下である、請求項3に記載の弾性クローラ。
  6. 上記抗張体が、複数の第一コードを主として含む内側ハーフと、複数の第二コードを主として含んでおりこの内側ハーフよりも左右方向外側に位置する外側ハーフとを有する、請求項1又は2に記載の弾性クローラ。
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