JP2024078511A - 皮膚改善剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】特別な施術や薬剤によらず、敏感肌にも負担が少なく安全に、肌荒れの予防、肌の赤み、くすみやシワといった肌トラブル状態を改善もしくは予防する皮膚改善剤を提供すること。【解決手段】酸価5mgKOH/g以上のリン脂質により形成された脂質膜構造体を含有する組成物を含む皮膚改善剤。【選択図】なし

Description

本発明は、特定のリン脂質を含む脂質膜構造体を形成した皮膚改善剤に関する。
敏感肌を自覚する消費者は増加傾向にあり、近年では敏感肌をターゲットとしたセルフケアアイテムも一般化してきている。敏感肌向けのケアは、これまでグリチルリチン酸2Kなどの抗炎症剤の配合と、肌への刺激を最小限に抑えた表面的な保護ケアに終始することが多く、肌の赤み、かゆみ、肌荒れといった敏感肌に関する悩みはもとより、その他の様々な悩み(シワ、くすみ、ニキビ、たるみ、クマ)等へのアプローチは十分にできていなかった。また、今まで敏感肌をあまり自覚することのなかった消費者であっても、近年マスク荒れと呼ばれる肌環境の急激な変化や物理的刺激に起因する肌トラブルは増加傾向にある。一方、有効成分のキャリアーとして、リン脂質を主体とするリポソームなる脂質膜構造体がスキンケアに有用であることは知られている。(特許文献1)。
特許6778306号
上記のとおり、有効成分のキャリアーとして、リン脂質を主体とする脂質膜構造体がスキンケアに有用であることは知られているが、肌荒れの予防、肌の赤み、くすみやシワ改善効果を始めとする皮膚改善剤としての効果は知られていない。
上記事情に鑑み、本発明が解決しようとする課題は、特別な施術や薬剤によらず、敏感肌にも負担が少なく安全に、肌荒れの予防、肌の赤み、くすみやシワといった肌トラブル状態を改善もしくは予防する皮膚改善剤を提供することである。
本発明者らは鋭意検討した結果、特定の酸価を有するリン脂質により形成された脂質膜構造体を皮膚改善剤として用いることで上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下のとおりである。
[1]
酸価5mgKOH/g以上のリン脂質により形成された脂質膜構造体を含有する組成物を含む皮膚改善剤。
[2]
前記リン脂質が、水素添加リン脂質である、上記[1]記載の皮膚改善剤。
[3]
前記脂質膜構造体が、単層ラメラ構造体である、上記[1]又は[2]に記載の皮膚改善剤。
[4]
前記脂質膜構造体の平均流体力学径が、200nm以下である、上記[1]又は[2]に記載の皮膚改善剤。
[5]
シワ改善効果を有する、上記[1]又は[2]に記載の皮膚改善剤。
[6]
ハリ改善効果を有する、上記[1]又は[2]に記載の皮膚改善剤。
[7]
ツヤ改善効果を有する、上記[1]又は[2]に記載の皮膚改善剤。
[8]
キメ改善効果を有する、上記[1]又は[2]に記載の皮膚改善剤。
[9]
くすみ改善効果を有する、上記[1]又は[2]に記載の皮膚改善剤。
[10]
赤み改善効果を有する、上記[1]又は[2]に記載の皮膚改善剤。
[11]
かゆみ改善効果を有する、上記[1]又は[2]に記載の皮膚改善剤。
[12]
肌荒れ予防効果を有する、上記[1]又は[2]に記載の皮膚改善剤。
[13]
たるみ改善効果を有する、上記[1]又は[2]に記載の皮膚改善剤。
[14]
クマ改善効果を有する、上記[1]又は[2]に記載の皮膚改善剤。
本発明により、特別な施術や薬剤によらず、敏感肌にも負担が少なく安全に、肌荒れの予防、肌の赤み、くすみやシワといった肌トラブル状態を改善もしくは予防する皮膚改善剤を提供することができる。
実施例5において形成された脂質膜構造体を低温電子顕微鏡法(Cryo-TEM)で観察した写真である。
以下、本発明を実施するための形態(以下、「本実施形態」ともいう。)について詳細に説明する。なお、本発明は、本実施形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することができる。
本実施形態の皮膚改善剤は、酸価5mgKOH/g以上のリン脂質により形成された脂質膜構造体を含有する組成物(以下、「脂質膜構造体含有組成物」とも言う。)を含む皮膚改善剤である。
本明細書において、「脂質膜構造体」は、脂質分子同士が親水基を外側に向け、疎水基を向き合わせて配列したラメラ(脂質二重膜)構造を有する粒子を意味する。その具体的な形態としては、後述の<脂質膜構造体含有組成物>の項に記載したものが挙げられる。また、本明細書では、脂質膜構造体形成用組成物を用いて調製された脂質膜構造体含有組成物について、動的光散乱測定装置、より具体的には、ゼータサイザーナノZSP(Malvern Instruments社製)を用いて平均流体力学径を測定できれば、脂質膜構造体が形成されているものとする。
<脂質膜構造体形成用組成物>
本実施形態における脂質膜構造体形成用組成物は、脂質膜構造体含有組成物を得るための組成物である。以下、脂質膜構造体形成用組成物の成分について説明する。
[(A)成分]
本実施形態における脂質膜構造体形成用組成物は、(A)成分として、酸価5mgKOH/g以上のリン脂質を含む。酸価5mgKOH/g以上のリン脂質は1種または2種以上であってもよいし、1種以上の酸価5mgKOH/g未満のリン脂質と、1種以上の酸価5mgKOH/g以上のリン脂質を組み合わせて酸価5mgKOH/g以上としたものであってもよい。
リン脂質の由来については、特に制限されないが、天然由来であり、化粧品や皮膚外用剤に好適に使用できることから、レシチンが特に好ましい。なお、レシチンは、大豆由来、卵黄由来、菜種由来、ヒマワリ由来、トウモロコシ由来等であってもよく、大豆由来、菜種由来、ヒマワリ由来、トウモコシ由来等の植物由来であることが好ましく、入手の容易性や品質安定性から大豆由来であることがより好ましい。
リン脂質としては、化粧品や医薬部外品製造における加熱工程による酸化劣化や、それら製品保管中の酸化劣化の防止、およびリン脂質やその脂質膜構造体が酸化劣化することによる塗布した皮膚周辺の角層や角栓中の脂質の酸化促進の防止、また塗布後の脂質膜構造体が角層深部に浸透した際の、角層細胞間脂質(バリア機能)の構造の維持・強化、角層表面に残った脂質膜構造体が皮膚上に形成する脂質膜によるバリア機能の強化のいずれか1つ以上の観点から、水素添加リン脂質であることが好ましい。水素添加リン脂質は、従来公知の方法により、リン脂質の不飽和炭素結合に水素原子を付加することで、得ることができる。水素添加リン脂質としては、水素添加レシチンが特に好ましい。
本実施形態において用いるリン脂質の酸価は、5mgKOH/g以上である。酸価が5mgKOH/g未満のリン脂質を用いた場合は、脂質膜構造体の分散性が悪化し、十分な皮膚改善効果を得ることができない。より微細な脂質膜構造体を得る観点から、リン脂質の酸価は、好ましくは6、7、8、9、10、又は11mgKOH/g以上であり、より好ましくは12、13、又は14mgKOH/g以上であり、さらに好ましくは15、又は16mgKOH/g以上であり、さらにより好ましくは17、18、又は19mgKOH/g以上であり、特に好ましくは20、又は21mgKOH/g以上であり、特により好ましくは22、23、24、25、26、又は27mgKOH/g以上である。また、リン脂質の酸価の上限としては特に限定されず、例えば、70mgKOH/g以下、60mgKOH/g以下、50mgKOH/g以下または40mgKOH/g以下である。リン脂質の種類を適宜選択することで、所望の酸価を有するリン脂質を得ることができる。なお、リン脂質の酸価は、「医薬部外品原料規格2021 一般試験法の部 28.酸価測定法」に準拠して測定される値を採用するものとする。
リン脂質としては、合成品、市販品のいずれを使用してもよい。市販品の例としては、日本エマルジョン株式会社製のEMALEX(登録商標)SLP、辻製油株式会社製のSLP-ホワイトH等が挙げられる。これらは、1種単独で使用しても2種以上併用してもよい。
本実施形態における脂質膜構造体形成用組成物におけるリン脂質の含有量は、特に限定されないが、下限として、5質量%以上であることが好ましく、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、又は19質量%以上であることがより好ましい。上限としては、50質量%以下が好ましく、45、40、35、30、25、又は20質量%以下であることがより好ましい。リン脂質の含有量が5質量%以上であると、脂質膜構造体形成用組成物を水に分散させた際に脂質膜構造体の形成が効率的に行われ、十分な皮膚改善効果が得られる傾向にあり、50質量%以下であると、(A)成分が脂質膜構造体形成用組成物中により溶解または分散しやすくなるため、当該脂質膜構造体形成用組成物を用いることで、水相への分散性に優れた脂質膜構造体を形成しやすくなり、脂質膜構造体含有組成物の経時安定性が高まる傾向にある。
[(B)成分]
本実施形態における脂質膜構造体形成用組成物は、(B)成分として、下記式1で表される化合物を含んでいてもよい。(B)成分は、1種のみであっても2種以上であってもよい。
上記式1中、Rは、置換もしくは非置換の炭素数2~6のアルキル基または置換もしくは非置換の炭素数3~6のシクロアルキル基である。
炭素数2~6のアルキル基は、直鎖状、分岐状のいずれであってもよい。炭素数2~6のアルキル基の例としては、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、n-ペンチル基、iso-アミル基、tert-ペンチル基、ネオペンチル基、n-へキシル基、3-メチルペンタン-2-イル基、3-メチルペンタン-3-イル基、4-メチルペンチル基、4-メチルペンタン-2-イル基、1,3-ジメチルブチル基、3,3-ジメチルブチル基、3,3-ジメチルブタン-2-イル基等が挙げられる。炭素数2~6のアルキル基は、好ましくは直鎖状である。すなわち、炭素数2~6のアルキル基は、好ましくは、エチル基、n-プロピル基、n-ブチル基、n-ペンチル基およびn-へキシル基からなる群より選択される基である。
炭素数3~6のシクロアルキル基の例としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基であり、好ましくはシクロヘキシル基である。
炭素数2~6のアルキル基および炭素数3~6のシクロアルキル基の置換基としては、本発明の効果を阻害しない限り、特に制限されない。置換基の例としては、ハロゲン原子、アシル基、アルキル基、アリール基、アルコキシル基、ニトロ基、アミノ基、シアノ基などが挙げられる。ただし、炭素数2~6のアルキル基は、アルキル基で置換されることはない。
上記式1中、Xは、-O-、-C(=O)O-または-O-C(=O)-であり、好ましくは-O-である。また、上記式1中、nは、0または1である。上記式1中、Xが-O-であり、かつnが1である場合において、Rとしてのアルキル基の炭素数は、4以上であることが好ましい。
(B)成分は、例えば、1,2-ペンタンジオール、1,2-ヘキサンジオール、1,2-ヘプタンジオール、1,2-オクタンジオール、シクロヘキシルグリセリンおよびヘキシルグリセリンからなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。
特に、(B)成分として、1,2-ヘキサンジオール、1,2-ヘプタンジオール、ヘキシルグリセリンを用いた場合には、きわめて微細な脂質膜構造体を形成することができる。この際、脂質膜構造体はバイセルを形成していると考えられる。バイセルは、円盤状(ディスク)の単層ラメラ構造体となっていることから、同程度の粒径のリポソームに比べて角層への浸透性に優れる。ゆえに、脂溶性成分の浸透性が高い脂質膜構造体を得る観点からは、(B)成分として、1,2-ヘキサンジオール、1,2-ヘプタンジオールおよびヘキシルグリセリンからなる群より選択される少なくとも1種を用いることが好ましい。
(B)成分は、合成品、市販品のいずれであってもよい。
本実施形態の脂質膜構造体形成用組成物における(B)成分の含有量は、特に限定されないが、下限として、15質量%以上であることが好ましく、20、25、30、35、40、45、又は50質量%以上であることがより好ましい。上限としては、95質量%以下であることが好ましく、90、85、80、75、又は70質量%以下であることがより好ましく、65、60、又は55質量%以下であることが更に好ましい。
本実施形態の脂質膜構造体形成用組成物において、(B)成分の含有量は、(A)成分100質量部に対して、100質量部を超えることが好ましい。(A)成分100質量部に対して(B)成分の含有量が100質量部を超える場合は、微細な脂質膜構造体を形成することが容易となる傾向にある。さらに、(B)成分の含有量は、(A)成分100質量部に対して、好ましくは110、120、130、140、又は150質量部以上である。150質量部以上の場合には、(A)成分が脂質膜構造体形成用組成物中により溶解または分散しやすくなるため、当該脂質膜構造体形成用組成物を用いることで、水相への分散性に優れた脂質膜構造体を形成することができる傾向にある。さらに、より微細な脂質膜構造体を得る観点から、(B)成分の含有量は、(A)成分100質量部に対して、好ましくは160、170、180、190、又は200質量部以上であり、より好ましくは210、220、230、240、又は250質量部以上であり、さらに好ましくは260、270、280、290、又は300質量部以上であり、さらにより好ましくは310、320、330、340、又は350質量部以上であり、特に好ましくは360、370、380、390、又は400質量部以上である。一方、(A)成分100質量部に対する(B)成分の含有量の上限は、特に制限されないが、2000質量部を超えても、(A)成分の脂質膜構造体形成用組成物への溶解性または分散性への影響が少なく、不経済であることから、(B)成分の含有量は、(A)成分100質量部に対して、2000質量部以下であることが好ましい。したがって本実施形態によれば、(B)成分の含有量は、(A)成分100質量部に対して、好ましくは100質量部超2000質量部以下である。
[(C)成分]
本実施形態の脂質膜構造体形成用組成物は、(C)成分として水をさらに含有していてもよい。酸価が高い(A)成分を使用する場合、(B)成分および(C)成分を併用することで、(A)成分の溶解性または分散性により優れる脂質膜構造体形成用組成物を得ることができ、当該脂質膜構造体形成用組成物を用いることで、水相への分散性に優れた脂質膜構造体を形成することができる傾向にある。また、(C)成分は、下記(D)成分(塩基性化合物)および(E)成分(酸性化合物)の脂質膜構造体形成用組成物への配合を助ける役割を有する。具体的には、(D)成分および/または(E)成分を(C)成分に予め溶解させてから、(A)成分および(B)成分に混合することにより、(D)成分および/または(E)成分を脂質膜構造体形成用組成物に容易に配合することができる。
(C)成分としては、不純物の少ない水が好ましく、例えば、精製水のような、イオン交換、蒸留、逆浸透又は限外ろ過などを単独あるいは組み合わせたシステムにより、常水より精製したものが好ましい。
本実施形態の脂質膜構造体形成用組成物における(C)成分の含有量は、特に限定されないが、下限として、0.5質量%以上であることが好ましく、1、2、3、4、又は5質量%以上であることがより好ましく、6、7、8、9、10、11、12、13、14、又は15質量%以上であることが更に好ましく、16、17、18、19、20、21、22、23、24、又は25質量%以上であることが特に好ましい。上限としては、75質量%以下であることが好ましく、70、65、又は60質量%以下であることがより好ましく、55、50、45、又は40質量%以下であることが更に好ましく、35、又は30質量%以下であることが特に好ましい。
また、本実施形態の脂質膜構造体形成用組成物において、(B)成分および(C)成分の質量比(B)/(C)は、0.3~100であることが好ましい。当該質量比範囲の下限は、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、又は1.0であってもよい。また当該質量比範囲の上限は、100、90、80、70、60、50、40、30、20、10、9、8、7、又は6であってもよい。当該質量比範囲は、例えば、より好ましくは0.5~9であり、さらに好ましくは1.0~6である。
[(D)成分]
本実施形態の脂質膜構造体形成用組成物は、(D)成分として塩基性化合物をさらに含有していてもよい。酸価が高い(A)成分を使用する場合において、(D)成分を含有させることで、(A)成分の溶解性または分散性により優れる脂質膜構造体形成用組成物を得ることができ、当該脂質膜構造体形成用組成物を用いることで、脂質膜構造体の水相への分散性を高めることができる傾向にある。(D)成分は、1種のみであっても2種以上であってもよい。
(D)成分の例としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア等の無機塩基;アルギニン、リシン、ヒスチジン等の塩基性アミノ酸;エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、2-アミノ-2-メチル-1,3-プロパンジオール(AMPD)、2-アミノ-2-ヒドロキシメチル-1,3-プロパンジオール(トロメタミン)等のアミン化合物等が挙げられる。中でも、アルギニンが好ましい。
(D)成分は、合成品、市販品のいずれを使用してもよい。
本実施形態の脂質膜構造体形成用組成物における(D)成分の含有量は、特に限定されないが、下限として、0.01質量%以上であることが好ましく、0.02質量%以上であることがより好ましい。上限としては、2質量%以下であることが好ましく、1質量%以下であることがより好ましい。
本実施形態の脂質膜構造体形成用組成物において、(D)成分の含有量は、(A)成分100質量部に対して、下限として、0.05質量部以上であることが好ましく、0.1質量部以上であることがより好ましい。上限としては、10質量部以下であることが好ましく、5質量部以下であることがより好ましい。
[(E)成分]
本実施形態の脂質膜構造体形成用組成物は、(E)成分として酸性化合物を含有していてもよい。(E)成分を含有することで、(A)成分の溶解性または分散性により優れる脂質膜構造体形成用組成物を得ることができ、当該脂質膜構造体形成用組成物を用いることで、脂質膜構造体の水相への分散性を高めることができる傾向にある。(E)成分は、1種のみであっても2種以上であってもよい。
(E)成分の例としては、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸、炭酸等の無機酸;酢酸、ギ酸、プロピオン酸、酪酸、クエン酸、乳酸、コハク酸、リンゴ酸、酒石酸、ピロリドンカルボン酸(PCA)、グルコン酸、安息香酸、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、エチドロン酸、ペンテト酸、フィチン酸等の有機酸等が挙げられる。中でも、(A)成分の溶解性または分散性により優れる脂質膜構造体形成用組成物を得ることができる観点から、有機酸が好ましい。
中でも、(A)成分の溶解性または分散性により優れる脂質膜構造体形成用組成物を得ることができる観点、当該脂質膜構造体形成用組成物を用いて水相への分散性に優れた脂質膜構造体を形成する観点、および、当該脂質膜構造体形成用組成物および当該脂質膜構造体形成用組成物を用いた脂質膜構造体含有組成物の保存安定性を高める観点から、(E)成分は、キレート作用を有する有機酸であることが好ましい。(A)成分は、金属イオンと結合しやすい性質を有する場合がある。この場合、(E)成分としてキレート作用を有する有機酸を添加することで、脂質膜構造体形成用組成物中の金属イオンが捕捉され、当該脂質膜構造体形成用組成物の保存安定性が高まるとともに、(A)成分がより溶解または分散しやすくなり、(A)成分の溶解性または分散性により優れる脂質膜構造体形成用組成物を得ることができる。当該組成物を用いることで、水相への分散性と保存安定性に優れた脂質膜構造体を形成できると推測される。キレート作用を有する有機酸としては、例えば、クエン酸、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、エチドロン酸、ペンテト酸が好ましく、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)がより好ましい。
(E)成分は、合成品、市販品のいずれを使用してもよい。
本実施形態の脂質膜構造体形成用組成物において、(E)成分の含有量(遊離酸換算)は、特に限定されないが、下限として、0.02質量%以上であることが好ましく、0.04質量%以上であることがより好ましい。上限としては、4質量%以下であることが好ましく、2質量%以下であることがより好ましい。
本実施形態の脂質膜構造体形成用組成物において、(E)成分の含有量(遊離酸換算)は、(A)成分100質量部に対して、下限として、0.1質量部以上であることが好ましく、0.2質量部以上であることがより好ましい。上限としては、20質量部以下であることがより好ましく、10質量部以下であることがより好ましい。
(D)成分および(E)成分の脂質膜構造体形成用組成物への溶解性を高め、該組成物の水相分散時のpHを所定の範囲に収める観点から、本実施形態の脂質膜構造体形成用組成物は、上記(D)成分および(E)成分の両方を含むことが好ましい。このような脂質膜構造体形成用組成物は、(D)成分および(E)成分を別々に添加することによって得てもよいし、(D)成分および(E)成分の塩を添加することによって得てもよい。
(D)成分および(E)成分の塩としては、特に制限されないが、例えば、リシン塩酸塩;クエン酸三ナトリウム等のクエン酸ナトリウム塩;リン酸水素二ナトリウム等のリン酸ナトリウム塩;安息香酸ナトリウム;エチレンジアミン四酢酸三ナトリウム(EDTA-3Na)等のエチレンジアミン四酢酸ナトリウム塩;ジエチレントリアミン五酢酸五ナトリウム(ペンテト酸5Na)等のジエチレントリアミン五酢酸ナトリウム塩等が挙げられる。
脂質膜構造体形成用組成物が(D)成分および(E)成分を含有する場合、(D)成分および(E)成分の質量比(D)/(E)は、0.2~10である。当該質量比範囲の下限は、0.3、0.4、又は0.5であってもよい。また当該質量比範囲の上限は、10、9、8、7、6又は5であってもよい。当該質量比範囲は、例えば、0.5~5であることが好ましい。
本実施形態の脂質膜構造体形成用組成物において、(D)成分および(E)成分の合計含有量は、下限としては、0.05質量%以上であることが好ましく、0.1質量%以上であることがより好ましい。上限としては、4質量%以下であることが好ましく、2質量%以下であることがより好ましい。
[(F)成分]
本実施形態の脂質膜構造体形成用組成物は、(F)成分として脂溶性化合物をさらに含有していてもよい。酸価が高い(A)成分を使用する場合、(B)成分および(F)成分を併用することで、(A)成分の溶解性または分散性により優れる脂質膜構造体形成用組成物を得ることができ、当該脂質膜構造体形成用組成物を用いることで、水相への分散性に優れ、保存安定性の高い脂質膜構造体を形成することができる傾向にある。さらに、当該(F)成分を上記(D)成分および/または(E)成分と併用することで、より微細な脂質膜構造体を形成することができる傾向にある。(F)成分は、1種のみであっても2種以上であってもよい。
(F)成分の例としては、フィトステロールズ、コレステロール、ラウロイルグルタミン酸ジ(フィトステリル/オクチルドデシル)、オレイン酸フィトステリル、フィトステリルグルコシド等のステロール類;γ-オリザノール、グリチルリチン酸、ウルソル酸、ツボクサエキス(アシアチン酸、マデカシン酸およびアシアチコシドの混合物)等のトリテルペン類;レチノール、水添レチノール、コレカルシフェロール、トコフェロール、アスコルビン酸エステル等の脂溶性ビタミン類;アスタキサンチン、β-カロチン等のカロテノイド類;ユビキノン等の補酵素;リモネン、ワセリン、スクワラン等の炭化水素類;セラミドEOS、セラミドNG(セラミド2)、セラミドNP(セラミド3)、セラミドAP(セラミド6II)、セラミドEOP(セラミド1)、ジヒドロキシリグノセロイルフィトスフィンゴシン、セレブロシド、スフィンゴ糖脂質、セチルPGヒドロキシエチルパルミタミド等のセラミド類;テトラヒドロジフェルロイルメタン、プテロスチルベン等のポリフェノール類等が挙げられる。中でも、(F)成分と(A)成分および(B)成分とを組み合わせることで、(A)成分および(F)成分の溶解性が相互に高まり、(A)成分の溶解性により優れ、(F)成分を容易に配合でき、保存安定性の良い脂質膜構造体形成用組成物を得ることができる観点や、当該脂質膜構造体形成用組成物を用いた脂質膜構造体含有組成物の保存安定性を高める観点から、(F)成分は、フィトステロールズ、コレステロール、γ-オリザノール、グリチルリチン酸、ウルソル酸、ツボクサエキス(アシアチン酸、マデカシン酸およびアシアチコシドの混合物)、水添レチノール、トコフェロール、アスタキサンチン、ユビキノン、セラミドNG、セラミドNP、セラミドAP、セラミドEOP、テトラヒドロジフェルロイルメタンおよびプテロスチルベンからなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。
(F)成分は、合成品、市販品のいずれを使用してもよい。市販品としては、例えば、タマ生化学株式会社製のフィトステロール-SKP、バイエル社製のTECA、DSM株式会社製のdl-α-トコフェロール、日光ケミカルズ株式会社製のNIKKOL(登録商標)レチノール H10、NIKKOL(登録商標)VC-IP、スクワラン、オリザ油化株式会社製のアスタキサンチン-20C、γ-オリザノール、株式会社カネカ製のカネカ・コエンザイムQ10、クローダジャパン株式会社製のCERAMIDE2、株式会社サビンサジャパンコーポレーション製のウルソル酸90%、サビホワイト、プテロホワイト等が挙げられる。
本発明の脂質膜構造体形成用組成物における(F)成分の含有量は、特に限定されないが、下限として、0.001質量%以上であることが好ましく、0.01質量%以上であることがより好ましく、0.1質量%以上であることが更に好ましく、1質量%以上であることが特に好ましい。上限としては、12質量%以下であることが好ましく、10質量%以下であることがより好ましく、8質量%以下であることが更に好ましく、6質量%以下であることが特に好ましい。
また、本実施形態の脂質膜構造体形成用組成物において、(F)成分の含有量は、(A)成分100質量部に対して、下限として、0.005質量部以上であることが好ましく、0.05質量部以上であることがより好ましく、0.5質量部以上であることが更に好ましく、5質量部以上であることが特に好ましい。上限としては、60質量部以下であることが好ましく、50質量部以下であることがより好ましく、40質量部以下であることが更に好ましく、30質量部以下であることが特に好ましい。
[他の成分]
本実施形態の脂質膜構造体形成用組成物は、上記(A)~(F)成分以外の成分(他の成分)をさらに含有していてもよい。他の成分としては、特に制限されず、油剤、界面活性剤、保湿剤、美白剤、色材、アルコール類、アミノ酸、糖、ビタミン、粘度調整剤、高分子、着色剤、粉体、紫外線吸収剤、防腐剤、抗菌剤、酸化防止剤、香料、美容成分、電解質、繊維、植物抽出エキス等が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。例えば、脂質膜構造体形成用組成物に保湿剤、美白剤などの美容成分を配合し、当該脂質膜構造体形成用組成物を水相に分散させることで、美容成分を内包した脂質膜構造体を形成することができる。なお、美容成分を内包した脂質膜構造体を形成するにあたり、美容成分を配合するタイミングは、特に制限されない。例えば、美容成分以外の成分を含む脂質膜構造体形成用組成物を調製後に保管しておき、脂質膜構造体含有組成物を調製する際に、美容成分を上記脂質膜構造体形成用組成物に添加して均一溶解してから水相に分散させることで、美容成分を内包した脂質膜構造体を形成してもよい。このことから、脂質膜構造体形成用組成物によって、単品ごとの皮膚改善剤の製造が簡便になるのみならず、事前に脂質膜構造体形成用組成物をストックしておくことで、内包する美容成分を任意に変更して異なる製品群を簡便に作り分けることができる。
より微細な脂質膜構造体を得る観点からは、脂質膜構造体形成用組成物を水相中に分散させた際のpHは、好ましくは4.0以上であり、より好ましくは5.0以上であり、さらに好ましくは7.0以上であり、さらにより好ましくは8.0以上である。一方、均一な粒径の脂質膜構造体(すなわち、均一性の高い脂質膜構造体含有組成物)を得る観点からは、脂質膜構造体形成用組成物を水相中に分散させた際のpHは、好ましくは10.0以下であり、より好ましくは9.5以下であり、さらにより好ましくは9.0以下である。すなわち、本実施形態の脂質膜構造体形成用組成物は、水相中に分散させた際のpHが4.0~10.0であることが好ましい。ここで、「脂質膜構造体形成用組成物を水相中に分散させた際のpH」とは、脂質膜構造体形成用組成物を水相中に分散させて得られた生成物のpHを意味し、以下の方法によって測定される。
200mLビーカーに精製水100mLを添加し、水相を調製する。水相を80℃に加温し、100rpmで撹拌下、上記調製した80℃の脂質膜構造体形成用組成物を添加する。添加終了後、80℃で2分撹拌し、脂質膜構造体含有組成物を調製する。上記調製した脂質膜構造体含有組成物について、室温(25℃)まで自然冷却し、ガラス電極法によるpHメータ(HM-25R 東亜ディケーケー株式会社製)を用いて25℃でのpHを測定する。
<脂質膜構造体含有組成物>
本実施形態における脂質膜構造体含有組成物は、酸価5mgKOH/g以上のリン脂質により形成された脂質膜構造体を含有する組成物であり、上述した脂質膜構造体形成用組成物を用いて得ることができる。ただし、酸価5mgKOH/g以上のリン脂質により形成された脂質膜構造体を含有する組成物であれば、本実施形態における皮膚改善剤としての効果を発揮することから、製造方法としては特に限定されず、既知の方法を用いることができる。例えば、Sonication法、Ethanol Injection法、Cholic Acid Removal法を用いて微細な単層ラメラ構造体を調製してもよいし、Bangham法、多価アルコール法等の多層ラメラ構造体を含む脂質膜構造体の調製法において、マイクロフルイダイザー等の高圧乳化機やExtrusion法といった微細化手段を組み合わせて微細な脂質膜構造体を調製してもよい。このような既知の方法を用いて脂質膜構造体を形成させる際は、脂質膜構造体を構成する成分として酸価5mgKOH/g以上のリン脂質を含む以外は、上述の脂質膜構造体形成用組成物の構成に限定されることなく、各々の製法に適した成分、および工程にて行えばよい。
脂質膜構造体の形態は、脂質分子同士が親水基を外側に向け、疎水基を内側に向き合わせて配列したラメラ(脂質二重膜)構造を有していれば特に制限されず、リポソーム、バイセル、αゲルなどが挙げられる。脂質膜構造体は、ユニラメラまたはシングルラメラと呼ばれる単層ラメラ構造体であってもよく、オリゴラメラと呼ばれる数層(2層~10層)のラメラ構造体であってもよく、より層数の多いマルチラメラ構造体であってもよく、これらが混在していてもよい。脂質膜構造体は、好ましくは単層ラメラ構造体である。単層ラメラ構造体は、微細な粒径を有しつつ、化合物の内包効率および浸透性に優れる。なお、脂質膜構造体が単層ラメラ構造体であることは、例えば低温電子顕微鏡法(Cryo-TEM)を用いて確認することができる。本実施形態において、脂質膜構造体は単層ラメラリポソームであることが好ましい。単層ラメラリポソームは、微細な粒径を有しつつ、内水相容積が高いため、水溶性化合物の内包効率および浸透性に優れる。ゆえに、水溶性の美容成分を配合する皮膚改善剤において有用である。また、本実施形態において、脂質膜構造体はバイセルであることが好ましい。バイセルは、厚さ3~10nm、直径が15~100nmの微細な円盤状の単層ラメラ構造体であり、脂溶性成分の内包効率および浸透性に優れる。ゆえに、脂溶性の美容成分を配合する皮膚改善剤において有用である。本実施形態における脂質膜構造体含有組成物においては、単層ラメラリポソームおよびバイセルのいずれか1種のみが存在していてもよく、これら2種が混在していてもよい。
脂質膜構造体の平均流体力学径の上限は、分散性、保存安定性、および皮膚への浸透性の観点から、200nm以下であることが好ましく、190、180、170、160、150、140、130、120、110、100、90、又は80nm以下であることがより好ましい。脂質膜構造体の平均流体力学径の下限は、特に制限されないが、単層ラメラ構造体の形成効率の観点から、例えば20nm以上である。
脂質膜構造体の多分散指数(PDI)の上限は、分散性や、保存安定性、皮膚への浸透性の観点から、好ましくは0.80以下であり、より好ましくは0.50以下であり、さらに好ましくは0.40以下であり、さらにより好ましくは0.30以下であり、よりさらに好ましくは0.25以下であり、特に好ましくは0.20以下である。脂質膜構造体の多分散指数(PDI)の下限は、特に制限されないが、例えば0.01以上である。
なお、脂質膜構造体の平均流体力学径および多分散指数(PDI)は、動的光散乱測定装置(Malvern Instruments社製、ゼータサイザーナノZSP)を用い、キュムラント解析による散乱光強度基準の調和平均径(Z-Average)および多分散指数(PDI)を採用するものとする。なお、ここで用いる平均流体力学径と多分散指数の定義は、「JIS Z8828:2019 粒子径解析-動的光散乱法」における記載に準ずるものとする。
脂質膜構造体含有組成物における脂質膜構造体の濃度は、十分な皮膚改善効果を得る観点から、好ましくは0.0001質量%以上であり、より好ましくは0.01質量%以上であり、さらに好ましくは1質量%以上である。一方、当該濃度の上限としては、特に制限されないが、例えば5質量%未満である。
脂質膜構造体含有組成物のpHは、好ましくは4.0~10.0である。当該pHは、具体的には、ガラス電極法によるpHメータ(HM-25R 東亜ディケーケー株式会社製)で測定されるpHを採用するものとする。
<脂質膜構造体含有組成物の製造方法>
本発明の脂質膜構造体含有組成物の製造方法は、特に制限されず、既知の方法を用いて脂質膜構造体を形成させる際は、脂質膜構造体を構成する成分として酸価5mgKOH/g以上のリン脂質を含む以外は、各々の製法に適した成分、および工程にて行えばよい。また、上述した脂質膜構造体形成用組成物を用いる場合は、上記の(A)成分と、任意で(B)~(F)および他の成分とを混合して得られる脂質膜構造体形成用組成物に対して大過剰の水を添加する方法であってもよいし、大過剰の水に対して脂質膜構造体形成用組成物を添加する方法であってもよい。脂質膜構造体の分散性向上の観点からは、後者の方法が好ましい。すなわち、本実施形態に係る脂質膜構造体含有組成物の製造方法は、上記(A)成分と、任意で(B)~(F)および他の成分とを混合して得られる脂質膜構造体形成用組成物を水相中に分散させることが好ましい。
より具体的には、本実施形態における脂質膜構造体含有組成物の製造方法は、上記の(A)成分と、必要に応じて(B)成分、(C)成分、(D)成分、(E)成分、(F)成分、および他の成分からなる群より選択される1種以上を混合して脂質膜構造体形成用組成物を得る工程(混合工程)と、前記脂質膜構造体形成用組成物を水相中に分散させる工程(分散工程)と、を有することが好ましい。
(混合工程)
混合工程においては、各成分は、一括で混合してもよいし、順次に混合してもよい。各成分を順次に混合する場合、その順序は特に制限されない。例えば、(A)成分、(B)成分および(C)成分を用いて脂質膜構造体形成用組成物を調製する場合、(A)成分および(B)成分を混合した後、(C)成分を添加して混合してもよいし、(A)成分および(C)成分を混合した後、(B)成分を添加して混合してもよいし、(A)成分に(B)成分および(C)成分を同時に添加して(例えば、(B)成分および(C)成分の混合溶媒を添加して)混合してもよい。また、例えば、上記(A)成分および(B)成分に加えて、(C)成分、(D)成分および/または(E)成分を用いて脂質膜構造体形成用組成物を調製する場合、(C)成分、(D)成分および/または(E)成分は、別々に添加してもよいし、予め混合した後にその混合物を添加してもよい。また、例えば、上記(A)成分、(B)成分、および(F)成分に加えて、(C)成分、(D)成分および/または(E)成分を用いて脂質膜構造体形成用組成物を調製する場合、(F)成分の添加順序は特に制限されない。例えば、(A)成分、(B)成分および(F)成分を混合した後、(C)成分、(D)成分および/または(E)成分を、同時に、もしくは順次に添加してもよい。あるいは、(A)成分および(B)成分に加えて、(C)成分、(D)成分および/または(E)成分を、同時に、もしくは順次に混合した後、最後に(F)成分を添加してもよい。また、さらに上記[他の成分]に記載の成分を用いて脂質膜構造体形成用組成物を調製する場合、上記[他の成分]に記載の成分の添加順序は特に制限されず、例えば溶解性に応じて適宜選択しうる。例えば、脂溶性であれば(F)成分を添加する際に併せて添加してもよいし、最後に添加してもよい。あるいは、水溶性であれば(C)成分、(D)成分および/または(E)成分を添加する際に併せて添加しても、最後に添加してもよい。
各成分を混合する際の混合温度は、特に制限されないが、(A)成分の相転移温度以上が好ましい。例えば、上限は120、110、100、95、又は90℃であり、下限は、40、45、50、55、60、65、70、75、80、又は85℃である。例えば40~120℃であり、好ましくは40~100℃であり、より好ましくは60~90℃である。また、混合時間も、特に制限されないが、好ましくは10~180分である。混合方法は特に制限されないが、高度な機械的剪断力を必要としないことから、マグネチックスターラー(例えばホットスターラーなど)、パドルミキサー、プロペラミキサー、プラネタリーミキサーなどの公知の混合手段を用いて行うことができる。
混合工程においては、上記の各成分の混合工程に加えて、精製(例えば、濾過等)、冷却、保管等の他の工程を適宜行ってもよい。例えば、(A)成分および(B)成分と任意で(C)~(F)および他の成分の一部を混合した混合物を調製し、当該混合物に含まれる未溶解物を濾過で除去したものを冷却および保管した後、脂質膜構造体含有組成物を調製する際に、該混合物に、必要に応じて残りの(B)~(F)および他の成分を配合して、脂質膜構造体形成用組成物を得てもよい。
(分散工程)
混合工程により得られた脂質膜構造体形成用組成物の水相中への分散は、当該脂質膜構造体形成用組成物が実質的な機械的剪断力が無くとも自発的に微細な脂質膜構造体を形成することから、水相を撹拌しない状態で行って(脂質膜構造体形成用組成物を水相に)添加してもよいし、水相を撹拌させながら行ってもよいし、脂質膜構造体形成用組成物に水相を添加してもよい。この際、水相および/または脂質膜構造体形成用組成物の撹拌条件は特に制限されないが、例えば、公知の撹拌手段を用いて回転数10~300rpmで行う。また、脂質膜構造体形成用組成物および/または水相は、一括で添加してもよいし、分割して添加してもよいし、公知の滴下手段を用いて、任意の添加速度にて順次添加してもよい。
水相には、不純物の少ない水を用いることが好ましく、例えば、精製水のような、イオン交換、蒸留、逆浸透又は限外ろ過などを単独あるいは組み合わせたシステムにより、常水より精製したもの等を用いることが好ましい。また、脂質膜構造体の形成が可能である限り、水相は水以外の成分をさらに含有していてもよい。水以外の成分としては、例えば、油剤、界面活性剤、保湿剤、美白剤、色材、アルコール類、アミノ酸、糖、ビタミン、粘度調整剤、高分子、着色剤、粉体、紫外線吸収剤、防腐剤、抗菌剤、酸化防止剤、香料、美容成分、電解質、繊維、植物抽出エキス等が挙げられる。
分散工程において、水相の温度は、(A)成分の相転移温度以上であると、脂質膜構造体の形成が効率的に行われる傾向にあるため好ましい。水相の温度は、例えば、上限は100、95、又は90℃であり、下限は、0、5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、又は60℃である。水相の温度は、例えば、0~100℃であり、好ましくは25~100℃であり、より好ましくは40~95℃であり、さらにより好ましくは60~90℃である。
分散工程において、分散させる脂質膜構造体形成用組成物の温度は、(A)成分の相転移温度以上であると、脂質膜構造体の形成が効率的に行われる傾向にあるため好ましい。脂質膜構造体形成用組成物の温度は、例えば、上限は120、110、100、95、又は90℃であり、下限は、0、5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、又は60℃である。脂質膜構造体形成用組成物の温度は、例えば、0~120℃であり、好ましくは25~120℃であり、より好ましくは40~100℃であり、さらにより好ましくは60~90℃である。
本実施形態における脂質膜構造体含有組成物の製造方法においては、上記混合工程および分散工程に加えて、精製(例えば、濾過等)、冷却、保管等の他の工程をさらに行ってもよい。
<皮膚改善剤>
本実施形態の脂質膜構造体含有組成物は、これ自体をそのまま皮膚改善剤として用いてもよく、当該脂質膜構造体含有組成物を化粧料や皮膚外用剤に配合することで皮膚改善効果を付与してもよい。
本実施形態の皮膚改善剤の形態は、脂質膜構造体が安定に配合されるのであれば、特に制限されないが、ローション状、ジェル状、乳液状、クリーム状、シャンプー状、洗顔料状などが挙げられる。本実施形態の微細な(例えば、平均流体力学径200nm以下の)脂質膜構造体を含有することによる、外観の透明感、塗布時の浸透感、安定性の高さを活かす観点から、脂質膜構造体の配合が難しい低粘度ローションへの配合が好ましく挙げられる。
本実施形態の皮膚改善剤は、上記の脂質膜構造体含有組成物に加え、本発明の効果を損なわない範囲において、化粧料または皮膚外用剤に通常使用される成分がさらに配合されていてもよい。このような成分としては、油剤、界面活性剤、保湿剤、美白剤、色材、アルコール類、アミノ酸、ビタミン、粘度調整剤、高分子、着色剤、粉体、紫外線吸収剤、防腐剤、抗菌剤、酸化防止剤、香料、美容成分、電解質、pH調整剤、繊維、水、植物抽出エキス等が挙げられるが、これらには限定されない。
本実施形態の脂質膜構造体含有組成物を配合してなる皮膚改善剤における脂質膜構造体の濃度は、好ましくは0.0001質量%以上であり、より好ましくは0.01質量%以上であり、さらに好ましくは1質量%以上である。一方、当該濃度の上限としては、特に制限されないが、例えば5質量%未満である。
皮膚改善効果としては、皮膚に関するトラブルを改善するものであれば特に限定されず、例えば、シワ改善効果、ハリ改善効果、ツヤ改善効果、キメ改善効果、くすみ改善効果、赤み改善効果、かゆみ改善効果、(生理周期に起因する内因性の)肌荒れ予防効果、(季節の変わり目・花粉・マスク着用等の外因性の)肌荒れ予防効果、たるみ改善効果、クマ改善効果などのいずれか1種以上が挙げられる。
また、皮膚改善効果については即時的な効果および継続的な効果のいずれか、または両方の効果が含まれる。即時的な効果としては、例えば、皮膚改善剤を肌に塗布してから1~30分後、好ましくは3~20分後、より好ましくは5~15分後に効果が現れ始めることをいう。継続的な効果としては、例えば、皮膚改善剤を朝、晩2回、肌に塗布することを継続した状態で1日~1カ月後、好ましくは3日~3週間後、より好ましくは5日~2週間後に効果が現れ始め、その後も塗布を継続している間、効果が維持もしくは効果がより高まることをいう。
本発明を実施例及び比較例を用いてさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例などにより何ら限定されるものではない。なお、下記実施例において、特記しない限り、各種操作は室温(20~25℃)で行った。また、特記しない限り、「%」および「部」は、それぞれ、「質量%」および「質量部」を意味する。
<脂質膜構造体含有組成物の調製>
以下の方法により脂質膜構造体含有組成物を調製した。なお、レシチンは、複数の酸価が異なる市販の大豆由来水素添加および水素未添加レシチン(酸価0.3~30.8mgKOH/g)を入手し、所望の酸価となるような割合で混合することにより調製した。大豆由来水素添加および水素未添加レシチンとしては、以下の6種を用いた。
水素添加レシチン 酸価0.3mgKOH/g
水素添加レシチン 酸価6.1mgKOH/g
水素添加レシチン 酸価15.0mgKOH/g
水素添加レシチン 酸価20.0mgKOH/g
水素添加レシチン 酸価23.1mgKOH/g
水素未添加レシチン 酸価17.0mgKOH/g
[実施例1~7、比較例1~2]
表1に示す(A)~(F)成分(含有量の単位は質量部)を80℃に加熱し、均一に混合することで脂質膜構造体形成用組成物を得た。80℃に加熱した(G)成分に上記の脂質膜構造体形成用組成物を加え、均一に混合後、冷却することで脂質膜構造体含有組成物を得た。
なお、比較例2については、(A)~(F)成分を混合する時点で、混和していない油滴が存在し、均一な溶液とはならなかった。また、これを水相に混合した組成物は、外観が白濁しており、脂質膜構造体の形成を確認できなかった。
[外観]
実施例及び比較例で調製した脂質膜構造体含有組成物について、直径3.7cmのガラス瓶容器にて、25℃での外観を目視で観察し、下記基準に基づき外観を評価した(◎または○であれば、脂質膜構造体の分散性が良好であると判断できる):
◎:容器の反対側の文字が視認できる透明乃至半透明液状である
○:容器の反対側の文字は視認できないが、均一液状である
×:分離や沈殿が見られる。
[脂質膜構造体形成の有無]
実施例及び比較例で調製した脂質膜構造体含有組成物について、透過型電子顕微鏡(日立ハイテクノロジーズ製 H-7650)を用いてCryo-TEM観察を行い、下記基準に基づき脂質膜構造形成の有無を評価した(◎または○であれば、脂質膜構造体が形成されていると判断できる):
◎:単層ラメラリポソーム構造体やバイセル構造体が観察される
○:単層ラメラリポソーム構造体やバイセル構造体の他、多層ラメラリポソーム構造体が観察される
×:脂質膜構造体が観察されない
[平均流体力学径、多分散指数(PDI)]
上記で調製した脂質膜構造体含有組成物について、動的光散乱測定装置(Malvern Instruments社製、ゼータサイザーナノZSP)を用い、キュムラント解析により、脂質膜構造体の平均流体力学径および多分散指数(PDI)を測定した。
実施例5で得られた脂質膜構造体含有組成物のCryo-TEM観察像を図1に示す。リング状の像は単層ラメラリポソーム構造体を示し、棒状の像はバイセル構造体を示しており、単層ラメラ構造の脂質膜構造体の形成が確認できる。
[皮膚改善効果試験]
実施例及び比較例で得られた脂質膜構造体含有組成物を試料として用いて、専門パネル20名(20~50代、女性)による下記a~pの効果試験を行い、下記基準に基づき塗布開始前に対する効果を官能評価で判定した。
◎:非常に効果がある
○:効果がある
△:変化がない
×:状態が悪化

a[即時的なシワ改善効果]
各試料を肌に塗布し、10分後のシワ改善効果について評価を行った。
b[継続的なシワ改善効果]
朝晩2回、各試料を肌に塗布し、1週間後のシワ改善効果について評価を行った。
c[即時的なハリ改善効果]
各試料を肌に塗布し、10分後のハリ改善効果について評価を行った。
d[継続的なハリ改善効果]
朝晩2回、各試料を肌に塗布し、1週間後のハリ改善効果について評価を行った。
e[即時的なツヤ改善効果]
各試料を肌に塗布し、10分後のツヤ改善効果について評価を行った。
f[継続的なツヤ改善効果]
朝晩2回、各試料を肌に塗布し、1週間後のツヤ改善効果について評価を行った。
g[即時的なキメ改善効果]
各試料を肌に塗布し、10分後のキメ改善効果について評価を行った。
h[継続的なキメ改善効果]
朝晩2回、各試料を肌に塗布し、1週間後のキメ改善効果について評価を行った。
i[即時的なくすみ改善効果]
各試料を肌に塗布し、10分後のくすみ改善効果について評価を行った。
j[継続的なくすみ改善効果]
朝晩2回、各試料を肌に塗布し、1週間後のくすみ改善効果について評価を行った。
k[赤み改善効果]
朝晩2回、赤みのある箇所に各試料を塗布し、1週間以内に赤みが改善する効果について評価を行った。
l[かゆみ改善効果]
朝晩2回、かゆみのある箇所に各試料を塗布し、1週間以内にかゆみが改善する効果について評価を行った。
m[内因性の肌荒れ予防効果]
朝晩2回、各試料を肌に塗布し、塗布開始後から4週間における、生理周期に起因する肌荒れの予防効果について評価を行った。
n[外因性の肌荒れ予防効果]
朝晩2回、各試料を肌に塗布し、塗布開始後から4週間における、マスク着用に起因する肌荒れの予防効果について評価を行った。
o[たるみ改善効果]
朝晩2回、各試料を肌に塗布し、塗布開始後から4週間における、たるみ改善効果について評価を行った。
p[クマ改善効果]
朝晩2回、各試料を肌に塗布し、塗布開始後から4週間における、クマ改善効果について評価を行った。
上記の各評価について以下の表1に結果を示す。
表1に示すように、酸価5mgKOH/g以上の水素添加および水素未添加レシチンから形成された脂質膜構造体を分散させた実施例1~7の組成物においては、シワ改善やハリ改善などの皮膚改善効果が見られた。一方、比較例1は酸価5mgKOH/g未満の水素添加レシチンを用いており、脂質膜構造体の形成は確認できるものの、皮膚改善効果は十分ではなかった。比較例2は酸価5mgKOH/g以上の水素添加レシチンを用いているが、過剰なスクワランの配合によって脂質膜構造体ではなくO/Wエマルションが形成されており、皮膚改善効果は十分ではなかった。

Claims (14)

  1. 酸価5mgKOH/g以上のリン脂質により形成された脂質膜構造体を含有する組成物を含む皮膚改善剤。
  2. 前記リン脂質が、水素添加リン脂質である、請求項1記載の皮膚改善剤。
  3. 前記脂質膜構造体が、単層ラメラ構造体である、請求項1又は2に記載の皮膚改善剤。
  4. 前記脂質膜構造体の平均流体力学径が、200nm以下である、請求項1又は2に記載の皮膚改善剤。
  5. シワ改善効果を有する、請求項1又は2に記載の皮膚改善剤。
  6. ハリ改善効果を有する、請求項1又は2に記載の皮膚改善剤。
  7. ツヤ改善効果を有する、請求項1又は2に記載の皮膚改善剤。
  8. キメ改善効果を有する、請求項1又は2に記載の皮膚改善剤。
  9. くすみ改善効果を有する、請求項1又は2に記載の皮膚改善剤。
  10. 赤み改善効果を有する、請求項1又は2に記載の皮膚改善剤。
  11. かゆみ改善効果を有する、請求項1又は2に記載の皮膚改善剤。
  12. 肌荒れ予防効果を有する、請求項1又は2に記載の皮膚改善剤。
  13. たるみ改善効果を有する、請求項1又は2に記載の皮膚改善剤。
  14. クマ改善効果を有する、請求項1又は2に記載の皮膚改善剤。
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