JP2024077031A - 処理液及び積層体 - Google Patents

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Abstract

【課題】配線の描画性に優れ、導電性に優れた配線を作製することができる処理液、当該処理液を用いた積層体を提供することである。【解決手段】本発明の処理液は、銅板と樹脂層との間に介在させる表面改質層を形成するための処理液であって、含窒素複素環化合物を含有し、当該含窒素複素環化合物の含有量が1~1000質量ppmの範囲内で、かつ、前記銅板に塗布し、水洗後の当該銅板の表面のX線光電子分光法(XPS)で測定される、銅原子に対する窒素原子の含有比率が1~80%の範囲内であり、前記水洗後で、かつ、25℃換算のpHが7以上のアルカリ水溶液による洗浄後の当該銅板の表面のX線光電子分光法で測定される、銅原子に対する窒素原子の含有比率が55%以下である。また、前記アルカリ水溶液による洗浄後の銅原子に対する窒素原子の含有比率が、前記水洗後の銅原子に対する窒素原子の含有比率の95%以下である。【選択図】図1

Description

本発明は、処理液及び積層体に関し、特に、配線の描画性に優れ、また、導電性に優れた配線を作製することができる処理液等に関する。
近年、データ社会化の進展により、配線が高密度かつ高精細であるプリント配線板(「プリント基板」ともいう。)が求められている。
プリント配線板の製造工程においては、金属層や金属配線の表面に、エッチングレジスト、めっきレジスト、ソルダーレジスト、プリプレグ等の樹脂材料が接合される。プリント配線板の製造工程及び製造後の製品においては、金属層と樹脂層との間に高い接着性が求められる。
そこで、金属層と樹脂層との接着性を高めるために、金属層の表面に樹脂層との接着力を向上する接着性向上用の被膜を形成する方法が知られている(例えば、特許文献1参照。)。また、含硫黄化合物及び含窒素化合物(含窒素芳香族複素環を含有する化合物)を感光性樹脂中に含有させて接着性を向上させる方法が知られている(例えば、特許文献2参照。)。
しかしながら、上記のように含窒素複素環を含んだ試薬を、銅板などの金属の表面に塗布する場合には、以下のような問題が発生した。
(a)含窒素複素環を含んだ試薬を塗布して樹脂層を密着させた後の銅配線エッチング工程において、前記した含窒素複素環化合物が一定以上残っていると、銅配線の描画性に悪影響を及ぼす。
(b)前記樹脂層を剥離する工程の後で、前記した含窒素複素環化合物が銅板の表面に一定以上残っていると、最終製品の導電性に悪影響を及ぼす。
(c)銅板の表面に前記試薬を塗布した後、含窒素複素環化合物が銅板の内部に浸透した場合、作製した配線の耐性、描画性及び導電性への悪影響を及ぼす。
特開2017-203073号公報 特開2020-34933号公報
本発明は、上記問題・状況に鑑みてなされたものであり、その解決課題は、配線の描画性に優れ、また、導電性に優れた配線を作製することができる処理液を提供することである。また、当該処理液を用いた積層体を提供することである。
本発明者は、上記課題を解決すべく、上記問題の原因等について検討する過程において、次のことを見いだした。含窒素複素環化合物の含有量を特定範囲とし、かつ、処理液を塗布し水洗後の銅板表面の銅原子に対する窒素原子の含有比率、及び、アルカリ水溶液による洗浄後の前記窒素原子の含有比率を特定範囲とすることが重要である。さらに、アルカリ水溶液による洗浄後の前記窒素原子の含有比率を、水洗後の前記窒素原子の含有比率よりも少なくすることも重要であることを見いだした。これにより、配線の描画性に優れ、かつ、導電性に優れた配線を作製することができる。
すなわち、本発明に係る上記課題は、以下の手段により解決される。
1.銅板と樹脂層との間に介在させる表面改質層を形成するための処理液であって、
含窒素複素環化合物を含有し、
当該含窒素複素環化合物の含有量が、1~1000質量ppmの範囲内であり、かつ、
前記銅板に塗布し、水洗後の当該銅板の表面のX線光電子分光法(XPS)で測定される、銅原子に対する窒素原子の含有比率が1~80%の範囲内であり、
前記水洗後で、かつ、25℃換算のpHが7以上のアルカリ水溶液による洗浄後の当該銅板の表面のX線光電子分光法(XPS)で測定される、銅原子に対する窒素原子の含有比率が55%以下であり、かつ、
前記アルカリ水溶液による洗浄後の前記銅板の表面のX線光電子分光法(XPS)で測定される、銅原子に対する窒素原子の含有比率が、前記水洗後の前記銅板の表面のX線光電子分光法(XPS)で測定される、銅原子に対する窒素原子の含有比率の95%以下である
ことを特徴とする処理液。
2.前記含窒素複素環化合物が、含窒素ヘテロ環と、窒素原子又は酸素原子を含有する官能基を併せ持つ化合物であり、
前記含窒素ヘテロ環中の窒素原子数が、2~4であり、そのうちの少なくとも一つがNHである
ことを特徴とする第1項に記載の処理液。
3.前記官能基が、-COOH、-NH、-OH、-NHR又は-NRのいずれかであり、Rがアルキル基を表す
ことを特徴とする第2項に記載の処理液。
4.前記含窒素複素環化合物が、下記一般式1又は一般式2で表される構造を有する
ことを特徴とする第1項に記載の処理液。
Figure 2024077031000002
[式中、W~Wは、炭素原子又は窒素原子を表し、W~Wのうち2~4個が窒素原子を表し、少なくとも1つがNHを表す。
~Yは、炭素原子又は窒素原子を表し、Y~Yのうち2~4個が窒素原子を表し、少なくとも1つがNHを表す。
は、-COOH、-NH、-OH、-NHR又は-NRを表す。Zは、-COOH、-OH、-NHR又は-NRを表し、Rは、アルキル基を表す。
Lは、単結合、連結基表す。]
5.少なくとも水又はアルコール類を含有する
ことを特徴とする第1項に記載の処理液。
6.前記水洗後の当該銅板の表面のX線光電子分光法(XPS)で測定される、銅原子に対する窒素原子の含有比率が5~65%の範囲内であり、かつ、
前記アルカリ水溶液による洗浄後の当該銅板の表面のX線光電子分光法(XPS)で測定される、銅原子に対する窒素原子の含有比率が0~35%の範囲内である
ことを特徴とする第1項に記載の処理液。
7.前記アルカリ水溶液による洗浄後の当該銅板の表面のX線光電子分光法(XPS)で測定される、銅原子に対する窒素原子の含有比率が、前記水洗後の当該銅板の表面のX線光電子分光法(XPS)で測定される、銅原子に対する窒素原子の含有比率の85%以下である
ことを特徴とする第1項に記載の処理液。
8.前記含窒素複素環化合物の含有量が、1~200質量ppmの範囲内である
ことを特徴とする第1項に記載の処理液。
9.銅板上に表面改質層及び樹脂層を順次設けた積層体であって、
前記表面改質層が、第1項から第8項までのいずれか一項に記載の処理液からなる
ことを特徴とする積層体。
本発明の上記手段により、配線の描画性に優れ、また、導電性に優れた配線を作製することができる処理液を提供することができる。また、当該処理液を用いた積層体を提供することができる。
本発明の効果の発現機構又は作用機構については、明確にはなっていないが、以下のように推察している。
樹脂層を形成した後の銅板の配線エッチング工程において、含窒素複素環化合物が銅板表面に一定以上残っていると、均一なエッチングを阻害し、配線の描画性に悪影響を及ぼす。そのため、銅板表面に処理液を塗布し、水洗後、銅板表面の含窒素複素環化合物の量を一定以下にする必要がある。そこで、銅板に塗布し、水洗後の当該銅板の表面のX線光電子分光法(XPS)で測定される、銅原子に対する窒素原子の含有比率を1~80%の範囲内とした。
また、アルカリ水溶液による樹脂層の剥離工程後に、含窒素複素環化合物が銅板表面に一定以上残っていると、作製された配線抵抗値の均一性を阻害する。その結果、最終製品の導電性に悪影響を及ぼすため、アルカリ水溶液洗浄後の銅板表面の含窒素複素環化合物の量を一定以下にする必要がある。そこで、銅板に塗布し、pH7以上のアルカリ水溶液による洗浄後の当該銅板の表面のX線光電子分光法(XPS)で測定される、銅原子に対する窒素原子の含有比率が55%以下とした。
さらに、基板配線工程で銅板表面に塗布された処理液中の含窒素複素環化合物の含有量は増えることがない。そのため、前記水洗後の銅原子に対する窒素原子の比率が、前記アルカリ水溶液による洗浄後の銅原子に対する窒素原子の比率を上回った場合、含窒素複素環化合物が銅板の内部へ浸透したなどの可能性がある。このように含窒素複素環化合物が銅板の内部に浸透すると、作製した配線の描画性及び導電性へ悪影響を及ぼす。そこで、含窒素芳香族複素環化合物の含有量を1~1000質量ppmの範囲とし、かつ、アルカリ水溶液による洗浄後の前記窒素原子の含有比率を、水洗後の窒素原子の含有比率の95%以下とした。
本発明に係る含窒素複素環化合物の構造中に存在する窒素原子と、官能基であるアルキルアミノ基との配位状態を示した模式図 本発明に係る含窒素複素環化合物の配向性を説明するための図 金属配線パターンの形成工程を示す図(銅板の洗浄) 金属配線パターンの形成工程を示す図(表面改質層の形成) 金属配線パターンの形成工程を示す図(レジスト層の形成) 金属配線パターンの形成工程を示す図(レジスト層のパターニング) 金属配線パターンの形成工程を示す図(表面改質層及び銅板のエッチング) 金属配線パターンの形成工程を示す図(レジスト層の剥離)
本発明の処理液は、銅板と樹脂層との間に介在させる表面改質層を形成するための処理液であって、含窒素複素環化合物を含有し、当該含窒素複素環化合物の含有量が、1~1000質量ppmの範囲内であり、かつ、前記銅板に塗布し、水洗後の当該銅板の表面のX線光電子分光法(XPS)で測定される、銅原子に対する窒素原子の含有比率が1~80%の範囲内であり、前記水洗後で、かつ、25℃換算のpHが7以上のアルカリ水溶液による洗浄後の当該銅板の表面のX線光電子分光法(XPS)で測定される、銅原子に対する窒素原子の含有比率が55%以下であり、かつ、前記アルカリ水溶液による洗浄後の前記銅板の表面のX線光電子分光法(XPS)で測定される、銅原子に対する窒素原子の含有比率が、前記水洗後の前記銅板の表面のX線光電子分光法(XPS)で測定される、銅原子に対する窒素原子の含有比率の95%以下であることを特徴とする。
この特徴は、下記各実施形態に共通又は対応する技術的特徴である。
本発明の実施態様としては、前記含窒素複素環化合物が、含窒素ヘテロ環と、窒素原子又は酸素原子を含有する官能基を併せ持つ化合物であり、前記含窒素ヘテロ環中の窒素原子数が、2~4であり、そのうちの少なくとも一つがNHであることが好ましい。これにより、前記NHのN原子が銅板中のCuと相互作用し、配位結合を形成して銅板との密着性が良好となる。
前記官能基が、-COOH、-NH、-OH、-NHR又は-NRのいずれかであり、Rがアルキル基を表すことが好ましい。これにより、前記官能基が、樹脂に存在する極性基と水素結合やイオン結合をすることができる。その結果、π-π相互作用やファンデルワールス力よりも強い相互作用力で、樹脂層と密着することができる。また、前記した特定の官能基は水溶性の官能基であるので、水洗後の銅板表面の前記窒素原子の含有比率を本発明の範囲内に制御しやすい。その結果、銅板と樹脂層との密着性向上に繋がる。
特に、前記含窒素複素環化合物が、前記一般式1又は一般式2で表される構造を有することが、水溶性かつアルカリ水溶液にも溶けやすいことから、水洗及びアルカリ水溶液による洗浄後の銅板表面の前記窒素原子の含有比率を本発明の範囲内に制御しやすい点で好ましい。
前記水洗後の当該銅板の表面のX線光電子分光法(XPS)で測定される、銅原子に対する窒素原子の含有比率が5~65%の範囲内であり、かつ、前記アルカリ水溶液による洗浄後の当該銅板の表面のX線光電子分光法(XPS)で測定される、銅原子に対する窒素原子の含有比率が0~35%の範囲内であることが好ましい。これにより、配線の描画性に優れ、また、作製された配線抵抗値の均一性が向上し、最終製品の導電性に優れる。
前記アルカリ水溶液による洗浄後の当該銅板の表面のX線光電子分光法(XPS)で測定される、銅原子に対する窒素原子の含有比率が、前記水洗後の当該銅板の表面のX線光電子分光法(XPS)で測定される、銅原子に対する窒素原子の含有比率の85%以下であることが好ましい。これにより、前記含窒素複素環化合物が銅板の内部に浸透していないことが認められる。よって、作製した配線の描画性及び導電性への悪影響を抑制でき、配線の性能が高いことを担保できる。
前記含窒素複素環化合物の含有量が、1~200質量ppmの範囲内であることが、含窒素複素環化合物が銅板表面に付着し過ぎず、水及びアルカリ水溶液による洗浄で適度に洗い流すことができる。そのため、銅板表面の前記窒素原子の含有比率を本発明の範囲内に制御することができる。その結果、銅板と樹脂層との間の密着性がより向上する。
本発明の積層体は、銅板上に表面改質層及び樹脂層を順次設けた積層体であって、前記表面改質層が、前記処理液からなることを特徴とする。これにより、配線の描画性に優れ、また、導電性に優れた配線を有する積層体とすることができる。
以下、本発明とその構成要素及び本発明を実施するための形態・態様について説明をする。なお、本願において、「~」は、その前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む意味で使用する。
[本発明の処理液]
本発明の処理液は、銅板と樹脂層との間に介在させる表面改質層を形成するための処理液であって、含窒素複素環化合物を含有し、当該含窒素複素環化合物の含有量が、1~1000質量ppmの範囲内であり、かつ、前記銅板に塗布し、水洗後の当該銅板の表面のX線光電子分光法(XPS)で測定される、銅原子に対する窒素原子の含有比率が1~80%の範囲内であり、前記水洗後で、かつ、25℃換算のpHが7以上のアルカリ水溶液による洗浄後の当該銅板の表面のX線光電子分光法(XPS)で測定される、銅原子に対する窒素原子の含有比率が55%以下であり、かつ、前記アルカリ水溶液による洗浄後の前記銅板の表面のX線光電子分光法(XPS)で測定される、銅原子に対する窒素原子の含有比率が、前記水洗後の前記銅板の表面のX線光電子分光法(XPS)で測定される、銅原子に対する窒素原子の含有比率の95%以下であることを特徴とする。
本発明における「処理液」とは、表面改質層を形成するための含窒素複素環化合物を、溶媒等に添加して調製したものをいう。
また、本発明において「処理液」とは、表面改質層を形成するための工程等において、通常の条件下では、前記含窒素複素環化合物が光を吸収して、分子内の結合が開裂したり、分子同士が重合したりすることがない処理液をいう。
本発明の処理液は、前記含窒素複素環化合物の含有量が、処理液全体に対して1~1000質量ppmの範囲内である。また、前記含有量は、1~200質量ppmの範囲内であることが好ましい。前記含有量が1~1000質量ppmの範囲内であると、含窒素複素環化合物が銅板表面に付着し過ぎず、水及びアルカリ水溶液による洗浄で適度に洗い流すことができる。そのため、銅板表面の前記窒素原子の含有比率を本発明の範囲内に制御することができる。その結果、銅板と樹脂層との間の密着性がより向上する。
また、密着力に加え、アルカリ水溶液で前記含窒素複素環化合物を適度に流せるため、完成品の品質(導電性)が向上する。
<X線光電子分光法で測定される、銅原子に対する窒素原子の含有比率>
本発明の処理液は、銅板に塗布し、水洗後の当該銅板の表面のX線光電子分光法(XPS)で測定される、銅原子に対する窒素原子の含有比率(以下、「X」ともいう。)が1~80%の範囲内である。前記含有比率は、5~65%の範囲内であることがより好ましい。前記含有比率が、1~80%の範囲内であると、樹脂層を形成した後の銅板の配線エッチング工程において、銅板表面に残る含窒素複素環化合物の量を最小限にすることができる。その結果、均一なエッチングが可能となり、配線の描画性に優れる。
また、本発明の処理液は、前記水洗後で、かつ、25℃換算のpHが7以上のアルカリ水溶液による洗浄後の当該銅板の表面のX線光電子分光法(XPS)で測定される、銅原子に対する窒素原子の含有比率(以下、「Y」ともいう。)が55%以下である。前記含有比率は、0~35%の範囲内であることが好ましい。前記含有比率が、55%以下であると、アルカリ水溶液による樹脂層の剥離工程後において、銅板表面に残る含窒素複素環化合物の量を最小限にすることができる。その結果、最終製品の導電性が良好となる。
前記銅原子に対する窒素原子の含有比率(%)は、X線光電子分光法(X-ray Photoelectron Spectroscopy(以下、XPSともいう。))で測定することができ、(N原子(atomic%)/Cu原子(atomic%)×100)%で表される値である。
XPS測定条件は以下のとおりである。
XPS測定装置:Quantera SXM(アルバック・ファイ社製)
X線源:単色化したAl-Kα線、100μm、25W、15kV
信号の取り出し角:45度
分析領域:500μm×500μm
測定方法としては、まず、結合エネルギー-20eVから1270eVの範囲を、Pass Energy=224eVでワイドスキャン測定し、いかなる元素が検出されるかを求めた。
次に、検出された全ての元素について、Pass Energy=140eVで、ナロースキャン測定を行った。なお、ワイドスキャンとナロースキャンは、同一試料の異なる位置で測定した。
定量化方法としては、表面元素組成の定量には、アルバック・ファイ社製解析ソフトMultiPakを用いた。各元素のスペクトルに対して、バックグラウンドを銅以外の元素はShirley法、銅は直線法で求め、得られたピーク面積から相対感度係数法を用いることで、表面元素組成を得た。
そして、得られた元素組成から、銅原子に対する窒素原子の含有比率(N原子(atomic%)/Cu原子(atomic%)×100)%)を算出した。
前記処理液を銅板に塗布し、水洗後の銅板の表面の銅原子に対する窒素原子の含有比率Xを1~80%の範囲内とするための手段としては、以下に示すことが挙げられる。
(i)後述する特定の含窒素複素環化合物を用いる。
(ii)当該含窒素複素環化合物の含有量を調整する。具体的には、当該含有量を1~1000質量ppmの範囲内とする。好ましくは、1~200質量ppmの範囲内である。
1~1000質量ppmの範囲であれば、銅板に含窒素複素環化合物が付着し過ぎないため、水洗いにより流しやすい。
(iii)水洗時の水温を調整する。具体的には、当該水温を15~45℃の範囲内とすることが好ましく、20~30℃の範囲内が好ましい。水温が15~45℃の範囲内であれば、水温が低すぎて洗浄後に銅板表面に含窒素複素環化合物が残り過ぎることなく、また、高温により洗い流し過ぎることもない。
(iv)処理液を銅板に塗布した後、水洗までの時間を調整する。具体的には、当該時間を500時間以下とすることが好ましく、200時間以下とすることがより好ましい。前記時間を500時間以下とすることで、水洗までの時間が長すぎて有効成分が劣化し、水洗後に必要量残存しなくなることを防止できる。
(v)処理液中のマグネシウムイオン濃度を調整する。具体的には、当該マグネシウムイオン濃度を5質量ppm以下とすることが好ましく、4質量ppm以下とすることがより好ましい。マグネシウムイオン濃度を5質量ppm以下とすることで、マグネシウムイオンが多すぎることで有効成分と反応し、銅との結合を阻害することを防止できる。
(vi)処理液のpHを調整する。具体的には、当該pHは、25℃において、5~10の範囲内が好ましい。この範囲内であれば、処理液中の有効成分に影響がなく、銅との結合を阻害することもない。
(vii)処理液中の硫化物イオン濃度を調整する。具体的には、当該硫化物イオン濃度を5質量ppm以下とすることが好ましい。硫化物イオンの濃度を5質量ppm以下とすることで、硫化物イオンが多すぎることで有効成分と反応し、銅との結合を阻害することを防止できる。
また、前記処理液を銅板に塗布し、前記アルカリ水溶液による洗浄後の銅板の表面の銅原子に対する窒素原子の含有比率Yを55%以下とするための手段としては、前記した水洗後の窒素原子の含有比率の制御手段と同様に、前記(i)、(ii)、(v)~(vii)が挙げられる。その他に、下記に示す手段が挙げられる。
(viii)アルカリ水溶液の洗浄時の液温を調整する。具体的には、当該液温を25~70℃の範囲内とすることが好ましく、35~60℃の範囲内がより好ましい。液温が25~70℃の範囲内であれば、水温が低すぎて洗浄後に銅板表面に含窒素複素環化合物が残り過ぎることなく、また、高温により銅板表面に含窒素複素環化合物が滞留して、再付着が発生することもない。
(iX)前記処理液の水洗後から前記アルカリ水溶液塗布までの時間を調整する。具体的には、当該時間を500時間以下とすることが好ましく、100時間以下とすることがより好ましい。前記時間を500時間以下とすることで、アルカリ洗浄までの時間が長すぎて有効成分が劣化し、アルカリ洗浄で含窒素複素環化合物が流れにくくなることを防止できる。
また、前記アルカリ水溶液による洗浄後の当該銅板の表面のX線光電子分光法(XPS)で測定される、銅原子に対する窒素原子の含有比率Y(%)が、前記水洗後の当該銅板の表面のX線光電子分光法(XPS)で測定される、銅原子に対する窒素原子の含有比率Xの95%以下である。すなわち、「(Y/X)×100(%)」の値が、95%以下である。
「(Y/X)×100(%)」の値は、より好ましくは85%以下であり、アルカリ水溶液による洗浄後の窒素原子の含有比率Yが小さいほど好ましい。これにより、前記含窒素複素環化合物が銅板の内部に浸透していないことが認められる。よって、作製した配線の描画性及び導電性への悪影響を抑制でき、配線の性能が高いことを担保できる。
<含窒素複素環化合物>
本発明の処理液に含有する含窒素複素環化合物(「含窒素ヘテロ環化合物」ともいう。)は、含窒素ヘテロ環(含窒素複素環)と、窒素原子又は酸素原子を含有する官能基を併せ持つ化合物である。そして、前記含窒素ヘテロ環中の窒素原子数が、2~4であり、そのうちの少なくとも一つがNHであることが好ましい。このような含窒素複素環化合物を処理液が含有することにより、銅板中の銅と相互作用し、銅板と樹脂層との間の密着性が向上する。
前記窒素原子又は酸素原子を含有する官能基としては、例えば、-COOH、-NH、-OH、-NHR又は-NRのいずれかであることが好ましい。前記官能基は、特に、-COOH、-NH又は-NRであることが好ましい。なお、Rはアルキル基を表す。前記官能基は水溶性官能基であることから、水洗後の性能が良好となる。
前記含窒素複素環化合物は、下記一般式1又は一般式2で表される構造を有することが特に好ましい。前記含窒素複素環化合物が当該構造を有することで、水にも溶けやすく、アルカリ水溶液にも溶解しやすく、銅板表面の窒素原子の含有比率を前記した範囲に制御しやすい。
Figure 2024077031000003
式中、W~Wは、炭素原子又は窒素原子を表し、W~Wのうち2~4個が窒素原子を表し、少なくとも1つがNHを表す。W~Wで縮合環を形成する。
~Yは、炭素原子又は窒素原子を表し、Y~Yのうち2~4個が窒素原子を表し、少なくとも1つがNHを表す。Y~Yで縮合環を形成する。
は、-COOH、-NH、-OH、-NHR又は-NRを表す。Zは、-COOH、-OH、-NHR又は-NRを表し、Rは、アルキル基を表す。
Lは、単結合又は連結基を表す。
連結基としては、炭素原子、窒素原子、硫 黄 原子、酸素原子を含む原子または原子団からなる。具体的には、例えば、-O-、-S-、-N(R)-、-CO-、-SO2
、アルキレン基(例えば、メチレン、エチレン、プロピレン、1,4-シクロヘキシレン、ドデシレン、ヘキサデシレン、2-エチルヘキシレン、2-ヘキシルデカレン等の各基)、アリーレン基(例えば、フェニレン、ナフチレン等の各基)又はそれらの組合せ等が挙げられる。Rは、水素原子、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。
本発明に係る含窒素複素環化合物として、以下に例示化合物を挙げるが、本発明に係る含窒素複素環化合物はこれらに限定されるものではない。
Figure 2024077031000004
Figure 2024077031000005
Figure 2024077031000006
Figure 2024077031000007
本発明の処理液が含有する前記含窒素複素環化合物は、1種のみでもよいし、2種以上でもよい。
<溶媒>
本発明の処理液は、前記した含窒素複素環化合物を含有し、溶解性の観点から、溶媒として少なくとも水又はアルコール類を含有することが溶解性の点で好ましい。
当該アルコール類は、例えばメタノール、エタノール、2-プロパノール等が挙げられる。
処理液に用いられる水としては、不純物の少ないイオン交換水を用いることが好ましい。例えば、水中に含まれるマグネシウムイオン濃度が、5質量ppm以下であることが好ましく、特に4質量ppm以下であることが好ましい。また、水中に含まれる硫化物イオン濃度が、5質量ppm以下であることが好ましい。
このようなイオン交換水は、微量マグネシウムイオンを含む水道水や、微量硫化物イオンを含む水道水を、イオン交換樹脂に複数回通すことで、マグネシウムイオンや硫化物イオン濃度を制御することができる。
不純物の少ないイオン交換水を用いることで、配線描画性及び配線導電性を向上させることができる。
また、溶媒には、水又はアルコール類を2種以上併用してもよい。
具体的には、水とアルコールの質量比を100:0~50:50の範囲内とすることが好ましく、100:0~75:25の範囲内とすることがより好ましい。
前記含窒素複素環化合物は、処理液全体に対して、1~1000質量ppmの範囲内で含有することが、被膜形成性の点で好ましい。特に、1~200質量ppmの範囲内で含有することが好ましい。
また、本発明の処理液は、上記以外の他の成分が含まれていてもよいが、ポリマー、重合性モノマー又はオリゴマーを含有しない、すなわち、樹脂を含有しない、非重合性の材料のみからなるものとする。
前記他の成分としては、界面活性剤、防腐剤、安定化剤、酸、塩基、pH調整剤等が挙げられる。
[積層体]
本発明の積層体は、銅板上に表面改質層及び樹脂層を順次設けた積層体であって、前記表面改質層が、前記した処理液からなる。
前記処理液は、前記した含窒素複素環化合物を含有し、当該含窒素複素環化合物が、含窒素ヘテロ環と、窒素原子又は酸素原子を含有する官能基を併せ持つ化合物である。そして、前記含窒素ヘテロ環中の窒素原子数が、2~4であり、そのうちの少なくとも一つがNHである。
表面改質層が、前記含窒素複素環化合物を含有することにより、銅板と表面改質層及び表面改質層と樹脂層とが相互作用する。その結果、銅板と樹脂層の密着性が向上する。
特に、前記含窒素複素環化合物が、前記一般式1又は2で表される構造を有することが、銅板と樹脂層との密着性向上の点で好ましい。
前記積層体は、前記含窒素複素環化合物の複素環が、銅板に対して略垂直方向に配向し、含窒素複素環化合物の官能基が、樹脂層に対して略垂直方向に配向していることが好ましい。これにより、官能基が樹脂層により近づくことができ、さらに強い相互作用が得られ、密着性向上の点で好ましい。
前記含窒素複素環化合物の配向性については、例えば、量子化学計算ソフトGaussian16(Gaussian社製)を用いて、DFT計算でB3LYP(密度汎関数法)を用いて構造最適化を行う。
銅には基底関数として、SDD(Stuttgart/Dresden ECP)を用いて計算し、その他の元素は6-31G(d)を用いる。そして、schrodinger社製のソフトMaterial Science SuiteのGrid scanモジュールで配位子周りの空間で、銅イオンが再安定になる位置を初期配置とする。
上記で計算した最適構造について、例えば例示化合物(10)を例に挙げて図2を参照して説明する。例示化合物(10)と銅(Cu)との相互作用部位を軸方向とする。そして、化合物の中心位置に前記軸方向に対して垂直となる中心線Xを引く。この場合に、当該中心線Xに対して、銅(Cu)との相互作用部位と、前記特定の官能基とが互いに反対側に配向していることが好ましい。
具体的には、上記で計算した最適化構造をWinmostarにおいて提示した時、銅原子(Cu)(図2中、符号101)-窒素原子(N)(図2中、符号102)-前記特定の官能基(図2中、符号103)-を選択して示す角度が少なくとも一つは140°以上であることが好ましい。
例えば、例示化合物(10)では、銅原子-ヘテロ環化合物の構造中における窒素原子-アルキルアミノ基の末端にある窒素原子による角度が170°である。
このように配向することで、前記含窒素複素環化合物の縮合環中における銅と相互作用している窒素原子(N)と、官能基のアルキルアミノ基(N)が分子骨格の対角に存在する。このことから、窒素原子(N)が銅板に対して垂直方向に存在し、特定の官能基であるアルキルアミノ基(N)が樹脂層により近づくことができ、さらに強い相互作用が得られる(図1参照。)。
本発明の積層体は、例えば、プリント基板(プリント配線板)又は電子デバイスに適用することができる。
前記プリント基板は、後述するように、フォトリソグラフィによる金属配線パターンの形成方法により形成することができる。
また、前記電子デバイスとしては、例えば、スマートフォン、タブレット端末、パーソナルコンピュータ、サーバ、ルーター、通信基地局、表示デバイス、家電等を挙げることができる。
以下、本発明の積層体の構成について説明する。
本発明の積層体は、銅板上に表面改質層及び樹脂層を順次設けた積層体である。すなわち、銅板と表面改質層が隣接し、表面改質層と樹脂層が隣接している。
<銅板>
銅板は、銅を主成分とする層である。ここで、主成分とは50質量%以上含有される成分のことをいう。
前記銅板は、銅又は銅合金を主成分とすることが好ましい。
前記銅板は、金属箔や、めっき、真空成膜法により形成することができる。
銅板の厚さは特に限定されず、例えば、形成する金属配線パターン等の厚さに応じた厚さとすればよい。
前記金属配線パターンの形成においては、絶縁層の上に銅板が形成された金属張積層板を用いることから、本発明の積層体は、銅板の下に絶縁層を有することが好ましい。絶縁層は、特に限定されず、一般的に絶縁層として使用される樹脂シートやプリプレグを使用することができる。
上記のような、絶縁層を有する積層体は、図に示すと、後述するレジスト層形成工程を示す図5における積層体6に該当する。
<表面改質層>
表面改質層は、後述のように前記銅板の表面を塩酸やギ酸などの酸で洗浄した後、当該銅板の表面に、本発明の処理液を塗布する。その後、水洗し、乾燥させることで表面改質層を形成することができる。
表面改質層の厚さは、特に限定されないが、本発明の効果の観点から、0.1~20nmの範囲内であることが好ましい。
<樹脂層>
本発明で用いられる樹脂層は、特に限定しないが、アクリロニトリル/スチレン共重合樹脂(AS樹脂)、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン共重合樹脂(ABS樹脂)、フッ素樹脂、ポリアミド、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリサルホン、ポリプロピレン、シクロポリオレフィン樹脂、液晶ポリマー等の熱可塑性樹脂や、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド、ポリウレタン、ビスマレイミド・トリアジン樹脂、変性ポリフェニレンエーテル、シアネートエステル等の熱硬化性樹脂、あるいは紫外線硬化性エポキシ樹脂、紫外線硬化性アクリル樹脂等の紫外線硬化性樹脂等を挙げることができる。これらの樹脂は官能基によって変性されていてもよく、ガラス繊維、アラミド繊維、その他の繊維等で強化されていてもよい。
本発明の積層体が、プリント基板積層体であるときには、樹脂層は市販の樹脂フィルム又はプリプレグ(液状の樹脂を含浸させたシート状の繊維)を用いることができる。例えば、フッ素樹脂やシクロポリオレフィン樹脂、液晶ポリマー、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド、ビスマレイミド・トリアジン樹脂、変性ポリフェニレンエーテル、シアネートエステルを含む樹脂が好ましく用いられる。
また、本発明の積層体が、プリント基板の配線を形成する場合(金属配線パターンである場合)には、樹脂層は市販の液体レジストやドライフィルムレジストを用いることができる。アルカリ可溶性樹脂を含む紫外線硬化性エポキシ樹脂、紫外線硬化性アクリル樹脂、ポリイミドが好ましく用いられる。
本発明に係る金属配線パターンの形成方法は、フォトリソグラフィによる金属配線パターンの形成方法である。また、当該形成方法は、本発明の処理液を用いて、銅板とレジストの間に表面改質層を形成する工程を有することが好ましい。
<金属配線パターンの形成方法>
具体的には、以下の工程(A)~(F)を有することで金属配線パターンを形成する。
工程(A):絶縁層の上に銅板が形成された金属張積層板を酸洗浄する工程
工程(B):前記金属張積層板の銅板の上に、本発明の処理液を用いて表面改質層を形成する工程
工程(C):前記表面改質層の上に、感光性樹脂を含有するレジスト層を形成する工程
工程(D):前記レジスト層を、露光及び現像によりパターニングする工程
工程(E):前記レジスト層を介して、前記表面改質層及び前記銅板をエッチングする工程
工程(F):前記金属張積層板から前記レジスト層を剥離する工程
各工程を図3~図8を用いながら説明する。
工程(A)では、絶縁層1の上に銅板2が形成された金属張積層板5(図3参照。)を、酸洗浄する。これによって、前記含窒素複素環化合物と銅板との相互作用の阻害となる、銅板表面に付着している汚れや酸化防止剤、酸化被膜などを除去できる。
酸による洗浄は、ディップ方式やスプレー方式であることが好ましい。洗浄に用いる酸は塩酸やギ酸等が挙げられる。塩酸(HCl)は、1~10質量%の水溶液であることが好ましい。ディップ方式の場合、温度25℃、ディップ時間1~10分の条件とすることが好ましい。
絶縁層1は、金属配線パターンの基材となる絶縁性の層である。絶縁層1は、樹脂等の絶縁材からなり、紙やガラスなどの基材に樹脂を含浸させたプリプレグであってもよい。
銅板2は、上記積層体の銅板と同様である。
工程(B)では、金属張積層板5の銅板2の上に、本発明の処理液を用いて表面改質層3を形成する(図4参照。)。具体的には、酸洗浄後の銅板2の上に処理液を塗布して、表面改質層3を形成する。表面改質層3の厚さは特に限定されないが、本発明の効果の観点から、0.1~20nmの範囲内であることが好ましい。
工程(B)と次の工程(C)の間に、表面改質層3が形成された金属張積層板5を水洗する工程を有する。これによって、水洗後の銅板の表面の銅原子に対する窒素原子の含有比率を1~80%の範囲内とすることができる。また、銅板との相互作用が不十分であり余分な前記処理液を除去できる。
ここで、水洗温度は、15~45℃の範囲内、好ましくは20~30℃の範囲内とすることが好ましい。また、処理液を銅板の上に塗布後、水洗までの時間は、500時間以内が好ましく、200時間以内がより好ましい。さらに、水洗後の放置時間は、500時間以内が好ましく、100時間以内がより好ましい。
また、水洗の手法としては、シャワーを用いることが好ましい。シャワー圧は、0.1~0.5MPaが好ましく、シャワー時間は10~90秒が好ましい。
工程(C)では、表面改質層3の上に、感光性樹脂を含有するレジスト層4を形成する(図5参照。)。この状態の積層体6は、銅板2、表面改質層3及びレジスト層4を備えているため、本発明の積層体に該当する。
レジスト層4は、上記積層体のレジスト層と同様に、フォトリソグラフィによるパターニングが可能な感光性樹脂を含有するものであれば特に限定されない。前記レジスト層4は、ドライフィルムレジストを貼合したり、液状のレジスト材料を塗布することで形成することができる。
工程(D)では、レジスト層4を、露光及び現像によりパターニングする(図6参照。)。具体的には、レジスト層4を任意のパターン状に露光できるフォトマスクを用いてレジスト層4を露光する。その後、現像液を用いてレジスト層4のうち不要な部分を溶解除去することで、パターニングする。現像後には水洗することが好ましい。
露光条件及び現像条件は、特に限定されず、従来公知のものを適用することができる。現像時間は、工程での作業効率にも影響することから、より短い時間でパターニングできることが好ましい。現像時間としては、使用するドライフィルムによって異なるが、例えば、3分以下が好ましく、より好ましくは1分以下が好ましい。
工程(E)では、レジスト層4を介して、表面改質層3及び銅板2をエッチングする(図7参照。)。具体的には、エッチング液を用いたウェットエッチングにより、レジスト層4が除去された部分の表面改質層3及び銅板2を溶解する。これにより、表面改質層3及び銅板2をパターニングする。
エッチング条件は、特に限定されず、従来公知のものを適用することができる。
工程(F)では、金属張積層板5からレジスト層4を剥離する(図8参照。)。このとき、本発明の効果により、表面改質層3はレジスト層4と剥離しやすくなっている。そのため、表面改質層3は金属張積層板5の銅板2上に残りやすくなっているが、表面改質層3は銅板2上に残っていてもよく、レジスト層4とともに剥離されていてもよい。
レジスト層4の剥離方法は、剥離液を用いて剥離する。当該剥離液は特に限定されず、従来公知のものを適用することができる。剥離液として、例えば、25℃換算のpHが7以上のアルカリ水溶液が好ましく、例えば、水酸化ナトリウム水溶液等が挙げられる。
このような剥離液を用いて洗浄し剥離することで、洗浄後の銅板の表面の銅原子に対する窒素原子の含有比率を55%以下とすることができる。
ここで、前記アルカリ水溶液による洗浄温度(剥離温度)は、25~70℃の範囲内が好ましく、35~60℃の範囲内がより好ましい。また、処理液を銅板の上に塗布後、当該処理液を水洗した後、当該アルカリ水溶液を塗布するまでの時間は、500時間以内が好ましく、100時間以内がより好ましい。さらに、前記アルカリ水溶液による洗浄後の放置時間を500時間以内とすることが好ましく、100時間以内とすることがより好ましい。
また、アルカリ水溶液の洗浄手法としては、特に限定されないが、浸漬が好ましい。浸漬時間は、20~120秒が好ましい。
以上の工程により、金属配線パターン7を形成することができる。
前記金属配線パターンの形成方法では、高密度かつ高精細な金属配線パターンを形成することが可能となる。そのため、当該金属配線パターンに必要に応じた電子部品を取り付けることによって、高密度かつ高精細なプリント基板(プリント配線板)を製造することができる。
<プリント基板積層体の形成方法>
本発明に係る積層体(プリント基板積層体)の形成方法は、銅板上に樹脂層を形成する方法であって、本発明の処理液を用いて、銅板と樹脂層の間に表面改質層を形成する工程を有する。
銅板はベタでも配線パターニングされていてもよく、積層方法はホットプレス等公知の方法を用いることができる。
樹脂層としては市販の樹脂フィルム又はプリプレグ(液状の樹脂を含浸させたシート状の繊維)を用いることができる。樹脂層としては、フッ素樹脂やシクロポリオレフィン樹脂、液晶ポリマー、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド、ビスマレイミド・トリアジン樹脂、変性ポリフェニレンエーテル、シアネートエステルを含む樹脂が好ましく用いられる。
なお、積層前に樹脂層の貼合面に対してコロナ処理やプラズマ処理等の表面処理を実施してもよい。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、下記実施例において、特記しない限り、操作は室温(25℃)で行われた。また、特記しない限り、「%」及び「部」は、それぞれ、「質量%」及び「質量部」を意味する。
<処理液1の調製>
微量マグネシウムイオンを含む水道水をイオン交換樹脂に複数回通すことで、マグネシウムイオン濃度が0.01質量ppmとなるように制御した。また、微量硫化物イオンを含む水道水をイオン交換樹脂に複数回通すことで、硫化物イオン濃度が0.01質量ppmとなるように制御した。
精製後のイオン交換水を90質量%及びエタノール10質量%からなる溶媒に、上述した例示化合物(10)(含窒素芳香族複素環化合物)を100質量ppmとなるよう添加した。さらに、塩酸及び水酸化ナトリウムを、25℃においてpH7となるように添加して処理液1を調製した。
<処理液2~82の調製>
前記処理液1の調製において、マグネシウムイオン濃度、硫化物イオン濃度、化合物の種類及び添加量(含有量)、処理液の25℃におけるpHを下記表に記載のとおりに変更した以外は同様にして、処理液2~82を調製した。
下記表に記載の比較化合物1及び比較化合物2は、以下に示すとおりである。また、その他の化合物は、本発明に係る含窒素複素環化合物の説明で例示した化合物である。
Figure 2024077031000008
<金属配線パターン(積層体)1の形成>
下記工程(A)~(F)を行い、金属配線パターン1を形成した。
《工程(A)》
絶縁層の上に銅板が形成された銅張積層板(パナソニック社製 R-1766)を、塩酸洗浄液(サンワ化学工業社製 CP-30)とスプレー型の洗浄装置を用いて塩酸洗浄した。次いで、塩酸洗浄後の銅板を水洗した。
《工程(B)》
塩酸洗浄及び水洗をした銅張積層板の銅板の上に、上記で調製した処理液1を、スプレー方式の塗布装置を用いて塗布し、その後、水洗を行った。
水洗には、純水を使用した。また、水洗の手法としてはシャワーを用い、シャワー圧は0.2MPaとし、シャワー時間を1分とした。
また、水洗時の水温は25℃、処理液を塗布してから水洗までの静置時間を1分とした。
水洗後、PVAローラーにて水切りし、80℃のエアナイフにて乾燥させて、厚さ5nmの表面改質層を形成した。
《工程(C)》
表面改質層の上に、ドライフィルムレジスト(旭化成社製 AK-4034)を、ホットロールラミネーターにより、ロール温度105℃、エアー圧力0.35MPa、及びラミネート速度1.5m/minの条件でラミネートして、レジスト層を形成した。
なお、使用したドライフィルムレジスト(旭化成社製 AK-4034)は、一方の面にポリエチレンテレフタレートフィルムからなる支持体を有し、もう一方の面にポリエチレンフィルムからなる保護層を有するものである。ラミネートは、保護層を剥離しながら、保護層があった面を表面改質層を介して銅板と接着させるようにして行った。
《工程(D)》
クロムガラスマスクを用いて、平行光露光機(オーク社製HMW-801)により、レジスト層に露光した。露光条件には、ドライフィルムレジストの推奨条件である、60mj/cmを採用した。
露光後のレジスト層から支持体を剥離した。その後、炭酸ナトリウム(NaCO)1質量%の水溶液からなる現像液、及びアルカリ現像機を用いて、30℃の条件で、3分間(現像時間)、レジスト層の未露光部分を溶解除去し、次いで、水洗して、現像した。
以上の操作により、レジスト層をパターニングした。
《工程(E)》
ディップ方式にて、塩酸(HCl)2質量%及び塩化第二鉄(FeCl)2質量%の水溶液からなるエッチング液を用いて、温度30℃、ディップ時間(1分)の条件で、表面改質層及び銅板をエッチングした。
《工程(F)》
アルカリ水溶液による洗浄工程(レジスト層剥離工程)として、水酸化ナトリウム(NaOH)水溶液からなる剥離液を用いた。水酸化ナトリウム水溶液は、25℃換算のpHが13となるように調製した。また、水酸化ナトリウム水溶液の液温50℃、浸漬時間50秒の条件で、銅張積層板からレジスト層を剥離した。これにより金属配線パターン1を得た。
なお、前記処理液の水洗後、当該水酸化ナトリウム水溶液による剥離(洗浄)までの時間は20分とした。
<金属配線パターン2~82の形成>
前記金属配線パターン1の形成において、処理液1を下記表に示す処理液にそれぞれ変更した。さらに、水洗時の水温、アルカリ水溶液による洗浄時の液温、処理液塗布から水洗までの時間、当該水洗からアルカリ水溶液による洗浄までの時間についても下記表に示すとおりに変更した以外は同様にして金属配線パターン2~82を形成した。
なお、アルカリ水溶液による洗浄は、いずれも水酸化ナトリウム(NaOH)水溶液を用い、25℃換算におけるpHが13となるように調製した水溶液を用いた。
<水洗後の銅原子に対する窒素原子の含有比率(X)及びアルカリ水溶液洗浄後の銅原子に対する窒素原子の含有比率(Y)>
工程(B)において、処理液を塗布し、水洗後の銅板表面における銅原子に対する窒素原子の含有比率(X)を前記したXPSにより測定した。
また、工程(F)において、アルカリ水溶液による洗浄後の銅板表面における銅原子に対する窒素原子の含有比率(Y)を前記したXPSにより測定した。各結果を下記表に示した。
なお、XPS測定条件は以下のとおりである。
XPS測定装置:Quantera SXM(アルバック・ファイ社製)
X線源:単色化したAl-Kα線、100μm、25W、15kV
信号の取り出し角:45度
分析領域:500μm×500μm
測定方法としては、まず、結合エネルギー-20eVから1270eVの範囲を、Pass Energy=224eVでワイドスキャン測定し、いかなる元素が検出されるかを求めた。
次に、検出された全ての元素について、Pass Energy=140eVで、ナロースキャン測定を行った。なお、ワイドスキャンとナロースキャンは、同一試料の異なる位置で測定した。
定量化方法としては、表面元素組成の定量には、アルバック・ファイ社製解析ソフトMultiPakを用いた。各元素のスペクトルに対して、バックグラウンドを銅以外の元素はShirley法、銅は直線法で求め、得られたピーク面積から相対感度係数法を用いることで、表面元素組成を得た。
そして、得られた元素組成から、銅原子に対する窒素原子の含有比率(N原子(atomic%)/Cu原子(atomic%)×100)%)を算出した。
さらに、アルカリ水溶液による洗浄後の銅原子に対する窒素原子の含有比率を(Y)(%)とし、水洗後の銅原子に対する窒素原子の含有比率を(X)(%)としたとき、「(Y/X)×100(%)」の値を下記表に示した。
[評価]
<配線描画性>
上記工程(D)(現像工程)の後、パターニングした配線について任意の100箇所を選択し、各箇所における配線の太さをVHX-5000(キーエンス社製)により測定した。測定した各配線の太さから、「(最大線幅-最小線幅)/線幅の平均×100(%)」によりバラツキを算出した。算出した配線太さのバラツキについて、以下の基準で評価し、評価「AA」及び「A」を実用上問題ないとした。
(基準)
AA:現像後の配線太さのバラツキが5%以下である。
A:現像後の配線太さのバラツキが5%より大きく8%以下である。
B:現像後の配線太さのバラツキが8%より大きい。
<配線導電性>
上記工程(F)(水酸化ナトリウム水溶液によるレジスト層剥離)の後、形成した配線について任意の100箇所を選択し、各箇所における配線のインピーダンスをZA57630(遠藤科学社製)により測定した。測定した各インピーダンスから、「(最大値-最小値)/インピーダンスの平均×100(%)」によりバラツキを算出した。算出した配線インピーダンスのバラツキについて、以下の基準で評価し、評価「AA」及び「A」を実用上問題ないとした。
(基準)
AA:エッチング後の配線インピーダンスのバラツキが5%以下である。
A:エッチング後の配線インピーダンスのバラツキが5%より大きく8%以下である。
B:エッチング後の配線インピーダンスのバラツキが8%より大きい。
Figure 2024077031000009
Figure 2024077031000010
Figure 2024077031000011
Figure 2024077031000012
Figure 2024077031000013
Figure 2024077031000014
Figure 2024077031000015
Figure 2024077031000016
Figure 2024077031000017
Figure 2024077031000018
Figure 2024077031000019
上記結果に示されるように、本発明の処理液は、比較例の処理液に比べて、配線描画性及び配線導電性に優れていることが認められる。
1 絶縁層
2 銅板
3 表面改質層
4 レジスト層
5 金属張積層板
6 積層体
7 金属配線パターン
10 銅板
20 樹脂層
30 表面改質層
A 中心線

Claims (9)

  1. 銅板と樹脂層との間に介在させる表面改質層を形成するための処理液であって、
    含窒素複素環化合物を含有し、
    当該含窒素複素環化合物の含有量が、1~1000質量ppmの範囲内であり、かつ、
    前記銅板に塗布し、水洗後の当該銅板の表面のX線光電子分光法(XPS)で測定される、銅原子に対する窒素原子の含有比率が1~80%の範囲内であり、
    前記水洗後で、かつ、25℃換算のpHが7以上のアルカリ水溶液による洗浄後の当該銅板の表面のX線光電子分光法(XPS)で測定される、銅原子に対する窒素原子の含有比率が55%以下であり、かつ、
    前記アルカリ水溶液による洗浄後の前記銅板の表面のX線光電子分光法(XPS)で測定される、銅原子に対する窒素原子の含有比率が、前記水洗後の前記銅板の表面のX線光電子分光法(XPS)で測定される、銅原子に対する窒素原子の含有比率の95%以下である
    ことを特徴とする処理液。
  2. 前記含窒素複素環化合物が、含窒素ヘテロ環と、窒素原子又は酸素原子を含有する官能基を併せ持つ化合物であり、
    前記含窒素ヘテロ環中の窒素原子数が、2~4であり、そのうちの少なくとも一つがNHである
    ことを特徴とする請求項1に記載の処理液。
  3. 前記官能基が、-COOH、-NH、-OH、-NHR又は-NRのいずれかであり、Rがアルキル基を表す
    ことを特徴とする請求項2に記載の処理液。
  4. 前記含窒素複素環化合物が、下記一般式1又は一般式2で表される構造を有する
    ことを特徴とする請求項1に記載の処理液。
    Figure 2024077031000020
    [式中、W~Wは、炭素原子又は窒素原子を表し、W~Wのうち2~4個が窒素原子を表し、少なくとも1つがNHを表す。
    ~Yは、炭素原子又は窒素原子を表し、Y~Yのうち2~4個が窒素原子を表し、少なくとも1つがNHを表す。
    は、-COOH、-NH、-OH、-NHR又は-NRを表す。Zは、-COOH、-OH、-NHR又は-NRを表し、Rは、アルキル基を表す。
    Lは、単結合、連結基表す。]
  5. 少なくとも水又はアルコール類を含有する
    ことを特徴とする請求項1に記載の処理液。
  6. 前記水洗後の当該銅板の表面のX線光電子分光法(XPS)で測定される、銅原子に対する窒素原子の含有比率が5~65%の範囲内であり、かつ、
    前記アルカリ水溶液による洗浄後の当該銅板の表面のX線光電子分光法(XPS)で測定される、銅原子に対する窒素原子の含有比率が0~35%の範囲内である
    ことを特徴とする請求項1に記載の処理液。
  7. 前記アルカリ水溶液による洗浄後の前記銅板の表面のX線光電子分光法(XPS)で測定される、銅原子に対する窒素原子の含有比率が、前記水洗後の前記銅板の表面のX線光電子分光法(XPS)で測定される、銅原子に対する窒素原子の含有比率の85%以下である
    ことを特徴とする請求項1に記載の処理液。
  8. 前記含窒素複素環化合物の含有量が、1~200質量ppmの範囲内である
    ことを特徴とする請求項1に記載の処理液。
  9. 銅板上に表面改質層及び樹脂層を順次設けた積層体であって、
    前記表面改質層が、請求項1から請求項8までのいずれか一項に記載の処理液からなる
    ことを特徴とする積層体。
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