JP2024076097A - 画像処理装置、プログラム、方法、および画像処理システム - Google Patents

画像処理装置、プログラム、方法、および画像処理システム Download PDF

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Abstract

【課題】マスキング処理の精度を向上させる。【解決手段】本発明の一実施形態である画像処理装置は、マスキングフォームの登録時に用いられるマスキング対象の領域と、スキャン機能が読み取る領域と、のずれの情報を含む前記マスキングフォームの情報を登録する登録部と、前記マスキングフォームの利用時に用いられるマスキング対象の領域と、前記スキャン機能が読み取る領域と、のずれの情報、および、前記登録時のずれの情報に基づいて、前記利用時に用いられるマスキング対象の領域が前記登録時に用いられるマスキング対象の領域に一致するように、前記利用時に用いられるマスキング対象がスキャンされた画像を補正する補正部と、前記補正後のマスキング対象の画像に前記マスキングフォームの情報を用いてマスキング処理をするマスキング処理部と、を備える。【選択図】図4

Description

本発明は、画像処理装置、プログラム、方法、および画像処理システムに関する。
従来、MFP(Multifunction Peripheral/Product/Printer)等がスキャンした画像をMFP等上で表示し、ユーザが指定した領域を例えば四角形等で塗りつぶす又は覆い隠す等して見えないように隠す処理(以下、マスキング処理という)をし、その結果を印刷およびファイル送信するアプリケーションがある。このようなアプリケーションは、例えば、個人の確認で免許証や保険証をコピーする場合に、不必要な箇所を塗りつぶしたいときに使用される。
アプリケーションは、一度指定されたマスキング処理をする領域を示す情報を保存し、再利用することができる。マスキング処理をする領域を示す情報を再利用する利用シーンは、申込書等の所定のフォーマットの予め定められた部分にマスキング処理をする等が考えられる。
しかしながら、紙文書等のマスキング対象をスキャンしてマスキング処理をする領域を示す情報を用いてマスキング処理をする際、当該紙文書等のマスキング対象のスキャン時の位置や角度が、マスキング処理をする領域を示す情報の登録時の紙文書等のマスキング対象の位置や角度と同じではない場合、隠したい領域にマスキング処理をできない、または、隠したくない又は隠す必要のない領域にマスキング処理をしてしまうという問題があった。
そこで、本発明では、マスキング処理の精度を向上させることを目的とする。
本発明の一実施形態である画像処理装置は、マスキングフォームの登録時に用いられるマスキング対象の領域と、スキャン機能が読み取る領域と、のずれの情報を含む前記マスキングフォームの情報を登録する登録部と、前記マスキングフォームの利用時に用いられるマスキング対象の領域と、前記スキャン機能が読み取る領域と、のずれの情報、および、前記登録時のずれの情報に基づいて、前記利用時に用いられるマスキング対象の領域が前記登録時に用いられるマスキング対象の領域に一致するように、前記利用時に用いられるマスキング対象がスキャンされた画像を補正する補正部と、前記補正後のマスキング対象の画像に前記マスキングフォームの情報を用いてマスキング処理をするマスキング処理部と、を備える。
本発明によれば、マスキング処理の精度を向上させることができる。
本発明の一実施形態に係る全体の構成図である。 本発明の一実施形態に係る画像処理装置のハードウェア構成を示す図である。 本発明の一実施形態に係るサーバのハードウェア構成を示す図である。 本発明の一実施形態に係る画像処理装置のソフトウェア構成を示す図である。 本発明の一実施形態に係るマスキングフォームの登録処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係るマスキングフォームの利用処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係るマスキングフォームの登録時の位置のずれについて説明するための図である。 本発明の一実施形態に係るマスキングフォームの登録時の角度のずれについて説明するための図である。 本発明の一実施形態に係るマスキングフォームの利用時の位置のずれの補正について説明するための図である。 本発明の一実施形態に係るマスキングフォームの利用時の角度のずれの補正について説明するための図である。 本発明の一実施形態に係る画像処理装置に表示される画面の一例である。 本発明の一実施形態に係る画像処理装置に表示される画面の一例である。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
<用語の説明>
・本明細書において、「マスキング」とは、画像の一部を塗りつぶす又は覆い隠す(例えば、当該画像の一部を黒色、白色等にする)ことである。
・本明細書において、「マスキングフォーム」とは、マスキング処理をする領域のことであり、「マスキングフォームの情報」とは、マスキング処理をする領域を示す情報(具体的には、例えばマスキング処理をする画像上の座標の情報)である。なお、「マスキングフォームの情報」とは、マスキング処理をする領域を示す情報であればよく、座標以外の情報であってもよい。
<全体構成>
図1は、本発明の一実施形態に係る全体の構成図である。画像処理システム1は、画像処理装置10と、サーバ20と、を含む。画像処理装置10とサーバ20は、任意のネットワークを介して、互いにデータを送受信することができる。以下、それぞれについて説明する。なお、管理者12はマスキングフォームを登録する者であり、利用者11は管理者12が登録したマスキングフォームを利用する者であり、利用者11と管理者12は異なる人物でもよいし同一の人物でもよい。
画像処理装置10は、マスキング処理がなされる紙文書(以下、マスキング対象の文書という)をスキャン機能により読み取り、当該文書にマスキングフォームの情報を用いてマスキング処理をする。ここでは、マスキング対象を紙文書としているが、スキャン可能な対象であればマスキング対象とすることができる。例えば免許証、マイナンバーカード、パスポートもスキャン可能な対象に含まれる。以降の説明では、マスキング対象が紙文書である例を用いた処理について説明するが、他のマスキング対象に置き換えて同様の処理を実施することができる。なお、ここでのスキャンとは、カメラで撮影することも含まれる。
なお、画像処理装置10は、例えば、MFP(Multifunction Peripheral/Product/Printer)等の画像形成装置であるが、これに限らず、例えば、PJ(Projector:プロジェクタ)、IWB(Interactive White Board:相互通信が可能な電子式の黒板機能を有する白板)、デジタルサイネージ等の出力装置、HUD(Head Up Display)装置、産業機械、撮像装置、集音装置、医療機器、ネットワーク家電、自動車(Connected Car)、ノートPC(Personal Computer)、携帯電話、スマートフォン、タブレット端末、ゲーム機、PDA(Personal Digital Assistant)、デジタルカメラ、ウェアラブルPCまたはデスクトップPC等であってもよい。
サーバ20は、1つまたは複数のコンピュータから構成される。例えば、サーバ20は、マスキングフォームの情報を記憶し、画像処理装置10からの要求に応じて、マスキングフォームの情報を画像処理装置10へ送信する。
<ハードウェア構成>
以下、画像処理装置10とサーバ20のハードウェア構成の例を説明する。
図2は、本発明の一実施形態に係る画像処理装置(MFPの場合)10のハードウェア構成を示す図である。なお、MFP以外の画像処理装置の場合はスキャン機能としてカメラをハードウェアとして備えていてもよい。
図2に示されているように、MFP10は、コントローラ1010、近距離通信回路1020、エンジン制御部1030、操作パネル1040、ネットワークI/F1050を備えている。
これらのうち、コントローラ1010は、コンピュータの主要部であるCPU1001、システムメモリ(MEM-P)1002、ノースブリッジ(NB)1003、サウスブリッジ(SB)1004、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)1005、記憶部であるローカルメモリ(MEM-C)1006、HDDコントローラ1007、及び、記憶部であるHD1008を有し、NB1003とASIC1005との間をAGP(Accelerated Graphics Port)バス1021で接続した構成となっている。
これらのうち、CPU1001は、MFP10の全体制御を行う制御部である。NB1003は、CPU1001と、MEM-P1002、SB1004、及びAGPバス1021とを接続するためのブリッジであり、MEM-P1002に対する読み書き等を制御するメモリコントローラと、PCI(Peripheral Component Interconnect)マスタ及びAGPターゲットとを有する。
MEM-P1002は、コントローラ1010の各機能を実現させるプログラムやデータの格納用メモリであるROM1002a、プログラムやデータの展開、及びメモリ印刷時の描画用メモリ等として用いるRAM1002bとからなる。なお、RAM1002bに記憶されているプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD-ROM、CD-R、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。
SB1004は、NB1003とPCIデバイス、周辺デバイスとを接続するためのブリッジである。ASIC1005は、画像処理用のハードウェア要素を有する画像処理用途向けのIC(Integrated Circuit)であり、AGPバス1021、PCIバス1022、HDD1007およびMEM-C1006をそれぞれ接続するブリッジの役割を有する。このASIC1005は、PCIターゲットおよびAGPマスタ、ASIC1005の中核をなすアービタ(ARB)、MEM-C1006を制御するメモリコントローラ、ハードウェアロジック等により画像データの回転等を行う複数のDMAC(Direct Memory Access Controller)、並びに、スキャナ部1031及びプリンタ部1032との間でPCIバス1022を介したデータ転送を行うPCIユニットとからなる。なお、ASIC1005には、USB(Universal Serial Bus)のインターフェースや、IEEE1394(Institute of Electrical and Electronics Engineers 1394)のインターフェースを接続するようにしてもよい。
MEM-C1006は、コピー用画像バッファ及び符号バッファとして用いるローカルメモリである。HD1008は、画像データの蓄積、印刷時に用いるフォントデータの蓄積、フォームの蓄積を行うためのストレージである。HD1008は、CPU1001の制御にしたがってHD1008に対するデータの読出又は書込を制御する。AGPバス1021は、グラフィック処理を高速化するために提案されたグラフィックスアクセラレータカード用のバスインタフェースであり、MEM-P1002に高スループットで直接アクセスすることにより、グラフィックスアクセラレータカードを高速にすることができる。
また、近距離通信回路1020には、近距離通信回路1020aが備わっている。近距離通信回路1020は、NFC、Bluetooth等の通信回路である。
更に、エンジン制御部1030は、スキャナ部1031及びプリンタ部1032によって構成されている。また、操作パネル1040は、現在の設定値や選択画面等を表示させ、操作者からの入力を受け付けるタッチパネル等のパネル表示部1040a、並びに、濃度の設定条件等の画像形成に関する条件の設定値を受け付けるテンキー及びコピー開始指示を受け付けるスタートキー等からなる操作パネル1040bを備えている。コントローラ1010は、MFP10全体の制御を行い、例えば、描画、通信、操作パネル1040からの入力等を制御する。スキャナ部1031又はプリンタ部1032には、誤差拡散やガンマ変換等の画像処理部分が含まれている。
なお、MFP10は、操作パネル1040のアプリケーション切り替えキーにより、ドキュメントボックス機能、コピー機能、プリンタ機能、およびファクシミリ機能を順次に切り替えて選択することが可能となる。ドキュメントボックス機能の選択時にはドキュメントボックスモードとなり、コピー機能の選択時にはコピーモードとなり、プリンタ機能の選択時にはプリンタモードとなり、ファクシミリモードの選択時にはファクシミリモードとなる。
また、ネットワークI/F1050は、通信ネットワークを利用してデータ通信をするためのインターフェースである。近距離通信回路1020及びネットワークI/F1050は、PCIバス1022を介して、ASIC1005に電気的に接続されている。
図3は、本発明の一実施形態に係るサーバ20のハードウェア構成を示す図である。
図3に示されているように、サーバ20は、コンピュータによって構築されており、図3に示されているように、CPU201、ROM202、RAM203、HD204、HDD(Hard Disk Drive)コントローラ205、ディスプレイ206、外部機器接続I/F(Interface)207、ネットワークI/F208、データバス209、キーボード210、ポインティングデバイス211、DVD-RW(Digital Versatile Disk Rewritable)ドライブ213、メディアI/F215を備えている。
これらのうち、CPU201は、サーバ20全体の動作を制御する。ROM202は、IPL等のCPU201の駆動に用いられるプログラムを記憶する。RAM203は、CPU201のワークエリアとして使用される。HD204は、プログラム等の各種データを記憶する。HDDコントローラ205は、CPU201の制御にしたがってHD204に対する各種データの読み出し又は書き込みを制御する。ディスプレイ206は、カーソル、メニュー、ウィンドウ、文字、又は画像等の各種情報を表示する。外部機器接続I/F207は、各種の外部機器を接続するためのインターフェースである。この場合の外部機器は、例えば、USB(Universal Serial Bus)メモリやプリンタ等である。ネットワークI/F208は、通信ネットワークを利用してデータ通信をするためのインターフェースである。バスライン209は、図3に示されているCPU201等の各構成要素を電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等である。
また、キーボード210は、文字、数値、各種指示等の入力のための複数のキーを備えた入力手段の一種である。ポインティングデバイス211は、各種指示の選択や実行、処理対象の選択、カーソルの移動等を行う入力手段の一種である。DVD-RWドライブ213は、着脱可能な記録媒体の一例としてのDVD-RW212に対する各種データの読み出し又は書き込みを制御する。なお、DVD-RWに限らず、DVD-R等であってもよい。メディアI/F215は、フラッシュメモリ等の記録メディア214に対するデータの読み出し又は書き込み(記憶)を制御する。
<機能構成>
図4は、本発明の一実施形態に係る画像処理装置10のソフトウェア構成を示す図である。画像処理装置10は、読み取り部101と、マスキング情報取得部102と、登録部103と、マスキングフォーム記憶部104と、マスキングフォーム選択部105と、補正部106と、マスキング処理部107と、出力部108と、を備えることができる。また、画像処理装置10は、プログラムを実行することで、読み取り部101、マスキング情報取得部102、登録部103、マスキングフォーム選択部105、補正部106、マスキング処理部107、出力部108、として機能することができる。
なお、本発明の一実施形態では、読み取り部101と、マスキング情報取得部102と、登録部103と、マスキングフォーム記憶部104と、マスキングフォーム選択部105と、補正部106と、マスキング処理部107と、出力部108と、の少なくとも1つをサーバ20が備えてもよい(例えば、サーバ20がマスキングフォーム記憶部104を備えてもよい)。
読み取り部101は、マスキングフォームの登録時に用いられるマスキング対象の文書、および、マスキングフォームの利用時に用いられるマスキング対象の文書を読み取る(スキャンする)。なお、読み取り部101は、文書以外のマスキング対象も読み取り可能である。
マスキング情報取得部102は、管理者12が入力したマスキングの指示の情報を取得する。具体的には、マスキング情報取得部102は、画像処理装置10のスキャン機能(読み取り部101)がスキャンした画像上でマスキング処理をする領域を示す情報を取得する。
登録部103は、マスキングフォームを登録する。
ここで、マスキングフォームの登録について説明する。登録部103は、マスキングフォームの情報をマスキングフォーム記憶部104に記憶させる。マスキングフォームの情報は、"マスキング情報取得部102が取得した情報(つまり、画像処理装置10がスキャンした画像上でマスキング処理をする領域を示す情報)"、および、"マスキングフォームの登録時に用いられるマスキング対象の文書の領域と、画像処理装置10のスキャン機能が読み取る領域と、のずれの情報"、を含む。なお、後段で、図7および図8を参照しながら、登録時のずれについて詳細に説明する。なお、マスキング対象の文書の領域は、文書以外のマスキング対象の領域にも置き換え可能である。
登録部103は、マスキングフォームの登録時に用いられるマスキング対象の文書の所定の位置(例えば、左上の位置)と、画像処理装置10のスキャン機能が読み取る領域の所定の位置(例えば、左上の位置)と、の差分(両者の距離)を、位置のずれの情報として保存することができる。具体的には、当該スキャン機能が読み取る領域における、当該文書の所定の位置(例えば、左上の位置)の相対的な位置の情報が座標として保存される。なお、マスキング対象の文書の所定の位置は、文書以外のマスキング対象の所定の位置にも置き換え可能である。
登録部103は、マスキングフォームの登録時に用いられるマスキング対象の文書の向きと、画像処理装置10のスキャン機能が読み取る領域の向きと、の差分(両者がなす角度)を、角度のずれの情報として保存することができる。具体的には、当該スキャン機能が読み取る領域の角度をゼロ度としたときの、当該文書の角度が保存される。なお、マスキング対象の文書の向きは、文書以外のマスキング対象の向きにも置き換え可能である。
マスキングフォーム記憶部104には、マスキングフォームの情報が記憶されている。上述したように、マスキングフォームの情報は、"マスキング情報取得部102が取得した情報(つまり、画像処理装置10がスキャンした画像上でマスキング処理をする領域を示す情報(座標の情報))"、および、"マスキングフォームの登録時に用いられるマスキング対象の文書の領域と、画像処理装置10のスキャン機能が読み取る領域と、のずれの情報"、を含む。なお、マスキングフォームの登録時に用いられるマスキング対象の文書の領域は、文書以外のマスキング対象の領域にも置き換え可能である。
マスキングフォーム選択部105は、利用者11が入力したマスキングフォームの選択の情報を取得する。具体的には、マスキングフォーム選択部105は、マスキングフォーム記憶部104に記憶されているマスキングフォームのうちのいずれかのマスキングフォームの情報を取得する。
補正部106は、"マスキングフォームの利用時に用いられるマスキング対象の文書の領域と、画像処理装置10のスキャン機能が読み取る領域と、のずれの情報"、および、"登録時のずれの情報(つまり、登録部103が保存したずれの情報)"に基づいて、利用時に用いられるマスキング対象の文書の領域が登録時に用いられるマスキング対象の文書の領域に一致するように、マスキングフォームの利用時に用いられるマスキング対象の文書がスキャンされた画像を補正する。なお、マスキング対象の文書の領域は、文書以外のマスキング対象の領域にも置き換え可能である。
ここで、ずれの補正について説明する。補正部106は、マスキングフォームの利用時に用いられるマスキング対象の文書がスキャンされた画像を移動または回転させることによって、利用時に用いられるマスキング対象の文書の領域が登録時に用いられるマスキング対象の文書の領域に一致するようにする。具体的には、補正部106は、マスキングフォームの利用時に用いられるマスキング対象の文書の所定の位置(例えば、左上の位置)および向きと、画像処理装置10のスキャン機能が読み取る領域の所定の位置(例えば、左上の位置)および向きと、を検出して、登録時のずれの情報に基づいて、利用時に用いられるマスキング対象の文書の領域が登録時に用いられるマスキング対象の文書の領域に一致するようにする。なお、後段で、図9および図10を参照しながら、利用時のずれの補正について詳細に説明する。
<複数のマスキング対象のマスキング>
マスキングフォームの利用時に用いられるマスキング対象の文書が、複数の文書である場合、補正部106は、複数の文書の各文書の領域と、スキャン機能が読み取る領域と、のずれの情報、および、登録時のずれの情報に基づいて、各文書の領域が登録時に用いられるマスキング対象の文書の領域に一致するように、各文書がスキャンされた画像を補正する。従来は、複数のマスキング対象を一度に処理する場合には、一括でスキャンできてもマスキング処理の結果を1つ1つ調整しなければならない場合があったが、本発明の一実施形態では、マスキング処理の結果を1つ1つ調整しなくてもよい。
マスキング処理部107は、補正部106が補正した後のマスキング対象の文書の画像にマスキングフォームの情報を用いてマスキング処理をする。具体的には、マスキング処理部107は、マスキングの領域を黒色等にする。
出力部108は、マスキング済みの文書を出力する。例えば、出力部108は、マスキング済みの文書を画像処理装置10の画面上に表示する。また、例えば、出力部108は、マスキング済みの文書を印刷する。また、例えば、出力部108は、マスキング済みの文書のデータを利用者11の端末等へ送信する。
上記で説明した実施形態の各機能は、一又は複数の処理回路によって実現することが可能である。ここで、本明細書における「処理回路」とは、電子回路により実装されるプロセッサのようにソフトウェアによって各機能を実行するようプログラミングされたプロセッサや、上記で説明した各機能を実行するよう設計されたASIC(Application Specific Integrated Circuit)、DSP(digital signal processor)、FPGA(field programmable gate array)や従来の回路モジュール等のデバイスを含むものとする。
<処理方法>
以下、マスキングフォームの登録処理とマスキングフォームの利用処理の例を説明する。
図5は、本発明の一実施形態に係るマスキングフォームの登録処理を示すフローチャートである。
ステップ1(S1)において、読み取り部101は、マスキングフォームの登録時に用いられるマスキング対象の文書をスキャンする。
ステップ2(S2)において、マスキング情報取得部102は、管理者12が入力したマスキングの指示を取得する。具体的には、マスキング情報取得部102は、S11でスキャンされた画像上でマスキング処理をする領域を示す情報を取得する。
ステップ3(S3)において、登録部103は、マスキングフォームの登録時に用いられるマスキング対象の文書の領域と、画像処理装置10のスキャン機能が読み取る領域と、の位置と角度との少なくとも一方のずれを算出する。
ステップ4(S4)において、登録部103は、マスキングフォームを登録する。具体的には、登録部103は、S3で算出された、スキングフォームの登録時に用いられるマスキング対象の文書の領域と、スキャン機能が読み取る領域と、の位置と角度との少なくとも一方のずれの情報を含むマスキングフォームの情報を、マスキングフォーム記憶部104に記憶させる。
図6は、本発明の一実施形態に係るマスキングフォームの利用処理を示すフローチャートである。
ステップ11(S11)において、マスキングフォーム選択部105は、利用者11が入力したマスキングフォームの選択の情報を取得する。具体的には、マスキングフォーム選択部105は、マスキングフォーム記憶部104に記憶されているマスキングフォームのうちのいずれかのマスキングフォームの情報を取得する。
ステップ12(S12)において、読み取り部101は、マスキングフォームの利用時に用いられるマスキング対象の文書をスキャンする。
ステップ13(S13)において、補正部106は、利用時に用いられるマスキング対象の文書の領域が登録時に用いられるマスキング対象の文書の領域に一致するように、S12でスキャンされた画像を補正(移動、回転)する。
移動は、スキャンされた画像の水平方向(左右方向)または垂直方向(天地方向)への移動である。
回転は、スキャンされた画像の中心等の画像内の点を中心とする回転である。
ステップ14(S14)において、マスキング処理部107は、S13の補正後のマスキング対象の文書の画像にS11のマスキングフォームの情報を用いてマスキング処理をする。
ステップ15(S15)において、出力部108は、S14のマスキング処理の結果(マスキング済みの文書)を画像処理装置10の画面上に表示する。
ステップ16(S16)において、マスキング処理部107は、マスキングを編集する。具体的には、マスキング処理部107は、利用者11が入力したマスキングの編集の指示を取得する。補正部106は、取得したマスキングの編集の指示に応じて、マスキングを移動する、または、マスキングを削除する。なお、S16は、省略されうる。
ステップ17(S17)において、出力部108は、S16の編集後のマスキング済みの文書を出力する。例えば、出力部108は、マスキング済みの文書を印刷する、または、マスキング済みの文書のデータを利用者11の端末等へ送信する。
以下、マスキングフォームの登録時の位置のずれ、マスキングフォームの登録時の角度のずれ、マスキングフォームの利用時の位置のずれの補正、マスキングフォームの利用時の角度のずれの補正について説明する。
図7は、本発明の一実施形態に係るマスキングフォームの登録時の位置のずれについて説明するための図である。
図7の[位置のずれ]、[マスキングフォーム]において、実線で囲まれる領域は、画像処理装置10のスキャン機能が読み取る領域(つまり、管理者12が指定したスキャンの原稿サイズ(A4、A3等)に応じた領域)である。図7の[位置のずれ]、[マスキングフォーム]において、破線は、マスキングフォームの登録時に用いられるマスキング対象の文書の周辺(当該文書を囲む線)である。このように、マスキング対象の文書の位置が、画像処理装置10のスキャン機能が読み取る領域に対してずれる(例えば、左右方向と天地方向との少なくとも一方にずれる)場合がある。管理者12は、図7の[マスキングフォーム]で示すように、画像処理装置10のスキャン機能が読み取る領域に対してずれた状態であるマスキング対象の文書上で、マスキング処理をする領域を指定する(つまり、画像処理装置10のスキャン機能が読み取る領域(すなわち、スキャンされた画像)上でのマスキングの領域の座標の情報が、マスキングフォームとして記憶される)。
図8は、本発明の一実施形態に係るマスキングフォームの登録時の角度のずれについて説明するための図である。
図8の[角度のずれ]、[マスキングフォーム]において、実線で囲まれる領域は、画像処理装置10のスキャン機能が読み取る領域(つまり、管理者12が指定したスキャンの原稿サイズ(A4、A3等)に応じた領域)である。図8の[角度のずれ]、[マスキングフォーム]において、破線は、マスキングフォームの登録時に用いられるマスキング対象の文書の周辺(当該文書を囲む線)である。このように、マスキング対象の文書の角度が、画像処理装置10のスキャン機能が読み取る領域に対してずれる(例えば、時計回りと反時計回りのいずれかにずれる)場合がある。管理者12は、図8の[マスキングフォーム]で示すように、画像処理装置10のスキャン機能が読み取る領域に対してずれた状態であるマスキング対象の文書上で、マスキング処理をする領域を指定する(つまり、画像処理装置10のスキャン機能が読み取る領域(すなわち、スキャンされた画像)上でのマスキングの領域の座標の情報が、マスキングフォームとして記憶される)。
なお、図7および図8では、位置のずれと角度のずれを別々に説明したが、本発明は、位置のずれと角度のずれが同時に生じる場合にも適用することができる。
図9は、本発明の一実施形態に係るマスキングフォームの利用時の位置のずれの補正について説明するための図である。ステップ101~ステップ103は、マスキングフォームの利用時の流れを示す。
ステップ101(S101)において、マスキングフォームの利用時に用いられるマスキング対象の文書がスキャンされたとする。例えば、S101に示されるように、マスキングフォームの利用時に用いられるマスキング対象の文書の位置が、画像処理装置10のスキャン機能が読み取る領域に対して下方向にずれていたとする。
例えば、<マスキングフォームの登録時のずれ>に示されるように、マスキングフォームの登録時に用いられるマスキング対象の文書の領域が、スキャン機能が読み取る領域に対して右方向にずれていたとする。
ステップ102(S102)において、利用時に用いられるマスキング対象の文書の領域が登録時に用いられるマスキング対象の文書の領域に一致するように、マスキングフォームの利用時に用いられるマスキング対象の文書がスキャンされた画像が補正(移動)される。なお、移動後、スキャンされていない部分は空白で表示される。
ステップ103(S103)において、補正後のマスキング対象の文書の画像にマスキングフォームの情報を用いてマスキング処理がなされる。
図10は、本発明の一実施形態に係るマスキングフォームの利用時の角度のずれの補正について説明するための図である。ステップ201~ステップ203は、マスキングフォームの利用時の流れを示す。
ステップ201(S201)において、マスキングフォームの利用時に用いられるマスキング対象の文書がスキャンされたとする。例えば、S201に示されるように、マスキングフォームの利用時に用いられるマスキング対象の文書の角度が、画像処理装置10のスキャン機能が読み取る領域に対して時計方向にずれていたとする。
例えば、<マスキングフォームの登録時のずれ>に示されるように、マスキングフォームの登録時に用いられるマスキング対象の文書の領域が、スキャン機能が読み取る領域に対して反時計方向にずれていたとする。
ステップ202(S202)において、利用時に用いられるマスキング対象の文書の領域が登録時に用いられるマスキング対象の文書の領域に一致するように、マスキングフォームの利用時に用いられるマスキング対象の文書がスキャンされた画像が補正(回転)される。なお、回転後、スキャンされていない部分は空白で表示される。
ステップ203(S203)において、補正後のマスキング対象の文書の画像にマスキングフォームの情報を用いてマスキング処理がなされる。
なお、図9および図10では、位置のずれと角度のずれを別々に説明したが、本発明は、位置のずれと角度のずれが同時に生じる場合にも適用することができる。また、本発明は、登録時に位置のずれが生じて利用時に角度のずれが生じる場合、登録時に角度のずれが生じて利用時に位置のずれが生じる場合にも適用することができる。
<画面>
以下、画像処理装置10に表示される画面の例を説明する。
図11は、本発明の一実施形態に係る画像処理装置10に表示される画面の一例である。図11は、マスキングフォームを利用する際に、マスキング対象の文書にマスキング処理をして当該マスキング処理の結果をプレビューするための画面の一例である。利用者11は、マスキング処理の結果をプレビューする(図6のS15参照)ことができる。
図12は、本発明の一実施形態に係る画像処理装置10に表示される画面の一例である。図12は、マスキングフォームを利用する際に、マスキングを移動または削除するための画面の一例である。マスキング対象の文書上にマスキングが表示される。利用者11は、編集したいマスキングを選択して、当該マスキングを移動または削除する操作をする(図6のS16参照)ことができる。
<効果>
本発明の一実施形態では、マスキング処理の精度を向上させること(つまり、ずれを補正すること)ができる。さらに、従来は、ずれに起因して、ユーザは例えば紙文書等のマスキング対象の再スキャン、または、プレビュー画面でマスキングの編集をするといった手間がかかる場合があり、利便性が悪かったが、本発明の一実施形態では、マスキング処理の操作に関する利便性を向上させることもできる。
以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明は上述した特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
1 画像処理システム
10 画像処理装置
20 サーバ
11 利用者
12 管理者
101 読み取り部
102 マスキング情報取得部
103 登録部
104 マスキングフォーム記憶部
105 マスキングフォーム選択部
106 補正部
107 マスキング処理部
108 出力部
特開2010-238266号公報

Claims (7)

  1. マスキングフォームの登録時に用いられるマスキング対象の領域と、スキャン機能が読み取る領域と、のずれの情報を含む前記マスキングフォームの情報を登録する登録部と、
    前記マスキングフォームの利用時に用いられるマスキング対象の領域と、前記スキャン機能が読み取る領域と、のずれの情報、および、前記登録時のずれの情報に基づいて、前記利用時に用いられるマスキング対象の領域が前記登録時に用いられるマスキング対象の領域に一致するように、前記利用時に用いられるマスキング対象がスキャンされた画像を補正する補正部と、
    前記補正後のマスキング対象の画像に前記マスキングフォームの情報を用いてマスキング処理をするマスキング処理部と
    を備えた画像処理装置。
  2. 前記ずれは、位置のずれと角度のずれとの少なくとも一方を含む、請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記補正部は、前記利用時に用いられるマスキング対象がスキャンされた画像を移動または回転させる、請求項1または2に記載の画像処理装置。
  4. 前記マスキングフォームの利用時に用いられるマスキング対象は、複数のマスキング対象であり、
    前記補正部は、前記複数のマスキング対象の各マスキング対象の領域と、スキャン機能が読み取る領域と、のずれの情報、および、前記登録時のずれの情報に基づいて、前記各マスキング対象の領域が前記登録時に用いられるマスキング対象の領域に一致するように、前記各マスキング対象がスキャンされた画像を補正する、請求項1または2に記載の画像処理装置。
  5. 画像処理装置を
    マスキングフォームの登録時に用いられるマスキング対象の領域と、スキャン機能が読み取る領域と、のずれの情報を含む前記マスキングフォームの情報を登録する登録部、
    前記マスキングフォームの利用時に用いられるマスキング対象の領域と、前記スキャン機能が読み取る領域と、のずれの情報、および、前記登録時のずれの情報に基づいて、前記利用時に用いられるマスキング対象の領域が前記登録時に用いられるマスキング対象の領域に一致するように、前記利用時に用いられるマスキング対象がスキャンされた画像を補正する補正部、
    前記補正後のマスキング対象の画像に前記マスキングフォームの情報を用いてマスキング処理をするマスキング処理部
    として機能させるためのプログラム。
  6. 画像処理装置が実行する方法であって、
    マスキングフォームの登録時に用いられるマスキング対象の領域と、スキャン機能が読み取る領域と、のずれの情報を含む前記マスキングフォームの情報を登録するステップと、
    前記マスキングフォームの利用時に用いられるマスキング対象の領域と、前記スキャン機能が読み取る領域と、のずれの情報、および、前記登録時のずれの情報に基づいて、前記利用時に用いられるマスキング対象の領域が前記登録時に用いられるマスキング対象の領域に一致するように、前記利用時に用いられるマスキング対象がスキャンされた画像を補正するステップと、
    前記補正後のマスキング対象の画像に前記マスキングフォームの情報を用いてマスキング処理をするステップと
    を含む方法。
  7. 画像処理装置とサーバとを含む画像処理システムであって、
    前記画像処理装置が、
    マスキングフォームの登録時に用いられるマスキング対象の領域と、スキャン機能が読み取る領域と、のずれの情報を含む前記マスキングフォームの情報を登録する登録部と、
    前記マスキングフォームの利用時に用いられるマスキング対象の領域と、前記スキャン機能が読み取る領域と、のずれの情報、および、前記登録時のずれの情報に基づいて、前記利用時に用いられるマスキング対象の領域が前記登録時に用いられるマスキング対象の領域に一致するように、前記利用時に用いられるマスキング対象がスキャンされた画像を補正する補正部と、
    前記補正後のマスキング対象の画像に前記マスキングフォームの情報を用いてマスキング処理をするマスキング処理部と、を備え、
    前記サーバが、
    前記マスキングフォームの情報が記憶されたマスキングフォーム記憶部を備えた画像処理システム。
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