JP2024072930A - パネル装置及びパネル部の製造方法 - Google Patents

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禎教 安藤
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Abstract

【課題】意匠面側から光を照らした際とは異なる奥行き感のある意匠を表現できるパネル装置を提供する。【解決手段】光を透過する透過性の表面層20と、表面層20の裏側に設けられた基材層15とを有し、表面層20と基材層15間の境界が凹凸形状に形成されたパネル部10と、基材層15の底面17又は側面18側から基材層15に光を入射させる光源部50と、を有し、表面層20の光の透過率は、基材層15の光の透過率よりも大きく設定して、パネル装置1を構成する。これにより、意匠面側から光を照らした際とは異なる奥行き感のある意匠を表現することができる。【選択図】図1

Description

本発明は、パネル装置及びパネル部の製造方法に関する。
従来、パネル装置として、透明層(透明加飾層)と透明層の裏に透明層より光透過率が低い基材層(不透明基材層)を有する車両用パネルの加飾パネルが開示されている(例えば、特許文献1参照)。この加飾パネルは、表面に凸凹部を有する暗色の不透明基材層と、凸凹部に密着した状態で不透明基材層の表側に積層された透明加飾層とを備え、凸凹部は、互いに同一傾向の方向へ延びる複数の突条部と、隣り合う突条部の間に位置し、突条部と同一傾向の方向へ延びる複数の溝部とにより構成されている。
このような構成により、加飾パネルの表側から透明加飾層に入射した光の一部は、突条部の頂面で反射され、他の一部は、上記頂面よりも深い箇所に位置する溝部の底面で反射される。この加飾パネルによれば、凸凹部の頂面及び底面による各模様を一層奥まった箇所に立体的に見えるようにすることができる、とされている。
特開2016-78236号公報
特許文献1の構成によれば、このような加飾パネルにおいて意匠面側からの光だけでなく、基材層側から意匠面側に光を照らし、特許文献1とはまた異なる奥行き感のある意匠を表現したいという需要がある。しかし、特許文献1には基材層側から光を照らす構成、およびそのための好適な条件が開示されていない、という問題があった。
したがって、本発明の目的は、意匠面側から光を照らした際とは異なる奥行き感のある意匠を表現できるパネル装置を提供することである。
[1]本発明は、光を透過する透過性の表面層と、前記表面層の裏側に設けられた基材層とを有し、前記表面層と前記基材層間の境界が凹凸形状に形成されたパネル部と、前記基材層の底面又は側面側から前記基材層に前記光を入射させる光源部と、を有し、前記表面層の前記光の透過率は、前記基材層の前記光の透過率よりも大きく設定されている、パネル装置を提供する。
[2]前記表面層の表面は、平坦である構成であってもよい。
[3]また、前記表面層と前記基材層の前記光のそれぞれの透過率の差は、80%以上である構成であってもよい。
[4]また、前記パネル部は、車両の内装又は外装に装着されるものであってもよい。
[5]本発明は、上記[2]に記載のパネル装置を構成するパネル部の製造方法であって、可動金型と一次固定金型を型合わせさせる第一型閉工程と、前記可動金型と前記一次固定金型の間の一次キャビティに溶融樹脂を充填する射出成型工程と、前記一次固定金型を前記可動金型から離間させ、前記一次固定金型に、二次固定側キャビティ壁面が平坦に形成された二次固定金型を型合わせさせる第二型閉工程と、前記可動金型と前記二次固定金型の間の二次キャビティに塗料を注入する塗料注入工程と、を有するパネル部の製造方法を提供する。
本発明のパネル装置によれば、意匠面側から光を照らした際とは異なる奥行き感のある意匠を表現することができる。
図1(a)は、本発明の実施の形態に係るパネル装置のパネル部を示す写真図であり、図1(b)は、図1(a)のA-A断面を示す断面図であり、図1(c)は、光源部から入射光を基材層に入射させて表面層から出射する光の状態を示すA-A断面を示す断面図である。 図2(a)は、本発明の実施の形態に係るパネル装置のパネル部の基材層の底面側から、光源により入射光を基材層に入射させる場合を示すA-A断面を示す断面図であり、図2(b)は、パネル部の基材層の側面側から、光源部により入射光を基材層に入射させる場合を示すA-A断面を示す断面図であり、図2(c)は、パネル部の基材層の底面側から、導光体により入射光を基材層に入射させる場合を示すA-A断面を示す断面図であり、図2(d)は、パネル部の基材層の側面側から光源により、また、底面側から導光体により入射光を基材層に入射させる場合を示すA-A断面を示す断面図である。 図3は、パネル装置のパネル部を従来の製造方法により作製した場合の問題点を説明するためのパネル部の断面図である。 図4は、本発明の実施の形態に係るパネル装置のパネル部の製造方法を各工程順に示す図であり、図4(a)は、可動金型を一次固定金型に対面する位置に移動した状態を示す第一可動金型移動工程を示す図であり、図4(b)は、可動金型と一次固定金型が型合わせされた第一型閉工程を示す図であり、図4(c)は、射出成型工程を示す図であり、図4(d)は、可動金型と一次固定金型のそれぞれのパーティング面を離間させる第一型開工程を示す図であり、図4(e)は、可動金型を二次固定金型に対面する位置に移動した状態を示す第二可動金型移動工程を示す図であり、図4(f)は、可動金型と二次固定金型が型合わせされた第二型閉工程を示す図であり、図4(g)は、塗料注入工程を示す図であり、図4(h)は、可動金型と二次固定金型のそれぞれのパーティング面を離間させる第二型開工程を示す図である。
〔本発明の実施の形態〕
本発明の実施の形態に係るパネル装置1は、光を透過する透過性の表面層20と、表面層20の裏側に設けられた基材層15とを有し、表面層20と基材層15間の境界が凹凸形状に形成されたパネル部10と、基材層15の底面17又は側面18側から基材層15に光を入射させる光源部50と、を有し、表面層20の光の透過率は、基材層15の光の透過率よりも大きく設定されて構成されている。
なお、上記記載した光は、図1(c)に示す、光源部50から基材層15に入射される入射光LS、表面層20から外部に照射される光L、及び、表面層20に外部から入射される外部光(一例として、太陽光LT)を含む、可視光である。
(パネル部10)
図1(a)は、本発明の実施の形態に係るパネル装置のパネル部を示す写真図であり、図1(b)は、図1(a)のA-A断面を示す断面図であり、図1(c)は、光源部から入射光を基材層に入射させて表面層から出射する光の状態を示すA-A断面を示す断面図である。
図1(a)に示すように、本発明の実施の形態に係るパネル装置1は、パネル部10の表面層20は意匠面として機能し、凹凸形状の奥行き感のある種々の意匠を呈示することができる。パネル装置1は、種々の内装、外装に適用できるが、一例として、自動車内装としては、インパネオーナメント、コンソール周辺部品、ドアトリム周辺部品、また、自動車外装としては、フロントグリル、フロント/リアモール部品、ピラー等に対して好適に装着することが可能である。
図1(b)に示すように、パネル部10は、基材層15と表面層20を有して構成されている。基材層15は、成型性を有し、かつ、可視光の透過性を有する樹脂であれば、使用可能である。本実施の形態では、ABS(Acrylonitrile Butadiene Styrene/ABS)、PC(Poly Carbonate)、PC/ABS等の樹脂を使用することができる。これらの樹脂には、着色材が分散されることにより、所望の光透過率に着色することができる。すなわち、基材層15は、所定の材着色を備え、所定の透過率を有する基材である。
基材層15は、表面層20と接する側に、意匠を構成する凹凸形状の凹凸面16(意匠面)が形成されている。基材層15は、凹凸面16の裏側は底面17、基材層15の側方は側面18とされ、パネル形状に形成されている。なお、基材層15は、凹凸面16において光が種々の方向に反射あるいは屈折するような面を備えていればよく、凹凸形状は、表面層20を介して呈示したい意匠を表現する形状とすることができる。
図1(b)に示すように、表面層20は、光(可視光)を透過する透過性を有し、成型性を有する樹脂であれば、使用可能である。本実施の形態では、ウレタン樹脂を使用する。
表面層20は、基材層15と接する側の表面層20と基材層15の境界において、意匠を構成する凹凸形状の凹凸面21(意匠面)が形成されている。表面層20は、凹凸面21の表側は表面22とされ、基材層15と一体的に形成されて、パネル部10として、パネル形状に形成されている。なお、表面層20は、凹凸面16と有する基材層15の上に、塗装等により形成することができるが、本実施の形態では、後述する型内塗装という工法により、基材層15の上にウレタン形成する。
図1(b)に示すように、凹凸面16、21の凹凸の高さD2は、一例として、0.01~0.5mmである。表面層20は、この凹凸の高さD2以上に形成され、表面層20の厚さD1は、一例として、0.2~1.0mmである。
表面層20の表面22は平坦とする。したがって、表面層20の厚さD1は、凹凸の高さD2以上に設定する。表面層20の表面22が平坦であるとは、表面22が凹凸面16、21の影響を受けずに平に形成されていればよい。なお、表面層20の表面は、平面には限られず、曲面であっても表面に凹凸のない平坦あるいは平滑な面であればよい。
ここで、表面層20の光の透過率は、基材層15の光の透過率よりも大きく設定されている。表面層20と基材層15の光のそれぞれの透過率の差は、80%以上に設定するのが好ましい。一例として、表面層20の透過率は、70%以上100%以下、基材層15の透過率は、5%以上30%である。このような透過率の差を設けた設定にすることにより、凹凸面16、21による凹凸形状が浮き出て奥行き感を表現することができる。
図1(c)に示すように、パネル部10の外部から、例えば、太陽光LTが表面層20に入射すると、凹凸面16、21で種々の方向に反射して、表面層20から外部に光Lを出射する。表面層20と基材層15の界面には凹凸面16、21が設けられており、この凹凸形状の上に透明層である表面層20があるため、凹凸面16、21(意匠面)が太陽光LT等の光に照らされて、凹凸形状が浮き出て奥行き感を表現できる。さらに、光源51から基材層15に入射光LSを入射させる構成としているので、基材層15側からの光により凹凸面16、21(意匠面)を照らして、外部の光による場合とは異なる奥行き感のある意匠を表現することが可能になる。これにより、意匠面側から光を照らした際とは異なる奥行き感のある意匠を表現できるパネル装置を提供することが可能となる。
(光源部50)
図2(a)は、本発明の実施の形態に係るパネル装置のパネル部の基材層の底面側から、光源により入射光を基材層に入射させる場合を示すA-A断面を示す断面図であり、図2(b)は、パネル部の基材層の側面側から、光源部により入射光を基材層に入射させる場合を示すA-A断面を示す断面図であり、図2(c)は、パネル部の基材層の底面側から、導光体により入射光を基材層に入射させる場合を示すA-A断面を示す断面図であり、図2(d)は、パネル部の基材層の側面側から光源により、また、底面側から導光体により入射光を基材層に入射させる場合を示すA-A断面を示す断面図である。
光源部50は、基材層15の底面17又は側面18側から基材層15に光を入射させるものである。光源部50は、光源51のみで構成される場合、光源51と導光体52との組み合わせにより構成される場合がある。
光源51は、一例として、LED(Light Emitting Diode)素子を使用するが、EL(Electro Luminescence)素子、電球等の種々の光源が使用可能である。また、LED素子である光源51は、主に、可視光を出射し、白色光、R、G、Bの各色の光、また、それらを混合した任意の色の光を出射できる。
導光体52は、光源51からの光を導光し、基材層15の底面17又は側面18に光を入射させる光学部材である。導光体52は、例えば、PC(PolyCarbonate)、PMMA(Poly Methyl Methacrylate)等の透明度が高い樹脂を使用できる。導光体52の形状は、種々の形状が可能であるが、一例として、基材層15の底面17から光を入射させる場合は、底面17の全部又は一部から入射できるように平面形状とすることができる。また、基材層15の側面18から光を入射させる場合は、側面18の全部又は一部から入射できるように側面に沿った長尺形状とすることができる。
なお、導光体52から基材層15に向けて光LSを出射しやすいように、導光体52の出射領域(基材層15側)と反対側の領域に、光散乱部が形成されていることが好ましい。光散乱部は、一例として、複数の略V字形状の凹部で構成される。
図1(c)に示すように、光源51は、パネル部10の基材層15の側面18側から入射光LSを基材層15に入射させることができる。
図2(a)に示すように、光源51は、パネル部10の基材層15の底面17側から入射光LSを基材層15に入射させることができる。
図2(b)に示すように、光源51及び導光体52の組み合わせによる光源部50は、パネル部10の基材層15の側面18側から入射光LSを基材層15に入射させることができる。
図2(c)に示すように、光源51及び導光体52の組み合わせによる光源部50は、パネル部10の基材層15の底面17側から入射光LSを基材層15に入射させることができる。
図2(d)に示すように、光源51bは、パネル部10の基材層15の側面18側から入射光LSを基材層15に入射させ、また、光源51a及び導光体52の組み合わせによる光源部50は、パネル部10の基材層15の底面17側から入射光LSを基材層15に入射させることができる。
基材層15への光の入射方法は、上記示した種々の構成により可能とできるので、パネル部10の表面層20から照射される光Lは種々の奥行き感のある意匠を表現することが可能になる。また、前記した表面層20と基材層15の界面には凹凸面16、21における反射光も組み合わされることにより、さらに異なる奥行き感のある意匠を表現することも可能になる。
(パネル部10の製造方法)
パネル部10は、従来、基材層15の凹凸面16の上に、ウレタン塗装する方法により製造されていた。図3は、パネル装置のパネル部を従来の製造方法により作製した場合の問題点を説明するためのパネル部の断面図である。図3に示すように、基材層15の上に、ウレタン塗装をスプレー塗布して、塗膜30を形成する。しかし、塗膜30は、膜厚が20~30μm程度しかなく、基材の模様に追従してしまうので表面を平坦にすることができない、という問題があった。また、スプレー塗装は、乾燥不良や液だれ31が発生する等の外観不良を起こしてしまう等の問題もあった。
本発明の実施の形態に係るパネル装置のパネル部10は、図4に工程を示すような、型内塗装という工法を用いることにより、製造することができる。これによれば、図1(b)に示したように、表面層20を、凹凸面16、21の高さD2以上に形成し、表面層20の厚さD1を厚く形成することができ、表面層20の表面22を平坦とすることができる。また、型内塗装という工法を用いると塗膜(ウレタン層)を0.2mm~1.0mmに金型で設定することができるので、塗膜形状の自由度が高く、従来工法のように基材層上にスプレー塗布する場合よりも透明層としての表面層20を厚くでき、形状自由度が向上する。
図4は、本発明の実施の形態に係るパネル装置のパネル部の製造方法を各工程順に示す図であり、図4(a)は、可動金型を一次固定金型に対面する位置に移動した状態を示す第一可動金型移動工程を示す図であり、図4(b)は、可動金型と一次固定金型が型合わせされた第一型閉工程を示す図であり、図4(c)は、射出成型工程を示す図であり、図4(d)は、可動金型と一次固定金型のそれぞれのパーティング面を離間させる第一型開工程を示す図であり、図4(e)は、可動金型を二次固定金型に対面する位置に移動した状態を示す第二可動金型移動工程を示す図であり、図4(f)は、可動金型と二次固定金型が型合わせされた第二型閉工程を示す図であり、図4(g)は、塗料注入工程を示す図であり、図4(h)は、可動金型と二次固定金型のそれぞれのパーティング面を離間させる第二型開工程を示す図である。
図4(a)に示すように、第一可動金型移動工程として、可動金型100を一次固定金型110に対面する位置に移動させる。これにより、可動側型合わせ面101と一次固定側型合わせ面111が対向する。可動金型100は、可動側パーティング面102、可動側キャビティ壁面103を一次固定金型110に対向する面に備えている。また、一次固定金型110は、一次固定側パーティング面112、一次固定側キャビティ壁面113を可動金型100に対向する面に備えている。一次固定側キャビティ壁面113は、基材層15の凹凸面16を形成するための意匠形状である。また、一次固定金型110は、射出成型機117から溶融樹脂を供給するための溶融樹脂供給路115を備えている。
次に、図4(b)に示すように、第一型閉工程として、可動金型100と一次固定金型110の型合わせを行なう。可動金型100の可動側パーティング面102と一次固定金型110の一次固定側パーティング面112とを面合わせして、型を閉じる。これにより、可動側キャビティ壁面103と一次固定側キャビティ壁面113で囲まれた空間に一次キャビティC1が形成される。
次に、図4(c)に示すように、射出成型工程として、射出成型を行なう。溶融樹脂供給路115に射出成型機117を装着し、一次キャビティC1内に、溶融樹脂を射出し充填させて基材層15を形成する。この射出成型工程の後に、保圧、冷却工程が実施される。
次に、図4(d)に示すように、第一型開工程として、可動金型100と一次固定金型110のそれぞれのパーティング面102、112を離間させる。成型された基材層15は、可動金型100の可動側キャビティ壁面103に張り付いた状態を維持する。これにより、基材層15の凹凸面16は一次固定側キャビティ壁面113から離間し、可動金型100と一次固定金型110は離型される。
図4(e)に示すように、第二可動金型移動工程として、可動金型100を二次固定金型120に対面する位置に移動させる。これにより、可動側型合わせ面101と二次固定側型合わせ面121が対向する。二次固定金型120は、二次固定側パーティング面122、二次固定側キャビティ壁面123を可動金型100に対向する面に備えている。また、二次固定金型120は、射出成型機127から溶融樹脂を供給するための溶融樹脂供給路125を備えている。
この二次固定側キャビティ壁面123は、パネル部10の表面層20の表面22を形成するものである。したがって、二次固定側キャビティ壁面123は平坦に形成されている。
次に、図4(f)に示すように、第二型閉工程として、可動金型100と二次固定金型120の型合わせを行なう。可動金型100の可動側パーティング面102と二次固定金型120の二次固定側パーティング面122とを面合わせして、型を閉じる。これにより、基材層15の凹凸面16と二次固定側キャビティ壁面123で囲まれた空間に二次キャビティC2が形成される。
次に、図4(g)に示すように、塗料注入工程として、型内塗装を行なう。溶融樹脂供給路125に射出成型機127を装着し、二次キャビティC2内に、溶融樹脂としてウレタン樹脂を注入し充填させて表面層20を形成する。この塗料注入工程の後に、保圧、冷却工程が実施される。
次に、図4(h)に示すように、第二型開工程として、可動金型100と二次固定金型120のそれぞれのパーティング面102、122を離間させる。成型されたパネル部10は、可動金型100の可動側キャビティ壁面103に張り付いた状態で、パネル部10の表面22が二次固定側キャビティ壁面123から離間する。その後、図示省略するイジェクトピンを可動金型100側から突出させることにより、底面17が可動側キャビティ壁面103から離間し、パネル部10が可動金型100から離型する。
上記示した一連の型内塗装工程により、本発明の実施の形態に係るパネル装置1に使用するパネル部10を製造することができる。
〔本発明の実施の形態の効果〕
(1)発明の実施の形態に係るパネル装置1は、光を透過する透過性の表面層20と、表面層20の裏側に設けられた基材層15とを有し、表面層20と基材層15間の境界が凹凸形状に形成されたパネル部10と、基材層15の底面17又は側面18側から基材層15に光を入射させる光源部50と、を有し、表面層20の光の透過率は、基材層15の光の透過率よりも大きく設定されて構成されている。これにより、基材層の裏あるいは側方から基材層に光を照射することで、意匠側から光を照らした際とは異なる奥行き感のある意匠を表現することが可能になる。
(2)また、表面層、基材層の光透過率を上記のように設定する(一例として、それぞれの透過率の差を80%以上にする)ことにより、基材層に光源からの光を通しやすくできる。また、本実施の形態で示したそれぞれの透過率の範囲で調整することにより、様々な奥行き感のある意匠を表現することが可能になる。
(3)型内塗装という工法を用いることにより、基材層上にスプレー塗布する場合よりも透明層としての表面層を厚くでき、形状自由度が向上する。特に、ウレタン厚みを0.2mm~1.0mmにすることができ、奥行き感を効果的に表現できる。また、入射光により内部凹凸が浮き出るような意匠の呈示が可能となる。また、型内塗装という工法は、意匠面の形状自由度が高く、平面に形成することが可能である。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明は、上記の実施の形態に限定されず、発明の主旨を逸脱しない範囲内において種々変形実施が可能である。また、上記の実施の形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。また、実施の形態の中で説明した特徴の組合せの全てが発明の課題を解決するための手段に必須であるとは限らない点に留意すべきである。
1…パネル装置
10…パネル部
15…基材層、16…凹凸面、17…底面、18…側面
20…表面層、21…凹凸面、22…表面
50…光源部、51…光源、52…導光体
100…可動金型、101…可動側型合わせ面、102…可動側パーティング面、103…可動側キャビティ壁面
110…一次固定金型、111…一次固定側型合わせ面、112…一次固定側パーティング面、113…一次固定側キャビティ壁面
115…溶融樹脂供給路、117…射出成型機
120…二次固定金型、121…二次固定側型合わせ面、122…二次固定側パーティング面、123…二次固定側キャビティ壁面
125…塗料供給路、127…射出成型機
L、LS、LT…光(可視光)

Claims (5)

  1. 光を透過する透過性の表面層と、前記表面層の裏側に設けられた基材層とを有し、前記表面層と前記基材層間の境界が凹凸形状に形成されたパネル部と、
    前記基材層の底面又は側面側から前記基材層に前記光を入射させる光源部と、を有し、
    前記表面層の前記光の透過率は、前記基材層の前記光の透過率よりも大きく設定されている、パネル装置。
  2. 前記表面層の表面は、平坦である、請求項1に記載のパネル装置。
  3. 前記表面層と前記基材層の前記光のそれぞれの透過率の差は、80%以上である、請求項1に記載のパネル装置。
  4. 前記パネル部は、車両の内装又は外装に装着される、請求項1から3のいずれか1項に記載のパネル装置。
  5. 請求項2に記載のパネル装置を構成するパネル部の製造方法であって、
    可動金型と一次固定金型を型合わせさせる第一型閉工程と、
    前記可動金型と前記一次固定金型の間の一次キャビティに溶融樹脂を充填する射出成型工程と、
    前記一次固定金型を前記可動金型から離間させ、前記一次固定金型に、二次固定側キャビティ壁面が平坦に形成された二次固定金型を型合わせさせる第二型閉工程と、
    前記可動金型と前記二次固定金型の間の二次キャビティに塗料を注入する塗料注入工程と、
    を有するパネル部の製造方法。

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