JP2024071180A - 炊飯器 - Google Patents

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Abstract

【課題】よりユーザの好みに適したご飯を炊くことができる炊飯器を提供する。【解決手段】本開示に係る炊飯器は、鍋と、鍋を加熱する鍋加熱部と、鍋の上方開口部を覆う蓋体と、空気を送出することによって鍋内を加圧する加圧部と、加圧部から送出される空気を加熱する空気加熱部と、鍋の温度を検知する鍋温度検知部と、鍋加熱部と加圧部と空気加熱部とを制御して、沸騰維持工程と蒸らし工程とを含む炊飯工程を実行する制御部と、を備え、制御部は、沸騰維持工程において鍋温度検知部の検知温度が100℃よりも高い予め決められた温度になったとき、蒸らし工程に移行し、蒸らし工程において、鍋温度検知部の検知温度が100℃以下になる前に、加圧部と空気加熱部とを制御して、加圧部から送出される空気を空気加熱部により加熱して鍋内に供給し、鍋内の圧力を上昇させる。【選択図】図5

Description

本開示は、炊飯器に関する。
従来の炊飯器として、例えば、特許文献1には、米の糊化を促進する蒸らし工程において、100℃を超える過熱蒸気を鍋内に投入して、鍋全体の加熱の局部的な温度上昇と米の上面及びその近傍の乾燥を防止する炊飯器が提案されている。
特開2003-144308号公報
しかしながら、従来の炊飯器においては、よりユーザの好みに適したご飯を炊くという観点において未だ改善の余地がある。
本開示は、よりユーザの好みに適したご飯を炊くことができる炊飯器を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本開示の一態様に係る炊飯器は、
鍋と、
前記鍋を加熱する鍋加熱部と、
前記鍋の上方開口部を覆う蓋体と、
空気を送出することによって前記鍋内を加圧する加圧部と、
前記加圧部から送出される空気を加熱する空気加熱部と、
前記鍋の温度を検知する鍋温度検知部と、
前記鍋加熱部と前記加圧部と前記空気加熱部とを制御して、沸騰維持工程と蒸らし工程とを含む炊飯工程を実行する制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記沸騰維持工程において前記鍋温度検知部の検知温度が100℃よりも高い予め決められた温度になったとき、前記蒸らし工程に移行し、前記蒸らし工程において、前記鍋温度検知部の検知温度が100℃以下になる前に、前記加圧部と前記空気加熱部とを制御して、前記加圧部から送出される空気を前記空気加熱部により加熱して前記鍋内に供給し、前記鍋内の圧力を上昇させる、
ように構成されている。
本開示によれば、よりユーザの好みに適したご飯を炊くことができる炊飯器を提供することができる。
本開示の実施形態に係る炊飯器を前方斜め上方から見た斜視図である。 図1の炊飯器の断面図である。 図1の炊飯器が備える蓋体の内部構造を示す断面図であって、圧力弁及び圧力センサを示す図である。 図1の炊飯器が備える蓋体の内部構造を示す断面図であって、加圧部及び空気加熱部を示す図である。 図1の炊飯器を用いて炊飯工程の一例を行ったときの鍋の温度及び鍋内の圧力の変化を示すグラフである。
(本開示の基礎となった知見)
本発明者らは、よりユーザの好みに適したご飯を炊くことができる炊飯器を提供するために鋭意検討した結果、以下の知見を得た。
従来の炊飯器においては、蒸らし工程において、100℃を超える過熱蒸気を発生させるために、水タンク内の水をヒータで加熱して沸騰させるように構成されている。この構成によれば、蒸らし工程の開始から水タンク内の水が沸騰するまでの間、過熱蒸気が鍋内に供給されないことになる。このため、鍋内の温度が降下して、米の中心部への水分の吸収及び米の糊化が抑えられる。その結果、米の中心部が硬くなるとともに弾力性(ハリ)が低下することになる。
本発明者らは、鋭意検討した結果、蒸らし工程において、鍋の温度が100℃以下になる前に、加熱空気を鍋内に供給して鍋内の圧力を上昇させることで、鍋内の温度の降下を抑えて、米の中心部への水分の吸収及び米の糊化をより促進できることを見出した。この新規な知見に基づき、本発明者らは、以下の発明に至った。
本開示の第1態様によれば、鍋と、
前記鍋を加熱する鍋加熱部と、
前記鍋の上方開口部を覆う蓋体と、
空気を送出することによって前記鍋内を加圧する加圧部と、
前記加圧部から送出される空気を加熱する空気加熱部と、
前記鍋の温度を検知する鍋温度検知部と、
前記鍋加熱部と前記加圧部と前記空気加熱部とを制御して、沸騰維持工程と蒸らし工程とを含む炊飯工程を実行する制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記沸騰維持工程において前記鍋温度検知部の検知温度が100℃よりも高い予め決められた温度になったとき、前記蒸らし工程に移行し、前記蒸らし工程において、前記鍋温度検知部の検知温度が100℃以下になる前に、前記加圧部と前記空気加熱部とを制御して、前記加圧部から送出される空気を前記空気加熱部により加熱して前記鍋内に供給し、前記鍋内の圧力を上昇させる、炊飯器を提供する。
この炊飯器によれば、蒸らし工程において、鍋温度検知部の検知温度が100℃以下になる前に、加熱空気を鍋内に供給し、鍋内の圧力を上昇させるように構成されている。鍋の温度が100℃より高いとき、鍋内には多くの蒸気が残存しているので、湿度が高い状態にある。この状態で鍋内の圧力を上昇させることで、米の中心部への水分の吸収を促進し、米の中心部を柔らかくすることができる。さらに、加熱空気が米同士の隙間に入り込むことで、米の表層を滑らかにし、弾力性を高め、米同士をほぐれやすくすることができる。また、鍋内の温度の降下を抑えて、米の中心部への水分の吸収及び米の糊化をより促進することができる。その結果、米の中心部をより柔らかくすることができるとともに、炊飯後の米の大きさ及び弾力性をより向上させることができる。従って、よりユーザの好みに適したご飯を炊くことができる。また、従来の炊飯器のように水タンクを設ける必要がないので、水タンクに水を入れる手間及び水タンクを清掃する手間を省くとともに、炊飯器の小型化を図ることができる。
本開示の第2態様によれば、前記空気加熱部は、前記空気を100℃以上に加熱する、第1態様に記載の炊飯器を提供する。この炊飯器によれば、鍋内の温度の降下をより抑えて、米の中心部への水分の吸収及び米の糊化をより促進することができる。
本開示の第3態様によれば、前記蓋体には、前記鍋内で発生した蒸気を前記鍋外に排出するための蒸気排出経路が設けられ、前記炊飯器は、前記蒸気排出経路を開閉する圧力弁と、前記鍋内の圧力を検知する圧力検知部とを更に備え、前記制御部は、前記蒸らし工程において、前記圧力検知部の検知圧力に基づいて前記空気加熱部と前記加圧部と前記圧力弁とを制御して、前記鍋内の圧力を調整する、第1又は2態様に記載の炊飯器を提供する。この炊飯器によれば、蒸らし工程において、鍋内の蒸気量(湿度)をより最適に制御することができるので、よりユーザの好みに適したご飯を炊くことができる。
本開示の第4態様によれば、前記制御部は、前記蒸らし工程において、前記圧力検知部の検知圧力に基づいて前記空気加熱部と前記加圧部と前記圧力弁とを制御して、前記鍋内の圧力を大気圧よりも高い第1圧力まで上昇させ、予め決められた第1時間だけ前記鍋内の圧力を前記第1圧力で維持させ、その後、前記鍋内の圧力を前記第1圧力よりも低く且つ大気圧よりも高い第2圧力まで降下させ、予め決められた第2時間だけ前記鍋内の圧力を前記第2圧力で維持させる、第3態様に記載の炊飯器を提供する。この炊飯器によれば、蒸らし工程において、鍋内の圧力を第1圧力(例えば、1.10気圧)で維持することによって、鍋内の湿度を高く維持して、米の中心部への水分の吸収を促進し、米の中心部を柔らかくすることができる。さらに、加熱空気が米同士の隙間に入り込むことで、米の表層を滑らかにし、弾力性を高め、米同士をほぐれやすくすることができる。その後、鍋内の圧力を第1圧力よりも低く且つ大気圧よりも高い第2圧力(例えば、1.05気圧)で維持することによって、鍋内の余分な蒸気の排出を促進し、炊飯後の米の弾力性を高くすることができる。従って、よりユーザの好みに適したご飯を炊くことができる。
本開示の第5態様によれば、前記第1時間は、前記第2時間よりも長い、第4態様に記載の炊飯器を提供する。この炊飯器によれば、鍋内の湿度を高く維持して、米の中心部への水分の吸収を促進し、米の中心部を柔らかくすることができる。さらに、加熱空気が米同士の隙間に入り込むことで、米の表層を滑らかにし、弾力性を高め、米同士をほぐれやすくすることができる。従って、よりユーザの好みに適したご飯を炊くことができる。
本開示の第6態様によれば、前記第2時間は、前記第1時間よりも長い、第4態様に記載の炊飯器を提供する。この炊飯器によれば、鍋内の蒸気の排出をより促進して、炊飯後の米の弾力性をより高くすることができる。従って、よりユーザの好みに適したご飯を炊くことができる。
以下、本開示の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施形態によって本開示が限定されるものではない。また、図面において実質的に同一の部材については同一の符号を付している。
また、以下では、説明の便宜上、通常使用時の状態を想定して「上」、「下」等の方向を示す用語を用いるが、本開示に係る炊飯器の使用状態等を限定することを意味するものではない。
(実施形態)
図1~図4を参照しつつ、本開示の実施形態に係る炊飯器の全体構成について説明する。図1は、本開示の実施形態に係る炊飯器を前方斜め上方から見た斜視図である。図2は、図1の炊飯器の断面図である。図3及び図4は、図1の炊飯器が備える蓋体の内部構造を示す断面図である。本実施形態に係る炊飯器は、炊飯時に鍋内の圧力を大気圧以上の加圧状態(例えば、1.10気圧以上)にして炊飯する圧力式炊飯器である。
図1及び図2に示すように、本実施形態に係る炊飯器は、有底筒状の炊飯器本体1と、炊飯器本体1の上方開口部を開閉自在に覆う蓋体2とを備えている。
蓋体2の上面には、炊飯コース、炊飯時間などの各種情報を表示する液晶ディスプレイなどの表示部3と、白米コースや玄米コース、白米(柔らかめ)コースなどの複数の炊飯コースの中から特定の炊飯コースを選択可能な操作部4とが設けられている。操作部4は、炊飯コースの選択の他、炊飯の開始、取り消し、予約などの実行を指示できるように、炊飯開始ボタンなどの複数のボタンで構成されている。ユーザは、表示部3の表示内容を参照しつつ、操作部4にて特定の炊飯コースを選択し、炊飯開始を指示することができる。
蓋体2は、炊飯器本体1の上方後部(図2の右上側)に配置されたヒンジ部H1に回動自在に取り付けられ、当該ヒンジ部H1を中心として回動することにより、鍋5の上方開口部を開閉自在に覆うように構成されている。蓋体2は、図2~図4に示すように、外蓋2Aと、当該外蓋2Aに対して着脱自在に取り付けられる内蓋2Bとを備えている。鍋5には、米と水とを含む調理物が入れられる。鍋5は、上方開口部から外方に突出するように設けられた環状のフランジ部5aを有している。蓋体2の内蓋2Bには、フランジ部5aに対応する位置に環状のパッキン6が設けられている。蓋体2が閉塞位置(図2に示す位置)に位置するとき、パッキン6によって鍋5のフランジ部5aと蓋体2の内蓋2Bとの隙間が塞がれる。
蓋体2の内部には、炊飯器本体1の内部に収納される鍋5内と連通し、鍋5内で発生した蒸気を鍋5外に排出するための蒸気排出経路7が設けられている。蒸気排出経路7の一端部は、外蓋2Aの底壁及び内蓋2Bを貫通して、炊飯器本体1の内部に収納される鍋5内の空間と連通している。蒸気排出経路7の他端部は、図1に示すように、蓋体2の上面に設けられた蒸気排出穴7aに連通している。すなわち、本実施形態において、蒸気排出経路7は、鍋5内で発生した蒸気を炊飯器の外部に排出するように構成されている。蒸気排出経路7には、図3に示すように、蒸気排出経路7を開閉する圧力弁71と、鍋5内の圧力を検知する圧力検知部72とが設けられている。
また、蓋体2の内部には、加熱された空気を鍋5内に供給する加熱空気供給経路8(図4参照)が設けられている。加熱空気供給経路8の一端部は、外蓋2Aの底壁及び内蓋2Bを貫通して、炊飯器本体1の内部に収納される鍋5内の空間と連通している。加熱空気供給経路8の他端部には、空気を送出することによって鍋5内を加圧する加圧部の一例である加圧ポンプ81(図3参照)が設けられている。加熱空気供給経路8の中間部には、加圧ポンプ81から送出される空気を加熱する空気加熱部82(図4参照)が設けられている。本実施形態において、加圧ポンプ81は、蓋体2の外部(すなわち、炊飯器の外部)から空気を取り込み、空気加熱部82を通じて鍋5内に空気を送出するように構成されている。また、本実施形態において、空気加熱部82は、加圧ポンプ81から送出される空気を100℃以上に加熱するように構成されている。空気加熱部82は、例えば、加熱空気供給経路8の内部に配置された熱交換器82Aと、加熱空気供給経路8の外部で且つ熱交換器82Aの周囲に配置された加熱ヒータ82Bとによって構成されている。
また、蓋体2は、炊飯器本体1の上方前部(図2の左上側)に係合可能に構成されている。蓋体2は、図1に示すように蓋体2の上方前部に設けられた開放ボタン9が押圧されることで、炊飯器本体1の上方前部との係合が解除され、鍋5の上方開口部を開放するようにヒンジ部H1を中心として回動する。
炊飯器本体1の内部には、図2に示すように、鍋5を着脱自在に収納する有底筒状の鍋収納部10が形成されている。鍋収納部10は、保護枠(コイルベースともいう)11と上枠12とで構成されている。
保護枠11は、鍋5を収納する部分であり、鍋5の形状に対応して有底筒状に形成されている。また、保護枠11は、鍋5の外周面に対して隙間を空けて対向するように、鍋5よりも少し大きく形成されている。また、保護枠11は、耐熱性を有する樹脂で構成され、上枠12よりも高剛性を有する部材である。
保護枠11の外周面には、鍋5の外周面と対向するように配置されて鍋5を誘導加熱する鍋加熱部13が配置されている。鍋加熱部13は、リング状の底内加熱コイル13Aと、リング状の底外加熱コイル13Bとを備えている。底内加熱コイル13Aは、保護枠11を介して鍋5の底部の中央部周囲に対向するように配置されている。底外加熱コイル13Bは、保護枠11を介して鍋5の側底部(コーナー部)と対向するように配置されている。
保護枠11の底部の中央部分には、開口部11aが設けられている。開口部11aには、鍋5の温度を測定するための鍋温度検知部14が、鍋収納部10に収納された鍋5の底部に当接可能に配置される。鍋5の温度は鍋5内の調理物の温度と略同じであるので、鍋温度検知部14が鍋5の温度を検知することで、鍋5内の調理物の温度を検知することができる。
炊飯器本体1と鍋収納部10とで囲まれた空間には、図2に示すように、鍋加熱部13の加熱動作を制御する制御部15が設けられている。制御部15は、米を炊飯するための炊飯シーケンスを複数記憶する記憶部を備えている。ここで、「炊飯シーケンス」とは、吸水、昇温、沸騰維持、蒸らしの主として4つの工程で構成される炊飯工程の各工程を順に行うにあたって、各工程において鍋加熱部13の通電時間、加熱温度、加熱時間、加熱出力等が予め決められている炊飯の手順をいう。各炊飯シーケンスは、複数の炊飯コースのいずれかにそれぞれ対応している。制御部15は、操作部4にて選択された炊飯コース及び鍋温度検知部14の検知温度などに基づいて、各部及び各装置の駆動を制御し、炊飯工程を実行する。また、制御部15は、別途設けられた計時部(図示せず)により炊飯工程中の各工程の所要時間を制御する。更に、制御部15は、鍋加熱部13と加圧ポンプ81と空気加熱部82とを制御して、沸騰維持工程と蒸らし工程とを含む炊飯工程を実行する。より具体的には、制御部15は、沸騰維持工程において鍋温度検知部14の検知温度が100℃よりも高い予め決められた温度(例えば、130℃)になったとき、蒸らし工程に移行する。また、制御部15は、蒸らし工程において、鍋温度検知部14の検知温度が100℃以下になる前に、加圧ポンプ81と空気加熱部82とを制御して、加圧ポンプ81から送出される空気を空気加熱部82により加熱して鍋5内に供給する。これにより、制御部15は、鍋5内の圧力を上昇させる。
次に、本実施形態に係る炊飯器の動作についてより詳しく説明する。図5は、本実施形態に係る炊飯器を用いて炊飯工程の一例を行ったときの鍋5の温度及び鍋5内の圧力の変化を示すグラフである。図7において、鍋の温度(すなわち、鍋温度検知部14の検知温度)の変化を実線で示している。また、鍋内の圧力(すなわち、圧力検知部72の検知圧力)の変化を点線で示している。また、図5には、鍋加熱部13のON/OFF、圧力弁71の開/閉、及び加圧ポンプ81のON/OFFのタイミングが示されている。
まず、ユーザにより、米と水とを含む調理物が入れられた鍋5が鍋収納部10にセットされる。その後、ユーザにより、操作部4にて炊飯コースが選択された後、炊飯開始が指示されると、制御部15の制御により炊飯工程が開始される。炊飯工程が開始されると、まず、吸水工程が開始される。
吸水工程は、以降の工程において、米の中心部まで十分に糊化できるように、糊化温度よりも低温の水に米を浸して、予め米に吸水させる工程である。この吸水工程において、制御部15は、鍋5内の水の温度を米の糊化が始まる温度(例えば約60℃)近くまで昇温させた後、当該昇温後の温度を維持するように、鍋温度検知部14の検知温度に基づいて鍋加熱部13の鍋加熱動作(ON/OFF)を制御する。これにより、米の吸水が促進される。吸水工程の開始から前記選択された炊飯コースに応じて予め決められた時間t1が経過すると、昇温工程に移行する。
昇温工程は、鍋5を強火で一気に加熱して、鍋5内の水を沸騰状態(約100℃)にする工程である。この昇温工程において、制御部15は、鍋5を急速に加熱して鍋5内の水を沸騰状態にするように、鍋加熱部13の鍋加熱動作を制御する。昇温工程にかかる時間t2は、炊飯量(鍋5に入れられた調理物の量)により異なる。このため、昇温工程にかかる時間t2に基づいて、炊飯量を自動的に判定することができる。制御部15は、昇温工程にて判定した炊飯量に基づいて以降の工程を行う。昇温工程において、鍋温度検知部14の検知温度が100℃になると、沸騰維持工程に移行する。
沸騰維持工程は、鍋5内の水の沸騰状態を維持して、米の澱粉を糊化させ、糊化度を50%~80%程度まで引き上げる工程である。この沸騰維持工程において、制御部15は、鍋5内の水の沸騰状態を維持するように、鍋温度検知部14の検知温度に基づいて鍋加熱部13の鍋加熱動作を制御する。より具体的には、制御部15は、鍋温度検知部14のON/OFFを一定時間間隔で繰り返すデューティー制御を行い、鍋5を間欠的に加熱する。また、制御部15は、圧力弁71を間欠的に開閉して鍋5内の圧力を急激に変動(例えば、1.2気圧→1.0気圧)させ、鍋5内に突沸現象を発生させる。これにより、鍋5内の調理物が撹拌される。
沸騰維持工程においては、連続的に水を沸騰させるため、蒸気が大量に発生する。この蒸気は、圧力弁71が開放された際に、蓋体2の蒸気排出経路6を通じて炊飯器の外部に排出される。これにより、鍋5内のほとんどの水がなくなると、鍋5の底面の温度が水の沸点以上に上昇する。鍋温度検知部14の検知温度が100℃を超える予め決められた温度(例えば、130℃)になると、蒸らし工程に移行する。
蒸らし工程は、予熱を利用して余分な水分を蒸発させ、米の糊化度を100%近くまで引き上げる工程である。この蒸らし工程において、制御部15は、鍋温度検知部14の検知温度が100℃以下になる前に、加圧ポンプ81と空気加熱部82とを制御して、加圧ポンプ81から送出される空気を空気加熱部82により加熱して鍋5内に供給し、鍋5内の圧力を上昇させる。制御部15は、圧力検知部72の検知圧力に基づいて空気加熱部82と加圧ポンプ81と圧力弁71とを制御して、鍋5内の圧力を調整する。
本実施形態において、空気加熱部82は、加圧ポンプ81から送出される空気を100℃以上に加熱する。制御部15は、加圧ポンプ81をONするとともに圧力弁71を閉塞して、鍋5内の圧力を大気圧よりも高い第1圧力(例えば、1.10気圧)まで上昇させ、予め決められた第1時間T1だけ鍋5内の圧力を第1圧力で維持させる。その後、制御部15は、圧力弁71を複数回開閉して、鍋5内の圧力を第1圧力よりも低く且つ大気圧よりも高い第2圧力(例えば、1.05気圧)まで降下させ、予め決められた第2時間T2だけ鍋5内の圧力を第2圧力で維持させる。その後、制御部15は、圧力弁71を開放して鍋5内の圧力を第2圧力から大気圧まで降下させる。その後、制御部15は、鍋加熱部13をONして、鍋5の温度を上昇させ、米の表面に付着した余分な水分を蒸発させる追い炊きを1回以上行う。
蒸らし工程の開始から前記選択された炊飯コースに応じて予め決められた時間経過すると、蒸らし工程を終了(すなわち、炊飯工程を終了)する。
本実施形態に係る炊飯器によれば、蒸らし工程において、鍋温度検知部14の検知温度が100℃以下になる前に、加熱空気を鍋5内に供給し、鍋5内の圧力を上昇させるように構成されている。鍋5の温度が100℃より高いとき、鍋5内には、多くの蒸気が残存しているので、湿度が高い状態にある。この状態で鍋5内の圧力を上昇させることで、米の中心部への水分の吸収を促進し、米の中心部を柔らかくすることができる。さらに、加熱空気が米同士の隙間に入り込むことで、米の表層を滑らかにし、弾力性を高め、米同士をほぐれやすくすることができる。また、鍋5内の温度の降下を抑えて、米の中心部への水分の吸収及び米の糊化をより促進することができる。その結果、米の中心部をより柔らかくすることができるとともに、炊飯後の米の大きさ及び弾力性をより向上させることができる。従って、よりユーザの好みに適したご飯を炊くことができる。また、従来の炊飯器のように水タンクを設ける必要がないので、水タンクに水を入れる手間及び水タンクを清掃する手間を省くとともに、炊飯器の小型化を図ることができる。
なお、加熱空気の鍋5内への供給は、蒸らし工程の開始から約30秒以上後で且つ温度検知部14の検知温度が100℃以下になる前に行われてもよい。この場合、沸騰工程中に発生し蓋体内に侵入したおねば(粘性のある煮汁)を鍋5内に戻すことができる。
また、本実施形態に係る炊飯器によれば、空気加熱部82は、加圧ポンプ81から送出される空気を100℃以上に加熱するように構成されている。これにより、鍋5内の温度の降下をより抑えて、米の中心部への水分の吸収及び米の糊化をより促進することができる。
また、本実施形態に係る炊飯器によれば、制御部15は、蒸らし工程において、圧力検知部72の検知圧力に基づいて空気加熱部82と加圧ポンプ81と圧力弁71とを制御して、鍋5内の圧力を調整するように構成されている。これにより、鍋5内の蒸気量(湿度)をより最適に制御することができ、よりユーザの好みに適したご飯を炊くことができる。
また、本実施形態に係る炊飯器によれば、制御部15は、蒸らし工程において、鍋5内の圧力を、第1時間T1だけ第1圧力(例えば、1.10気圧)で維持させた後、第2時間T2だけ第2圧力(例えば、1.05気圧)で維持させるように構成されている。蒸らし工程において、鍋内の圧力を第1圧力で維持することによって、鍋5内の湿度を高く維持して、米の中心部への水分の吸収を促進し、米の中心部を柔らかくすることができる。さらに、加熱空気が米同士の隙間に入り込むことで、米の表層を滑らかにし、弾力性を高め、米同士をほぐれやすくすることができる。その後、鍋5内の圧力を第1圧力よりも低く且つ大気圧よりも高い第2圧力で維持することによって、鍋5内の余分な蒸気の排出を促進し、炊飯後の米の弾力性を高くすることができる。従って、よりユーザの好みに適したご飯を炊くことができる。なお、鍋5内の圧力を第1圧力で維持するときは、圧力弁71が蒸気排出経路7を閉塞しているので、鍋5内の余分な蒸気を排出することが困難である。また、鍋5内の圧力を大気圧で維持するときは、鍋5内の余分な蒸気を強制的には排出できない。
なお、第1時間T1は、第2時間T2よりも長くしてもよい。例えば、第1時間T1を1分30秒とし、第2時間T2を30秒としてもよい。この場合、鍋5内の湿度を高く維持して、米の中心部への水分の吸収を促進し、米の中心部を柔らかくするとともに、炊飯後の米の大きさをより大きくすることができる。従って、よりユーザの好みに適したご飯を炊くことができる。
また、第2時間T2は、第1時間T1よりも長くしてもよい。例えば、第2時間T2を1分30秒とし、第1時間T1を30秒としてもよい。この場合、鍋5内の余分な蒸気の排出をより促進して、炊飯後の米の弾力性をより高くすることができる。従って、よりユーザの好みに適したご飯を炊くことができる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その他種々の態様で実施できる。例えば、前記では、加圧部の一例として、加圧ポンプを挙げたが、本発明はこれに限定されない。加圧部は、例えば、ファンなどの送風装置であってもよい。
また、前記では、蒸らし工程において、鍋温度検知部14の検知温度が100℃以下になる前に、加圧ポンプ81と空気加熱部82とを制御して、鍋5内の圧力を上昇させるようにしたが、本発明はこれに限定されない。例えば、蒸らし工程において、鍋温度検知部14の検知温度が100℃以下になった後に、加圧ポンプ81と空気加熱部82とを制御して、鍋5内の圧力を上昇させるようにしてもよい。
本開示は、適宜図面を参照しながら好ましい実施の形態に関連して充分に記載されているが、この技術に熟練した人々にとっては種々の変形や修正は明白である。そのような変形や修正は、添付した請求の範囲による本開示の範囲から外れない限りにおいて、その中に含まれると理解されるべきである。
本開示に係る炊飯器は、よりユーザの好みに適したご飯を炊くことができるので、例えば、業務用及び家庭用の炊飯器として有用である。
1 炊飯器本体
2 蓋体
2A 外蓋
2B 内蓋
3 表示部
4 操作部
5 鍋
5a フランジ部
6 パッキン
7 蒸気排出経路
7a 蒸気排出穴
71 圧力弁
72 圧力検知部
8 加熱空気供給経路
81 加圧ポンプ
82 空気加熱部
82A 熱交換器
82B 加熱ヒータ
9 開放ボタン
10 鍋収納部
11 保護枠
11a 開口部
12 上枠
13 鍋加熱部
13A 底内加熱コイル
13B 底外加熱コイル
14 鍋温度検知部
15 制御部
H1 ヒンジ部

Claims (6)

  1. 鍋と、
    前記鍋を加熱する鍋加熱部と、
    前記鍋の上方開口部を覆う蓋体と、
    空気を送出することによって前記鍋内を加圧する加圧部と、
    前記加圧部から送出される空気を加熱する空気加熱部と、
    前記鍋の温度を検知する鍋温度検知部と、
    前記鍋加熱部と前記加圧部と前記空気加熱部とを制御して、沸騰維持工程と蒸らし工程とを含む炊飯工程を実行する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、前記沸騰維持工程において前記鍋温度検知部の検知温度が100℃よりも高い予め決められた温度になったとき、前記蒸らし工程に移行し、前記蒸らし工程において、前記鍋温度検知部の検知温度が100℃以下になる前に、前記加圧部と前記空気加熱部とを制御して、前記加圧部から送出される空気を前記空気加熱部により加熱して前記鍋内に供給し、前記鍋内の圧力を上昇させる、炊飯器。
  2. 前記空気加熱部は、前記空気を100℃以上に加熱する、請求項1に記載の炊飯器。
  3. 前記蓋体には、前記鍋内で発生した蒸気を前記鍋外に排出するための蒸気排出経路が設けられ、
    前記炊飯器は、前記蒸気排出経路を開閉する圧力弁と、前記鍋内の圧力を検知する圧力検知部とを更に備え、
    前記制御部は、前記蒸らし工程において、前記圧力検知部の検知圧力に基づいて前記空気加熱部と前記加圧部と前記圧力弁とを制御して、前記鍋内の圧力を調整する、請求項1又は2に記載の炊飯器。
  4. 前記制御部は、前記蒸らし工程において、前記圧力検知部の検知圧力に基づいて前記空気加熱部と前記加圧部と前記圧力弁とを制御して、前記鍋内の圧力を大気圧よりも高い第1圧力まで上昇させ、予め決められた第1時間だけ前記鍋内の圧力を前記第1圧力で維持させ、その後、前記鍋内の圧力を前記第1圧力よりも低く且つ大気圧よりも高い第2圧力まで降下させ、予め決められた第2時間だけ前記鍋内の圧力を前記第2圧力で維持させる、請求項3に記載の炊飯器。
  5. 前記第1時間は、前記第2時間よりも長い、請求項4に記載の炊飯器。
  6. 前記第2時間は、前記第1時間よりも長い、請求項4に記載の炊飯器。
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