JP2024070034A - 半導体発光素子及び発光モジュール - Google Patents

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Abstract

【課題】深紫外光の取り出し効率がさらに高められた半導体発光素子を提供する。【解決手段】半導体発光素子(100,200,300)は、基板(10)と、半導体層20とを備えている。基板は、第1主面(10a)と、第1主面の反対面である第2主面(10b)とを有している。半導体層は、第1主面上に配置されているn型半導体層(21)と、n型半導体層上に配置されており、かつ、深紫外光を発生させる活性層(22)と、活性層上に配置されているp型半導体層(23)とを有している。半導体層は、メサ構造(24)を有する。第2主面は、メサ構造と対向している第1領域(10ba)と、第1領域の周囲にある第2領域(10bb)とを有している。第1領域は、平坦面で構成されている。第2領域には、凹凸構造(10c,10d)が形成されている。平面視において、第1領域の幅は、メサ構造の幅の0.1倍以上3.0倍以下である。【選択図】図1

Description

本開示は、半導体発光素子に関する。
例えば特開2018-174238号公報(特許文献1)には、半導体発光素子が記載されている。特許文献1に記載の半導体発光素子は、基板と、半導体層とを有している。基板は、第1主面と、第1主面の反対面である第2主面とを有している。半導体層は、第1主面上に配置されているn型半導体層と、n型半導体層上に配置されている活性層と、活性層上に配置されているp型半導体層とを有している。半導体層は、メサ構造を有している。活性層からは、深紫外光が発生される。第2主面の全面に、凹凸構造が形成されている。
特開2018-174238号公報
特許文献1に記載の半導体発光素子ではメサ構造と対向している第2主面の部分からの出射光の強度が弱くなっているとの知見が、新たなに見い出された。本開示は、このような知見に基づいて、深紫外光の取り出し効率がさらに高められた半導体発光素子を提供するものである。
本開示の半導体発光素子は、基板と、半導体層とを備えている。基板は、第1主面と、第1主面の反対面である第2主面とを有している。半導体層は、第1主面上に配置されているn型半導体層と、n型半導体層上に配置されており、かつ深紫外光を発生させる活性層と、活性層上に配置されているp型半導体層とを有している。半導体層は、メサ構造を有する。第2主面は、メサ構造と対向している第1領域と、第1領域の周囲にある第2領域とを有している。第1領域は、平坦面で構成されている。第2領域には、凹凸構造が形成されている。平面視において、第1領域の幅は、メサ構造の幅の0.1倍以上3.0倍以下である。
本開示の半導体発光素子によると、深紫外光の取り出し効率をさらに高めることが可能である。
半導体発光素子100の平面図である。 図1とは反対側から見た半導体発光素子100の平面図である。 図1中のIII-IIIにおける断面図である。 変形例に係る半導体発光素子100の断面図である。 半導体発光素子100の製造工程図である。 準備工程S1を説明する断面図である。 半導体層形成工程S2を説明する断面図である。 メサ構造形成工程S3を説明する断面図である。 第1電極形成工程S4を説明する断面図である。 第2電極形成工程S5を説明する断面図である。 基板裏面加工工程S6を説明する断面図である。 マスク形成工程S7を説明する第1断面図である。 マスク形成工程S7を説明する第2断面図である。 マスク形成工程S7を説明する第3断面図である。 マスク形成工程S7を説明する第4断面図である。 柱状構造体形成工程S8を示す断面図である。 半導体発光素子100A及び半導体発光素子100Bにおける電流と光出力との関係を示すグラフである。 半導体発光素子100及び半導体発光素子100Aにおける電流と光出力との関係を示すグラフである。 半導体発光素子100及び半導体発光素子100Bの例示的な断面SEM画像である。 半導体発光素子100A及び半導体発光素子100Bにおける電流と外部量子効率との関係を示すグラフである。 半導体発光素子100及び半導体発光素子100Bにおける電流と外部量子効率との関係を示すグラフである。 半導体発光素子100における幅W2とエンハンスメントとの関係を示すグラフである。 半導体発光素子100Bにおける厚さTとエンハンスメントとの関係を示すグラフである。 半導体発光素子200の平面図である。 図18とは反対側から見た半導体発光素子200の平面図である。 図18中のXX-XXにおける断面図である。 変形例1に係る半導体発光素子200の断面図である。 変形例2に係る半導体発光素子200の平面図である。 図22とは反対側から見た変形例2に係る半導体発光素子200の平面図である。 半導体発光素子200A及び半導体発光素子200Bにおける電流と光出力との関係を示すグラフである。 半導体発光素子200A及び半導体発光素子200Cにおける電流と光出力との関係を示すグラフである。 半導体発光素子200及び半導体発光素子200Aにおける電流と光出力との関係を示すグラフである。 半導体発光素子200A及び半導体発光素子200Bにおける電流と外部量子効率との関係を示すグラフである。 半導体発光素子200A及び半導体発光素子200Cにおける電流と外部量子効率との関係を示すグラフである。 半導体発光素子200及び半導体発光素子200Bにおける電流と外部量子効率との関係を示すグラフである。 半導体発光素子200BにおけるNFP(Near Field Pattern)解析の結果である。 直径D2が50μmとされた場合の半導体発光素子200におけるNFP解析である。 直径D2が80μmとされた場合の半導体発光素子200のNFP解析の結果である。 直径D2が100μmとされた場合の半導体発光素子200のNFP解析の結果である。 直径D2が120μmとされた場合の半導体発光素子200のNFP解析の結果である。 直径D2が150μmとされた場合の半導体発光素子200のNFP解析の結果である。 直径D2が300μmとされた場合の半導体発光素子200のNFP解析の結果である。 半導体発光素子200CのNFP解析の結果である。 半導体発光素子200における直径D2とエンハンスメントとの関係を示すグラフである。 メサ構造24の数が複数である場合の半導体発光素子200A及び半導体発光素子200Bにおける電流と光出力との関係を示すグラフである。 メサ構造24の数が複数である場合の半導体発光素子200A及び半導体発光素子200Cにおける電流と光出力との関係を示すグラフである。 メサ構造24の数が複数である場合の半導体発光素子200及び半導体発光素子200Aにおける電流と光出力との関係を示すグラフである。 メサ構造24の数が複数である場合の半導体発光素子200A及び半導体発光素子200Bにおける電流と外部量子効率との関係を示すグラフである。 メサ構造24の数が複数である場合の半導体発光素子200A及び半導体発光素子200Cにおける電流と外部量子効率との関係を示すグラフである。 メサ構造24の数が複数である場合の半導体発光素子200及び半導体発光素子200Bにおける電流と外部量子効率との関係を示すグラフである。 半導体発光素子300の平面図である。 図30とは反対側から見た半導体発光素子300の平面図である。 図30中のXXXII-XXXIIにおける断面図である。 変形例に係る半導体発光素子300の平面図である。 図33とは反対側から見た変形例に係る半導体発光素子300の平面図である。 直径D3が210μmである場合の半導体発光素子300及び半導体発光素子300Aにおける第2主面10bから取り出される深紫外光の出射角度と強度との関係を示すグラフである。 直径D3が250μmである場合の半導体発光素子300及び半導体発光素子300Aにおける第2主面10bから取り出される深紫外光の出射角度と強度との関係を示すグラフである。 直径D3が333μmである場合の半導体発光素子300及び半導体発光素子300Aにおける第2主面10bから取り出される深紫外光の出射角度と強度との関係を示すグラフである。 直径D3が500μmである場合の半導体発光素子300及び半導体発光素子300Aにおける第2主面10bから取り出される深紫外光の出射角度と強度との関係を示すグラフである。 直径D3が1000μmである場合の半導体発光素子300及び半導体発光素子300Aにおける第2主面10bから取り出される深紫外光の出射角度と強度との関係を示すグラフである。 直径D3が2000μmである場合の半導体発光素子300及び半導体発光素子300Aにおける第2主面10bから取り出される深紫外光の出射角度と強度との関係を示すグラフである。 半導体発光素子300における直径D3とエンハンスメントとの関係を示すグラフである。 基板10の構成材料がサファイアである場合の半導体発光素子300における第2主面10bから取り出される深紫外光の出射角度と強度との関係を示すグラフである。 基板10の構成材料が窒化アルミニウムである場合の半導体発光素子300における第2主面10bから取り出される深紫外光の出射角度と強度との関係を示すグラフである。 半導体発光素子300及び半導体発光素子300Aにおける電流と外部量子効率との関係を示すグラフである。 半導体発光素子300及び半導体発光素子300Aにおける電流と光出力との関係を示すグラフである。 発光モジュール400の断面図である。 変形例に係る発光モジュール400の断面図である。
本開示の実施形態の詳細を、図面を参照しながら説明する。以下の図面では、同一又は相当する部分に同一の参照符号を付し、重複する説明は繰り返さないものとする。
(第1実施形態)
第1実施形態に係る半導体発光素子(半導体発光素子100とする)を説明する。
<半導体発光素子100の構成>
以下に、半導体発光素子100の構成を説明する。
図1は、半導体発光素子100の平面図である。図2は、図1とは反対側から見た半導体発光素子100の平面図である。図2中では、パッド電極33及びパッド電極34の図示が省略されている。図3は、図1中のIII-IIIにおける断面図である。図1から図3に示されるように、半導体発光素子100は、基板10と、半導体層20と、n電極31と、p電極32と、パッド電極33と、パッド電極34とを有している。
基板10は、第1主面10aと、第2主面10bとを有している。第1主面10a及び第2主面10bは、基板10の厚さ方向における端面である。第2主面10bは、第1主面10aの反対面である。基板10の厚さを、厚さTとする。厚さTは、例えば、30μm以上である。厚さTは、50μm以上であることが好ましく、90μm以上であることがさらに好ましい。厚さTは、後述する凹凸構造10cが形成されていない第2主面10bの部分と第1主面10aとの間の距離である。
基板10の構成材料は、例えば、窒化アルミニウム(AlN)の単結晶である。基板10の構成材料は、好ましくは、昇華法(PVT:Physical Vapor Transport)により製造された窒化アルミニウムの単結晶である。基板10の構成材料は、サファイアの単結晶であってもよい。深紫外光に対する基板10の吸収係数は、1cm-1以上50cm-1以下であってもよい。深紫光とは、波長が100nm以上350nm以下の光であり、より狭義には波長が200nm以上300nm以下の光である。
半導体層20は、n型半導体層21と、活性層22と、p型半導体層23とを有している。n型半導体層21は、第1主面10a上に配置されている。活性層22は、n型半導体層21上に配置されている。p型半導体層23は、活性層22上に配置されている電子ブロック層23aと、電子ブロック層23a上に配置されているクラッド層23bと、クラッド層23b上に配置されているコンタクト層23cとを有している。
n型半導体層21の構成材料は、例えばAlGaN又はAlInGaNである。n型半導体層21の構成材料には、n型不純物がドープされている。n型不純物は、例えば、珪素(Si)、ゲルマニウム(Ge)、スズ(Sn)、酸素(O)、炭素(C)等である。
活性層22は、例えば、多重量子井戸(MQW:Multiple Quantum Well)構造を有している。より具体的には、活性層22は、交互に積層されている井戸層及び障壁層を有している。井戸層の構成材料は、例えばAlInGaNである。障壁層の構成材料は、例えばAlGaN又はAlInGaNである。活性層22からは、深紫外光が発生する。
電子ブロック層23aの構成材料は、例えばAlGaN又はAlNである。クラッド層23bの構成材料は、例えばAlGaNである。コンタクト層23cの構成材料は、例えばGaNである。p型半導体層23の構成材料には、p型不純物がドープされている。p型不純物は、例えば、マグネシウム(Mg)、亜鉛(Zn)、ベリリウム(Be)等である。
半導体層20は、メサ構造24を有している。メサ構造24の周囲では、n型半導体層21が露出するように活性層22及びp型半導体層23が除去されている。メサ構造24は、平面視において第1方向DR1に沿って延在している複数の直線部24aを有している。複数の直線部24aは、第2方向DR2において間隔を空けて並んでいる。第2方向DR2は、平面視において第1方向DR1に直交している方向である。メサ構造24は、例えば、平面視において櫛歯状になっている。直線部24aの第2方向DR2における幅を、幅W1とする。
第2主面10bは、第1領域10baと、第2領域10bbとを有している。第1領域10baは、メサ構造24と対向している。より具体的には、第1領域10baは、直線部24aと対向している部分を有している。平面視において、第1領域10baの第2方向DR2における中央は、直線部24aの領域と重なっていることが好ましい。平面視において、第1領域10baの第2方向DR2における中央と直線部24aの第2方向DR2における中央との間の距離は、幅W1の0.2倍以下であることが好ましく、幅W1の0.05倍以下であることがさらに好ましい。平面視において、第1領域10baの第2方向DR2における中央は、直線部24aの第2方向DR2における中央と一致していることが最も好ましい。第1領域10baは、平坦面で構成されている。
直線部24aと対向している第1領域10baの第2方向DR2における幅を、幅W2とする。幅W2は、幅W1の0.1倍以上であることが好ましく、0.4倍以上1.8倍以下であることがさらに好ましい。幅W2の下限値は、幅W1の0.8倍又は1.0倍であることが好ましい。幅W2の上限値は、幅W1の1.5倍又は1.25倍であることが好ましい。
第2領域10bbには凹凸構造10cが形成されている。凹凸構造10cは、例えば、円錐状、多角錐状、円錐台状、多角錐台状、円柱状若しくは多角柱状等の突起又は穴が並んでいる構造である。好ましくは、凹凸構造10cに含まれている突起又は穴は、平面視において周期的に配列されている。より具体的には、凹凸構造10cに含まれている突起又は穴は、平面視において格子状(正方格子状、千鳥格子状、正三角格子状等)に配列されていることが好ましい。凹凸構造10cに含まれている突起又は穴は、平面視においてランダムに配列されていてもよい。凹凸構造10cに含まれている突起又は穴のアスペクト比は、例えば0.6以上である。凹凸構造10cに含まれている突起又は穴のアスペクト比の下限値は0.8、1.0又は1.5であってもよく、凹凸構造10cに含まれている突起又は穴のアスペクト比の上限値は3、5又は10であってもよい。凹凸構造10cに含まれている突起又は穴のアスペクト比は、凹凸構造10cの突起又は穴の高さを凹凸構造10cの突起又は穴の底部における幅(例えば、凹凸構造10cに含まれている突起が円錐状である場合、当該突起の底部における直径)で除した値である。凹凸構造10cの周期は、例えば1000nm以下である。凹凸構造10cの周期は、凹凸構造10cに含まれている隣り合う2つの突起又は穴の間の間隔である。
n電極31は、平面視においてメサ構造24の間から露出しているn型半導体層21上に配置されている。p電極32は、p型半導体層23(より具体的には、コンタクト層23c)上に配置されている。n電極31の構成材料及びp電極32の構成材料は、例えば金属材料である。n電極31は、例えば、チタン(Ti)の層、アルミニウムの層及び金(Au)の層をn型半導体層21側からこの順に積層することで構成されている。p電極32は、例えば、ニッケル(Ni)の層及び金の層をp型半導体層23側からこの順に積層することで構成されている。
パッド電極33は、n電極31上に配置されている。パッド電極33の構成材料は、例えば金属材料である。パッド電極33は、チタンの層、ニッケルの層及び金の層をn電極31側からのこの順に積層することで構成されている。パッド電極34は、p電極32上に配置されている。パッド電極34の構成材料は、例えば金属材料である。パッド電極34は、チタンの層、ニッケルの層及び金の層をp電極32側からのこの順に積層することで構成されている。
<変形例>
図4は、変形例に係る半導体発光素子100の断面図である。図4に示されるように、半導体発光素子100は、さらに、反射防止膜40を有していてもよい。反射防止膜40は、第1領域10ba上に配置されている。反射防止膜40の構成材料は、例えば、二酸化珪素(SiO2)又は酸化アルミニウム(Al)である。
<半導体発光素子100の製造方法>
以下に、半導体発光素子100の製造方法を説明する。
図5は、半導体発光素子100の製造工程図である。図5に示されているように、半導体発光素子100の製造方法は、準備工程S1と、半導体層形成工程S2と、メサ構造形成工程S3と、第1電極形成工程S4と、第2電極形成工程S5と、基板裏面加工工程S6と、マスク形成工程S7と、柱状構造体形成工程S8と、凹凸構造形成工程S9と、個片化工程S10とを有している。
半導体発光素子100の製造方法では、まず準備工程S1が行われる。図6は、準備工程S1を説明する断面図である。図6に示されるように、準備工程S1では、基板10が準備される。準備工程S1で準備された基板10は、第1主面10a上に半導体層20が形成されておらず、第2主面10bに凹凸構造10cが形成されていない。また、準備工程S1で準備された基板10の厚さは、厚さTよりも大きい。
半導体層形成工程S2は、準備工程S1の後に行われる。図7は、半導体層形成工程S2を説明する断面図である。図7に示されるように、半導体層形成工程S2では、半導体層20が形成される。半導体層20を構成している各層は、例えばMOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition)法で形成される。なお、半導体層20が形成された後、アニールが行われることにより、p型半導体層23が活性化される。
メサ構造形成工程S3は、半導体層形成工程S2の後に行われる。図8は、メサ構造形成工程S3を説明する断面図である。図8に示されているように、メサ構造形成工程S3では、半導体層20にメサ構造24が形成される。メサ構造形成工程S3では、第1に、半導体層20上にマスクが形成される。マスクは、例えば、ニッケル等の金属材料で形成される。第2に、上記のマスクを用いて、異方性エッチングが行われる。これにより、メサ構造24が形成される。第3に、上記のマスクが除去される。
第1電極形成工程S4は、メサ構造形成工程S3の後に行われる。図9は、第1電極形成工程S4を説明する断面図である。図9に示されているように、第1電極形成工程S4では、n電極31及びp電極32が形成される。第1電極形成工程S4では、例えば真空蒸着法により、n電極31及びp電極32が順次形成される。なお、n電極31が形成された後及びp電極32が形成された後には、アニールが行われる。
第2電極形成工程S5は、第1電極形成工程S4の後に行われる。図10は、第2電極形成工程S5を説明する断面図である。図10に示されるように、第2電極形成工程S5では、パッド電極33及びパッド電極34が形成される。第2電極形成工程S5では、例えば真空蒸着法により、パッド電極33及びパッド電極34が形成される。
基板裏面加工工程S6は、第2電極形成工程S5の後に行われる。図11は、基板裏面加工工程S6を説明する断面図である。図11に示されるように、基板裏面加工工程S6では、第2主面10bに対する機械加工(研削及び研磨)が行われる。これにより、基板10の厚さが小さくなる。
マスク形成工程S7は、基板裏面加工工程S6の後に行われる。図12Aは、マスク形成工程S7を説明する第1断面図である。図12Aに示されるように、マスク形成工程S7では、第1に、第2主面10b上に、第1層50、第2層51及び第3層52が順次形成される。すなわち、第1層50が第2主面10b上に形成され、第1層50上に第2層51が形成され、第2層51層上に第3層52が形成される。
第1層50の構成材料は、例えばレジストである。第1層50は、例えば第1層50の構成材料をスピンコート法で第2主面10b上に塗布するとともに塗布された第1層50の構成材料をベークして硬化させることで形成される。第2層51の構成材料は、例えば二酸化珪素等の無機材料を含んでいる。第2層51は、例えば第2層51の構成材料をスピンコート法で第1層50上に塗布するとともに塗布された第2層51の構成材料をベークして硬化させることで形成される。第2層51は、スピンオングラス(SOG:Spin On Glass)層であってもよい。
第3層52の構成材料は、例えばレジストである。第3層52は、例えば第3層52の構成材料をスピンコート法で第2層51上に塗布するとともに塗布された第3層52の構成材料をベークして硬化させることで形成される。第1層50の厚さは、例えば、第2層51の厚さ及び第3層52の厚さよりも大きい。第3層52の厚さは、例えば、第2層51の厚さよりも大きい。
図12Bは、マスク形成工程S7を説明する第2断面図である。図12Bに示されているように、マスク形成工程S7では、第2に、凹部52aが形成される。凹部52aは、例えば、第3層52に、凹部52aと対応する位置に突起を有するモールドを押し当てることにより形成される。その際、モールドの突起の位置(凹部52aが形成される位置)は、第1主面10a側にあるメサ構造24に対して位置合わせが行われる。この位置合わせは、両面アラインメントが可能な装置を用いて、第2主面10b側からメサ構造24の形状やアライメントマークを透視することにより行われる。この位置合わせは、基板10のエッジを基準として行われてもよい。図12Cは、マスク形成工程S7を説明する第3断面図である。図12Cに示されているように、マスク形成工程S7では、第3に、例えば異方性エッチングが行われることにより、エッチング第2層51に開口部51aが形成される。異方性エッチングにより、凹部52aの底部にある第3層52の部分が除去されて凹部52aが開口部52bになるとともに、開口部52bから露出している第2層51の部分が除去されて開口部51aとなる。
図12Dは、マスク形成工程S7を説明する第4断面図である。図12Dに示されているように、マスク形成工程S7では、第4に、例えば異方性エッチングが行われることにより、開口部50aが形成される。異方性エッチングが行われることにより、開口部51aから露出している第1層50の部分が除去されて開口部50aとなる。また、異方性エッチングにより、第3層52も除去される。以上により、開口部50aを有する第1層50と開口部51aを有する第2層51とからなるマスクが形成される。
柱状構造体形成工程S8は、マスク形成工程S7の後に行われる。図13は、柱状構造体形成工程S8を示す断面図である。図13に示されているように、柱状構造体形成工程S8では、柱状構造体60が形成される。柱状構造体60の構成材料は、例えばニッケル等の金属材料である。柱状構造体60は、凹凸構造10cに対応する形状になっている。
柱状構造体形成工程S8では、第1に、真空蒸着法により、開口部50a及び開口部51aから露出している第2主面10b上に柱状構造体60が形成される。この際、第2層51上にも柱状構造体60と同一材料で構成されている層が形成される。第2に、第1層50が、第2層51及び第2層51上にある柱状構造体60と同一材料で構成されている層とともに、第2主面10bからリフトオフされる。リフトオフは、基板10をアセトンやNMP(N-メチル-2-ピロリドン)等の有機溶剤中に浸漬するとともに基板10に対して超音波を印加することにより行われる。
凹凸構造形成工程S9はマスク形成工程S7の後に行われる。凹凸構造形成工程S9では、柱状構造体60をマスクとして、異方性エッチングが行われる。これにより、第2主面10bに凹凸構造10cの形状が転写されて、第2主面10bに凹凸構造10cが形成される。個片化工程S10は、凹凸構造形成工程S9の後に行われる。個片化工程S10では、ダイシング加工が行われることにより、複数の半導体発光素子100へと個片化される。以上により、図1から図3に示される構造の半導体発光素子100が製造される。
<半導体発光素子100の効果>
以下に、半導体発光素子100の効果を、比較例に係る半導体発光素子と対比しながら説明する。比較例1に係る半導体発光素子を、半導体発光素子100Aとする。比較例2に係る半導体発光素子を、半導体発光素子100Bとする。
半導体発光素子100Aでは、第2主面10bの全面が平坦面で構成されている。この点を除いて、半導体発光素子100Aの構成は、半導体発光素子100の構成と共通している。なお、半導体発光素子100Aでは、第2主面10bが平坦面で構成されているとともに第2主面10b上に反射防止膜40が配置されている。半導体発光素子100Bでは、第2主面10bの全面に、凹凸構造10cが形成されている。これらの点を除いて、半導体発光素子100Bの構成は、半導体発光素子100の構成と共通している。
図14Aは、半導体発光素子100A及び半導体発光素子100Bにおける電流と光出力との関係を示すグラフである。図14Aに示されるように、半導体発光素子100Bの光出力は、半導体発光素子100Aの光出力よりも大きくなっている。より具体的には、200mAの電流が流される際、半導体発光素子100Bでは、光出力が、半導体発光素子100Aの1.18倍になっている。図15Aは、半導体発光素子100A及び半導体発光素子100Bにおける電流と外部量子効率との関係を示すグラフである。図15Aに示されるように、半導体発光素子100Bの外部量子効率(EQE:External Quantum Efficiency)は、半導体発光素子100Aの外部量子効率よりも高くなっている。より具体的には、200mAの電流が流される際、半導体発光素子100Bでは、外部量子効率が、半導体発光素子100Aの1.18倍になっている。
これらの比較から、半導体発光素子100Aではメサ構造24と対向している第2主面10bの部分からしか深紫外光を取り出すことができない一方で、半導体発光素子100Bでは第2主面10bに凹凸構造10cが形成されることによりメサ構造24と対向していない第2主面10bの部分からも深紫外光を取り出すことができるため、半導体発光素子100Bでは、半導体発光素子100Aと比較して、深紫外光の取り出し効率が改善される。
しかしながら、半導体発光素子100Bでは、凹凸構造10cが第1領域10baを含む第2主面10bの全面に形成されている結果、第1領域10baから取り出される深紫外光の一部が第1領域10baにある凹凸構造10cにより回折又は散乱されてしまい、第1領域10baにおける深紫外光の取り出し効率が低下するとの知見が、新たに明らかになった。
半導体発光素子100では、この知見に基づいて、第1領域10baが平坦面で構成されている。すなわち、半導体発光素子100では、第1領域10baに凹凸構造10cが形成されていない。そのため、半導体発光素子100では、第2領域10bbに凹凸構造10cが形成されることでメサ構造24と対向していない第2主面10bの部分からの深紫外光の取り出しを可能にしつつ、第1領域10baを平坦面で構成することでメサ構造24と対向している第2主面10bの部分における深紫外光の回折・散乱を抑制することにより、光紫外光の取り出し効率が高められている。
図14Bは、半導体発光素子100及び半導体発光素子100Aにおける電流と光出力との関係を示すグラフである。図15Bは、半導体発光素子100及び半導体発光素子100Bにおける電流と外部量子効率との関係を示すグラフである。図14B及び図15Bに示されるように、半導体発光素子100では、半導体発光素子100Bと比較して、深紫外光の取り出し効率(光出力、外部量子効率)が改善されている。より具体的には、200mAの電流が流された際に、半導体発光素子100では、光出力及び外部量子効率が半導体発光素子100Aの1.42倍になっている。このことからも、半導体発光素子100によると深紫外光の取り出し効率が高められることが裏付けられる。
なお、図14A、図14B、図15A及び図15Bでは、幅W1が90μmとされ、半導体発光素子のチップサイズが1mm×1mmとされ、平面視におけるメサ構造24の面積が0.30mmとされている。また、図14B及び図15Bでは、半導体発光素子100において、幅W2が110μmとされ、第1領域10ba上に反射防止膜40が配置されている。図14Cは、半導体発光素子100及び半導体発光素子100Bの例示的な断面SEM画像である。図14B及び図14Cでは、図14Cに示されるように、半導体発光素子100及び半導体発光素子100Bにおいて、凹凸構造10cにアスペクト比が1.0となる円錐状の突起が含まれ、凹凸構造10cの周期が600nmとされており、凹凸構造10cに含まれている突起が平面視において三角格子状に配列されている。
図16は、半導体発光素子100における幅W2とエンハンスメントとの関係を示すグラフである。なお、図16では、半導体発光素子100において、幅W1が90μmとされ、第1領域10ba上に反射防止膜40が配置され、厚さTが100μmとされ、基板10の吸収係数が28cm-1又は19cm-1とされている。図16において、半導体発光素子100のエンハンスメントは、半導体発光素子100Aを基準とした光出力の向上率、すなわち光取り出し効率の向上率である。図16に示されるように、幅W2が40μm以上160μm以下である場合(すなわち、幅W2が幅W1の0.4倍以上1.8倍以下である場合)に、深紫外光の取り出し効率の向上率(エンハンスメント)が特に改善されている。
また、半導体発光素子100では、幅W2が60μm以上140μm以下(幅W2が幅W1の0.8倍以上1.5倍以下)である場合に深紫外光の取り出し効率がさらに改善され、幅W2が90μm以上110μm以下(幅W2が幅W1の1.0倍以上1.25倍以下)である場合に深紫外光の取り出し効率がより一層改善されることが分かる。
図17は、半導体発光素子100Bにおける厚さTとエンハンスメントとの関係を示すグラフである。図17に示されるように、PVT法で形成された窒化アルミニウムの基板のように吸収係数が大きい基板10を用いる際、半導体発光素子100Bでは、厚さTが小さければ深紫外光の取り出し効率を高めることができるが、厚さTが大きくなると(例えば100μm)深紫外光の取り出し効率が低くなる。他方で、半導体発光素子100では、吸収係数の大きい基板10を用い、かつ厚さTが大きくなっても(例えば、100μm)、高い深紫外光の取り出し効率を維持することができる(図16参照)。なお、厚さTが大きい基板10を用いることが可能であることは、製造時における基板10のハンドリング性が高まることを意味する。
(第2実施形態)
第2実施形態に係る半導体発光素子(半導体発光素子200とする)を説明する。ここでは、半導体発光素子100と異なる点を主に説明し、重複する説明は繰り返さないものとする。
<半導体発光素子200の構成>
以下に、半導体発光素子200の構成を説明する。
図18は、半導体発光素子200の平面図である。図19は、図18とは反対側から見た半導体発光素子200の平面図である。図19中では、パッド電極33及びパッド電極34の図示が省略されている。図20は、図18中のXX-XXにおける断面図である。図18から図20に示されているように、半導体発光素子200は、基板10と、半導体層20と、n電極31と、p電極32と、パッド電極33と、パッド電極34とを有している。この点に関して、半導体発光素子200の構成は、半導体発光素子100の構成と共通している。
半導体発光素子200では、平面視において、メサ構造24が円形になっているとともに第1領域10baが円形になっている。平面視において、第1領域10baの中心は、メサ構造24の領域と重なっていることが好ましい。平面視におけるメサ構造24の直径を、直径D1とする。平面視において、第1領域10baの中心は、メサ構造24の中心と第1領域10baとの間の距離は、直径D1の0.2倍以下であることが好ましく、直径D1の0.05倍以下であることがさらに好ましい。平面視において、メサ構造24の中心は、第1領域10baの中心と一致していることが最も好ましい。平面視における第1領域10baの直径を、直径D2とする。直径D2は、直径D1の0.1倍以上であることが好ましく、直径D1の0.5倍以上3.0倍以下であることが好ましい。直径D2の下限は、好ましくは直径D1の0.9倍又は1.0倍である。直径D2の上限は、好ましくは直径D1の2.5倍、1.5倍又は1.25倍である。これらの点に関して、半導体発光素子200の構成は、半導体発光素子100の構成と異なっている。
<変形例>
図21は、変形例1に係る半導体発光素子200の断面図である。図21に示されるように、半導体発光素子200は、第1領域10ba上に配置されている反射防止膜40をさらに有していてもよい。図22は、変形例2に係る半導体発光素子200の平面図である。図23は、図22とは反対側から見た変形例2に係る半導体発光素子200の平面図である。図22及び図23に示されるように、半導体発光素子200では、メサ構造24の数及び第1領域10baの数が、複数であってもよい。
<半導体発光素子200の効果>
以下に、半導体発光素子200の効果を、比較例3に係る半導体発光素子、比較例4に係る半導体発光素子及び比較例5に係る半導体発光素子と対比しながら説明する。比較例3に係る半導体発光素子を半導体発光素子200Aとし、比較例4に係る半導体発光素子を半導体発光素子200Bとし、比較例5に係る半導体発光素子を半導体発光素子200Cとする。
半導体発光素子200A及び半導体発光素子200Cでは、第2主面10bが全面にわたって平坦面で構成されている。この点を除いて、半導体発光素子200Aの構成及び半導体発光素子200Cの構成は、半導体発光素子200の構成と共通している。なお、半導体発光素子200Cでは、第2主面10b上に、反射防止膜40が配置されている。半導体発光素子200Bでは、第2主面10bの全面に凹凸構造10cが形成されている。この点を除いて、半導体発光素子200Bの構成は、半導体発光素子200の構成と共通している。
図24Aは、半導体発光素子200A及び半導体発光素子200Bにおける電流と光出力との関係を示すグラフである。図24Aに示されているように、半導体発光素子200Bの光出力は、半導体発光素子200Aの光出力よりも大きくなっている。より具体的には、8mAの電流が流される際、半導体発光素子200Bでは、光出力が、半導体発光素子200Aの1.33倍になっている。図24Bは、半導体発光素子200A及び半導体発光素子200Cにおける電流と光出力との関係を示すグラフである。図24Bに示されているように、半導体発光素子200Cの光出力は、半導体発光素子200Aの光出力よりも高くなっている。より具体的には、8mAの電流が流される際、半導体発光素子200Cでは、光出力が、半導体発光素子200Aの1.27倍になっている。
図25Aは、半導体発光素子200A及び半導体発光素子200Bにおける電流と外部量子効率との関係を示すグラフである。図25Aに示されているように、半導体発光素子200Bの外部量子効率は、半導体発光素子200Aの外部量子効率よりも大きくなっている。より具体的には、8mAの電流が流される際、半導体発光素子200Bでは、外部量子効率が、半導体発光素子200Aの1.33倍になっている。図25Bは、半導体発光素子200A及び半導体発光素子200Cにおける電流と外部量子効率との関係を示すグラフである。図25Bに示されているように、半導体発光素子200Cの外部量子効率は、半導体発光素子200Aの外部量子効率よりも高くなっている。より具体的には、8mAの電流が流される際、半導体発光素子200Cでは、外部量子効率が、半導体発光素子200Aの1.27倍になっている。
これらの比較から、半導体発光素子200A及び半導体発光素子200Cではメサ構造24と対向している第2主面10bの部分からしか深紫外光を取り出すことができない一方で、半導体発光素子200Bでは第2主面10bに凹凸構造10cが形成されることによりメサ構造24と対向していない第2主面10bの部分からも深紫外光を取り出すことができるため、半導体発光素子200Bでは、半導体発光素子200A及び半導体発光素子200Cと比較して、深紫外光の取り出し効率が改善される。
しかしながら、半導体発光素子200Bでは、凹凸構造10cが第1領域10baを含む第2主面10bの全面に形成されている結果、第1領域10baから取り出される深紫外光の一部が第1領域10baにある凹凸構造10cにより回折又は散乱されてしまう。半導体発光素子200では、第2領域10bbに凹凸構造10cが形成されることでメサ構造24と対向していない第2主面10bの部分からの深紫外光の取り出しを可能にしつつ、第1領域10baを平坦面で構成することでメサ構造24と対向している第2主面10bの部分における深紫外光の回折・散乱を抑制することにより、光紫外光の取り出し効率が高められている。
図24Cは、半導体発光素子200及び半導体発光素子200Aにおける電流と光出力との関係を示すグラフである。図25Cは、半導体発光素子200及び半導体発光素子200Bにおける電流と外部量子効率との関係を示すグラフである。図24C及び図25Cに示されるように、半導体発光素子200では、半導体発光素子200Bと比較して、深紫外光の取り出し効率(光出力、外部量子効率)が改善されている。より具体的には、8mAの電流が流された際に、半導体発光素子100では、光出力及び外部量子効率が半導体発光素子200Aの1.78倍になっている。この比較から、半導体発光素子200によると深紫外光の取り出し効率が高められることが裏付けられる。
なお、図24A、図24B、図24C、図25A、図25B及び図25Cでは、直径D1が100μmとされている。また、図24C及び図25Cでは、半導体発光素子200において、直径D2が120μmとされ、第1領域10ba上に反射防止膜40が配置されている。図24A、図24C,図25A及び図25Bでは、半導体発光素子200及び半導体発光素子200Bにおいて、凹凸構造10cにアスペクト比が1.0の円錐状の突起が含まれ、凹凸構造10cの周期が600nmとされており、凹凸構造10cに含まれている突起が平面視において三角格子状に配列されている。
図26Aは、半導体発光素子200BにおけるNFP(Near Field Pattern)解析の結果である。図26Bは、直径D2が50μmとされた場合の半導体発光素子200におけるNFP解析である。図26Cは、直径D2が80μmとされた場合の半導体発光素子200のNFP解析の結果である。図26Dは、直径D2が100μmとされた場合の半導体発光素子200のNFP解析の結果である。図26Eは、直径D2が120μmとされた場合の半導体発光素子200のNFP解析の結果である。図26Fは、直径D2が150μmとされた場合の半導体発光素子200のNFP解析の結果である。図26Gは、直径D2が300μmとされた場合の半導体発光素子200のNFP解析の結果である。図26Hは、半導体発光素子200CのNFP解析の結果である。なお、図26Aから図26Gでは、直径D1が100μmとされている。
図26Hに示されるように、半導体発光素子200Cでは、メサ構造24と対向している第2主面10bの部分のみからしか深紫外光が取り出されていない(図26H中の中央部にある黒色の領域参照)。図26Aに示されるように、半導体発光素子200Bでは、メサ構造24と対向していない第2主面10bの部分からも深紫外光を取り出すことができているが、メサ構造24と対向している第2主面10bの部分から取り出される深紫外光の強度が弱い(図26A中では、図26H中と異なり、中央部に黒色の領域がない)。なお、図26Aから図26Hでは、中央部以外にも黒色の領域があるが、中央部以外の黒色の領域においては、深紫外光の強度が最も弱くなっている。
他方で、図26Bから図26Gに示されるように、半導体発光素子200では、メサ構造24と対向していない第2主面10bの部分から深紫外光を取り出すことができているとともに、メサ構造24と対向している第2主面10bの部分から取り出される深紫外光の強度が強い。これらの比較からも、メサ構造24と対向していない第2主面10bの部分からの深紫外光の取り出しを可能にしつつ、メサ構造24と対向している第2主面10bの部分における深紫外光の回折・散乱を抑制可能であることが裏付けられている。
図27は、半導体発光素子200における直径D2とエンハンスメントとの関係を示すグラフである。なお、図27では、半導体発光素子200において、幅W1が100μmとされ、第1領域10ba上に反射防止膜40が配置され、厚さTが100μmとされ、基板10の吸収係数が28cm-1又は19cm-1とされている。図27において、半導体発光素子200のエンハンスメントは、半導体発光素子200Aを基準とした光出力の向上率、すなわち光取り出し効率の向上率である。図27に示されているように、直径D2が50μm以上300μm以下である場合(すなわち、直径D2が直径D1の0.5倍以上3.0倍以下である場合)に、深紫外光の取り出し効率(エンハンスメント)が特に改善されている。
また、半導体発光素子200では、直径D2が80μm以上150μm以下(幅W2が幅W1の0.8倍以上1.5倍以下)である場合に深紫外光の取り出し効率がさらに改善されており、直径D2が100μm以上125μm以下(直径D2が直径D1の1.0倍以上1.25倍以下)である場合に深紫外光の取り出し効率がより一層改善されていることが分かる。
図28Aは、メサ構造24の数が複数である場合の半導体発光素子200A及び半導体発光素子200Bにおける電流と光出力との関係を示すグラフである。図28Aに示されているように、メサ構造24の数が複数である場合に、半導体発光素子200Bの光出力は、半導体発光素子200Aの光出力よりも大きくなっている。より具体的には、100mAの電流が流される際、半導体発光素子200Bでは、光出力が、半導体発光素子200Aの1.29倍になっている。図28Bは、メサ構造24の数が複数である場合の半導体発光素子200A及び半導体発光素子200Cにおける電流と光出力との関係を示すグラフである。図28Bに示されているように、メサ構造24の数が複数である場合に、半導体発光素子200Cの光出力は、半導体発光素子200Aの光出力よりも高くなっている。より具体的には、100mAの電流が流される際、半導体発光素子200Cでは、光出力が、半導体発光素子200Aの1.18倍になっている。
図29Aは、メサ構造24の数が複数である場合の半導体発光素子200A及び半導体発光素子200Bにおける電流と外部量子効率との関係を示すグラフである。図29Aに示されているように、メサ構造24の数が複数である場合に、半導体発光素子200Bの外部量子効率は、半導体発光素子200Aの外部量子効率よりも大きくなっている。より具体的には、100mAの電流が流される際、半導体発光素子200Bでは、外部量子効率が、半導体発光素子200Aの1.29倍になっている。図29Bは、メサ構造24の数が複数である場合の半導体発光素子200A及び半導体発光素子200Cにおける電流と外部量子効率との関係を示すグラフである。図29Bに示されているように、メサ構造24の数が複数である場合に、半導体発光素子200Cの外部量子効率は、半導体発光素子200Aの外部量子効率よりも高くなっている。より具体的には、100mAの電流が流される際、半導体発光素子200Cでは、外部量子効率が、半導体発光素子200Aの1.18倍になっている。
図28Cは、メサ構造24の数が複数である場合の半導体発光素子200及び半導体発光素子200Aにおける電流と光出力との関係を示すグラフである。図29Cは、メサ構造24の数が複数である場合の半導体発光素子200及び半導体発光素子200Bにおける電流と外部量子効率との関係を示すグラフである。図28C及び図29Cに示されるように、半導体発光素子200では、メサ構造24の数が複数である場合に、半導体発光素子200Bと比較して、深紫外光の取り出し効率(光出力、外部量子効率)が改善されている。より具体的には、100mAの電流が流された際に、半導体発光素子100では、光出力及び外部量子効率が半導体発光素子200Aの1.68倍になっている。この比較から、半導体発光素子200によると、メサ構造24の数及び第1領域10baの数が複数である場合にも深紫外光の取り出し効率が高められることが裏付けられる。
なお、図28A、図28B、図28C、図29A、図29B及び図29Cでは、直径D1が100μmとされ、半導体発光素子のチップサイズが2mm×2mmとされ、隣り合う2つのメサ構造24の間のピッチが175μmとされ、基板10として厚さTが100μm、吸収係数が11cm-1の窒化アルミニウムの単結晶基板が用いられ、平面視におけるメサ構造24の面積の合計が0.778mmとされている。また、図28C及び図29Cでは、半導体発光素子200において、直径D2が120μmとされ、第1領域10ba上に反射防止膜40が配置されている。
(第3実施形態)
第3実施形態に係る半導体発光素子(半導体発光素子300とする)を説明する。ここでは、半導体発光素子200と異なる点を主に説明し、重複する説明は繰り返さないものとする。
図30は、半導体発光素子300の平面図である。図31は、図30とは反対側から見た半導体発光素子300の平面図である。図31中では、パッド電極33及びパッド電極34の図示が省略されている。図32は、図30中のXXXII-XXXIIにおける断面図である。図30から図32に示されているように、半導体発光素子300は、基板10と、半導体層20と、n電極31と、p電極32と、パッド電極33と、パッド電極34とを有している。この点に関して、半導体発光素子300の構成は、半導体発光素子200の構成と共通している。
半導体発光素子300では、凹凸構造10cとして、第2主面10bに複数の円環突起部10dが形成されている。複数の円環突起部10dは、間隔を空けて同心状に配置されている。複数の円環突起部10dは、フレネルゾーンプレート構造11を構成していることが好ましい。内側からk(kは自然数)番目にある円環突起部10dの側壁面の平面視における半径を半径rとする。例えば、内側から3番目にある円環突起部10dの内周側の側壁面の半径がrであり、内側から3番目にある円環突起部10dの外周側の側壁面の半径がrとなる。
フレネルゾーンプレート構造11では、r=(kλf+kλ/4)1/2との関係が満たされている。ここで、λは活性層22から発生する深紫外光の波長であり、fは焦点距離である。fは、厚さTと等しいことが好ましい。
平面視において、フレネルゾーンプレート構造11の中心(円環突起部10dの中心)とメサ構造24の中心との間の距離が直径D1の0.05倍以下であることが好ましい。平面視において、フレネルゾーンプレート構造11の中心は、メサ構造24の中心と一致していることがさらに好ましい。円環突起部10dの高さを、高さHとする。高さHは、nairλ/2(nsub-nair)との関係を満たしていることが好ましい。nairは空気中における深紫外光の屈折率であり、nsubは基板中における深紫外光の屈折率である。なお、nairは、1である。また、基板10の構成材料が窒化アルミニウムである場合のnsubは2.29であり、基板10の構成材料がサファイアである場合のnsubは1.83である。そのため、λが265nmであり、かつ基板10の構成材料が窒化アルミニウムである場合、高さHは103nmであることが最も好ましい。
円環突起部10dは、円環突起部10dの延在方向に直交する断面視において、台形状であることが好ましい。円環突起部10dは、円環突起部10dの延在方向に直交する断面視において、矩形状、三角形状又は矩形や台形が重なった形状であってもよい。円環突起部10dの延在方向に直交する断面視において、円環突起部10dの側面と円環突起部10dが形成されていない第2主面10bの部分とがなす角度(テーパ角)は、好ましくは50°以上であり、さらに好ましくは65°以上であり、特に好ましくは80°以上である。フレネルゾーンプレート構造11の直径を、直径D3とする。直径D3は、好ましくは、直径D1の3倍以上、5倍以上、10倍以上又は20倍以上である。これらの点に関して、半導体発光素子300の構成は、半導体発光素子200の構成と異なっている。なお、図示されていないが、半導体発光素子300でも、第1領域10ba上に反射防止膜40が配置されていてもよい。
<変形例>
図33は、変形例に係る半導体発光素子300の平面図である。図34は、図33とは反対側から見た変形例に係る半導体発光素子300の平面図である。図33及び図34に示されるように、半導体発光素子300では、メサ構造24の数、第1領域10baの数及びフレネルゾーンプレート構造11の数が、複数であってもよい。
<半導体発光素子300の効果>
以下に、半導体発光素子300の効果を、比較例6に係る半導体発光素子に係る半導体発光素子と対比しながら説明する。比較例6に係る半導体発光素子を、半導体発光素子300Aとする。半導体発光素子300Aの構成は、第2主面10bが平坦面で構成されている(第2主面10bにフレネルゾーンプレート構造11が形成されていない)点を除いて、半導体発光素子300の構成と共通している。
図35Aは、直径D3が210μmである場合の半導体発光素子300及び半導体発光素子300Aにおける第2主面10bから取り出される深紫外光の出射角度と強度との関係を示すグラフである。図35Bは、直径D3が250μmである場合の半導体発光素子300及び半導体発光素子300Aにおける第2主面10bから取り出される深紫外光の出射角度と強度との関係を示すグラフである。図35Cは、直径D3が333μmである場合の半導体発光素子300及び半導体発光素子300Aにおける第2主面10bから取り出される深紫外光の出射角度と強度との関係を示すグラフである。
図35Dは、直径D3が500μmである場合の半導体発光素子300及び半導体発光素子300Aにおける第2主面10bから取り出される深紫外光の出射角度と強度との関係を示すグラフである。図35Eは、直径D3が1000μmである場合の半導体発光素子300及び半導体発光素子300Aにおける第2主面10bから取り出される深紫外光の出射角度と強度との関係を示すグラフである。図35Fは、直径D3が2000μmである場合の半導体発光素子300及び半導体発光素子300Aにおける第2主面10bから取り出される深紫外光の出射角度と強度との関係を示すグラフである。なお、図35Aから図35Fでは、半導体発光素子300において、直径D1が100μmとされ、基板10として厚さTが100μmの窒化アルミニウムの単結晶基板が用いられ、λが265nmとされ、高さHが103nmとされ、テーパ角が82°とされ、フレネルゾーンプレート構造11の最内周の第1領域10baの直径が10.3μm(直径D1の0.1倍)とされた。
図35Aから図35Fに示されるように、半導体発光素子300では、第2主面10bから取り出される深紫外光の出射角度が0°からずれていくに伴って、深紫外光の強度が急峻に低下する。直径D3が500μm以上(直径D3が直径D1の5倍以上)である場合、第2主面10bから取り出される深紫外光の出射角度が0°からずれていくに伴い、深紫外光の強度が特に急峻に低下する。他方で、半導体発光素子300Aでは、第2主面10bから取り出される深紫外光の出射角度が0°からずれていくに伴って深紫外光の強度が急峻に低下しない。このように、半導体発光素子300によると、複数の円環突起部10dにより構成されているフレネルゾーンプレート構造11がコリメートレンズとして機能し、第2主面10bから取り出される深紫外光の指向性を高めることが可能になる。すなわち、半導体発光素子300によると、光学レンズを使用することなく(オプティクスフリーで)制第2主面10bから取り出される深紫外光の配光特性を御することができる。
図36は、半導体発光素子300における直径D3とエンハンスメントとの関係を示すグラフである。図36では、直径D1が100μmとされ、電流が5mAとされ、基板10として厚さTが100μmの窒化アルミニウムの単結晶基板が用いられている。図36に示されるように、半導体発光素子300では、直径D3が大きくなるにつれて、深紫外光の取り出し効率(エンハンスメント)が上昇する。より具体的には、直径D3が500μm(直径D3が直径D1の5倍)以上となると、深紫外光の取り出し効率が特に改善されることになる。
図37Aは、基板10の構成材料がサファイアである場合の半導体発光素子300における第2主面10bから取り出される深紫外光の出射角度と強度との関係を示すグラフである。図37Bは、基板10の構成材料が窒化アルミニウムである場合の半導体発光素子300における第2主面10bから取り出される深紫外光の出射角度と強度との関係を示すグラフである。図37Aでは、厚さTが330μmとされ、直径D3が2500μmとされている。図37Bでは、厚さTが392μmとされ、直径D3が2500μmとされている。
基板10の構成材料がサファイアである場合、基板10の構成材料が窒化アルミニウムと比較して、半導体層20と基板10との間の屈折率差が大きくなる。そのため、図37A及び図37Bに示されるように、基板10の構成材料がサファイアである場合、基板10の構成材料が窒化アルミニウムである場合と比較して、基板10と半導体層20との間における散乱・回折に起因したゴーストピーク(エアリーディスク)強度が強く発生し、第2主面10bから取り出される深紫外光の指向性が低下することが新たに分かった。そのため、半導体発光素子300では、この知見に基づき基板10の構成材料を窒化アルミニウムとすることにより、第2主面10bから取り出される深紫外光の指向性をさらに高めることが可能である。
図38Aは、半導体発光素子300及び半導体発光素子300Aにおける電流と外部量子効率との関係を示すグラフである。図38Bは、半導体発光素子300及び半導体発光素子300Aにおける電流と光出力との関係を示すグラフである。図38A及び図38Bでは、直径D1が100μmとされ、厚さTが100μmとされ、隣り合う2つのメサ構造24の間のピッチが210μmとされ、λが267nmとされ、半導体発光素子のチップサイズが2mm×2mmとされている。
図38A及び図38Bに示されているように、メサ構造24の数が複数である場合、半導体発光素子300では、半導体発光素子300Aと比較して、第2主面10bからの深紫外光の取り出し効率(外部量子効率、光出力)が高められている。より具体的には、半導体発光素子300では、20mAの電流が流れる際の外部量子効率が半導体発光素子300Aの1.53倍となり、20mAの電流が流れる際の外部量子効率が半導体発光素子300Aの1.53倍となる。また、半導体発光素子300では、100mAの電流が流れる際の光出力が、半導体発光素子300Aの1.47倍となる。このように、半導体発光素子300では、複数のメサ構造24、複数の第1領域10ba及び複数のフレネルゾーンプレート構造11を有することにより、第2主面10bからの深紫外光の取り出し効率を高めることが可能である。
(第4実施形態)
第4実施形態に係る発光モジュール(発光モジュール400)を説明する。
<発光モジュール400の構成>
以下に、発光モジュール400の構成を説明する。
図39は、発光モジュール400の断面図である。図39に示されているように、発光モジュール400は、基台70と、サブマウント71と、絶縁層72と、配線73及び配線74と、接続パッド75及び接続パッド76と、ボンディングワイヤ77及びボンディングワイヤ78と、接続材79及び接続材80と、透明部材81と、液体82とを有している。
基台70の構成材料は、例えば金属材料、樹脂材料、セラミック材料等である。基台70の構成材料は、熱伝導率が高いことが好ましい。この場合、基台70がヒートシンクとして機能する。サブマウント71は、基台70上に配置されている。サブマウント71の構成材料は、例えば窒化アルミニウム、珪素、炭化珪素(SiC)、ダイヤモンド等の熱伝導率が高い材料であることが好ましい。
絶縁層72は、サブマウント71の外周を取り囲むように、基台70上に配置されている。配線73及び配線74は、例えば、絶縁層72に埋め込まれている。配線73は、一方端においてパッド73aを有しており、他方端において外部から給電されている。配線74は、一方端においてパッド74aを有しており、他方端において外部から給電されている。パッド73a及びパッド74aは、絶縁層72から露出している。
接続パッド75及び接続パッド76は、サブマウント71上に配置されている。ボンディングワイヤ77は、一方端においてパッド73aに接続されており、他方端において接続パッド75に接続されている。ボンディングワイヤ78は、一方端においてパッド74aに接続されており、他方端において接続パッド76に接続されている。接続パッド75は、接続材79により、パッド電極33に接続されている。接続パッド76は、接続材80により、パッド電極34に接続されている。接続材79及び接続材80の構成材料は、例えば金-スズ合金である。このように、パッド電極33は接続材79及びボンディングワイヤ77を介して配線73に電気的に接続されており、パッド電極34は接続材80及びボンディングワイヤ78を介して配線74に電気的に接続されているため、配線73の他方端と配線74の他方端との間に印加される電流に基づいて、活性層22から深紫外光が発生することになる。
透明部材81は、例えば、一方端から他方端に向かって径が大きくなっており、他方端において開口している半球状である。透明部材81の他方端は、例えば接着剤により絶縁層72上に接続されている。透明部材81は、活性層22から発生する深紫外光に対して透明である。透明部材81は、活性層22から発生する深紫外光に対して、例えば60パーセント以上の透過率を有している。透明部材81の構成材料は、例えば、無機材料又は樹脂材料である。無機材料の具体例として、合成石英、石英ガラス、無アルカリガラス、サファイア、蛍石(CaF)等が挙げられる。樹脂材料の具体例として、芳香族環を有しないシリコーン樹脂、非晶質のフッ素含有樹脂、ポリイミド、エポキシ樹脂等が挙げられる。樹脂材料は、無機材料を含有していてもよい。
透明部材81の内部には、半導体発光素子100が配置されている。なお、図示されていないが、半導体発光素子100に代えて、半導体発光素子200又は半導体発光素子300が用いられてもよい。透明部材81の内部には、液体82が充填されている。そのため、半導体発光素子100は、液体82により封止されている。液体82は、活性層22から発生する深紫外光に対して透明である。液体82は、活性層22から発生する深紫外光に対して、例えば60パーセント以上の透過率を有している。液体82は、例えば、純水、液体有機化合物、塩溶液、粒子分散溶液等である。
<変形例>
図40は、変形例に係る発光モジュール400の断面図である。図40に示されるように、発光モジュール400には、貫通穴83及び貫通穴84が形成されていてもよい。貫通穴83及び貫通穴84は、基台70及び絶縁層72を貫通している。発光モジュール400は、さらに、配管85及び配管86と、ポンプ87とを有していてもよい。配管85は、一方端において、貫通穴83に接続されている。配管86は、一方端において、貫通穴84に接続されている。配管85の他方端及び配管86の他方端は、ポンプ87に接続されている。ポンプ87は、配管85及び配管86を介して、透明部材81の内部にある液体82を循環させる。これにより、液体82による半導体発光素子100に対する冷却が促進されることになる。
以上のように本開示の実施形態について説明を行ったが、上述の実施形態を様々に変形することも可能である。また、本発明の範囲は、上述の実施形態に限定されるものではない。本発明の範囲は、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更を含むことが意図される。
100,100A,100B,200,200A,200B,200C,300,300A 半導体発光素子、10 基板、10a 第1主面、10b 第2主面、10ba 第1領域、10bb 第2領域、10c 凹凸構造、10d 円環突起部、11 フレネルゾーンプレート構造、20 半導体層、21 n型半導体層、22 活性層、23 p型半導体層、23a 電子ブロック層、23b クラッド層、23c コンタクト層、24 メサ構造、24a 直線部、31 n電極、32 p電極、33 パッド電極、34 パッド電極、40 反射防止膜、50 第1層、50a 開口部、51 第2層、51a 開口部、52 第3層、52a 凹部、52b 開口部、60 柱状構造体、70 基台、71 サブマウント、72 絶縁層、73 配線、73a パッド、74 配線、74a パッド、75,76 接続パッド、77,78 ボンディングワイヤ、79,80 接続材、81 透明部材、82 液体、83,84 貫通穴、85,86 配管、87 ポンプ、400 発光モジュール、T 厚さ、W1,W2 幅、r 半径、D1,D2,D3 直径、H 高さ、DR1 第1方向、DR2 第2方向、S1 準備工程、S2 半導体層形成工程、S3 メサ構造形成工程、S4 第1電極形成工程、S5 第2電極形成工程、S6 基板裏面加工工程、S7 マスク形成工程、S8 柱状構造体形成工程、S9 凹凸構造形成工程、S10 個片化工程。

Claims (15)

  1. 基板と、
    半導体層とを備え、
    前記基板は、第1主面と、前記第1主面の反対面である第2主面とを有し、
    前記半導体層は、前記第1主面上に配置されているn型半導体層と、前記n型半導体層上に配置されており、かつ深紫外光を発生させる活性層と、前記活性層上に配置されているp型半導体層とを有し、
    前記半導体層は、メサ構造を有し、
    前記第2主面は、前記メサ構造と対向している第1領域と、前記第1領域の周囲にある第2領域とを有し、
    前記第1領域は、平坦面で構成されており、
    前記第2領域には、凹凸構造が形成されており、
    平面視において、前記第1領域の幅は、前記メサ構造の幅の0.1倍以上3.0倍以下である、半導体発光素子。
  2. 前記凹凸構造は、平面視において、周期が1000nm以下になるように格子状に形成されている、請求項1に記載の半導体発光素子。
  3. 前記メサ構造は、平面視において第1方向に沿って延在している直線部を有する、請求項1に記載の半導体発光素子。
  4. 前記第1方向に直交する断面視において、前記直線部と対向する前記第1領域の部分の前記第1方向に直交する第2方向における幅は、前記直線部の前記第2方向における幅の0.4倍以上1.8倍以下である、請求項3に記載の半導体発光素子。
  5. 平面視において、前記メサ構造の前記第1方向に直交する第2方向における中央と前記直線部と対向する前記第1領域の部分の前記第2方向における中央との間の距離は、前記メサ構造の前記第2方向における幅の0.05倍以下である、請求項3に記載の半導体発光素子。
  6. 前記メサ構造及び前記第1領域は、平面視において円形である、請求項1に記載の半導体発光素子。
  7. 前記第1領域の平面視における直径は、前記メサ構造の平面視における直径の0.5倍以上3.0倍以下である、請求項6に記載の半導体発光素子。
  8. 平面視において、前記メサ構造の中心と前記第1領域の中心との間の距離は、前記メサ構造の直径の0.05倍以下である、請求項6に記載の半導体発光素子。
  9. 前記第1領域上に配置されている反射防止膜をさらに備える、請求項1に記載の半導体発光素子。
  10. 前記基板の構成材料は、単結晶の窒化アルミニウムである、請求項1に記載の半導体発光素子。
  11. 前記メサ構造は、平面視において円形であり、
    前記凹凸構造は、フレネルゾーンプレート構造を構成するように平面視において間隔を空けて同心状に配列されている複数の円環突起部である、請求項1に記載の半導体発光素子。
  12. 前記基板の構成材料は、単結晶の窒化アルミニウムである、請求項11に記載の半導体発光素子。
  13. 前記メサ構造の数、前記第1領域の数及び前記フレネルゾーンプレート構造の数は、複数である、請求項11に記載の半導体発光素子。
  14. 平面視において、前記メサ構造の中心と前記第1領域の中心との間の距離は、前記メサ構造の直径の0.05倍以下である、請求項11に記載の半導体発光素子。
  15. 請求項1から請求項14のいずれか1項に記載の前記半導体発光素子と、
    透明部材と、
    液体とを備え、
    前記半導体発光素子は、前記透明部材の内部に配置されており、
    前記液体は、前記半導体発光素子を封止するように前記透明部材の内部に充填されており、
    前記透明部材及び前記液体は、前記深紫外光に対して透明である、発光モジュール。
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