JP2024065603A - 水電解システム及びその制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】一部の電解スタックの性能が低下した場合や、電解スタックの劣化が大きくなった場合でも、各電解スタックを個別制御することで効率よく水素を製造することができる水電解システムを提供する。【解決手段】水電解システム100は、直流電源に直列に接続される複数の水電解スタック101と、水電解スタックで生成したガスを貯蔵する複数のガス貯蔵タンク(例えば、水素ガスタンク102,低圧水素ガスタンク102a)と、複数の水電解スタック全体で生成したガスの圧力を調整する第1ガス圧力調整機構(例えば、水素ガスタンク圧力調整バルブ113)と、個々の水電解スタックで生成したガスの圧力を調整する複数の第2ガス圧力調整機構(例えば、水電解スタック水素ガス圧力調整バルブ115,水電解スタック低圧水素ガス圧力調整バルブ115a)と、第1ガス圧力調整機構と第2ガス圧力調整機構を制御する制御装置150と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、水電解システム及びその制御方法に関するものであり、特に、再生可能エネルギーなどを利用した水の電気分解により大規模に水素を製造する装置及びその制御方法に関わるものである。
化石燃料に対して水素は、燃焼時に二酸化炭素を排出しないクリーンなエネルギーである。そのため、地球温暖化対策のためのクリーンエネルギーの一つとして注目され、水素の製造・輸送・利用に関する技術開発が進められている。
再生可能エネルギーなどを利用した水の電気分解により大規模に水素を製造する装置及びその制御方法に関して、非特許文献1には、電力品質の安定性及び設置面積の削減の観点から大規模水電解システム向けの新規半導体デバイスの開発が進められていることが記載されている。
非特許文献2には、20MWを超える大規模水電解システムでは、電源の高効率稼働のため多数の電解スタックを1台の電源で稼働する必要性があることが記載されている。
電解スタックの電解効率の向上を目的とした、各電解スタックを制御する構成としては、特許文献1には、再生可能エネルギー(太陽光発電)の最大電力点(MPP)に追従するため、ストリング(直列部)単位の動作ON/OFF、及び、ストリング中の各スタックの動作ON/OFFを制御する方法が開示されている。
特許文献2には、再生可能エネルギー(太陽光発電)からの供給電力量の変動に応じて各水電解スタックの電力を個別調整し、水電解スタックの電解効率を最大化するように、入力電流を制御する方法が開示されている。
特表2016-518519号公報 特開2007-31813号公報
欧州における水素製造プロジェクトの一つである「Green project」の最終報告(https://www.waterstofnet.eu/_asset/_public/Greenports/Greenports-final-report-Feb-2021.pdf) IRENAの報告書「Green Hydrogen cost reduction」(https://www.irena.org/-/media/Files/IRENA/Agency/Publication/2020/Dec/IRENA_Green_hydrogen_cost_2020.pdf)
非特許文献1に記載の新規半導体デバイスの開発は、実用化時期やコスト、製造量の確保が課題となる。特に新規製造プロセスは、立ち上がりに時間がかかるため2050年までの500GWの需要に対応できない可能性がある。
非特許文献2に記載の多数の電解スタックを一括稼働する手法については、電解スタックの多直列接続が挙げられる。多直列接続で高電圧化を図ることにより、一般的な大型直流電源の利用が可能となり、低コストで大規模化を実現することができると予想される。
特許文献1においては、ストリングまたは各電解スタックの動作をON/OFF制御するが、OFF制御をした場合に、当該ストリングまたは各電解スタック以外の電解スタックの負荷が増加し、且つ、水素、酸素生成量が低下するという課題がある。
特許文献2においては、並列に接続された電解スタックは制御可能であるが、直列に接続された各電解スタックの性能が低下した際に十分に制御することはできないという課題がある。
本発明では、クリーンエネルギーとして製造された水素に関して、経済性、安全性、利便性と地球温暖化対策を満たしながら、太陽光発電や風力発電などの再生エネルギーから水素を製造する際に、一部の電解スタックの性能が低下した場合や、電解スタックの劣化が大きくなった場合でも、各電解スタックを個別制御することで効率よく水素を製造することができる水電解システム及びその制御方法を提供することを目的としている。
前記目的を達成するため、本発明の直流電源に直列に接続される複数の水電解スタックと、前記水電解スタックで生成したガスを貯蔵するガス圧力が異なる複数のガス貯蔵タンクと、前記複数の水電解スタックで生成したガスの圧力を調整する第1ガス圧力調整機構と、個々の前記水電解スタックで生成したガスの圧力を調整する複数の第2ガス圧力調整機構と、前記第1ガス圧力調整機構と前記第2ガス圧力調整機構を制御する制御装置と、を備えることを特徴とする。本発明のその他の態様については、後記する実施形態において説明する。
本発明によれば、一部の電解スタックの性能が低下した場合や、電解スタックの劣化が大きくなった場合でも、各電解スタックを個別制御することで効率よく水素を製造することができる。
本実施形態に係る水電解システムの装置構成を示す図である。 水電解スタック群の圧力調整の一例を示す図である。 電解スタックの圧力調整によるIV曲線の変化イメージ図である。 本実施形態に係る電解スタックの圧力調整制御を示すフロー図である。
以下、本発明の実施形態を、図面を用いて詳細に説明する。なお、同一の構成には、同一の符号を付し、説明が重複する場合は、その説明を省略する場合がある。また、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
一般的に、水電解装置は電源に対して並列に接続して、各水電解装置の電流を制御することで出力(ガス生成量)を制御する。一方、多直列接続した場合には、直列に接続されたすべてのスタックで電流が一定になる。電解性能が低いスタックまたは劣化大きいスタックに合わせての電流値を下げると、全体での水素製造量が減少する。また、電流値を下げなかった場合には、これらのスタックの変換効率が低下することになる。
発明者らは、個々の電解スタックの性能が低下した場合や、個々の電解スタックの劣化が大きくなった場合でも、電解効率をできるだけ低下させずに水素を製造する電解スタックの運転条件の制御を見出した。
図1は、本実施形態に係る水電解システム100の装置構成を示す図である。図1に示す水電解システム100は、主に水電解スタック101、水素ガスタンク102、該水素ガスタンク102よりも低圧のガスを貯蔵する低圧水素ガスタンク102a、酸素ガスタンク103、該酸素ガスタンク103よりも低圧のガスを貯蔵する低圧酸素ガスタンク103a、水配管106、水素ガス配管107、該低圧水素ガスタンク102aに接続される低圧水素ガス配管107a、酸素ガス配管108、該低圧酸素ガスタンク103aに接続される低圧酸素ガス配管108aを含んで構成される。
さらに、水電解システム100は、送水ポンプ109、大型冷却器110、水流量調整バルブ111、小型冷却器112、水素ガスタンク圧力調整バルブ113、酸素ガスタンク圧力調整バルブ114、水電解スタック水素ガス圧力調整バルブ115、水電解スタック低圧水素ガス圧力調整バルブ115a、水電解スタック酸素ガス圧力調整バルブ116、水電解スタック低圧酸素ガス圧力調整バルブ116a、酸素ガス/水分離タンク117、水電解スタック水排出バルブ118、水タンク119、水素ガス/水分離タンク120、昇圧ポンプ121、制御装置150を含んで構成される。
制御装置150は、例えばCPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等を備えて構成される。制御装置150は、ROMに格納されている所定のプログラム(制御プログラム)がRAMに展開され、CPUによって実行されることにより具現化される。ここでいうプログラムは、コンピュータに制御方法を実行させるためのものである。なお、制御装置150について、制御対象の水流量調整バルブ111等の各制御対象機器との間の制御信号線等は、図示を省略している。
水電解システム100の水素製造工程は一般的な水電解システムと同様である。水タンク119から送水ポンプ109によって水が個別の水電解スタック101の酸素極側に供給される。水電解スタック101に所定の電圧を印加して水を電気分解することにより水素と酸素が発生する。発生した水素は水電解スタック水素ガス圧力調整バルブ115で所定の圧力に調整し、水素ガス配管107を通り、水素ガスタンク102に回収されて、水素ガスタンク圧力調整バルブ113で所定の圧力に調整されて、水素ガス104が外部に供給される。発生した酸素は電解されなかった水と合わせて水電解スタック101から排出され、酸素ガス/水分離タンク117で分離されて、電解スタック酸素ガス圧力調整バルブで所定の圧力に調整し、酸素ガス配管108を通り、酸素ガスタンク103に回収され、酸素ガスタンク圧力調整バルブ114で所定の圧力に調整されて、酸素ガス105が外部に供給される。酸素ガス/水分離タンク117で分離された水は、水電解スタック水排出バルブ118で所定の圧力に調整されて、水タンク119に回収されて、再度送水ポンプを通じて水電解スタック101に供給される。なお、図1では電力供給線は記載されていないが、水電解スタック101は一般的な大型直流電源が適用可能となるよう直並列接続されている。直並列数に関しては、特に制限はない。
図1の水電解システム100は、酸素極側と水素極側の両方に水を供給するシステムを想定しているが、プロトン透過型の固体高分子型の水電解スタックでは酸素極側のみ水を供給する場合もある。
低圧水素ガスタンク102a、低圧酸素ガスタンク103a、低圧水素ガス配管107a、低圧酸素ガス配管108a、水電解スタック低圧水素ガス圧力調整バルブ115a、水電解スタック低圧酸素ガス圧力調整バルブ116aは、本実施形態の水電解システム100の特有の設備である。
一般的な水電解スタック101には特性のばらつきや、劣化による電解電圧のばらつきが存在するため、同じ電流を流しても水電解スタックの電解効率に差が生じる。
本実施形態の水電解システム100では、個々の水電解スタックの電解電圧を計測し、電解電圧が高い水電解スタックは水電解スタック低圧水素ガス圧力調整バルブ115a、水電解スタック低圧酸素ガス圧力調整バルブ116aを調節して、水電解スタックの圧力を下げる。これによって、電解電圧が高い水電解スタックの電圧を降下させて、他の電解スタックとの電圧差を小さくすることで、電解効率を高めて運転することができる。
この時、圧力を下げた水電解スタックから排出される水素と酸素の圧力は、電解電圧が低い水電解スタックから排出される水素と酸素の圧力よりも低圧のために同じガス配管系統に流すことができない。そこで、低圧水素ガス配管107a、低圧酸素ガス配管108aで示す低圧のガスラインを使って低圧水素ガスタンク102a、低圧酸素ガスタンク103aに蓄えたのちに、昇圧ポンプ121で水素ガスタンク102、酸素ガスタンク103に送られる。
水電解スタック水素ガス圧力調整バルブ115、水電解スタック低圧水素ガス圧力調整バルブ115a、水電解スタック酸素ガス圧力調整バルブ116、水電解スタック低圧酸素ガス圧力調整バルブ116aは、他の電解スタックとの圧力差により逆流が生じないように開閉度は常にモニタリングされており、その状況に応じて水素ガスタンク圧力調整バルブ113、酸素ガスタンク圧力調整バルブ114、昇圧ポンプ121を制御することで両ガスタンクの圧力を制御する制御アルゴリズムを有している。
次に、本実施形態における水電解システム100の圧力調整システムとその制御方法について説明する。なお、本実施形態は図1に示す水電解システム100に基づき説明するが、ガスタンクにつながる圧力系統は図1に示す通常圧力と低圧の2系統のみではなく、複数の圧力系統を設置することも可能であり、図1の構成に限定されるものではない。
本実施形態の水電解システム100では、個々の水電解スタックの電解電圧を計測し、電解電圧が高い水電解スタックは、水電解スタック水素ガス圧力調整バルブ115、水電解スタック酸素ガス圧力調整バルブ116を閉じるとともに、水電解スタック低圧水素ガス圧力調整バルブ115a、水電解スタック低圧酸素ガス圧力調整バルブ116aを調節して、水電解スタックの圧力を下げる。これによって、電解電圧が高い水電解スタックの電圧を降下させて、他の水電解スタックとの電圧差を小さくすることで、電解効率を高めて運転することができる。
図2は、水電解スタック群の圧力調整の一例を示す図である。なお、図2では水電解スタック1~4の構成事例を示しているが、実際の水電解スタック数を示したものではなく、本発明の水電解システムは図2の水電解スタック数に限定されるものではない。また、直列スタック群とは1台の水電解スタックで構成される場合もあれば、複数の水電解スタックを電気的に接続して構成される直列スタック群の場合もある。
本実施形態の水電解システム100の稼働に当たって、水電解スタック101の運用電圧領域と警戒電圧領域を定めることが望ましい。運用電圧領域は高効率で長期間にわたり安定に水素を製造可能な電圧領域であり、警戒電圧領域は所定の時間稼働すると水電解スタックの性能低下、破損が予想される電圧領域を示している。これらの電圧領域は水電解スタック特性に依存するため、実際の水電解システムを構築する前に、利用する水電解スタックの特性を計測し、それぞれの電圧領域を設定する必要がある。
図2のグラフ2Aでは水電解スタック1~4の稼働時の電圧を示している。水電解スタック1,2,4は運用電圧領域で稼働しているが、水電解スタック3が警戒電圧領域の電圧で稼働していることがわかる。そこで本実施形態では、水電解スタック3に接続された水電解スタック低圧水素ガス圧力調整バルブ115a、水電解スタック低圧酸素ガス圧力調整バルブ116aを調節することで、水電解スタックの水素ガス、または/及び、酸素ガスの圧力を下げる。両ガスのガス圧力調整は同様な圧力で調整してもよいし、水素発生極と酸素発生極の差圧が許容される範囲で変えてもよい。これにより、水電解スタック3のみの水素ガス、または/及び、酸素ガスの圧力を調整することが可能となる。その結果、図2のグラフ2Bに示すように、水電解スタック1,2,4の電圧を維持したまま、水電解スタック3の電圧を運用電圧領域まで調整することができる。
図3は、電解スタックの圧力調整によるIV曲線の変化イメージ図である。図3は図2に示した水電解スタック1~4の圧力調整前後のI-V特性を示した事例である。水電解スタック1~4に通電された電流値をA1アンペアとし、その時の水電解スタック1,2,4の電圧をV1ボルトとすると、水電解スタック3はV2ボルトであると予想される。水電解スタック3は抵抗が高いため、他の水電解スタックより電解電圧が高くなったと予測される。水電解スタック1~4への通電電流がA1で一定あるため、抵抗の高い水電解スタック3は他の水電解スタックに比べて高い温度を有していると推測される。なお、本発明では電圧計測による圧力調整の事例を示しているが、より精度の高い圧力調整を実現するため個々の水電解スタックの温度を併せて計測したほうが好ましい。
更に、圧力調整後の水電解スタック3の電圧はV2+ΔVボルトへと降下すると予測される。ΔVは圧力調整前後のガス圧力差によって変化し、この圧力差に比例する。このため本実施形態の水電解システム100で個々の水電解スタックの圧力調整が必要となった場合、目標圧力における電解電圧を算出する計算アルゴリズムを有しており、更にその値に基づいて水電解スタック水素ガス圧力調整バルブ115、水電解スタック低圧水素ガス圧力調整バルブ115a、水電解スタック酸素ガス圧力調整バルブ116、水電解スタック低圧酸素ガス圧力調整バルブ116aの制御を行う制御アルゴリズムを有していることが望ましい。
水流量調整バルブ111または/及び小型冷却器112で水電解スタック3を冷却した場合、圧力調整による抵抗減少で発熱量が低下し、水電解スタック温度が低下するので、これらによる除熱量を調節する必要がある。水電解スタックの発熱量は、電解過電圧、つまり電解電圧から理論電解電圧を引いた値と電流値を乗算した値となる。水電解スタック3では圧力調整によって、発熱量がA1×(V2-理論電解電圧)からA1×(V2+ΔV-理論電解電圧)までA1×ΔV分だけ減少している。このため本発明の水電解システム100で個々の水電解スタックの圧力調整が必要となった場合、目標圧力における電解電圧を算出する計算アルゴリズムを有しており、更にその値に基づいて水流量調整バルブ111または/及び小型冷却器112の制御を行う制御アルゴリズムを有していることが望ましい。
個々の水電解スタックの圧力調整は複数回行ってもよい。警戒圧力領域に入った水電解スタックは同様のプロセスで圧力を調整することで、電圧効率を低下させることなく、さらに、水素製造量を削減することなく稼働を続けることができる。ただし、一般的に電解セルの電極は、一定以上まで電解電圧が上昇すると電極自体の酸化などで劣化が加速する。このため、例えば水電解スタック3に複数回圧力調整を行い、V2+ΔVの値が、セルの電極の劣化が想定される電圧に達した場合は、電解の電流値を下げて電解電圧の低減を図る必要がある。本実施形態の水電解システム100では多直列の電解スタックを用いるため、電流値を下げると全体の水素製造量が低下する。このため、本発明の水電解システム100を用いる場合は、電流値を下げた後に所定の稼働期間で製造可能な水素量から得られる収益と、設備コストをかけて水電解スタックを交換した後に所定の稼働期間で製造可能な水素量から得られる収益を算出、比較するアルゴリズムを有し、設備コストをかけても交換した場合の収益が高い場合は、水電解システム100を止めて特定の水電解スタックを交換する指示を発するアルゴリズムを有することが好ましい。
図4は、本実施形態に係る電解スタックの圧力調整制御を示すフロー図である。図4に本実施形態の水電解システム100の圧力調整プロセスフローを示す。本プロセスフローは図2及び図3の水電解スタック3に焦点を当てて作成したものであり、実際のフローでは圧力調整が必要な特定の水電解スタックを対象として実施すればよい。
図4に示すプロセスフローを簡単に以下に説明する。
まず警戒電圧領域まで電解電圧が上昇した水電解スタック3の存在を検知する(ステップS101)。その後、運用電圧領域まで水電解スタック3の電解電圧を下げるための目標電圧を設定する(ステップS102)。水電解スタック3の電解特性(圧力依存性)を基に、目標圧力にした場合の電解電圧V2+ΔVボルトを算出する(ステップS103)。
ここで、水電解スタック3に接続された水電解スタック低圧水素ガス圧力調整バルブ115a、水電解スタック低圧酸素ガス圧力調整バルブ116aを調節することで、水電解スタックの水素ガス、または/及び、酸素ガスの圧力を下げる。両ガスのガス圧力調整は同様な圧力で調整してもよいし、水素発生極と酸素発生極の差圧が許容される範囲で変えてもよい(ステップS104)。
圧力変更後、水電解スタック電圧が運用電圧領域に到達していれば(ステップS105,Yes)、操作を終了する。水電解スタック電圧が運用電圧領域に到達していない場合は(ステップS105,No)、水電解スタック電圧がセルの電極の劣化が想定される電圧に到達しているか確認し(ステップS106)、到達していない場合は(ステップS106,No)、ステップS101に戻り圧力変更操作を再度行う。水電解スタック電圧がセルの電極の劣化が想定される電圧に到達した場合は、電解の電流値を下げることが望ましい。
さらに、水電解スタック電圧がセルの電極の劣化が想定される電圧に到達している場合は(ステップS106,Yes)、電流値を下げた後に(ステップS107)、所定の稼働期間で製造可能な水素量から得られる収益と、設備コストをかけて水電解スタックを交換した後に所定の稼働期間で製造可能な水素量から得られる収益を算出、比較し、設備コストをかけても交換した場合の収益が高い場合は、水電解システム100を止めて特定の電解スタックを交換する(ステップS108)。
本実施形態の水電解システム100及びその制御方法を適用することで、一般的な大型直流電源の活用が可能な多直列電解システムにおいて、高い電解効率、低コストで安定に水素製造を継続することが可能となる。
以上の点を纏めると以下のとおりである。なお、上記には記載が無いが下記に記載がある事項については、下記の事項を上記内容に適用できる。
(1)水電解システム100は、直流電源に直列に接続される複数の水電解スタック101と、水電解スタックで生成したガスを貯蔵するガス圧力が異なる複数のガス貯蔵タンク(例えば、水素ガスタンク102,低圧水素ガスタンク102a)と、複数の水電解スタックで生成したガスの圧力を調整する第1ガス圧力調整機構(例えば、水素ガスタンク圧力調整バルブ113)と、個々の水電解スタックで生成したガスの圧力を調整する複数の第2ガス圧力調整機構(例えば、水電解スタック水素ガス圧力調整バルブ115,水電解スタック低圧水素ガス圧力調整バルブ115a)と、第1ガス圧力調整機構と第2ガス圧力調整機構を制御する制御装置150と、を備える。
(2)(1)の水電解システム100において、複数のガス貯蔵タンクは、第1ガス貯蔵タンク(例えば、水素ガスタンク102)と第1ガス貯蔵タンクよりも低圧のガスを貯蔵する第2ガス貯蔵タンク(例えば、低圧水素ガスタンク102a)であり、複数の第2ガス圧力調整機構は、第1ガス貯蔵タンク(例えば、水素ガスタンク102)に接続する第1ガス貯蔵タンク用ガス圧力調整機構(例えば、水電解スタック水素ガス圧力調整バルブ115)と、第2ガス貯蔵タンク(例えば、低圧水素ガスタンク102a)に接続する第2ガス貯蔵タンク用ガス圧力調整機構(例えば、水電解スタック低圧水素ガス圧力調整バルブ115a)であり、第1ガス貯蔵タンクと第2ガス貯蔵タンクとは、昇圧ポンプ121を介して接続されている。
(3)(2)の水電解システム100において、個々の水電解スタック101は、電圧計測器(不図示)を備え、制御装置150は、運用電圧範囲及び警戒電圧範囲の情報を有し、電圧計測器が計測した水電解スタックの電圧が、警戒電圧範囲に達した場合に、運用電圧範囲まで電圧を下げるために減少させるガス圧力を算出する。
(4)(2)の水電解システム100において、個々の水電解スタック101は、電圧計測器(不図示)を備え、制御装置150は、運用電圧範囲と警戒電圧範囲の情報を有し、電圧計測器が計測した水電解スタックの電圧が、警戒電圧範囲に達した場合に、該水電解スタックと対応する第1ガス貯蔵タンク用ガス圧力調整機構(例えば、水電解スタック水素ガス圧力調整バルブ115)を停止するとともに、第2ガス貯蔵タンク用ガス圧力調整機構(例えば、水電解スタック低圧水素ガス圧力調整バルブ115a)を調整し、該水電解スタックのガスの圧力を下げる。
(5)(2)の水電解システム100であって、個々の水電解スタックは、該水電解スタックのガス圧力を測定する圧力計測器(不図示)を備え、制御装置150は、運用圧力範囲と警戒圧力範囲の情報を有し、圧力計測器が計測したガス圧力が、警戒圧力範囲に達した場合に、該水電解スタックと対応する第1ガス貯蔵タンク用ガス圧力調整機構(例えば、水電解スタック水素ガス圧力調整バルブ115)を停止するとともに、第2ガス貯蔵タンク用ガス圧力調整機構(例えば、水電解スタック低圧水素ガス圧力調整バルブ115a)を調整し、該水電解スタックのガスの圧力を下げる。
(6)(1)の水電解システム100において、ガスは水素であり、水素系統を有する。水素製造が主目的である場合は、酸素系統は必ずしも必要でなく、生成された酸素は、大気中に放出してもよい。これにより、水電解システム100の機器設備の設置費用及び維持費を軽減することができる。
(7)(1)の水電解システム100において、ガスは水素と酸素であり、第1ガス圧力調整機構と複数の第2ガス圧力調整機構は、それぞれ水素系統と酸素系統にそれぞれ有する。
(8)(1)乃至(7)のいずれかの水電解システム100において、個々の水電解スタックの温度又は個々の水電解スタックから排出された水の温度を計測する温度計測器(不図示)と、個々の水電解スタックに供給する水の温度を調整する水温度調整機構(例えば、送水ポンプ109等)と、を有し、制御装置150は、個々の水電解スタックのいずれかの温度が変化した場合に、水温度調整機構を制御して水を冷却する。
(9)(8)の水電解システム100において、水温度調整機構は、複数の水電解スタック全体に水を供給する送液装置(送水ポンプ109)と、複数の水電解スタック全体に供給される水の温度を調整する第1冷却器(大型冷却器110)と、送液装置)又は第1冷却器と、水電解スタック101と、の間の水の供給配管(水配管106)に設けられたバルブ(水流量調整バルブ111)及び第2冷却器(小型冷却器112)と、を備え、制御装置150は、個々の水電解スタックのいずれかの温度が変化した場合に、該水電解スタックに対応するバルブを開く、又は該水電解スタックに対応する第2冷却器で該水電解スタックに供給される水を冷却する。
(10)(1)の水電解システム100において、直流電源に直列に接続される複数の水電解スタック101の少なくとも一部は、複数の水電解スタックを並列接続して構成される。
(11)(2)の水電解システム100の制御方法において、個々の水電解スタックの電解特性から、運用電圧範囲と警戒電圧範囲とをあらかじめ設定し、個々の水電解スタックの電圧を計測し、計測された電圧が警戒電圧範囲に達した場合に、該水電解スタックと対応する第1ガス貯蔵タンク用ガス圧力調整機構を停止するとともに、第2ガス貯蔵タンク用ガス圧力調整機構を調整し、該水電解スタックのガスの圧力を下げる。
(12)(11)の水電解システム100の制御方法において、計測された電圧が警戒電圧範囲に達した場合に、運用電圧範囲まで電圧を下げるために減少させるガス圧力を算出する。
(13)(11)の水電解システム100の制御方法であって、個々の水電解スタックの電圧が、警戒電圧範囲に達した場合で、かつ該水電解スタックに対応する第2ガス圧力調整機構を調整しても、運用電圧範囲まで電圧が下がらない場合、水電解システム全体の電流値を下げる。
(14)(2)の水電解システム100の制御方法であって、個々の水電解スタックの電解特性から、運用圧力範囲と警戒圧力範囲とをあらかじめ設定し、個々の水電解スタックのガス圧力を計測し、計測された圧力が警戒圧力範囲に達した場合に、該水電解スタックと対応する第2ガス圧力調整機構を調整し、該水電解スタックのガスの圧力を下げる。
(15)(11)乃至(14)のいずれかの水電解システム100の制御方法において、第2ガス圧力調整機構の調整量を計測し、個々の水電解スタックのガス圧力を計測し、個々の水電解スタックに、生成したガスの逆流が生じないように、計測された第2ガス圧力調整機構の調整量と水電解スタックのガス圧力に応じて、第1ガス圧力調整機構を制御する。
(16)(11)乃至(14)いずれかの水電解システム100の制御方法において、個々の水電解スタックの温度を計測し、水電解スタックのガス圧力が変更されて、個々の水電解スタックの温度が変化した場合に、個々の水電解スタックに供給する水量又は個々の水電解スタックに供給される水の温度を調整する。
100 水電解システム
101 水電解スタック
102 水素ガスタンク(ガス貯蔵タンク、第1ガス貯蔵タンク)
102a 低圧水素ガスタンク(ガス貯蔵タンク、第2ガス貯蔵タンク)
103 酸素ガスタンク(ガス貯蔵タンク、第1ガス貯蔵タンク)
103a 低圧酸素ガスタンク(ガス貯蔵タンク、第2ガス貯蔵タンク)
104 水素ガス
105 酸素ガス
106 水配管(水の供給配管)
107 水素ガス配管
107a 低圧水素ガス配管
108 酸素ガス配管
108a 低圧酸素ガス配管
109 送水ポンプ(送液装置)
110 大型冷却器(第1冷却器)
111 水流量調整バルブ(バルブ)
112 小型冷却器(第2冷却器)
113 水素ガスタンク圧力調整バルブ(第1ガス圧力調整機構)
114 酸素ガスタンク圧力調整バルブ(第1ガス圧力調整機構)
115 水電解スタック水素ガス圧力調整バルブ
(第2ガス圧力調整機構、第1ガス貯蔵タンク用ガス圧力調整機構)
115a 水電解スタック低圧水素ガス圧力調整バルブ
(第2ガス圧力調整機構、第2ガス貯蔵タンク用ガス圧力調整機構)
116 水電解スタック酸素ガス圧力調整バルブ
(第2ガス圧力調整機構、第1ガス貯蔵タンク用ガス圧力調整機構)
116a 水電解スタック低圧酸素ガス圧力調整バルブ
(第2ガス圧力調整機構、第2ガス貯蔵タンク用ガス圧力調整機構)
117 酸素ガス/水分離タンク
118 水電解スタック水排出バルブ
119 水タンク
120 水素ガス/水分離タンク
121 昇圧ポンプ
150 制御装置

Claims (16)

  1. 直流電源に直列に接続される複数の水電解スタックと、
    前記水電解スタックで生成したガスを貯蔵するガス圧力が異なる複数のガス貯蔵タンクと、
    前記複数の水電解スタックで生成したガスの圧力を調整する第1ガス圧力調整機構と、
    個々の前記水電解スタックで生成したガスの圧力を調整する複数の第2ガス圧力調整機構と、
    前記第1ガス圧力調整機構と前記第2ガス圧力調整機構を制御する制御装置と、を備えることを特徴とする水電解システム。
  2. 請求項1に記載の水電解システムにおいて、
    複数の前記ガス貯蔵タンクは、第1ガス貯蔵タンクと前記第1ガス貯蔵タンクよりも低圧のガスを貯蔵する第2ガス貯蔵タンクであり、
    複数の前記第2ガス圧力調整機構は、前記第1ガス貯蔵タンクに接続する第1ガス貯蔵タンク用ガス圧力調整機構と、前記第2ガス貯蔵タンクに接続する第2ガス貯蔵タンク用ガス圧力調整機構であり、
    前記第1ガス貯蔵タンクと前記第2ガス貯蔵タンクとは、昇圧ポンプを介して接続されている
    ことを特徴とする水電解システム。
  3. 請求項2に記載の水電解システムにおいて、
    個々の前記水電解スタックは、電圧計測器を備え、
    前記制御装置は、運用電圧範囲及び警戒電圧範囲の情報を有し、前記電圧計測器が計測した水電解スタックの電圧が、前記警戒電圧範囲に達した場合に、前記運用電圧範囲まで電圧を下げるために減少させるガス圧力を算出する
    ことを特徴とする水電解システム。
  4. 請求項2に記載の水電解システムにおいて、
    個々の前記水電解スタックは、電圧計測器を備え、
    前記制御装置は、運用電圧範囲と警戒電圧範囲の情報を有し、前記電圧計測器が計測した水電解スタックの電圧が、前記警戒電圧範囲に達した場合に、該水電解スタックと対応する前記第1ガス貯蔵タンク用ガス圧力調整機構を停止するとともに、前記第2ガス貯蔵タンク用ガス圧力調整機構を調整し、該水電解スタックのガスの圧力を下げる
    ことを特徴とする水電解システム。
  5. 請求項2に記載の水電解システムであって、
    個々の前記水電解スタックは、該水電解スタックのガス圧力を測定する圧力計測器を備え、
    前記制御装置は、運用圧力範囲と警戒圧力範囲の情報を有し、前記圧力計測器が計測したガス圧力が、前記警戒圧力範囲に達した場合に、該水電解スタックと対応する前記第1ガス貯蔵タンク用ガス圧力調整機構を停止するとともに、前記第2ガス貯蔵タンク用ガス圧力調整機構を調整し、該水電解スタックのガスの圧力を下げる
    ことを特徴とする水電解システム。
  6. 請求項1に記載の水電解システムにおいて、
    前記ガスは水素であり、水素系統を有する
    ことを特徴とする水電解システム。
  7. 請求項1に記載の水電解システムにおいて、
    前記ガスは水素と酸素であり、
    第1ガス圧力調整機構と複数の第2ガス圧力調整機構は、それぞれ水素系統と酸素系統にそれぞれ有する
    ことを特徴とする水電解システム。
  8. 請求項1乃至7のいずれか1項に記載の水電解システムにおいて、
    個々の前記水電解スタックの温度又は個々の前記水電解スタックから排出された水の温度を計測する温度計測器と、
    個々の前記水電解スタックに供給する水の温度を調整する水温度調整機構と、を有し、
    前記制御装置は、個々の前記水電解スタックのいずれかの温度が変化した場合に、前記水温度調整機構を制御して水を冷却する
    ことを特徴とする水電解システム。
  9. 請求項8に記載の水電解システムにおいて、
    前記水温度調整機構は、
    前記複数の水電解スタック全体に水を供給する送液装置と、
    前記複数の水電解スタック全体に供給される水の温度を調整する第1冷却器と、
    前記送液装置又は前記第1冷却器と、前記水電解スタックと、の間の水の供給配管に設けられたバルブ及び第2冷却器と、を備え、
    前記制御装置は、個々の前記水電解スタックのいずれかの温度が変化した場合に、該水電解スタックに対応するバルブを開く、又は該水電解スタックに対応する前記第2冷却器で該水電解スタックに供給される水を冷却する
    ことを特徴とする水電解システム。
  10. 請求項1に記載の水電解システムにおいて、
    前記直流電源に直列に接続される複数の水電解スタックの少なくとも一部は、複数の水電解スタックを並列接続して構成される
    ことを特徴とする水電解システム。
  11. 直流電源に直列に接続される複数の水電解スタックと、
    前記水電解スタックで生成したガスを貯蔵するガス圧力が異なる複数のガス貯蔵タンクと、
    前記複数の水電解スタックで生成したガスの圧力を調整する第1ガス圧力調整機構と、
    個々の前記水電解スタックで生成したガスの圧力を調整する複数の第2ガス圧力調整機構と、
    前記第1ガス圧力調整機構と前記第2ガス圧力調整機構を制御する制御装置と、を備え、
    複数の前記ガス貯蔵タンクは、第1ガス貯蔵タンクと前記第1ガス貯蔵タンクよりも低圧のガスを貯蔵する第2ガス貯蔵タンクであり、
    複数の前記第2ガス圧力調整機構は、前記第1ガス貯蔵タンクに接続する第1ガス貯蔵タンク用ガス圧力調整機構と、前記第2ガス貯蔵タンクに接続する第2ガス貯蔵タンク用ガス圧力調整機構であり、
    前記第1ガス貯蔵タンクと前記第2ガス貯蔵タンクとは、昇圧ポンプを介して接続されている水電解システムの制御方法であって、
    個々の前記水電解スタックの電解特性から、運用電圧範囲と警戒電圧範囲とをあらかじめ設定し、
    個々の前記水電解スタックの電圧を計測し、
    計測された電圧が前記警戒電圧範囲に達した場合に、該水電解スタックと対応する前記第1ガス貯蔵タンク用ガス圧力調整機構を停止するとともに、前記第2ガス貯蔵タンク用ガス圧力調整機構を調整し、該水電解スタックのガスの圧力を下げる
    ことを特徴とする水電解システムの制御方法。
  12. 請求項11に記載の水電解システムの制御方法において、
    計測された電圧が前記警戒電圧範囲に達した場合に、前記運用電圧範囲まで電圧を下げるために減少させるガス圧力を算出する
    ことを特徴とする水電解システムの制御方法。
  13. 請求項11に記載の水電解システムの制御方法であって、
    個々の前記水電解スタックの電圧が、前記警戒電圧範囲に達した場合で、かつ該水電解スタックに対応する前記第2ガス圧力調整機構を調整しても、前記運用電圧範囲まで電圧が下がらない場合、水電解システム全体の電流値を下げる
    ことを特徴とする水電解システムの制御方法。
  14. 直流電源に直列に接続される複数の水電解スタックと、
    前記水電解スタックで生成したガスを貯蔵するガス圧力が異なる複数のガス貯蔵タンクと、
    前記複数の水電解スタックで生成したガスの圧力を調整する第1ガス圧力調整機構と、
    個々の前記水電解スタックで生成したガスの圧力を調整する複数の第2ガス圧力調整機構と、
    前記第1ガス圧力調整機構と前記第2ガス圧力調整機構を制御する制御装置と、を備え、
    複数の前記ガス貯蔵タンクは、第1ガス貯蔵タンクと前記第1ガス貯蔵タンクよりも低圧のガスを貯蔵する第2ガス貯蔵タンクであり、
    複数の前記第2ガス圧力調整機構は、前記第1ガス貯蔵タンクに接続する第1ガス貯蔵タンク用ガス圧力調整機構と、前記第2ガス貯蔵タンクに接続する第2ガス貯蔵タンク用ガス圧力調整機構であり、
    前記第1ガス貯蔵タンクと前記第2ガス貯蔵タンクとは、昇圧ポンプを介して接続されている水電解システムの制御方法であって、
    個々の前記水電解スタックの電解特性から、運用圧力範囲と警戒圧力範囲とをあらかじめ設定し、
    個々の前記水電解スタックのガス圧力を計測し、
    計測された圧力が前記警戒圧力範囲に達した場合に、該水電解スタックと対応する前記第2ガス圧力調整機構を調整し、該水電解スタックのガスの圧力を下げる
    ことを特徴とする水電解システムの制御方法。
  15. 請求項11乃至14のいずれか1項に記載の水電解システムの制御方法において、
    前記第2ガス圧力調整機構の調整量を計測し、
    個々の前記水電解スタックのガス圧力を計測し、
    個々の前記水電解スタックに、生成したガスの逆流が生じないように、計測された前記第2ガス圧力調整機構の調整量と水電解スタックのガス圧力に応じて、前記第1ガス圧力調整機構を制御する
    ことを特徴とする水電解システムの制御方法。
  16. 請求項11乃至14のいずれか1項に記載の水電解システムの制御方法において、
    個々の前記水電解スタックの温度を計測し、
    前記水電解スタックのガス圧力が変更されて、個々の前記水電解スタックの温度が変化した場合に、個々の前記水電解スタックに供給する水量又は個々の前記水電解スタックに供給される水の温度を調整する
    ことを特徴とする水電解システムの制御方法。
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