JP2024063628A - 情報処理方法、情報処理システム及びプログラム - Google Patents

情報処理方法、情報処理システム及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】大規模な蓄電システムに係る計測データの処理負荷の増大を抑制しつつ、劣化状態を精度よく監視することを実現可能な情報処理方法等を提供する。【解決手段】情報処理方法は、複数の蓄電素子の計測データについて、前記複数の蓄電素子から選択された第1蓄電素子群の計測データに基づき、前記第1蓄電素子群の劣化状態を推定するための第1処理と、前記複数の蓄電素子のうちの第2処理の対象となる第2蓄電素子の抽出とが実行された後、抽出された前記第2蓄電素子の計測データに基づき、前記第2蓄電素子の現在の劣化状態を推定するための第2処理を実行し、推定した現在の劣化状態に基づき前記第2蓄電素子の異常を検知する。【選択図】図1

Description

本発明は、情報処理方法、情報処理システム及びプログラムに関する。
再生可能エネルギー又は既存の発電システムにて発電された電力を蓄電しておく大規模なシステムでの蓄電素子(Energy Storage Device )の利用が拡大している。蓄電素子は、充放電を繰り返すことで劣化が進行し、蓄電容量が徐々に低下することが知られている。蓄電システムに含まれる蓄電素子を有効活用するためには、蓄電容量がどの程度低下するかを把握することが重要である。
特許文献1には、蓄電素子の電流、電圧及び温度の計測データに基づく使用条件及び劣化率のデータを用いて劣化予測を行うことで、劣化率の予測値の確度を高め、寿命を正確に予測する蓄電池装置が開示されている。
特開2015-121520号公報
大規模な蓄電システムは複数の蓄電素子を用いて構成される。例えば、メガソーラーと呼ばれる大規模な太陽光発電システムでは、数100万個といった非常に多くの蓄電素子が設置されており、その数は例えば車両の動力用又は補機用等に使用される蓄電素子数よりもはるかに多い。
このような大規模蓄電システムでは、多数の蓄電素子に関する膨大な計測データが取得される。大規模蓄電システムの監視に関して、蓄電素子の状態を精度よく監視することが求められる一方で、システムに含まれる全ての蓄電素子に対し、無作為に全期間、高頻度で状態解析を行うことは現実的ではない。大規模蓄電システムの計測データの処理に関し、処理負荷の増大を抑制しつつ、劣化状態を精度よく監視することについて、未だ十分な検討が行われていない。
本開示の目的は、大規模な蓄電システムに係る計測データの処理負荷の増大を抑制しつつ、劣化状態を精度よく監視できる情報処理方法等を提供することである。
本開示の一態様に係る情報処理方法は、複数の蓄電素子の計測データについて、前記複数の蓄電素子から選択された第1蓄電素子群の計測データに基づき、前記第1蓄電素子群の劣化状態を推定するための第1処理と、前記複数の蓄電素子のうちの第2処理の対象となる第2蓄電素子の抽出とが実行された後、抽出された前記第2蓄電素子の計測データに基づき、前記第2蓄電素子の現在の劣化状態を推定するための第2処理を実行し、推定した現在の劣化状態に基づき前記第2蓄電素子の異常を検知する。
本開示によれば、大規模な蓄電システムに係る計測データの処理負荷の増大を抑制しつつ、劣化状態を精度よく監視することができる。
本実施の形態の遠隔監視システムの概要を示す図である。 発電システムの構成例を示すブロック図である。 情報処理装置の構成例を示すブロック図である。 端末装置の構成例を示すブロック図である。 第1処理に関する処理手順の一例を示すフローチャートである。 抽出処理に関する処理手順の一例を示すフローチャートである。 第2処理に関する処理手順の一例を示すフローチャートである。 劣化状態の推定結果を示す画面の一例を示す模式図である。 第3実施形態の情報処理装置が実行する処理手順の一例を示すフローチャートである。 第4実施形態の情報処理装置が実行する処理手順の一例を示すフローチャートである。
(1)本開示の一態様に係る情報処理方法は、複数の蓄電素子の計測データについて、前記複数の蓄電素子から選択された第1蓄電素子群の計測データに基づき、前記第1蓄電素子群の劣化状態を推定するための第1処理と、前記複数の蓄電素子のうちの第2処理の対象となる第2蓄電素子の抽出とが実行された後、抽出された前記第2蓄電素子の計測データに基づき、前記第2蓄電素子の現在の劣化状態を推定するための第2処理を実行し、推定した現在の劣化状態に基づき前記第2蓄電素子の異常を検知する。
上記(1)に記載の情報処理方法によれば、大規模蓄電システムに備えられる複数の蓄電素子の計測データについて、予め第1蓄電素子群の計測データを用いて劣化状態を推定するための第1処理と、第2処理の対象となる第2蓄電素子の抽出とが行われる。上記抽出処理を経た第2蓄電素子の計測データを用いて、第2処理として第2蓄電素子の現在の劣化状態の推定及び異常検知を行う。第2蓄電素子は、所定の抽出処理により抽出されるものであり、例えば異常の可能性を有する蓄電素子であってもよい。大規模蓄電システムから得られる多数の蓄電素子に関する膨大な計測データを、それらの特性及び監視目的(処理目的)に応じて整理・分配し、計測データに応じた処理を実行することで、計測データを効率的且つ効果的に活用できる。大規模な蓄電システムに係る計測データの処理負荷の増大を抑制しつつ、劣化状態を精度よく監視することができる。
情報処理方法では、第1蓄電素子群への第1処理により、蓄電素子システム全体の状態を網羅的に観察できる。また第2蓄電素子への第2処理により、集団から外れた挙動を示す蓄電素子の状態解析を追加的に実行することで、例えば異常の検知漏れを防止できる。或いは、他の蓄電素子よりも劣化が速い蓄電素子についての劣化状態を確認・観察することができる。それにより、システム/サービス提供者、管理者、使用者に蓄電システムの状況をタイムリーに伝えることができる。不具合の予兆や蓄電素子の交換をするべきタイミングであるなど、システムに対して準備を行い、タイムリーに適切な対応を取ることができる。現在の劣化状態を推定することで、蓄電素子の現時点での異常をリアルタイムに監視できる。所定の処理を実行すべき計測データを適正に抽出し、効率的に処理することで、大規模蓄電システムの状態を好適に監視できる。
劣化状態とは、例えば蓄電素子のSOH(State of Health)であってもよく、内部抵抗、充放電特性、蓄電容量、蓄電容量の劣化量(例えば通電劣化量及び非通電劣化量)、正極・負極の劣化率、容量バランスのずれ(蓄電素子の正極と負極とにおける、可逆的に電荷イオンが電極から出入りできる容量の相違)、蓄電素子の幾何学的形状、SOF(State of Function)といった所定の負荷及び温度状況下における蓄電素子の機能等の情報であってもよい。第1処理は、劣化状態の推定結果に基づき蓄電素子の異常を検知する異常検知を含んでもよい。
(2)上記(1)に記載の情報処理方法において、前記第2蓄電素子が異常である場合、警告情報を出力してもよい。
上記(2)に記載の情報処理方法によれば、警告情報を出力することで、例えばオペレータへ蓄電素子の現時点での異常を確実に報知できる。膨大なデータから好適に抽出された蓄電素子への解析処理を実行することで、警告情報の濫発を防止し、報知すべき情報を好適に処理できる。
(3)上記(1)又は(2)に記載の情報処理方法において、前記第2蓄電素子の計測データに基づき前記第2蓄電素子の充放電特性を導出し、導出した前記充放電特性に基づき前記現在の劣化状態を推定してもよい。
上記(3)に記載の情報処理方法によれば、蓄電素子の充放電特性を考慮して現在の劣化状態を推定できる。蓄電素子の充放電特性は、蓄電素子の内部の状態を表す情報であり、例えば蓄電素子のSOC(State of Charge)、蓄電量、内部温度、内部状態量、正極容量、負極容量等に依存する。蓄電素子の充放電特性を考慮することで、蓄電素子の内部の異常有無や異常の度合いを判定できる。
(4)上記(3)に記載の情報処理方法において、前記充放電特性に基づき推定された前記現在の劣化状態と、基準充放電特性に対応する基準劣化状態との比較に基づき、前記第2蓄電素子の異常を検知してもよい。
上記(4)に記載の情報処理方法によれば、蓄電素子の充放電特性を基準データと比較することにより、効率的かつ精度よく第2蓄電素子の異常を検知できる。
(5)上記(1)から(4)のいずれか1つに記載の情報処理方法において、前記第2蓄電素子が異常であると判定した場合において、基準劣化状態に対する前記現在の劣化状態のずれの時間変化が許容条件を満たさないときには警告情報を出力し、前記ずれの時間変化が許容条件を満たすときには警告情報を出力しないものであってもよい。
上記(5)に記載の情報処理方法によれば、基準劣化状態に対する第2蓄電素子の劣化状態の誤差の時間変化に応じて、警告情報の出力要否を設定できる。異常がある場合であっても、例えば現在以降に異常が改善されると予想されるなど、計時変化が許容条件を満たす場合には警告情報を出力しない構成とすることで、優先度の高い情報のみを効果的に報知できる。
(6)上記(1)から(5)のいずれか1つに記載の情報処理方法において、前記第2蓄電素子が異常である場合、前記第2蓄電素子の交換を提案する提案情報を生成してもよい。
上記(6)に記載の情報処理方法によれば、現在の劣化状態に応じた運用方法を容易に把握できるため、速やかな対応が可能となる。
(7)上記(1)から(6)のいずれか1つに記載の情報処理方法において、前記第2蓄電素子は、前記複数の蓄電素子における計測データの分布又は前記第1蓄電素子群の劣化状態の推定結果に基づき抽出されてもよい。
上記(7)に記載の情報処理方法によれば、予め適正に選定された第2蓄電素子に対して、計算コストの高い第2処理を効率的に実施できる。2段階での処理により、誤検知要素を低減し、偽陽性率を低減できる。
(8)上記(1)から(7)のいずれか1つに記載の情報処理方法において、前記第1処理は第1期間における前記計測データに基づき実行されており、前記第1期間のうちの特定期間を除いた第2期間における前記計測データに基づき前記第2処理を実行してもよい。
上記(8)に記載の情報処理方法によれば、第1処理と第2処理とで、処理対象とする計測データの詳細を異ならせることができる。例えば、第2処理では、運用初期の不規則な計測データや無通電期間の計測データ、あるいは特異的な使用履歴に係る計測データなどを取り除くことで、蓄電素子の通常時の使用実態に即した推定が可能となる。
(9)上記(1)から(8)のいずれか1つに記載の情報処理方法において、前記複数の蓄電素子の数は100万以上であってもよい。
上記(9)に記載の情報処理方法によれば、特に数100万単位で収集される大量の計測データをより一層好適に処理できる。
(10)本開示の一態様に係る情報処理システムは、複数の蓄電素子の計測データについて、前記複数の蓄電素子から選択された第1蓄電素子群の計測データに基づき、前記第1蓄電素子群の劣化状態を推定するための第1処理と、前記複数の蓄電素子のうちの第2処理の対象となる第2蓄電素子の抽出とが実行された後、抽出された前記第2蓄電素子の計測データに基づき、前記第2蓄電素子の現在の劣化状態を推定するための第2処理を実行する第2処理部と、推定した現在の劣化状態に基づき前記第2蓄電素子の異常を検知する異常検知部とを備える。
(11)本開示の一態様に係るプログラムは、複数の蓄電素子の計測データについて、前記複数の蓄電素子から選択された第1蓄電素子群の計測データに基づき、前記第1蓄電素子群の劣化状態を推定するための第1処理と、前記複数の蓄電素子のうちの第2処理の対象となる第2蓄電素子の抽出とが実行された後、抽出された前記第2蓄電素子の計測データに基づき、前記第2蓄電素子の現在の劣化状態を推定するための第2処理を実行し、推定した現在の劣化状態に基づき前記第2蓄電素子の異常を検知する処理をコンピュータに実行させる。
以下、本開示をその実施の形態を示す図面を参照して具体的に説明する。
(第1実施形態)
図1は、本実施の形態の遠隔監視システム(情報処理システム)100の概要を示す図である。遠隔監視システム100は、発電システム200に含まれる蓄電素子に関する情報への遠隔からのアクセスを可能とする。遠隔監視システム100は、情報処理装置50を主たる装置として備える。情報処理装置50は、遠隔監視の対象となる発電システム200から情報を収集する。情報処理装置50は、インターネットなどのネットワークN1に接続されている。またネットワークN1には、端末装置60及び発電システム200が接続されている。
情報処理装置50と端末装置60とは別個の装置に限られず、例えば情報処理装置50と端末装置60とが共通する1台の処理装置であってもよい。情報処理装置50及び端末装置60又はそれらの一方を、いずれかの発電システム200に統合してもよい。発電システム200の数は1又は3以上でもよい。
図2は、発電システム200の構成例を示すブロック図である。太陽光発電システムや風力発電システムといった発電装置の図示は省略する。発電システム200は、通信デバイス10、ドメイン管理装置30、蓄電ユニット(ドメイン)40を備える。サーバ装置20は、ネットワークN2を介して通信デバイス10と接続されている。蓄電ユニット40は、複数のバンク41を含んでもよい。蓄電ユニット40は、例えば、電池盤に収容されて、火力発電システム、メガソーラー発電システム、風力発電システム、無停電電源装置(UPS:Uninterruptible Power Supply)、鉄道用の安定化電源システムなどに使用される。通信デバイス10、ドメイン管理装置30及び蓄電ユニット40を含む構成は、蓄電システムと呼ばれる。蓄電システムは、図示しないパワーコンディショナを含んでもよい。蓄電ユニット40は産業用途に限らず、家庭用のものであってもよい。発電システム200は、複数の蓄電素子を備える大規模蓄電システムに対応する。
事業者は、通信デバイス10、ドメイン管理装置30、蓄電ユニット40を含む蓄電システムの設計、導入、運用及び保守する事業を行い、蓄電システムを遠隔監視システム100により遠隔監視できる。
通信デバイス10は、制御部11、記憶部12、第1通信部13及び第2通信部14を備える。制御部11は、CPU(Central Processing Unit)などで構成され、内蔵するROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等のメモリを用い、通信デバイス10全体を制御する。
記憶部12は、例えば、フラッシュメモリ等の不揮発性記憶装置を備える。記憶部12は、所要の情報を記憶することができ、例えば、制御部11の処理によって得られた情報を記憶することができる。
第1通信部13は、ドメイン管理装置30又は電池管理装置44との通信を実現する通信インタフェースを備える。制御部11は、第1通信部13を通してドメイン管理装置30との間で通信を行うことができる。
第2通信部14は、ネットワークN2を介した通信を実現する通信インタフェースを備える。制御部11は、第2通信部14を通してサーバ装置20との間で通信を行うことができる。
ドメイン管理装置30は、所定の通信インタフェースを用いて各バンク41との間で情報の送受信を行う。記憶部12は、ドメイン管理装置30を介して取得した計測データを記憶することができる。
サーバ装置20は、通信デバイス10から蓄電システムの計測データを収集することができる。計測データは、蓄電システム内の各蓄電素子の電流、電圧、温度などの計測値を含む。サーバ装置20は、収集された計測データを、蓄電素子毎に区分して記憶してもよい。サーバ装置20は、ネットワークN2、N1を介して計測データを情報処理装置50に送信することができる。なお、ネットワークN1、N2は、1つの通信ネットワークであってもよい。
バンク41は、蓄電モジュールを複数直列に接続したものであり、電池管理装置(BMU:Battery Management Unit)44、複数の蓄電モジュール42、及び各蓄電モジュール42に設けられた計測基板(CMU:Cell Management Unit)43などを備える。
蓄電モジュール42は、複数の蓄電セルが直列に接続されている。本明細書において、「蓄電素子」は、蓄電セル、蓄電モジュール42、バンク41、又はバンク41を並列に接続したドメインを意味してもよい。本実施形態では、計測基板43は、蓄電モジュール42の各蓄電セルに関する計測データを取得する。計測データは、例えば、0.1秒、0.5秒、1秒などの適宜の周期で繰り返し取得することができる。「蓄電素子」は、鉛蓄電池及びリチウムイオン電池のような二次電池や、キャパシタのような、再充電可能なものであることが好ましい。蓄電素子の一部が、再充電不可能な一次電池であってもよい。
電池管理装置44は、通信機能付きの計測基板43とシリアル通信によって通信を行うことができ、計測基板43が検出した計測データを取得することができる。電池管理装置44は、ドメイン管理装置30との間で情報の送受信を行うことができる。ドメイン管理装置30は、ドメインに所属するバンクの電池管理装置44からの計測データを集約する。ドメイン管理装置30は、集約された計測データを通信デバイス10へ出力する。このように、通信デバイス10は、ドメイン管理装置30を介して、蓄電ユニット40の計測データを取得し、記憶することができる。
通信デバイス10は、所定タイミング(例えば一定周期、又はデータ量が所定条件を満たした場合等)で、前回のタイミング以降に記憶しておいた計測データをサーバ装置20へ送信する。計測データには、蓄電素子の識別情報が対応付けられていてもよい。
本実施形態の情報処理装置50は、発電システム200内に設けられた複数の蓄電素子の計測データを用いて、蓄電素子の劣化状態の推定や異常検知などの解析処理を実行し、発電システム200の状態を監視する。情報処理装置50は、端末装置60を通じて、ユーザ又はオペレータ(保守担当者)へ解析処理の結果を提示する。
図3は、情報処理装置50の構成例を示すブロック図である。情報処理装置50は、例えばサーバコンピュータ、パーソナルコンピュータ、量子コンピュータ等であり、種々の情報処理、情報の送受信を行う。情報処理装置50は複数のコンピュータからなるマルチコンピュータであってもよく、ソフトウェアによって仮想的に構築された仮想マシンであってもよい。情報処理装置50は、制御部51、記憶部52、及び通信部53を備える。
制御部51は、CPU、GPU(Graphics Processing Unit)、ROM、RAM等を備える演算回路である。制御部51が備えるCPU又はGPUは、ROMや記憶部52に格納された各種コンピュータプログラムを実行し、上述したハードウェア各部の動作を制御する。制御部51は、計測開始指示を与えてから計測終了指示を与えるまでの経過時間を計測するタイマ、数をカウントするカウンタ、日時情報を出力するクロック等の機能を備えていてもよい。
記憶部52は、フラッシュメモリ、ハードディスクドライブ等の不揮発性記憶装置を備える。記憶部52は、制御部51が参照する各種コンピュータプログラム及びデータ等を記憶する。記憶部52は、情報処理装置50に接続された外部記憶装置であってもよい。
本実施形態の記憶部52は、蓄電素子の劣化状態の推定に関する処理をコンピュータに実行させるためのプログラム521と、このプログラム521の実行に必要なデータとしての計測DB(Data Base)522とを記憶している。
計測DB522は、発電システム200から受け付けた計測データを記憶するデータベースである。計測データは、上述の通り、発電システム200内の蓄電素子の電流、電圧及び温度の計測値を含む。電圧、電流及び温度の計測データは、蓄電素子の充電時又は放電時のデータを含む。計測DB522には、例えば、計測データを識別するためのIDをキーに、蓄電素子の識別情報、計測日時及び計測データ等の情報を紐付けたレコードが時系列順に格納されている。計測DB522にはさらに、例えば蓄電素子の配置に関する情報、後述する推定処理により得られた劣化状態、異常検知の結果等が記憶されてもよい。制御部51は、適宜のタイミングでサーバ装置20から送信される計測データを受信する度、受信した計測データを時系列順に計測DB522に記憶する。
記憶部52にはまた、後述する第1蓄電素子群に含まれる各蓄電素子の識別情報、解析処理のための各種閾値等が記憶されてもよい。
プログラム521を含むコンピュータプログラム(プログラム製品)は、当該コンピュータプログラムを読み取り可能に記録した非一時的な記録媒体5Aにより提供されてもよい。記録媒体5Aは、CD-ROM、USBメモリ、SD(Secure Digital)カード等の可搬型メモリである。制御部51は、図示しない読取装置を用いて、記録媒体5Aから所望のコンピュータプログラムを読み取り、読み取ったコンピュータプログラムを記憶部52に記憶させる。代替的に、上記コンピュータプログラムは通信により提供されてもよい。プログラム521は、単一のコンピュータプログラムでも複数のコンピュータプログラムにより構成されるものでもよく、また、単一のコンピュータ上で実行されても通信ネットワークによって相互接続された複数のコンピュータ上で実行されてもよい。
通信部53は、ネットワークN1を介した通信を実現する通信インタフェースを備える。制御部51は、通信部53を通じて、発電システム200から送信された計測データを受信する。制御部51は、通信部53を通じて、各種処理結果を端末装置60等の外部装置へ送信する。
情報処理装置50は、各種情報を表示する表示部やユーザの操作を受け付ける操作部等を備えてもよい。
図4は、端末装置60の構成例を示すブロック図である。端末装置60は、発電システム200の蓄電池システムの管理者、保守担当者等のオペレータが使用するコンピュータであってもよい。端末装置60は、例えば、パーソナルコンピュータ、スマートフォン又はタブレット型端末等であり、種々の情報処理、情報の送受信を行う情報端末装置である。端末装置60は、制御部61、記憶部62、通信部63、表示部64及び操作部65等を備える。
制御部61は、CPU、ROM、RAM等を備える演算回路である。制御部61が備えるCPU又はGPUは、ROMや記憶部62に格納された各種コンピュータプログラムを実行し、上述したハードウェア各部の動作を制御する。
記憶部62は、フラッシュメモリ、ハードディスクドライブ等の不揮発性記憶装置を備える。記憶部62は、制御部61が参照する各種コンピュータプログラム及びデータ等を記憶する。制御部61は、記憶部62に記憶されているコンピュータプログラムに基づき、情報処理装置50により提供される各種処理結果を表示部64に表示させる。
通信部63は、ネットワークN1を介した通信を実現する通信インタフェースを備える。制御部61は、通信部63を通じて、情報処理装置50との間で情報の送受信を行う。
表示部64は、例えば液晶ディスプレイ又は有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ等のディスプレイ装置を備える。表示部64は、制御部61からの指示に従ってユーザに報知すべき情報を表示する。表示部64は通知部と読み替えて、音声等の他の手段でユーザに報知する手段であってもよい。
操作部65は、ユーザの操作を受け付けるインタフェースである。操作部65は、例えばキーボード、ディスプレイ内蔵のタッチパネルデバイス、スピーカ及びマイクロフォン等を備える。操作部65は、ユーザからの操作入力を受け付け、操作内容に応じた制御信号を制御部61へ送出する。
情報処理装置50は、発電システム200の大量の蓄電素子のうち、集団から外れた挙動を示す特定の蓄電素子を効率的に選択し、選択した蓄電素子の計測データに対し劣化状態の推定及び異常検知を実行する。
本実施形態では、情報処理装置50は、計測指標のうち劣化状態に大きく影響する電力又は温度に関し、予め電力又は温度の分布を代表する第1蓄電素子を選択する。情報処理装置50は、選択した第1蓄電素子の劣化状態を推定するための第1処理を実行する。また情報処理装置50は、計測指標のうち多様な変化を示す電圧に関し、取得した計測データの電圧分布に基づき、電圧値が異常な第2蓄電素子を抽出する抽出処理を実行する。情報処理装置50は、抽出した第2蓄電素子の劣化状態を推定するための第2処理を追加的に実行する。
上述の通り、情報処理装置50は、発電システム200内の電力(負荷)又は温度(環境)を代表する第1蓄電素子への解析処理と、電圧分布に基づく簡易的な異常検知に対応する抽出処理とを定常的に実行する。さらに、簡易的な異常検知により抽出した第2蓄電素子への解析処理を非定常的に実行する。情報処理装置50は、計測データの特性及び監視目的(処理目的)に応じて計測データを整理・分配し、選択的に処理を実行することで、効率的且つ効果的なデータ処理を実現する。以下、情報処理装置50の動作を説明する。
図5は、第1処理に関する処理手順の一例を示すフローチャートである。以下の各フローチャートにおける処理は、情報処理装置50の記憶部52に記憶するプログラム5Pに従って制御部51により実行されてもよく、制御部51に備えられた専用のハードウェア回路(例えばFPGA又はASIC)により実現されてもよく、それらの組合せによって実現されてもよい。情報処理装置50は、所定の又は適宜の間隔で以下の処理を繰り返し実行する。情報処理装置50は、発電システム200で計測された計測データをリアルタイムで処理することが好ましい。
情報処理装置50の制御部51は、取得部としての機能により、計測DB522に記憶する情報に基づき、発電システム200に含まれる複数の蓄電素子のうちの第1蓄電素子群の計測データを取得(抽出)する(ステップS11)。代替的に、制御部51は、サーバ装置20との通信により第1蓄電素子群の計測データを取得してもよい。
第1蓄電素子群に含まれる第1蓄電素子は、例えば、予め所定ルールに従い選択されてもよく、人手により選択されてもよい。一例として、第1蓄電素子群は、発電システム200を特定単位(例えばバンク毎)に分割した場合の各単位における、負荷又は温度の最大値又は最小値に対応する蓄電素子を含んでもよい。負荷とは、蓄電素子の電流又は当該電流に基づき算出される電力に対応する。第1蓄電素子群は、各単位における負荷又は温度の平均値に対応する蓄電素子をさらに含んでもよい。蓄電素子の負荷又は温度は、計測初期の実際の計測データを取得してもよく、又は、発電システム200内における蓄電素子の配置に基づく予測値であってもよい。第1蓄電素子群の蓄電素子数は、発電システム200内における蓄電素子の総数を考慮して決定できる。
第1蓄電素子は、処理期間の途中で変更されてもよい。計時的に収集された計測データに基づき、例えば選択した第1蓄電素子とは異なる蓄電素子が温度の最大値に対応すると特定された場合、当該異なる蓄電素子を新たな第1蓄電素子とすることができる。
制御部51は、第1処理部としての機能により、第1推定処理及び第2推定処理を含む第1処理を実行する。制御部51は、第1蓄電素子群に含まれる各第1蓄電素子に対し、第1の推定手法により現在の劣化状態を推定する第1推定処理を実行する(ステップS12)。以下、劣化状態としてSOHを推定する場合を例に挙げて説明する。
第1推定処理として、制御部51は、取得した第1蓄電素子の計測データに基づき、第1蓄電素子の現在のSOHを推定する。制御部51は、計測開始から現在までの全期間の計測データのうち、直近の短期間の計測データを用いて現在のSOHを推定してもよい。
第1の推定手法は、蓄電素子の内部の状態を考慮して劣化状態を算出するものであれば特に限定されない。一例として、制御部51は、蓄電量-電圧曲線(充放電特性)を導出し、導出した充放電特性に基づき現在のSOHを推定する。
制御部51は、第1蓄電素子の短期間の電流及び電圧の時系列データに基づき、電気量(蓄電量)の時系列データを算出し、算出した蓄電量と当該蓄電量に対応する電圧との関係性を示す蓄電量-電圧曲線を生成する。制御部51は、正極単極特性と負極単極特性との差から求められる電気量を用いて、生成した蓄電量-電圧曲線における計測データの得られていない容量帯を補完する。これにより、蓄電素子に設定される下限電圧値から上限電圧までにわたる蓄電量-電圧曲線が得られる。充放電特性の下限電圧に対応する蓄電量から上限電圧に対応する蓄電量を差し引くことで、現在の蓄電容量及びSOHが求められる。充放電特性は、蓄電量に応じたSOCと電圧とに基づくSOC-電圧曲線であってもよい。
代替的に、制御部51は、蓄電素子に設定される下限電圧値から上限電圧までに亘りフル充放電を行うことにより測定される実容量を取得してSOHを求めてもよく、蓄電素子の内部抵抗を測定することにより蓄電容量を算出してもよい。
制御部51は、第1推定処理の推定結果に基づき、第1蓄電素子の異常検知を行う(ステップS13)。ステップS13では、制御部51は、各第1蓄電素子が異常であるか否かを判定する判定処理を実行する。具体的には、制御部51は、第1推定処理により得られた第1蓄電素子の現在のSOHと、基準劣化状態とを比較することにより、第1蓄電素子の現在のSOHが異常であるか否かを判定する。
制御部51は、第1蓄電素子の現在のSOHと、基準SOH(基準劣化状態)との差分を算出し、算出した差分が予め設定される閾値以上であるか否かを判定する。本明細書において、「差分」とは差分の絶対値を意味する。差分が閾値以上である場合、制御部51は、第1蓄電素子を異常と判定する。差分が閾値未満である場合、制御部51は、第1蓄電素子を正常と判定する。
第1蓄電素子の充放電特性が得られている場合、制御部51は、第1蓄電素子の充放電特性と基準充放電特性とを比較してもよい。制御部51は、第1蓄電素子の充放電特性から特定されるSOHと、基準充放電特性から特定される基準SOHとの差分に基づき、異常検知を行う。代替的に、第1蓄電素子の充放電特性と基準充放電特性との曲線形状を比較してもよい。制御部51は、曲線形状の蓄電容量軸方向のずれ量が所定値以上であるか否か、又は曲線形状の類似度が所定値未満であるか否か等を判定することで、異常検知を行ってもよい。
基準充放電特性は、予め生成したものを記憶部52に記憶していてもよく、各第1蓄電素子の周辺に設置された正常な蓄電素子であって、第1蓄電素子と同一又は類似する環境又は使用履歴の蓄電素子の計測データに基づき生成してもよい。
基準劣化状態は、予め設定されるSOHの基準値であってもよい。制御部51は、予め設定されるSOHの基準値と、上記充放電特性から算出される第1蓄電素子のSOH、又は他の手法により求めた第1蓄電素子のSOHとを比較することにより、異常検知を行う。基準劣化状態は、その他蓄電容量、内部抵抗、又はそれらの変化量に関する基準値であってもよい。
いずれかの第1蓄電素子を異常と判定したことにより、第1蓄電素子が異常であると判定した(第1蓄電素子の異常を検知した)場合(ステップS13:YES)、制御部51は、処理をステップS16へ進める。全ての第1蓄電素子を正常と判定したことにより、第1蓄電素子が異常でないと判定した(第1蓄電素子の異常を検知しなかった)場合(ステップS13:NO)、制御部51は、処理をステップS17へ進める。
上述の第1推定処理と並行して、制御部51は、各第1蓄電素子に対し、第2の推定手法により現在及び将来の劣化状態を推定する第2推定処理を実行する(ステップS14)。
第2推定処理として、制御部51は、寿命予測シミュレータを用いて、各第1蓄電素子の現在及び将来の劣化状態を推定する。寿命予測シミュレータは、所定期間に亘る蓄電素子の電流、電圧及び温度を入力データとして、現在又は将来のある時点の蓄電素子の劣化状態を推定(算出)することができる。寿命予測シミュレータによる将来のある時点、すなわち寿命予測対象期間は、どの程度の将来に対して寿命を予測するかに応じて適宜設定できる。制御部51は、計測DB522に記憶する全期間の第1蓄電素子の計測データを入力データとして用いてもよい。
寿命予測シミュレータは、電流データ及び電圧データに基づき推定した蓄電素子のSOCと、温度データに基づき推定した蓄電素子の温度とを用いて、通電劣化と非通電劣化の劣化値を算出する。通電劣化値と非通電劣化値との積算値を逐次演算することにより、推定対象となる時点のSOHが算出される。
将来のSOHを予測する場合には、将来時点までの電流、電圧及び温度の予測データを寿命予測シミュレータへの入力とすることができる。予測データは、現在までに取得した第1蓄電素子の計測データの実測値に基づき、これまでと同様に使用した場合の電力又は電流(負荷)の時系列パターン及び環境温度の時系列パターンを予測し、それらの予測結果に沿うよう導出されてもよい。
本実施形態では、制御部51は、寿命予測シミュレータを用いて現在及び将来のSOHを予測するものとする。代替的に制御部51は、寿命予測シミュレータを用いて将来のSOHのみを予測してもよい。
制御部51は、第2推定処理の推定結果に基づき、第1蓄電素子の異常検知を行う(ステップS15)。ステップS15では、制御部51は、各第1蓄電素子が異常であるか否かを判定する判定処理を実行する。具体的には、制御部51は、第2推定処理により得られた第1蓄電素子の現在及び将来のSOHと、現在及び将来のSOHの基準値とを比較することにより、第1蓄電素子の現在及び将来のSOHが異常であるか否かを判定する。
制御部51は、第1蓄電素子の現在及び将来のSOHと、現在及び将来のSOHの基準値との差分をそれぞれ算出し、算出した各差分が予め設定される閾値以上であるか否かを判定する。差分が閾値以上である場合、制御部51は、第1蓄電素子を異常と判定する。差分が閾値未満である場合、制御部51は、第1蓄電素子を正常と判定する。制御部51は、現在及び将来のSOHそれぞれについて異常であるか否かを判定する。
SOHの基準値は、予め設定した値を記憶部52に記憶していてもよく、各第1蓄電素子の周辺に設置された正常な蓄電素子であって、第1蓄電素子と同一又は類似する環境又は使用履歴の蓄電素子の計測データを用いて、寿命予測シミュレータにより算出してもよい。
上記では、SOHの比較に基づき異常の有無を判定する例を説明した。代替的に、制御部51は、負荷及び温度の少なくとも1つに基づき、第1蓄電素子又は第1蓄電素子に関連する負荷条件や温度の異常の有無を判定してもよい。制御部51は、例えば第1蓄電素子の将来の負荷と、将来の負荷の基準値とを比較する。将来の負荷の基準値に対する第1蓄電素子の負荷の増加量が予め設定される閾値以上である場合、第1蓄電素子に対する負荷条件を異常と判定してもよい。制御部51は、第1蓄電素子の現在の温度と、現在の温度の基準値との比較に基づき、現在の温度の基準値と第1蓄電素子の温度との差分が閾値以上である場合、第1蓄電素子又は第1蓄電素子の周辺の温度環境を異常と判定してもよい。
いずれかの第1蓄電素子を異常と判定したことにより、第1蓄電素子が異常であると判定した場合(ステップS15:YES)、制御部51は、処理をステップS16へ進める。全ての第1蓄電素子を正常と判定したことにより、第1蓄電素子が異常でないと判定した場合(ステップS15:NO)、制御部51は、処理をステップS17へ進める。
制御部51は、第1推定処理及び第2推定処理を並列で実行してもよく、第1推定処理及び第2推定処理のいずれか一方を実行した後に他方を実行してもよい。
蓄電素子の異常を検知した場合、制御部51は、異常の旨を報知する警告情報と、異常を検知した第1蓄電素子に応じた発電システム200の運用方法を提案する提案情報とを生成する(ステップS16)。本実施形態では、後述する推定結果を示す画面に警告情報及び提案情報を含める構成とする。
制御部51は、第1蓄電素子群の劣化状態の推定結果を示す画面を生成する(ステップS17)。推定結果には、各第1蓄電素子の現在及び将来のSOHの値が含まれる。制御部51は、生成した画面を端末装置60へ送信し(ステップS18)、端末装置60の表示部64を通じて画面を表示させる。代替的に、制御部51は、外部のコンピュータ等へ生成した画面を出力してもよい。上述の処理により、第1蓄電素子群の劣化状態を推定するための第1処理が終了する。
上記では、推定結果を示す画面を用いて警告情報及び提案情報を出力する例を説明した。代替的に、制御部51は、警告情報及び/又は提案情報を、推定結果を示す画面とは別に出力してもよい。制御部51は、異常を検知しなかった場合には、推定結果を出力しない構成であってもよい。
上述のように、情報処理装置50は、蓄電素子の内部の状態を考慮した第1推定処理と、負荷及び環境を考慮した第2推定処理との2種類の推定処理を実行する。異常を検知した場合に、異常原因、すなわち蓄電素子の内部の異常であるか、負荷及び環境の異常であるかの切り分けが可能となる。異常原因を切り分けることで、異常原因に応じた適正な対応が可能となる。
図6は、抽出処理に関する処理手順の一例を示すフローチャートである。情報処理装置50の制御部51は、図5のフローチャートの処理の終了後に以下の処理を実行してもよく、又は図5のフローチャートの処理と並列で以下の処理を実行してもよい。
情報処理装置50の制御部51は、計測DB522に記憶する情報に基づき、発電システム200に含まれる複数の蓄電素子の計測データを取得する(ステップS21)。代替的に、制御部51は、サーバ装置20との通信により各蓄電素子の計測データを取得してもよい。ステップS21では、制御部51は、発電システム200に含まれる全ての蓄電素子の計測データを取得してもよく、全ての蓄電素子の中からランダムに又は所定ルールに従い選択された蓄電素子の計測データを取得してもよい。全ての蓄電素子の計測データを取得する場合は、例えば最大値又は最小値などの統計値で分布情報を代用してもよい。
制御部51は、取得した複数の蓄電素子の計測データのうちの電圧に基づき、複数の蓄電素子の電圧分布を取得し(ステップS22)、電圧分布に基づき電圧の最大値又は最小値を特定する。制御部51は、発電システム200を特定単位(例えばバンク毎)に分割し、分割した単位毎に電圧分布を取得するとよい。
制御部51は、特定した電圧の最大値又は最小値と、電圧分布から算出される電圧の平均値又は中央値との差分ΔVを算出し、算出した差分ΔVが予め設定される閾値以上であるか否かを判定する(ステップS23)。算出した差分ΔVが予め設定される閾値未満であると判定した場合(ステップS23:NO)、制御部51は、抽出対象となる第2蓄電素子が存在しないと判定して、抽出処理を終了する。
算出した差分ΔVが予め設定される閾値以上である場合(ステップS23:YES)、制御部51は、閾値以上の差分ΔVが算出された電圧値に対応する蓄電素子を、第2蓄電素子として抽出する(ステップS24)。制御部51は、抽出部として機能する。上述の抽出処理により、異常の可能性を有する蓄電素子を簡易的に抽出できる。制御部51により抽出される第2蓄電素子の数は、複数であってよい。
比較的算出が容易な計測データ分布の中でも、特に蓄電素子の状態を好適に反映する電圧に着目し、且つ平均値に対するばらつきを示す電圧差分を評価指標とすることで、異常の可能性を有する第2蓄電素子を効率的且つ精度よく特定できる。
図7は、第2処理に関する処理手順の一例を示すフローチャートである。情報処理装置50の制御部51は、図6のフローチャートの処理の終了後、以下の処理を実行する。
情報処理装置50の制御部51は、第2蓄電素子の抽出結果及び計測DB522に記憶する情報に基づき、抽出された各第2蓄電素子の計測データを取得する(ステップS31)。
制御部51は、第2処理部としての機能により、第1推定処理及び第2推定処理を含む第2処理を実行する。制御部51は、各第2蓄電素子に対し、第1の推定手法により現在の劣化状態を推定する第1推定処理を実行する(ステップS32)。
制御部51は、異常検知部としての機能により、第1推定処理の推定結果に基づき、第2蓄電素子の異常検知を行う(ステップS33)。ステップS33では、制御部51は、各第2蓄電素子が異常であるか否かを判定する判定処理を実行する。第2処理で実行する第1推定処理及び異常検知の処理内容は、処理対象が第2蓄電素子であること以外、図5に示すフローチャートのステップS12~ステップS13で説明した第1処理の第1推定処理及び異常検知処理と同様であるため、詳細な説明を省略する。
いずれかの第2蓄電素子を異常と判定したことにより、第2蓄電素子が異常であると判定した場合(ステップS33:YES)、制御部51は、処理をステップS36へ進める。全ての第2蓄電素子を正常と判定したことにより、第2蓄電素子が異常でないと判定した場合(ステップS33:NO)、制御部51は、処理を終了する。代替的に制御部51は、処理をステップS37へ進めてもよい。
上述の第1推定処理と並行して、制御部51は、各第2蓄電素子に対し、第2の推定手法により現在及び将来の劣化状態を推定する第2推定処理を実行する(ステップS34)。
制御部51は、異常検知部としての機能により、第2推定処理の推定結果に基づき、第2蓄電素子の異常検知を行う(ステップS35)。ステップS35では、制御部51は、各第2蓄電素子が異常であるか否かを判定する判定処理を実行する。第2処理で実行する第2推定処理及び異常検知の処理内容は、処理対象が第2蓄電素子であること以外、図5に示すフローチャートのステップS14~ステップS15で説明した第1処理の第2推定処理及び異常検知処理と同様であるため、詳細な説明を省略する。
いずれかの第2蓄電素子を異常と判定したことにより、第2蓄電素子が異常であると判定した場合(ステップS35:YES)、制御部51は、処理をステップS36へ進める。全ての第2蓄電素子を正常と判定したことにより、第2蓄電素子が異常でないと判定した場合(ステップS35:NO)、制御部51は、処理を終了する。代替的に制御部51は、処理をステップS37へ進めてもよい。
蓄電素子の異常を検知した場合、制御部51は、例えば後述する画面を用いて出力すべく、異常の旨を報知する警告情報と、異常を検知した第1蓄電素子に応じた発電システム200の運用方法を提案する提案情報とを生成する(ステップS36)。
制御部51は、第2蓄電素子の劣化状態の推定結果を示す画面を生成する(ステップS37)。推定結果には、第2蓄電素子の現在及び将来のSOHの値が含まれる。制御部51は、生成した画面を端末装置60へ送信し(ステップS38)、端末装置60の表示部64を通じて画面を表示させる。上述の処理により、第2蓄電素子の劣化状態を推定するための第2処理が終了する。
制御部51は、第2処理の実行に際し、オペレータから第2処理の実行指示を受け付けてもよい。オペレータは、例えば抽出された第2蓄電素子の中から所望の第2蓄電素子のみを選択して、第2処理の実行を指示する。制御部51は、受け付けた実行指示に応じて、選択された第2蓄電素子の第2処理を実行する。
制御部51は、第2処理に係る第1推定処理及び/又は第2推定処理の実行に際し、処理対象とする計測データの期間を異ならせる構成であってもよい。例えば、制御部51は、全期間の第1蓄電素子の計測データを寿命予測シミュレータへの入力として、第1処理に係る第2推定処理を実行するものとする。上記第1処理に対して、制御部51は、全期間のうちの特定期間を除いた期間の第2蓄電素子の計測データを寿命予測シミュレータへの入力として、第2処理に係る第2推定処理を実行することができる。特定期間とは、例えば運用初期の無通電期間、特異的な使用履歴を示す期間等を含んでもよい。特定期間は、例えば上述した実行指示の受け付けに際し、オペレータによる指定を受け付けることにより取得してもよい。
図8は、劣化状態の推定結果を示す画面の一例を示す模式図である。以下では、図8に示す画面640が第1処理の推定結果を示すものとして説明するが、第2処理の推定結果の出力例も同様である。
画面640には、劣化状態の推定結果を示す結果表示部641、劣化状態の詳細を表示する詳細表示部642、及び提案情報を表示するアドバイス表示部643が含まれる。
結果表示部641には、推定結果の表示対象である第1蓄電素子の情報に対応付けて、表示対象である第1蓄電素子の劣化状態の推定結果が表示される。推定結果には、第1推定処理による現在のSOHと、第2推定処理による現在及び将来のSOHとが含まれる。例えば、情報処理装置50は、各第1蓄電素子の識別情報に応じて、発電システム200内における第1蓄電素子の位置を認識可能に示すイラストを生成することにより、表示対象である第1蓄電素子を識別可能に表示する。
情報処理装置50は、推定結果として、第1推定処理及び第2推定処理により推定したSOHとともに、各SOH値に対する基準値(基準劣化情報)を対応付けて結果表示部641に表示させる。図8では、表示対象である第1蓄電素子の劣化状態とともに、表示対象である第1蓄電素子と同一のバンクに含まれる負荷又は温度の平均値に対応する平均蓄電素子に関する劣化状態を並べて表示している。情報処理装置50は、全ての第1蓄電素子の推定結果を一覧で表示させてもよい。
表示対象である第1蓄電素子に異常がある場合、画面640にはさらに、警告情報が表示される。情報処理装置50は、警告情報として、SOHが異常であることを示すテキストを画面640に表示させてもよい。情報処理装置50は、異常を検知したSOHの値に色付け、枠付け、点滅等の表示処理を施すことにより、異常を検知したSOHを認識可能な態様で表示してもよい。図8では、結果表示部641の将来のSOHにハッチングを施すことにより、将来のSOHの値の異常を示す警告情報を表わしている。
詳細表示部642は、異常を検知した第1蓄電素子の各種処理結果の詳細を、例えばグラフを用いて表示する。情報処理装置50は、第1蓄電素子の異常を検知した場合、第1蓄電素子の異常内容に応じたグラフを生成し、詳細表示部642に表示させる。図8に示すように、第2推定処理による将来のSOHが異常である場合、情報処理装置50は、第1蓄電素子の寿命予測結果を示すグラフを生成する。情報処理装置50は、比較容易のため、生成した寿命予測結果を示すグラフ上に、当初の寿命予測結果又はSOHの基準値のグラフを重畳表示させてもよい。
代替的に、第1推定処理による現在のSOHが異常である場合、情報処理装置50は、第1蓄電素子の充放電特性を示すグラフを生成してもよい。情報処理装置50は、比較容易のため、充放電特性を示すグラフ上に、平均蓄電素子の充放電特性又は基準充放電特性のグラフを重畳表示させてもよい。画面640が第2処理による推定結果を示す画面である場合、情報処理装置50は、抽出処理の結果の詳細として、電圧の差分ΔVの計時変化を示すグラフを生成してもよい。
アドバイス表示部643は、第1蓄電素子の劣化状態に応じた運用アドバイスを示す提案情報を表示する。情報処理装置50は、提案情報の生成に際し、例えば、異常内容と運用アドバイスとを対応付けた不図示のアドバイステーブルを予め記憶部52に記憶しておく。蓄電素子の異常を検知した場合、制御部51は、上記アドバイステーブルを参照して、異常内容又は異常原因に応じた提案情報を読み出し、アドバイス表示部643に表示させる。
第1推定処理により異常を検知した場合、内部の状態に起因する異常であることから、運用アドバイスとして蓄電素子の交換を提案する。第2推定処理により異常を検知した場合、負荷又は温度に起因する異常であることから、運用アドバイスとして蓄電素子の負荷又は環境(使用される温度帯)の見直しを提案する。アドバイステーブルは、第1蓄電素子の劣化状態と基準劣化状態との乖離を考慮したアドバイスを記憶していてもよい。例えば基準劣化状態よりも第1蓄電素子の劣化状態の負荷が所定値以上高い場合、負荷を下げるよう提案するアドバイスが生成されてもよい。
第2推定処理により異常を検知した場合において、第1推定処理による現在のSOHと、第2推定処理による現在のSOHとの乖離が予め設定される閾値異常であるときには、運用アドバイスとして蓄電素子の交換を提案してもよい。第1推定処理による現在のSOHと、第2推定処理による現在のSOHとの乖離が所定値異常である場合、運用アドバイスとして寿命予測シミュレータのアルゴリズムの見直しを提案してもよい。アルゴリズムの見直しは、運用アドバイスとは異なるアラート情報等の出力態様によりオペレータへ報知されてもよい。
本実施形態によれば、大規模蓄電システムから得られる膨大な計測データの処理負荷の増大を抑制しつつ、将来情報を含めた劣化状態を精度よく監視することができる。
蓄電素子の負荷及び温度を考慮して選択した第1蓄電素子群に対し効率的に現在及び将来の劣化状態を推定する第1処理を実行することにより、システム全体における網羅的な異常原因の切り分けを含めた異常検知が可能となる。また、電圧を考慮して抽出した第2蓄電素子に対し追加的に第2処理を実行することにより、異常の検知漏れを低減できる。簡易的な抽出処理により抽出された第2蓄電素子に対し第2処理による詳細な異常検知を実行することで、処理コストを低減しつつ、異常検知の精度を向上できる。
(第2実施形態)
第2実施形態では、電圧分布とは異なる抽出条件により第2蓄電素子を抽出する構成を説明する。以下では主に第1実施形態との相違点を説明し、第1実施形態と共通する構成については同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
第2実施形態の情報処理装置50は、第1処理の推定結果に基づき第2蓄電素子を抽出する。情報処理装置50の制御部51は、第1推定処理による現在のSOHに対する異常検知結果及び第2推定処理による現在及び将来のSOHに対する異常検知結果を受け付ける。制御部51は、受け付けた異常検知結果に基づき、異常であると判定された第1蓄電素子を、第2蓄電素子として抽出する。
代替的に、制御部51は、例えば複数の蓄電素子の計測データに対する統計処理、機械学習手法、又は経験則に基づく数式等により、第2処理対象とする第2蓄電素子を抽出してもよい。制御部51は、上述した複数の抽出手法を組み合わせてもよい。
本実施形態によれば、より多様な観点から第2処理の対象となる第2蓄電素子を抽出できる。
(第3実施形態)
第3実施形態では、警告情報の出力要否を判定する構成を説明する。以下では主に第1実施形態との相違点を説明し、第1実施形態と共通する構成については同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
図9は、第3実施形態の情報処理装置50が実行する処理手順の一例を示すフローチャートである。
情報処理装置50の制御部51は、図7に示すフローチャートのステップS31~S33と同じ手順で処理を実行し、第2蓄電素子の異常検知を行う。第1推定処理による現在のSOHが異常であると判定した場合(ステップS33:YES)、制御部51は、警告情報を出力するか否かを判定する(ステップS41)。具体的には、制御部51は、時系列での推定結果に基づき、第2蓄電素子の現在のSOHと、基準劣化状態である基準SOHとの差分の時間変化を取得する。制御部51は、取得した第2蓄電素子の現在のSOHと基準劣化状態との差分の時間変化、すなわち基準劣化状態に対する前記第2蓄電素子の劣化状態のずれの時間変化が許容条件を満たすか否かを判定する。
例えば、差分の経時的変化が減少又は維持傾向にある場合、又は所定期間の差分の変化量が予め設定される許容閾値未満である場合、制御部51は、警告情報を出力しないと判定する。差分の経時的変化が増加傾向にある場合、又は所定期間の差分の変化量が予め設定される許容閾値以上である場合、制御部51は、警告情報を出力すると判定する。
警告情報を出力しないと判定した場合(ステップS41:NO)、制御部51は、処理を終了する。警告情報を出力すると判定した場合(ステップS41:YES)、制御部51は、図7に示すフローチャートのステップS36へ処理を進め、警告情報の生成及び出力を行う。
上記では第2蓄電素子の劣化状態の異常の時間変化に基づき、警告情報の出力要否を判定した。代替的に、情報処理装置50は、第1蓄電素子の劣化状態の異常の時間変化に基づき、警告情報の出力要否を判定してもよい。
本実施形態によれば、基準劣化状態に対する蓄電素子の劣化状態の乖離の時間変化に応じて、警告情報の出力要否を設定できるため、優先度の高い情報のみを効果的に報知できる。
(第4実施形態)
第4実施形態では、将来の劣化状態に加えて、将来の劣化状態が所定基準から逸脱する時期を提示する構成を説明する。以下では主に第1実施形態との相違点を説明し、第1実施形態と共通する構成については同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
図10は、第4実施形態の情報処理装置50が実行する処理手順の一例を示すフローチャートである。
情報処理装置50の制御部51は、図7に示すフローチャートのステップS31~S35と同じ手順で処理を実行し、第2蓄電素子の異常検知を行う。第1推定処理による将来の劣化状態が異常であると判定した場合(ステップS35:YES)、制御部51は、第2蓄電素子の将来の劣化状態が所定基準から逸脱する時期を特定する(ステップS51)。制御部51は、第2推定処理により得られた将来の劣化状態の推定結果に基づき、将来の劣化状態が予め設定される所定基準から逸脱する時期を特定する。例えば、制御部51は、図8に示した劣化状態を示す寿命予測グラフに基づき、寿命予測グラフのSOHの値が予め設定されるSOH下限値に等しくなる時期を算出する。
以降、制御部51は、図7に示すフローチャートと同様の処理を実行する。ステップS37では、制御部51は、特定した所定基準から逸脱する時期(寿命予測結果)を含む推定結果を示す画面を生成する。制御部51は、例えば図8に示した劣化状態を示す寿命予測グラフの近傍に、特定した寿命予測結果を表示させてもよい。
上記では、第2蓄電素子の将来の劣化状態が所定基準から逸脱する時期を特定した。代替的に、情報処理装置50は、第1蓄電素子の将来の劣化状態が所定基準から逸脱する時期を特定してもよい。
本実施形態によれば、現在の負荷及び温度を継続した場合の蓄電素子の寿命を容易に把握することができるため、寿命予測結果に応じた対応策を講じることができる。
上述した実施の形態では、上記フローチャートにおける各処理を情報処理装置50が実行する例を説明した。代替的に、上述の処理の一部又は全部は、例えば端末装置60、ドメイン管理装置30、サーバ装置20等、他の処理主体により実行されてもよい。
今回開示した実施の形態は、全ての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。各実施例にて記載されている技術的特徴は互いに組み合わせることができ、本発明の範囲は、特許請求の範囲内での全ての変更及び特許請求の範囲と均等の範囲が含まれることが意図される。
各実施形態に示すシーケンスは限定されるものではなく、矛盾の無い範囲で、各処理手順はその順序を変更して実行されてもよく、また並行して複数の処理が実行されてもよい。各処理の処理主体は限定されるものではなく、矛盾の無い範囲で、各装置の処理を他の装置が実行してもよい。
各実施形態に記載した事項は相互に組み合わせることが可能である。また、特許請求の範囲に記載した独立請求項及び従属請求項は、引用形式に関わらず、相互に組み合わせることが可能である。さらに、特許請求の範囲には他の2以上のクレームを引用するクレームを記載する形式(マルチクレーム形式)を用いているが、これに限るものではない。マルチクレームを少なくとも一つ引用するマルチクレーム(マルチマルチクレーム)を記載する形式を用いて記載してもよい。
100 遠隔監視システム(情報処理システム)
200 発電システム
10 通信デバイス
11 制御部
12 記憶部
13 第1通信部
14 第2通信部
20 サーバ装置
30 ドメイン管理装置
40 蓄電ユニット
41 バンク
42 蓄電モジュール
43 計測基板
44 電池管理装置
50 情報処理装置
51 制御部
52 記憶部
53 通信部
521 プログラム
522 計測DB
5A 記録媒体
60 端末装置
61 制御部
62 記憶部
63 通信部
64 表示部
65 操作部

Claims (11)

  1. 複数の蓄電素子の計測データについて、前記複数の蓄電素子から選択された第1蓄電素子群の計測データに基づき、前記第1蓄電素子群の劣化状態を推定するための第1処理と、前記複数の蓄電素子のうちの第2処理の対象となる第2蓄電素子の抽出とが実行された後、抽出された前記第2蓄電素子の計測データに基づき、前記第2蓄電素子の現在の劣化状態を推定するための第2処理を実行し、
    推定した現在の劣化状態に基づき前記第2蓄電素子の異常を検知する
    情報処理方法。
  2. 前記第2蓄電素子が異常である場合、警告情報を出力する
    請求項1に記載の情報処理方法。
  3. 前記第2蓄電素子の計測データに基づき前記第2蓄電素子の充放電特性を導出し、
    導出した前記充放電特性に基づき前記現在の劣化状態を推定する
    請求項1又は請求項2に記載の情報処理方法。
  4. 前記充放電特性に基づき推定された前記現在の劣化状態と、基準充放電特性に対応する基準劣化状態との比較に基づき、前記第2蓄電素子の異常を検知する
    請求項3に記載の情報処理方法。
  5. 前記第2蓄電素子が異常であると判定した場合において、基準劣化状態に対する前記現在の劣化状態のずれの時間変化が許容条件を満たさないときには警告情報を出力し、前記ずれの時間変化が許容条件を満たすときには警告情報を出力しない
    請求項1又は請求項2に記載の情報処理方法。
  6. 前記第2蓄電素子が異常である場合、前記第2蓄電素子の交換を提案する提案情報を生成する
    請求項1又は請求項2に記載の情報処理方法。
  7. 前記第2蓄電素子は、前記複数の蓄電素子における計測データの分布又は前記第1蓄電素子群の劣化状態の推定結果に基づき抽出される
    請求項1又は請求項2に記載の情報処理方法。
  8. 前記第1処理は第1期間における前記計測データに基づき実行されており、
    前記第1期間のうちの特定期間を除いた第2期間における前記計測データに基づき前記第2処理を実行する
    請求項1又は請求項2に記載の情報処理方法。
  9. 前記複数の蓄電素子の数は100万以上である
    請求項1又は請求項2に記載の情報処理方法。
  10. 複数の蓄電素子の計測データについて、前記複数の蓄電素子から選択された第1蓄電素子群の計測データに基づき、前記第1蓄電素子群の劣化状態を推定するための第1処理と、前記複数の蓄電素子のうちの第2処理の対象となる第2蓄電素子の抽出とが実行された後、抽出された前記第2蓄電素子の計測データに基づき、前記第2蓄電素子の現在の劣化状態を推定するための第2処理を実行する第2処理部と、
    推定した現在の劣化状態に基づき前記第2蓄電素子の異常を検知する異常検知部と
    を備える情報処理システム。
  11. 複数の蓄電素子の計測データについて、前記複数の蓄電素子から選択された第1蓄電素子群の計測データに基づき、前記第1蓄電素子群の劣化状態を推定するための第1処理と、前記複数の蓄電素子のうちの第2処理の対象となる第2蓄電素子の抽出とが実行された後、抽出された前記第2蓄電素子の計測データに基づき、前記第2蓄電素子の現在の劣化状態を推定するための第2処理を実行し、
    推定した現在の劣化状態に基づき前記第2蓄電素子の異常を検知する
    処理をコンピュータに実行させるためのプログラム。
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