JP2024057843A - 空気調和機、制御方法、プログラム、および記憶媒体 - Google Patents

空気調和機、制御方法、プログラム、および記憶媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】換気運転を原因とする結露現象を抑える、空気調和機、制御方法、プログラム、および記憶媒体を提供する。【解決手段】空気調和機は、換気装置と、制御部とを含む。換気装置は、空気調和機の空調制御の対象とする制御空間に室外空気を供給するように構成されている。制御部は、冷房運転と換気装置による換気運転ともに実行可能な冷房換気モードにおいて、冷房換気モードの冷房制御に関する設定温度と、制御空間の室内温度とを取得し、室内温度から設定温度を引いた温度差が第1温度閾値よりも低いと判定した場合、空気調和機の膨張弁を絞る除湿運転を実行し、換気装置によって給気換気を実行するように構成されている。【選択図】図5

Description

本開示は、空気調和機、制御方法、プログラム、および記憶媒体に関する。
従来では、特許文献1に記載するように、空気調和対象の室内に配置される室内機と、室外に配置される室外機とから構成される空気調和機が知られている。この空気調和機は、室外機から室内機に室外空気を供給できるように構成されている。
特開2001-91000号公報
従来の空気調和機について、室外空気を室内機に供給することができる。しかしながら、室外空気を室内機に供給するときに、室内機におけるファンに結露が生じるという課題がある。
本開示の目的は、換気運転を原因とする、室内機におけるファンの結露現象を抑える空気調和機、制御方法、およびプログラムを提供することにある。
前述した課題を解決するために、本開示は、空気調和機、制御方法、およびプログラムを提供するものである。
本開示に係る一態様の空気調和機は、換気装置と、制御部とを含む。換気装置は、空気調和機の空調制御の対象とする制御空間に室外空気を供給するように構成されている。制御部は、冷房運転と換気装置による換気運転ともに実行可能な冷房換気モードにおいて、冷房換気モードの冷房制御に関する設定温度と、制御空間の室内温度とを取得し、室内温度から設定温度を引いた温度差が第1温度閾値よりも低いと判定した場合、空気調和機の膨張弁を絞る除湿運転を実行し、換気装置によって給気換気を実行するように構成されている。
本開示に係る一態様の制御方法は、換気装置を有する空気調和機のための制御方法である。換気装置は、空気調和機の空調制御の対象とする制御空間に室外空気を供給する給気換気を行うように構成されている。制御方法は、冷房運転と換気装置による換気運転ともに実行可能な冷房換気モードにおいて、冷房換気モードの冷房制御に関する設定温度と、制御空間の室内温度とを取得するステップと、室内温度から設定温度を引いた温度差が第1温度閾値よりも低いか否かを判定するステップと、温度差が第1温度閾値よりも低いと判定した場合、空気調和機の膨張弁を絞る除湿運転を実行し、換気装置によって給気換気を実行するステップとを含む。
本開示に係る他の態様のプログラムは、制御方法を空気調和機に実行させる。
また、本開示に係る他の態様の記憶媒体は、コンピュータプログラムが記憶されている非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体である。当該コンピュータプログラムがプロセッサによって実行されるときに、制御方法が実現される。
本開示においては、空気調和機、制御方法、プログラム、および記憶媒体によれば、室内機におけるファンの結露現象を抑えることができる。
実施の形態1における空気調和機の概略構成の一例を示すブロック図 実施の形態1における空気調和機の概略図 実施の形態1における換気装置の概略図 実施の形態1における換気運転中の換気装置の概略図 実施の形態1における制御方法の一例のフローチャート 実施の形態1における除湿運転時の冷却領域の一例の概略図 実施の形態2における冷却領域およびノズルの一例の概略図 実施の形態2における冷却領域およびノズルの一例の概略図 実施の形態2における冷却領域およびノズルの一例の概略図 実施の形態2における冷却領域およびノズルの一例の概略図 実施の形態3における制御方法の一例のフローチャート 実施の形態4における制御方法の一例のフローチャート 実施の形態4におけるタイミング図の一例 実施の形態5における制御方法の一例のフローチャート 実施の形態5におけるタイミング図の一例 実施の形態6における制御方法の一例のフローチャート
先ず始めに、空気調和機、制御方法、プログラム、記憶媒体の各種態様について説明する。
本開示に係る第1の態様の空気調和機は、換気装置と制御部とを含む。換気装置は、空気調和機の空調制御の対象とする制御空間に室外空気を供給するように構成されている。制御部は、冷房運転と換気装置による換気運転ともに実行可能な冷房換気モードにおいて、冷房換気モードの冷房制御に関する設定温度と、制御空間の室内温度とを取得し、室内温度から設定温度を引いた温度差が第1温度閾値よりも低いと判定した場合、空気調和機の膨張弁を絞る除湿運転を実行し、換気装置によって給気換気を実行するように構成されている。
本開示に係る第2の態様の空気調和機において、第1の態様において、制御部は、換気運転において、所定の換気回数を維持するようにさらに構成され得る。
本開示に係る第3の態様の空気調和機は、第1の態様または第2の態様において、制御空間内に位置する熱交換器をさらに含んでもよい。換気装置は、室外空気を熱交換器の一部へ吹き出すノズルを含んでもよい。
本開示に係る第4の態様の空気調和機において、第3の態様において、熱交換器は膨張弁の開度に応じて規定された冷却領域を含み、当該冷却領域は熱交換器の少なくとも一部の領域であってもよい。ノズルは冷却領域に面する開口を有してもよい。除湿運転において、ノズルの開口は室外空気を熱交換器の冷却領域へ吹き出してもよい。
本開示に係る第5の態様の空気調和機において、第4の態様において、除湿運転では、冷却領域は熱交換器の一部の領域であり、冷却領域内を流れる冷媒が液冷媒の状態となってもよい。
本開示に係る第6の態様の空気調和機において、第4の態様において、冷房運転では、冷却領域は熱交換器の領域全体であってもよい。
本開示に係る第7の態様の空気調和機は、第1の態様から第6の態様のいずれか1つにおいて、圧縮機をさらに含んでもよい。制御部は、温度差が第2温度閾値以上であると判定した場合、圧縮機の回転数が第1回転数閾値以上である冷房運転を実行するようにさらに構成され得る。第2温度閾値が第1温度閾値よりも高い。
本開示に係る第8の態様の空気調和機において、第7の態様において、制御部は、温度差が、第2温度閾値よりも低く、かつ第1温度閾値以上であると判定した場合、圧縮機の回転数が第1回転数閾値より低い冷房運転を実行するようにさらに構成され得る。
本開示に係る第9の態様の空気調和機において、第1の態様から第8の態様のいずれか1つにおいて、制御部は、除湿運転を実行した後、実行後の室内温度から設定温度を引いた温度差が第3温度閾値以上であると判定した場合、除湿運転から冷房運転に切り替えるようにさらに構成され得る。第3温度閾値が第1温度閾値よりも高い。
本開示に係る第10の態様の空気調和機は、第1の態様から第9の態様のいずれか1つにおいて、圧縮機をさらに含んでもよい。制御部は、除湿運転を実行した後、実行後の室内温度から設定温度を引いた温度差が第4温度閾値よりも低いと判定した場合、圧縮機を所定時間にわたって停止させるようにさらに構成され得る。
本開示に係る第11の態様の制御方法は、換気装置を有する空気調和機のための制御方法である。換気装置は、空気調和機の空調制御の対象とする制御空間に室外空気を供給する給気換気を行うように構成されている。制御方法は、冷房運転と換気装置による換気運転ともに実行可能な冷房換気モードにおいて、冷房換気モードの冷房制御に関する設定温度と、制御空間の室内温度とを取得するステップと、室内温度から設定温度を引いた温度差が第1温度閾値よりも低いか否かを判定するステップと、温度差が第1温度閾値よりも低いと判定した場合、空気調和機の膨張弁を絞る除湿運転を実行し、換気装置によって給気換気を実行するステップとを含む。
本開示に係る第12の態様の制御方法は、第11の態様において、換気運転において、所定の換気回数が維持され得る。
本開示に係る第13の態様の制御方法は、第11の態様において、温度差が第2温度閾値以上であるか否かを判定するステップと、温度差が第2温度閾値以上であると判定した場合、空気調和機の圧縮機の回転数が第1回転数閾値以上である冷房運転を実行するステップと、をさらに含んでもよい。第2温度閾値が第1温度閾値よりも高い。
本開示に係る第14の態様の制御方法は、第13の態様において、温度差が、第2温度閾値よりも低く、かつ第1温度閾値以上であるか否かを判定するステップと、温度差が、第2温度閾値よりも低く、かつ第1温度閾値以上であると判定した場合、圧縮機の回転数が第1回転数閾値より低い冷房運転を実行するステップと、をさらに含んでもよい。
本開示に係る第15の態様の制御方法は、第11の態様から第14の態様のいずれか1つにおいて、除湿運転を実行した後、実行後の室内温度から設定温度を引いた温度差が第3温度閾値以上であるか否かを判定するステップと、実行後の室内温度から設定温度を引いた温度差が第3温度閾値以上であると判定した場合、除湿運転から冷房運転に切り替えるステップと、をさらに含んでもよい。第3温度閾値が第1温度閾値よりも高い。
本開示に係る第16の態様の制御方法は、第11の態様から第15の態様のいずれか1つにおいて、除湿運転を実行した後、実行後の室内温度から設定温度を引いた温度差が第4温度閾値よりも低いか否かを判定するステップと、実行後の室内温度から設定温度を引いた温度差が第4温度閾値よりも低いと判定した場合、空気調和機の圧縮機を所定時間にわたって停止させるステップと、をさらに含んでもよい。
本開示に係る第17の態様のプログラムは、制御方法を空気調和機に実行させる。
本開示に係る第18の態様の記憶媒体は、コンピュータプログラムが記憶されている非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体である。当該コンピュータプログラムがプロセッサによって実行されるときに、制御方法が実現される。
《技術的概念》
本開示に係る空気調和機、制御方法、プログラム、および記憶媒体の具体的な実施の形態を説明する前に、まず、一例を用いて、本開示に記載の技術的概念を説明する。この例において、空気調和機は換気装置を有し、換気装置は、室外空気を、空気調和機の空調制御の対象とする制御空間に供給可能である。換気装置によって室内機に供給される室外空気は、室内機のファンによって制御空間に吹き出される。空気調和機は、ユーザの指令にしたがって冷房制御と換気制御ともに行う冷房換気モードを実行することができる。
従来、空気調和機は室外空気を制御空間に供給可能である。しかしながら、室外空気を室内機に供給するときに、室外空気が室内機において冷たいファン(クロスフローファン)に当たると、ファンには結露現象が起きる。結露による水滴は、室内機から漏れ出てきたり、ファンの送風とともに室内へ飛んできたり(水飛び)することがある。
本開示の制御方法の主な概念は、室内温度が所定程度より低くなる場合、空気調和機の膨張弁を絞る除湿運転を実行し、換気装置によって給気換気を実行する。例えば、室内に位置する熱交換器(例えば、室内機内の熱交換器、以下、「室内熱交換器」と略称する場合がある)が冷房制御によって冷却された場合、冷房運転を除湿運転に切り替えてから給気換気を実行する。空気調和機は、制御空間に供給する室外空気を冷やす能力を制限することによって、ファンでの結露を抑える。空気調和機の制御部は、室内温度と冷房制御のための設定温度との温度差に基づいて、除湿運転と冷房運転とを切り替えることができる。
換気するときの室内熱交換器の温度の低下を抑制することができるため、換気運転を原因とする、室内機のファンの結露現象を抑え、結露による水滴の漏出や水飛びも抑えることができる。また、冷房制御に関連する設定温度および室内温度を考慮して除湿運転の実行要否を判定するため、室内温度を設定温度付近で維持しつつ、結露防止ができる。
また、本開示の制御方法は、ファンの結露の可能性がある運転モード(冷房換気モード)においても、結露を防止しながら給気換気を行うことができる。そのため、当該モードの運転にわたって一定の換気回数を確保することができ、制御空間に十分な換気量を提供することができる。
以下で説明する実施の形態のそれぞれは、本開示の一例を示すものである。以下の実施の形態のそれぞれにおいて示される数値、形状、構成、ステップ、およびステップの順序などは、一例を示すものであり、本開示を限定するものではない。以下の実施の形態1における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
以下に述べる実施の形態のそれぞれにおいて、特定の要素に関しては変形例を示す場合があり、その他の要素に関しては任意の構成を適宜組み合わせることを含むものであり、組み合わされた構成においてはそれぞれの効果を奏するものである。実施の形態において、それぞれの変形例の構成をそれぞれ組み合わせることにより、それぞれの変形例における効果を奏するものとなる。
以下の詳細な説明において、「第1」、「第2」などの用語は、説明のためだけに用いられるものであり、相対的な重要性または技術的特徴の順位を明示または暗示するものとして理解されるべきではない。「第1」と「第2」と限定されている特徴は、1つまたはさらに多くの当該特徴を含むことを明示または暗示するものである。
《実施の形態1》
以下、本開示に係る空気調和機、制御方法、プログラム、および記憶媒体の実施の形態1について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。空気調和機は、特定の内部空間を空調制御の対象(以下、制御空間という)とし、制御空間内の空気を調和する。
図1は、実施の形態1における空気調和機10の概略構成の一例を示すブロック図である。図1は、制御方法およびそのプログラムを空気調和機に実行させる観点、および空気調和機と外部の他の装置との関係性の観点から作成された概略図である。空気調和機10は、制御方法を実行し、換気による結露を抑えることができる。
図1の実施例において、空気調和機10は、記憶部11と、制御部12と、通信部13と、室内温度センサ14とを含む。空気調和機10はさらに、機能を発揮するために様々なセンサ、例えば、室外温度センサをさらに含んでもよい。空気調和機10は、視覚的な情報をユーザに表示するためのディスプレイを含んでもよい。また、図1の実施例において、空気調和機10は室内機20と室外機30とを含む。記憶部11と、制御部12と、通信部13と、室内温度センサ14とは、室内機20に設けられ得る。空気調和機10は換気装置50をさらに含み、換気装置50は、少なくとも、室外空気を室内に供給する給気換気ができる。
本開示における「換気」とは、機械換気を指し、特には、室外空気を室内(すなわち、制御空間)に供給することによって、室内空気と外気を交換することを指す。本開示の空気調和機10は、単独で換気装置50を用いた給気換気を行ってもよく、室内空気を室外に排気できる他の換気装置と協働して給気換気と排気換気をともに行ってもよい。また、室内空気を室外に排出する排気ファンを換気装置50が有する場合、空気調和機10は、排気換気を行ってもよく、単独で給気換気と排気換気とを一緒に行ってもよい。ただし、本開示では、主には換気装置50が給気換気を行うときに室内機20のファン24で起こり得る結露現象を抑えることを課題としている。
空気調和機10は通信部13を介して端末装置70および/またはサーバ80と接続可能である。例えば、空気調和機10は赤外線を介して空気調和機10のリモートコントローラである端末装置70と接続してもよい。空気調和機10はイターネットを介して空気調和機10のユーザのスマートフォンである端末装置70と接続してもよい。また、空気調和機10は、インターネットを介して空気調和機10を関するサーバ80や、換気制御に必要な情報の一部が取得可能な外部情報源90と接続してもよい。
以下、各構成要素の概略を説明する。
<空気調和機10>
空気調和機10は、例えば、家庭やオフィスにおける部屋の内部空間を空調制御の対象である制御空間とする。当該制御空間の壁面または天井に設けられた室内機20と、屋外、制御空間以外の中央空調室等に設けられた室外機30とを有する。空気調和機10は、例えば、冷房機能、暖房機能、除湿機能、および/または空気洗浄機能を有する。空気調和機10は、室外空気を制御空間に供給可能な換気装置50を含む。換気装置50は、換気機能以外、除湿機能および/または加湿機能を有してもよい。これらの機能・運転モードが自由に組み合わせられ得る(例えば、冷房除湿機能、暖房加湿機能、冷房換気モードなど)。
空気調和機10は、冷房モードにおいて、冷房運転のほか、弱冷房運転(コンプレッサー式除湿または冷凍サイクル除湿とも呼ばれている)、および膨張弁を絞る除湿運転が実行可能である。本開示の制御方法は、主には膨張弁を絞る除湿運転を利用するが、コンプレッサー式除湿を利用することも可能である。
<記憶部11>
記憶部11は、種々の情報や制御プログラムを記録する記録媒体であり、制御部12の作業領域として機能するメモリであってもよい。記憶部11は、例えば、フラッシュメモリ、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、その他の記憶デバイス又はそれらを適宜組み合わせて実現される。
記憶部11は、換気制御のための基準や閾値、上限値を記憶してもよく、例えば、除湿運転を実行するか否かを判定するための閾値などの、様々な閾値を記憶してもよい。記憶部11は、室内温度センサ14などの、様々なセンサから取得した情報を記憶してもよい。端末装置70、サーバ80、または外部情報源90から取得した情報も記憶部11に記憶させてもよい。これらの情報は、制御方法が行われるときに制御部12に読み出され得る。
記憶部11は、制御方法を空気調和機10に実行させるためのコンピュータプログラム(本開示ではプログラムと略称する場合がある)を記憶してもよい。また、記憶部11は、コンピュータプログラムが記憶されている非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を含んでもよい。
<制御部12>
制御部12は、空気調和機10の少なくとも一部の機能の制御を司るコントローラである。制御部12は、プログラムを実行することにより所定の機能を実現するCPU、MPU、MCU、FPGA、DSP、ASICのような汎用プロセッサを含む。制御部12は、記憶部11に格納された制御プログラムを呼び出して実行することにより、空気調和機10における各種の制御を実現することができる。また、制御部12は記憶部11と協働して、記憶部11に記憶されたデータを読み取り/書き込みを行うことができる。制御部12は、ハードウェアとソフトウェアの協働により所定の機能を実現するものに限定されず、所定の機能を実現する専用に設計されたハードウェア回路でもよい。
制御部12は、通信部13を介して、ユーザによる様々な指令および設定値(例えば、空気調和機10の冷房換気モードの起動指令、冷房制御に関連する温度設定指令)を端末装置70から受信することができる。制御部12は、これらの設定値および様々なセンサから受信した検出値(例えば、室内湿度、室外湿度)などに基づいて、空気調和機10の冷房機能、暖房機能、換気機能などを発揮するように、空気調和機10の各部品を制御する。また、制御部12は、後述する制御方法に基づいて、空気調和機10の換気制御を行う。
<通信部13>
通信部13は、サーバ80やユーザの端末装置70等と通信することもでき、例えば、インターネットパケットを送受信することもできる。上述したように、制御部12は、通信部13を介してサーバ80および/または端末装置70と協働してもよい。通信部13は、空気調和機10と、端末装置70、サーバ80、または外部情報源90との間において、Wi-Fi(登録商標)、IEEE802.2、IEEE802.3、3G、LTE、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等、赤外線、ブルートゥース(登録商標)等の規格にしたがい通信を行い、データの送受信を行ってもよい。
<室内温度センサ14等のセンサ>
室内温度センサ14は、制御空間から室内機20に吸い込む室内空気の温度を検出する。1つの実施例において、室内温度センサ14は、室内機20において室内空気を吸い込む吸い込み口に設けられている。
室内温度センサ14のほか、空気調和機10は、その機能を発揮するために空気調和機10の外部から様々な情報を取得するためのセンサを備えてもよい。例えば、空気調和機10は、制御空間の外気温度を検出する外気温度センサを含んでもよい。
室内温度センサ14を含んだこれらのセンサによって、換気運転を実施するための情報を取得することができる。センサ14にて検出された情報は、記憶部11に入力されて記憶され、後に制御部12が利用したり、端末装置70またはサーバ80に送信されたりする。
以下説明する例示において、室内温度センサ14は室内機20に搭載されているが、室内温度センサ14は、例えば、他の家電、またはスマートホーム内外の任意箇所に搭載されてもよく、独立したセンサ装置であってもよい。空気調和機10は、制御方法を実行する際に、室内温度センサ14の搭載箇所に関わらず、室内温度を室内温度センサ14から取得することができる。
<換気装置50>
換気装置50は、室外空気を室内に供給するように構成された装置であり、本実施例において室外機30とともに室外に取り付けられる。換気装置50は、除湿された室外空気、または水分を含ませた室外空気を制御空間に供給することによって、制御空間の室内空気を除湿する、または加湿することができる。換気装置50の具体的な構造および動作については、後に図2を参照しながら説明する。
<端末装置70>
端末装置70は、空気調和機10に関連する装置である。端末装置70は、例えば、空気調和機10のコントローラであってもよく、複数種類の家電製品を管理および制御できるコントローラであってもよい。また、端末装置70は、空気調和機10との間でデータ通信を行うことができる情報端末、例えば、専用の関連アプリケーション72が組み込まれたスマートフォン、携帯電話、モバイルフォン、タブレット、ウェアラブル装置、コンピュータなどであってもよい。
空気調和機10の制御部12またはサーバ80は、端末装置70を介してユーザが入力した設定または指令を取得することができる。一般的には、端末装置70はグラフィックユーザインタフェース(graphical user interface、GUI)を表示するためのディスプレイを含む。ただし、音声ユーザインタフェース(Voice User Interface、VUI)を介してユーザと相互作用する場合、ディスプレイの代わりに、またはディスプレイに加えて、端末装置70はスピーカとマイクとを含んでもよい。
<サーバ80>
サーバ80は、例えば、少なくとも1つの空気調和機10を管理するため、またはデータを収集するための空気調和機10の製造会社の管理サーバであってもよい。または、サーバ80は、アプリケーションサーバであってもよい。本実施例において制御方法は空気調和機10の制御部12によって実行されているが、制御方法はサーバ80によっても実行可能である。
<外部情報源90>
外部情報源90は、空気調和機10と直接的に関わらないサービスに関する情報、例えば、気象情報や、特定の地域の外気温度に関する情報を提供する情報源である。例えば、外部情報源90は気象庁のウェブサイトであってもよい。サーバ80は、外部情報源90から取得する情報を空気調和機10または端末装置70に転送してもよい。空気調和機10は、外部情報源90と直接的に接続して、換気制御に必要な情報の一部を外部情報源90から取得してもよく、サーバ80または端末装置70を介して外部情報源90と間接的に接続して必要な情報を取得してもよい。
以下、空気調和機10の、特に換気装置50の換気機能に関する機械構成について図面を参照しながら説明する。
<換気装置50による換気機能>
図2は、本開示の一実施の形態に係る空気調和機10の概略図である。図2は、特には換気機能を実施する機械構成を示す観点から作成された空気調和機10の概略図である。
図2に示すように、本実施の形態に係る空気調和機10は、空調対象の室内Rinに配置される室内機20と、室外Routに配置される室外機30とを有する。
室内機20には、室内空気A1と熱交換を行う室内熱交換器22と、室内空気A1を室内機20内に誘引するとともに、室内熱交換器22と熱交換した後の室内空気A1を室内Rinに吹き出すファン24とが設けられている。
室外機30には、室外空気A2と熱交換を行う室外熱交換器32と、室外空気A2を室外機30内に誘引するとともに、室外熱交換器32と熱交換した後の室外空気A2を室外Routに吹き出すファン34とが設けられている。また、室外機30には、室内熱交換器22および室外熱交換器32と冷凍サイクルを実行する圧縮機36、膨張弁38、および四方弁40が設けられている。
室内熱交換器22、室外熱交換器32、圧縮機36、膨張弁38、および四方弁40それぞれは、冷媒が流れる冷媒配管によって接続されている。冷房運転および弱冷房運転の場合、空気調和機10は、冷媒が圧縮機36から四方弁40、室外熱交換器32、膨張弁38、室内熱交換器22を順に流れて圧縮機36に戻る冷凍サイクルを実行する。暖房運転の場合、空気調和機10は、冷媒が圧縮機36から四方弁40、室内熱交換器22、膨張弁38、室外熱交換器32を順に流れて圧縮機36に戻る冷凍サイクルを実行する。
空気調和機10は、冷凍サイクルよる空調運転の他に、室外空気A3を室内Rinに導入する空調運転を実行する。そのために、空気調和機10は、換気装置50を有する。換気装置50は、室外機30に設けられている。
図3は、換気装置50の概略図である。
図3に示すように、換気装置50は、その内部に室外空気A3、A4が通過する吸収材52を備える。
吸収材52は、空気が通過可能な部材であって、通過する空気から水分を捕集するまたは通過する空気に水分を与える部材である。本実施の形態の場合、吸収材52は、円盤状であって、その中心を通過する回転中心線C1を中心にして回転する。吸収材52は、モータ54によって回転駆動される。
吸収材52は、空気中の水分を収着する高分子収着材が好ましい。高分子収着材は、例えば、ポリアクリル酸ナトリウム架橋体から構成される。高分子収着材は、シリカゲルやゼオライトなどの吸着材に比べて、同一体積あたり水分を吸収する量が多く、低い加熱温度で担持する水分を脱着することができ、そして水分を長時間担持することができる。
換気装置50の内部には、吸収材52をそれぞれ通過し、室外空気A3、A4がそれぞれ流れる第1の流路P1と第2の流路P2とが設けられている。第1の流路P1と第2の流路P2は、異なる位置で吸収材52を通過する。
第1の流路P1は、室内機20内に向かう室外空気A3が流れる流路である。第1の流路P1を流れる室外空気A3は、換気導管56を介して、室内機20内に供給される。
本実施の形態の場合、第1の流路P1は、吸収材52に対して上流側に複数の支流路P1a、P1bを含んでいる。なお、本明細書において、「上流」および「下流」は、空気の流れに対して使用される。
複数の支流路P1a、P2aは、吸収材52に対して上流側で合流する。複数の支流路P1a、P1bそれぞれには、室外空気A3を加熱する第1および第2のヒータ58、60が設けられている。
第1および第2のヒータ58、60は、同一の加熱能力を備えるヒータであってもよいし、異なる加熱能力を備えるヒータであってもよい。また、第1および第2の加熱ヒータ58、60は、電流が流れて温度が上昇すると電気抵抗が増加する、すなわち過剰な加熱温度の上昇を抑制することができるPTC(Positive Temperature Coefficient)ヒータが好ましい。ニクロム線やカーボン繊維などを用いるヒータの場合、電流が流れ続けると加熱温度(表面温度)が上昇し続けるため、その温度をモニタリングする必要がある。PTCヒータの場合、ヒータ自体が加熱温度を一定の温度範囲内で調節するために、加熱温度をモニタリングする必要がなくなる。
第1の流路P1には、室内機20内に向かう室外空気A3の流れを発生させる第1のファン(以下、「給気ファン」とも呼ばれる)62が設けられている。本実施の形態の場合、第1のファン62は、吸収材52に対して下流側に配置されている。第1のファン62が作動することにより、室外空気A3が、室外Routから第1の流路P1内に流入し、吸収材52を通過する。
また、第1の流路P1には、第1の流路P1を流れる室外空気A3を室内Rin(すなわち室内機20)または室外Routに振り分けるダンパ装置64が設けられている。本実施の形態の場合、ダンパ装置64は、第1のファン62に対して下流側に配置されている。ダンパ装置64によって室内機20に振り分けられた室外空気A3は、換気導管56を介して室内機20内に入り、ファン24によって室内Rinに吹き出される。
第2の流路P2は、室外空気A4が流れる流路である。第1の流路P1を流れる室外空気A3と異なり、第2の流路P2を流れる室外空気A4は、室内機20に向かうことはない。第2の流路P2を流れる室外空気A4は、吸収材52を通過した後、室外Routに流出する。
第1の流路P1には、室外空気A4の流れを発生させる第2のファン66が設けられている。本実施の形態の場合、第2のファン66は、吸収材52に対して下流側に配置されている。第2のファン66が作動することにより、室外空気A4が、室外Routから第2の流路P2内に流入し、吸収材52を通過し、そして室外Routに流出する。
換気装置50は、吸収材52、モータ54、第1のヒータ58、第2のヒータ60、第1のファン62、ダンパ装置64、および第2のファン66を選択的に使用して換気運転または他の運転を選択的に実行する。
図4は、換気運転中の換気装置の概略図である。
換気運転は、室外空気A3をそのまま換気導管56を介して室内Rin(すなわち室内機20)に供給する空調運転である。図4に示すように、換気運転中、モータ54は、吸収材52を回転し続ける。第1のヒータ58と第2のヒータ60は、OFF状態であって、室外空気A3を加熱していない。第1のファン62はON状態で、それにより第1の流路P1内を室外空気A3が流れている。ダンパ装置64は、第1の流路P1内の室外空気A3を室内機20に振り分ける。第2のファン66は、OFF状態であって、それにより第2の流路P2内に室外空気A4の流れが発生していない。
このような換気運転によれば、室外空気A3は、第1の流路P1に流入し、第1および第2のヒータ58、60に加熱されることなく吸収材52を通過する。吸収材52を通過した室外空気A3は、ダンパ装置64によって室内機20に振り分けられる。ダンパ装置64を通過して換気導管56を介して室内機20に到達した室外空気A3は、ファン24によって室内Rinに吹き出される。このような換気運転により、室外空気A3がそのまま室内Rinに供給され、室内Rinが換気される。
ここまでは、本実施の形態に係る空気調和機10の構成および動作について概略的に説明してきた。ここからは、本実施の形態に係る空気調和機10を用いた空気調和機、制御方法、プログラム、および記憶媒体の特徴について説明する。
<空気調和機10の制御方法>
空気調和機10は制御方法を実行する。より具体的にいうと、空気調和機10の制御部12は記憶部11および室内温度センサ14と協働し、制御方法を実行する。当該制御方法によれば、換気運転を原因とする、室内機20におけるファン24の結露現象を抑えることができる。
図5は、実施の形態1における制御方法のフローチャートであり、制御方法はステップS100~ステップS400を含む。
1つの実施例において、制御部12は、空気調和機10がユーザの指令より冷房換気モードに入ってから、ステップS100~ステップS400を実行することによって、冷房機能および換気機能を発揮してもよい。もう1つの実施例において、制御部12は、例えば、自動運転モードにおいて、情報に基づいて室温調整のニーズおよび換気のニーズがあると判定した場合に、自動的に冷房換気モードに入り、ステップS100~ステップS400を実行してもよい。冷房換気モードにおいて、冷房運転と換気装置50による換気運転ともに実行可能である。
冷房換気モードにおいて、制御部12は、冷房換気モードの冷房制御に関する設定温度と、制御空間の室内温度とを取得する(ステップS100)。本開示における設定温度とは、ユーザが空気調和機10のコントローラや空気調和機10と関連付けられたスマートフォン等を介して入力したユーザ設定温度であってもよく、空気調和機10が実際に運転する内部設定温度であってもよい。制御部12は、設定温度を記憶部11から読み出すことによって、設定温度を取得してもよい。そして、制御部12は、室内温度センサ14に問い合わせることによって、または、直近に書き込まれた室内温度を記憶部11から読み出すことによって、室内温度を取得してもよい。
次に、制御部12は、取得した室内温度から設定温度を引いた温度差が第1温度閾値よりも低いか否かを判定する(ステップS200)。第1温度閾値は負数である。すなわち、ステップS200において、制御部12は、室内温度が設定温度より所定程度で低いか否かを判定する。第1温度閾値は、例えば、-0.1℃、-0.5℃、-1℃、-1.5℃であってもよい。
当該温度差が第1温度閾値よりも低いと判定した場合、制御部12は、空気調和機10の膨張弁38を絞る除湿運転を実行し、換気装置50によって給気換気を実行する(ステップS300)。1つの実施例において、制御部12は除湿運転を所定時間実行してから給気換気を実行する。1つの実施例において、制御部12は除湿運転の実行を開始すると給気換気を実行する。1つの実施例において、制御部12は除湿運転の実行前から給気換気を開始する。
一方、室内温度と設定温度との温度差が第1温度閾値以上と判定した場合、すなわち、室内温度が設定温度より所定程度で低くない場合、制御部12は、室内温度を低下させるように冷房運転を実行する(ステップS400)。この場合、室内機20のファン24は結露しやすいほど低温でないため、制御部12は、冷房運転を実行しながら給気換気を行ってもよく、冷房運転を所定時間実行してから給気換気を実行してもよい。
換気運転において、制御部12は所定の換気回数を維持してもよい。換気回数とは、1時間あたり制御空間内の空気が何回入れ替わるかということを指す数値である。例えば、給気換気に対して、1時間に制御空間に流入する空気量(換気量)を制御空間の室内容積(例えば、床面積×天井高)で割った値を換気回数にしてもよい。ステップS300における所定の換気回数は、例えば、0.2回、0.5回、0.8回、1回であってもよい。所定の換気回数は、ユーザ入力によって設定され得て、また、制御部12によって室内外の環境や換気制御のニーズに基づいて自動的に設定され得る。制御部12は、制御空間の室内容積および換気回数に基づいて換気量(給気風量)を計算して、換気装置50の第1のファン62を制御してもよい。
このように換気回数を維持すれば、例えば、長い時間にわたって空気調和機10が運転し続ける場合であっても、暑くて原則的に冷房運転を続ける場合であっても、制御空間に十分な換気量を提供することができる。
1つの実施例において、制御部12は、冷房換気モードに入ると、まず冷房運転を実行してもよい。すなわち、ステップS100の前に、冷房運転を実行してもよい。この場合、制御部12はステップS300において冷房運転を除湿運転に切り替える。制御部12は、冷房運転から除湿運転に切り替えて所定時間が経過して、室内機20の室内熱交換器22およびファン24の表面温度が上昇してから給気換気を実行してもよい。このようにすれば、換気による結露および水飛びをより確実に防止することができる。
以下、膨張弁38の開度の制御という観点から見る、膨張弁38を絞る除湿運転と冷房運転との違いをより具体的に説明する。
室内熱交換器22は膨張弁38の開度に応じて規定された冷却領域を含み、当該冷却領域は室内熱交換器22の少なくとも一部の領域である。冷却領域は、その中を流れる冷媒が液冷媒の状態となっている領域である。冷房運転において、冷却領域は室内熱交換器22の領域全体である。すなわち、冷房運転において、液冷媒が室内熱交換器22の領域全体を流れて、全体が液冷媒によって冷却された室内熱交換器22が制御空間内の空気を冷却する。
一方、除湿運転において、冷却領域は室内熱交換器22の一部の領域である。図6は、実施の形態1における除湿運転時の冷却領域の一例の概略図である。図6に示されたように、室内熱交換器22において冷却領域CA(湿りパス、または湿り領域とも呼ばれている)およびそれ以外の領域(乾きパス、または乾き領域とも呼ばれている)がある。図6に示された実施例では、図6の左上方向にある冷媒の入口を含んで点線で囲まれた領域は冷却領域CAを示し、ハッチングされた円形は湿りパスを示す。
「湿りパス」及び「乾きパス」は、除湿運転において圧縮機36の周波数を膨張弁38の開度を制御することによって、室内熱交換器22に生じる湿った領域及び乾いた領域である。具体的には、湿りパスは、除湿運転おいて圧縮機36の周波数及び膨張弁38の開度を小さくすることによって、室内熱交換器22における冷媒の流れ方向の上流側に形成される湿った領域である。乾きパスは、除湿運転おいて圧縮機36の周波数及び膨張弁38の開度を小さくすることによって、室内熱交換器22において湿りパスの下流側に形成される乾いた領域である。
冷却領域CA(湿りパス、湿り領域)とは、室内熱交換器22において他の領域に比べて湿潤している領域である。一方、室内熱交換器22において冷却領域CA以外の領域(乾きパス、または乾き領域)とは、室内熱交換器22において他の領域に比べて乾燥している領域である。このような冷却領域CAは、実験的にまたはシミュレーションによって特定することができる。
室内熱交換器22において、冷媒の入口から流入した冷媒の温度は、他の部分に比べて低い。このため、室内熱交換器22の冷媒流路の上流側は、冷却領域CAとして機能し、湿った状態となる。冷却領域CAとは、膨張弁38の開度を絞ることで室内熱交換器22内を流れる冷媒が圧力の低い液冷媒の状態となる部分である。
除湿運転において、室内熱交換器22は、一部の領域が液冷媒によって冷却されるが、全体的に温度の低下が比較的少ない。よって、ファン24および制御空間内の空気は冷房運転時よりも冷却されない。空気調和機10の制御部12は、自動的に除湿運転に切り替え、換気時の室内熱交換器22の温度の低下を抑制することができる。そのため、室外空気が室内機20のファン24の表面に結露する現象を抑え、結露による水滴の漏出や水飛びも抑えることができる。また、制御部12は、室内温度と冷房制御に関連する設定温度とに基づいて除湿運転の実行要否を判定するため、室内温度を設定温度付近で維持しつつ、結露防止ができる。
上述した制御方法によれば、ファンの結露の可能性がある冷房モードを換気運転と組み合わせて冷房換気モードにしても、結露を防止しながら給気換気を行うことができる。そのため、冷房換気モード時に一定の換気回数を確保することができ、制御空間に十分な換気量を提供することができる。
これにより/空気調和機10の制御部12は換気装置50を用いる換気制御の処理を完了する。冷房換気モード中に、制御部12は周期的にステップS100~ステップS400を繰り返して実行してもよい。
1つの実施例において、空気調和機10は、上述したような制御方法を実行するために使用されるプログラムを有する。当該プログラムは、制御方法を空気調和機10に実行させる。
1つの実施例において、空気調和機10は、コンピュータプログラムが記憶されている非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を有する。当該コンピュータプログラムがプロセッサによって実行されるときに、本開示の制御方法が実現される。当該記憶媒体は、空気調和機10の記憶部11と同じであってもよく、記憶部11に含まれてもよく、記憶部11と異なる部品であってもよい。
《実施の形態2》
<換気装置50の給気用のノズルの配置>
実施の形態2において、換気装置50は、室外空気を室内熱交換器22の一部へ吹き出すノズルを含む。室内熱交換器22の全体ではなく一部へ室外空気を吹き出すノズルによって、室内機内20のファン24の結露をさらに抑えることができる。
図7は、実施の形態2における冷却領域CAおよびノズル51の一例の概略図である。図4から分かるように、換気装置50は、第1の流路P1を流れる室外空気A3を室内機20内に供給する換気導管56を含む。換気装置50のノズル51は、換気導管56の室内機20側の出口に取り付けられており、開口51aを有する。図7の実施例において、開口51aは室内熱交換器22の冷却領域CAに面する。より具体的にいうと、開口51aは、膨張弁38を絞る除湿運転における冷却領域CAに面する。
この構造によれば、除湿運転において、ノズル51の開口51aは室外空気を冷却領域CAへ吹き出す。除湿運転において、開口51aから吹き出された室外空気は、冷却領域CAを通って冷却領域CAによって冷却されてから、ファン24によって制御空間へ吹き出される。この構造によれば、例えば、夏季の高温高湿の室外空気に対して、素早く冷却および除湿をすることができる。
しかしながら、ノズル51、ノズル51の開口51a、または冷却領域CAの配置は、図7に示された実施例に限らない。以下のように、ノズル51の開口51aは冷却領域CAに向かなくてもよく、冷却領域CAは室内熱交換器22における異なる部分に設けられ得る。
図8および図9は、実施の形態2における冷却領域CAおよびノズル51の変形例の概略図である。除湿運転において、冷却領域CAは室内熱交換器22の一部の領域であるが、ノズル51の開口51aは室外空気を冷却領域CAへ吹き出さなくてもよい。図8および図9に示されたように、ノズル51の開口51aは、室内熱交換器22において冷却領域CA(湿り領域)以外の乾き領域へ向いており、室外空気を乾き領域へ吹き出す。乾き領域の表面温度が室外温度より低いとき、室外空気を冷却および除湿することができる。
そして、除湿運転において、流れる冷媒が液冷媒の状態となっている冷却領域CAは、室内熱交換器22の一部の領域であるが、どの部分については限られていない。冷却領域CAは、図6~図9に示されたように、冷媒の入口を含む、室内熱交換器22の外側(ファン24の逆側)の一部、例えば、外側の面積の半分または三分の一を占めてもよい。また、図10に示されたように、冷却領域CAは室内熱交換器22の外側の全領域を占めてもよい。図10の室内熱交換器22は、図6~図9の室内熱交換器22と比べて、冷却および除湿能力が高くなる。また、図10のように冷却領域CAを配置すると、ノズル51はどのように配置されてもその開口51aが室外空気を冷却領域CAへ吹き出すことができる。
このようにして、ノズル51、ノズル51の開口51a、および冷却領域CAを自由に配置することができる。また、室外空気を比較的に効率的に冷却および除湿したい場合、ノズル51の開口51aを冷却領域CAに向くように配置したり、冷却領域CAを比較的に広く配置したりすることが考えられる。
《実施の形態3》
<室内温度と設定温度との温度差による冷房制御>
実施の形態3において、制御部12は、室内温度と設定温度との温度差に基づいて、冷房換気モードにおける冷房運転を制御することができる。
図11は、実施の形態3における制御方法の一例のフローチャートである。実施の形態3では、温度差が第1温度閾値よりも低いと判定した場合に除湿運転および給気換気を実行する点で、実施の形態1と同じである。
実施の形態3において、空気調和機10の制御部12は、取得した室内温度から、冷房制御に関する設定温度を引いた温度差を計算する。制御部12は、温度差が第1温度閾値よりも低いか否かを判定する(ステップS200)ほか、温度差が第2温度閾値よりも低いか否かをさらに判定する(ステップS500)。ここで、第2温度閾値が第1温度閾値よりも高い。第2温度閾値は、正数であってもよく、例えば、0.2℃、0.5℃、0.8℃または1.0℃であってもよい。なお、ステップS500はステップS200の前にも後にも実行可能である。
室内温度から設定温度を引いた温度差が第1温度閾値および第2温度閾値よりも低い場合(ステップS500で「YES」かつステップS200で「YES」)、制御部12は膨張弁38を絞る除湿運転および給気換気を実行する。温度差が第2温度閾値以上であることは(ステップS500で「NO」)、室内温度が設定温度に十分に近づいていないと意味する。そのため、制御部12は室内温度を低下させるように、圧縮機36の回転数が第1回転数閾値以上である冷房運転を実行する(ステップS410)。
温度差が第2温度閾値以上、すなわち、温度差が比較的大きいと言える。よって、制御部12は、室内温度を比較的速く低下させるように、ステップS410で、圧縮機36を第1回転数閾値以上に回転させる。もう1つの実施例において、制御部12は、室内温度をできるだけ速く低下させるように、ステップS410で、圧縮機36が回転可能な最大回転数で圧縮機36を回転させる。第1回転数閾値は、例えば、最大回転数の95%、90%、80%、または75%であってもよい。
一方、温度差が、第2温度閾値よりも低く、かつ第1温度閾値以上であることは(ステップS500で「YES」かつステップS200で「NO」)、室内温度は設定温度にある程度近づいていると意味する。この場合、室内温度を低下させるべきであるが、比較的緩やかに低下させてもよい。そのため、制御部12は、圧縮機36の回転数が第1回転数閾値より低い冷房運転を実行してもよい(ステップS420)。
制御部12は、ステップS410またはステップS420で、一定時間にわたって冷房運転を実行して、さらに一定時間にわたって除湿運転を実行してから、給気換気を実行してもよい。別の実施例において、制御部12は、ステップS410またはステップS420で、冷房運転を実行しながら給気換気を実行してもよい。また、制御部12は、ステップS410またはステップS420の後、すなわち、一定時間にわたって冷房運転を実行してから、給気換気を実行してもよい。
これにより、室内温度と設定温度との温度差に基づく冷房制御の処理は完了する。ステップS300、ステップS410またはステップS420の後、ステップS100に戻って制御方法を繰り返して行ってもよい。制御部12は、冷房換気モードにおいて、室内温度がまだ設定温度に十分に近づいていないときに冷房運転を実行する。また、温度差と第2温度閾値との比較結果に基づいて、圧縮機36の回転数を制御する。このようにすれば、冷房換気モードにおいて、換気性を維持しつつ、室内温度を適切に制御することができる。
《実施の形態4》
<除湿運転から冷房運転に切り替える制御>
冷房運転と比べて、除湿運転の冷却力は比較的弱いため、除湿運転の実行後、室内温度が徐々に上昇するときがある。実施の形態4において、制御部12は、室内温度を設定温度の近くに維持するように、除湿運転の実行後の室内温度に基づいて、除湿運転から冷房運転に切り替えることができる。
制御部12は、制御空間内の温度、湿度および/または換気を制御するために、定期的に室内温度を取得してもよい。例えば、制御部12は、3分間ごとに、5分間ごとに、または10分間ごとに、室内温度センサ14によって室内温度を取得することによって、制御空間の室内温度を監視することができる。制御部12は、ステップS300で除湿運転を実行した後でも、室内温度を監視し続けることができる。
図12Aは、実施の形態4における制御方法の一例のフローチャートである。図12AのステップS100~ステップS400は、実施の形態1の図5のステップS100~ステップS400と同様であり、ここで重複する説明を割愛する。
制御部12は、ステップS300で除湿運転を実行した後、実行後の室内温度を取得する。そして、制御部12は、除湿運転の実行後の室内温度から設定温度を引いた温度差(以下、「除湿後の温度差」と略称することがある)を計算する。続いて、制御部12は、除湿後の温度差が第3温度閾値以上であるか否かを判定する(ステップS600)。ここで、第3温度閾値が第1温度閾値よりも高い。第3温度閾値は、正数であってもよく、例えば、0.5℃、0.8℃、1.0℃または1.5℃であってもよい。
除湿後の温度差が第3温度閾値以上であることは、室内温度が上昇して設定温度から離れていると意味する。除湿後の温度差が第3温度閾値以上である場合、制御部12は、室内温度を低下させて設定温度の近くに維持するように、冷房運転を実行する(ステップS400)。すなわち、制御部12は、実行中の除湿運転を停止し、冷房運転に切り替える。冷房運転に切り替えた後でも、制御部12は給気換気を実行することができる。例えば、制御部12は、冷房運転に切り替えてから一定時間以内、すなわち、ファン24の表面温度はまだ結露しにくい状態にあるときに、給気換気を実行してもよい。
一方、除湿後の温度差が第3温度閾値よりも低い場合(ステップS600で「NO」)、室内温度がまだ設定温度に近くて制御空間内がまだ涼しいとも言える。そのため、制御部12は、除湿運転を実行し続けて、換気回数を維持するように給気換気を行ってもよい。
なお、本開示では、冷房運転における設定温度と除湿運転における設定温度とが同じである例示を用いて制御方法を説明するが、この2つの設定温度が異なっていてもよい。運転ごとに設定温度が異なる場合、制御部12は、冷房運転における設定温度を用いて除湿後の温度差を計算してもよく、除湿運転における設定温度を用いて除湿後の温度差を計算してもよい。
図12Bは、実施の形態4におけるタイミング図の一例である。この例示において、空気調和機10が起動されるとき、室内温度が設定温度より高くて、室内温度から設定温度を引いた温度差が第1温度閾値以上である。よって、制御部12は、空気調和機10に冷房運転を行わせ、室内温度を降下させる。室内温度が降下し続けて、当該温度差が第1温度閾値よりも低くなると、制御部12は、冷房運転を、膨張弁38を絞る除湿運転に切り替える。除湿運転において膨張弁38の開度が比較的小さく維持され、室内温度の冷却能力も低く維持される。室内温度がまた上昇し、温度差がまた第1温度閾値以上になる場合、制御部12は、除湿運転を冷房運転に切り替え、室内温度を降下しようとする。図12Bの例示において、冷房運転と除湿運転との切り替えによって、室内機20の室内熱交換器22およびファン24の温度は過度に低下することにならないため、換気装置50が室外空気を制御空間に供給し続ける。すなわち、換気装置50は給気換気を実行し続ける。別例において、冷房運転において給気換気を実行しなくてもよく、あるいは、除湿運転を一定時間で実行してから給気換気を実行してもよい。
これにより、除湿運転から冷房運転に切り替える処理は完了する。ステップS400の後、ステップS100に戻って制御方法を繰り返して行ってもよい。このようにすれば、除湿運転の実行によって室内温度が徐々に上昇しても、冷房運転に切り替え、室内温度を設定温度の近くに維持することができる。
《実施の形態5》
<除湿運転および冷房運転のサーモオフ>
冷房運転と比べて、除湿運転の冷却力は比較的弱いが、除湿運転の実行後、室内温度が低下し続けて、設定温度より低すぎる状態になるときがある。実施の形態5において、制御部12は、室内温度が低下しすぎないように、除湿運転の実行後の室内温度に基づいて、除湿運転および冷房運転を一時的に停止することができる。
図13Aは、実施の形態5における制御方法の一例のフローチャートである。図13AのステップS100~ステップS400は、実施の形態1の図5のステップS100~ステップS400と同様であり、ここで重複する説明を割愛する。
実施の形態4で説明したように、制御部12は、ステップS300で除湿運転を実行した後でも、室内温度を監視し続けることができる。実施の形態5において、制御部12は、除湿運転を実行した後、実行後の室内温度から設定温度を引いた温度差(すなわち、除湿後の温度差)を計算する。そして、制御部12は、除湿後の温度差が第4温度閾値よりも低いか否かを判定する(ステップS700)。ここで、第4温度閾値は、室内温度が低下しすぎているか否かを判断するための閾値であるため、負数であってもよい。第4温度閾値は、例えば、-1.5℃、-2℃、-2.5℃または-3℃であってもよい。
除湿後の温度差が第4温度閾値よりも低いと判定した場合、制御部12は、室内温度の低下を抑制するように、圧縮機36を所定時間にわたって停止させる(ステップS800)。すなわち、ステップS800において、制御部12は、除湿運転および冷房運転を一時的に停止し、空気調和機10のサーモオフを行う。
1つの実施例において、サーモオフの所定時間は、事前に決められた時間であり、例えば、5分間、10分間、15分間、また30分間であってもよい。1つの実施例において、制御部12は、サーモオフ後にも室内温度を監視し続けて、室内温度が回復(上昇)したと判定した場合、冷房運転または除湿運転を再開する。例えば、室内温度が第1温度閾値以上になったら、制御部12は冷房運転を再開してもよい。
制御部12は、ステップS800で圧縮機36を一時停止した後、すぐ換気運転を実行してもよく、一時停止してから一定時間が経過してから換気運転を実行してもよい。また、ステップS800の後、ステップS100に戻って制御方法を繰り返して行ってもよい。
一方、除湿後の温度差が第4温度閾値以上である場合(ステップS700で「NO」)、制御部12は、ステップS700またはステップS100に戻って、室内温度を監視し続けてもよい。
図13Bは、実施の形態5におけるタイミング図の一例である。この例示において、空気調和機10が起動されるとき、室内温度が設定温度より高くて、室内温度から設定温度を引いた温度差が第1温度閾値以上である。よって、制御部12は、空気調和機10に冷房運転を行わせ、室内温度を降下させる。室内温度が降下し続けて、当該温度差が第1温度閾値よりも低くなると、制御部12は、冷房運転を、膨張弁38を絞る除湿運転に切り替える。除湿運転において室内温度の冷却能力が比較的低く維持されるが、室内温度が降下し続ける場合がある。温度差が第2温度閾値よりも低くなる場合、制御部12は、圧縮機36を所定時間にわたって停止させ、空気調和機10のサーモオフを行う。サーモオフの期間、室内温度が徐々に上昇する。室内温度が所定程度まで上昇すると、制御部12は冷房運転または除湿運転を再開する。例えば、温度差が第2温度閾値以上になると判定した場合、制御部12は冷房運転を再開してもよい。
図13Bの例示において、冷房運転および除湿運転とともに給気換気を実行する。しかしながら、サーモオフの期間、すなわち、室内温度、ならびに室内機20の室内熱交換器22およびファン24の温度が比較的低く、ファン24に結露が生じる可能性が期間にわたって、給気換気を行わない。サーモオフが終了して冷房運転が再開されるとき、換気装置50も給気換気を再開する。
これにより、室内温度に基づくサーモオフの処理は完了する。制御部12は、サーモオフを行うことによって室内温度を制御し、快適な空調環境を提供することができる。また、室内温度が第4温度閾値よりも低い場合、サーモオフを行ってから換気運転をすれば、ファン24の結露を抑えることができ、結露による水滴の漏出や水飛びも抑えることができる。
《実施の形態6》
<総合的な例示>
空気調和機10制御部12は前述した実施の形態1~5の組み合わせを総合的に実行することができる。例えば、実施の形態6において、実施の形態1~5の組み合わせが図14に示されている。
図14は、実施の形態6における制御方法の一例のフローチャートである。図14において、制御部12は、第1温度閾値から第4温度閾値を用いて、冷房運転、除湿運転、および換気運転のための制御を行う。図14の実施例の制御方法は、実施の形態1の図5におけるステップS100~ステップS300、実施の形態3の図11におけるステップS410、ステップS420およびステップS500、実施の形態4の図12AにおけるステップS600、ならびに、実施の形態5の図13AにおけるステップS700およびステップS800を含む。そして、実施の形態6において、除湿運転時の室内熱交換器22の冷却領域CAと、換気装置50のノズル51とは、実施の形態2で説明したように配置され得る。
実施の形態6において、第1温度閾値から第4温度閾値は、「第3温度閾値>第2温度閾値>0℃>第1温度閾値>第4温度閾値」という関係にある。しかしながら、これらの温度閾値の相対関係はこのように限られない。第1温度閾値が負数であり、第2温度閾値が第1温度閾値よりも高く、第3温度閾値が第1温度閾値よりも高く、第4温度閾値が負数であるようにすれば、これらの温度閾値を適切に設定され得る。
冷房換気モードに入って制御方法が開始されると、制御部12は、冷房運転を開始する。そして、制御部12は、設定温度と室内温度とを取得し(ステップS100)、室内温度から冷房運転に関する設定温度を引いた温度差を計算する。制御部12は、当該温度差が第2温度閾値よりも低いかを判定する(ステップS500)。温度差が第2温度閾値以上の場合、制御部12は、室内温度を比較的速く冷却させるように、圧縮機36の回転数が第1回転数閾値以上である冷房運転を実行する(ステップS410)。温度差が第2温度閾値より低いものの第1温度閾値まで低下していない場合、制御部12は、圧縮機36の回転数が第1回転数閾値より低い冷房運転を実行する(ステップS420)。
温度差が第2温度閾値および第1温度閾値よりも低いと判定した場合(ステップS200で「YES」)、制御部12は、結露を防止するために冷房運転を除湿運転に切り替えてから、給気換気を実行する(ステップS300)。その後、制御部12は室内温度を監視し続ける。除湿後の室内温度が上昇し、設定温度との温度差が第3温度閾値以上になったと判定した場合(ステップS600で「YES」)、制御部12はまた冷房運転を実行する(ステップS410)。
一方、除湿後の室内温度が低下し続けて、設定温度との温度差が第4温度閾値よりも低くなったと判定した場合(ステップS700で「YES」)、制御部12は圧縮機36を所定時間にわたって停止する(ステップS800)。
制御部12は、所定の換気回数を維持するように、ステップS300の他、ステップS410、ステップS420またはステップS800の後でも給気換気を実行してもよい。
これにより、第1温度閾値から第4温度閾値を用いた制御が完了する。このように制御すれば、上述したすべての効果をもたらすことができる。特に、換気運転を原因とする、室内機のファンの結露現象を抑え、結露による水滴の漏出や水飛びも抑えることができる。また、このように制御すれば、冷房換気モードにおいて、室内温度を適切に制御しつつ、一定の換気回数を確保することができ、制御空間に十分な換気量を提供することができる。
注意されたいことに、図14に示された各ステップの実行順序はあくまで1つの例示に過ぎず、他の実行順序があり得る。
なお、本開示は、実施の形態2~6に対応する、空気調和機10の制御方法のためのコンピュータプログラムおよび記憶媒体も提供する。
以上は本開示の具体的な実施の形態に過ぎず、本開示の保護範囲はこれに限定されるものではない。本開示は図面および前述した具体的な実施の形態において前述された内容を含むが、本開示がそれらの内容に限定されるものではない。本開示の範囲または趣旨から逸脱することなく、開示された様々の実施の形態または実施例を組み合わせることができる。本開示の機能および構造原理から逸脱しない変更は特許請求の範囲内のものである。
10 空気調和機
11 記憶部
12 制御部
13 通信部
14 室内温度センサ
20 室内機
22 室内熱交換器
24 ファン
30 室外機
32 室外熱交換器
34 ファン
36 圧縮機
38 膨張弁
40 四方弁
50 換気装置
51 ノズル
51a 開口
52 吸収材
54 モータ
56 換気導管
58 第1のヒータ
60 第2のヒータ
62 第1のファン
64 ダンパ装置
66 第2のファン
70 端末装置
72 関連アプリケーション
80 サーバ
90 外部情報源
A1 室内空気
A2 室外空気
A3 室外空気
A4 室外空気
C1 回転中心線
P1 第1の流路
P2 第2の流路
P1a 支流路
P1b 支流路
Rin 室内
Rout 室外
CA 冷却領域

Claims (18)

  1. 空気調和機であって、
    前記空気調和機の空調制御の対象とする制御空間に室外空気を供給する給気換気を行うように構成された換気装置と、
    制御部であって、冷房運転と前記換気装置による換気運転ともに実行可能な冷房換気モードにおいて、
    前記冷房換気モードの冷房制御に関する設定温度と、前記制御空間の室内温度とを取得し、
    前記室内温度から前記設定温度を引いた温度差が第1温度閾値よりも低いと判定した場合、
    前記空気調和機の膨張弁を絞る除湿運転を実行し、
    前記換気装置によって給気換気を実行する
    ように構成された、前記制御部と、
    を含む、
    空気調和機。
  2. 前記制御部は、前記換気運転において、所定の換気回数を維持するようにさらに構成されている、
    請求項1に記載の空気調和機。
  3. 前記空気調和機は、前記制御空間内に位置する熱交換器をさらに含み、
    前記換気装置は、室外空気を前記熱交換器の一部へ吹き出すノズルを含む、
    請求項1に記載の空気調和機。
  4. 前記熱交換器は前記膨張弁の開度に応じて規定された冷却領域を含み、
    前記冷却領域は前記熱交換器の少なくとも一部の領域であり、
    前記ノズルは前記冷却領域に面する開口を有し、
    前記除湿運転において、前記ノズルの前記開口は室外空気を前記熱交換器の前記冷却領域へ吹き出す、
    請求項3に記載の空気調和機。
  5. 前記除湿運転において、前記冷却領域は前記熱交換器の一部の領域であり、前記冷却領域内を流れる冷媒が液冷媒の状態となる、
    請求項4に記載の空気調和機。
  6. 前記冷房運転において、前記冷却領域は前記熱交換器の領域全体である、
    請求項4に記載の空気調和機。
  7. 前記空気調和機は圧縮機をさらに含み、
    前記制御部は、前記温度差が第2温度閾値以上であると判定した場合、前記圧縮機の回転数が第1回転数閾値以上である冷房運転を実行するようにさらに構成されており、
    前記第2温度閾値が前記第1温度閾値よりも高い、
    請求項1に記載の空気調和機。
  8. 前記制御部は、前記温度差が、前記第2温度閾値よりも低く、かつ前記第1温度閾値以上であると判定した場合、前記圧縮機の回転数が前記第1回転数閾値より低い冷房運転を実行するようにさらに構成されている、
    請求項7に記載の空気調和機。
  9. 前記制御部は、前記除湿運転を実行した後、実行後の室内温度から前記設定温度を引いた温度差が第3温度閾値以上であると判定した場合、前記除湿運転から前記冷房運転に切り替えるようにさらに構成されており、
    前記第3温度閾値が前記第1温度閾値よりも高い、
    請求項1に記載の空気調和機。
  10. 前記空気調和機は圧縮機をさらに含み、
    前記制御部は、前記除湿運転を実行した後、実行後の室内温度から前記設定温度を引いた温度差が第4温度閾値よりも低いと判定した場合、前記圧縮機を所定時間にわたって停止させるようにさらに構成されている、
    請求項1に記載の空気調和機。
  11. 換気装置を有する空気調和機の制御方法であって、前記換気装置は、前記空気調和機の空調制御の対象とする制御空間に室外空気を供給する給気換気を行うように構成されており、
    前記制御方法は、
    冷房運転と前記換気装置による換気運転ともに実行可能な冷房換気モードにおいて、前記冷房換気モードの冷房制御に関する設定温度と、前記制御空間の室内温度とを取得するステップと、
    前記室内温度から前記設定温度を引いた温度差が第1温度閾値よりも低いか否かを判定するステップと、
    前記温度差が前記第1温度閾値よりも低いと判定した場合、前記空気調和機の膨張弁を絞る除湿運転を実行し、前記換気装置によって給気換気を実行するステップと、
    を含む、
    制御方法。
  12. 前記換気運転において、所定の換気回数が維持される、
    請求項11に記載の制御方法。
  13. 前記温度差が第2温度閾値以上であるか否かを判定するステップと、
    前記温度差が前記第2温度閾値以上であると判定した場合、前記空気調和機の圧縮機の回転数が第1回転数閾値以上である冷房運転を実行するステップと、
    をさらに含み、
    前記第2温度閾値が前記第1温度閾値よりも高い、
    請求項11に記載の制御方法。
  14. 前記温度差が、前記第2温度閾値よりも低く、かつ前記第1温度閾値以上であるか否かを判定するステップと、
    前記温度差が、前記第2温度閾値よりも低く、かつ前記第1温度閾値以上であると判定した場合、前記圧縮機の回転数が前記第1回転数閾値より低い冷房運転を実行するステップと、
    をさらに含む、
    請求項13に記載の制御方法。
  15. 前記除湿運転を実行した後、実行後の室内温度から前記設定温度を引いた温度差が第3温度閾値以上であるか否かを判定するステップと、
    前記実行後の室内温度から前記設定温度を引いた温度差が前記第3温度閾値以上であると判定した場合、前記除湿運転から前記冷房運転に切り替えるステップと、
    をさらに含み、
    前記第3温度閾値が前記第1温度閾値よりも高い、
    請求項11に記載の制御方法。
  16. 前記除湿運転を実行した後、実行後の室内温度から前記設定温度を引いた温度差が第4温度閾値よりも低いか否かを判定するステップと、
    前記実行後の室内温度から前記設定温度を引いた温度差が前記第4温度閾値よりも低いと判定した場合、前記空気調和機の圧縮機を所定時間にわたって停止させるステップと、
    をさらに含む、
    請求項11に記載の制御方法。
  17. 請求項11~16のいずれか1つに記載の制御方法を空気調和機に実行させる、プログラム。
  18. コンピュータプログラムが記憶されている非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、
    前記コンピュータプログラムがプロセッサによって実行されるときに、請求項11~16のいずれか1つに記載の制御方法が実現される、
    非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
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