JP2024047910A - 研磨装置及び被加工物の研磨方法 - Google Patents

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Tomoya Nakatani
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Abstract

【課題】研磨加工条件を適切かつ迅速に設定することが可能な研磨装置を提供する。【解決手段】研磨パッドの研磨面で被加工物を研磨する研磨装置であって、被加工物を保持する保持面を有する保持テーブルと、研磨パッドが装着されるスピンドルを有する研磨ユニットと、研磨面に研磨液を供給する研磨液供給ユニットと、研磨面の温度を測定する温度センサと、研磨面と温度センサとを研磨パッドの回転軸と交差する方向に沿って相対的に移動させる移動機構と、を有し、研磨パッドによる被加工物の研磨中に研磨面の複数の位置における温度を測定する温度測定ユニットと、コントローラと、を備え、コントローラは、研磨面の温度が所定の温度分布になるように、研磨液供給ユニットから研磨面に供給される研磨液の供給位置を決定する。【選択図】図1

Description

本発明は、研磨パッドの研磨面で被加工物を研磨する研磨装置及び被加工物の研磨方法に関する。
デバイスチップの製造プロセスでは、格子状に配列された複数のストリート(分割予定ライン)によって区画された複数の領域にそれぞれデバイスが形成されたウェーハが用いられる。このウェーハをストリートに沿って分割することにより、デバイスを備えるデバイスチップが得られる。デバイスチップは、携帯電話、パーソナルコンピュータ等の様々な電子機器に組み込まれる。
デバイスチップの製造に用いられるウェーハに厚さばらつきがあったり微細な凹凸(傷等)が残存していたりすると、デバイスチップの抗折強度(曲げ強度)の低下や寸法の誤差等の不都合が生じ、デバイスチップの品質が低下するおそれがある。そこで、分割前のウェーハに対して、研磨装置を用いた研磨加工が施されることがある。
研磨装置は、ウェーハを保持する保持テーブルと、ウェーハに研磨加工を施す研磨ユニットとを備えている。研磨ユニットにはスピンドルが内蔵されており、スピンドルの先端部に円盤状の研磨パッドが装着される。ウェーハをチャックテーブルで保持し、研磨パッドを回転させつつウェーハに接触させることにより、ウェーハの被研磨面が研磨される。これにより、被研磨面が平坦化されるとともに被研磨面側に残存する微細な凹凸が除去され、デバイスチップの品質低下が抑制される。
研磨パッドをウェーハに接触させる際には、ウェーハと研磨パッドとの間に研磨液(スラリー)が供給され、研磨パッドによる機械的作用と研磨液による化学的作用とによってウェーハが研磨される。なお、ウェーハに作用する研磨液の化学的作用の強弱は、研磨パッドのウェーハを研磨する面(研磨面)の温度に依存することが確認されている。そこで、ウェーハの研磨中には、ウェーハと研磨パッドとの接触領域における温度が監視されることがある。例えば特許文献1には、研磨中のウェーハの温度を常時測定可能な研磨装置が開示されている。
特開平9-19854号公報
上記のように被加工物と研磨パッドとの接触領域における温度が監視される場合には、測定された温度に応じて研磨加工条件の調節が行われる。例えば、研磨装置のオペレータが、測定された研磨面の温度分布を確認し、研磨面の温度が均一になるように研磨加工条件を変更する。
しかしながら、熟練のオペレータでなければ測定された研磨面の温度に基づいて適切な研磨加工条件を特定することが困難な場合も多く、研磨加工条件が誤って設定されてしまうおそれがある。そして、誤った研磨加工条件が設定された状態で被加工物の研磨が続行されると、研磨後の被加工物に厚さばらつき等の加工不良が生じることがある。また、被加工物と研磨パッドとの接触領域における温度に基づいて適切な研磨加工条件を選定することが可能であっても、オペレータは研磨加工条件の項目や数値を特定し、研磨装置に正確に入力する必要がある。そのため、研磨加工条件の調節作業には手間と時間がかかる。
本発明は、かかる問題に鑑みてなされたものであり、研磨加工条件を適切かつ迅速に設定することが可能な研磨装置及び被加工物の研磨方法の提供を目的とする。
本発明の一態様によれば、研磨パッドの研磨面で被加工物を研磨する研磨装置であって、該被加工物を保持する保持面を有する保持テーブルと、該研磨パッドが装着されるスピンドルを有する研磨ユニットと、該研磨面に研磨液を供給する研磨液供給ユニットと、該研磨面の温度を測定する温度センサと、該研磨面と該温度センサとを該研磨パッドの回転軸と交差する方向に沿って相対的に移動させる移動機構と、を有し、該研磨パッドによる該被加工物の研磨中に該研磨面の複数の位置における温度を測定する温度測定ユニットと、コントローラと、を備え、該コントローラは、該研磨面の温度と該研磨液の供給位置との対応関係を示す対応関係情報を記憶する記憶部と、該温度測定ユニットによって測定された該研磨面の温度と該記憶部に記憶された該対応関係情報とに基づいて、該研磨面の温度が所定の温度分布になるように、該研磨液供給ユニットから該研磨面に供給される該研磨液の供給位置を決定する決定部と、を有する研磨装置が提供される。
なお、好ましくは、該対応関係情報は、該研磨液の供給位置ごとの供給量を示す情報を含み、該決定部は、該研磨液の供給量を供給位置ごとに決定する。
また、好ましくは、該決定部は、該研磨面の複数の位置における温度の差が小さくなるように、該研磨液供給ユニットから該研磨面に供給される該研磨液の供給位置及び供給量を決定する。
また、好ましくは、該研磨面の面積は、該被加工物の該研磨面によって研磨される面の面積よりも大きく、該温度センサは、該研磨パッドによる該被加工物の研磨中に、該研磨面の該被加工物と重ならない領域の温度を測定する。
また、好ましくは、該研磨面の面積は、該被加工物の該研磨面によって研磨される面の面積よりも大きく、該研磨液供給ユニットは、該研磨パッドによる該被加工物の研磨中に該研磨面の該被加工物と重ならない領域に該研磨液を供給する供給部と、該研磨パッドと該供給部とを該研磨パッドの回転軸と交差する方向に沿って相対的に移動させる移動機構と、を有する。
また、好ましくは、該研磨ユニットは、該保持テーブルの上方に設けられた該スピンドルと、該スピンドルに該研磨パッドを装着するためのマウントと、該研磨液供給ユニットから該研磨液が供給される第1供給路と、該第1供給路に接続され該研磨液を該研磨面の複数の位置に導く複数の第2供給路と、該第2供給路から該研磨面に供給される該研磨液の流量を調節する調節部と、を有する。
また、本発明の他の一態様によれば、研磨パッドの研磨面で被加工物を研磨する被加工物の研磨方法であって、該被加工物を保持テーブルの保持面で保持する保持ステップと、該研磨パッドの該研磨面に研磨液を供給しながら該保持テーブルの保持面で保持された該被加工物を該研磨面で研磨する研磨ステップと、該研磨パッドによる該被加工物の研磨中に、該研磨面の複数の位置における温度を測定する温度測定ステップと、該温度測定ステップで測定された該研磨面の温度と、該研磨面の温度と該研磨液の供給位置との対応関係を示す対応関係情報と、に基づいて、該研磨面の温度が所定の温度分布になるように該研磨面に供給される該研磨液の供給位置を決定する研磨液供給条件決定ステップと、該研磨パッドによる該被加工物の研磨中に、該研磨液を該研磨液供給条件決定ステップで決定された供給位置に供給する研磨液供給ステップと、を含む被加工物の研磨方法が提供される。
なお、好ましくは、該対応関係情報は、該研磨液の供給位置ごとの供給量を示す情報を含み、該研磨液供給条件決定ステップでは、該研磨液の供給量を供給位置ごとに決定し、該研磨液供給ステップでは、該研磨液を該研磨液供給条件決定ステップで決定された供給量で供給する。
また、好ましくは、該研磨液供給条件決定ステップでは、該研磨面の複数の位置における温度の差が小さくなるように、該研磨面に供給される該研磨液の供給位置及び供給量を決定する。
また、好ましくは、該研磨面の面積は、該被加工物の該研磨面によって研磨される面の面積よりも大きく、該温度測定ステップでは、該研磨パッドによる該被加工物の研磨中に、該研磨面の該被加工物と重ならない領域の温度を測定する。
また、好ましくは、該研磨面の面積は、該被加工物の該研磨面によって研磨される面の面積よりも大きく、該研磨液供給ステップでは、該研磨パッドによる該被加工物の研磨中に、該研磨面の該被加工物と重ならない領域に該研磨液を供給する。
また、好ましくは、該研磨パッドは、研磨ユニットに装着され、該研磨ユニットは、該保持テーブルの上方に設けられたスピンドルと、該スピンドルに該研磨パッドを装着するためのマウントと、該研磨液が供給される第1供給路と、該第1供給路に接続され該研磨液を該研磨面の複数の位置に導く複数の第2供給路と、該第2供給路から該研磨面に供給される該研磨液の流量を調節する調節部と、を有し、該研磨液供給ステップでは、該研磨パッドによる該被加工物の研磨中に、該第1供給路及び複数の該第2供給路を介して該研磨面の複数の位置に該研磨液を供給する。
本発明の一態様に係る研磨装置及び被加工物の研磨方法においては、予め設定された対応関係情報に基づき、研磨パッドの研磨面の温度が所定の温度分布になるように研磨面に供給される研磨液の供給位置が決定される。これにより、研磨液の供給条件を研磨面の温度に応じて適切かつ迅速に調節することができる。
研磨装置を示す斜視図である。 図2(A)は研磨パッドを示す斜視図であり、図2(B)は研磨パッドを示す底面図である。 研磨液供給ユニット及び温度測定ユニットを示す斜視図である。 研磨液供給ユニットの変形例を示す斜視図である。 温度センサを示す一部断面側面図である。 被加工物の研磨方法を示すフローチャートである。 研磨装置によって研磨される被加工物を示す側面図である。 研磨面の温度分布を示す底面図である。 図9(A)は研磨パッドの変形例を示す斜視図であり、図9(B)は研磨パッドの変形例を示す底面図である。 研磨装置の第1変形例を示す一部断面側面図である。 研磨装置の第2変形例を示す一部断面側面図である。
以下、添付図面を参照して本発明の一態様に係る実施形態を説明する。まず、本実施形態に係る研磨装置の構成例について説明する。図1は、被加工物11を研磨する研磨装置2を示す斜視図である。なお、図1において、X軸方向(第1水平方向、前後方向)とY軸方向(第2水平方向、左右方向)とは、互いに垂直な方向である。また、Z軸方向(加工送り方向、高さ方向、鉛直方向、上下方向)は、X軸方向及びY軸方向と垂直な方向である。
例えば被加工物11は、単結晶シリコン等の半導体材料でなる円盤状のウェーハであり、互いに概ね平行な表面(第1面)11a及び裏面(第2面)11bを備える。被加工物11は、互いに交差するように格子状に配列された複数のストリート(分割予定ライン)によって、複数の矩形状の領域に区画されている。また、ストリートによって区画された複数の領域の表面11a側にはそれぞれ、IC(Integrated Circuit)、LSI(Large Scale Integration)、LED(Light Emitting Diode)、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)デバイス等のデバイス(不図示)が形成されている。
被加工物11をストリートに沿って分割することにより、デバイスをそれぞれ備える複数のデバイスチップが製造される。被加工物11の分割には、環状の切削ブレードで被加工物11を切削する切削装置、レーザービームの照射によって被加工物11を加工するレーザー加工装置等、各種の加工装置を用いることができる。また、被加工物11の分割前に、研磨装置2で被加工物11の裏面11b側を研磨することにより、被加工物11の裏面11bが平坦化されるとともに、被加工物11の裏面11b側に残存する微細な凹凸(傷等)が除去される。
ただし、被加工物11の種類、材質、大きさ、形状、構造等に制限はない。例えば被加工物11は、シリコン以外の半導体(GaAs、InP、GaN、SiC等)、サファイア、ガラス、セラミックス、樹脂、金属等でなるウェーハ(基板)であってもよい。また、デバイスの種類、数量、形状、構造、大きさ、配置等にも制限はなく、被加工物11にはデバイスが形成されていなくてもよい。
研磨装置2は、研磨装置2を構成する各構成要素を支持又は収容する基台4を備える。基台4の上面側には、長手方向がX軸方向に沿うように形成された矩形状の開口4aが設けられている。また、基台4の後端部の上面側には、直方体状の支持構造6がZ軸方向に沿って設けられている。
開口4aの内側には、被加工物11を保持する保持テーブル(チャックテーブル)8が設けられている。保持テーブル8の上面は、水平面(XY平面)と概ね平行な平坦面であり、被加工物11を保持する保持面8aを構成している。保持面8aは、保持テーブル8の内部に形成された流路(不図示)、バルブ(不図示)等を介して、エジェクタ等の吸引源(不図示)に接続されている。
保持テーブル8には、保持テーブル8をX軸方向に沿って移動させるX軸移動ユニット10が連結されている。X軸移動ユニット10は、例えばボールねじ式の移動機構であり、開口4aの内側に設けられている。具体的には、X軸移動ユニット10は、X軸方向に沿って配置されたX軸ボールねじ(不図示)と、X軸ボールねじを回転させるX軸パルスモータ(不図示)とを備える。
また、X軸移動ユニット10は、保持テーブル8を囲むように設けられた平板状のテーブルカバー12を備える。テーブルカバー12の前方及び後方には、X軸方向に沿って伸縮可能な蛇腹状の防塵防滴カバー14が設けられている。テーブルカバー12及び防塵防滴カバー14は、開口4aの内側に収容されているX軸移動ユニット10の構成要素(X軸ボールねじ、X軸パルスモータ等)を覆うように設置される。
X軸移動ユニット10を作動させると、保持テーブル8がテーブルカバー12とともにX軸方向に沿って移動し、開口4aの前端部(搬送位置)又は後端部(研磨位置)に位置付けられる。また、保持テーブル8には、保持テーブル8をZ軸方向と概ね平行な回転軸の周りで回転させるモータ等の回転駆動源(不図示)が連結されている。
支持構造6の前面側には、Z軸移動ユニット16が設けられている。Z軸移動ユニット16は、Z軸方向に沿って配置された一対のZ軸ガイドレール18を備える。一対のZ軸ガイドレール18には、平板状のZ軸移動プレート20がZ軸ガイドレール18に沿ってスライド可能に装着されている。
Z軸移動プレート20の裏面側(後面側)側には、ナット部(不図示)が設けられている。このナット部には、一対のZ軸ガイドレール18の間にZ軸方向に沿って配置されたZ軸ボールねじ22が螺合されている。また、Z軸ボールねじ22の端部には、Z軸ボールねじ22を回転させるZ軸パルスモータ24が連結されている。Z軸パルスモータ24でZ軸ボールねじ22を回転させると、Z軸移動プレート20がZ軸ガイドレール18に沿ってZ軸方向に移動(昇降)する。
Z軸移動プレート20の表面(前面)側には、支持部材26が固定されている。支持部材26は、被加工物11に研磨加工を施す研磨ユニット28を支持している。研磨ユニット28は、支持部材26によって支持された円柱状のハウジング30を備える。ハウジング30には、Z軸方向に沿って配置された円柱状のスピンドル32が収容されている。
スピンドル32の先端部(下端部)は、ハウジング30の下面から下方に突出している。また、スピンドル32の基端部(上端部)には、回転駆動源(不図示)が連結されている。例えばスピンドル32として、エアスピンドルやモータスピンドルを用いることができる。
スピンドル32の先端部には、金属等でなる円盤状のマウント34が固定されている。マウント34の下面側には、被加工物11を研磨する円盤状の研磨パッド36が着脱可能に装着される。すなわち、マウント34は、スピンドル32の先端部に研磨パッド36を装着、固定するための支持部材である。
図2(A)は研磨パッド36を示す斜視図であり、図2(B)は研磨パッド36を示す底面図である。研磨パッド36は、円盤状の基台38と、基台38に固定された円盤状の研磨層40とを含む。
基台38は、ステンレス、アルミニウム等の金属でなり、互いに概ね平行な第1面38a及び第2面38bを備える。第1面38aはマウント34(図1参照)に固定される固定端面に相当し、第2面38bは固定端面の反対側に位置する自由端面に相当する。
研磨層40は、基台38と概ね同径に形成された円盤状の部材であり、互いに概ね平行な第1面40a及び第2面40bを備える。研磨層40の第1面40a側は、接着剤等を介して基台の第2面38b側に固定される。また、第2面40bは、被加工物11を研磨する研磨パッド36の研磨面36aに相当する。
研磨層40の第2面40b側には、互いに交差するように格子状に配列された複数の溝40cが形成されている。溝40cは、研磨パッド36で被加工物11が研磨される際に供給される研磨液の流路となる。
研磨層40は、砥粒(固定砥粒)を結合材で固定することによって形成される。例えば、砥粒としては平均粒径が1μm以上10μm以下のシリカ(SiO)が用いられ、結合材としてはフェルトや樹脂(発泡ウレタン、ゴム粒子等)が用いられる。また、研磨層40の厚さは、例えば5mm以上15mm以下に設定される。ただし、砥粒の材質及び粒径、結合材の材質、研磨層40の厚さはそれぞれ、被加工物11の材質等に応じて適宜変更できる。
研磨パッド36は、研磨ユニット28のマウント34(図1参照)に装着される。例えば、基台38の第1面38aをマウント34の下面に接触させた状態で、ボルド等の固定具(不図示)を用いて研磨パッド36をマウント34に固定する。そして、研磨パッド36は、回転駆動源からスピンドル32及びマウント34を介して伝達される動力により、Z軸方向と概ね平行な回転軸の周りを回転する。すなわち、研磨パッド36の回転軸はZ軸方向に沿って設定される。
図1に示すように、研磨ユニット28の下方には、研磨液供給ユニット42及び温度測定ユニット44が設けられている。研磨液供給ユニット42及び温度測定ユニット44は、研磨ユニット28に装着された研磨パッド36の研磨面36aとZ軸方向において重なるように配置されている。研磨液供給ユニット42は、研磨面36aの複数の位置に研磨液(スラリー)を供給する。また、温度測定ユニット44は、研磨面36aの複数の位置における温度を測定する。
図3は、研磨液供給ユニット42及び温度測定ユニット44を示す斜視図である。研磨液供給ユニット42は、直方体状の支持部材50を備える。支持部材50の内側には、支持部材50の上面で開口する直方体状の開口部50aが設けられている。開口部50aは、長手方向がX軸方向に沿うように所定の幅で形成されている。
支持部材50の開口部50aには、移動機構52が設けられている。例えば移動機構52は、ボールねじ式の移動機構であり、X軸方向に沿って配置されたボールねじ(不図示)と、ボールねじを回転させるパルスモータ(不図示)とを備える。ただし、移動機構52の構成に制限はない。例えば、エアシリンダ等によって移動機構52を構成することもできる。
移動機構52には、研磨液(スラリー)56を供給する供給部54が連結されている。供給部54は、研磨液56を噴射するノズル54aを備え、研磨パッド36の研磨面36a(図1参照)に向かって研磨液56を噴射する。例えば供給部54は、薬液と気体(エアー等)とを混合し、霧状の研磨液56をノズル54aから上方に向かって噴射させる。
移動機構52を作動させると、供給部54が支持部材50の上面に沿ってX軸方向に移動する。そして、供給部54をX軸方向に沿って移動させると、研磨パッド36の研磨面36aと供給部54とが、研磨パッド36の回転軸(Z軸方向)と交差する方向に沿って相対的に移動する。具体的には、供給部54のノズル54aが、研磨面36aと平行な方向に沿って、研磨面36aに対して相対的に移動する。これにより、研磨面36aの任意の位置に研磨液56を供給することができる。
研磨液56の材料は、被加工物11の材質等に応じて適宜選択される。例えば研磨液56として、酸性研磨液やアルカリ性研磨液等の薬液が用いられる。酸性研磨液の例としては、過マンガン酸塩等が溶解した酸性溶液が挙げられる。また、アルカリ性研磨液の例としては、水酸化ナトリウムや水酸化カリウムが溶解したアルカリ溶液が挙げられる。
なお、研磨パッド36の研磨層40(図2(A)及び図2(B)参照)には、固定砥粒が含有されていないこともある。この場合には、砥粒を含有する研磨液56が研磨面36aに供給されてもよい。例えば研磨液56には、酸化シリコン(SiO)、アルミナ(Al)等でなる砥粒が遊離砥粒として含有される。
なお、研磨液供給ユニット42の構成は、研磨液56を研磨面36aの複数の位置に供給可能であれば制限はない。図4は、研磨液供給ユニット42の変形例を示す斜視図である。
図4に示す研磨液供給ユニット42は、供給部54に連結された移動機構58を備える。移動機構58には、供給部54をY軸方向と概ね平行な回転軸の周りで回転させるモータ等の回転駆動源(不図示)が内蔵されている。移動機構58を作動させると、ノズル54aの向きがXZ平面内において変更され、研磨面36aの研磨面36aの任意の位置に供給することができる。
図3に示すように、温度測定ユニット44は、直方体状の支持部材60を備える。支持部材60の内側には、支持部材60の上面で開口する直方体状の開口部60aが設けられている。開口部60aは、長手方向がX軸方向に沿うように所定の幅で形成されている。
支持部材60の開口部60aには、移動機構62が設けられている。例えば移動機構62は、ボールねじ式の移動機構であり、X軸方向に沿って配置されたボールねじ(不図示)と、ボールねじを回転させるパルスモータ(不図示)とを備える。ただし、移動機構62の構成に制限はない。例えば、エアシリンダ等によって移動機構62を構成することもできる。
移動機構62には、研磨パッド36の研磨面36a(図1参照)の温度を測定する温度センサ64が連結されている。移動機構62を作動させると、温度センサ64が支持部材60の上面に沿ってX軸方向に移動する。
移動機構62によって温度センサ64をX軸方向に沿って移動させると、研磨パッド36の研磨面36aと温度センサ64とが、研磨パッド36の回転軸(Z軸方向)と交差する方向に沿って相対的に移動する。具体的には、温度センサ64が、研磨面36aと平行な方向に沿って、研磨面36aに対して相対的に移動する。これにより、研磨面36aの任意の位置における温度を測定することができる。
図5は、温度センサ64を示す一部断面側面図である。例えば温度センサ64は、測定対象物から放出される赤外線66の強度に基づいて測定対象物の温度を測定する。具体的には、温度センサ64は、直方体状に形成された箱型の筐体68と、筐体68に収容された放射温度計70とを備える。
放射温度計70は、測定対象物が発する赤外線66を集光させる赤外線レンズ72と、赤外線レンズ72によって集光された赤外線66の強度を検出する検出素子74とを備える。検出素子74としては、例えばサーモパイルを用いることができる。
研磨パッド36の研磨面36a(図1参照)は、研磨面36aの温度に対応する赤外線66を発する。そして、研磨面36aから放出された赤外線66は、筐体68の上壁に設けられた開口68aを介して赤外線レンズ72に入射し、赤外線レンズ72によって検出素子74の受光面で集光される。検出素子74は、集光された赤外線66を検出し、赤外線66の強度に対応する電気信号を生成して出力する。検出素子74から出力された信号を増幅して放射率補正を行うことにより、研磨面36aの温度が検出される。
また、温度センサ64は、温度センサ64への異物(塵、ダスト等)の付着を防止するパージユニット(異物付着防止ユニット)76を備える。例えばパージユニット76は、エアー等の気体82を供給するノズル78を備える。ノズル78の先端部(一端部)には、気体82を噴射する噴射口78aが設けられている。また、ノズル78の基端部(他端部)には、ノズル78にエアー等の気体を供給する気体供給源80が接続されている。ノズル78の先端部は、筐体68の上壁に沿って配置され、筐体68の開口68aの近傍に位置付けられている。
パージユニット76を作動させると、ノズル78の噴射口78aから気体82が、放射温度計70の光軸と垂直な方向(XY平面方向)に沿って噴射される。その結果、筐体68の開口68aが流動する気体82によって覆われる。これにより、異物が開口68aから筐体68の内部に入り込んで放射温度計70による温度の測定が阻害されることを防止できる。
なお、ノズル78の角度は、気体82によって筐体68の開口68aをカバーすることが可能であれば適宜変更できる。ただし、ノズル78から噴射された気体82が研磨パッド36の研磨面36a(図1参照)に直接吹き付けられると、研磨面36aが乾燥したり、研磨面36aの温度が意図せず変化したりすることがある。そのため、ノズル78の角度は、気体82がノズル78から水平方向(XY平面方向)に噴射され、又は、水平方向よりも下方に噴射されるように調節することが好ましい。
図1に示すように、研磨装置2は、研磨装置2を制御するコントローラ(制御ユニット、制御部、制御装置)46を備える。コントローラ46は、研磨装置2の各構成要素(保持テーブル8、X軸移動ユニット10、Z軸移動ユニット16、研磨ユニット28、研磨液供給ユニット42、温度測定ユニット44等)に接続されている。コントローラ46は、研磨装置2の各構成要素に制御信号を出力することにより、研磨装置2の動作を制御する。
例えばコントローラ46は、コンピュータによって構成される。具体的には、コントローラ46は、研磨装置2を稼働させるための演算等を行う処理部と、研磨装置2の稼働に用いられる各種の情報(データ、プログラム等)を記憶する記憶部とを備える。処理部は、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサを含んで構成される。また、記憶部は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等のメモリを含んで構成される。
次に、研磨装置2を用いた被加工物の研磨方法について説明する。図6は、被加工物の研磨方法を示すフローチャートである。また、図7は、研磨装置2によって研磨される被加工物11を示す側面図である。以下では一例として、研磨装置2を用いて被加工物11の裏面11b側を研磨する場合について、図6及び図7を参照しつつ説明する。
まず、被加工物11を保持テーブル8の保持面8aで保持する(保持ステップS1)。研磨装置2で被加工物11を研磨する際、被加工物11は研磨される面(被研磨面)が露出するように保持テーブル8によって保持される。例えば、被加工物11の裏面11b側を研磨する場合には、被加工物11は、表面11a側が保持面8aに対面し、裏面11b側が上方に露出するように、保持テーブル8上に配置される。この状態で、保持面8aに吸引源の吸引力(負圧)を作用させると、被加工物11が保持テーブル8によって吸引保持される。
なお、被加工物11を保持テーブル8で保持する際には、被加工物11の表面11a側に保護部材(不図示)が固定されてもよい。これにより、被加工物11の表面11a側が保護される。この場合、被加工物11は保護部材を介して保持テーブル8によって保持される。
保護部材としては、被加工物11と概ね同径に形成された円形の保護シートを用いることができる。例えば保護シートは、フィルム状の基材と、基材上に設けられた粘着層(糊層)とを備える。基材は、ポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタラート等の樹脂でなり、粘着層は、エポキシ系、アクリル系、又はゴム系の接着剤等でなる。なお、粘着層は、紫外線の照射によって硬化する紫外線硬化型樹脂であってもよい。
被加工物11が保持テーブル8で保持されると、保持テーブル8がX軸移動ユニット10(図1参照)によって後方に移動し、研磨ユニット28の下方(研磨位置)に配置される。なお、研磨パッド36の研磨面36aの面積は、被加工物11の被研磨面(裏面11b)の面積よりも大きい。具体的には、研磨面36aの直径は被加工物11の裏面11bの直径よりも大きい。そして、被加工物11は、裏面11bの全体が研磨面36aと重なるように位置付けられる。
次に、研磨パッド36の研磨面36aに研磨液56を供給しながら、保持テーブル8の保持面8aで保持された被加工物11を研磨面36aで研磨する(研磨ステップS2)。研磨ステップS2では、まず、保持テーブル8とスピンドル32とをそれぞれ、Z軸方向と概ね平行な回転軸の周りを所定の回転数で回転させる。例えば、保持テーブル8の回転数は300rpm以上1250rpm以下に設定され、スピンドル32の回転数は1000rpm以上2000rpm以下に設定される。
次に、研磨ユニット28をZ軸移動ユニット16(図1参照)によって所定の速度(加工送り速度)で下降させ、研磨パッド36の研磨面36aと被加工物11の裏面11bとを互いに接近させる。また、研磨液供給ユニット42から研磨面36aに研磨液56を供給する。例えば、研磨液供給ユニット42の供給部54の位置を移動機構52(図3参照)によって調節し、供給部54から霧状の研磨液56を研磨面36aの中心付近に吹き付ける。そして、回転する研磨パッド36の研磨面36aが被加工物11の裏面11bに接触すると、研磨パッド36による被加工物11の研磨が開始される。
なお、前述の通り、研磨パッド36の研磨面36a側には複数の溝40c(図2(A)及び図2(B)参照)が形成されている。そして、研磨面36aに研磨液56が供給されると、溝40cに研磨液56が流入し、溝40cが研磨液56で満たされる。これにより、研磨面36aの全体に研磨液56が広がりやすくなる。
研磨パッド36による被加工物11の研磨中には、研磨パッド36の研磨面36aの複数の位置における温度が測定される(温度測定ステップS3)。これにより、被加工物11の研磨中における研磨面36aの温度分布が監視される。
前述のように、研磨パッド36の研磨面36aの面積は被加工物11の裏面11bの面積よりも大きい。そのため、被加工物11の研磨中も研磨面36aの一部は被加工物11と重ならずに露出する。そして、温度センサ64は、研磨パッド36による被加工物11の研磨中に、研磨面36aの被加工物11と重ならない領域の温度を測定する。具体的には、温度センサ64を移動機構62(図3参照)によってX軸方向に沿って移動させつつ、温度センサ64で研磨面36aの温度を複数回測定する。これにより、研磨面36aの中央部から外周縁に至る領域の温度分布が測定される。
図7に示すように研磨面36aで被加工物11の裏面11bの全体を研磨する場合には、研磨面36aの中央部よりも研磨面36aの外周部の方が被加工物11に高速で接触する。そのため、研磨面36aの外周縁に近い領域ほど摩擦熱が生じやすく、温度が高くなる傾向がある。
図8は、研磨面36aの温度分布を示す底面図である。例えば研磨面36aは、研磨面36aの中心を含む円形の第1領域90Aと、第1領域90Aを囲む環状の第2領域90Bと、第2領域90Bを囲む環状の第3領域90Cと、研磨面36aの外周縁を含み第3領域90Cを囲む環状の第4領域90Dとに区画できる。そして、温度センサ64は、第1領域90A、第2領域90B、第3領域90C、第4領域90Dの温度を順次測定する。これにより、4つの領域における温度のばらつきを示す温度分布が得られる。
研磨面36aで被加工物11の裏面11bの全体を通常の方法で研磨すると、研磨面36aの温度は第1領域90Aから第4領域90Dに向かって徐々に高くなる。すなわち、研磨面36aの温度にばらつきが生じる。そして、被加工物11に作用する研磨液56の化学的作用の強弱は、研磨面36aの温度に依存する。そのため、研磨面36aに温度のばらつきがあると、被加工物11の研磨が均一に進行せず、研磨後の被加工物11に厚さばらつきが生じやすい。
そこで、本実施形態においては、研磨パッド36の研磨面36aの温度が所定の温度分布になるように、研磨液56の供給位置を調節する。より好ましくは、研磨液56の供給位置ごとに供給量を調節する。これにより、所望の研磨面36aの温度分布が維持され、被加工物11に意図した通りの研磨加工を施すことが可能になる。
研磨液56の供給位置及び供給量は、コントローラ46(図7参照)によって制御される。具体的には、コントローラ46は決定部46aと供給制御部46bとを含む。決定部46aは、温度測定ユニット44によって測定された研磨面36aの温度に基づいて、研磨面36aに供給される研磨液56の供給位置及び供給量を決定する。また、供給制御部46bは、決定部46aによる決定に基づいて、研磨液供給ユニット42から研磨面36aに供給される研磨液56の供給位置及び供給量を制御する。
さらに、コントローラ46は、決定部46a及び供給制御部46bにおける処理に用いられる情報(データ、プログラム等)を記憶する記憶部(メモリ)46cを含む。記憶部46cには、研磨パッド36の研磨面36aの温度と、所定の温度の研磨液56の供給位置及び供給量との対応関係を示す情報(対応関係情報)が予め記憶されている。なお、研磨液56の温度は研磨加工条件等に応じて予め所定の値に設定され、研磨液56の供給位置及び供給量はその温度を前提として選定される。そのため、対応関係情報には研磨液56の温度の情報も含まれている。
例えば、温度測定ユニット44で研磨面36aの第1領域90A、第2領域90B、第3領域90C、及び第4領域90D(図8参照)の温度を測定する場合には、研磨面36aの温度情報(第1領域90A、第2領域90B、第3領域90C、及び第4領域90Dの温度)と、その温度情報によって表される研磨面36aの温度分布を所定の温度分布に変更するために必要な研磨液56の供給条件(供給場所及び供給量)との関係を示すテーブルやグラフ(関数)が、予め実験結果等に基づいて作成され、対応関係情報として記憶部46cに記憶される。
なお、対応関係情報に含まれる研磨液56の供給条件の設定基準に制限はない。例えば、第1領域90A、第2領域90B、第3領域90C、及び第4領域90Dにおける温度の差が小さくなるように、所定の温度の研磨液56の供給場所及び供給量が設定される。この場合には、後述の研磨液供給ステップS5を実施することにより、研磨面36aにおける温度のばらつきが低減され、被加工物11が均一に研磨されやすくなる。
温度測定ユニット44によって研磨面36aの複数の位置における温度が測定されると(温度測定ステップS3)、測定された温度が決定部46aに入力される。そして、決定部46aは、温度測定ユニット44によって測定された研磨面36aの温度と、記憶部46cに記憶された対応関係情報とに基づいて、研磨面36aの温度が所定の温度分布になるように、研磨液供給ユニット42から研磨面36aに供給される所定の温度の研磨液56の供給位置及び供給量を決定する(研磨液供給条件決定ステップS4)。
具体的には、温度測定ユニット44によって測定された研磨面36aの複数の位置(第1領域90A、第2領域90B、第3領域90C、第4領域90D)における温度が決定部46aに入力されると、決定部46aは記憶部46cにアクセスし、対応関係情報を読み出す。そして、決定部46aは、入力された温度を対応関係情報に当てはめることにより、第1領域90A、第2領域90B、第3領域90C、第4領域90Dに供給されるべき研磨液56の量をそれぞれ決定する。
このようにして、所定の温度の研磨液56の供給量が供給位置ごとに決定される。そして、決定部46aによって決定された研磨液56の供給場所及び供給量を示す情報(供給条件情報)が記憶部46cに記憶される。
その後、研磨パッド36による被加工物11の研磨中に、研磨液56を研磨液供給条件決定ステップS4で決定された供給位置に研磨面36aに供給する(研磨液供給ステップS5)。研磨液供給ステップS5では、供給制御部46bが研磨液供給ユニット42を制御することにより、研磨面36aに供給される研磨液56の供給位置及び供給量が調節される。
具体的には、決定部46aによって研磨液56の供給条件が決定されて供給条件情報が記憶部46cに記憶されると、供給制御部46bは供給条件情報を読み出し、供給条件情報に基づいて研磨液供給ユニット42に制御信号を出力する。これにより、研磨液供給ユニット42は、供給条件情報によって指定された供給位置及び供給量に従って所定の温度の研磨液56を研磨パッド36の研磨面36aに供給する。
なお、前述のように、研磨パッド36の研磨面36aの面積は被加工物11の裏面11bの面積よりも大きい。そのため、被加工物11の研磨中も研磨面36aの一部は被加工物11と重ならずに露出する。そして、研磨液供給ユニット42の供給部54は、研磨パッド36による被加工物11の研磨中に、研磨面36aの被加工物11と重ならない領域に研磨液56を供給する。
例えば研磨液供給ユニット42は、まず、移動機構52(図3参照)で供給部54を研磨面36aの第1領域90A(図8参照)の直下に位置付け、研磨液56を供給条件情報によって指定された供給量で供給部54から第1領域90Aに供給する。その後、同様の手順を繰り返すことにより、第2領域90B、第3領域90C、第4領域90D(図8参照)にも研磨液56を供給条件情報によって指定された供給量で順次供給する。
前述のように、研磨パッド36の研磨面36aは、第1領域90Aから第4領域90Dに向かって徐々に温度が高くなる傾向がある。すなわち、第1領域90Aの温度T、第2領域90Bの温度T、第3領域90Cの温度T、第4領域90Dの温度Tの関係が、T<T<T<Tとなる。この場合には、例えば温度がT未満の研磨液56を、第1領域90Aから第4領域90Dに向かって徐々に供給量を増加させつつ供給する。これにより、研磨面36aの外周縁に近い領域ほど優先的に冷却され、第1領域90A、第2領域90B、第3領域90C、第4領域90Dの間における温度の差が小さくなる。その結果、被加工物11の研磨が均一に進行しやすくなり、研磨加工後の被加工物11の厚さばらつきが低減される。
その後、同様の手順を繰り返すことにより、研磨面36aの温度の測定及び研磨液56の供給の調節が継続される(ステップS6でNO、温度測定ステップS3、研磨液供給条件決定ステップS4、研磨液供給ステップS5)。そして、被加工物11の研磨時間が予め設定された所定の時間に達すると(ステップS6でYES)、研磨パッド36が被加工物11の裏面11bから離隔され、被加工物11の研磨が停止される。このようにして、研磨装置2による被加工物11の研磨が行われる。
なお、上記では研磨液56の供給量が供給位置ごとに決定される場合について説明したが、研磨面36aの温度分布は、研磨液56の供給位置のみによって制御することもできる。具体的には、研磨面36aを研磨液56が供給される領域(供給領域)と研磨液56が供給されない領域(非供給領域)とに分け、供給領域のみに研磨液56を所定の流量で供給する。すなわち、研磨液56が供給される面積によって研磨面36aの温度分布を制御する。この場合には、研磨液56の供給位置が変わるごとに研磨液56の供給量を変える必要がないため、研磨液供給ユニット42の制御が簡略化される。
また、上記では研磨面36aの複数の領域における温度の差が小さくなるように研磨液56の供給条件が調節される場合について説明したが、研磨液56の供給条件は、実現しようとする研磨面36aの温度分布に応じて適宜設定できる。例えば、特に研磨面36aの外周部における研磨レートを高めたい場合には、研磨面36aの外周部に供給される研磨液の供給量を、研磨面36aの中央部に供給される研磨液の供給量より少なくしてもよい。これにより、研磨面36aの外周部において温度が上昇しやすくなり、研磨液の化学的作用を部分的に促進することができる。
さらに、コントローラ46の記憶部46cに記憶される対応関係情報は、研磨液56の供給位置及び供給量の情報に加えて研磨液56の温度(可変)の情報を含んでいてもよい。この場合には、研磨液供給条件決定ステップS4において研磨液56の供給位置、供給量及び温度が決定される。そして、研磨液供給ステップS5では、研磨液供給条件決定ステップS4において決定された研磨液56の供給条件に従って、所定の温度の研磨液56が、所定の位置に所定の供給量で供給される。
以上の通り、本実施形態に係る研磨装置2及び被加工物の研磨方法においては、予め設定された対応関係情報に基づき、研磨パッド36の研磨面36aの温度が所定の温度分布になるように研磨面36aに供給される研磨液の供給位置が決定される。これにより、研磨液の供給条件を研磨面36aの温度に応じて適切かつ迅速に調節することができる。
なお、研磨装置2の構成及び機能は、研磨パッド36の研磨面36aに供給される研磨液の供給位置(及び供給量)を調節可能な範囲内で適宜変更できる。例えば、研磨液が研磨ユニット28の内部から研磨パッド36の研磨面36aに供給されてもよい。
図9(A)は研磨パッド36の変形例に相当する研磨パッド36Aを示す斜視図であり、図9(B)は研磨パッド36の変形例に相当する研磨パッド36Aを示す底面図である。研磨パッド36Aは、基台38A及び研磨層40Aを備える。基台38A、研磨層40Aの材質、形状等はそれぞれ、研磨パッド36の基台38、研磨層40(図2(A)及び図2(B)参照)と同様である。
ただし、研磨パッド36Aには、研磨パッド36Aを厚さ方向に貫通する円柱状の貫通孔36b,36cが設けられている。貫通孔36b,36cはそれぞれ、基台38Aの第1面38aから研磨層40Aの第2面40bに至るように研磨パッド36Aの厚さ方向に沿って形成されている。なお、貫通孔36bの直径は貫通孔36cの直径よりも大きい。
例えば、貫通孔36bは、研磨パッド36Aの中心(基台38A及び研磨層40Aの中心)と重なる位置に形成される。また、複数の貫通孔36cは、研磨パッド36Aの外周部に形成され、研磨パッド36Aの周方向に沿って概ね等間隔に配列される。そして、貫通孔36bと複数の貫通孔36cとは、研磨面36aにおいて複数の溝40cを介して互いに連結されている。
なお、図9(A)及び図9(B)では4個の貫通孔36cが90°間隔で配列されている例を図示しているが、貫通孔36cの数及び配列に制限はない。また、研磨パッド36Aの中心からの距離が貫通孔36bよりも遠く、且つ貫通孔36cよりも近い位置に、他の貫通孔が形成されていてもよい。
図10は、研磨装置2の第1変形例に相当する研磨装置2Aを示す一部断面側面図である。研磨装置2Aは、研磨ユニット28に代えて研磨ユニット28Aを備える点、及び、研磨液供給ユニット42に代えて研磨液供給ユニット100を備える点において、研磨装置(図7参照)と異なる。その他の研磨装置2Aの構成及び機能については、研磨装置2と同様である。
研磨ユニット28Aは、スピンドル32A及びマウント34Aを備える。スピンドル32A、マウント34Aの材質、形状等はそれぞれ、研磨ユニット28のスピンドル32、マウント34(図7参照)と同様である。
ただし、スピンドル32Aには、研磨液が供給される供給路(第1供給路)32aが設けられている。例えば供給路32aは、スピンドル32Aの中心を貫くように、スピンドル32Aの長さ方向(Z軸方向)に沿って形成される。
また、マウント34Aには、研磨液を研磨パッド36の研磨面36aの複数の位置に導く複数の供給路(第2供給路)34a,34bが設けられている。供給路34aは、マウント34Aの中心部に、マウント34Aを厚さ方向に貫通するように形成される。供給路34aの上端側はスピンドル32Aの供給路32aに接続され、供給路34aの下端側はマウント34Aの下面で開口している。
複数の供給路34bはそれぞれ、供給路34aから分岐しており、供給路34aを介してスピンドル32Aの供給路32aに接続されている。なお、複数の供給路34bは、研磨パッド36Aに設けられている貫通孔36cと同数設けられる。複数の供給路34bの下端側はそれぞれ、マウント34Aの下面で開口している。
また、複数の供給路34bにはそれぞれ、供給路34bを流れる研磨液の流量を調節する調節部34cが設けられている。例えば、調節部34cはバルブによって構成され、バルブの開閉時間又は開度によって供給路34bを流れる研磨液の流量が増減する。
マウント34Aに研磨パッド36Aが装着されると、研磨パッド36Aに設けられた貫通孔36bがマウント34Aの供給路34aに接続される。また、研磨パッド36Aに設けられた複数の貫通孔36cがそれぞれ、マウント34Aの供給路34bに接続される。その結果、スピンドル32Aに設けられた供給路32aが、マウント34Aの供給路34a,34b及び研磨パッド36Aの貫通孔36b,36cを介して、研磨面36aの異なる複数の領域に接続される。
また、研磨装置2Aは、研磨液(スラリー)を供給する研磨液供給ユニット100を備える。研磨液供給ユニット100は、スピンドル32Aの供給路32aに研磨液を供給する供給部102を備える。供給部102はノズル102aを備え、ノズル102aの先端部は供給路32aの上端部に挿入されている。
供給部102には、研磨液を供給する研磨液供給源104が接続されている。研磨液供給源104から供給された研磨液は、供給部102に一時的に貯留された後、ノズル102aから供給路32aに供給される。なお、供給部102には研磨液の流量を制御するバルブ(不図示)が内蔵されており、このバルブによってノズル102aから供給路32aに供給される研磨液の流量が制御される。
供給部102のノズル102aからスピンドル32Aの供給路32aに研磨液が供給されると、研磨液は供給路32aを介してマウント34Aの供給路34a,34bに供給される。そして、供給路34a,34bから研磨パッド36Aの貫通孔36b,36cにそれぞれ研磨液が供給され、研磨面36aの複数の位置に研磨液が供給される。
また、マウント34Aの調節部34c及び研磨液供給ユニット100の供給部102によって、研磨パッド36の貫通孔36b,36cから流出する研磨液の流量が制御される。これにより、研磨面36aの複数の位置(貫通孔36b,36cの開口位置)に供給される研磨液の供給量をそれぞれ調節することができる。
マウント34Aの調節部34c及び研磨液供給ユニット100の供給部102は、コントローラ46の供給制御部46bによって制御される。例えば、調節部34c及び供給部102がそれぞれバルブを備える場合には、供給制御部46bからバルブに出力される制御信号によってバルブの開閉時間又は開度が制御される。
コントローラ46の記憶部46cには、研磨面36aの温度と、貫通孔36b,36cのそれぞれから研磨面36aに供給される研磨液の有無又は供給量との対応関係を示す対応関係情報(テーブル、グラフ(関数)等)が記憶される。例えば、研磨面36aの外周部が中央部よりも高温である場合に、複数の貫通孔36cそれぞれから流出する研磨液の量が貫通孔36bから流出する研磨液の量よりも多くなるように、対応関係情報が設定される。
研磨液供給条件決定ステップS4では、決定部46aが、温度測定ユニット44によって測定される研磨面36aの温度と記憶部46cに記憶された対応関係情報に基づいて、研磨面36aの温度が所定の温度分布になるように、貫通孔36b,36cから研磨面36aに供給される研磨液の有無又は供給量を決定する。なお、決定部46aの具体的な処理の内容は、研磨装置2(図7参照)と同様である。
そして、研磨液供給ステップS5では、研磨パッド36による被加工物11の研磨中に、供給路32a及び供給路34a,34bを介して研磨面36aの複数の位置に研磨液を供給する。その際、供給制御部46bからマウント34Aの調節部34c及び研磨液供給ユニット100の供給部102に出力される制御信号によって、貫通孔36b,36cから流出する研磨液の量が研磨液供給条件決定ステップS4において決定部46aによって決定された条件を満たすように調節される。これにより、研磨面36aの温度が所定の温度分布になるように、研磨面36aに研磨液が供給される。
上記のように、研磨液供給ユニット100と研磨ユニット28Aの内部に設けられた流路とを用いることによっても、研磨パッド36の研磨面36aに供給される研磨液の供給位置及び供給量を調節することができる。この場合には、研磨液供給ユニット42(図7参照)を省略することができる。ただし、研磨液供給ユニット42及び研磨液供給ユニット100の両方を用いて研磨液の供給を調節することもできる。
図11は、研磨装置2の第2変形例に相当する研磨装置2Bを示す一部断面側面図である。研磨装置2Bは、研磨液供給ユニット42及び研磨液供給ユニット100を備える。研磨液供給ユニット42及び研磨液供給ユニット100の構成、機能、動作等はそれぞれ、研磨装置2の研磨液供給ユニット42(図7参照)及び研磨装置2Aの研磨液供給ユニット100(図10参照)と同様である。
コントローラ46の記憶部46cには、研磨液供給ユニット42及び研磨液供給ユニット100から研磨パッド36の研磨面36aに供給される研磨液の供給位置及び供給量を決定するための情報が記憶される。具体的には、研磨面36aの温度と研磨液供給ユニット42から研磨面36aに供給される研磨液56の供給位置及び供給量との対応関係を示す第1対応関係情報、及び、研磨面36aの温度と研磨液供給ユニット100から研磨面36aに供給される研磨液56の供給位置及び供給量との対応関係を示す第2対応関係情報が、記憶部46cに記憶される。
研磨液供給条件決定ステップS4では、決定部46aが第1対応関係情報及び第2対応関係情報に基づいて、研磨面36aの温度が所定の温度分布になるように研磨液の供給位置及び供給量を決定する。なお、決定部46aの具体的な処理の内容は、研磨装置2(図7参照)及び研磨装置2A(図10参照)と同様である。
そして、研磨液供給ステップS5では、研磨パッド36による被加工物11の研磨中に、研磨液供給条件決定ステップS4において決定部46aによって決定された条件を満たすように、研磨液供給ユニット42及び研磨液供給ユニット100からそれぞれ研磨面36aに研磨液が供給される。なお、研磨液供給ユニット42及び研磨液供給ユニット100から研磨面36aへの研磨液の供給は、研磨装置2(図7参照)及び研磨装置2A(図10参照)と同様、コントローラ46の供給制御部46bによって制御される。
その他、上記実施形態に係る構造、方法等は、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施できる。
11 被加工物
11a 表面(第1面)
11b 裏面(第2面)
2,2A,2B 研磨装置
4 基台
4a 開口
6 支持構造
8 保持テーブル(チャックテーブル)
8a 保持面
10 X軸移動ユニット
12 テーブルカバー
14 防塵防滴カバー
16 Z軸移動ユニット
18 Z軸ガイドレール
20 Z軸移動プレート
22 Z軸ボールねじ
24 Z軸パルスモータ
26 支持部材
28,28A 研磨ユニット
30 ハウジング
32 スピンドル
32a 供給路(第1供給路)
34,34A マウント
34a,34b 供給路(第2供給路)
34c 調節部
36,36A 研磨パッド
36a 研磨面
36b 貫通孔(第1貫通孔)
36c 貫通孔(第2貫通孔)
38,38A 基台
38a 第1面
38b 第2面
40,40A 研磨層
40a 第1面
40b 第2面
40c 溝
42 研磨液供給ユニット
44 温度測定ユニット
46 コントローラ(制御ユニット、制御部、制御装置)
46a 決定部
46b 供給制御部
46c 記憶部(メモリ)
50 支持部材
50a 開口部
52 移動機構
54 供給部
54a ノズル
56 研磨液(スラリー)
58 移動機構
60 支持部材
60a 開口部
62 移動機構
64 温度センサ
66 赤外線
68 筐体
68a 開口
70 放射温度計
72 赤外線レンズ
74 検出素子
76 パージユニット(異物付着防止ユニット)
78 ノズル
78a 噴射口
80 気体供給源
82 気体
90A 第1領域
90B 第2領域
90C 第3領域
90D 第4領域
100 研磨液供給ユニット
102 供給部
102a ノズル
104 研磨液供給源

Claims (12)

  1. 研磨パッドの研磨面で被加工物を研磨する研磨装置であって、
    該被加工物を保持する保持面を有する保持テーブルと、
    該研磨パッドが装着されるスピンドルを有する研磨ユニットと、
    該研磨面に研磨液を供給する研磨液供給ユニットと、
    該研磨面の温度を測定する温度センサと、該研磨面と該温度センサとを該研磨パッドの回転軸と交差する方向に沿って相対的に移動させる移動機構と、を有し、該研磨パッドによる該被加工物の研磨中に該研磨面の複数の位置における温度を測定する温度測定ユニットと、
    コントローラと、を備え、
    該コントローラは、
    該研磨面の温度と該研磨液の供給位置との対応関係を示す対応関係情報を記憶する記憶部と、
    該温度測定ユニットによって測定された該研磨面の温度と該記憶部に記憶された該対応関係情報とに基づいて、該研磨面の温度が所定の温度分布になるように、該研磨液供給ユニットから該研磨面に供給される該研磨液の供給位置を決定する決定部と、を有することを特徴とする研磨装置。
  2. 該対応関係情報は、該研磨液の供給位置ごとの供給量を示す情報を含み、
    該決定部は、該研磨液の供給量を供給位置ごとに決定することを特徴とする請求項1に記載の研磨装置。
  3. 該決定部は、該研磨面の複数の位置における温度の差が小さくなるように、該研磨液供給ユニットから該研磨面に供給される該研磨液の供給位置及び供給量を決定することを特徴とする請求項2に記載の研磨装置。
  4. 該研磨面の面積は、該被加工物の該研磨面によって研磨される面の面積よりも大きく、
    該温度センサは、該研磨パッドによる該被加工物の研磨中に、該研磨面の該被加工物と重ならない領域の温度を測定することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の研磨装置。
  5. 該研磨面の面積は、該被加工物の該研磨面によって研磨される面の面積よりも大きく、
    該研磨液供給ユニットは、該研磨パッドによる該被加工物の研磨中に該研磨面の該被加工物と重ならない領域に該研磨液を供給する供給部と、該研磨パッドと該供給部とを該研磨パッドの回転軸と交差する方向に沿って相対的に移動させる移動機構と、を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の研磨装置。
  6. 該研磨ユニットは、
    該保持テーブルの上方に設けられた該スピンドルと、
    該スピンドルに該研磨パッドを装着するためのマウントと、
    該研磨液供給ユニットから該研磨液が供給される第1供給路と、
    該第1供給路に接続され該研磨液を該研磨面の複数の位置に導く複数の第2供給路と、
    該第2供給路から該研磨面に供給される該研磨液の流量を調節する調節部と、を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の研磨装置。
  7. 研磨パッドの研磨面で被加工物を研磨する被加工物の研磨方法であって、
    該被加工物を保持テーブルの保持面で保持する保持ステップと、
    該研磨パッドの該研磨面に研磨液を供給しながら該保持テーブルの保持面で保持された該被加工物を該研磨面で研磨する研磨ステップと、
    該研磨パッドによる該被加工物の研磨中に、該研磨面の複数の位置における温度を測定する温度測定ステップと、
    該温度測定ステップで測定された該研磨面の温度と、該研磨面の温度と該研磨液の供給位置との対応関係を示す対応関係情報と、に基づいて、該研磨面の温度が所定の温度分布になるように該研磨面に供給される該研磨液の供給位置を決定する研磨液供給条件決定ステップと、
    該研磨パッドによる該被加工物の研磨中に、該研磨液を該研磨液供給条件決定ステップで決定された供給位置に供給する研磨液供給ステップと、を含むことを特徴とする被加工物の研磨方法。
  8. 該対応関係情報は、該研磨液の供給位置ごとの供給量を示す情報を含み、
    該研磨液供給条件決定ステップでは、該研磨液の供給量を供給位置ごとに決定し、
    該研磨液供給ステップでは、該研磨液を該研磨液供給条件決定ステップで決定された供給量で供給することを特徴とする請求項7に記載の被加工物の研磨方法。
  9. 該研磨液供給条件決定ステップでは、該研磨面の複数の位置における温度の差が小さくなるように、該研磨面に供給される該研磨液の供給位置及び供給量を決定することを特徴とする請求項8に記載の被加工物の研磨方法。
  10. 該研磨面の面積は、該被加工物の該研磨面によって研磨される面の面積よりも大きく、
    該温度測定ステップでは、該研磨パッドによる該被加工物の研磨中に、該研磨面の該被加工物と重ならない領域の温度を測定することを特徴とする請求項7乃至9のいずれかに記載の被加工物の研磨方法。
  11. 該研磨面の面積は、該被加工物の該研磨面によって研磨される面の面積よりも大きく、
    該研磨液供給ステップでは、該研磨パッドによる該被加工物の研磨中に、該研磨面の該被加工物と重ならない領域に該研磨液を供給することを特徴とする請求項7乃至9のいずれかに記載の被加工物の研磨方法。
  12. 該研磨パッドは、研磨ユニットに装着され、
    該研磨ユニットは、該保持テーブルの上方に設けられたスピンドルと、該スピンドルに該研磨パッドを装着するためのマウントと、該研磨液が供給される第1供給路と、該第1供給路に接続され該研磨液を該研磨面の複数の位置に導く複数の第2供給路と、該第2供給路から該研磨面に供給される該研磨液の流量を調節する調節部と、を有し、
    該研磨液供給ステップでは、該研磨パッドによる該被加工物の研磨中に、該第1供給路及び複数の該第2供給路を介して該研磨面の複数の位置に該研磨液を供給することを特徴とする請求項7乃至9のいずれかに記載の被加工物の研磨方法。
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