JP2024039908A - コイル部品、コイル中間材、送電装置、受電装置、及び、電力伝送システム - Google Patents

コイル部品、コイル中間材、送電装置、受電装置、及び、電力伝送システム Download PDF

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Kenichi Miyazaki
将人 岡部
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Abstract

【課題】コイルを保持する保持部材の反りを低減させたコイル部品、コイル中間材、送電装置、受電装置及び電力伝送システムを提供する。【解決手段】コイル部品10は、渦巻形状を有する第1平面コイル11と、それを保持する第1保持部材20と、第1平面コイルを第1保持部材と挟み込むようにしてそれらと一体化される第2保持部材30と、を備えている。第2保持部材は、第1平面コイルの隣り合うターン部の間を軸方向に沿って延びる突出部32を有している。第1保持部材は、第1平面コイルと接触する接触面20S1と、該接触面と反対側の外面20S2と、を有し、接触面には突出部32を受容する第1の溝24が形成されており、外面には第2の溝25が形成されている。第2の溝は、第1平面コイルの軸方向に見て、第1平面コイルの第1中心軸線C1及び第1の溝を含む接触面上の領域20R1と重なる外面上の領域20R2に形成されている。【選択図】図4

Description

本開示は、コイル部品、コイル中間材、送電装置、受電装置、及び、電力伝送システムに関する。
非接触で電力を伝送するワイヤレス電力伝送システムが普及しつつある。
電力を非接触で伝送する場合、コイルを含む共振回路に高周波の電流が流される。コイルは、例えば特許文献1に開示されているように、渦巻形状に形成されてよい。一般に、コイルは、空洞のケースに収容された状態で使用される。
特開2021-27112号公報
ところで、ケースをコイルと一体的に形成し、ケースにコイルを保持させることが検討されている。言い換えると、ケースを、コイルを保持する保持部材として形成することが検討されている。この場合、保持部材の内面は、コイル及びコイルに付随する他の部品の形状に対応した形状を有する。例えば、コイルが渦巻形状に形成される場合、特許文献1に示すように、コイルの隣り合う部分の間に磁性体が配置される。このため、保持部材の内面には、この磁性体の先端を収容する溝が形成される。
このような保持部材は、熱可塑性材料または熱硬化性材料を用いて作製することができる。具体的には、加熱されて溶融した材料を、保持部材の内面の凹凸に対応した凹凸を有する型に嵌めた後に冷却することで、上述した保持部材を作製することができる。しかしながら、このようにして作製された保持部材には、反りが発生することがある。
本開示の実施形態は、コイルを保持する保持部材の反りを低減させることを目的とする。
本開示の一実施の形態は、以下の[1]~[20]に関連する。
[1]
渦巻形状を有し、前記渦巻形状の中心軸線上を延びる軸方向で互いに反対となる第1の面および第2の面を含む平面コイルと、
前記第2の面と対面するように前記平面コイルと重なり、前記平面コイルを保持する第1保持部材と、
前記平面コイルを前記第1保持部材と挟み込むようにして前記平面コイル及び前記第1保持部材と一体化される第2保持部材と、を備え、
前記平面コイルは、前記平面コイルの径方向に配列される複数のターン部を含み、
前記第2保持部材は、前記平面コイルの隣り合うターン部の間を前記軸方向に沿って延びる突出部を有し、
前記第1保持部材は、前記第2の面と接触する接触面と、前記接触面と反対側の外面と、を有し、
前記接触面に前記突出部を受容する第1の溝が形成されており、
前記外面に第2の溝が形成されており、
前記第2の溝は、前記軸方向に見て、前記中心軸線及び前記第1の溝を含む前記接触面上の領域と重なる前記外面上の領域に形成されている、コイル部品。
[2]
前記第2の溝は、前記軸方向に見て、前記平面コイルの渦巻形状に沿って形成されている、[1]に記載のコイル部品。
[3]
前記第2の溝の幅は、前記第1の溝の幅の0.2倍~1.1倍である、[1]又は[2]に記載のコイル部品。
[4]
前記第2の溝の深さは、前記第1の溝の深さの0.2倍~1.1倍である、[1]~[3]のいずれかに記載のコイル部品。
[5]
前記第2の溝の容積は、前記第1の溝の容積の0.2倍~1.1倍である、[1]~[4]のいずれかに記載のコイル部品。
[6]
前記第2の溝は、前記軸方向に見て、前記第1の溝と重なっていない、[1]~[5]のいずれかに記載のコイルユニット。
[7]
渦巻形状を有し、前記渦巻形状の中心軸線上を延びる軸方向で互いに反対となる第1の面および第2の面を含む平面コイルと、
前記第2の面と対面するように前記平面コイルと重なり、前記平面コイルを保持する第1保持部材と、
前記平面コイルを前記第1保持部材と挟み込むようにして前記平面コイル及び前記第1保持部材と一体化される第2保持部材と、を備え、
前記平面コイルは、前記平面コイルの径方向に配列される複数のターン部を含み、
前記第2保持部材は、前記平面コイルの隣り合うターン部の間を前記軸方向に沿って延びる突出部を有し、
前記第1保持部材は、前記第2の面と接触する接触面と、前記接触面と反対側の外面と、を有し、
前記接触面に前記突出部を受容する第1の溝が形成されており、
前記外面に少なくとも1つのリブが形成されており、
前記少なくとも1つのリブは、前記軸方向に見て、前記中心軸線及び前記第1の溝を含む前記接触面上の領域と重なる前記外面上の領域に形成されている、コイル部品。
[8]
前記少なくとも1つのリブは、互いに交差する方向に沿って延びる複数のリブを含む、[7]に記載のコイル部品。
[9]
前記少なくとも1つのリブは、複数のリブを含み、
前記複数のリブは、前記軸方向に見て、格子状に形成されている、[7]又は[8]に記載のコイル部品。
[10]
前記第1保持部材は、非磁性且つ絶縁性である、[1]~[9]のいずれかに記載のコイル部品。
[11]
前記第2保持部材は、磁性を有する、[1]~[10]のいずれかに記載のコイル部品。
[12]
前記平面コイルは、板状に形成されている、[1]~[11]のいずれかに記載のコイル部品。
[13]
前記平面コイルは、リッツ線を用いて形成されている、[1]~[11]のいずれかに記載のコイル部品。
[14]
渦巻形状を有し、前記渦巻形状の中心軸線上を延びる軸方向で互いに反対となる第1の面および第2の面を含む平面コイルと、
前記第2の面と対面するように前記平面コイルと重なり、前記平面コイルを保持する第1保持部材と、を備え、
前記平面コイルは、前記平面コイルの径方向に配列される複数のターン部を含み、
前記第1保持部材は、前記第2の面と接触する接触面と、前記接触面と反対側の外面と、を有し、
前記接触面に第1の溝が形成されており、
前記外面に第2の溝が形成されており、
前記第1の溝は、前記軸方向に見て、前記平面コイルの隣り合うターン部の間に前記平面コイルの渦巻形状に沿って形成され、
前記第2の溝は、前記軸方向に見て、前記中心軸線及び前記第1の溝を含む前記接触面上の領域と重なる前記外面上の領域に形成されている、コイル中間材。
[15]
前記第2の溝は、前記軸方向に見て、前記平面コイルの渦巻形状に沿って形成されている、[14]に記載のコイル中間材。
[16]
渦巻形状を有し、前記渦巻形状の中心軸線上を延びる軸方向で互いに反対となる第1の面および第2の面を含む平面コイルと、
前記第2の面と対面するように前記平面コイルと重なり、前記平面コイルを保持する第1保持部材と、を備え、
前記平面コイルは、前記平面コイルの径方向に配列される複数のターン部を含み、
前記第1保持部材は、前記第2の面と接触する接触面と、前記接触面と反対側の外面と、を有し、
前記接触面に第1の溝が形成されており、
前記外面に少なくとも1つのリブが形成されており、
前記第1の溝は、前記軸方向に見て、前記平面コイルの隣り合うターン部の間に前記平面コイルの渦巻形状に沿って形成され、
前記少なくとも1つのリブは、前記軸方向に見て、前記中心軸線及び前記第1の溝を含む前記接触面上の領域と重なる前記外面上の領域に形成されている、コイル中間材。
[17]
前記少なくとも1つのリブは、互いに交差する方向に沿って延びる複数のリブを含む、[16]に記載のコイル中間材。
[18]
[1]~[13]のいずれかに記載のコイル部品を備える、送電装置。
[19]
[1]~[13]のいずれかに記載のコイル部品を備える、受電装置。
[20]
送電装置と、受電装置とを備え、
前記送電装置及び前記受電装置のうちの少なくともいずれかが、[1]~[13]のいずれかに記載のコイル部品を備える、電力伝送システム。
本開示の一実施の形態によれば、コイルを保持する保持部材の反りを低減させることができる。
図1は、一実施の形態に係るコイルユニットが適用され得るワイヤレス電力伝送システムを概略的に示す図である。 図2は、一実施の形態に係るコイル部品の平面図である。 図3は、図2に示すコイル部品の分解斜視図である。 図4は、図2に示すコイル部品の断面図である。 図5は、図4に示すコイル中間材を、平面コイルの側から見た斜視図である。 図6は、図5に示すコイル中間材を、第1保持部材の外面の側から見た斜視図である。 図7は、図6に示すコイル中間材の平面図である。 図8は、図6及び図7に示す第1保持部材を成形するための金型を示す斜視図である。 図9は、図2に示すコイル部品の製造方法の一例を説明するための断面図である。 図10は、コイル部品の変形例を説明するための図であって、第1保持部材の外面を示す平面図である。 図11は、図10のXI-XI線に沿った第1保持部材の断面を示す図である。 図12は、図10のXII-XII線に沿った第1保持部材の断面を示す図である。
以下、図面を参照して各実施の形態について説明する。なお、本件明細書に添付する図面においては、図示と理解のしやすさの便宜上、適宜縮尺および縦横の寸法比等を、実物のそれらから変更し誇張してある。
また、本明細書において、「シート」、「フィルム」、「板」などの用語は、呼称の違いのみに基づいて、互いから区別されるものではない。したがって、例えば「シート」は、フィルムや板とも呼ばれ得るような部材も含む概念である。
<ワイヤレス電力伝送システム>
図1は、一実施の形態に係るコイル部品10が適用されるワイヤレス電力伝送システムSを概略的に示す。まず、ワイヤレス電力伝送システムS(以下、電力伝送システムSと略す。)について図1を参照しつつ説明する。なお、電力伝送システムSに本実施の形態に係るコイル部品10とは異なるコイル部品が適用され得ることは、言うまでもない。
<ワイヤレス電力伝送システム>
電力伝送システムSは、送電装置1と、受電装置2とを備える。送電装置1は、コイル部品10と、高周波電流供給部1Aとを含む。送電装置1におけるコイル部品10は、送電コイル部品として機能する。高周波電流供給部1Aは、送電コイル部品としてのコイル部品10に高周波電流を供給する。
受電装置2は、コイル部品10と、変換部2Aとを含む。受電装置2におけるコイル部品10は、受電コイル部品として機能する。変換部2Aは、コイル部品10で生じる高周波電流を整形する。変換部2Aは、高周波電流を直流電流に変換する整流回路などを有する。変換部2Aは、例えば複数のダイオードを含む全波整流回路と、平滑化コンデンサーと、を備えてもよい。
本実施の形態では、送電装置1及び受電装置2のそれぞれがコイル部品10を含む。ただし、送電装置1及び受電装置2のうちの一方のみにコイル部品10が用いられ、他方には異なる形式のコイル部品が用いられてもよい。
送電装置1から受電装置2にワイヤレス(非接触)で電力を伝送する際には、送電装置1が、高周波電流供給部1Aから送電コイル部品としてのコイル部品10に所定の周波数の高周波電流を供給する。この際、コイル部品10には、電磁誘導により磁界が生じる。そして、この磁界の影響で、受電装置2では、受電コイル部品としてのコイル部品10に高周波電流が生じる。すなわち、受電装置2は送電装置1から磁界を受信して又は磁界の影響を受けて、電磁誘導により高周波電流を通流させる。変換部2Aは、この高周波電流を直流電流に変換し、変換した直流電流を例えば図示しないバッテリに供給する。
図1に示す電力伝送システムSは、電力伝送方式として、磁界共鳴方式を採用している。ただし、本実施の形態に係るコイル部品10は、電磁誘導方式の電力伝送システムで用いられてもよい。また、電力伝送システムSは、電気自動車にワイヤレスで電力を伝送するシステムとして構成される。この場合、送電装置1は、道路、駐車場などに設置される。受電装置2は、電気自動車に設置される。
ただし、電力伝送システムSの用途は、電気自動車への電力伝送に限られるものではない。例えば、電力伝送システムSは、ドローンなどの飛行体、ロボットへの電力伝送に用いられてもよい。また、電力伝送システムSは、海中における潜水艇や、探査ロボットへの電力伝送に用いられてもよい。また、コイル部品10の用途は、ワイヤレス電力伝送システムに限られない。例えば、コイル部品10は、トランス、DC-DCコンバータ、アンテナなどに用いられてもよい。
<コイル部品>
以下、コイル部品10について説明する。図2は、コイル部品10の平面図である。図3は、コイル部品10の分解斜視図である。図4は、後述する平面コイル11,12の中心軸線C1,C2に沿った、コイル部品10の断面図である。
図2乃至図4に示すように、コイル部品10は、第1平面コイル11と、第2平面コイル12と、第1保持部材20と、第2保持部材30と、第1磁気シールド部材40と、第2磁気シールド部材50と、第1接続端子61と、第2接続端子62と、を備えている。
図3に示すように、コイル部品10では、第1保持部材20に対して、第1平面コイル11、第2平面コイル12及び第2保持部材30、第1磁気シールド部材40、並びに、第2磁気シールド部材50がこの順で重なる。図2では、説明の便宜上、第2保持部材30、第1磁気シールド部材40及び第2磁気シールド部材50の図示が省略されているが、実際は、実線で示された第2平面コイル12に、第2保持部材30、第1磁気シールド部材40及び第2磁気シールド部材50が重なる。なお、図2では、説明の便宜上、第1平面コイル11が破線で示されている。また、図2及び図3では、第1接続端子61及び第2接続端子62が二点鎖線にて簡略的に示されている。以下、コイル部品10の各部について詳述する。
(第1平面コイル及び第2平面コイル)
第1平面コイル11は渦巻形状であり、導電材料から形成される。本実施の形態では、第1平面コイル11は銅を含む。具体的には、第1平面コイル11は銅から形成される。ただし、第1平面コイル11は、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金等で形成されてもよい。
図3に示すように、第1平面コイル11は板状であり、図4に示すように、第1平面コイル11が渦巻形状に周回する方向、言い換えると渦巻形状で延びる方向に直交する方向での第1平面コイル11の断面形状は、矩形状である。
図2乃至図4に示す符号C1は、第1平面コイル11の渦巻形状の中心を通る第1平面コイル11の第1中心軸線を示している。以下、第1平面コイル11の軸方向と言う場合、その方向は、第1中心軸線C1上を延びる方向又は第1中心軸線C1に平行な方向を意味する。また、第1中心軸線C1上の任意の点を中心として第1中心軸線C1と直交する平面上に描かれた円の半径方向を、第1平面コイル11の径方向と言う。第1平面コイル11は、軸方向で互いに反対となる第1の面11Aおよび第2の面11Bを含む。第1平面コイル11は、第1の面11Aに対して第2平面コイル12などを重ねられ、第2の面11Bで第1保持部材20と対面する。
図3に示すように、第1平面コイル11は、複数のターン部11nにより渦巻形状をなす導電体11Eを有する。第1平面コイル11の複数のターン部11nは、渦巻形状の第1中心軸線C1に直交する方向に配列される。詳しくは、当該複数のターン部11nは、渦巻形状の第1中心軸線C1から第1平面コイル11の径方向の外方に向かって、第1中心軸線C1から次第に離れるように接続される。そして、これにより渦巻形状が形成される。
ターン部11nは、基本的には線状の導体部分が環状をなさずに第1中心軸線C1の周りを360度周回する形状である。いわゆる平面コイルである場合には、ターン部11nの両端部は、第1平面コイル11の径方向にずれる。複数のターン部11nでは、或るターン部11nの径方向の外方の端部に他のターン部11nの径方向の内方の端部が接続し、他のターン部11nが第1中心軸線C1から離れるように延びていく。
以下では、複数のターン部11nのうちの第1中心軸線C1に最も近いものを、ターン部111と称す場合がある。また、ターン部111に接続するターン部を、ターン部112と称す場合がある。本実施の形態では、複数のターン部11nは、5個のターン部111~115を含む。以下において複数のターン部11nのそれぞれに共通となる事項を説明する際には、基本的に、ターン部11nと称す。
本実施の形態では、ターン部11nが矩形状をなすように周回する。ただし、ターン部11nは、円形をなすように周回する形状でもよい。なお、本明細書及び本開示で言う渦巻形状とは、螺旋状に巻いた平面曲線の形を意味する。ここで言う平面曲線には、図示のような折れ線状に曲がりつつ繰り返し周回する平面パターンも含む。また、言い換えると、渦巻形状とは、旋回するにつれて中心から遠ざかる(あるいは旋回するにつれて中心に近づく)平面曲線の形を意味する。
第1中心軸線C1に最も近いターン部111の径方向の内方の端部(第1中心軸線C1に近い端部)は、第2平面コイル12と電気的に接続される。一方で、複数のターン部11nのうちの第1中心軸線C1から最も離間したターン部115の径方向の外方の端部(第1中心軸線C1から離れる方の端部)は、第1接続端子61と接続している。
ここで、第1平面コイル11(ターン部11n)の径方向の内方とは、当該径方向において第1中心軸線C1に近づく方向を意味する。また、第1平面コイル11(ターン部11n)の径方向の外方とは、当該径方向において第1中心軸線C1から離れる方向を意味する。また、第1中心軸線C1は、本実施の形態では次のようにして定められる。まず、最内周のターン部111の径方向の内方の端部から最内周のターン部111と相似の形状の線状の仮想ターン部を径方向の内方に渦巻形状をなすように順次描画していく。そして、直径1cm内に収まる仮想ターン部が描画できるまで描画を継続する。そして、直径1cm内に収まる仮想ターン部の径方向の内方の領域を、渦巻形状の周方向及び径方向に直交する方向に通過する線が、第1中心軸線C1として定められる。
本実施の形態における第1平面コイル11は、一例として銅板から渦巻形状に打ち抜かれて形成される。ただし、第1平面コイル11は、銅箔を渦巻形状にエッチングすることでも形成され得る。
第1平面コイル11の厚さ(導電体11Eの厚さ)は、例えば0.1mm以上1.0mm以下でもよい。また、第1平面コイル11の半径(第1中心軸線C1から径方向で最も離れた部分までの距離)は80mm以上でもよく、80mm以上450mm以下でもよい。また、断面形状が矩形となる第1平面コイル11(導電体11E)のアスペクト比は、第1平面コイル11(導電体11E)の径方向幅(径方向での幅)を第1平面コイル11(導電体11E)の厚さで割ることにより定められる。第1平面コイル11(導電体11E)のアスペクト比は、2以上12以下でもよいし、3以上10以下でもよい。
磁界共鳴方式で電気自動車に電力を伝送する場合、10kHzから200kHz、特に75kHz以上100kHz以下、さらに79kHzから90kHzの高周波電流の周波数帯で、1kW以上、望ましくは5kW以上の電力を伝送可能とすることが望ましい。この場合、銅で形成される第1平面コイル11の厚さは、0.2mm以上であることが好ましい。この観点で、第1平面コイル11の厚さの下限値が、0.2mmに設定されてもよい。また、電気自動車に電力を伝送する場合、サイズが過剰に大きいことは望まれず、サイズを制限されることがある。この観点で、第1平面コイル11及び後述の第2平面コイル12も、詳しくは第1平面コイル11の導電体11E及び第2平面コイル12の導電体12Eは、一辺が800mmの正方形に収まるサイズで形成されることが好ましい。
また、第1平面コイル11の線幅(導電体11Eの線幅)、すなわち各ターン部11nの径方向幅(径方向での幅)は、特に限られない。ただし、例えば79kHzから90kHzの高周波電流の周波数帯で、1kW以上、望ましくは5kW以上の電力を伝送可能とすることを考慮すると、ターン部11nの径方向幅は、2mm以上20mm以下でもよく、2mm以上16mm以下、2mm以上12mm以下、2mm以上8mm以下でもよい。また、第1平面コイル11のターン数は、4以上12以下でもよいが、特に限られない。
つづいて、第2平面コイル12も渦巻形状であり、本実施の形態では、第2平面コイル12も銅を含む。詳しくは、第2平面コイル12は銅から形成される。なお、第2平面コイル12の材質は特に限られず、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金等でもよい。また、第2平面コイル12も板状であり、図4に示すように、第2平面コイル12が渦巻形状に周回する方向に直交する方向での第2平面コイル12の断面形状は、矩形状である。
図2乃至図4に示す符号C2は、第2平面コイル12の渦巻形状の中心を通る第2平面コイル12の第2中心軸線を示している。以下、第2平面コイル12の軸方向と言う場合、その方向は、第2中心軸線C2上を延びる方向又は第2中心軸線C2に平行な方向を意味する。また、第2中心軸線C2上の任意の点を中心として第2中心軸線C2と直交する平面上に描かれた円の半径方向を、第2平面コイル12の径方向と言う。第2平面コイル12は、軸方向で互いに反対となる第1の面12Aおよび第2の面12Bを含む。第2平面コイル12は、第1の面12Aに対して、第2保持部材30、第1磁気シールド部材40及び第2磁気シールド部材50を重ねられ、第2の面12Bで第1平面コイル11(第1の面11A)と対面する。
本実施の形態では、第2平面コイル12が第1平面コイル11と同軸になるように配置されている。つまり、第1平面コイル11の第1中心軸線C1と第2平面コイル12の第2中心軸線C2とが一致する、言い換えると、同一直線上に位置する。ただし、第1平面コイル11と第2平面コイル12は、第1平面コイル11の第1中心軸線C1と第2平面コイル12の第2中心軸線C2とが互いに平行になるように重なってもよい。すなわち、第1平面コイル11と第2平面コイル12は同軸でなくてもよい。
第2平面コイル12も、複数のターン部12nにより渦巻形状をなす導電体12Eを有する。第2平面コイル12の複数のターン部12nは、渦巻形状の第2中心軸線C2に直交する方向に配列される。
複数のターン部12nの接続態様や、位置に応じた呼称(ターン部121など)は、第1平面コイル11のターン部11nと同様である。本実施の形態では、第1平面コイル11のターン数と第2平面コイル12のターン数とが同じであり、複数のターン部12nは、5個のターン部121~125を含む。また、ターン部12nは、ターン部11nと同様に矩形状をなすように周回する。なお、ターン部12nは、円形をなすように周回する形状でもよい。また、第1平面コイル11のターン数と第2平面コイル12のターン数とは異なってもよい。また、例えばターン部12nが矩形状となり、ターン部11nが円形状となる態様でもよい。
また、上述したように第1中心軸線C1に最も近いターン部111の径方向の内方の端部は、第2平面コイル12と電気的に接続される。詳しくは、ターン部111の径方向の内方の端部は、第2平面コイル12におけるターン部121の径方向の内方の端部に接続される。ここで、第1平面コイル11と第2平面コイル12とが接続された際、第1平面コイル11が第2平面コイル12に接続されない端部(ターン部115の径方向の外方の端部)から第2平面コイル12に接続される端部まで周回する方向は、第2平面コイル12が第1平面コイル11に接続される端部から第1平面コイル11に接続されない端部(ターン部125の径方向の外方の端部)まで周回する方向と同じになる。
そして、複数のターン部12nのうちの第2中心軸線C2から最も離間したターン部125の径方向の外方の端部は、第2接続端子62と接続している。なお、第2平面コイル12(ターン部12n)の径方向の内方及び外方が意味する方向は、上述した第1平面コイル11の径方向の内方及び外方の場合と同様に定められる。また、第2中心軸線C2の位置の決め方も、第1中心軸線C1の場合と同様に定められる。また、本実施の形態における第2平面コイル12も、一例として銅板から渦巻形状に打ち抜かれて形成される。ただし、第2平面コイル12は、銅箔を渦巻形状にエッチングすることでも形成され得る。
本実施の形態では、第2平面コイル12の厚さ(導電体12Eの厚さ)は、例えば0.1mm以上1.0mm以下でもよい。また、第2平面コイル12の半径(第2中心軸線C2から径方向で最も離れた部分までの距離)は、第1平面コイル11の場合と同様に、80mm以上でもよく、80mm以上450mm以下でもよい。また、断面形状が矩形となる第2平面コイル12(導電体12E)のアスペクト比は、第1平面コイル11の場合と同様に、2以上12以下でもよいし、3以上10以下でもよい。また、第2平面コイル12の線幅(導電体12Eの線幅)、すなわち各ターン部12nの径方向幅(径方向での幅)は、2mm以上20mm以下でもよく、2mm以上16mm以下、2mm以上12mm以下、2mm以上8mm以下でもよい。また、第2平面コイル12のターン数は、4以上12以下でもよいが、特に限られない。
また、図4に示すように、第1平面コイル11と第2平面コイル12は、それらの軸方向に隙間を空けて重なっている。この隙間は、0.5mm以上1.5mm以下でもよい。隙間の寸法は特に限られるものではないが、隙間が小さすぎると、電流を供給した際に第1平面コイル11及び第2平面コイル12で生じる渦電流損失が大きくなる傾向がある。また、隙間が大きくなり過ぎると、コイル部品10の薄型化が損なわれる。第1平面コイル11と第2平面コイル12との間の隙間は、後述するように平面コイル11,12の間に第2保持部材30が介在することにより、維持される。
(第1保持部材)
第1保持部材20は、第1平面コイル11の第2の面11Bと対面するように第1平面コイル11と重なり、第1平面コイル11を保持する。コイル部品10では、例えば電力を伝送する場合、第1平面コイル11及び第2平面コイル12で生じる磁界を第1保持部材20に通す。したがって、第1保持部材20は、磁界を妨げないようにするため及び渦電流が発生しないようにするために、非導電性(絶縁性)且つ非磁性であることが好ましい。
非導電性(絶縁性)且つ非磁性が好ましい点を考慮し、第1保持部材20の材料は、例えば、樹脂であり、繊維強化プラスチックでもよい。より具体的には、第1保持部材20の材料は、ガラス繊維強化ポリアミドでもよい。ただし、第1保持部材20の材料は特に限られるものではない。例えば、ガラス繊維が含まれなくもよい。また、ポリアミド以外の熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂が用いられてもよい。なお、絶縁性とは、体積抵抗率が、1010Ω・m以上であることを意味する。非磁性とは、磁性を示さないことを意味する。
第1保持部材20は、第1平面コイル11と一体化されることにより、第1平面コイル11を保持する。本実施の形態では、第1保持部材形成用の金型200(図8参照)に第1平面コイル11を配置した後、第1保持部材作成用の材料を上記金型200に熱プレスで押し込んで成形し、これを冷却して固化させることにより、第1平面コイル11と、第1保持部材20とが一体化される。本明細書では、第1保持部材20が第1平面コイル11と一体化したものを、コイル中間材10Mとも称する。
本実施の形態では、第1保持部材20は、第1平面コイル11及び第2平面コイル12を第2保持部材30と挟み込む。第1保持部材20は、第1平面コイル11の第2の面11Bに接触する接触面20S1を有する。接触面20S1は、第1保持部材20の内面を形成する。また、第1保持部材20は、接触面20S1とは反対側の面である外面20S2を有する。
図4及び図5に示すように、接触面20S1には、後述する第2保持部材30の突出部32を受容する第1の溝24が形成されている。また、図4及び図6に示すように、外面20S2には、第2の溝25が形成されている。第1の溝24及び第2の溝25については、後で詳述する。
(第2保持部材)
本実施の形態における第2保持部材30は、図4に示すように、第1平面コイル11及び第2平面コイル12を第1保持部材20と挟み込むようにして、第1平面コイル11、第2平面コイル12及び第1保持部材20と一体化されている。上述したように、第2保持部材30はその一部を第2平面コイル12と第1磁気シールド部材40との間に介在させつつ、他の一部を第1平面コイル11と第2平面コイル12との間にも介在させる。
詳しくは、第2保持部材30は、第2平面コイル12と第1磁気シールド部材40との間に介在する基部31と、基部31から第1保持部材20に向かって突出する突出部32と、を有する。基部31は、第2平面コイル12の第1の面12Aを全体的に覆う。第1平面コイル11及び第2平面コイル12の軸方向で見た場合に、基部31は、第1平面コイル11及び第2平面コイル12の全体を包含する大きさに形成されている。基部31と第1保持部材20は、その間に、第1平面コイル11及び第2平面コイル12を挟み込む。
突出部32は、第1平面コイル11の隣り合うターン部の間を、第1平面コイル11の軸方向に沿って延びている。したがって、突出部32は、渦巻形状の第1平面コイル11に沿って形成されている。図示された例では、突出部32は、第1平面コイル11の渦巻形状に対応した渦巻形状に形成されている。上述したように、突出部32は、第1保持部材20の第1の溝24に受容されている。言い換えると、突出部32は、第1保持部材20における第1の溝24に充填されている。
図示された例では、第2保持部材30は、更に、第1平面コイル11と第2平面コイル12との間に配置されるスペーサ部分33含む。スペーサ部分33は、第1平面コイル11と第2平面コイル12との間の隙間を維持する。言い換えると、第2平面コイル12は第2保持部材30に埋設されている。第2保持部材30のうち第2平面コイル12の第2の面12Bを覆う部分が、スペーサ部分33である。スペーサ部分33は、第1平面コイル11の第1の面11Aに接触する。
第2保持部材30は全体として磁性を有し、すなわち、基部31、突出部32及びスペーサ部分33は、それぞれ磁性を有する。第2保持部材30は、磁性により渦電流損失や漏れ磁束を抑制したり、結合係数を高くしたりすることにより、コイル性能の向上を図る。第2保持部材30の比透磁率は、2.0以上であることが好ましく、2.0以上10.0以下でもよい。第2保持部材30の比透磁率は、5.0以上であることがより好ましく、5.0以上10.0以下でもよい。第2保持部材30の比透磁率は特に限られないが、大き過ぎると第2保持部材30の柔軟性や強度が不所望に損なわれる場合がある。したがって、第2保持部材30の比透磁率は200以下でもよい。
また、第2保持部材30は突出部32を備えることにより、コイル性能を効果的に向上できる。突出部32の高さ(第1平面コイル11の軸方向に沿った、突出部32の頂部と第1平面コイル11の第2の面11Bとの距離)は特に限られるものではないが、例えば0.5mm以上でもよく、1.0mm以上でもよい。突出部32の高さは高い程、渦電流損失の抑制効果が高くなり且つ結合係数を高くなる傾向がある。一方で、突出部32は、高くなる程、根元を起点として破損しやすくなる傾向がある。そこで、突出部32の高さは、例えば10mm以下にしてもよい。
本実施の形態における第2保持部材30は、一例として、樹脂と、磁性体で構成される複数又は無数の磁性体粒子と、を含む。磁性体粒子は、保持材料としての樹脂に保持される。
磁性体粒子は、フェライト特に軟磁性材料のフェライト、ナノ結晶磁性体、ケイ素鋼、電磁軟鉄、及びアモルファス金属のうちのいずれか又は二種以上から形成されてもよい。保持材料としての樹脂は、ガラス繊維強化ポリアミドでもよい。すなわち、当該樹脂は、熱可塑性樹脂(熱可塑性材料)としてのポリアミドと、ガラス繊維とを含む材料から形成されてもよい。ただし、第2保持部材30の成形材料は特に限られるものではない。
(第1の溝)
上述したように、第1保持部材20の第1の溝24は、第2保持部材30の突出部32を受容する。図4に示すように、突出部32は、第1平面コイル11の軸方向に見て、第1平面コイル11及びその中心軸線C1を含むコイル中間材10M上の領域10MRと重なる第2保持部材30上の領域に形成される。このため、第1の溝24も、上記領域10MRに対応する接触面20S1上の領域20R1に形成される。図示された例では、第1平面コイル11の軸方向に見て、コイル中間材10M上の上記領域10MRと、接触面20S1上の上記領域20R1とは、重なる。
また、図示された例では、突出部32は、第1平面コイル11の渦巻形状に沿って形成されている。このため、第1の溝24も、第1平面コイル11の渦巻形状に沿って形成されている(図5参照)。さらに、図示された例では、突出部32は、第1平面コイル11の渦巻形状に対応した渦巻形状に形成されている。このため、第1の溝24も、第1平面コイル11の渦巻形状に対応した渦巻形状に形成されている。
(第2の溝)
第2の溝25は、第1保持部材20の反りを抑制する目的で形成される。本件発明者が得た知見によれば、第1保持部材20の反りは、上記金型200内で加熱されて成形された第1保持部材20が冷却されて固化する際に生じる。これは、第1保持部材20が冷却される際に、第1保持部材20の収縮の程度が接触面20S1側と外面20S2側とで異なるためである、と考えられる。また、第1保持部材20の収縮の程度が接触面20S1側と外面20S2側とで異なるのは、第1保持部材20の接触面20S1側と外面20S2側とで、第1保持部材20を形成する材料の量が異なることが原因であると考えられる。すなわち、第1保持部材20の接触面20S1には、第1の溝24が形成されている。このため、第1保持部材20の外面20S2にも溝を形成しない場合、第1保持部材20の接触面20S1側の上記材料の量は、外面20S2側の上記材料の量と比較して、少なくとも第1の溝24の容積分だけ少ない。したがって、本実施の形態では、外面20S2に第2の溝25を形成することにより、接触面20S1側の上記材料の量と外面20S2側の上記材料の量との差を低減させ、第1保持部材20の反りを抑制することができると考えられる。
第2の溝25は、第1の溝24が形成された接触面20S1上の領域20R1に対応する、外面20S2上の領域20R2に形成されることが好ましい。これにより、接触面20S1上の各領域における第1保持部材20の収縮の程度と、当該各領域に対応する外面20S2上の各領域における第1保持部材20の収縮の程度との違いを、小さくすることができ、第1保持部材20の反り効果的に抑制することができる。図示された例では、第1平面コイル11の軸方向に見て、接触面20S1上の上記領域20R1と、外面20S2上の上記領域20R2とは、重なる(図4参照)。すなわち、第2の溝25は、第1平面コイル11の軸方向に見て、中心軸線C1及び第1の溝24を含む接触面20S1上の領域20R1と重なる外面20S2上の領域20R2に形成されている(図4及び図6参照)。
さらに、図示された例では、第2の溝25は、第1平面コイル11の軸方向に見て、第1平面コイル11の渦巻形状に沿って形成されている(図6及び図7参照)。これにより、接触面20S1上の各領域における第1保持部材20の収縮の程度と、当該各領域に対応する外面20S2上の各領域における第1保持部材20の収縮の程度との違いを、効果的に小さくすることができる。さらに図示された例では、第1の溝24が第1平面コイル11の渦巻形状に対応した渦巻形状に形成されていることに伴い、第2の溝25も第1平面コイル11の渦巻形状に対応した渦巻形状に形成されている。
第2の溝25の幅は特に限定されないが、例えば、第1の溝24の幅の0.2倍~1.1倍である。これにより、第1保持部材20の反りを、効果的に抑制することができる。図示された例では、第2の溝25の幅は、第1の溝24の幅と実質的に等しい。具体的には、第2の溝25の幅は、第1の溝24の幅の0.9倍~1.1倍である。これにより、第1保持部材20の反りを、さらに効果的に抑制することができる。
また、第2の溝25の深さは特に限定されないが、例えば、第1の溝24の深さの0.2倍~1.1倍である。これにより、第1保持部材20の反りを、効果的に抑制することができる。図示された例では、第2の溝25の深さは、第1の溝24の深さと実質的に等しい。具体的には、第2の溝25の深さは、第1の溝24の深さの0.9倍~1.1倍である。このことによっても、第1保持部材20の反りを、さらに効果的に抑制することができる。
また、第2の溝25の容積は特に限定されないが、例えば、第1の溝24の容積の0.2倍~1.1倍である。これにより、第1保持部材20の反りを、効果的に抑制することができる。図示された例では、第2の溝25の容積は、第1の溝24の容積と実質的に等しい。具体的には、第2の溝25の容積は、第1の溝24の容積の0.9倍~1.1倍である。このことによっても、第1保持部材20の反りを、さらに効果的に抑制することができる。
また、図示された例では、第2の溝25は、第1平面コイル11の軸方向に見て、第1の溝24と重なっていない。これにより、第1の溝24及び第2の溝25の深さを所望の深さにすることが容易である。言い換えると、第1の溝24と第2の溝25とが連通して第1保持部材20に貫通孔が形成されることを、防止することができる。あるいは、第1の溝24の底面と外面20S2との距離、及び/又は、第2の溝25の底面と接触面20S1との距離が小さすぎて第1保持部材20の強度が所望の強度を下回る、という虞が抑制される。
なお、第1保持部材20の外面20S2に第2の溝25が形成されることにより、コイル部品10の放熱性能を向上させることもできる。
(第1磁気シールド部材)
第1磁気シールド部材40は、磁気の透過及び/又は漏れ磁界の抑制のために設けられる。第1磁気シールド部材40は、第1平面コイル11、第2平面コイル12、第1保持部材20及び第2保持部材30とは別体のシート状の部材である。第1磁気シールド部材40が、第1平面コイル11、第2平面コイル12、第1保持部材20及び第2保持部材30と別体であるとは、第1磁気シールド部材40が、これら第1平面コイル11、第2平面コイル12、第1保持部材20及び第2保持部材30に一体化されていないことを意味する。ただし、第1磁気シールド部材40と第2保持部材30とが接着層などを介して接合されてもよい。第1磁気シールド部材40は、平面視で第1平面コイル11、第2平面コイル12及び第2保持部材30を包含する大きさに形成されている。第1磁気シールド部材40は第1平面コイル11、第2平面コイル12及び第2保持部材30と重なり、このうちの第2保持部材30と直接的に接する。
本実施の形態における第1磁気シールド部材40は磁性を有し、磁性体を含む又は磁性体でなる。コイル部品10では、第1平面コイル11及び第2平面コイル12に電流が供給された際に磁界が生じる。このようなコイル部品10で生じる磁界は、第1平面コイル11及び第2平面コイル12の各中心軸線C1,C2に対して全方向に広がるように生じる。この際、第1磁気シールド部材40は磁性を有することで、広がろうとする磁束線を各中心軸線C1,C2側に配向できる。また、コイル部品10は車両に設置され得るが、この際、コイル部品10で生じる磁界が他の車両部品側に流れると、車両部品に悪影響が生じる場合がある。このような場合に、第1磁気シールド部材40は、電流の発生に寄与しない漏れ磁界を抑制できる。
第1磁気シールド部材40は好ましくは軟磁性体又はナノ結晶磁性体を含む。より具体的には、第1磁気シールド部材40はフェライトを含む、好ましくはソフトフェライトを含む。
第1磁気シールド部材40の比透磁率は、500以上でもよく、1000以上でもよい。第1磁気シールド部材40の比透磁率は、500以上3000以下でもよいし、1000以上3000以下でもよい。なお、本明細書における比透磁率は、周波数85kHzで、環境温度23度で測定した際の値である。
(第2磁気シールド部材)
第2磁気シールド部材50は、第1磁気シールド部材40を覆うように設けられている。本実施の形態では、第2磁気シールド部材50が第1磁気シールド部材40に接するが、これに代えて、第2磁気シールド部材50はスペーサを介して第1磁気シールド部材40に接してもよい。第2磁気シールド部材50は、金属材料で形成され、導電性を有する。具体的には、本実施の形態における第2磁気シールド部材50はアルミニウムで形成されている。この場合、第1平面コイル11及び第2平面コイル12から第2磁気シールド部材50を通って磁気が漏れることが抑制される。なお、第2磁気シールド部材50は、アルミニウム合金、銅、ステンレス鋼などで形成されてもよい。
(接続端子)
図2及び図3に示すように、第1接続端子61は、第1平面コイル11におけるターン部115の径方向の外方の端部に接続されている。第2接続端子62は、第2平面コイル12におけるターン部125の径方向の外方の端部に接続されている。第1接続端子61及び第2接続端子62は、例えば高周波電流供給部1A又は変換部2Aとの接続の際に用いられ得る。第1接続端子61とターン部115との接続及び第2接続端子62とターン部125との接続は、超音波接合で行われてもよい。ただし、その接続手法は限られず、例えば導電性接着剤による接続が採用されてもよい。
<コイル部品10の製造方法>
次に、コイル部品10の製造方法の一例について説明する。図8は、コイル部品10を製造するための金型200の斜視図である。図9は、図8に示す金型200に第1平面コイル11及び後述する成形材料220を配置した状態を示す断面図である。
まず、図8に示す金型200を準備し、図9に示すように、金型200内に第1平面コイル11を配置する。金型200は、第1保持部材20の接触面20S1の凹凸に対応する凹凸を有する。具体的には、金型200は、第1平面コイル11を載せる平坦な設置面200Sを有する板状の本体部分201を備える。本体部分201には、設置面200Sから突出し、渦巻形状で延びる凸部202が形成される。凸部202は、第1保持部材20の第1の溝24を形成する部分である。そして、設置面200S上の、渦巻形状の凸部202に沿って延びる渦巻形状の領域に、第1平面コイル11が設置される。第1平面コイル11の軸方向に見て、凸部202は、第1平面コイル11の隣り合うターン部の間に位置する。
また、図6及び図7に示す第1保持部材20を作製するための材料220を準備する。図示された例では、材料220は全体として板状に成形された成形材料である。成形材料220の一方の面には、第2の溝25が形成されている。次に、図9に示すように、成形材料220を金型200及び第1平面コイル11の上に載せる。このとき、成形材料220の他方の面(第2の溝25が形成された面とは反対側の面)が金型200及び第1平面コイル11に対面するように、成形材料220を金型200及び第1平面コイル11の上に載せる。次に、金型200と他の金型210との間で第1平面コイル11及び成形材料220を熱プレスする。
熱プレスによって成形材料220は、軟化し溶融状態になる。これにより、成形材料220の上記他方の面に、金型200の凸部202に対応する溝が形成される。このようにして、第1の溝24を有する第1保持部材20が形成される。第1平面コイル11の軸方向に見て、第1の溝24は、第1平面コイル11の隣り合うターン部の間に形成される。また、第1保持部材20が冷却されて固化することで、第1保持部材20と第1平面コイル11とが一体化される。このようにして、図5に示すコイル中間材10Mが作製される。
次に、第2平面コイル12及び第2保持部材30をコイル中間材10Mに一体化させるなどの工程が行われ、コイル部品10が製造される。なお、本実施の形態では熱プレスにより成形材料220を金型200,210の間で溶融させて第1平面コイル11と第1保持部材20とが一体化されたコイル中間材10Mが形成される。ただし、このような製造方法は一例である。例えば、金型200,210との間に成形材料を射出することにより、コイル中間材10Mが形成されてもよい。また、金型210で第1保持部材20の成形材料を熱プレスする際に、金型210によって第1保持部材20に第2の溝25が形成されてもよい。
<コイル部品の用途>
本実施の形態に係るコイル部品10は、上述したワイヤレス電力伝送システムSの送電装置1における送電コイルとして用いることができ、受電装置2における受電コイルとして用いることができる。
送電コイルとしてコイル部品10を用いる場合、第1接続端子61及び第2接続端子62が図1で示したような高周波電流供給部1A又は交流電源に接続される。高周波電流がコイル部品10に供給されると、電流を、第1接続端子61から第1平面コイル11及び第2平面コイル12に流した後、第2接続端子62から高周波電流供給部1A又は交流電源に流すことができる。また、電流を、第2接続端子62から第2平面コイル12及び第1平面コイル11に流した後、第1接続端子61から高周波電流供給部1A又は交流電源に流すことができる。これにより、平面コイルの中心軸線に沿う磁力線を含む磁界を発生させることができる。
一方で、受電コイルとしてコイル部品10を用いる場合、第1平面コイル11及び第2平面コイル12の内側を通過するように磁力線を含む磁界を受ける又は発生させることで、第1平面コイル11及び第2平面コイル12に高周波電流を発生させることができる。そして、この高周波電流を、第1接続端子61又は第2接続端子62から外部の装置に供給できる。
また、コイル部品10は、トランス、アンテナなどでも用いることができる。例えばトランスにおける一次側コイルとしてコイル部品10が機能する場合には、第1接続端子61及び第2接続端子62が交流電源に接続される。そして、高周波電流を供給されることで、平面コイルの中央側から鉄心に磁束を供給できる。
<変形例>
なお、上述した一実施の形態に対して、様々な変更を加えることが可能である。例えば、コイル部品10は、2つの平面コイル11,12を含むが、これに限られない。コイル部品10に含まれる平面コイルの数は、1であってもよく、3以上であってもよい。
また、コイル部品10は、平面コイル11,12が渦巻形状に周回する方向での断面形状が矩形状である板状の平面コイル11,12を含むが、これに限られない。平面コイル11,12は板状でなくてもよい。コイル部品10は、リッツ線により形成された平面コイルを含んでいてもよい。リッツ線は、複数の導線を撚り合わせてなる。この場合、平面コイルが渦巻形状に周回する方向での当該平面コイルの断面形状は、円形であってもよい。
また、上述した一実施の形態では、第1保持部材20の外面20S2に第2の溝25を形成することにより、第1保持部材20の反りを抑制しているが、これに限られない。例えば、図10乃至図12に示すように、外面20S2に少なくとも1つのリブ70を形成することにより、第1保持部材20の反りを抑制してもよい。外面20S2にリブ70が形成されることで、第1保持部材20の外面20S2の剛性が増し、第1保持部材20の反りを抑制することができる。
図示された例では、リブ70は、軸方向に見て、第1平面コイル11の中心軸線C1及び第1の溝24を含む接触面20S1上の領域20R1と重なる外面20S2上の領域20R2に形成されている(図11及び図12参照)。これにより、第1保持部材20の反りが生じ易い部分において、第1保持部材20の外面20S2の剛性を高めることができ、第1保持部材20の反りを効果的に抑制することができる。
また、図示された例では、外面20S2には、互いに交差する方向に沿って延びる複数のリブ70が形成されている。これにより、第1保持部材20の複数方向における反りを抑制することができる。
また、図示された例では、外面20S2には、第1平面コイル11の軸方向に見て、複数のリブ70が格子状に形成されている。これにより、第1保持部材20の複数方向における反りを効果的に抑制することができる。
なお、第1保持部材20の外面20S2にリブ70が形成されることにより、コイル部品10の放熱性能を向上させることもできる。
以上に説明してきた一実施の形態によるコイル部品10は、平面コイル11と、第1保持部材20と、第2保持部材30と、を備えている。平面コイル11は、渦巻形状を有し、渦巻形状の中心軸線C1上を延びる軸方向で互いに反対となる第1の面11Aおよび第2の面11Bを含む。第1保持部材20は、平面コイル11の第2の面11Bと対面するように平面コイル11と重なり、平面コイル11を保持する。第2保持部材30は、平面コイル11を第1保持部材20と挟み込むようにして平面コイル11及び第1保持部材20と一体化されている。平面コイル11は、平面コイル11の径方向に配列される複数のターン部11nを含む。第2保持部材30は、平面コイル11の隣り合うターン部の間を上記軸方向に沿って延びる突出部32を有する。第1保持部材20は、第2の面11Bと接触する接触面20S1と、接触面20S1と反対側の外面20S2と、を有する。接触面20S1に突出部32を受容する第1の溝24が形成されている。外面20S2に第2の溝25が形成されている。第2の溝25は、上記軸方向に見て、中心軸線C1及び第1の溝24を含む接触面20S1上の領域20R1と重なる外面20S2上の領域20R2に形成されている。このようなコイル部品10によれば、接触面20S1上の各領域における第1保持部材20の収縮の程度と、当該各領域に対応する外面20S2上の各領域における第1保持部材20の収縮の程度との違い小さくすることができ、第1保持部材20の反り効果的に抑制することができる。
また、以上に説明してきた一実施の形態において、第2の溝25は、上記軸方向に見て、平面コイル11の渦巻形状に沿って形成されている。これにより、接触面20S1上の各領域における第1保持部材20の収縮の程度と、当該各領域に対応する外面20S2上の各領域における第1保持部材20の収縮の程度との違い効果的に小さくすることができる。
また、以上に説明してきた一実施の形態において、第2の溝25の幅は、第1の溝24の幅の0.2倍~1.1倍である。これにより、第1保持部材20の反りを、効果的に抑制することができる。
また、以上に説明してきた一実施の形態において、第2の溝25の深さは、第1の溝24の深さの0.2倍~1.1倍である。これにより、第1保持部材20の反りを、効果的に抑制することができる。
また、以上に説明してきた一実施の形態において、第2の溝25の全容積は、第1の溝24の全容積の0.2倍~1.1倍である。これにより、第1保持部材20の反りを、効果的に抑制することができる。
また、以上に説明してきた一実施の形態において、第2の溝25は、上記軸方向に見て、第1の溝24と重なっていない。これにより、第1の溝24及び第2の溝25の深さを所望の深さにすることが容易である。
また、以上に説明してきた変形例によるコイル部品10は、平面コイル11と、第1保持部材20と、第2保持部材30と、を備えている。平面コイル11は、渦巻形状を有し、渦巻形状の中心軸線C1上を延びる軸方向で互いに反対となる第1の面11Aおよび第2の面11Bを含む。第1保持部材20は、第2の面11Bと対面するように平面コイル11と重なり、平面コイル11を保持する。第2保持部材30は、平面コイル11を第1保持部材20と挟み込むようにして平面コイル11及び第1保持部材20と一体化される。平面コイル11は、平面コイル11の径方向に配列される複数のターン部11nを含む。第2保持部材30は、平面コイル11の隣り合うターン部の間を上記軸方向に沿って延びる突出部32を有する。第1保持部材20は、第2の面11Bと接触する接触面20S1と、接触面20S1と反対側の外面20S2と、を有する。接触面20S1に突出部32を受容する第1の溝24が形成されている。外面20S2に少なくとも1つのリブ70が形成されている。少なくとも1つのリブ70は、上記軸方向に見て、中心軸線C1及び第1の溝24を含む接触面20S1上の領域20R1と重なる外面20S2上の領域20R2に形成されている。このようなコイル部品10によれば、第1保持部材20の反りが生じ易い部分において、第1保持部材20の外面20S2の剛性を高めることができ、第1保持部材20の反りを効果的に抑制することができる。
また、以上に説明してきた変形例において、少なくとも1つのリブ70は、互いに交差する方向に沿って延びる複数のリブ70を含む。これにより、第1保持部材20の複数方向における反りを抑制することができる。
また、以上に説明してきた変形例において、少なくとも1つのリブ70は、複数のリブ70を含み、複数のリブ70は、上記軸方向に見て、格子状に形成されている。これにより、第1保持部材20の複数方向における反りを効果的に抑制することができる。
また、以上に説明してきた一実施の形態及び変形例において、第1保持部材20は、非磁性且つ絶縁性である。
また、以上に説明してきた一実施の形態及び変形例において、第2保持部材30は、磁性を有する。
また、以上に説明してきた一実施の形態及び変形例において、平面コイル11は、板状に形成されている。
また、以上に説明してきた変形例において、平面コイル11は、リッツ線を用いて形成されている。
以上に説明してきた一実施の形態によるコイル中間材10Mは、平面コイル11と、第1保持部材20と、を備えている。平面コイル11は、渦巻形状を有し、渦巻形状の中心軸線C1上を延びる軸方向で互いに反対となる第1の面11Aおよび第2の面11Bを含む。第1保持部材20は、第2の面11Bと対面するように平面コイル11と重なり、平面コイル11を保持する。平面コイル11は、平面コイル11の径方向に配列される複数のターン部11nを含む。第1保持部材20は、第2の面11Bと接触する接触面20S1と、接触面20S1と反対側の外面20S2と、を有する。接触面20S1に第1の溝24が形成されている。外面20S2に第2の溝25が形成されている。第1の溝24は、上記軸方向に見て、平面コイル11の隣り合うターン部の間に、平面コイル11の渦巻形状に沿って形成されている。第2の溝25は、上記軸方向に見て、中心軸線C1及び第1の溝24を含む接触面20S1上の領域20R1と重なる外面20S2上の領域20R2に形成されている。このようなコイル中間材10Mによれば、接触面20S1上の各領域における第1保持部材20の収縮の程度と、当該各領域に対応する外面20S2上の各領域における第1保持部材20の収縮の程度との違い小さくすることができ、第1保持部材20の反り効果的に抑制することができる。
また、以上に説明してきた変形例において、第2の溝25は、上記軸方向に見て、平面コイル11の渦巻形状に沿って形成されている。これにより、接触面20S1上の各領域における第1保持部材20の収縮の程度と、当該各領域に対応する外面20S2上の各領域における第1保持部材20の収縮の程度との違い効果的に小さくすることができる。
以上に説明してきた変形例によるコイル中間材10Mは、平面コイル11と、第1保持部材20と、を備えている。平面コイル11は、渦巻形状を有し、渦巻形状の中心軸線C1上を延びる軸方向で互いに反対となる第1の面11Aおよび第2の面11Bを含む。第1保持部材20は、第2の面11Bと対面するように平面コイル11と重なり、平面コイル11を保持する。平面コイル11は、平面コイルの径方向に配列される複数のターン部11nを含む。第1保持部材20は、第2の面11Bと接触する接触面20S1と、接触面20S1と反対側の外面20S2と、を有する。接触面20S1に第1の溝24が形成されている。外面20S2に少なくとも1つのリブ70が形成されている。第1の溝24は、上記軸方向に見て、平面コイル11の隣り合うターン部の間に平面コイル11の渦巻形状に沿って形成されている。少なくとも1つのリブ70は、上記軸方向に見て、中心軸線C1及び第1の溝24を含む接触面20S1上の領域20R1と重なる外面20S2上の領域20R2に形成されている。このようなコイル中間材10Mによれば、第1保持部材20の反りが生じ易い部分において、第1保持部材20の外面20S2の剛性を高めることができ、第1保持部材20の反りを効果的に抑制することができる。
また、以上に説明してきた変形例において、少なくとも1つのリブ70は、互いに交差する方向に沿って延びる複数のリブ70を含む。これにより、第1保持部材20の複数方向における反りを抑制することができる。
以上に説明してきた一実施の形態及びその変形例による送電装置1及び/又は受電装置2は、上述したコイル部品10を備えている。
以上に説明してきた一実施の形態及びその変形例による電力伝送システムSは、送電装置1と、受電装置2とを備えている。送電装置1及び受電装置2のうちの少なくともいずれかが、上述したコイル部品10を備えている。
なお、以上において上述した実施の形態に対するいくつかの変形例を説明してきたが、当然に、複数の変形例を適宜組み合わせて適用することも可能である。
S…電力伝送システム
1…送電装置
1A…高周波電流供給部
2…受電装置
2A…変換部
10…コイル部品
10M…コイル中間材
11…第1平面コイル
11A…第1の面
11B…第2の面
11n…ターン部
11E…導電体
12…第2平面コイル
12A…第1の面
12B…第2の面
12n…ターン部
12E…導電体
20…第1保持部材
24…第1の溝
25…第2の溝
30…第2保持部材
31…基部
32…突出部
40…第1磁気シールド部材
50…第2磁気シールド部材
61…第1接続端子
62…第2接続端子
70…リブ
200…金型
200S…設置面
201…本体部分
202…凸部
210…他の金型
220…成形材料
C1…第1中心軸線
C2…第2中心軸線

Claims (20)

  1. 渦巻形状を有し、前記渦巻形状の中心軸線上を延びる軸方向で互いに反対となる第1の面および第2の面を含む平面コイルと、
    前記第2の面と対面するように前記平面コイルと重なり、前記平面コイルを保持する第1保持部材と、
    前記平面コイルを前記第1保持部材と挟み込むようにして前記平面コイル及び前記第1保持部材と一体化される第2保持部材と、を備え、
    前記平面コイルは、前記平面コイルの径方向に配列される複数のターン部を含み、
    前記第2保持部材は、前記平面コイルの隣り合うターン部の間を前記軸方向に沿って延びる突出部を有し、
    前記第1保持部材は、前記第2の面と接触する接触面と、前記接触面と反対側の外面と、を有し、
    前記接触面に前記突出部を受容する第1の溝が形成されており、
    前記外面に第2の溝が形成されており、
    前記第2の溝は、前記軸方向に見て、前記中心軸線及び前記第1の溝を含む前記接触面上の領域と重なる前記外面上の領域に形成されている、コイル部品。
  2. 前記第2の溝は、前記軸方向に見て、前記平面コイルの渦巻形状に沿って形成されている、請求項1に記載のコイル部品。
  3. 前記第2の溝の幅は、前記第1の溝の幅の0.2倍~1.1倍である、請求項1に記載のコイル部品。
  4. 前記第2の溝の深さは、前記第1の溝の深さの0.2倍~1.1倍である、請求項1に記載のコイル部品。
  5. 前記第2の溝の容積は、前記第1の溝の容積の0.2倍~1.1倍である、請求項1に記載のコイル部品。
  6. 前記第2の溝は、前記軸方向に見て、前記第1の溝と重なっていない、請求項2に記載のコイル部品。
  7. 渦巻形状を有し、前記渦巻形状の中心軸線上を延びる軸方向で互いに反対となる第1の面および第2の面を含む平面コイルと、
    前記第2の面と対面するように前記平面コイルと重なり、前記平面コイルを保持する第1保持部材と、
    前記平面コイルを前記第1保持部材と挟み込むようにして前記平面コイル及び前記第1保持部材と一体化される第2保持部材と、を備え、
    前記平面コイルは、前記平面コイルの径方向に配列される複数のターン部を含み、
    前記第2保持部材は、前記平面コイルの隣り合うターン部の間を前記軸方向に沿って延びる突出部を有し、
    前記第1保持部材は、前記第2の面と接触する接触面と、前記接触面と反対側の外面と、を有し、
    前記接触面に前記突出部を受容する第1の溝が形成されており、
    前記外面に少なくとも1つのリブが形成されており、
    前記少なくとも1つのリブは、前記軸方向に見て、前記中心軸線及び前記第1の溝を含む前記接触面上の領域と重なる前記外面上の領域に形成されている、コイル部品。
  8. 前記少なくとも1つのリブは、互いに交差する方向に沿って延びる複数のリブを含む、請求項7に記載のコイル部品。
  9. 前記少なくとも1つのリブは、複数のリブを含み、
    前記複数のリブは、前記軸方向に見て、格子状に形成されている、請求項7に記載のコイル部品。
  10. 前記第1保持部材は、非磁性且つ絶縁性である、請求項1又は7に記載のコイル部品。
  11. 前記第2保持部材は、磁性を有する、請求項1又は7に記載のコイル部品。
  12. 前記平面コイルは、板状に形成されている、請求項1又は7に記載のコイル部品。
  13. 前記平面コイルは、リッツ線を用いて形成されている、請求項1又は7に記載のコイル部品。
  14. 渦巻形状を有し、前記渦巻形状の中心軸線上を延びる軸方向で互いに反対となる第1の面および第2の面を含む平面コイルと、
    前記第2の面と対面するように前記平面コイルと重なり、前記平面コイルを保持する第1保持部材と、を備え、
    前記平面コイルは、前記平面コイルの径方向に配列される複数のターン部を含み、
    前記第1保持部材は、前記第2の面と接触する接触面と、前記接触面と反対側の外面と、を有し、
    前記接触面に第1の溝が形成されており、
    前記外面に第2の溝が形成されており、
    前記第1の溝は、前記軸方向に見て、前記平面コイルの隣り合うターン部の間に前記平面コイルの渦巻形状に沿って形成され、
    前記第2の溝は、前記軸方向に見て、前記中心軸線及び前記第1の溝を含む前記接触面上の領域と重なる前記外面上の領域に形成されている、コイル中間材。
  15. 前記第2の溝は、前記軸方向に見て、前記平面コイルの渦巻形状に沿って形成されている、請求項14に記載のコイル中間材。
  16. 渦巻形状を有し、前記渦巻形状の中心軸線上を延びる軸方向で互いに反対となる第1の面および第2の面を含む平面コイルと、
    前記第2の面と対面するように前記平面コイルと重なり、前記平面コイルを保持する第1保持部材と、を備え、
    前記平面コイルは、前記平面コイルの径方向に配列される複数のターン部を含み、
    前記第1保持部材は、前記第2の面と接触する接触面と、前記接触面と反対側の外面と、を有し、
    前記接触面に第1の溝が形成されており、
    前記外面に少なくとも1つのリブが形成されており、
    前記第1の溝は、前記軸方向に見て、前記平面コイルの隣り合うターン部の間に前記平面コイルの渦巻形状に沿って形成され、
    前記少なくとも1つのリブは、前記軸方向に見て、前記中心軸線及び前記第1の溝を含む前記接触面上の領域と重なる前記外面上の領域に形成されている、コイル中間材。
  17. 前記少なくとも1つのリブは、互いに交差する方向に沿って延びる複数のリブを含む、請求項16に記載のコイル中間材。
  18. 請求項1又は7に記載のコイル部品を備える、送電装置。
  19. 請求項1又は7に記載のコイル部品を備える、受電装置。
  20. 送電装置と、受電装置とを備え、
    前記送電装置及び前記受電装置のうちの少なくともいずれかが、請求項1又は7に記載のコイル部品を備える、電力伝送システム。
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