JP2024037403A - スーツブロワの運転制御装置、燃焼システム及びスーツブロワの運転制御方法 - Google Patents

スーツブロワの運転制御装置、燃焼システム及びスーツブロワの運転制御方法 Download PDF

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【課題】比較的簡単な制御によりスーツブロワ装置の運転時における蒸気温度の超過を抑制できるスーツブロワの運転制御装置、燃焼システム及びスーツブロワの運転制御方法を提供する。【解決手段】スーツブロワの運転制御装置は、ボイラの燃焼炉の内部に配置されたボイラ給水又は蒸気を加熱するためのボイラ伝熱管の表面に付着する付着物を除去するためのスーツブロワ装置の運転を制御するスーツブロワの運転制御装置であって、スーツブロワの運転制御を実行するように構成された運転制御部と、運転制御部によりスーツブロワの運転が行われるときに、スーツブロワの運転が起動される前に、ボイラ伝熱管の内部の蒸気の圧力を低下させることが可能に構成された蒸気圧力低下装置に対してボイラ伝熱管の内部の蒸気の圧力を低下させる指示を行うように構成された蒸気圧力調整部と、を備える。【選択図】 図1

Description

本開示は、スーツブロワ装置の運転を制御するスーツブロワの運転制御装置、該運転制御装置を備える燃焼システム及びスーツブロワの運転制御方法に関する。
例えばボイラなどの燃焼炉の内部には、燃料を燃焼するための火炉(燃焼室)と、火炉の上部に連通される煙道とが形成されると共に、例えば火炉を形成する火炉壁の一部が蒸発管で構成されたり、煙道に過熱器や再熱器などが設置されるなど、各種の熱交換器が設置される。燃料の燃焼により発生する燃焼ガスに含まれる灰や未燃分などが各種の熱交換器の伝熱管に付着することにより、伝熱管における伝熱効率が低下する。このため、従来から、ボイラの内部に位置する各熱交換器の伝熱管の各部位に向けて、スーツブロワ装置(煤吹装置)から空気や蒸気などの噴霧媒体を噴出させることにより、伝熱管の伝熱面に付着した灰や未燃分などの付着物を除去するようにしている(例えば、特許文献1参照)。
また、特許文献1には、ボイラから発生する主蒸気の温度を安定させる蒸気温度制御装置が開示されている。この蒸気温度制御装置は、過熱器から排出される主蒸気温度が目標温度になるように、主蒸気温度に基づいてスプレー注水弁の開度を決定する水量制御値を算出し、その開度制御値をスプレー注水弁に送信するようにしている。
特開2004-264002号公報
ボイラにおいてスートブロワ装置が運転すると、伝熱管における伝熱効率が改善され、伝熱管内を通過する蒸気が排ガスから受け取る熱量が増大する。これにより、各種の熱交換器を流れる蒸気の温度が急激に上昇することがある。この際に蒸気の温度が警報値(設定上限温度)を超えないように、スプレー注水弁から注水が行われることがある。スプレー注水弁から注水が繰り返されると熱衝撃によりスプレー注水弁が破損する虞がある。また、各種の熱交換器を流れる蒸気の温度の上昇を抑制するために、煙道に設けられたダンパの開度を制御することがあるが、ダンパの開度を都度調整する必要があるため、制御の複雑化を招く虞がある。
上述した事情に鑑みて、本開示の少なくとも一実施形態の目的は、比較的簡単な制御によりスーツブロワ装置の運転時における蒸気温度の超過を抑制できるスーツブロワの運転制御装置、燃焼システム及びスーツブロワの運転制御方法を提供することにある。
本開示の一実施形態に係るスーツブロワの運転制御装置は、
ボイラの燃焼炉の内部に配置されたボイラ給水又は蒸気を加熱するためのボイラ伝熱管の表面に付着する付着物を除去するためのスーツブロワ装置の運転を制御するスーツブロワの運転制御装置であって、
前記スーツブロワの運転制御を実行するように構成された運転制御部と、
前記運転制御部により前記スーツブロワの運転が行われるときに、前記スーツブロワの運転が起動される前に、前記ボイラ伝熱管の内部の蒸気の圧力を低下させることが可能に構成された蒸気圧力低下装置に対して前記ボイラ伝熱管の内部の前記蒸気の圧力を低下させる指示を行うように構成された蒸気圧力調整部と、を備える。
本開示の一実施形態に係る燃焼システムは、
燃焼炉と、
前記燃焼炉で生成された燃焼ガスを導く燃焼ガス通路と、
前記燃焼炉又は前記燃焼ガス通路の少なくとも一方の内部に配置された、ボイラ給水又は蒸気を加熱するためのボイラ伝熱管であって、前記ボイラ給水を蒸発させるための蒸発器と、前記蒸発器が発生させた蒸気を過熱するための過熱器と、を含むボイラ伝熱管と、
前記ボイラ伝熱管の表面に付着する付着物を除去するように構成されたスーツブロワ装置と、
前記過熱器を流れる前記蒸気に冷却媒体を噴霧するように構成されたスプレー装置と、
前記請求項1又は2に記載のスーツブロワの運転制御装置と、を備える。
本開示の一実施形態に係るスーツブロワの運転制御方法は、
ボイラの燃焼炉の内部に配置されたボイラ給水又は蒸気を加熱するためのボイラ伝熱管の表面に付着する付着物を除去するためのスーツブロワ装置の運転を制御するためのスーツブロワの運転制御方法であって、
前記スーツブロワの運転制御を実行するように構成された運転制御部により、前記スーツブロワの運転制御を行う運転制御ステップと、
前記運転制御部により前記スーツブロワの運転が行われるときに、前記スーツブロワの運転が起動される前に、前記ボイラ伝熱管の内部の蒸気の圧力を低下させることが可能に構成された蒸気圧力低下装置により前記蒸気の圧力を低下させる蒸気圧力補正ステップと、を備える。
本開示の少なくとも一実施形態によれば、比較的簡単な制御によりスーツブロワ装置の運転時における蒸気温度の超過を抑制できるスーツブロワの運転制御装置、燃焼システム及びスーツブロワの運転制御方法が提供される。
一実施形態に係るスーツブロワの運転制御装置を備える動力回収システムの概略図である。 図1に示されるボイラの概略断面図である。 一実施形態に係るスーツブロワの運転制御装置の機能を概略的に示すブロック図である。 一実施形態に係るスーツブロワの運転制御装置を説明するためのタイムチャートである。 一実施形態に係るスーツブロワの運転制御装置によるボイラ給水流量調整弁の開度の制御の一例を示す制御ブロック図である。 一実施形態に係るスーツブロワの運転制御装置によるタービンガバナ弁の開度の制御の一例を示す制御ブロック図である。 一実施形態に係るスーツブロワの運転制御装置による圧力制御の一例を説明するための圧力エンタルピー線図である。 一実施形態に係るスーツブロワの運転制御装置によるスプレー弁の開度の制御の一例を示す制御ブロック図である。 一実施形態に係るスーツブロワの運転制御装置によるダンパの開度の制御の一例を示す制御ブロック図である。 一実施形態に係るボイラの可変オリフィスが設けられた炉底管の軸線に沿った概略断面図である。 図10に示される第1絞り部材のA-B断面図である。 図10に示される第2絞り部材のC-D断面図である。
以下、添付図面を参照して本開示の幾つかの実施形態について説明する。ただし、実施形態として記載されている又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、本開示の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
(動力回収システム)
図1は、一実施形態に係るスーツブロワの運転制御装置1を備える動力回収システム2の概略図である。図2は、図1に示されるボイラ3の概略断面図である。動力回収システム2は、図1に示されるように、燃料を燃焼させ、蒸気を発生させるように構成されたボイラ3を備える燃焼システム2Aと、ボイラ3において発生した蒸気により駆動するように構成されたタービン(蒸気タービン)4と、を備える。タービン4は、ボイラ3において発生した比較的高温、高圧の蒸気からタービン4の回転動力を回収するように構成される。図1に示されるように、動力回収システム2は、タービン4に接続される発電機41をさらに備えていてもよい。発電機41は、タービン4が回収した回転動力により回転駆動されて電力を生成するように構成される。
(ボイラ、燃焼システム)
ボイラ3は、図2に示されるように、ボイラ本体31を備える。ボイラ本体31の内部には、燃料を燃焼させるように構成された燃焼炉32と、燃焼炉32において生成された燃焼ガスを導く燃焼ガス通路33と、燃焼炉32の上部と燃焼ガス通路33とを連通させる燃焼炉出口34が形成されている。燃焼システム2Aは、燃焼炉32に燃料を供給するための燃料供給ライン21と、燃焼炉32に燃焼用空気を供給するための燃焼用空気供給ライン22と、をさらに備える。
ボイラ3は、燃料供給ライン21を介して燃焼炉32に供給された燃料に、燃焼用空気供給ライン22を介して燃焼炉32に供給された空気を混同させ、上記燃料を燃焼させるように構成されている。燃料を燃焼させることで生じた比較的高温、高圧の燃焼ガスは、燃焼炉32を下方から上方に向かって流れた後、燃焼炉出口34を通じて燃焼ガス通路33の上部に流入し、燃焼ガス通路33を上方から下方に向かって流れる。
幾つかの実施形態に係る燃焼システム2Aは、図1に示されるように、スーツブロワの運転制御装置1(図1参照)と、ボイラ3と、ボイラ3の内部に配置されたボイラ給水又は該ボイラ給水が気化した蒸気を加熱するためのボイラ伝熱管5を備える。
図示される実施形態では、燃焼システム2Aは、ボイラ3にボイラ給水を導入するためのボイラ給水導入ライン23と、ボイラ3において発生した蒸気を蒸気の供給先であるタービン4に導入するための蒸気送出ライン24と、を備える。タービン4が多段式である場合には、燃焼システム2Aは、前段のタービン4(例えば、高圧タービン4A)と後段のタービン4(例えば、中圧タービン4B)とを繋ぐ再熱蒸気ライン25をさらに備えていてもよい。
ボイラ本体31は、鉛直方向に沿って延在してボイラ給水を流通させる炉壁管35と、炉壁管35の下端に接続され、炉壁管35の延在方向とは交差する方向に沿って下方に向かって延在する炉底管36と、を含む。ボイラ3は、ボイラ給水を蒸気と水分とに分離する汽水分離器37と、汽水分離器37から炉底管36にボイラ給水を導くための降水管38と、を備える。ボイラ給水導入ライン23は、降水管38の接続部P1にその下流端が接続されている。
(ボイラ伝熱管)
ボイラ伝熱管5は、燃焼ガスの熱エネルギーを回収するための熱交換器である。ボイラ伝熱管5は、図2に示されるように、燃焼炉32又は燃焼ガス通路33の少なくとも一方の内部に配設されている。ボイラ伝熱管5は、ボイラ給水を蒸発させるための蒸発器51と、蒸発器51が発生させた蒸気を過熱するための過熱器52と、を含む。ボイラ伝熱管5は、再熱蒸気ライン25を流れる蒸気を加熱するための再熱器53、又は、蒸発器51に導入されるボイラ給水を予熱するための節炭器54、の少なくとも一方をさらに含んでいてもよい。図示される実施形態では、ボイラ伝熱管5は、蒸発器51、過熱器52、再熱器53及び節炭器54を含む。
(蒸発器)
蒸発器51は、図1に示されるように、炉壁管35及び炉底管36を含み、その上流端(炉底管36の上流端)が降水管38の下流端に接続され、その下流端が汽水分離器37に接続されている。蒸発器51、汽水分離器37及び降水管38は、ボイラ給水を循環させる循環回路を構成する。図示される実施形態では、ボイラ3は、降水管38の途中(ボイラ給水の流れ方向における接続部P1よりも上流側)に設置した、ボイラ給水を昇圧するための循環ポンプ39を備える強制循環式のボイラである。ボイラ3は、循環ポンプ39を備えずに、降水管38中のボイラ給水の比重差から生じる循環力によりボイラ給水を循環させる自然循環ボイラであってもよい。
図1に示されるように、ボイラ3は、降水管38の循環ポンプ39と接続部P1の間に降水管38を流れるボイラ給水の流量を調整可能に構成された循環流量調整弁381を備えていてもよい。また、ボイラ3は、降水管38の汽水分離器37に接続された上流端と循環ポンプ39の間に、汽水分離器37において蒸気から分離された水分を貯留するように構成された貯留タンク382を備えていてもよい。
図2に示されるように、燃焼炉32は、燃料を燃焼させるための空間であって、ボイラ本体31の炉壁管35(蒸発器51)の表面を少なくとも一部に含んで形成される炉壁面に囲まれることにより形成される。燃焼炉32に供給された燃料を燃焼させることにより生じた熱エネルギーにより、炉壁管35(蒸発器51)を流れるボイラ給水が加熱されることで、ボイラ給水の少なくとも一部が気化し、蒸気が発生する。蒸発器51を流れるボイラ給水は、水(液体状態のもの)に限定されるものではなく、水蒸気(気体状態のもの)を含んでいてもよい。
(過熱器)
過熱器52は、図1に示されるように、上流端(一端)が汽水分離器37に接続された蒸気送出ライン24に配設されている。図示される実施形態では、過熱器52は、第1過熱器52Aと、第1過熱器52Aよりも蒸気送出ライン24の下流側に配設された第2過熱器52Bと、第2過熱器52Bよりも蒸気送出ライン24の下流側に配設された第3過熱器52Cと、を含む。図2に示されるように、第1過熱器52Aは、燃焼ガス通路33に配設されている。第2過熱器52B及び第3過熱器52Cは、燃焼炉32の上部に配設されている。過熱器52(52A、52B及び52C)は、蒸気送出ライン24を流れる蒸気と燃焼炉32又は燃焼ガス通路33を流れる燃焼ガスとの熱交換を行うように構成されている。過熱器52における熱交換により蒸気送出ライン24を流れる蒸気が過熱される。
(再熱器)
図示される実施形態では、タービン4は、図1に示されるように、蒸気送出ライン24の下流端(下端)が接続された高圧タービン(第1タービン)4Aと、高圧タービン4Aよりも蒸気の流れ方向における下流側に配設された中圧タービン(第2タービン)4Bと、中圧タービン4Bよりも蒸気の流れ方向における下流側に配設された低圧タービン(第3タービン)4Cと、を含む。再熱器53は、高圧タービン4Aから排出された蒸気を中圧タービン4Bに導くための再熱蒸気ライン25に配設された第1再熱器53Aと、第1再熱器53Aよりも再熱蒸気ライン25の下流側に配設された第2再熱器53Bと、を含む。図2に示されるように、第1再熱器53Aは、燃焼ガス通路33に配設されている。第2再熱器53Bは、燃焼炉32の上部に配設されている。再熱器53(53A及び53B)は、再熱蒸気ライン25を流れる蒸気と燃焼炉32又は燃焼ガス通路33を流れる燃焼ガスとの熱交換を行うように構成されている。再熱器53における熱交換により再熱蒸気ライン25を流れる蒸気が加熱される。
(節炭器)
図示される実施形態では、節炭器54は、図1に示されるように、降水管38の接続部P1よりも下流側に配設されている。図2に示されるように、節炭器54は、燃焼ガス通路33に配設されている。節炭器54は、降水管38から送られたボイラ給水と燃焼ガス通路33を流れる燃焼ガスとの熱交換を行うように構成されている。節炭器54における熱交換によりボイラ給水が加熱される。
図2に示される実施形態では、ボイラ本体31は、上述した燃焼ガス通路33を第1燃焼ガス通路33Aと第2燃焼ガス通路33Bに区分する仕切壁311を有する。換言すると、燃焼ガス通路33は、第1燃焼ガス通路33Aと、燃焼ガス通路33に設けられた仕切壁311により第1燃焼ガス通路33Aと区分された第2燃焼ガス通路33Bと、を含む。仕切壁311は、鉛直方向に沿って延在している。第1燃焼ガス通路33Aは、仕切壁311よりも燃焼炉出口34(燃焼炉32)側に位置し、第2燃焼ガス通路33Bは、仕切壁311よりも燃焼炉出口34(燃焼炉32)から離隔した側に位置する。
第1燃焼ガス通路33Aに配設されたボイラ伝熱管5を第1ボイラ伝熱管と定義し、第2燃焼ガス通路33Bに配設されたボイラ伝熱管5を第2ボイラ伝熱管と定義する。上記第1ボイラ伝熱管は、第1再熱器53Aを含み、上記第2ボイラ伝熱管は、第1過熱器52A及び節炭器54を含む。節炭器54は、第1過熱器52Aよりも第2燃焼ガス通路33Bの下流側(鉛直方向における下側)に配設されている。
(スーツブロア装置)
上述した燃焼システム2Aは、図2に示されるように、ボイラ伝熱管5の表面(外面)に付着する灰や未燃分などの付着物を除去するように構成されたスーツブロワ装置6(スーツブロア)をさらに備える。スーツブロワの運転制御装置1は、スーツブロワ装置6の運転を制御するよう構成された装置である。スーツブロワの運転制御装置1は、スーツブロワ6の運転制御を実行するように構成された運転制御部11(図3参照)を備える。スーツブロワ装置6及びスーツブロワの運転制御装置1は、上述した燃焼システム2Aの一部を構成する。スーツブロワの運転制御装置1の運転制御部11は、スーツブロワ装置6の運転制御を実行する。スーツブロワ装置6の運転が実行されると、噴射媒体(高圧蒸気や圧縮空気など)が噴射され、付着物の除去措置が実行される。
スーツブロワ装置6は、燃焼システム2Aが備える各種のボイラ伝熱管5(51、52、53、54)に対してそれぞれ設けられており、1つのボイラ伝熱管5に対して1以上のスーツブロワ装置6(61、62、63、64)が設置される(図2参照)。なお、図2では、スーツブロワ装置6の噴射媒体を噴射する噴口が示されている。該噴口は、噴射対象であるボイラ伝熱管5に噴射媒体を噴射できる位置に設けられていれば良い。
(スプレー装置)
上述した燃焼システム2Aは、図1に示されるように、過熱器52(蒸気送出ライン24の第1過熱器52Aよりも下流側、且つ第3過熱器52Cよりも上流側)を流れる蒸気に冷却媒体を噴霧するように構成されたスプレー装置7を備える。図示される実施形態では、スプレー装置7は、蒸気送出ライン24における第1過熱器52Aと第2過熱器52Bとの間に配設された第1スプレー装置7Aと、蒸気送出ライン24における第2過熱器52Bと第3過熱器52Cとの間に配設された第2スプレー装置7Bと、を含む。なお、燃焼システム2Aは、再熱蒸気ライン25を流れる蒸気に冷却媒体を噴霧するように構成されたスプレー装置7Cを備えていてもよい。
スプレー装置7(7A、7B)は、過熱器52、具体的には過熱器52のうち最も後段に位置する第3過熱器52Cを通過後の蒸気の温度(ボイラ出口蒸気温度TA)が設定温度(定格蒸気上限温度)を超えないように、必要に応じて過熱器52を流れる蒸気を冷却する。定格蒸気上限温度は、定格運転時におけるボイラ出口蒸気温度TAに対して所定温度又は所定割合だけ増加させた温度であってもよい。
図1に示される実施形態のスプレー装置7は、二つの過熱器52の間に位置する蒸気送出ライン24を流れる蒸気に、相対的に低温の冷却水や蒸気を混ぜることにより、上流側の過熱器52により加熱された蒸気を冷却するように構成されている。スプレー装置7は、冷却媒体が流れるスプレー管71と、スプレー管71に設けられ、スプレー管71の内部の冷却媒体を外部に放出するためのスプレーノズル72と、スプレー管71に設けられ、スプレーノズル72から外部への冷却媒体の放出量を調整可能に構成されたスプレー弁73と、を含む。スプレーノズル72は、二つの過熱器52の間に位置する蒸気送出ライン24の内部に位置している。スプレー弁73の開度は、スーツブロワ装置6が動作していない通常運転時において、ボイラ出口蒸気温度TAが定格蒸気上限温度以下となるように調整されるようになっている。スプレー弁73の開度は、スプレー装置開度調整部17(図4参照)。により制御されている。
図1に示されるように、上述した燃焼システム2Aは、蒸気送出ライン24の最後段の過熱器52Cよりも下流側に設けられ、蒸気送出ライン24を流れて高圧タービン4Aに導入される蒸気の流量を調整可能に構成された高圧タービン側蒸気流量調整装置241を備えていてもよい。上述した燃焼システム2Aは、蒸気送出ライン24の最後段の過熱器52Cよりも下流側に設けられ、蒸気送出ライン24を流れて高圧タービン4Aに導入される蒸気の圧力を減少可能に構成されたタービンガバナ弁91を備えていてもよい。図1に示される実施形態では、タービンガバナ弁91は、蒸気送出ライン24の高圧タービン側蒸気流量調整装置241よりも下流側に設けられる。
図1に示されるように、上述した燃焼システム2Aは、再熱蒸気ライン25の最後段の第2再熱器53Bよりも下流側に設けられ、再熱蒸気ライン25を流れて中圧タービン4Bに導入される蒸気の流量を調整可能に構成された中圧タービン側蒸気流量調整装置251を備えていてもよい。
図1に示されるように、上述した燃焼システム2Aは、蒸気送出ライン24における第2過熱器52Bの下流側、且つ第3過熱器52Cの上流側に配置された温度計測センサ242と、蒸気送出ライン24における第3過熱器52Cの下流側に配置された温度計測センサ243と、を備えていてもよい。図1に示される実施形態では、温度計測センサ242は、蒸気送出ライン24における第2スプレー装置7Bよりも下流側に配置されている。温度計測センサ243は、高圧タービン側蒸気流量調整装置241及びタービンガバナ弁91よりも上流側に配置されている。温度計測センサ242により測定された蒸気の温度が、第3過熱器入口蒸気温度TBとしてスーツブロワの運転制御装置1に入力されるようになっている。また、温度計測センサ243により測定された蒸気の温度が、上述したボイラ出口蒸気温度TAとしてスーツブロワの運転制御装置1に入力されるようになっている。
図1に示されるように、上述した燃焼システム2Aは、再熱蒸気ライン25の第2再熱器53Bよりも下流側に配置された温度計測センサ252を備えていてもよい。図1に示される実施形態では、温度計測センサ252は、再熱蒸気ライン25の中圧タービン側蒸気流量調整装置251よりも上流側に配置されている。温度計測センサ252により測定された蒸気の温度が、再熱器出口蒸気温度TCとしてスーツブロワの運転制御装置1に入力されるようになっている。
図1に示されるように、上述した動力回収システム2は、低圧タービン4Cの出口に接続された復水器42をさらに備えていてもよい。ボイラ給水導入ライン23は、復水器42にその上流端が接続されていてもよい。上述した燃焼システム2Aは、ボイラ給水導入ライン23に設けられ、ボイラ給水導入ライン23を流れるボイラ給水の流量を減少可能に構成されたボイラ給水流量調整弁81を備えていてもよい。燃焼システム2Aは、ボイラ給水導入ライン23のボイラ給水流量調整弁81よりも上流側に設けられ、ボイラ給水導入ライン23を流れるボイラ給水を昇圧するように構成された給水ポンプ82を備えていてもよい。
燃焼システム2Aは、図1に示されるように、ボイラ給水導入ライン23を流れるボイラ給水の流量を測定可能な流量計84を備えていてもよい。流量計84により測定されたボイラ給水の流量FRの測定値が、スーツブロワの運転制御装置1に入力されるようになっている。流量計84は、図1に示されるように、ボイラ給水導入ライン23の下流端とボイラ給水流量調整弁81の間に設けられてもよいし、ボイラ給水導入ライン23のボイラ給水流量調整弁81よりも上流側に設けられてもよい。なお、流量計84は、ボイラ給水導入ライン23の上記上流端と給水ポンプ82との間に設けられてもよいし、ボイラ給水導入ライン23の給水ポンプ82とボイラ給水流量調整弁81との間に設けられてもよい。
(スーツブロワの運転制御装置)
図3は、一実施形態に係るスーツブロワの運転制御装置1の機能を概略的に示すブロック図である。図4は、一実施形態に係るスーツブロワの運転制御装置1を説明するためのタイムチャートである。スーツブロワの運転制御装置1は、燃焼システム2Aの少なくとも一部(スーツブロワ装置6等)を制御するための電子制御ユニットである。スーツブロワの運転制御装置1は、図示しないCPU(プロセッサ)や、ROMやRAMといったメモリ、外部記憶装置などの記憶装置、I/Oインターフェース、通信インターフェースなどからなるマイクロコンピュータとして構成されている。スーツブロワの運転制御装置1は、例えば上記メモリの主記憶装置にロードされたプログラム(スーツブロワの運転制御プログラム)の命令に従ってCPUが動作(例えばデータの演算など)することで、スーツブロワの運転制御装置1が備える各機能部における制御を実現してもよい。なお、後述するスーツブロワの運転制御方法における幾つかのステップは、運転制御装置1により行われてもよい。また、スーツブロワの運転制御方法における幾つかのステップは、運転制御装置1以外の装置や機器を用いてもよいし、手動により行うようにしてもよい。
(蒸気圧力調整部)
上述した燃焼システム2Aは、図1に示されるように、ボイラ伝熱管5の内部の蒸気の圧力を低下させることが可能に構成された蒸気圧力低下装置8を備える。幾つかの実施形態では、蒸気圧力低下装置8は、ボイラ3にボイラ給水を導入するためのボイラ給水導入ライン23を流れるボイラ給水の流量を減少可能に構成されたボイラ給水流量調整弁81を含む。
上述したスーツブロワの運転制御装置1は、図3に示されるように、スーツブロワ6の運転制御を実行するように構成された運転制御部11と、運転制御部11によりスーツブロワ6の運転が行われるときに、スーツブロワ6の運転が起動される前に、蒸気圧力低下装置8(ボイラ給水流量調整弁81)に対してボイラ伝熱管5の内部の蒸気の圧力を低下させる指示を行うように構成された蒸気圧力調整部13と、を備える。
図4は、一実施形態に係るスーツブロワの運転制御装置1を説明するためのタイムチャートである。運転制御部11(スーツブロワの運転制御装置1)において、スーツブロワ6の起動準備を開始した時点(起動準備開始時点)をT1とし、上記時点T1よりも後のスーツブロワ6の運転が実際に起動される時点(実起動時点)をT2とする。スーツブロワ6の運転が実際に起動されてから所定期間経過した時点において、スーツブロワ6の運転が実際に停止する。スーツブロワ6の運転が実際に停止する時点(実停止時点)をT3とし、上記時点T1よりも所定期間経過後の上記時点T3よりも後の時点をT4とする。上述した「スーツブロワ6の運転が起動される前」とは、起動準備開始時点T1から実起動時点T2までの間を意味する。
蒸気圧力低下装置8(ボイラ給水流量調整弁81)は、蒸気圧力調整部13からの圧力低下指示に応じて、起動準備開始時点T1から実起動時点T2までの間に、ボイラ伝熱管5の内部の蒸気の圧力を低下させる動作を行う。このボイラ伝熱管5の内部の蒸気の圧力を低下させる動作は、実起動時点T2までに完了することが好ましく、実起動時点T2から実停止時点T3までの間は、比較的低圧となったボイラ伝熱管5の内部の蒸気の圧力が保持されることが好ましい。図4に示される実施形態では、起動準備開始時点T1において、蒸気圧力低下装置8(ボイラ給水流量調整弁81)によるボイラ伝熱管5の内部の蒸気の圧力を低下させる動作が行われ、比較的低圧となったボイラ伝熱管5の内部の蒸気の圧力は、上記時点T4まで保持される。
上記の構成によれば、蒸気圧力低下装置8は、スーツブロワ6の運転が起動される前に、蒸気圧力調整部13からの指示によりボイラ伝熱管5の内部の蒸気の圧力を低下させる。ボイラ伝熱管5の内部の蒸気の圧力の低下に伴い、ボイラ伝熱管5の内部の蒸気の温度が低下する。スーツブロワ装置6によりボイラ伝熱管5の表面に付着する付着物を除去することで、ボイラ伝熱管5の熱吸収量が増加するが、スーツブロワ6の運転が起動される前に、蒸気圧力低下装置8によりボイラ伝熱管5の内部の蒸気の温度を低下させておくことで、スーツブロワ装置6の運転時における蒸気温度が設定上限値(警報値)を超えることを抑制できる。このようにスーツブロワの運転制御装置1は、蒸気圧力低下装置8によりボイラ伝熱管5の内部の蒸気の圧力を低下させるという比較的簡単な制御により、スーツブロワ装置6の運転時における蒸気温度の超過を抑制できる。
(ボイラ給水流量調整弁)
図5は、一実施形態に係るスーツブロワの運転制御装置1によるボイラ給水流量調整弁81の開度の制御の一例を示す制御ブロック図である。幾つかの実施形態では、上述した蒸気圧力低下装置8は、上述したボイラ給水流量調整弁81を含む。
上記の構成によれば、スーツブロワ6の運転が起動される前に、蒸気圧力調整部13からの指示によりボイラ給水流量調整弁81を絞ることで、ボイラ給水流量調整弁81による絞り損失が増大するため、ボイラ給水導入ライン23からボイラ3に導入されるボイラ給水の圧力を低下させることができる。ボイラ給水導入ライン23からボイラ3に導入されるボイラ給水の圧力の低下に伴い、ボイラ伝熱管5の内部の蒸気の圧力及び温度が低下する。このようにスーツブロワの運転制御装置1は、ボイラ給水流量調整弁81を絞るという比較的簡単な制御により、スーツブロワ装置6の運転時における蒸気温度の超過を抑制できる。
(ボイラ給水流量調整弁の開度制御)
図3に示されるように、スーツブロワの運転制御装置1は、ボイラ給水流量調整弁81の目標の開度である目標開度BO1を算出する第1目標開度算出部12を備えていてもよい。図5に示されるように、蒸気圧力調整部13は、スーツブロワ装置6が動作していない通常運転時において、第1目標開度算出部12が算出した目標開度BO1をボイラ給水流量調整弁81に対して指示するように構成されている。蒸気圧力調整部13は、運転制御部11によりスーツブロワ6の運転が行われるときに、目標開度BO1よりも開度を小さく補正した補正目標開度BO2をボイラ給水流量調整弁81に対して指示するように構成されている。
図5に示される実施形態では、スーツブロワの運転制御装置1には、タービン4(図示例では、高圧タービン4A)に付属する圧力センサ(不図示)からタービン4に導入される蒸気の圧力であるタービン入口蒸気圧力TPの測定値が入力されるようになっている。第1目標開度算出部12では、発電機41(タービン4)の負荷指令値(目標出力)DPC/ALRを関数発生器121に入力し、目標とするタービン入口蒸気圧力である目標タービン入口蒸気圧力TCPを取得することが行われる。そして、減算器122により、目標タービン入口蒸気圧力TCPとタービン入口蒸気圧力TPの測定値の差分を算出し、このタービン入口蒸気圧力の差分及び負荷指令値DPC/ALRを関数発生器123に入力する。関数発生器123から出力された出力値と、流量計84において測定されたボイラ給水の流量FRの測定値と、の差分を減算器124により算出し、この減算器124により算出された差分値を比例積分器125に入力することで、スーツブロワ装置6が動作していない通常運転時における目標開度BO1が算出される。ここで、減算器122に入力されるタービン入口蒸気圧力TPの測定値は、一次遅れフィルタ126を通したものであってもよい。運転制御部11によりスーツブロワ6の運転が行われるとき(T1からT4までの間)には、切替器127によりタービン入口蒸気圧力の差分の代わりに零が入力される。このため、負荷指令値DPC/ALRを関数発生器123に入力することで、スーツブロワ6の運転時(T1からT4までの間)における目標開度BO1が算出される。
蒸気圧力調整部13では、スーツブロワ装置6が動作していない通常運転時には、切替器131により零が入力されるため、目標開度BO1に対して補正が行われずに、目標開度BO1がボイラ給水流量調整弁81に指示される開度になる。蒸気圧力調整部13では、運転制御部11によりスーツブロワ6の運転が行われるときには、負荷指令値DPC/ALRを関数発生器132に入力することで出力された出力値、又はこの出力値に乗算器133により定数を乗算した算出値、を変化率制限器(レートリミッタ)134に入力することで、目標開度BO1の補正値CV1が得られ、減算器135により目標開度BO1から補正値CV1を引くことで、補正目標開度BO2が算出される。補正目標開度BO2がスーツブロワ6の運転時(T1からT4までの間)において、ボイラ給水流量調整弁81に指示される開度になる。補正目標開度BO2は、図4に示されるように、変化率制限器134を経由することにより、時点T1から時点T2までの期間の少なくとも一部の期間において、補正値CV1が徐々に増加し、目標開度BO1に対して徐々に小さくなる。補正目標開度BO2は、図4に示されるように、変化率制限器134を経由することにより、時点T4の経過後に補正値CV1が徐々に減少し、徐々に目標開度BO1に近づく。
(蒸気流量調整部)
幾つかの実施形態では、上述したスーツブロワの運転制御装置1は、図3に示されるように、目標蒸気流量算出部14と、蒸気流量調整部15と、をさらに備える。目標蒸気流量算出部14は、運転制御部11によりスーツブロワ6の運転が行われるときの、ボイラ伝熱管5からタービン4に導かれる蒸気の目標の流量である目標蒸気流量であって、蒸気圧力低下装置8による圧力の低下に関わらず、タービン4に導かれる蒸気のエンタルピーが一定の範囲に収まるような目標蒸気流量を算出するように構成されている。蒸気流量調整部15は、上述したタービンガバナ弁91に対して、タービン4に導かれる蒸気の流量を目標蒸気流量になるように増加させる指示を行うように構成されている。
蒸気圧力低下装置8(ボイラ給水流量調整弁81)は、蒸気圧力調整部13からの圧力低下指示に応じて、起動準備開始時点T1から実起動時点T2までの間に、ボイラ伝熱管5の内部の蒸気の圧力を低下させる動作を行う。蒸気流量調整部15は、起動準備開始時点T1から実起動時点T2までの間の時点T5であって、蒸気圧力低下装置8がボイラ伝熱管5の内部の蒸気の圧力を低下させる動作を開始した後の時点T5にタービンガバナ弁91に対して開度を増加させる指示を行う。タービンガバナ弁91が開度を増加させる動作は、実起動時点T2までに完了することが好ましく、実起動時点T2から実停止時点T3までの間は、タービンガバナ弁91の開度が保持されることが好ましい。図4に示される実施形態では、タービンガバナ弁91の開度は、上記時点T4まで保持される。
上記の構成によれば、タービンガバナ弁91は、蒸気流量調整部15からの指示により、タービン4に導かれる蒸気の流量を目標蒸気流量算出部14が算出した目標蒸気流量になるように増加させる。この場合には、タービンガバナ弁91の開度を大きくして、タービンガバナ弁91による絞り損失を軽減させることで、蒸気圧力低下装置8が蒸気圧力調整部13からの指示によりボイラ伝熱管5の内部の蒸気の圧力を低下させる前後において、タービン4に導かれる蒸気のエンタルピーの変動を抑制できる。タービン4に導かれる蒸気のエンタルピーの変動を抑制することで、スーツブロワ6の運転が行われる際のタービン4及びタービン4に接続された発電機41の出力を安定させることができる。
(タービンガバナ弁の開度制御)
図6は、一実施形態に係るスーツブロワの運転制御装置1によるタービンガバナ弁の開度の制御の一例を示す制御ブロック図である。図7は、一実施形態に係るスーツブロワの運転制御装置1による圧力制御の一例を説明するための圧力エンタルピー線図である。図6に示されるように、目標蒸気流量算出部14は、発電機41(タービン4)の出力GO(出力値)を発電機41(タービン4)の負荷指令値(目標出力)DPC/ALRに一致させるような目標蒸気流量を算出してもよい。発電機41の出力を発電機41の負荷指令値DPC/ALRに一致させることで、タービン4に導かれる蒸気のエンタルピーが一定の範囲に収まるようにすることができる。
図6に示される実施形態では、スーツブロワの運転制御装置1には、発電機41(又はタービン4)からその出力値GOが入力されるようになっている。目標蒸気流量算出部14では、減算器141により、負荷指令値DPC/ALRと出力GOの測定値の差分を算出し、このタービン出力の差分を比例積分器142に入力することで、目標蒸気流量に対応するタービンガバナ弁91の開度である目標ガバナ開度GCV1が算出される。ここで、減算器141に入力される出力GOの測定値は、一次遅れフィルタ143を通したものであってもよい。
蒸気流量調整部15では、スーツブロワ装置6が動作していない通常運転時には、切替器151により零が入力されるため、目標ガバナ開度GCV1に対して補正が行われずに、目標ガバナ開度GCV1がタービンガバナ弁91に指示される開度になる。蒸気流量調整部15では、運転制御部11によりスーツブロワ6の運転が行われるときには、タービン入口蒸気圧力TPを関数発生器152に入力することで出力された出力値、又はこの出力値に乗算器153により定数を乗算した算出値、を変化率制限器(レートリミッタ)154に入力することで、目標ガバナ開度GCV1の補正値CV2が得られ、加算器155により目標ガバナ開度GCV1に補正値CV2を足すことで、補正目標ガバナ開度GCV2が算出される。ここで、関数発生器152に入力されるタービン入口蒸気圧力TPの測定値は、一次遅れフィルタ156を通したものであってもよい。
上述する関数発生器152では、図7に示されるような、圧力とエンタルピーの関係性を有する関数が用いられ、関数発生器152に入力されるタービン入口蒸気圧力TPが変化してもエンタルピーが一定となるような出力値が出力されるようになっている。図7に示されるように、蒸気の圧力が減少するときに、図中の点P2から点P3に向かってエンタルピーが一定の状態で移行させると、この移行に伴い蒸気の温度が低下するようになっている。
補正目標ガバナ開度GCV2がスーツブロワ6の運転時(T1からT4までの間)において、タービンガバナ弁91に指示される開度になる。補正目標ガバナ開度GCV2は、図4に示されるように、変化率制限器154を経由することにより、時点T1から時点T2までの期間の少なくとも一部の期間において、補正値CV2が徐々に増加し、目標ガバナ開度GCV1に対して徐々に大きくなる。補正目標開度BO2は、図4に示されるように、変化率制限器154を経由することにより、時点T4の経過後に補正値CV2が徐々に減少し、徐々に目標ガバナ開度GCV1に近づく。
(スプレー装置の開度の保持制御)
図8は、一実施形態に係るスーツブロワの運転制御装置1によるスプレー弁73の開度の制御の一例を示す制御ブロック図である。幾つかの実施形態では、上述したスーツブロワの運転制御装置1は、図3に示されるように、スプレー装置開度調整部17をさらに備える。スプレー装置開度調整部17は、運転制御部11によりスーツブロワ6の運転が行われるときに、スーツブロワ6の運転が起動される前から、過熱器52を流れる蒸気に冷却媒体を噴霧するスプレー装置7(スプレー弁73)の開度をスーツブロワ6の運転が終了するまでに亘り保持するように構成されている。
図3に示されるように、スーツブロワの運転制御装置1は、スプレー弁73(スプレー装置7)の目標の開度である目標開度SO1を算出する第2目標開度算出部16を備えていてもよい。図8に示されるように、スプレー装置開度調整部17は、スーツブロワ装置6が動作していない通常運転時において、第2目標開度算出部16が算出した目標開度SO1をスプレー弁73に対して指示するように構成されている。スプレー装置開度調整部17は、運転制御部11によりスーツブロワ6の運転が行われるときに、スプレー弁73に対して指示する開度が不変となるように構成されている。
図8に示される実施形態では、スーツブロワの運転制御装置1には、ボイラ出口蒸気温度TA及び第3過熱器入口蒸気温度TBが入力されるようになっている。第2目標開度算出部16では、負荷指令値DPC/ALRを関数発生器161に入力し、目標とするボイラ出口蒸気温度TAである目標ボイラ出口蒸気温度TCAを取得することが行われる。また、第2目標開度算出部16では、負荷指令値DPC/ALRを関数発生器162に入力し、目標とする第3過熱器入口蒸気温度TBである目標第3過熱器入口蒸気温度TCBを取得することが行われる。そして、減算器163により、目標ボイラ出口蒸気温度TCAとボイラ出口蒸気温度TA(測定値)の差分を算出し、この差分値を積分器164に入力する。加減算器165により、目標第3過熱器入口蒸気温度TCBと第3過熱器入口蒸気温度TB(測定値)の差分を算出し、この差分値に積分器164から出力された出力値を加えた後に、比例積分器166に入力することで、スプレー弁73の目標開度SO1が算出される。
スプレー装置開度調整部17では、スーツブロワ装置6が動作していない通常運転時には、目標開度を保持する保持器171が動作しないため、比例積分器166から出力される目標開度SO1がスプレー弁73に指示される開度になる。スプレー装置開度調整部17では、運転制御部11によりスーツブロワ6の運転が行われるとき(T1からT4までの間)には、保持器171が動作し、保持器171により保持された目標開度SO2(保持開始時の目標開度SO1)がスプレー弁73に指示される開度になる。
保持器171は、実起動時点T2から実停止時点T3までの間は、目標開度SO2を保持するため、スプレー弁73に指示される開度が不変になっている。保持器171による保持開始は、時点T1から時点T2までの間であればよいが、時点T1が好ましい。保持器171による保持停止は、時点T3から時点T4までの間であればよいが、時点T4が好ましい。
上記の構成によれば、スーツブロワ6の運転の開始時から終了時までの間は、スーツブロワ装置6の動作に伴い、ボイラ伝熱管5を流れるボイラ給水又は蒸気に急激な温度が生じることがある。スプレー装置開度調整部17により、スーツブロワの運転の開始時から終了時までの間、スプレー装置7の開度を変化させることなく保持することで、ボイラ伝熱管5を流れるボイラ給水又は蒸気の急激な温度変化に対して、スプレー装置7の開度の制御を行う制御機器が過剰な対応措置をとることを防止できる。このため、ボイラ3を含む燃焼システム2Aを安定的に動作させることが可能となる。また、スプレー装置7の動作(過剰な対応措置に応じた動作)を低減することで、スプレー装置7の動作による過熱器の熱衝撃を抑制できるため、燃焼システム2Aの寿命を延ばすことが可能となる。
(ダンパの開度の保持制御)
図9は、一実施形態に係るスーツブロワの運転制御装置1によるダンパ92の開度の制御の一例を示す制御ブロック図である。幾つかの実施形態では、上述した燃焼システム2Aは、図2に示されるように、ボイラ3の燃焼ガス通路33に配設されたダンパ92をさらに備える。ダンパ92は、第1燃焼ガス通路33A又は第2燃焼ガス通路33Bの少なくとも一方を流れる燃焼ガスの流量を調整可能に構成されている。図示される実施形態では、ダンパ92は、第1燃焼ガス通路33Aを流れる燃焼ガスの流量を調整可能に構成された第1ダンパ92Aと、第2燃焼ガス通路33Bを流れる燃焼ガスの流量を調整可能に構成された第2ダンパ92Bと、を含む。図示される実施形態では、第1燃焼ガス通路33Aの下流端部に第1ダンパ92Aが配設され、第2燃焼ガス通路33Bの下流端部に第2ダンパ92Bが配設されている。
上述したスーツブロワの運転制御装置1は、図3に示されるように、ダンパ開度調整部19をさらに備える。ダンパ開度調整部19は、運転制御部11によりスーツブロワ6の運転が行われるときに、スーツブロワ6の運転が起動される前から、ダンパ92(第1ダンパ92A又は第2ダンパ92Bの少なくとも一方)の開度をスーツブロワ6の運転が終了するまでに亘り保持するように構成されている。
図3に示されるように、スーツブロワの運転制御装置1は、ダンパ92(第1ダンパ92A又は第2ダンパ92Bの少なくとも一方)の目標の開度である目標開度DO1を算出する第3目標開度算出部18を備えていてもよい。図9に示されるように、ダンパ開度調整部19は、スーツブロワ装置6が動作していない通常運転時において、第3目標開度算出部18が算出した目標開度DO1をダンパ92に対して指示するように構成されている。ダンパ開度調整部19は、運転制御部11によりスーツブロワ6の運転が行われるときに、ダンパ92に対して指示する開度が不変となるように構成されている。
図9に示される実施形態では、スーツブロワの運転制御装置1には、再熱器出口蒸気温度TCが入力されるようになっている。第3目標開度算出部18では、負荷指令値DPC/ALRを関数発生器181に入力し、目標とする再熱器出口蒸気温度TCである目標再熱器出口蒸気温度TCCを取得することが行われる。そして、減算器182により、目標再熱器出口蒸気温度TCCと再熱器出口蒸気温度TC(測定値)の差分が算出される。また、負荷指令値DPC/ALRを関数発生器183に入力し、ダンパ92の先行開度指令値DO3を取得することが行われる。減算器182において算出された差分値と先行開度指令値DO3を積分器184に入力することで、ダンパ92の目標開度DO1が算出される。
ダンパ開度調整部19では、スーツブロワ装置6が動作していない通常運転時には、目標開度を保持する保持器191が動作しないため、積分器184から出力される目標開度DO1がダンパ92に指示される開度になる。ダンパ開度調整部19では、運転制御部11によりスーツブロワ6の運転が行われるとき(T1からT4までの間)には、保持器191が動作し、保持器191により保持された目標開度DO2(保持開始時の目標開度DO1)がダンパ92に指示される開度になる。
保持器191は、実起動時点T2から実停止時点T3までの間は、目標開度DO2を保持するため、ダンパ92に指示される開度が不変になっている。保持器191による保持開始は、時点T1から時点T2までの間であればよいが、時点T1が好ましい。保持器191による保持停止は、時点T3から時点T4までの間であればよいが、時点T4が好ましい。
上記の構成によれば、スーツブロワ6の運転の開始時から終了時までの間は、スーツブロワ装置6の動作に伴い、ボイラ伝熱管5を流れるボイラ給水又は蒸気に急激な温度が生じることがある。ダンパ開度調整部19により、スーツブロワ6の運転の開始時から終了時までの間、ダンパ92の開度を変化させることなく保持することで、ボイラ伝熱管5を流れるボイラ給水又は蒸気の急激な温度変化に対して、ダンパ92の開度の制御を行う制御機器が過剰な対応措置をとることを防止できる。このため、ボイラ3を含む燃焼システム2Aを安定的に動作させることが可能となる。
(給水ポンプの回数数制御)
上述した幾つかの実施形態では、蒸気圧力低下装置8がボイラ給水流量調整弁81を含む場合について説明したが、蒸気圧力低下装置8は、ボイラ伝熱管5の内部の蒸気の圧力を低下させることが可能に構成されていればよく、ボイラ給水流量調整弁81に限定されない。幾つかの実施形態では、蒸気圧力低下装置8は、蒸気圧力調整部13からの指示により回転数を減少可能に構成された給水ポンプ82(図1参照)を含む。
上記の構成によれば、スーツブロワ6の運転が起動される前に、蒸気圧力調整部13からの指示により給水ポンプ82の回転数を減少させることで、ボイラ給水流量調整弁81による絞り損失が増大するため、ボイラ給水導入ライン23からボイラ3に導入されるボイラ給水の圧力を低下させることができる。ボイラ給水導入ライン23からボイラ3に導入されるボイラ給水の圧力の低下に伴い、ボイラ伝熱管5の内部の蒸気の圧力及び温度が低下する。このようにスーツブロワの運転制御装置1は、給水ポンプ82の回転数を減少させるという比較的簡単な制御により、スーツブロワ装置6の運転時における蒸気温度の超過を抑制できる。
(可変オリフィス)
図10は、一実施形態に係るボイラ3の可変オリフィス83が設けられた炉底管36の軸線に沿った概略断面図である。図11は、図10に示される第1絞り部材83AのA-B断面図である。図12は、図10に示される第2絞り部材83BのC-D断面図である。幾つかの実施形態では、上述した蒸気圧力低下装置8は、図10に示されるような、蒸発器51に設けられ、蒸発器51を流れるボイラ給水の流量を減少可能に構成された可変オリフィス83を含む。
図10に示される実施形態では、可変オリフィス83は、上述した炉底管36に配設されている。図示される実施形態では、可変オリフィス83は、第1絞り部材83Aと第2絞り部材83Bとを含む。炉底管36は、径方向に沿って延びる第1フランジ362を有する第1炉底管361と、径方向に沿って延びる第2フランジ364を有する第2炉底管363を含む。第2炉底管363は、締結部材365を介して第2フランジ364が第1フランジ362に締結されることで、第1炉底管361に連通するようになっている。可変オリフィス83(第1絞り部材83A及び第2絞り部材83B)は、締結部材365の締付力により第1フランジ362と第2フランジ364との間に外周部が挟持されている。第1絞り部材83A及び第2絞り部材83Bは、互いの対向面が当接している。
図示される実施形態では、図11及び図12に示されるように、第1絞り部材83A及び第2絞り部材83Bの各々は、板状(図示例では円板状)に形成され、厚さ方向に貫通する楕円状の貫通孔831、832が形成されている。第1絞り部材83Aの貫通孔831は、軸心CA1が第1絞り部材83Aの軸心CA2に対して偏心している。第2絞り部材83Bの貫通孔832は、軸心CA3が第2絞り部材83Bの軸心CA4に対して偏心している。可変オリフィス83は、第1絞り部材83A又は第2絞り部材83Bの一方を他方に対して摺動(例えば、炉底管36の軸線に対して周方向や径方向への摺動)させることで、可変オリフィス83を通過する流体(ボイラ給水)の圧力損失を調整できる。燃焼システム2Aは、蒸気圧力調整部13からの指示により可変オリフィス83を駆動させるための駆動装置(不図示)を備えていてもよい。
上記の構成によれば、スーツブロワ6の運転が起動される前に、蒸気圧力調整部13からの指示により可変オリフィス83の抵抗を変化させることで、可変オリフィス83による圧力損失が増大するため、蒸発器51の可変オリフィス83よりも下流側を流れるボイラ給水の圧力を低下させることができる。蒸発器51の可変オリフィス83よりも下流側を流れるボイラ給水の圧力の低下に伴い、ボイラ伝熱管5の内部の蒸気の圧力及び温度が低下する。このようにスーツブロワの運転制御装置1は、可変オリフィス83の抵抗を変化させるという比較的簡単な制御により、スーツブロワ装置6の運転時における蒸気温度の超過を抑制できる。なお、他の幾つかの実施形態では、可変オリフィス83は、炉底管36(蒸発器51)ではなく、降水管38やボイラ給水導入ライン23に設置されていてもよい。
(燃焼システム)
幾つかの実施形態に係る燃焼システム2Aは、上述した燃焼炉32と、上述した燃焼ガス通路33と、上述した蒸発器51及び過熱器52を含むボイラ伝熱管5と、上述したスーツブロワ装置6と、上述したスプレー装置7と、上述したスーツブロワの運転制御装置1と、を備える。
上記の構成によれば、スーツブロワの運転制御装置1により、スーツブロワ装置6の運転時における蒸気温度の超過を抑制できるため、スーツブロワ装置6の運転時において蒸気温度の上昇を抑制するためのスプレー装置7の動作を抑制できる。この場合には、スプレー装置7の動作に伴う過熱器52を流れる蒸気の急激な温度変化を抑制することで、過熱器52を流れる蒸気の急激な温度変化に対して、燃焼システム2Aを構成する各機器の制御を行う制御機器(スーツブロワの運転制御装置1等)が過剰な対応措置をとることを防止できる。これにより、燃焼システム2Aを構成する各機器の状態変動の軽減を図ることができるため、燃焼システム2Aを安定的に動作させることが可能となる。また、上記7の構成によれば、スプレー装置7の動作回数を低減でき、これによりスプレー装置7の動作による過熱器52の熱衝撃を抑制できるため、燃焼システム2Aの寿命を延ばすことが可能となる。
(スーツブロワの運転制御方法)
幾つかの実施形態に係るスーツブロワ6の運転制御方法は、上述したスーツブロワ装置6の運転を制御するための方法である。スーツブロワ6の運転制御方法は、スーツブロワ6の運転制御を実行するように構成された運転制御部11により、スーツブロワ6の運転制御を行う運転制御ステップと、運転制御部11によりスーツブロワ6の運転が行われるときに、スーツブロワ6の運転が起動される前に、ボイラ伝熱管5の内部の蒸気の圧力を低下させることが可能に構成された蒸気圧力低下装置8により蒸気の圧力を低下させる蒸気圧力補正ステップと、を備える。
上記の方法によれば、蒸気圧力補正ステップにおいて、スーツブロワ6の運転が起動される前に、ボイラ伝熱管5の内部の蒸気の圧力を低下させることで、ボイラ伝熱管5の内部の蒸気の温度が低下する。スーツブロワ装置6によりボイラ伝熱管5の表面に付着する付着物を除去することで、ボイラ伝熱管5の熱吸収量が増加するが、スーツブロワ6の運転が起動される前に、ボイラ伝熱管5の内部の蒸気の温度を低下させておくことで、スーツブロワ装置6の運転時における蒸気温度が設定上限値(警報値)を超えることを抑制できる。このようにスーツブロワ6の運転制御方法は、ボイラ伝熱管5の内部の蒸気の圧力を低下させるという比較的簡単な蒸気圧力補正ステップにより、スーツブロワ装置6の運転時における蒸気温度の超過を抑制できる。
本明細書において、「ある方向に」、「ある方向に沿って」、「平行」、「直交」、「中心」、「同心」或いは「同軸」等の相対的或いは絶対的な配置を表す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。
例えば、「同一」、「等しい」及び「均質」等の物事が等しい状態であることを表す表現は、厳密に等しい状態を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の差が存在している状態も表すものとする。
また、本明細書において、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
また、本明細書において、一の構成要素を「備える」、「含む」、又は、「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
本開示は上述した実施形態に限定されることはなく、上述した実施形態に変形を加えた形態や、これらの形態を適宜組み合わせた形態も含む。
上述した幾つかの実施形態に記載の内容は、例えば以下のように把握されるものである。
1)本開示の少なくとも一実施形態に係るスーツブロワの運転制御装置(1)は、
ボイラ(3)の燃焼炉(32)の内部に配置されたボイラ給水又は蒸気を加熱するためのボイラ伝熱管(5)の表面に付着する付着物を除去するためのスーツブロワ装置(6)の運転を制御するスーツブロワの運転制御装置(1)であって、
前記スーツブロワ(6)の運転制御を実行するように構成された運転制御部(11)と、
前記運転制御部(11)により前記スーツブロワ(6)の運転が行われるときに、前記スーツブロワ(6)の運転が起動される前に、前記ボイラ伝熱管(5)の内部の蒸気の圧力を低下させることが可能に構成された蒸気圧力低下装置(8)に対して前記ボイラ伝熱管(5)の内部の前記蒸気の圧力を低下させる指示を行うように構成された蒸気圧力調整部(13)と、を備える。
上記1)の構成によれば、蒸気圧力低下装置(8)は、スーツブロワ(6)の運転が起動される前に、蒸気圧力調整部(13)からの指示によりボイラ伝熱管(5)の内部の蒸気の圧力を低下させる。ボイラ伝熱管(5)の内部の蒸気の圧力の低下に伴い、ボイラ伝熱管(5)の内部の蒸気の温度が低下する。スーツブロワ装置(6)によりボイラ伝熱管(5)の表面に付着する付着物を除去することで、ボイラ伝熱管(5)の熱吸収量が増加するが、スーツブロワ(6)の運転が起動される前に、蒸気圧力低下装置(8)によりボイラ伝熱管(5)の内部の蒸気の温度を低下させておくことで、スーツブロワ装置(6)の運転時における蒸気温度が設定上限値(警報値)を超えることを抑制できる。このようにスーツブロワの運転制御装置(1)は、蒸気圧力低下装置(8)によりボイラ伝熱管(5)の内部の蒸気の圧力を低下させるという比較的簡単な制御により、スーツブロワ装置(6)の運転時における蒸気温度の超過を抑制できる。
2)幾つかの実施形態では、上記1)に記載のスーツブロワの運転制御装置(1)であって、
前記運転制御部(11)により前記スーツブロワ(6)の運転が行われるときの、前記ボイラ伝熱管(5)からタービン(4)に導かれる前記蒸気の目標の流量である目標蒸気流量であって、前記蒸気圧力低下装置(8)による前記圧力の低下に関わらず、前記タービン(4)に導かれる前記蒸気のエンタルピーが一定の範囲に収まるような前記目標蒸気流量を算出する目標蒸気流量算出部(14)と、
前記ボイラ伝熱管(5)から前記タービン(4)に前記蒸気を導くための蒸気送出ライン(24)に設けられ、前記タービン(4)に導かれる前記蒸気の流量を調整させることが可能に構成されたタービンガバナ弁(91)に対して、前記タービン(4)に導かれる前記蒸気の流量を前記目標蒸気流量になるように増加させる指示を行うように構成された蒸気流量調整部(15)と、をさらに備える。
上記2)の構成によれば、タービンガバナ弁(91)は、蒸気流量調整部(15)からの指示により、タービン(4)に導かれる蒸気の流量を目標蒸気流量算出部(14)が算出した目標蒸気流量になるように増加させる。この場合には、タービンガバナ弁(91)の開度を大きくして、タービンガバナ弁(91)による絞り損失を軽減させることで、蒸気圧力低下装置(8)が蒸気圧力調整部(13)からの指示によりボイラ伝熱管(5)の内部の蒸気の圧力を低下させる前後において、タービン(4)に導かれる蒸気のエンタルピーの変動を抑制できる。タービン(4)に導かれる蒸気のエンタルピーの変動を抑制することで、スーツブロワ(6)の運転が行われる際のタービン(4及びタービン4に接続された発電機41)の出力を安定させることができる。
3)幾つかの実施形態では、上記1)又は上記2)に記載のスーツブロワの運転制御装置(1)であって、
前記ボイラ伝熱管(5)は、
前記ボイラ給水を蒸発させるための蒸発器(51)と、
前記蒸発器が発生させた蒸気を過熱するための過熱器(52)と、を含み、
前記スーツブロワの運転制御装置(1)は、
前記運転制御部(11)により前記スーツブロワ(6)の運転が行われるときに、前記スーツブロワ(6)の運転が起動される前から、前記過熱器(52)を流れる前記蒸気に冷却媒体を噴霧するスプレー装置(7、スプレー弁73)の開度を前記スーツブロワ(6)の運転が終了するまでに亘り保持するように構成されたスプレー装置開度調整部(17)をさらに備える。
上記3)の構成によれば、スーツブロワ(6)の運転の開始時から終了時までの間は、スーツブロワ装置(6)の動作に伴い、ボイラ伝熱管(5)を流れるボイラ給水又は蒸気に急激な温度が生じることがある。スプレー装置開度調整部(17)により、スーツブロワの運転の開始時から終了時までの間、スプレー装置(7)の開度を変化させることなく保持することで、ボイラ伝熱管(5)を流れるボイラ給水又は蒸気の急激な温度変化に対して、スプレー装置(7)の開度の制御を行う制御機器が過剰な対応措置をとることを防止できる。このため、ボイラ(3)を含む燃焼システム(2A)を安定的に動作させることが可能となる。また、スプレー装置(7)の動作(過剰な対応措置に応じた動作)を低減することで、スプレー装置(7)の動作による過熱器の熱衝撃を抑制できるため、燃焼システム(2A)の寿命を延ばすことが可能となる。
4)幾つかの実施形態では、上記1)から上記3)までの何れかに記載のスーツブロワの運転制御装置(1)であって、
前記ボイラ(3)は、
前記燃焼炉(32)で生成された燃焼ガスを導く燃焼ガス通路(33)であって、前記ボイラ伝熱管(5)のうち第1ボイラ伝熱管が配置された第1燃焼ガス通路(33A)と、前記燃焼ガス通路(33)に設けられた仕切壁(311)により前記第1燃焼ガス通路(33A)と区分された第2燃焼ガス通路(33B)であって、前記ボイラ伝熱管(5)のうち第2ボイラ伝熱管が配置された第2燃焼ガス通路(33B)と、を含む燃焼ガス通路(33)を含み、
前記スーツブロワの運転制御装置(1)は、
前記運転制御部(11)により前記スーツブロワ(6)の運転が行われるときに、前記スーツブロワ(6)の運転が起動される前から、前記第1燃焼ガス通路(33A)又は前記第2燃焼ガス通路(33B)の少なくとも一方を流れる前記燃焼ガスの流量を調整可能に構成されたダンパ(92)の開度を前記スーツブロワ(6)の運転が終了するまでに亘り保持するように構成されたダンパ開度調整部(19)をさらに備える。
上記4)の構成によれば、スーツブロワ(6)の運転の開始時から終了時までの間は、スーツブロワ装置(6)の動作に伴い、ボイラ伝熱管(5)を流れるボイラ給水又は蒸気に急激な温度が生じることがある。ダンパ開度調整部(19)により、スーツブロワ(6)の運転の開始時から終了時までの間、ダンパ(92)の開度を変化させることなく保持することで、ボイラ伝熱管(5)を流れるボイラ給水又は蒸気の急激な温度変化に対して、ダンパ(92)の開度の制御を行う制御機器が過剰な対応措置をとることを防止できる。このため、ボイラ(3)を含む燃焼システム(2A)を安定的に動作させることが可能となる。
5)幾つかの実施形態では、上記1)から上記4)までの何れかに記載のスーツブロワの運転制御装置(1)であって、
前記蒸気圧力低下装置(8)は、
前記ボイラ(3)に前記ボイラ給水を導入するためのボイラ給水導入ライン(23)を流れる前記ボイラ給水の流量を減少可能に構成されたボイラ給水流量調整弁(81)を含む。
上記5)の構成によれば、スーツブロワ(6)の運転が起動される前に、蒸気圧力調整部(13)からの指示によりボイラ給水流量調整弁(81)を絞ることで、ボイラ給水流量調整弁(81)による絞り損失が増大するため、ボイラ給水導入ライン(23)からボイラ(3)に導入されるボイラ給水の圧力を低下させることができる。ボイラ給水導入ライン(23)からボイラ(3)に導入されるボイラ給水の圧力の低下に伴い、ボイラ伝熱管(5)の内部の蒸気の圧力及び温度が低下する。このようにスーツブロワの運転制御装置(1)は、ボイラ給水流量調整弁(81)を絞るという比較的簡単な制御により、スーツブロワ装置(6)の運転時における蒸気温度の超過を抑制できる。
6)幾つかの実施形態では、上記1)から上記4)までの何れかに記載のスーツブロワの運転制御装置(1)であって、
前記ボイラ伝熱管(5)は、
前記ボイラ給水を蒸発させるための蒸発器(51)と、
前記蒸発器(51)が発生させた蒸気を過熱するための過熱器(52)と、を含み、
前記蒸気圧力低下装置(8)は、
前記ボイラ(3)に導かれた前記ボイラ給水が流れる前記蒸発器(51)に設けられ、前記蒸発器(51)を流れる前記ボイラ給水の流量を減少可能に構成された可変オリフィス(83)を含む。
上記6)の構成によれば、スーツブロワ(6)の運転が起動される前に、蒸気圧力調整部(13)からの指示により可変オリフィス(83)の抵抗を変化させることで、可変オリフィス(83)による圧力損失が増大するため、蒸発器(51)の可変オリフィス(83)よりも下流側を流れるボイラ給水の圧力を低下させることができる。蒸発器(51)の可変オリフィス(83)よりも下流側を流れるボイラ給水の圧力の低下に伴い、ボイラ伝熱管(5)の内部の蒸気の圧力及び温度が低下する。このようにスーツブロワの運転制御装置(1)は、可変オリフィス(83)の抵抗を変化させるという比較的簡単な制御により、スーツブロワ装置(6)の運転時における蒸気温度の超過を抑制できる。
7)本開示の少なくとも一実施形態に係る燃焼システム(2A)は、
燃焼炉(32)と、
前記燃焼炉(32)で生成された燃焼ガスを導く燃焼ガス通路(33)と、
前記燃焼炉(32)又は前記燃焼ガス通路(33)の少なくとも一方の内部に配置された、ボイラ給水又は蒸気を加熱するためのボイラ伝熱管(5)であって、前記ボイラ給水を蒸発させるための蒸発器(51)と、前記蒸発器(51)が発生させた蒸気を過熱するための過熱器(52)と、を含むボイラ伝熱管(5)と、
前記ボイラ伝熱管(5)の表面に付着する付着物を除去するように構成されたスーツブロワ装置(6)と、
前記過熱器(52)を流れる前記蒸気に冷却媒体を噴霧するように構成されたスプレー装置(7)と、
上記1)から上記6)までの何れかに記載のスーツブロワの運転制御装置(1)と、を備える。
上記7)の構成によれば、スーツブロワの運転制御装置(1)により、スーツブロワ装置(6)の運転時における蒸気温度の超過を抑制できるため、スーツブロワ装置(6)の運転時において蒸気温度の上昇を抑制するためのスプレー装置(7)の動作を抑制できる。この場合には、スプレー装置(7)の動作に伴う過熱器(52)を流れる蒸気の急激な温度変化を抑制することで、過熱器(52)を流れる蒸気の急激な温度変化に対して、燃焼システム(2A)を構成する各機器の制御を行う制御機器(スーツブロワの運転制御装置1等)が過剰な対応措置をとることを防止できる。これにより、燃焼システム(2A)を構成する各機器の状態変動の軽減を図ることができるため、燃焼システム(2A)を安定的に動作させることが可能となる。また、上記7)の構成によれば、スプレー装置(7)の動作回数を低減でき、これによりスプレー装置(7)の動作による過熱器(52)の熱衝撃を抑制できるため、燃焼システム(2A)の寿命を延ばすことが可能となる。
8)本開示の少なくとも一実施形態に係るスーツブロワ(6)の運転制御方法は、
ボイラ(3)の燃焼炉(32)の内部に配置されたボイラ給水又は蒸気を加熱するためのボイラ伝熱管(5)の表面に付着する付着物を除去するためのスーツブロワ装置(6)の運転を制御するためのスーツブロワの運転制御方法であって、
前記スーツブロワ(6)の運転制御を実行するように構成された運転制御部(11)により、前記スーツブロワ(6)の運転制御を行う運転制御ステップと、
前記運転制御部(11)により前記スーツブロワ(6)の運転が行われるときに、前記スーツブロワ(6)の運転が起動される前に、前記ボイラ伝熱管(5)の内部の蒸気の圧力を低下させることが可能に構成された蒸気圧力低下装置(8)により前記蒸気の圧力を低下させる蒸気圧力補正ステップと、を備える。
上記8)の方法によれば、蒸気圧力補正ステップにおいて、スーツブロワ(6)の運転が起動される前に、ボイラ伝熱管(5)の内部の蒸気の圧力を低下させることで、ボイラ伝熱管(5)の内部の蒸気の温度が低下する。スーツブロワ装置(6)によりボイラ伝熱管(5)の表面に付着する付着物を除去することで、ボイラ伝熱管(5)の熱吸収量が増加するが、スーツブロワ(6)の運転が起動される前に、ボイラ伝熱管(5)の内部の蒸気の温度を低下させておくことで、スーツブロワ装置(6)の運転時における蒸気温度が設定上限値(警報値)を超えることを抑制できる。このようにスーツブロワ(6)の運転制御方法は、ボイラ伝熱管(5)の内部の蒸気の圧力を低下させるという比較的簡単な蒸気圧力補正ステップにより、スーツブロワ装置(6)の運転時における蒸気温度の超過を抑制できる。
1 スーツブロワの運転制御装置
2 動力回収システム
2A 燃焼システム
3 ボイラ
4,4A~4C タービン
5 ボイラ伝熱管
6 スーツブロワ装置
7 スプレー装置
8 蒸気圧力低下装置
11 運転制御部
12 第1目標開度算出部
13 蒸気圧力調整部
14 目標蒸気流量算出部
15 蒸気流量調整部
16 第2目標開度算出部
17 スプレー装置開度調整部
18 第3目標開度算出部
19 ダンパ開度調整部
21 燃料供給ライン
22 燃焼用空気供給ライン
23 ボイラ給水導入ライン
24 蒸気送出ライン
25 再熱蒸気ライン
31 ボイラ本体
32 燃焼炉
33 燃焼ガス通路
34 燃焼炉出口
35 炉壁管
36 炉底管
37 汽水分離器
38 降水管
39 循環ポンプ
41 発電機
51 蒸発器
52,52A~52C 過熱器
53,53A,53B 再熱器
54 節炭器
P1 接続部
DPC/ALR 負荷指令値

Claims (8)

  1. ボイラの燃焼炉の内部に配置されたボイラ給水又は蒸気を加熱するためのボイラ伝熱管の表面に付着する付着物を除去するためのスーツブロワ装置の運転を制御するスーツブロワの運転制御装置であって、
    前記スーツブロワの運転制御を実行するように構成された運転制御部と、
    前記運転制御部により前記スーツブロワの運転が行われるときに、前記スーツブロワの運転が起動される前に、前記ボイラ伝熱管の内部の蒸気の圧力を低下させることが可能に構成された蒸気圧力低下装置に対して前記ボイラ伝熱管の内部の前記蒸気の圧力を低下させる指示を行うように構成された蒸気圧力調整部と、を備える、
    スーツブロワの運転制御装置。
  2. 前記運転制御部により前記スーツブロワの運転が行われるときの、前記ボイラ伝熱管からタービンに導かれる前記蒸気の目標の流量である目標蒸気流量であって、前記蒸気圧力低下装置による前記圧力の低下に関わらず、前記タービンに導かれる前記蒸気のエンタルピーが一定の範囲に収まるような前記目標蒸気流量を算出する目標蒸気流量算出部と、
    前記ボイラ伝熱管から前記タービンに前記蒸気を導くための蒸気送出ラインに設けられ、前記タービンに導かれる前記蒸気の流量を調整させることが可能に構成されたタービンガバナ弁に対して、前記タービンに導かれる前記蒸気の流量を前記目標蒸気流量になるように増加させる指示を行うように構成された蒸気流量調整部と、をさらに備える、
    請求項1に記載のスーツブロワの運転制御装置。
  3. 前記ボイラ伝熱管は、
    前記ボイラ給水を蒸発させるための蒸発器と、
    前記蒸発器が発生させた蒸気を過熱するための過熱器と、を含み、
    前記スーツブロワの運転制御装置は、
    前記運転制御部により前記スーツブロワの運転が行われるときに、前記スーツブロワの運転が起動される前から、前記過熱器を流れる前記蒸気に冷却媒体を噴霧するスプレー装置の開度を前記スーツブロワの運転が終了するまでに亘り保持するように構成されたスプレー装置開度調整部をさらに備える、
    請求項1又は2に記載のスーツブロワの運転制御装置。
  4. 前記ボイラは、
    前記燃焼炉で生成された燃焼ガスを導く燃焼ガス通路であって、前記ボイラ伝熱管のうち第1ボイラ伝熱管が配置された第1燃焼ガス通路と、前記燃焼ガス通路に設けられた仕切壁により前記第1燃焼ガス通路と区分された第2燃焼ガス通路であって、前記ボイラ伝熱管のうち第2ボイラ伝熱管が配置された第2燃焼ガス通路と、を含む燃焼ガス通路を含み、
    前記スーツブロワの運転制御装置は、
    前記運転制御部により前記スーツブロワの運転が行われるときに、前記スーツブロワの運転が起動される前から、前記第1燃焼ガス通路又は前記第2燃焼ガス通路の少なくとも一方を流れる前記燃焼ガスの流量を調整可能に構成されたダンパの開度を前記スーツブロワの運転が終了するまでに亘り保持するように構成されたダンパ開度調整部をさらに備える、
    請求項1又は2に記載のスーツブロワの運転制御装置。
  5. 前記蒸気圧力低下装置は、
    前記ボイラに前記ボイラ給水を導入するためのボイラ給水導入ラインを流れる前記ボイラ給水の流量を減少可能に構成されたボイラ給水流量調整弁を含む、
    請求項1又は2に記載のスーツブロワの運転制御装置。
  6. 前記ボイラ伝熱管は、
    前記ボイラ給水を蒸発させるための蒸発器と、
    前記蒸発器が発生させた蒸気を過熱するための過熱器と、を含み、
    前記蒸気圧力低下装置は、
    前記ボイラに導かれた前記ボイラ給水が流れる前記蒸発器に設けられ、前記蒸発器を流れる前記ボイラ給水の流量を減少可能に構成された可変オリフィスを含む、
    請求項1又は2に記載のスーツブロワの運転制御装置。
  7. 燃焼炉と、
    前記燃焼炉で生成された燃焼ガスを導く燃焼ガス通路と、
    前記燃焼炉又は前記燃焼ガス通路の少なくとも一方の内部に配置された、ボイラ給水又は蒸気を加熱するためのボイラ伝熱管であって、前記ボイラ給水を蒸発させるための蒸発器と、前記蒸発器が発生させた蒸気を過熱するための過熱器と、を含むボイラ伝熱管と、
    前記ボイラ伝熱管の表面に付着する付着物を除去するように構成されたスーツブロワ装置と、
    前記過熱器を流れる前記蒸気に冷却媒体を噴霧するように構成されたスプレー装置と、
    請求項1又は2に記載のスーツブロワの運転制御装置と、を備える、
    燃焼システム。
  8. ボイラの燃焼炉の内部に配置されたボイラ給水又は蒸気を加熱するためのボイラ伝熱管の表面に付着する付着物を除去するためのスーツブロワ装置の運転を制御するためのスーツブロワの運転制御方法であって、
    前記スーツブロワの運転制御を実行するように構成された運転制御部により、前記スーツブロワの運転制御を行う運転制御ステップと、
    前記運転制御部により前記スーツブロワの運転が行われるときに、前記スーツブロワの運転が起動される前に、前記ボイラ伝熱管の内部の蒸気の圧力を低下させることが可能に構成された蒸気圧力低下装置により前記蒸気の圧力を低下させる蒸気圧力補正ステップと、を備える、
    スーツブロワの運転制御方法。
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