JP2024037212A - バイポーラ膜電気透析装置及びその運転方法 - Google Patents

バイポーラ膜電気透析装置及びその運転方法 Download PDF

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Abstract

【課題】電流効率が高く、2価の陽イオンによる陽イオン交換膜中へのスケールの析出を抑制した、バイポーラ膜電気透析装置及びその運転方法を提供すること。【解決手段】バイポーラ膜、陽イオン交換膜及び陰イオン交換膜で構成されるバイポーラ膜電気透析装置を用いて、塩水から酸とアルカリを生成するバイポーラ膜電気透析装置の運転方法において、酸液および/またはアルカリ液中に、分解する塩を含むように調整しながら電気透析を行うことを特徴とする。【選択図】なし

Description

特許法第30条第2項適用申請有り ウェブサイトのアドレス:国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構の成果報告書データベースのURL:https://seika.nedo.go.jp/pmg/PMG01C/PMG01CG01 ウェブサイトの掲載日:2022年(令和4年)6月24日
本発明は、バイポーラ膜電気透析装置及びその運転方法に関し、特に、電流効率を高め、また2価の陽イオンによる陽イオン交換膜中へのスケールの析出防止するバイポーラ膜電気透析装置及びその運転方法に関する。
地球温暖化対策としてCOの排出削減や吸着・固定化が大きな社会的課題になっている。このような中で、図1で示すように、バイポーラ膜電気透析による酸/アルカリ再生で得られた酸液でカルシウム含有廃棄物より効率的にカルシウムを抽出し、アルカリ液で排ガスなどに含まれるCOを直接吸収する。そして、両者を反応させることによりCO鉱物固定化を図ることで、省エネルギー・省資源となるカーボンリサイクルプロセスの構築が提案されている。
図1のカーボンリサイクルプロセスでは、バイポーラ膜電気透析装置(BMED)には、90%以上の電流効率を実現することが求められ、その運転条件はまだ見出されていない。他方、カーボンリサイクルプロセスでは循環する塩水にCa2+などの2価の陽イオンが入り込み、これが陽イオン交換膜中でOHと反応してスケールを析出させる。その結果陽イオンの移動度低下し、駆動電圧の増加を招くこととなる。
本発明が解決しようとする課題は、上述したような問題を解決し、電流効率が高く、2価の陽イオンによる陽イオン交換膜中へのスケールの析出を抑制した、バイポーラ膜電気透析装置及びその運転方法を提供することである。
上記課題を解決するため、本発明のバイポーラ膜電気透析装置及びその運転方法は、以下の技術的特徴を有する。
(1) バイポーラ膜、陽イオン交換膜及び陰イオン交換膜で構成されるバイポーラ膜電気透析装置を用いて、塩水から酸とアルカリを生成するバイポーラ膜電気透析装置の運転方法において、酸液および/またはアルカリ液中に、分解する塩を含むように調整しながら電気透析を行うことを特徴とする。
(2) 上記(1)に記載のバイポーラ膜電気透析装置の運転方法において、該バイポーラ膜電気透析装置を使用するカーボンリサイクルプロセスで生成する塩水を、該酸液および/または該アルカリ液として使用することを特徴とする。特に、図1のCa回収後のバイポーラ膜電気透析に向かう塩水を使用している。
(3) バイポーラ膜、陽イオン交換膜及び陰イオン交換膜で構成されるバイポーラ膜電気透析装置において、塩水から酸とアルカリを生成する際に、酸液および/またはアルカリ液中に、分解する塩を含むように調整する調整手段を備えることを特徴とする。
本発明の技術的特徴である、バイポーラ膜、陽イオン交換膜及び陰イオン交換膜で構成されるバイポーラ膜電気透析装置を用いて、塩水から酸とアルカリを生成するバイポーラ膜電気透析装置の運転方法において、酸液および/またはアルカリ液中に、分解する塩を含むように調整しながら電気透析を行うことによって、電流効率を高め、2価の陽イオンによる陽イオン交換膜へのスケールの析出を抑制することが可能となる。特に、90%以上の電流効率かつ1ppmのCa濃度塩水使用において長期運転可能となる運転条件を実現することが可能となる。
本発明が適用されるカーボンリサイクルプロセスを説明する図である。 BMED装置の模式図である。ここでは1対を示すが、実際は10対のセルを使用する。符号丸1、丸1’は塩流路、丸2、丸2’は酸流路、丸3、丸3’はアルカリ流路を意味する。なお、MとAとに分離するMAは塩を意味する。 BMED-ABプロセスの計算フローを説明する図である。 BMED-ABプロセスの計算結果を示す図である。初期酸側溶液は0.001M NaSO、初期アルカリ側溶液は0.001M NaSO、初期塩側溶液は1.0M NaSO、電流は4.4Aとする。 BMED-ABプロセスの計算結果を示す図である。初期酸側溶液は0.001M NaSO、初期アルカリ側溶液は0.001M NaSO、初期塩側溶液は1.0M NaSO、電流は1.0Aとする。 BMED-ABプロセスの計算結果を示す図である。初期酸側溶液は0.001M NaCl、初期アルカリ側溶液は0.001M NaCl、初期塩側溶液は1.0M NaCl、電流は4.4Aとする。 BMED-ABプロセスにおける酸・アルカリ電流密度低減の原因について説明する図である。 分配実験の条件と実験方法を説明する図である。 CEM中のCaイオン濃度の実験値と計算値を示す図である。丸(実験値)、曲線(計算値)である。 BMED実験装置の写真を示す図である。 BMED実験結果の一例(実験No.BMED符号丸6)を示す。 BMED実験結果であり、標準市販AEM使用、添加塩NaSOの場合を示す。 BMED実験結果であり、標準市販AEM使用、添加塩NaClの場合(実験No.BMED丸26、丸27、丸28)を示す。 BMED実験結果であり、難プロトン(H)透過性AEM、添加塩NaSOの場合(実験No.BMED丸19、丸20、丸21)を示す。 BMED実験結果であり、難プロトン(H)透過性AEM、添加塩NaClの場合(実験No.BMED丸23、丸24、丸25)を示す。 BMED実験装置の模式図を示す図である。また、本発明のBMED装置の一例でもある。MAは塩を意味する。 ED用長時間運転評価装置のフロー図を示す。 ED用長時間運転評価装置の写真を示す図である。 CaイオンによるCEM劣化挙動評価(加速試験)の結果を示す図である。 初期Ca濃度が0ppm,NaCl 0.0Mにおける長時間運転評価の結果を示す図である。 初期Ca濃度が10ppm,NaCl 0.0Mにおける長時間運転評価の結果を示す図である。 初期Ca濃度が10ppm,NaCl 1.0Mにおける長時間運転評価の結果を示す図である。 初期Ca濃度が10ppmにおいて、NaCl 0.0Mの場合(符号丸1)と1.0Mの場合(丸2)での電位変化の比較を示す図である。
本発明のバイポーラ膜電気透析装置及びその運転方法について、以下に詳細に説明する。本発明の理解を助けるため、以下の説明では、研究開発の作業項目の順に沿って説明する。
本研究開発においては、特に、バイポーラ膜電気透析を用いた酸/アルカリ再生(BMED-AB)技術(プロセス)において、システムの運転条件や使用する膜(バイポーラ膜(BM)、陰イオン交換膜(AEM)、陽イオン交換膜(CEM))の特性がこのプロセスのエネルギー効率と長期安定運転性に与える影響を解析するための多価多成分イオン系での数値解析手法を構築する。また、これを用いて全体プロセスの省エネ・省資源性を向上させ、かつカルシウム回収廃液の処理水を使用して安定に運転するシステムを構築する。
[BMED-ABプロセスの数値シミュレーションの構築]
(I) BMED-ABプロセスの電流効率と運転条件の関係
図2に示すCEM、AEM、BMで構成されるBMED装置における酸・アルカリ生成プロセスを予測するために多成分イオン系でのイオン輸送シミュレーションモデルを構築する。そして標準市販CEM、AEM中のイオン移動度を推算し、この値を多成分イオン系での膜内イオン濃度を実験値とシミュレーション計算値から解析する。さらに卓上バイポーラ膜電気透析(BMED)装置を導入してBMED-ABプロセスの印加電流および初期塩濃度と、このプロセスの電流効率との関係を測定する。これらの結果に基づいてBMED-ABプロセスの解析プログラムを構築し、85%以上の電流効率が得られる運転条件を予測する。
表1に示すように膜抵抗と膜内イオン濃度から求めた市販CEM(アストム(株)製 Neosepta(登録商標) CSE)中のNa,K,Mg2+,Ca2+イオン移動度、市販AEM(アストム(株)製 Neosepta(登録商標) ASE)中のCl,SO 2-イオンの移動度は共に膜含水率に依存し、水中イオン移動度の約1/40~1/100の値を示した。また水和イオン半径が大きなイオンほど、膜中イオン移動度は低い値を示す傾向がみられた。膜中イオン移動度は水中イオン移動度、膜含水率、補正係数を用いることで予測可能であることが判明した。
Figure 2024037212000001
図3にBMED-ABプロセスのイオン輸送のシミュレーションのフローチャートを示す。最初に初期濃度、初期体積、印加電流を入れて、電流よりBMで生成する酸とアルカリ濃度が算出され、これらを用いて各膜中のイオン濃度をDonnan平衡式で算出する。これらの濃度よりNernst-Planck式を基にしたイオン流束式で各イオンの膜中イオン流束を計算した。この流束の値より塩流路、酸流路、アルカリ流路の各イオンの濃度の時間変化を求めた。
BMED-ABプロセスシミュレーションプログラムの計算結果の一例を示す。図4に初期酸側溶液:0.001M NaSO、初期アルカリ側溶液:0.001M NaSO、初期塩側溶液1.0M NaSOにおいて電流4.4Aを印加した場合のそれぞれの溶液側におけるイオン濃度の時間変化を示す。酸側においてはBMで発生したプロトンとAEMを透過して塩側から移動したSO 2-イオンの濃度が時間と共に増加し、硫酸が生成されていることを示す。またアルカリ側ではBMで生成したOHイオンとCEMを透過して塩側から移動したNaイオンの濃度が時間と共に増加しており、アルカリが生成していることを示している。塩側はSO 2-イオンとNaイオンがそれぞれ酸側、アルカリ側に移動するに伴いNaSOの濃度が低下している。このプロセスの酸及びアルカリの電流効率は以下の式1で求められる。
電流効率=(モル数変化量×ファラデー定数)/(電流×時間×ユニット数)×100% (1)
この式を用いて算出した酸とアルカリの電流効率はそれぞれ53.2%、79.6%の値を示し、アルカリよりも酸の電流効率が低い値となった。この電流効率が100%>アルカリ電流効率>酸電流効率となった原因として、塩側のイオン濃度変化のグラフにおいて時間と共にHイオン濃度が増加しており、AEMを透過してHイオンが酸側から塩側に移動し、その一部がCEMを通過してアルカリ側に移動し、OHイオンと中和反応により水が生成したことが考えられる。
次に電流を4.4Aから1.0Aに下げて、それ以外は図4と同じ条件で計算した結果を図5に示す。この場合の電流効率は酸とアルカリでそれぞれ79.5%、94.6%となり、図4よりも高い値を示した。これは生成される酸濃度が図4の場合よりも低いため、図5の塩側のグラフに示すように酸側から塩側、およびアルカリ側に移動するHイオン量が少なくなった結果と考えられる。
図6に塩を硫酸塩(NaSO)から塩酸塩(NaCl)に変えて、後は図4と同じ条件でBMED-ABプロセスの計算を行った結果を示す。この条件においては酸側、アルカリ側の各イオンの濃度は時間と共に直線状に増加し、また塩側では直線状に減少している。この時の酸とアルカリの電流効率は酸、アルカリにおいてそれぞれ99.6%、99.7%となり、100%に近い値を示している。これは塩側でのHイオンが殆ど見られないことからもわかるようにAEMを透過するHイオン量が非常に少ない結果である。この原因としてSO 2-イオンがClイオンよりも水和イオン半径が大きく、膜中でのイオン移動度が小さいことが考えられる。本来AEM中では副イオンとなる陽イオンの透過性が非常に低い値となるが、Hイオンは特殊であり、AEMにおいても透過することが知られている。一定電流での運転においてAEMを透過するHイオンと陰イオン(SO 2-イオンまたはClイオン)の透過量の和は電流値に比例する。そのため透過し難い(イオン移動度が小さい)SO 2-イオンの場合は、透過し易いClイオンよりもHイオン透過量が大きくなると考えられる。
このBMED-ABプロセスの解析プログラムを用いて、このプロセスを解析し、その結果以下に示す定量的な予測を行った。
(1)AEM中においてHイオンの透過量は副イオンにも関わらず無視できない値となる。
(2)Hイオンの酸側から塩側への透過が酸電流効率低下の原因となる。またその一部がアルカリ側に透過して反応することでアルカリ電流効率低下の原因となる(図7参照)。
(3)上記よりアルカリ電流効率>酸電流効率となる。
(4)AEMの透過性はSO 2-<Clであることから塩酸塩が硫酸塩よりも高い電流効率が期待できる。
(5)酸・アルカリ生成濃度が低い(低電流運転)ほど、上記Hの透過量が低くなるため電流効率が向上する。
(6)低H透過性AEMを使用することで電流効率の向上が期待される。
(II) BMED-ABプロセスのCaイオンによるCEM劣化挙動の解析
BMED-ABプロセスを実用化する上での問題点の1つは供給される塩溶液中にCa2+などの2価イオンが存在すると、生成されるアルカリとCaイオンなどがCEM中において難溶解性のスケールを生成し、膜の破損や性能低下が生じる。そこでCEM中のCaイオンなどの2価イオンの取り込み量と運転条件との関係を探索し、BMED-ABプロセスにおいて塩溶液中に許容される2価イオン濃度と長時間運転時におけるスケール生成に起因する電圧上昇との関係を検討する。
Donnan平衡式を基に多成分イオン系における膜中イオン濃度を計算した。また図8に膜中イオン濃度を測定するために行った分配実験の条件と実験方法を示す。ここでは(株)アストム標準市販CEMであるNeosepta(登録商標)CSEを使用して100mM及び1000mM NaCl中に0,1,3,10,50,200mg/LのCaイオンが含有する溶液を使用して分配実験を行った。
多成分イオン系シミュレーションよりCEM中のCaイオン濃度を計算した結果、図9の実線で示すように100mMのNaCl中にCaイオン濃度が1.0mMという100倍高濃度のNaイオンが存在する場合においても、CEM中のCaイオン濃度は約700mMと高い値を示している。これは溶液中に共存するNaなどの1価陽イオンよりもCaイオンは高選択的に膜内に取り込まれることを示している。一方、NaCl濃度が1000mMとなると、急激に膜中Caイオン濃度は低下して、約10mMになっている。これは共存1価陽イオン濃度が高くなると、膜内Caイオン濃度は低下し、ここでは示していないが理論計算結果により、この傾向は膜が有する荷電密度が低くなるとより顕著になった。図9にはCSE内のイオン濃度の実験値も示している。計算値は実験値と定量的に一致し、この計算方法の妥当性が確認できた。これよりBMED-ABプロセスの安定運転阻害の主因となる2価カチオンによるCEM劣化の低減には、(1)高濃度1価イオン溶液のBMEDへの供給、(2)低荷電密度CEMの使用、が有効であることが判明した。
[BMED-ABプロセスの運転条件の検討]
(I) BMED-ABプロセスの電流効率と運転条件の関係
上述したBMED-ABプロセスのシミュレーションの予測を確認し、酸・アルカリ電流効率が85%以上となる運転条件を実証するために図10に示す卓上バイポーラ膜電気透析装置を用いて酸・アルカリ生成実験を行う。この装置は図2に示すBMED装置の模式図においてCEM、塩流路、AEM、酸流路、BM、アルカリ流路を1対のセルとして、10対のセルを有する。そしてその有効膜面積は55cmである。またその両端にニッケル製の電極と電極溶液用流路を有する。これらの流路にはそれぞれ所定の塩溶液、酸溶液、アルカリ溶液、電極溶液をポンプにより供給し、それぞれ塩水タンク、酸溶液タンク、アルカリ溶液タンク、電極液タンクを介して循環させている。電気透析実験においてイオンの移動に伴い、イオンに水和する水(水和水)も移動する。そのため実験においては図10に示すように各タンクは電子天秤上に設置して、その重量変化から体積の時間変化を計算している。各タンクの濃度の時間変化はpHメーターまたは伝導度計で測定し、ロギングPCにて記録した。
表2にBMED実験の条件を示す。各タンクの体積は全て500mLであり、電極溶液には1M NaOHを使用した。陽イオン交換膜にはNeosepta(登録商標)CSE、バイポーラ膜にはNeosepta(登録商標)BM-1、陰イオン交換膜は標準市販AEMであるNeosepta(登録商標)ASEと難プロトン透過性AEMであるNeosepta(登録商標)ACMを使用した。ED運転の電流は4.4Aまたは1.0Aを流し、塩側、酸側、アルカリ側の初期電解質にNaSOまたはNaClを使用した。ここでこれらの電解質の塩側の濃度は常に1Mであるが、酸側とアルカリ側の初期濃度は0.001M~0.5Mまで変化させて実験を行った。
Figure 2024037212000002
図11に一例として卓上バイポーラ膜電気透析装置を初期濃度:アルカリ側液(1mM NaSO)、酸側液(1mM NaSO)、塩側液(1M NaSO)、電流:4.4Aで56分間運転した結果(実験番号BMED(6))、各タンクの(a)濃度、(b)体積の時間変化を示し、この2つのデータから(c)モル数変化を計算した結果を示す。
この結果では電極液タンクの濃度や体積はほぼ一定であるが、アルカリ側と酸側の濃度が増加し、塩側の濃度が低下している。これは上述したシミュレーション結果に示すように酸側ではBMにおける水解離により生成したHとAEMを透過したSO 2-による酸が、アルカリ側ではBMにおける水解離により生成したOHとCEMを透過したNaによるアルカリが生成した結果であり、また塩側のSO 2-がAEMを透過して酸側に、NaイオンがCEMを透過してアルカリ側に移動した結果である。また濃度の増加に伴い、酸側とアルカリ側では体積が増加し、また塩側では体積が減少した。このときの電流効率を式(1)から算出した結果、酸電流効率:58%、アルカリ電流効率:72%が得られた。これ以降に示す電流効率と酸・アルカリ生成量はこのモル数の時間変化の結果から電流効率を算出したものである。
図12に標準市販AEM使用、添加塩NaSOの場合のBMED実験結果におけるアルカリ電流効率とアルカリ生成量、酸電流効率と酸生成量との関係を示す。この結果より標準市販AEMでNaSOを添加塩とした場合、アルカリ電流効率よりも酸電流効率が低い値となり、酸電流効率は55%~70%となった。また生成量の増加と共に電流効率は低下した。これは酸・アルカリ濃度が増加するとシミュレーション結果から推測されるようにAEMまたはCEMからの副イオンとなるHとOHが拡散するためであると考えられる。
図13に標準市販AEM使用、添加塩NaClの場合のBMED実験結果におけるアルカリ電流効率とアルカリ生成量、酸電流効率と酸生成量との関係を示す。この結果よりNaClを添加塩とした場合にはNaSOの場合よりも酸・アルカリ電流効率が増加し、特に酸電流効率の増加が顕著になった。これは図6のシミュレーション結果から推測されるようにイオン移動度が小さいSO 2-イオンが存在する場合は、透過し易いClイオンよりもHイオン透過量が増えるためであると考えられる。またアルカリ側に添加する塩の濃度が0.001Mから0.1Mに増加するとわずかにアルカリ電流効率が増加した。しかし0.5Mになると急激に減少している。これはアルカリ側の塩濃度が増加しすぎるとCEMの選択透過性が低下し、塩側に拡散するOH量が増加することが考えられる。
図14に難プロトン透過性AEMと添加塩NaSOの場合のアルカリ電流効率とアルカリ生成量、酸電流効率と酸生成量との関係を示す。難プロトン透過性AEMにおいてNaSOを使用した場合は電流効率の改善が見られず、アルカリ側が0.1M塩濃度で4.4Aの場合において、図12に示すように標準市販AEMの場合よりも低い値となった。これは難プロトン透過性AEMにおいてSO 2-イオンの透過性が標準市販AEMよりも低いことが原因と考えられる。
図15に難プロトン透過性AEMと添加塩NaClを使用した場合のアルカリ電流効率とアルカリ生成量、酸電流効率と酸生成量との関係を示す。この結果より、難プロトン透過性AEMにおいてNaClを用いた場合には図14に示すNaSOの場合と比較して劇的に酸電流効率が増加し、またそれに伴いアルカリ電流効率も増加している。さらに図13に示す標準市販AEMよりも高い酸とアルカリの電流効率を示した。そしてアルカリ側に添加するNaCl濃度が0.001Mから0.1Mに増やすと酸とアルカリの電流効率は増加し、酸とアルカリの電流効率は共に90%以上を実現した。この添加塩の濃度を0.5Mまで上げると逆に電流効率は低下し、特にアルカリ電流効率の低下が顕著になった。これはアルカリ側流路でNaCl濃度を上げすぎるとCEMのイオン選択性が低下してOHの塩側への透過量が多くなるためであると考えられる。
以上をまとめるとBMED-ABプロセスにおいてシミュレーション結果と卓上BMED装置での酸・アルカリ生成実験の結果より以下の点が明確になった。
(1)Hイオンの酸側から塩側への透過が酸電流効率低下の原因となる。またその一部がアルカリ側に透過して反応することでアルカリ電流効率低下の原因となる。この場合、アルカリ電流効率>酸電流効率となる。
(2)標準市販AEMにおいて硫酸塩系よりも塩酸塩系が高い電流効率を示す。これはこの膜においてSO 2-イオンよりもClイオンの透過性が高いため、BMEDプロセス中のAEMにおけるHの拡散が少ないことが考えられる。
(3)難プロトン透過性AEMを使用した場合には、硫酸塩系では酸・アルカリの電流効率が標準市販AEMも低い値になった。しかし塩酸塩系では標準市販AEMよりも高い値を示した。
(4)難プロトン透過性AEMでの塩酸塩系においてアルカリ側に添加塩を加えると酸・アルカリ電流効率が増加し、0.1Mでは酸とアルカリの電流効率が共に90%以上になった。
(5)(4)の場合において添加塩の濃度を0.5Mにすると逆に電流効率は低減し、特にアルカリ電流効率は大きく低下した。これはCEMからのOH-の透過量が増加したことが原因と考えられる。なお、添加塩の濃度の範囲は、0.001M以上、0.5M未満が好ましい。
以上のようにBMED-ABプロセスでの電流効率はその系内のイオン濃度に大きく依存することが判明した。これはこのプロセスで使用しているCEMとAEMのイオン選択性が一定ではなく、膜が面する溶液のイオン濃度とイオン組成に大きく依存することに起因すると考えらえる。
これまでの結果から難プロトン透過性AEMでの塩酸塩系においてアルカリ側に0.1Mの塩を添加することにより、酸・アルカリ電流効率90%以上を実現した。
(II) BMED-ABプロセスのCaイオンによるCEM劣化挙動の解析
上述したようにBMED-ABプロセスの応用においては電流効率を向上させるだけではなく、供給する塩水中にCa2+などの2価イオンが存在するとCEM中にスケールが生成して操作電圧の上昇、膜破壊が生じることが問題となる。そこで図16に示すようにBMED内のCEMとその両側の塩溶液をモデル化し、BMED-ABプロセスにおいて塩溶液中に許容される2価イオン濃度と長時間運転時におけるスケール生成に起因する電圧上昇との関係を検討する。なお、図16の膜の配置は本発明のバイポーラ膜電気透析装置の一例として採用することが可能である。
図17にBMED-ABプロセスにおける供給塩水中の2価イオンの影響を検討するために構築したED用長時間運転評価装置のフロー図を示す。この装置では4つの区画からなるセル中央のCEM(今後サンプル膜と記す)の両側に白金プルーブ電極を配置し、種々のCa濃度を含む塩水を供給しながら電気透析を行い、プルーブ電極間の電圧の時間変化を測定した。表3にその実験条件を示す。この装置においてはサンプル液にわずかに含まれるCaイオンが陰極側に移動するときに、図9に示すように膜中に取り込まれて高濃度に存在する状態となる。そしてアルカリ液に含まれるOHが陽極側に引き寄せられる中、本来はCEMの副イオンであり膜中の存在量が少ないOHと膜内でスケールを生成することが想定される。そしてそのスケールにより膜抵抗が増加するためプルーブ電極間の電位の増加量を観測することでスケール生成量を定量的に調べる。
Figure 2024037212000003
図18にED用長時間運転評価装置の写真を示す。図中央上には2つの白金電極間に4つ区画からなるセルを挟み入れ、左から陰極液室、隔膜、アルカリ液室、サンプルCEMとその両側にプルーブ電極が存在し、その左側にサンプル液室、隔膜、そして陽極液室がある。各液室には表3に示す溶液が入っている。各溶液は図中央下のポンプで各溶液タンクと溶液を循環させており、各溶液タンクはpH計でそのpHを測定した。電気透析時には両端の陽極と陰極に電流密度100mA/cmの電流を流した。プルーブ電位、印加電圧、各溶液のpHと伝導度の時間変化をデータロガーで集めてPC内に保存した。
図19にCaイオンによるCEM劣化挙動(加速試験)の評価の結果を示す。サンプル液にCaイオンが存在しない(0ppm)場合には電気透析を150分行っても殆どプルーブ電極電位は増加せず、また実験後にセルを解体してサンプル膜の状態を観察しても膜に変化は見られなかった。次にサンプル液にCaイオンが100ppm存在する場合では電気透析を150分行うとプルーブ電極電位が1.0V上昇した。また実験後のサンプル膜には通電面(赤枠内)にわずかな白濁が観察された。さらに400ppmのCaイオンがサンプル液に存在する場合には、通電開始後わずか5分で急激なプルーブ電極電位が観測された。80分通電した後にセルを解体してサンプル膜を観察すると通電面に明らかな白濁が見られた。これはサンプル液に存在する僅かな濃度のCaイオンがサンプル膜に取り込まれ、アルカリ液に存在するOHと膜内で反応してスケールが生成するためである。このようにサンプル液のCa濃度が増加するとプルーブ電極電位の上昇が顕著になり、Caスケール量が増加する結果が得られた。
図20に初期Ca濃度:0ppm、NaCl 0.0Mにおける長時間運転評価の結果を示す。図の上部に示すようにこの場合においてプルーブ電極電位は1.39Vから1.13Vに低下し、その26時間後に1.22Vになった。初期の電位降下は通電により膜温度が上昇し、膜抵抗が減少したことによるものと考えられる。測定後にセルを解体して膜抵抗を測定すると2.31Ωcmとなり、測定前の値2.39Ωcmとほぼ変わらない値を示した。また図右下に示すように測定後の膜の通電面には変化は観測されなかった。
図21に初期Ca濃度:10ppm,NaCl 0.0Mにおける長時間運転評価の結果を示す。この場合においてプルーブ電極電位は2.35Vから2.07Vに低下し、その19時間後に2.66Vまで上昇した。測定後にセルを解体してサンプル膜の抵抗を測定すると2.60Ωcmとなり、測定前の値2.06Ωcmと比較すると明らかに増加した。また図右下に示すように測定後の膜の通電面には白く変色し、波打った状態が観測された。これはサンプル液に存在する僅かな濃度のCaイオンがサンプル膜に取り込まれ、アルカリ液に存在するOHと膜内で反応してスケールが生成し、このスケールによって膜抵抗が増加した結果、測定中に流れる電流により膜が発熱し、その熱で変形したことが考えらえる。
図22に初期Ca濃度:10ppm,NaCl 1.0Mにおける長時間運転評価の結果を示す。この場合においてプルーブ電極電位は1.44Vから1.1Vに低下し、その135.5時間後に1.39Vまで上昇した。測定後にセルを解体して膜抵抗を測定すると2.74Ωcmとなり、測定前の値2.06Ωcmよりも増加した。また図右下に示すように測定後の膜の通電面は僅かに白色になっているのが観測されるが、膜の変形は見られなかった。サンプル液に1.0M NaClが存在するこの場合と、図21に示すサンプル液にNaClが存在しない場合とでは明らかにプルーブ電極電位の増加傾向が異なり、1.0M NaClが存在する場合では電位上昇が少ない。また膜の変色や変形の程度も少ない。一方、膜抵抗は1.0M NaClが存在する場合(図22)がそうでない場合(図21)より増加しているが、これは図21の条件では膜が発熱で大きく変形して膜構造が崩れた結果であると予測される。
図23に図21と図22におけるプルーブ電極電位の時間変化をまとめた結果を示す。サンプル液にNaClが存在しない(0.0M)場合(図23の符号丸1の場合)では、電位と時間の関係から推算すると電位が最低値から1V上昇する時間は32.2hであるが、NaClが存在する(1.0M)場合(図23の丸2の場合)は478hとなり、1価の塩を共存させることで約15倍も電位上昇が抑えられることが判明した。これは図9に示すように共存する1価陽イオンによりCEM中への2価のCaイオンの取込み量が低減するためであると考えられる。
これらの結果より、(1)1価陽イオンの共存によりCEM中のCaスケール量が低減、
(2)1価陽イオンを共存させることでそれでない場合よりも約15倍も電位上昇が低減、することが判明した。
これより、BMED-ABプロセスにおいて1価イオンの塩を共存させることで低Ca濃度の塩水使用における長時間安定が可能であるとの予測が得られた。
以上の説明では、図1のCa回収からBMEDに向かう塩として、NaSOやNaClを検討の対象としたが、これに限らずKClや他の硫酸塩系を適用することも可能であることは言うまでもない。
以上の説明により、本発明のように、バイポーラ膜、陽イオン交換膜及び陰イオン交換膜で構成されるバイポーラ膜電気透析装置を用いて、塩水から酸とアルカリを生成するバイポーラ膜電気透析装置の運転方法において、酸液および/またはアルカリ液中に、分解する塩を含むように調整しながら電気透析を行うことで、高い電流効率、特に、酸とアルカリの電流効率が共に90%以上を実現できることが理解される。
しかも、該バイポーラ膜電気透析装置を使用するカーボンリサイクルプロセスで生成する塩水を、バイポーラ膜電気透析に使用する酸液および/またはアルカリ液として使用することも可能となる。
また、アルカリ液に1価陽イオンを所定濃度で共存させることで、陽イオン交換膜(CEM)中でのCaイオンなど2価の陽イオンのスケールの析出を抑制することも可能となる。
以上のとおり、本発明のバイポーラ膜電気透析装置及びその運転方法によれば、電流効率が高く、2価の陽イオンによる陽イオン交換膜中へのスケールの析出を抑制した、バイポーラ膜電気透析装置及びその運転方法を提供することが可能となる。

Claims (3)

  1. バイポーラ膜、陽イオン交換膜及び陰イオン交換膜で構成されるバイポーラ膜電気透析装置を用いて、塩水から酸とアルカリを生成するバイポーラ膜電気透析装置の運転方法において、
    酸液および/またはアルカリ液中に、分解する塩を含むように調整しながら電気透析を行うことを特徴とするバイポーラ膜電気透析装置の運転方法。
  2. 請求項1に記載のバイポーラ膜電気透析装置の運転方法において、
    該バイポーラ膜電気透析装置を使用するカーボンリサイクルプロセスで生成する塩水を、該酸液および/または該アルカリ液として使用することを特徴とするバイポーラ膜電気透析装置の運転方法。
  3. バイポーラ膜、陽イオン交換膜及び陰イオン交換膜で構成されるバイポーラ膜電気透析装置において、
    塩水から酸とアルカリを生成する際に、酸液および/またはアルカリ液中に、分解する塩を含むように調整する調整手段を備えることを特徴とするバイポーラ膜電気透析装置。

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