JP2024034040A - 車両制御システム、及び車両制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】車両の自動走行の安全性を向上させる。【解決手段】車両制御システム1は、自動走行機能を備えた車両Vの車両制御システムである。車両制御システム1は、車両V以外の場所に配設された、車両Vの自動走行を管理する管理装置20と、車両Vに搭載された、車両Vへの乗員Pの搭乗を検出する検出装置10と、を備える。また、車両制御システム1は、検出装置10の検出結果に基づいて、車両Vに乗員Pが搭乗しているか否かを判定する判定部31を備える。また、車両制御システム1は、管理装置20に配設された、自動走行中の車両Vを減速又は停止させるための第1指令を出力する第1指令部24を備える。また、車両制御システム1は、判定部31の判定結果に応じて自動走行の走行経路50を設定する設定部23を備える。【選択図】図1
Description
本開示は車両制御システム、及び車両制御方法に関する。
下記特許文献1が開示する車両制御装置は、認識部と、運転制御部と、を備える。認識部は車両の周辺状況を認識する。運転制御部は、認識部により認識された周辺状況に基づいて、車両の操舵又は加減速のうち一方、又は双方を制御する。また、運転制御部は、車両に乗員が搭乗しているか否かを判定し、車両に乗員が搭乗していると判定された場合と、車両に乗員が搭乗していないと判定された場合とで、車両を走行させる道路を異ならせる。
ところで、自動走行機能を備えた車両が、所定の施設構内を自動走行する際には、乗員が車両内に搭乗した有人状態で走行する場合と、乗員が車両内に搭乗していない無人状態で走行する場合とが有った。ここで、車両の自動走行を有人状態と無人状態とで同様に制御すると、当該車両の自動走行の安全性を十分に確保することができないおそれが有った。
本開示に係る車両制御システムは、自動走行機能を備えた車両の車両制御システムであって、前記車両以外の場所に配設された、当該車両の自動走行を管理する管理装置と、前記車両に搭載された、当該車両への乗員の搭乗を検出する検出装置と、前記検出装置の検出結果に基づいて、前記車両に前記乗員が搭乗しているか否かを判定する判定部と、前記管理装置に配設された、前記自動走行中の前記車両を減速又は停止させるための第1指令を出力する第1指令部と、前記判定部の判定結果に応じて前記自動走行の走行経路を設定する設定部と、を備える。
上記車両制御システムでは、前記設定部は、前記乗員が搭乗している有人状態であると前記判定部が判定したことに応じて前記走行経路を第1経路に設定し、前記乗員が搭乗していない無人状態であると前記判定部が判定したことに応じて、前記走行経路を第2経路に設定し、前記第1経路は、前記車両の現在位置と、当該車両の目標地点との間における走行時間が最短となる経路であり、前記第2経路は、前記現在位置と前記目標地点との間の道路のうち、前記無人状態での前記自動走行が制限された制限道路を含まず、かつ、前記現在位置と前記目標地点との間における走行時間が最短となる経路であってもよい。
上記車両制御システムでは、前記第2経路は、前記制限道路の幅よりも広い幅を有する道路に沿って設定されてもよい。
上記車両制御システムでは、前記第1経路を走行する際の前記車両の第1制限速度は、前記第2経路を走行する際の前記車両の第2制限速度よりも高くてもよい。
上記車両制御システムでは、前記車両を前記走行経路に沿って前記現在位置と前記目標地点との間で前記自動走行により往復させてもよい。
上記車両制御システムは、前記車両に配設された、前記自動走行中の前記車両を減速又は停止させるための第2指令を出力する第2指令部と、前記第1指令又は前記第2指令が入力されたことに応じて、前記車両を減速又は停止させる走行制御部と、を備え、前記走行制御部は、前記乗員が搭乗していると前記判定部が判定したときは、前記第1指令又は前記第2指令が入力されたことに応じて前記車両を減速又は停止させ、前記乗員が搭乗していないと前記判定部が判定したときは、前記第1指令が入力されたことに応じて前記車両を減速又は停止させてもよい。
本開示に係る車両制御方法は、自動走行機能を備えた車両の車両制御方法であって、前記車両以外の場所に配設された、当該車両の自動走行を管理する管理装置と、前記車両に搭載された、当該車両への乗員の搭乗を検出する検出装置と、を備え、前記検出装置の検出結果に基づいて、前記車両に前記乗員が搭乗しているか否かを判定し、前記管理装置に配設された第1指令部から第1指令が出力されたことに応じて、前記自動走行中の前記車両を減速又は停止させ、前記車両に前記乗員が搭乗しているか否かの判定結果に応じて前記自動走行の走行経路を設定する。
本開示によれば、車両の自動走行の安全性を向上させることができる。
以下、図面を参照しながら、いくつかの例示的な実施形態について説明する。なお、同一の機能を有する要素については同一の符号を付し、重複する説明を省略する。図中のFR,RRは、車両Vの前後方向における前方、後方のそれぞれを示す。LHは、車両Vの幅方向における左方を示す。UP,DNは、車両Vの上下方向における上方、下方のそれぞれを示す。
実施形態に係る車両制御システム1及び車両制御方法は、自動走行機能を備えた車両Vの制御に適用することができる。図1に例示される車両Vは、自動走行機能を備えた牽引車V1と、積荷2を積載可能な被牽引車V2とが連結されることにより構成された牽引自動車である。なお、車両Vは自動走行機能を用いることなく、乗員Pによる操舵、ペダル操作等の運転操作により走行してもよい。車両Vは牽引自動車に限定されず、例えばバス、バン等であってもよい。
自動走行機能とは、自車両の周囲の状況、自車両の状態、又はその他の要素に基づいて、乗員による操舵、ペダル操作等の運転操作によらず、自動的に自車両が走行するように走行制御する機能である。車両Vは自動走行機能を備えるため、乗員による操作を介することなく加速、減速、及び操舵を自動的に行い走行する自動走行が可能である。また、当該自動走行には、所定走行環境において乗員による操作を介することなく、車両Vが加速、減速、及び操舵を自動的に行う場合を含んでもよい。
車両Vは、乗員Pが搭乗しているか否かに関わらず、自動走行を行うことができる。以下の説明では、車両Vに乗員Pが搭乗している状態を「有人状態」と称し、車両Vに乗員Pが搭乗していない状態を「無人状態」と称する。
図1に例示された車両Vは施設構内を所定の経路に沿って自動走行することができる。施設構内には、車両Vが走行可能な道路Rが所定の位置に配設されている。また、道路Rの周囲には建物3、歩道(不図示)等が配設又は設定されていてもよい(図3及び図4参照)。なお、車両Vが走行可能な場所は施設構内に限定されない。
図に例示された車両Vは自己位置を推定するための位置推定装置4を備えている。位置推定装置4は、例えばLiDAR4a(Light Detection and Ranging)、又はGNSS受信機4bであってもよい。GNSS受信機4bは、全球測位衛星システム(GNSS;Global Navigation Satellite System)を用いた測位を行うための受信装置である。車両Vの自己位置は、LiDAR4aによって得られた点群データに例えばSLAM(Simultaneous Localization and Mapping)を適用することにより推定されてもよい。また、当該自己位置はGNSS受信機4bによって受信された信号に基づき推定されてもよい。LiDAR4aとGNSS受信機4bとを併用することにより、車両Vが屋内に存在するか、屋外に存在するかによらず自己位置をより正確に推定することができる。このように車両Vは自己位置を推定するための装置を搭載しているため、所定の走行経路に沿って自動走行することできる。なお、自己位置を推定する方法はこれに限定されず、例えばオドメトリ航法、慣性航法等を用いてもよい。また、位置推定装置4としてステレオカメラ、加速度センサ、ジャイロセンサ等の公知のセンサを適宜用いてもよい。
なお、図示した例では、車両Vのキャビン上部にLiDAR4a及びGNSS受信機4bが配置されているが、これに限定されない。例えば、車両VはLiDAR4a及びGNSS受信機4bのいずれか一方のみを備えていてもよい。位置推定装置4の取付位置、又は取付姿勢は、例えば車両Vの形状に応じて適宜設定することができる。
また、車両Vは、車両Vへの乗員Pの搭乗を検出する検出装置としてのセンサ10を備える。図示した例では、センサ10としての着座センサ10a、又は車内カメラ10bが車両Vに搭載されている。着座センサ10aは、車両シートへの乗員Pの着座を検出する装置であって、例えば、シートの着座部の内部に配置され、着座部に入力される荷重の変化を抵抗値の変化として検出することができる。なお、着座センサ10aが配置されるシートは特に限定されず、例えば運転席、助手席、又はその他の座席に配置されてもよい。
車内カメラ10bは車室内を経時的に撮影可能な装置である。車内カメラ10bが撮影した画像から乗員Pを検出することによって、車両Vへの乗員Pの搭乗を検出することができる。なお、当該画像から乗員Pを検出する際には公知の手法を適用することができる。例えば、当該画像に畳み込み型深層学習による物体認識を適用することにより、当該画像の中から乗員Pを検出してもよい。なお、複数の車内カメラ10bを車室に取り付け、当該複数の車内カメラ10bの各々が撮影した画像を合成してもよい。車内カメラ10bの取付位置又は姿勢は、例えば車両Vの形状に応じて適宜設定することができる。
車両制御システム1では、このようなセンサ10を用いることによって車両Vが有人状態であるか、無人状態であるかを検出することができる。また、センサ10は、その検出結果に応じて有人状態であることを示す信号、又は無人状態であることを示す信号を後述する判定部31に送信することができる。
なお、乗員Pは車両Vの運転者に限定されず、例えば助手席のような運転席以外の場所に搭乗する者であってもよい。また、検出装置は車内における乗員Pの存在を検出できればよく、その種別は特に限定されない。例えば、着座センサ10a及び車内カメラ10bのうちのいずれか一方であってもよく、シートベルトの着脱を検出するシートベルトセンサ(不図示)のような公知のセンサを適宜用いてもよい。また、例えば車両Vのドアの開閉を検出するドアセンサ(不図示)のような、乗員Pの搭乗の検出を補助する補助センサを複合的に用いてもよい。これにより、センサ10の検出結果と当該補助センサの検出結果とを組み合わせ、車両Vへの乗員Pの搭乗をより正確に検出することができる。また、例えば乗員Pの所定の操作により乗員Pの搭乗を検出する入力装置(不図示)を検出装置として用いてもよい。
車両Vは車外センサとしての車外カメラ6を備えてもよい。車外カメラ6は車両Vの周囲を経時的に撮影可能な装置である。車外センサは車両Vの周囲に存在する物体を検出するための装置であり、例えば、ステレオカメラ、赤外線カメラ、超音波ソナー、ミリ波レーダー、又はLiDARであってもよい。
なお、図示した例では車両Vのキャビン上部に配置された1台の車外カメラ6で、車両Vの前方の領域を撮影しているが、これに限定されない。例えば、複数の車外カメラ6を車両Vに取り付けて、車両Vの左方、右方、及び後方の領域を撮影可能としてもよい。各々が撮影した画像を合成することにより、車両Vの周囲の画像を経時的に生成することができる。また、車外カメラ6の位置又は姿勢は、例えば車両Vの形状に応じて適宜設定することができる。
車両Vには通信装置7が搭載されていてもよい。通信装置7は後述する管理装置20と通信可能な装置であり、図示した例では、センサ10、車外カメラ6、及び後述するコントローラ30と接続されている。そのため、センサ10によって取得された乗員Pの搭乗に関するデータ、及び車外カメラ6によって取得された車両Vの周囲の情報に関するデータを、通信装置7を介した無線通信によって管理装置20に送信することができる。なお、通信装置7と管理装置20との間におけるデータの送受信間隔は一定でなくてもよく、例えば処理負荷、通信負荷等に応じて適宜設定されてもよい。また、通信装置7には位置推定装置4が接続されていてもよい。これにより、管理装置20は車両Vの位置を取得することができる。
次に、図2を参照しながら実施形態に係る車両制御システム1の構成の一例について説明する。
まず、車両制御システム1が備える管理装置20について説明する。図示された例のように、車両制御システム1は車両Vの走行を管理する管理装置20を備える。管理装置20は車両V以外の場所に配設された装置であり、例えば、車両Vの状況、車両Vの周囲の状況、施設構内の状況等を監視する管制施設に設置されてもよい。管理装置20を使用する管理者としてのユーザUは、管理装置20を介して車両Vを管理することができる。なお、管理装置20は、CPU(Central Processing Unit)、メモリ、入出力部等を有する汎用のマイクロコンピュータを備えてもよい。マイクロコンピュータのメモリには、車両Vの走行を管理するための既定のルール、又は指示を含むコンピュータプログラムがインストールされている。当該コンピュータプログラムを実行することにより、マイクロコンピュータは、車両Vの走行を管理することができる。
管理装置20は通信装置7を介してコントローラ30と無線通信を行うことができるように構成されており、管理装置20はコントローラ30からの出力を受け取り、又はコントローラ30への入力を行うことができる。また、図示した例では管理装置20と車外カメラ6とが通信装置7を介して無線接続されており、管理装置20は車外カメラ6が撮影した車両Vの周囲の画像を受信することができる。なお、図2では通信装置7の表示が省略されている。
管理装置20は、例えばタッチパネルディスプレイから構成された表示部21を備えてもよい。これにより、表示部21に車外カメラ6が撮影した車両Vの周囲の画像を表示することができる。そのため、ユーザUは管理装置20を介して車両Vの周囲の状況を監視することができる。なお、表示部21に表示される情報はこれに限定されず、例えば、表示部21には速度、加速度、操舵角等の車両Vの走行状態に関する情報、施設構内における車両Vの走行計画に関する情報等が表示されてもよい。なお、ユーザUが車両Vの周囲の状況を監視する方法は、車外カメラ6及び表示部21を介した監視に限定されない。例えば、ユーザUは車両V及びその周囲を直接目視することによって監視を行ってもよい。
管理装置20は入力部22を備えてもよい。入力部22は管理装置20に所定の操作を行うことができるように構成されている。当該操作は特に限定されず、例えば、車両Vの現在位置を入力するための操作、車両Vに自動走行を開始させるための操作等であってもよい。なお、入力部22は表示部21の表示面に設定されたスイッチであってもよく、表示部21から独立して設けられたスイッチであってもよい。
また、図に例示された管理装置20は設定部23を備える。設定部23は車両Vの走行計画を設定し、また、当該走行計画を後述するコントローラ30の走行制御部32に送信することができる。当該走行計画は車両Vが自動走行する際の条件を表す情報であり、メモリ、ハードディスク等の記録媒体から構成された記憶部25に複数格納されていてもよい。当該走行計画は、車両Vが自動走行する際に走行する経路である走行経路50を含む。また、設定部23は、後述する判定部31の判定結果に応じて、車両Vの走行計画を設定することができる。
走行経路50は、図3及び図4に例示される第1経路50a及び第2経路50bのように複数の走行経路を含んでもよい。また、設定部23は、判定部31の判定結果に応じて、車両Vが自動走行する走行経路50を設定することができる。例えば、判定部31によって車両Vが有人状態であると判定されたことに応じて、走行経路50を第1経路50aに設定し、車両Vが無人状態であると判定されたことに応じて、走行経路50を第2経路50bに設定してもよい。
走行計画には、自動走行する際の走行経路上の各地点における車両Vの速度が含まれてもよい。また、当該走行計画は車両Vの挙動の変化を制御するための値を含んでもよい。車両Vの挙動の変化とは、停止中又は走行中の車両Vにおける動きの変化であって、例えば加速度、減速度、ジャーク、ヨーレート、又はこれらの値の上限値若しくは下限値により制御される。なお、ジャークとは単位時間当たりの加速度の変化を示す値であり、躍度又は加加速度とも称される。このような走行計画を走行制御部32に送信することにより、管理装置20は車両Vの自動走行を管理することができる。
また、図2に例示された管理装置20は第1指令部24を備える。第1指令部24は、第1指令を出力することができる。第1指令は、自動走行中の車両Vを減速又は停止させるための指令であり、所定の信号から構成されてもよい。即ち、車両制御システム1では、第1指令部24から第1指令を出力することにより、自動走行中の車両Vを減速又は停止させることができる。また、図示された例では、第1指令部24は走行制御部32に第1指令を出力することができる。例えば、ユーザUによる入力部22の操作に応じて、第1指令部24が第1指令を出力してもよい。
次に、コントローラ30について説明する。コントローラ30は車両Vの走行の制御に必要な処理を行う装置であり、車両Vに搭載されている。コントローラ30は、CPU(Central Processing Unit)、メモリ、入出力部等を備える汎用のマイクロコンピュータである。マイクロコンピュータのメモリには、車両Vの走行を制御するための既定のルール、又は指示を含むコンピュータプログラムがインストールされている。当該コンピュータプログラムを実行することにより、マイクロコンピュータは、車両Vの走行の制御を行うことができる。
図2に例示されたコントローラ30は、判定部31と、走行制御部32と、を備える。また、コントローラ30には位置推定装置4、センサ10、ステアリングアクチュエータ41、アクセルペダルアクチュエータ42、及びブレーキアクチュエータ43が接続されてもよい。また、コントローラ30は管理装置20に通信装置7を介して接続されている(図1参照)。
判定部31はセンサ10の検出結果に基づいて、車両Vに乗員Pが搭乗しているか否かを判定する。即ち、センサ10から車両Vが有人状態であることを示す信号を受信した場合には、判定部31は車両Vに乗員Pが搭乗していると判定する。また、センサ10から車両Vが無人状態であることを示す信号を受信した場合には、判定部31は車両Vに乗員Pが搭乗していないと判定する。判定部31は判定結果を管理装置20に送信することができる。なお、判定部31は走行制御部32に判定結果を送信することができるように構成されていてもよい。
走行制御部32は、設定部23から取得した走行計画に従って車両Vが自動走行するように、例えば、ステアリングアクチュエータ41、アクセルペダルアクチュエータ42、ブレーキアクチュエータ43等を制御する。なお、走行制御部32が車両Vの自動走行を制御する方法はこれに限定されない。例えば車両Vにバイワイヤ技術が用いられている場合には、走行制御部32は自動走行を制御するための信号を生成し、図示しないECU(Electronic Control Unit)に送信してもよい。当該ECUは入力された制御信号に応じて、車両Vの操舵角、速度、加速度、減速度等を電気的に制御する装置である。また、当該バイワイヤ技術は、例えばステアリングバイワイヤ技術、アクセルバイワイヤ技術、ブレーキバイワイヤ技術等を含んでもよい。これにより、走行制御部32は当該ECUを介して車両Vの自動走行を電気的に制御することができる。なお、走行制御部32が当該ECUを兼ねてもよい。その場合には、設定部23から取得した走行計画に従って車両Vが自動走行するように、バイワイヤ技術を用いて走行制御部32が車両Vの操舵角、速度、加速度、減速度等を電気的に制御してもよい。管理装置20の第1指令部24から第1指令を受信したことに応じて、走行制御部32は車両Vを減速又は停止させるための制御を行ってもよい。なお、走行制御部32は、判定部31から車両Vに乗員Pが搭乗しているか否かの判定結果を取得し、当該判定結果に応じて、車両Vの自動走行を制御してもよい。
コントローラ30は第2指令部33を備えてもよい。第2指令部33は、第2指令を出力することができる。第2指令は、自動走行中の車両Vを減速又は停止させるための指令であり、所定の信号から構成されていてもよい。図2に示す例では、第2指令部33は走行制御部32に第2指令を出力することができる。なお、例えば車室内に車両Vを緊急停止させるための停止スイッチ(不図示)を配置し、当該停止スイッチが押下されたことに応じて、第2指令部33から第2指令が出力されてもよい。また、走行制御部32は、第2指令を受信すると車両Vを減速又は停止させるための制御を行うように構成されてもよい。即ち、走行制御部32は、第1指令又は第2指令が入力されたことに応じて、車両Vを減速又は停止させるように構成されてもよい。
次に、図3及び図4を参照しながら、実施形態に係る車両制御システム1の動作の一例について説明する。
図3及び図4は、施設構内において積荷2を運搬する際の車両Vの走行経路50の一例を模式的に示したものである。走行経路50は、現在位置としての点P1に停止している車両Vが、目標地点としての点P6まで自動走行する際の経路を表す。例えば、施設3a内で積荷2を積載した車両Vが施設3aから出て来て、点P1から点P6へと向かう。点P6に到達した車両Vは施設3b内に入り、運搬された積荷2を下ろす。そのため、図示した例では車両Vを点P1から点P6へと自動走行させることとなる。その際、車両制御システム1によれば、車両Vが有人状態か無人状態かに応じて、より適した走行経路50を自動走行するように車両Vを制御することができる。
図に例示された点P2~点P5は走行経路50上に存在する分岐点である。第1経路50aでは、車両Vは点P1から点P2、点P2から点P5、点P5から点P6の順に自動走行する(図3参照)。第2経路50bでは、車両Vは点P1から点P2、点P2から点P3、点P3から点P4、点P4からP5、点P5から点P6の順に自動走行する(図4参照)。
道路Rのうち、点P1と点P2との間の道路R1、点P2と点P3との間の道路R2、点P3と点P4との間の道路R3、点P4と点P5との間の道路R4、及び点P5と点P6との間の道路R5は、道幅が比較的広い幅W1に設定されている。一方、道路Rのうち、点P2と点P5との間の道路R6の道幅は、幅W1よりも狭い幅W2に設定されている。そのため、道路R6は道路R1~道路R5に比べて、例えば走行する車両Vの近傍に存在する物体に起因して車両Vから死角となる領域が発生しやすく、見通しの悪い環境となりやすい。一方、道路R1~道路R5は道路R6に比べて、車両Vから死角となる領域が発生しにくく見通しが良い。よって、道路R1~道路R5は道路R6に比べて自動走行する際の安全性がより高い。また、道路R6は無人状態での自動走行が制限された制限道路に設定されている。
図3に例示された車両Vには乗員Pが搭乗している。そのため、センサ10によって車両Vへの乗員Pの搭乗が検出され、判定部31は車両Vが有人状態であると判定する。このとき、設定部23は車両Vの自動走行による走行経路50を第1経路50aに設定する。図4に例示された車両Vには乗員Pが搭乗していない。そのため、センサ10によって車両Vへの乗員Pの搭乗が検出されず、判定部31は車両Vが無人状態であると判定する。このとき、設定部23は車両Vの自動走行による走行経路50を第2経路50bに設定する。このように、設定部23は、有人状態であると判定部31が判定したことに応じて走行経路50を第1経路50aに設定し、無人状態であると判定部31が判定したことに応じて、走行経路50を第2経路50bに設定するように構成されてもよい。
また、車両Vの走行経路50が第1経路50aに設定されているとき、車両Vは第1指令又は第2指令が入力されたことに応じて減速又は停止してもよい。即ち、走行制御部32は、有人状態であると判定部31が判定したときは、第1指令又は第2指令が入力されたことに応じて車両Vを減速又は停止させるように構成されてもよい。また、車両Vの走行経路50が第2経路50bに設定されているとき、車両Vは第1指令が入力されたことに応じて減速又は停止してもよい。即ち、走行制御部32は、無人状態であると判定部31が判定したときは、第1指令が入力されたことに応じて車両Vを減速又は停止させるように構成されてもよい。
第1経路50aは、現在位置と、車両Vの目標地点との間における走行時間が最短となる経路である。第1経路50aでは比較的道幅が狭い道路R6を走行するが、車両Vが有人状態のため、走行の安全性をより確実に確保することができる。例えば、道路R6を走行中の車両Vの近傍に他の物体が現れたとしても、乗員Pの操作によって第2指令を出力させ、車両Vを減速又は停止させることにより走行の安全性を確保することができる。更に、第1経路50aは目標地点との間における走行時間が最短となるように決定されているため、車両Vの単位時間当たりの積荷2の搬送量が向上される。即ち、車両Vの搬送効率を向上させることができる。
第2経路50bは、制限道路R6を含まず、かつ、現在位置と目標地点との間における走行時間が最短となる経路である。無人状態では車両Vに乗員Pが搭乗していないため、例えば走行中の車両Vの近傍に他の物体が現れた場合には、管理装置20のユーザUの操作によって第1指令を出力させ、車両Vを減速又は停止させることにより、自動走行の安全性を確保することができる。ここで、第2経路50bでは車両Vは道路R6を走行することがなく、道幅が広い道路R1~道路R5を走行するように設定されている。即ち、第2経路50bは、制限道路R6の幅よりも広い幅を有する道路に沿って設定されてもよい。換言すれば、第2経路50bは、制限道路R6よりも車両Vからの見通しの良い道路に沿って設定されてもよい。これにより、車両Vはより安全性の高い環境を走行することとなる。そのため、無人状態における自動走行であっても、車両Vの走行安全性をより確実に確保することができる。更に、第2経路50bでは、無人状態での自動走行において制限道路R6の走行を回避すると共に、現在位置と目標地点との間における走行時間が最短となるように決定されている。そのため、車両Vの搬送効率を向上させることができる。
なお、第1経路50a及び第2経路50bは、予め取得された施設構内の道路地図に基づき、Dijkstra法、Bellman-Ford法、A*法等のアルゴリズムを用いることにより決定されてもよい。例えば、道路R1~道路R6の各々を通過するために要する走行時間に基づいて、道路R1~道路R6の各々の重みを定め、当該アルゴリズムを適用することで、点P1から点P6までの走行時間が最短となる経路を決定してもよい。また、第2経路50bを決定する際には、予め道路R6を走行可能な道路から除外しておくことにより、制限道路を通過することがなく、かつ走行時間が最短となる経路を決定することができる。なお、道路R1~道路R6の各々の重みには、その道路における走行距離を、その道路において設定された制限速度で割って得た値を用いてもよい。これにより、第1経路50a及び第2経路50bをより簡易に決定することができる。
設定部23は、車両Vの第1制限速度が第2制限速度よりも高くなるように設定してもよい。第1制限速度は有人状態における車両Vの自動走行の速度上限値である。第2制限速度は無人状態における車両Vの自動走行の速度上限値である。即ち、第1経路50aを自動走行により走行する際の車両Vの第1制限速度は、第2経路50bを自動走行により走行する際の車両Vの第2制限速度より高くてもよい。これにより、有人状態での自動走行による車両Vの搬送効率をより確実に向上させることができる。更に、第2制限速度は第1制限速度よりも低いため、無人状態での車両Vの自動走行の安全性をより確実に向上させることができる。なお、第1制限速度及び第2制限速度の値は特に限定されるものではないが、例えば車両Vが施設構内を自動走行する場合には、第1制限速度は時速20km~60kmであってもよく、第2制限速度は時速20km~40kmであってもよい。
なお、図3及び図4に示した例では、有人状態と無人状態とで一部異なる道路を自動走行する経路が設定されたが、これに限定されない。例えば、有人状態で自動走行する経路と、無人状態で自動走行する経路とは同一であってもよい。また、有人状態と無人状態とで全く異なる道路を自動走行する経路が設定されてもよい。
なお、図3及び図4に示す例では、点P1から点P6に向けて自動走行する場合を例にとったが、車両Vは点P1と点P6との間で自動走行により往復するように制御されてもよい。即ち、走行制御部32は、走行経路50に沿って現在位置P1と目標地点P6との間で自動走行により往復するように車両Vを制御してもよい。図示した例において、復路では点P6が現在位置となり、点P1が目標地点となる。これにより、例えば点P1と点P6との間で積荷2を運搬する際に、運搬効率をより向上させることができる。
次に、図5のアクティビティ図を参照しながら、車両制御システム1の処理の一例について更に説明する。
図示された例では、ステップS100において車両Vに乗員Pが搭乗する。乗員Pが車両Vに搭乗する場所は特に限定されず、例えば、施設構内の点P1において停止中の車両Vに搭乗してもよい(図3及び図4参照)。なお、乗員Pが搭乗することなく車両Vを自動走行させる場合には、ステップS100は省略される。
ステップS101において、ユーザUが管理装置20に停止中の車両Vの現在位置、及び目標地点を入力する。図3及び図4に示す例では、現在位置は点P1であり、目標地点は点P6である。入力方法は特に限定されず、例えば、ユーザUは予め記憶部25に保存された所定の候補から、車両Vの現在位置、及び目標地点を選択してもよい。また、例えば車両Vが走行可能な道路Rを含む地図を表示部21に表示させ、ユーザUの操作によって当該地図内の任意の地点を車両Vの現在位置、又は目標地点として設定してもよい。その後、処理はステップS102に進む。
ステップS102では、管理装置20がコントローラ30に車両V内における乗員Pの有無の検出を依頼する。なお、検出の依頼はS101におけるユーザUの入力が完了次第、自動的に行われてもよい。また、S101における入力後、ユーザUが所定の操作を行ったことに応じて検出の依頼が行われてもよい。その後、処理はステップS103に進む。
ステップS103では、コントローラ30はセンサ10を用いて車両V内における乗員Pの検出を行う。当該検出の方法は特に限定されず、例えば、着座センサ10a、及び車内カメラ10b、又はシートベルトセンサのうちの少なくとも一つを用いることによって行われてもよく、補助センサが複合的に用いられてもよい。図5に示す例では、ステップS100において乗員Pが車両Vに搭乗している。そのため、センサ10は乗員Pを検出し、車両Vが有人状態であることを示す信号をコントローラ30の判定部31に送信する。その後、処理はステップS104に進む。なお、乗員Pが車両Vに搭乗していない場合には、センサ10は車両Vが無人状態であることを示す信号を判定部31に送信する。
ステップS104では、判定部31が、センサ10の検出結果に基づいて車両Vにおける乗員Pの有無を判定する。図示した例ではステップS103で乗員Pが検出される。そのため、ステップS104において判定部31は車両Vに乗員Pが搭乗していると判定する。その後、処理はステップS105に進む。なお、ステップS103で乗員Pが検出されない場合には、ステップS104において判定部31は車両Vに乗員Pが搭乗していないと判定する。
ステップS105では、判定部31はステップS104における判定結果を管理装置20に送信する。その際、乗員の有無を示す情報60が管理装置20に出力される。図示した例では、ステップS104において判定部31は車両Vに乗員Pが搭乗していると判定するため、情報60は車両Vが有人状態であることを示す情報である。その後、処理はステップS106に進む。なお、ステップS104において判定部31が車両Vに乗員Pが搭乗していないと判定した場合には、情報60は車両Vが無人状態であることを示す情報となる。また、情報60はコントローラ30の走行制御部32に送信され、後述するステップS111における車両Vの自動走行の制御に利用されてもよい。
ステップS106では、管理装置20の設定部23が、判定部31の判定結果に応じて車両Vの走行計画を設定する。図示した例では、ステップS105で判定部31は車両Vが有人状態であると判定するため、有人状態の車両Vが自動走行する際の走行計画である有人走行計画を車両Vの走行計画とする。有人走行計画は、例えば、車両Vを第1経路50aに沿って自動走行させるものであってもよい(図3参照)。なお、ステップS105で判定部31が車両Vは無人状態であると判定した場合には、無人状態の車両Vが自動走行する際の走行計画である無人走行計画を車両Vの走行計画とする。無人走行計画は、例えば、車両Vを第2経路50bに沿って自動走行させるものであってもよい(図4参照)。このように、設定部23は、判定部31の判定結果に応じて、車両Vの走行経路50を設定することができる。なお、有人走行計画では、車両Vの速度の上限値が第1制限速度に設定されていてもよい。また、無人走行計画では、車両Vの速度の上限値が第2制限速度に設定されていてもよい。
なお、図示した例では、設定部23は予め記憶部25に保存された走行計画候補61を参照し、ステップS105における判定部31の判定に応じて有人走行計画又は無人走行計画を選択する。走行計画候補61は、車両Vを自動走行させる際の走行計画の候補であって、例えば、車両Vの現在位置及び目標地点の組み合わせごとに予め決定された有人走行計画、及び無人走行計画を含んでいてもよい。
ステップS106の後、処理はステップS107に進む。ステップS107では、設定部23が走行制御部32に走行計画62を送信する。図示された例では、走行計画62は有人走行計画である。その後、処理はステップS108に進む。なお、ステップS106において設定部23が無人走行計画を車両Vの走行計画として設定した場合には、ステップS107で送信される走行計画62は無人走行計画となる。
ステップS108で管理装置20は表示部21に車両Vの走行計画に関する情報を表示する。例えば、表示部21には有人走行計画において車両Vが自動走行する第1経路50aが表示されてもよい。なお、表示部21への走行計画の表示方法は特に限定されず、例えば、施設構内に対応する地図画像に車両Vが自動走行する予定の経路を重畳して表示してもよい。その後、処理はステップS109に進む。なお、表示部21に表示される走行計画に関する情報は車両Vの走行経路50に限定されず、例えば、車両Vが自動走行する際の速度、加速度、減速度、ジャーク、操舵角、ヨーレート、又はこれらの値の上限値若しくは下限値が表示されてもよい。
ステップS109では、ユーザUが車両Vの自動走行の開始を指示する。例えば、ユーザUは管理装置20の入力部22に対して所定の操作を行うことにより、自動走行の開始を指示してもよい。その後、処理はステップS110に進む。
ステップS110では、管理装置20はコントローラ30に車両Vの自動走行の開始を指示する。その後、処理はステップS111に進む。なお、管理装置20によるコントローラ30への自動走行開始の指示は、ステップS109におけるユーザUの操作を待たずに行われてもよい。その場合には、ステップS109を省略し、ステップS108の後にステップS110の処理が行われてもよく、また、ステップS109と同等の処理がステップS101に含まれていてもよい。
ステップS111では、コントローラ30が車両Vの自動走行を開始させる。即ち、ステップS107で設定部23から送信された走行計画62に従い、走行制御部32が車両Vの走行制御を開始する。これにより、有人状態の車両Vを例えば第1経路50aに沿って自動走行させることができる(図3参照)。その際、走行制御部32は、第1指令又は第2指令が入力されたことに応じて車両Vを減速又は停止させてもよい。なお、ステップS107で送信された走行計画62が無人走行計画であった場合には、無人状態の車両Vを例えば第2経路50bに沿って自動走行させることができる(図4参照)。その際、走行制御部32は、第1指令が入力されたことに応じて車両Vを減速又は停止させてもよい。
なお、走行制御部32は、判定部31から取得した乗員の有無を示す情報60に応じて、車両Vの自動走行を制御してもよい。例えば、走行制御部32は乗員の有無に応じて、車両Vが自動走行する際の挙動の変化を制御してもよい。その際には、加速度、減速度、ジャーク、ヨーレート、又はこれらの値の上限値若しくは下限値を制御することにより、車両Vの挙動の変化を制御することができる。また、ステップS106で設定される有人走行計画又は無人走行計画には、車両Vの挙動の変化を制御するための情報が含まれてもよい。その場合には、判定部31は情報60を走行制御部32に送信しなくてもよい。
車両制御システム1は、車両Vが自動走行する際の挙動の変化を制御することによって、自動走行の安全性、又は搬送効率をより向上させることができる。ある実施形態では、走行制御部32は、有人状態であると判定部31が判定したことに応じて車両Vの挙動の変化を第1条件で制御し、無人状態であると判定部31が判定したことに応じて、車両Vの挙動の変化を第2条件で制御してもよい。ここで、第1条件及び第2条件は、第1条件における車両Vの挙動の変化が、第2条件における車両Vの挙動の変化よりも小さくなるように設定されてもよい。例えば、第1条件における加速度、減速度、ジャーク、ヨーレート、並びにこれらの値の上限値及び下限値のうち少なくとも一つの要素の値が、第2条件のうち当該要素に対応する要素の値よりも小さくなるように設定されてもよい。
これにより、有人状態における自動走行の際の車両Vの挙動の変化を抑制し、車両Vの加速、減速等に起因して乗員Pが感じる違和感を低減することができる。即ち、有人状態での車両Vの自動走行の安全性、又は快適性をより向上させることができる。また、無人状態における自動走行では、乗員Pが感じる違和感を低減する必要がないため、より大きな挙動の変化を許容できる。そのため、より短時間で現在地点から目標地点に到達することができるように、車両Vを制御することができる。即ち、無人状態における車両Vの搬送効率をより向上させることができる。
以上の説明では、予め管理装置20に走行計画候補61を記憶させ、乗員Pの搭乗の有無に応じて管理装置20が走行計画を選択する方法を例にとって、車両制御システム1について説明したが、これに限定されない。例えば、ステップS106において、設定部23は予め保存された走行計画候補61を参照することなく、第1経路50a又は第2経路50bを生成してもよい。即ち、管理装置20は、判定部31の判定結果に応じて、車両Vの走行計画62を生成してもよい。これにより、例えば施設構内の状況に応じて無人状態での自動走行が制限される制限道路をユーザUが適宜設定し、設定部23は当該制限道路を除外して無人状態の車両Vが自動走行する経路を生成することができる。即ち、車両Vの走行環境をより適切に反映させた走行計画を生成することができる。
また、以上の説明では、管理装置20に設けられた設定部23によって、ステップS106における判定部31の判定結果に応じた車両Vの走行計画の設定、及びステップS107における走行制御部32への走行計画62の送信が行われたが、これに限定されない。例えば、設定部23はコントローラ30に設けられてもよい。また、コントローラ30にメモリ、ハードディスク等の記録媒体から構成された記憶部(不図示)を設け、当該記憶部に走行計画候補61を格納してもよい。これにより、ステップS106及びステップS107の処理をコントローラ30において行うことができる。そのため、管理装置20とコントローラ30との間で送受信されるデータ量を低減し、また、管理装置20の処理負荷を抑制することができる。
次に、実施形態に係る車両制御システム1、及び車両制御方法の作用効果について説明する。
(1)実施形態に係る車両制御システム1は、自動走行機能を備えた車両Vの車両制御システムである。車両制御システム1は、車両V以外の場所に配設された、車両Vの自動走行を管理する管理装置20と、車両Vに搭載された、車両Vへの乗員Pの搭乗を検出する検出装置10と、を備える。また、車両制御システム1は、検出装置10の検出結果に基づいて、車両Vに乗員Pが搭乗しているか否かを判定する判定部31を備える。また、車両制御システム1は、管理装置20に配設された、自動走行中の車両Vを減速又は停止させるための第1指令を出力する第1指令部24を備える。また、車両制御システム1は、判定部31の判定結果に応じて自動走行の走行経路50を設定する設定部23を備える。
実施形態に係る車両制御システム1によれば、車両Vに乗員Pが搭乗しているか否かに応じて車両Vが自動走行する走行経路50を設定することができる。そのため、例えば車両Vが施設構内において積荷2を自動走行により搬送する際の走行経路50を、乗員Pの有無に応じて、より適切に設定することができる。これにより、車両Vの走行の安全性を確保すると共に、搬送効率を向上させることができる。更に、車両制御システム1では、管理装置20からの信号によって自動走行中の車両Vを減速又は停止させることができる。そのため、車両Vの自動走行の安全性をより向上させることができる。
(2)設定部23は、乗員Pが搭乗している有人状態であると判定部31が判定したことに応じて走行経路50を第1経路50aに設定してもよい。また、設定部23は、乗員Pが搭乗していない無人状態であると判定部31が判定したことに応じて、走行経路50を第2経路50bに設定してもよい。第1経路50aは、車両Vの現在位置P1と、車両Vの目標地点P6との間における走行時間が最短となる経路であってもよい。第2経路50bは、現在位置P1と目標地点P6との間の道路Rのうち、無人状態での自動走行が制限された制限道路R6を含まず、かつ、現在位置P1と目標地点P6との間における走行時間が最短となる経路であってもよい。
これにより、有人状態の車両Vでは、現在位置P1と目標地点P6との間における走行時間が最短となるように走行経路50が設定される。更に、無人状態の車両Vでは、現在位置P1と目標地点P6との間における走行時間が最短となり、かつ、制限道路R6を走行することがないように走行経路50が設定される。そのため、例えば施設構内において積荷2を搬送する車両Vの搬送効率をより確実に向上させると共に、自動走行の安全性をより確実に向上させることができる。
(3)第2経路50bは、制限道路R6の幅W2よりも広い幅W1を有する道路Rに沿って設定されてもよい。
これにより、車両Vはより安全性の高い環境を走行することとなる。そのため、無人状態における自動走行であっても、車両Vの走行安全性をより確実に確保することができる。
(4)第1経路50aを走行する際の車両Vの第1制限速度は、第2経路50bを走行する際の車両Vの第2制限速度よりも高くてもよい。
これにより、有人状態での自動走行による車両Vの搬送効率をより確実に向上させることができる。更に、無人状態での車両Vの自動走行の安全性をより確実に向上させることができる。
(5)車両制御システム1は、車両Vを走行経路50に沿って現在位置P1と目標地点P6との間で自動走行により往復させてもよい。
これにより、所定の地点間で車両Vを往復させることができる。そのため、例えば施設構内の点P1の近傍にある施設内で積荷2を車両Vに積載して点P6に搬送し、点P6の近傍にある施設内で積荷2を下ろした後に、車両Vを点P1に向けて自動走行させることができる。従って、所定の地点間での搬送効率をより向上させることができる。
(6)車両制御システム1は、車両Vに配設された、自動走行中の車両Vを減速又は停止させるための第2指令を出力する第2指令部33を備えてもよい。また、車両制御システム1は、第1指令又は第2指令が入力されたことに応じて、車両Vを減速又は停止させる走行制御部32を備えてもよい。走行制御部32は、乗員Pが搭乗していると判定部31が判定したときは、第1指令又は第2指令が入力されたことに応じて車両Vを減速又は停止させてもよい。また、走行制御部32は、乗員Pが搭乗していないと判定部31が判定したときは、第1指令が入力されたことに応じて車両Vを減速又は停止させてもよい。
これにより、有人状態では第1指令部24又は第2指令部33からの指令に応じて、車両Vを減速又は停止させることができる。即ち、有人状態では乗員Pが、例えば車両V周辺の状況に応じて車両Vを減速又は停止させ、自動走行の制御を行うことができる。また、無人状態では第1指令部24からの指令に応じて、車両Vを減速又は停止させることができる。そのため、車両Vの自動走行の安全性をより確実に向上させることができる。
(7)実施形態に係る車両制御方法は、自動走行機能を備えた車両Vの車両制御方法であって、車両V以外の場所に配設された、車両Vの自動走行を管理する管理装置20と、車両Vに搭載された、車両Vへの乗員Pの搭乗を検出する検出装置10と、を備える。車両制御方法では、検出装置10の検出結果に基づいて、車両Vに乗員Pが搭乗しているか否かを判定する。また、車両制御方法では、管理装置20に配設された第1指令部24から第1指令が出力されたことに応じて、自動走行中の車両Vを減速又は停止させる。また、車両制御方法では、車両Vに乗員Pが搭乗しているか否かの判定結果に応じて自動走行の走行経路50を設定する。
実施形態に係る車両制御方法によれば、車両Vに乗員Pが搭乗しているか否かに応じて車両Vが自動走行する走行経路50を設定することができる。そのため、例えば車両Vが施設構内において積荷2を自動走行により搬送する際の走行経路50を、乗員Pの有無に応じて、より適切に設定することができる。これにより、車両Vの走行の安全性を確保すると共に、搬送効率を向上させることができる。更に、当該車両制御方法では、管理装置20からの信号によって自動走行中の車両Vを減速又は停止させることができる。そのため、車両Vの自動走行の安全性をより向上させることができる。
本開示は、例えば持続可能な開発目標(SDGs)の目標9「強靭(レジリエント)なインフラ構築、包摂的かつ持続可能な産業化の促進及びイノベーションの推進を図る」に貢献することができる。
以上、いくつかの実施形態を説明したが、上記開示内容に基づいて実施形態の修正又は変形をすることが可能である。上記実施形態の全ての構成要素、及び請求の範囲に記載された全ての特徴は、それらが互いに矛盾しない限り、個々に抜き出して組み合わせてもよい。
P 乗員
P1 点(現在位置)
P6 点(目標地点)
R 道路
R6 道路(制限道路)
V 車両
W1 幅
W2 幅
1 車両制御システム
10 センサ(検出装置)
20 管理装置
23 設定部
24 第1指令部
31 判定部
32 走行制御部
33 第2指令部
50 走行経路
50a 第1経路
50b 第2経路
P1 点(現在位置)
P6 点(目標地点)
R 道路
R6 道路(制限道路)
V 車両
W1 幅
W2 幅
1 車両制御システム
10 センサ(検出装置)
20 管理装置
23 設定部
24 第1指令部
31 判定部
32 走行制御部
33 第2指令部
50 走行経路
50a 第1経路
50b 第2経路
Claims (7)
- 自動走行機能を備えた車両の車両制御システムであって、
前記車両以外の場所に配設された、当該車両の自動走行を管理する管理装置と、
前記車両に搭載された、当該車両への乗員の搭乗を検出する検出装置と、
前記検出装置の検出結果に基づいて、前記車両に前記乗員が搭乗しているか否かを判定する判定部と、
前記管理装置に配設された、前記自動走行中の前記車両を減速又は停止させるための第1指令を出力する第1指令部と、
前記判定部の判定結果に応じて前記自動走行の走行経路を設定する設定部と、
を備える、車両制御システム。 - 前記設定部は、前記乗員が搭乗している有人状態であると前記判定部が判定したことに応じて前記走行経路を第1経路に設定し、前記乗員が搭乗していない無人状態であると前記判定部が判定したことに応じて、前記走行経路を第2経路に設定し、
前記第1経路は、前記車両の現在位置と、当該車両の目標地点との間における走行時間が最短となる経路であり、
前記第2経路は、前記現在位置と前記目標地点との間の道路のうち、前記無人状態での前記自動走行が制限された制限道路を含まず、かつ、前記現在位置と前記目標地点との間における走行時間が最短となる経路である、請求項1に記載の車両制御システム。 - 前記第2経路は、前記制限道路の幅よりも広い幅を有する道路に沿って設定される、請求項2に記載の車両制御システム。
- 前記第1経路を走行する際の前記車両の第1制限速度は、前記第2経路を走行する際の前記車両の第2制限速度よりも高い、請求項2に記載の車両制御システム。
- 前記車両を前記走行経路に沿って前記現在位置と前記目標地点との間で前記自動走行により往復させる、請求項2に記載の車両制御システム。
- 前記車両に配設された、前記自動走行中の前記車両を減速又は停止させるための第2指令を出力する第2指令部と、
前記第1指令又は前記第2指令が入力されたことに応じて、前記車両を減速又は停止させる走行制御部と、
を備え、
前記走行制御部は、前記乗員が搭乗していると前記判定部が判定したときは、前記第1指令又は前記第2指令が入力されたことに応じて前記車両を減速又は停止させ、前記乗員が搭乗していないと前記判定部が判定したときは、前記第1指令が入力されたことに応じて前記車両を減速又は停止させる、請求項1~5のいずれか一項に記載の車両制御システム。 - 自動走行機能を備えた車両の車両制御方法であって、
前記車両以外の場所に配設された、当該車両の自動走行を管理する管理装置と、
前記車両に搭載された、当該車両への乗員の搭乗を検出する検出装置と、
を備え、
前記検出装置の検出結果に基づいて、前記車両に前記乗員が搭乗しているか否かを判定し、
前記管理装置に配設された第1指令部から第1指令が出力されたことに応じて、前記自動走行中の前記車両を減速又は停止させ、
前記車両に前記乗員が搭乗しているか否かの判定結果に応じて前記自動走行の走行経路を設定する、
車両制御方法。
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---|---|---|---|
JP2022138029A JP2024034040A (ja) | 2022-08-31 | 2022-08-31 | 車両制御システム、及び車両制御方法 |
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2022
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