JP2024033589A - 表示装置、及びユーザインターフェース - Google Patents

Abstract

【課題】ディスプレイの画像をパネルに表示したときの画像の視認性を向上できる表示装置、及びユーザインターフェースを提供する。
【解決手段】表示装置３は、パネル７に画像を表示するディスプレイ６を備える。パネル７は、複数の凹凸が形成された凹凸部３６を表面及び裏面の少なくとも一方に有する。凹凸部３６は、ディスプレイ６の光によって画像が表示される第１凹凸部３９と、ディスプレイ６の画像表示の対象ではない第２凹凸部４０と、を有する。第１凹凸部３９及び第２凹凸部４０は、光の拡散の度合いが異なる形状に設けられている。
【選択図】図３

Description

本発明は、ディスプレイを備えた表示装置、及びユーザインターフェースに関する。

従来、特許文献１に開示されるように、ディスプレイ部の画像をパネル部の背面から投影してパネル部に表示するパネル装置が周知である。パネル部は、例えば、画像が投影される光透過仕様の樹脂パネルと、ディスプレイ部の画像を樹脂パネルに導く窓枠を有する遮光層と、を備える。ディスプレイ部としては、例えば、液晶が使用される。

特開２０２２－２８３５８号公報

ところで、ディスプレイ部の画像をパネル部に表示するとき、画像（具体的には、画像の輪郭）がぼやけて表示されてしまうことがある。これは、ディスプレイ部をパネル部から所定距離離して配置した場合に生じ易い。ディスプレイ部をパネル部に極力近づけて配置できれば画像のぼやけは少なくなるが、設計上、ディスプレイ部をパネル部に近づけて配置できないこともあるため、何らかの対策が必要とされていた。

前記課題を解決する表示装置は、パネルの裏面にディスプレイを備えた構成であって、前記パネルは、複数の凹凸が形成された凹凸部を表面及び裏面の少なくとも一方に有し、前記凹凸部は、前記ディスプレイの光によって画像が表示される第１凹凸部と、前記ディスプレイの画像表示の対象ではない第２凹凸部と、を有し、前記第１凹凸部及び前記第２凹凸部は、光の拡散の度合いが異なる形状に設けられている。

前記課題を解決するユーザインターフェースは、パネルにディスプレイの画像を表示し、前記パネルに対するユーザ操作を検出した場合に、前記ディスプレイの表示を切り替える構成であって、前記パネルは、複数の凹凸が形成された凹凸部を表面及び裏面の少なくとも一方に有し、前記凹凸部は、前記ディスプレイの光によって前記画像が表示される第１凹凸部と、前記ディスプレイの画像表示の対象ではない第２凹凸部と、を有し、前記第１凹凸部及び前記第２凹凸部は、光の拡散の度合いが異なる形状に設けられている。

本発明は、ディスプレイの画像をパネルに表示したときの画像の視認性を向上できる。

一実施形態の運転席の斜視図である。 ユーザインターフェースの正面図である。 図５に示すIII－III線断面図（一部破断）である。 図５に示すIV－IV線断面図（一部破断）である。 パネル表面の凹凸形状を示す概略図である。 ユーザインターフェースの電気構成図である。

以下、本開示の一実施形態を説明する。なお、実施形態を説明する各図では、説明の便宜上、構成の一部を誇張又は簡略化して示す。また、各部分の寸法比率についても、実際とは異なる場合がある。

（ユーザインターフェース１の概説）
図１に示すように、車両２には、機器（車載機器）を操作するためのユーザインターフェース１が設けられている。本例の場合、ユーザインターフェース１は、例えば、ユーザインターフェース１へのユーザ操作を検出する操作検出機能と、ユーザインターフェース１に対して各種表示を実行する表示機能（表示装置３）と、を有する。ユーザインターフェース１の操作対象である機器は、例えば、車内を空調するエアーコンディショナー装置などである。

図２に示すように、表示機能は、例えば、コンピュータなどの機器から出力される信号を画像５に変換してディスプレイ６に表示するディスプレイ表示機能を含む。ディスプレイ６は、例えば、ユーザインターフェース１の意匠面であるパネル７の中央部付近に配置されている。機器が車載用のエアーコンディショナー装置の場合、画像５は、例えば、設定下にある温度、風量、送風モードなどの表示がある。

表示機能は、例えば、予め決められた所定パターンの表示物８を点灯表示するパターン点灯表示機能を含む。表示物８は、例えば、パネル７へのユーザ操作の操作機能に関係するものを表す。表示物８は、例えば、絵柄を表すシンボル８ａや、機能のオンオフを表すインジケータ８ｂである。

機器が車載用のエアーコンディショナー装置の場合、シンボル８ａは、例えば、エアーコンディショナー装置の機能に対応して設けられた操作アイコンである。シンボル８ａは、例えば、車両２のライトが非点灯時、周囲の環境光によって視認でき、車両２のライトの点灯時、パターン点灯表示機能によって点灯されるとよい。インジケータ８ｂは、例えば、シンボル８ａと組をなすように設けられ、組をなすシンボル８ａが選択されたときに点灯する。

操作検出機能は、例えば、機器の入力インターフェースとしてパネル７に設けられた操作部１０によって実行する機能を含む。操作部１０は、例えば、メカスイッチである。操作部１０は、ディスプレイ６を操作するために使用される。操作部１０は、例えば、ディスプレイ表示機能の画像５ごとに複数設けられている。操作部１０は、例えば、トグルスイッチ、押しボタンスイッチ、シーソースイッチ、スライドスイッチ、ロータリスイッチ、などである。

操作検出機能は、例えば、機器の入力インターフェースとして使用されるパネル７へのタッチ操作を検出するタッチスイッチ１１によって実行する機能を含む。タッチスイッチ１１は、例えば、ユーザインターフェース１に設けられたシンボル８ａへのタッチ操作を検出するために設けられている。タッチスイッチ１１は、例えば、電極の静電容量変化に基づきタッチ操作を検出する静電容量センサが使用される。

（表示装置３のディスプレイ表示機能の概説）
図３に示すように、パネル７は、ディスプレイ６によって表示される画像５を表示するために光を透過可能に構成されている。パネル７の素材には、例えば、ポリカーボネートやアクリルが使用されている。パネル７は、例えば、スモーク（光減衰部材）が入った部材であることが好ましい。パネル７は、例えば、平板状又は曲面状のいずれでもよい。

ディスプレイ６は、パネル７に画像５を表示するディスプレイ表示部１３を備える。デ
ィスプレイ表示部１３は、例えば、裏フィルム１５、遮光層１６、及び開口枠１７を有する。

裏フィルム１５は、例えば、パネル７の裏面に貼り付けられている。裏フィルム１５は、例えば、透明フィルムが使用される。
遮光層１６は、例えば、裏フィルム１５の裏面に設けられている。遮光層１６は、例えば、黒印刷によって形成されている。遮光層１６は、ディスプレイ表示部１３の光をパネル７に通さない素材から構成されている。遮光層１６は、例えば、塗装レーザ、スクリーン印刷、インクジェット印刷、パッド印刷などの製造方法によって形成される。

ディスプレイ表示部１３は、例えば、光源１９、液晶２０、拡散シート２１を有する。光源１９は、例えば、ＬＥＤ（Light Emitting Diode）である。光源１９は、例えば、基板２２に実装されるとともに、複数設けられることが好ましい。液晶２０は、例えば、液晶ディスプレイ（ＬＣＤ：Liquid Crystal Display）である。拡散シート２１は、例えば、液晶２０の裏面に取付けられている。拡散シート２１は、例えば、光を透過可能な白色シートからなる。光源１９の光は、拡散シート２１によって拡散されて液晶２０に照射される。

開口枠１７は、例えば、遮光層１６において、光源１９と対向する部位を省略することにより形成されている。開口枠１７は、例えば、ディスプレイ表示部１３の光（画像５）をパネル７に引き出すために設けられる。開口枠１７は、太陽光等の外部の光の当たり方によって、パネル７の表面から透けて見える。開口枠１７は、例えば、長方形に形成されている。

ディスプレイ表示部１３は、パネル７の背面から開口枠１７を通じてパネル７に画像５を投影することにより、パネル７に画像５を表示する。具体的には、光源１９の点灯時、拡散シート２１及び液晶２０を通った光線Ｌ１が、開口枠１７から裏フィルム１５及びパネル７を通って外部に引き出されることにより、パネル７に画像５が表示される。このように、ディスプレイ表示部１３は、パネル７の背面から画像５を投影することにより、パネル７に画像５を表示する。

（表示装置３のパターン点灯表示機能の概説）
図４に示すように、表示装置３は、表示物８（本例は、シンボル８ａやインジケータ８ｂ）を点灯表示するパターン点灯表示部２５を備える。パターン点灯表示部２５は、例えば、表示物８を象った光透過可能な孔２６にパネル７の背面から光を照射することにより、孔２６を透過する光によって表示物８を点灯表示する。表示物８は、例えば、パネル７へのタッチ操作の操作機能ごとにパネル７に設けられている。本例の場合、パターン点灯表示部２５は、シンボル８ａを表示するためのもの、及び、インジケータ８ｂを表示するためのもの、を含む。

パターン点灯表示部２５は、前述の孔２６の他に、例えば、光源２８及びレンズ２９を有する。光源２８は、例えば、ＬＥＤである。光源２８は、例えば、基板２２に実装されている。光源２８は、例えば、表示物８ごとに１つずつ設けられることが好ましい。レンズ２９は、光源２８の輝度を上げるために設けられている。孔２６は、例えば、遮光層１６において、光源２８と対向する部位を省略することにより形成されている。

パターン点灯表示部２５は、例えば、光減衰層３２及び拡散シート３３を有する。光減衰層３２は、遮光層１６の裏面に設けられている。光減衰層３２は、例えば、パネル７の見た目の黒さを確保する層であって、いわゆるスモーク層である。光減衰層３２は、遮光層１６の裏面一帯に配置されるとともに、孔２６を埋めるような形状に形成されている。

タッチスイッチ１１の検出層１１ａは、例えば、光減衰層３２及び拡散シート３３の間に配置されている。検出層１１ａは、例えば、静電容量センサの電極シート（センサシート）である。なお、タッチスイッチ１１は、例えば、抵抗膜方式、表面型静電容量方式、投影型静電容量方式、超音波表面弾性波方式、光学方式、電磁誘導方式のいずれのセンサでもよい。検出層１１ａは、シンボル８ａを狙い位置としたパネル７へのタッチ操作を検出する。検出層１１ａは、光源２８からの光をパネル７に引き出せるように透明（透明電極）となっている。

拡散シート３３は、タッチスイッチ１１（検出層１１ａ）の裏面に取付けられている。拡散シート３３は、例えば、光を透過可能な白色シートからなる。
孔２６は、例えば、遮光層１６において、表示物８を象った形状に形成されている。光源２８は、パネル７の背面から孔２６に光を照射することにより、孔２６の形状に応じた表示物８をパネル７に点灯表示する。すなわち、光源２８の点灯時、レンズ２９、拡散シート３３、検出層１１ａ、及び光減衰層３２を通った光線Ｌ２が、孔２６から裏フィルム１５及びパネル７を通って外部に引き出されることにより、表示物８（シンボル８ａ、インジケータ８ｂ）が点灯表示される。なお、表示物８がインジケータ８ｂの場合、パターン点灯表示部２５は、検出層１１ａ及び拡散シート３３が省略されてもよい。

（パネル７の凹凸形状）
図３及び図４に示す通り、パネル７は、複数の凹凸が形成された凹凸部３６を表面及び裏面の少なくとも一方に有する。本例の場合、凹凸部３６は、パネル７の加飾のためにパネル７の表面に設けられている。凹凸部３６は、パネル７の平面方向に並んだ複数の凸部３７と、隣同士の凸部３７の間に配置された複数の凹部３８と、を有する。凹凸部３６は、パネル７の表面に形成される場合、パネル７の質感の向上や、見た目の向上のために設けられる。

凸部３７（凹部３８）は、パネル７において平面方向にライン状に延びている。本例の場合、凸部３７（凹部３８）は、パネル７の幅方向（図３等のＹ軸方向）に延びる形状に形成されている。このように、凹凸部３６をライン調に形成することにより、パネル７の表面を金属調の見え方にする。

凹凸部３６の製造方法は、例えば、金型成形、印刷成形、フィルムインサート成形などが挙げられる。金型成形の場合、金型の凹凸によってパネル７を凹凸形状に加工する。印刷成形の場合、ロール上のフィルムのインクを金型によってパネル７に転写することによって、パネル７に凹凸を形成する。フィルムインサート成形の場合、フラットなフィルムに凹凸を設けておき、これをパネル７に転写する。

凹凸部３６は、ディスプレイ６の光によって画像５が表示される第１凹凸部３９と、ディスプレイ６の画像表示の対象ではない第２凹凸部４０と、を有する。第１凹凸部３９は、パネル７においてディスプレイ６の表示領域に形成されている（図３参照）。第２凹凸部４０は、パネル７において、ディスプレイ６の表示領域以外の領域に形成されている（図４参照）。

第１凹凸部３９及び第２凹凸部４０は、光の拡散の度合いが異なる形状に形成されている。本例の場合、第１凹凸部３９は、ディスプレイ６（ディスプレイ表示部１３）によって投影される画像５を見易くするために、第２凹凸部４０よりも光の拡散が小さくなるように設けられている。光の拡散とは、光が物体に衝突することにより、光の照射経路が変わることを言う。光の拡散角は、例えば、凸部３７の凸斜面角度を要因として決まる。

第１凹凸部３９において隣同士の凸部３７の頂点の間隔を「Ｗ１」とし、第２凹凸部４０において隣同士の凸部３７の頂点の間隔を「Ｗ２」とした場合、「Ｗ１＞Ｗ２」の関係となるように形成されている。この場合、第１凹凸部３９の凸部３７の斜面３７ａは、傾斜角が緩やかな形状となる。このため、第１凹凸部３９の光の拡散が小さく設定される。一方、第２凹凸部４０の凸部３７の斜面４０ａは、傾斜角が急な形状となる。このため、第２凹凸部４０の光の拡散が大きく設定される。このようにして、第１凹凸部３９は、ディスプレイ表示部１３によって投影される画像５を見易くするために、第２凹凸部４０よりも光の拡散が小さくなるように設けられている。なお、本例の場合、凸部３７の頂点高さは、同一である。

第１凹凸部３９及び第２凹凸部４０の光の拡散度合いの変更の仕方は、凸部３７の頂点間隔を変える形式に限定されず、以下の（i）～（iv）に示す形式でもよい。なお、（i）～（iv）において、頂点間隔は、同一又は非同一のどちらでもよい。
（i）凹部３８の深さを変える形式
（ii）凸部３７の高さを変える形式
（iii）凹部３８の断面形状を変える形式
（iv）凸部３７の形状を変える形式
図３に示す通り、第２凹凸部４０は、パターン点灯表示部２５の光によって表示物８が点灯表示される表示領域凹凸部４１と、第１凹凸部３９と表示領域凹凸部４１との間の境界に配置された境界凹凸部４２と、を有する。表示領域凹凸部４１は、パネル７においてパターン点灯表示部２５の表示領域に形成されている。境界凹凸部４２は、例えば、第１凹凸部３９を周囲から囲むように環状に配置されている。

表示領域凹凸部４１において隣同士の凸部３７の頂点の間隔を「Ｗ２ａ」とし、境界凹凸部４２において隣同士の凸部３７の頂点の間隔を「Ｗ２ｂ」とした場合、「Ｗ１＞Ｗ２ｂ＞Ｗ２ａ」の関係となるように形成されている。このようにして、境界凹凸部４２の光の拡散の度合いは、第１凹凸部３９の光の拡散の度合いよりも大きく、かつ、表示領域凹凸部４１の光の拡散の度合いよりも小さくなるように設けられている。

境界凹凸部４２は、第１凹凸部３９から表示領域凹凸部４１に向かうに従って、隣同士の凸部３７の頂点間隔が徐々に小さくなっていく形状に形成されている。すなわち、境界凹凸部４２は、光の拡散の度合いが段階的に大きくなる凹凸形状に形成されている。

図５に示すように、凹凸部３６は、パネル７の幅方向（図５のＹ軸方向）に凸部３７（凹部３８）が延びる形状に形成されている。本例の場合、この凸部３７（凹部３８）の線の組み合わせが凹凸部３６である。同図からも分かるように、第１凹凸部３９がディスプレイ表示部１３の表示領域に配置され、第２凹凸部４０がパターン点灯表示部２５の表示領域に配置されている。

（ユーザインターフェース１の電気構成）
図６に示すように、ユーザインターフェース１は、ユーザインターフェース１の動作を制御する制御装置４５を備える。本例の場合、制御装置４５は、例えば、表示装置３の制御も実行する。制御装置４５は、例えば、ＭＰＵ（Micro Processor Unit）やＥＣＵ（Electronic Control Unit）である。制御装置４５は、入力に操作部１０及びタッチスイッチ１１が接続されるとともに、出力に液晶２０及び光源１９、２８が接続されている。

制御装置４５は、例えば、車両電源がオン状態となったとき、ディスプレイ６に画像５を表示する。制御装置４５は、操作部１０から入力する検出信号に基づき、ディスプレイ６の表示を制御する。具体的には、制御装置４５は、操作部１０が操作された場合、その操作に応じた表示に液晶２０の画面を切り替える。例えば、送風温度を１段階アップする
操作が実行された場合、液晶２０の温度表示を、１段階上昇させた値に切り替える。このように、ディスプレイ６は、操作部１０の操作に応じて画像５の表示が切り替えられる。また、制御装置４５は、操作部１０が操作された場合、その操作に応じた制御指令を他のＥＣＵに出力する。

制御装置４５は、例えば、車両ライトが点灯されたとき、シンボル８ａ用の光源２８を点灯する。これにより、シンボル８ａがパネル７において点灯表示される。
制御装置４５は、シンボル８ａがタッチ操作されたことをタッチスイッチ１１で検出した場合、タッチ操作されたシンボル８ａと組をなすインジケータ８ｂを点灯表示する。具体的には、例えば「内気循環」のシンボル８ａがタッチ操作された場合、そのシンボル８ａと組をなすインジケータ８ｂを点灯する。これにより、「内気循環」の機能がオン状態であることが通知される。また、制御装置４５は、シンボル８ａがタッチ操作された場合、タッチ操作されたシンボル８ａに対応する機器のＥＣＵに、制御指令を出力する。

（実施形態の作用）
次に、本実施形態の表示装置３の作用について説明する。
図３に示す通り、ディスプレイ６が駆動された場合、光源１９をバックライトとした液晶２０の画像５がパネル７に背面から投影されることにより、パネル７に液晶２０の画像５が表示される。すなわち、光源１９の光線Ｌ１が液晶２０を通過してパネル７に至ることにより、液晶２０の画像５がパネル７に投影される。本例の場合、液晶２０の画像５は、パネル７の第１凹凸部３９に表示される。

ところで、液晶２０は、例えば、静電気対策のために、パネル７（本例は、裏フィルム１５及び遮光層１６を含む）から所定量離して配置する必要がある。このため、液晶２０の画像５をパネル７に投影するとき、パネル７から離した距離によって、画像５の輪郭がぼやけて表示されてしまうことがあった。よって、液晶２０の画像５が見難くなってしまう可能性があった。

一方、本例の場合、第１凹凸部３９は、光の拡散が小さくなる形状に形成されている。このため、液晶２０の画像５をパネル７に投影したときに画像５の光が拡散し難くなるため、画像５の輪郭を明瞭に映し出すことが可能となる。これにより、輪郭がくっきりと見える画像５が第１凹凸部３９に表示される。よって、液晶２０の画像５の視認性を向上することが可能となる。

ところで、第１凹凸部３９は、凹凸が少ない形状に形成されているため、太陽光等の環境光の反射が多い金属調の質感が出る。一方、表示領域凹凸部４１は、凹凸が多い形状に形成されているため、太陽光等の環境光の反射が少ない見映えになる。よって、パネル７の質感をよくするためには、第１凹凸部３９と表示領域凹凸部４１の境界を目立たなくすることが必要となる。

そこで、本例の場合、第１凹凸部３９の周囲には、第１凹凸部３９よりも光の拡散は大きいが表示領域凹凸部４１よりも光の拡散が小さく設定された境界凹凸部４２が形成されている。すなわち、ディスプレイ６の表示領域とシンボル８ａの表示領域との領域境界には、これら表示領域に対して中間の光拡散性を有する境界凹凸部４２が形成されている。本例の境界凹凸部４２は、例えば、第１凹凸部３９から表示領域凹凸部４１に向かうに従って、光拡散の度合いが徐々に大きくなる形状に形成されている。

このため、例えば光源１９を非点灯としてパネル７を外から見たとき、太陽光等の環境光の反射の度合いを、段階的に変化させることが可能となる。すなわち、パネル７の表面のグラデーション化が可能となるので、パネル７の表面の見え方にシームレス感を出すこ
とが可能となる。このようにして、光源１９を非点灯としたときの領域境界の視認の均一性が確保される。

（実施形態の効果）
上記実施形態の表示装置３（ユーザインターフェース１）によれば、以下のような効果を得ることができる。

（１）表示装置３は、パネル７に画像５を表示するディスプレイ６を備える。パネル７は、複数の凹凸が形成された凹凸部３６を表面及び裏面の少なくとも一方に有する。凹凸部３６は、ディスプレイ６の光によって画像５が表示される第１凹凸部３９と、ディスプレイ６の画像表示の対象ではない第２凹凸部４０と、を有する。第１凹凸部３９及び第２凹凸部４０は、光の拡散の度合いが異なる形状に設けられている。

本構成によれば、ディスプレイ６の表示領域となる第１凹凸部３９と、ディスプレイ６の表示領域ではない第２凹凸部４０とを、光の拡散の度合いが異なる凹凸形状に形成する。このように、第１凹凸部３９の光の拡散の最適化が図れるため、ディスプレイ６の画像５をパネル７の第１凹凸部３９に表示したとき、輪郭が明瞭な画像５をパネル７に表示可能となる。よって、ディスプレイ６の画像５をパネル７に表示したときの画像５の視認性を向上できる。

（２）凹凸部３６は、パネル７の加飾のために、パネル７の表面に設けられている。この構成によれば、パネル７の質感を向上するためにパネル７の表面を凹凸形状としても、ディスプレイ６の画像５を明瞭にパネル７に表示できる。

（３）第１凹凸部３９は、ディスプレイ６によって表示される画像５を見易くするために、第２凹凸部４０よりも光の拡散が小さくなるように設けられている。この構成によれば、第１凹凸部３９において光が拡散し難くなるため、輪郭が明瞭な画像５をパネル７に表示することができる。

（４）表示装置３は、機器の入力インターフェースとしてパネル７に設けられた操作部１０を備える。ディスプレイ６は、操作部１０の操作に応じて画像５の表示が切り替えられる。この構成によれば、操作部１０によって表示が切り替えられるディスプレイ６において、ディスプレイ６の画像５を明瞭に表示することができる。

（５）表示装置３は、パネル７へのユーザ操作の操作機能に関係する表示物８を備えた。この構成によれば、ユーザ操作の操作機能が表示物８によって直ぐに分かる。
（６）表示装置３は、パネル７において表示物８を点灯表示するパターン点灯表示部２５を備える。パターン点灯表示部２５は、表示物８を象った光透過可能な孔２６にパネル７の背面から光を照射することにより、孔２６を透過する光によって表示物８を点灯表示する。パターン点灯表示部２５は、第２凹凸部４０に表示物８を表示する。この構成によれば、表示物８をパターン点灯表示部２５によって明るく照らすことが可能となるため、例えば夜間などにおいて、表示物８の見易さを向上できる。

（７）第２凹凸部４０は、パターン点灯表示部２５の光によって表示物８が点灯表示される表示領域凹凸部４１と、第１凹凸部３９と表示領域凹凸部４１との間の境界に配置された境界凹凸部４２と、を有する。境界凹凸部４２の光の拡散の度合いは、第１凹凸部３９の光の拡散の度合いよりも大きく、かつ、表示領域凹凸部４１の光の拡散の度合いよりも小さくなるように設けられている。この構成によれば、第１凹凸部３９と表示領域凹凸部４１との間の境界を、境界凹凸部４２によって目立たなくすることが可能となる。よって、パネル７の凹凸形状に変化を付けることで光の拡散の度合いを変えるようにしても、
凹凸形状の境界にシームレス感を出すことができる。

（８）境界凹凸部４２は、光の拡散の度合いが段階的に大きくなる凹凸形状に形成されている。この構成によれば、第１凹凸部３９と表示領域凹凸部４１との境界の見え方を境界凹凸部４２によって段階的に近づけていくことが可能となる。よって、第１凹凸部３９及び表示領域凹凸部４１の境界において、見え方のシームレス感を出すのに一層寄与する。

（９）表示装置３は、機器の入力インターフェースとして使用されるパネル７へのタッチ操作を検出するタッチスイッチ１１と、パネル７へのタッチ操作の操作機能ごとにパネル７に設けられた表示物８と、を備える。この構成によれば、タッチスイッチ１１の操作機能を表示物８によって容易に認識できる。

（他の実施形態）
なお、本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。

・静電容量センサ（タッチセンサ１１）の検出層１１ａは、表示物８ごとに個別に設けられることに限らず、複数の表示物８にわたって配置された１つの層としてもよい。
・第１凹凸部３９の凹凸形状は、全て同じ形状に限定されず、異なる凹凸形状の組み合わせとしてもよい。なお、これは、第２凹凸部４０でも同様に言える。

・凸部３７は、断面三角形状に限定されず、例えば、先端が円弧の形状や、断面が台形の形状としてもよい。
・凸頂点間隔である「Ｗ１、Ｗ２ａ」は、全て同じに限らず、少なくとも１つが他と異なるように形成されてもよい。

・境界凹凸部４２において、凸頂点間隔である「Ｗ２ｂ」は、全て同じとしてもよい。
・境界凹凸部４２は、ディスプレイ６の周囲全体に形成されることに限らず、例えば、ディスプレイ６の４辺のうち、所定の辺に沿ってのみ設けられてもよい。

・凹凸部３６のラインの方向は、パネル７の幅方向であることに限定されず、例えば、パネル７の縦方向や斜め方向としてもよい。
・凹凸部３６は、ライン形状に限定されず、例えば、シボなどの他の形状を用いてもよい。

・表示物８は、シンボル８ａ及びインジケータ８ｂの一方であればよい。また、表示物８は、例えば、マーク、記号、数字、絵柄などでもよい。
・表示装置３から、表示物８の点灯表示機能を省略してもよい。すなわち、周囲の環境光によってのみ表示物８が見えるようにしてもよい。このように、表示装置３から、パターン点灯表示部２５が省略されてもよい。

・表示装置３は、表示物８が省略されてもよい。
・境界凹凸部４２は、パネル７において省略されてもよい。すなわち、第２凹凸部４０は、表示領域凹凸部４１のみを有する構成でもよい。

・凹凸部３６は、パネル７の表面及び裏面の両方に設けられてもよいし、或いは、パネル７の裏面のみに設けられてもよい。
・操作部１０は、メカスイッチに限定されず、センサ（例えば、タッチセンサ）でもよい。

・表示装置３は、車載用に限定されず、他の機器やシステムに使用してもよい。
・本開示において使用される「少なくとも１つ」という表現は、所望の選択肢の「１つ以上」を意味する。一例として、本開示において使用される「少なくとも１つ」という表現は、選択肢の数が２つであれば「１つの選択肢のみ」または「２つの選択肢の双方」を意味する。他の例として、本開示において使用される「少なくとも１つ」という表現は、選択肢の数が３つ以上であれば「１つの選択肢のみ」または「２つ以上の任意の選択肢の組み合わせ」を意味する。

・制御装置４５は、［１］コンピュータプログラム（ソフトウェア）に従って動作する１つ以上のプロセッサによって構成されてもよいし、［２］そのようなプロセッサと、各種処理のうち少なくとも一部の処理を実行する特定用途向け集積回路（ＡＳＩＣ）等の１つ以上の専用のハードウェア回路との組み合わせによって構成されてもよい。プロセッサは、ＣＰＵ並びに、ＲＡＭ及びＲＯＭ等のメモリを含み、メモリは、処理をＣＰＵに実行させるように構成されたプログラムコード、又は指令を格納している。メモリ（コンピュータ可読媒体）は、汎用、又は専用のコンピュータでアクセスできるあらゆる利用可能な媒体を含む。或いは、上記プロセッサを含むコンピュータに代えて、各種処理の全てを実行する１つ以上の専用のハードウェア回路によって構成された処理回路が用いられてもよい。

・本開示は、実施例に準拠して記述されたが、本開示は当該実施例や構造に限定されるものではないと理解される。本開示は、様々な変形例や均等範囲内の変形をも包含する。加えて、様々な組み合わせや形態、さらには、それらに一要素のみ、それ以上、あるいはそれ以下、を含む他の組み合わせや形態をも、本開示の範疇や思想範囲に入るものである。

次に、上記実施形態及び変更例から把握できる技術的思想について記載する。
（イ）前記表示装置において、前記ディスプレイは、光を透過可能な前記パネルに画像を投影することにより、前記パネルに前記画像を表示する。

（ロ）前記表示装置において、機器の入力インターフェースとして使用される前記パネルへのタッチ操作を検出するタッチスイッチと、前記パネルへのタッチ操作の操作機能ごとに前記パネルに設けられた表示物と、を備える。

１…ユーザインターフェース、３…表示装置、５…画像、６…ディスプレイ、７…パネル、８…表示物、１０…操作部、１１…タッチスイッチ、２６…孔、３１…パターン点灯表示部、３６…凹凸部、３９…第１凹凸部、４０…第２凹凸部、４１…表示領域凹凸部、４２…境界凹凸部。

Claims (9)

1. パネルの裏面にディスプレイを備えた表示装置であって、
   前記パネルは、複数の凹凸が形成された凹凸部を表面及び裏面の少なくとも一方に有し、
   前記凹凸部は、前記ディスプレイの光によって画像が表示される第１凹凸部と、前記ディスプレイの画像表示の対象ではない第２凹凸部と、を有し、
   前記第１凹凸部及び前記第２凹凸部は、光の拡散の度合いが異なる形状に設けられている、表示装置。
2. 前記凹凸部は、前記パネルの加飾のために、前記パネルの表面に設けられている
   請求項１に記載の表示装置。
3. 前記第１凹凸部は、前記ディスプレイによって表示される前記画像を見易くするために、前記第２凹凸部よりも光の拡散が小さくなるように設けられている
   請求項１に記載の表示装置。
4. 機器の入力インターフェースとして前記パネルに設けられた操作部を備え、
   前記ディスプレイは、前記操作部の操作に応じて前記画像の表示が切り替えられる
   請求項１に記載の表示装置。
5. 前記パネルへのユーザ操作の操作機能に関係する表示物を備えた
   請求項１に記載の表示装置。
6. 前記表示物を象った光透過可能な孔に前記パネルの背面から光を照射することにより、前記孔を透過する光によって前記表示物を点灯表示するパターン点灯表示部を備え、
   前記パターン点灯表示部は、前記第２凹凸部に前記表示物を表示する
   請求項５に記載の表示装置。
7. 前記第２凹凸部は、
   前記パターン点灯表示部の光によって前記表示物が点灯表示される表示領域凹凸部と、
   前記第１凹凸部と前記表示領域凹凸部との間の境界に配置された境界凹凸部と、を有し、
   前記境界凹凸部の光の拡散の度合いは、前記第１凹凸部の光の拡散の度合いよりも大きく、かつ、前記表示領域凹凸部の光の拡散の度合いよりも小さくなるように設けられている
   請求項６に記載の表示装置。
8. 前記境界凹凸部は、光の拡散の度合いが段階的に大きくなる凹凸形状に形成されている請求項７に記載の表示装置。
9. パネルにディスプレイの画像を表示し、前記パネルに対するユーザ操作を検出した場合に、前記ディスプレイの表示を切り替えるユーザインターフェースであって、
   前記パネルは、複数の凹凸が形成された凹凸部を表面及び裏面の少なくとも一方に有し、
   前記凹凸部は、前記ディスプレイの光によって前記画像が表示される第１凹凸部と、前記ディスプレイの画像表示の対象ではない第２凹凸部と、を有し、
   前記第１凹凸部及び前記第２凹凸部は、光の拡散の度合いが異なる形状に設けられている、ユーザインターフェース。

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