JP2024027260A - 切削装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】切削屑を含む切削液が被加工物に付着することを防止する切削装置を提供する。【解決手段】被加工物(1)を保持面(13)に保持する保持テーブル(12)と、回転可能な切削ブレード(53)と、切削ブレードが被加工物に切り込む加工点(K)に切削液(M)を供給する切削液供給ノズル(55、56)と、保持テーブルを加工送り方向(X)に移動させる移動ユニット(20)と、加工点から加工送り方向後方(Xb)に被加工物の上面(2)を覆うように隙間を設けると共に切削ブレードに隣接して配設されるカバープレート(70)と、カバープレートの下面に形成された液体供給孔(81)から液体(P)を供給して、カバープレートの下面と被加工物の上面との間に液体の層(PS)を形成する液体供給ユニット(80)と、を備える。【選択図】図2

Description

本発明は、被加工物を切削加工する切削装置に関する。
ウェーハなどの被加工物を切削ブレードによって切削する切削装置では、切削ブレードが被加工物に接触する加工点に切削液を供給しながら被加工物を切削することで、加工により生じた切削屑を被加工物上から排出させている。その際に、切削屑が混ざった切削液(コンタミ液)が被加工物の表面に付着すると、被加工物や、被加工物上に形成されたデバイスを汚染してしまうという問題がある。
特許文献1には、加工点に供給した切削液が切削装置の内部に入り込むことを防ぐ構造が記載されている。
特開2021-70142号公報
特許文献1の発明は、被加工物を保持する保持テーブルの周辺で、保持テーブルを移動させる移動機構などへのコンタミ液の浸入防止を目的としており、被加工物表面へのコンタミ液の付着防止を実現するものではなかった。
被加工物へのコンタミ液の付着防止については、被加工物の表面に綺麗な液を流し続けることでコンタミ液から被加工物を保護するという対策が知られている。しかし、強い勢いで飛散するコンタミ液から被加工物を保護するには膨大な液量が必要であった。
また、切削ブレードの回転方向において加工送り方向の後方になる位置に吸引ダクトを設けて、吸引ダクトによってコンタミ液を瞬時に吸引するという対策が知られている。しかし、切削装置の外部に吸引設備を設置する必要があり、装置が大掛かりになるという問題があった。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、切削屑を含む切削液が被加工物に付着することを防止する切削装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様は、被加工物を保持する保持面を有する保持テーブルと、スピンドルの先端に回転可能に固定された切削ブレードと、該切削ブレードが該保持面に保持された被加工物に切り込む加工点に切削液を供給する切削液供給ノズルと、該保持テーブルを加工送り方向に移動させる移動ユニットと、を備える切削装置において、該加工点から該加工送り方向後方に被加工物の上面を覆うように隙間を設けると共に該切削ブレードに隣接して配設されるカバープレートと、該カバープレートの下面に形成された1つ以上の液体供給孔から液体を供給して、該カバープレートの下面と該被加工物の上面との間に液体の層を形成する液体供給ユニットと、をさらに備えることを特徴とする。
該カバープレートは、該保持面から2mm以上、10mm以下の隙間を空けて設置されることが好ましい。
該カバープレートは、該加工送り方向と直交する割り出し送り方向において、該保持面の直径以上の長さを有することが好ましい。
該カバープレートは、該加工送り方向の後方に向けて下降する傾斜が形成されていることが好ましい。
本発明の切削装置によれば、カバープレートと液体供給ユニットの作用によって、切削屑を含む切削液が被加工物に付着することを防止できる。
本実施形態の切削装置の斜視図である。 切削装置における保持テーブルとその周辺構造の斜視図である。 カバープレートを取り外した状態における保持テーブルとその周辺構造の斜視図である。 切削ユニットの側面図である。 加工送り方向に沿う保持テーブル付近の断面図である。 割り出し送り方向に沿う保持テーブル付近の断面図である。 加工送り方向に沿うカバープレートの傾斜部付近の断面図である。
以下、添付図面を参照して、本実施形態に係る切削装置について説明する。図1に示す切削装置10は、被加工物1を切削加工するものである。被加工物1は、例えばシリコンなどからなる円板形状の半導体ウェーハである。被加工物1の表面2側には、格子状の複数の分割予定ラインで区画された複数の領域内に、電子デバイスであるチップ3が形成されている。被加工物1の裏面側には可撓性のあるテープ4が取り付けられており、テープ4の外周部分に環状のリングフレーム5が取り付けられている。
なお、切削装置10で切削する被加工物は半導体ウェーハには限定されず、セラミック、ガラス、サファイアなどの無機材料基板でもよいし、半導体製品のパッケージ基板などでもよい。
切削装置10におけるX軸方向、Y軸方向、Z軸方向は、互いに直交する方向である。X軸方向とY軸方向は水平方向であり、Z軸方向は上下方向である。X軸方向は、分割予定ラインに沿って切削を行う際に、被加工物1と後述する切削ブレード53とを相対的に移動させる加工送り方向であり、図中の矢印Xa側を前方、矢印Xb側を後方とする。Y軸方向は、分割予定ラインの切削加工後に次の分割予定ラインに切削ブレード53を位置付けるために、被加工物1と切削ブレード53とを相対的に移動させる割り出し送り方向である。Z軸方向は、切削ブレード53が被加工物1に切り込む際に、被加工物1と切削ブレード53とを相対的に移動させる切り込み送り方向である。
切削装置10は、基台11上に保持テーブル12を備えている。保持テーブル12は、ポーラスセラミック材などの多孔質部材により形成された保持面13を上面側に備えており、吸引源(図示略)によって保持面13に吸引力を作用させることができる。保持面13上の吸引力によって、テープ4を介して被加工物1が保持テーブル12の保持面13に吸引保持される(図5及び図6参照)。保持テーブル12の周囲には複数のクランプ14が設けられており、クランプ14によって被加工物1の周囲のリングフレーム5が挟持固定される(図5参照)。
切削装置10の基台11上には、保持テーブル12をX軸方向に移動させる加工送り用の移動ユニット20が設けられている。移動ユニット20は、基台11上に配置されてX軸方向に延びる一対のガイドレール21と、一対のガイドレール21の間に設けられてX軸方向に延びるボールネジ22とを有し、ボールネジ22は一端部に設けた駆動モータ23によって回転駆動される。X軸移動テーブル24は、ガイドレール21に対してX軸方向に摺動可能に支持され、且つボールネジ22が螺合する螺合部(図示略)を有している。駆動モータ23によってボールネジ22を回転させると、X軸移動テーブル24がX軸方向に移動する。
X軸移動テーブル24上には、Z軸方向の軸回りに保持テーブル12を回転可能に支持する回転支持部25が設けられている。回転支持部25の上部に保持テーブル12が支持されており、回転支持部25が備える駆動モータ(図示略)によって保持テーブル12を回転させることができる。保持テーブル12は回転支持部25に対して着脱可能である。
基台11の上面には、移動ユニット20のY軸方向の側方に、コラム15が立設されている。コラム15には、切削ユニット50をY軸方向に移動(割り出し送り)させる割り出し送り機構30と、切削ユニット50をZ軸方向に移動(切り込み送り)させる昇降機構40と、が設けられている。
割り出し送り機構30は、コラム15の前面に配置されてY軸方向に延びる一対のガイドレール31と、一対のガイドレール31の間に設けられてY軸方向に延びるボールネジ32とを有し、ボールネジ32は一端部に設けた駆動モータ(図示略)によって回転駆動される。Y軸移動テーブル33は、ガイドレール31に対してY軸方向に摺動可能に支持され、且つボールネジ32が螺合する螺合部(図示略)を有している。駆動モータによってボールネジ32を回転させると、Y軸移動テーブル33がY軸方向に移動する。
昇降機構40は、Y軸移動テーブル33の前面に配置されてY軸方向に延びる一対のガイドレール41と、Y軸移動テーブル33に支持されてZ軸方向に延びるボールネジ42とを有し、ボールネジ42は一端部に設けた駆動モータ43によって回転駆動される。Z軸移動テーブル44は、ガイドレール41に対してZ軸方向に摺動可能に支持され、且つボールネジ42が螺合する螺合部(図示略)を有している。駆動モータ43によってボールネジ42を回転させると、Z軸移動テーブル44がZ軸方向に移動する。
切削ユニット50は、Z軸移動テーブル44の下端に支持されるスピンドルハウジング51内にスピンドルモータ(図示略)を備え、スピンドルモータの駆動によって、スピンドル52がY軸方向に延びる軸を中心として回転する。
図4に示すように、スピンドル52の先端に円環状の切削ブレード53が固定されている。スピンドルハウジング51の端部には、切削ブレード53を囲むブレードカバー54が取り付けられている。ブレードカバー54は、切削ブレード53に対してZ軸方向の上方に位置する上部カバー541と、切削ブレード53に対してX軸方向の前方Xa側に位置する前方カバー542と、切削ブレード53に対してX軸方向の後方Xb側に位置する後方カバー543と、を有している。ブレードカバー54は、切削ブレード53の下方を覆わずに露出させる形状になっている。
前方カバー542の下端付近には、X軸方向の後方Xb側に向けて切削液Mを噴出するシャワーノズル55が設けられている。シャワーノズル55は、X軸方向で切削ブレード53の外周の一部に対向する位置にあり、シャワーノズル55から切削ブレード53に向けて切削液Mが噴出される。より詳しくは、切削ブレード53に対して、スピンドル52の回転中心よりも下方の位置に向けてシャワーノズル55から切削液Mが噴出される。
後方カバー543からブレードクーラー56が延設されている。ブレードクーラー56は、内部に切削液Mを通す流路が形成された管状部材であり、前方カバー542からZ軸方向の下方に延び、続いてX軸方向の前方Xa側に向けて屈曲したL字状の形状を有している。ブレードクーラー56には、切削ブレード53の側面に向けてY軸方向に開口するクーラーノズル561が形成されており、ブレードクーラー56内を通った切削液Mは、クーラーノズル561から切削ブレード53の側面に向けてY軸方向へ噴出される。より詳しくは、切削ブレード53に対して、スピンドル52の回転中心よりも下方の位置に向けてクーラーノズル561から切削液Mが噴出される。
ブレードクーラー56は、Y軸方向で切削ブレード53の両側に配置されてもよい。この場合、Y軸方向の両側のブレードクーラー56から切削ブレード53の両側面に向けて切削液Mを噴出させることができる。
切削装置10は、切削液Mを貯留する切削液タンク57を備えており、シャワーノズル55とブレードクーラー56は切削液供給路58を介して切削液タンク57に接続している。ポンプ(図示略)を駆動させると、切削液タンク57から切削液供給路58に切削液Mが送出されて、シャワーノズル55とブレードクーラー56(クーラーノズル561)から切削液Mが噴出する。切削液Mは、例えば、純水や、純水に界面活性剤を含有させた液体などを用いることができる。
切削装置10では、切削ブレード53をスピンドル52によって回転させ、切削ブレード53をZ軸方向で被加工物1に表面2側から切り込ませることによって、被加工物1を切削加工する。切削ブレード53が被加工物1に切り込む箇所が、加工点K(図5)である。
切削加工時には、シャワーノズル55とブレードクーラー56によって加工点K及びその周辺へ切削液Mが供給される。つまり、シャワーノズル55とブレードクーラー56(クーラーノズル561)は、加工点Kに切削液Mを供給する切削液供給ノズルである。なお、切削液供給ノズルとして、シャワーノズル55とブレードクーラー56の両方を備えてもよいし、シャワーノズル55とブレードクーラー56のいずれか一方だけを備えてもよい。
切削装置10の各部は、制御部16(図1)によって制御される。制御部16は、記憶部に記憶させた制御プログラムに従ってプロセッサが各種演算処理を行い、切削装置10の各部に動作信号を送信して動作を実行させる。
切削装置10における被加工物1の切削加工は、次のように行われる。切削装置10における各部の動作は制御部16の制御によって行われ、制御の主体を特に記載しない場合は、制御部16の制御に基づいて動作が行われているものとする。
図示を省略する搬送機構によって、リングフレーム5を保持しながら被加工物1を保持テーブル12の位置まで搬送する。テープ4を介して被加工物1を保持面13に載せ、被加工物1の表面2を上方に向けた状態で、保持面13に吸引力を作用させる。つまり、被加工物1の表面2が上面になるように保持テーブル12に保持させる。また、クランプ14によってリングフレーム5を固定する。これにより、図5及び図6に示すように、保持テーブル12上に被加工物1が保持された状態になる。
制御部16は、移動ユニット20と割り出し送り機構30とによって、X軸方向及びY軸方向での保持テーブル12と切削ブレード53の相対的な位置を調整させて、切削の対象である分割予定ラインのうち後方Xb側の端部の上方に切削ブレード53を位置付ける。続いて、制御部16は、スピンドルモータを駆動してスピンドル52及び切削ブレード53を所定の速度で回転させ、昇降機構40によって切削ユニット50をZ軸方向の下方に移動させる。保持テーブル12に保持された被加工物1に対して、切削ブレード53が回転しながら加工点Kで切り込まれる。
切削装置10では、切削ブレード53を一定位置で回転させながら、移動ユニット20によって保持テーブル12(保持テーブル12を支持するX軸移動テーブル24)をX軸方向の後方Xb側に移動(加工送り)させることによって、X軸方向に延びる分割予定ラインに沿って切削加工が行われる。つまり、被加工物1上の分割予定ラインは、X軸方向の後方Xb側から前方Xa側に向けて切削される。図5は、分割予定ラインの終端付近まで切削が行われた状態を示している。
一本の分割予定ラインに沿う切削加工が完了したら、制御部16は、スピンドル52の回転を停止させ、昇降機構40によって切削ユニット50をZ軸方向の上方に移動させ、切削ブレード53を被加工物1から離間させる。続いて、制御部16は、移動ユニット20によって保持テーブル12をX軸方向の前方Xa側に戻す移動を行わせると共に、割り出し送り機構30によってY軸移動テーブル33をY軸方向に移動(割り出し送り)させ、次の未切削の分割予定ラインの後方Xb側の端部の上方に切削ブレード53を位置付ける。そして、上記と同様に、スピンドルモータを駆動してスピンドル52及び切削ブレード53を所定の速度で回転させ、昇降機構40によって切削ブレード53をZ軸方向の下方へ移動(切り込み送り)させ、移動ユニット20によって保持テーブル12をX軸方向の後方Xb側へ移動(加工送り)させ、分割予定ラインに沿う切削加工を行う。
Y軸方向に並ぶ全ての分割予定ラインに沿う切削が完了したら、制御部16は、回転支持部25によって保持テーブル12を90度回転させる。これにより、保持テーブル12上の被加工物1は、未切削の複数の分割予定ラインがY軸方向に並ぶ(X軸方向に向けて延びる)状態になる。そして、上記と同様にして、未切削の全ての分割予定ラインに沿って順次切削加工を行わせる。
以上のように、移動ユニット20による保持テーブル12のX軸方向の移動(加工送り)と、割り出し送り機構30による切削ユニット50のY軸方向の移動(割り出し送り)と、昇降機構40による切削ユニット50のZ軸方向の移動(切り込み送り)と、切削ユニット50での切削ブレード53の回転と、を適宜行わせることにより、切削ブレード53を用いて被加工物1の表面2上の複数の分割予定ラインに沿う切削加工が行われる。
切削装置10で被加工物1に対して切削加工を行うと切削屑が生じる。切削装置10で切削加工を行う間は、切削ブレード53が被加工物1に切り込む加工点Kや、切削ブレード53自体に向けて、シャワーノズル55及びブレードクーラー56から継続的に切削液Mが供給される。供給された切削液Mは、加工点Kから切削屑を洗い流して、被加工物1の表面2や切削ブレード53に切削屑が付着しないようにさせる。また、切削液Mは、加工点K付近や切削ブレード53を冷却する冷却水としての役割も有する。洗浄後の切削液Mには切削屑が混ざった状態になる。以下では、切削屑を含む切削液をコンタミ液Nと呼ぶ。
ところで、切削加工時には、シャワーノズル55やブレードクーラー56から噴出した切削液Mが高速で回転する切削ブレード53に当たるので、コンタミ液Nが周囲に飛散しやすい。飛散したコンタミ液Nが被加工物1の表面2に付着すると、チップ3などが切削屑によって汚染されてしまう。特に、付着後にコンタミ液Nが乾燥してしまうと、被加工物1からの切削屑の除去が困難になる。そのため、切削加工時にコンタミ液Nが被加工物1に付着するのを防止することが望ましく、本実施形態の切削装置10は、被加工物1へのコンタミ液Nの付着を防ぐ構造を備えている。その詳細を以下に説明する。
図1から図3に示すように、切削装置10は、ウォーターケース60を備えている。ウォーターケース60は、基台11上に支持されて移動ユニット20の上方に位置しており、長手方向がX軸方向と平行である四角枠型の構造になっている。より詳しくは、ウォーターケース60は、外枠部と内枠部を有している。外枠部は、X軸方向に延びる一対の外壁61と、Y軸方向に延びる一対の外壁62と、によって構成される。なお、図1から図3では、紙面手前側の一方の外壁61を部分的に透視した状態で表している。内枠部は、X軸方向に延びる一対の内壁63と、Y軸方向に延びる一対の内壁64と、によって構成される(図1参照)。内枠部の内側は、Z軸方向に貫通する開口部601になっている(図1参照)。外枠部と内枠部の間のケース下部には底壁65が形成されている。ウォーターケース60の底部のうち外壁61に沿う領域は、底壁65よりもZ軸方向に低く形成された溝部66になっている。溝部66の底面に排水孔661が形成されている。
ウォーターケース60の内枠部の上部に移動プレート67が支持される。移動プレート67は、Y軸方向の長さが一対の内壁63の間隔よりも大きい水平板部671と、水平板部のY軸方向の両縁から下方に突出する一対の側板部672とを有し、ウォーターケース60の開口部601を上方から覆う形状である。移動プレート67には回転支持部25をZ軸方向に貫通させる孔が形成されており、移動プレート67は、X軸移動テーブル24、回転支持部25及び保持テーブル12と共にX軸方向に移動する。
図2及び図3に示すように、移動プレート67のX軸方向の両側に蛇腹部68及び蛇腹部69が設けられている。なお、図1では蛇腹部68と蛇腹部69の図示を省略している。蛇腹部68と蛇腹部69はそれぞれ、移動プレート67と共にウォーターケース60の開口部601を上方から覆う形状(水平板部671と側板部672に対応する部分を備えた形状)を有しており、X軸方向へ伸縮が可能である。保持テーブル12と共に移動プレート67がX軸方向の前方Xa側へ移動すると、蛇腹部68が縮んで蛇腹部69が伸びる。保持テーブル12と共に移動プレート67がX軸方向の後方Xb側へ移動すると、蛇腹部69が縮んで蛇腹部68が伸びる。このように、保持テーブル12がX軸方向に移動しても、常に開口部601の上方が覆われる状態が維持される。
切削加工時に保持テーブル12の周囲に飛散したコンタミ液Nは、移動プレート67、蛇腹部68、蛇腹部69によって開口部601から下方への浸入が防がれ、移動プレート67、蛇腹部68、蛇腹部69を伝って底壁65側に流れる。底壁65側に流れたコンタミ液Nは、移動プレート67(側板部672)、蛇腹部68、蛇腹部69のそれぞれの下端と底壁65との間に液体の層を形成して、この液体の層のシール効果によって開口部601側へのコンタミ液Nの浸入を防ぐ。また、底壁65よりも低い溝部66へコンタミ液Nが流れて、排水孔661から排水管17を経由して、ウォーターケース60の外部へコンタミ液Nが排出される。
このように、保持テーブル12の周囲に飛散したコンタミ液Nについては、ウォーターケース60によってコンタミ液Nの回収と外部への排出が行われ、保持テーブル12の下方に位置する移動ユニット20の構成部材などにコンタミ液Nが付着することを防止できる。しかし、保持テーブル12は移動プレート67や蛇腹部68や蛇腹部69よりも上方に位置しており、保持テーブル12に保持される被加工物1へのコンタミ液Nの付着を、ウォーターケース60で防止することは難しい。特に、被加工物1に形成するチップ3(電子デバイス)がCMOSイメージセンサなどの場合、加工点Kでの異物の付着量に応じて歩留まりが悪くなり、コンタミ液Nが乾燥していない状態であっても、一旦コンタミ液Nに含まれる切削屑などの異物がチップ3に付着してしまうと、通常の洗浄では除去が困難であるという問題がある。
その対策として、本実施形態の切削装置10は、被加工物1の表面2を覆ってコンタミ液Nが付着することを防止するカバープレート70と、カバープレート70の下面と被加工物1の表面2との間にコンタミ液Nが浸入することを防止する液体供給ユニット80と、を備えている。
カバープレート70はウォーターケース60に取り付けられる。図1、図2、図5、図6及び図7は、カバープレート70をウォーターケース60に取り付けた状態を示しており、図3は、カバープレート70をウォーターケース60から取り外した状態を示している。図3に示すように、ウォーターケース60の一対の外壁61の内側に台座部611が設けられており、Y軸方向で両側の台座部611に架け渡すようにしてカバープレート70が支持される。カバープレート70は、台座部611に対してネジ止めなどで固定される。なお、カバープレート70を支持する構造を、ウォーターケース60ではなく基台11などに設けてもよい。
カバープレート70は平面視で矩形状の板状部材である。カバープレート70のうち、X軸方向の前方Xa側の端部を前縁71とし、X軸方向の後方Xb側の端部を後縁72とする。また、カバープレート70のうち、Y軸方向の両側の端部を、側縁73及び側縁74とする。前縁71と後縁72はY軸方向に延びる縁部であり、側縁73と側縁74はX軸方向に延びる縁部である。
カバープレート70は、合成樹脂や金属などで形成される。後述する液体供給路83をカバープレート70の内部に設ける場合には、カバープレート70を合成樹脂製にすると生産しやすい。
カバープレート70は、加工点KからX軸方向の後方Xb(加工送り方向後方)に位置して、X軸方向で切削ブレード53に隣接して配設されている。より詳しくは、カバープレート70の前縁71は加工点KよりもX軸方向の後方Xbに位置しており、加工点Kと前縁71との間には、X軸方向に所定の間隔Daがある(図5参照)。カバープレート70の後縁72は、ウォーターケース60のうちX軸方向の後方Xb側の外壁62の近傍に位置している(図2参照)。
カバープレート70のY軸方向の長さは、ウォーターケース60に設けた一対の台座部611の間隔と概ね一致しており、側縁73から側縁74までのカバープレート70の長さは、保持テーブル12における保持面13の直径以上である(図6参照)。従って、カバープレート70は、Y軸方向において、保持面13上に保持された被加工物1の直径全体をカバーできる長さを有している。
カバープレート70は、Z軸方向で保持面13よりも上方に位置しており、保持面13上に保持された被加工物1の表面2(上面)を隙間を空けて覆うように配置される。カバープレート70の下面は、保持面13と略平行である。保持面13とカバープレート70との間には、Z軸方向に所定の隙間Dbがある(図6参照)。隙間Dbは、被加工物1及びテープ4のZ軸方向の厚みと、被加工物1の表面2からカバープレート70の下面までのZ軸方向の隙間と、を合わせた値として設定されている。これにより、カバープレート70は、被加工物1に接触せずに離間した状態で表面2の上方を覆うことができる。
カバープレート70は、後縁72を含むX軸方向の後端側の領域に、傾斜部75を有している。カバープレート70は、傾斜部75を除く大部分が、X軸方向及びY軸方向に延びる水平な形状である。傾斜部75は、X軸方向の後方Xb(加工送り方向の後方)に向けて進むにつれてZ軸方向の下方に下降する傾斜形状であり、この傾斜によって傾斜部75はウォーターケース60の内側に入り込んでいる(図7参照)。
切削装置10はさらに、カバープレート70の下面と被加工物1の表面2との間に液体を供給する液体供給ユニット80を備えている。液体供給ユニット80は、カバープレート70の下面に形成された複数の液体供給孔81と、カバープレート70の外部に設けた液体供給タンク82と、各液体供給孔81と液体供給タンク82とを接続する液体供給路83と、を有する。複数の液体供給孔81は、カバープレート70において前縁71に近いX軸方向の前方Xa寄りの位置に設けられ、Y軸方向に所定の間隔を空けて配置されている(図3、図5及び図6参照)。
液体供給タンク82には液体Pが貯留されている。ポンプ(図示略)を駆動させると、液体供給タンク82から液体供給路83に液体Pが送出されて、各液体供給孔81から下方に向けて液体Pが噴出する(図6参照)。各液体供給孔81から噴出した液体Pは、カバープレート70の下面と被加工物1の表面2との間に、液体の層PS(図5)を形成する。液体Pは、例えば、純水や、純水に界面活性剤を含有させた液体などを用いることができる。
以上のカバープレート70と液体供給ユニット80による作用を説明する。被加工物1を切削加工する際には、移動ユニット20を用いて、被加工物1がX軸方向の前方Xaから後方Xbに向けて加工送りされる。そして、加工点KからX軸方向の後方Xb側で、保持面13よりも上方にカバープレート70が位置している。つまり、分割予定ラインを切削する前の状態では、被加工物1はカバープレート70によって覆われずに露出している面積の割合が大きく、被加工物1が後方Xbに向けて加工送りされるにつれて、カバープレート70の下方に潜り込む被加工物1の面積の割合が大きくなる。そして、被加工物1のうち加工点Kを通過した切削加工済の領域が、カバープレート70の下側に潜り込むので、当該領域の表面2やチップ3へのコンタミ液Nの付着がカバープレート70によって防止される。
被加工物1を切削加工する際に、スピンドル52及び切削ブレード53は、図4及び図5のR方向に回転する。つまり、加工点Kの箇所では、回転する切削ブレード53が概ねX軸方向の後方Xaに向けて進行する。R方向に回転する切削ブレード53に対して、X軸方向の前方Xa側に位置するシャワーノズル55から後方Xbに向けて切削液Mが噴出される。また、シャワーノズル55は、斜め上方へ向けて切削液Mを噴出するように構成されている。従って、シャワーノズル55から噴出されて加工点K付近で切削屑が混入したコンタミ液Nは、R方向への切削ブレード53の回転に伴って、斜め上方に跳ね上げられながらX軸方向の後方Xbに向けて飛散しやすい(図5参照)。
加工点Kから切削ブレード53の回転方向の後方となる後方Xb側の位置に、被加工物1の表面2の上方を覆うようにカバープレート70が設けられている。図5に示すように、斜め上方に跳ね上げられながらX軸方向の後方Xbに向けて進行するコンタミ液Nは、カバープレート70の上側に落下する。カバープレート70は、Y軸方向の長さが保持テーブル12における保持面13の直径よりも大きく、Y軸方向で保持面13上の被加工物1の表面2の全体をカバーする長さを有している。また、カバープレート70の後縁72は、X軸方向において、ウォーターケース60の後方Xa側の外壁62近傍まで延びている。従って、加工点KからX軸方向の後方Xbへ向けて飛散したコンタミ液Nは、カバープレート70によって下方への落下が遮られて被加工物1の表面2への付着が阻止される。
X軸方向でカバープレート70を加工点Kに近い位置に設けることで、カバープレート70によって被加工物1を覆う面積を大きくできる。そのため、支障が無い範囲において、X軸方向における加工点Kとカバープレート70の前縁71との間の間隔Da(図5)を小さく設定するとよい。例えば、間隔Daは、35mm以上、100mm以下の範囲であることが好ましい。
カバープレート70の厚みを2mm程度の極薄に設定した場合、ブレードクーラー56と干渉せず、且つ加工点K近傍までカバープレート70を近づけることが可能な間隔Daの限界値が、約35mmである。
また、カバープレート70の厚みが10mm程度(内部に液体供給路83を形成しやすい厚み)であり、加工点K付近から斜め上方へ向かうコンタミ液Nの飛び出し角度(被加工物1の上面又は保持面13と切削液Mの下面との角度)が10°程度である場合には、コンタミ液Nがカバープレート70の前縁71に直接に当たらない間隔Daの限界値が、約100mmである。仮に、加工点K付近から飛び出すコンタミ液Nがカバープレート70に衝突して飛散すると、加工点K周りにコンタミ液Nが滞留して被加工物1を汚染する恐れがあるため、この場合は間隔Daが100mmを下回らないことが好ましい。
なお、間隔Daについての上記数値は一例であり、加工点K付近からのコンタミ液Nの飛散角度や、カバープレート70の厚みや、ブレードクーラー56を含む切削ユニット50の構成や形状などの条件に応じて、上記数値に限らずに間隔Daは適宜調整される。
カバープレート70の上側に落下したコンタミ液Nは、カバープレート70の上面に沿ってX軸方向の後方Xbへ流れて傾斜部75に達する。図7に示すように、傾斜部75に達したコンタミ液Nは、傾斜部75の傾斜形状に沿って斜め下方に流れ、後縁72からウォーターケース60の底壁65や溝部66に向けて落下する。なお、傾斜部75の下方に蛇腹部69がある領域では、傾斜部75から流れ落ちたコンタミ液Nが、蛇腹部69を伝って底壁65に落下する。底壁65に落下したコンタミ液Nは、溝部66に流れて、排水孔661及び排水管17を通ってウォーターケース60の外部へ排出される。
従って、カバープレート70の上側に落下したコンタミ液Nについては、切削加工時の後方Xbへの加工送りに伴って徐々にカバープレート70の下側に潜り込む被加工物1に付着させることなく、ウォーターケース60の外部へ排出させることができる。
また、被加工物1を切削加工する際に、液体供給ユニット80による液体供給を行って、液体供給孔81から下方に噴出する液体Pによって被加工物1の表面2を洗浄すると共に、カバープレート70の下面と被加工物1の表面2との間に液体の層PS(図5)を形成する。被加工物1の表面2のうち、後方Xbへの加工送りに伴ってカバープレート70の下側に潜り込む領域に液体の層PSが形成されるので、カバープレート70の下面と被加工物1の表面2との間にコンタミ液Nが浸入することを防止できる。つまり、カバープレート70の下側においても、被加工物1に対してコンタミ液Nを付着させずに保護する効果が得られる。
コンタミ液Nは、カバープレート70の上側だけではなく、様々な方向に飛散する。例えば、ブレードクーラー56から噴出された切削液Mが高速回転する切削ブレード53の側面に当たった場合には、X軸方向以外の方向に跳ね返るコンタミ液Nの流れが形成される。また、シャワーノズル55から噴出される切削液Mについても、全てが斜め上方に跳ね上げられてカバープレート70の上側に落下するとは限らず、加工点Kから略水平に進行してカバープレート70の下側に向かうコンタミ液Nの流れが形成される場合もある。
そして、液体供給ユニット80を用いてカバープレート70の下側で被加工物1との間に液体の層PSを形成することによって、様々な方向に飛散したコンタミ液Nが、カバープレート70の下側に入り込んで被加工物1に付着することを防止できる。また、液体の層PSによって、カバープレート70の下面へのコンタミ液Nの付着も防がれるため、被加工物1だけでなく、被加工物1の表面2に対向するカバープレート70の下面についても、切削屑が付着しないクリーンな状態を維持できる。
特に、カバープレート70において、複数の液体供給孔81がX軸方向の前方Xa寄りに設けられているため、図5に示すように、X軸方向において、カバープレート70の前縁71から被加工物1の後方Xb側の外周部分までの広い範囲で、液体の層PSを形成することができる。切削屑が発生する加工点Kに最も近いカバープレート70の前縁71に液体の層PSが達しているので、コンタミ液Nの浸入防止効果が高い。また、図6に示すように、複数の液体供給孔81をY軸方向に並べて配置しているので、Y軸方向において、被加工物1の直径の全体に亘って液体の層PSを形成することができる。このように、本実施形態の液体供給ユニット80によれば、カバープレート70の下方に潜り込んだ被加工物1の全域で、液体の層PSを形成してコンタミ液Nの浸入を防止できる。
本実施形態とは異なり、カバープレート70を設けずに被加工物1の表面2に綺麗な液体を流し続けてコンタミ液Nから被加工物1を保護しようとすると、膨大な液量が必要になる。これに対して、本実施形態では、カバープレート70と被加工物1の間に薄い液体の層PSを形成するので、液体の層PSを形成するために供給される液体Pの量は、遥かに少なくて済む。
保持面13からカバープレート70の下面までの隙間Db(図6)は、カバープレート70が被加工物1に接触せず、且つ、カバープレート70と被加工物1との間に液体の層PSを適切に形成できる値に設定される。具体的には、隙間Dbを、2mm以上、10mm以下に設定することが好ましい。特に、現行のフルオートタイプの切削装置では、切削対象のワークの厚み(本実施形態の場合は、被加工物1とテープ4を合わせた厚み)が2mm程度まで許容されるため、カバープレート70を被加工物1から確実に離間させるための余裕を含めて、隙間Dbを5mm程度に設定するとよい。
以上に説明した本実施形態の切削装置10によれば、カバープレート70と液体供給ユニット80の作用によって、切削屑を含んだ切削液であるコンタミ液Nが被加工物1の表面2に付着することを防止できる。シンプルな構造のカバープレート70を保持面13の上方の適切な位置に設けて、カバープレート70の下面の液体供給孔81から液体Pを供給して液体の層PSを形成しているので、コンタミ液Nから被加工物1を保護するための膨大な液量の供給や、コンタミ液Nが被加工物1に付着する前に吸引する強力で大掛かりな吸引設備を必要とせず、低コストで非常に優れた効果を得ることができる。
なお、液体供給孔は1つ以上あればよく、上記実施形態の液体供給孔81の数や配置には限定されない。但し、保持面13に対向する位置に少なくとも1つの液体供給孔を備えることが望ましい。これにより、カバープレート70の下面と被加工物1の表面2との間に確実に液体Pを供給して、液体の層PS形成することができる。
また、カバープレートの形状は、上記実施形態のカバープレート70には限定されない。例えば、上記実施形態のカバープレート70は全体的に水平な板状であり、傾斜部75の箇所のみが傾斜しているが、カバープレートの全体を、X軸方向の前縁(71)から後縁(72)に向けて進むにつれてZ軸方向の下方に下降する傾斜形状にすることも可能である。この場合は、カバープレートの下面が保持テーブル12の保持面13に対して非平行になるが、保持面13に対するカバープレートの傾き角が所定の範囲に収まっていれば、カバープレートの下面と被加工物1の表面2との間に液体の層を形成可能である。
上記実施形態のカバープレート70は傾斜部75が屈曲した形状であるが、カバープレートの厚みが大きい場合には、カバープレートの上面だけを傾斜面にして、カバープレートの下面は水平な面として形成することも可能である。
さらに、上記実施形態のカバープレート70は後縁72側にだけ傾斜部75を有しているが、側縁73や側縁74に沿う領域に別の傾斜部を備えてもよい。当該別の傾斜部は、Y軸方向の側縁73や側縁74に向けて進むにつれてZ軸方向の下方に下降する傾斜形状とすることができる。これにより、カバープレートの上側に落下したコンタミ液を、Y軸方向の側方からも排出させやすくなる。
また、上記実施形態のカバープレート70は、被加工物1の表面2を覆う領域が平板状の形状であるが、被加工物1の表面2との間に液体の層を形成可能という条件を満たしていれば、湾曲した形状や凹凸のある形状のカバープレートを採用することも可能である。
なお、本発明の実施の形態は上記の実施形態や変形例に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の趣旨を逸脱しない範囲において様々に変更、置換、変形されてもよい。さらには、技術の進歩又は派生する別技術によって、本発明の技術的思想を別の仕方で実現することができれば、その方法を用いて実施されてもよい。したがって、特許請求の範囲は、本発明の技術的思想の範囲内に含まれ得る全ての実施態様をカバーしている。
以上に説明したように、本発明の切削装置は、切削ブレードが被加工物に切り込む加工点において、切削屑を含む切削液が被加工物に付着することを防止でき、切削屑の付着が歩留まりに大きく影響するイメージセンサなどのデバイスの製造において非常に有用である。
1 :被加工物
2 :表面(被加工物の上面)
3 :チップ
4 :テープ
10 :切削装置
12 :保持テーブル
13 :保持面
16 :制御部
20 :移動ユニット
24 :X軸移動テーブル
25 :回転支持部
30 :割り出し送り機構
33 :Y軸移動テーブル
40 :昇降機構
44 :Z軸移動テーブル
50 :切削ユニット
51 :スピンドルハウジング
52 :スピンドル
53 :切削ブレード
54 :ブレードカバー
55 :シャワーノズル(切削液供給ノズル)
56 :ブレードクーラー(切削液供給ノズル)
57 :切削液タンク
58 :切削液供給路
60 :ウォーターケース
67 :移動プレート
68 :蛇腹部
69 :蛇腹部
70 :カバープレート
75 :傾斜部
80 :液体供給ユニット
81 :液体供給孔
82 :液体供給タンク
83 :液体供給路
561 :クーラーノズル(切削液供給ノズル)
601 :開口部
Db :保持面とカバープレートとの隙間
K :加工点
M :切削液
N :コンタミ液(切削屑を含む切削液)
P :液体
PS :液体の層

Claims (4)

  1. 被加工物を保持する保持面を有する保持テーブルと、
    スピンドルの先端に回転可能に固定された切削ブレードと、
    該切削ブレードが該保持面に保持された被加工物に切り込む加工点に切削液を供給する切削液供給ノズルと、
    該保持テーブルを加工送り方向に移動させる移動ユニットと、
    を備える切削装置において、
    該加工点から該加工送り方向後方に該被加工物の上面を覆うように隙間を設けると共に該切削ブレードに隣接して配設されるカバープレートと、
    該カバープレートの下面に形成された1つ以上の液体供給孔から液体を供給して、該カバープレートの下面と該被加工物の上面との間に液体の層を形成する液体供給ユニットと、をさらに備えることを特徴とする切削装置。
  2. 該カバープレートは、
    該保持面から2mm以上、10mm以下の隙間を空けて設置されることを特徴とする請求項1に記載の切削装置。
  3. 該カバープレートは、該加工送り方向と直交する割り出し送り方向において、該保持面の直径以上の長さを有することを特徴とする請求項1に記載の切削装置。
  4. 該カバープレートは、該加工送り方向の後方に向けて下降する傾斜が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の切削装置。
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