JP2024024259A - 水素製造設備用の制御装置、水素製造設備、水素製造設備の制御方法及び水素製造設備用の制御プログラム - Google Patents

水素製造設備用の制御装置、水素製造設備、水素製造設備の制御方法及び水素製造設備用の制御プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】プラント全体としての稼動期間を長期化することが可能な水素製造設備用の制御装置、水素製造設備、水素製造設備の制御方法及び水素製造設備用の制御プログラムを提供する。【解決手段】水素製造設備用の制御装置は、複数の電解セルと、前記複数の電解セルに直流電力をそれぞれ供給するための複数の整流器と、を含む制御装置であって、前記複数の電解セルの劣化の度合いをそれぞれ示す複数の劣化係数を取得するように構成された劣化係数取得部と、総必要電流、及び、個別必要電流算出部と、前記複数の整流器をそれぞれ制御するように構成された制御部と、を備え、前記劣化係数取得部は、前記複数の電解セルの各々について、該電解セルの寿命初期における印加電圧と回路に流れる電流との相関関係を示す第1相関関係、及び、該電解セルの寿命末期における前記相関関係を示す第2相関関係に基づいて前記劣化係数を取得するように構成される。【選択図】図3

Description

本開示は、水素製造設備用の制御装置、水素製造設備、水素製造設備の制御方法及び水素製造設備用の制御プログラムに関する。
水素を製造するための設備として、水や水蒸気を電気分解することで水素を生成する電解装置を含む水素製造設備が知られている。
特許文献1には、固体電解質膜を含む電解セルを有する水電解装置で水を電気分解することで水素を製造するシステムが開示されている。
特開2002-129372号公報
ところで、水や水蒸気を電解するための電解セル(電解装置)は、時間経過や運転状況(稼働率等)に応じて劣化して性能が低下する。また、複数の電解セルを同一条件で運転したとしても劣化度合いには個体差がある。
劣化度合いが異なる複数の電解セルを含む水素製造設備において、複数の電解セルを均等な負荷(水素生成量)で運転すると、劣化が進んでいる電解セルについては劣化がより早く進んでしまい、水素製造設備(プラント)全体としての稼動期間(寿命)が短くなってしまう可能性がある。
上述の事情に鑑みて、本発明の少なくとも一実施形態は、プラント全体としての稼動期間を長期化することが可能な水素製造設備用の制御装置、水素製造設備、水素製造設備の制御方法及び水素製造設備用の制御プログラムを提供することを目的とする。
本発明の少なくとも一実施形態に係る水素製造設備用の制御装置は、
水又は水蒸気を電気分解するための複数の電解セルと、前記複数の電解セルに直流電力をそれぞれ供給するための複数の整流器と、を含む水素製造設備のための制御装置であって、
前記複数の電解セルの劣化の度合いをそれぞれ示す複数の劣化係数を取得するように構成された劣化係数取得部と、
前記水素製造設備に要求される水素生成量に対応する総必要電流、及び、前記複数の劣化係数に基づいて、前記複数の電解セルに要求される必要電流をそれぞれ示す複数の個別必要電流を算出するように構成された個別必要電流算出部と、
前記複数の個別必要電流に基づき前記複数の整流器をそれぞれ制御するように構成された制御部と、
を備え、
前記劣化係数取得部は、前記複数の電解セルの各々について、該電解セルの寿命初期における該電解セルへの印加電圧と該電解セルを含む回路に流れる電流との相関関係を示す第1相関関係、及び、該電解セルの寿命末期における前記相関関係を示す第2相関関係に基づいて前記劣化係数を取得するように構成される。
また、本発明の少なくとも一実施形態に係る水素製造設備は、
水又は水蒸気を電気分解するための複数の電解セルと、
前記複数の電解セルに直流電力をそれぞれ供給するための複数の整流器と、
前記複数の整流器の出力電圧又は出力電流を調節するように構成された上述の制御装置と、
を備える。
また、本発明の少なくとも一実施形態に係る水素製造設備の制御方法は、
水又は水蒸気を電気分解するための複数の電解セルと、前記複数の電解セルに直流電力をそれぞれ供給するための複数の整流器と、を含む水素製造設備を制御するための制御方法であって、
前記複数の電解セルの劣化の度合いをそれぞれ示す複数の劣化係数を取得するステップと、
前記水素製造設備に要求される水素生成量に対応する総必要電流、及び、前記複数の劣化係数に基づいて、前記複数の電解セルに要求される必要電流をそれぞれ示す複数の個別必要電流を算出するステップと、
前記複数の個別必要電流に基づき前記複数の整流器をそれぞれ制御するステップと、
を備え、
前記劣化係数を取得するステップでは、前記複数の電解セルの各々について、該電解セルの寿命初期における該電解セルへの印加電圧と該電解セルを含む回路に流れる電流との相関関係を示す第1相関関係、及び、該電解セルの寿命末期における前記相関関係を示す第2相関関係に基づいて前記劣化係数を取得する。
また、本発明の少なくとも一実施形態に係る水素製造設備用の制御プログラムは、
水又は水蒸気を電気分解するための複数の電解セルと、前記複数の電解セルに直流電力をそれぞれ供給するための複数の整流器と、を含む水素製造設備を制御するための制御プログラムであって、
コンピュータに、
前記複数の電解セルの劣化の度合いをそれぞれ示す複数の劣化係数を取得する手順と、
前記水素製造設備に要求される水素生成量に対応する総必要電流、及び、前記複数の劣化係数に基づいて、前記複数の電解セルに要求される必要電流をそれぞれ示す複数の個別必要電流を算出する手順と、
前記複数の個別必要電流に基づき前記複数の整流器をそれぞれ制御する手順と、
を実行させるように構成され、
前記劣化係数を取得する手順では、前記複数の電解セルの各々について、該電解セルの寿命初期における該電解セルへの印加電圧と該電解セルを含む回路に流れる電流との相関関係を示す第1相関関係、及び、該電解セルの寿命末期における前記相関関係を示す第2相関関係に基づいて前記劣化係数を取得する。
本発明の少なくとも一実施形態によれば、プラント全体としての稼動期間を長期化することが可能な水素製造設備用の制御装置、水素製造設備、水素製造設備の制御方法及び水素製造設備用の制御プログラムが提供される。
一実施形態に係る制御装置が適用される水素製造設備の概略図である。 一実施形態に係る制御装置の概略構成図である。 一実施形態に係る制御装置の構成を示すブロック図である。 一実施形態に係る制御方法の手順を説明するためのグラフである。
以下、添付図面を参照して本発明の幾つかの実施形態について説明する。ただし、実施形態として記載されている又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
(水素製造設備の構成)
図1は、一実施形態に係る制御装置が適用される水素製造設備の概略図である。図1に示すように、水素製造設備100は、複数の電解セル2(2A,2B)と、複数の整流器8(8A,8B)と、制御装置10と、を備える。水素製造設備100は、複数の電解セル2(2A,2B)で生成された水素を貯留するための貯留部4を備えていてもよい。なお、図1においては、2台の電解セル2及び2台の整流器8が示されているが、水素製造設備100を構成する電解セル2及び整流器8の台数は限定されない。
複数の電解セル2(2A,2B)の各々は、直流電圧を印加されて水又は水蒸気を電気分解するように構成される。複数の電解セル2のタイプは限定されない。複数の電解セル2は、例えば、水(液体)を電解するためのアルカリ型水電解装置、固体高分子膜(Polymer Electrolyte Membrane:PEM)型水電解装置、又は、アニオン交換膜(Anion Exchange Membrane:AEM)型水電解装置の電解セル(電解槽)であってもよく、あるいは、水蒸気を電気分解するための固体酸化物形電解セル(Solid Oxide Electrolysis Cell:SOEC)電解装置の電解セルであってもよい。
複数の整流器8(8A,8B)は、複数の電解セル2(2A,2B)に直流電力をそれぞれ供給するように構成される。複数の整流器8の各々には、送電線92を介して電源90から電力(典型的には交流電力)が供給されるようになっている。電源90は電力系統であってもよいし、他の電源(例えば発電装置や電力貯蔵装置(電池等))であってもよい。複数の整流器8の各々は、電源90からの電力を、必要に応じて交流電力から直流電力に変換し、直流電圧として複数の電解セル2にそれぞれ出力する。以下、整流器8から電解セル2に出力される直流電圧(電解セル2への印加電圧)を出力電圧ともいう。また、整流器8は、出力電圧を変化できるように構成される。
各電解セル2は水又は水蒸気が供給されるようになっている。上述したように、各電解セル2には、整流器8を介して直流電力が供給される。整流器8を介して電解セル2に設けられた一対の電極間に直流電圧をかけることで電解セル2内の水又は水蒸気が電気分解され、陰極側で水素が発生し、陽極側で酸素が発生する。電解セル2内には、電解質が溶解した水(電解質溶液)が供給されており、該水(電解質溶液を構成する水)が電気分解されるようになっていてもよい。電解質は、水酸化カリウム(KOH)等のアルカリ性物質であってもよい。
電解セル2の陰極側で発生した水素ガスは、気液分離器及び/又は除湿器に導かれて水分が除去された後、貯留部4に導かれる。電解セル2の陽極側で発生した酸素ガスは、気液分離器及び/又は除湿器に導かれて水分が除去された後、酸素消費設備に供給されるようになっていてもよく、あるいは、外部に放出されるようになっていてもよい。
貯留部4には、ガス状の水素が貯留されるようになっている。貯留部4に貯留された水素は、水素消費設備6に供給されるようになっていてもよい。貯留部4は、水素消費設備6への水素の供給に適した特性を有していてもよい。貯留部4は、例えば貯蔵ヘッダ(ヘッダタンク)を含んでもよい。
水素消費設備6は、例えば、水素を燃焼するように構成された水素燃焼設備(例えばガスタービン設備又は製鉄設備等)、水素を液化するように構成された水素液化設備、水素を燃料として化学反応により電気を生成する設備(例えばSOFC(Solid Oxide Fuel Cell)等の燃料電池を含む発電設備等)、水素を原料として燃料を製造する設備(例えば燃料合成設備等)又は、水素を機器に供給するように構成された水素ガスステーションを含んでもよい。
水素製造設備100は、複数の電解セル2において水が電気分解されるときに複数の電解セル2をそれぞれ含む回路を流れる直流電流を計測するための複数の電流センサ14(14A,14B)を備えていてもよい。該回路は、整流器8の直流電圧の一対の出力端子と電解セル2の一対の電極間をそれぞれ接続する電線を含む。電流センサ14(14A,14B)は、整流器8の上述の一対の出力端子の何れかと、電解セル2の一対の電極の何れかとの間に流れる電流を計測するように構成されてもよい。
水素製造設備100は、水素消費設備6における水素の消費流量を計測するための流量センサ16を備えていてもよい。流量センサ16は、図1に示すように、貯留部4からの水素を水素消費設備6に導くためのラインに設けられていてもよい。
電流センサ14及び/又は流量センサ16は制御装置10に電気的に接続され、電流センサ14及び/又は流量センサ16による計測結果を示す信号が制御装置10に送られるようになっていてもよい。
(水素製造設備の制御)
次に、幾つかの実施形態に係る水素製造設備の制御装置及び制御方法について説明する。図2は、一実施形態に係る制御装置の概略構成図である。図3は、一実施形態に係る制御装置の構成を示すブロック図である。以下の説明では、N台の電解セル2及びN台の整流器8を含む水素製造設備100の制御について説明する。制御装置10は、電流センサ14及び/又は流量センサ16による計測結果等に基づいて、複数の(即ちN台の)整流器8を制御するように構成される。
図2及び図3に示すように、一実施形態に係る制御装置10は、劣化係数取得部28と、個別必要電流算出部30と、を備える。また、図2に示すように、制御装置10は、総必要電流取得部22、第1相関関係取得部24、第2相関関係取得部26、制御部31及び/又は記憶部32を備えていてもよい。
制御装置10は、プロセッサ(CPU等)、主記憶装置(メモリデバイス;RAM等)、補助記憶装置及びインターフェース等を備えた計算機を含む。制御装置10は、インターフェースを介して、電流センサ14及び/又は流量センサ16からの信号を受け取るようになっている。プロセッサは、このようにして受け取った信号を処理するように構成される。また、プロセッサは、主記憶装置に展開されるプログラムを処理するように構成される。これにより、上述の総必要電流取得部22、第1相関関係取得部24、第2相関関係取得部26、劣化係数取得部28、個別必要電流算出部30及び制御部31の機能が実現される。なお、上述の記憶部32は、制御装置10を構成する計算機の主記憶装置又は補助記憶装置を含んでもよい。
制御装置10での処理内容は、プロセッサにより実行されるプログラムとして実装される。プログラムは、例えば補助記憶装置に記憶されていてもよい。プログラム実行時には、これらのプログラムは主記憶装置に展開される。プロセッサは、主記憶装置からプログラムを読み出し、プログラムに含まれる命令を実行するようになっている。
総必要電流取得部22は、水素製造設備100に要求される水素生成量に対応する総必要電流Itotalを取得するように構成される。総必要電流取得部22は、水素製造設備100に要求される水素生成量を総必要電流Itotalに変換する変換器23(図3参照)を含んでもよい。変換器23は、水素生成量と総必要電流Itotalとの相関関係を示す関数を用いて、水素生成量を総必要電流Itotalに変換するように構成されていてもよい。
総必要電流取得部22は、例えば、貯留部4から水素が供給される水素消費設備6での水素の消費流量を取得し、該消費流量に基づいて、水素製造設備100の総必要電流Itotalを算出するようにしてもよい。総必要電流取得部22は、水素消費設備6での水素の消費流量として、貯留部4から水素消費設備6に供給される水素の流量を取得してもよい。この場合、流量センサ16(図1参照)による水素流量の計測値を消費流量として取得してもよい。あるいは、総必要電流取得部22は、水素消費設備6での水素の消費流量として、水素消費設備6に供給される燃料流量の指令値である燃料指令値に基づいて、水素の消費流量を算出してもよい。この場合、総必要電流取得部22は、燃料指令値と水素の流量との相関関係を示す関数を用いて、燃料指令値を水素の流量に変換するように構成されてもよい。
第1相関関係取得部24は、複数の(N台の)電解セル2各々について、電解セル2の寿命初期(BOL;Beginning of Life)における該電解セル2への印加電圧と該電解セル2を含む回路に流れる電流との相関関係を示す第1相関関係を取得するように構成される。
該第1相関関係は、電解セル2の仕様(設計)によって決まるものであり、予め取得することが可能である。このように予め取得された第1相関関係は、予め記憶部32に記憶されていてもよい。第1相関関係取得部24は、記憶部32に予め記憶された第1相関関係を取得するようにしてもよい。
あるいは、電解セル2の寿命初期における上述の印加電圧及び上述の電流に係る2点以上のデータを計測し、該2点以上のデータに基づいて第1相関関係を算出することもできる。第1相関関係取得部24は、該2点以上のデータから近似曲線(近似直線等)を算出し、このように算出した近似曲線を第1相関関係として取得してもよい。上述の電流の計測値は、電流センサ14(図1参照)を用いて取得されるものであってもよい。上述の印加電圧の計測値は、電解セル2の一対の電極間の電圧を計測するように計測された電圧センサ(不図示)の計測値であってもよい。
第2相関関係取得部26は、複数の(N台の)電解セル2の各々について、電解セル2の寿命末期(EOL;End of Life)における電解セル2への印加電圧と該電解セルを含む回路に流れる電流との相関関係を示す第2相関関係を取得するように構成される。
該第2相関関係は、電解セル2の仕様(設計)によって決まるものであり、予め取得することが可能である。このように予め取得された第2相関関係は、予め記憶部32に記憶されていてもよい。第2相関関係取得部26は、記憶部32に予め記憶された第2相関関係を取得するようにしてもよい。
あるいは、電解セル2の寿命末期における上述の印加電圧及び上述の電流に係る2点以上のデータを計測し、該2点以上のデータに基づいて第2相関関係を算出することもできる。第2相関関係取得部26は、該2点以上のデータから近似曲線(近似直線等)を算出し、このように算出した近似曲線を第2相関関係として取得してもよい。上述の電流の計測値は、電流センサ14(図1参照)を用いて取得されるものであってもよい。上述の印加電圧の計測値は、電解セル2の一対の電極間の電圧を計測するように計測された電圧センサ(不図示)の計測値であってもよい。
第1相関係数及び第2相関係数は、例えば以下のようにして算出することができる。ここで、図4は、一実施形態に係る制御方法の手順を説明するためのグラフである。図4のグラフの縦軸は電解セル2の印加電圧V(即ち整流器8の出力電圧)を示し、横軸は電解セル2を含む回路の電流Iを示す。
ある電解セル2において、水素生成量Fa(例えば定格運転時の40%)を得るために必要な電流値がIaであり、該電解セル2において水素生成量Fb(例えば定格運転時の100%)を得るために必要な電流値がIbである。また、この電解セル2では、寿命初期において電流値Iaを得るための印加電圧(設計値)がVBOL_aであり、寿命初期において電流値Ibを得るための印加電圧(設計値)がVBOL_bである。
これらの電流と印加電圧の2点のデータ(すなわち、(Ia,VBOL_a)及び(Ib,VBOL_b))から、この電解セル2についての寿命初期における印加電圧VBOLと電流Iの相関関係(第1相関関係)は、VBOL=(VBOL_b-VBOL_a)/(Ib-Ia)×I+αBOLで表せる(ただしαBOLは切片である)。図4において、直線L1は、この第1相関関係を示す直線である。
また、上述の電解セル2では、寿命末期において電流値Iaを得るための印加電圧(設計値)がVEOL_aであり、寿命末期において電流値Ibを得るための印加電圧(設計値)がVEOL_bである。
これらの電流と印加電圧の2点のデータ(すなわち、(Ia,VEOL_a)及び(Ib,VEOL_b))から、この電解セル2についての寿命末期における印加電圧VEOLと電流Iの相関関係(第2相関関係)は、VEOL=(VEOL_b-VEOL_a)/(Ib-Ia)×I+αEOLで表せる(ただしαEOLは切片である)。図4において、直線L2は、この第2相関関係を示す直線である。
劣化係数取得部28は、第1相関関係取得部24で取得された第1相関関係、及び、第2相関関係取得部26で取得された第2相関関係に基づいて、N台の電解セル2の劣化の度合いをそれぞれ示す複数の(即ちN個の)劣化係数D(D,D,…,D)を取得するように構成される。
劣化係数取得部28は、複数の電解セル2の各々について、該電解セルを含む回路に特定値の電流を流すために現時点で必要な該電解セル2への印加電圧、上述の第1相関関係から求まる該特定値の電流に対応する電圧値、及び、第2相関関係から求まる該特定値の電流に対応する電圧値に基づいて、劣化係数Diを算出するように構成されてもよい。
一実施形態では、劣化係数Dは、電解セル2の寿命初期における劣化率(寿命初期において100%、寿命末期において0%)として算出することができる。
より具体的には、劣化係数D(D,D,…,D)は、例えば以下のようにして計算することができる。劣化係数Dの計算対象の電解セル2について、該電解セル2を含む回路に特定値の電流Icを流すために現時点で必要な印加電圧の計測値(運転データ等)がVcur_cだったとする(図4において点Pで示す)。また、上述の電流Icを流すために電解セル2の寿命初期において必要な印加電圧VBOL_cは上述の第1相関関係から算出可能であり、上述の電流Icを流すために電解セル2の寿命末期において必要な印加電圧VEOL_cは上述の第2相関関係から算出可能である(図4参照)。
この場合、対象の電解セル2について、現時点における劣化係数(劣化率)D(寿命初期において100%、寿命末期において0%)は、例えば、以下の式(A)で表すことができる。
=(VEOL_c-Vcur_c)/(VEOL_c-VBOL_c)×100(%) …(A)
複数の電解セル2について、例えば上記式(A)を用いて、複数の劣化係数D(D,D,…,D)を算出することができる。
個別必要電流算出部30は、総必要電流取得部22で取得された総必要電流Itotal、及び、劣化係数取得部28で取得された複数の劣化係数D(D,D,…,D)に基づいて、複数の電解セル2に要求される必要電流をそれぞれ示す複数の個別必要電流I(I,I,…,I)を算出するように構成される。
個別必要電流算出部30は、複数の電解セル2についての劣化係数D(D,D,…,D)の平均DAVGに対する前記複数の電解セルの各々の劣化係数Dの比(D/DAVG)を用いて、複数の電解セル2に対応する複数の個別必要電流I(I,I,…,I)を算出してもよい。なお、複数の劣化係数Dの平均DAVGは、複数の劣化係数Dの算術平均であってもよい。この場合、複数の劣化係数の平均DAVGは、下記式(B)で表される。
AVG=(D+D+…+D)/N …(B)
より具体的には、複数の個別必要電流I(I,I,…,I)は、例えば以下のようにして計算することができる。図3に示すように、個別必要電流算出部30は、総必要電流取得部22で取得された総必要電流Itotalを、電解セル2の運転台数Nで除算し、電解セル2の1台当たりの暫定的な必要電流Itotal/Nを得る。なお、図3に示すように、個別必要電流算出部30は、総必要電流Itotalを、電解セル2の運転台数Nで除算するように構成された除算器36を含んでもよい。
次に、N台の電解セル2の各々について、上述の暫定的な必要電流Itotal/Nに対して上述の比(D/DAVG)を乗算することで、各電解セル2に要求される必要電流である個別必要電流I(I,I,…,I)を算出するようにしてもよい。すなわち、下記式(C)から、各電解セル2についての個別必要電流I(I,I,…,I)を算出してもよい。
=Itotal/N×(D/DAVG) …(C)
なお、図3に示すように、個別必要電流算出部30は、上述の暫定的な必要電流Itotal/Nに対して上述の比(D/DAVG)を乗算することで、必要電流Itotal/Nを個別必要電流Iに変換するように構成された変換器38を含んでもよい。
複数の電解セル2について、上記式(C)を用いて、複数の個別必要電流I(I,I,…,I)を算出することができる。
制御部31は、個別必要電流算出部30で算出された複数の個別必要電流I(I,I,…,I)に基づき、複数の(即ちN台の)整流器8をそれぞれ制御するように構成される。制御部31は、各整流器8に対応する各電解セル2を含む回路を流れる電流が個別必要電流I(I,I,…,I)に一致する又は近づくように、各整流器8の出力電圧を調節するように構成されてもよい。
記憶部32には、予め取得された計測値や設計値、又は、上述の第1相関関係及び/又は第2相関関係等が記憶されていてもよい。
電解セル2の劣化度合いは、運転時のセル電圧に現れ、同一水素発生量に対する(即ち、同一電流に対する)電解セルへの印加電圧(即ち整流器から電解セルへの出力電圧)が高いほど、電解セルの劣化が進んでいることを示す。この点、上述の実施形態によれば、複数の電解セル2の各々について、該電解セル2の寿命初期における該電解セル2への印加電圧と該電解セル2を含む回路に流れる電流との相関関係を示す第1相関関係、及び、該電解セル2の寿命末期における前記相関関係を示す第2相関関係に基づいて、劣化係数Dを適切に取得することができる。
また、このように取得された複数の電解セル2についての劣化係数D、及び、水素製造設備100全体に要求される水素生成量に対応する総必要電流Itotalに基づいて、複数の電解セルのそれぞれに要求される個別必要電流を算出するようにしたので、複数の電解セル2の各々の劣化度合いに応じて必要電流を適切に分配することができる。例えば、劣化が比較的進んでいる電解セル2に対しては、個別必要電流Iが比較的小さくなるように、必要電流を分配することができる。このように算出された複数の個別必要電流Iに基づき整流器8から各電解セル2に直流電圧を出力することで、例えば劣化が比較的進んでいる電解セル2の劣化を遅らせて、複数の電解セル2の劣化度合いのばらつきを軽減することができる。よって、上述の実施形態によれば、水素製造設備100全体としての稼動期間(寿命)を長期化することができる。
また、上述したように、幾つかの実施形態では、複数の電解セル2の各々について、該電解セル2を含む回路に特定値の電流を流すために現時点で必要な該電解セル2への印加電圧、上述の第1相関関係から求まる該特定値の電流に対応する電圧値、及び、上述の第2相関関係から求まる該特定値の電流に対応する電圧値に基づいて、上述の劣化係数を取得することができる。よって、複数の電解セル2について、簡易な手法で適切な劣化係数Dを取得することができる。
また、上述したように、幾つかの実施形態では、複数の電解セル2についての劣化係数の平均DAVEに対する複数の電解セル2の各々の劣化係数Dの比を用いて、複数の電解セル2に対応する複数の個別必要電流Iをそれぞれ算出する。よって、複数の電解セル2の各々の劣化度合いに応じて必要電流を適切に分配することができる。例えば、劣化が比較的進んでいる電解セル2に対しては、個別必要電流Iが比較的小さくなるように、必要電流を分配することができる。このように算出される個別必要電流Iに基づき複数の整流器8を制御することで、複数の電解セル2の劣化度合いのばらつきを軽減しやすくなる。よって、水素製造設備100全体としての稼動期間を長期化することができる。
上記各実施形態に記載の内容は、例えば以下のように把握される。
(1)本発明の少なくとも一実施形態に係る水素製造設備用の制御装置は、
水又は水蒸気を電気分解するための複数の電解セル(2)と、前記複数の電解セルに直流電力をそれぞれ供給するための複数の整流器(8)と、を含む水素製造設備(100)のための制御装置(10)であって、
前記複数の電解セルの劣化の度合いをそれぞれ示す複数の劣化係数(D)を取得するように構成された劣化係数取得部(28)と、
前記水素製造設備に要求される水素生成量に対応する総必要電流、及び、前記複数の劣化係数に基づいて、前記複数の電解セルに要求される必要電流をそれぞれ示す複数の個別必要電流(I)を算出するように構成された個別必要電流算出部(30)と、
前記複数の個別必要電流に基づき前記複数の整流器をそれぞれ制御するように構成された制御部(31)と、
を備え、
前記劣化係数取得部は、前記複数の電解セルの各々について、該電解セルの寿命初期における該電解セルへの印加電圧と該電解セルを含む回路に流れる電流との相関関係を示す第1相関関係、及び、該電解セルの寿命末期における前記相関関係を示す第2相関関係に基づいて前記劣化係数を取得するように構成される。
電解セルの劣化度合いは、運転時のセル電圧に現れ、同一水素発生量に対する(即ち、同一電流に対する)電解セルへの印加電圧(即ち整流器から電解セルへの出力電圧)が高いほど、電解セルの劣化が進んでいることを示す。この点、上記(1)の構成によれば、複数の電解セルの各々について、該電解セルの寿命初期における該電解セルへの印加電圧と該電解セルを含む回路に流れる電流との相関関係を示す第1相関関係、及び、該電解セルの寿命末期における前記相関関係を示す第2相関関係に基づいて、劣化係数を適切に取得することができる。
また、このように取得された複数の電解セルについての劣化係数、及び、水素製造設備全体に要求される水素生成量に対応する総必要電流に基づいて、複数の電解セルのそれぞれに要求される個別必要電流を算出するようにしたので、複数の電解セルの各々の劣化度合いに応じて必要電流を適切に分配することができる。例えば、劣化が比較的進んでいる電解セルに対しては、個別必要電流が比較的小さくなるように、必要電流を分配することができる。このように算出された複数の個別必要電流に基づき整流器から各電解セルに直流電圧を出力することで、例えば劣化が比較的進んでいる電解セルの劣化を遅らせて、複数の電解セルの劣化度合いのばらつきを軽減することができる。よって、上記(1)の構成によれば、水素製造設備全体としての稼動期間(寿命)を長期化することができる。
(2)幾つかの実施形態では、上記(1)の構成において、
前記劣化係数取得部は、前記複数の電解セルの各々について、該電解セルを含む回路に特定値の電流(I)を流すために現時点で必要な該電解セルへの印加電圧(Vcur_c)、前記第1相関関係から求まる前記特定値の電流に対応する電圧値(VBOL_c)、及び、前記第2相関関係から求まる前記特定値の電流に対応する電圧値(VEOL_c)に基づいて、前記劣化係数を取得するように構成される。
上記(2)の構成によれば、複数の電解セルの各々について、該電解セルを含む回路に特定値の電流を流すために現時点で必要な該電解セルへの印加電圧、上述の第1相関関係から求まる該特定値の電流に対応する電圧値、及び、上述の第2相関関係から求まる該特定値の電流に対応する電圧値に基づいて、上述の劣化係数を取得する。よって、複数の電解セルについて、簡易な手法で適切な劣化係数を取得することができる。
(3)幾つかの実施形態では、上記(1)又は(2)の構成において、
前記制御装置は、
前記複数の電解セルの各々について、該電解セルの寿命初期(BOL;Beginning of Life)における、該電解セルへの印加電圧、及び、該電解セルを含む回路に流れる電流の少なくとも2点のデータから、該電解セルの寿命初期における前記印加電圧と前記電流との関係を示す近似曲線を前記第1相関関係として算出するように構成された第1相関関係取得部(24)を備える。
上記(3)の構成によれば、複数の電解セルの各々について、該電解セルの寿命初期における、該電解セルへの印加電圧、及び、該電解セルを含む回路に流れる電流の少なくとも2点のデータから、該電解セルの寿命初期における前述の印加電圧と前述の電流との関係を示す近似曲線(第1相関関係)を算出する。よって、簡易な手法で第1相関関係を取得することができる。
(4)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(3)の何れかの構成において、
前記制御装置は、
前記複数の電解セルの各々について、該電解セルの寿命末期(EOL;End of Life)における、該電解セルへの印加電圧、及び、該電解セルを含む回路に流れる電流の少なくとも2点のデータから、該電解セルの寿命末期における前記印加電圧と前記電流との関係を示す近似曲線を前記第2相関関係として算出するように構成された第2相関関係取得部(26)を備える。
上記(4)の構成によれば、複数の電解セルの各々について、該電解セルの寿命末期における、該電解セルへの印加電圧、及び、該電解セルを含む回路に流れる電流の少なくとも2点のデータから、該電解セルの寿命末期における前述の印加電圧と前述の電流との関係を示す近似曲線(第2相関関係)を算出する。よって、簡易な手法で第2相関関係を取得することができる。
(5)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(4)の何れかの構成において、
前記個別必要電流算出部は、前記複数の電解セルについての劣化係数の平均(DAVE)に対する前記複数の電解セルの各々の劣化係数(D)の比(D/DAVE)を用いて、前記複数の電解セルに対応する前記複数の個別必要電流を算出するように構成される。
上記(5)の構成によれば、複数の電解セルについての劣化係数の平均に対する複数の電解セルの各々の劣化係数の比を用いて、複数の電解セルに対応する複数の個別必要電流をそれぞれ算出する。よって、複数の電解セルの各々の劣化度合いに応じて必要電流を適切に分配することができる。例えば、劣化が比較的進んでいる電解セルに対しては、個別必要電流が比較的小さくなるように、必要電流を分配することができる。このように算出される個別必要電流に基づき複数の整流器を制御することで、複数の電解セルの劣化度合いのばらつきを軽減しやすくなる。よって、上記(5)の構成によれば、水素製造設備全体としての稼動期間を長期化することができる。
(6)本発明の少なくとも一実施形態に係る水素製造設備(100)は、
水又は水蒸気を電気分解するための複数の電解セル(2)と、
前記複数の電解セルに直流電力をそれぞれ供給するための複数の整流器(8)と、
前記複数の整流器の出力電圧又は出力電流を調節するように構成された上記(1)乃至(5)の何れか一項に記載の制御装置(10)と、
を備える。
上記(6)の構成によれば、複数の電解セルの各々について、該電解セルの寿命初期における該電解セルへの印加電圧と該電解セルを含む回路に流れる電流との相関関係を示す第1相関関係、及び、該電解セルの寿命末期における前記相関関係を示す第2相関関係に基づいて、劣化係数を適切に取得することができる。
また、このように取得された複数の電解セルについての劣化係数、及び、水素製造設備全体に要求される水素生成量に対応する総必要電流に基づいて、複数の電解セルのそれぞれに要求される個別必要電流を算出するようにしたので、複数の電解セルの各々の劣化度合いに応じて必要電流を適切に分配することができる。例えば、劣化が比較的進んでいる電解セルに対しては、個別必要電流が比較的小さくなるように、必要電流を分配することができる。このように算出された複数の個別必要電流に基づき整流器から各電解セルに直流電圧を出力することで、例えば劣化が比較的進んでいる電解セルの劣化を遅らせて、複数の電解セルの劣化度合いのばらつきを軽減することができる。よって、上記(6)の構成によれば、水素製造設備全体としての稼動期間(寿命)を長期化することができる。
(7)本発明の少なくとも一実施形態に係る水素製造設備の制御方法は、
水又は水蒸気を電気分解するための複数の電解セル(2)と、前記複数の電解セルに直流電力をそれぞれ供給するための複数の整流器(8)と、を含む水素製造設備(100)を制御するための制御方法であって、
前記複数の電解セルの劣化の度合いをそれぞれ示す複数の劣化係数を取得するステップと、
前記水素製造設備に要求される水素生成量に対応する総必要電流、及び、前記複数の劣化係数に基づいて、前記複数の電解セルに要求される必要電流をそれぞれ示す複数の個別必要電流を算出するステップと、
前記複数の個別必要電流に基づき前記複数の整流器をそれぞれ制御するステップと、
を備え、
前記劣化係数を取得するステップでは、前記複数の電解セルの各々について、該電解セルの寿命初期における該電解セルへの印加電圧と該電解セルを含む回路に流れる電流との相関関係を示す第1相関関係、及び、該電解セルの寿命末期における前記相関関係を示す第2相関関係に基づいて前記劣化係数を取得する。
上記(7)の方法によれば、複数の電解セルの各々について、該電解セルの寿命初期における該電解セルへの印加電圧と該電解セルを含む回路に流れる電流との相関関係を示す第1相関関係、及び、該電解セルの寿命末期における前記相関関係を示す第2相関関係に基づいて、劣化係数を適切に取得することができる。
また、このように取得された複数の電解セルについての劣化係数、及び、水素製造設備全体に要求される水素生成量に対応する総必要電流に基づいて、複数の電解セルのそれぞれに要求される個別必要電流を算出するようにしたので、複数の電解セルの各々の劣化度合いに応じて必要電流を適切に分配することができる。例えば、劣化が比較的進んでいる電解セルに対しては、個別必要電流が比較的小さくなるように、必要電流を分配することができる。このように算出された複数の個別必要電流に基づき整流器から各電解セルに直流電圧を出力することで、例えば劣化が比較的進んでいる電解セルの劣化を遅らせて、複数の電解セルの劣化度合いのばらつきを軽減することができる。よって、上記(7)の方法によれば、水素製造設備全体としての稼動期間(寿命)を長期化することができる。
(8)本発明の少なくとも一実施形態に係る水素製造設備用の制御プログラムは、
水又は水蒸気を電気分解するための複数の電解セル(2)と、前記複数の電解セルに直流電力をそれぞれ供給するための複数の整流器(8)と、を含む水素製造設備(100)を制御するための制御プログラムであって、
コンピュータに、
前記複数の電解セルの劣化の度合いをそれぞれ示す複数の劣化係数を取得する手順と、
前記水素製造設備に要求される水素生成量に対応する総必要電流、及び、前記複数の劣化係数に基づいて、前記複数の電解セルに要求される必要電流をそれぞれ示す複数の個別必要電流を算出する手順と、
前記複数の個別必要電流に基づき前記複数の整流器をそれぞれ制御する手順と、
を実行させるように構成され、
前記劣化係数を取得する手順では、前記複数の電解セルの各々について、該電解セルの寿命初期における該電解セルへの印加電圧と該電解セルを含む回路に流れる電流との相関関係を示す第1相関関係、及び、該電解セルの寿命末期における前記相関関係を示す第2相関関係に基づいて前記劣化係数を取得する。
上記(8)のプログラムによれば、複数の電解セルの各々について、該電解セルの寿命初期における該電解セルへの印加電圧と該電解セルを含む回路に流れる電流との相関関係を示す第1相関関係、及び、該電解セルの寿命末期における前記相関関係を示す第2相関関係に基づいて、劣化係数を適切に取得することができる。
また、このように取得された複数の電解セルについての劣化係数、及び、水素製造設備全体に要求される水素生成量に対応する総必要電流に基づいて、複数の電解セルのそれぞれに要求される個別必要電流を算出するようにしたので、複数の電解セルの各々の劣化度合いに応じて必要電流を適切に分配することができる。例えば、劣化が比較的進んでいる電解セルに対しては、個別必要電流が比較的小さくなるように、必要電流を分配することができる。このように算出された複数の個別必要電流に基づき整流器から各電解セルに直流電圧を出力することで、例えば劣化が比較的進んでいる電解セルの劣化を遅らせて、複数の電解セルの劣化度合いのばらつきを軽減することができる。よって、上記(8)のプログラムによれば、水素製造設備全体としての稼動期間(寿命)を長期化することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されることはなく、上述した実施形態に変形を加えた形態や、これらの形態を適宜組み合わせた形態も含む。
本明細書において、「ある方向に」、「ある方向に沿って」、「平行」、「直交」、「中心」、「同心」或いは「同軸」等の相対的或いは絶対的な配置を表す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。
例えば、「同一」、「等しい」及び「均質」等の物事が等しい状態であることを表す表現は、厳密に等しい状態を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の差が存在している状態も表すものとする。
また、本明細書において、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
また、本明細書において、一の構成要素を「備える」、「含む」、又は、「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
2(2A,2B) 電解セル
4 貯留部
6 水素消費設備
8(8A,8B) 整流器
10 制御装置
14(14A,14B) 電流センサ
16 流量センサ
22 総必要電流取得部
23 変換器
24 第1相関関係取得部
26 第2相関関係取得部
28 劣化係数取得部
30 個別必要電流算出部
31 制御部
32 記憶部
36 除算器
38 変換器
90 電源
92 送電線
100 水素製造設備

Claims (8)

  1. 水又は水蒸気を電気分解するための複数の電解セルと、前記複数の電解セルに直流電力をそれぞれ供給するための複数の整流器と、を含む水素製造設備のための制御装置であって、
    前記複数の電解セルの劣化の度合いをそれぞれ示す複数の劣化係数を取得するように構成された劣化係数取得部と、
    前記水素製造設備に要求される水素生成量に対応する総必要電流、及び、前記複数の劣化係数に基づいて、前記複数の電解セルに要求される必要電流をそれぞれ示す複数の個別必要電流を算出するように構成された個別必要電流算出部と、
    前記複数の個別必要電流に基づき前記複数の整流器をそれぞれ制御するように構成された制御部と、
    を備え、
    前記劣化係数取得部は、前記複数の電解セルの各々について、該電解セルの寿命初期における該電解セルへの印加電圧と該電解セルを含む回路に流れる電流との相関関係を示す第1相関関係、及び、該電解セルの寿命末期における前記相関関係を示す第2相関関係に基づいて前記劣化係数を取得するように構成された
    水素製造設備用の制御装置。
  2. 前記劣化係数取得部は、前記複数の電解セルの各々について、該電解セルを含む回路に特定値の電流を流すために現時点で必要な該電解セルへの印加電圧、前記第1相関関係から求まる前記特定値の電流に対応する電圧値、及び、前記第2相関関係から求まる前記特定値の電流に対応する電圧値に基づいて、前記劣化係数を取得するように構成された
    請求項1に記載の水素製造設備用の制御装置。
  3. 前記複数の電解セルの各々について、該電解セルの寿命初期における、該電解セルへの印加電圧、及び、該電解セルを含む回路に流れる電流の少なくとも2点のデータから、該電解セルの寿命初期における前記印加電圧と前記電流との関係を示す近似曲線を前記第1相関関係として算出するように構成された第1相関関係取得部を備える
    請求項1又は2に記載の水素製造設備用の制御装置。
  4. 前記複数の電解セルの各々について、該電解セルの寿命末期における、該電解セルへの印加電圧、及び、該電解セルを含む回路に流れる電流の少なくとも2点のデータから、該電解セルの寿命末期における前記印加電圧と前記電流との関係を示す近似曲線を前記第2相関関係として算出するように構成された第2相関関係取得部を備える
    請求項1又は2に記載の水素製造設備用の制御装置。
  5. 前記個別必要電流算出部は、前記複数の電解セルについての劣化係数の平均に対する前記複数の電解セルの各々の劣化係数の比を用いて、前記複数の電解セルに対応する前記複数の個別必要電流を算出するように構成された
    請求項1又は2に記載の水素製造設備用の制御装置。
  6. 水又は水蒸気を電気分解するための複数の電解セルと、
    前記複数の電解セルに直流電力をそれぞれ供給するための複数の整流器と、
    前記複数の整流器の出力電圧又は出力電流を調節するように構成された請求項1又は2に記載の制御装置と、
    を備える水素製造設備。
  7. 水又は水蒸気を電気分解するための複数の電解セルと、前記複数の電解セルに直流電力をそれぞれ供給するための複数の整流器と、を含む水素製造設備を制御するための制御方法であって、
    前記複数の電解セルの劣化の度合いをそれぞれ示す複数の劣化係数を取得するステップと、
    前記水素製造設備に要求される水素生成量に対応する総必要電流、及び、前記複数の劣化係数に基づいて、前記複数の電解セルに要求される必要電流をそれぞれ示す複数の個別必要電流を算出するステップと、
    前記複数の個別必要電流に基づき前記複数の整流器をそれぞれ制御するステップと、
    を備え、
    前記劣化係数を取得するステップでは、前記複数の電解セルの各々について、該電解セルの寿命初期における該電解セルへの印加電圧と該電解セルを含む回路に流れる電流との相関関係を示す第1相関関係、及び、該電解セルの寿命末期における前記相関関係を示す第2相関関係に基づいて前記劣化係数を取得する
    水素製造設備の制御方法。
  8. 水又は水蒸気を電気分解するための複数の電解セルと、前記複数の電解セルに直流電力をそれぞれ供給するための複数の整流器と、を含む水素製造設備を制御するための制御プログラムであって、
    コンピュータに、
    前記複数の電解セルの劣化の度合いをそれぞれ示す複数の劣化係数を取得する手順と、
    前記水素製造設備に要求される水素生成量に対応する総必要電流、及び、前記複数の劣化係数に基づいて、前記複数の電解セルに要求される必要電流をそれぞれ示す複数の個別必要電流を算出する手順と、
    前記複数の個別必要電流に基づき前記複数の整流器をそれぞれ制御する手順と、
    を実行させるように構成され、
    前記劣化係数を取得する手順では、前記複数の電解セルの各々について、該電解セルの寿命初期における該電解セルへの印加電圧と該電解セルを含む回路に流れる電流との相関関係を示す第1相関関係、及び、該電解セルの寿命末期における前記相関関係を示す第2相関関係に基づいて前記劣化係数を取得する
    水素製造設備用の制御プログラム。
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