JP2024019020A - 処理液供給装置および処理液補充方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】定量ポンプの信頼性を向上させることができる技術を提供する。【解決手段】処理液供給装置は、供給タンク21と、循環配管と、補充配管72と、補充タンク71と、定量ポンプ73と、補充開閉弁74とを備える。供給タンク21は、基板Wの処理に供される処理液を貯留する。循環配管は、供給タンク21に接続される。補充配管72は、循環配管に接続される下流端を有する。補充タンク71は補充配管72の上流端に接続される。定量ポンプ73は補充配管72に介挿される。補充開閉弁74は循環配管72のうち定量ポンプ73よりも下流側に介挿される。【選択図】図2

Description

本開示は、処理液供給装置および処理液補充方法に関する。
処理液を用いて基板を処理する処理ユニットと、該処理ユニットに処理液を供給する供給ユニットとを含む基板処理装置が提案されている。このような基板処理装置の一例として、特許文献1が開示されている。特許文献1の基板処理装置では、供給ユニットは、シリコンを含むリン酸水溶液を処理ユニットに供給し、処理ユニットは該リン酸水溶液を基板に供給して、基板のシリコン窒化膜をエッチングする。該基板処理装置には、リン酸水溶液を生成する生成用タンクと、生成用タンクに接続される循環配管と、循環配管にシリコン含有液を供給するシリコン含有液供給系とが設けられる。また、シリコン含有液供給系は、所定量のシリコン含有液を吐出するショットポンプ(定量ポンプ)を含む。
特開2016-32030号公報
処理液が循環配管を通じて循環すると、処理液に由来する背圧が定量ポンプに印加されてしまう。このような背圧の印加により、定量ポンプの経時劣化を招いてしまう。このため、定量ポンプの信頼性が低下し得る。
本開示は、上記課題に鑑みてなされたものであり、定量ポンプの信頼性を向上させることができる技術を提供することを目的とする。
第1の態様は、処理液供給装置であって、基板の処理に供される処理液を貯留する供給タンクと、前記供給タンクに接続される循環配管と、前記循環配管に接続される下流端を有する補充配管と、前記補充配管の上流端に接続される補充タンクと、前記補充配管に介挿される定量ポンプと、前記循環配管のうち前記定量ポンプよりも下流側に介挿される補充開閉弁とを備える。
第2の態様は、第1の態様にかかる処理液供給装置であって、前記循環配管は屈曲配管部を有し、前記補充配管の前記下流端は、前記屈曲配管部よりも上流側において、前記循環配管に接続される。
第3の態様は、基板の処理に供される処理液を貯留する供給タンクに対して前記処理液を補充する処理液補充方法であって、前記処理液を、前記供給タンクに接続された循環配管を通じて循環させる循環工程と、前記処理液が前記循環配管を通じて循環した状態で、前記循環配管に接続された補充配管を通じて、補充タンクからの前記処理液を前記供給タンクに補充する補充工程とを備え、前記補充工程において、前記補充配管に介挿された定量ポンプが1回以上のショット動作を行い、前記ショット動作において、前記定量ポンプは所定量の前記処理液を前記補充タンクから前記供給タンクへと供給し、前記ショット動作の少なくとも1回において、前記定量ポンプは、前記補充配管のうちの前記定量ポンプよりも下流側に介挿された補充開閉弁が閉じた状態で、前記処理液を前記補充タンクから吸い込み、前記補充開閉弁が開いた状態で、前記所定量の前記処理液を前記循環配管に向かって吐出する。
第4の態様は、第3の態様にかかる処理液補充方法であって、前記補充工程の直前において前記補充開閉弁が閉じており、前記補充工程において、前記定量ポンプが複数回の前記ショット動作を行い、少なくとも1回目の前記ショット動作において、前記定量ポンプは、前記補充開閉弁が閉じた状態で、前記処理液を前記補充タンクから吸い込み、前記補充開閉弁が開いた状態で、前記所定量の前記処理液を前記循環配管に向かって吐出する。
第5の態様は、第4の態様にかかる処理液補充方法であって、前記補充工程において、前記定量ポンプが複数回の前記ショット動作を行い、前記複数回の前記ショット動作の全てにおいて、前記定量ポンプは、前記補充開閉弁が閉じた状態で、前記処理液を前記補充タンクから吸い込み、前記補充開閉弁が開いた状態で、前記所定量の前記処理液を前記循環配管に向かって吐出する。
第6の態様は、第3から第5のいずれか一つの態様にかかる処理液補充方法であって、前記補充工程の前に、前記処理液が前記循環配管を通じて循環している期間の少なくとも一部で前記補充開閉弁を閉じる閉鎖工程をさらに備える。
第7の態様は、第3から第6のいずれか一つの態様にかかる処理液補充方法であって、前記ショット動作の回数を設定する設定工程をさらに備える。
第8の態様は、第4または第5の態様にかかる処理液補充方法であって、前記補充工程の前に、前記補充配管のうちの前記補充開閉弁と前記定量ポンプとの間の部分に接続された上流端を有する補充排出配管に介挿された補充排出弁を開き、かつ、前記補充開閉弁を閉じつつ、前記定量ポンプが前記ショット動作を行い、前記補充排出弁が開いてから所定の排出期間が経過したときに前記補充排出弁を閉じるエア抜き工程をさらに備える。
第1の態様によれば、定量ポンプよりも下流側に補充開閉弁が設けられている。補充開閉弁が閉じた状態では、循環配管を流れる処理液に由来する背圧は補充開閉弁によって阻止されるので、定量ポンプに印加される背圧を低減させることができる。このため、定量ポンプの経時劣化の程度を低減させることができる。
第2の態様によれば、補充配管から循環配管に流入する処理液および循環配管を循環する処理液が、屈曲配管部を通じて供給タンクに供給される。屈曲配管部では処理液の進行方向が急激に変化するので、処理液がよく混ざり合う。このため、より濃度分布の均一な処理液を供給タンクに供給することができる。
第3の態様によれば、補充開閉弁が閉じた状態で定量ポンプが処理液を吸い込む。定量ポンプの吸い込みによって定量ポンプには背圧が印加されるものの、補充開閉弁が閉じていれば、循環配管を流れる処理液に由来する背圧は補充開閉弁によって阻止されるので、定量ポンプに印加される背圧を低減させることができる。このため、定量ポンプの経時劣化の程度を低減させることができる。
第4の態様によれば、補充開閉弁の開閉状態の切換回数を低減させることができる。
第5の態様によれば、定量ポンプへの背圧をさらに低減させることができる。
第6の態様によれば、定量ポンプが動作していないときでも、処理液が循環している期間の少なくとも一部で補充開閉弁が閉じている。このため、該期間においても、定量ポンプへの背圧を低減することができる。
第7の態様によれば、補充工程において、適した処理量で処理液を補充することができる。
第8の態様によれば、エア抜き工程によって、補充配管の内部および定量ポンプの内部の処理液中の気泡群の少なくとも一部(例えば大部分)を、処理液とともに補充排出配管を通じて排出することができる。
ところで、定量ポンプの経年劣化もしくは製造ばらつき等により、ショット動作に要する所要動作時間が排出時間よりも長くなる場合がある。この場合、定量ポンプはエア抜き工程において十分に処理液を吐出できず、定量ポンプ内に処理液が残留する。しかしながら、定量ポンプは、次の補充工程での1回目のショット動作において、補充開閉弁が閉じた状態で補充タンクからの処理液の吸い込みを開始する。このため、当該ショット動作よりも前において、定量ポンプ内に残留した処理液は吐出されない。そして、定量ポンプは補充工程において、処理液を吸い込んだ後に、補充開閉弁が開いた状態で所定量の処理液を吐出する。したがって、定量ポンプは、適切な量(所定量)の処理液を循環配管に補充することができる。
基板処理装置の構成の一例を概略的に示す平面図である。 基板処理装置の構成の一例を概略的に示す図である。 供給ユニットのうちの定量ポンプを含む周囲の構造の一例を拡大して示す概略図である。 制御部の内部構成の一例を概略的に示す機能ブロック図である。 第1の実施の形態にかかる基板処理装置の動作の一例を示すフローチャートである。 補充工程におけるタイミングチャートの第1例を示す図である。 定量ポンプが吸引動作を行っている様子の一例を概略的に示す図である。 定量ポンプが吸引動作を完了した様子の一例を概略的に示す図である。 定量ポンプが吐出動作を行う様子の一例を概略的に示す図である。 基板処理装置の動作の他の一例を示すフローチャートである。 補充工程におけるタイミングチャートの第2例を示す図である。 補充工程におけるタイミングチャートの第3例を示す図である。 第2の実施の形態にかかる基板処理装置の動作の一例を示すフローチャートである。 エア抜き工程および補充工程におけるタイミングチャートの一例を示す図である。 定量ポンプが吸引動作を行っている様子の一例を概略的に示す図である。 定量ポンプが吸引動作を完了した様子の一例を概略的に示す図である。 定量ポンプが吐出動作を行う様子の一例を概略的に示す図である。 補充排出弁が閉じる際の様子の一例を示す図である。 定量ポンプが吸引動作を行っている様子の一例を概略的に示す図である。 定量ポンプが吸引動作を完了した様子の一例を概略的に示す図である。 定量ポンプが吐出動作を完了した様子の一例を概略的に示す図である。 比較例にかかる供給ユニットのタイミングチャートを示す図である。
以下、添付される図面を参照しながら実施の形態について説明する。なお、図面は概略的に示されるものであり、説明の便宜のため、適宜、構成の省略、または、構成の簡略化がなされるものである。また、図面に示される構成の大きさおよび位置の相互関係は、必ずしも正確に記載されるものではなく、適宜変更され得るものである。
また、以下に示される説明では、同様の構成要素には同じ符号を付して図示し、それらの名称と機能とについても同様のものとする。したがって、それらについての詳細な説明を、重複を避けるために省略する場合がある。
また、以下に記載される説明において、「第1」または「第2」などの序数が用いられる場合があっても、これらの用語は、実施の形態の内容を理解することを容易にするために便宜上用いられるものであり、これらの序数によって生じ得る順序などに限定されるものではない。
相対的または絶対的な位置関係を示す表現(例えば「一方向に」「一方向に沿って」「平行」「直交」「中心」「同心」「同軸」など)が用いられる場合、該表現は、特に断らない限り、その位置関係を厳密に表すのみならず、公差もしくは同程度の機能が得られる範囲で相対的に角度または距離に関して変位された状態も表すものとする。等しい状態であることを示す表現(例えば「同一」「等しい」「均質」など)が用いられる場合、該表現は、特に断らない限り、定量的に厳密に等しい状態を表すのみならず、公差もしくは同程度の機能が得られる差が存在する状態も表すものとする。形状を示す表現(例えば、「四角形状」または「円筒形状」など)が用いられる場合、該表現は、特に断らない限り、幾何学的に厳密にその形状を表すのみならず、同程度の効果が得られる範囲で、例えば凹凸や面取りなどを有する形状も表すものとする。一の構成要素を「備える」「具える」「具備する」「含む」または「有する」という表現が用いられる場合、該表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的表現ではない。「A,BおよびCの少なくともいずれか一つ」という表現が用いられる場合、該表現は、Aのみ、Bのみ、Cのみ、A,BおよびCのうち任意の2つ、ならびに、A,BおよびCの全てを含む。
<第1の実施の形態>
<1.基板処理装置の概略構成>
図1は、基板処理装置100の構成の一例を概略的に示す平面図である。図1に示されるように、基板処理装置100は、例えば、基板の一例としての半導体基板(ウエハ)Wの表面に付着した有機系のゴミを除去する処理に用いることができる枚葉式の装置である。有機系の残渣としては、例えば、基板Wの表面に不純物を注入するイオン注入処理等の後において基板Wの表面に残っている不要になったレジスト、あるいは基板Wの表面のうちの外周部の近傍に付着しているレジスト等に由来する有機系のゴミ等、が含まれる。また、基板処理装置100は無機系の残渣除去および基板Wのエッチングにも用いることができる。
基板処理装置100は、収容器としての複数のキャリアCを保持する収容器保持機構としてのロードポートLPと、基板Wを処理する複数(この実施の形態では、12台)の処理ユニット10とを含む。具体的には、例えば、平面的に配置されている4台の処理ユニット10でそれぞれ構成されている3組の処理ユニット10が、鉛直方向に積層するように配置されている。
基板処理装置100は、さらに、例えば、インデクサロボットIRと、センターロボットCRと、制御部90とを含む。インデクサロボットIRは、例えば、ロードポートLPとセンターロボットCRとの間で基板Wを搬送することができる。センターロボットCRは、例えば、インデクサロボットIRと各処理ユニット10との間で基板Wを搬送することができる。制御部90は、例えば、基板処理装置100に備えられた各部の動作およびバルブの開閉等を制御することができる。
図1の例では、未処理の基板WはキャリアCからインデクサロボットIRによって取り出され、基板載置部110を経由してセンターロボットCRに受け渡される。基板載置部110は、基板Wを載置する載置台を含む。センターロボットCRはこの未処理の基板Wを処理ユニット10に搬入する。処理ユニット10は基板Wに対して処理を行う。処理済みの基板WはセンターロボットCRによって処理ユニット10から取り出され、必要に応じて他の処理ユニット10を経由した上で、基板載置部110を介してインデクサロボットIRに受け渡される。インデクサロボットIRは処理済みの基板WをキャリアCに搬入する。以上により、基板Wに対する処理が行われる。
図1の例では、ユーザインターフェース94が設けられている。ユーザインターフェース94は例えばいずれも不図示のディスプレイおよび入力デバイスを有している。ディスプレイは、例えば液晶ディスプレイなどのディスプレイである。ディスプレイは制御部90によって制御されて、各種情報を表示する。入力デバイスは、例えば、キーボードおよびマウスなどのデバイスである。入力デバイスはユーザによって入力された情報を制御部90に出力する。例えばユーザは入力デバイスを用いて、基板処理装置100の動作開始を指示することができる。
<2.処理ユニット>
図2は、基板処理装置100の構成の一例を概略的に示す図である。図2の例では、1つのタワーTWが示されている。図2の例では、タワーTWは2つの処理ユニット10によって構成されている。つまり、各タワーTWにおいて、2つの処理ユニット10が鉛直方向に沿って並んで配置されている。なお、タワーTWを構成する処理ユニット10の個数は2つに限らず、適宜に変更できる。
図2の例では、各処理ユニット10は、処理チャンバ11と、基板保持部12と、ノズル13と、ガード14と、待機ポッド15とを含む。処理チャンバ11は処理室を形成しており、基板保持部12、ノズル13、ガード14および待機ポッド15を収納する。
基板保持部12は基板Wを水平姿勢で保持する。ここでいう水平姿勢とは、基板Wの厚み方向が鉛直方向に沿う姿勢である。また、基板保持部12は、基板Wの中心部を通って鉛直方向に沿って延びる回転軸線のまわりで、基板Wを回転させる。基板保持部12はスピンチャックとも呼ばれる。基板保持部12は、基板Wの端部を複数のチャックピンで保持してもよいし、基板Wの裏面を真空吸着により保持してもよい。
ノズル13は、基板保持部12によって保持された基板Wの主面に向かって処理液を吐出する。回転中の基板Wの主面に処理液が着液すると、処理液は遠心力を受けて基板Wの主面上を外側に向かって流れ、基板Wの周縁から外側に飛散する。処理液が基板Wの主面に作用することで、基板Wに対する処理が行われる。
ガード14は、基板保持部12を囲む筒状の形状を有しており、基板Wの周縁から飛散した処理液を受け止める。
ノズル13は、基板Wの直上の処理位置と、待機ポッド15の直上の待機位置との間で移動可能に設けられている。待機ポッド15は、待機位置に位置するノズル13から吐出された処理液を受け止めることができる。
<3.供給ユニット>
図2に示されるように、基板処理装置100は、処理ユニット10に処理液を供給する供給ユニット(処理液供給装置)20を含む。この供給ユニット20は適宜に流体ボックス120および処理液キャビネット130(図1参照)に跨って設けられる。図2に示されるように、供給ユニット20は、供給タンク21と、循環配管の一例である外循環配管30と、補充部70とを含んでいる。
<3-1.供給タンク>
供給タンク21は、基板Wの処理に供される処理液を貯留する。処理液は、例えば、エッチング液等の薬液、当該薬液を洗い流すリンス液、および、基板Wを除電する除電液などの液体である。より具体的な処理液の一例として、フッ酸と硝酸と水とを混合して得られるフッ硝酸、フッ酸と過酸化水素と水とを混合して得られるフッ酸過酸化水素水溶液(FPM)、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)、硫酸と過酸化水素水との混合液(SPM)、アンモニア水、および、アンモニアと過酸化水素と水との混合液(SC-1)等の液体を適用できる。なお、処理液は混合液ではなく、単液でもよい。例えば、フッ酸(HF)、過酸化水素水および硫酸などの単液を処理液として適用できる。ここでは、一例として、処理液はフッ硝酸である。
図2の例では、供給タンク21として、第1供給タンク21Aおよび第2供給タンク21Bが示されている。以下では、第1供給タンク21Aおよび第2供給タンク21Bを区別する必要がない場合には、これらを供給タンク21と呼ぶ。後述の他の構成要素についても同様である。
<3-2.循環配管>
<3-2-1.外循環配管>
供給タンク21には外循環配管30の上流端および下流端が接続されている。供給タンク21からの処理液は外循環配管30を通じて再び供給タンク21へ戻る。つまり、処理液は外循環配管30を通じて循環する。
図2の例では、外循環配管30は往き配管31、タワー配管32および戻り配管33を含んでいる。図2の例では、往き配管31は第1往き配管31A、第2往き配管31Bおよび共通往き配管31Cを含んでいる。第1往き配管31Aの上流端は第1供給タンク21Aの例えば底部に接続されており、第2往き配管31Bの上流端は第2供給タンク21Bの例えば底部に接続されている。第1往き配管31Aおよび第2往き配管31Bの下流端は共通往き配管31Cの上流端に接続されている。共通往き配管31Cの下流端にはタワー配管32の上流端に接続されている。タワー配管32はタワーTWの複数の処理ユニット10に沿って鉛直方向に延びている。タワー配管32の下流端は戻り配管33の上流端に接続されている。戻り配管33の下流端は供給タンク21に接続される。図2の例では、戻り配管33は第1戻り配管33A、第2戻り配管33Bおよび共通戻り配管33Cを含む。共通戻り配管33Cの上流端はタワー配管32の下流端に接続されており、共通戻り配管33Cの下流端は第1戻り配管33Aおよび第2戻り配管33Bの上流端に接続されている。第1戻り配管33Aの下流端は第1供給タンク21Aに接続されており、第2戻り配管33Bの下流端は第2供給タンク21Bに接続されている。
図2に示されるように、外循環配管30には、ヒータ34、ポンプ35およびフィルタ36が介挿されている。具体的な一例として、ヒータ34、ポンプ35およびフィルタ36は共通往き配管31Cに介挿されている。ヒータ34は、共通往き配管31Cを流れる処理液を加熱する。ヒータ34は例えば電気抵抗式のヒータであってもよい。ポンプ35は外循環配管30の上流端から下流端に向かって処理液を送液する。これにより、外循環配管30を通じて処理液が循環する。フィルタ36は、処理液に含まれる不純物を捕捉する。これにより、外循環配管30においてフィルタ36よりも下流側の処理液の清浄度を向上させることができる。
外循環配管30には、不図示の開閉弁が介挿されてもよい。例えば、第1往き配管31Aに第1往き開閉弁が介挿され、第2往き配管31Bに第2往き開閉弁が介挿され、第1戻り配管33Aに第1戻り開閉弁が介挿され、第2戻り配管33Bに第2戻り開閉弁が介挿されてもよい。第1往き開閉弁および第1戻り開閉弁が開くことにより、第1供給タンク21Aからの処理液が外循環配管30を通じて第1供給タンク21Aに戻る。また、第2往き開閉弁および第2戻り開閉弁が開くことにより、第2供給タンク21Bからの処理液が外循環配管30を通じて第2供給タンク21Bに戻る。
ヒータ34が動作した状態で処理液が外循環配管30を流れることにより、供給タンク21および外循環配管30内の処理液の温度を所定範囲内に調整することができる。言い換えれば、ヒータ34は、供給タンク21および外循環配管30内の処理液の温度が所定範囲内となるように、処理液を加熱する。ここで、所定範囲は、例えば、基板Wの処理に適した温度の範囲である。
図2に示されるように、外循環配管30には、処理ユニット10ごとにユニット供給配管16の上流端が接続される。図2の例では、各ユニット供給配管16の上流端はタワー配管32の途中に接続され、各ユニット供給配管16の下流端は、対応する処理ユニット10のノズル13に接続される。ユニット供給配管16には、不図示のノズル開閉弁および流量調整弁が介挿されており、該ノズル開閉弁の開閉動作により、ノズル13からの処理液の吐出および吐出停止が切り替えられ、流量調整弁により、処理に適した流量でノズル13から処理液が吐出される。
このような供給ユニット20において、基板Wの処理に用いられる供給タンク21を第1供給タンク21Aおよび第2供給タンク21Bの間で切り替えてもよい。つまり、第1供給タンク21Aおよび第2供給タンク21Bが相補的に用いられてもよい。例えば、まず、第1往き開閉弁および第1戻り開閉弁が開き、第2往き開閉弁および第2戻り開閉弁が閉じる。これにより、第1供給タンク21Aからの処理液が外循環配管30を通じて循環する。そして、各処理ユニット10に対応するノズル開閉弁が開くと、外循環配管30内の処理液の一部が、対応するユニット供給配管16を通じて処理ユニット10に供給され、ノズル13から基板Wに向かって処理液が吐出される。この状態では、第1供給タンク21Aが処理に用いられ、第2供給タンク21Bは待機している。
例えば第1供給タンク21A内の処理液が劣化すると、基板Wに用いる供給タンク21を第1供給タンク21Aから第2供給タンク21Bに切り替える。すなわち、第1往き開閉弁および第1戻り開閉弁を閉じ、第2往き開閉弁および第2戻り開閉弁を開く。これにより、第2供給タンク21Bからの処理液が外循環配管30を通じて循環しつつ、該処理液の一部がユニット供給配管16を通じて処理ユニット10に供給される。この状態では、第2供給タンク21Bが処理に用いられ、第1供給タンク21Aは待機する。第1供給タンク21A内の処理液は後述の排液部85を通じて外部に排出されてもよく、その後、第1供給タンク21Aには、後述の新液供給部80によって新しい処理液が供給されてもよい。つまり、第1供給タンク21A内の古い処理液が新しい処理液に交換されてもよい。第2供給タンク21B内の処理液が劣化した場合も、同様の動作が行われ得る。
<3-2-2.回収部>
各処理ユニット10においてノズル13から基板Wに吐出された処理液は、ガード14で受け止められて、回収部60によって回収される。図2の例では、回収部60は上流側回収配管61、回収タンク62および下流側回収配管63を含む。ガード14で受け止められた処理液は上流側回収配管61の上流端に流入し、上流側回収配管61を通じて回収タンク62に回収される。図2に示されるように、待機ポッド15も上流側回収配管61に接続されていてもよい。これによれば、待機ポッド15が受け止めた処理液も回収タンク62に回収することができる。回収タンク62に回収された処理液は下流側回収配管63を通じて供給タンク21に供給される。これにより、処理液を再利用することができる。図2の例では、下流側回収配管63は第1回収配管63A、第2回収配管63Bおよび共通回収配管63Cを含んでいる。共通回収配管63Cの上流端は回収タンク62に接続されており、共通回収配管63Cの下流端は第1回収配管63Aおよび第2回収配管63Bの上流端に接続されている。第1回収配管63Aの下流端は第1供給タンク21Aに接続されており、第2回収配管63Bの下流端は第2供給タンク21Bに接続されている。図2の例では、下流側回収配管63(具体的には共通回収配管63C)にはポンプ64が介挿されている。ポンプ64は回収タンク62から供給タンク21に向かって処理液を送液する。
下流側回収配管63には不図示の開閉弁が介挿されていてもよい。例えば、第1回収配管63Aには第1回収開閉弁が介挿され、第2回収配管63Bには第2回収開閉弁が介挿されていてもよい。第1供給タンク21Aが処理に用いられ、第2供給タンク21Bが待機しているときには、第1回収開閉弁が開き、第2回収開閉弁が閉じてもよい。この場合、回収タンク62内の処理液が第1供給タンク21Aに回収される。一方で、第2供給タンク21Bが処理に用いられ、第1供給タンク21Aが待機しているときには、第2回収開閉弁が開き、第1回収開閉弁が閉じてもよい。
以上のように、供給タンク21から処理ユニット10に供給された処理液は、上流側回収配管61、回収タンク62および下流側回収配管63を通じて供給タンク21に戻る。よって、この配管経路も循環配管であるともいえる。
<3-2-3.フィルタ戻り配管>
図2の例では、供給ユニット20にはフィルタ戻り配管41が設けられている。フィルタ戻り配管41の上流端はフィルタ36のドレイン口に接続されている。図2の例では、フィルタ戻り配管41の上流端はフィルタ36の1次側のドレイン口に接続されているものの、フィルタ36が2次側のドレイン口を有している場合、フィルタ36の2次側のドレイン口に接続されてもよい。フィルタ戻り配管41の下流端は供給タンク21に接続されている。図2の例では、フィルタ戻り配管41は第1フィルタ戻り配管41A、第2フィルタ戻り配管41Bおよび共通フィルタ戻り配管41Cを含んでいる。共通フィルタ戻り配管41Cの上流端はフィルタ36のドレイン口に接続されており、共通フィルタ戻り配管41Cの下流端は第1フィルタ戻り配管41Aおよび第2フィルタ戻り配管41Bの上流端に接続されている。第1フィルタ戻り配管41Aの下流端は第1供給タンク21Aに接続されており、第2フィルタ戻り配管41Bの下流端は第2供給タンク21Bに接続されている。
図2の例では、フィルタ戻り配管41には濃度計42が介挿されている。具体的には、濃度計42は共通フィルタ戻り配管41Cに介挿されている。濃度計42は、フィルタ戻り配管41を流れる処理液の各主成分の濃度を測定し、その測定結果を示す電気信号を制御部90に出力する。
フィルタ戻り配管41には不図示のフィルタ開閉弁が介挿されてもよい。例えば、第1フィルタ戻り配管41Aに第1フィルタ開閉弁が介挿され、第2フィルタ戻り配管41Bに第2フィルタ開閉弁が介挿されてもよい。第1供給タンク21Aが処理に用いられ、第2供給タンク21Bが待機しているときには、第1フィルタ開閉弁が開き、第2フィルタ開閉弁が閉じてもよい。この場合、第1供給タンク21Aからの処理液の一部が第1フィルタ戻り配管41Aを通じて第1供給タンク21Aに戻る。同様に、第2供給タンク21Bが処理に用いられ、第1供給タンク21Aが待機しているときには、第2フィルタ開閉弁が開き、第1フィルタ開閉弁が閉じてもよい。
また、フィルタ戻り配管41はフィルタ36の内部の気体を供給タンク21側に移動させることもできる。つまり、フィルタ戻り配管41はフィルタ36の内部の気体を抜くことができる。
フィルタ戻り配管41の内径は外循環配管30の内径よりも小さく、フィルタ戻り配管41を流れる処理液の流量は外循環配管30を流れる処理液の流量に比べて小さい。これは、処理液の濃度測定およびフィルタ36内の気体除去のために、大きな流量は必要がない一方で、各処理ユニット10における基板Wの処理には比較的大きな流量が必要となるからである。
以上のように、供給タンク21からフィルタ36に供給された処理液の一部は、フィルタ戻り配管41を通じて供給タンク21に戻る。よって、この配管経路も循環配管であるといえる。
<3-2-4.内循環配管>
図2の例では、供給ユニット20には、循環配管の一例である内循環配管50も設けられている。内循環配管50の上流端および下流端は供給タンク21に接続される。図2の例では、内循環配管50は往き配管51と共通配管52と戻り配管53とを含んでいる。往き配管51は第1往き配管51Aと第2往き配管51Bとを含んでいる。第1往き配管51Aの上流端は第1供給タンク21Aの例えば底部に接続されており、第2往き配管51Bの上流端は第2供給タンク21Bの例えば底部に接続されている。第1往き配管51Aおよび第2往き配管51Bの下流端は共通配管52の上流端に接続されている。共通配管52の下流端は戻り配管53の上流端に接続される。図2の例では、戻り配管53は第1戻り配管53Aと第2戻り配管53Bとを含んでおり、第1戻り配管53Aおよび第2戻り配管53Bの上流端が共通配管52の下流端に接続されている。第1戻り配管53Aの下流端は第1供給タンク21Aに接続されており、第2戻り配管53Bの下流端は第2供給タンク21Bに接続されている。
内循環配管50には、ヒータ54およびポンプ55が介挿されている。具体的には、ヒータ54およびポンプ55は共通配管52に介挿されている。ヒータ54は、共通配管52を流れる処理液を加熱する。ヒータ54は例えば電気抵抗式のヒータであってもよい。ポンプ55は共通配管52の上流端から下流端に向けて処理液を送液する。内循環配管50には不図示の開閉弁が介挿されていてもよい。例えば、第1往き配管51Aに第1内往き開閉弁が介挿され、第2往き配管51Bに第2内往き開閉弁が介挿され、第1戻り配管53Aに第1内戻り開閉弁が介挿され、第2戻り配管53Bに第2内戻り開閉弁が介挿されてもよい。
ここでは、第1供給タンク21Aが処理に用いられ、第2供給タンク21Bが待機しているときには、第1内往き開閉弁および第1内戻り開閉弁が閉じ、第2内往き開閉弁および第2内戻り開閉弁が開いてもよい。これによれば、待機中の第2供給タンク21Bからの処理液が内循環配管50を通じて再び第2供給タンク21Bに戻る。ヒータ54が処理液を加熱するので、内循環配管50を通じた循環により、待機中の第2供給タンク21B内の処理液の温度を所定範囲内に調整することができる。このため、処理に用いる供給タンク21を第1供給タンク21Aから第2供給タンク21Bに切り替えたときにも、その切換直後から、処理に適した温度の処理液を第2供給タンク21Bから各処理ユニット10に供給することができる。同様に、第2供給タンク21Bが処理に用いられ、第1供給タンク21Aが待機しているときには、第2内往き開閉弁および第2内戻り開閉弁が閉じ、第1内往き開閉弁および第1内戻り開閉弁が開いてもよい。
<3-3.液交換構造>
供給タンク21内の処理液が、処理に用いることができない程度に劣化すると、供給タンク21内の古い処理液を新しい処理液に交換する必要がある。そこで、供給ユニット20には新液供給部80および排液部85が設けられてもよい。
<3-3-1.排液部>
排液部85は供給タンク21内の処理液を外部に排出する。排液部85は排出配管86を含んでおり、排出配管86の上流端は供給タンク21に接続されている。図2には、排出配管86として第1排出配管86Aおよび第2排出配管86Bが示されている。第1排出配管86Aの上流端は第1供給タンク21Aの例えば底部に接続されており、第2排出配管86Bの上流端は第2供給タンク21Bの例えば底部に接続されている。各排出配管86には不図示の開閉弁が介挿されていてもよい。供給タンク21内の古い処理液は排出配管86を通じて外部に排出される。
<3-3-2.新液供給部>
新液供給部80は供給タンク21に新しい処理液を供給する。図2の例では、新液供給部80は複数の液供給配管81を含んでいる。各液供給配管81は、処理液を構成する混合前の液体を供給タンク21に供給するための配管である。図2の例では、複数の液供給配管81として3つの液供給配管81a~81cが示されている。液供給配管81aの上流端は、第1液体(例えばフッ酸)を供給する液供給源84aに接続され、液供給配管81bの上流端は、第2液体(例えば硝酸)を供給する液供給源84bに接続され、液供給配管81cの上流端は、第3液体(例えば水)を供給する液供給源84cに接続される。各液供給配管81は、共通配管、第1液供給配管および第2液供給配管を含む。共通配管の上流端は、液供給源84aから液供給源84cのうちの対応する液供給源に接続され、共通配管の下流端は第1液供給配管および第2液供給配管の上流端に接続される。第1液供給配管の下流端は第1供給タンク21Aに接続され、第2液供給配管の下流端は第2供給タンク21Bに接続される。
液供給配管81の第1液供給配管および第2液供給配管の各々には不図示の開閉弁が介挿されてもよい。また、液供給配管81の第1液供給配管および第2液供給配管の各々には流量計82が介挿されている。流量計82は液供給配管81を流れる液体の流量を測定し、その測定結果を示す電気信号を制御部90に出力する。制御部90は各流量の時間積分に基づいて、液体の供給量を測定することができる。制御部90は、流量計82に基づいて測定された供給量が所定の供給量となるように、液供給配管81に介挿された各開閉弁を制御する。これより、各液体を所定の供給量で供給タンク21に供給することができる。つまり、供給タンク21内の処理液の各種成分の濃度を所定濃度とすることができる。
<4.補充部>
さて、供給タンク21内の処理液の各種成分の濃度は、基板Wに対する処理が行われることにより、変動し得る。例えば処理液が基板Wと反応すると、処理液に含まれる各種成分の量が変動し得る。このため、基板Wと反応した処理液が回収部60を通じて供給タンク21に回収されると、供給タンク21内の各種成分の濃度が変動し得る。また、各種成分が揮発することによっても、各主成分の量は変動し得る。
このような各種成分の濃度の変動量はさほど大きくないものの、基板Wの処理枚数が増えるほど、該変動量は大きくなる。処理液の各種成分の濃度は、基板Wに対する処理の程度(つまり良否)に影響し得るので、各種成分の濃度が所定範囲外になることは望ましくない。そこで、補充部70は供給タンク21に微小量の処理液を供給して、供給タンク21内の各種成分の濃度を所定範囲に維持する。なお、補充部70によっても処理液を治癒できない場合には、上述のように、排液部85および新液供給部80によって古い処理液を新しい処理液に交換する。
補充部70は供給タンク21に所定量の処理液(補充液)を供給することができる。所定量は例えば数十cc以下であり、その点で、新液供給部80とは相違する。つまり、新液供給部80は、大きな容量を有する供給タンク21に新しい処理液を供給するために、例えば、4L/min程度の大きな流量で処理液を供給する。これに対して、補充部70は供給タンク21に微小な所定量の処理液を供給する。この所定量は、例えば、補充による処理液の濃度の変化量が、濃度計42によって十分な精度で検出できない程度の量である。
図2に示されるように、補充部70は、補充タンク71、補充配管72、定量ポンプ73および補充開閉弁77を含んでいる。補充タンク71は処理液を貯留する。より具体的な一例として、補充タンク71は補充液としての第1液体(ここではフッ酸)を貯留している。図2の例では、補充タンク71として第1補充タンク71Aおよび第2補充タンク71Bが設けられている。図2の例では、補充タンク71には液供給配管81にも接続される。このため、補充タンク71には、液供給源84aからの第1液体(ここではフッ酸)が供給される。
補充配管72の上流端は補充タンク71の例えば底部に接続されており、補充配管72の下流端は循環配管(ここでは外循環配管30)の途中に接続されている。図2の例では、補充配管72として、第1補充配管72Aおよび第2補充配管72Bが示されている。第1補充配管72Aの上流端は第1補充タンク71Aの例えば底部に接続され、第1補充配管72Aの下流端は外循環配管30の第1戻り配管33Aの途中に接続されている。第2補充配管72Bの上流端は第2補充タンク71Bの例えば底部に接続され、第2補充配管72Bの下流端は外循環配管30の共通戻り配管33Cの途中に接続されている。
定量ポンプ73は補充配管72に介挿されている。図2の例では、定量ポンプ73として第1定量ポンプ73Aおよび第2定量ポンプ73Bが示されている。第1定量ポンプ73Aは第1補充配管72Aに介挿され、第2定量ポンプ73Bは第2補充配管72Bに介挿されている。定量ポンプ73は容積式ポンプとも呼ばれ、あるいは、ショットポンプとも呼ばれ得る。定量ポンプ73は、後述のように、所定量の処理液(例えば第1液体)を補充タンク71から外循環配管30に向かって送液する。外循環配管30に供給された第1液体は、外循環配管30を循環中の処理液と混ざり合う。
補充開閉弁77は定量ポンプ73に対して下流側において補充配管72に介挿されており、補充配管72の流路の開閉を切り替える。図2の例では、補充開閉弁77として第1補充開閉弁77Aおよび第2補充開閉弁77Bが示されている。第1補充開閉弁77Aは第1補充配管72Aに介挿され、第2補充開閉弁77Bは第2補充配管72Bに介挿されている。
図3は、供給ユニット20のうちの定量ポンプ73を含む周囲の構造の一例を拡大して示す概略図である。図3に示されるように、定量ポンプ73は例えば往復ポンプであり、往復機構74、第1逆止弁機構75および第2逆止弁機構76を含んでいる。往復機構74はポンプ室H1を有しており、密閉のポンプ室H1の容積を変化させることが可能である。図3の例では、往復機構74はピストン式の構造を有しており、シリンダチューブ741、ピストン742および駆動源743を含んでいる。シリンダチューブ741は例えば有底の筒状形状を有している。ピストン742はシリンダチューブ741の内壁に当接しており、シリンダチューブ741の底面と向かい合っている。ポンプ室H1は、シリンダチューブ741の内壁および底面ならびにピストン742によって形成される。ピストン742はシリンダチューブ741に対して、シリンダチューブ741の長手方向に沿って移動可能に設けられている。ピストン742はシリンダチューブ741の内壁に摺動して移動する。駆動源743は例えばポンプまたはモータを含み、ピストン742を吐出位置P1と吸引位置P2との間で該長手方向に沿って往復移動させる。
ポンプ室H1には、吸引口74aおよび吐出口74bが形成されている。吸引口74aは第2逆止弁機構76の流出口76bに接続され、第2逆止弁機構76の流入口76aは補充配管72のうちの上流側配管721の下流端に接続される。上流側配管721の上流端は補充タンク71に接続されている。第2逆止弁機構76は、流出口76bから流入口76aに向かう処理液を阻止する。第2逆止弁機構76は、例えば、流入口76aと流出口76bとの間に設けられる弁座と、弁座の開口を開閉するキャッチボールとを含んでいてもよい。
ポンプ室H1の吐出口74bは第1逆止弁機構75の流入口75aに接続され、第1逆止弁機構75の流出口75bは補充配管72のうちの下流側配管722の上流端に接続される。下流側配管722の下流端は外循環配管30の戻り配管33の途中に接続されている。第1逆止弁機構75は、流出口75bから流入口75aに向かう処理液を阻止する。第1逆止弁機構75は、例えば、流入口75aと流出口75bとの間に設けられる弁座と、弁座の開口を開閉するキャッチボールとを含んでいてもよい。
このような定量ポンプ73において、ピストン742が吐出位置P1から吸引位置P2へ移動すると、ポンプ室H1の容積が増加する。これに伴って、ポンプ室H1に負圧が生じる。このため、補充タンク71からの第1液体が補充配管72の上流側配管721および第2逆止弁機構76を通じてポンプ室H1に吸引される。なお、このとき、第1逆止弁機構75によって流出口75bから流入口75aへ向かう処理液は阻止され得る。言い換えれば、第1逆止弁機構75は、上流側配管721から定量ポンプ73への第1液体の吸引を阻止する。
以上のように、ピストン742の移動により、定量ポンプ73は補充タンク71から所定のショット量の第1液体をポンプ室H1に吸い込む。所定のショット量とは、ピストン742が吸引位置P2に位置する状態でのポンプ室H1の容積と、ピストン742が吐出位置P1に位置する状態でのポンプ室H1の容積との差に相当する。ショット量は、例えば、1ccから5cc程度である。
次にピストン742が吸引位置P2から吐出位置P1へ移動すると、ポンプ室H1内の第1液体が押し出される。これにより、ポンプ室H1内の所定のショット量の第1液体は吐出口74b側に押し出され、第1逆止弁機構75および補充配管72の下流側配管722を通じて外循環配管30に流入する。つまり、定量ポンプ73は、吸い込んだ第1液体を外循環配管30に向かって吐出する。なお、このとき、第2逆止弁機構76によって流出口76bから流入口76aに向かう処理液は阻止される。言い換えれば、第2逆止弁機構76は、定量ポンプ73から上流側配管721への第1液体の吐出を阻止する。
以上のように、ピストン742の移動により、定量ポンプ73は所定のショット量の第1液体を吐出して外循環配管30に流入させることができる。該第1液体は外循環配管30を通じて供給タンク21に供給され、外循環配管30を通じて循環する。これにより、所定のショット量の第1液体を供給タンク21に補充することができる。また、定量ポンプ73によるショット量の精度は高いので、供給タンク21に貯留される処理液の成分の濃度調整を微小かつ高精度に行うことができる。ひいては、処理液を用いた基板Wの処理を高精度に行うことができる。
以下では、ポンプ室H1の容積が増加する動作(つまり、ピストン742が吐出位置P1から吸引位置P2へ移動する動作)を吸引動作と呼ぶ。また、ポンプ室H1の容積が低減する動作(つまり、ピストン742が吸引位置P2から吐出位置P1へ移動する動作)を吐出動作と呼ぶ。また、吸引動作およびショット動作を含む一連の動作をショット動作とも呼ぶ。
図3に示されるように、補充配管72の途中には補充排出配管87の上流端が接続されてもよい。図3の例では、補充排出配管87の上流端は、補充開閉弁77と定量ポンプ73との間で補充配管72に接続されている。補充排出配管87には補充排出弁88が介挿される。補充排出弁88が開くことにより、補充配管72内の処理液(つまり第1液体)を、補充排出配管87を通じて外部に排出することができる。
<5.制御部>
制御部90は基板処理装置100を統括的に制御する。具体的には、制御部90は、インデクサロボットIR、センターロボットCR、処理ユニット10および供給ユニット20を制御する。
図4は、制御部90の内部構成の一例を概略的に示す機能ブロック図である。制御部90は電子回路であって、例えばデータ処理部91および記憶部92を有している。図4の具体例では、データ処理部91と記憶部92とはバス93を介して相互に接続されている。データ処理部91は例えばCPU(Central Processor Unit)などの演算処理装置であってもよい。記憶部92は非一時的な記憶部(例えばROM(Read Only Memory)またはハードディスク)921および一時的な記憶部(例えばRAM(Random Access Memory))922を有していてもよい。非一時的な記憶部921には、例えば制御部90が実行する処理を規定するプログラムが記憶されていてもよい。データ処理部91がこのプログラムを実行することにより、制御部90が、プログラムに規定された処理を実行することができる。もちろん、制御部90が実行する処理の一部または全部が専用の論理回路などのハードウェアによって実行されてもよい。
<6.基板処理装置の動作(処理液補充方法)>
図5は、第1の実施の形態にかかる基板処理装置1の動作の一例を示すフローチャートである。制御部90は、外循環配管30に介挿された各種の開閉弁、ヒータ34およびポンプ35を制御して、外循環配管30を通じて処理液を循環させる(ステップS1:循環工程)。例えば、制御部90は、第1往き配管31Aの第1往き開閉弁および第1戻り配管33Aの第1戻り開閉弁に開信号を出力し、ヒータ34に加熱動作を行わせ、ポンプ35を作動させる。これにより、第1供給タンク21A内の処理液が外循環配管30を通じて循環し、第1供給タンク21Aおよび外循環配管30内の処理液の温度が所定範囲内に調整される。
また、制御部90は、フィルタ戻り配管41に介挿された開閉弁を開いてもよい。例えば制御部90は第1フィルタ戻り配管41Aの第1フィルタ開閉弁に開信号を出力する。これにより、フィルタ36内の処理液の一部が第1フィルタ戻り配管41Aを通じて第1供給タンク21Aに戻る。
また、制御部90は、内循環配管50に介挿された各種の開閉弁、ヒータ54およびポンプ55を制御してもよい。例えば制御部90は第2往き配管51Bの第2往き開閉弁および第2戻り配管53Bの第2戻り開閉弁に開信号を出力し、ヒータ54に加熱動作を行わせ、ポンプ55を作動させる。これにより、第2供給タンク21Bからの処理液が内循環配管50を通じて循環し、第2供給タンク21Bおよび内循環配管50内の処理液の温度が所定範囲内に調整される。
この循環工程と並行して、基板Wが順次に処理される。具体的には、ロードポートLPのキャリアCから未処理の基板Wが順次に取り出され、各処理ユニット10に1枚ずつ搬送される。各処理ユニット10では、外循環配管30を流れる処理液の一部がユニット供給配管16を通じてノズル13に供給され、ノズル13から基板Wに向かって吐出される。処理液は基板Wに作用して基板Wを処理した後、基板Wの周縁から飛散して、ガード14によって受け止められ、回収タンク62に回収される。回収タンク62に貯留された処理液は必要に応じて第1供給タンク21Aに戻される。処理ユニット10が基板Wを処理すると、処理済みの基板WはキャリアCに搬送されて、キャリアC内に載置される。
制御部90は、循環工程と並行して、補充開閉弁77に閉信号を出力してもよい(ステップS2:閉鎖工程)。つまり、処理液が外循環配管30を流れており、かつ、定量ポンプ73が動作していないときに、補充開閉弁77は閉じてもよい。このため、処理液が外循環配管30を流れても、当該処理液からの圧力は補充開閉弁77によって阻止され、該圧力(つまり、背圧)は定量ポンプ73(具体的には第1逆止弁機構75)にほとんど印加されない。したがって、定量ポンプ73(具体的には、第1逆止弁機構75)の経時劣化の程度を低減させることができる。
次に制御部90は、循環工程と並行して、補充条件が成立したか否かを判定する(ステップS3)。補充条件とは、補充タンク71から供給タンク21へ処理液を補充するためのトリガである。補充条件としては例えば次の条件を適用することができる。すなわち、供給タンク21の処理液の寿命に関する指標が、予め設定された基準値よりも大きいという条件を適用できる。ここでいう寿命とは、例えば、補充なしで処理液を基板Wの処理に用いることができる期間を示す。該指標としては、例えば、前回の補充からの経過時間、前回の補充から処理ユニット10が稼働している時間の累積値、前回の補充から処理ユニット10が処理液を吐出している時間の累積値、および、前回の補充から基板Wの処理枚数の少なくともいずれかを適用することができる。時間の測定は、例えば、制御部90に設けられた不図示のタイマ回路を用いて行われる。基板Wの枚数の測定は、例えば、インデクサロボットIRが基板Wを取り出すたびに、制御部90が基板Wの枚数をインクリメントして該枚数を記憶しておくことで行われ得る。
補充条件が成立していなければ、制御部90は再びステップS3を実行する。一方で、補充条件が成立すると、制御部90は、予め決められた回数だけ定量ポンプ73にショット動作を行わせる(ステップS4:補充工程)。簡単のために、ショット動作が1回である場合について説明する。図6は、補充工程におけるタイミングチャートの第1例を示す図である。図6の「循環」の「ON」および「OFF」はそれぞれ、外循環配管30における処理液の流れの有無を示している。ここでは、処理液は外循環配管30を流れているので、図6において「循環」は常に「ON」を示している。
時刻t1において補充条件が成立すると、制御部90は該補充条件の成立に応答して、定量ポンプ73に吸引動作を行わせる。つまり、制御部90は、補充開閉弁77が閉じた状態で、駆動源743を制御してピストン742を吐出位置P1から吸引位置P2へ移動させる。ここで、第1供給タンク21Aが処理に用いられているときには、制御部90は、第1供給タンク21Aに第1液体を補充するために、第1定量ポンプ73Aに吸引動作を行わせる。第2供給タンク21Bが処理に用いられているときには、制御部90は第2定量ポンプ73Bを駆動する。以下では、第1定量ポンプ73Aおよび第2定量ポンプ73Bの区別なしに定量ポンプ73を用いて説明を行う。
図7は、定量ポンプ73が吸引動作を行っている様子の一例を概略的に示す図である。定量ポンプ73の吸引動作により、補充タンク71から所定のショット量の第1液体がポンプ室H1に吸引される。このとき、補充開閉弁77が閉じているので、外循環配管30からの処理液の圧力は補充開閉弁77によって阻止され、第1逆止弁機構75にほとんど印加されない。図7の例では、補充開閉弁77が閉じていることを、模式的に黒塗りのバルブの図記号で示している。
時刻t2において、ピストン742が吸引位置P2に到達すると、定量ポンプ73の吸引動作が完了する。図8は、定量ポンプ73が吸引動作を完了した様子の一例を概略的に示す図である。図8の例では、ピストン742が吸引位置P2に位置している。
次に制御部90は補充開閉弁77に開信号を出力する。これにより、時刻t3において補充開閉弁77が開信号に基づいて開く。補充開閉弁77が開くと、時刻t4において制御部90は定量ポンプ73に吐出動作を行わせる。つまり、開信号の出力から所定の開遅れ時間が経過した時刻t4において、制御部90は定量ポンプ73に吐出動作を行わせる。開遅れ時間は例えば予め設定されており、開信号の出力から、補充開閉弁77の開閉状態の切り替えが完了するのに必要な時間以上に設定される。
ここで、駆動源743がピストン742を押圧する押圧力は、外循環配管30を流れる処理液に由来する背圧よりも大きい。そのため、制御部90は、補充開閉弁77が開いた状態で、駆動源743を制御してピストン742を吸引位置P2から吐出位置P1へ移動させることができる。図8の例では、時刻t5において、ピストン742が吐出位置P1に到達する。そして、制御部90が補充開閉弁77に閉信号を出力することにより、時刻t6において補充開閉弁77が閉じる。図9は、定量ポンプ73が吐出動作を行う様子の一例を概略的に示す図である。補充開閉弁77が開いているので、吸引位置P2から吐出位置P1へのピストン742の移動により、定量ポンプ73から所定のショット量の第1液体が補充配管72の下流側配管722に吐出される。このため、下流側配管722内の第1液体が押し出され、所定のショット量の第1液体が外循環配管30に流入する。外循環配管30には処理液(例えばフッ硝酸)が循環しているので、所定のショット量の第1液体(例えばフッ酸)が合流すると、循環中の処理液と流入した第1液体が混ざり合って、より均一な空間濃度分布で供給タンク21に処理液(例えばフッ硝酸)が流入する。つまり、供給タンク21に微小な所定のショット量の第1液体(例えばフッ酸)を補充することができる。また、循環中の処理液の流量は比較的に大きいので、外循環配管30内で処理液と第1液体とが混ざり合いやすく、より速やかに処理液の濃度分布を空間的に均一にすることができる。
次に制御部90は処理を終了するか否かを判定してもよい(ステップS5)。例えば、全ての基板Wに対する処理を終了したときに、制御部90は処理を終了すると判定する。処理を終了しないと判定したときには、制御部90は再びステップS1,S2を実行し、処理を終了すると判定したときには、制御部90は処理を終了する。
<7.まとめ>
基板処理装置1によれば、補充配管72の下流端は外循環配管30の途中に接続されている。外循環配管30を流れる処理液の流量は比較的に大きいので、補充配管72の下流端から外循環配管30に流入した第1液体は、循環中の処理液と混ざりやすい。このため、処理液の空間的な濃度分布をより速やかに均一にすることができる。ひいては、供給ユニット20は処理ユニット10へより均一な濃度分布で処理液を供給することができる。
その一方で、外循環配管30を通じて循環する処理液の流量は大きいので、該処理液によって補充配管72(特に下流側配管722)内の第1液体は補充タンク71側に押圧される。この圧力(背圧)が定量ポンプ73に印加されると、定量ポンプ73の経時劣化の程度が大きくなり得る。具体的には、例えば、第1逆止弁機構75の経時劣化の程度が大きくなり得る。
これに対して、基板処理装置1によれば、補充配管72のうちの定量ポンプ73よりも下流側の部分には補充開閉弁77が介挿されている。このため、補充開閉弁77を閉じることにより、外循環配管30を循環する処理液による圧力を阻止することができ、該圧力(背圧)の定量ポンプ73への印加を抑制または回避することができる。したがって、例えば、定量ポンプ73の経時劣化を抑制または回避することができる。
上述の例では、補充開閉弁77は、定量ポンプ73が吸引動作を行っているときに閉じている(図6も参照)。例えば、補充開閉弁77は、定量ポンプ73が吸引動作を行っている期間の全てにおいて閉じている。定量ポンプ73が吸引動作を行うと、定量ポンプ73には吸引動作に由来した背圧が印加されるものの、補充開閉弁77が閉じていれば、外循環配管30を流れる処理液に由来した背圧の印加を抑制または回避することができる。したがって、吸引動作において定量ポンプ73に印加される背圧を低減させることができる。このため、定量ポンプ73の経時劣化の程度を低減させることができる。
一方で、補充開閉弁77は、定量ポンプ73が吐出動作を行っているときには、開いている。図6の動作例では、補充開閉弁77が閉状態から開状態への切り替えを完了した後に、定量ポンプ73が吐出動作を開始する。このため、定量ポンプ73は適切に所定のショット量の処理液を外循環配管30に流入させることができる。
また、上述の例では、外循環配管30を通じて処理液が循環しており、かつ、定量ポンプ73がショット動作を行っていないときには、補充開閉弁77が閉じている(閉鎖工程)。このため、定量ポンプ73への背圧の印加をより長期間にわたって抑制または回避することができる。
なお、補充開閉弁77は、必ずしも、外循環配管30を通じて処理液が循環し、かつ、定量ポンプ73がショット動作を行っていない期間の全てにおいて、閉じている必要はない。補充開閉弁77は当該期間の少なくとも一部において閉じていればよい。これによっても、補充開閉弁77が閉じている期間では、定量ポンプ73への背圧の印加を抑制または回避することができる。このため、例えば、第1逆止弁機構75の経時劣化の程度を低減させることができる。
<8.各種態様>
<8-1.補充配管72と外循環配管30の接続位置>
図2に示されるように、外循環配管30の一部は屈曲配管部E1を有してもよい。屈曲配管部E1は、例えば、エルボー配管もしくはベンド配管であってもよく、その内部流路が屈曲した配管である。図2に示されるように、例えば、外循環配管30の第1戻り配管33Aには屈曲配管部E1が設けられている。図2の例では、屈曲配管部E1は約90度で屈曲する。
この構造において、第1補充配管72Aの下流端は、第1戻り配管33Aのうちの屈曲配管部E1よりも上流側の部分に接続されてもよい。この構造によれば、第1補充配管72Aから外循環配管30に流入した第1液体(例えばフッ酸)は、屈曲配管部E1を経由して、第1供給タンク21Aに流入する。屈曲配管部E1では、処理液の進行方向が急激に変化するので、処理液の流れが乱れる。このため、補充された第1液体(例えばフッ酸)および循環中の処理液(例えばフッ硝酸)が屈曲配管部E1においてより混ざり合う。したがって、より均一な濃度分布で処理液を第1供給タンク21Aに供給することができる。
第2補充配管72Bについても同様である。
<8-2.補充配管72の接続先の循環配管>
上述の例では、補充配管72の下流端は外循環配管30の途中に接続されている。外循環配管30を通じて循環する処理液の流量は大きいので、補充配管72から外循環配管30に流入する第1液体は、外循環配管30を流れる処理液と混ざりやすい。このため、この構造は処理液の濃度分布の均一性という点で好ましい。
しかしながら、補充配管72の下流端の接続先は必ずしも外循環配管30に限らない。上述の種々の循環配管を補充配管72の接続先に適用することができる。例えば、補充配管72の下流端をフィルタ戻り配管41の途中に接続させてもよい。フィルタ戻り配管41には処理液が流れているので、フィルタ戻り配管41の内部においても、補充された第1液体を循環中の処理液と混合させることができる。またこのような構造においても、補充開閉弁77が閉じれば、フィルタ戻り配管41を流れる処理液に由来する圧力が定量ポンプ73に印加することを回避または抑制できる。
あるいは、補充配管72の下流端を例えば内循環配管50の途中に接続させてもよい。第1供給タンク21Aに第1液体を補充する場合には、その第1定量ポンプ73Aのショット動作中において、第1戻り配管53Aの第1戻り開閉弁を開いておけばよい。これによっても、補充された第1液体と内循環配管50を流れる処理液とを混合させることができる。またこのような構造においても、補充開閉弁77が閉じれば、フィルタ戻り配管41を流れる処理液に由来する圧力が定量ポンプ73に印加することを回避または抑制できる。あるいは、補充配管72の下流端を例えば回収部60の下流側回収配管63の途中に接続させてもよい。
<8-3.ショット動作の回数>
上述の例では、補充工程において定量ポンプ73は1回のショット動作を行った。しかしながら、必ずしもこれに限らない。定量ポンプ73は補充工程において複数回のショット動作を行ってもよい。ショット動作の回数は例えばユーザによって設定されてもよい。例えば、ユーザインターフェース94は補充工程におけるショット動作の回数の入力を受け付けてもよい。
図10は、基板処理装置1の動作の他の一例を示すフローチャートである。ここでは、図5のフローチャートと比べて、ステップS0(設定工程)がさらに実行される。ステップS0は例えばステップS1およびステップS2に先立って実行される。ステップS0では、ユーザが、補充工程におけるショット動作の回数をユーザインターフェース94に対して入力する。ユーザインターフェース94は、該入力があったときに、該入力を示す信号を制御部90に出力する。制御部90は該信号に基づいてショット動作の回数を設定する。具体的には、制御部90は、ショット動作の回数を示す設定情報を例えば記憶部921に記憶させる。これにより、補充工程において、より適した処理量で第1液体を補充することができる。
また、ユーザインターフェース94は、補充条件において処理液の寿命に関する指標との比較に用いられる基準値の入力を受け付けてもよい。例えば、指標が吐出時間の累積値である場合、基準値として時間が入力される。ユーザがユーザインターフェース94に対して基準値を入力すると、ユーザインターフェース94は、該入力を示す信号を制御部90に出力する。制御部90は該信号に基づいて基準値を示す設定情報を例えば記憶部921に記憶させる。
ところで、基準値が大きいほど、補充条件が成立するまでの時間が長くなるので、補充工程の実行頻度は低下する。処理液の各種成分の変動量は時間の経過とともに大きくなるので、補充工程で必要な第1液体の補充量は大きくなる。そこで、ユーザは、基準値を大きく設定するほど、ショット動作の回数を多く設定するとよい。
次に、制御部90はステップS1からステップS5を実行する。ただし、ステップS3において、制御部90は、処理液の寿命に関する指標と、設定された基準値とを互いに比較する。また、ステップS4において、制御部90は、設定された回数だけ定量ポンプ73にショット動作を行わせる。ここでは、一例として、ショット動作の回数が3回に設定された場合について説明する。図11は、補充工程におけるタイミングチャートの第2例を示す図である。図11の例では、定量ポンプ73は補充工程において3回のショット動作を行っている。
時刻t1において補充条件が成立すると、制御部90は該補充条件の成立に応答して、定量ポンプ73に吸引動作を行わせる。つまり、制御部90は、補充開閉弁77が閉じた状態で、駆動源743を制御してピストン742を吐出位置P1から吸引位置P2へ移動させる。この1回目のショット動作の吸引動作において、補充開閉弁77は閉じている。そのため、外循環配管30からの処理液の圧力は補充開閉弁77によって阻止され、定量ポンプ73にほとんど印加されない。このため、定量ポンプ73の経時劣化の程度を低減させることができる。
時刻t2において、ピストン742が吸引位置P2に到達すると、定量ポンプ73の吸引動作が完了する。次に制御部90は補充開閉弁77に開信号を出力する。これにより、時刻t3において補充開閉弁77が開く。補充開閉弁77が開くと、時刻t4において制御部90は定量ポンプ73に吐出動作を行わせる。つまり、開信号の出力から所定の遅れ時間が経過した時刻t4において、制御部90は定量ポンプ73に吐出動作を行わせる。補充開閉弁77が開いているので、ピストン742の移動により、定量ポンプ73から第1液体が補充配管72の下流側配管722に徐々に吐出される。時刻t5において、ピストン742が吐出位置P1に到達すると、所定のショット量の第1液体が下流側配管722に吐出される。ひいては、所定のショット量の第1液体が外循環配管30に流入する。
次に時刻t6において、制御部90は定量ポンプ73に2回目のショット動作を行わせる。すなわち、定量ポンプ73が時刻t6において吸引動作を開始し、時刻t7において吸引動作を完了する。これにより、ポンプ室H1には再び所定のショット量の第1液体が吸引される。次に、定量ポンプ73は時刻t8において吐出動作を開始し、時刻t9においてと吐出動作を完了する。これにより、定量ポンプ73は所定のショット量の第1液体を再び外循環配管30に流入させることができる。続けて、定量ポンプ73は時刻t10において3回目のショット動作を開始し、時刻t11において3回目のショット動作を完了する。これにより、定量ポンプ73は所定のショット量の第1液体を三度、外循環配管30に流入させることができ、合計で3回分のショット量の第1液体を外循環配管30に流入させることができる。
次に、制御部90は補充開閉弁77に閉信号を出力し、時刻t12において補充開閉弁77が閉じる。
以上のように、図11の例では、補充開閉弁77は時刻t3から時刻t11において開き続けている。このため、定量ポンプ73の2回目の吸引動作および3回目の吸引動作中では外循環配管30を流れる処理液に由来した背圧が定量ポンプ73に印加される。しかしながら、1回目の吸引動作中では補充開閉弁77が閉じているので、定量ポンプ73の経時劣化の抑制効果を招来することができる。
また、2回目以降のショット動作において、補充開閉弁77が常に開いていれば、吐出動作の終了時刻(例えば時刻t5)と次の吸引動作の開始時刻(例えば時刻t6)との間の時間を短縮することができる。なぜなら、補充開閉弁77の開閉状態の切り替えを待つ必要がないからである。同様に、吸引動作の終了時刻(例えば時刻t7)と次の吐出動作の開始時刻(例えば時刻t8)との間の時間を短縮することもできる。したがって、補充工程に要する補充時間を短縮することができる。このため、所定量の第1液体の補充を、補充条件の成立時刻からより速やかに完了することができる。
また、図11の例では、閉鎖工程に続く補充工程の1回目の吸引動作中において、補充開閉弁77が閉じている。閉鎖工程でも補充開閉弁77が閉じているので、補充開閉弁77の開閉状態を切り替えることなく、1回目の吸引動作において、補充開閉弁77は閉状態を維持することができる。このため、補充開閉弁77の開閉状態の切替回数を低減させつつも、定量ポンプ73の経時劣化の程度を低減させることができる。また、補充開閉弁77の切替回数が少ないほど、補充開閉弁77の経時劣化の程度を低減させることができる。
<8-4.補充開閉弁の開閉>
図11の例では、補充工程における1回目の吸引動作のみにおいて、補充開閉弁77が閉じている。しかしながら、補充工程における複数回のショット動作の各々において、定量ポンプ73は、補充開閉弁77が閉じた状態で吸引動作を行い、補充開閉弁77が開いた状態で吐出動作を行ってもよい。図12は、補充工程におけるタイミングチャートの第3例を示す図である。図12の例でも、定量ポンプ73は補充工程において3回のショット動作を行っている。
時刻t1から時刻t5までの動作は、図11を参照して説明した動作と同じである。時刻t5において定量ポンプ73が吐出動作を完了すると、制御部90は補充開閉弁77に閉信号を出力する。これにより、補充開閉弁77は閉信号に基づいて時刻t6において閉じる。
補充開閉弁77が閉じると、時刻t7において制御部90は定量ポンプ73に2回目のショット動作を行わせる。つまり、閉信号の開始から所定の閉遅れ時間が経過した時刻t7において、制御部90は定量ポンプ73に吸引動作を行わせる。閉遅れ時間は例えば予め設定されており、閉信号の出力から、補充開閉弁77が開閉状態の切り替えが完了するのに必要な時間以上に設定される。これにより、2回目のショット動作においても、定量ポンプ73は補充開閉弁77が閉じた状態で吸引動作を行う。
そして、制御部90は定量ポンプ73に吸引動作を行わせた後、補充開閉弁77を閉状態から開状態に切り替え、その後、定量ポンプ73に吐出動作を行わせる。図12の例では、時刻t8において、定量ポンプ73は吐出動作を完了する。そして、制御部90は再び補充開閉弁77を開状態から閉状態に切り替えさせる。
次に時刻t9において、制御部90は定量ポンプ73に3回目のショット動作を行わせる。すなわち、定量ポンプ73が時刻t9において吸引動作を開始し、時刻t10において吐出動作を完了する。このとき、1回目および2回目のショット動作と同様に、制御部90は、定量ポンプ73の吸引動作後かつ吐出動作前に、補充開閉弁77を閉状態から開状態に切り替えさせる。また、制御部90は定量ポンプ73の吐出動作後に、補充開閉弁77を開状態から閉状態に切り替えさせる。
以上のように、図12の例では、補充開閉弁77は、補充工程における全てのショット動作の吸引動作中に閉じている。つまり、補充開閉弁77は各ショット動作の吐出動作の完了後に開状態から閉状態に切り替わり、各ショット動作の吸引動作と吐出動作との間のタイミングで、閉状態から開状態に切り替わる。このため、定量ポンプ73の2回目の吸引動作および3回目の吸引動作中でも、外循環配管30を流れる処理液に由来した背圧が定量ポンプ73に印加されることを回避または抑制できる。したがって、定量ポンプ73の経時劣化の程度をさらに低減させることができる。
<第2の実施の形態>
第2の実施の形態にかかる供給ユニット20の一例は第1の実施の形態と同様である。ただし、第2の実施の形態では、補充工程に先立ってエア抜き工程を実施する。エア抜き工程とは、後に詳述するように、補充配管72の内部および定量ポンプ73の内部の第1液体に生じた気泡群の少なくとも一部(例えば大部分)を、第1液体とともに外部に排出する処理である。
図13は、第2の実施の形態にかかる基板処理装置1の動作の一例を示すフローチャートである。第2の実施の形態では、図5のフローチャートと比べて、ステップS40(エア抜き工程)がさらに実行される。ここでは、補充配管72の内部および定量ポンプ73のポンプ室H1内の第1液体中に気泡が生じているものとする。なお、以下では、第1定量ポンプ73Aおよび第2定量ポンプ73Bの区別なしに説明を行う。
図13に示されるように、エア抜き工程は、補充条件が成立したとき(ステップS3においてYES)に実行される。図14は、エア抜き工程および補充工程におけるタイミングチャートの一例を示す図である。時刻t11において補充条件が成立すると、制御部90は該補充条件の成立に応答して、補充排出弁88に開信号を出力する。補充排出弁88は開信号に基づいて開く。
また、制御部90は補充条件の成立に応答して、定量ポンプ73にショット動作を行わせる。具体的には、まず、制御部90は駆動源743を制御してピストン742を吐出位置P1から吸引位置P2へ移動させる(吸引動作)。図15は、定量ポンプ73が吸引動作を行っている様子の一例を概略的に示す図である。定量ポンプ73の吸引動作により、補充タンク71から第1液体がポンプ室H1に吸引される。このとき、補充開閉弁77は閉じているので、外循環配管30からの処理液の圧力は補充開閉弁77によって阻止され、第1逆止弁機構75にほとんど印加されない。
また、吸引動作によって、補充配管72の上流側配管721内の第1液体はポンプ室H1に吸引される。このため、上流側配管721内の第1液体に気泡群が存在していると、当該気泡群の少なくとも一部(例えば大部分)は第1液体とともにポンプ室H1に吸引される。
そして、時刻t12において、ピストン742が吸引位置P2に到達すると、定量ポンプ73の吸引動作が完了する。図16は、定量ポンプ73が吸引動作を完了した様子の一例を概略的に示す図である。図16の例では、ピストン742が吸引位置P2に位置している。
次に、制御部90は定量ポンプ73に吐出動作を行わせる。これにより、ピストン742は時刻t13において吸引位置P2から吐出位置P1へ向かって移動し始める。なお、時刻t12および時刻t13は同時刻であってもよい。図17は、定量ポンプ73が吐出動作を行う様子の一例を概略的に示す図である。ピストン742の移動により、定量ポンプ73から第1液体が補充配管72の下流側配管722に吐出される。このとき、補充開閉弁77が閉じ、補充排出弁88が開いているので、下流側配管722内の第1液体は補充排出配管87に押し出され、第1液体が補充排出配管87を通じて外部に排出される。これにより、ポンプ室H1の内部の気泡群および補充配管72の下流側配管722の内部の気泡群の少なくとも一部(例えば大部分)が、第1液体とともに、補充排出配管87を通じて外部に排出される。
制御部90は、補充排出弁88を開いた時刻t11から所定の排出時間T1が経過した時刻t14において、補充排出弁88に閉信号を出力する。これにより、補充排出弁88が閉じる。時間の測定は、例えば制御部90に設けられたタイマ回路によって行われる。排出時間T1は予め設定されており、例えば、定量ポンプ73の1回のショット動作に要する所要動作時間の設計値以上に設定され得る。排出時間T1は例えば1秒以下程度に設定され、具体的には0.5秒程度に設定される。補充排出弁88が閉じることにより、エア抜き工程(ステップS40)が実質的に終了する。
なお、例えば気泡群の排出が不足する場合には、エア抜き工程において、制御部90は定量ポンプ73に複数回のショット動作を行わせてもよい。これにより、供給ユニット20は気泡群をより確実に排出することができる。この場合、排出時間T1は複数回のショット動作に要する所要動作時間の設計値以上に設定され得る。
ところで、定量ポンプ73の実際の所要動作時間は、定量ポンプ73の製造ばらつきによって変動し得る。また、定量ポンプ73の経年劣化によって、所要動作時間が長くなることもあり得る。このため、所要動作時間が、予め設定された排出時間T1よりも長くなることもある。図14の例では、所要動作時間が排出時間T1よりも長いため、補充排出弁88が閉じる時刻t14において、ピストン742は未だ吐出位置P1には到達しておらず、途中位置P10に位置している。つまり、ピストン742が吐出位置P1に到達する前に、補充排出弁88が閉じている。
図18は、補充排出弁88が閉じる際の様子の一例を示す図である。図18の例では、補充排出弁88が閉じており、ピストン742は途中位置P10に位置している。この状態では、駆動源743はピストン742に対して吐出位置P1へ向かう駆動力を作用させるものの、補充開閉弁77および補充排出弁88の両方が閉じているので、ピストン742は吐出位置P1側に移動できず、途中位置P10で停止している。このため、定量ポンプ73はエア抜き工程において十分に第1液体を吐出できず、そのポンプ室H1には、より多くの第1液体が残留している。具体的には、第1液体は、ポンプ室H1のうち吐出位置P1と途中位置P10との間の空間の体積(以下、残留量M2と呼ぶ)の分だけ多くポンプ室H1内に残留する。
次に制御部90は補充工程(ステップS4)を実行する。具体的には、時刻t15において、制御部90は、予め決められた回数のショット動作の実行を定量ポンプ73に開始させる(ステップS4:補充工程)。なお、時刻t14および時刻t15は同時刻であってもよい。また、ここでは簡単のために、ショット動作が1回である場合について説明する。まず、制御部90は補充開閉弁77が閉じた状態で吸引動作を行う。具体的には、制御部90は駆動源743を制御してピストン742を吸引位置P2に向かって移動させる。図19は、定量ポンプ73が吸引動作を行っている様子の一例を概略的に示す図である。この吸引動作において、補充排出弁88および補充開閉弁77の両方が閉じているので、ピストン742は吐出位置P1側に移動することなく、途中位置P10から吸引位置P2へ移動する(図14も参照)。これにより、補充タンク71から第1液体がポンプ室H1に吸引される。
また、当該吸引動作において補充開閉弁77が閉じているので、外循環配管30からの処理液の圧力は補充開閉弁77によって阻止され、第1逆止弁機構75にほとんど印加されない。
時刻t16においてピストン742が吸引位置P2に到達すると、定量ポンプ73の吸引動作が完了する。図20は、定量ポンプ73が吸引動作を完了した様子の一例を概略的に示す図である。図20の例では、ピストン742が吸引位置P2に位置している。
次に制御部90は、第1の実施の形態と同様に、補充開閉弁77に開信号を出力する。これにより、時刻t17において補充開閉弁77が開信号に基づいて開く。その後、時刻t18において制御部90は定量ポンプ73に吐出動作を開始させる。これにより、ピストン742が吸引位置P2から吐出位置P1に向かって移動し、時刻t19において吐出位置P1で停止する。図21は、定量ポンプ73が吐出動作を完了した様子の一例を概略的に示す図である。図21の例では、ピストン742が吐出位置P1に位置している。このピストン742の移動により、所定のショット量M1の第1液体が補充配管72から外循環配管30に補充される。図14の例では、ショット量M1は、斜線のハッチングで示された領域の面積に相当する。そして、制御部90は補充開閉弁77に閉信号を出力する。これにより、時刻t20において補充開閉弁77が閉じる。
以上のように、第2の実施の形態では、エア抜き工程(ステップS40)によって、補充配管72の内部および定量ポンプ73の内部の第1液体中の気泡群の少なくとも一部(例えば大部分)を、外部に排出することができる。このため、その後の補充工程(ステップS4)において、外循環配管30に気泡群が流入する可能性を低減させることができる。これによれば、ノズル13から処理液が吐出される際に、処理液にスプラッシュが生じにくく、基板Wに対する処理に不具合を招きにくい。
しかも、補充工程において、定量ポンプ73は補充開閉弁77が閉じた状態で吸引動作を開始する。言い換えれば、制御部90は、エア抜き工程において補充排出弁88が閉じた時刻t14から、補充工程において定量ポンプ73の吸引動作が開始する時刻t15までの期間において、補充開閉弁77を閉じ続けている。このため、当該期間において、ピストン742は吐出位置P1に向かって移動することなく、途中位置P10で停止する。図14の例では、制御部90は時刻t15よりも後の時刻t16において補充開閉弁77を開く。つまり、制御部90は時刻t16において補充開閉弁77を閉状態から開状態に切り替える。
さて、補充工程において吸引動作が開始すれば、駆動源743はピストン742に対して吸引位置P2へ向かう駆動力を印加する。このため、時刻t15よりも後に補充開閉弁77が開いても、ピストン742は吐出位置P1には移動しない。つまり、定量ポンプ73のピストン742は途中位置P10から吐出位置P1へ移動することなく、吸引位置P2へ向かって移動する。なお、ピストン742の吐出位置P1への移動をより確実に回避するためには、図14に示されるように、補充開閉弁77が閉じた状態で吸引動作が行われるとよい。つまり、制御部90は、吸引動作が完了する時刻t16よりも後の時刻t17において、補充開閉弁77を閉状態から開状態に切り替えるとよい。
比較のために、補充工程において、補充開閉弁77が開いた状態で吸引動作を行う場合について説明する。図22は、比較例にかかる供給ユニットのタイミングチャートを示す図である。図22の例では、時刻t31において、補充条件の成立に応答して、補充排出弁88が開き、定量ポンプ73が吸引動作を開始する。定量ポンプ73は時刻t32において吸引動作を終了し、時刻t33において吐出動作を開始する。そして、時刻t31から所定の排出時間T1が経過した時刻t34において、補充排出弁88が閉じる。図22でも、時刻t34においてピストン742は途中位置P10に位置している。
次に制御部90は補充工程を行う。ここでは、制御部90は定量ポンプ73の吸引動作に先立って補充開閉弁77に開信号を出力する。図22の例では、時刻t35において補充開閉弁77が開く。補充開閉弁77が開くと、ピストン742が途中位置P10から吐出位置P1に向かって移動する。つまり、ピストン742が図18の状態から図21の状態に移動する。これは、定量ポンプ73の駆動源743がピストン742を吐出位置P1側に押圧しているからである。
図22の例では、時刻t36においてピストン742が吐出位置P1に到達する。ピストン742が途中位置P10から吐出位置P1に移動すると、定量ポンプ73のポンプ室H1のうち途中位置P10から吐出位置P1までの残留量M2の第1液体が、補充配管72の下流側配管722に流入する。これにより、下流側配管722から外循環配管30に残留量M2の第1液体が補充される。図22では、時刻t35から時刻t36までの斜線のハッチングで示された領域の面積が残留量M2に相当する。
図22の例では、時刻t36において制御部90は定量ポンプ73にショット動作を開始させる。つまり、定量ポンプ73は時刻t36において吸引動作を開始し、時刻t37において吸引動作を完了する。これにより、ピストン742は吐出位置P1から吸引位置P2に移動する。そして、定量ポンプ73は時刻t38において吐出動作を開始し、時刻t39において吐出動作を完了する。これにより、ピストン742が吸引位置P2から吐出位置P1に移動し、ショット量M1の第1液体が外循環配管30に補充される。次に、時刻t40において補充開閉弁77が閉じる。
以上のように、比較例では、補充工程において、定量ポンプ73のショット動作に先立って補充開閉弁77が開く。このため、ピストン742が途中位置P10から吐出位置P1に移動し、残留量M2の第1液体が外循環配管30に補充される。さらに、その後のショット動作により、所定のショット量M1の第1液体が外循環配管30に補充される。このため、補充工程によって外循環配管30に補充される第1液の量は、ショット量M1と残留量M2との和となる。つまり、ショット量M1よりも大きな量で第1液体が外循環配管30に補充されてしまう。したがって、供給タンク21内の濃度が所定の濃度範囲外になり得る。
これに対して、第2の実施の形態では、補充開閉弁77は、エア抜き工程が終了する時刻t14から補充工程において最初の吸引動作が開始する時刻t15までの期間において閉じており、時刻t15よりも後に開く。好ましくは、補充開閉弁77は吸引動作が終了する時刻t16よりも後に開く。このため、補充工程においてピストン742は途中位置P10から吐出位置P1へ移動せず、残留量M2の第1液体の補充は行われない。したがって、供給ユニット20は補充工程において、適切な量(ショット量M1)の第1液体を外循環配管30に補充することができる。したがって、供給ユニット20は供給タンク21内の濃度を所定の範囲内にすることができる。
また、補充開閉弁77が吸引動作中も閉じ続けていれば、ピストン742の吐出位置P1側への移動をより確実に回避することができつつ、第1逆止弁機構75に印加される圧力を低減させることができる。
なお、上述の例によれば、エア抜き工程(ステップS40)および補充工程(ステップS4)の両方が補充条件の成立のたびに行われる。補充工程は補充条件の成立のたびに行われるものの、エア抜き工程は複数回の補充条件の成立に応答して行われてもよい。つまり、制御部90はエア抜き工程なしで1回以上の補充工程を行った後に、エア抜き工程および補充工程を行ってもよい。
また、第1の実施の形態と同様に、補充工程において定量ポンプ73は複数回のショット動作を行ってもよい。この場合、制御部90は、エア抜き工程において補充排出弁88が閉じてから、補充工程において1回目のショット動作が開始するまでの期間において、補充開閉弁77を閉じ続ける。そして、制御部90は1回目のショット動作を開始する時刻よりも後に補充開閉弁77を開く。これにより、不要な残留量M2の第1液体の補充を回避することができる。制御部90は、1回目のショット動作における吸引動作中も補充開閉弁77を閉じ続けているとよい。これにより、ピストン742の途中位置P10から吐出位置P1側への移動をより確実に回避することができつつ、第1逆止弁機構75への圧力の印加を抑制することができる。
以上のように、供給ユニット20および処理液補充方法は詳細に説明されたが、上記した説明は、全ての局面において例示であって、この開示がそれに限定されるものではない。また、上述した各種変形例は、相互に矛盾しない限り組み合わせて適用可能である。そして、例示されていない多数の変形例が、この開示の範囲から外れることなく想定され得るものと解される。
例えば、定量ポンプ73の往復機構74は、ピストン式ではなく、ダイヤフラム式の構造を有していてもよい。また、定量ポンプ73は第1逆止弁機構75を必ずしも含んでいる必要はない。この場合、定量ポンプ73は補充開閉弁77が閉じた状態で吸引動作を行えばよい。また、補充配管72のうちの定量ポンプ73よりも上流側において開閉弁が介挿されている場合には、定量ポンプ73は第2逆止弁機構76を必ずしも含んでいる必要はない。この場合、定量ポンプ73は該開閉弁が閉じた状態で吐出動作を行えばよい。
20 処理液供給装置(供給ユニット)
21,21A,21B 供給タンク
30 循環配管(外循環配管)
71,71A,71B 補充タンク
72,72A,72B 補充配管
73,73A,73B 定量ポンプ
77,77A,77B 補充開閉弁
87 補充排出配管
88 補充排出弁
E1 屈曲配管部

Claims (8)

  1. 基板の処理に供される処理液を貯留する供給タンクと、
    前記供給タンクに接続される循環配管と、
    前記循環配管に接続される下流端を有する補充配管と、
    前記補充配管の上流端に接続される補充タンクと、
    前記補充配管に介挿される定量ポンプと、
    前記循環配管のうち前記定量ポンプよりも下流側に介挿される補充開閉弁と
    を備える、処理液供給装置。
  2. 請求項1に記載の処理液供給装置であって、
    前記循環配管は屈曲配管部を有し、
    前記補充配管の前記下流端は、前記屈曲配管部よりも上流側において、前記循環配管に接続される、処理液供給装置。
  3. 基板の処理に供される処理液を貯留する供給タンクに対して前記処理液を補充する処理液補充方法であって、
    前記処理液を、前記供給タンクに接続された循環配管を通じて循環させる循環工程と、
    前記処理液が前記循環配管を通じて循環した状態で、前記循環配管に接続された補充配管を通じて、補充タンクからの前記処理液を前記供給タンクに補充する補充工程と
    を備え、
    前記補充工程において、前記補充配管に介挿された定量ポンプが1回以上のショット動作を行い、前記ショット動作において、前記定量ポンプは所定量の前記処理液を前記補充タンクから前記供給タンクへと供給し、
    前記ショット動作の少なくとも1回において、前記定量ポンプは、前記補充配管のうちの前記定量ポンプよりも下流側に介挿された補充開閉弁が閉じた状態で、前記処理液を前記補充タンクから吸い込み、前記補充開閉弁が開いた状態で、前記所定量の前記処理液を前記循環配管に向かって吐出する、処理液補充方法。
  4. 請求項3に記載の処理液補充方法であって、
    前記補充工程の直前において前記補充開閉弁が閉じており、
    前記補充工程において、前記定量ポンプが複数回の前記ショット動作を行い、
    少なくとも1回目の前記ショット動作において、前記定量ポンプは、前記補充開閉弁が閉じた状態で、前記処理液を前記補充タンクから吸い込み、前記補充開閉弁が開いた状態で、前記所定量の前記処理液を前記循環配管に向かって吐出する、処理液補充方法。
  5. 請求項4に記載の処理液補充方法であって、
    前記補充工程において、前記定量ポンプが複数回の前記ショット動作を行い、
    前記複数回の前記ショット動作の全てにおいて、前記定量ポンプは、前記補充開閉弁が閉じた状態で、前記処理液を前記補充タンクから吸い込み、前記補充開閉弁が開いた状態で、前記所定量の前記処理液を前記循環配管に向かって吐出する、処理液補充方法。
  6. 請求項3から請求項5のいずれか一つに記載の処理液補充方法であって、
    前記補充工程の前に、前記処理液が前記循環配管を通じて循環している期間の少なくとも一部で前記補充開閉弁を閉じる閉鎖工程をさらに備える、処理液補充方法。
  7. 請求項3から請求項5のいずれか一つに記載の処理液補充方法であって、
    前記ショット動作の回数を設定する設定工程をさらに備える、処理液補充方法。
  8. 請求項4または請求項5に記載の処理液補充方法であって、
    前記補充工程の前に、前記補充配管のうちの前記補充開閉弁と前記定量ポンプとの間の部分に接続された上流端を有する補充排出配管に介挿された補充排出弁を開き、かつ、前記補充開閉弁を閉じつつ、前記定量ポンプが前記ショット動作を行い、前記補充排出弁が開いてから所定の排出時間が経過したときに前記補充排出弁を閉じるエア抜き工程をさらに備える、処理液補充方法。
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