JP2024008601A - チューブ容器 - Google Patents

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Maho Tatsumi
俊輔 矢島
Shunsuke Yajima
果穂 坂本
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Abstract

【課題】内容物を最後まで絞り出すことが可能で、かつ、注出口部と胴部との分離が可能なチューブ容器を提供する。【解決手段】チューブ容器は、筒形状を有する注出筒部と、注出筒部の一方端に接続されたフランジ部とを有する注出口部と、紙を主体とするシートからなり、一方端が閉塞され、他方端から所定範囲の部分がフランジ部の外面にシールされたチューブ状の胴部とを備え、胴部は、対向する一対の端縁を有するシートを筒状とし、一対の端縁を突き合わせた状態で、一対の端縁と重なるようテープ材を内側に貼り合わせることにより構成されており、胴部を構成するシートには、胴部の注出口部側かつフランジ部の外周縁と重ならない部分に、相対的に強度が弱められた切断予定線が胴部の全周にわたって設けられており、テープ材の基材が、幅方向に易カット性を有するポリエチレンテレフタレートフィルムからなる。【選択図】図1

Description

本発明は、胴部に紙を用いたチューブ容器に関する。
医薬品や化粧品、食品等の包装材として、樹脂を主体とした材料からなるチューブ容器が広く用いられている。例えば、特許文献1には、内容物を抽出する注出ユニットと、注出ユニットに溶着され、内容物を収容する胴部とから構成されるチューブ容器が記載されている。
特開2016-199280号公報
近年、環境負荷の軽減や資源保護の観点から、包装容器に使用する樹脂量の低減が要望されており、樹脂の一部を紙に置き換えた包装容器が種々検討されている。チューブ容器においても、樹脂使用量を低減するため、例えば、胴部に紙を用いることが考えられる。
しかし、胴部に紙を用いた場合は、内容物が少なくなった際に胴部のコシが不足するため、最後まで内容物を絞り出すことが困難であった。
また、廃棄をする際には、リサイクルの観点から樹脂である注出口部と紙を用いた胴部とを分離することが好ましいが、従来の構成では分離方法は十分に検討されていなかった。
それ故に、本発明は、内容物を最後まで絞り出すことが可能で、かつ、注出口部と胴部との分離が可能なチューブ容器を提供することを目的とする。
本発明に係るチューブ容器は、筒形状を有する注出筒部と、注出筒部の一方端に接続されたフランジ部とを有する注出口部と、紙を主体とするシートからなり、一方端が閉塞され、他方端から所定範囲の部分がフランジ部の外面にシールされたチューブ状の胴部とを備え、胴部は、対向する一対の端縁を有するシートを筒状とし、一対の端縁を突き合わせた状態で、一対の端縁と重なるようテープ材を内側に貼り合わせることにより構成されており、胴部を構成するシートには、胴部の注出口部側かつフランジ部の外周縁と重ならない部分に、相対的に強度が弱められた切断予定線が胴部の全周にわたって設けられており、テープ材の基材が、幅方向に易カット性を有するポリエチレンテレフタレートフィルムからなる。
本発明によれば、内容物を最後まで絞り出すことが可能で、かつ、注出口部と胴部との分離が可能なチューブ容器を提供供できる。
実施形態に係るチューブ容器の概略構成を示す正面図 図1に示したII-IIラインに沿う端面図 チューブ容器の注出口部と胴部とを分離した状態を示す図
図1は、実施形態に係るチューブ容器の概略構成を示す正面図であり、図2(a)は、図1に示したII-IIラインに沿う端面図であり、図2(b)は、胴部に溶着する前の状態のテープ材の拡大断面図であり、図3は、チューブ容器の注出口部と胴部とを分離した状態を示す図である。
チューブ容器100は、切断予定線6が形成されたチューブ状の胴部1と、胴部1に取り付けられた注出口部2とを備える。
胴部1は、内容物を収容するための部材であり、略平行な対向する一対の端縁を有するシートを筒状として形成される。シートの両端を貼り合わせる方法としては図2(a)に示すような、シートの両端を突き合わせた突付け部をシートの内面からテープ材20でシールする突付けテープ貼りが用いられる。胴部1の一方の端部5a(図1における下端)はシールされて閉塞されている。一方、胴部1の他方の端部5b(図1における上端)の近傍部分は、折り畳まれた状態で、注出口部2のフランジ部4の外面8にシールされている。胴部1とフランジ部4との溶着部には、胴部1を構成するシートが折り畳まれてなるプリーツ12が複数形成される。また、胴部1には、貼り合わせ部7が形成される。図1における上下方向の胴部1の長さLは、例えば、50~250mmとすることができる。
チューブ容器100の胴部1を構成するシートは、紙層の一方面側に、樹脂フィルム層、バリア層及びシーラント層を積層した多層シートである。紙層の他方面側に紙保護層を積層しても良い。
(紙層)
紙層は、チューブ容器100に強度及びコシを付与する構造層である。紙層を構成する用紙の種類は特に限定されないが、強度、屈曲耐性、印刷適性を備える点で、片艶クラフト紙または両艶クラフト紙を用いることが好ましい。また、紙層を構成する用紙として、必要に応じて、耐水紙、耐油紙、またはカップ原紙等を使用しても良い。
紙層に用いる紙の坪量は、50~200g/mであり、70~150g/mであることが好ましい。紙層に用いる紙の坪量が50g/m未満である場合、胴部1のコシが不足する。コシを補うためには、例えば、紙層より内側に設ける樹脂フィルムを厚くする必要があるが、樹脂比率の上昇に繋がり、環境負荷低減の面で望ましくない。また、紙層に用いる紙の坪量が200g/mを超える場合、紙のコシや断熱性により、製筒性(製袋性)、成型性及び溶着性が悪化する上、製造コストも増加するため好ましくない。また、紙層に含まれるセルロース繊維の質量は、紙層の全質量の50%以上である。
(樹脂フィルム層)
樹脂フィルム層は、シートに耐熱性と強靱性等の物理的強度とを付与する層である。樹脂フィルム層は、バリア層の基材となる層でもある。樹脂フィルム層を構成するフィルムの材質は特に限定されないが、耐熱性及び物理的強度の観点から、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリアミド等の延伸フィルムを用いることが好ましい。また、樹脂フィルム層の代わりに紙層を設けても良い。
(バリア層)
バリア層は、酸素や水蒸気等を遮断して、内容物の保存性を向上させる機能層である。バリア層は、例えば、シリカやアルミナ等の無機化合物の蒸着膜、アルミニウム等の金属蒸着膜、アルミニウム等の金属箔、板状鉱物及び/またはバリア性樹脂を含むバリアコート剤の塗膜の1種以上により構成することができる。バリアコート剤に用いるバリア性樹脂としては、エチレン-ビニルアルコール共重合体(EVOH)やポリ塩化ビニリデン(PVDC)等を使用することができ、バリアコート剤にはバリア性樹脂以外のバインダー樹脂が適宜配合される。バリア層は、予め樹脂フィルム層などの基材上に積層されてバリアフィルムを構成していても良いし、単層膜として設けられても良い。
(シーラント層)
シーラント層は、貼り合わせ部7におけるテープ材20と胴部1との溶着および注出口部2と胴部1との溶着のために設けられる層である。シーラント層の材質は特に限定されないが、ポリプロピレン、ポリエチレン、環状ポリオレフィン、ポリエステル等の熱可塑性樹脂であることが好ましい。シーラント層は、軟化温度が樹脂フィルム層の軟化温度より20℃以上低い樹脂を用いる。シーラント層の軟化温度が、樹脂フィルム層の軟化温度より20℃以上低くない場合、シール時に樹脂フィルム層が軟化してピンホールが発生する可能性が高くなるため好ましくない。シーラント層の軟化温度は、樹脂フィルム層の軟化温度より40℃以上低いことが好ましい。
シーラント層に用いる熱可塑性樹脂は、注出口部2の材料を構成する熱可塑性樹脂に対して接着性を有するものであれば良いが、注出口部2に用いる熱可塑性樹脂と同じ材質であることが好ましい。シーラント層に用いる熱可塑性樹脂と注出口部2に用いる熱可塑性樹脂層とを同じにすることにより、胴部1と注出口部2とのシール強度を向上させることができる。
(紙保護層)
紙保護層は、シートを構成する紙層への内容物や汚れの付着から保護するための層である。紙保護層の材料や形成方法は特に限定されないが、熱可塑性樹脂の押出コートや、耐水剤あるいは耐油剤等のコート剤のコートにより紙保護層を積層することができる。紙保護層の厚みは、0.2~50μmであることが好ましく、0.5~20μmであることがより好ましい。紙保護層の厚みが0.2μm未満である場合、紙保護層にピンホールが発生する可能性があり、紙層の保護が不十分となる場合がある。また、紙保護層の厚みが50μmを超える場合、樹脂使用量や製造コストの面で好ましくない。
胴部1を構成するシートの厚み(総厚)は、特に限定されないが、30~300μmであることが好ましい。胴部1を構成するフィルムの厚みが、この範囲であれば、製袋機やピロー・スティック包装機等を用いて胴部1を容易に筒状に加工することができる。また、紙層を用いることによって強度とコシが付与されるため、一般的なラミネートチューブ(厚み300~500μm)と比べて、薄くすることができ、樹脂使用量も低減できる。
胴部1を構成するシートの樹脂比率を低減するため、シートの質量のうち、紙層の占める割合が50%以上であることが好ましい。樹脂の使用量を低減する観点では紙層の割合は高いほど好ましい。
尚、胴部1を構成するシートは、バリア層、シーラント層の2層を備えていればよく、紙層、樹脂フィルム層及び紙保護層は省略してもよい。また、紙層と紙保護層との間にはインキ層が設けられてもよい。また、紙保護層とインキ層の積層順は逆であってもよく、この場合、耐摩性等を付与するために、インキ層上にオーバーコートニス層を積層してもよい。さらに、各層間には各層どうしを接着する接着剤が使用さてもよい。
切断予定線6は、胴部1において相対的に強度が弱められた弱化線であり、チューブ容器100の内容物が少なくなった際に注出口部2と胴部1とを分離するために切断される(図3)。切断予定線6は、胴部1の注出口部2側かつフランジ部4の外周縁(肩部)と重ならない部分に、胴部1の全周にわたって設けられており、胴部1の中心軸方向におけるフランジ部4の外周縁(チューブ容器100の肩部)から切断予定線6までの距離lは、胴部1の長さLの1/3以下、すなわち、l≦1/3Lとなることが好ましい。このように、胴部1を注出口部2近傍で切断可能な構成とすることにより、チューブ容器100の内容物が少なくなった場合であっても、切断箇所から内容物を最後まで絞り出すことができ、さらに樹脂で構成される注出口部2と紙を主体とする胴部1とを分別して廃棄することができる。切断予定線6は、例えば、レザー刃やレーザー加工によって形成されるミシン状のハーフカット線である。ハーフカット線を構成する切れ込みは、シーラント層及びその上層を貫通しないように、シートの最外層側から設けられる。
具体的なシートの構成例及び切断予定線6の切れ込みが形成される層を下記に示す。材料の後ろに付した数値は、紙の坪量(g/m)または層の厚み(μm)を表す。
PE15/紙70/透明蒸着PET12/NY15/PP50
(切れ込みが形成される層:PE、紙、透明蒸着PET)
紙70(120も可)/透明蒸着PET12/NY15/PP50
(切れ込みが形成される層:紙、透明蒸着PET)
紙70/PET12/AL9/NY15/PP50
(切れ込みが形成される層:紙、PET、AL)
透明蒸着PET12/NY15/PP100
(切れ込みが形成される層:透明蒸着PET)
OPP20/紙70(120、200も可)/PET15/AL9/PP50
(切れ込みが形成される層:OPP、紙、PET)
OPP20/紙70(120、200も可)/透明蒸着PET12/NY15/PP50
(切れ込みが形成される層:OPP、紙、透明蒸着PET)
OPP20/紙70(120、200も可)/PET12/AL9/PP50
(切れ込みが形成される層:OPP、紙、PET)
OPP20/紙70(120、200も可)/NY15/AL9/PP50
(切れ込みが形成される層:OPP、紙、NY)
テープ材20を、シートの一対の端縁と重なるようにシーラント層に溶着することで、胴部1を形成することができる。テープ材20は、第1の樹脂層21、第2の樹脂層22、及び幅方向(胴部1の円周方向)に易カット性(直線カット性)を有する基材23を備える。基材23は帯状の形状を有し、基材23の一方の面が第1の樹脂層21により被覆され、他方の面が第2の樹脂層22により被覆されている。テープ材20を胴部1に溶着するとき、基材23の胴部1側となるのが第1の樹脂層21であり、胴部1の反対側となるのが第2の樹脂層22である。
第1の樹脂層21は、胴部1のシーラント層と溶着可能な層であり、第1の樹脂層21の厚みは、溶着前の状態において、15μm以上50μm以下である。第1の樹脂層21の材料は胴部1のシーラント層と溶着可能であれば特に限定されず、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、環状ポリオレフィン、ポリエステル等の熱可塑性樹脂を用いることができる。特に、シーラント層に用いる熱可塑性樹脂と同じ材質であることが好ましく、第1の樹脂層21に用いる熱可塑性樹脂とシーラント層に用いる熱可塑性樹脂層とを同じにすることにより、胴部1とテープ材20とのシール強度を向上させることができる。
第2の樹脂層22の厚みは、溶着前の状態において、15μm以上50μm以下である。第2の樹脂層22材料は、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、環状ポリオレフィン、ポリエステル等の熱可塑性樹脂を用いることができる。特に、第1の樹脂層21に用いる熱可塑性樹脂と同じ材質であることが好ましい。なお、第2の樹脂層22は省略してもよい。
基材23は、幅方向への易カット性及びバリア性を有する機能層である。基材23としては、例えば、厚みが10μm以上20μm以下のポリエチレンテレフタレートフィルムを用いることができる。
具体的なテープ材の構成例を下記に示す。材料の後ろに付した数値は層の厚み(μm)を表す。
PP30/易カットPET12/PP30
PP30/易カットPET14/PP30
なお、易カットPET12としては、東洋紡株式会社製のET510や、ユニチカ株式会社製のエンブレッド(登録商標)PC-12などを用いることができる。また、易カットPET14としては、東洋紡株式会社製のTF110及びTF120などを用いることができる。
テープ材20と胴部1を構成するシートとは、シールバーを用いてヒートシールにより溶着される。シールバーは、テープ材20よりも幅が広く、すなわち、テープ材20を覆うように加熱可能な加熱部を有する。そのため、図2(b)に記載のテープ材20のように、端面から基材23が露出したテープ材20であっても、溶着後は図2(a)のように、溶着時に溶解した第1の樹脂層21または第2の樹脂層22の樹脂により、テープ材20の端面が被覆(保護)される。そのため、テープ材の端部から層間の接着剤がチューブ容器内に溶出してしまうのを抑制でき、チューブ容器100の内容物の味や色味が低下してしまうことを抑制できる。また、テープ材20の層間剥離が生じるのを抑制することができる。
なお、テープ材20は、溶着前の状態において、端面が端面樹脂24で覆われていてもよい。このとき、溶着に用いられるシールバーは、テープ材20よりも幅が狭くてもよい。幅の狭いシールバーを用いた場合でも、予めテープ材20の端面が端面樹脂24で覆われているため、溶着後においてもテープ材20の端面が被覆(保護)される。このような端面があらかじめ被覆されたテープ材20は、例えば、超音波スリットにより作製できる。
注出口部2は、胴部1に収容された内容物を外部に抽出するためのスパウトであり、筒状の注出筒部3とフランジ部4とを備える。フランジ部4は、注出筒部3の一方の端部(図1における下端)に接続され、注出筒部3の外方に延伸する平板状の部分である。本実施形態では、フランジ部4は、注出筒部3の軸方向と直交する方向(図1における左右方向)に延伸するように形成されている。本実施形態では、フランジ部4は、円環状に形成されているが、胴部1を接合することができる限り、フランジ部4の形状は限定されず、楕円形、長円形、トラック形、多角形等であっても良い。
注出口部2は、熱可塑性樹脂により成型されてもよいし、熱可塑性樹脂と樹脂以外のフィラーを含む材料により成型されてもよい。注出口部2の材料に用いる熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリアミド及びシクロポリオレフィンのいずれか1種、または、2種以上を組み合わせて用いることができる。フィラーとしては、タルク、カオリン、紙粉及びセルロース繊維のいずれか1種、または、2種以上を組み合わせて用いることができる。注出口部2の材料として、熱可塑性樹脂と、樹脂以外のフィラーの混合物を用いることにより、成型性や胴部1のシート材との熱溶着性を維持しつつ、樹脂の使用量を低減することが可能となる。注出口部2の成型方法は特に限定されないが、射出成形、真空成形・熱板圧空成型等のサーモフォーミング、コンプレッション成型等の既存の成型方法を利用可能である。
チューブ容器100の製造時に胴部1及び注出口部2を溶着する方法としては、超音波溶着、高周波溶着、ヒートシール溶着、ホットエア溶着、胴部インサートのコンプレッション成型等を利用することができるが、紙の断熱性に左右されにくい点で超音波溶着を採
用することが好ましい。
チューブ容器100は、図1に示すように、注出口部2の注出筒部3に螺合により着脱可能なスクリューキャップ11を更に備えていても良い。チューブ容器100がスクリューキャップ11を備える場合、チューブ容器100の開封後に再封することが容易となる。
また、チューブ容器100は、スクリューキャップ11に代えて、ヒンジキャップを備えていても良い。ヒンジキャップを設ける場合、図1に示した注出筒部3に螺合によりヒンジキャップを注出口部2に取り付けても良い。あるいは、注出筒部3の外面にネジ山の代わりにリブを設け、リブを介した嵌合によりヒンジキャップを注出口部2に取り付けても良い。
また、チューブ容器100は、スクリューキャップ11に代えて、注出筒部3と打栓により嵌合するキャップを備えてもよい。
また、注出筒部3の端部には、チューブ容器100の未開封状態において注出筒部3を閉鎖するフィルムがシールされていても良い。
更に、注出筒部3の内部は、チューブ容器100の未開封状態において容器内部を密閉状態に保つために、隔壁により閉鎖されていても良い。隔壁を設ける場合、注出筒部3の内周に沿って円形状のハーフカットを設けると共に、ハーフカットによって囲まれた部分に接続されるプルリングを設けることが好ましい。このように構成すれば、チューブ容器100の開封時には、使用者がプルリングを引っ張って隔壁のハーフカットの部分を破断させることにより、ハーフカットで囲まれた隔壁の一部を除去して、胴部1から注出筒部3へと内容物を注出するための開口部を形成することができる。
以上、説明したように、本実施形態におけるチューブ容器100は、切断予定線6が胴部1の全周に渡って設けられており、かつ、胴部1を構成するシートの貼り合わせに易カット性を有するテープ材20を用いている。これにより、チューブ容器100の内容物が少なくなった場合に、切断予定線6に沿って容易に切断することができる。そのため、切断箇所から内容物を最後まで絞り出すことができ、さらに樹脂で構成される注出口部2と紙を主体とする胴部1とを分別して廃棄することができる。
また、胴部1の中心軸方向におけるフランジ部4の外周縁から切断予定線6までの距離lが、胴部1の長さLの1/3以下である。これにより、切断を注出口部2近傍で行うことができる。そのため、残量が少ない場合でも内容物の絞り出しがより容易になり、かつ、廃棄の際にもより正確に分別することができる。
以下、本発明を具体的に実施した実施例を説明する。
(シート作製)
坪量70g/mの未晒クラフト紙(王子製紙株式会社製)の一方面上に、厚み12μmの透明バリアフィルム(凸版印刷株式会社製、商品名:GL-RD)と、厚み15μmの延伸ナイロンフィルム(ユニチカ株式会社製、商品名:ONBC)と、厚み50μmのポリプロピレンとをこの順に、2液硬化型ウレタン系接着剤を用いてドライラミネートにより貼り合わせた。未晒クラフト紙の他方面上に厚み20μmの二軸延伸ポリプロピレンを積層した。ミシン加工によって最外層から透明バリアフィルムまで切れ込みを入れることで切断予定線を形成し、胴部形成用のシートを作製した。
(実施例1)
厚み15μmのポリエチレンと、厚み12μmの易カット性透明バリアフィルム(東洋紡株式会社製、商品名:ET510)と、厚み15μmのポリエチレン(PE)とを、この順に積層してテープ材を作製した。
作製したテープ材を、シートの両端を突き合わせた突付け部にシートの内面からシールバーを用いて溶着して、直径35mm×長さ180の胴部を作製した。
注出口部を、ポリプロピレン樹脂を用い、射出成型により成型した。また、キャップを、ポリプロピレン樹脂を用い、射出成型により成型した。
作製した胴部に、注出口部を専用の加工装置を用いて熱溶着することにより、実施例1に係るチューブ容器を作製した。なお、切断予定線は肩部から1/4Lの位置であった。
(実施例2)
厚み30μmのポリエチレンと、厚み12μmの易カット性透明バリアフィルム(東洋紡株式会社製、商品名:ET510)と、厚み40μmのポリエチレン(PE)とを、この順に積層してテープ材を作製したことを除き、実施例1と同様にして実施例2に係るチューブ容器を作製した。
(実施例3)
厚み50μmのポリエチレンと、厚み12μmの易カット性透明バリアフィルム(東洋紡株式会社製、商品名:ET510)と、厚み50μmのポリエチレン(PE)とを、この順に積層してテープ材を作製したことを除き、実施例1と同様にして実施例3に係るチューブ容器を作製した。
(実施例4)
厚み15μmのポリエチレンと、厚み12μmの易カット性透明バリアフィルム(東洋紡株式会社製、商品名:ET510)と、厚み15μmのポリエチレン(PE)とを、この順に積層してテープ材を作製したこと、及び、切断予定線を肩部から1/3Lの位置に形成したことを除き、実施例1と同様にして実施例4に係るチューブ容器を作製した。
(実施例5)
厚み30μmのポリエチレンと、厚み12μmの易カット性透明バリアフィルム(東洋紡株式会社製、商品名:ET510)と、厚み30μmのポリエチレン(PE)とを、この順に積層してテープ材を作製したこと、及び、切断予定線を肩部から1/3Lの位置に形成したことを除き、実施例1と同様にして実施例5に係るチューブ容器を作製した。
(実施例6)
厚み50μmのポリエチレンと、厚み12μmの易カット性透明バリアフィルム(東洋紡株式会社製、商品名:ET510)と、厚み50μmのポリエチレン(PE)とを、この順に積層してテープ材を作製したこと、及び、切断予定線を肩部から1/3Lの位置に形成したことを除き、実施例1と同様にして実施例6に係るチューブ容器を作製した。
(実施例7)
厚み15μmのポリエチレンと、厚み14μmの易カット性透明バリアフィルム(東洋紡株式会社製、商品名:TF110)と、厚み15μmのポリエチレン(PE)とを、この順に積層してテープ材を作製したことを除き、実施例1と同様にして実施例7に係るチューブ容器を作製した。
(実施例8)
厚み30μmのポリエチレンと、厚み14μmの易カット性透明バリアフィルム(東洋紡株式会社製、商品名:TF110)と、厚み40μmのポリエチレン(PE)とを、この順に積層してテープ材を作製したことを除き、実施例1と同様にして実施例8に係るチューブ容器を作製した。
(実施例9)
厚み50μmのポリエチレンと、厚み14μmの易カット性透明バリアフィルム(東洋紡株式会社製、商品名:TF110)と、厚み50μmのポリエチレン(PE)とを、この順に積層してテープ材を作製したことを除き、実施例1と同様にして実施例9に係るチューブ容器を作製した。
(実施例10)
厚み15μmのポリエチレンと、厚み14μmの易カット性透明バリアフィルム(東洋紡株式会社製、商品名:TF110)と、厚み15μmのポリエチレン(PE)とを、この順に積層してテープ材を作製したこと、及び、切断予定線を肩部から1/3Lの位置に形成したことを除き、実施例1と同様にして実施例10に係るチューブ容器を作製した。
(実施例11)
厚み30μmのポリエチレンと、厚み14μmの易カット性透明バリアフィルム(東洋紡株式会社製、商品名:TF110)と、厚み30μmのポリエチレン(PE)とを、この順に積層してテープ材を作製したこと、及び、切断予定線を肩部から1/3Lの位置に形成したことを除き、実施例1と同様にして実施例11に係るチューブ容器を作製した。
(実施例12)
厚み50μmのポリエチレンと、厚み14μmの易カット性透明バリアフィルム(東洋紡株式会社製、商品名:TF110)と、厚み50μmのポリエチレン(PE)とを、この順に積層してテープ材を作製したこと、及び、切断予定線を肩部から1/3Lの位置に形成したことを除き、実施例1と同様にして実施例12に係るチューブ容器を作製した。
(比較例1)
厚み10μmのポリエチレンと、厚み12μmの透明バリアフィルム(凸版印刷株式会社製、商品名:GL-RD)と、厚み10μmのポリエチレン(PE)とを、この順に積層してテープ材を作製したことを除き、実施例1と同様にして比較例1に係るチューブ容器を作製した。
(比較例2)
厚み30μmのポリエチレンと、厚み12μmの透明バリアフィルム(凸版印刷株式会社製、商品名:GL-RD)と、厚み30μmのポリエチレン(PE)とを、この順に積層してテープ材を作製したこと、及び、切断予定線を肩部と同じ位置に形成したこと除き、実施例1と同様にして比較例3に係るチューブ容器を作製した。
(比較例3)
厚み30μmのポリエチレンと、厚み12μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(PET)(東洋紡株式会社製、商品名:E5200)と、厚み30μmのポリエチレン(PE)とを、この順に積層してテープ材を作製したことを除き、実施例1と同様にして比較例4に係るチューブ容器を作製した。
(比較例4)
厚み80μmのポリエチレンと、厚み12μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(PET)(東洋紡株式会社製、商品名:E5200)と、厚み80μmのポリエチレン(PE)とを、この順に積層してテープ材を作製したことを除き、実施例1と同様にして比較例5に係るチューブ容器を作製した。
実施例1~12および比較例1~5で作製したチューブ容器のそれぞれに対して、成形性評価、カット性評価、衝撃性評価を行った。
成形性評価は、問題無くチューブ容器を作製できた場合を成形性が良好(表1において○)、テープ材の貼り合わせがしにくい、または、貼り合わせ後に胴部がチューブ形態を維持できない場合を成形性が不良(表1において×)と評価した。
カット性評価は、20名のパネラーにチューブ容器を切断予定線で切断させ、切断予定線に沿って切断できた人数が15名以上であった場合を良好(表1において○)、切断予定線に沿って切断できた人数が14名以下であった場合を不良(表1において×)と評価した。なお、テープ材の厚みが50μm以下の場合、カット時のテープ材中の樹脂の伸びの影響が少なくなってカット性が向上するため、評価結果が良好(表1において○)だったものの中でテープ材の厚みが50μm以下の場合を表1において◎で示した。
衝撃性評価は、チューブ容器を80cmの高さから10回落下させ、破袋しなかった阿合を良好(表1において○)、破袋した場合を不良(表1において×)と評価した。
表1に各実施例及び各比較例に係るテープ材の構成、ミシン位置、各評価の結果を示す。なお、表1におけるテープ材の構成欄に記載の数値は層の厚み(μm)を表す。
Figure 2024008601000002
実施例1~12に係るチューブ容器においては、いずれの評価結果も良好であり、実施例1、4、7、及び10においては、特にカット性の評価が優れていた。これは、テープ材の厚みが他の実施例ものもよりも薄かったためであると考えられる。
比較例1~4に係るチューブ容器においては、いずれも用いたテープ材が易カット性を有さないため、切断予定線が形成されていても切断できなかった。また、比較例1に係るチューブ容器においては、テープ材の厚みが薄すぎるため成形できなかった。一方、比較例4に係るチューブ容器においては、テープ材が厚過ぎるため成形が困難であった。
本発明に係るチューブ容器は、医薬品化粧品、食品等の包装材として利用できる。
1 胴部
2 注出口部
3 注出筒部
4 フランジ部
20 テープ材
21 第1の樹脂層
22 第2の樹脂層
23 基材
100 チューブ容器

Claims (2)

  1. 筒形状を有する注出筒部と、前記注出筒部の一方端に接続されたフランジ部とを有する注出口部と、
    紙を主体とするシートからなり、一方端が閉塞され、他方端から所定範囲の部分が前記フランジ部の外面にシールされたチューブ状の胴部とを備え、
    前記胴部は、対向する一対の端縁を有する前記シートを筒状とし、前記一対の端縁を突き合わせた状態で、前記一対の端縁と重なるようテープ材を内側に貼り合わせることにより構成されており、
    前記胴部を構成する前記シートには、前記胴部の前記注出口部側かつ前記フランジ部の外周縁と重ならない部分に、相対的に強度が弱められた切断予定線が前記胴部の全周にわたって設けられており、
    前記テープ材の基材が、幅方向に易カット性を有するポリエチレンテレフタレートフィルムからなる、チューブ容器。
  2. 前記胴部の中心軸方向における前記フランジ部の外周縁から前記切断予定線までの距離が、前記胴部の長さの1/3以下である、請求項1に記載のチューブ容器。
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