JP2024005329A - 浄水器用モジュール及び簡易浄水器 - Google Patents

浄水器用モジュール及び簡易浄水器 Download PDF

Info

Publication number
JP2024005329A
JP2024005329A JP2022105465A JP2022105465A JP2024005329A JP 2024005329 A JP2024005329 A JP 2024005329A JP 2022105465 A JP2022105465 A JP 2022105465A JP 2022105465 A JP2022105465 A JP 2022105465A JP 2024005329 A JP2024005329 A JP 2024005329A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
water purifier
module
purifier module
flange portion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2022105465A
Other languages
English (en)
Inventor
剛士 石川
Takeshi Ishikawa
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Chemical Cleansui Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Cleansui Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Chemical Cleansui Corp filed Critical Mitsubishi Chemical Cleansui Corp
Priority to JP2022105465A priority Critical patent/JP2024005329A/ja
Publication of JP2024005329A publication Critical patent/JP2024005329A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)
  • Treatment Of Water By Ion Exchange (AREA)
  • Water Treatment By Sorption (AREA)

Abstract

【課題】特別な準備を要することなく、緊急使用時等における浄水の迅速な供給が可能であり、且つ、汎用性や使い勝手にも優れる浄水器用モジュール及びこの浄水器用モジュールを備える簡易浄水器を提供する。【解決手段】両端が開口した筒状であるケース本体2の内部に浄水ろ材3が収納された浄水器用モジュール1であって、ケース本体2の外周部21にフランジ部22が設けられ、該フランジ部22の径方向の幅が3mm以上である。【選択図】図1

Description

本発明は、浄水器用モジュール及び簡易浄水器に関する。
例えば、スポーツの練習やイベント等における参加者への飲料水の供給、あるいは、地震等の災害時・緊急時における飲料水の確保等を目的として、従来から、簡単な操作で水の充填や供給を行うことが可能な水タンクが用いられている。このような水タンクは、一般に、給排水を容易にすることや、内部の清掃を容易にすること等を目的として、給排水口が2箇所に設けられている。
また、上記のような水タンクの一方の給排水口に、浄水用フィルターと蛇口を取り付けるとともに、他方の給排水口に、ポリタンク内に圧縮空気を入れるポンプを取り付けることで、ポンプでポリタンク内に圧縮空気を導入したときに、その圧力によってポリタンク内に収容した水が浄水用フィルターを通過し、浄化された水が蛇口から吐出される構成の浄水器が提案されている(例えば、特許文献1を参照)。特許文献1に記載の浄水器によれば、例えば、災害時・緊急時において飲料水を確保するのにあたり、操作が簡単な浄水器を安価に提供できるとされている。
また、水タンクの給排水口に、水タンク内の原水を吸入及び加圧するポンプを取り付けるとともに、ポンプの吐出口に、少なくとも活性炭及び中空糸膜からなる浄水器を取り付けた構成の簡易浄水装置が提案されている(例えば、特許文献2を参照)。特許文献1に記載の簡易浄水装置によれば、消耗品としてカートリッジのみを準備することで、災害非常時等の際に簡単に浄水が得られる。
特開平09-029235号公報 特開平10-314726号公報
しかしながら、特許文献1,2に記載されたような従来の浄水器(浄水装置)を災害時・緊急時の用途で使用する場合、予め、特別な準備をしておく必要があることから、使い勝手に劣るとともに、保管のための手間もかかるという問題がある。
即ち、特許文献1に記載の浄水器では、予め、ポリタンク内に圧縮空気を導入するためのポンプや、蛇口付きの浄水器ユニット等を準備しておく必要がある。
また、特許文献2に記載の簡易浄水装置では、水タンクの給排水口に蛇口直結型の浄水器を接続しているが、水タンクから外部に水を供給するため、例えば、農薬噴霧器用手押しポンプ等のような、原水を吸入加圧するポンプを予め準備しておく必要があった。
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、特別な準備を要することなく、緊急使用時等における浄水の迅速な供給が可能であり、且つ、汎用性や使い勝手にも優れる浄水器用モジュール、及び、この浄水器用モジュールを備える簡易浄水器を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討を重ねた。この結果、浄水器に用いる浄水器用モジュールに所定寸法のフランジ部を設けることにより、様々な形状や寸法を有する浄水カートリッジに加え、各種タンクにおける様々なサイズの給排水口に対しても、簡単な加工及び操作で着脱自在に取り付け可能となることを知見した。これにより、特別な準備を要することなく、緊急使用時等における浄水の迅速な供給が可能であり、汎用性や使い勝手にも優れたものとなることを見出し、本発明を完成させた。
即ち、本発明は、以下の態様を包含する。
[1] 両端が開口した筒状であるケース本体の内部に浄水ろ材が収納された浄水器用モジュールであって、前記ケース本体の外周部にフランジ部が設けられ、該フランジ部の径方向の幅が3mm以上であることを特徴とする浄水器用モジュール。
[2] 浄水器に取り付け可能な浄水カートリッジに対し、着脱自在に収納可能とされていることを特徴とする上記[1]に記載の浄水器用モジュール。
[3] 前記ケース本体の外径が15~35mmの範囲であることを特徴とする上記[1]又は[2]に記載の浄水器用モジュール。
[4] 前記浄水ろ材が中空糸膜からなることを特徴とする上記[1]~[3]の何れかに記載の浄水器用モジュール。
[5] 前記浄水ろ材をなす中空糸膜がポリエチレンからなることを特徴とする上記[4]に記載の浄水器用モジュール。
[6] 前記フランジ部の厚みが0.5~2.0mmの範囲であることを特徴とする上記[1]~[5]の何れかに記載の浄水器用モジュール。
[7] 前記フランジ部の少なくとも一面側に環状のガイドが設けられていることを特徴とする上記[1]~[6]の何れかに記載の浄水器用モジュール。
[8] 前記ガイドが溝であることを特徴とする上記[7]に記載の浄水器用モジュール。
[9] 前記フランジ部の少なくとも一面側にシール部材が配置されていることを特徴とする上記[1]~[8]の何れかに記載の浄水器用モジュール。
[10] 前記シール部材における上面側又は下面側の少なくとも一方の面に環状のガイドが設けられていることを特徴とする上記[9]に記載の浄水器用モジュール。
[11] 前記ガイドが溝であることを特徴とする上記[10]に記載の浄水器用モジュール。
[12] さらに、前記浄水ろ材に接続されるように配置され、活性炭又はイオン交換樹脂からなる吸着部を備えることを特徴とする上記[1]~[11]の何れかに記載の浄水器用モジュール。
[13] 内部に水が収容されるタンクの給排水口に浄水器用モジュールが接続されてなる簡易浄水器であって、前記浄水器用モジュールが、上記[1]~[12]の何れかに記載の浄水器用モジュールであることを特徴とする簡易浄水器。
本発明に係る浄水器用モジュールによれば、上記のように、内部に浄水ろ材が収納されたケース本体の外周部にフランジ部が設けられ、このフランジ部の径方向の幅が3mm以上である構成を採用している。
上記のように、ケース本体に所定寸法のフランジ部を設けることにより、浄水器用モジュールを、例えば、様々な形状や寸法を有する浄水カートリッジに加え、各種のタンクにおける様々なサイズの給排水口に対しても、簡単な加工及び操作で着脱自在に取り付けることが可能となる。これにより、例えば、タンクを使用して緊急的に浄水を供給することが必要となった場合に、浄水カートリッジに常時取り付けられている浄水器用モジュールを取り外し、そのままタンクの給排水口に取り付けて、直ちに浄水の供給を開始できる。
従って、特別な準備を要することなく、緊急使用時等における浄水の迅速な供給が可能であり、汎用性や使い勝手にも優れたものとなる。
また、本発明に係る簡易浄水器によれば、上記構成を有した本発明に係る浄水器用モジュールを備えたものなので、タンクの給排水口に接続して用いることにより、上記同様、特別な準備を要することなく、緊急使用時等における浄水の迅速な供給が可能で、汎用性や使い勝手にも優れたものとなる。
本発明に係る浄水器用モジュール及び簡易浄水器の一実施形態を模式的に説明する図であり、浄水器用モジュールに備えられるケース本体の内部に中空糸膜からなる浄水ろ材が収納された状態を示す概略断面図である。 本発明に係る浄水器用モジュール及び簡易浄水器の一実施形態を模式的に説明する図であり、図1中に示した浄水器用モジュールのケース本体に設けられるフランジ部に、環状のシール部材を配置する手順を示す概略斜視図である。 本発明に係る浄水器用モジュール及び簡易浄水器の一実施形態を模式的に説明する図であり、本発明の浄水器用モジュールを着脱自在に取り付けることが可能な、水を収容するタンクの一例を示す概略斜視図である。 本発明に係る浄水器用モジュール及び簡易浄水器の一実施形態を模式的に説明する図であり、図3中に示したタンクの設置方向を変更し、コック操作によって一方の給排水口から水を供給している状態を示す概略図である。 本発明に係る浄水器用モジュール及び簡易浄水器の一実施形態を模式的に説明する図であり、図3及び図4中に示したタンクにおける一方の給排水口に取り付けられた給水蓋を分解して示す斜視図である。 本発明に係る浄水器用モジュール及び簡易浄水器の一実施形態を模式的に説明する図であり、図3中に示したタンクの給排水口から給水蓋のコック部を取り外し、図1中に示した浄水器用モジュールを取り付けた簡易浄水器を示す概略斜視図である。 本発明に係る浄水器用モジュール及び簡易浄水器の一実施形態を模式的に説明する図であり、図6Aに示した簡易浄水器の要部を拡大して示す斜視図である。 本発明に係る浄水器用モジュール及び簡易浄水器の一実施形態を模式的に説明する図であり、図6A中に示した浄水器用モジュールに、さらに吐水口を取り付けた状態を拡大して示す斜視図である。 本発明に係る浄水器用モジュール及び簡易浄水器の一実施形態を模式的に説明する図であり、一般的な浄水器に取り付けられる浄水カートリッジに、図1中に示した浄水器用モジュールを取り付けた状態を示す概略断面図である。 本発明に係る浄水器用モジュール及び簡易浄水器の他の実施形態を模式的に説明する図であり、浄水器用モジュールのフランジ部の一面側に配置されるシール部材の他の例を示す概略斜視図である。
以下、本発明に係る浄水器用モジュール及び簡易浄水器の実施の形態を挙げ、図1~図8を適宜参照しながら説明する。
なお、以下の説明で用いる各図面は、その特徴をわかりやすくするために、便宜上、特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率等は実際とは異なる場合がある。
また、以下の説明において例示される材料、寸法等は一例であって、本発明はそれらに限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲で適宜変更して実施することが可能である。
図1は、本実施形態の浄水器用モジュールのうち、第1実施形態に係る浄水器用モジュール1に備えられるケース本体2の内部に中空糸膜からなる浄水ろ材3が収納された状態を示す概略断面図であり、図2は、図1中に示した浄水器用モジュール1のケース本体2に設けられるフランジ部22に、環状のシール部材25を配置する手順を示す概略斜視図である。
図3は、本実施形態の浄水器用モジュール1を着脱自在に取り付けることが可能な、水を収容するタンク11の一例を示す概略斜視図であり、図4は、図3中に示したタンク11の設置方向を変更し、コック操作によって一方の給排水口12から水を供給している状態を示す概略図である。また、図5は、図3及び図4中に示したタンク11における一方の給排水口12に取り付けられた給水蓋13を分解して示す斜視図である。
図6Aは、図3中に示したタンク11の給排水口12から給水蓋13のコック部13bを取り外し、図1中に示した浄水器用モジュール1を取り付けた簡易浄水器10を示す概略斜視図であり、図6Bは、図6Aに示した簡易浄水器10の要部を拡大して示す斜視図である。また、図6Cは、図6A中に示した浄水器用モジュール1に、さらに吐水口75を取り付けた状態を拡大して示す斜視図である。
図7は、浄水カートリッジ70に、図1中に示した浄水器用モジュール1を取り付けた状態を示す概略断面図である。
また、図8は、浄水器用モジュール1のフランジ部22の上面(一面)22a側に配置されるシール部材の他の例を示す概略斜視図である。
本実施形態の浄水器用モジュール1は、例えば、スポーツの練習やイベント等における参加者への飲料水の供給等の他、特に、地震等の災害時・緊急時における飲料水の確保等を目的として使用される、水を収容するためのタンク11(図3及び図4を参照)等に取り付けることで、簡易型の構成とされた、簡易浄水器10(図6A~図6Cを参照)として使用することが可能なものである。
また、本実施形態の浄水器用モジュール1は、例えば、浄水器に取り付け可能な浄水カートリッジ70(図7を参照)の内部に着脱自在に収納・配置して使用することが可能なものである。
<浄水器用モジュール>
本実施形態の浄水器用モジュールのうち、第1実施形態に係る浄水器用モジュール1について、主に図1及び図2を参照しながら詳述する。
図1に示すように、第1実施形態の浄水器用モジュール1は、 両端(一端2a及び他端2b)が開口した筒状のケース本体2の内部に、原水を浄水するための浄水ろ材3が収納され、概略構成される。
図1に示す浄水器用モジュール1は、例えば、図3及び図4に示すような、水(原水)を収容するタンク11の給排水口(一方の給排水口)12に、着脱自在に取り付けられることで、詳細を後述する簡易浄水器10を構成する。
また、本実施形態の浄水器用モジュール1は、図7に示すような、浄水器に取り付けられて用いられる、詳細を後述する浄水カートリッジ70の内部に配置され、浄水カートリッジ70に対して着脱自在に取り付けることが可能なものである。
そして、本実施形態の浄水器用モジュール1は、ケース本体2の外周部21にフランジ部22が設けられ、このフランジ部22の径方向の幅が3mm以上に構成される。
ケース本体2は、上述したように、両端側、即ち、一端2a及び他端2bが開口した筒状の部材であり、内部に詳細を後述する浄水ろ材3が収容される。
図1に示す例の浄水器用モジュール1に備えられるケース本体2は、筒部20と、筒部20の外周部21から突出するように設けられる環状のフランジ部22とを有し、筒部20の内部に浄水ろ材3が収容されている。
さらに、図1に示す例では、フランジ部22の上面22a側に環状のガイドとして溝22cが設けられており、この溝22cに、上述したシール部材25が、下面25bの近傍が圧入されるように配置されている。
ケース本体2の材質としては、特に限定されず、この分野で一般的に用いられる樹脂材料を何ら制限無く用いることができる。また、ケース本体2の材料に、抗菌剤を添加した樹脂材料を使用することが、衛生面の観点からより好ましい。
本実施形態の浄水器用モジュール1に備えられるケース本体2は、筒部20の外周部21から突出するように設けられる環状のフランジ部22を備えることにより、様々な形状や寸法を有する各種タンクや浄水カートリッジに対して、高い汎用性で、安定した設置状態で取り付けることが可能となる。
例えば、図3及び図4に示すようなタンク11に対して浄水器用モジュール1を取り付ける場合には、まず、給水蓋13をタンク11の給排水口12から取り外し、図5中に示すように、蓋部13aとコック部13b(及び吐出パイプ13c)とに分解する。そして、詳細な図示は省略するが、給排水口12と蓋部13aとの間に浄水器用モジュール1のフランジ部22を挟み込みながら、蓋部13aを給排水口12に螺入することにより、浄水器用モジュール1を給排水口12に固定して使用することが可能となる。
また、図7に示す浄水カートリッジ70において、内部に浄水器用モジュール1を設置する場合には、まず、有蓋円筒状であるカバー部材71を、その下方に配置されたベースアダプタ72から取り外して上部を開放する。そして、図示例の浄水カートリッジ70においては、内部に他のろ過手段が設けられた吸着部73を取り外して浄水器用モジュール1を収容した後、再び吸着部73を取り付ける。これにより、浄水カートリッジ70において浄水器用モジュール1が安定的に固定されるので、水道水を原水として、浄水を生成させることが可能となる。
本実施形態の浄水器用モジュール1は、ケース本体2の外周部21に設けられるフランジ部22の径方向の幅が3mm以上である。即ち、フランジ部22は、外周部21からの突出寸法が3mm以上とされている。
本実施形態においては、フランジ部22の径方向の幅が3mm以上であることにより、図3及び図4等に示すような、一般的な形状・サイズとされたコック付きのタンク11への接続が可能になり、ひいては、様々な形状や寸法を有する各種タンクや浄水カートリッジに取り付けることが可能になる。
フランジ部22の径方向の幅が3mm未満だと、図3及び図4等に示すような、一般的な形状・サイズとされたタンク11の給排水口12に接続するにあたり、嵌合代を十分に確保することが難しくなるため、給水蓋13と給排水口12との間に挟み込んで固定するのが困難になる場合がある。
また、ケース本体2の外径としても、特に限定されないが、様々な形状や寸法を有する各種タンクや浄水カートリッジに対して浄水器用モジュール1を取り付け可能とし、浄水器用モジュール1の汎用性を高める観点から、15~35mmの範囲とすることが好ましい。ケース本体2の外径がこの範囲であれば、一般的な仕様を有する多くのタンクや浄水カートリッジに対して容易に取り付けることが可能であるとともに、内部における水の流量を十分に確保できる。ケース本体2の外径が15mm未満だと、浄水器としての日常的な使用における必要な流量が得られ難くなる。一方、ケース本体2の外径が35mmを超えると、一般的なサイズとされたタンクや浄水カートリッジに装着できなくなる可能性がある。
なお、フランジ部22の外径は、特に限定されないが、40mm以上であることが好ましい。フランジ部22の外径が40mm以上であり、且つ、カット加工な寸法とすることで、一般的な仕様を有する多くのタンクや浄水カートリッジに対してサイズを合わせながら接続することが可能となる。
また、フランジ部22の外径の上限は、特に限定されるものではないが、60mmであることが好ましい。フランジ部22の外径を60mm以下とすることで、一般的な仕様を有する多くのタンクや浄水カートリッジに収納、接続することが可能となる。フランジ部22の外径が60mmを超えると、一般的な仕様とされたタンクや浄水カートリッジに納まらなくなる可能性がある。
また、フランジ部22の厚みは、特に限定されないが、上述したような取り付け上の汎用性の観点から、0.5mm~2.0mmの範囲であることが好ましい。フランジ部22の厚みがこの範囲であれば、上述したケース本体2の外径の場合と同様、一般的な仕様を有する多くのタンクや浄水カートリッジに対してサイズを適合させながら取り付けることが可能となる。フランジ部22の厚みが0.5mm未満だと、この部分が強度不足となってリークを生じるおそれがある。一方、フランジ部22の厚みが2.0mmよりも大きいと、カット加工等がし難くなるため、各種のタンクや浄水カートリッジ等に合わせたサイズ調整がし難くなるとともに、成形時にヒケ等の不良が発生し、リークを生じるおそれがある。
なお、ケース本体2の軸方向(長さ方向)におけるフランジ部22の位置は、特に限定されず、主として適用されるタンクや浄水カートリッジの各寸法等を勘案しながら決定することができる。
また、本実施形態においては、上述したように、フランジ部22の少なくとも一面側に環状のガイドとして溝22cが設けられ、さらに、シール部材25が配置された構成を採用することができる。図1に示す例では、フランジ部22の上面22a側に環状の溝22cが設けられている。
また、図1に示す例では、フランジ部22の上面22a側に設けられた溝22cに、シール部材25が、下面25bの近傍が圧入され、嵌合した状態で配置されている。第1実施形態においては、フランジ部22のサイズに合わせたシール部材25を備えることにより、タンクや浄水カートリッジに対してシール性よく接続することが可能になる。
なお、シール部材25の材質は、特に限定されず、一般的なOリング等のようなシール部材と同様、シール性に優れたゴム材料を採用すればよい。
また、本実施形態の浄水器用モジュールにおける第2実施形態として、フランジ部22の少なくとも一面側に、図示略の環状のガイドが設けられた構成を採用することもできる。このように、フランジ部22に環状のガイドを設けることにより、様々なサイズとされたタンクや浄水カートリッジに合わせて、ガイドを起点としてカット加工することで、外径のサイズ調整を行うことが容易になる。なお、フランジ部22の少なくとも一面側に設けられる環状のガイドとしては、溝22cのような形状のものには限定されず、例えば、凸状のガイドであってもよいし、あるいは、環状の印刷部からなるガイド等であってもよい。さらに、フランジ部22の少なくとも一面側に設けられる環状のガイドは、例えば、一面に1箇所(1ライン)のみで設けてもよいし、あるいは、一面において同心円状に複数箇所(複数ライン)で設けても構わない。
また、第2実施形態においては、フランジ部22の上面22aに設けられるシール部材25の上面25a又は下面25bの少なくとも一方の面に、図示略の環状のガイドが設けられた構成を採用することもできる。このように、シール部材25に環状のガイドを設けることにより、上述したフランジ部22の場合と同様、様々なサイズとされたタンクや浄水カートリッジに合わせて、ガイドを起点としてカット加工することにより、外径のサイズ調整を行うことが容易になる。なお、シール部材25の上面25a又は下面25bの少なくとも一方の面に設ける複数の環状のガイドとしては、例えば、溝状であってもよいし、凸状のガイドであってもよく、あるいは、環状の印刷部からなるガイドであってもよい。これらの中でも、カット加工が容易であるという観点から、溝状のガイドを設けることが好ましい。さらに、シール部材25に設けられる環状のガイドも、フランジ部22の場合と同様、例えば、一方の面に1箇所(1ライン)のみで設けてもよいし、あるいは、一方の面において同心円状に複数箇所(複数ライン)で設けても構わない。
なお、上述したシール部材25は、図7に示した浄水カートリッジ70のような、吸着部73と浄水器用モジュール1とが直結される構成においては、特に用いる必要は無いが、緊急用の付属部品として準備してもよいし、フランジ部22に装着したままとしておいても構わない。
浄水ろ材3は、ケース本体2の一端2a又は他端2bの何れかの端部から導入された原水をろ過し、導入側と反対の端部から浄水を排出するものである。図1に示す例の浄水器用モジュール1に備えられる浄水ろ材3は中空糸膜から構成されており、一端2a側に配置される先端部31が自由端とされ、他端2b側に配置される後端部32がポッティング材で固定された固定端とされている。
本実施形態の浄水器用モジュール1で用いられる浄水ろ材3としては、特に限定されないが、例えば、中空糸膜からなるものを用いることが、例えば、災害時等の緊急時に除去を優先するべき雑菌を除去することができる点から好ましい。即ち、災害時は、風呂の残り湯や雨水等、雑菌が多く含まれる原水を浄水処理する必要が生じるケースが考えられるが、中空糸膜を浄水ろ材3に用いることで、雑菌を効果的に除去することが可能になる。一方、活性炭等の吸着剤では、雑菌を除去することはできない。
浄水ろ材3に用いる中空糸膜としては、例えば、多孔質体であって、且つ、管状とされた中空糸膜を採用できる。
また、浄水ろ材3を構成する中空糸膜の材料としても、特に限定されず、例えば、セルロース系、ポリオレフィン(ポリエチレン、ポリプロピレン)系、ポリビニルアルコール系、エチレン・ビニルアルコール共重合体、ポリエーテル系、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)系、ポリスルフォン系、ポリアクリロニトリル系、ポリ四弗化エチレン(テフロン:登録商標)系、ポリカーボネイト系、ポリエステル系、ポリアミド系、芳香族ポリアミド系等の各種材料からなるものを採用できる。これらの中でも、中空糸膜の取扱い性や加工特性等、更には廃棄時に焼却可能であることなどを考慮すると、ポリエチレン等のポリオレフィン系の中空糸膜が好ましい。浄水ろ材3を構成する中空糸膜がポリエチレンからなることにより、例えば、災害時等の緊急時の取り扱いにおいても、柔軟な素材からなる特性を生かし、傷による分画低下を回避しながら効果的な浄水処理を行うことが可能になる。
また、浄水ろ材3を構成する中空糸膜の外径等の寸法も、特に限定されないが、例えば、外径が20~2000μm、孔径が0.01~1μm 、空孔率が20~90%であり、中空糸膜の径方向の膜厚が5~300μmであることが好ましい。
また、浄水ろ材3を構成する中空糸膜は、表面に親水基を有する、所謂恒久親水化中空糸膜であることがより好ましい。中空糸膜の表面が疎水性であると、詳細を後述するタンク11に収容された原水の自重水圧では、原水をろ過通水させることが非常に困難となる。
また、浄水ろ材3に中空糸膜を用いた場合、原水に含まれる気泡が中空糸膜の表面に停滞し、ろ過通水を阻害させるとともに、ろ過流量を減少させるケースも考えられる。このようなケースも考慮し、例えば、図1中に示した浄水ろ材3において、親水性中空糸膜と疎水性中空糸膜とを混在させた構成とすることで、原水中の気泡を取り除きやすい中空糸膜としてもよい。
また、浄水ろ材3における中空糸膜の充填密度としても、特に限定されないが、例えば、25~58%の範囲することが、浄水器として使用可能な程度で原水の通水速度を確保することができ、比較的多量の原水を短時間で浄水処理できる観点から好ましい。また、上記の観点からは、浄水ろ材3における中空糸膜の充填密度は、30~55%の範囲とすることがより好ましく、35~52%の範囲とすることが、通水速度を可能な限り向上させることができる観点から最も好ましい。
また、浄水ろ材3を構成する中空糸膜の充填形態としても、特に限定されないが、例えば、ケース本体2の内部に、中空糸膜の編織物が、すし巻き状又は折り畳み状等の形状で装填された構成を採用できる。中空糸膜の編織物の充填形態を上記とすることで、中空糸膜の編地間隔を等距離で管理しやすく、中空糸膜を容易且つ均等に分散させることができるので、充填密度を管理しやすくなる。
浄水ろ材3は、上記のような中空糸膜から構成されることにより、原水中に含まれる、例えば、微生物及び細菌を含む0.1μm以上の粒状体を効果的にろ過・除去することで、飲料水等に使用することが可能な浄水を生成させることができる。また、浄水ろ材3が中空糸膜から構成されることで、例えば、活性炭やイオン交換樹脂等のような吸着剤では除去できない細菌や微生物をも除去することも可能となる。
上記のようにして得られた浄水は、ケース本体2における一端2a又は他端2bの何れかから導出される。
また、本実施形態においては、さらに、浄水ろ材3に接続されるように配置され、活性炭又はイオン交換樹脂からなる吸着部を備えた構成とすることが可能である。このような構成とする場合には、例えば、図7中において浄水カートリッジ70の内部構造として示したように、浄水器用モジュール1の一端2a側に吸着部73の下端73bを接続した構成を採用できる。
図7中に示す例の吸着部73は、蓋体73Aと、筒状の収容ケース73Bとを備え、収容ケース73Bの収容部73a内に吸着体74が配置されている。
蓋体73Aは、吸着体74が収容された収容ケース73Bの上部開口端を覆うものであり、外周端が、収容ケース73Bの側壁上部を覆うように、断面L字状となるように折り曲げられた形状とされている。また、蓋体73Aには、水が流通可能な図示略の透過孔が形成されている。
収容ケース73Bは、上端が開口端とされ、収容部73a内に吸着体74が収容される筒状部材からなる。また、収容ケース73Bは、筒状の内部空間を仕切るように配置された仕切り板73cを介し、その上側が上述した収容部73aとされ、仕切り板73cの下側が、浄水器用モジュール1の一端2a側を覆うような形状であって、下端が開口端とされた筒状に構成されている。仕切り板73cには、水が流通できる図示略の透過孔が形成されている。
なお、収容ケース73Bにおける収容部73aの位置は、必要に応じてメッシュインサート構造としてもよい。
上記の蓋体73A及び収容ケース73Bの材質としては、特に限定されず、例えば、浄水器用モジュール1に備えられるケース本体2と同じ樹脂材料を用いることが可能でありまた、抗菌剤を添加した樹脂材料を採用することも可能である。
吸着部73を構成する吸着剤は、例えば、原水と接触することで、原水中に含まれる残留塩素、カルキ臭、カビ臭やトリハロメタン等の有機物、重金属やアルミニウム等の不純物等を吸着除去するものである。
吸着部73を構成する吸着剤は、上記のように、活性炭又はイオン交換樹脂からなり、例えば、粉末状吸着剤、この粉末状吸着剤を造粒した粒状吸着剤、繊維状吸着剤等が列挙される。
上記のような吸着剤としては、例えば、天然物系吸着剤(天然ゼオライト、銀ゼオライト、酸性白土等)、合成物系吸着剤(合成ゼオライト、細菌吸着ポリマー、リン鉱石、モレキュラーシーブ、シリカゲル、シリカアルミナゲル系吸着剤、多孔質ガラス等)等の無機質吸着剤、粉末状活性炭、粒状活性炭、繊維状活性炭、ブロック状活性炭、押出成形活性炭、成形活性炭、分子吸着樹脂、合成物系粒状活性炭、合成物系繊維状活性炭、イオン交換樹脂、イオン交換繊維、キレート樹脂、キレート繊維、高吸収性樹脂、高吸水性樹脂、吸油性樹脂、吸油剤等の有機系吸着剤、等のような公知のものが挙げられる。
上記の中でも、原水中の残留塩素やカビ臭、トリハロメタン等の有機化合物の吸着力に優れた活性炭が好適に用いられる。活性炭の中でも、被濾過液との接触面積が大きく、吸着性、通水性が高いという観点から、繊維状活性炭を好適に用いることができる。
活性炭としては、例えば、植物質(木材、セルロース、のこくず、木炭、椰子殼炭、素灰等)、石炭質(泥炭、亜炭、褐炭、瀝青炭、無煙炭、タール等)、石油質(石油残渣、硫酸スラッジ、オイルカーボン等)、パルプ廃液、合成樹脂等を炭化し、必要に応じてガス賦活(水蒸気、二酸化炭素、空気など)、薬品賦活(塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化亜鉛、リン酸、硫酸、カセイソーダ、KOH など)したもの等が挙げられる。繊維状活性炭としては、ポリアクリロニトリル(PAN)、セルロース、フェノール、石油系ピッチを原料にしたプレカーサを炭化し、賦活したもの等が挙げられる。
活性炭としては、粉末状活性炭、この粉末状活性炭を造粒した粒状活性炭、粒状活性炭、繊維状活性炭、粉末及び/ 又は粒状活性炭をバインダーにて固めた成形活性炭などが使用できる。これらの中でも、取扱い性、コスト面等の観点から粒状活性炭が好適に用いられる。また、活性炭としては、充填密度0.1~0.5g/ml、ヨウ素吸着量800~4000mg/g、粒度0.075~6.3mmの性状を有するものが好ましい。さらには、活性炭に銀が付着、及び/ 又は、混合されていると、細菌や微生物の繁殖を抑制することができるという観点から、より好ましい。
また、吸着部73に用いる吸着剤として、イオン交換樹脂からなるものを採用することも可能である。
このような、イオン交換樹脂からなる吸着剤としては、例えば、カチオン樹脂、アニオン樹脂、及び、キレート樹脂等が挙げられる。
本実施形態では、浄水ろ材3に加え、さらに、上記のような吸着部73を備えた構成を採用した場合には、吸着剤により、原水から、残留塩素、カルキ臭、カビ臭やトリハロメタン等の有機物、重金属やアルミニウム等の不純物等が吸着除去される効果が得られる。
なお、本実施形態の浄水器用モジュール1においては、水の流れ方向における浄水ろ材3と吸着部73(吸着体74)との配置関係は、特に限定されず、例えば、吸着部73(吸着体74)が水(原水)の入口側であってもよいし、浄水ろ材3側が水(原水)の入口側であってもよい。浄水ろ材3と吸着部73とを何れの配置関係とした場合であっても、本実施形態の浄水器用モジュール1による十分な浄水効果が得られる。図7に示す例においては、詳細については後述するが、吸着部73(吸着体74)が水(原水)の入口側とされている。
本実施形態の浄水器用モジュール1によれば、ケース本体2に所定寸法のフランジ部22を設けることにより、浄水器用モジュール1を、例えば、様々な形状や寸法を有する蛇口用の浄水カートリッジ70に加え、各種のタンク11における様々なサイズの給排水口12に対しても、アダプタ等を使用することなく、簡単な加工及び操作で着脱自在に取り付けることが可能となる。即ち、本実施形態の浄水器用モジュール1は、タンクの形状や寸法は製品によって様々であるところ、各タンクのサイズに合わせたカット加工を行うこともできるので、様々な仕様のタンクに適用することが可能となる。これにより、例えば、タンク11を使用して緊急的に浄水を供給することが必要となった場合に、浄水カートリッジ70に常時取り付けられている浄水器用モジュール1を取り外し、そのまま、一般家庭に保管されているコック付きのタンク11の給排水口12に取り付けることで、簡易浄水器として直ちに浄水の供給を開始できる。従って、特別な準備を要することなく、緊急使用時等における浄水の迅速な供給が可能であり、汎用性や使い勝手にも優れた浄水器用モジュール1が実現できる。
また、詳細を後述するタンク11に浄水器用モジュール1を組み付けることで簡易浄水器10を構成した場合には、特別な準備を要することなく、緊急使用時等における浄水の迅速な供給が可能で、汎用性や使い勝手にも優れたものとなる。
なお、上記の例では、浄水カートリッジ70から浄水器用モジュール1を取り外し、タンク11の給排水口12に取り付ける例を挙げて説明しているが、これには限定されず、例えば、交換用として保管している浄水器用モジュール1をタンク11に取り付けてもよい。
<簡易浄水器>
以下に、本実施形態の簡易浄水器10の構成並びに使用形態について、主に図6A~図6Cを参照しながら説明する(図1及び図3及び図4も適宜参照)。
本実施形態の簡易浄水器10は、内部に水(原水)が収容されるタンク11の給排水口12に浄水器用モジュールが接続されてなる簡易浄水器10であり、上記の浄水器用モジュールが、上述した本実施形態の浄水器用モジュール1とされたものである。
なお、以下の説明においては、既に説明した浄水器用モジュール1の詳細な構成、並びに、タンク11の概略の構成については、その詳細な説明を省略する場合がある。
図3及び図4に示すように、本実施形態で例示するタンク11は、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等の材料を用いてブロー成形等の方法で成形された、水等の液体を収容することが可能なポリタンクである。図示例においては、内部が空洞の収容部とされた概略直方体状のタンク11を示している。
図3及び図4に示すタンク11は、コック部13bを有する給水蓋13がはめ込まれた一方の給排水口12と、止水蓋15が嵌め込まれた他方の給排水口14を備えている。
これら一方の給排水口12と他方の給排水口14とは、タンク11における平面視矩形状とされた上面11a側において、対向する一辺側の近傍に、互いに離間するように配置されている。
一方の給排水口12には、上述したような、蓋部13aとコック部13bとを有し、さらに、吐出パイプ13cが設けられた給水蓋13がはめ込まれている。ここで、タンク11の設置方向を変更し、給排水口12及び給排水口14が配置された上面11aが垂直状態とされ、且つ、一方の給排水口12が下方になるように設置した場合には、給排水口12に取り付けられた給水蓋13のコック部13bを操作することで、タンク11内に収容された水を吐出パイプ13cから吐出できる構成とされている。このとき、他方の給排水口14から止水蓋15を取り外した場合には、タンク11の内圧が開放されるので、給排水口12側からの水の吐出量や吐出速度が高められる。
そして、本実施形態では、上述したように、給水蓋13を給排水口12から取り外し、蓋部13aとコック部13bとに分解したうえで、給排水口12と蓋部13aとの間に浄水器用モジュール1のフランジ部22を挟み込みながら、蓋部13aを給排水口12に螺入することにより、浄水器用モジュール1を給排水口12に固定する。これにより、図6A及び図6Bに示したように、タンク11内に収容された、例えば、風呂の残り湯や雨水等からなる原水が、浄水器用モジュール1で浄水処理され、浄水として給排水口12に固定された浄水器用モジュール1から吐出可能な状態となる。図6A及び図6Bにおいては詳細な図示を省略しているが、浄水器用モジュール1は、一端2aがタンク11の内部側に配置され、他端2b側が外部に露出し、この他端2bから浄水を吐出できるように配置されている。
本実施形態においては、図6Cに示すように、浄水器用モジュール1に吐水口75を取り付け、蓋部13aによって共締めした構成を採用することも可能である(図7中に示した浄水カートリッジ70に備えられる吐水口75も参照)。これにより、簡易浄水器10から吐出される浄水を、使用者がコップ等で汲みとるのが容易になる。また、本実施形態の簡易浄水器10においては、吐水口75を取り付けずに使用しても構わない。
また、本実施形態では、浄水処理対象の原水として、風呂の残り湯や雨水等を例示して説明しているが、その他の原水であってもよく、あるいは、清浄な水道水をタンク11に収容し、水道水をさらに浄水処理する用途としても構わない。
なお、本実施形態の簡易浄水器10においては、さらに、浄水器用モジュール1における一端2a側に、図7中に示した吸着部73が接続された構成を採用してもよい。このような構成とした場合、吸着部73はタンク11の内部に配置される。
上記構成を有する本実施形態の簡易浄水器10によれば、上述した本実施形態の浄水器用モジュール1を備えたものなので、タンク11の給排水口12に接続して用いることにより、特別な準備を要することなく、緊急使用時等における浄水の迅速な供給が可能で、汎用性や使い勝手にも優れたものとなる。
<浄水カートリッジ>
以下に、本実施形態の浄水器用モジュール1を取り付けて使用することが可能な浄水カートリッジの一例について、主に図7を参照しながら詳述する。
上述したように、本実施形態の浄水器用モジュール1が取り付け可能な浄水カートリッジ70は、一般的な使用状態で、浄水器用モジュール1がほぼ常時取り付けられているものである。
以下の説明においては、既に説明した浄水器用モジュール1及び浄水カートリッジ70の概略構成については、その詳細な説明を省略する場合がある。
図7に示す例の浄水カートリッジ70は、ベースアダプタ72と、その上に配置され、ベースアダプタ72に対して着脱自在に取り付けられる有蓋円筒状のカバー部材71とを備える。そして、ベースアダプタ72の上に浄水器用モジュール1が配置され、その上に吸着部73が配置されている。そして、これら浄水器用モジュール1及び吸着部73等の各構成要素を覆うようにカバー部材71が配置されている。
上述したように、吸着部73の下端73bは、浄水器用モジュール1の一端2aに接続されている。
また、吸着部73の筐体である筒状の収容ケース73Bと、カバー部材71との間の空間は、図示略の蛇口側から導入された水道水が流通する原水流路76として確保されており、カバー部材71の下部から上部にわたって設けられている。また、ベースアダプタ72の下面側には、蛇口側から水道水を導入して原水流路76に流通させるための取水口77が設けられている。
なお、吸着部73の詳細な構成は、上述した通りである。
浄水カートリッジ70によれば、上記構成により、原水流路76から吸着部73の上部に水道水が導入される。この水道水は、吸着部73において残留塩素やカビ臭、トリハロメタン等の有機化合物が除去された後、浄水器用モジュール1に導入され、雑菌等が除去された後、吐水口75から導出され、使用者が浄水を使用することが可能となる。
上記のカバー部材71及びベースアダプタ72の材質としては、特に限定されず、例えば、吸着部73の蓋体73A及び収容ケース73Bと同じ樹脂材料を用いることが可能である。
また、ベースアダプタ72の肉厚は、4~5mm程度とすることが、強度等の観点から好ましい。また、ベースアダプタ72の外表面は、浄水カートリッジ70の内部を開放するとき等の操作性の観点から、ローレット加工が施されていることが好ましい。
先に説明したように、災害等の緊急時に、本実施形態の浄水器用モジュール1を、図3及び図4に示すタンク11に取り付け、図6A~図6Cに示すような簡易浄水器10を構成する場合には、カバー部材71をベースアダプタ72から取り外し、さらに、吸着部73を取り外した後、浄水器用モジュール1を取り外すことができる。
<作用効果>
以上説明したように、本実施形態の浄水器用モジュール1によれば、内部に浄水ろ材3が収納されたケース本体2の外周部21にフランジ部22が設けられ、このフランジ部22の径方向の幅が3mm以上である構成を採用している。このように、ケース本体2に所定寸法のフランジ部22を設けることにより、浄水器用モジュール1を、例えば、様々な形状や寸法を有する浄水カートリッジ70に加え、各種のタンク11における様々なサイズの給排水口12に対しても、アダプタ等を使用することなく、簡単な加工及び操作で着脱自在に取り付けることが可能となる。これにより、例えば、タンク11を使用して緊急的に浄水を供給することが必要となった場合に、浄水カートリッジ70に常時取り付けられている浄水器用モジュール1を取り外し、そのままタンク11の給排水口12に取り付けて、直ちに浄水の供給を開始できる。従って、特別な準備を要することなく、緊急使用時等における浄水の迅速な供給が可能であり、汎用性や使い勝手にも優れたものとなる。
また、本実施形態の簡易浄水器10によれば、上記構成を有した本実施形態の浄水器用モジュール1を備えたものなので、タンク11の給排水口12に接続して用いることにより、上記同様、特別な準備を要することなく、緊急使用時等における浄水の迅速な供給が可能で、汎用性や使い勝手にも優れたものとなる。
<その他の形態>
以上、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳述したが、本実施形態で説明する各構成及びそれらの組み合わせ等は一例であり、本発明の趣旨から逸脱しない範囲内で、構成の付加、省略、置換、及びその他の変更が可能である。また、本発明は本実施形態によって限定されるものではなく、特許請求の範囲によってのみ限定される。
例えば、上記の実施形態においては、本発明の一例として、図1等に示すような、フランジ部22の上面21aに配置されるシール部材25が、フランジ部22の幅よりも狭い例を挙げて説明しているが、これに限定されるものではない。例えば、図8に示す例の浄水器用モジュール1Aのように、シール部材25Aが、フランジ部22Aの幅と同じ寸法であってもよく、各部材の寸法等は、適宜、設定することが可能である。
本発明の浄水器用モジュール及び簡易浄水器は、特別な準備を要することなく、緊急使用時等における浄水の迅速な供給が可能であり、且つ、汎用性や使い勝手にも優れるものなので、例えば、屋外等における各種イベントのみならず、災害時の避難所等の常設機器として、飲料水等を提供する用途において、非常に好適である。
1,1A…浄水器用モジュール
2…ケース本体
2a…一端
2b…他端
20…筒部
21…外周部
22,22A…フランジ部
22a…上面(一面)
22b…下面
22c…溝
25,25A…シール部材
25b…下面
3…浄水ろ材
31…先端部
32…後端部
10…簡易浄水器
11…タンク
11a…上面
12…給排水口(一方の給排水口)
13…給水蓋
13a…蓋部
13b…コック部
13c…吐出パイプ
14…給排水口(他方の給排水口)
15…止水蓋
70…浄水カートリッジ
71…カバー部材
72…ベースアダプタ
73…吸着部
73A…蓋体
73B…収容ケース
73a…収容部
73b…下端
73c…仕切り板
74…吸着体
75…吐水口
76…原水流路
77…取水口

Claims (13)

  1. 両端が開口した筒状であるケース本体の内部に浄水ろ材が収納された浄水器用モジュールであって、
    前記ケース本体の外周部にフランジ部が設けられ、該フランジ部の径方向の幅が3mm以上であることを特徴とする浄水器用モジュール。
  2. 浄水器に取り付け可能な浄水カートリッジに対し、着脱自在に収納可能とされていることを特徴とする請求項1に記載の浄水器用モジュール。
  3. 前記ケース本体の外径が15~35mmの範囲であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の浄水器用モジュール。
  4. 前記浄水ろ材が中空糸膜からなることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の浄水器用モジュール。
  5. 前記浄水ろ材をなす中空糸膜がポリエチレンからなることを特徴とする請求項4に記載の浄水器用モジュール。
  6. 前記フランジ部の厚みが0.5~2.0mmの範囲であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の浄水器用モジュール。
  7. 前記フランジ部の少なくとも一面側に環状のガイドが設けられていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の浄水器用モジュール。
  8. 前記ガイドが溝であることを特徴とする請求項7に記載の浄水器用モジュール。
  9. 前記フランジ部の少なくとも一面側にシール部材が配置されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の浄水器用モジュール。
  10. 前記シール部材における上面側又は下面側の少なくとも一方の面に環状のガイドが設けられていることを特徴とする請求項9に記載の浄水器用モジュール。
  11. 前記ガイドが溝であることを特徴とする請求項10に記載の浄水器用モジュール。
  12. さらに、前記浄水ろ材に接続されるように配置され、活性炭又はイオン交換樹脂からなる吸着部を備えることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の浄水器用モジュール。
  13. 内部に水が収容されるタンクの給排水口に浄水器用モジュールが接続されてなる簡易浄水器であって、
    前記浄水器用モジュールが、請求項1又は請求項2に記載の浄水器用モジュールであることを特徴とする簡易浄水器。

JP2022105465A 2022-06-30 2022-06-30 浄水器用モジュール及び簡易浄水器 Pending JP2024005329A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022105465A JP2024005329A (ja) 2022-06-30 2022-06-30 浄水器用モジュール及び簡易浄水器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022105465A JP2024005329A (ja) 2022-06-30 2022-06-30 浄水器用モジュール及び簡易浄水器

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2024005329A true JP2024005329A (ja) 2024-01-17

Family

ID=89540460

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022105465A Pending JP2024005329A (ja) 2022-06-30 2022-06-30 浄水器用モジュール及び簡易浄水器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2024005329A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4157378B2 (ja) ピッチャー型浄水器用浄水カートリッジ及びピッチャー型浄水器
RU2429200C2 (ru) Устройство для питьевой воды
AU2003231002B2 (en) Encapsulated filter cartridge
JP4838714B2 (ja) 浄水器
KR100905346B1 (ko) 정수기 세정 방법
JP5929194B2 (ja) 自重濾過型浄水器
JP2004230335A (ja) 浄水カートリッジ及び浄水器
JP4705860B2 (ja) 飲水器
JP5609978B2 (ja) 浄水カートリッジおよび浄水器
JP5072193B2 (ja) 自重濾過装置を備えた飲水器
JP2004050083A (ja) 浄水器
JP2024005329A (ja) 浄水器用モジュール及び簡易浄水器
KR20070018151A (ko) 정수기용 필터장치
JP2003071443A (ja) 浄水カートリッジおよび浄水器
JP2024035438A (ja) 簡易浄水器、簡易浄水器用アダプターセット、並びに浄水方法
JP2005000768A (ja) 浄水カートリッジ
WO2020027147A1 (ja) 浄水カートリッジ及び浄水器
JP2002361232A (ja) 据置型浄水器
JP2022155906A (ja) 水処理カートリッジ、水処理装置、処理水の製造方法、及び水処理機能付き装置