JP2023550275A - 再生可能原料から得られたカーボンブラックを含むゴム組成物 - Google Patents

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Abstract

本発明は、(a)エラストマーポリマー材料と、(b)再生可能なカーボンブラック原料を含むカーボンブラック原料から得られた(i)カーボンブラックを含むカーボンブラック材料とを含む組成物に関する。本発明はさらに、上記組成物から製造された物品、例えばタイヤ、ならびにそのような組成物の使用に関する。【選択図】なし

Description

本発明は、エラストマーポリマー材料およびカーボンブラック材料を含む組成物に関する。本発明はさらに、これらの組成物から製造されたタイヤなどの物品、ならびにこれらの組成物の使用に関する。
ゴム組成物のようなポリマー組成物は、トランスミッションおよびコンベヤベルト、タイヤまたは履物のような多数の工業製品を製造するために広く適用されている。カーボンブラックは、多くのポリマー組成物中に含まれ、例えば、それらの色、機械的、電気的、および/または加工特性を改変するためのものである。カーボンブラックは例えば、一般に、タイヤまたはその構成要素を製造するために使用されるゴム組成物に添加されて、絶縁マトリックスに電気的散逸性を付与する。同時に、カーボンブラック添加剤は、剛性、耐摩耗性およびヒステリシスのような機械的特性および弾性特性に影響を及ぼし、これらは、例えば、その転がり抵抗および耐久性に関して、得られるタイヤの性能に大いに影響を及ぼす。カーボンブラックは、従来、石油、石炭、または他の化石燃料由来の原料から製造される。地球温暖化の緩和の観点から、全CO2排出量を低減し、CO2バランスを改善することが望ましい。
したがって、CO2バランスを改善し、かつ、例えばタイヤおよび機械的ゴム製品の製造に適した、同等の機械的性質をなお提供する組成物を提供することが、本発明の目的である。組成物はさらに、良好に加工可能であり、容易に入手可能な材料から低コストで効率的に達成可能であるべきである。
驚くべきことに、上記の目的は、独立請求項1に開示されたとおり、(a)エラストマーポリマー材料と、(b)カーボンブラック原料の総量に基づいて10重量%を超える量の再生可能なカーボンブラック原料を含むカーボンブラック原料から得られたカーボンブラック材料と、を含む組成物によって達成できることが見出された。本発明の組成物の特定のまたは好ましい変形は、従属請求項に記載されている。
本発明はまた、本発明による組成物から製造されたタイヤおよび、ケーブルシース、チューブ、駆動ベルト、コンベヤベルト、ロールカバー、靴底、ホース、シール部材、プロファイル、ダンピング素子、コーティングまたは着色物品もしくは印刷物品などの物品に関し、ならびにタイヤおよび/または前述の物品を製造するためのそのような組成物の使用に関する。
本発明のこれらおよび他の任意の特徴および利点は、以下の説明においてより詳細に記載される。
詳細な説明
上述のように、本発明は、(a)エラストマーポリマー材料と、(b)カーボンブラック原料の総量に基づいて10重量%を超える量で再生可能なカーボンブラック原料を含むカーボンブラック原料から得られた(i)カーボンブラックを含むカーボンブラック材料と、を含む組成物に関する。
用語「組成物」は、本明細書中で使用される場合、複数の構成化学種または成分から構成される材料を指す。「エラストマーポリマー材料」は、本質的にエラストマーポリマーからなる材料として理解される。用語「ポリマー」は、本明細書において当技術分野におけるその一般的な意味で使用され、高分子化合物、すなわち、比較的高い分子量(例えば、500Da以上)を有する化合物を指し、その構造は、比較的低い分子量の化学種に実際にまたは概念的に由来する複数の繰り返し単位(「マー」とも呼ばれる)を含む。用語「エラストマーポリマー」は、本明細書において当技術分野におけるその一般的な意味で使用され、弾性であり、大きな歪み、初期形状を回復する高い能力、非線形応力-歪み曲線、および歪み硬化を特徴とするポリマーを指す。
本発明の実施のためのエラストマーポリマー材料として特に有用なのは、ゴム材料のようなエラストマーである。本発明による組成物のエラストマーポリマー材料(a)は、1種または2種以上のゴムを含むことができる。用語「ゴム」、「ゴム材料」および「エラストマー」は特に明記しない限り、本明細書全体を通して互換的に使用され得る。本発明に従って使用することができるゴムとしては、オレフィン系不飽和を含有するもの、すなわちジエン系ゴム材料、ならびに非ジエン系ゴム材料が挙げられる。用語「ジエン系ゴム材料」は、天然ゴムおよび合成ゴムの両方、またはそれらの混合物を含むことが意図される。
本発明による組成物のエラストマーポリマー材料(a)は、天然および/または合成ゴムを含むことができる。
天然ゴムは、その未加工形態で、およびゴム加工の技術分野で従来から知られている様々な加工形態で使用することができる。天然ゴムは、例えば、ゴムの樹(ヘルビア・ブラジリエンシス(Helvea brasiliensis))、グアユール(guayule)、およびダンデライオン(dandelion)から得ることができる。
合成ゴムは、スチレン-ブタジエンゴム、例えばエマルジョン-スチレン-ブタジエンゴム(ESBR)および溶液-スチレン-ブタジエンゴム(SSBR)、ポリブタジエン、ポリイソプレン、エチレン-プロピレン-ジエンゴム(EPDM)、エチレン-プロピレンゴム(EPM)、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム、塩素化ポリエチレン、クロロスルホン化ポリエチレン、アクリロニトリル-ブタジエンゴム、水素化アクリロニトリル-ブタジエンゴム、ポリクロロプレン、アクリレートゴム、エチレン-ビニルアセテートゴム、エチレン-アクリルゴム、エピクロロヒドリンゴム、シリコーンゴム、フルオロシリコーンゴム、フルオロカーボンゴム、または上記のいずれかの組み合わせの混合物を含むことができる。本発明によれば、合成ゴムは、再生可能な材料から得ることもできる。例えば、ポリブタジエンは、植物バイオマスの醗酵によって得られるアルコールから製造することができる。
適切なゴムとしては、ケイ素またはスズに結合した官能化ゴムおよびゴムも挙げることができる。例えば、ゴムは、アミン、アルコキシ、シリル、チオール、チオエステル、チオエーテル、スルファニル、メルカプト、スルフィド、またはそれらの組み合わせのような官能基で官能化され得る。1つ以上の官能基は、一次、二次または三次であり得、そして1つまたは両方の鎖末端(例えば、α、ω-官能化)に位置することができ、ポリマー主鎖から吊り下がることができ、および/またはポリマー主鎖の鎖内に提供されることができる。本発明によるゴムは、部分的に架橋することもできる。従って、本発明の組成物に使用する前に、ゴム材料のポリマー鎖の一部は、カップリング剤によって、またはカップリング剤なしで架橋され得る。
本発明による組成物は特に、硬化性組成物、例えば加硫性ゴム組成物であり得る。用語「加硫性ゴム組成物」は、加硫物の形成下で加硫によって硬化することができる、ゴム配合の技術分野で従来使用されている種々のさらなる成分を任意に含むゴム成分の組成物を指す。用語「硬化性」および「加硫性」は、特に明記しない限り、本明細書全体を通して互換的に使用され、架橋剤または加硫剤によってポリマー鎖を互いに連結する化学反応を指す。硬化反応は、光、湿気、熱および/または架橋剤の付加など、当技術分野で公知の任意の手段によって誘導することができる。
本発明によるエラストマーポリマー材料(a)は、天然ゴムを含むことができる。本発明によれば、天然ゴムは、ゴムの樹(ヘルビア・ブラジリエンシス)、グアユール、ダンデライオン、または上記のいずれかの組み合わせの混合物から得られる天然ゴムを含むことができる。天然ゴムは、グアユールおよび/またはダンデライオンから得られる天然ゴムを含むことができる。エラストマーポリマー材料(a)は、5phr以上、例えば10phr以上、または15phr以上、または20phr以上、または30phr以上、または40phr以上、または50phr以上、または60phr以上、または70phr以上、または80phr以上の天然ゴムを含むことができる。本明細書で使用される「phr」という用語は、ゴムまたはエラストマー100重量部当たりの列挙された個々の材料の重量部を指す。エラストマーポリマー材料(a)は、100phr以下、例えば95phr以下、または90phr以下、または85phr以下、または80phr以下、または75phr以下、または70phr以下、または65phr以下、または60phr以下の天然ゴムを含むことができる。エラストマーポリマー材料(a)は、上記の下限値と上限値のいずれかの間の範囲で天然ゴムを含むことができる。例えば、エラストマーポリマー材料(a)は、5~95phrの範囲、例えば10~90phrの範囲、または20~80phrの範囲、または30~70phrの範囲、または40~60phrの範囲の天然ゴムを含むことができる。本発明によれば、エラストマーポリマー材料(a)は、天然ゴムからなることができる。
本発明によるエラストマーポリマー材料(a)は、合成ゴムを含むことができる。本発明によれば、合成ゴムは、再生可能な材料から得られた合成ゴムを含むことができる。本発明による再生可能材料は、植物バイオマスの醗酵により得られたアルコールであってもよい。例えば、合成ゴムは、植物バイオマスの醗酵によって得られたアルコールから得られたポリブタジエンを含んでもよい。エラストマーポリマー材料(a)は、5phr以上、例えば10phr以上、または15phr以上、または20phr以上、または30phr以上、または40phr以上、または50phr以上、または60phr以上、または70phr以上、または80phr以上の合成ゴムを含むことができる。本明細書で使用される「phr」という用語は、ゴムまたはエラストマー100重量部当たりの列挙された個々の材料の重量部を指す。エラストマーポリマー材料(a)は、100phr以下、例えば95phr以下、または90phr以下、または85phr以下、または80phr以下、または75phr以下、または70phr以下、または65phr以下、または60phr以下の合成ゴムを含むことができる。エラストマーポリマー材料(a)は、上記の下限値と上限値のいずれかの間の範囲で合成ゴムを含むことができる。例えば、エラストマーポリマー材料(a)は、5~95phrの範囲、例えば10~90phrの範囲、または20~80phrの範囲、または30~70phrの範囲、または40~60phrの範囲の合成ゴムを含むことができる。本発明によれば、エラストマーポリマー材料(a)は、合成ゴムからなることができる。
本発明によれば、エラストマーポリマー材料(a)は、天然ゴムと合成ゴムとの混合物を含むことができる。エラストマーポリマー材料(a)は、5~100phrの天然ゴムおよび5~100phrの合成ゴム、例えば10~90phrの天然ゴムおよび10~90phrの合成ゴム、または20~80phrの天然ゴムおよび20~80phrの合成ゴム、または30~70phrの天然ゴムおよび30~70phrの合成ゴム、または40~60phrの天然ゴムおよび40~60phrの合成ゴム、または40~100phrの天然ゴムおよび5~60phrの合成ゴム、または50~95phrの天然ゴムおよび5~50phrの合成ゴム、または60~90phrの天然ゴムおよび10~50phrの合成ゴム、または5~40phrの天然ゴムおよび60~100phrの合成ゴム、または10~20phrの天然ゴムおよび80~90phrを含むことができる。例えば、エラストマーポリマー材料(a)は50phrの天然ゴムおよび50phrの合成ゴムを含んでもよく、またはエラストマーポリマー材料(a)は5phrの天然ゴムおよび95phrの合成ゴムを含んでもよい。
本発明による合成ゴムは、好ましくはエマルジョン-スチレン-ブタジエンゴム(ESBR)、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム、またはこれらのいずれかの組み合わせの混合物、より好ましくはポリイソプレンおよび/またはポリブタジエン、さらにより好ましくはポリブタジエンを含む。
本発明による合成ゴムは、好ましくはエマルジョン-スチレン-ブタジエンゴム(ESBR)、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム、またはこれらのいずれかの組み合わせの混合物、より好ましくはポリイソプレンおよび/またはポリブタジエン、さらにより好ましくはポリブタジエンからなる。
前述のように、カーボンブラック材料(b)は、カーボンブラック原料の総量に基づいて10重量%を超える量で再生可能なカーボンブラック原料を含むカーボンブラック原料から得られたカーボンブラック(i)を含む。
本明細書で使用するとき、「カーボンブラック材料」は、1種以上のカーボンブラックをベースとする材料を指す。本明細書で言及される「カーボンブラック」は、炭素原料の熱酸化熱分解または熱***によって生成される炭素であって、実質的に、例えば総量に基づいて80重量%超、90重量%超または95重量%超の炭素で構成される材料を意味する。ファーネスプロセス、ガスブラックプロセス、アセチレンブラックプロセス、サーマルブラックプロセスまたはランプブラックプロセスなど、カーボンブラックを製造するための種々の工業的方法が知られる。カーボンブラックの製造はそれ自体当技術分野で周知であり、例えばJ.-B.ドネット他、「カーボンブラック:サイエンス・アンド・テクノロジー」、第2版に概説されているため、ここではこれ以上詳細には説明しない。
本発明によれば、再生可能なカーボンブラック原料(b-i)は、植物ベースの原料油および/または動物ベースの油、好ましくは植物ベースの油、より好ましくは非食用植物ベースの油を含むことができる。
本発明による再生可能なカーボンブラック原料(b-i)は、バイオガス、菜種油、トール油、ゴム種子油、米ぬか油、タバコ種子油、アマニ油、ポンガミア油、クランベ・アビシニカ油、パーム油、ココナッツ油、キャノーラ油、大豆油、ヒマワリ油、綿種子油、パイン種子油、オリーブ油、コーン油、グレープ種子油、サフラワー油、アサイパーム油、ジャンブー油、ゴマ油、チア種子油、***油、エゴマ油、ピーナッツ油、シペラスエスクレンタス油、スティリンジア油、バイオディーゼル工場からの蒸留残渣、カシューナッツ油、カシューナッツの殻油、ブラジルナッツ油、マカダミアナッツ油、クルミ油、アーモンド油、ヘーゼルナッツ油、ビークナッツ油、キャンドルナッツ油、チェスナッツ油、またはこれらの任意の組合せの混合物を含むことができる。好ましくは、再生可能なカーボンブラック原料(b-i)は、菜種油、トール油、ゴム種子油、米ぬか油、タバコ種子油、アマニ油、ポンガミア油、クランベ・アビシニカ油、バイオディーゼル工場からの蒸留残渣、またはこれらのいずれかの組み合わせの混合物を含む。より好ましくは、再生可能なカーボンブラック原料(b-i)はトール油を含む。本明細書において、植物ベースの油は、菜種油、トール油、ゴム種子油、米ぬか油、タバコ種子油、アマニ油、ポンガミア油、クランベ・アビシニカ油、パーム油、ココナッツ油、キャノーラ油、大豆油、ヒマワリ油、綿種子油、パイン種子油、オリーブ油、コーン油、グレープ種子油、サフラワー油、アサイパーム油、ジャンブー油、ゴマ油、チア種子油、***油、エゴマ油、ピーナッツ油、シペラスエスクレンタス油、スティリンジア油、バイオディーゼル工場からの蒸留残渣、カシューナッツ油、カシューナッツの殻油、ブラジルナッツ油、マカダミアナッツ油、クルミ油、アーモンド油、ヘーゼルナッツ油、ビークナッツ油、キャンドルナッツ油、チェスナッツ油、またはこれらの任意の組合せの混合物を含むことができる。
本発明によれば、カーボンブラック原料(b-i)は、再生可能なカーボンブラック原料と、脂肪族もしくは芳香族、飽和もしくは不飽和の炭化水素またはそれらの混合物などの従来のカーボンブラック原料、コールタール蒸留物、石油留分の接触分解中に生成される残留油、ナフタもしくはガス油の分解を介するオレフィン生成中に生成される残留油、天然ガス、またはこれらのいずれかの組み合わせの混合物とから作製された混合物であり得る。
本発明のカーボンブラック原料(b-i)は、カーボンブラック原料の総量に基づいて10重量%を超える量の再生可能な原料を含む。例えば、本発明によるカーボンブラック原料(b-i)は、12重量%を超える量で、15重量%を超える量で、20重量%を超える量で、25重量%を超える量で、30重量%を超える量で、35重量%を超える量で、40重量%を超える量で、45重量%を超える量で、50重量%を超える量で、55重量%を超える量で、60重量%を超える量で、65重量%を超える量で、70重量%を超える量で、75重量%を超える量で、80重量%を超える量で、85重量%を超える量で、90重量%を超える量で、または95重量%を超える量の再生可能カーボンブラックを含むことができる。カーボンブラック原料(b-i)は、再生可能なカーボンブラック原料からなることができる。
本発明のカーボンブラック(b-i)は、0.05Bq/gを超える、好ましくは0.10Bq/gを超える、より好ましくは0.15Bq/gを超える、さらにより好ましくは0.25Bq/gを超えるC-14含量を有することができる。
カーボンブラックのC-14含量は、以下のように測定される。カーボンブラックは、石英ガラス管中で過剰の酸素で燃焼され、したがって二酸化炭素に変換される。この試料の分解は、炭素分析物(14CおよびC安定)を他のあり得る妨害物質から分離すること、および、最適な測定条件を作り出すために、できるだけ少ない体積でできるだけ多くの炭素を濃縮することを目的とする。二酸化炭素を水酸化ナトリウム溶液に溶解し、炭酸塩を得る。試料を調製するに、BaCO3を用いて炭酸塩を沈殿させるが、これは、液量が大きすぎ、低レベルLSC用シンチレーションカクテルが過度に高いpHに耐えられないためである。沈殿物を濾過し、20mL測定容器(LSC-Vial)に移す。約1.5gを超えるBaCO3を測定容器に移送しないことは有益であることが証明されている。なぜならば、バリウム化合物中に自然に存在するウランまたはトリウムの崩壊系列からの放射性核種によって、測定結果が改変されるからである。沈殿したBaCO3を含まない溶液を対照とする。結果を改変し得る追加の炭素を導入しないために、溶液には二重蒸留水が使用される。試験サンプルを約14mLのQSAシンチレーションカクテルと混合する。次いで、試料とシンチレーションカクテルとの混合物を激しく振盪し、LSC Quantulus-1220中で測定する。測定は、約180分の冷却時間および1000分の測定時間で行う。
本発明によれば、カーボンブラック(b-i)は、プラズマブラック、ガスブラック、チャンネルブラック、サーマルブラック、ランプブラックまたはファーネスブラック、好ましくはファーネスブラックであることができる。
本発明に従って使用されるカーボンブラック(b-i)は、BET表面積、統計的厚さ表面積(STSA)、吸油量(OAN)、圧縮試料の吸油量(COAN)、ヨウ素吸着量(IAN)、色強度(tint strength)、または425nmでの透過率値によって特徴付けることができ、以下にさらに具体的に記載する。
本発明によるカーボンブラック(b-i)は、15m2/g以上、例えば20m2/g以上、25m2/g以上、30m2/g以上、40m2/g以上、50m2/g以上、60m2/g以上、70m2/g以上、80m2/g以上、90m2/g以上、または95m2/g以上のBET表面積を有することができる。カーボンブラック(b-i)は、最大500m2/g、例えば、400m2/g以下、300m2/g以下、250m2/g以下、200m2/g以下、150m2/g以下、130m2/g以下、120m2/g以下、110m2/g以下、または100m2/g以下のBET表面積を有することができる。本発明によるカーボンブラック(b-i)は、上記の下限値と上限値のいずれかの間の範囲のBET表面積を有することができる。例えば、本発明のカーボンブラック(b-i)の表面積は、15~500m2/g、例えば30~300m2/g、典型的には40~250m2/g、例えば50~200m2/g、または70~150m2/gの範囲であり得る。BET表面積は、ASTM D6556-17に従って測定することができる。
本発明により使用されるカーボンブラック(b-i)は、15m2/g以上、例えば20m2/g以上、25m2/g以上、30m2/g以上、40m2/g以上、50m2/g以上、60m2/g以上、70m2/g以上、または80m2/g以上の統計的厚さ表面積(STSA)を有することができる。カーボンブラック(b-i)は、最大500m2/g、例えば、400m2/g以下、300m2/g以下、250m2/g以下、200m2/g以下、150m2/g以下、130m2/g以下、120m2/g以下、110m2/g以下、または100m2/g以下のSTSAを有することができる。本発明によるカーボンブラック(b-i)は、上記の下限値と上限値のいずれかの間の範囲のSTSAを有することができる。例えば、本発明のカーボンブラック(b-i)は、15~500m2/g、例えば20~400m2/g、または30~300m2/g、例えば40~200m2/g、または50~150m2/gの範囲のSTSAを有することができる。統計的厚さ表面積(STSA)は、ASTM D6556-17に従って測定することができる。
本発明に従って使用されるカーボンブラック(b-i)は、30mL/100g以上、例えば35mL/100g以上、40mL/100g以上、45mL/100g以上、50mL/100g以上、55mL/100g以上、または60mL/100g以上の吸油量(OAN)を有することができる。カーボンブラック(b-i)は、150mL/100g以下、例えば140mL/100g以下、130mL/100g以下、120mL/100g以下、または110mL/100g以下の吸油量(OAN)を有することができる。本発明によるカーボンブラック(b-i)は、上記の下限値と上限値のいずれかの間の範囲の吸油量(OAN)を有することができる。例えば、本発明のカーボンブラック(b-i)は、30~150mL/100g、例えば40~140mL/100g、50~130mL/100g、55~120mL/100g、または60~110mL/100gの範囲の吸油量(OAN)を有することができる。吸油量(OAN)は、ASTM D2414-18に従って測定することができる。
本発明によるカーボンブラック(b-i)は、30mL/100g以上、例えば35mL/100g以上、40mL/100g以上、45mL/100g以上、または50mL/100g以上の圧縮吸油量(COAN)をさらに有することができる。本発明によるカーボンブラック(b-i)は、150mL/100g以下、例えば140mL/100g以下、130mL/100g以下、120mL/100g以下、110mL/100g以下、または100mL/100g以下の圧縮吸油量(COAN)を有することができる。本発明によるカーボンブラック(b-i)は、上記の下限値と上限値のいずれかの間の範囲の圧縮吸油量(COAN)を有することができる。例えば、本発明のカーボンブラック(b-i)は、30~150mL/100g、例えば40~140mL/100g、45~130mL/100g、50~120mL/100g、または55~100mL/100gの範囲の圧縮吸油量(COAN)を有することができる。COANは、ASTM D3493-18に従って測定することができる。
本発明によるカーボンブラック(b-i)は、15mg/g以上、例えば20mg/g以上、25mg/g以上、30mg/g以上、40mg/g以上、または50mg/g以上のヨウ素吸着量(IAN)をさらに有することができる。本発明によるカーボンブラック(b-i)は、700mg/g以下、例えば600mg/g以下、500mg/g以下、400mg/g以下、300mg/g以下、250mg/g以下、200mg/g以下、または150mg/g以下のヨウ素吸着量(IAN)を有することができる。本発明によるカーボンブラック(b-i)は、上記の下限値と上限値のいずれかの間の範囲のヨウ素吸着量(IAN)を有することができる。例えば、本発明のカーボンブラック(b-i)は、15~700mg/g、例えば30~500mg/g、40~300mg/g、または50~150mg/gの範囲のヨウ素吸着量(IAN)を有することができる。IANは、ASTM D1510-19に従って測定することができる。
本発明によるカーボンブラック(b-i)は、10%以上、例えば15%以上、20%以上、25%以上、30%以上、40%以上、または50%以上の色強度をさらに有することができる。本発明によるカーボンブラック(b-i)は、250%以下、例えば230%以下、220%以下、200%以下、または150%の色強度を有することができる。本発明によるカーボンブラック(b-i)は、上記の下限値と上限値のいずれかの間の範囲の色強度を有することができる。例えば、本発明のカーボンブラック(b-i)は、10~250%、例えば30~220%、または50~200%の範囲の色強度を有することができる。色強度は、ASTM D3265-17に従って測定することができる。
また、本発明のカーボンブラック(b-i)は、50%以上、例えば55%以上、60%以上、75%以上、または80%以上の425nmにおける透過率値を有することができる。本発明のカーボンブラック(b-i)は、100%以下の425nmにおける透過率値を有することができる。本発明によるカーボンブラック(b-i)は、上記の下限値と上限値のいずれかの間の範囲の425nmにおける透過率値を有することができる。例えば、本発明のカーボンブラック(b-i)は、50~100%、例えば70~100%、または80~100%の範囲の425nmにおける透過率値を有することができる。425nmにおける透過率値は、ASTM D1618-18に従って測定することができる。ただし、ASTM D1618-18から逸脱して、キュベットの代わりに1cmのフロースルーキュベットを使用し、トルエンに対して測定する。
本発明によれば、カーボンブラック(b-i)を酸化することができる。ここで、「酸化された」とは、カーボンブラック(b-i)が酸化処理され、したがって酸素含有官能基を含むことを意味する。したがって、酸化カーボンブラックは、非酸化カーボンブラックとは異なり、一般に、顕著な酸素含有量を有し、かつ、限定されないが、例示としてキノン、カルボキシル、フェノール、ラクトール、ラクトン、無水物およびケトンの基が挙げられる酸素含有官能基を有する。
酸化カーボンブラックは例えば、米国特許第6,120,594号明細書および米国特許第6,471,933号明細書に開示されているような、当技術分野で公知の様々な方法によって製造することができる。適切な方法は、過酸化水素のような過酸化物、過硫酸ナトリウムおよび過硫酸カリウムのような過硫酸塩、次亜塩素酸ナトリウムのような次亜ハロゲン酸塩、オゾンもしくは酸素ガス、過マンガン酸塩、四酸化オスミウム、酸化クロム、硝酸アンモニウムセリウムのような遷移金属含有酸化剤、または、硝酸もしくは過塩素酸のような酸化酸、ならびにそれらの混合物または組合せの酸化剤を用いたカーボンブラック材料の酸化を含む。
本発明によれば、カーボンブラック(b-i)をさらに官能化することができる。官能化カーボンブラックは、酸化カーボンブラックを硫黄含有の第一級もしくは第二級アミンまたはその塩で処理することによって得ることができる。したがって、この処理により、硫黄含有アミンが、硫黄含有部分および/またはアミン基などの処理剤由来の官能基を酸化カーボンブラックに付与し、酸化カーボンブラックの化学的変化がもたらされる。
本発明によれば、カーボンブラック材料(b)は、(ii)追加のカーボンブラックを含むことができる。追加のカーボンブラックは、酸化カーボンブラックおよび官能化カーボンブラックを含む従来のカーボンブラックなどの任意のカーボンブラックであり得る。カーボンブラック材料(b)は、カーボンブラックの総量に基づいて10重量%を超える量の再生可能なカーボンブラック原料を含むカーボンブラック原料から得られたカーボンブラック(i)と、追加のカーボンブラック(ii)との混合物であり得る。
カーボンブラック材料(b)は、カーボンブラック材料(b)の総重量に基づいて、5重量%以上、例えば、10重量%以上、15重量%以上、20重量%以上、25重量%以上、30重量%以上、35重量%以上、40重量%以上、45重量%以上、または50重量%以上のカーボンブラック(b-i)を含むことができる。例えば、本発明によるカーボンブラック材料(b)は、カーボンブラック材料(b)の総重量に基づいて、95重量%まで、例えば90重量%まで、85重量%まで、80重量%まで、75重量%まで、70重量%まで、65重量%まで、または60重量%までのカーボンブラック(b-i)を含むことができる。本発明によるカーボンブラック材料(b)は、上記の下限値と上限値のいずれかの間の範囲でカーボンブラック(b-i)を含むことができる。例えば、カーボンブラック材料(b)は、カーボンブラック材料(b)の総重量に基づいて、5~95重量%、10~90重量%、20~80重量%、30~70重量%、または40~60重量%の範囲でカーボンブラック(b-i)を含むことができる。カーボンブラック材料(b)は、カーボンブラック(b-i)からなることができる。
カーボンブラック材料(b)は、カーボンブラック材料(b)の総重量に基づいて、5重量%以上、例えば10重量%以上、15重量%以上、20重量%以上、25重量%以上、30重量%以上、35重量%以上、40重量%以上、または45重量%以上の追加のカーボンブラック(b-ii)を含むことができる。例えば、本発明によるカーボンブラック材料(b)は、カーボンブラック材料(b)の総重量に基づいて、95重量%まで、例えば90重量%まで、85重量%まで、80重量%まで、75重量%まで、70重量%まで、65重量%まで、60重量%まで、または50重量%までの追加のカーボンブラック(b-ii)を含むことができる。本発明によるカーボンブラック材料(b)は、上記の下限値と上限値のいずれかの間の範囲で追加のカーボンブラック(b-ii)を含むことができる。例えば、カーボンブラック材料(b)は、カーボンブラック材料(b)の総重量に基づいて、5~95重量%、10~90重量%、20~80重量%、30~70重量%、または40~60重量%の範囲で追加のカーボンブラック(b-ii)を含むことができる。
本発明によるカーボンブラック材料(b)は、カーボンブラック材料(b)の総重量に基づいて、5~95%のカーボンブラック(b-i)と、5~95%の追加のカーボンブラック(b-ii)を含むことができ、好ましくは10~90%のカーボンブラック(b-i)と、10~90%の追加のカーボンブラック(b-ii)、特に好ましくは20~80%のカーボンブラック(b-i)と、20~80%の追加のカーボンブラック(b-ii)、より好ましくは30~70%のカーボンブラック(b-i)、30~70%の追加のカーボンブラック(b-ii)、さらにより好ましくは40~60%のカーボンブラック(b-i)、40~60%の追加のカーボンブラック(b-ii)、最も好ましくは50~95%のカーボンブラック(b-i)と、5~50%の追加のカーボンブラック(b-ii)を含む。
本発明による組成物は、カーボンブラック材料(b)を、3phr以上、例えば5phr以上、10phr以上、15phr以上、20phr以上、25phr以上、30phr以上、40phr以上、または50phr以上の量で含むことができる。本明細書で使用される「phr」という用語は、ゴムまたはエラストマー100重量部当たりの列挙された個々の材料の重量部を指す。組成物は、カーボンブラック材料(b)を、200phr以下、例えば190phr以下、180phr以下、150phr以下、130phr以下、110phr以下、または100phr以下の量で含むことができる。本発明による組成物は、上記の下限値と上限値のいずれかの間の量でカーボンブラック材料(b)を含むことができる。例えば、本発明による組成物は、カーボンブラック材料(b)を、3~200phr、例えば5~190phr、10~150phr、20~130phr、または30~100phrの量で含むことができる。
本発明による組成物はまた、少なくとも1種の加硫剤を含んでもよい。可能な加硫剤には、硫黄および硫黄供与体のような当技術分野で知られている任意の加硫剤が包含される。本発明の実施に適した硫黄供与体には、例えば、ジチオアルカン、ジカプロラクタムスルフィド、ポリスルフィドポリマー、硫黄オレフィン付加体、チウラム、および硫黄架橋に少なくとも2個の硫黄原子を有するスルホンアミドが包含される。好ましくは、元素状硫黄を使用することができる。加硫剤は、典型的には本発明による組成物において、0.5~10phr、例えば1~5phrの範囲の量で使用され得る。
本発明による組成物は、配合物の技術分野で一般的に使用される1つ以上の他の添加剤をさらに含んでもよい。このような添加剤としては、例えば、一次および二次加硫促進剤、活性化剤および予備加硫阻害剤などの硬化助剤、油、ワックス、樹脂、可塑剤、軟化剤およびレオロジー調整剤などの加工添加剤、ならびに、顔料、解膠剤、カップリング剤、界面活性剤、殺生物剤、および熱安定剤または光安定剤、酸化防止剤およびオゾン劣化防止剤などの抗分解剤が挙げられる。当業者は、ポリマー組成物の所望の特性および/または用途に従って、そのような任意の添加剤およびそれらのそれぞれの量を選択するであろう。一次および二次加硫促進剤として有用なものは、例えば、グアニジン、ジカルバメート、ジチオカルバメート、チウラム、チオウレア、2-メルカプトベンゾチアゾール、ベンゾチアゾールスルホンアミド、アルデヒドアミン、アミン、ジスルフィド、チアゾール、キサンテート、およびスルフェンアミドである。具体例としては、例えば、ライン・ケミー・アディティブス社からレノグラン(Rhenogran)TBBS-80の商品名で市販されているN-tert-ブチル-2-ベンゾチアジルスルフェンアミドを参照することができる。本発明による組成物において使用することができる好適な加硫活性化剤としては、例えば、酸化亜鉛などと、ステアリン酸、ラウリン酸、パルミチン酸、オレイン酸またはナフテン酸などの脂肪酸との組み合わせが挙げられる。使用される場合、そのような活性化剤は、典型的には1~10phr、例えば2~5phrの量で使用される。
さらなる添加剤としては、金属酸化物、金属水酸化物および充填材料、例えばシリカ、好ましくは沈降シリカおよびヒュームドシリカ、有機シリカ、カーボンナノチューブ、カーボンファイバ、グラファイトおよび金属ファイバ、ならびにオルガノシラン、例えばビス(トリアルコキシシリルアルキル)オリゴスルフィドまたはポリスルフィドが挙げられ得る。
本発明の組成物は、一般的なエラストマー加工技術によって得ることができ、加工することができる。本発明による組成物は例えば、本発明のカーボンブラック材料(b)および任意成分(使用される場合)をエラストマーポリマー材料(a)と組み合わせ、それを混合して、例えば、カーボンブラック材料(b)および任意成分(使用される場合)をエラストマーポリマー材料(a)中に分散させることによって得ることができる。分散は、混合、撹拌、粉砕、混練、超音波、溶解機、シェーカーミキサー、ローター撹拌分散アセンブリもしくは高圧ホモジナイザーまたはそれらの組み合わせなどの、当技術分野で公知の任意の手段によって達成することができる。例えば、かみ合いロータ形状を有するラボミキサーを使用することができる。分散は、例えば、カーボンブラック材料(b)がエラストマーポリマー材料(a)中に均質に分散し、ASTM D2663-88試験方法Bによる分類で95%以上、好ましくは97%以上、または99%以上の分散指数となるまで実施することができる。
本発明による組成物の調製は例えば、多段階プロセスで行うことができる。最初に、カーボンブラック材料(b)および任意の非硬化性添加剤(使用される場合)をエラストマーポリマー材料(a)に同時にまたは連続的に添加することができる。エラストマーポリマー材料(a)、カーボンブラック材料(b)および添加剤(使用される場合)は次いで、典型的には40℃~160℃の範囲の温度で、10分未満の総混合時間、例えば2~8分の範囲で混合され得る。続いて、得られた混合物を、115℃未満の温度で、5分未満、典型的には3分未満、好ましくは約2.5分間、1つ以上の硬化性添加剤とブレンドすることができる。
この方法は、製品を押出成形しまたは室温に冷却し、それをさらなる加工のために貯蔵するなどのさらなるステップを含むことができる。本方法は、例えば組成物を熱硬化条件、例えば120~200℃の温度に5分~3時間かけることによって実施することができる硬化ステップをさらに含むことができる。硬化は例えば、硬化プレスにおいて、例えば140~180℃の温度で5~60分間、100~150バールの圧力で実施することができる。
理解されるように、本発明による組成物は例えば、帯電防止性特性または導電性特性、色、機械的補強および/または低いヒステリシス特性を付与するために、カーボンブラック充填剤を含むポリマー系材料を必要とする様々な技術的用途に利用することができる。特にタイヤの製造において関心のある機械的性質には、引裂抵抗、反発およびヒステリシスが含まれる。本発明による組成物は、特にタイヤの製造のために、良好で有益な機械的性質を有する硬化組成物を提供する。本発明による有益な機械的性質は例えば、高引張強度、高反発および低いヒステリシスである。本発明による組成物は、従来のカーボンブラックを含むゴム組成物に匹敵する機械的性質を有する硬化組成物を提供する。
したがって、本発明はまた、本発明による前述の組成物から製造されるか、またはそれを含むタイヤに関する。本発明によるタイヤは、タイヤトレッド、ベルト、ベルト補強材、カーカス、カーカス補強材、サイドウォール、インナーライナー、エイペックス、ショルダー、ハンプストリップ、チェーファー、およびビードフィラーを含むことができ、これらのうちの少なくとも1つは、本発明による組成物から製造されるか、または本発明による組成物を含む。このようなタイヤには例えば、これに限定されないが、トラック用タイヤ、乗用車用タイヤ、オフロード用タイヤ、航空機用タイヤ、農業用タイヤ、およびアースムーブ用タイヤが包含される。
好ましくはサイドウォールは、(a)40~60phrの天然ゴムおよび40~60phrの合成ゴム、好ましくは50~60phrの天然ゴムおよび40~50phrの合成ゴム、より好ましくは55phrの天然ゴムおよび45phrの合成ゴムと、(b)30~70phrのカーボンブラック材料、好ましくは40~60phrのカーボンブラック材料、より好ましくは50phrのカーボンブラック材料とを含む本発明による組成物から製造され、ここで、合成ゴムは好ましくはポリブタジエンを含み、より好ましくはポリブタジエンからなり、カーボンブラック材料は好ましくは10~40phrのカーボンブラック(i)を含む。
カーカスは、好ましくは(a)40~80phrの天然ゴムおよび20~60phrの合成ゴム、好ましくは50~70phrの天然ゴムおよび30~50phrの合成ゴム、より好ましくは60phrの天然ゴムおよび40phrの合成ゴムと、(b)30~70phrのカーボンブラック材料、好ましくは40~60phrのカーボンブラック材料、好ましくは50phrのカーボンブラック材料とを含む本発明による組成物から製造することができ、ここで、合成ゴムは好ましくはポリブタジエンおよびエマルジョン-スチレン-ブタジエンゴム(ESBR)、より好ましくは20phrのポリブタジエンおよび20phrのエマルジョン-スチレン-ブタジエンゴム(ESBR)を含み、カーボンブラック材料は好ましくはカーボンブラック(i)からなる。
チェーファーは、好ましくは(a)30~70phrの天然ゴムおよび30~70phrの合成ゴム、好ましくは40~60phrの天然ゴムおよび40~60phrの合成ゴム、より好ましくは50phrの天然ゴムおよび50phrの合成ゴムと、(b)55~95phrのカーボンブラック材料、好ましくは65~85phrのカーボンブラック材料、より好ましくは75phrのカーボンブラック材料とを含む本発明による組成物から製造され、ここで、合成ゴムは好ましくはエマルジョン-スチレン-ブタジエンゴム(ESBR)を含み、より好ましくはエマルジョン-スチレン-ブタジエンゴム(ESBR)からなり、カーボンブラック材料は、好ましくはカーボンブラック(i)からなる。
ビードフィラーおよび/またはエイペックスは、好ましくは(a)80~100phrの天然ゴム、好ましくは90~100phrの天然ゴム、より好ましくは100phrの天然ゴムと、(b)35~75phrのカーボンブラック材料、好ましくは45~65phrのカーボンブラック材料、より好ましくは55phrのカーボンブラック材料とを含む本発明による組成物から製造することができ、ここで、カーボンブラック材料は好ましくはカーボンブラック(i)からなる。
インナーライナーは、好ましくは(a)80~100phrの合成ゴム、好ましくは90~100phrの合成ゴム、より好ましくは100phrの合成ゴムと、(b)40~80phrのカーボンブラック材料、好ましくは50~70phrのカーボンブラック材料、より好ましくは60phrのカーボンブラック材料とを含む本発明による組成物から製造され、ここで、合成ゴムは好ましくはハロゲン化ブチルゴムを含み、より好ましくはハロゲン化ブチルゴムからなり、カーボンブラック材料は好ましくはカーボンブラック(i)からなる。
トレッド、好ましくはトラックトレッドは、好ましくは(a)60~95phrの天然ゴムおよび5~40phrの合成ゴム、好ましくは70~85phrの天然ゴムおよび15~30phrの合成ゴム、より好ましくは80phrの天然ゴムおよび20phrの合成ゴムと、(b)30~70phrのカーボンブラック材料、好ましくは40~60phrのカーボンブラック材料、より好ましくは50phrのカーボンブラック材料とを含む本発明による組成物から製造することができ、ここで、合成ゴムは好ましくはポリブタジエンを含み、より好ましくはポリブタジエンからなり、カーボンブラック材料は好ましくはカーボンブラック(i)からなる。トレッド、好ましくは乗用車用タイヤトレッドは、好ましくは(a)80~100phrの合成ゴム、好ましくは90~100phrの合成ゴム、より好ましくは100phrの合成ゴムと、(b)35~75phrのカーボンブラック材料、好ましくは45~65phrのカーボンブラック材料、より好ましくは55phrのカーボンブラック材料とを含む本発明による組成物から製造することができ、ここで、合成ゴムは好ましくは溶液-スチレン-ブタジエンゴム(SSBR)およびポリブタジエンを含み、より好ましくは70phrの溶液-スチレン-ブタジエンゴム(SSBR)および30phrのポリブタジエンを含み、カーボンブラック材料は好ましくはカーボンブラック(i)からなる。トレッド、好ましくは乗用車タイヤトレッドは、さらに、好ましくは(a)80~100phrの合成ゴム、好ましくは90~100phrの合成ゴム、より好ましくは100phrの合成ゴムと、(b)3~25phrのカーボンブラック材料、好ましくは5~15phrのカーボンブラック材料、より好ましくは5phrのカーボンブラック材料と、(c)60~100phrのシリカ、好ましくは70~90phrのシリカ、より好ましくは80phrのシリカとを含む本発明による組成物から製造することができ、ここで、合成ゴムは好ましくは溶液-スチレン-ブタジエンゴム(SSBR)およびポリブタジエンを含み、より好ましくは70phrの溶液-スチレン-ブタジエンゴム(SSBR)および30phrのポリブタジエンを含み、カーボンブラック材料は好ましくはカーボンブラック(i)からなる。さらに、トレッド、好ましくはオフロード(OTR)タイヤトレッドは、好ましくは(a)80~100phrの天然ゴム、好ましくは90~100phrの天然ゴム、より好ましくは100phrの天然ゴムと、(b)35~75phrのカーボンブラック材料、好ましくは45~75phrのカーボンブラック材料、より好ましくは55phrのカーボンブラック材料とを含む本発明による組成物から製造することができ、ここで、カーボンブラック材料は好ましくはカーボンブラック(i)からなる。
好ましくはタイヤは、タイヤの走行面を含む外周トレッドキャップゴム層と、少なくとも部分的にトレッドキャップゴム層の下にあるトレッドベースゴム層とを含むキャップ/ベース構成の周方向トレッドを有し、トレッドキャップゴム層およびトレッドベースゴム層の少なくとも一方は本発明による組成物から製造されるか、または本発明による組成物を含む。
本発明はさらに、本発明による組成物から製造されるか、またはそれを含む物品に関するものであり、それらは、ケーブルシース、チューブ、駆動ベルト、コンベヤベルト、ロールカバー、靴底、ホース、シール部材、プロファイル、ダンピング素子、コーティングまたは着色物品もしくは印刷物品である。
コンベヤベルトは、好ましくは(a)60~95phrの天然ゴムおよび5~40phrの合成ゴム、好ましくは70~85phrの天然ゴムおよび15~30phrの合成ゴム、より好ましくは80phrの天然ゴムおよび20phrの合成ゴムと、(b)30~70phrのカーボンブラック材料、好ましくは40~60phrのカーボンブラック材料、より好ましくは50phrのカーボンブラック材料とを含む本発明による組成物から製造され、ここで、合成ゴムは好ましくはポリブタジエンを含み、より好ましくはポリブタジエンからなり、カーボンブラック材料は好ましくはカーボンブラック(i)からなる。
さらに、本発明は、タイヤ、好ましくは空気入りタイヤ、タイヤトレッド、ベルト、ベルト補強材、カーカス、カーカス補強材、サイドウォール、インナーライナー、エイペックス、ショルダー、ハンプストリップ、チェーファー、ビードフィラー、ケーブルシース、チューブ、駆動ベルト、コンベヤベルト、ロールカバー、靴底、ホース、シール部材、プロファイル、ダンピング素子、コーティングまたは着色物品もしくは印刷物品を製造するための、本発明による前述の組成物の使用に関する。
発明の態様
1. (a)エラストマーポリマー材料と、(b)カーボンブラック原料の総量に基づいて10重量%を超える量で再生可能なカーボンブラック原料を含むカーボンブラック原料から得られた(i)カーボンブラックを含むカーボンブラック材料と、を含む組成物。
2. エラストマーポリマー材料(a)がゴムを含む、態様1に記載の組成物。
3. エラストマーポリマー材料(a)が天然ゴムおよび/または合成ゴムを含み、合成ゴムが、スチレン-ブタジエンゴム、例えばエマルジョン-スチレン-ブタジエンゴム(ESBR)および溶液-スチレン-ブタジエンゴム(SSBR)、ポリブタジエン、ポリイソプレン、エチレン-プロピレン-ジエンゴム(EPDM)、エチレン-プロピレンゴム(EPM)、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム、塩素化ポリエチレン、クロロスルホン化ポリエチレン、アクリロニトリル-ブタジエンゴム、水素化アクリロニトリル-ブタジエンゴム、ポリクロロプレン、アクリレートゴム、エチレン-ビニルアセテートゴム、エチレン-アクリルゴム、エピクロロヒドリンゴム、シリコーンゴム、フルオロシリコーンゴム、フルオロカーボンゴム、または上記のいずれかの組み合わせの混合物を含む、態様1または2のいずれか1つに記載の組成物。
4. エラストマーポリマー材料(a)が天然ゴムおよび/または合成ゴムを含み、合成ゴムが、溶液-スチレン-ブタジエンゴム(SSBR)、ポリブタジエン、ポリイソプレン、エチレン-プロピレン-ジエンゴム(EPDM)、エチレン-プロピレンゴム(EPM)、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム、塩素化ポリエチレン、クロロスルホン化ポリエチレン、アクリロニトリル-ブタジエンゴム、水素化アクリロニトリル-ブタジエンゴム、ポリクロロプレン、アクリレートゴム、エチレン-ビニルアセテートゴム、エチレン-アクリルゴム、エピクロロヒドリンゴム、シリコーンゴム、フルオロシリコーンゴム、フルオロカーボンゴム、または上記のいずれかの組み合わせの混合物を含む、態様1~3のいずれか1つに記載の組成物。
5. エラストマーポリマー材料(a)が天然ゴムおよび/または合成ゴムを含み、合成ゴムが、溶液-スチレン-ブタジエンゴム(SSBR)、ポリブタジエン、ポリイソプレン、エチレン-プロピレン-ジエンゴム(EPDM)、エチレン-プロピレンゴム(EPM)、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム、塩素化ポリエチレン、クロロスルホン化ポリエチレン、アクリロニトリル-ブタジエンゴム、水素化アクリロニトリル-ブタジエンゴム、ポリクロロプレン、アクリレートゴム、エチレン-ビニルアセテートゴム、エチレン-アクリルゴム、エピクロロヒドリンゴム、シリコーンゴム、フルオロカーボンゴム、または上記のいずれかの組み合わせの混合物を含む、態様1~4のいずれか1つに記載の組成物。
6. エラストマーポリマー材料(a)が天然ゴムを含む、態様1~5のいずれか1つに記載の組成物。
7. 天然ゴムが、ゴムの樹(ヘルビア・ブラジリエンシス)、グアユール、ダンデライオン、またはこれらのいずれかの組み合わせの混合物から得られる天然ゴムを含む、態様1~6のいずれか1つに記載の組成物。
8. エラストマーポリマー材料(a)が、ゴム100重量部(phr)を基準として、40~100phrの天然ゴムおよび5~60phrの合成ゴム、好ましくは40~60phrの天然ゴムおよび40~60phrの合成ゴム、より好ましくは50phrの天然ゴムおよび50phrの合成ゴムを含む、態様1~7のいずれか1つに記載の組成物。
9. 合成ゴムが、エマルジョン-スチレン-ブタジエンゴム(ESBR)、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム、またはこれらのいずれかの組み合わせの混合物、好ましくはポリイソプレンまたはポリブタジエン、より好ましくはポリブタジエンを含む、態様8に記載の組成物。
10. 合成ゴムが、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム、またはこれらのいずれかの組み合わせの混合物、好ましくはポリイソプレンまたはポリブタジエン、より好ましくはポリブタジエンを含む、態様8に記載の組成物。
11. 合成ゴムが、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ハロゲン化ブチルゴム、またはこれらのいずれかの組み合わせの混合物、好ましくはポリイソプレンまたはポリブタジエン、より好ましくはポリブタジエンを含む、態様8に記載の組成物。
12. 合成ゴムが、エマルジョン-スチレン-ブタジエンゴム(ESBR)、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム、またはこれらのいずれかの組み合わせの混合物、好ましくはポリイソプレンまたはポリブタジエン、より好ましくはポリブタジエンからなる、態様8に記載の組成物。
13. 合成ゴムが、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム、またはこれらのいずれかの組み合わせの混合物、好ましくはポリイソプレンまたはポリブタジエン、より好ましくはポリブタジエンからなる、態様8に記載の組成物。
14. 合成ゴムが、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ハロゲン化ブチルゴム、またはこれらのいずれかの組み合わせの混合物、好ましくはポリイソプレンまたはポリブタジエン、より好ましくはポリブタジエンからなる、態様8に記載の組成物。
15. エラストマーポリマー材料(a)が天然ゴムからなる、態様1~7のいずれか1つに記載の組成物。
16. エラストマーポリマー材料(a)が合成ゴムを含む、態様1~14のいずれか1つに記載の組成物。
17. 合成ゴムが、再生可能な材料から得られた合成ゴムを含む、態様1~14および16のいずれか1つに記載の組成物。
18. 合成ゴムが、植物バイオマスの醗酵によって得られたアルコールから得られたポリブタジエンを含む、態様1~14、16および17のいずれか1つに記載の組成物。
19. エラストマーポリマー材料(a)が、ゴム100重量部(phr)に基づいて、5~40phrの天然ゴムおよび60~100phrの合成ゴム、好ましくは10~20phrの天然ゴムおよび80~90phrの合成ゴム、より好ましくは5phrの天然ゴムおよび95phrの合成ゴムを含む、態様1~14および16~18のいずれか1つに記載の組成物。
20. エラストマーポリマー材料(a)が合成ゴムからなる、態様1~5および16~18のいずれか1つに記載の組成物。
21. カーボンブラック(b-i)が、0.05Bq/gを超えるC-14含量を有する、態様1~20のいずれか1つに記載の組成物。
22. 再生可能なカーボンブラック原料(b-i)が、植物ベースの原料油および/または動物ベースの油、好ましくは植物ベースの油、より好ましくは非食用植物ベースの油を含む、態様1~21のいずれか1つに記載の組成物。
23. 再生可能なカーボンブラック原料(b-i)が、バイオガス、菜種油、トール油、ゴム種子油、米ぬか油、タバコ種子油、アマニ油、ポンガミア油、クランベ・アビシニカ油、パーム油、ココナッツ油、キャノーラ油、大豆油、ヒマワリ油、綿種子油、パイン種子油、オリーブ油、コーン油、グレープ種子油、サフラワー油、アサイパーム油、ジャンブー油、ゴマ油、チア種子油、***油、エゴマ油、ピーナッツ油、シペラスエスクレンタス油、スティリンジア油、バイオディーゼル工場からの蒸留残渣、カシューナッツ油、カシューナッツの殻油、ブラジルナッツ油、マカダミアナッツ油、クルミ油、アーモンド油、ヘーゼルナッツ油、ビークナッツ油、キャンドルナッツ油、チェスナッツ油、またはこれらの任意の組合せの混合物を含み、好ましくは菜種油、トール油、ゴム種子油、米ぬか油、タバコ種子油、アマニ油、ポンガミア油、クランベ・アビシニカ油、バイオディーゼル工場からの蒸留残渣、またはこれらの任意の組合せの混合物を含み、より好ましくはトール油を含む、態様1~22のいずれか1つに記載の組成物。
24. 再生可能なカーボンブラック原料(b-i)が、バイオガス、トール油、ゴム種子油、米ぬか油、タバコ種子油、アマニ油、ポンガミア油、クランベ・アビシニカ油、パーム油、ココナッツ油、キャノーラ油、大豆油、ヒマワリ油、綿種子油、パイン種子油、オリーブ油、コーン油、グレープ種子油、サフラワー油、アサイパーム油、ジャンブー油、ゴマ油、チア種子油、***油、エゴマ油、ピーナッツ油、シペラスエスクレンタス油、スティリンジア油、バイオディーゼル工場からの蒸留残渣、カシューナッツ油、カシューナッツの殻油、ブラジルナッツ油、マカダミアナッツ油、クルミ油、アーモンド油、ヘーゼルナッツ油、ビークナッツ油、キャンドルナッツ油、チェスナッツ油、またはこれらの任意の組合せの混合物を含み、好ましくはトール油、ゴム種子油、米ぬか油、タバコ種子油、アマニ油、ポンガミア油、クランベ・アビシニカ油、バイオディーゼル工場からの蒸留残渣、またはこれらの任意の組合せの混合物を含み、より好ましくはトール油を含む、態様1~23のいずれか1つに記載の組成物。
25. カーボンブラック原料(b-i)が、カーボンブラック原料の総量に基づいて、12重量%超、好ましくは15重量%以上、特に好ましくは25重量%以上、より好ましくは50重量%以上、さらにより好ましくは65重量%以上、最も好ましくは85重量%以上の量で再生可能カーボンブラック原料を含む、態様1~24のいずれか1つに記載の組成物。
26. カーボンブラック原料(b-i)が、再生可能カーボンブラック原料からなる、態様1~25のいずれか1つに記載の組成物。
27. カーボンブラック(b-i)が、プラズマブラック、ガスブラック、チャンネルブラック、サーマルブラック、ランプブラックまたはファーネスブラック、好ましくはファーネスブラックである、態様1~26のいずれか1つに記載の組成物。
28. カーボンブラック(b-i)が、15~500m2/g、好ましくは30~300m2/g、より好ましくは40~250m2/g、さらにより好ましくは50~200m2/g、最も好ましくは70~150m2/gの範囲で、ASTM D6556-17に従って測定されるBET表面積を有する、態様1~27のいずれか1つに記載の組成物。
29. カーボンブラック(b-i)が、15~500m2/g、好ましくは20~400m2/g、より好ましくは30~300m2/g、さらにより好ましくは40~200m2/g、最も好ましくは50~150m2/gの範囲で、ASTM D6556-17に従って測定される統計的厚さ表面積(STSA)を有する、態様1~28のいずれか1つに記載の組成物。
30. カーボンブラック(b-i)が、30~150mL/100g、好ましくは40~140mL/100g、より好ましくは50~130mL/100g、さらにより好ましくは55~120mL/100g、最も好ましくは60~110mL/100gの範囲で、ASTM D2414-18に従って測定される吸油量(OAN)を有する、態様1~29のいずれか1つに記載の組成物。
31. カーボンブラック(b-i)が、30~150mL/100g、好ましくは40~140mL/100g、より好ましくは45~130mL/100g、さらにより好ましくは50~120mL/100g、最も好ましくは55~100mL/100gの範囲で、ASTM D3493-18に従って測定される圧縮吸油量(COAN)を有する、態様1~30のいずれか1つに記載の組成物。
32. カーボンブラック(b-i)が、15~700mg/g、好ましくは30~500mg/g、より好ましくは40~300mg/g、さらにより好ましくは50~150mg/gの範囲で、ASTM D1510-19に従って測定されるヨウ素吸着量(IAN)を有する、態様1~31のいずれか1つに記載の組成物。
33. カーボンブラック(b-i)が、10~250%、好ましくは30~220%、より好ましくは50~200%の範囲で、ASTM D3265-17に従って決定される色強度を有する、態様1~32のいずれか1つに記載の組成物。
34. カーボンブラック(b-i)が、50~100%、好ましくは70~100%、より好ましくは80~100%の範囲で、ASTM D1618-18に従って測定される425nmにおける透過率値を有し、ここで、ASTM D1618-18は、キュベットの代わりに1cmのフロースルーキュベットを使用することによって変更される、態様1~33のいずれか1つに記載の組成物。
35. カーボンブラック(b-i)が酸化および/または官能化されている、態様1~34のいずれか1つに記載の組成物。
36. カーボンブラック材料(b)が(ii)追加のカーボンブラックをさらに含む、態様1~35のいずれか1つに記載の組成物。
37. カーボンブラック材料(b)が、カーボンブラック材料(b)の総重量に基づいて、5~95重量%のカーボンブラック(i)および5~95重量%の追加のカーボンブラック(ii)、好ましくは10~90重量%のカーボンブラック(i)および10~90重量%のカーボンブラック(ii)、特に好ましくは20~80重量%のカーボンブラック(i)および20~80重量%のカーボンブラック(ii)、より好ましくは30~70重量%のカーボンブラック(i)および30~70重量%のカーボンブラック(ii)、さらにより好ましくは40~60重量%のカーボンブラック(i)および40~60重量%のカーボンブラック(ii)、最も好ましくは50~95重量%のカーボンブラック(i)および5~50重量%のカーボンブラック(ii)を含む、態様1~36のいずれか1つに記載の組成物。
38. カーボンブラック材料(b)がカーボンブラック(i)からなる、態様1~37のいずれか1つに記載の組成物。
39. 3~200phrのカーボンブラック材料(b)、好ましくは5~190phrのカーボンブラック材料(b)、より好ましくは10~150phrのカーボンブラック材料(b)、さらにより好ましくは20~130phrのカーボンブラック材料(b)、最も好ましくは30~100phrのカーボンブラック材料(b)を含む、態様1~38のいずれか1つに記載の組成物。
40. 加硫剤、一次および二次加硫促進剤、活性化剤および予備加硫阻害剤などの硬化助剤、油、ワックス、樹脂、可塑剤、軟化剤、レオロジー調整剤などの加工添加剤、顔料、解膠剤、カップリング剤、界面活性剤、殺生物剤、および熱安定剤または光安定剤、酸化防止剤およびオゾン劣化防止剤などの抗分解剤、金属酸化物、金属水酸化物、ならびに、シリカ、有機シリカ、カーボンナノチューブ、カーボンファイバ、グラファイトおよび金属ファイバなどの充填材料から選択される1種以上の添加剤をさらに含む、態様1~39のいずれか1つに記載の組成物。
41. 態様1~39のいずれか1つに記載の組成物から製造されたタイヤ。
42. タイヤが、タイヤトレッド、ベルト、ベルト補強材、カーカス、カーカス補強材、サイドウォール、インナーライナー、エイペックス、ショルダー、ハンプストリップ、チェーファーおよびビードフィラーを含み、上記のものの少なくとも1つが、態様1~40のいずれか1つに記載の組成物から製造されている、態様41に記載のタイヤ。
43. タイヤが、タイヤの走行面を含む外周トレッドキャップゴム層と、少なくとも部分的にトレッドキャップゴム層の下にあるトレッドベースゴム層とを含むキャップ/ベース構成の周方向トレッドを有し、トレッドキャップゴム層およびトレッドベースゴム層の少なくとも一方が、態様1~40のいずれか1つに記載の組成物から製造されている、態様41または42のいずれか1つに記載のタイヤ。
44. 態様41~43のいずれか1つに記載のタイヤであって、タイヤがサイドウォールを含み、サイドウォールが態様1~40のいずれか1つに記載の組成物から製造されており、組成物が、好ましくは(a)40~60phrの天然ゴムおよび40~60phrの合成ゴム、好ましくは50~60phrの天然ゴムおよび40~50phrの合成ゴム、より好ましくは55phrの天然ゴムおよび45phrの合成ゴムと、(b)30~70phrのカーボンブラック材料、好ましくは40~60phrのカーボンブラック材料、好ましくは50phrのカーボンブラック材料とを含み、合成ゴムが好ましくはポリブタジエンを含み、より好ましくはポリブタジエンからなり、カーボンブラック材料が好ましくは10~40phrのカーボンブラック(i)を含む、タイヤ。
45. 態様41~44のいずれか1つに記載のタイヤであって、タイヤがカーカスを含み、カーカスが態様1~40のいずれか1つに記載の組成物から製造されており、組成物が、好ましくは(a)40~80phrの天然ゴムおよび20~60phrの合成ゴム、好ましくは50~70phrの天然ゴムおよび30~50phrの合成ゴム、より好ましくは60phrの天然ゴムおよび40phrの合成ゴムと、(b)30~70phrのカーボンブラック材料、好ましくは40~60phrのカーボンブラック材料、より好ましくは50phrのカーボンブラック材料とを含み、合成ゴムが好ましくはポリブタジエンおよびエマルジョン-スチレン-ブタジエンゴム(ESBR)を含み、より好ましくは20phrのポリブタジエンおよび20phrのエマルジョン-スチレン-ブタジエンゴム(ESBR)を含み、カーボンブラック材料が好ましくはカーボンブラック(i)からなる、タイヤ。
46. 態様41~45のいずれか1つに記載のタイヤであって、タイヤがチェーファーを含み、チェーファーが態様1~40のいずれか1つに記載の組成物から製造されており、組成物が、好ましくは(a)30~70phrの天然ゴムおよび30~70phrの合成ゴム、好ましくは40~60phrの天然ゴムおよび40~60phrの合成ゴム、より好ましくは50phrの天然ゴムおよび50phrの合成ゴムと、(b)55~95phrのカーボンブラック材料、好ましくは65~85phrのカーボンブラック材料、好ましくは75phrのカーボンブラック材料とを含み、合成ゴムが好ましくはエマルジョン-スチレン-ブタジエンゴム(ESBR)を含み、より好ましくはエマルジョン-スチレン-ブタジエンゴム(ESBR)からなり、カーボンブラック材料が好ましくはカーボンブラック(i)からなる、タイヤ。
47. 態様41~46のいずれか1つに記載のタイヤであって、タイヤがビードフィラーおよび/またはエイペックスを含み、ビードフィラーおよび/またはエイペックスが態様1~40のいずれか1つに記載の組成物から製造されており、組成物が、好ましくは(a)80~100phrの天然ゴム、好ましくは90~100phrの天然ゴム、より好ましくは100phrの天然ゴムと、(b)35~75phrのカーボンブラック材料、好ましくは45~65phrのカーボンブラック材料、より好ましくは55phrのカーボンブラック材料とを含み、カーボンブラック材料が好ましくはカーボンブラック(i)からなる、タイヤ。
48. 態様41~47のいずれか1つに記載のタイヤであって、タイヤがインナーライナーを含み、インナーライナーが態様1~40のいずれか1つに記載の組成物から製造されており、組成物が、好ましくは(a)80~100phrの合成ゴム、好ましくは90~100phrの合成ゴム、より好ましくは100phrの合成ゴムと、(b)40~80phrのカーボンブラック材料、好ましくは50~70phrのカーボンブラック材料、より好ましくは60phrのカーボンブラック材料とを含み、合成ゴムが好ましくはハロゲン化ブチルゴムを含み、より好ましくはハロゲン化ブチルゴムからなり、カーボンブラック材料が好ましくはカーボンブラック(i)からなる、タイヤ。
49. 態様41~48のいずれか1つに記載のタイヤであって、タイヤがトレッド、好ましくはトラックトレッドを含み、トレッドが態様1~40のいずれか1つに記載の組成物から製造されており、組成物が、好ましくは(a)60~95phrの天然ゴムおよび5~40phrの合成ゴム、好ましくは70~85phrの天然ゴムおよび15~30phrの合成ゴム、より好ましくは80phrの天然ゴムおよび20phrの合成ゴムと、(b)30~70phrのカーボンブラック材料、好ましくは40~60phrのカーボンブラック材料、より好ましくは50phrのカーボンブラック材料とを含み、合成ゴムが好ましくはポリブタジエンを含み、より好ましくはポリブタジエンからなり、カーボンブラック材料が好ましくはカーボンブラック(i)からなる、タイヤ。
50. 態様41~48のいずれか1つに記載のタイヤであって、タイヤがトレッド、好ましくは乗用車用タイヤトレッドを含み、トレッドが態様1~40のいずれか1つに記載の組成物から製造されており、組成物が、好ましくは(a)80~100phrの合成ゴム、好ましくは90~100phrの合成ゴム、より好ましくは100phrの合成ゴムと、(b)35~75phrのカーボンブラック材料、好ましくは45~65phrのカーボンブラック材料、より好ましくは55phrのカーボンブラック材料とを含み、合成ゴムが好ましくは溶液-スチレン-ブタジエンゴム(SSBR)およびポリブタジエンを含み、より好ましくは70phrの溶液-スチレン-ブタジエンゴム(SSBR)および30phrのポリブタジエンを含み、カーボンブラック材料が好ましくはカーボンブラック(i)からなる、タイヤ。
51. 態様41~48のいずれか1つに記載のタイヤであって、タイヤがトレッド、好ましくは乗用車用タイヤトレッドを含み、トレッドが態様1~40のいずれか1つに記載の組成物から製造されており、組成物が、好ましくは(a)80~100phrの合成ゴム、好ましくは90~100phrの合成ゴム、より好ましくは100phrの合成ゴムと、(b)3~25phrのカーボンブラック材料、好ましくは5~15phrのカーボンブラック材料、より好ましくは5phrのカーボンブラック材料と、(c)60~100phrのシリカ、好ましくは70~90phrのシリカ、より好ましくは80phrのシリカとを含み、合成ゴムが好ましくは溶液-スチレン-ブタジエンゴム(SSBR)およびポリブタジエンを含み、より好ましくは70phrの溶液-スチレン-ブタジエンゴム(SSBR)および30phrのポリブタジエンを含み、カーボンブラック材料が好ましくはカーボンブラック(i)からなる、タイヤ。
52. 態様41~48のいずれか1つに記載のタイヤであって、タイヤがトレッド、好ましくはオフロード(OTR)タイヤトレッドを含み、トレッドが態様1~40のいずれか1つに記載の組成物から製造されており、組成物が、好ましくは(a)80~100phrの天然ゴム、好ましくは90~100phrの天然ゴム、より好ましくは100phrの天然ゴムと、(b)35~75phrのカーボンブラック材料、好ましくは45~75phrのカーボンブラック材料、より好ましくは55phrのカーボンブラック材料とを含み、カーボンブラック材料が好ましくはカーボンブラック(i)からなる、タイヤ。
53. 態様1~40のいずれか1つに記載の組成物から製造された物品であって、ケーブルシース、チューブ、駆動ベルト、コンベヤベルト、ロールカバー、靴底、ホース、シール部材、プロファイル、ダンピング素子、コーティングまたは着色物品もしくは印刷物品である、物品。
54. 態様53に記載の物品であって、物品がコンベヤベルトであり、コンベヤベルトが態様1~40のいずれか1つに記載の組成物から製造されており、組成物が、好ましくは(a)60~95phrの天然ゴムおよび5~40phrの合成ゴム、好ましくは70~85phrの天然ゴムおよび15~30phrの合成ゴム、より好ましくは80phrの天然ゴムおよび20phrの合成ゴムと、(b)30~70phrのカーボンブラック材料、好ましくは40~60phrのカーボンブラック材料、より好ましくは50phrのカーボンブラック材料とを含み、合成ゴムが好ましくはポリブタジエンを含み、より好ましくはポリブタジエンからなり、カーボンブラック材料が好ましくはカーボンブラック(i)からなる、物品。
55. タイヤ、好ましくは空気入りタイヤ、タイヤトレッド、ベルト、ベルト補強材、カーカス、カーカス補強材、サイドウォール、インナーライナー、エイペックス、ショルダー、ハンプストリップ、チェーファー、ビードフィラー、ケーブルシース、チューブ、駆動ベルト、コンベヤベルト、ロールカバー、靴底、ホース、シール部材、プロファイル、ダンピング素子、コーティングまたは着色物品もしくは印刷物品を製造するための、態様1~40のいずれか1つに記載の組成物の使用。
本発明を下記の実施例によりさらに説明する。本明細書中で言及される全ての部および割合は、別段の指示がない限り、重量に基づく。
カーボンブラック材料
以下のカーボンブラック材料を使用して、本発明による組成物を調製した。
Corax(登録商標)N326:約77m2/gのSTSA、約72mL/100gのOAN、約69mL/100gのCOANおよび約82mg/gのIANを有するファーネスブラック(オリオン・エンジニアード・カーボンズ社製)。
Corax(登録商標)N330:約76m2/gのSTSA、約102mL/100gのOAN、約88mL/100gのCOANおよび約82mg/gのIANを有するファーネスブラック(オリオン・エンジニアード・カーボンズ社製)。
Corax(登録商標)N660:約34m2/gのSTSA、約90mL/100gのOAN、約74mL/100gのCOANおよび約36mg/gのIANを有するファーネスブラック(オリオン・エンジニアード・カーボンズ社製)。
Printex(登録商標)Nature BDS:約78m2/gのSTSA、約72mL/100gのOAN、および約58mL/100gのCOANを有する再生可能原料をベースとするファーネスブラック(オリオン・エンジニアード・カーボンズ社製)。
カーボンブラックのSTSAは、ASTM D6556-17に従って測定した。カーボンブラックのOANは、ASTM D2414-18に従って測定した。カーボンブラックのCOANは、ASTM D3493-18に従って測定した。カーボンブラックのIANは、ASTM D1510-19に従って測定した。
ゴム組成物の調製
上記のカーボンブラックを用いて、以下の手順に従って、表1および2に記載の配合のゴム組成物を調製した。
1:ESBRゴム、レジネックス・ドイツ社から入手可能
2:酸化防止剤、ランクセス社から入手可能
3:加硫促進剤、ランクセス社から入手可能
ESBR Buna SB1500を、ハールブルク・フロイデンベルガー製のかみ合いPES5ロータ形状を有するラボミキサーGK1.5Eに導入し、40℃のチャンバ温度および60rpmのロータ速度で30秒間粉砕した。続いて、カーボンブラック、ZnO、ステアリン酸、およびVulkanox4020/LGを、撹拌しながら、示された量で添加した。さらに90秒後、ラムを持ち上げ、洗浄し、バッチを再び90秒間混合した。合計4分後、バッチをオープンミル上に落下させて冷却し、さらに分配混合した。バッチ温度は、第1の混合ステップにおいて160℃を超えなかった。次いで、第2の混合工程において、硫黄および促進剤(Vulkacit CZ/EG-Z)を、第1の混合工程で得られたマスターバッチに、示された量で添加した。得られた混合物をGK1.5Eミキサー中で40℃のチャンバ温度で2分間粉砕した。ロータ速度は40rpmで、バッチ温度は105℃を超えないように確保した。続いて、混合物をオープンミルで再び処理した。得られた加硫性ゴム組成物(緑色の化合物)を150℃の温度で約20分間硬化させた。
1:天然ゴム、ウェーバ&シェア社から入手可能
2:ポリブタジエンゴム、アランセオ社から入手可能
3:鉱油、ハンセン&ローゼンタール社から入手可能
4:酸化防止剤、ランクセス社から入手可能
5:微結晶ワックス、パラメルト社から入手可能
6:炭化水素樹脂、イーストマンケミカル社から入手可能
7:加硫促進剤、ランクセス社から入手可能
SMR10を、ハールブルク・フロイデンベルガー製のかみ合いPES5ロータ形状を有するラボミキサーGK1.5Eに導入し、40℃のチャンバ温度および60rpmのロータ速度で30秒間粉砕した。BUNA CB24を加え、ポリマー化合物をさらに45秒間粉砕した。続いて、カーボンブラック、ZnO、ステアリン酸、およびVivatec500を、撹拌しながら、示された量で添加した。さらに90秒後、ラムを持ち上げて洗浄し、Vulkanox4020/LG、Protektor G3108およびKristalex F85をバッチに加え、再び90秒間混合した。合計4分30秒後、バッチをオープンミル上に落下させて冷却し、さらに分配混合した。バッチ温度は、第1の混合ステップにおいて160℃を超えなかった。次いで、第2の混合工程において、硫黄および促進剤(Vulkacit CZ/EG-Z)を、第1の混合工程で得られたマスターバッチに、示された量で添加した。得られた混合物をGK1.5Eミキサー中で40℃のチャンバ温度で2分間粉砕した。ロータ速度は40rpmで、バッチ温度は105℃を超えないように確保した。続いて、混合物をオープンミルで再び処理した。得られた加硫性ゴム組成物(緑色の化合物)を150℃の温度で約20分間硬化させた。
このようにして調製されたゴム化合物について、以下の方法に従って、その物理的特性を分析した。
引張強度および破断伸びは、DIN53 504に従って測定した。剪断A硬度は、DIN53 505に従って測定した。
結果を下記表3にまとめる。表3から分かるように、Printex(登録商標)Nature BDSは、ゴム化合物に容易に適用することができる。Printex(登録商標)Nature BDSを含むゴム化合物は、より低い硬度および剛性をもたらす。引張強度は非常に良好なレベルを示し、本発明の組成物の破断伸びは優れている。

Claims (15)

  1. (c) エラストマーポリマー材料と、
    (d) カーボンブラック原料の総量に基づいて10重量%を超える量で再生可能なカーボンブラック原料を含むカーボンブラック原料から得られた(i)カーボンブラックを含むカーボンブラック材料と、
    を含む組成物。
  2. エラストマーポリマー材料(a)が天然ゴムおよび/または合成ゴムを含み、合成ゴムが、溶液-スチレン-ブタジエンゴム(SSBR)、ポリブタジエン、ポリイソプレン、エチレン-プロピレン-ジエンゴム(EPDM)、エチレン-プロピレンゴム(EPM)、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム、塩素化ポリエチレン、クロロスルホン化ポリエチレン、アクリロニトリル-ブタジエンゴム、水素化アクリロニトリル-ブタジエンゴム、ポリクロロプレン、アクリレートゴム、エチレン-ビニルアセテートゴム、エチレン-アクリルゴム、エピクロロヒドリンゴム、シリコーンゴム、フルオロシリコーンゴム、フルオロカーボンゴム、または上記のいずれかの組み合わせの混合物を含む、請求項1に記載の組成物。
  3. エラストマーポリマー材料(a)が天然ゴムからなる、請求項1または2に記載の組成物。
  4. エラストマーポリマー材料(a)が、ゴム100重量部(phr)を基準として、40~100phrの天然ゴムおよび5~60phrの合成ゴム、好ましくは40~60phrの天然ゴムおよび40~60phrの合成ゴム、より好ましくは50phrの天然ゴムおよび50phrの合成ゴムを含む、請求項1または2に記載の組成物。
  5. 合成ゴムが、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム、またはこれらのいずれかの組み合わせの混合物、好ましくはポリイソプレンまたはポリブタジエン、より好ましくはポリブタジエンを含む、請求項4に記載の組成物。
  6. 再生可能なカーボンブラック原料(b-i)が、植物ベースの原料油および/または動物ベースの油、好ましくは植物ベースの油、より好ましくは非食用植物ベースの油を含む、請求項1~5のいずれか1項に記載の組成物。
  7. 再生可能なカーボンブラック原料(b-i)が、バイオガス、菜種油、トール油、ゴム種子油、米ぬか油、タバコ種子油、アマニ油、ポンガミア油、クランベ・アビシニカ油、パーム油、ココナッツ油、キャノーラ油、大豆油、ヒマワリ油、綿種子油、パイン種子油、オリーブ油、コーン油、グレープ種子油、サフラワー油、アサイパーム油、ジャンブー油、ゴマ油、チア種子油、***油、エゴマ油、ピーナッツ油、シペラスエスクレンタス油、スティリンジア油、バイオディーゼル工場からの蒸留残渣、カシューナッツ油、カシューナッツの殻油、ブラジルナッツ油、マカダミアナッツ油、クルミ油、アーモンド油、ヘーゼルナッツ油、ビークナッツ油、キャンドルナッツ油、チェスナッツ油、またはこれらの任意の組合せの混合物を含み、好ましくは菜種油、トール油、ゴム種子油、米ぬか油、タバコ種子油、アマニ油、ポンガミア油、クランベ・アビシニカ油、バイオディーゼル工場からの蒸留残渣、またはこれらの任意の組合せの混合物を含み、より好ましくはトール油を含む、請求項1~6のいずれか1項に記載の組成物。
  8. カーボンブラック原料(b-i)が、カーボンブラック原料の総量に基づいて、12重量%超、好ましくは15重量%以上、特に好ましくは25重量%以上、より好ましくは50重量%以上、さらにより好ましくは65重量%以上、最も好ましくは85重量%以上の量で再生可能カーボンブラック原料を含む、請求項1~7のいずれか1項に記載の組成物。
  9. カーボンブラック(b-i)が、プラズマブラック、ガスブラック、チャンネルブラック、サーマルブラック、ランプブラックまたはファーネスブラック、好ましくはファーネスブラックである、請求項1~8のいずれか1項に記載の組成物。
  10. カーボンブラック材料(b)が(ii)追加のカーボンブラックをさらに含む、請求項1~9のいずれか1項に記載の組成物。
  11. カーボンブラック材料(b)が、カーボンブラック材料(b)の総重量に基づいて、5~95重量%のカーボンブラック(i)および5~95重量%の追加のカーボンブラック(ii)、好ましくは10~90重量%のカーボンブラック(i)および10~90重量%のカーボンブラック(ii)、特に好ましくは20~80重量%のカーボンブラック(i)および20~80重量%のカーボンブラック(ii)、より好ましくは30~70重量%のカーボンブラック(i)および30~70重量%のカーボンブラック(ii)、さらにより好ましくは40~60重量%のカーボンブラック(i)および40~60重量%のカーボンブラック(ii)、最も好ましくは50~95重量%のカーボンブラック(i)および5~50重量%のカーボンブラック(ii)を含む、請求項1~10のいずれか1項に記載の組成物。
  12. 3~200phrのカーボンブラック材料(b)、好ましくは5~190phrのカーボンブラック材料(b)、より好ましくは10~150phrのカーボンブラック材料(b)、さらにより好ましくは20~130phrのカーボンブラック材料(b)、最も好ましくは30~100phrのカーボンブラック材料(b)を含む、請求項1~11のいずれか1項に記載の組成物。
  13. 請求項1~12のいずれか1項に記載の組成物から製造されたタイヤ。
  14. ケーブルシース、チューブ、駆動ベルト、コンベヤベルト、ロールカバー、靴底、ホース、シール部材、プロファイル、ダンピング素子、コーティングまたは着色物品もしくは印刷物品である、請求項1~12のいずれか1項に記載の組成物から製造された物品。
  15. タイヤ、好ましくは空気入りタイヤ、タイヤトレッド、ベルト、ベルト補強材、カーカス、カーカス補強材、サイドウォール、インナーライナー、エイペックス、ショルダー、ハンプストリップ、チェーファー、ビードフィラー、ケーブルシース、チューブ、駆動ベルト、コンベヤベルト、ロールカバー、靴底、ホース、シール部材、プロファイル、ダンピング素子、コーティングまたは着色物品もしくは印刷物品を製造するための、請求項1~12のいずれか1項に記載の組成物の使用。
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