JP2023545631A - 試料を分析するための運搬可能デバイスおよび方法 - Google Patents

試料を分析するための運搬可能デバイスおよび方法 Download PDF

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Abstract

本開示は、生物学的試料を処理および/または分析するためのデバイス、システム、方法を提供する。生物学的試料を処理および/または分析するための分析デバイスが、移動キャリッジを備えることができる。分析デバイスが運搬可能であってよい。分析デバイスが、分析デバイスのハウジングの外部の可搬電子デバイスから、アッセイを実施するための命令を受け取ることができる。

Description

相互参照
[0001]本出願は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、2020年9月18日に出願した米国仮特許出願第63/080,465号の利益を主張するものである。
[0002]核酸ベースの増幅反応は、現在、遺伝的疾患および感染性疾患の検出のために研究所および臨床検査室で広く使用されている。しかし、これらの増幅反応を実施するのに使用されるデバイスおよびシステムは嵩張る可能性がある。これによりその可搬性および当分野での使用が制限される可能性がある。さらに、試料を分析のためのラボラトリに搬送することの必要性により、取り扱いからの汚染、試料劣化、およびアッセイの結果の取得の遅延が起きる可能性がある。
[0003]本明細書では、生物学的試料を分析するための運搬可能分析デバイスが求められていることが認識される。本開示は、運搬可能分析デバイス、ならびに、実質的なlab-free環境で試料からの被分析物を増幅するためのおよび/または検出するための方法を提供する。このようなアッセイの結果が、このような結果を必要とする可能性がある被験者などの使用者に伝えられ得る。次いで、使用者が、疾患(例えば、感染性疾患または汚染)を特定することを含めて、種々の目的のためにアッセイの結果を使用することができる。
[0004]いくつかの態様では、本開示が、生物学的試料を処理するための運搬可能分析デバイスを提供する。いくつかの実施形態では、運搬可能分析デバイスがハウジングを備える。いくつかの実施形態では、運搬可能分析デバイスが、ハウジング内にある少なくとも1つのブロックを備える。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのブロックが、生物学的試料および磁気ビーズを備えるアッセイ管を収容するように構成された凹部を備える。いくつかの実施形態では、運搬可能分析デバイスが、ハウジング内にある棒を備える。いくつかの実施形態では、棒が磁石を備える。いくつかの実施形態では、棒または少なくとも1つのブロックがモーションを受けるように構成され、その結果、磁石およびアッセイ管が互いに対して移動し、それにより磁気ビーズにアッセイ管内でのモーションを受けさせる。いくつかの実施形態では、運搬可能分析デバイスが、最大15キログラムの重量を有する。いくつかの実施形態では、運搬可能分析デバイスが、最大10キログラムの重量を有する。いくつかの実施形態では、運搬可能分析デバイスが、最大5キログラムの重量を有する。いくつかの実施形態では、ハウジングが、約1,500立方センチメートル未満のボリュームを有する。いくつかの実施形態では、棒または少なくとも1つのブロックが線形モーションを受けるように構成される。いくつかの実施形態では、棒が線形モーションを受けるように構成される。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのブロックが線形モーションを受けるように構成される。いくつかの実施形態では、棒がモーションを受けるように構成される。いくつかの実施形態では、棒が、少なくとも1つのブロックの静止中に、モーションを受けるように構成される。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのブロックがモーションを受けるように構成される。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのブロックが、棒の静止中に、モーションを受けるように構成される。いくつかの実施形態では、棒および少なくとも1つのブロックがモーションを受けるように構成される。いくつかの実施形態では、棒が複数の磁石を備え、複数の磁石が磁石を含む。いくつかの実施形態では、磁石が永久磁石である。いくつかの実施形態では、磁石が電磁石である。いくつかの実施形態では、運搬可能分析デバイスが、少なくとも1つのブロックに熱的に連通された少なくとも1つの加熱ユニットをさらに備える。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの加熱ユニットが、少なくとも1つのブロックを通して熱エネルギーをアッセイ管に提供するように構成される。いくつかの実施形態では、運搬可能分析デバイスが、少なくとも1つのブロックに熱的に連通された少なくとも1つの冷却ユニットをさらに備える。いくつかの実施形態では、冷却ユニットが、少なくとも1つのブロックを通してアッセイ管から熱エネルギーを除去するのを可能にするように構成される。いくつかの実施形態では、冷却ユニットが、熱エネルギーの少なくとも一部を含む流体を少なくとも1つのブロックから離すように誘導する負圧を使用して熱エネルギーを除去するのを可能にするように構成される。いくつかの実施形態では、運搬可能分析デバイスが、励起フィルタおよび放射フィルタをさらに備える。いくつかの実施形態では、励起フィルタおよび放射フィルタが、凹部の少なくとも一部分に光学的に連通される。いくつかの実施形態では、運搬可能分析デバイスが、光学フィルタを備える移動可能キャリッジをさらに備える。いくつかの実施形態では、移動可能キャリッジが、光学フィルタを励起フィルタまたは放射フィルタに光学的に連通させるように平行移動するように構成される。いくつかの実施形態では、移動可能キャリッジが、磁石を備える棒をさらに備え、移動可能キャリッジが、平行移動するよう構成され、その結果、磁石およびアッセイ管が互いに対して移動し、それにより磁気ビーズにアッセイ管内でのモーションを受けさせる。いくつかの実施形態では、運搬可能分析デバイスが、ハウジング内にある電力供給装置をさらに備える。いくつかの実施形態では、電力供給装置が、棒または少なくとも1つのブロックに連結されたアクチュエータに電力を提供するように構成され、アクチュエータが、電力供給装置から電力を受け取るとき、棒および少なくとも1つのブロックを互いに対して移動させることを目的として棒または少なくとも1つのブロックにモーションを受けさせるように構成される。
[0005]本開示の別の態様が、生物学的試料を処理するための方法を提供する。いくつかの実施形態では、本方法が、デバイスを提供することを含む。いくつかの実施形態では、運搬可能分析デバイスがハウジングを備える。いくつかの実施形態では、運搬可能分析デバイスが、ハウジング内にある少なくとも1つのブロックを備える。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのブロックが、生物学的試料および磁気ビーズを備えるアッセイ管を収容する凹部を備える。いくつかの実施形態では、運搬可能分析デバイスが、ハウジング内にある棒を備える。いくつかの実施形態では、棒が磁石を備える。いくつかの実施形態では、本方法が棒または少なくとも1つのブロックにモーションを受けさせることを含み、その結果、磁石およびアッセイ管が互いに対して移動し、それにより磁気ビーズにアッセイ管内でのモーションを受けさせる。いくつかの実施形態では、運搬可能分析デバイスが、最大15キログラムの重量を有する。いくつかの実施形態では、運搬可能分析デバイスが、最大10キログラムの重量を有する。いくつかの実施形態では、運搬可能分析デバイスが、最大5キログラムの重量を有する。いくつかの実施形態では、ハウジングが、約1,500立方センチメートル未満のボリュームを有する。いくつかの実施形態では、棒または少なくとも1つのブロックが線形モーションを受ける。いくつかの実施形態では、棒が線形モーションを受ける。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのブロックが線形モーションを受ける。いくつかの実施形態では、棒がモーションを受ける。いくつかの実施形態では、棒が、少なくとも1つのブロックの静止中に、モーションを受ける。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのブロックがモーションを受ける。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのブロックが、棒の静止中に、モーションを受ける。いくつかの実施形態では、棒および少なくとも1つのブロックがモーションを受ける。いくつかの実施形態では、棒が複数の磁石を備え、複数の磁石が磁石を含む。いくつかの実施形態では、磁石が永久磁石である。いくつかの実施形態では、磁石が電磁石である。いくつかの実施形態では、運搬可能分析デバイスが、少なくとも1つのブロックに熱的に連通された少なくとも1つの加熱ユニットをさらに備える。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの加熱ユニットが、少なくとも1つのブロックを通して熱エネルギーをアッセイ管に提供する。いくつかの実施形態では、運搬可能分析デバイスが、少なくとも1つのブロックに熱的に連通された少なくとも1つの冷却ユニットをさらに備える。いくつかの実施形態では、冷却ユニットが、少なくとも1つのブロックを通してアッセイ管から熱エネルギーを除去するのを可能にする。いくつかの実施形態では、冷却ユニットが、熱エネルギーの少なくとも一部を含む流体を少なくとも1つのブロックから離すように誘導する負圧を使用して熱エネルギーを除去するのを可能にする。いくつかの実施形態では、運搬可能分析デバイスが、励起フィルタおよび放射フィルタをさらに備える。いくつかの実施形態では、励起フィルタおよび放射フィルタが、凹部の少なくとも一部分に光学的に連通される。いくつかの実施形態では、運搬可能分析デバイスが、光学フィルタを備える移動可能キャリッジをさらに備える。いくつかの実施形態では、移動可能キャリッジが、光学フィルタを励起フィルタまたは放射フィルタに光学的に連通させるように平行移動する。いくつかの実施形態では、移動可能キャリッジが、磁石を備える棒をさらに備え、移動可能キャリッジが、平行移動し、その結果、磁石およびアッセイ管が互いに対して移動し、それにより磁気ビーズにアッセイ管内でのモーションを受けさせる。いくつかの実施形態では、運搬可能分析デバイスが、ハウジング内にある電力供給装置をさらに備える。いくつかの実施形態では、電力供給装置が、棒または少なくとも1つのブロックに連結されたアクチュエータに電力を提供し、アクチュエータが、電力供給装置から電力を受け取るとき、棒および少なくとも1つのブロックを互いに対して移動させることを目的として棒または少なくとも1つのブロックにモーションを受けさせる。いくつかの実施形態では、運搬可能分析デバイスが、ハウジング内にある回路を備える処理ユニットをさらに備え、処理ユニットが、ハウジングの外部にある可搬電子デバイスに通じている。いくつかの実施形態では、本方法が、(a)ハウジングの外部にある可搬電子デバイスから処理ユニットにより命令を受信することと;(b)命令に応答して、アッセイ管内の生物学的試料に熱を提供することを目的として少なくとも1つのブロックに熱エネルギーを提供するように少なくとも1つの加熱ユニットに指示を出すことと、をさらに含む。いくつかの実施形態では、本方法が、命令に応答して、少なくとも1つのブロックを通してアッセイ管から熱エネルギーを除去するように冷却ユニットに指示を出すことをさらに含む。いくつかの実施形態では、本方法が、生物学的試料からの信号を検出することをさらに含む。いくつかの実施形態では、本方法が、信号の信号ドリフトを引き起こさない。
[0006]本開示の別の態様が、機械実行可能コードを含む非一時的なコンピュータ可読媒体を提供し、機械実行可能コードが、1つまたは複数のコンピュータプロセッサによる実行時に、本明細書の上記のまたは他の箇所の方法のうちの任意の方法を実施する。
[0007]本開示の別の態様が、1つまたは複数のコンピュータプロセッサおよびコンピュータプロセッサに接続されたコンピュータメモリを備えるシステムを提供する。コンピュータメモリが、機械実行可能コードを備え、1つまたは複数のコンピュータプロセッサによる実行時に、本明細書の上記のまたは他の箇所の方法のうちの任意の方法を実施する。
[0008]本開示の例示の実施形態のみを示して説明する以下の詳細な説明から、本開示の追加の態様および利点が当業者には容易に明らかとなろう。理解されるであろうが、本開示は他の異なる実施形態も可能であり、その複数の細部が、本開示から逸脱することなく、種々の明瞭な点において修正され得る。したがって、図面および本記述は本質的に例示とみなされ、限定的とみなされない。
[0009]本明細書で言及されるすべての公表文献、特許、および特許出願が、あたかも各々の個別の公表文献、特許、または特許出願が具体的にかつ個別に参照により組み込まれていると示される場合と同程度に、参照により本明細書に組み込まれる。参照により組み込まれる公表文献および特許または特許出願が本明細書に含まれる本開示と矛盾する範囲において、本明細書は任意のこれらの矛盾点に取って代わることおよび/またはこれらの矛盾点より高い優先度を有することを意図される。
[0010]本発明の新規の特徴が添付の特許請求の範囲に具体的に記載される。本発明の原理を利用する例示の実施形態を記載する以下の詳細な説明および添付図面(「図(Figure)」および「図(FIG)」も)を参照することにより、本発明の特徴および利点をより良好に理解することが達成される。
[0011]生物学的試料を分析するための運搬可能分析デバイスのためのハウジングを示す種々の図である。 生物学的試料を分析するための運搬可能分析デバイスのためのハウジングを示す種々の図である。 運搬可能分析デバイスのためのハウジングの蓋を示す図であり、蓋が、分析デバイスの中に挿入されたアッセイ管に圧力および/または熱を加えることができる湾曲可能であるコームを有する。 蓋が開いている状態である、運搬可能分析デバイスのためのハウジングの実施例を示す図である。 [0012]生物学的試料を分析するための運搬可能分析デバイスのための内部機構を示す斜視図である。 [0013]運搬可能分析デバイスで使用するための種々のブロックを示す図である。 運搬可能分析デバイスで使用するための種々のブロックを示す図である。 [0014]回路基板が取り外されておりしたがって内部機構のファンを露出した状態である、運搬可能分析デバイスのための内部機構を示す背面図である。 [0015]回路基板およびファンが取り外されておりしたがって内部機構の移動キャリッジを露出した状態である、運搬可能分析デバイスのための内部機構を示す背面図である。 内部機構の移動キャリッジを示す分解図である。 内部機構の移動キャリッジを示す正面図であり、移動キャリッジが複数の光路を有する。 [0016]図6Aは、内部機構の移動キャリッジを示す底面図であり、移動キャリッジの底部が複数の光学フィルタを有し、複数の光学フィルタが互いからオフセットされ得る。図6Bは、図6Aに示される光学フィルタのオフセットに対応するように離間された複数の励起光源(例えば、LED)を有する回路基板を示す図である。 [0017]ピニオン機構を使用して回転する光学構成要素(例えば、放射フィルタ、励起フィルタ、LED、および/または二色性ビーム分割器)を有する、移動キャリッジの別の実施例を示す図である。 [0018]生物学的試料を分析するための運搬可能分析デバイスのための内部機構を示す背面図である。 [0019]複数のブロックおよびブロックの中に挿入されたアッセイ管を有する例示の運搬可能分析デバイスを示す図である。 [0020]図2Aの運搬可能分析デバイスなどの、本開示の運搬可能分析デバイスを使用して生物学的試料を分析する例示の方法を示すフローチャートである。 [0021]本明細書で提供される方法を実施するようにプログラムされたかまたは他の手法で構成されたコンピュータシステムを示す図である。 [0022]試料試験のための分析デバイスの中に挿入され得る例示のカートリッジを示す図である。カートリッジが、核酸増幅(例えば、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR:polymerase chain reaction))のために使用される1つまたは複数の試薬を収容することができる。 分析デバイスのハウジングの中に挿入された例示のカートリッジを示す図である。 [0023]複数のブロックおよびブロックの中に挿入されたアッセイ管を有する例示の運搬可能分析デバイスを示す図である。 [0024]例示の運搬可能分析デバイスの内部にある移動可能キャリッジを示す正面図である。 例示の運搬可能デバイスを示す側面図である。 運搬可能デバイスの内部にある例示の移動可能キャリッジを示す追加の正面図である。 例示の移動可能キャリッジを示す背面図である。 [0025]円形構成要素(または、ホイール形状の構成要素)を有する例示の移動可能キャリッジを示す拡大図である。 [0026]運搬可能分析デバイスの内部にある例示の移動可能キャリッジの内部機構を示す側面図である。 [0027]運搬可能分析デバイスの内部にある例示の移動可能キャリッジの内部機構を示す側面図である。 [0028]移動可能キャリッジの例示の光学システムを示す拡大図である。 [0029]図19Aは、光学システムの代替の構成を示す図である。図19Bは、光学システムの別の代替の構成を示す図である。 [0030]光学システムのシミュレーション結果である。 光学システムの別のシミュレーション結果である。 光学システムの別のシミュレーション結果である。 [0031]光学システムのシミュレーション結果である。 光学システムの別のシミュレーション結果である。 光学システムの別のシミュレーション結果である。 [0032]本開示の運搬可能分析デバイスを使用する核酸増幅の実験データである。 運搬可能分析デバイスを使用する核酸増幅の他の実験データである。 運搬可能分析デバイスを使用する核酸増幅の他の実験データである。 図22A~Cからの実験データのCq対LogSQのプロットである。 [0033]運搬可能分析デバイスのハウジングの内部の定位置にある棒を示す図である。 [0034]ブロックおよびアッセイ管の隣の定位置にある棒を示す拡大図である。 [0035]ブロック内の凹部内に収容されたアッセイ管の内部にある磁石包含棒および磁気ビーズを示す拡大図である。 [0036]光学要素および磁石包含棒を備える移動可能キャリッジの実施例を示す側面図である。 [0037]図27Aは、本開示の運搬可能分析デバイスを使用する核酸増幅の実験データである。本明細書で説明される混合方法により反応混合物に混合を施した。図27Bは、本開示の運搬可能分析デバイスを使用する核酸増幅の実験データである。本明細書で説明される混合方法により反応混合物に混合を施していないことを除いて、反応混合物は図27Aの混合物と同じである。
[0038]本明細書では本発明の種々の実施形態を示して説明してきたが、これらの実施形態が単に例として提供されることが当業者には明らかであろう。本発明から逸脱することなく、当業者であれば多数の変形形態、変更形態、および置換を思い付くことができる。本明細書で説明される本発明の実施形態に対しての種々の代替形態が採用され得ることを理解されたい。
[0039]本開示は、試料の処理および/または分析のためのデバイス、システム、および方法を提供する。分析デバイスが運搬可能であってよく、ハウジングと、試料を有する試料容器に熱エネルギーを提供するように構成された加熱ユニットによって加熱されるブロックと、励起光源から試料に励起エネルギーを提供するための光路と、を備えることができる。分析デバイスが、可搬電子デバイスを受け入れるようにおよび/または可搬電子デバイスと通信を行うように構成され得る。分析デバイスが、光学フィルタおよび励起光源を備え、光学フィルタを光路に位置合わせするために平行移動するように構成された、移動可能キャリッジをさらに備えることができる。移動可能キャリッジを有することにより、より小さいおよび/またはより安価の分析デバイスの製造を支援することができる。その理由は、1つまたは複数の励起光源、光学フィルタ、および移動可能キャリッジの光路が、複数の試料を有する複数の試料容器を処理および/または分析するのに使用され得るからだ。分析デバイスが、1つまたは複数の核酸分子の存在または量を決定するために、1つまたは複数の核酸分子を有するかまたは有すると疑われる生物学的試料を分析するのに使用され得る。
分析デバイス
[0040]本開示の分析デバイスが、生物学的試料などの試料を処理および/または分析するために使用され得る。本開示の分析デバイスが運搬可能であってよい。例えば、分析デバイスが手持ち式であってよい。図1A~1Bが、生物学的試料を分析するための運搬可能分析デバイスのためのハウジング100の(A)斜視図および(B)側面図を示す。ハウジングが、蓋101、蓋を開位置もしくは閉位置で固定するための固定ユニット102、および/または、ボタンもしくはインジケータ103~106を有することができる。ハウジング100が、運搬可能分析デバイスの電源をオン/オフにするためのボタン103を備えることができる。ハウジング100が、運搬可能分析デバイスを再始動するためのボタン104を備えることができる。ハウジング100が、バッテリーが少ないことを使用者に通知するためのインジケータ105、および/または、分析デバイスと可搬電子デバイスとの間に無線接続(例えば、Bluetoothもしくは近距離無線通信)が確立されたことを使用者に通知するためのインジケータ106、を備えることができる。
[0041]分析デバイスが、作動時に分析デバイスの運用性に作用することができる少なくとも1つのボタンを備えることができる(例えば、運搬可能分析デバイスの電源をオン/オフにすることができるかまたは分析デバイスを他のデバイスに接続することができる)。分析デバイスが、1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、またはそれ以上のボタンを備えることができる。例えば、分析デバイスが4つのボタンを備えることができる。各ボタンが、分析デバイスの異なる機能または特徴に対応することができる。いくつかの事例では、対のボタンが分析デバイスの同じ機能または特徴に対応することができる。例えば、分析デバイスが、値、ズームレベル、ボリューム、または他の特性を上げるためのボタン、さらには、同じ値、ズームレベル、ボリューム、または他の特性を下げるためのボタンを有することができる。
[0042]ボタン機構が物理的な機構であってよい。例えば、ボタンが、ボタンまたはマイクロスイッチなどの押し下げ可能である機構を備えることができる。別法として、ボタンが摺動可能または回転可能である機構を備えることができる。2つ以上のボタンを有する分析デバイスの場合、各ボタンが、押し下げ可能である機構、摺動可能である機構、および回転可能である機構からなる群から個別に選択され得る。
[0043]ボタンがタッチセンシティブの構造部または機構を備えることができる。例えば、図1Aおよび図1Bのボタン103および104が、タッチセンシティブの構造部または機構を備えることができる。タッチセンシティブの機構が、タッチセンシティブのバーチャル機構(例えば、バーチャルボタン)であってよい。このようなバーチャル機構は、仮想的に押し下げ可能、仮想的に摺動可能、または仮想的に回転可能であってよく、それにより物理的なボタンの錯覚を与えることができる。例えば、分析デバイスが、分析デバイスに対しての無線接続に通信接続された可搬電子デバイスを備えることができるかまたはこのような可搬電子デバイスを受け入れるように構成され得、可搬電子デバイスが1つまたは複数のバーチャルボタンを備えることができる。可搬電子デバイスのバーチャルボタンを押し下げることにより、可搬電子デバイスから分析デバイスに信号を伝達することができ、それにより本明細書で説明されるような例えばサーモサイクリングプログラムまたは他のプロセスに作用することができる。分析デバイスと可搬電子デバイスとの間の接続が、WiFi接続、Bluetooth接続、Bluetooth LE接続、ANT+接続、またはGazell接続などの、一方向または双方向の有線接続または無線接続を含むことができる。
[0044]分析デバイスが、分析デバイスのハウジングの外側表面上の任意の場所に配設された1つまたは複数のボタンを備えることができる。例えば、ボタンが、分析デバイスのハウジングの前面、背面、右側側面、左側側面、頂部側面、または底部側面に位置することができる。ボタンが、分析デバイスの動作中に利用可能ではないかまたは隠される位置に配設され得る(例えば、分析デバイスのハウジングの底部側面)。いくつかの事例では、パネルが1つまたは複数のボタンを覆うのにまたは隠すのに使用され得る(例えば、分析デバイスが使用されていないときに、および/または、ボタンの誤った作動を防止するときに)。
[0045]1つまたは複数のボタンの作動または起動が、使用者が複数の異なるサーモサイクリングプログラムの間での反復を行うのを可能にすることができる。例えば、ボタンの作動が、第1のサーモサイクリングプログラムを実行することから第2のサーモサイクリングプログラムを実行することへの切り替えを分析デバイスに行わせることができる。別の実施例では、ボタンの作動が、「オフ」状態から第1のサーモサイクリングプログラムを実行することへの切り替えを分析デバイスに行わせることができる。2回目としてのボタンの作動が、第1のサーモサイクリングプログラムを実行することから「オフ」状態への切り替えを分析デバイスに行わせることができる。「オフ」状態がアイドル状態(例えば、分析デバイスがオンであるがサーモサイクリングプログラムが一時停止されるか、または分析デバイスが最小電力状態である)あるいは電力低下状態(例えば、分析デバイスの電源がオフである)を意味することができることを認識されたい。ボタンの作動がサーモサイクリングプログラムのパラメータに作用することができる。例えば、分析デバイスが押し下げ可能である機構を備えることができ、押し下げ可能である機構の作動が、サーモサイクリングプログラムを変性ステップからアニーリングステップに切り替えさせることができる。別の実施例では、分析デバイスが回転可能である機構を備えることができ、回転可能である機構の回転がサーモサイクリング温度を増大させることができる。いくつかの事例では、2つ以上のボタンの作動が、サーモサイクリングプログラムに作用するのに必要となる可能性がある。
[0046]入力の程度がサーモサイクリングプログラムの状態に作用することができる。変化し得る入力の程度の非限定の例には、入力回数(例えば、連続的にボタンを作動させて放す回数)、入力速度(例えば、ボタンが作動されるときのおよび/または放されるときの速度)、入力継続時間(例えば、ボタンが作動されるときの時間量)、入力のための作用される力(例えば、ボタンを作動させるときに用いられる力)、および入力方向が含まれる。入力がボタンの作動を含むことができる。一実施例では、分析デバイスが押し下げ可能である機構を備えることができ、押し下げ可能である機構を短く(例えば、0.5秒未満で)押し下げて次いで放すことで、サーモサイクリングプログラムを一時停止することができる。別の実施例では、押し下げ可能である機構を例えば1~2秒間押し下げることにより、一時停止されたサーモサイクリングプログラムが再開され得る。
[0047]分析デバイスが、試料を有する1つまたは複数の容器を受け入れるように構成され得る。例えば、分析デバイスが、1つまたは複数のアッセイ管を受け入れるように構成され得る。本開示の分析デバイスと共に使用するためのアッセイ管が任意の有用なサイズおよび形状を有することができ、任意の有用な材料を含むことができる。例えば、アッセイ管が、プラスチック、ポリマー、またはガラスを含むことができる。分析デバイスが、実質的に円筒形であるか、実質的に長方形であるか、または任意の他の形状(例えば、星形状)を有する断面を有するアッセイ管を受け入れるように構成され得る。分析デバイスが、アッセイ管を分析デバイス内に配置するのを支援するための、アッセイ管の一方の端部に配設されるかまたはアッセイ管の寸法に沿って配設される溝または突出部などの機械的なキー要素を有するアッセイ管を受け入れるように構成され得る。例えば、アッセイ管が、その長さに沿って実質的に長方形の突出部を備えることができ、分析デバイスが、アッセイ管を特定の向きで受け入れるように構成された対応する窪みを備えることができる。分析デバイスが、キャップまたは蓋を有するアッセイ管を受け入れるように構成され得る。別法として、分析デバイスが、分析デバイス内にアッセイ管が配置されるときにアッセイ管の開口部を覆うように構成された構成要素を備えることができる。分析デバイスが、1つまたは複数のアッセイ管を受け入れるように構成され得る。例えば、分析デバイスが、1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、8つ、9つ、またはそれ以上のアッセイ管を受け入れるように構成され得る。
[0048]本明細書で説明されるデバイスが、試薬管またはカートリッジを受けるための表面または支持体を有することができる。カートリッジが試薬カートリッジであってよい。表面または支持体が凹形の表面または支持体であってよい。表面が突出する表面または支持体であってよい。表面がチャンバであってよい。カートリッジが表面または支持体の上に装填され得る。カートリッジが表面または支持体の上に装填されるとき、蓋が閉じられ得、カートリッジを定位置にカチッと嵌め込む。
[0049]図1Cに示されるように、分析デバイスのハウジング100の蓋101の内側表面が、分析デバイスのブロック内に着座した1つまたは複数のアッセイ管に対して圧力を加えることができる1つまたは複数のカンチレバー107を備えることができる。カンチレバーが、試料を収容するアッセイ管をブロックに固定するのに有用となり得、それによりブロックとアッセイ管との間のエネルギー伝達の効率が向上する。カンチレバーが、ブロックに接触していないアッセイ管の部分の加熱を達成するために加熱され得る(例えば、ブロックの温度に等しい温度まで)。カンチレバーが任意の温度まで加熱され得、カンチレバーの温度がサーマルサイクルを通して変化し得る。例えば、カンチレバーの温度が、サーマルサイクルを通してブロックの温度に合わせて調節され得る(例えば、等しくなる)。図1Dに示されるように、分析デバイスのハウジング100の蓋101の内側表面が、運搬可能分析デバイスの中に挿入されたカートリッジを受けるためのまたは受け入れるための凹形表面108を備えることができる。分析デバイスのハウジング100のボディ109の内側表面が、運搬可能分析デバイスの中に挿入されたカートリッジを受けるための突出する表面110を備えることができる。
[0050]分析デバイスが運搬可能であってよい。例えば、ハウジングを有する分析デバイスが容易に担持または移動されることが可能となり得る。ハウジングおよび/または他の構成要素のサイズ、重量、および/または形状が、分析デバイスの可搬性に作用することができる。分析デバイスのハウジングのボリュームが、約100,000立方センチメートル未満、約50,000立方センチメートル未満、約10,000立方センチメートル未満、約9,000立方センチメートル未満、約8,000立方センチメートル未満、約7,000立方センチメートル未満、約6,000立方センチメートル未満、約5,000立方センチメートル未満、約4,500立方センチメートル未満、約4,000立方センチメートル未満、約3,500立方センチメートル未満、約3,000立方センチメートル未満、約2,500立方センチメートル未満、約2,000立方センチメートル未満、約1,500立方センチメートル未満、約1,400立方センチメートル未満、約1,300立方センチメートル未満、約1,200立方センチメートル未満、約1,100立方センチメートル未満、約1,000立方センチメートル未満、約900立方センチメートル未満、約800立方センチメートル未満、約700立方センチメートル未満、約600立方センチメートル未満、または約500立方センチメートル未満であってよい。例えば、分析デバイスのハウジングのボリュームが、約1,500立法センチメートル未満であってよい。分析デバイスのハウジングのボリュームが一定の範囲内にあってよい。例えば、分析デバイスのハウジングのボリュームが、約500立方センチメートルから約1,500立方センチメートルの間であってよい。ハウジングの寸法(例えば、長さ、幅、または高さ)が、最大約50センチメートル、最大約40センチメートル、最大約30センチメートル、最大約25センチメートル、最大約24センチメートル、最大約23センチメートル、最大約22センチメートル、最大約21センチメートル、最大約20センチメートル、最大約19センチメートル、最大約18センチメートル、最大約17センチメートル、最大約16センチメートル、最大約15センチメートル、最大約14センチメートル、最大約13センチメートル、最大約12センチメートル、最大約11センチメートル、最大約10センチメートル、最大約9センチメートル、最大約8センチメートル、最大約7センチメートル、最大約6センチメートル、または最大約5センチメートルであってよい。
[0051]ハウジングを有する分析デバイスの重量が、約25キログラム未満、約20キログラム未満、約15キログラム未満、約10キログラム未満、約5キログラム未満、約4.5キログラム未満、約4キログラム未満、約3.5キログラム未満、約3キログラム未満、約2.5キログラム未満、約2.4キログラム未満、約2.3キログラム未満、約2.2キログラム未満、約2.1キログラム未満、約2キログラム未満、約1.9キログラム未満、約1.8キログラム未満、約1.7キログラム未満、約1.6キログラム未満、約1.5キログラム未満、約1.4キログラム未満、約1.3キログラム未満、約1.2キログラム未満、約1.1キログラム未満、約1キログラム未満、約0.9キログラム未満、約0.8キログラム未満、約0.7キログラム未満、約0.6キログラム未満、約0.5キログラム未満、約0.4キログラム未満、約0.3キログラム未満、約0.2キログラム未満、または約0.1キログラム未満であってよい。例えば、分析デバイスのハウジングのボリュームが、約1.5キログラム未満であってよい。ハウジングを有する分析デバイスの重量が一定の範囲内にあってよい。例えば、ハウジングを有する分析デバイスの重量が、約0.5キログラムから約1.5キログラムの間であってよい。
[0052]分析デバイスのハウジングの形状がさらに、分析デバイスの可搬性に寄与し得る。ハウジングの少なくとも1つの寸法(例えば、長さ、幅、または高さ)が、人間の手でハウジングを容易に握持するのを可能にするように十分に小さいものであってよい。分析デバイスが、使用者が片手または両手で分析デバイスを保持するのを可能にするサイズの人間工学的に成形されたハウジングを有することができる。ハウジングが、例えば、使用者が分析デバイスを保持するときに使用者によって握持されるハウジングの部分である、握持領域を備えることができる。ハウジングの握持領域が、使用者の指に合うように成形され得、それによりハウジングをしっかり握持した状態を使用者が維持するのを可能にする。分析デバイスのハウジングの前方表面が、前方表面の頂部セクションまたは底部セクションにおいてと比較して、握持領域に付随する中間セクションにおいて細くなっていてよい。このより細いセクションが好都合に使用者によってしっかり握持され得る、対して、相対的に広い頂部セクションがスクリーンなどの表示デバイスまたはその構成要素を有することができる。ハウジングが、人間工学的に成形され得る格納可能であるハンドルを備えることができる。分析デバイスのハウジングが丸みを有する角部および/または縁部(例えば、垂直である表面が交差するところ)を特徴とすることができ、その結果、使用者が分析デバイスを保持するときに使用者の手が鋭利な角部ではなく丸みを有する角部に接触することが可能となる。
[0053]図9が、試料分析のための、運搬可能分析デバイスの中に挿入された試料カートリッジ901を有する例示の運搬可能分析デバイスを示す。内部機構200の斜視図が示される。図13が、試料分析のための、運搬可能分析デバイスの中に挿入された試料管1301を有する運搬可能分析デバイス1300の別の実施例を示す。
サーモサイクリング
[0054]分析デバイスが、アッセイ管の中にある試料を加熱または冷却するように構成され得る。図2に示されるように、分析デバイス200が1つまたは複数のブロック201を備えることができ、試料を収容するアッセイ管がブロック201内に配置される。分析デバイスが、離散的ステップで、加熱器202(例えば、抵抗加熱器)を使用してブロックの温度を上昇または低下させるように構成され得る。
[0055]いくつかの事例では、ブロックが、抵抗加熱またはジュール加熱のプロセスを通して電気エネルギーを熱に変換することができる。ブロックが抵抗加熱器であってよい。加熱されるブロックが、電力抵抗器(例えば、サーミスタ)、および、試料チャンバに熱的に連通されるためのサーマルエポキシを有することができる。ブロックが水平で均一であってよい。ブロックの冷却がファンを通して達成または制御され得る。
[0056]いくつかの事例では、ブロックがペルチェ加熱器であってよい。加熱および冷却がペルチェ制御装置を通して達成または制御され得る。いくつかの他の事例では、ブロックがペルチェ加熱器ではない可能性があるか、またはブロックがペルチェ制御装置によって制御されない可能性がある。
[0057]本明細書で説明される運搬可能分析デバイスが加熱される蓋を備えるかまたは加熱される蓋を備えない可能性がある。
[0058]ブロック201が任意の有用な材料を含むことができる。ブロックを構築するのに使用され得る材料の非限定の例には、アルミニウム、コンクリート、ガラス、石英、鋼鉄、鉄、ニッケル、亜鉛、銅、黄銅、銀、スズ、金、炭素、およびこれらの任意の組み合わせ(例えば、Zamakなどの亜鉛合金)が含まれる。例えば、ブロックが、図3Aに示されるように、銀を使用して構築され得る。別の実施例では、ブロックが、図3Bに示されるように、アルミニウムを使用して構築され得る。ブロックが、試料(例えば、生物学的試料)を収容するかまたは試料(例えば、生物学的試料)を収容するように構成されたバイアルを受け入れるための第1の開口部301と、検出器または光源(例えば、励起のための)に光学的に連通されるように構成された第2の開口部302とを有することができる。ブロックが、検出器または光源に光学的に連通されるように構成された第3の開口部(図示せず)を有することができる。例えば、第2の開口部302が検出器に光学的に連通され得、第3の開口部(図示せず)が励起のための光源に光学的に連通され得る。ブロックが、1つまたは複数のフィン303を備えることができる。
[0059]ブロックが合金で形成され得る。例えば、ブロックが鋼鉄を使用して構築され得る。ダイキャスティングのプロセスに適合する材料(例えば、ブロックのダイキャスト構築に使用され得る材料)を使用してブロックを構築することにより、ブロックをより大きいスケールで製造することが可能となり得る(例えば、より短時間でより大きいボリュームを製造する、および/または、ユニット毎のコストを低減して製造する)、ことが考えられる。いくつかの実施形態では、ブロックが、材料の組み合わせを使用して構築され得る。例えば、ブロックがアルミニウムを使用して構築され得、次いでニッケルで被覆され得る。別の実施例では、ブロックが亜鉛を使用して構築され得、銀で被覆され得る。ブロックに被覆処理を施すことが複数の理由で有利となり得る。例えば、ブロックに被覆処理を施す(例えば、ニッケルを用いて)ことにより、サーマルエポキシを使用する場合とは異なり、ブロックを印刷回路基板(PCB:printed circuit board)にはんだ付けすることが可能となる。ブロックをPCBにはんだ付けすることにより、(例えば、損傷を受けることに備えて)取り外し可能であるブロックを用いて分析デバイスを製造することが可能となり、対してサーマルエポキシを使用する場合はブロックをPCBに永久的に付着させ得る。ブロックを製造するのに使用される材料の選択は、電球供給装置(例えば、バッテリーなどの内蔵型の電力供給装置)を使用して分析デバイスに受けさせることができるサーマルサイクルの回数に作用することができる、ことが考えられる。具体的には、材料の比熱容量が増大すると、材料の温度を上昇させるのに必要となるエネルギーが増大する可能性がある。したがって、ブロックが、約2J/g℃未満、約1.5J/g℃未満、約1J/g℃未満、約0.9J/g℃未満、約0.8J/g℃未満、約0.7J/g℃未満、約0.6J/g℃未満、約0.5J/g℃未満、約0.45J/g℃未満、約0.4J/g℃未満、約0.35J/g℃未満、約0.3J/g℃未満、約0.25J/g℃未満、約0.2J/g℃未満、約0.15J/g℃未満、約0.1J/g℃未満、約0.05J/g℃未満、または約0.01J/g℃未満の非熱容量(例えば、25℃、ジュール毎グラム毎度;J/g℃で測定される)を有する材料を使用して構築され得る。例えば、ブロックが、25℃で約1J/g℃未満の比熱容量を有する材料を使用して構築され得る。
[0060]加えて、材料の熱伝導率が低下すると、材料の温度を上昇させるのに必要となるエネルギーが増大する可能性がある。したがって、ブロックが、少なくとも約500W/mK、少なくとも約400W/mK、少なくとも約300W/mK、少なくとも約200W/mK、少なくとも約175W/mK、少なくとも約150W/mK、少なくとも約125W/mK、少なくとも約100W/mK、少なくとも約75W/mK、少なくとも約50W/mK、少なくとも約25W/mK、または少なくとも約10W/mKの熱伝導率(例えば、ワット毎メートル毎ケルビン;W/mKで測定される)を有する材料を使用して構築され得る。例えば、ブロックが、少なくとも約75W/mKの熱伝導率を有する材料を使用して構築され得る。別の実施例では、ブロックが、少なくとも約400W/mKの熱伝導率を有する材料を使用して構築され得る。
[0061]ブロックが、ブロックの表面積を増大させるためにおよびブロックからのよりよい熱放出を実現するために、1つまたは複数のフィン303をさらに備えることができる。さらに、ブロックを形成するのに使用される材料のボリュームが、電球供給装置(例えば、バッテリーなどの内蔵型の電力供給装置)を使用して分析デバイスに受けさせることができるサーマルサイクルの回数に作用することができる、ことが考えられる。具体的には、ブロックを構築するのに使用される材料のボリュームが増大すると、ブロックの温度を上昇させるのに必要となるエネルギーが増大する可能性がある。したがって、ブロックを構築するのに使用される材料のボリュームは、約20立方センチメートル未満、約15立方センチメートル未満、約10立方センチメートル未満、約9立方センチメートル未満、約8立方センチメートル未満、約7立方センチメートル未満、約6立方センチメートル未満、約5立方センチメートル未満、約4立方センチメートル未満、約3立方センチメートル未満、約2立方センチメートル未満、約1立方センチメートル未満、約0.9立方センチメートル未満、約0.8立方センチメートル未満、約0.7立方センチメートル未満、約0.6立方センチメートル未満、約0.5立方センチメートル未満、約0.4立方センチメートル未満、約0.3立方センチメートル未満、約0.2立方センチメートル未満、または約0.1立方センチメートル未満であってよい。例えば、ブロックを構築するのに使用される材料のボリュームが、約0.5立方センチメートル未満であってよい。
[0062]本明細書で説明されるように、加熱を構成するのに使用される材料および/または材料のボリュームが、ブロックを加熱または冷却するのに必要であるエネルギーを最小にすることに基づいて、選択され得る。したがって、より大きいブロックを使用するデバイスと比較してまたはより大きい比熱容量を有する材料を使用して構築されたブロックと比較して、本開示の分析デバイスが、より多数のサーマルサイクルを実施するためにより多量のエネルギーを提供することができる。本開示の分析デバイスは、任意の回数のサーマルサイクルを実施することができる。分析デバイスが、電力供給装置(例えば、バッテリーなどの内蔵型の電力供給装置)の1回の充電で所与の回数のサーマルサイクルを実施することができる。本開示の分析デバイスが、少なくとも約1回のサーマルサイクル、少なくとも約2回のサーマルサイクル、少なくとも約3回のサーマルサイクル、少なくとも約4回のサーマルサイクル、少なくとも約5回のサーマルサイクル、少なくとも約6回のサーマルサイクル、少なくとも約7回のサーマルサイクル、少なくとも約8回のサーマルサイクル、少なくとも約9回のサーマルサイクル、少なくとも約10回のサーマルサイクル、少なくとも約11回のサーマルサイクル、少なくとも約12回のサーマルサイクル、少なくとも約13回のサーマルサイクル、少なくとも約14回のサーマルサイクル、少なくとも約15回のサーマルサイクル、少なくとも約16回のサーマルサイクル、少なくとも約17回のサーマルサイクル、少なくとも約18回のサーマルサイクル、少なくとも約19回のサーマルサイクル、少なくとも約20回のサーマルサイクル、少なくとも約25回のサーマルサイクル、少なくとも約30回のサーマルサイクル、少なくとも約35回のサーマルサイクル、少なくとも約40回のサーマルサイクル、少なくとも約45回のサーマルサイクル、少なくとも約50回のサーマルサイクル、または少なくとも約100回のサーマルサイクルを実施することができる。本開示の分析デバイスが、約1回から約10回のサーマルサイクル、約5回から約15回のサーマルサイクル、約10回から約20回のサーマルサイクル、または約15回から約25回のサーマルサイクルを実施することができる。
[0063]本開示の分析デバイスが、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)などの増幅反応を実施するように構成され得る(例えば、アッセイ管内の試料の温度を循環させることにより)。PCRを実施することは、一連の繰り返される温度変化(例えば、サーマルサイクル)を行うことを伴う可能性があり、ここでは各々のシリーズ(例えば、サイクル)が2つまたは3つの離散的な温度ステップを含む。サーマルサイクリングが、より高い温度(例えば、>90℃)の単一の温度ステップの後に実施され得る。使用される温度および各サイクルにおいてこれらの温度を適用するときの時間の長さが、例えば、デオキシリボ核酸(DNA)合成のために使用される酵素、反応中の二価イオンおよびヌクレオチド(dNTP)の濃度、ならびに、1つまたは複数のプライマーの融解温度(Tm)に基づいて、変更され得る。PCRなどの増幅反応の個別のステップが、初期化、変性、アニーリング、および/または、拡張(extension)/伸長(elongation)を含むことができる。初期化は、熱活性を必要とするDNAポリメラーゼのために使用され得る(例えば、「ホットスタート」PCR)。初期化は、試料(例えば、アッセイ管内の試料)を高い温度(例えば、熱安定ポリメラーゼが使用される場合、94-96℃[201~205°F]または98℃[208°F])まで加熱することを含み、この高い温度が約1~10分間維持され得る。変性は、約5秒から5分の間などの所与の時間で試料(例えば、アッセイ管内の試料)を加熱することを含み得る(例えば、94~98℃[201~208°F]まで)。これにより、相補的塩基の間の水素結合を壊すことにより二本鎖DNAテンプレートのDNA溶解つまり変性を引き起こすことができ、それにより2つの一本鎖核酸分子(例えば、テンプレート)が得られる。アニーリングは、試料(例えば、アッセイ管内の試料)の温度を約5秒から5分の間などの所与の時間で例えば50~65℃(122~149°F)まで低下させることを含むことができ、それにより各々の一本鎖核酸テンプレートの1つまたは複数のプライマーのアニーリングを可能にする。少なくとも2つの異なるプライマーが反応混合物に含まれ得、標的領域を含む2つの一本鎖核酸テンプレートの各々に対し1つを含む。プライマーはそれ自体が一本鎖核酸分子であってよい。効果的な拡張/伸長のための適切な条件は、使用されるDNAポリメラーゼによって決定され得る。拡張/伸長は、DNAポリメラーゼの存在下で、テンプレートに対して相補的である反応混合物からfree dNTPを5’-to-3’の方向に追加することにより、一本鎖核酸テンプレートに対して相補的である新しいDNAストランドを合成すること、および新生(伸長)DNAストランドの端部で3’-ヒドロキシ基を用いてdNTPの5’-リン酸基を凝縮させる、ことを含む。拡張/伸長のために必要である時間は、使用されるDNAポリメラーゼに基づいて、および/または、増幅のためのDNA標的領域の長さに基づいて、決定され得る。
[0064]変性、アニーリング、および拡張/伸長が、単一のサーマルサイクルを構成することができる。DNA標的を検出可能なレベルにまで増幅するのに複数回のサイクルが必要となる可能性がある。
[0065]ブロックの温度が任意の有用な手法で管理され得る。ブロックをそれぞれ加熱または冷却することにより、試料(例えば、アッセイ管内の試料)に熱エネルギーが提供され得るかまたは試料から熱エネルギーが除去され得る。ブロックの温度が、加熱ユニット(例えば、抵抗性オーミックヒーターまたはフレキシブルヒーターを備える)および/または冷却ユニット(例えば、熱電冷却器またはファンを備える)を使用して、制御され得る(例えば、上昇または低下される)。サーモサイクリングの用途では温度監視が必要となる可能性がある。したがって、加熱ユニットまたは冷却ユニットが、ブロックの温度を監視するための、および/またはブロックの温度を管理するために加熱ユニットまたは冷却ユニットにフィードバックを提供するための、1つまたは複数のサーミスタならびに/あるいは温度検出変換器をさらに備えることができる。加熱ユニットまたは冷却ユニットがブロックに隣接して配設され得る(例えば、ブロックの表面上)。別法として、加熱ユニットまたは冷却ユニットが、ブロックの表面に沿う凹部内に配設され得る。冷却ユニットが、ブロックから離されて配設される(例えば、接触しない)ファンを備えることができる。ファンが、ブロックに隣接する容積部分に正圧または負圧を適用するのに使用され得、それによりブロックの周囲の領域から空気を排出する。ブロックからの放射熱エネルギーを有する空気を含む可能性があるブロックの周囲の領域から空気を排出することにより、ブロックの温度が下げられ得る。ブロックの周囲の放射熱を排出するための真空を生成するのにファンが使用され得る。別法として、ファンが、ブロックの周囲の放射熱(例えば、ブロックからの、熱を含む流体)を排出するかまたは分析デバイスの外に移動させるための正圧を発生させるのに使用され得る。図4A~4Bに示されるように、ブロックの周囲の放射熱が、分析デバイス上に配設された1つまたは複数の通気口401を通して分析デバイスから除去され得る。1つまたは複数のファン402が、ブロックの周囲の空間および1つまたは複数の通気口に流体接続され得る。分析デバイスが任意の数のファンを備えることができる。例えば、分析デバイスが、1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、またはそれ以上のファンを備えることができる。分析デバイスが、各々のブロックに対して1つのファンを備えることができる。
キャリッジ
[0066]分析デバイスがキャリッジを備えることができる。キャリッジが、1つまたは複数の光学構成要素(例えば、放射フィルタまたは励起フィルタなどの光学フィルタ、光路、および/または光源)を定位置で保持するのに、または指定のアッセイ管に位置合わせするためにこれらの光学構成要素の位置をずらすのに、使用され得る。図5Aに示されるように、キャリッジ501が、励起フィルタ(図示せず)、フィルタリングされた励起エネルギーを試料(例えば、アッセイ管内の試料)まで導くための光路502(例えば、光パイプ)、および検出器によって検出される前に放射エネルギーをフィルタリングするための放射フィルタ503などの、種々の光学構成要素を備えることができる。図5Bが、図5Aに示されるキャリッジ機構の分解図を示す。キャリッジが、1つまたは複数の経路、溝、またはレール504に沿って移動するように構成され得る。キャリッジが、任意の有用な材料を使用して構築され得る。キャリッジを構築するのに使用され得る材料の非限定の例には、ポリシロキサン、ポリホスファゼン、低密度ポリエチレン(ldpe:low-density polyethylene)、高密度ポリエチレン(hdpe:high-density polyethylene)、ポリプロピレン(pp)、ポリ塩化ビニール(pvc)、ポリスチレン(ps)、ナイロン、ナイロン6、ナイロン6,6、テフロン(登録商標)(ポリテトラフルオロエチレン)、熱可塑性ポリウレタン(tpu)、ポリクロロトリフルオロエチレン(pctfe)、ベークライト、ケブラー(登録商標)、トワロン(登録商標)、マイラー、ネオプレン、ナイロン、ノーメックス、オーロン、リルサン、テクノーラ、テフロン(登録商標)、ウルテム、ベクトラン、バイトン、ザイロン、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリエチレン、ポリ塩化ビニリデン(pvdc:polyvinylidene chloride)、アクリロニトリルブタジエンスチレン(abs)、ポリエポキシド、ポリメタクリル酸メチル、マレイミド、ポリエーテルイミド、ポリ乳酸、フラン、シリコーン、ポリスルホン、または、金属もしくは金属合金(例えば、アルミニウム、黄銅、銅、鉄、および銀)が含まれる。光路が特定の幾何形状およびボリュームの開空間を含むことができる。この空間は、容器、またはパイプなどのガイドによって画定され得る。光路(例えば、光パイプ)は、任意の有用な材料を使用して構築され得る。光路(例えば、光パイプ)を構築するのに使用され得る材料の非限定の例には、ガラス、シリカ、フルオロジルコン酸塩、フルオロアルミナート、カルコゲニド、プラスチック、PMMA、ポリスチレン、シリコーン樹脂、およびこれらの任意の組み合わせが含まれる。
[0067]キャリッジが移動キャリッジであってよい。移動キャリッジが、第1の光源および第1のアッセイ管に位置合わせした状態から第2の光源および第2のアッセイ管に位置合わせするように光路の位置をずらすのに使用され得る。同様に、移動キャリッジが、第1の光路に位置合わせされた状態から第2の光路に位置合わせするように試料の位置をずらすのに使用され得る。移動キャリッジを備える分析デバイスは、移動キャリッジの代わりに静止構成要素を備える分析デバイスと比較して特定の利点を提供することができる。例えば、移動キャリッジを有することにより、複数のアッセイ管が、光路、および、光学フィルタ(例えば、励起フィルタおよび放射フィルタ)などの関連の構成要素を共有することが可能となる。これにより分析デバイスを製造するコストを低減することができる(例えば、高コストである可能性がある例えば励起フィルタおよび放射フィルタなどの必要となる光学フィルタの数を低減することにより)。光路を共有することによりさらに、分析デバイスの全体のサイズを縮小することができ(例えば、各々のアッセイ管内の試料を分析するのに必要である光学構成要素の数を低減することにより)、それにより分析デバイスの可搬性を向上させる。移動キャリッジが、第1の位置または元の位置から最終位置まで移動するように構成され得、それにより元の位置と最終位置との間の指定の位置で1回または複数回止まる。元の位置と最終位置との間の経路が線形経路であってよく、そこに沿って移動キャリッジが移動することができる1つまたは複数の溝、トラック、またはレールを備えることができる。元の位置と最終位置との間の経路が、移動キャリッジがそこに(例えば、本明細書で説明されるように手動制御または自動制御を介して)止まることができる1つまたは複数の指定の位置を備えることができる。1つまたは複数の指定の位置が、分析デバイス内の、1つまたは複数のアッセイ管またはシートあるいはそのハウジングの位置に対応することができる。指定の位置が、移動キャリッジを指定の位置(例えば、アッセイ管の下方)に位置決めするのを支援するためのキーなどの機械的構成要素を備えることができる。移動キャリッジの移動が多様な方法を使用して達成され得る。例えば、電子モータが、キャリッジを第1の位置から第2の位置まで移動させるのに使用され得る。カムを有するモータが、キャリッジおよびカムに連結されたベルトを介してキャリッジを移動させるのに使用され得る。移動キャリッジの移動が磁気浮上システムを使用して達成され得る。例えば、キャリッジが、1つまたは複数の帯電レールまたは帯電溝の上にまたはその中に摺動可能に配設され得、レールまたは溝内で生成される磁力がキャリッジを移動させるのに使用され得る。移動キャリッジが例えばその元の位置から、レール、トラック、または溝の端部などの最終位置まで移動した後で、ばねが移動キャリッジをその元の位置に戻すのに使用され得る。より小さい重量の材料を使用して移動キャリッジを構築することにより、キャリッジを移動させるのに必要であるエネルギーを低減することができ、それにより試料の加熱および/または冷却ならびに/あるいは他のプロセスのために利用可能であるエネルギーの量が増大する、ことが考えられる。
[0068]キャリッジが、1つまたは複数の光学フィルタ(例えば、励起フィルタまたは放射フィルタ)ならびに1つまたは複数の光パイプを備えることができる。図6Aが、1つまたは複数の励起フィルタ610a(赤色)、610b(黄色)、および610c(青色)を備えるキャリッジを示す。キャリッジが、1つまたは複数の放射フィルタをさらに備えることができる。光パイプが、光学フィルタ(例えば、励起フィルタ)から、試料を収容するアッセイ管まで、延在することができる。
[0069]分析デバイスが、任意の有用な光学フィルタ(例えば、励起フィルタおよび/または放射フィルタ)を備えることができる。フィルタが、(i)蛍光物質または色素の励起波長、および(ii)蛍光物質または色素の放射波長、のうちの1つまたは複数の波長に対して最適である可能性がある周波数の通過帯域を有する光学通過帯域フィルタ(例えば、光学干渉フィルタ)であってよい。フィルタが、望ましくない光の透過を防止するために非通過帯域の周波数を有意に減衰させることができる。例えば、SYBR Green色素を使用する場合、励起フィルタの通過帯域が485nmの波長を中心とすることができ、放射フィルタの通過帯域が555nmの波長を中心とすることができる。光学フィルタ(例えば、励起フィルタおよび/または放射フィルタ)が、光路に対して傾斜していてよい(例えば、フィルタを含む平面が一定の角度で配設され得る)。
励起光源
[0070]分析デバイスが1つまたは複数の励起光源を備えることができる。励起光源がキャリッジ(例えば、本明細書で説明されるような移動キャリッジ)の上に配設され得、励起フィルタおよび光路を通して試料(例えば、アッセイ管内の試料)に励起エネルギーを供給するように構成され得る。移動キャリッジを備える分析デバイスの場合、キャリッジ上に配設された単一の励起光源が、同じ励起フィルタおよび光路を通して2つ以上の試料(例えば、2つ以上のアッセイ管内の2つ以上の試料)に励起エネルギーを供給するように構成され得る(例えば、移動キャリッジが、異なる試料を収容する異なるアッセイ管に対して、励起光源および光路を位置合わせしているとき)。図6Bに示されるように、分析デバイスが、各々のアッセイ管のための、励起光源611a(青色)、611b(黄色)、および611c(赤色)の専用のセット611を有することができる。
[0071]励起光源が、発光ダイオード(LED)、またはLEDのアレイ(例えば、単色LEDのセット)を含むことができる。LEDが、任意の有用なサイズ、形状、波長、または他の特性を有することができる。LEDが、約1mW以上の励起エネルギーを放出することができる高出力LEDであってよい。高出力LEDが、少なくとも約5mWの励起エネルギーを放出することができる。LEDまたはLEDのアレイが、例えば、約50mWの励起エネルギーを放出することができる。例えば、約10ワット以下のエネルギーまたは約10ワット以上のエネルギーを引き出す高出力のLEDのアレイが使用され得る。総消費電力(total power draw)は、各LEDの電力、およびアレイ内のLEDの数によって決定され得る。分析デバイス内で励起光源としてLEDを使用することは有利となり得る。その理由は、例えば、LEDアレイが、ハロゲン光源などの他の光源と比較して所要電力を有意に低減することができるからである。励起光源が、約1マイクロワット(μW)以下の電力を使用することができる。別法として、励起光源が、個別である場合に、またはアレイ内で使用される場合に、約1マイクロワット(μW)、約5μW、約25μW、約50μW、約100μW、約1ミリワット(mW)、約5mW、約25mW、約50mW、約100mW、約1W、約5W、約50W、または約100W以上の電力を使用することができる。いくつかの事例では、限定しないが、ヒートシンクまたはファンなどの冷却デバイスが、励起光源またはその構成要素を冷却するのに使用され得る。
[0072]励起光源が、有機LED(OLED:organic LED)またはOLEDのアレイを含むことができる。OLEDが、任意の有用なサイズ、形状、波長、または他の特性を有することができる。OLEDが、例えば複数のアッセイ管に対して同時に励起エネルギーを提供するために、大面積にわたってルミネッセンスを提供することができる。OLEDなどのための複数の試料ウェル(例えば、アッセイ管のためのシートまたはハウジング)の間の散乱光またはクロストーク光が、OLED上にマスクを重ね合わせることにより、または複数の試料ウェルに対して動作可能に位置合わせするようにOLEDのルミネッセンスをパターニングすることにより、低減され得る。OLEDは低消費電力デバイスとなり得る。OLEDが、小分子OLEDおよび/または発光ポリマー(LEP:Light-Emitting Polymer)としても知られるポリマーベースのOLEDを含むことができる。基体上に付着される小分子OLEDが使用され得る。蒸着技術によって表面上に付着され得るOLEDが使用され得る。OLEDは、例えばシルクスクリーニングによっても表面上に付着され得る。例えばソルベントコーティングによって付着されるLEPが使用され得る。
[0073]励起光源が、LEDまたはOLED611a~611c(例えば、複数の単色LED)のアレイを備えることができる。アレイが任意の構成で構築および配置構成され得る。例えば、アレイ内の励起光源が、移動キャリッジの移動軸に沿って線形に配置構成され得る。別法として、図6Bに示されるように、アレイ内の励起光源が、移動キャリッジの移動軸に対して垂直に線形に配置構成され得る。このような構成では、光路502が、移動キャリッジの基部に対して一定の角度で配設され得る。移動キャリッジの基部から(例えば、移動キャリッジの基部内に配設された励起フィルタから)延在する光路がキャリッジの基部に対して垂直であってよいか、またはキャリッジの基部に対して非垂直であってよい(例えば、キャリッジの基部に対して90度以外の角度である)。
[0074]1つまたは複数のレンズが、励起エネルギーまたは放射エネルギーを誘導するか、その方向を変えるか、その焦点を合わせるか、分散させるか、または平行化するのに使用され得る。例えば、レンズが、励起エネルギーの焦点を試料(例えば、アッセイ管内の試料)の上に合わせるのに使用され得る。別の実施例では、レンズが、励起光源からの励起エネルギーを平行化するのに使用され得る。使用され得るレンズの非限定の例には、両凸レンズ、平凸レンズ、正メニスカスレンズ、負メニスカスレンズ、平凹レンズ、両凹レンズ、フレネルレンズ、円柱レンズ、レンチキュラーレンズ、および屈折率分布型レンズが含まれる。例えば、フレネルレンズは、励起光源からの励起エネルギーを平行化するのに、および励起エネルギーを光路まで誘導するのに、使用され得る。フレネルレンズは同等の平凸レンズよりも大幅に薄くなるように作られ得、いくつかの事例では、運搬可能分析デバイスを製造するのに有利となり得る平坦シートの形態をとる。
[0075]図7が移動キャリッジ501のための追加の構成を示しており、励起光源611、励起フィルタ610、二色性ビーム分割器701、放射フィルタ503、および検出器702が、移動キャリッジ501上に配設される。励起光源611、励起フィルタ610、二色性ビーム分割器701、および放射フィルタ503が、回転ピニオン機構703上に配設され得、その結果、移動キャリッジ501が各試料に位置合わせされているとき、ピニオン機構が、所望の励起エネルギーを試料(例えば、アッセイ管内の試料)に提供するためにおよび試料704からの放射エネルギーを検出するために、光学構成要素611、610、701、および503を回転させるのに使用され得る。
[0076]分析デバイスが、図8に示されるように、検出器801などの検出器をさらに備えることができる。検出器が、試料(例えば、アッセイ管内の試料)からの放射エネルギーを、場合によっては放射フィルタを通して、受け取るように構成され得る。したがって、検出器は、例えば、光学検出器、光抵抗器、光起電力セル、フォトダイオード、光電管、光電子増倍管、電荷撮像素子(CCD:charge coupled device)カメラ、相補的金属酸化膜半導体(CMOS:complementary metal oxide semiconductor)、またはこれらの任意の組み合わせなどの、任意適切な光検出器を含むことができる。放射エネルギーが、例えばアッセイ管内の試料の成分の励起などによる、任意適切な供給源によって生成され得る(例えば、励起可能である蛍光源)。検出器が、試料から放射エネルギー(例えば、特定の波長または強度のエネルギー)を選択的に受け取るように構成され得る。検出器が複数の検出器を含むことができる(例えば、他の光検出器によって受け取られる光ビームとは異なる波長を有する光ビームを受け取るように各々が構成された一連の光検出器)。
[0077]移動キャリッジが、フィルタなどの1つまたは複数の光学要素を担持するためのホイール形状の(または、円形の)構成要素を備えることができる。別法としてまたは加えて、ホイール形状の構成要素が、鏡、光源(例えば、LED、単ピクセルLED、多ピクセルLED)、プリズム、レンズ、またはこれらの任意の組み合わせを含むことができる。移動可能キャリッジが、線形経路内を移動するようにおよび特定の位置で止められるように構成され得る。例えば、移動可能キャリッジが、ブロックの軸に沿って移動するように、および、各ブロックの中に挿入された試料管からデータを取得するために各ブロックのところで止められるように、構成され得る。移動可能キャリッジの内部にあるホイール形状の構成要素が、異なるフィルタの間での切り替えを行うためにホイール軸に沿って移動可能であってよい。例えば、図14Aが、運搬可能分析デバイス1400の内部にある移動可能キャリッジ1401の正面図を示す。この例示のデバイスでは、移動可能キャリッジ1401のホイール形状の構成要素1403が、9組の対のフィルタを担持する(一対のフィルタが励起フィルタおよび放射フィルタを備える)。移動可能キャリッジが多様なブロック1402に沿って移動することができる。図14Bが、移動可能キャリッジの一部分の拡大図を示す。底部PCB1404がブレークビームスイッチ(break beam switch)を備えることができる。シャーシ1406が、キャリッジがシャーシ壁に衝突するのを防止することを目的としてビームスイッチをトリガーするための2つのねじを備えることができる。一方のねじ1405が図14Bに示される。図14Cが、運搬可能分析デバイスの内部の多様な位置で止められる例示の移動可能キャリッジの追加の正面図を示す。図14Dが、例示の移動可能キャリッジの背面図を示す。
[0078]ホイール形状の構成要素が他の形状を有することができる。例えば、このようなホイール形状の構成要素の要素が、三角形、正方形、長方形、五角形、六角形、または任意の他の形状、あるいはこれらの形状の組み合わせ、である構成要素内に含まれ得る。
[0079]図15が、ホイール形状の構成要素1502を有する例示の移動可能キャリッジ1501の拡大図を示す。移動可能キャリッジの底部分が、リボンワイヤ1503およびアクチュエータ(例えば、ステッパモータ)1504を備えることができる。ステッパモータ1504が、試料ステーション1506の間でガイド1505に沿って移動可能キャリッジを移動させるのに使用され得る。試料ステーション1506のうちの所与の1つの試料ステーションが、生物学的試料および試料処理(例えば、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR))のために必要である試薬を含有する溶液を有するバイアル1507を有することができる。移動可能キャリッジ1501が、ガイド1505に対して直交する軸に沿って移動可能キャリッジ1501を回転させるための別のアクチュエータ(例えば、ステッパモータ)を有することができる。
[0080]図16が、例示の移動可能キャリッジ1600の内部機構の側面図を示す。移動可能キャリッジが、励起フィルタ1603、レンズ1604、鏡1605、放射フィルタ1606、および光源1607(例えば、LED)を有する光学システムを備えることができる。移動可能キャリッジが1つまたは複数の磁気部片1611を備えることができる。移動可能キャリッジが、複数の、励起フィルタ、放射フィルタ、および光源を備えることができる。各光源が、ブロック1602の中に挿入された試料管1601からデータを取得するために、所与の対の励起フィルタおよび放射フィルタと共に使用されるように構成され得る。図16には、1組の所与の対の励起フィルタおよび放射フィルタを有する1つの光学システムの実施例が示される。ホイール形状の構成要素がホイール軸の周りを移動するとき、別の対の励起フィルタおよび放射フィルタならびに別の光源を有する別の光学システムが、データを取得するために試料管と一列に配置され得る。移動可能キャリッジが、少なくとも、1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、11個、12個、13個、14個、15個、16個、17個、18個、19個、20個以上のフィルタを備えることができる。移動可能キャリッジが、少なくとも、1組、2組、3組、4組、5組、6組、7組、8組、9組、10組、11組、12組、13組、14組、15組以上の対のフィルタを備えることができる。移動可能キャリッジが、大きいコンデンサ1608をさらに備えることができる。運搬可能分析デバイスのシャーシ1612が、フォトインタラプタをトリガーするためのフラッグを備えることができる。シャーシ1612が、磁気ストリップおよびリニアエンコーダ(例えば、0.4mmのギャップを有するリニアエンコーダ)を備えることができる。移動可能キャリッジが、種々の材料または材料の組み合わせを用いて組み立てられ得る。例えば、図17に示されるように、移動可能キャリッジの一部分1701が金属を用いて組み立てられ得る。光学システムを担持する部分1702が、ブラックダイによるマイクロファイン3D印刷によって組み立てられ得る。検出器ボードがEMIシールディングのために完全に包囲され得る。
[0081]図18が、移動可能キャリッジの光学システムの例示の機構の拡大図を示す。レンズ1803が、例えばガラスまたはポリカーボネートなどの、種々の材料で作られ得る。レンズ1803が、ホイール形状の構成要素のハブ1806の非回転部分内に設置され得る。光源(または、励起光源)1805がLEDライトであってよい。フィルタ1802が励起フィルタであってよい。フィルタ1802が、所望の励起波長の透過を実現することができる。例えば、励起フィルタからの透過光が、少なくとも、約390ナノメートル(nm)、434nm、445nm、469nm、475nm、497nm、542nm、559nm、または565nmの中心波長を有することができる。光学システムがフォールドミラー1804をさらに備えることができる。光源1805とフォールドミラー1804との間の距離が変更され得る。図18に示されるように、部分1801がブロックである。加えて、光学システムが放射フィルタを備えることができる。放射フィルタが、所望の放射波長の透過を実現することができる。例えば、放射フィルタからの透過光が、少なくとも、約460nm、479nm、510nm、525nm、530nm、535nm、620nm、または630nmの中心波長を有することができる。いくつかの事例では、移動可能キャリッジの内部にある光学システムが、1つまたは複数のダイクロイックフィルタを備えることができる。
[0082]光学システムが異なる構成要素を備えることができ、多様な構成でアセンブルされ得る。図19Aおよび19Bが、移動可能キャリッジの内部にある光学システムの2つの追加の実施例を示す。例えば、移動可能キャリッジの光学システムが、鏡およびレンズを備えない可能性がある。光学システムが、光源からの光が励起フィルタに到達するのを可能にする光路1901を備えることができる。別の実施例では、光学システムが、光源からの光が励起フィルタに到達するのを可能にするプリズム1902を備えることができる。
[0083]光学システムの多様な構成により、バイアルへの電力、移動キャリッジの基準値、信号対ノイズ比(SNR:signal to noise ratio)などの、パラメータによって実証されるようなシステムの多様な特性を得ることができる。本明細書で使用される場合のSNRは以下の方程式を使用して定義され得る:
[0084]
SNR = 検出器上の総パワー/検出器に到達するx度(外側)のフィルタ上のパワー
ここでは、xが光の入射角である。
[0085]通常、xは励起では25度であってよく、放射では15度であってよい。「バイアルへの電力」は、蛍光プローブの励起のために利用可能である、バイアルの中に入れられる総光パワーを意味する。本明細書で使用される「移動キャリッジの基準値」は、光学システムの多様な構成を比較するのに使用される基準値を意味する。本開示で示される例示のデータは、例えば図7および8に示されるようなホイール形状の構成要素を有さないデザインを基準とする。本明細書で説明されるパラメータを使用して、多様な構成の特性が励起シミュレーションによって試験され得る。例えば、光学システムが、約2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、または10%以上である、バイアルへの電力の値を有することができる。光学システムが、移動キャリッジの基準値の、1倍、1.5倍、2倍、2.5倍、3倍、3.5倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍、15倍、または20倍以上の効率を有することができる。光学システムのSNRは、少なくとも、1,000、1,500、2,000、2,500、3,000、3,500、4,000、または5,000以上であってよい。いくつかの事例では、光学システムのSNRが、少なくとも、100、150、200、250、300、350、400、450、または500以上であってよい。例えば、図16に示される構成が、5.8%のバイアルへの電力の値を有することができ、移動キャリッジの基準値の2倍から20倍以上の効率を有することができ、約2,000のSNR値を有することができる。図20A~Cおよび21A~Cが、光学システムの例示のシミュレーション結果を示す。図20Aが、フォールドミラー構成を有する試験したキャリッジの5.8%のバイアルへの電力の値を示す。図20Bが、5.9%であるフィルタ上の総パワーを示す。図20Cが、25度で計算したSNR(2112)を示す。図21Aが、フォールドミラー構成を有する試験したカートリッジの、0.31%である検出器へのパワーを示す。図21Bが、0.33%であるフィルタ上のパワーを示す。図21Cが、15度で計算したSNR(3067)を示す。
[0086]図10が、図1A~1Bの分析デバイスのための例示のプロセスフローを示す。第1の動作1001で、ハウジング100の蓋101が開けられ、使用者が、試料を各々が収容する1つまたは複数のアッセイ管を分析デバイスの中に挿入する。第2の動作1002で、使用者が、ハウジング100上に位置する電力ボタン103を押すことにより、分析デバイスを始動させる。第3の動作1003で、使用者が、増幅反応(例えば、サーマルサイクリングアッセイ)を実施するための命令を提供する。命令が可搬電子デバイス上のアプリケーションを使用して提供され得る(例えば、可搬電子デバイスが、分析デバイスから物理的に脱着され得るか、分析デバイスに一体化され得るか、あるいは、分析デバイスの中でまたは分析デバイスの上で、例えば分析デバイスのハウジングまたは溝の中に、取り外し可能に配設され得る)。次いで、アプリケーションに提供される命令が、分析デバイスに伝えられ得る(例えば、本明細書で説明されるように無線接続を介して)。第4の動作1004で、分析デバイスが始動され、励起エネルギーが、励起光源611から、励起フィルタ610を通して、さらに光路502を通して、第1のアッセイ管に供給される。第5の動作1005で、第1のアッセイ管内の試料からの放射エネルギーが、試料から、放射フィルタ503を通して、検出器801に供給される。第6の動作1006では、励起光源611、励起フィルタ610、および放射フィルタ503を備える移動キャリッジが、第2の位置まで移動することができる(例えば、光路502を第2のアッセイ管に位置合わせする)。第7の動作1007では、励起エネルギーが、第2の励起光源から、第2の励起フィルタを通して、さらに第2の光路を通して、第1のアッセイ管に供給される。第8の動作1008では、第1のアッセイ管内の試料からの放射エネルギーが、試料から、第2の放射フィルタを通して、検出器801に供給される。
混合
[0087]分析デバイスが、アッセイ管内の試料を混合するように構成され得る。いくつかの事例では、凍結乾燥試薬を含有するアッセイ管(またはアッセイキュベット)に水溶性の被分析液が充填されるとき、試薬が良好に溶解しない可能性がある。試薬が、入ってくる溶液中ですばやく溶解する可能性があるが、管の充填時には試薬が混合されない可能性がある。アッセイ管の充填後、溶液が底部近くの高濃度溶液および管の頂部近くの低濃度溶液または希釈溶液に分割され得る。十分には混合されない試薬は低い反応効率を生み出し得、光学信号に干渉し得る固体沈殿物を生み出し得る。拡散のみでは均質化が達成されない可能性があるか、または均質化を達成するのに長時間かかる可能性がある。本明細書では、機械的混合を含むデバイスまたは方法が提供される。例えば、アセンブル中およびパッケージング中に、乾燥試薬を有する管に対して、ビーズ(例えば、約1mmの直径などの多様な直径の、ステンレスビーズ、鉄ビーズ、または鋼鉄ビーズ)が追加され得る。動作中、ビーズが、管の外部へ磁石を移動させることによって生成される磁界により、未混合溶液を通してモーションを受けることができる。これらの磁石が、光学サンプリング中に側方に線形的に繰り返し移動する光学キャリッジに固定され得る。所定のサイズ、間隔、および向きの磁石(例えば、希土類磁石)の線形アレイを使用することにより、混合モーションが達成され得る。磁石が、等しいピッチの管を用いて、管アレイに平行なアレイで間隔を開けられ得る。磁軸が管の軸に対して垂直となり得、液面の上側部分に横断する平面内を移動することができる。隣接する磁石を分割する垂直平面内にゼロ場を生成するように磁気極性が位置合わせされ得る。磁石が線形アレイに沿って移動させられる場合、1つの磁石に接近するにつれて各ビーズにかかる引張力が増大し、別の磁石が遠のくにつれて引張力が減少する。磁石の間のゼロ場ゾーンを通過するとき、重力下でビーズが落下し得る。このようにしてキャリッジの移動の一方向においてこのサイクルが繰り返され得、光学キャリッジの方向が逆になっても同様である。ビーズ経路は線形またはアーク状であってよい。いくつかの事例では、ビーズ経路がアーク状であってよい。
[0088]本明細書で提供される方法は、可溶化試薬の溶液を低密度の被分析物溶液と混合するためにビーズ(例えば、鋼鉄ビーズまたは種々の他の材料)の機械的モーションを使用することができる。この混合動作は、密度または化学勾配を低減するためにアッセイ管の充填段階中に行われ得る。いくつかの事例では、作動磁石が光学キャリッジに固定されていることを理由として、試験またはアッセイの継続時間の全体を通して混合が行われ得る。本混合方法は、温度により段階的に被分析物を混合するのに使用され得る。加熱が外部加熱ブロックのところで行われることを理由として、サーマルサイクリング中に温度勾配が生じ得、これが不十分なPCRに繋がり得る。いくつかの事例では、アッセイ混合物の混合がサーマルサイクリング中に行われ得る。例えば、加熱中、冷却中、または光学サンプリング中に混合が行われ得る。サーマルサイクリング中の(例えば、光学サンプリングのいずれかの側の加熱・冷却ランピング中の、またはさらには光学サンプリング中の)アッセイ混合物の混合がアッセイ管の全体の温度を均質化でき、それによりPCRの効率を向上させることができる。
[0089]図23に示されるように、分析デバイスが、そのハウジング内にある棒2301を備えることができる。棒が任意適切な材料のものであってよく、デバイス内に含まれるのに適する任意のサイズであってよい。デバイスが金属で構築され得る。別法として、デバイスがプラスチックで構築され得る。図24に示されるように、棒が、ブロック2403内の凹部内に収容されるアッセイ管2401内の試料を混合することを目的とする1つまたは複数の磁石2402を備えることができる。例えば、棒が、1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、11個、12個、13個、14個、15個、16個、17個、18個、19個、または20個以上の磁石を備えることができる。磁石が永久磁石であってよい。磁石が電磁石であってよい。磁石が任意適切な強磁性材料または常磁性材料で構築され得る。例えば、磁石が、鉄、コバルト、ニッケル、またはその合金から構築され得る。別法として、磁石が希土類元素から構築され得る。例えば、磁石が、セリウム、ジスプロシウム、エルビウム、ユウロピウム、ガドリニウム、ホルミウム、ランタン、ルテチウム、ネオジム、プラセオジム、プロメチウム、サマリウム、スカンジウム、テルビウム、ツリウム、イッテルビウム、イットリウム、またはその合金から構築され得る。磁石が、アッセイ管内に収容される試料に対して混合を実現するのに適する任意のサイズおよび形状を有することができる。例えば、磁石が円形であってよい。別法として、磁石が長方形であってよい。
[0090]図25に示されるように、アッセイ管が、生物学的試料および磁気ビーズ2501を備えることができる。磁気ビーズが、任意適切な磁性材料で構築され得る。例えば、磁気ビーズが、任意の強磁性材料または常磁性材料から構築され得る。例えば、磁気ビーズが、鉄、コバルト、ニッケル、またはその合金から構築され得る。別法として、磁気ビーズが希土類元素から構築され得る。例えば、磁気ビーズが、セリウム、ジスプロシウム、エルビウム、ユウロピウム、ガドリニウム、ホルミウム、ランタン、ルテチウム、ネオジム、プラセオジム、プロメチウム、サマリウム、スカンジウム、テルビウム、ツリウム、イッテルビウム、イットリウム、またはその合金から構築され得る。磁気ビーズが2つ以上の材料から構築され得る。磁気ビーズが、アッセイ管内に収容されるのに適する任意のサイズおよび形状を有することができる。例えば、磁気ビーズが球形であってよい。磁気ビーズのサイズ(例えば、直径)が、少なくとも、0.1ミリメートル(mm)、0.2mm、0.3mm、0.4mm、0.5mm、0.6mm、0.7mm、0.8mm、0.9mm、1.0mm、1.1mm、1.2mm、1.3mm、1.4mm、1.5mm、1.6mm、1.7mm、1.8mm、1.9mm、2.0mm、2.1mm、2.2mm、2.3mm、2.4mm、2.5mm、2.6mm、2.7mm、2.8mm、2.9mm、または3.0mm以上であってよい。
[0091]分析デバイス内に収容される棒およびブロックが、ブロック内に収容される棒およびアッセイ管の上の磁石を互いに対して移動させることになるようにモーションを受けるように構成され得る。デバイスが、棒にモーションを受けさせるように構成され得る。デバイスが、ブロックの静止状態中に棒にモーションを受けさせるように構成され得る。デバイスが、棒に線形モーションを受けさせるように構成され得る。例えば、棒が、光学サンプリング中に横方向の線形モーションを受けることができる。デバイスが、棒に円形モーションを受けさせるように構成され得る。ブロックがモーションを受けるように構成され得る。ブロックが、棒の静止状態中にモーションを受けるように構成され得る。ブロックが、線形モーションを受けるように構成され得る。棒およびブロックの両方がモーションを受けるように構成され得る。棒および/またはブロックが、2方向以上のモーションを受けるように構成され得る。棒および/またはブロックが、同時に2方向以上のモーションを受けるように構成され得る。例えば、棒が、水平方向モーションおよび垂直方向モーションを同時に受けるように構成され得る。棒およびブロックの両方が線形モーションを受けるように構成され得る。棒およびブロックの両方が円形モーションを受けるように構成され得る。棒は、棒にモーションを提供することを意図された構成要素を除いて、デバイスの他の可搬構成要素に取り付けられなくてよい。別法として、棒が、移動するように構成されたデバイスの他の構成要素に連結されてもよい。図26に示されるように、棒が、光学システムをさらに備える移動可能キャリッジ2601に設置され得る。
[0092]棒および/またはブロックの受けるモーションが、アッセイ管内で磁気ビーズにモーションを受けさせることができ、それによりアッセイ管内に収容される試料を混合する。アッセイ管内の磁気ビーズの移動は、試料を混合するのに適する任意の速度および任意のパターンであってよい。例えば、磁気ビーズは、試料に混合を受けさせるために、アッセイ管内で、線形パターン、円形パターン、または楕円パターンで移動することができる。磁気ビーズが一方向または両方向に移動することができる。磁気ビーズが、棒に設置された任意の数の磁石の効果によりモーションを受けるように作られ得る。例えば、単一のアッセイ管内にある単一の磁気ビーズが、棒に設置された1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、11個、12個、13個、14個、15個、16個、17個、18個、19個、または20個以上の磁石によりモーションを受けるように作られ得る。
[0093]本明細書で提供される混合方法が、未混合の試料に優る利点または利益を混合試料に提供することができる。例えば、本混合方法は、信号ドリフト(例えば、信号の低下)を防止するために反応混合物を一様な状態で維持することができる。いくつかの事例では、混合試料中で生成される信号が、増幅の開始前のバックグラウンドレベル信号に近い状態を維持することができる。いくつかの事例では、混合試料中に信号ドリフトが観察され得ない。増幅の開始が、反応混合物の混合時に容易に特定され得る。別の実施例では、反応が、未混合の試料中の反応よりも混合試料中でより効率的に進行することができる。いくつかの事例では、反応混合物または試料の混合時に検出感度が向上し得る。図27Aが、本開示の運搬可能分析デバイスを使用する核酸増幅の実験データを示す。本明細書で説明される混合方法により反応混合物が混合を受けた。反応混合物が磁気ビーズを収容し、本明細書で説明される分析デバイス内にある棒によりサーモサイクリング前にまたはサーモサイクリング中に混合される。混合試料中では反応が一様であり、したがってサーモサイクリングを通して信号がフラット状態を維持し(例えば、バックグラウンドレベルに近い)、これが増幅の開始まで継続することから、増幅が起きるタイミングを特定することが容易になる。反応混合物の混合時に信号ドリフトが観察されなかった。反応が効率的に進行し、検出感度の向上が観察された。図27Bが、本開示の運搬可能分析デバイスを使用する核酸増幅の実験データを示す。対照として、反応混合物が本明細書で説明される混合方法による混合を受けないことを除いて、反応混合物は図27Aの混合物と同じである。未混合反応では、検出器の近くの反応管の底部のところに試薬が集中し、したがって信号が明るくなり始めた。サーモサイクリングが進行すると、拡散を通して反応が混合され、したがって信号が減光し始めた。この信号ドリフトが反応信号を不明瞭にし、増幅を特定するのをより困難にした。信号ドリフトに加えて、混合試料と比較して反応がより非効率的に進行した。
試料
[0094]多種多様な試料(例えば、生物学的試料)が分析され得る。試料が侵襲的に得られ得るか(組織生検)、または非侵襲的に得られ得る(静脈注射)。試料が環境試料であってよい。試料が水試料(例えば、湖、水路、川、河口、入り江、または大洋から得られる水試料)であってよい。試料が人糞試料であってよい。試料が、唾液、***、血液(例えば、全血)、血清、滑液、涙液、尿、または血漿などの、被験者からの組織試料または流体試料であってよい。試料が、皮膚試料または腫瘍試料などの、組織試料であってよい。試料が、被験者の器官の一部分から得られ得る。試料が細胞試料(cellular sample)であってよい。試料が無細胞試料(cell-free sample)(例えば、無細胞被分析物または核酸を含む血漿試料)であってよい。試料が固体試料または液体試料であってよい。試料が生物学的試料または非生物学的試料であってよい。試料が試験管内試料または生体外試料を含むことができる。試料の非限定の例には、羊水、胆汁、バクテリア試料、母乳、軟膜、細胞、脳せき髄液、クロマチンDNA、射出***、核酸、植物由来の物質、RNA、唾液、***、血液、血清、人糞、滑液、涙液、組織、尿、水、全血、または血漿、ならびに/あるいは、これらの任意の組み合わせおよび/またはこれらの任意の画分が含まれる。一実施例では、試料が、DNAを含むことができる血漿試料であってよい。別の実施例では、試料が、無細胞DNAを含むことができる細胞試料を含むことができる。
[0095]試料が哺乳動物試料であってよい。例えば、試料がヒト試料であってよい。別法として、試料が非ヒト動物試料であってよい。非ヒト試料の非限定の例には、猫試料、犬試料、ヤギ試料、モルモット試料、ハムスター試料、マウス試料、豚試料、非ヒトの霊長類の試料(例えば、ゴリラ試料、猿試料、オランウータン試料、キツネザル試料、またはヒヒ試料)、ラット試料、羊試料、牛試料、およびゼブラフィッシュ試料が含まれる。
[0096]本明細書で開示される運搬可能分析デバイスおよび方法が、核酸(例えば、循環するフラグメントおよび/または無細胞DNAフラグメント)を分析するのに有用となり得る。核酸が、真核生物細胞、原核細胞、または非細胞源(例えば、ウイルス粒子)から取り出され得る。核酸は、その分子が長鎖内で連結される多くのヌクレオチドから構成されるような物質を意味することができる。核酸の非限定の例には、人工核酸類似体(例えば、ペプチド核酸、モルホリノオリゴマー、ロック核酸、グリコール核酸、またはトレオース核酸)、クロマチン、miRNA、cDNA、DNA、一本鎖DNA、二本鎖DNA、ゲノムDNA、プラスミドDNA、またはRNAが含まれる。核酸が二本鎖または一本鎖であってよい。試料が、細胞内であってよい核酸を含むことができる。別法として、試料が細胞外であってよい核酸を含むことができる(例えば、無細胞)。試料が、断片化され得る核酸(例えば、クロマチン)を含むことができる。
アッセイ
[0097]アッセイが核酸増幅を含むことができる。例えば、標的核酸を増幅するのにおよび増幅産物を生成するのに、任意の種類の核酸増幅反応が使用され得る。さらに、核酸の増幅が、線形、指数型、またはそれらの組み合わせであってよい。増幅がエマルションベースであってよいかまたは非エマルションベースであってよい。核酸増幅方法の非限定の例には、逆転写、プライマー伸長法、ポリメラーゼ連鎖反応、リガーゼ連鎖反応、非対称増幅、ローリングサークル増幅、および多置換増幅(MDA:multiple displacement amplification)が含まれる。増幅産物がDNAであってよい。標的RNAが増幅される事例では、DNAがRNAの逆転写から得られ得、その後のDNAの増幅が増幅DNA産物を生成するのに使用され得る。増幅DNA産物は、生物学的試料中の標的RNAの存在を示すことができる。DNAが増幅される事例では、種々のDNA増幅方法が採用され得る。DNA増幅方法の非限定の例には、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、PCRの変形形態(例えば、リアルタイムPCR、対立遺伝子特異的PCR、アセンブリPCR、非対称PCR、デジタルPCR、エマルションPCR、ダイアルアウトPCR、ヘリカーゼ依存性PCR、ネスト化PCR、ホットスタートPCR、インバースPCR、methylation-specific PCR、ミニプライマーPCR、マルチプレックスPCR、ネスト化PCR、オーバーラップエクステンションPCR、熱非対称インタレースPCR、タッチダウンPCR)、およびリガーゼ連鎖反応(LCR)が含まれる。DNA増幅が線形であってよい。別法として、DNA増幅が指数型であってよい。DNA増幅が、増幅DNA産物の検出の検出感度を向上させることができるネスト化PCRを用いて達成され得る。核酸増幅が等温であってよい。等温核酸増幅法の非限定の例には、ヘリカーゼ依存性増幅、ニッキング酵素増幅、リコンビナーゼポリメラーゼ増幅、ループ媒介等温増幅、および核酸配列ベースの増幅が含まれる。
[0098]核酸増幅反応がアッセイ管内で並行して行われ得る。核酸増幅反応は、例えば、反応混合物を得ることを目的として各々の核酸増幅反応で必要である試薬を反応槽内に有することにより、および、各々の核酸増幅反応で必要である条件を反応混合物に受けさせることにより、行われ得る。逆転写増幅およびDNA増幅が順番に実施され得る(例えば、RNAに対して逆転写増幅を実施して相補的DNA(cDNA)を生成し、次いでcDNAにDNA増幅(例えば、PCR)を受けさせてcDNAを増幅する、など)。
[0099]核酸試料が、例えば、標的配列との配列相補性を有するプライマーなどの、所与の標的を対象とする試薬を使用して、増幅され得る。複数回の加熱・冷却サイクルの後、蛍光源などを使用して、任意の増幅産物が光学的に検出され得る。DNAに結合する蛍光標識プライマーまたはハイブリッド形成プローブならびに/あるいは蛍光色素が励起され得、放射される蛍光が検出される。検出が、色素からの蛍光放射を分析すること、および、色素放射に対しての蛍光源放射の比を計算することを含むことができる。プライマーが蛍光源およびクエンチャーを含むことができる。いくつかの事例では、未結合プライマーの三次構造が、蛍光源の励起および/または蛍光源からの放射信号の検出を防止するために十分な近接度でクエンチャーを蛍光源に近づけるのを可能にするような、構造であってよい。
[00100]一実施例では、SYBR Green Iなどの蛍光DNA色素が、標的核酸および少なくとも1つの増幅プライマーを含有する混合物に追加され得る。他の実施例では、増幅プライマーが、DNAポリメラーゼによって伸長可能であり、励起可能蛍光源を用いて標識化される、線形一本鎖オリゴヌクレオチド(linear single-stranded oligonucleotide)であってよい。アニーリングおよび標識プライマーの拡張を含む、例えばPCRなどの、増幅反応を実施するとき、蛍光源が励起され得、得られた放射が増幅反応中に検出され得るか(例えば、実時間検出)、または増幅反応の完了後に検出され得る(例えば、増幅反応の終了時におけるまたはその後の熱分析(融解曲線)中における終点検出)。組み込まれないプライマー(unincorporated primer)は蛍光を発さない可能性がある。
[00101]本開示に従って広範囲の蛍光源および/または色素がプライマー内で使用され得る。利用可能である蛍光源には、クマリン、フルオレセイン、テトラクロロフルオレセインナトリウム、ヘキサクロロフルオレセイン、Lucifer yellow、ローダミン、BODIPY、テトラメチルローダミン、Cy3、Cy5、Cy7、エオシン、Texas red、SYBR Green I、SYBR Gold、5-FAM(5-カルボキシフルオレセインとも称される、スピロ(イソベンゾフラン-1(3H),9’-(9H)キサンテン)-5-カルボン酸、3’,6’-ジヒドロキシ-3-オキソ-6-カルボキシフルオレセインとも称される)、5-ヘキサクロロ-フルオレセイン([4,7,2’,4’,5’,7-ヘキサクロロ-(3’,6’-ジピバロイル-fluoresceinyl)-6-カルボン酸])、6-ヘキサクロロ-フルオレセイン([4,7,2’,4’,5’,7’-ヘキサクロロ-(3’,6’-dipivaloylfluoresceinyl)-5-カルボン酸])、5-テトラクロロ-フルオレセイン([4,7,2’,7’-テトラ-クロロ-(3’,6’-dipivaloylfluoresceinyl)-5-カルボン酸])、6-テトラクロロ-フルオレセイン([4,7,2’,7’-テトラクロロ-(3’,6’-dipivaloylfluoresceinyl)-6-カルボン酸])、5-TAMRA(5-カルボキシテトラメチルローダミン;キサンチリウム),9-(2,4-ジカルボキシフェニル)-3,6-ビス(ジメチル-アミノ)、6-TAMRA(6-カルボキシテトラメチルローダミン;キサンチリウム,9-(2,5-ジカルボキシフェニル)-3,6-ビス(ジメチルアミノ)、EDANS(5-((2-アミノエチル)アミノ)ナフタレン-1-スルホン酸)、1,5-IAEDANS(5-((((2-ヨードアセチル)アミノ)エチル)アミノ)ナフタレン-1-スルホン酸)、DABCYL(4-((4-(ジメチルアミノ)フェニル)アゾ)安息香酸)Cy5(インドジカルボシアニン-5)Cy3(インドジカルボシアニン-3)、BODIPY FL(2,6-ジブロモ-4,4-ジフルオロ-5,7-ジメチル-4-ボラ-3a,4a-ジアザ-s-インダセン-3-プロピオン酸)、Quasar-670(Bioresearch Technologies)、CalOrange(Bioresearch Technologies)、およびRox、さらにはこれらの適切な誘導体が含まれる。フルオレセイン-ローダミン二量体などの蛍光源の組み合わせも適する可能性がある。蛍光源は、可視スペクトル内であるいは紫外線範囲または赤外線範囲などの可視スペクトル外で吸収および放射を行うように選択され得る。さらに、適切なクエンチャーには、DABCYL、および、DABSYL、DABMI、などのその変異体、ならびにメチルレッドがさらに含まれ得る。さらに、蛍光源はクエンチャーとしても使用され得る。その理由は、蛍光源が、特定の他の蛍光源に接触するときに蛍光を消滅させる傾向を有するからである。好適なクエンチャーは、DABCYLまたはマラカイトグリーンなどの発色団、あるいは、プローブが開放構造にあるときに、検出範囲内において蛍光を発しない可能性がある蛍光源であってよい。
[00102]本発明に従って有用である対立遺伝子識別プローブが、標的配列と比較してより非効率的に標的様配列に結合するプローブをさらに含む。標的様配列の有無の蛍光レベルの変化に対して、標的配列の有無の蛍光レベルの変化を比較することにより、標的配列または標的様配列に対してのプローブの結合の有効性を測定することができる。
[00103]RNAの逆転写から生成されるDNAが、増幅DNA産物を生成するように増幅され得る。任意適切な回数の核酸増幅反応が行われ得る。いくつかの事例では、少なくとも1回、2回、3回、4回、5回、6回、7回、8回、9回、10回、11回、12回、13回、14回、15回、16回、17回、18回、19回、または20回以上の核酸増幅反応が行われる。
[00104]例えば、標的核酸(例えば、標的RNA、標的DNA)が、核酸増幅の加熱フェーズ中に、生物学的試料から抽出または放出され得る。標的RNAの事例では、例えば、標的RNAを含有する生物学的試料が加熱され得、標的RNAが生物学的試料から放出され得る。放出された標的RNAが逆転写を開始して(逆転写増幅を介する)、相補的DNAを生成する。次いで、相補的DNAが増幅され得る。
[00105]標的核酸を対象とするプライマーセットが、核酸増幅反応を行うのに利用され得る。プライマーセットが、1つまたは複数のプライマーを含むことができる。例えば、プライマーセットが、少なくとも、1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、または10個以上のプライマーを含むことができる。プライマーセットが、多様な増幅産物または多様な核酸増幅反応を対象とするプライマーを含むことができる。例えば、プライマーセットが、標的核酸の少なくとも一部分に対して相補的である核酸産物の第1のストランドを生成するのに必要である第1のプライマーと、核酸産物の第1のストランドの少なくとも一部分に対して相補的である核酸産物の第2のストランドを生成するのに必要である、核酸ストランド産物に対して相補的である第2のプライマーと、を含むことができる。
[00106]複数のアッセイ管が使用される事例では、複数のアッセイ管が同じプライマーまたはプライマーセットを有することができるか、あるいは異なるプライマーまたはプライマーセットを有することができる。各アッセイ管が異なる標的を対象とすることができるか、またはアッセイ管の少なくとも部分セットが同じ標的を対象とすることができる。
[00107]例えば、プライマーセットが標的RNAを対象とすることができる。プライマーセットが、標的RNAの少なくとも一部分に対して相補的である核酸産物の第1のストランドを生成するのに使用され得る第1のプライマーを含むことができる。逆転写反応の事例では、核酸産物の第1のストランドがDNAであってよい。プライマーセットが、核酸産物の第1のストランドの少なくとも一部分に対して相補的である核酸産物の第2のストランドを生成するのに使用され得る第2のプライマーをさらに含むことができる。DNA増幅と共に行われる逆転写反応の事例では、核酸産物の第2のストランドが、RNAテンプレートから生成されるDNAのストランドに対して相補的である核酸(例えば、DNA)産物のストランドであってよい。
[00108]任意適切な数のプライマーセットが使用され得る。例えば、少なくとも、約1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、または10個以上のプライマーセットが使用され得る。複数のプライマーセットが使用される場合、1つまたは複数のプライマーセットの各々が、特定の核酸増幅反応または増幅産物に対応することができる。
[00109]さらに、DNAポリメラーゼが使用され得る。市販のDNAポリメラーゼを含めた任意適切なDNAポリメラーゼが使用され得る。DNAポリメラーゼは、テンプレート結合でヌクレオチドをDNAのストランドに組み込むことができる酵素を意味することができる。DNAポリメラーゼの非限定の例には、Taqポリメラーゼ、Tthポリメラーゼ、Tliポリメラーゼ、Pfuポリメラーゼ、VENTポリメラーゼ、DEEPVENTポリメラーゼ、EX-Taqポリメラーゼ、LA-Taqポリメラーゼ、Expandポリメラーゼ、Ssoポリメラーゼ、Pocポリメラーゼ、Pabポリメラーゼ、Mthポリメラーゼ、Phoポリメラーゼ、ES4ポリメラーゼ、Truポリメラーゼ、Tacポリメラーゼ、Tneポリメラーゼ、Tmaポリメラーゼ、Tihポリメラーゼ、Tfiポリメラーゼ、Platinum Taqポリメラーゼ、Hi-Fiポリメラーゼ、Tbrポリメラーゼ、Tflポリメラーゼ、Pfutuboポリメラーゼ、Pyrobestポリメラーゼ、Pwoポリメラーゼ、KODポリメラーゼ、Bstポリメラーゼ、Sacポリメラーゼ、Klenowフラグメント、ならびに、これらの変異体、修正産物、および誘導体が含まれる。「ホットスタート」ポリメラーゼが、例えば増幅反応で、使用され得る。特定の「ホットスタート」ポリメラーゼでは、約2分から10分の約94℃~95℃の変性ステップが必要である可能性があり、それにより多様なポリメラーゼに基づいて熱プロフィールを変化させることができる。
[00110]アッセイ(例えば、サーモサイクリング反応または核酸増幅)のために使用される試薬が試薬カートリッジ内に提供され得る。試薬カートリッジが予混合され得るかまたは予めパッケージングされ得る。試薬カートリッジが予めパッケージングされて使用の準備を整えられ得る。試薬カートリッジが、例えば、所与の標的に対して固有であるプライマーを含有することなどにより、異なる標的のために設計され得る。例えば、試薬カートリッジが、病気の原因となる微生物を標的にするように設計され得る。いくつかの実施形態では、試薬カートリッジが、発熱またはインフルエンザの原因となる1つまたは複数の微生物からの核酸を標的にするように設計される。いくつかの実施形態では、試薬カートリッジが、発熱またはインフルエンザの原因となる1つまたは複数のウイルスからの核酸を標的にするように設計される。いくつかの実施形態では、試薬カートリッジが、感染性疾患の原因となる1つまたは複数の微生物からの核酸を標的にするように設計される。いくつかの実施形態では、試薬カートリッジが、試料中に存在する1つまたは複数の微生物を標的にするように設計される。いくつかの実施形態では、試薬カートリッジが、環境試料中に存在する1つまたは複数の微生物を標的にするように設計される。試薬カートリッジが、試料装填のためのチャンバを備えることができる。例示のカートリッジが図12Aに示される。例示のカートリッジ1201が、例えば図12Bに示されるように、分析デバイスのハウジング1200の中に挿入され得る。
[00111]試薬カートリッジが安定的なものとなり得、長い保管寿命を有することができる。例えば、試薬カートリッジは周囲条件で安定的なものとなり得るか、あるいは、少なくとも、約1日、約2日、約3日、約4日、約5日、約6日、約1週間、約2週間、約3週間、約1ヶ月、約2ヶ月、約3ヶ月、約4ヶ月、約5ヶ月、約6ヶ月、約7ヶ月、約8ヶ月、約9ヶ月、約10ヶ月、約11ヶ月、約12ヶ月、約13ヶ月、約14ヶ月、約15ヶ月、約16ヶ月、約17ヶ月、約18ヶ月、約19ヶ月、約20ヶ月、約21ヶ月、約22ヶ月、約23ヶ月、約24ヶ月、約25ヶ月、約26ヶ月、約27ヶ月、約28ヶ月、約29ヶ月、または約30ヶ月の保管寿命を有することができる。別の実施例の場合、試薬カートリッジが周囲条件で安定的なものとなり得るか、あるいは、少なくとも、1年、1.5年、2年、2.5年、3年、4年、または5年以上の保管寿命を有することができる。
[00112]いくつかの事例では、アッセイのための使用される試薬が、乾燥部分および湿潤部分(例えば、液体部分)である、2つの部分に分割され得る。乾燥部分が本明細書で説明されるように試薬カートリッジ内に提供され得る。湿潤部分がアッセイ中に運搬可能分析デバイス内に提供され得る。アッセイを実施するとき、乾燥部分および湿潤部分が運搬可能分析デバイス内で混合され得る。
[00113]いくつかの実施形態では、湿潤部分が本明細書で説明されるように試薬カートリッジ内に提供され得る。乾燥部分がアッセイ中に運搬可能分析デバイス内に提供され得る。アッセイを実施するとき、乾燥部分および湿潤部分が運搬可能分析デバイス内で混合され得る。
[00114]いくつかの実施形態では、乾燥部分および湿潤部分の両方が、互いに接触または混合することなく試薬カートリッジ内に提供され得る。いくつかの実施形態では、乾燥部分および湿潤部分の両方が、別個の試薬カートリッジ内に提供され得る。
[00115]いくつかの実施形態では、乾燥部分および湿潤部分が、運搬可能分析デバイスの中に挿入される前に予め混合され得る。いくつかの実施形態では、乾燥部分および湿潤部分が運搬可能分析デバイスの中に挿入され得、次いで運搬可能分析デバイス内で混合され得る。
[00116]湿潤試薬が試薬カートリッジ内に提供される場合、試薬カートリッジが密閉され得る。いくつかの実施形態では、湿潤試薬を含有する試薬カートリッジがレーザー溶接によって密閉され得る。試薬カートリッジを密閉するための他の方法には、限定しないが、ホイル、膜、フィルム、または弁を使用することが含まれる。
[00117]本開示で説明される運搬可能分析デバイスおよび試薬を使用することにより、アッセイが多様な条件で実施され得る。例えば、アッセイが、多様な振動条件、ダストレベル、湿度レベル、または高度で実施され得る。いくつかの実施形態では、アッセイが通常の周囲条件で実施され得る。例えば、通常の周囲条件は、約25℃の温度、および約100キロパスカル(kPa)の圧力を有することができる。いくつかの他の実施形態では、アッセイが、通常の周囲条件から逸脱する条件で実施され得る。いくつかの事例では、アッセイが、少なくとも、10kPa、20kPa、30kPa、40kPa、50kPa、60kPa、70kPa、80kPa、90kPa、100kPa、105kPa、110kPa、120kPa、または130kPa以上の圧力で実施され得る。いくつかの事例では、アッセイが、最大で、70kPa、60kPa、50kPa、40kPa、30kPa、20kPa、または10kPaの圧力で実施され得る。いくつかの事例では、アッセイが海抜高度を超える高度で実施され得る。海抜高度を超える高度は、少なくとも152.4m(500フィート)、304.8m(1000フィート)、457.2m(1500フィート)、609.6m(2000フィート)、762m(2500フィート)、914.4m(3000フィート)、1067m(3500フィート)、1219m(4000フィート)、1372m(4500フィート)、1524m(5000フィート)、1829m(6000フィート)、2134m(7000フィート)、2438m(8000フィート)、2743m(9000フィート)、3048m(10000フィート)、4572m(15000フィート)、6096m(20000フィート)、9144m(30000フィート)、12190m(40000フィート)、または15240m(50000フィート)以上であってよい。本明細書で説明されるアッセイは宇宙で実施され得る。
[00118]本明細書で説明されるアッセイは種々の湿度レベルで実施され得る。本明細書で使用される場合の絶対湿度(立方メートルの空気体積毎の水蒸気(グラム))は、空気の温度に関係ない、空気中の実際の水蒸気量の測定値である。水蒸気量が増大すると、全体湿度が上がる。例えば、約29.4℃(85°F)で、立方メートルの空気体積中に、最大約30グラムの水蒸気が存在し得る。本明細書で使用される場合のパーセントとして表される相対湿度は、特定の温度で空気が含むことができる水蒸気量と比較される、空気が含む水蒸気量の測定値である。高温空気は低温空気より多量の水蒸気(湿気)を含むことができる。例えば、50%の相対湿度は、その日において(例えば、特定の温度において)、空気を飽和状態にするのに必要である水の約50%の水を空気が有する、ことを意味する。飽和状態の空気は100%の相対湿度を有する。いくつかの実施形態では、アッセイが、少なくとも、10%、20%、30%、40%、50%、60%、80%、70%、90%、95%、または98%以上の相対湿度を有する湿度レベルで実施され得る。
[00119]図22A~Dが、本明細書で説明される運搬可能分析デバイスを使用して得られる例示の核酸増幅データを示す。図22Aが、50,000コピー、10,000コピー、および5,000コピーの合成DNA標的を使用するマルチプレックス反応からの/Texas Red-Xを使用する反応からの、本明細書で説明される運搬可能分析デバイスでの増幅プロットを示す。図22Bが、50,000コピー、10,000コピー、および5,000コピーの合成DNA標的を使用するマルチプレックス反応からの/FAMを使用する反応からの、本明細書で説明される運搬可能分析デバイスでの増幅プロットを示す。図22Cが、50,000コピー、10,000コピー、および5,000コピーの合成DNA標的を使用するマルチプレックス反応からの/ATTO647nを使用する反応からの、本明細書で説明される運搬可能分析デバイスでの増幅プロットを示す。システム内のすべての9つのウェルを稼働させた(各濃度で4回、1つの濃度につき全体でn=36(1つの蛍光源につきn=108))。図22Dが、50,000コピー、10,000コピー、および5,000コピー/反応の合成DNA標的を用いるCq対Log(SQ)(Sq=開始量)の線形回帰曲線を示す[1つの濃度につきn=36(1つの濃度につき4回×9個のウェル)、1つの蛍光源につきn=108]。曲線Aが、図22Aで得られたデータを使用するプロットを示す(R=0.995)。曲線Bが、図22Bで得られたデータを使用するプロットを示す(R=0.996)。曲線Cが、図22Cで得られたデータを使用するプロットを示す(R=0.996)。
コンピュータシステム
[00120]本開示は、本開示の方法を実施するようにプログラムされたコンピュータシステムを提供する。図11が、試料を分析するようにプログラムされたかまたは他の手法で構成されたコンピュータシステム1101を示す。コンピュータシステム1101が、例えば、移動キャリッジの移動、ブロックの加熱または冷却、ならびに/あるいは、励起光源または検出器の起動/停止などの、本開示の分析デバイスのいくつかの様相を管理することができる。コンピュータシステムがブロックの温度を制御することができる(例えば、抵抗加熱器またはファンの起動を介して)。コンピュータシステム1101が本開示の分析デバイスに一体化され得、ならびに/あるいは、使用者の電子デバイス、または、電子デバイスに対して遠隔に位置するコンピュータシステムを有することができる。電子デバイスが可搬電子デバイスであってよい。
[00121]コンピュータシステム1101が、シングルコアプロセッサまたはマルチコアプロセッサ、あるいは並行処理のための複数のプロセッサであってよい、中央処理装置(CPU)(本明細書では「プロセッサ」または「コンピュータプロセッサ」とも称される)1105を有することができる。コンピュータシステム1101が、メモリまたはメモリロケーション1110(例えば、ランダムアクセスメモリ、リードオンリーメモリ、フラッシュメモリ)、電子ストレージユニット1115(例えば、ハードディスク)、1つまたは複数の他のシステムと通信するための通信インターフェース1120(例えば、ネットワークアダプタ)、ならびに、キャッシュ、他のメモリ、データストレージ、および/または電子表示アダプタなどの、周辺デバイス1125をさらに有する。メモリ1110、ストレージユニット1115、インターフェース1120、および周辺デバイス1125が、マザーボードなどの通信バス(実線)を通してCPU1105に通じている。ストレージユニット1115が、データを保存するためのデータストレージユニット(または、データリポジトリ)であってよい。コンピュータシステム1101が、通信インターフェース1120の補助によりコンピュータネットワーク(「ネットワーク」)1130に動作可能に接続され得る。ネットワーク1130がInternetであってよいか、インターネットおよび/またはエクストラネット、あるいは、Internetに通じているイントラネットおよび/またはエクストラネットであってよい。ネットワーク1130が、いくつかの事例では、遠隔通信のおよび/またはデータのネットワークであってよい。ネットワーク1130が、クラウドコンピューティングなどの分散コンピューティングを可能にすることができる1つまたは複数のコンピュータサーバーを有することができる。ネットワーク1130が、いくつかの事例では、コンピュータシステム1101の補助により、コンピュータシステム1101に接続されたデバイスをクライアントまたはサーバーとして振る舞わせるのを可能にするピアトゥピアネットワークを実装することができる。
[00122]CPU1105が、プラグラムまたはソフトウェアとして具体化され得る一連の機械可読命令を実行することができる。命令が、メモリ1110などのメモリロケーションに保存され得る。命令がCPU1105に伝えられ得、それにより、本開示の方法を実施するためにCPU1105をプログラムすることができるかまたは他の手法でCPU1105を構成することができる。CPU1105によって実施されるオペレーションの実施例には、フェッチ、デコード、実行、および書き戻しが含まれてよい。
[00123]CPU1105が、集積回路などの回路の一部であってよい。システム1101の1つまたは複数の他の構成要素が回路に含まれ得る。いくつかの事例では、回路が特定用途向け集積回路(ASIC:application specific integrated circuit)である。
[00124]ストレージユニット1115が、ドライバ、ライブラリ、および保存プログラムなどの、ファイルを保存することができる。ストレージユニット1115が、例えばユーザー選択およびユーザープログラムなどの、ユーザーデータを保存することができる。コンピュータシステム1101が、いくつかの事例では、イントラネットまたはInternetを通してコンピュータシステム1101に通じているリモートサーバー上に位置するなどしてコンピュータシステム1101の外部にある1つまたは複数の追加のデータストレージユニットを有することができる。
[00125]コンピュータシステム1101が、ネットワーク1130を通して1つまたは複数のリモートコンピュータシステムと通信することができる。例えば、コンピュータシステム1101が、使用者のリモートコンピュータシステムと通信することができる。リモートコンピュータシステムの例には、パーソナルコンピュータ(例えば、ポータブルPC)、スレートまたはタブレットPC(例えば、Apple(登録商標)のiPad(登録商標)、Samsung(登録商標)のGalaxy Tab)、電話、スマートフォン(例えば、Apple(登録商標)のiPhone(登録商標)、Android-enabled device、Blackberry(登録商標))、あるいは携帯情報端末が含まれる。使用者がネットワーク1130を介してコンピュータシステム1101にアクセスすることができる。
[00126]本明細書で説明される方法は、例えばメモリ1110または電子ストレージユニット1115などの、コンピュータシステム1101の電子ストレージロケーション上に保存される機械(例えば、コンピュータプロセッサ)実行可能コードにより、実施され得る。機械実行可能コードまたは機械可読コードが、ソフトウェアの形態で提供され得る。使用中、コードがプロセッサ1105によって実行され得る。いくつかの事例では、コードがストレージユニット1115から回収され得、プロセッサ1105によりアクセスされる状態でメモリ1110に保存され得る。いくつかの状況では、電子ストレージユニット1115が排除され得、機械実行可能命令がメモリ1110に保存され得る。
[00127]コードが、プリコンパイルされ得るものであり、コードを実行するように適合されたプロセッサを有する機械と共に使用されるように構成され得るか、または実行時間中にコンパイルされてもよい。コードは、プリコンパイル方式またはアズコンパイル方式でコードを実行するのを可能にするように選択され得るプログラミング言語で供給され得る。
[00128]コンピュータシステム1101などの本明細書で提供されるシステムおよび方法の態様が、プログラミングで具体化され得る。本テクノロジの種々の態様が、通常は機械(もしくはプロセッサ)実行可能コードの形態であるか、および/または1つの種類の機械可読媒体によって有されるかもしくは具体化される関連データの形態である「製品」もしくは「製造品」とみなされ得る。機械実行可能コードが、メモリ(例えば、リードオンリーメモリ、ランダムアクセスメモリ、フラッシュメモリ)またはハードディスクなどの、電子ストレージユニットに保存され得る。「ストレージ」タイプの媒体は、コンピュータまたはプロセッサなどの有形メモリ、あるいは、ソフトウェアプログラミングのために任意の時間に非一時的ストレージを提供することができる、種々の半導体メモリ、テープドライブ、およびディスクドライブなどの、その付随モジュール、のうちの任意またはすべてを含むことができる。ソフトウェアの全体または一部が、Internetまたは種々の他の遠隔通信ネットワークを通して、その都度、通信され得る。このような通信は、例えば、1つのコンピュータまたはプロセッサから別のコンピュータまたはプロセッサへのソフトウェアのローディングを可能にすることができる(例えば、マネジメントサーバーまたはホストコンピュータからアプリケーションサーバーのコンピュータプラットフォームへ)。したがって、ソフトウェアエレメントを有することができる別の種類の媒体には、有線の光学的な地上通信ネットワークを通して、および種々のair-linkを介して、ローカルデバイスの間の物理的インターフェースに跨るかたちで使用されるような、光波、電波、および電磁波が含まれる。有線リンクまたは無線リンク、あるいは光学リンクなどの、このような波を伝える物理的要素も、ソフトウェアを有する媒体としてみなされ得る。非一時的な有形の「ストレージ」媒体のみに限定されない限り、本明細書で使用される場合のコンピュータまたは機械「可読媒体」などの用語は、実行するためにプロセッサに命令を提供することに関与する任意の媒体を意味する。
[00129]したがって、コンピュータ実行可能コードなどの機械可読媒体は、限定しないが、有形ストレージ媒体、搬送波媒体、または物理的伝送媒体を含めた、多くの形態をとることができる。不揮発性ストレージ媒体には、例えば、図面に示されるようにデータベースなどを実装するのに使用され得るような、任意のコンピュータ内にあるストレージデバイスのうちの任意のものなどの、光学ディスクまたは磁気ディスクが含まれる。揮発性ストレージ媒体には、このようなコンピュータプラットフォームのメインメモリなどの、ダイナミックメモリが含まれる。有形の伝送媒体には、コンピュータシステム内にバスを有するワイヤを含めた、銅線である同軸ケーブルおよび光ファイバが含まれる。搬送波伝送媒体は、無線周波(RF)および赤外線(IR)データ通信中に生成されるような、電気信号または電磁信号、あるいは音響波または光波の形態をとることができる。したがって、コンピュータ可読媒体の一般的な形態には、例えば、フロッピーディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、磁気テープ、任意の他の磁気媒体、CD-ROM、DVDまたはDVD-ROM、任意の他の光学媒体、パンチカード、ペーパーテープ、穴パターンを有する任意の他の物理的ストレージ媒体、RAM、ROM、PROMおよびEPROM、FLASH-EPROM、任意の他のメモリチップまたはカートリッジ、搬送波トランスポーティングデータまたは命令、このような搬送波をトランスポートするケーブルまたはリンク、あるいは、コンピュータがそこからプログラミングコードおよび/またはデータを読み出すことができるところである任意の他の媒体が含まれる。コンピュータ可読媒体のこれらの形態の多くは、1つまたは複数の命令の1つまたは複数のシークエンスを実行のためにプロセッサに伝えることに関与し得る。
[00130]コンピュータシステム1101が、例えば試料の処理の最新の段階(例えば、実施されている、溶解ステップなどの、特定のステップ)を提示するための電子ディスプレイ1135(UI)1140を有することができるかまたはこれと通信を行うことができる。UIの例には、限定しないが、グラフィカルユーザーインターフェース(GUI)、およびウェブベースのユーザーインターフェースが含まれる。
[00131]本開示の方法およびシステムは、1つまたは複数のアルゴリズムによって実装され得る。アルゴリズムは、中央処理装置1105による実行時にソフトウェアによって実施され得る。
[00132]本開示の方法およびシステムは、例えば、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる米国特許第9,579,655号で説明されるような、他の方法またはシステムと組み合わされ得るかまたはこれらによって修正され得る。
[00133]本明細書の本発明の特定の実施形態は数値範囲を検討する。範囲が存在する場合、この範囲は範囲端点を含む。加えて、範囲内には、あたかも明確に記載されているかのように、あらゆる部分範囲および値が存在する。「約」または「およそ」という用語は、特定の値に対しての許容される誤差範囲内にあることを意味することができ、これは、例えば測定システムの制約などの、値の測定手法または決定手法によって部分的に決定されるものである。例えば、「約」は、当技術分野の慣例に従って、1つのまたは2つ以上の標準偏差の範囲内にあることを意味することができる。別法として、「約」は、所与の値の、最大20%、最大10%、最大5%、または最大1%の範囲を意味することができる。別法として、特には生物学的システムまたはプロセスに関しては、この用語は、値の5倍のまたは2倍の桁の範囲内にあることを意味する。具体的な値が本明細書および特許請求の範囲で説明される場合、特に明記しない限り、この具体的な値の許容される誤差範囲内であることを意味する「約」という用語が想定され得る。
[00134]一連の2つ以上の数値の最初の数値の前に「少なくとも」、「より多い」、または「以上」という用語が置かれる場合は常に、「少なくとも」、「より多い」、または「以上」という用語はこの一連の数値の各々の数値に適用される。例えば、「greater than or equal to 1, 2, or 3」は、「1以上、2以上、または3以上」に等しい。
[00135]一連の2つ以上の数値の最初の数値の前に「no more than」、「未満」、または「以下」という用語が置かれる場合は常に、「no more than」、「未満」、または「以下」という用語はこの一連の数値の各々の数値に適用される。例えば、「less than or equal to 3, 2, or 1」は、「3以下、2以下、または1以下」に等しい。
[00136]本明細書では本発明の好適な実施形態を示して説明してきたが、これらの実施形態が単に例として提供されていることが当業者には明らかとなろう。本発明は、本明細書で提供される具体的な実施例によって限定されることを意図されない。上で言及した明細書を参照して本発明を説明してきたが、本明細書の実施形態の説明および例示は限定的な意味で解釈されることを意図されない。本発明から逸脱することなく、多数の変形形態、変化形態、および置換が当業者には思い付くであろう。さらに、本発明のすべての態様が、本明細書に記載される具体的な記述、構成、または多様な条件および変数によって決定される相対的比率のみに限定されないことが理解されよう。本明細書で説明される本発明の実施形態に対しての種々の代替形態が、本発明を実施するのに採用され得る、ことを理解されたい。したがって、本発明が任意のこのような代替形態、修正形態、変形形態、または均等物を包含することが企図される。以下の特許請求の範囲は本発明の範囲を画定することを意図され、これらの特許請求の範囲内の方法および構造ならびにそれらの均等物はこれにより包含されることを意図される。

Claims (49)

  1. 生物学的試料を処理するための運搬可能分析デバイスであって、
    ハウジングと、
    前記ハウジング内にある少なくとも1つのブロックであって、前記生物学的試料および磁気ビーズを備えるアッセイ管を収容するように構成された凹部を備える、少なくとも1つのブロックと、
    前記ハウジング内にある棒であって、前記棒が磁石を備え、前記棒または前記少なくとも1つのブロックがモーションを受けるように構成され、その結果、前記磁石および前記アッセイ管が互いに対して移動し、それにより前記磁気ビーズに前記アッセイ管内でのモーションを受けさせる、棒と
    を備え、
    最大15キログラムの重量を有する、
    運搬可能分析デバイス。
  2. 前記運搬可能分析デバイスが最大10キログラムの重量を有する、
    請求項1に記載の運搬可能分析デバイス。
  3. 前記運搬可能分析デバイスが最大5キログラムの重量を有する、
    請求項2に記載の運搬可能分析デバイス。
  4. 前記ハウジングが、約1,500立方センチメートル未満のボリュームを有する、
    請求項1に記載の運搬可能分析デバイス。
  5. 前記棒または前記少なくとも1つのブロックが線形モーションを受けるように構成される、
    請求項1に記載の運搬可能分析デバイス。
  6. 前記棒が線形モーションを受けるように構成される、
    請求項5に記載の運搬可能分析デバイス。
  7. 前記少なくとも1つのブロックが線形モーションを受けるように構成される、
    請求項5に記載の運搬可能分析デバイス。
  8. 前記棒がモーションを受けるように構成される、
    請求項1に記載の運搬可能分析デバイス。
  9. 前記棒が、前記少なくとも1つのブロックの静止中に、モーションを受けるように構成される、
    請求項8に記載の運搬可能分析デバイス。
  10. 前記少なくとも1つのブロックがモーションを受けるように構成される、
    請求項1に記載の運搬可能分析デバイス。
  11. 前記少なくとも1つのブロックが、前記棒の静止中に、モーションを受けるように構成される、
    請求項10に記載の運搬可能分析デバイス。
  12. 前記棒および前記少なくとも1つのブロックがモーションを受けるように構成される、 請求項1に記載の運搬可能分析デバイス。
  13. 前記棒が複数の磁石を備え、
    前記複数の磁石が磁石を含む、
    請求億1に記載の運搬可能分析デバイス。
  14. 前記磁石が永久磁石である、
    請求項1に記載の運搬可能分析デバイス。
  15. 前記磁石が電磁石である、
    請求項1に記載の運搬可能分析デバイス。
  16. 前記少なくとも1つのブロックに熱的に連通された少なくとも1つの加熱ユニットをさらに備え、
    前記少なくとも1つの加熱ユニットが、前記少なくとも1つのブロックを通して熱エネルギーを前記アッセイ管に提供するように構成される、
    請求項1に記載の運搬可能分析デバイス。
  17. 前記少なくとも1つのブロックに熱的に連通された少なくとも1つの冷却ユニットをさらに備え、
    前記冷却ユニットが、前記少なくとも1つのブロックを通して前記アッセイ管から熱エネルギーを除去するのを可能にするように構成される、
    請求項1に記載の運搬可能分析デバイス。
  18. 前記冷却ユニットが、前記熱エネルギーの少なくとも一部を含む流体を前記少なくとも1つのブロックから離すように誘導する負圧を使用して前記熱エネルギーを除去するのを可能にするように構成される、
    請求項17に記載の運搬可能分析デバイス。
  19. 励起フィルタおよび放射フィルタをさらに備え、
    前記励起フィルタおよび前記放射フィルタが、前記凹部の少なくとも一部分に光学的に連通される、
    請求項1に記載の運搬可能分析デバイス。
  20. 光学フィルタを備える移動可能キャリッジをさらに備え、
    前記移動可能キャリッジが、前記光学フィルタを前記励起フィルタまたは前記放射フィルタに光学的に連通させるように平行移動するように構成される、
    請求項19に記載の運搬可能分析デバイス。
  21. 前記移動可能キャリッジが、前記磁石を備える前記棒をさらに備え、
    前記移動可能キャリッジが、平行移動するよう構成され、その結果、前記磁石および前記アッセイ管が互いに対して移動し、それにより前記磁気ビーズに前記アッセイ管内でのモーションを受けさせる、
    請求項20に記載の運搬可能分析デバイス。
  22. 前記ハウジング内にある電力供給装置をさらに備え、
    前記電力供給装置が、前記棒または前記少なくとも1つのブロックに連結されたアクチュエータに電力を提供するように構成され、
    前記アクチュエータが、前記電力供給装置から電力を受け取るとき、前記棒および前記少なくとも1つのブロックを互いに対して移動させることを目的として前記棒または前記少なくとも1つのブロックにモーションを受けさせるように構成される、
    請求項1に記載の運搬可能分析デバイス。
  23. (a)(i)ハウジングと、(ii)前記ハウジング内にある少なくとも1つのブロックであって、前記生物学的試料および磁気ビーズを備えるアッセイ管を収容する凹部を備える、少なくとも1つのブロックと、(iii)前記ハウジング内にある棒であって、前記棒が磁石を備える、棒と、を備える運搬可能分析デバイスを提供することであって、前記運搬可能分析デバイスが、最大15キログラムの重量を有することと、
    (b)前記棒または前記少なくとも1つのブロックにモーションを受けさせることであって、その結果、前記磁石および前記アッセイ管が互いに対して移動し、それにより前記磁気ビーズに前記アッセイ管内でのモーションを受けさせることと
    を含む、生物学的試料を処理するための方法。
  24. 前記運搬可能分析デバイスが最大10キログラムの重量を有する、
    請求項23に記載の方法。
  25. 前記運搬可能分析デバイスが最大5キログラムの重量を有する、
    請求項24に記載の方法。
  26. 前記ハウジングが、約1,500立方センチメートル未満のボリュームを有する、
    請求項23に記載の方法。
  27. 前記棒または前記少なくとも1つのブロックが線形モーションを受ける、
    請求項23に記載の方法。
  28. 前記棒が線形モーションを受ける、
    請求項27に記載の方法。
  29. 前記少なくとも1つのブロックが線形モーションを受ける、
    請求項27に記載の方法。
  30. 前記棒がモーションを受ける、
    請求項23に記載の方法。
  31. 前記棒が、前記少なくとも1つのブロックの静止中に、モーションを受ける、
    請求項30に記載の方法。
  32. 前記少なくとも1つのブロックがモーションを受ける、
    請求項23に記載の方法。
  33. 前記少なくとも1つのブロックが、前記棒の静止中に、モーションを受ける、
    請求項32に記載の方法。
  34. 前記棒および前記少なくとも1つのブロックがモーションを受ける、
    請求項23に記載の方法。
  35. 前記棒が複数の磁石を備え、前記複数の磁石が磁石を含む、
    請求億23に記載の方法。
  36. 前記磁石が永久磁石である、
    請求項23に記載の方法。
  37. 前記磁石が電磁石である、
    請求項23に記載の方法。
  38. 前記運搬可能分析デバイスが、前記少なくとも1つのブロックに熱的に連通された少なくとも1つの加熱ユニットをさらに備え、
    前記少なくとも1つの加熱ユニットが、前記少なくとも1つのブロックを通して熱エネルギーを前記アッセイ管に提供する、
    請求項23に記載の方法。
  39. 前記運搬可能分析デバイスが、前記少なくとも1つのブロックに熱的に連通された少なくとも1つの冷却ユニットをさらに備え、
    前記冷却ユニットが、前記少なくとも1つのブロックを通して前記アッセイ管から熱エネルギーを除去するのを可能にする、
    請求項23に記載の方法。
  40. 前記冷却ユニットが、前記熱エネルギーの少なくとも一部を含む流体を前記少なくとも1つのブロックから離すように誘導する負圧を使用して前記熱エネルギーを除去するのを可能にする、
    請求項39に記載の方法。
  41. 前記運搬可能分析デバイスが、励起フィルタおよび放射フィルタをさらに備え、
    前記励起フィルタおよび前記放射フィルタが、前記凹部の少なくとも一部分に光学的に連通される、
    請求項23に記載の方法。
  42. 前記運搬可能分析デバイスが、光学フィルタを備える移動可能キャリッジをさらに備え、
    前記移動可能キャリッジが、前記光学フィルタを前記励起フィルタまたは前記放射フィルタに光学的に連通させるように平行移動する、
    請求項41に記載の方法。
  43. 前記移動可能キャリッジが、前記磁石を備える前記棒をさらに備え、
    前記移動可能キャリッジが、平行移動し、その結果、前記磁石および前記アッセイ管が互いに対して移動し、それにより前記磁気ビーズに前記アッセイ管内でのモーションを受けさせる、
    請求項42に記載の方法。
  44. 前記運搬可能分析デバイスが、前記ハウジング内にある電力供給装置をさらに備え、
    前記電力供給装置が、前記棒または前記少なくとも1つのブロックに連結されたアクチュエータに電力を提供し、
    前記アクチュエータが、前記電力供給装置から電力を受け取るとき、前記棒および前記少なくとも1つのブロックを互いに対して移動させることを目的として前記棒または前記少なくとも1つのブロックにモーションを受けさせる、
    請求項23に記載の方法。
  45. 前記運搬可能分析デバイスが、前記ハウジング内にある回路を備える処理ユニットをさらに備え、
    前記処理ユニットが、前記ハウジングの外部の可搬電子デバイスと通信を行う、
    請求項23に記載の方法。
  46. (a)前記アッセイ管内の前記生物学的試料を処理するために、前記ハウジングの外部にある前記可搬電子デバイスから前記処理ユニットにより命令を受信することと、
    (b)前記命令に応答して、前記アッセイ管内の前記生物学的試料に熱を提供することを目的として前記少なくとも1つのブロックに熱エネルギーを提供するように前記少なくとも1つの加熱ユニットに指示を出すことと
    をさらに含む、請求項45に記載の方法。
  47. 前記命令に応答して、前記少なくとも1つのブロックを通して前記アッセイ管から熱エネルギーを除去するように冷却ユニットに指示を出すステップをさらに含む、
    請求項46に記載の方法。
  48. 前記物学的試料からの信号を検出するステップをさらに含む、
    請求項47に記載の方法。
  49. 前記方法が、前記信号の信号ドリフトを引き起こさない、
    請求項48に記載の方法。
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