JP2023516892A - 温熱生理学ベースのマイクロクライメート・コントロール・システム - Google Patents

温熱生理学ベースのマイクロクライメート・コントロール・システム Download PDF

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Abstract

搭乗者のマイクロクライメート環境をコントロールする方法が、マイクロクライメート環境内の搭乗者に係る熱平衡を、その搭乗者に係る熱伝達効果の温度モデルに基づいて決定することと、熱平衡に基づいて搭乗者の全体的な温度感覚を推定することと、搭乗者の目標の全体的な温度感覚を参照することと、推定した全体的な温度感覚と目標の全体的な温度感覚の間の誤差を計算することと、マイクロクライメート環境内の少なくとも1つのゾーン内の少なくとも1つの温度エフェクタを、搭乗者の快適さを確保する温度および流量の範囲内にすべてのエフェクタを維持しつつ、全体的な温度感覚における誤差を低減するべくコントロールすることと、を含む。

Description

関連出願の相互参照
この出願は、2020年2月5日に出願された米国特許仮出願第62/970,409号の優先権を主張するものであり、前記特許出願は、参照によりこれに援用される。
伝統的な自動車HVACまたはクライメート・システムにおいては、コントロール・システムがキャビン内の種々の場所にマウントされたセンサからの温度を使用するか、またはキャビンの熱モデルを使用して温度を計算する。最近は、座席ベースのマイクロクライメート・システムが、従来システムと比較して快適になるまでの時間が短いこと、およびエネルギ消費がより低いことから、より望ましいものとなっている。
自動車の座席ベースのマイクロクライメート・システムは、座席および周囲エリア内に配置される暖房マット、TED、PTC、ブロワ、ミニコンプレッサ・システム、および輻射パネル等の多くの伝導、対流、および輻射デバイスを有する。局所的な暖房/冷房デバイス・コントロールのための局所的な実効温度および人間の身体に対する熱伝達率の正確な計算は、局所的な温度的快適性にとって重要であるが、現在のシステムを用いては困難である。
自動車の座席ベースのマイクロクライメート・システムのための現在の方法は、固定された温度設定ポイントに基づく(通常、3つ乃至5つの離散的なレベル)その車両内において利用可能な各個別のデバイス(たとえば、座席ヒータ、セントラルACのブロワ速度および温度、ネック・コンディショナ等)の離散的オン/オフまたは変調された電力(PWM)コントロールである。搭乗者は、これらのあらかじめ定義済みの温度設定ポイントのうちの1つをマニュアルで選択して人間の身体および車両内における状態の変化を調整する。それに加えて、レベルが離散的であることから、ユーザに、獲得不可能な設定を『追求』するべくレベルの変更が強いられることがあり得る。したがって、搭乗者からのコントロール入力を殆どまたはまったく必要とすることなしに、かつ時間的な、およびそのほかの周囲の条件に関して車両内の多様なデバイスをユーザがマニュアルで調和させる必要性を伴うことなく、搭乗者の温度的快適性を達成する自動化されたマイクロクライメート・システムを車両内に組み入れることが望ましい。
1つの例示的な実施態様においては、搭乗者のマイクロクライメート環境をコントロールする方法が、マイクロクライメート環境内の搭乗者に係る熱平衡を、その搭乗者に係る熱伝達効果の温度モデルに基づいて決定することと、その熱平衡に基づいて搭乗者の全体的な温度感覚を推定することと、搭乗者の目標の全体的な温度感覚を参照することと、推定した全体的な温度感覚と目標の全体的な温度感覚の間の誤差を計算することと、マイクロクライメート環境内の少なくとも1つのゾーン内の少なくとも1つの温度エフェクタを、搭乗者の快適さを確保する温度および流量の範囲内にすべてのエフェクタを維持しつつ、全体的な温度感覚における誤差を低減するべくコントロールすることと、を含む。
上記のいずれかのうちのさらなる実施態様においては、熱平衡が、搭乗者の熱損失に対応するその搭乗者に係る対流、伝導、および輻射の和である。
上記のいずれかのうちのさらなる実施態様においては、熱平衡が、乗り物の周囲温度、キャビン温度、および搭乗者情報に基づいて計算される。
上記のいずれかのうちのさらなる実施態様においては、搭乗者情報が、搭乗者の体重と、搭乗者の身長と、搭乗者の性別と、搭乗者の着衣のうちの少なくとも3つを含む。
上記のいずれかのうちのさらなる実施態様においては、熱平衡が、少なくとも1つのゾーン内の少なくとも1つの温度エフェクタからの温度入力を含む。温度入力は、少なくとも1つの温度エフェクタの伝達関数として提供される。
上記のいずれかのうちのさらなる実施態様においては、搭乗者に係る熱平衡が、等価均一温度を使用して決定される。
上記のいずれかのうちのさらなる実施態様においては、推定した全体的な温度感覚が、式:OTSest=(6/(1+exp(-A×(HeatLossBody+B))))-3によって表される。HeatLossBodyは、マイクロクライメート環境内の搭乗者の熱流に対応し、AおよびBは、熱流に対する季節効果に関係する係数である。
上記のいずれかのうちのさらなる実施態様においては、推定した搭乗者の温度感覚および目標の搭乗者の温度感覚が、予測平均温冷感申告スケールを使用して定量化される。
上記のいずれかのうちのさらなる実施態様においては、目標の全体的な温度感覚が、クライメート・コントロール入力を介した搭乗者によるマニュアル調整によって調整されるデフォルト値によって提供される。
上記のいずれかのうちのさらなる実施態様においては、前記誤差が、目標の搭乗者の温度感覚と推定した搭乗者の温度感覚の間の差である。正の誤差は、寒がっている搭乗者を示し、負の誤差は、暑がっている搭乗者を示す。正の誤差の場合には、少なくとも1つの温度エフェクタが搭乗者を暖めるべく付勢され、搭乗者を冷やすべく使用されるそのほかの温度エフェクタは消勢される。負の誤差の場合には、少なくとも1つの温度エフェクタが搭乗者を冷やすべく付勢され、搭乗者を暖めるべく使用されるそのほかの温度エフェクタは消勢される。
上記のいずれかのうちのさらなる実施態様においては、前記少なくとも1つのゾーンが複数のゾーンを含む。複数のゾーンのそれぞれは、少なくとも1つの温度エフェクタを有する。
上記のいずれかのうちのさらなる実施態様においては、複数のゾーンが、頭ゾーンと、背もたれゾーンと、座席クッション・ゾーンと、手/腕ゾーンと、足/脚ゾーンのうちの少なくとも3つを含む。
上記のいずれかのうちのさらなる実施態様においては、少なくとも1つの温度エフェクタが、クライメート・コントロール付き座席と、ヘッドレスト/ネック・コンディショナと、クライメート・コントロール付きのヘッドライナと、ステアリング・ホイールと、暖房付きシフト・レバーと、ドア・パネルと、暖房マットと、ミニコンプレッサ・システムのうちの少なくとも3つを含む。
上記のいずれかのうちのさらなる実施態様においては、前記計算するステップが、複数のゾーンの各ゾーンのために行われる。前記コントロールするステップは、複数のゾーンの各ゾーン内の温度エフェクタを使用して行われる。
上記のいずれかのうちのさらなる実施態様においては、前記搭乗者に係る熱平衡が、等価均一温度を使用して決定される。前記推定するステップは、等価均一温度を使用して、推定する全体的な温度感覚を決定する。
上記のいずれかのうちのさらなる実施態様においては、前記計算するステップが、複数のゾーン内において異なる誤差を決定する。前記コントロールするステップは、結果として、複数のゾーン内において異なる暖房および/または冷房に帰する。
上記のいずれかのうちのさらなる実施態様においては、この方法が、マイクロクライメート・ゾーン内に配される複数の温度エフェクタを含む。前記コントロールするステップは、複数の温度エフェクタの電力効率ランキングに基づいて行われる。
上記のいずれかのうちのさらなる実施態様においては、コントローラが、この方法を実施するべく構成される。
上記のいずれかのうちのさらなる実施態様においては、座席システムが、前記コントローラを含む。
上記のいずれかのうちのさらなる実施態様においては、乗り物が、前記座席システムを含む。
HVACシステムおよびマイクロクライメート温度調和システムを含む温度調和システムを略図的に図解した説明図である。 開示されている温度調和システムについての温熱生理学ベースのソフトウエア・アーキテクチャを図解した説明図である。 図2に示されているシステム内において使用するための対流性熱伝達モデルを使用するネック・ウォーマのための例示的なコントロールを示したブロック図である。 図2Aに示されているネック・ウォーマのコントロールのための伝達関数を図解した説明図である。 図2に図解されているアーキテクチャについての伝導、対流、および輻射負荷モデルのための多様なエネルギ・バランス入力を図示した説明図である。 複数のマイクロクライメート温度エフェクタをコントロールするための例示的な方法を図示したフローチャートである。 図4A、4B、および4Cが配される態様を図解した図式である。 車両の搭乗者のOTSを決定するための一例のアレンジメントを図解した組み合わせ図の部分である。 車両の搭乗者のOTSを決定するための一例のアレンジメントを図解した組み合わせ図の部分である。 車両の搭乗者のOTSを決定するための一例のアレンジメントを図解した組み合わせ図の部分である。 訂正後の温度設定ポイントを決定するための一例のアレンジメントを図解した説明図である。 日射負荷がOTSを有することが可能な効果の例を図解したグラフである。 車両搭乗者が経験する全体的な温度感覚(OTS)が季節の間でどのように変化し得るかの一例を図示したグラフである。
先行するパラグラフ、特許請求の範囲、または以下の説明および図面の実施態様、例、および代替は、それらの多様な態様またはそれぞれの個別の特徴を含め、独立に、または任意の組み合わせにおいて考慮することができる。1つの実施態様に関連して説明される特徴は、その種の特徴に互換性のない場合を除き、すべての実施態様に適用可能である。
車両の製造者は、車両の搭乗者の温度的快適性を達成するべく、搭乗者が温度設定を調整すること、またはそのほかの形でデバイスおよび/またはデバイスの組み合わせをマニュアルでコントロールすることの必要性を伴わずに自動的に温度的快適性を搭乗者に提供することを模索している。搭乗者のマイクロクライメート環境をコントロールするための一例のシステムは、車両内の座席および搭乗者の場所を、車両内の搭乗者の位置(すなわち、前または後ろの列、左または右)を各搭乗者のための温度的快適性の決定に使用する1つのキー・ファクタとして使用することによって考慮に入れる。コントロール・スキームを単純化することが望ましい場合には、システムが搭乗者の温度的快適性を決定するための運転者用座席を『マスタ』場所として使用し、かつ車両内のそのほかの座席の場所を運転者用座席の場所に従属させることが可能である。
図1は、HVACシステム12およびマイクロクライメート温度調和システム(MTCS)14を含む温度調和システム10を略図的に図解している。HVACシステム12は、熱交換器20に空気を通過させて温度調和された空気22を車両のキャビン24内に提供するファン18を駆動するモータ16を含む。キャビン温度センサ26が、キャビン温度センサ26からの温度読み値に基づいてモータ16の動作を調整するべく動作可能なHVACコントローラ28へ温度情報を提供する。HVACコントローラ28は、外部空気温度センサ30、およびたとえば1つまたは複数の追加のセンサ32から情報を受け取ることもできる。
HVACコントローラ28は、通常は車両の搭乗者によってマニュアルで調整される温度設定ポイントに対してHVACシステム12の動作を調整する。セントラルHVACシステム12は、多くのシナリオにおいてそれぞれの特定の搭乗者および場所のための温度的快適性を達成するには充分でなく、そのためMTCS14が備えられて、車両のキャビン24内の各搭乗者に特有のマイクロクライメートが作り出され、それによって改善された全体的な搭乗者の温度的快適性が提供される。
MTCS14は、多くの離散的な搭乗者マイクロクライメート・ゾーン、または搭乗者個別化ゾーン(OPZ:Occupant Personalization Zone)を有することができる。ISO 145045-2:2006(E)によれば、人間の身体は、手、頭、または胸等の異なる身体セグメントに分割することが可能であり、各セグメントは、異なる温度的快適性の温度範囲を有することがあり得る。図1における5つの例のゾーンは、頭、背中、クッション(大腿部および臀部)、足/脚、および腕/手である。より少ないか、より多いか、かつ/または異なるゾーンを、望ましければ使用することができる。
引き続き図1を参照するが、MTCS14は、それぞれが、対応するOPZ42A-Eに配置される複数の離散的なマイクロクライメート温度エフェクタ40A-Eを含む。図1の例においては、OPZ42が、頭ゾーン42Aと、背中ゾーン42Bと、手/腕ゾーン42Cと、クッション・ゾーン42Dと、足/脚ゾーン42Eとを含む。多様なOPZ42A-Eを、異なる車両内に使用することが可能である。一例においては、これらの頭ゾーン42A、背中ゾーン42B、手/腕ゾーン42C、座席クッション・ゾーン42D、および足/脚ゾーン42Eのうちの少なくとも3つが提供される。
各OPZ42は、個々の車両搭乗者と接触する特定のゾーンのためのマイクロクライメートを提供する。図1に示されている一例の車両搭乗者50は、ステアリング・ホイールへのアクセスを有する運転者である。そのほかの車両の搭乗者がステアリング・ホイールを有することはありがちでないが、それでもなお、ゾーン内のクライメート、たとえば暖冷房された表面、輻射暖房パネル、HVAC通気孔、日射負荷等に影響を及ぼすそのほかのデバイスを有することは可能である。42A-Eに示されたOPZのそれぞれのために、そのゾーンに影響を及ぼす熱伝達のあらゆる方法、すなわち、HVACを含むコントロール付きのエフェクタおよび日光からの輻射等のコントロールされない負荷の両方を熱力学的に計算に入れるべくソフトウエアが構成される。そのゾーン内のクライメートは、その後、そのゾーン内のクライメートの望ましい状態と比較したそのゾーン内のクライメートの実際の状態に従ってコントロールされる。各OPZ42には、単一のマイクロクライメート温度エフェクタ40だけが示されているが、個々のOPZ42に複数の温度エフェクタ40を含めることが可能なことは理解されるものとする。
各OPZ内においては、抵抗性電気ヒータ、ペルチェ効果を使用して暖房または冷房を提供する熱電デバイス、空気流(たとえば、車両の座席内からOPZ42への空気流)を提供する対流性温度調和デバイス等の多様な温度エフェクタ40を使用することが可能である。システム10内において使用可能ないくつかの例の温度エフェクタには、限定ではないが、たとえば、クライメート・コントロール付き座席(たとえば、米国特許第5,524,439号明細書および同第6,857,697号明細書参照)、ヘッドレストまたは上部背もたれ内にマウントされたネック・コンディショナ(たとえば、米国特許仮出願第62/039,125号参照)、クライメート・コントロール付きヘッドライナ(たとえば、米国特許仮出願第61/900334号参照)、クライメート・コントロール付き(たとえば、暖房付き)ドア・パネルおよび/またはインストルメント・パネル、暖房コントロール付きステアリング・ホイール(たとえば、米国特許第6,727,467号明細書および米国特許出願公開第2014/0090513号明細書参照)、暖房付きシフト・レバー(たとえば、米国特許出願公開第2013/0061603号明細書等参照)、インテリジェント・マイクロ熱モジュールまたは『iMTM』(たとえば、国際出願公開第WO202011290号参照)、暖房マット(座席および車両搭乗者50を取り囲むかまたは接触するそのほかの表面内に取り付けることができる)、冷却され調和された空気から車両搭乗者50へ対流性熱伝達によって温度効果を引き渡すべく構成されたミニコンプレッサ・システム(たとえば、国際出願公開第WO2018049159A1号参照)、および/または暖房または冷房能力を有し、背もたれまたはクッション内に配置されて個別化されたマイクロクライメートを達成する対流性温度エフェクタが含まれる。
図1を参照すると、HVACシステムは、車両のキャビン内の空気の調和および空気の混合平均温度(図2のTcabin)のコントロールに使用される。典型的なHVACシステムは、熱交換器にわたって空気を移動させるブロワを使用してキャビンへ調和された空気を供給するダクト配管を有する。センサが、調和されたキャビンの空気の温度を監視し、コントローラが、通常、搭乗者によってマニュアルで調整される速度(図2のVset)および温度(図2のTset)の設定ポイントに対してHVACシステムの動作を調整する。セントラルHVACシステムは、多くのシナリオにおいてそれぞれの特定の搭乗者および場所のための最適な温度的快適性を達成することができないか、または充分でなく、そのためマイクロクライメート・デバイスまたは温度エフェクタが使用されて、キャビン内の各搭乗者に特有のマイクロクライメートが作り出され、それによって改善された全体的な搭乗者の温度的快適性が提供される。効果的なクライメート・コントロール・システムを提供するためのさらなる課題として、各搭乗者は、通常、固有の個人的な快適さの好みを有する。言い換えると、個々の搭乗者が気付く温度エネルギのレベルは、別の搭乗者と異なる。その結果として、車両内の正確に同一の温度環境は、1人の搭乗者によって快適であるとして知覚されるが、別の搭乗者によっては快適でないとされることがあり得る。このため、この開示は、セントラルHVACシステムまたは車両内の任意のそのほかの温度コントロール・システムならびに多様なマイクロクライメート温度エフェクタの両方の調和されたコントロールによって、クライメート・コントロール・システムに対してマニュアル調整を行う何らかの能力を各搭乗者へ提供する(図2のdVsetZone、dVsetZone)。
車両内には、搭乗者の温度的快適性に影響を及ぼす多数の暖房および冷房源が存在する。1つの例においては、多様な暖房および冷房源の蓄積効果を、キャビン内の等価均一温度(EHT)によって表現することが可能である。EHTは、搭乗者を取り囲む環境の総合的な温度効果を、その搭乗者の、全身の温度感覚を生み出す乾熱損失の測度として表す。EHTは、搭乗者に係る対流および輻射熱伝達効果を考慮に入れて、それらの効果を、非一様な温度環境のモデリングに特に有用な単一の値に結合する。EHTの計算の一例は、Han,Taeyoung(ハン・テーヨン)、およびHuang,Linjie(ホアン・リンジー)著『A Model for Relating a Thermal Comfort Scale to EHT Comfort Index(ア・モデル・フォア・リレーティング・ア・サーマル・コンフォート・スケール・トゥ・イー・エッチ・ティー・コンフォート・インデックス)』SAE Technical Paper(エス・エー・イー・テクニカル・ペーパー)、2004-01-0919、2004年に見付けることができる。参照によりその全体がこれに援用されるこのSAEペーパー内に説明されているとおり、モデリングされた温度環境は、『呼吸レベル』の空気温度、平均輻射温度(MRT)、キャビン内の空気の速度、太陽光負荷、および相対湿度によって影響を受ける。しかしながら、このペーパーにおいては、EHT計算が伝導性熱伝達を考慮に入れていない。現在の温熱生理学的アルゴリズムにおいては、EHT計算スキームが、座席およびそのほかの接触表面からの伝導性熱伝達を計算に入れるべく修正された。
車両のHVACシステムは、キャビン内の空気塊を調和させて、全体的なキャビン温度(図2のTcabin)を達成する。マイクロクライメート環境に対するそのほかの環境的な影響には、車両周囲温度(図2のTambient)および車両上の太陽光負荷(図2の太陽光負荷)が含まれる。これらの影響は、開示されているシステム10内において計算に入れられる(図4Aの214参照)。EHTを使用して搭乗者の温度的快適性を達成する1つの例は、参照によりその全体がこれに援用される、2019年12月20日に『AUTOMATIC SEAT THERMAL COMFORT CONTROL SYSTEM AND METHOD(オートマチック・シート・サーマル・コンフォート・コントロール・システム・アンド・メソッド)』と題されて出願された米国特許仮出願第62/951,289号の中に記述されている。
図2に示されているとおり、車両からの入力パラメータをはじめ、温度エフェクタからの『Climatesense(クライメートセンス)』システム・データが、伝達関数199を使用して翻訳されて、熱伝達平衡方程式のための物理モデル201への各温度エフェクタの入力およびHVAC入力を決定する。各伝達関数については、電力消費199a、電力引き渡し199b、および質量流量199cが、適用可能であるとき計算に入れられる。
車両の通信バスにわたって通信される入力パラメータは、たとえば、車両構成(多様な構成要素のジオメトリおよび場所のための調整)と、車両状態(太陽光負荷変量(たとえば、図2Cの輻射負荷モデルを参照);キャビン温度Tcabin;車外温度Tambient)と、ユーザ・プロファイル(搭乗者の身長、体重、性別)と;ユーザの好み(そのゾーンのための温度設定ポイントのユーザ変更dTsetZone;そのゾーンのためのブロワ設定ポイントのユーザ変更dTsetZone)と、現在のHVAC動作モード(そのゾーンのための温度設定ポイントTset;そのゾーンのためのブロワ設定ポイントVset)と、を含む。マイクロクライメート・パラメータは、座席パラメータ(背もたれ表面の温度Tseat;座席クッション表面の温度Tcushion;背もたれブロワ速度Vseat;座席クッションブロワ速度Vcushion)と、ネック・ウォーマ・パラメータ(ネック・ウォーマの空気の温度Tneck;ネック・ウォーマの空気の速度Vneck)と、ハンド・ウォーマ・パラメータ(たとえば、ステアリング・ホイール;表面温度Tsurface;伝達関数F)と、を含む。これらの、およびこのほかのパラメータが、熱伝達モデル201a、201b、201cへ供給される伝達関数に提供される。
その種の伝達関数および熱伝達モデルのうちの1つからのそれの出力の一例を、ネック・ウォーマに関する図2Aおよび2Bに示す。正の温度係数(PTC)のヒータを組み入れたネック・ウォーマの場合は、ブロワが、そのPTCを横切って空気を移動させる。図2Aを参照すると、PTCへの入口空気Tcabin(図2BのTin,air)をはじめ、調和された出口空気の速度VBLRが、伝達関数199’への入力として提供される。ネック・ウォーマのパフォーマンスは、温度エフェクタへ提供される電圧%DCPTCによって影響を受ける。したがって、供給電圧に関係する無次元のファクタSVが、車両の電源から温度エフェクタへ提供される個々の電圧に起因し得る温度オフセットToffset,SV(図2B)の決定において使用される。この無次元のファクタSVは、温度エフェクタへの電圧が13.5ボルトより大きい場合に1となり、温度エフェクタへの電圧が13.5ボルトより小さい場合に-1となる。温度オフセットは、温度コントロールされたチャンバ内において、種々の電圧および温度の下に温度エフェクタを試験することによって経験則的に決定することが可能である。
ネック・ウォーマのための伝達関数は、たとえば、オフセットおよび利得J、K、L、M、Nが提供されたときに、図2Bに示されている式を提供するべくモデリングされる。この伝達関数は、熱伝達hNWとブロワ速度VBLRの間の関係をモデリングする。
図2を参照すると、物理モデル201は、人間レベルにおける全体的なエネルギ・バランスを取り込むために、環境と温度エフェクタと搭乗者の間における相互作用を取り込む。物理モデル201は、伝導モデル201aと、対流モデル201bと、輻射モデル201cの和である。これらの物理モデルに対する入力例を図2Cに示すが、それらのうちのいくつかは、伝達関数の出力とすることができる。たとえば、出口空気温度203a(図2Aおよび2BのTexit,air;図2CのNTC温度、ネック・ウォーマ)および熱伝達203b(図2Aおよび2BのhNW;図2Cの対流性HTC、ネック・ウォーマ)は、ネック・ウォーマの伝達関数199’の出力であり、かつ対流モデル201bの入力である。輻射負荷モデル201cは、車両のガラスを通した車両上の太陽光負荷、および結果としてもたらされる、インストルメント・パネル(IP)等の大型の構成要素によって生成される熱の輻射に大きく依存する。
EHTと温度設定ポイントの間における差の温度は、搭乗者とそれらの者の周囲との間の熱流に関係する。搭乗者に係る熱流は、この差の温度から推測することが可能である。熱流は、搭乗者の温度的快適性、たとえば全体的な温度感覚に翻訳することが可能である。全体的な温度感覚は、個々の搭乗者によって経験される温度感覚の測度であり、その者の身体に対する熱伝達率に基づく。搭乗者の温度状態は、たとえば、P.O.Fanger(ピー・オー・ファンガー)著『Thermal comfort:analysis and applications in environmental engineering(サーマル・コンフォート:アナリシス・アンド・アプリケーションズ・イン・エンバイロメンタル・エンジニアリング)』、McGraw Hill(マクグローヒル)1970,225-240,ISBN:0070199159に記述されているとおり、PMV(予測平均温冷感申告)スケールを使用して表すことが可能である。PMVスケールは、温度感覚を数値的に、-3を寒い、-2を涼しい、-1をわずかに涼しい、0をどちらでもない、1をわずかに暖かい、2を暖かい、3を暑いとして表す。別の例は、バークレーの感覚および快適さスケール(Berkeley Sensation and Comfort Scale)(『バークレー・スケール』)であり、たとえばArens E.A.(アーレンズ・イー・エー)、Zhang H.(ザング・エッチ)、およびHuizenga C.(ハイゼンガ・シー)著『Partial- and whole-body thermal sensation and comfort,Part I:Uniform environmental conditions(パーシャル・アンド・ホール・ボディ・サーマル・センセーション・アンド・コンフォート、パート・ワン:ユニフォーム・エンバイロメンタル・コンディションズ)』、Journal of Thermal Biology(ジャーナル・オブ・サーマル・バイオロジー)31、53-59、2006年に記述されている。バークレー・スケールは、温度感覚を数値的に、-4を非常に寒い、-3を寒い、-2を涼しい、-1をわずかに涼しい、0をどちらでもない、1をわずかに暖かい、2を暖かい、3を暑い、4を非常に暑いとして表す。理解される必要があるが、このほかのアプローチを使用して搭乗者の温度状態を定量化することは可能である。全体的な温度感覚(OTS)は、個々の搭乗者によって経験される温度感覚の測度であり、環境からその者の身体への総合的な熱伝達率に基づく。
一例のマイクロクライメート・システムは、個別の搭乗者の快適性を適切に評価するために、多くの離散的な搭乗者マイクロクライメート・ゾーンを有することができる。ISO 145045-2:2006(E)によれば、人間の身体は、手、頭、または胸等の17を越える異なる身体セグメントに分割することが可能であり、各セグメントは、異なる温度的快適性の温度範囲を有する。しかしながら、自分自身のマイクロクライメートの個別化を希望する人は、より少ない数のゾーンを使用して温度または暖房の好みを示すことを好む可能性がある。したがって、搭乗者の快適性の決定に必要な複雑な人間のゾーン分け熱力学的モデルを、より低い受け入れ可能な次数に翻訳すること、およびそれらの具体的なユーザの好みに対して全体の調和された快適なコントロール・システムを適応させることが必要になる。図1における5つの例のゾーンは、頭(図5の202)、背中(図5の204)、クッション(大腿部および臀部)(図4Aの208)、足/脚(図4Aの210)、および腕/手(図4Aの206)である。より少ないか、より多いか、かつ/または異なるゾーンを、望ましければ使用することができる。
図1には、いくつかの例示的なマイクロクライメート温度エフェクタが略図的に図解されている。このほかの温度エフェクタには、限定ではないが、クライメート・コントロール付き座席(たとえば、米国特許第5,524,439号明細書および同第6,857,697号明細書参照)、ヘッドレスト/ネック・コンディショナ(たとえば、米国特許仮出願第62/039,125号参照)、クライメート・コントロール付きヘッドライナ(たとえば、米国特許仮出願第61/900,334号参照)、クライメート・コントロール付きドア・パネルおよび/またはインストルメント・パネル、ステアリング・ホイール(たとえば、米国特許第6,727,467号明細書および米国特許出願公開第2014/0090513号明細書参照)、暖房付きシフト・レバー(たとえば、米国特許出願公開第2013/0061603号明細書等参照)、個別化されたマイクロクライメートを達成する暖房マット、および/またはミニコンプレッサ・システムが含まれる。マイクロクライメート・システムは、望ましい搭乗者個人のための快適さを、搭乗者からの入力を殆ど、またはまったく伴うことなく自動化された態様で提供する。これらのデバイスのすべてまたはいくつかは、乗用車の内側に一意的に、かつ随所に置かれた座席の個別の搭乗者周りの温度環境を最適にコントロールするべく配することが可能である。それに加えて、これらの構成要素を使用して、温度的快適性を、ユーザの好みもしくはデバイスの有効性に従って、またはコントロールの持続時間に基づいて搭乗者の身体の個別のセグメントのために別々に調整することが可能である。
図1に図解されているシステム10が、全体的な熱(たとえば、エネルギ)バランスまたは環境と搭乗者の間における伝達を例証している図2および4に略図的に図示されている。図2は、システムを概念的に図解しており、図4は、コントロール・システムを図示している。図3は、システムをコントロールする方法100を示している。熱平衡(図3の102)は、少なくとも1つのゾーン内の少なくとも1つの温度エフェクタからの入力を利用できる。少なくとも1つのゾーン(図4Aの202-214)内の温度エフェクタからの入力の例は、マイクロクライメートの局所的設定ポイント(Tseat surface、Tcushion surface;Vseat surface、Vseat cushion;搭乗者の首に当たるTair;Vneck;Fij)およびマクロクライメート設定ポイント(TsetHVAC:T、v、set)を含むことができる。各ゾーンについて、ソフトウエアが、具体的なエフェクタおよびそれらの熱伝達メカニズムを計算に入れるべく構成される(図4Aの212)。熱平衡のためのさらなる入力に、搭乗者情報(身長、体重、性別、着衣)ならびに周囲およびキャビンの状態(ジオメトリ、Fij太陽光、負荷、場所等)を含めることができる。熱平衡は、好ましくは、搭乗者の熱損失(または、利得)に対応するその搭乗者に係る対流、伝導、および輻射源の和であり、各ゾーンのための熱伝達率を合計することによって計算できる(図4Aの216)。1つの例においては、1つのゾーン内には正の、別のゾーンには負の熱伝達があり得る。熱平衡は、これらの入力のうちの1つまたは複数を利用する対流、伝導、および輻射源のそれぞれのためのモデルを含むことができる。
搭乗者へ伝達される(図3の102)総合的な熱は、ゾーン毎のEHTに関して記述することができ、それにおいては、人間の身体を構成するゾーンの組み合わせの等価均一温度を数学的に組み合わせて、身体に対する総合的な熱伝達を適切に記述することが可能である。各搭乗者について単一のEHTを決定することが可能であり、この場合、この等価温度がモデルを単純化し、かつゾーン毎のベースで個別の温度を計算することを回避する。また、搭乗者に係る熱平衡は、OTSスケールとして使用される予測平均温冷感申告を少なくとも部分的に使用することによって決定され得る。
図3に関連して図2を参照すると、搭乗者マイクロクライメート環境をコントロールする方法が、必要時に、マイクロクライメート温度エフェクタのための新しい局所的温度設定ポイントへの自動的な到達に快適性の推定を使用する、搭乗者の温度的快適性のための均衡ポイントの達成に採用される。開示されている方法は、車両との統合レベルに応じて、車両の全体暖冷房(TsetHVAC)を調整することもできる。
図3および4を参照すると、熱平衡(図3の102)が、その搭乗者に係る熱伝達効果の温度モデルに基づいてマイクロクライメート環境内の搭乗者のために決定される。図4は、図4A、4B、および4Cを含み、OTS_estとOTS_targetを決定するための一例のアレンジメントを図解した図式である。図4A、4B、および4Cを参照すると、各OPZ42のためのそれぞれの推定器60A-Eが、それのOPZ42のための総合的な熱伝達率(Q)を計算する。オプションとして、HVACシステム12および/または日射負荷がOPZ42に対して有意な効果を有するとき、推定器60のうちのいくつかは、HVACシステム12からの温度調和および/または車両が経験する日射負荷を計算に入れることができる。特に、推定器60Bは、車両搭乗者50の上半身が、これらのファクタによって影響されがちであることから、この種の考慮から利益を得ることができる。それぞれの推定器60は、それ自体のOPZ固有の熱伝達率を出力し、それらが加算デバイス62によって加算されて全体的な熱伝達率64が決定される。加算デバイス62は、車両搭乗者50に対する、またはそれからの総合的な熱伝達を理解するべくOPZゾーンのそれぞれのための熱伝達を組み合わせる。搭乗者の場所218のための熱伝達率の和(q)は、その搭乗者に対する、またはその搭乗者からの総合的な熱伝達を理解するべくいくつかのゾーンのそれぞれのための熱伝達を組み合わせる。搭乗者に対するこの総合的な熱伝達は、その後、搭乗者の温度的快適性を定量化するそのほかのメトリクス(たとえば、OTS、EHT、予測平均温冷感申告(PMV)、および予測不快者率(PPD)等)の計算に、またその後の相応じたシステムのコントロールに使用することが可能である。
この熱平衡から、搭乗者の全体的な温度感覚が推定される(OTSest;図3の104)。OTSは、この実施態様のための好ましい方法である(図4Bの『搭乗者の場所のための現在のOTSを推定する』220に示されている)。第1のOTS計算機66Aは、加算デバイス62から総合的な熱伝達を受け取り、OTS_estを計算し、出力aとしてOTS_estを提供する。第2のOTS推定器66Bは、車両搭乗者50のためのOTS_targetを決定し、出力bとしてOTS_targetを提供する。推定器66Aは、その決定を、(たとえば、グラフィカル・ユーザ・インターフェースからの)ユーザの好み、および/または多様なマイクロクライメート温度エフェクタ40のための電力予算に基づいて行う。
加算デバイス70は、OTS_targetとOTS_estの間の差を決定してOTS誤差72を決定し、それをコントローラ44が使用して多様な温度エフェクタ40のための設定ポイントを決定する。OTSモード・モジュール74は、OTS誤差72に基づいて、また搭乗者が提供した温度オフセット(たとえば、OPZ固有の温度オフセット)があれば、さらにそれに基づいて、温度エフェクタ40のそれぞれが暖房または冷房を提供することになるか否かを決定する。このように、ある搭乗者のすべてのゾーンからの熱伝達が組み合わされて、その搭乗者に対する、またはそれからの総合的な熱伝達が得られる。この推定は、EHTを頼って差の温度を決定することができ、それから熱流(HeatLossBody)、すなわち推定後の全体的な温度感覚を示す熱流を推測することが可能である。1つの例においては、推定後の全体的な温度感覚が、式:OTSest=(6/(1+exp(-A×(HeatLossBody+B))))-3によって表され、それにおいてHeatLossBodyは、マイクロクライメート環境内の各搭乗者の熱流に対応し、AおよびBは、熱流に対する季節効果に関係する係数である。この式は、特定の搭乗者の身体に対して計算された熱損失との組み合わせにおける、その搭乗者の温度特性に関係する項を伴うシグモイド関数の形式である。この式から結果としてもたらされる値は、PMVスケール上の数である。
図7は、全体的な温度感覚に関係する熱流に対する季節効果を図解している。これらの季節効果は(係数AおよびBに基づく)、搭乗者とマイクロクライメート環境の間における着衣の抵抗によって影響を受ける。
搭乗者の目標の全体的な温度感覚が参照される(OTStarget;図3の106)。その後その搭乗者に対する、またはそれからの総合的な熱伝達が、各ゾーン内のエフェクタのコントロールに利用される。好み(GUIまたはそのほかのユーザ入力デバイスから)または電力予算、または利用可能な暖房および冷房デバイスの相対的な有効性に基づいたランク付けに基づいて各ゾーンのための望ましいOTS(またはEHT)が計算されるステップ『望ましいOTSを推定する』(図4Bの224)を参照されたい。この目標の全体的な温度感覚は、ほぼ中立な値、たとえば1とすることができるデフォルト値によって提供することが可能である。完全に自動化された動作が望ましいが、そのデフォルト値を、個別の搭乗者が、HVACまたは温度エフェクタのうちの1つに対する温度設定等のクライメート・コントロール入力に対するマニュアル調整を使用して調整することができる(図4Bの222および226)。
図5は、図4Cに示されているOTS誤差72に基づいて訂正後の温度設定ポイントを決定するための一例のアレンジメントを図解した図式である。図5の図式は、たとえば、図6のステップ212の実施に使用することが可能である。OTS誤差72が、OTS誤差72を分析し、周知のPIDコントロール・テクニックを使用して比例項、積分項、および微分項に基づくOTS誤差出力76を提供するべく構成される比例積分微分(PID)コントローラ74へ提供される。1つの例においては、これらの項のそれぞれが各エフェクタに特有である。積分項(図5には示されていないが、OTS誤差72の累算によって特徴付けされる)、および微分項(図5には示されていないが、経時的なOTS誤差72の変化率によって特徴付けされる)。以下において論じる例は、積分項および微分項を0と仮定するが、周知のPIDコントロール・テクニックを使用してこれらの項のために非ゼロ値が使用可能であることは理解されるものとする。
最大温度(t_max_comfort)と最小温度(t_min_comfort)を含む温度調和範囲77が提供される。一例として、個々のOPZ42のためのt_max_comfortを10℃とし、その個々のOPZ42のためのt_min_comfortを0℃と仮定する。ブロック78は、これらの値の平均(この例においては、5℃)を決定し、ブロック80は、範囲の大きさ82(この例においては、10℃)を決定する。ブロック84は、これらの入力に基づいて訂正後の設定ポイント(tsetNom)86を決定する。1つの例においては、ブロック84が、次の式3を使用する。
tsetNom=u(1)+(u(2)×u(3))/100
これにおいて、
u(1)は、公称設定ポイントを表し、
u(2)は、範囲の大きさを表し、
u(3)は、OTS誤差出力76を表す。
上で検討した例の値を使用すると、u(1)は5℃に等しく、u(2)は10℃に等しい。検討の都合上、u(3)に対応するOTS誤差出力76が20%の誤差(OTS_targetがOTS_estより20%高いことを示す)であると仮定する。これらの値を使用すると、tsetNomは、(5+(10×20)/(100)、すなわち7℃に等しくなる。
推定した現在のOTSと望ましいOTSの間の差が計算され(図3の108)、システムが、エフェクタを動作させる方法(暖房および冷房)およびパラメータを決定する。推定した温度感覚(OTSest)と目標の全体的な温度感覚(OTStarget)の間の誤差が計算される(図4Cの228)。図6は、全体的な温度感覚の誤差に対する日射負荷の影響を図解している。マイクロクライメート・システム内の少なくとも1つの温度エフェクタが、少なくとも1つのゾーン内において、この誤差を低減するべくコントロールされる。複数のゾーンのうちの各ゾーンについてOTS誤差を計算することは可能であるが、全体のマイクロクライメート・システムについて単一のOTS誤差を計算する方がより単純である。その後、この単一のOTS誤差をゾーン毎のベースで適用し、各ゾーン内の温度エフェクタ(1つまたは複数)を調整することが可能である(図3の110)。それに代えて、各ゾーンについての誤差を別々に計算し、結果として、複数のゾーン内において異なる誤差を得ることは可能である。これは、複数のゾーン全体を通じて異なる暖房および/または冷房を結果としてもたらすことができる。ユーザ入力の好みは制限され、OTS目標を達成するべく総合的な熱流を調整する一般化されたグローバル・コントローラに対する小さい局所的擾乱として作用する。これらの好みは、具体的なユーザの好みに従って個別のデバイスの相対的な寄与を調整するだけである。
1つの可能性のあるソフトウエアの実行が、正のOTS誤差に帰するときは、搭乗者の現在の状態がその者が好むより涼しいことを示し、負の誤差は、搭乗者の現在の状態がその者が好むより暖かいことを示す。したがって、正の誤差の場合には、ゾーン内の少なくとも1つの温度エフェクタが、搭乗者を暖めるべく付勢され、搭乗者を冷やすべく使用されるそのほかの温度エフェクタは消勢される。その逆に、負の誤差の場合には、少なくとも1つの温度エフェクタが、搭乗者を冷やすべく付勢され、搭乗者を暖めるべく使用されるそのほかの温度エフェクタは消勢される。
温度エフェクタをコントロールするステップ(図3の110)は、複数の温度エフェクタの電力効率ランキングおよび温度的快適性の提供(図4Cの230)における各構成要素の有効性に基づいたそれらのランキングに基づいて実施することが可能である。言い換えると、マイクロクライメート・システムのための全体的な電力予算を考慮し、かつ温度エフェクタの制約(たとえば、温度設定ポイントの限界および結果としてもたらされる電力消費)に基づいて、利用可能な温度エフェクタのうちの特定の温度エフェクタを使用してゾーン内の誤差を低減することができる。1つの例においては、あまり効果的でないデバイスがオフにされ、いくつかのより効果的なデバイスだけが完全な、またはより高い電力で使用される。追加の方法が使用され、より効果的なデバイスが選択され、かつあまり効果的でないデバイスより高い設定ポイントを有するように、OTSにおいて決定された誤差に対する重み付けが行われる。このことは、すべての暖房デバイスを、たとえば暖房のために使用可能であるが、最良の/好ましいものが優位を占め、非効率であまり好ましくないものは、使用が低減されることを意味する(電力または煩わしさを抑えるため)。コントロール・ステップは、動作させる温度エフェクタと、対流性温度エフェクタに適用可能であれば空気流のための設定ポイントと、温度設定ポイントの選択を含むことができる。具体的に述べれば、コントロール・ステップは、効率(電力消費の低減--電動車両の場合に特に重要であるが、あらゆる車両におけるエネルギ消費のためにも有意である)または最大の快適さ(可能な限り迅速にOTS誤差を最小化する)の目的のために実行することが可能である。また、温度エフェクタをコントロールするステップは、効率と最大の快適さ(電力予算内における最大の快適さ)の目的をバランスさせることが可能である。
理解されるものとするが、図解された実施態様内には特定の構成要素アレンジメントが開示されているが、ほかのアレンジメントもこれらから利益を得ることになるであろう。特定のステップ・シーケンスが示され、説明され、請求されているが、これらのステップは、別段の指定がない限り、任意の順序で実施すること、分割すること、または結合することが許容され、それにもかかわらず本発明から利益を得るであろうということは理解されるものとする。
種々の例が、図解して示された特定の構成要素を有しているが、本発明の実施態様は、これらの特定の組み合わせに限定されない。これらの例のうちの1つからのいくつかの構成要素または特徴を、これらの例のうちの別の1つからの特徴または構成要素と組み合わせて使用することは可能である。
例示的な実施態様を開示してきたが、この分野の当業者は、特定の修正が特許請求の範囲内となることを認識するであろう。その理由のために、以下の請求項が考究され、それらの真の範囲と内容が決定される必要がある。
10 温度調和システム
12 HVACシステム
14 マイクロクライメート温度調和システム、MTCS
16 モータ
18 ファン
20 熱交換器
22 温度調和された空気
24 車両のキャビン
26 キャビン温度センサ
28 HVACコントローラ
30 外部空気温度センサ
32 追加のセンサ
40 温度エフェクタ
40A-E マイクロクライメート温度エフェクタ
42 OPZ
42A 頭ゾーン
42A-E OPZ
42B 背中ゾーン
42C 腕/手ゾーン
42D クッション・ゾーン
42E 足/脚ゾーン
44 コントローラ
50 車両搭乗者
60 推定器
60A-E 推定器
62 加算デバイス
64 全体的な熱伝達率
66A 第1のOTS計算機、推定器
66B 第2のOTS推定器
70 加算デバイス
72 OTS誤差
74 OTSモード・モジュール、PIDコントローラ
76 OTS誤差出力
77 温度調和範囲
78 ブロック
80 ブロック
82 範囲の大きさ
84 ブロック
86 訂正後の設定ポイント
100 方法
199 伝達関数
199’ 伝達関数
199a 電力消費
199b 電力引き渡し
199c 質量流量
201 物理モデル
201a 伝導モデル
201b 対流モデル
201c 輻射モデル、輻射負荷モデル
203a 出口空気温度
203b 熱伝達
218 搭乗者の場所
201a、201b、201c 熱伝達モデル

Claims (20)

  1. 搭乗者のマイクロクライメート環境をコントロールする方法であって、
    マイクロクライメート環境内の搭乗者に係る熱平衡を、前記搭乗者に係る熱伝達効果の温度モデルに基づいて決定することと、
    前記熱平衡に基づいて前記搭乗者の全体的な温度感覚を推定することと、
    前記搭乗者の目標の全体的な温度感覚を参照することと、
    前記推定した全体的な温度感覚と前記目標の全体的な温度感覚の間の誤差を計算することと、
    前記マイクロクライメート環境内の少なくとも1つのゾーン内の少なくとも1つの温度エフェクタを、搭乗者の快適さを確保する温度および流量の範囲内にすべてのエフェクタを維持しつつ、全体的な温度感覚における前記誤差を低減するべくコントロールすることと、
    を包含する、搭乗者のマイクロクライメート環境をコントロールする方法。
  2. 前記熱平衡は、搭乗者の熱損失に対応する前記搭乗者に係る対流、伝導、および輻射の和である、請求項1に記載の方法。
  3. 前記熱平衡は、乗り物の周囲温度、キャビン温度、および搭乗者情報に基づいて計算される、請求項2に記載の方法。
  4. 前記搭乗者情報は、搭乗者の体重と、搭乗者の身長と、搭乗者の性別と、搭乗者の着衣のうちの少なくとも3つを含む、請求項3に記載の方法。
  5. 前記熱平衡は、前記少なくとも1つのゾーン内の前記少なくとも1つの温度エフェクタからの温度入力を含み、それにおいて前記温度入力は、前記少なくとも1つの温度エフェクタの伝達関数として提供される、請求項3に記載の方法。
  6. 前記搭乗者に係る前記熱平衡は、等価均一温度を使用して決定される、請求項5に記載の方法。
  7. 前記推定した全体的な温度感覚は、式:OTSest=(6/(1+exp(-A×(HeatLossBody+B))))-3によって表され、それにおいてHeatLossBodyは、前記マイクロクライメート環境内の前記搭乗者の熱流に対応し、AおよびBは、前記熱流に対する季節効果に関係する係数である、請求項1に記載の方法。
  8. 前記推定した搭乗者の温度感覚および前記目標の搭乗者の温度感覚は、予測平均温冷感申告スケールを使用して定量化される、請求項7に記載の方法。
  9. 前記目標の全体的な温度感覚は、クライメート・コントロール入力を介した前記搭乗者によるマニュアル調整によって調整されるデフォルト値によって提供される、請求項1に記載の方法。
  10. 前記誤差は、前記目標の搭乗者の温度感覚と前記推定した搭乗者の温度感覚の間の差であり、それにおいて、正の誤差は、寒がっている搭乗者を示し、負の誤差は、暑がっている搭乗者を示し、正の誤差の場合には、前記少なくとも1つの温度エフェクタが前記搭乗者を暖めるべく付勢され、前記搭乗者を冷やすべく使用されるそのほかの温度エフェクタが消勢され、かつ、負の誤差の場合には、前記少なくとも1つの温度エフェクタが前記搭乗者を冷やすべく付勢され、前記搭乗者を暖めるべく使用されるそのほかの温度エフェクタが消勢される、請求項9に記載の方法。
  11. 前記少なくとも1つのゾーンは、複数のゾーンを含み、前記複数のゾーンのそれぞれは、少なくとも1つの温度エフェクタを有する、請求項1に記載の方法。
  12. 前記複数のゾーンは、頭ゾーンと、背もたれゾーンと、座席クッション・ゾーンと、手/腕ゾーンと、足/脚ゾーンのうちの少なくとも3つを含む、請求項11に記載の方法。
  13. 前記少なくとも1つの温度エフェクタは、クライメート・コントロール付き座席と、ヘッドレスト/ネック・コンディショナと、クライメート・コントロール付きのヘッドライナと、ステアリング・ホイールと、暖房付きシフト・レバーと、ドア・パネルと、暖房マットと、ミニコンプレッサ・システムのうちの少なくとも3つを含む、請求項11に記載の方法。
  14. 前記計算するステップは、前記複数のゾーンの各ゾーンのために行われ、前記コントロールするステップは、前記複数のゾーンの前記各ゾーン内の前記温度エフェクタを使用して行われる、請求項11に記載の方法。
  15. 前記搭乗者の前記熱平衡は、等価均一温度を使用して決定され、前記推定するステップは、前記等価均一温度を使用して前記推定する全体的な温度感覚を決定する、請求項14に記載の方法。
  16. 前記計算するステップは、前記複数のゾーン内において異なる誤差を決定し、前記コントロールするステップは、結果として、前記複数のゾーン内において異なる暖房および/または冷房に帰する、請求項14に記載の方法。
  17. 前記マイクロクライメート環境内に配される複数の温度エフェクタを包含し、それにおいて、前記コントロールするステップは、前記複数の温度エフェクタの電力効率ランキングに基づいて行われる、請求項1に記載の方法。
  18. 請求項1に記載の方法を実施するべく構成されたコントローラ。
  19. 請求項18に記載のコントローラを包含する座席システム。
  20. 請求項19に記載の座席システムを包含する乗り物。
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