JP2023515314A - 等方性濃縮組成物および洗浄組成物 - Google Patents

Abstract

本発明は、水分を与え、最終用途洗浄組成物に変換するのが容易な等方性濃縮組成物に関する。濃縮組成物から得られる最終用途洗浄組成物は、局所塗布および手洗いに適している。濃縮物は、組成物の外観および使用を妨げる成分沈殿のない濃縮組成物および最終用途組成物を予想外にもたらすレベルの芳香油および乳化剤を含む。

Description

本発明は、水分を与え、最終用途洗浄組成物に変換するのが容易な等方性濃縮組成物に関する。濃縮組成物から得られる最終用途洗浄組成物は、局所塗布および洗浄、特に手に適している。特に、本発明は、少なくとも一実施形態では、好ましくはサルフェートを含まず、使用時にマイルドである組成物に関する。さらに、濃縮物から作製された最終用途組成物は、驚くべきことにかなり泡立つことが可能であり、安定であり、ミセル（等方性）微細構造も有する。濃縮物は、組成物の外観および使用を妨げるいかなる成分沈殿もない濃縮組成物および最終用途組成物を予想外にもたらすレベルの芳香油および乳化剤を含む。そのような最終用途組成物はまた、優れた感覚的利点を提供する。

消費者は、好ましくはサルフェートを含まず（すなわち、サルフェート系界面活性剤を有しない）、一度の洗浄後であっても、楽しめる泡立ち、柔らかく滑らかな皮膚などの優れた感覚的利点をもたらしながら、マイルドで保湿性であるパーソナルクレンジング組成物を求める。これは、消費者が病気にならないように頻繁に手を洗うことを奨励されるため、手を洗うことに関して特に当てはまる。

上記に加えて、意識の強い消費者は、環境廃棄物、特にプラスチックに関連する廃棄物を減らす機会を探している。これは、世界の海洋が間もなく魚よりも多くのプラスチックを有するであろうことが公にされることが多いためである。環境上の懸念、ならびに消費者および意識の強い企業が地球のためにさらに多くのことを行いたいという要望に鑑みて、消費者向製品を含む製品を販売する際にプラスチックの使用量をさらに減らしたいという強い要望がある。そのため、濃縮形態の製品を販売し、含水量が減少した製品を出荷するための努力が払われてきた。濃縮物の難しい点は、消費者が濃縮物に追加の水を加えることを好まず、濃縮物を最終使用可能製品に変換するために撹拌などの追加の作業をしないことが多いことである。水分を与えられる製品に関して、一般的な苦情には、製品の調製に時間がかかり、水を加えた後および使用中に沈殿を伴い、均質でも粒状でもないことが含まれる。

詰め替え可能な包装を用いて使用しやすく、水分を与えやすい濃縮物を開発することにますます関心が集まっている。５分未満ですぐに使用することができ、粒状ではなく望ましい感覚特性をもたらす製品を消費者に提供することも望ましい。本発明の濃縮物および最終用途組成物は、アシルイセチオネートを含む。これらの界面活性剤は、マイルドな界面活性剤であることが知られている。しかし、高レベルのアシルイセチオネートおよび他の界面活性剤を含有する組成物は、多くの場合、消費者使用には望ましくない最終用途組成物を典型的にもたらす成分沈殿（例えば結晶化）を示す。したがって、本発明は、同様に等方性である最終用途洗浄組成物への希釈に適した等方性濃縮組成物に関する。濃縮組成物は、希釈すると、アシルイセチオネートとともに製剤化された場合であっても、成分沈殿のない最終用途組成物を予想外にもたらすようなレベルで芳香油および乳化剤を含む。

追加情報
洗浄組成物を作製するための取り組みが開示されている。Ｓｕｎら（Ｊｏｕｒｎａｌ ｏｆ Ｃｏｓｍｅｔｉｃ Ｓｃｉｅｎｃｅ，５４，５５９－５６８，２００３）には、アシルイセチオネートおよび他の界面活性剤、例えば、メチルアシルタウレート、アシルグルタメート、アシルラクチレート、アルキルエーテルおよびジアルキルスルホスクシネートならびにアシルサルコシネートを含む洗浄組成物が記載されている。

洗浄組成物を作製するためのさらに他の取り組みが開示されている。Ｌｅｅらの米国特許第５，４１５，８１０号には、メチルアシルタウレートなどの他のアニオン性界面活性剤も含有するアシルイセチオネート含有洗浄液が開示されている。

洗浄組成物を作製するためのなおも他の取り組みが開示されている。Ｄ’Ａｎｇｅｌｏの米国特許第５，９２５，６０３号には、アシルイセチオネートとともにメチルアシルタウレートの使用が開示されている。

洗浄組成物を作製するためのさらなる取り組みが記載されている。国際公開第１９９２０２０７７６号および欧州特許第０１３３３４５号には、液体ハンドソープ組成物が記載されている。米国特許第６，１１７，８２８号には、小麦タンパク質を含むハンドウォッシュ組成物が記載されている。

追加情報のいずれも、本明細書で特許請求される濃縮組成物または最終用途組成物を記載していない。

米国特許第５，４１５，８１０号 米国特許第５，９２５，６０３号 国際公開第１９９２０２０７７６号 欧州特許第０１３３３４５号 米国特許第６，１１７，８２８号

Ｊｏｕｒｎａｌ ｏｆ Ｃｏｓｍｅｔｉｃ Ｓｃｉｅｎｃｅ，５４，５５９－５６８，２００３

第１の態様では、本発明は、
１）０．１～１０重量％、好ましくは０．５～６重量％、さらに好ましくは１～４．５重量％のアシルイセチオネート、
２）０．１重量％～１０重量％、好ましくは０．５～６重量％、さらに好ましくは１～４．５重量％のアシルタウレート、
３）０．２～２５重量％、好ましくは３．０～２０重量％、さらに好ましくは５～１７重量％の両性および／または双性イオン性界面活性剤、
４）グリセリンを含む、５．０～５０重量％、好ましくは１０．０～４０重量％、さらに好ましくは２０～３０重量％の湿潤剤、
５）０．７～８重量％、好ましくは１．０～７重量％、さらに好ましくは１．５～５重量％の芳香剤、
６）８～１９、好ましくは１０～１８、さらに好ましくは１２～１７のＨＬＢを有する、０．７～５重量％、好ましくは１．０～４．５重量％、さらに好ましくは１．２～４重量％の乳化剤、ならびに
７）２５～８０重量％、好ましくは３０～７０重量％、さらに好ましくは３５～４５重量％の水を含む等方性濃縮組成物であって、
総界面活性剤が、等方性濃縮組成物の重量の１２～３５％、好ましくは１５～３０％、最も好ましくは２０～２８％を構成し、さらに、乳化剤および芳香剤では、乳化剤と芳香剤との重量比が１：０．８～１：４、好ましくは１：１～１：３、さらに好ましくは１：１．１～１：２である等方性濃縮組成物に関する。

第２の態様では、本発明は、本発明の第１の態様の等方性濃縮組成物に水分を与えることによって調製される最終用途組成物であって、等方性濃縮組成物と加えられる水とが、１：１～１：６、好ましくは１：１．５～１：５、さらに好ましくは１：２～１：４の重量比である最終用途組成物に関する。

第３の態様では、本発明は、手洗い用組成物、好ましくは詰め替え可能なパッケージから吐出される手洗い用組成物、さらに好ましくは泡の形態で手洗い用組成物を排出するのに適した詰め替え可能なパッケージから吐出される手洗い用組成物としての最終用途組成物の使用に関する。

本明細書で使用される場合、修飾語を伴わない「組成物」は、本発明の等方性濃縮組成物および最終用途組成物を意味することを意味する。本明細書で使用される場合、水分を与えることが可能とは、水を有する組成物、例えば、最初は水が２５～８０重量％である（すなわち、希釈するために）組成物に対しても水を加えるならびに／または加えるおよび吸収させることを意味する。成分沈殿がないとは、混合後少なくとも１～３日間、好ましくは混合および最終用途組成物の形成後２～３日間にわたって、本発明の最終用途組成物中に沈殿または結晶形成の目に見える兆候がないこと（および組成物を皮膚に塗布した際に粒状感がないこと）を意味する。本明細書で使用される皮膚とは、腕（脇の下を含む）、顔、足、首、胸、手、脚、臀部および頭皮（毛髪を含む）の皮膚を含むことを意味する。等方性濃縮組成物（「等方性濃縮物」）とは、水を加えられた際に粘度が増加せず、それによって、同じく等方性で局所塗布に適した、さらに低い粘度の最終用途組成物を生じる等方性組成物を意味する。等方性濃縮物とは、水分を与える前に３０～６，５００ｃｐｓの粘度を有することが多い組成物である。最終用途組成物とは、拭き取りまたは洗い落とす、好ましくは水を用いて洗い落とすのに適したものである。最終用途組成物は、ホームケア洗浄組成物であり得るが、好ましくはシャンプー、メイクアップ洗浄剤、洗顔料、ハンドウォッシュまたはパーソナルケア液体ボディウォッシュである。最終用途組成物は、医薬品または治療剤を含んでいてもよいが、好ましくは、化粧品および非治療薬である洗浄剤である。本発明の一実施形態では、最終用途組成物は、卓上洗浄組成物またはトイレ洗浄組成物のようなホームケア組成物である。別の実施形態では、最終用途組成物はシャンプー組成物である。さらに別の実施形態では、最終用途組成物は、好ましくはパーソナルウォッシュ組成物であり、特に、自己発泡性であり、詰め替え可能なパッケージから吐出される液体ハンドウォッシュである。以下に記載されるように、本発明の最終用途組成物は、例えば、軟化剤、ビタミンおよび／またはその誘導体、レゾルシノール、レチノイン酸前駆体、着色剤、保湿剤、日焼け止め剤、それらの混合物などの加えられた皮膚有益成分を含んでいてもよい。皮膚有益成分（または剤）は、水溶性または油溶性であり得る。使用される場合、油溶性皮膚有益剤は、典型的には、最終用途組成物の重量の１．５％を構成し、それにより、水溶性皮膚有益剤は、使用される場合、典型的には、本発明の最終用途組成物の重量の１０％を構成する。等方性濃縮物および最終用途組成物は、典型的には、４．５～１０のｐＨを有する。粘度は、特に明記しない限り、１００ミクロンの間隙と、４～１５ｓ^－１の剪断速度とを有する、サンドブラスト加工を施したプレートを使用して、Ｄｉｓｃｏｖｅｒｙ ＨＲ－２ Ｒｈｅｏｍｅｔｅｒによって取得される。粘度は、２５℃で測定される。粘度の低下は、本発明の等方性濃縮物が、水を加え、結果として得られる最終用途組成物が作製された後の最終粘度よりも高い出発粘度を有することを意味する。最終用途組成物は、水と等方性濃縮物とを合わせ、それを混合して（中程度の剪断により、例えば、撹拌、好ましくは振盪しながら）、それが作製される等方性濃縮物よりも低い粘度を有する最終用途組成物を製造することによって作製される。典型的には、ハンドウォッシュ組成物などの最終用途組成物は、０．０～６５０ｃｐｓの粘度を有する。別の実施形態では、等方性濃縮物は、例えば消費者に直接塗布されてもよく、水および剪断が適用された際に（例えば、手による剪断、およびシンクまたはシャワーからの水など）、所望の最終用途組成物（すなわち、ハンドウォッシュまたはボディウォッシュ）が作製されてもよい。本明細書で使用される場合、「サルフェートを実質的に含まない」は、最終用途組成物の重量の６．０％未満を意味し、「油を実質的に含まない」は、最終用途組成物の重量の０．３％未満を意味し、ここで、油とは、いかなる芳香油も意味しないか、または含まない。含む（ｃｏｍｐｒｉｓｉｎｇ）という用語は、から本質的になる（ｃｏｎｓｉｓｔｉｎｇ ｅｓｓｅｎｔｉａｌｌｙ ｏｆ）およびからなる（ｃｏｎｓｉｓｔｉｎｇ ｏｆ）という用語を包含することを意味する。誤解を避けるために、および説明のために、界面活性剤、水および活性物質を含む本発明の最終用途組成物とは、それから本質的になる組成物、およびそれからなる組成物を含むことを意味する。定義されたあらゆる範囲とは、その中に包含されるあらゆる範囲を含むことを意味する。操作比較実施例、または他に明示されている場合を除いて、材料もしくは条件の量もしくは比、ならびに／または材料および／もしくは使用の物理的特性を示す本明細書中のすべての数字が、用語「約」によって修飾されると理解されるべきである。

本発明の等方性濃縮組成物は、その中に包含されるあらゆる範囲を含め、３０～６，５００ｃｐｓ、好ましくは５０～３，０００ｃｐｓ、最も好ましくは１００～１，５００ｃｐｓの粘度を有する。最終用途組成物に関して、最終用途組成物は、その中に包含されるあらゆる範囲を含め、０．０～６５０ｃｐｓ、好ましくは０～５００ｃｐｓ、最も好ましくは０～２５０ｃｐｓの粘度を有する。最終用途組成物の粘度であれば、目詰まりの懸念を伴わず、組成物がポンプディスペンサー、特に泡を吐出するポンプディスペンサーから排出され得ることが確実になる。驚くべきことに、そのような粘度では、最終用途組成物は、驚くべきことに優れた感覚的利点を消費者に提供しながら、ディスペンサーから容易に排出される。

アニオン性界面活性剤に関して、アニオン性界面活性剤は、典型的には、その中に包含されるあらゆる範囲を含め、合計で、等方性濃縮物の重量の０．１５～３０％を構成する。本発明の一実施形態では、アニオン性界面活性剤は、その中に包含されるあらゆる範囲を含め、合計で、等方性濃縮物の重量の０．５～１６％、好ましくは０．８～９％を構成する。本発明のさらに別の実施形態では、使用されるアシルイセチオネートおよびアシルタウレートは、本発明の組成物に使用されるアニオン性界面活性剤の合計の重量の７５～１００％、好ましくは８０～１００％、最も好ましくは８５～１００％を構成する。本発明の任意の実施形態では、本発明の組成物中のアニオン性界面活性剤の総量は、アシルイセチオネートおよびアシルタウレートに加えて、０．０１～７重量％のアシルグリシネートを含むことができ、アシルイセチオネートおよびアシルタウレートはともに、それらの頭部基、特にメチル基にＣ_１～４アルキル置換基を含んでもよい。

等方性濃縮物に使用される両性および／または双性イオン性界面活性剤に関して、両性および／または双性イオン性界面活性剤は、典型的には、その中に包含されるあらゆる範囲を含め、等方性濃縮物の重量の０．２～２５％、好ましくは３～２０％、最も好ましくは５～１７％を構成する。

例えば、等方性濃縮物を構造化し、等方性濃縮物に水分を与えるのを助けるために、Ｃ_６～Ｃ_１８酸および／またはアルコール（すなわち、その誘導体）のような構造化剤が、好ましくは使用され得、典型的には、その中に包含されるあらゆる範囲を含め、等方性濃縮物の重量の０．１～３％、好ましくは０．２～２％、最も好ましくは０．４～１．５％を構成することができる。好ましい構造化剤は、ミリスチン酸、ラウリン酸、ステアリン酸、またはそれらの任意のアルコール誘導体もしくはそれらの混合物である。本発明の一実施形態では、構造化剤は、その中に包含されるあらゆる比を含め、ラウリン酸対ステアリン酸の重量比１：１～１：５、好ましくは１：１～１：４、最も好ましくは１：１～１：３で、ラウリン酸およびステアリン酸を含む。

無機塩は、組成物の感覚的特性の提供を助けるために使用するのに適した任意の成分である。使用され得る典型的な塩には、ＮａＣｌ、ＫＣｌ、ＭｇＣｌ_２、ＣａＣｌ_２、それらの混合物などが含まれる。典型的には、無機塩は、その中に包含されるあらゆる範囲を含め、等方性濃縮物の重量の０～８％、好ましくは０～６％、最も好ましくは０．００１～２％を構成する。

ポリマー粘度助剤は、本発明の等方性濃縮物に使用するのに適した任意の成分である。使用される場合、好ましいポリマーは、一般に高分子量エトキシル化脂肪酸エステルとして分類されるものである。実例には、ＰＥＧ １２０メチルグルコースジオレエート、ＰＥＧ １８グリセリルオレエート／ココエート、ＰＥＧ １５０ペンタエリスリトールテトラステアレート、それらの混合物などが挙げられる。多くの場合好ましいポリマー粘度助剤は、ＣｒｏｄａによってＶｅｒｓａｔｈｉｘの名称の下に販売されているＰＥＧ １５０ペンタエリスリトールテトラステアレートである。使用される場合、そのような助剤は、その中に包含されるあらゆる範囲を含め、等方性濃縮物の重量の０．００１～０．５％、好ましくは０．００１～０．３％、最も好ましくは０．０１～０．２％を構成する。

本発明の別の実施形態では、本発明の最終用途組成物中には、３．０重量％未満、好ましくは１．０重量％未満のサルフェートが存在し、最も好ましくはサルフェートは存在しない（０．０重量％）。したがって、等方性濃縮物は、希釈時に成分（例えばサルフェート）が最終用途組成物中で所望のレベルになるように製剤化されるべきである。

本発明の等方性濃縮物および最終用途組成物に使用するのに適したアニオン性界面活性剤に関して（すなわち、アシルイセチオネートおよびアシルタウレートよりも多くが使用される場合）、使用されるアニオン性界面活性剤には、脂肪族スルホネート、例えば、第一級アルカン（例えば、Ｃ_８～Ｃ_２２）スルホネート、第一級アルカン（例えば、Ｃ_８～Ｃ_２２）ジスルホネート、Ｃ_８～Ｃ_２２アルケンスルホネート、Ｃ_８～Ｃ_２２ヒドロキシアルカンスルホネートもしくはアルキルグリセリルエーテルスルホネート（ＡＧＳ）、またはアルキルベンゼンスルホネートなどの芳香族スルホネートが含まれ得る。アニオン性物質はまた、アルキルサルフェート（例えば、Ｃ_１２～Ｃ_１８アルキルサルフェート）またはアルキルエーテルサルフェート（アルキルグリセリルエーテルサルフェートを含む）であってもよい。アルキルエーテルサルフェートの中には、以下の式を有するものがあり：
ＲＯ（ＣＨ_２ＣＨ_２Ｏ）_ｎＳＯ_３Ｍ
式中、Ｒは、８～１８個の炭素、好ましくは１２～１８個の炭素を有するアルキルまたはアルケニルであり、ｎは、少なくとも１．０、好ましくは５未満、最も好ましくは１～４の平均値を有し、Ｍは、ナトリウム、カリウム、アンモニウムまたは置換アンモニウムなどの可溶化カチオンである。

アニオン性物質にはまた、アルキルスルホスクシネート（モノ－およびジアルキル、例えば、Ｃ_６～Ｃ_２２スルホスクシネートを含む）；アルキルおよびアシルタウレート（多くの場合、メチルタウレート）、アルキルおよびアシルサルコシネート、スルホアセテート、Ｃ_８～Ｃ_２２アルキルホスフェートおよびホスホネート、アルキルホスフェートエステルおよびアルコキシルアルキルホスフェートエステル、アシルラクテート、Ｃ_８～Ｃ_２２モノアルキルスクシネートおよびマレエート、スルホアセテート、アルキルグリコシドならびにアシルイセチオネートなどが含まれ得る。

スルホスクシネートは、以下の式を有するモノアルキルスルホスクシネート：
Ｒ^１Ｏ_２ＣＣＨ_２ＣＨ（ＳＯ_３Ｍ）ＣＯ_２Ｍ；
および以下の式のアミド－ＭＥＡスルホスクシネート：
Ｒ^１ＣＯＮＨＣＨ_２ＣＨ_２Ｏ_２ＣＣＨ_２ＣＨ（ＳＯ_３Ｍ）ＣＯ_２Ｍ（式中、Ｒ^１は、Ｃ_８～Ｃ_２２アルキルの範囲である）であり得る。

サルコシネートは、一般に、以下の式によって示される：
Ｒ^２ＣＯＮ（ＣＨ_３）ＣＨ_２ＣＯ_２Ｍ（式中、Ｒ^２は、Ｃ_８～Ｃ_２０アルキルの範囲である。）

使用されるタウレートは、一般に、以下の式によって特定される：
Ｒ^３ＣＯＮＲ^４ＣＨ_２ＣＨ_２ＳＯ_３Ｍ
（式中、Ｒ^３はＣ_８～Ｃ_２０アルキルであり、Ｒ^４はＣ_１～Ｃ_４アルキルである。）
Ｍは、前述のように可溶化カチオンである。

使用され得るイセチオネートには、Ｃ_８～Ｃ_１８アシルイセチオネート（置換された頭部基を有するものを含む）が含まれる。これらのエステルは、アルカリ金属イセチオネートと、６～１８個の炭素原子および２０未満のヨウ素価を有する混合脂肪族脂肪酸との反応によって調製される。多くの場合、混合脂肪酸の少なくとも７５％は１２～１８個の炭素原子を有し、最大２５％は６～１０個の炭素原子を有する。

使用されるアシルイセチオネートは、参照により本明細書に組み込まれる、「Ｆａｔｔｙ Ａｃｉｄ Ｅｓｔｅｒｓ ｏｆ Ｐｏｌｙａｌｋｏｘｙｌａｔｅｄ ｉｓｅｔｈｏｎｉｃ ａｃｉｄ」と題され、１９９５年２月２８日に発行された、Ｉｌａｒｄｉらの米国特許第５，３９３，４６６号に記載されているアルコキシル化イセチオネートであり得る。この化合物は、以下の一般式を有する：
Ｒ^５Ｃ－－Ｏ（Ｏ）－－Ｃ（Ｘ）Ｈ－－Ｃ（Ｙ）Ｈ－－（ＯＣＨ_２－－ＣＨ_２）_ｍ－－ＳＯ_３Ｍ
（式中、Ｒ^５は、８～１８個の炭素を有するアルキル基であり、ｍは、１～４の整数であり、ＸおよびＹは、それぞれ独立して、水素、または１～４個の炭素を有するアルキル基であり、Ｍは、前述の可溶化カチオンである。）

本発明の一実施形態では、使用されるアニオン性界面活性剤は、ナトリウムラウロイルグリシネート、ナトリウムココイルグリシネート、ナトリウムラウロイルグルタメート、ナトリウムココイルグルタメート、ナトリウムラウロイルイセチオネート、ナトリウムココイルイセチオネート、ナトリウムメチルラウロイルタウレート、ナトリウムメチルココイルタウレートまたはそれらの混合物である。このようなアニオン性界面活性剤は、Ｇａｌａｘｙ Ｓｕｒｆａｃｔａｎｔｓ、Ｃｌａｒｉａｎｔ、Ｓｉｎｏ ＬｉｏｎおよびＩｎｎｏｓｐｅｃなどの供給業者から市販されている。ナトリウムココイルイセチオネート、ナトリウムメチルラウロイルタウレート、ナトリウムメチルラウロイルイセチオネート（ｓｏｄｉｕｍ ｍｅｔｈｙｌ ｌａｕｒｏｙｌ ｉｓｅｔｈｉｏｎａｔｅ）またはそれらの混合物が、使用に適した好ましいアニオン性物質である。

本発明に使用するのに適した両性界面活性剤（ｐＨに応じて双性イオン性であり得る）には、ナトリウムアシルアンホアセテート、ナトリウムアシルアンホプロピオネート、二ナトリウムアシルアンホジアセテートおよび二ナトリウムアシルアンホジプロピオネートが含まれ、アシル（すなわち、アルカノイル基）は、Ｃ_７～Ｃ_１８アルキル部分を含むことができる。使用に適した両性界面活性剤の実例には、ナトリウムラウロアンホアセテート、ナトリウムココアンホアセテート、ナトリウムラウロアンホアセテート、ナトリウムココアンホアセテートおよびそれらの混合物が挙げられる。

本発明で使用され得る双性イオン性界面活性剤に関して、そのような界面活性剤は、少なくとも１つの酸基を含む。このような酸基は、カルボン酸基またはスルホン酸基であってよい。それらは、多くの場合、第四級窒素を含み、したがって第四級アミノ酸であり得る。それらは、一般に、以下の全体的な構造式に一般に準拠する、７～１８個の炭素原子のアルキル基またはアルケニル基を含むべきである：
Ｒ^６－－［－－Ｃ（Ｏ）－－ＮＨ（ＣＨ_２）_ｑ－－］_ｒ－－Ｎ^＋－－（Ｒ^７－－）（Ｒ^８）Ａ－－Ｂ（式中、Ｒ^７は、７～１８個の炭素原子のアルキルまたはアルケニルであり、Ｒ^７およびＲ^８は、それぞれ独立して、１～３個の炭素原子のアルキル、ヒドロキシアルキルまたはカルボキシアルキルであり、ｑは２～４であり、ｒは０～１であり、Ａは、ヒドロキシルによって置換されていてもよい、１～３個の炭素原子のアルキレンであり、Ｂは、－－ＣＯ_２－－または－－ＳＯ_３－－である。）

本発明および上記一般式内で使用するのに適した双性イオン性界面活性剤には、以下の式の単純なベタイン：
Ｒ^６－－Ｎ^＋－－（Ｒ^７）（Ｒ^８）ＣＨ_２ＣＯ_２ ^－
および以下の式のアミドベタイン：
Ｒ^６－－ＣＯＮＨ（ＣＨ_２）_ｔ－－Ｎ^＋－－（Ｒ^７）（Ｒ^８）ＣＨ_２ＣＯ_２ ^－（式中、ｔは、２または３である）が含まれる。

両式では、Ｒ^６、Ｒ^７およびＲ^８は、先に定義した通りである。Ｒ^６は、特に、基Ｒ^６の少なくとも半分、好ましくは少なくとも４分の３が１０～１４個の炭素原子を有するように、ココナッツ油由来のＣ_１２およびＣ_１４アルキル基の混合物であり得る。Ｒ^７およびＲ^８は、好ましくはメチルである。

さらなる可能性は、双性イオン性界面活性剤が、以下の式のスルホベタインであることである：
Ｒ^６－－Ｎ^＋－－（Ｒ^７）（Ｒ^８）（ＣＨ_２）_３ＳＯ_３ ^－
または
Ｒ^６－－ＣＯＮＨ（ＣＨ_２）_ｕ－－Ｎ^＋－－（Ｒ^７）（Ｒ^８）（ＣＨ_２）_３ＳＯ_３ ^－
（式中、ｕは、２もしくは３であるか、または－－（ＣＨ_２）_３ＳＯ_３ ^－が－－ＣＨ_２Ｃ（ＯＨ）（Ｈ）ＣＨ_２ＳＯ_３ ^－によって置換されたこれらの変異体である。）

これらの式では、Ｒ^６、Ｒ^７およびＲ^８は、先に定義した通りである。

使用に適した双性イオン性界面活性剤の実例には、ココジメチルカルボキシメチルベタイン、コカミドプロピルベタインおよびラウリルアミドプロピルベタインなどのベタインが挙げられる。使用に適した追加の双性イオン性界面活性剤には、コカミドプロピルスルタインが含まれる。このような界面活性剤は、Ｓｔｅｐａｎ Ｃｏｍｐａｎｙのような供給業者から市販されており、上述の界面活性剤の混合物を使用することは本発明の範囲内である。好ましい実施形態では、本発明で使用される双性イオン性界面活性剤は、コカミドプロピルベタインである。

本発明の一実施形態では、カチオン性界面活性剤が、本発明の等方性濃縮物および最終用途組成物に使用されていてもよい。

任意のカチオン性界面活性剤の１つのクラスには、セチルまたはステアリルピリジニウムクロリド、アルキルアミドエチルピリリノジウムメチルサルフェート（ａｌｋｙｌ ａｍｉｄｏｅｔｈｙｌ ｐｙｒｒｙｌｉｎｏｄｉｕｍ ｍｅｔｈｙｌ ｓｕｌｆａｔｅ）およびラピリウムクロリドなどの複素環アンモニウム塩が含まれる。

テトラアルキルアンモニウム塩は、任意の使用に適した別の有用なクラスのカチオン性界面活性剤である。例には、セチルまたはステアリルトリメチルアンモニウムクロリドまたはブロミド；水素化パームまたはタロウトリメチルアンモニウムハライド；ベヘニルトリメチルアンモニウムハライドまたはメチルサルフェート；デシルイソノニルジメチルアンモニウムハライド；ジタロウ（またはジステアリル）ジメチルアンモニウムハライド、およびベヘニルジメチルアンモニウムクロリドが挙げられる。

使用され得るカチオン性界面活性剤のさらに他の種類には、様々なエトキシル化第四級アミンおよび第四級エステル類（ｅｓｔｅｒ ｑｕａｔｓ）がある。例には、ＰＥＧ－５ステアリルアンモニウムラクテート（例えば、Ｃｌａｒｉａｎｔ製のＧｅｎａｍｉｎ ＫＳＬ）、ＰＥＧ－２ココアンモニウムクロリド、ＰＥＧ－１５水素化タロウアンモニウムクロリド、ＰＥＧ １５ステアリルアンモニウムクロリド、ジパルミトイルエチルメチルアンモニウムクロリド、ジパルミトイルヒドロキシエチルメチルサルフェートおよびステアリルアミドプロピルジメチルアミンラクテートが挙げられる。

任意の使用に適したさらに他の有用なカチオン性界面活性剤には、絹、小麦およびケラチンタンパク質の四級化加水分解物が含まれ、上述のカチオン性界面活性剤の混合物を使用することは本発明の範囲内である。

使用される場合、カチオン性界面活性剤は、最終用途組成物の重量の１．０％以下を構成する。存在する場合、それらは、典型的には、その中に包含されるあらゆる範囲を含め、最終用途組成物の重量の０．００１～０．７％、さらに典型的には０．０１～０．５％を構成する。

本発明の一実施形態では、本発明の組成物は、ポリマー第四級アンモニウム化合物（その塩を含む）を実質的に含まない。別の実施形態では、最終用途組成物は、０．１重量％未満のポリマー第四級アンモニウム化合物を含む。さらに別の実施形態では、最終用途組成物は、０．０１重量％未満のポリマー第四級アンモニウム化合物を含む。なお別の実施形態では、等方性濃縮物および最終用途組成物は、ポリマー第四級アンモニウム化合物を含まない（すなわち、０．０％）。

水は、好ましくは、その中に包含されるあらゆる範囲を含め、前述のように等方性濃縮物の重量の２５～８０％を構成する。

等方性組成物および最終用途組成物のｐＨは、その中に包含されるあらゆる範囲を含め、典型的には４．５～１０、好ましくは５～９、最も好ましくは５．２～７．５である。ｐＨを改変／緩衝するのに適した調整剤が使用されてもよい。そのようなｐＨ調整剤には、トリエチルアミン、ＮａＯＨ、ＫＯＨ、Ｈ_２ＳＯ_４、ＨＣｌ、Ｃ_６Ｈ_８Ｏ_７（すなわち、クエン酸）またはそれらの混合物が含まれる。ｐＨ調整剤は、所望の最終ｐＨをもたらす量で加えられる。ｐＨ値は、Ｔｈｅｒｍｏ Ｓｃｉｅｎｔｉｆｉｃ（登録商標）から市販されているｐＨ計などの市販の機器を用いて評価されてもよい。

本発明に使用するのに適した任意の皮膚有益剤は、局所塗布することができ、水分を与えることが可能な組成物および最終用途組成物中に所望のｐＨで溶解するのに適している程度にのみ制限される。

組成物の水部分に含めるのに適した有益剤の実例には、酸、例えば、アミノ酸、例えば、アルギニン、バリンまたはヒスチジンがある。使用に適した追加の水溶性有益剤には、ビタミンＢ_２、ナイアシンアミド（ビタミンＢ_３）、ビタミンＢ_６、ビタミンＣ、それらの混合物などが含まれる。このようなビタミンの水溶性誘導体も使用され得る。例えば、アスコルビルテトライソパルミテート、マグネシウムアスコルビルホスフェートおよびアスコルビルグリコシドなどのビタミンＣ誘導体は、単独でまたは互いに組み合わせて使用され得る。使用に適した他の水溶性有益剤には、４－エチルレゾルシノール、抽出物、例えば、セージ、アロエベラ、緑茶、ブドウ種子、タイム、カモミール、ノコギリソウ、キュウリ、甘草、ローズマリー抽出物またはそれらの混合物が含まれる。エンスリゾール（ｅｎｓｕｌｉｚｏｌｅ）のような水溶性日焼け止め剤も使用され得る。本発明に存在する場合の任意の水溶性有益剤（混合物を含む）の総量は、最終用途組成物の総重量に基づいて、その中に包含されるあらゆる範囲を含め、０．０～１０重量％、好ましくは０．００１～８重量％、最も好ましくは０．０１～６重量％の範囲であり得る。

油（すなわち、非水）溶性有益剤を含んでいてもよいことも本発明の範囲内である。最終用途組成物は、実質的に油を含まず、好ましくは０．１５重量％未満の油を有し、最も好ましくは油を含まない（０．０％）。したがって、油溶性活性物質または有益剤は、使用される界面活性剤に可溶化される。このような油溶性有益剤に関する唯一の制限は、局所塗布時に利点を提供するのに適していることである。

本発明の組成物に使用されていてもよい油溶性有益剤の種類の実例には、ステアリン酸のような成分、ビタミンＡ、Ｄ、ＥおよびＫのようなビタミン（およびそれらの油溶性誘導体）、エチルヘキシルメトキシシンナメート、ビス－エチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェノールトリアジン、２－エチルヘキシル－２－シアノ－３，３－ジフェニル－２－プロパン酸、ドロメトリゾールトリシロキサン、３，３，５－トリメチルシクロヘキシル２－ヒドロキシベンゾエート、２－エチルヘキシル－２－ヒドロキシベンゾエートまたはそれらの混合物のような日焼け止め剤が含まれる。

使用に適した他の任意の油溶性有益剤には、４－ヘキシルレゾルシノール、４－フェニルエチルレゾルシノール、４－シクロペンチルレゾルシノール、４－シクロヘキシルレゾルシノール４－イソプロピルレゾルシノールまたはそれらの混合物のようなレゾルシノールが含まれる。また、４－シクロヘキシル－５－メチルベンゼン－１，３－ジオール、４－イソプロピル－５－メチルベンゼン－１，３－ジオール、それらの混合物などの５－置換レゾルシノールが使用されてもよい。５－置換レゾルシノールおよびそれらの合成は、同一出願人による米国特許出願公開第２０１６／００００６６９号に記載されている。

使用に適したさらに他の油溶性活性物質には、オメガ－３脂肪酸、オメガ－６脂肪酸、クリンバゾール、ファルネソール、ウルソール酸、ミリスチン酸、ゲラニルゲラニオール、オレイルベタイン、ココイルヒドロキシエチルイミダゾリン、ヘキサノイルスフィンゴシン、１２－ヒドロキシステアリン酸、ペトロセリン酸、共役リノール酸、テルピネオール、それらのチモール混合物などが含まれる。

本発明の一実施形態では、使用される任意の油溶性有益剤は、レチノイン酸前駆体である。本発明の一実施形態では、レチノイン酸前駆体は、レチノール、レチナール、プロピオン酸レチニル、パルミチン酸レチニル、酢酸レチニルまたはそれらの混合物である。プロピオン酸レチニル、パルミチン酸レチニルおよびそれらの混合物が典型的に好ましい。

使用に適したさらに別のレチノイン酸前駆体には、Ｍｏｌｅｃｕｌａｒ Ｄｅｓｉｇｎ Ｉｎｔｅｒｎａｔｉｏｎａｌによって供給される、Ｒｅｔｅｘｔｒａ（登録商標）の名称の下に市販されているヒドロキシアナサチルレチノエートがある。本明細書に記載の油溶性活性物質との混合物中に、ヒドロキシアナサチルレチノエートを使用してもよい。

任意の（すなわち、０．０～１．５重量％）油溶性活性物質が本発明の最終用途組成物に使用される場合、それは、典型的には、その中に包含されるあらゆる範囲を含め、最終用途組成物の総重量の０．００１～１．５重量％、別の実施形態では０．０５～１．２重量％、さらに別の実施形態では０．１～０．５重量％を構成する。

潜在的に有害な微生物の増殖から保護するために、水分を与えることが可能な濃縮物、および最終用途組成物に防腐剤を望ましく組み込むことができる。化粧品化学者であれば、適切な防腐剤に精通しており、防腐剤添加試験を満たし、製品の安定性を提供するためにそれらを常用的に選択する。使用に適した従来の防腐剤には、ヒダントイン誘導体およびプロピオン酸塩が含まれる。特に好ましい防腐剤は、ヨードプロピニルブチルカルバメート、フェノキシエタノール、１，２－オクタンジオール、ヒドロキシアセトフェノン、エチルヘキシルグリセリン、ヘキシレングリコール、メチルパラベン、プロピルパラベン、イミダゾリジニル尿素、デヒドロ酢酸ナトリウム、ジメチル－ジメチル（ＤＭＤＭ）ヒダントインおよびベンジルアルコールならびにそれらの混合物である。使用に適した他の防腐剤には、デヒドロ酢酸ナトリウム、クロロフェネシンおよびデシレングリコールが含まれる。防腐剤は、組成物の用途と、防腐剤とエマルジョン中の他の成分との間に起こり得る不適合性とを考慮して選択すべきである。防腐剤は、好ましくは、その中に包含されるあらゆる範囲を含め、最終用途組成物の総重量の０．０１重量％～２．０重量％（総等方性濃縮物の重量の最大７％）の範囲の量で使用される。ヒドロキシアセトフェノン単独を含む防腐剤系、または他の防腐剤と混合したヒドロキシアセトフェノンを含む防腐剤系も好ましい。

増粘剤は、場合により、本発明の組成物に使用するのに適している。多糖類は特に有用である。例には、繊維、デンプン、天然／合成ガムおよびセルロース系が挙げられる。デンプンの代表例は、化学修飾デンプン、例えば、ヒドロキシプロピルデンプンリン酸ナトリウムおよびアルミニウムデンプンオクテニルスクシネートである。タピオカデンプンが、マルトデキストリンと同様に、多くの場合好ましい。好適なガムには、キサンタン、スクレロチウム、ペクチン、カラヤ、アラビア、寒天、グアー（アカシアセネガルグアーを含む）、カラギーナン、アルジネートおよびそれらの組合せが含まれる。好適なセルロース系には、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム（セルロースガム／カルボキシメチルセルロース）およびセルロース（例えば、セルロースミクロフィブリル、セルロースナノ結晶または微結晶セルロース）が含まれる。セルロースミクロフィブリルの供給源には、二次細胞壁材料（例えば、木材パルプ、綿）、細菌セルロースおよび一次細胞壁材料が含まれる。好ましくは、一次細胞壁材料の供給源は、果実、根、球根、塊茎、種子、葉およびそれらの組合せ由来の実質組織から選択され、さらに好ましくは、柑橘類果実、トマト果実、モモ果実、カボチャ果実、キウィフルーツ、リンゴ果実、マンゴー果実、サトウダイコン、ビート根、カブ、パースニップ、トウモロコシ、エンバク、小麦、エンドウ豆およびそれらの組合せから選択され、さらになお好ましくは、柑橘類果実、トマト果実およびそれらの組合せから選択される。一次細胞壁材料の最も好ましい供給源は、柑橘類果実由来の実質組織である。柑橘類繊維、例えば、ＡＱ ＰｌｕｓとしてＨｅｒｂａｃｅｌ（登録商標）によって入手可能なものも、セルロースミクロフィブリルの供給源として使用することができる。セルロース源は、Ｃｏｌｌｏｉｄａｌ Ｐｏｌｙｍｅｒ Ｓｃｉｅｎｃｅ，Ｋａｌｉａ ｅｔ ａｌ．，‘‘Ｎａｎｏｆｉｂｒｉｌｌａｔｅｄ ｃｅｌｌｕｌｏｓｅ：ｓｕｒｆａｃｅ ｍｏｄｉｆｉｃａｔｉｏｎ ａｎｄ ｐｏｔｅｎｔｉａｌ ａｐｐｌｉｃａｔｉｏｎｓ’’（２０１４），Ｖｏｌ ２９２，Ｐａｇｅｓ ５－３１に記載されているものを含む公知の方法のいずれかによって表面修飾され得る。

合成ポリマーは、ポリマー粘度助剤に加えて、使用されていてもよいさらに別の種類の効果的な増粘剤である。このカテゴリーには、Ｃａｒｂｏｍｅｒなどの架橋ポリアクリレート、Ｓｅｐｉｇｅｌ（登録商標）３０５などのポリアクリルアミド、ならびにＳｉｍｕｌｇｅｌ（登録商標）ＥＧおよびＡｒｉｓｔｏｆｌｅｘ（登録商標）ＡＶＣなどのタウレートコポリマーが含まれ、コポリマーは、それぞれのＩＮＣＩ命名法によって、アクリル酸ナトリウム／アクリロイルジメチルタウリン酸ナトリウムおよびアクリロイルジメチルタウリン酸／ビニルピロリドンコポリマーとして同定されている。増粘に適した別の好ましい合成ポリマーは、Ｓｅｐｐｉｃによって市販され、Ｓｉｍｕｌｇｅｌ ＩＮＳ１００の名称の下に販売されているアクリレート系ポリマーである。炭酸カルシウム、ヒュームドシリカ、およびマグネシウム－アルミニウム－シリケートも使用され得る。

任意の増粘剤の量は、使用される場合、組成物の重量の０．００１～６％の範囲であり得る。マルトデキストリン、キサンタンガムおよびカルボキシメチルセルロースが、多くの場合好ましい任意の増粘剤である。

固定剤、キレート剤（ＥＤＴＡなど）およびスクラブ剤が、本発明の組成物に含まれていてもよい。これらの物質の各々は、その中に包含されるあらゆる範囲を含め、最終用途組成物の総重量の約０．０３～約５重量％、好ましくは０．１～３重量％の範囲であり得る。スクラブ剤が使用される限り、選択されるものは、本発明の組成物を吐出するために使用される任意の包装の性能を妨げないように十分に小さい粒径でなければならない。

本発明で使用される乳化剤に関して、これらは、８～１９のＨＬＢを有する。実例には、Ｔｗｅｅｎ、４０、６０、８０、ポリソルベート２０（ＨＬＢ １６．７）、ＰＥＧ－１００ステアレート、コカミドＭＥＡ、ＰＥＧ－８オレエート、ラウレス－２３またはそれらの混合物が挙げられる。本発明の等方性濃縮物中の乳化剤は、その中に包含されるあらゆる範囲を含め、等方性濃縮物の重量の０．７～５％を構成する。本明細書で使用される場合、ポリソルベート２０は、本明細書では乳化剤として定義され、多くの場合、本発明の組成物中の好ましい乳化剤である。

グリセリンに加えて従来の湿潤剤を本発明の添加剤として使用して、最終用途組成物が局所塗布された際に皮膚の保湿を助けてもよい。これらは、一般に、多価アルコール型材料である。グリセリンに加えて、典型的な多価アルコールには、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール（例えばＰＰＧ－９）、ポリエチレングリコール、ソルビトール、ヒドロキシプロピルソルビトール、ヘキシレングリコール、１，３－ブチレングリコール、イソプレングリコール、１，２，６－ヘキサントリオール、エトキシル化グリセロール、プロポキシル化グリセロールおよびそれらの混合物が含まれる。組成物中の湿潤剤の総重量に基づいて、少なくとも７５重量％のグリセリンである湿潤剤が最も好ましい。プロピレングリコールとグリセリンとの混合物が多くの場合好ましく、このような混合物は、湿潤剤中のポリプロピレングリコールとグリセロールとの総重量に基づいて、５～１５重量％、好ましくは６～１２重量％のプロピレングリコールである。グリセリンに加えて使用される湿潤剤の量は、最終用途組成物の総重量の０．０～３５重量％のいずれかの範囲であり得る。多くの場合、追加の湿潤剤は、最終用途組成物の総重量の０．０～２０重量％、好ましくは０．００１～１５重量％（最も好ましくは、２～１２重量％）を構成する。

本発明の等方性濃縮物に関して、本発明の等方性濃縮物は、典型的には、その中に包含されるあらゆる範囲を含め、５～５０重量％の湿潤剤を有する。本発明の一実施形態では、等方性濃縮物および最終用途組成物に使用される総湿潤剤の少なくとも８５重量％、好ましくは９０～１００重量パーセントがグリセリンである。

本発明で使用される芳香剤には、局所塗布される組成物に使用するのに適した、当技術分野で認識される芳香剤が含まれる。そのような芳香剤は、ネロリドール、ゲラニオール、テルピノレン、リナロール、テルピネン、リモネン、ピネン、カンフェン、シトロネロール、シトロネラール、ゲラニオール、バニリン、テルピネオール、チモール、オイゲノール、ラベンダー油、セージ油、オレンジ花油、ローズマリー油、ジンジャー油、レモン油、タイム油、酢酸テルピニル、それらの混合物などのような成分を含むことができる。予想外にも、従来の芳香剤を本発明に記載の乳化剤とともに使用すると、本発明の等方性濃縮物および最終用途組成物は成分沈殿を起こさないことが発見された。典型的には、等方性濃縮物は、その中に包含されるあらゆる範囲を含め、０．７～８重量％の芳香剤を含む。

本発明は、水と混合すると粘度が低下する等方性濃縮組成物に関する。

本発明の等方性濃縮組成物を作製する場合、所望の成分は、中程度の剪断および大気条件下で従来の装置を用いて混合され得、温度は３５～８０℃である。水を等方性濃縮組成物に加えて、最終用途組成物を製造する。容器内での振盪（または撹拌）などの中程度の剪断は、５分未満、好ましくは３分未満、最も好ましくは２分未満で最終用途組成物を生じる。本発明の一実施形態では、最終用途組成物は、１分未満、さらに好ましくは３０秒未満で作製される。

組成物の包装は、典型的には、等方性濃縮組成物に水分を与えることができ、水を加えた際に最終用途組成物を作製することができる限り制限されない。本発明の一実施形態では、等方性濃縮物は、ボトルまたはキャニスタに関連付けられ挿入されるパウチまたはカートリッジ内で販売される。ボトルまたはキャニスタは、水を満たされ、水と混合するために濃縮物をその中に放出することを可能にするものである。典型的には、ボトルまたはキャニスタは、サシェまたはキャニスタを開放して濃縮物を水中に放出して最終用途組成物を作製するポンプを備えたキャップを有する。そのような濃縮物は、予想外にも、消費者によって認識された望ましい特性を有し、沈殿または粒状性のない最終用途組成物、例えばハンドウォッシュを生じる。そのような包装は、無限の詰め替えを可能にして、環境内のプラスチック廃棄物を常に低減する。包装はまた、その出口オリフィスにメッシュフィットを備えて、最終用途組成物を泡の形態で放出してもよい。ポンプを出る前に３５～１４０ミクロンの孔を有するメッシュを有する従来のポンプは、ＡｌｂｅａおよびＲｉｅｋｅのような供給業者から市販されている。

提供される実施例は、本発明の理解を容易にするためのものである。それらは、特許請求の範囲を限定することを意図するものではない。

［実施例Ｉ］
従来の手段によって、したがって、大気条件下で約３５～７５℃の温度で中程度の剪断によって成分を混合することによって、表に記載される本実施例に表される組成物を作製した。得られた等方性濃縮物のｐＨは約６．９であり、粘度は約１００ｃｐｓであった。

濃縮物１部ごとに水３部で、等方性濃縮組成物に水分を与え／等方性濃縮組成物を希釈した。１分未満で撹拌しながら作製した得られた最終用途組成物は、詰め替え可能なパッケージに使用するのに適した発泡性ハンドウォッシュ組成物であった。ハンドウォッシュ組成物は、約５０ｃｐｓの粘度を有した。驚くべきことに、濃縮物もハンドウォッシュ組成物も、室温（２５℃）で４８～７２時間後に沈殿または結晶化の目に見える兆候も物理的兆候も示さなかった。さらに、従来の泡ポンプディスペンサーに本発明のハンドウォッシュ組成物を充填した。ポンプディスペンサーは、沈殿物による目詰まりの兆候を伴わず、約１００ミクロンのメッシュを通って１回の汲み出し当たり約１ミリリットルのハンドウォッシュ組成物を排出し、それによって、泡状手洗い用組成物を生じた。

［実施例ＩＩ］
本実施例では、芳香剤および乳化剤を含めず、残部に水を含めたことを除いて、実施例Ｉで調製した濃縮物と同様の等方性濃縮組成物を作製した。実施例Ｉに記載した方法で濃縮物を希釈することによって、最終用途組成物も作製した。本実施例で調製した得られた濃縮物および最終用途組成物は、室温（２５℃）で２４時間未満で沈殿／結晶化を示した。いずれも消費者使用には許容することができなかった。

Claims (9)

1. ｉ）０．１～１０重量％、好ましくは０．５～６重量％、さらに好ましくは１～４．５重量％のアシルイセチオネート、
   ｉｉ）０．１重量％～１０重量％、好ましくは０．５～６重量％、さらに好ましくは１～４．５重量％のアシルタウレート、
   ｉｉｉ）０．２～２５重量％、好ましくは３．０～２０重量％、さらに好ましくは５～１７重量％の両性および／または双性イオン性界面活性剤、
   ｉｖ）グリセリンを含む、５．０～５０重量％、好ましくは１０．０～４０重量％、さらに好ましくは２０～３０重量％の湿潤剤、
   ｖ）０．７～８重量％、好ましくは１．０～７重量％、さらに好ましくは１．５～５重量％の芳香剤、
   ｖｉ）８～１９、好ましくは１０～１８、さらに好ましくは１２～１７のＨＬＢを有する、０．７～５重量％、好ましくは１．０～４．５重量％、さらに好ましくは１．２～４重量％の乳化剤、ならびに
   ｖｉｉ）２５～８０重量％、好ましくは３０～７０重量％、さらに好ましくは３５～４５重量％の水
   を含む等方性濃縮組成物であって、
   総界面活性剤が、前記等方性濃縮組成物の重量の１２～３５％、好ましくは１５～３０％、最も好ましくは２０～２８％を構成し、さらに、乳化剤と芳香剤とが、１：０．８～１：４、好ましくは１：１～１：３、さらに好ましくは１：１．１～１：２の重量比である等方性濃縮組成物。
2. ３０～６，５００ｃｐｓの粘度と、４．５～１０のｐＨとを有する、請求項１に記載の等方性濃縮組成物。
3. 前記アシルイセチオネートがナトリウムココイルイセチオネートであり、
   前記アシルタウレートがナトリウムメチルラウロイルタウレートであり、
   前記等方性濃縮組成物が、５０～３，０００ｃｐｓの粘度を有する、請求項１または２に記載の等方性濃縮組成物。
4. 請求項１から３のいずれか一項に記載の等方性濃縮組成物に水分を与えることによって作製される最終用途組成物であって、
   前記等方性濃縮組成物と水分を与えるために使用される水とが、１：１～１：６、好ましくは１：１．５～１：５、さらに好ましくは１：２～１：４の重量比である、最終用途組成物。
5. 詰め替え可能なパッケージに使用するのに適したハンドウォッシュ組成物である、請求項１から４のいずれか一項に記載の最終用途組成物。
6. 前記ハンドウォッシュ組成物が、発泡性ハンドウォッシュ組成物である、請求項１から５のいずれか一項に記載の最終用途組成物。
7. 沈殿物を含まない、請求項１から６のいずれか一項に記載の最終用途組成物。
8. 前記乳化剤が、ポリソルベート２０を含む、請求項１から７のいずれか一項に記載の最終用途組成物。
9. 前記最終用途組成物が、水と前記等方性濃縮組成物とを１分未満で混合することによって作製されるハンドウォッシュ組成物であり、それによって、前記最終用途組成物が等方性である、請求項１から８のいずれか一項に記載の最終用途組成物。