JP2023181566A - 通信制御方法および通信システム - Google Patents

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Abstract

【課題】プライマリシステムへの干渉の防止・検知・解消を自動的に実行するための通信制御方法等を提供する。【解決手段】本開示による方法の一つは、プライマリシステムからのリクエストに基づき、前記プライマリシステムの利用予定周波数および利用予定期間が少なくも定められたスケジュールを登録するステップと、前記スケジュールに基づき、セカンダリシステムに対し、周波数の利用に対する許可を与えるステップと、前記プライマリシステムの保護エリアの内部または周辺の電波を検知するステップと、検知された電波が前記プライマリシステムに干渉を与えるか否かを判定するステップと、干渉を与えると判定された場合に、前記電波の送信元とされるセカンダリシステムを推定するステップと、前記送信元と推定されたセカンダリシステムに対して、電波送信に関する指示を送信するステップと、を備える。【選択図】図10

Description

本開示は、通信制御方法および通信システムに関する。
かねてより、多様な無線システムが混在する無線環境の増加や、無線を介して提供されるコンテンツの多様化により、無線システムに割り当て可能な電波資源、例えば周波数、の枯渇問題が表面化してきている。そこで、必要な電波資源を捻出する一手段として、特定の無線システムに割り当て済みの周波数帯域のうち、使用されていない時間的および空間的な空き(White Space)を利活用する「動的周波数共用(DSA: Dynamic Spectrum Access)」が国内外で急速に注目を集めている。
例えば、米国では、3550から3700MHz帯において、動的周波数共用であるCBRS(Citizens Broadband Radio Service)の商用サービスがスタートしている。図1は、現在のCBRSのシステム構造(アーキテクチャ)を示す図である。CBRSのシステム構造は、図1のように開示されており、例えば、Informing incumbentにおいては、SAS(Spectrum Access System)のアドミニストレータが管理するカレンダーベースのポータルシステム(calendar-based spectrum portal)が使用されている。これは、CBRSシステムにおける共用周波数帯域の一部を、国防総省のシステムなどといったプライマリシステムが一時的に優先して使用することがあり、使用予定の共用周波数を予約しておくためのものである。当該予約に基づき、CBRSシステムのセカンダリシステムがプライマリシステムに対して干渉しないよう制御することができる。
さらに、国防総省のDefense Information Systems Agency (DISA)配下のDefense Spectrum Organization (DSO)が、周波数の使用予約の機能に加えて、自動的な干渉防止・検知・解消(automated interference prevention, detection, and resolution)を可能とするSpectrum Scheduling Systemの開発を検討していることが明らかになっている。Spectrum Scheduling Systemは、米国のCBRSに限らず、その他の周波数帯、国、地域においても活用され得る。したがって、Spectrum Scheduling System、および、それに関連するSASなどの通信制御装置の仕組みの整備が急務である。
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しかし、Spectrum Scheduling Systemを実現する手段は、具体的に開示されていない。そのため、当該変更がSASの機能に影響を及ぼす恐れがある。また、従来では、例えば、図1に示したESC(Environmental Sensing Capability)が、沿岸部における艦載レーダなどといったプライマリシステムを検知し、検知結果をSASに通知する。通知を受けたSASの管理者は、セカンダリシステムに対して使用の一時停止を通知する。これにより、予約がされていない場合であっても、プライマリシステムの保護を実現している。しかし、本方法では、いずれのセカンダリシステムを停止させるべきかを判断できず、一時停止が不要なセカンダリシステムまで停止させられるなど、影響が大きい。そのため、Spectrum Scheduling Systemによる自動的な干渉の防止・検知・解消においては、プライマリシステムの保護のための影響が抑えられることが好ましい。
そこで、本開示は、プライマリシステムによって予約された周波数帯域に対する干渉の防止・検知・解消を自動的に実行するための通信制御方法等を提供する。
本開示による通信制御方法の一つは、共用周波数帯域内の周波数の利用を希望するプライマリシステムからのリクエストに基づき、前記プライマリシステムの利用予定周波数と、前記利用予定周波数の利用予定期間と、が少なくも定められたスケジュールを登録するステップと、前記利用予定期間において前記プライマリシステムの保護エリアの内部または周辺の電波を検知するステップと、前記スケジュールと、検知された電波の情報と、に基づき、前記検知された電波が前記プライマリシステムに干渉を与えるか否かを判定するステップと、干渉を与えると判定された場合に、前記共用周波数帯域内の周波数を利用する複数のセカンダリシステムから、前記電波の送信元を推定するステップと、前記送信元と推定されたセカンダリシステムに対して、電波送信に関する指示を送信するステップと、を備える。
また、前記通信制御方法は、前記スケジュールに基づき、前記共用周波数帯域内の周波数の利用を希望する1以上のセカンダリシステムに対し、前記共用周波数帯域内の周波数の利用に対する許可を与えるステップをさらに備え、前記許可を有しないセカンダリシステムによる前記共用周波数帯域内の周波数の利用が禁止されてもよい。
また、前記通信制御方法は、前記電波送信に関する指示の送信後に、干渉を与えると判定された電波がなおも前記プライマリシステムに干渉を与えているか否かを判定するステップをさらに備えていてもよい。
また、前記許可を与えるステップにおいて、前記共用周波数帯域内の周波数の利用を希望するセカンダリシステムからの干渉から前記プライマリシステムを保護するために、アルゴリズムを用いて前記セカンダリシステムの設定値を決定するステップを有し、前記アルゴリズムが、前記利用予定期間に応じて変更されてもよい。
また、前記設定値を決定するステップの実行間隔は前記利用予定期間に基づいて決定されてもよい。
また、前記スケジュールの所定単位期間において複数のプライマリシステムの利用予定期間が登録されている場合に、前記所定単位期間における前記設定値を決定するステップの実行間隔が、前記複数のプライマリシステムの前記所定単位期間における利用予定期間のうちの最長の期間の長さと、または、前記複数のプライマリシステムの前記所定単位期間における利用予定期間の和集合の期間の長さと、同一であってもよい。
また、前記利用予定期間が前記スケジュールの所定単位期間を超えている場合に、前記利用予定期間を分割し、分割された利用予定期間それぞれに応じて、前記設定値を決定するステップの実行間隔が決定されてもよい。
また、前記電波を検知するステップが、複数のセンサから複数の電波に関する情報を取得するステップと、前記複数のセンサそれぞれの位置に関する情報と、前記プライマリシステムの位置に関する情報と、に基づき、前記複数の電波に関する情報から、前記プライマリシステムの保護エリアの内部または周辺において観測された電波の情報を選出するステップと、を含んでいてもよい。
また、前記通信制御方法は、前記許可が与えられたセカンダリシステムの電波到達エリアに関する情報を取得するステップをさらに備え、前記電波の送信元が、前記電波到達エリアに関する情報に基づいて推定されてもよい。
また、前記通信制御方法は、前記許可が与えられたセカンダリシステムに対して通信を試みるステップをさらに備え、前記電波の送信元が、前記通信の結果または前記通信によって取得された情報に基づいて推定されてもよい。
また、前記通信制御方法は、検知された電波の到来方向に関する情報を取得するステップをさらに備え、前記電波の送信元が、前記到来方向に基づいて推定されてもよい
また、前記電波送信に関する指示は、電波送信の停止であってもよい。
また、前記電波送信に関する指示は、電波の送信強度の低減であってもよい。
また、本開示による別の通信制御方法は、共用周波数帯域内の周波数の利用を希望するプライマリシステムからのリクエストに基づき、前記プライマリシステムの利用予定周波数と、前記利用予定周波数の利用予定期間と、が少なくも定められたスケジュールを登録するステップと、複数のアルゴリズムのうちのいずれかを前記利用予定期間に応じて選択するステップと、選択されたアルゴリズムを用いて、前記共用周波数帯域内の周波数の利用を希望するセカンダリシステムから前記プライマリシステムへの干渉量を算出するステップと、算出された干渉量に基づき、前記セカンダリシステムに対して、前記共用周波数帯域内の周波数の利用に対する許可を与えるステップと、を備え、前記アルゴリズムが、前記利用予定期間に応じて変更される。
本開示の他の一態様である通信システムは、複数の通信装置を備えており、前記複数の通信装置には、第1通信装置と、第2通信装置と、が少なくとも含まれ、前記第1通信装置は、共用周波数帯域内の周波数の利用を希望するプライマリシステムからのリクエストに基づき、前記プライマリシステムの利用予定周波数と、前記利用予定周波数の利用予定期間と、が少なくも定められたスケジュールを登録し、前記第2通信装置は、前記共用周波数帯域内の周波数を利用する複数のセカンダリシステムに対して電波送信に関する指示を送信する。そして、前記複数の通信装置のいずれかが、前記利用予定期間において前記プライマリシステムの保護エリアの内部または周辺の電波を検知し、前記スケジュールと、検知された電波の情報と、に基づき、前記検知された電波が前記プライマリシステムに干渉を与えるか否かを判定し、干渉を与えると判定された場合に、前記共用周波数帯域内の周波数を利用する複数のセカンダリシステムから、前記電波の送信元を推定し、前記送信元と推定されたセカンダリシステムに対して、電波送信に関する新たな指示を送信する。
現在のCBRSのシステム構造を示す図。 本発明の一実施形態におけるシステムモデルを示す図。 自律型意思決定が適用されうるネットワーク構成を示す図。 集中型意思決定が適用されうるネットワーク構成を示す図。 集中型意思決定および分散型意思決定の両方が適用される場合のネットワーク構成を示す図。 CBRSにおける3Tier構造を説明する図。 E-UTRAの送信帯域幅仕様を示す図。 5G NRの送信帯域幅仕様を示す図。 端末間のシグナリングの流れを説明する図。 周波数予約と、自動的な干渉防止・検知・解消と、を可能とする通信制御システムの構造を示す図。 周波数予約処理および保護のプロセスの流れを示したシーケンス図。 干渉の検知および解消の処理の流れを示したシーケンス図。
<<1.想定される代表的なシナリオ>>
<1.1 システムモデル>
図2は本発明の一実施形態におけるシステムモデルを示す。本システムモデルは、図2に示すように、無線通信を含む通信ネットワーク100で表され、典型的には、以下のエンティティで構成される。
・通信装置110
・端末120
・通信制御装置130
また、本システムモデルには、通信ネットワーク100を利用する、プライマリシステムおよびセカンダリシステムが、少なくとも含まれる。プライマリシステムおよびセカンダリシステムは、通信装置110により、または、通信装置110および端末120により、構成される。様々な通信システムをプライマリシステムまたはセカンダリシステムとして扱うことができるが、本実施形態では、プライマリシステムおよびセカンダリシステムは共用周波数帯域の一部または全部を利用するものとする。なお、プライマリシステムおよびセカンダリシステムに割り当てられる各周波数帯域は、一部または全部が重複している場合もあるし、全く重複していない場合もある。すなわち、本システムモデルを、動的周波数共用(DSA: Dynamic Spectrum Access)に関する無線通信システムのモデルとして説明する。なお、本システムモデルが、動的周波数共用に係るシステムに限定されるわけではない。
通信装置110は、典型的には、無線基地局(Base Station、Node B、eNB、gNB、など)や無線アクセスポイント(Access Point)のように、端末120に対して無線通信サービスを提供する無線装置である。すなわち、通信装置110は、無線通信サービスを提供して、端末120の無線通信を可能にする。また、通信装置1は、無線リレー装置であってもよいし、Remote Radio Head(RRH)と呼ばれる光張り出し装置であってもよい。以降の説明においては、特筆しない限り、通信装置110はセカンダリシステムを構成するエンティティであるとして、説明する。
通信装置110が提供するカバレッジ(通信領域)は、マクロセルのような大きなものから、ピコセルのような小さなものまで、多様な大きさが許容される。分散アンテナシステム(DAS:Distributed Antenna System)のように、複数の通信装置110が1つのセルを形成してもよい。また、通信装置110がビームフォーミングの能力を有する場合、ビームごとにセルやサービスエリアが形成されてもよい。
本開示においては、通信装置110に2種類の異なるタイプが存在することを想定する。
本開示においては、通信制御装置130の許可を必要とする無線経路を利用せずとも通信制御装置130へアクセス可能な通信装置110を、『通信装置110A』と呼ぶ。具体的には、例えば、有線でインターネット接続が可能な通信装置110は『通信装置110A』とみなすことができる。また、例えば、有線でのインターネット接続機能をもたない無線リレー装置であっても、通信制御装置130の許可が不要な周波数を用いた無線バックホールリンクが他の通信装置110Aとの間で構築されていれば、そのような無線リレー装置も『通信装置110A』とみなしてもよい。
本開示においては、通信制御装置130の許可を必要とする無線経路なしには通信制御装置130へアクセスできない通信装置110を、『通信装置110B』と呼ぶ。例えば、通信制御装置130の許可を必要とする周波数を用いてバックホールリンクを構築する必要がある無線リレー装置は『通信装置110B』と見なすことができる。また、例えば、テザリングに代表される無線ネットワーク提供機能を具備するスマートフォンのような装置であって、バックホールリンクとアクセスリンクの両方において通信制御装置130の許可を必要とする周波数を用いる装置を『通信装置110B』として扱ってもよい。
通信装置110は、必ずしも固定設置される必要はない。例えば、自動車のように動くものに通信装置110が設置されていてもよい。また、通信装置110は、必ずしも地上に存在する必要はない。例えば、航空機、ドローン、ヘリコプター、HAPS(High Altitude Platform Station)、気球、衛星などのように、空中や宇宙に存在する物体に通信装置110が具備されてもよい。また、例えば、船、潜水艦などのように、海上または海中に存在する物体に、通信装置110が具備されてもよい。典型的には、このような移動型の通信装置110は、通信装置110Bに該当し、通信装置110Aと無線通信を実施することで、通信制御装置130へのアクセス経路を確保する。当然のことながら、通信装置110Aとの無線通信で用いる周波数が通信制御装置130の管理対象外であれば、移動型の通信装置110であっても通信装置110Aとして扱うことは可能である。
本開示において、特に断りがない限りは、『通信装置110』という記載は、通信装置110Aと通信装置110Bの両方の意味を包括し、いずれかに読み替えられてもよい。
通信装置110は、様々な事業者によって、利用、運用、または管理されうる。例えば、移動体通信事業者(MNO:Mobile Network Operator)、仮想移動体通信事業者(MVNO:Mobile Virtual Network Operator)、移動体通信イネーブラ(MNE:Mobile Network Enabler)、仮想移動体通信イネーブラ(MVNE:Mobile Virtual Network Enabler)、共用設備事業者、ニュートラルホストネットワーク(NHN:Neutral Host Network)事業者、放送事業者、エンタープライズ、教育機関(学校法人、各自治体教育委員会など)、不動産(ビル、マンションなど)管理者、個人などが、通信装置110に関わる事業者として想定されうる。なお、通信装置110に関わる事業者は、特に限られるわけではない。また、通信装置110Aは、複数の事業者が利用する共用設備であってもよい。また、設備の設置利用、運用、および管理を行う事業者がそれぞれ異なっていてもよい。
事業者によって運用される通信装置110は、典型的には、コアネットワークを介してインターネット接続される。また、OA&M(Operation, Administration & Maintenance)と呼ばれる機能により、運用、管理、および保守がなされる。また、例えば、図2に示すように、ネットワーク内の通信装置110を統合制御する中間装置(ネットワークマネージャ)110Cが存在しうる。なお、中間装置は、通信装置110の場合もありうるし、通信制御装置130の場合もありうる。
端末120(User Equipment、User Terminal、User Station、Mobile Terminal、Mobile Station、など)は、通信装置110によって提供された無線通信サービスにより、無線通信を行う装置である。典型的には、スマートフォンなどの通信機器が、端末120に該当する。なお、無線通信の機能が具備された装置であれば、端末120に該当しうる。例えば、無線通信の機能を有する業務用カメラといった機器も、無線通信が主な用途でなくとも、端末120に該当しうる。また、スポーツ中継などを行うために、テレビジョン放送用の画像などを放送局外(現場)から放送局へ送信する放送事業用無線局(FPU:Field Pickup Unit)など、端末120にデータを送信する通信機器も、端末120に該当する。また、端末120は、必ずしも、人が利用するものである必要はない。例えば、いわゆるMTC(Machine Type Communication)のように、工場の機械、建物に設置されるセンサ、といった機器が、ネットワーク接続して、端末120として動作してもよい。また、インターネット接続を確保するために設けられる顧客構内設備(CPE:Customer Premises Equipment)と呼ばれる機器が端末120として振る舞ってもよい。
また、D2D(Device-to-Device)やV2X(Vehicle-to-Everything)に代表されるように、端末120にリレー通信機能が具備されていてもよい。
また、端末120も、通信装置110と同様、固定設置される必要も、地上に存在する必要もない。例えば、航空機、ドローン、ヘリコプター、衛星などのように、空中や宇宙に存在する物体が端末120として動作してもよい。また、例えば、船、潜水艦などのように海上または海中に存在する物体が端末120として動作してもよい。
本開示においては、特筆しない限り、端末120は、通信制御装置130の許可を必要とする周波数を用いた無線リンクが終端(Terminate)するエンティティにあたる。ただし、端末120が具備する機能や適用されるネットワークトポロジによっては、端末120は通信装置110と同等の動作をしうる。換言すれば、ネットワークトポロジに応じて、無線アクセスポイントのような通信装置110に該当しうる装置が端末120に該当する場合もありうるし、スマートフォンのような端末120に該当しうる装置が通信装置110に該当する場合もありうる。
通信制御装置130は、典型的には、通信装置110の通信パラメータの決定、利用許可、指示、および/または管理を行う装置である。例えば、TVWSDB(TV White Space Database)、GLDB(Geolocation database)、SAS(Spectrum Access System)、AFC(Automated Frequency Coordination)と呼ばれるデータベースサーバが、通信制御装置130に該当する。また、例えば、ETSI(European Telecommunications Standards Institute)の EN 303 387やIEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers) 802.19.1-2018、CBRSA-TS-2001などに代表される規格で規定された、装置間の電波干渉制御を行う制御装置も通信制御装置130に該当する。また、例えば、IEEE 802.11-2016にて規定されるRegistered Location Secure Server(RLSS)も通信制御装置130に該当する。すなわち、これらの例に限らず、通信装置110の通信パラメータの決定、利用許可、指示、管理などを担うエンティティを通信制御装置130と呼んでよい。基本的には、通信制御装置130の制御対象は通信装置110となるが、通信制御装置130は、通信装置110の配下の端末120を制御してもよい。
通信制御装置130は複数存在してよい。通信制御装置130が複数存在する場合、少なくとも以下の3種類の意思決定トポロジのうち、少なくとも1つが通信制御装置130に適用されうる。
・自律型意思決定(Autonomous Decision-Making)
・集中型意思決定(Centralized Decision-Making)
・分散型意思決定(Distributed Decision-Making)
自律型意思決定(Autonomous Decision-Making)とは、意思決定を行うエンティティ(意思決定エンティティ、ここでは通信制御装置130のこと)が、別の意思決定エンティティとは独立に意思決定を行う意思決定トポロジのことである。通信制御装置130は、必要な周波数割り当てや干渉制御の計算を独自に行う。例えば、図3のように複数の通信制御装置130が分散的に配置される場合に、自律型意思決定が適用されうる。
集中型意思決定(Centralized Decision-Making)とは、意思決定エンティティが、意思決定を別の意思決定エンティティに委任する意思決定トポロジのことである。集中型意思決定を実施する場合には、例えば、図4のようなモデルが想定される。図4は、1つの通信制御装置130が中央制御的に複数の通信制御装置130を統括するモデル(いわゆるマスタ-スレーブ型)を示す。図4のモデルでは、マスタである通信制御装置130Aは、複数のスレーブである通信制御装置130Bを統括し、集中的に意思決定を行うことが可能である。
分散型意思決定(Distributed Decision-Making)とは、意思決定エンティティが別の意思決定エンティティと連携して意思決定を行う意思決定トポロジのことである。例えば、図3の自律型意思決定のように複数の通信制御装置130が独立に意思決定を行うが、それぞれの通信制御装置130は、意思決定を行った後に、意思決定結果の相互調整、交渉などを行うことが『分散型意思決定』に該当しうる。また、例えば、図4の集中型意思決定において、負荷分散(ロードバランシング)などを目的として、マスタの通信制御装置130Aが各スレーブの通信制御装置130Bに対して、動的に意思決定権限の委譲または破棄などを実施することも、『分散型意思決定』とみなすことができる。
集中型意思決定(Centralized Decision-Making)および分散型意思決定(Distributed Decision-Making)の両方が適用される場合もありうる。図5では、スレーブの通信制御装置130Bが、複数の通信装置110を束ねる中間装置として動作する。マスタの通信制御装置130Aは、スレーブの通信制御装置130Bが束ねる通信装置110、つまり、スレーブの通信制御装置130Bが構成するセカンダリシステムを制御しなくてもよい。このように、変形例として、図5のような実装も可能である。
通信制御装置130は、その役目のために、通信ネットワーク100の通信装置110および端末120以外のエンティティからも必要な情報を取得しうる。具体的には、例えば、国または地域の電波行政機関(NRA:National Regulatory Authority)が管理または運用するデータベース(レギュラトリデータベース)から、プライマリシステムの保護に必要な情報を取得しうる。レギュラトリデータベースの一例としては、米国連邦通信委員会(FCC:Federal Communications Commissions)が運用するULS(Universal Licensing System)などが挙げられる。プライマリシステムの保護に必要な情報の例としては、例えば、プライマリシステムの位置情報、プライマリシステムの通信パラメータ、帯域外輻射制限(OOBE(Out-of-Band Emission) Limit)、近傍チャネル漏洩比(ACLR:Adjacent Channel Leakage Ratio)、近傍チャネル選択性(Adjacent Channel Selectivity)、フェージングマージン、保護比率(PR:Protection Ratio)などがある。プライマリシステムの保護するために、固定的な数値、取得方法、導出方法などが法制などによって定められている地域では、当該法制によって定められている情報を、プライマリシステムの保護に必要な情報として、用いることが望ましい。
また、FCCのOET(Office of Engineering and Technology)が管理するEquipment Authorization System(EAS)のような適合認証を受けた通信装置110および端末120について記録するデータベースも、レギュラトリデータベースに該当する。このようなレギュラトリデータベースからは、通信装置110や端末120の動作可能周波数に関する情報や最大等価等方輻射電力(EIRP:Equivalent Isotropic Radiated Power)に関する情報などを取得することが可能である。当然、通信制御装置130は、これらの情報をプライマリシステムの保護に用いてよい。
また、通信制御装置130は、プライマリシステムの電波検知を目的に設置および運用される電波センシングシステムから、電波センシング情報を取得することも想定されうる。具体的な一例としては、米国のCBRS(Citizens Broadband Radio Service)においては、通信制御装置130は、環境センシング機能(ESC:Environmental Sensing Capability)と呼ばれる電波センシングシステムから、プライマリシステムである艦載レーダの電波検知情報を取得する。また、通信装置110や端末120がセンシング機能を具備する場合、通信制御装置130は、これらからプライマリシステムの電波検知情報を取得してもよい。
本システムモデルを構成する各エンティティ間のインタフェースは、有線か無線かを問わない。例えば、通信制御装置130および通信装置110の間のインタフェースは、有線回線のみならず、周波数共用に依存しない無線インタフェースを利用してもよい。周波数共用に依存しない無線インタフェースとしては、例えば、移動体通信事業者が免許帯域(Licensed band)を介して提供する無線通信回線、既存の免許不要帯域(License-exempt band)を利用するWi-Fi通信などが存在する。
<1.2 周波数と共用に関する用語について>
前述の通り、本実施形態においては、動的周波数共用(Dynamic Spectrum Access)環境下を想定して説明をする。動的周波数共用の代表的な一例として、米国のCBRSで定められる仕組み(すなわち、米国のFCC規則Part 96 Citizens Broadband Radio Serviceで定められる仕組み)を説明する。
CBRSでは、図6に示すように、共用周波数帯域のユーザの各々は3つのグループのうちのいずれかに分類される。このグループは、tierと呼ばれる。当該3つのグループは、それぞれ、Incumbent Tier(既存層)、Priority Access Tier(優先アクセス層)およびGeneral Authorized Access (GAA) Tier(一般認可アクセス層)と呼ばれる。
Incumbent Tierは、共用周波数帯域として定められた周波数帯域を従来から利用する既存ユーザからなるグループである。既存ユーザは、一般的にはプライマリユーザとも呼ばれる。CBRSにおいては、米国の国防総省(DOD:Department of Defense)、固定衛星事業者、および新規則適用除外無線ブロードバンド免許人(GWBL:Grandfathered Wireless Broadband Licensee)が、既存ユーザとして定められる。Incumbent Tierは、より低い優先度を有するPriority Access TierおよびGAA Tierへの干渉回避も、共用周波数帯域の利用の抑制も要求されない。また、Incumbent Tierは、Priority Access Tierおよび GAA Tierによる干渉から保護される。即ち、Incumbent Tierのユーザは、他のグループの存在を考慮することなく、共用周波数帯域を使用することが可能である。
Priority Access Tierは、前述のPAL(Priority Access License)に基づいて共用周波数帯域を利用するユーザからなるグループである。Priority Access Tierのユーザは、一般的にはセカンダリユーザとも呼ばれる。共用周波数帯域を利用する際、Priority Access Tierは、Priority Access Tierより高い優先度を有するIncumbent Tierに対しては、干渉回避も、共用周波数帯域の利用の抑制も要求される。一方、優先アクセス層より低い優先度を有するGAA Tierに対しては、干渉回避も共用周波数帯域の利用の抑制も要求されない。また、Priority Access Tierは、より高い優先度を有するIncumbent Tierによる干渉から保護されないが、より低い優先度を有するGAA Tierによる干渉から保護される。
GAA Tierは、Incumbent TierおよびPriority Access Tierに属さない共用周波数帯域ユーザからなるグループである。Priority Access Tierと同様に、一般的には、GAA Tierのユーザもセカンダリユーザとも呼ばれる。ただし、 Priority Access Tierよりも共用利用の優先度が低いことから、低優先度セカンダリユーザとも呼ばれる。共用周波数帯域を利用する際、GAA Tierは、より高い優先度を有するIncumbent TierおよびPriority Access Tierに対して、干渉の回避も、共用周波数帯域の利用の抑制も要求される。また、GAA Tierは、より高い優先度を有するIncumbent TierおよびPriority Access Tierによる干渉から保護されない。即ち、GAA Tierは、法制上、日和見的な(opportunistic)共用周波数帯域の利用が要求されるtierである。
上記に動的周波数共用の代表的な一例としてCBRSの仕組みを説明したが、本実施形態が、CBRSの定義に限定されるわけではない。例えば、図6に示したように、CBRSは一般に3Tier構造を採るが、本実施形態においては、2Tier構造が採用されてもよい。2Tier構造の代表的な一例として、Authorized Shared Access(ASA)やLicensed Shared Access(LSA)、evolved LSA(eLSA)、TVWS(TV band White Space)、米国6GHz帯共用などが挙げられる。ASA、LSAおよびeLSAでは、GAA Tierがなく、Incumbent TierとPriority Access Tierの組み合わせと同等の構造が採用されている。また、TVWS、米国6GHz帯共用では、Priority Access Tierがなく、Incumbent TierとGAA Tierの組み合わせと同等の構造が採用されている。また、4以上のTierが存在してもよい。具体的には、例えば、Priority Access Tierに相当する複数の中間層を設け、さらに各中間層に異なる優先度を付与するなどして、4以上のTierを生成してもよい。また、例えば、GAA Tierも同様に分割して優先度を付与するなどして、Tierを増やしてもよい。すなわち、各グループは分割されてもよい。
また、本実施形態のプライマリシステムも、CBRSの定義に制限されるものではない。例えば、プライマリシステムの一例として、TV放送、固定マイクロ波回線(FS:Fixed System)、気象レーダ(Meteorological Radar)、電波高度計(Radio Altimeter)、無線式列車制御システム(Communications-based Train Control)、電波天文学(Radio Astronomy)といった無線システムが想定されるまた、これらに限らず、あらゆる無線システムが本実施形態のプライマリシステムとなりうる。
また、前述の通り、本実施形態は、周波数共用の環境下に限定されるわけではない。一般に周波数共用または周波数2次利用においては、対象の周波数帯域を利用する既存システムをプライマリシステム、二次利用者をセカンダリシステムと呼ぶが、周波数共用環境以外に本実施形態を適用する場合には、別の用語に置き換えて読まれるべきである。例えば、ヘテロジニアスネットワーク(HetNet)におけるマクロセル基地局をプライマリシステム、スモールセル基地局やリレー局をセカンダリシステムとしてもよい。また、基地局をプライマリシステム、そのカバレッジ内に存在するD2DやV2Xを実現するRelay UE (User Equipment)やVehicle UEをセカンダリシステムとしてもよい。基地局は固定型に限らず、可搬型または移動型であってもよい。そのような場合、例えば、本実施形態の通信制御装置130は、コアネットワーク、基地局、リレー局、Relay UEなどに具備されてもよい。
また、周波数共用環境以外に本実施形態を適用する場合は、本開示における「周波数」という用語は、適用先で共用される別の用語によって置き換えられる。例えば、「リソース」、「リソースブロック」、「リソースエレメント」、「リソースプール」、「チャネル」、「コンポーネントキャリア」、「キャリア」、「サブキャリア」、「Bandwidth Part(BWP)」といった用語や、これらと同等または類似の意味を有する別の用語によって置き換えられることが想定される。
<<2.本実施形態にて想定する諸手続きの説明>>
ここでは、本実施形態の実施の際に用いることができる基本的な手続きについて説明する。なお、後述の<2.5>までは、主に通信装置110Aにおいて実施されることを想定して説明を行う。
<2.1 登録手続き(Registration Procedure)>
登録手続きとは、共用周波数帯域を利用しようとする無線システムの情報を登録する手続きのことである。より具体的には、当該無線システムの通信装置110に関するデバイスパラメータを通信制御装置130に登録する手続きのことである。典型的には、共用周波数帯域を利用しようとする無線システムを代表する通信装置110がデバイスパラメータを含む登録リクエストを通信制御装置130へ通知することにより、登録手続きが開始される。なお、共用周波数帯域を利用しようとする無線システムに複数の通信装置110が属する場合は、当該複数の通信装置それぞれのデバイスパラメータが登録リクエストに含まれる。また、無線システムを代表して登録リクエストを送信する装置は、適宜に定めてよい。
<2.1.1 所要パラメータの詳細>
デバイスパラメータとは、例えば、以下に示す情報のことを指す。
・通信装置110の利用者に関する情報(以下、利用者情報と記載する)
・通信装置110の固有の情報(以下、固有情報と記載する)
・通信装置110の位置に関する情報(以下、位置情報と記載する)
・通信装置110が有するアンテナに関する情報(以下、アンテナ情報と記載する)
・通信装置110が有する無線インタフェースに関する情報(以下、無線インタフェース情報と記載する)
・通信装置110に関する法的な情報(以下、法的情報と記載する)
・通信装置110の設置者に関する情報(以下、設置者情報と記載する)
・通信装置110が属するグループに関する情報(以下、グループ情報)
デバイスパラメータは、上記に限定されるわけではない。これら以外の情報がデバイスパラメータとして扱われてもよい。なお、デバイスパラメータは、1回で送信される必要はなく、複数回に分けて送信されてもよい。すなわち、1つの登録手続きのために、複数の登録リクエストが送信されてもよい。このように、1つの手続きまたは手続き内の1つの処理が、複数回に分けて行われてもよい。以降に説明する手続きについても同様である。
利用者情報とは、通信装置110の利用者に係る情報のことである。例えば、利用者ID、アカウント名、利用者名、利用者連絡先、コールサインなどが想定されうる。利用者IDおよびアカウント名は、通信装置110の利用者が独自に生成してもよいし、通信制御装置130が事前に発行したものであってもよい。コールサインは、NRAによって発行されるコールサインを用いることが望ましい。
利用者情報は、例えば、干渉解決(Interference Resolution)の用途で用いられうる。具体的な一例として、通信制御装置130が、後述の<2.5>に記載の周波数利用通知手続きにおいて、通信装置110によって使用中の周波数に対する利用停止判断を行い、利用停止判断に基づく指示をするも、引き続き当該周波数の周波数利用通知リクエストが通知される場合がありうる。その場合に、通信制御装置130が、通信装置110の不具合を疑って、利用者情報に含まれる利用者連絡先に対して、通信装置110の挙動確認依頼の連絡を行うことができる。この例に限らず、通信装置110が通信制御装置130の行う通信制御に反する動作を行っていると判断される場合に、通信制御装置130は、利用者情報を用いて連絡をすることができる。
固有情報とは、通信装置110を特定可能な情報、通信装置110の製品情報、通信装置110のハードウェアまたはソフトウェアに関する情報などである。
通信装置110を特定可能な情報は、例えば、通信装置110の製造番号(シリアル番号)、通信装置110のIDなどが含まれうる。通信装置110のIDは、例えば、通信装置110の利用者が独自に付与するものであってもよい。
通信装置110の製品情報とは、例えば、認証ID、製品型番、製造者に関する情報などが含まれうる。認証IDとは、例えば、米国のFCC ID、欧州のCE番号、日本の技術基準適合証明(技適)など、各国または地域の認証機関から付与されるIDのことである。業界団体などが独自の認証プログラムに基づいて発行するIDも認証IDとみなしてよい。
これらに代表される固有情報は、例えば、ホワイトリストまたはブラックリストの用途で用いられうる。例えば、動作中の通信装置110に関するいずれかの情報がブラックリストに含まれていた場合に、通信制御装置130は、後述の<2.5>に記載の周波数利用通知手続きにおいて、当該通信装置110に対し周波数利用停止の指示を行うことが可能である。さらに、通信制御装置130は、当該通信装置110がブラックリストから解除されるまで、利用停止措置を解除しない、といったふるまいをすることが可能である。また、例えば、通信制御装置130は、ブラックリストに含まれる通信装置110の登録を拒絶することが可能である。また、例えば、ブラックリストに含まれる情報に対応する通信装置110を本開示の干渉計算において考慮しない、または、ホワイトリストに含まれる情報に対応する通信装置110のみを干渉計算で考慮する、といった動作を通信制御装置130が行うことも可能である。
なお、本開示において、FCC IDは送信電力に関する情報として取り扱ってもよい。例えば、レギュラトリデータベースの一種であるEAS(Equipment Authorization System)databaseにおいて、認証を取得済の装置に関する情報が取得可能となっており、そのAPI(Application programming interface)も公開されている。例えば、認証を取得した最大EIRP情報(Certified maximum EIRP)等が、FCC IDと共に、当該情報に含まれ得る。このような電力情報はFCC IDに紐づいていることから、FCC IDを送信電力情報として取り扱うことが可能となる。同様に、FCC ID は、EASに含まれるその他の情報と同等のものとして扱われてもよい。また、FCC IDに限らず、認証IDに紐づく情報が存在する場合、認証IDをその情報と同等のものとして扱ってもよい。
通信装置110のハードウェアに関する情報は、例えば、送信電力クラス情報が含まれうる。送信電力クラス情報は、例えば、米国のFCC C.F.R(Code of Federal Regulations) Part 96においては、Category A、Category Bという2種類のクラスが規定されており、当該規定に準拠する通信装置110のハードウェアに関する情報には、当該2種類のクラスのいずれに属するかの情報が含まれうる。また、3GPP(3rd Generation Partnership Project)の TS(Technical Specification)36.104やTS 38.104において、eNodeB、gNodeBのクラスがいくつか規定されており、これらの規定も用いられうる。
送信電力クラス情報は、例えば、干渉計算の用途で用いられうる。クラスごとに規定される最大送信電力を通信装置110の送信電力として干渉計算を行うことができる。
通信装置110のソフトウェアに関する情報は、例えば、通信制御装置130とのインタラクションに必要な処理が記述された実行プログラムに関するバージョン情報やビルド番号などが含まれうる。また、通信装置110として動作するためのソフトウェアのバージョン情報やビルド番号なども含まれてもよい。
位置情報とは、典型的には、通信装置110の位置を特定可能な情報である。例えば、GPS(Global Positioning System)、Beidou、QZSS(Quasi-Zenith Satellite System)、GalileoやA-GPS(Assisted Global Positioning System)に代表される位置測位機能によって取得される座標情報である。典型的には、緯度、経度、地上高/海抜、高度、測位誤差に係る情報が含まれうる。または、例えば、NRA(National Regulatory Authority)またはその委託機関によって管理される情報管理装置に登録される位置情報であってよい。または、例えば、特定の地理位置を原点とするX軸、Y軸、Z軸の座標であってもよい。また、このような座標情報と一緒に、通信装置110が屋外に存在するか屋内に存在するかを示す識別子が付与されうる。
また、測位精度情報(location uncertainty)が位置情報に含まれていてもよい。例えば、測位精度情報としては、水平面、垂直面の両方またはいずれかが提供されうる。測位精度情報(location uncertainty)は、例えば、任意の地点との距離を算出する際に補正値として使用されうる。
また、位置情報は、通信装置110が位置する領域を示す情報であってもよい。例えば、郵便番号、住所など、行政によって定められた領域を示す情報が用いられてもよい。また、例えば、3つ以上の地理座標の集合によって領域が示されてもよい。これらの領域を示す情報は、座標情報と一緒に提供されてもよい。
また、通信装置110が屋内に位置する場合に、通信装置110が位置する建物のフロアを示す情報も、位置情報に含まれうる。例えば、階数、地上、地下を示す識別子などが位置情報に含まれうる。また、例えば、建物内の部屋番号、部屋名のように、屋内のさらなる閉空間を示す情報が位置情報に含まれうる。
位置測位機能は、典型的には、通信装置110によって具備されることが望ましい。しかしながら、位置測位機能の性能が要求される精度を満たさない場合もありうる。また、位置測位機能の性能が要求される精度を満たしていても、通信装置110の設置位置によっては、必ずしも要求される精度を満たす位置情報が取得できない場合もありうる。そのため、位置測位機能は、通信装置110とは別の装置が具備し、通信装置110は当該装置から位置に係る情報を取得してもよい。位置測位機能を有する装置は、利用可能な既存の装置であってもよいが、通信装置110の設置者によって設けられてもよい。そのような場合、通信装置110の設置者によって測定された位置情報が通信装置110に書き込まれることが望ましい。
アンテナ情報とは、典型的には、通信装置110が具備するアンテナの性能や構成などを示す情報である。典型的には、例えば、アンテナ設置高、チルト角(Downtilt)、水平方向の向き(Azimuth)、照準(Boresight)、アンテナピークゲイン、アンテナモデルといった情報が含まれうる。
また、アンテナ情報には、形成可能なビームに関する情報も含まれうる。例えば、ビーム幅、ビームパターン、アナログまたはデジタルのビームフォーミングのケイパビリティといった情報が含まれうる。
また、アンテナ情報には、MIMO(Multiple Input Multiple Output)通信の性能や構成に関する情報も含まれうる。例えば、アンテナエレメント数、最大空間ストリーム数、といった情報が含まれうる。また、用いるコードブック(Codebook)情報や、ウェイト行列情報なども含まれうる。ウェイト行列情報は、ユニタリ行列、ZF(Zero-Forcing)行列、MMSE(Minimum Mean Square Error)行列などがあり、これらは、SVD(Singular Value Decomposition、EVD (Eigen Value Decomposition) 、BD(Block Diagonalization)などによって得られる。また、通信装置110が非線形演算を要するMLD(Maximum Likelihood Detection)などの機能を具備する場合、具備する機能を示す情報がアンテナ情報に含まれてもよい。
また、アンテナ情報には、ZoD(Zenith of Direction, Departure)が含まれてもよい。ZoDは、電波到来角度の一種である。なお、ZoDは通信装置110から通知されるのではなく、通信装置110のアンテナから放射される電波から、他の通信装置110により推定されて通知されてもよい。この場合に、通信装置110は、基地局もしくはアクセスポイントとして動作する装置、D2D通信を行う装置、またはムービングリレー基地局などであってもよい。ZoDは、MUSIC(Multiple Signal Classification)またはESPRIT(Estimation of Signal Propagation via Rotation Invariance Techniques)などの電波到来方向推定技術により推定され得る。また、ZoDは、メジャメント情報として通信制御装置130によって用いられうる。
無線インタフェース情報とは、典型的には、通信装置110が具備する無線インタフェース技術を示す情報のことである。例えば、GSM、CDMA2000、UMTS、E-UTRA、E-UTRA NB-IoT、5G NR、5G NR NB-IoTまたはさらなる次世代のセルラーシステムで用いられる技術を示す識別子情報が無線インタフェース情報として含まれうる。また、MulteFire、LTE-U(Long Term Evolution -Unlicensed)、NR-U(NR-Unlicensed)といったLTE(Long Term Evolution)/5G準拠の派生技術を示す識別子情報も含まれうる。また、WiMAX、WiMAX2+といったMAN(Metropolitan Area Network)、IEEE 802.11系の無線LANといった標準技術を示す識別子情報も含まれうる。また、XGP(Extended Global Platform)、sXGP(Shared XGP)を示す識別子情報でもよい。LPWA(Local Power, Wide Area)向けの通信技術の識別子情報であってもよい。また、プロプライエタリな無線技術を示す識別子情報も含まれうる。また、これらの技術を定める技術仕様書のバージョン番号またはリリース番号も無線インタフェース情報として含まれてうる。
また、無線インタフェース情報には、通信装置110がサポートする周波数帯域情報も含まれうる。例えば、上限周波数、下限周波数、中心周波数、帯域幅、3GPP Operating Band番号、または、これらの少なくとも二つの組み合わせなどによって、周波数帯域情報が表されうる。また、1以上の周波数帯域情報が無線インタフェース情報に含まれうる。
通信装置110がサポートする周波数帯域情報として、さらに、キャリアアグリゲーション(CA:Carrier Aggregation)やチャネルボンディング(Channel Bonding)などの帯域拡張技術のケイパビリティを示す情報も含まれうる。例えば、組み合わせ可能な帯域情報などが含まれうる。また、キャリアアグリゲーションについては、プライマリコンポーネントキャリア(PCC:Primary Component Carrier)やセカンダリコンポーネントキャリア(SCC:Secondary Component Carrier)として利用したい帯域に関する情報も含まれうる。また、同時にアグリゲート可能なコンポーネントキャリアの数(CC数)も含まれうる。
通信装置110がサポートする周波数帯域情報として、さらに、Dual Connectivity、Multi Connectivityでサポートする周波数帯域の組み合わせを示す情報が含まれてもよい。併せて、Dual Connectivity、Multi Connectivityを協力して提供する他の通信装置110の情報も提供されてよい。通信制御装置130は、以降の手続きにおいて、協力関係などにある他の通信装置110を加味して、本実施形態で開示される通信制御の判断を行ってもよい。
通信装置110がサポートする周波数帯域情報として、また、PAL、GAAのような電波利用優先度を示す情報が含まれてもよい。
また、無線インタフェース情報には、通信装置110がサポートする変調方式情報も含まれうる。例えば、代表的な一例として、FSK(Frequency Shift Keying)、n値PSK(Phase Shift Keying、ここでのnは2、4、8などの2の乗数)、n値QAM(Quadrature Amplitude Modulation、ここでのnは4、16、64、256、1024などの4の乗数)といった一次変調方式を示す情報が含まれうる。また、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)、Scalable OFDM、DFT-s-OFDM(DFT spread OFDM)、GFDM(Generalized Frequency Division Multiplexing)、FBMC(Filter Bank Multi Carrier)といった二次変調方式を示す情報が含まれうる。
また、無線インタフェース情報には、誤り訂正符号に関する情報も含まれうる。例えば、Turbo符号、LDPC(Low Density Parity Check)符号、Polar符号、消失訂正符号などのケイパビリティや適用する符号化率情報が含まれうる。
変調方式情報や誤り訂正符号に関する情報は、別の態様として、MCS(Modulation and Coding Scheme)インデックスでも表現されうる。
また、無線インタフェース情報には、通信装置110がサポートする各無線技術仕様特有の機能を示す情報も含まれうる。例えば、代表的な一例として、LTEで規定されているTransmission Mode(TM)情報が挙げられる。この他にも、特定の機能に関して2以上のモードを有するものについては、TM情報のように無線インタフェース情報に含まれうる。また、技術仕様において、2以上のモードが存在しなくても仕様上必須でない機能を通信装置110がサポートする場合には、サポートする機能を示す情報も含まれうる。
また、無線インタフェース情報には、通信装置110がサポートする無線アクセス方式(RAT:Radio Access Technology)情報も含まれうる。例えば、TDMA(Time Division Multiple Access)、FDMA(Frequency Division Multiple Access)、OFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access)、PDMA(Power Division Multiple Access)、CDMA(Code Division Multiple Access)、SCMA(Sparse Code Multiple Access)、IDMA(Interleave Division Multiple Access)、SDMA(Spatial Division Multiple Access)、CSMA/CA(Carrier Sense Multiple Access/Collision Avoidance)、CSMA/CD(Carrier Sense Multiple Access/Collision Detection)などを示す情報が含まれうる。なお、TDMA、FDMA、およびOFDMAは、直交多元接続方式(OMA:Orthogonal Multiple Access)に分類される。PDMA、CDMA、SCMA、IDMA、およびSDMAは、非直交多元接続方式(NOMA:Non Orthogonal Multiple Access)に分類される。PDMAは、Superposition Coding(SPC)とSuccessive Interference Canceller(SIC)との組み合わせによって実現される手法が代表例である。CSMA/CAとCSMA/CDは、日和見的接続方式(Opportunistic Access)に分類される。
無線インタフェース情報に日和見的接続方式を示す情報が含まれる場合、さらにアクセス方式の詳細を示す情報が含まれてもよい。具体的な一例として、ETSIのEN 301 598で定義されているFrame Based Equipment(FBE)、Load Based Equipment(LBE)のどちらであるかを示す情報が含まれてもよい。
無線インタフェース情報がLBEを示す場合、さらに、ETSIのEN 301 598で規定されるPriority ClassといったLBE特有の情報を含んでもよい。
また、無線インタフェース情報には、通信装置110がサポートするデュプレクスモードに係る情報も含まれうる。代表的な一例として、例えば、FDD(Frequency Division Duplex)、TDD(Time Division Duplex)、FD(Full Duplex)といった方式に関する情報が含まれうる。
無線インタフェース情報としてTDDが含まれる場合、通信装置110が使用する、または、サポートするTDD Frame Structure情報が付与されうる。また、周波数帯域情報で示される周波数帯域ごとにデュプレクスモードに係る情報が含まれてもよい。
無線インタフェース情報としてFDが含まれる場合、干渉電力検出レベルに関する情報が含まれてもよい。
また、無線インタフェース情報には、通信装置110がサポートする送信ダイバーシチ手法に関する情報も含まれうる。例えば、時空間符号化(STC:Space Time Coding)などが含まれてもよい。
また、無線インタフェース情報には、ガードバンド情報も含まれうる。例えば、無線インタフェースに予め定められたガードバンドサイズに関する情報が含まれうる。または、例えば、通信装置110が所望するガードバンドサイズに関する情報が含まれてもよい。
上記の態様によらず、無線インタフェース情報は周波数帯域ごとに提供されてよい。
法的情報とは、典型的には、各国または地域の電波行政機関またはそれに準ずる機関によって定められる、通信装置110が順守しなければならない規制に関する情報や、通信装置110が取得している認証情報などのことである。規制に関する情報として、典型的には、例えば、帯域外輻射の上限値情報、受信機のブロッキング特性に関する情報などが含まれうる。認証情報として、典型的には、例えば、型式認証(Type Approval)情報、認証取得の基準となる法規制情報などが含まれうる。型式認証情報は、例えば、米国のFCC ID、日本の技術基準適合証明などが該当する。法規制情報は、例えば、米国のFCC規則番号、欧州のETSI Harmonized Standard番号などが該当する。
法的情報のうち、数値に関するものについては、無線インタフェース技術の規格書において定められているものを代用してもよい。無線インタフェース技術の規格書は、例えば、3GPP TS 36.104やTS 38.104などが該当する。これらには,近傍チャネル漏洩比(ACLR:Adjacent Channel Leakage Ratio)が規定されている。帯域外輻射の上限値情報の代わりに、規格書で規定されたACLRを用いて、帯域外輻射の上限値を導出し利用してもよい。また、必要に応じて、ACLRそのものを用いてもよい。また、近傍チャネル選択性(ACS:Adjacent Channel Selectivity)をブロッキング特性の代わりに用いてもよい。また、これらは併用されてもよいし、近傍チャネル干渉比(ACIR:Adjacent Channel Interference Ratio)を用いてもよい。なお、一般に、ACIRはACLR、ACSと以下のような関係を有する。
Figure 2023181566000002
なお、式(1)は、真値表現を用いているが、対数表現で表されてもよい。
設置者情報とは、通信装置110の設置を行った者(設置者)を特定することが可能な情報、設置者に紐づく固有の情報などが含まれうる。代表的には、非特許文献3において定義されるCPI(Certified Professional Installer)という、通信装置110の位置情報に責任を持つ個人に関する情報が設置者情報に含まれうる。CPIには、CPIR-ID(Certified Professional Installer Registration ID)、CPI名が開示されている。また、CPIに紐づく固有の情報として、例えば、連絡用住所(Mailing addressまたはContact address)、Eメールアドレス、電話番号、PKI(Public Key Identifier)などが開示されている。これらに限らず、必要に応じて設置者に関するその他の情報が設置者情報に含まれてもよい。
グループ情報には、通信装置110が属する通信装置グループに関する情報が含まれうる。具体的には、例えば、WINNF-SSC-0010で開示されているものと同一または同等の種類のグループに係る情報が含まれうる。また、例えば、通信事業者が自身の運用ポリシーにてグループ単位で通信装置110を管理している場合、そのグループに関する情報がグループ情報に含まれうる。
ここまで列挙してきた情報は、通信装置110が通信制御装置130に提供せずに、通信制御装置130が通信装置110から提供される他の情報から推測されてもよい。具体的には、例えば、ガードバンド情報は、無線インタフェース情報から推測可能である。通信装置110が用いる無線インタフェースがE-UTRAや5G NRである場合、図7に示した、3GPPのTS36.104に記載のE-UTRAの送信帯域幅仕様、図8に示した、3GPPのTS38.104に記載の5G NRの送信帯域幅仕様、以下に示した、TS38.104に記載の表に基づいて推測可能である。
Figure 2023181566000003
Figure 2023181566000004
Figure 2023181566000005
Figure 2023181566000006
換言すれば、これまで列挙してきた情報を通信制御装置130が取得できればよく、必ずしも通信装置110が当該情報を通信制御装置130へ提供する必要はない。また、複数の通信装置110を束ねる中間装置130B(例えば、ネットワークマネージャ)は、当該情報を通信制御装置130Aへ提供する必要はない。通信装置110または中間装置130Bが通信制御装置130または130Aへ情報を提供することは、本実施形態における情報提供のあくまでも一手段に過ぎない。これまで列挙してきた情報は、通信制御装置130が本手続きを正常完了するために必要となりうる情報であることを意味し、情報の提供手段は問わない。例えば、WINNF-TS-0061では、そのようなやり方をMulti-Step Registrationと称して許容している。
また、当然のことながら、これまで列挙してきた情報は、地域の法制度および技術仕様に応じて選択的に適用可能である。
<2.1.1.1 所要パラメータの補足>
登録手続きにおいて、場合によっては、通信装置110のみならず、端末120に関するデバイスパラメータを通信制御装置130に登録することも要求されることが想定される。そのような場合、<2.1.1>で述べた説明中の「通信装置」という用語を「端末」またはそれに準ずる用語で置き換えて適用してもよい。また、<2.1.1>では述べられていない「端末」特有のパラメータも登録手続きにおける所要パラメータとして扱われてよい。例えば、3GPPで規定されるUE(User Equipment)Categoryなどが挙げられる。
<2.1.2 登録処理の詳細>
前述の通り、共用周波数帯域を利用しようとする無線システムを代表する通信装置110)は、デバイスパラメータを含む登録リクエストを生成し、通信制御装置130へ通知する。
ここで、デバイスパラメータに設置者情報が含まれる場合、通信装置110は、設置者情報を用いて、登録リクエストに改ざん防止の加工などを施してもよい。また、登録リクエストに含まれる情報の一部または全部に暗号化処理が施されてもよい。具体的には、例えば、通信装置110と通信制御装置130との間で事前に特有の公開鍵を共有しておき、通信装置110は当該公開鍵に対応する秘密鍵を用いて情報の暗号化を施してもよい。暗号化の対象としては、例えば、位置情報といった防犯上センシティブな情報が挙げられる。
なお、通信装置110のIDと位置情報が公開されており、通信制御装置130が、自身のカバレッジ内に存在する主要な通信装置110のIDおよび位置情報を予め保持している場合もありうる。そのような場合、通信制御装置130は登録リクエストを送信した通信装置110のIDから位置情報を取得できるため、位置情報が登録リクエストに含まれる必要はない。また、通信制御装置130が、登録リクエストを送信した通信装置110に対して必要なデバイスパラメータを返信し、それを受けて、通信装置110が登録に必要なデバイスパラメータを含む登録リクエストを送信することも考えられる。このように、登録リクエストに含まれる情報は、場合に応じて異なっていてもよい。
登録リクエスト受信後、通信制御装置130は、通信装置110の登録処理を実施し、処理結果に応じて登録レスポンスを返す。登録に必要な情報の不足、異常がなければ、通信制御装置130は内部または外部の記憶装置に情報を記録し、正常完了を通知する。そうでなければ、登録失敗を通知する。登録が正常完了する場合、通信制御装置130は、通信装置110個別にIDを割り振り、そのID情報を応答時に通知してもよい。登録失敗となる場合、通信装置110は、修整された登録リクエストを再通知してもよい。また、通信装置110は、の正常完了するまで、登録リクエストを変更して登録手続きを試行してもよい。
なお、登録手続きは、登録が正常完了した後にも、実行されることがある。具体的には、例えば、移動・精度改善などにより、位置情報が所定の基準を超えて変更される場合に登録手続きが再実行されうる。所定の基準は、典型的には、各国または地域の法制度によって定められる。例えば、米国の47 C.F.R Part 15において、Mode II personal/portable white space device、つまり、空き周波数を利用する機器は、その位置が100メートル以上変わる場合には、再度登録を行うことが義務付けられている。
<2.2 利用可能周波数情報問い合わせ手続き(Available Spectrum Query Procedure)>
利用可能周波数情報問い合わせ手続きとは、共用周波数帯域を利用しようとする無線システムが、通信制御装置130に対して、利用可能な周波数に関する情報を問い合わせる手続きのことである。なお、必ずしも、利用可能周波数情報問い合わせ手続きを実施する必要はない。また、共用周波数帯域を利用しようとする無線システムを代表して問い合わせを行う通信装置110は、登録リクエストを生成した通信装置110と同じであっても異なっていてもよい。典型的には、問い合わせを行う通信装置110が、当該通信装置110を特定可能な情報を含む問い合わせリクエストを通信制御装置130へ通知することで手続きが開始される。
ここで、利用可能周波数情報とは、典型的には、当該通信装置110がプライマリシステムに対して致命的な干渉を与えず、安全に2次利用が可能な周波数を示す情報のことである。
利用可能周波数情報は、例えば、Exclusion Zoneと呼ばれる2次利用禁止エリアに基づいて決定される。具体的には、例えば、周波数チャネルF1を利用するプライマリシステムの保護を目的として設けられている2次利用禁止エリアに通信装置110が設置されている場合、その通信装置110に対しては、F1という周波数チャネルは利用可能チャネルとして通知されない。
利用可能周波数情報は、例えば、プライマリシステムに対する与干渉の度合いによっても決定されうる。具体的には、例えば、2次利用禁止エリア外であっても、プライマリシステムに対して致命的な干渉を与えると判断される場合には、当該周波数チャネルは利用可能チャネルとして通知されない場合がある。具体的な計算方法の一例は、後述の<2.2.2>に記載している。
また、前述のように、プライマリシステム保護要件以外の条件によっても、利用可能として通知されない周波数チャネルが存在しうる。具体的には、例えば、通信装置110間で発生しうる干渉を事前に回避するために、当該通信装置110の近傍に存在する他の通信装置110が利用中の周波数チャネルを、利用可能チャネルとして通知しない場合もある。このように、他の通信装置110との干渉を考慮して設定される利用可能周波数情報は、例えば、『利用推奨周波数情報』として設定し、利用可能周波数情報と一緒に提供されてよい。すなわち、『利用推奨周波数情報』は利用可能周波数情報の部分集合となることが望ましい。
プライマリシステムに対して影響を与える場合であっても、送信電力を小さくすることで影響を避けられるのであれば、プライマリシステムや近傍の通信装置110と同じ周波数を利用可能チャネルとして通知することもありうる。そのような場合には、典型的には、最大許容送信電力情報が利用可能周波数情報に含まれる。最大許容送信電力は、典型的には、EIRPで表現される。必ずしもこれに限られる必要はなく、例えば、空中線電力(Conducted Power)とアンテナゲインの組み合わせで提供されてもよい。さらに、アンテナゲインは、空間的な方向ごとに許容ピークゲインが設定されてもよい。
<2.2.1 所要パラメータの詳細>
共用周波数帯域を利用しようとする無線システムを特定可能な情報とは、例えば、登録手続き時に登録した固有情報、前述のID情報などが想定されうる。
また、問い合わせリクエストには、問い合わせ要件情報も含まれうる。問い合わせ要件情報とは、例えば、利用可能か否かを知りたい周波数帯域を示す情報が含まれうる。また、例えば、送信電力情報も含まれうる。問い合わせを行う通信装置110は、例えば、所望の送信電力を用いることができそうな周波数情報のみを知りたい場合に送信電力情報を含めうる。問い合わせ要件情報は必ずしも問い合わせリクエストに含まれる必要はない。
また、問い合わせリクエストには、メジャメントレポートも含まれうる。メジャメントレポートは、通信装置110および/または端末120が実施するメジャメントの結果が含まれる。メジャメントの結果の一部または全部は、生データで表されていてもよいし、加工されたデータで表されていてもよい。例えば、RSRP(Reference Signal Received Power)、RSSI(Reference Signal Strength Indicator)、RSRQ(Reference Signal Received Quality)に代表される標準化されたメトリックがメジャメントに用いられうる。
<2.2.2 利用可能周波数評価処理の詳細>
問い合わせリクエスト受信後、問い合わせ要件情報に基づき、利用可能周波数の評価を行う。例えば、前述のように、プライマリシステムやその2次利用禁止エリア、近傍の通信装置110の存在を考慮して利用可能周波数の評価を行うことが可能である。
通信制御装置は、2次利用禁止エリアを導出してもよい。例えば、最大送信電力PMaxTx(dBm)と最小送信電力PMinTx(dBm)が規定される場合、次式から、プライマリシステムとセカンダリシステムとの離隔距離の範囲を算出して、2次利用禁止エリアを決定することが可能である。
Figure 2023181566000007
ITh(dBm)は許容可能干渉電力(許容可能な干渉電力の限界値)、dは所定の基準点(Reference Point)と通信装置110との間の距離、PL()(dB)は伝搬損失の関数である。これにより、プライマリシステムと通信装置110の位置関係に応じて周波数可用性を決定することができる。また、通信装置110が使用したい送信電力情報または電力範囲情報がリクエストで供給される場合、PL-1(PTx(dBm)-ITh(dBm))を算出し、前記範囲式と比較することで周波数可用性を決定することができる。
最大許容送信電力情報を導出してもよい。典型的には、プライマリシステムまたはその保護領域(Protection Zone)における許容可能干渉電力情報、プライマリシステムが被る干渉電力レベルを算定する基準点(Reference Point)の位置情報、通信装置110の登録情報、および伝搬損失推定モデルを用いて、最大許容送信電力情報が算出される。具体的には、一例として、以下の数式によって算出される。
Figure 2023181566000008
式(2)においては、送受信機におけるアンテナゲインが含まれていないが、最大許容送信電力の表現方法(EIRP、Conducted powerなど)や受信電力の参照点(アンテナ入力点、アンテナ出力点など)に応じて、送受信機におけるアンテナゲインが含まれてもよい。また、フェージングによる変動を補償するためのセーフティマージンなども含まれてよい。また、フィーダロスが、必要に応じて考慮されてよい。また、ACRL(Adjacent channel leakage ratio)や帯域外輻射最大値を加味することで近傍チャネルについても同様に計算することができる。
また、式(2)は、単体の通信装置110が干渉源である仮定に基づいて記述されている(単一局干渉)。例えば、同時に複数の通信装置110からの累積的な干渉(Aggregated Interference)を考慮しなければならない場合には、補正値を加味してもよい。具体的には、例えば、非特許文献4(ECC Report 186)で開示されている3種類(Fixed/Predetermined、Flexible、Flexible Minimized)の干渉マージン方式に基づいて補正値が決定されうる。
なお、式(2)のように、必ずしも許容可能干渉電力情報そのものを直接利用可能するとは限らない。例えば、プライマリシステムの所要の信号電力対干渉電力比(SIR)、SINR(Signal to Interference Plus Noise Ratio)などが利用可能である場合、それらを許容可能干渉電力に変換して用いてもよい。なお、このような変換処理は、この処理に限られず、他の手続きの処理にも適用されてよい。
なお、式(2)は、対数を用いて表現されているが、実施の際には、当然のことながら真数に変換して用いてもよい。また、本開示に記載される全ての対数表記のパラメータは、適宜、真数に変換して用いてもよい。
また、前述の送信電力情報が問い合わせ要件情報に含まれる場合には、前述の方法とは別の方法で利用可能周波数の評価を行うことが可能である。具体的には、例えば、送信電力情報で示される所望の送信電力を用いたと仮定した場合に、推定される与干渉量がプライマリシステムまたはその保護領域(Protection Zone)における許容可能干渉電力を下回るときは、当該周波数チャネルが利用可能であると判断され、通信装置110へ通知される。
また、例えば、REM(Radio Environment Map)のエリアと同様に、通信装置110が共用周波数帯域を使用可能なエリアまたは空間が予め定められている場合には、単に、通信装置110の位置情報に含まれる座標(通信装置110のX軸、Y軸、Z軸の座標または緯度、経度、地上高)のみに基づき、利用可能周波数情報が導出されてもよい。また、例えば、通信装置110の位置の座標と利用可能周波数情報とを関連付けるルックアップテーブルが用意されている場合にも、通信装置110の位置情報のみに基づき、上記利用可能周波数情報が導出されてもよい。このように、利用可能周波数の決定方法は様々あり、本開示の例に限定されない。
また、通信制御装置130が、通信装置110によってサポートされる周波数帯域情報として、キャリアアグリゲーション(CA:Carrier Aggregation)、チャネルボンディング(Channel Bonding)などの帯域拡張技術のケイパビリティについての情報を取得している場合、通信制御装置130は、これらの利用可能な組み合わせ、推奨する組み合わせなどを利用可能周波数情報に含めてもよい。
また、通信制御装置130が、通信装置110によってサポートされる周波数帯域情報として、Dual Connectivity、Multi Connectivityでサポートされる周波数帯域の組み合わせについての情報を取得している場合、通信制御装置130は、Dual Connectivity、Multi Connectivity向けに、利用可能な周波数、推奨する周波数などの情報を、利用可能周波数情報に含めてもよい。
また、上記のような帯域拡張技術向けに利用可能周波数情報を提供する場合に、複数の周波数チャネル間で最大許容送信電力のインバランスが発生するときは、各周波数チャネルの最大許容送信電力を調整した上で、利用可能周波数情報を提供してもよい。例えば、プライマリシステム保護の観点から、各周波数チャネルの最大許容送信電力を、最大許容電力束密度(PSD:Power Spectral Density)が低い周波数チャネルの最大許容送信電力に、揃えてもよい。
利用可能周波数の評価は、必ずしも問い合わせリクエスト受信後に実施する必要はない。例えば、前述の登録手続きの正常完了後に、問い合わせリクエストなしに、通信制御装置130が主体的に実施してもよい。そのような場合、上記に一例で示したREMやルックアップテーブルまたはそれらと相似の情報テーブルを作成してもよい。
また、PALやGAAのような電波利用優先度についても評価を行ってもよい。例えば、登録済みのデバイスパラメータまたは問い合わせ要件に電波利用の優先度に関する情報が含まれる場合、当該優先度に基づいて周波数利用が可能かどうかを判定し、通知してもよい。また、例えば、非特許文献3で開示されているように、事前にユーザから高優先度利用(例えば、PAL)を行う通信装置110に関する情報(非特許文献3では、Cluster Listと呼ばれる)が通信制御装置130に登録されている場合、その情報に基づいて評価を行ってもよい。
利用可能周波数の評価完了後、通信制御装置130は評価結果を通信装置110へ通知する。
通信装置110は、通信制御装置130から受け取った評価結果を用いて、所望通信パラメータの選定を行ってもよい。
<2.3 周波数利用許可手続き(Spectrum Grant Procedure)>
周波数利用許可手続きとは、共用周波数帯域を利用しようとする無線システムが通信制御装置130から周波数の2次利用許可を受けるための手続きである。無線システムを代表して周波数利用許可手続きを行う通信装置110は、これまでの手続きを行った通信装置110と同じであっても異なっていてもよい。典型的には、通信装置110が、当該通信装置110を特定可能な情報を含む周波数利用許可リクエストを通信制御装置130へ通知することで手続きが開始される。なお、前述の通り、利用可能周波数情報問い合わせ手続きは必須ではない。そのため、周波数利用許可手続きは、利用可能周波数情報問い合わせ手続きの次に実施される場合もあるし、登録手続きの次に実施される場合もある。
本実施形態においては、少なくとも以下の2種類の周波数利用許可リクエストの方式が用いられうることを想定する。
・指定方式
・フレキシブル方式
指定方式とは、通信装置110が所望通信パラメータを指定して、所望通信パラメータに基づく運用の許可を通信制御装置130に求めるリクエスト方式である。所望通信パラメータとしては、利用したい周波数チャネル、最大送信電力などがあるが、特に限られるものではない。例えば、無線インタフェース技術特有のパラメータ(変調方式やデュプレクスモードなど)が指定されてもよい。また、PAL、GAAのような電波利用優先度を示す情報が含まれてもよい。
フレキシブル方式とは、通信装置110が、通信パラメータに関する要件のみを指定し、当該要件を満たしつつ2次利用の許可が可能な通信パラメータの指定を通信制御装置130に求めるリクエスト方式である。通信パラメータに関する要件としては、例えば、帯域幅、所望最大送信電力、または所望最小送信電力などがあるが、特に限られるものではない。例えば、無線インタフェース技術特有のパラメータ(変調方式やデュプレクスモードなど)が指定されてもよい。具体的には、例えば、TDD Frame Structureのうち、1以上を事前に選択して通知してもよい。
問い合わせリクエストと同様、周波数利用許可リクエストにも、指定方式およびフレキシブル方式のいずれの方式であっても、メジャメントレポートが含まれてもよい。メジャメントレポートは、通信装置110および/または端末120が実施するメジャメントの結果が含まれる。メジャメントは、生データで表されていてもよいし、加工されたデータで表されていてもよい。例えば、RSRP(Reference Signal Received Power)、RSSI(Reference Signal Strength Indicator)、RSRQ(Reference Signal Received Quality)に代表される標準化されたメトリックがメジャメントに用いられうる。
なお、通信装置110が用いる方式情報については、<2.1>に記載の登録手続き時に通信制御装置130に登録されてもよい。
<2.3.1 周波数利用許可処理の詳細>
通信制御装置130は周波数利用許可リクエスト受信後、周波数利用許可リクエスト方式に基づき、周波数利用許可処理を行う。例えば、<2.2>で説明した手法を利用して、プライマリシステム、2次利用禁止エリア、近傍の通信装置110の存在などを考慮して周波数利用許可処理を行うことが可能である。
フレキシブル方式が用いられる場合、<2.2.2>で説明した手法を利用して、最大許容送信電力情報を導出してもよい。典型的には、プライマリシステムまたはその保護領域(Protection Zone)における許容可能干渉電力情報、プライマリシステムが被る干渉電力レベルを算定する基準点(Reference Point)の位置情報、通信装置110の登録情報、および伝搬損失推定モデルを用いて、最大許容送信電力情報が算出される。具体的には、一例として、上記の式(2)によって算出される。
また、前述の通り、式(2)は、単体の通信装置110が干渉源である仮定に基づいて記述されている。例えば、同時に複数の通信装置110からの累積的な干渉(Aggregated Interference)を考慮しなければならない場合には、補正値を加味してもよい。具体的には、例えば、非特許文献4(ECC Report 186)で開示されている3種類(Fixed/Predetermined、Flexible、Flexible Minimized)の方式に基づいて補正値が決定されうる。
通信制御装置130は、周波数利用許可手続き、利用可能周波数情報問い合わせリクエストに対する利用可能周波数評価処理などにおいて、様々な伝搬損失推定モデルを用いうる。用途ごとにモデルが指定される場合、指定されるモデルを用いることが望ましい。例えば、非特許文献3(WINNF-TS-0112)においては、その用途ごとに、Extended Hata(eHATA)やIrregular Terrain Model(ITM)といった伝搬損失モデルが採用されている。当然ながら、伝搬損失モデルはこれらに限定されない。
電波伝播路に関する情報を必要とする伝搬損失推定モデルも存在する。電波伝播路に関する情報には、例えば、見通し内外を示す情報(LOS:Line of Sightおよび/またはNLOS:Non Line of Sight)、地形情報(起伏、海抜など)、環境情報(Urban, Suburban, Rural, Open Skyなど)などが含まれうる。通信制御装置130は、伝搬損失推定モデルの利用にあたって、これらの情報を、既に取得している、通信装置110の登録情報やプライマリシステムの情報から推測してもよい。または、事前に指定されているパラメータがある場合は、当該パラメータを使用することが望ましい。
所定の用途において、伝搬損失推定モデルが指定されていない場合、必要に応じて使い分けてもよい。例えば、他の通信装置110への与干渉電力を推定する際には自由空間損失モデルのように損失が小さく計算されるモデルを用いるが、通信装置110のカバレッジを推定する際には損失が大きく計算されるモデルを用いる、といった使い分けが可能である。
また、指定された伝搬損失推定モデルが用いられる場合、一例として、与干渉リスクの評価により周波数利用許可処理を行うことが可能である。具体的には、例えば、送信電力情報で示される所望の送信電力を用いたと仮定した場合に、推定される与干渉量がプライマリシステムまたはその保護領域(Protection Zone)における許容可能干渉電力を下回るときは、当該周波数チャネルの利用が許可可能であると判断され、通信装置110へ通知される。
指定方式およびフレキシブル方式のいずれの手法においても、問い合わせリクエストと同様、PALやGAAのような電波利用優先度についても評価を行ってもよい。例えば、登録済デバイスパラメータまたは問い合わせ要件に電波利用優先度に関する情報が含まれる場合、当該優先度に基づいて周波数利用が可能かどうかを判定し、通知してもよい。また、例えば、事前にユーザから高優先度利用(例えば、PAL)を行う通信装置110に関する情報が通信制御装置130に登録されている場合、その情報に基づいて評価を行ってもよい。例えば、非特許文献3(WINNF-TS-0112)では、通信装置110に関する情報はCluster Listと呼ばれる。
また、上記の計算のいずれにおいても、通信装置の位置情報を使用するにあたって、測位精度情報(location uncertainty)を用いて、位置情報やカバレッジの補正を掛けて周波数可用性を決定してもよい。
周波数利用許可処理は、必ずしも周波数利用許可のリクエストの受信を起因として実施される必要はない。例えば、前述の登録手続きの正常完了後に、周波数利用許可リクエストなしに、通信制御装置130が主体的に実施してもよい。また、例えば、一定周期毎に周波数利用許可処理を実施してもよい。そのような場合、前述のREM、ルックアップテーブル、または、それらと類似の情報テーブルを作成してもよい。これにより、位置情報のみで許可可能な周波数が判明するため、通信制御装置130は、周波数利用許可リクエスト受信後、迅速にレスポンスを返すことができるようになる。
<2.4 周波数利用通知(Spectrum Use Notification/Heartbeat)>
周波数利用通知とは、共用周波数帯域を利用する無線システムが、通信制御装置130に対して、周波数利用許可手続きで利用が認められた通信パラメータに基づく周波数の利用の通知を行う手続きのことである。無線システムを代表して周波数利用通知を行う通信装置110は、これまでの手続きを行った通信装置110と同じであっても異なっていてもよい。典型的には、通信装置110が、当該通信装置110を特定可能な情報を含む通知メッセージを通信制御装置130へ通知する。
周波数利用通知は、周波数の利用が通信制御装置130から拒絶されるまで、周期的に実施されることが望ましい。その場合、周波数利用通知は、ハートビートとも呼ばれる。
周波数利用通知の受信後、通信制御装置130は、周波数利用(言い換えると、許可周波数における電波送信)の開始または継続の可否を判定してもよい。判定方法として、例えば、プライマリシステムの周波数利用情報の確認が挙げられる。具体的には、プライマリシステムの利用周波数の変更、電波利用が定常的でないプライマリシステム(例えば、米国のCBRSの艦載レーダ)の周波数利用状況の変更、などに基づき、周波数利用(許可周波数における電波送信)の開始または継続の許可または拒否を決定することが可能である。開始または継続が許可されれば、通信装置110は、周波数利用(許可周波数における電波送信)を開始または継続してもよい。
周波数利用通知の受信後、通信制御装置130は、通信装置110に対して通信パラメータの再構成(Reconfiguration)を命令してもよい。典型的には、周波数利用通知に対する通信制御装置130のレスポンスにおいて、通信パラメータの再構成が命令されうる。例えば、推奨される通信パラメータに関する情報(以下、推奨通信パラメータ情報)が提供されうる。推奨通信パラメータ情報を提供された通信装置110は、推奨通信パラメータ情報を用いて、再度<2.4>に記載の周波数利用許可手続きを実施することが望ましい。
<2.5 諸手続きの補足>
上記の諸手続きは、以降で説明する通りに、個別に実装される必要は必ずしもない。例えば、2つの異なる手続きの役割を備えた第3の手続きを代用することによって、当該2つの異なる手続きを実現してもよい。具体的には、例えば、登録リクエストと利用可能周波数情報問い合わせリクエストが一体的に通知されてもよい。また、例えば、周波数利用許可手続きと周波数利用通知が一体的に実施されてもよい。当然のことながら、これらの組み合わせに限定されず、また、3つ以上の手続きが一体的に行われてもよい。また、前述の通り、一つの手続きが、複数回に分離されて実施されてもよい。
また、本開示における「取得する」という表現またはそれに準ずる表現は、必ずしも、本開示で説明された手続き通りに取得することを意味しているわけではない。例えば、利用可能周波数評価処理において通信装置110の位置情報を用いることが記載されているが、必ずしも登録手続きで取得される情報を用いる必要はなく、利用可能周波数問い合わせ手続きリクエストに位置情報が含まれる場合、その位置情報を用いてもよい、ということを意味する。換言すれば、本開示で説明された取得のための手続きは一例であり、本開示の範囲内、技術的な実現性の範囲内で、他の手続きによる取得も許される。
また、通信制御装置130から通信装置110へのレスポンスに含まれうると説明された情報は、可能であれば、プッシュ方式で通信制御装置130から能動的に通知されてもよい。具体的な一例として、利用可能周波数情報、推奨通信パラメータ情報、電波送信継続拒否通知などは、プッシュ方式で通知されてもよい。
<2.6 端末に関する諸手続き>
ここまでは、主に通信装置110Aでの処理を想定して説明を進めてきた。しかしながら、実施形態によっては、通信装置110Aのみならず、端末120や通信装置110Bも通信制御装置130の管理下で動作しうる。すなわち、通信制御装置130によって通信パラメータが決定される、というシナリオが想定される。そのような場合であっても、基本的には、<2.1>から<2.4>で説明した各手続きを用いることが可能である。ただし、通信装置110Aと異なり、端末120や通信装置110Bは、バックホールリンクに通信制御装置130によって管理される周波数を用いる必要があり、勝手に電波送信をすることができない。そのため、通信装置110A(無線通信サービスを提供可能な通信装置110、または、マスタ-スレーブ型におけるマスタ通信装置110)が送信する電波や認可信号(authorization signal)を検出してから初めて、通信制御装置130へのアクセスを目的としたバックホール通信を開始することが望ましい。
一方、通信制御装置130の管理下ということは、端末や通信装置110Bもプライマリシステム保護を目的として、許容可能通信パラメータが設定される場合がありうる。しかしながら、通信制御装置130は事前にこれらの装置の位置情報などを知ることはできない。また、これらの装置はモビリティを有する可能性が高い。すなわち、動的に位置情報が更新される。法制によっては、一定以上位置情報が変わる場合、通信制御装置130への再登録が義務付けられる場合もある。
このような多様な端末120および通信装置110の利用形態、運用形態などを加味して、英国情報通信庁(Ofcom:Office of Communication)が定めるTVWSの運用形態(非特許文献5)においては、以下に示す2種類の通信パラメータが規定されている。
・包括的可用パラメータ(Generic Operational Parameters)
・特定可用パラメータ(Specific Operational Parameters)
包括的可用パラメータ(Generic Operational Parameters)とは、非特許文献5において、「所定のマスタWSD(通信装置110に相当)のカバレッジエリア内に位置するどのスレーブWSDも使用可能なパラメータ」として定義されている通信パラメータである。特徴としては、スレーブWSDの位置情報を用いずにWSDBによって計算されるということが挙げられる。
包括的可用パラメータ(Generic Operational Parameters)は、通信制御装置130から既に電波送信を許可された通信装置110からユニキャストまたはブロードキャストによって提供されうる。例えば、米国のFCC規則Part 15 Subpart Hで規定されるContact Verification Signal(CVS)に代表されるブロードキャスト信号が用いられうる。または、無線インタフェース特有のブロードキャスト信号によって提供されてもよい。これにより、端末120や通信装置110Bが、通信制御装置130へのアクセスを目的とした電波送信に用いる通信パラメータとして扱うことが可能である。
特定可用パラメータ(Specific Operational Parameters)とは、非特許文献5において、「特定のスレーブWSD(White Space Device)が使用可能なパラメータ」として定義されている通信パラメータである。換言すれば、端末120に相当するスレーブWSDのデバイスパラメータを用いて計算される通信パラメータのことである。特徴として、スレーブWSDの位置情報を用いてWSDB(White Space Database)によって計算されるということが挙げられる。
<2.7 通信制御装置間で発生する手続き>
<2.7.1 情報交換>
通信制御装置130は、他の通信制御装置130と管理情報の交換を行うことができる。少なくとも、以下の情報が交換されることが望ましい。
・通信装置110に係る情報
・エリア情報
・保護対象システム情報
通信装置110に係る情報は、少なくとも、通信制御装置130の許可の下で動作中の通信装置110の登録情報、通信パラメータ情報が含まれる。許可された通信パラメータを持たない通信装置110の登録情報が含まれてもよい。
通信装置110の登録情報とは、典型的には、前述の登録手続きにおいて通信制御装置130に登録される通信装置110のデバイスパラメータのことである。必ずしも、登録されている全ての情報が交換される必要はない。例えば、個人情報に該当する恐れのある情報は交換される必要はない。また、通信装置110の登録情報を交換する際に、登録情報が暗号化されて交換されてもよいし、登録情報の内容を曖昧化した上で情報が交換されてもよい。例えば、バイナリ値に変換された情報や、電子署名の仕組みを用いて署名された情報が交換されてもよい。
通信装置110の通信パラメータ情報とは、典型的には、通信装置110が現在使用している通信パラメータに係る情報のことである。少なくとも、利用周波数、送信電力を示す情報が含まれることが望ましい。その他の通信パラメータが含まれてもよい。
エリア情報とは、典型的には、所定の地理領域を示す情報のことである。この情報には、様々な属性の領域情報が、様々な態様で含まれうる。
例えば、非特許文献3(WINNF-TS-0112)で開示されているPAL Protection Area(PPA)のように、高優先度セカンダリシステムとなる通信装置110の保護領域情報がエリア情報に含まれてもよい。この場合のエリア情報は、例えば、地理位置を示す3つ以上の座標の集合で表現されうる。また、例えば、複数の通信制御装置130が共通の外部データベースを参照可能な場合、エリア情報は、一意なIDで表現され、実際の地理領域は外部データベースから当該IDを用いて参照されうる。
また、例えば、通信装置110のカバレッジを示す情報が含まれてもよい。この場合のエリア情報も、例えば、地理位置を示す3以上の座標の集合で表現されうる。また、例えば、カバレッジが、通信装置110の地理位置を中心とする円であることを想定し、半径のサイズを示す情報でも表現されうる。また、例えば、エリア情報を記録する共通の外部データベースを複数の通信制御装置130が参照可能な場合、カバレッジを示す情報は、一意なIDで表現され、実際のカバレッジは外部データベースから当該IDを用いて参照されうる。
また、別の態様として、行政などによりあらかじめ定められたエリア区画に係る情報も含まれうる。具体的には、例えば、住所を示すことで一定の領域を示すことが可能である。また、例えば、ライセンスエリアなども同様に表現し得る。
また、さらなる別の態様として、エリア情報は必ずしも平面的なエリアを表現する必要はなく、3次元の空間を表現してもよい。例えば、空間座標系を用いて表現されてもよい。また、例えば、建物の階数、フロア、部屋番号など、所定の閉空間を示す情報が用いられてもよい。
保護対象システム情報とは、例えば、前述の既存層(Incumbent Tier)のように、保護対象として扱われる無線システムの情報のことである。この情報を交換しなければならない状況としては、例えば、国境間調整(Cross-border coordination)が必要な状況が挙げられる。隣接する国または地域間では、同一帯域に異なる保護対象が存在することは十分に考えられる。そのような場合に、必要に応じて属する国または地域の異なる通信制御装置130間で保護対象システム情報が交換されうる。
別の態様として、保護対象システム情報は、2次免許人の情報、および、2次免許人により運用される無線システムの情報、を含みうる。2次免許人とは、具体的には免許の賃借人のことであり、例えば、2次免許人は、PALを保有者から借り受けて、自身の保有する無線システムを運用することが想定される。通信制御装置130が独自に賃貸管理をする場合、保護を目的として他の通信制御装置と、2次免許人の情報、および、2次免許人により運用される無線システムの情報を交換しうる。
これらの情報は、通信制御装置130に適用される意思決定トポロジによらず、通信制御装置130間で交換されうる。
また、これらの情報は、さまざまな方式により交換されうる。以下にその一例を示す。
・ID指定方式
・期間指定方式
・領域指定方式
・ダンプ方式
ID指定方式とは、通信制御装置130が管理する情報を特定するためにあらかじめ付与されているIDを用いて、当該IDに対応する情報を取得する方式である。例えば、ID:AAAという通信装置110を第1の通信制御装置130が管理していると仮定する。このときに第2の通信制御装置130が、第1の通信制御装置130に対してID:AAAを指定して情報取得リクエストを行う。リクエスト受信後、第1の通信制御装置130はID:AAAの情報検索を行い、ID:AAAの通信装置110に関する情報、例えば、登録情報通信パラメータ情報などをレスポンスで通知する。
期間指定方式とは、指定された特定の期間に所定の条件を満たす情報が交換されうる方式である。
所定の条件とは、例えば、情報の更新の有無が挙げられる。例えば、特定期間における通信装置110に関する情報の取得をリクエストで指定された場合、当該特定期間内に新規に登録された通信装置110の登録情報がレスポンスで通知されうる。また、当該特定期間内において通信パラメータに変更があった通信装置110の登録情報または通信パラメータの情報も、レスポンスで通知されうる。
所定の条件とは、例えば、通信制御装置130により記録されているかどうかが挙げられる。例えば、特定の期間における通信装置110に関する情報の取得をリクエストで指定された場合、当該期間に通信制御装置130によって記録された登録情報または通信パラメータの情報がレスポンスで通知されうる。当該期間において情報が更新された場合は、当該期間における最新情報が通知されうる。または、情報ごとに更新履歴が通知されてもよい。
領域指定方式とは、特定の領域を指定し、当該領域に属する通信装置110の情報が交換される。例えば、特定領域における通信装置110に関する情報の取得をリクエストで指定された場合、当該領域に設置されている通信装置110の登録情報または通信パラメータの情報がレスポンスで通知されうる。
ダンプ方式とは、通信制御装置130が記録している全ての情報を提供する方式である。少なくとも、通信装置110に係る情報やエリア情報はダンプ方式で提供されることが望ましい。
ここまでの通信制御装置130間の情報交換についての説明は、全てプル方式に基づくものである。すなわち、リクエストで指定されたパラメータに該当する情報がレスポンスされる形態であり、一例として、HTTP GETメソッドで実現されうる。しかしながら、プル方式に限定される必要はなく、プッシュ方式で能動的に他の通信制御装置130に情報を提供してもよい。プッシュ方式は、一例として、HTTP POSTメソッドで実現されうる。
<2.7.2 命令・依頼手続き>
通信制御装置130は、互いに命令または依頼を実施してもよい。具体的には、一例として、通信装置110の通信パラメータの再構成(Reconfiguration)が挙げられる。例えば、第1の通信制御装置130が管理する第1の通信装置110が、第2の通信制御装置130の管理する第2の通信装置110から多大な干渉を受けていると判断される場合に、第1の通信制御装置130が第2の通信制御装置130に対して、第2の通信装置110の通信パラメータの変更依頼をしてもよい。
別の一例として、エリア情報の再構成(Reconfiguration)が挙げられる。例えば、第2の通信制御装置130の管理する第2の通信装置110に関するカバレッジ情報や保護領域情報の計算に不備が見られる場合、第1の通信制御装置130が第2の通信制御装置130に対して、当該エリア情報の再構成を依頼してもよい。これ以外にも、様々な理由からエリア情報の再構成依頼が行われてもよい。
<2.8 情報伝達手段>
これまで説明したエンティティ間の通知(シグナリング)は、さまざまな媒体を介して実現されうる。E-UTRAまたは5G NRを例に説明する。当然のことだが、実施の際にはこれらに限定されない。
<2.8.2 通信制御装置130-通信装置110の間シグナリング>
通信装置110から通信制御装置130への通知は、例えば、アプリケーション層で実施されてよい。例えば、HTTP(Hyper Text Transfer Protocol)を用いて実施してもよい。HTTPのメッセージボディに所要パラメータを所定の様式に従って記述することで、シグナリングが実施されうる。さらに、HTTPを用いる場合には、通信制御装置130から通信装置110への通知もHTTPレスポンスの仕組みに従って実施される。
<2.8.3 通信装置110-端末120の間シグナリング>
通信装置110から端末120への通知は、例えば、無線リソース制御(RRC:Radio Resource Control)シグナリング、システム情報(SI:System Information)、および、下りリンク制御情報(DCI:Downlink Control Information)の少なくともいずれかを用いて実施してもよい。また、下りリンク物理チャネルとしては、PDCCH:Physical Downlink Control Channel、PDSCH:Physical Downlink Shared Channel、PBCH:Physical Broadcast Channel、NR-PDCCH、NR-PDSCH、NR-PBCHなどがあるが、これらの少なくともいずれかを用いて実施してもよい。
端末120から通信装置110への通知については、例えば、RRC(Radio Resource Control)シグナリングまたは上りリンク制御情報(UCI、Uplink Control Information)を用いて実施してもよい。また、上りリンク物理チャネル(PUCCH:Physical Uplink Control Channel、PUSCH:Physical Uplink Shared Channel、PRACH:Physical Random Access Channel)を用いて実施してもよい。
前述の物理層シグナリングに限らず、さらに上位層でシグナリングが実施されてもよい。例えば、アプリケーション層で実施の際には、HTTPのメッセージボディに所要パラメータを所定の様式に従って記述することで、シグナリングが実施されてもよい。
<2.8.4 端末120の間のシグナリング>
セカンダリシステムの通信として、端末120の間の通信である、D2D(Device-to-Device)またはV2X(Vehicle-to-Everything)を想定した場合のシグナリングの流れの例を図9に示す。端末120の間の通信であるD2D、またはV2Xについては、物理サイドリンクチャネル(PSCCH:Physical Sidelink Control Channel、PSSCH:Physical Sidelink Shared Channel、PSBCH:Physical Sidelink Broadcast Channel)を用いて実施してもよい。通信制御装置130はセカンダリシステムが用いるべき通信パラメータを計算し(T101)、セカンダリシステムの通信装置110へ通知する(T102)。通信パラメータの値を決定して通知してもよいし、通信パラメータの範囲等を示す条件を決定して通知してもよい。通信装置110は、セカンダリシステムが用いるべき通信パラメータを取得し(T103)、通信装置110自身が用いるべき通信パラメータを設定する(T104)。そして、通信装置110の配下の端末120が用いるべき通信パラメータを端末120に通知する(T105)。通信装置110の配下の各端末120は、端末120が用いるべき通信パラメータを取得し(T106)、設定する(T107)。そして、セカンダリシステムの他の端末120との通信を実施する(T108)。
サイドリンク(端末120間の直接通信)で周波数共用の対象周波数チャネルを用いる場合における通信パラメータは、対象周波数チャネル内のサイドリンク用リソースプール(Resource Pool)と紐づく形で通知され、取得され、または、設定されてもよい。リソースプールは、特定の周波数リソースまたは時間リソースによって設定されるサイドリンク用の無線リソースである。周波数リソースは、例えば、リソースブロック(Resource Block)、コンポーネントキャリア(Component Carrier)などがある。時間リソースは、例えば、無線フレーム(Radio Frame)、サブフレーム(Subframe)、スロット(Slot)、ミニスロット(Mini-slot)などがある。周波数共用の対象となる周波数チャネル内にリソースプールを設定する場合には、RRCシグナリング、システム情報、および、下りリンク制御情報の少なくともいずれかに基づき、通信装置110によって端末120に設定される。そして、リソースプールおよびサイドリンクで適用すべき通信パラメータについても、通信装置110から端末120へRRCシグナリング、システム情報、および下りリンク制御情報の少なくともいずれかに基づき、通信装置110によって端末120に設定される。リソースプールの設定の通知と、サイドリンクで用いるべき通信パラメータの通知は、同時でもよいし、個別でもよい。
<<3.Spectrum Sharing Scheduling System(SSSS)>>
Spectrum Sharing Scheduling System(SSSS)を具現化する実施形態について説明する。SSSSは、プライマリシステムをセカンダリシステムによる干渉から保護するために、プライマリシステムによる周波数予約を可能にし、さらに、プライマリシステムへの干渉の防止・検知・解消を自動的に実施可能にする。
図10は、SSSSを具現化した通信ネットワーク100を示す図である。前述の通信制御装置130は、SAS、SSSSといった役割ごとに分けられており、ここでは、SASの役割を果たす通信制御装置130を第1通信制御装置131とし、SSSSの役割を果たす通信制御装置130を第2通信制御装置132としている。また、第2通信制御装置132は、通信部1321と、スケジューリング部1322と、センシング部1323と、リポジトリ部1324と、干渉評価部1325と、を備える。
また、本実施形態の通信ネットワーク100は、1以上のセンサ140を有する。センサ140は、共用周波数帯域など、通信ネットワーク100に属する機器によって利用される周波数に係る通信環境を監視する。例えば、当該周波数の電波を受信可能なアンテナは、センサ140に該当する。
なお、図10の構成は一例であって、SSSSの具現化が図10の構成に限られるわけではない。第1通信制御装置131と第2通信制御装置132が分けられていない場合もあり得るし、第1通信制御装置131および第2通信制御装置132が、さらに複数の装置に細分化されていてもよい。例えば、センサの側に、図示されていない第3通信制御装置を配置し、当該第3通信制御装置に干渉評価部を含め、干渉評価の結果が第2通信制御装置に送信されてもよい。このように、スケジューリング部1322と、センシング部1323と、リポジトリ部1324と、干渉評価部1325とは、必ず、第2通信制御装置132に含まれるとは限らず、第1通信制御装置131にあってもよいし、その他の通信制御装置にあってもよい。
センサ140は、プライマリシステムのエリア内またはその近辺において、セカンダリシステムからの電波を検知しやすいように設置されることが好ましい。例えば、プライマリシステムが艦載レーダであれば、センサ140は、海岸部において、セカンダリシステムが存在する内陸方向を向くように設置されることが好ましい。また、この場合、センサ140はそれぞれ、1以上のDPA(Dynamic Protection Area)に紐づけられることが好ましい。センサ140をこのように設置し、センサ140の設置地点において所定の許容量を超えた干渉が起きないようにセカンダリシステムを制御することにより、プライマリシステムへの干渉を抑制する。また、このようにセンサ140を設置することにより、DPAに対する干渉計算のように膨大な演算を行う必要がなくなるため、第1通信制御装置のSASとしての演算負荷が低減される。
通信部1321は、第1通信制御装置131、センサ140などの外部のエンティティと通信を行い、それらから、第2通信制御装置132の処理に必要な情報を受信する。また、第1通信制御装置131の処理に必要な情報を送信する。なお、当該通信は、無線でも有線でもよい。
スケジューリング部1322は、プライマリシステムから、周波数の予約を受け付け、管理する。また、予約の解除も受け付ける。プライマリシステムは、周波数を予約する際に以下の情報を提供する。なお、周波数を使用する無線システムに関する情報など、下記の情報以外が提供されてもよい。
・使用する周波数の範囲を示す情報。周波数の上限および下限が示されていてもよいし、周波数の幅と中心周波数とが示されていてもよい。
・周波数を使用する場所を示す情報。当該情報に基づいてプライマリシステムの保護エリアを認識することができればよい。例えば、プライマリシステムが当該周波数の電波が届くエリアを示す情報を提供してもよい。あるいは、プライマリシステムは自身の位置を提供し、第2通信制御装置132がプライマリシステムの位置に基づいて保護エリアを決定してもよい。
・周波数を使用する時間に関する情報。例えば、AM9時からPM5時までといった時間帯、言い換えれば、利用期間が示されていてもよい。あるいは、定期的に使用する場合に、使用の時間長と不使用の時間長といった間隔が示されていてもよい。また、これらの時間に関する単位は、秒単位、分単位、時間単位、日単位など、特に限られるものではない。
センシング部1323は、センサ140によって得られた情報に基づき、セカンダリシステムの周波数の使用状況を監視し、干渉を検出する。センシング結果に基づき、セカンダリシステムがプライマリシステムに干渉を与えるかどうかを判定する。
従来の監視および検出の対象は、プライマリシステムであり、検出すべき電波(言い換えれば信号)が予め定められている必要がある。例えば、CBRSシステムのESC(Environmental Sensing Capability)は、突発的に現れる艦載レーダの信号に関する情報が予め登録されており、当該信号が検出可能なように設定されている。しかし、本実施形態は、センサ140によって検出された不特定の電波を対象にモニタリングおよびセンシングを行う。すなわち、本実施形態では、プライマリシステムの予定外の使用による干渉ではなく、セカンダリシステムの想定外の電波による干渉を検知する。
リポジトリ部1324は、第2通信制御装置132が取得した情報を保管する。主に、プライマリシステムの予約に関する情報、センサ140に関する情報、センサ140によって取得されたセンシングに関するログ、第1通信制御装置から取得された情報などが保管される。また、第2通信制御装置132の各要素の処理結果が保管されてもよい。また、各要素の処理結果は、別の要素の処理のために用いられてもよい。
センサ140に関する情報としては、例えば、アンテナの位置、高さ、特性などがある。また、許容干渉量、干渉計算の対象となるエリア(Neighborhood area)に関する情報なども保管される。当該エリアは、セカンダリシステムの電波の影響を受けるエリアと、プライマリシステムの保護エリアと、の重複部分である。
第1通信制御装置から取得された情報としては、セカンダリシステムに関する情報、干渉制御ポリシー情報などがある。セカンダリシステムに関する情報は、例えば、セカンダリシステムの送信アンテナの座標などといった登録情報(registration information)、セカンダリシステムの利用に関するグラント情報(Spectrum Grant)などがある。グラント情報は、例えば、周波数範囲、最大EIRP、PSDなどがある。干渉制御ポリシー情報としては、干渉量を算出するための保護アルゴリズム、電波伝搬モデル(propagation model)といったものが含まれる。また、使用される保護アルゴリズムは複数あってもよい。使用される保護アルゴリズムを指定する際に用いられる識別子、使用する保護アルゴリズムを選択するためのオプションに関するサポート状況などといった情報も含まれてよい。
干渉評価部は、干渉の防止、検知、および解消を実行する。例えば、センシング情報および第1通信制御装置から取得する情報に基づき、干渉可能性の判定、干渉発生時の干渉源の特定を行う。評価結果は、通信部1321を介して、第1通信制御装置に通知される。
例えば、センサ140によって検出された電波による干渉量が、所定の閾値を超えた場合に、干渉するとしてもよい。干渉量の算出は、従来手法と同じでよく、干渉量の閾値は、プライマリシステムごとに予め定めておいてよい。なお、干渉量の算出に用いるセカンダリシステムの電波の情報はセンサ140の実際の測定によるが、干渉量の算出に用いるプライマリシステムの電波の情報は、第1通信制御装置から取得しておき、実際の測定によるものでなくともよい。
プライマリシステムの周波数予約および保護のプロセスの流れについて説明する。図11は、周波数予約処理および保護のプロセスの流れを示したシーケンス図である。まずは、事前手続きとして、第1通信制御装置131と第2通信制御装置132との間で情報の送受信が行われる。第1通信制御装置131から第2通信制御装置132へは、干渉制御ポリシー情報が通知される(T201)。第2通信制御装置132から第1通信制御装置131へは、センサ140の設置場所、許容干渉量、干渉計算対象エリアなどといったセンサ140に関する情報が送信される(T202)。
その後、プライマリシステムから予約リクエストが第2通信制御装置132に送信される(T203)。第2通信制御装置132は、当該リクエストに基づいて予約処理を行い、周波数の利用予約が登録される(T204)。なお、別のプライマリシステムの予約と重なる場合には、当該リクエストは拒絶されてよい。あるいは、予約が重複しても、別のプライマリシステムとの間で干渉が起こらない推定される場合には、当該リクエストは受諾されてよい。また、プライマリシステムが自身で運用するセンサを持つ場合、予約リクエストとともに、プライマリシステムのセンサの情報を受け付けて、当該情報をリポジトリ部1324に登録してもよい。例えば、当該センサの位置、アンテナの仕様、許容干渉レベル、干渉制御の対象エリア、干渉制御に係る設定などが登録され得る。こうして、予約処理が行われ、予約リクエストに対する返答が、第2通信制御装置132からプライマリシステムに送信される(T205)。
その後、第2通信制御装置132から第1通信制御装置131へ、登録された予約に関するスケジュールが通知される(T206)。当該情報とともに、他の情報、例えば、プライマリシステムが独自で保有するセンサに関する情報なども通知される。なお、これらの情報は、第1通信制御装置131による周期的な問い合わせに対するレスポンスとして提供されてもよいし、第2通信制御装置132がプッシュ通知してもよい。
予約情報の通知後、第1通信制御装置131は、予約情報に基づき、セカンダリシステムの干渉制御を実施する(T207)。これにより、プライマリシステムの利用予約期間において、セカンダリシステムの電波送信に関する動作パラメータの設定値が決定され、プライマリシステムとセカンダリシステムとの許容量を超えた干渉が防止される。なお、決定された設定値によっては、電波が送信できない場合もあり得る。すなわち、設定値の決定には、電波の停止も含まれる。このようにして、電波送信が禁止されたセカンダリシステムが生じうる。言い換えれば、プライマリシステムの利用予約期間において電波送信が可能な設定値が指定されたセカンダリシステムは、当該利用予約期間において電波送信が許可されたと言える。また、許容量は適宜に定めてよく、許容量が0、つまり、干渉を全く許容しないとしてもよい。
干渉制御は、基本的には、従来通り、CPAS(Coordinated Periodic Activities among SAS)にて実施されてもよいが、プライマリシステムの周波数の利用期間に応じて、適用される保護アルゴリズムが決定されることが好ましい。具体的には、例えば、利用期間が所定の閾値に満たない場合、DPAの保護において従来より適用されているMove Listの算出、または、それに準ずるアルゴリズムが適用されることが好ましい。Move Listとは、プライマリシステムの周波数利用が行われている期間に、電波送信を停止しなければならないセカンダリシステムの利用許可(Grant)のリストである。なお、当該期間外の電波送信は認められる。すなわち、これを適用することにより、周波数利用効率が高まることが期待される。一方、利用期間が1日を超える場合では、IAP(Iterative Allocation Process)など、別の保護アルゴリズムが適用されることが好ましい。IAPは、定常的に周波数を利用するシステムの保護に用いられるもので、常に干渉が許容値を下回るようにするために適用される。
なお、保護アルゴリズムを決定するための利用期間に対する閾値は、適宜に定めてもよいが、CPASの間隔、すなわち、干渉制御の実行間隔、に基づいて設定することが好ましい。例えばCPAS間隔が12時間であれば、12時間を閾値として、保護アルゴリズムを決定することが好ましい。また、CPAS間隔に対するプライマリシステムの利用期間の比に基づいて決定されてもよい。
また、各プライマリシステムごとに、その用途および利用期間も異なる可能性がある。そのような場合に備えて、CPASの間隔の設定に関するルールを定めておいてもよい。例えば、各プライマリシステムにおける周波数利用時間に応じてCPAS間隔を決定してもよい。例えば、三つのプライマリシステムの利用予約期間がそれぞれ、50分、3時間、7時間である場合では、CPAS間隔を最長の7時間に合わせてもよい。また、各利用予約期間の一部が重複している場合は、CPAS間隔を各利用予約期間の和集合としてもよい。なお、CPAS間隔の上限値を定めておき、当該上限値も考慮に加えて、CPAS間隔を決定してもよい。例えば、三つのプライマリシステムの利用予約期間がそれぞれ、50分、15時間、30時間であり、CPAS間隔の上限値が1日(24時間)である場合では、CPAS間隔を、上限値である1日としてもよいし、1日という上限を超えていない利用予約期間のうちの最長期間である15時間としてもよい。
セカンダリシステムの制御期間、つまり、プライマリシステムを保護するためにセカンダリシステムの電波送信が制限される期間をCPAS間隔と同じとした場合、CPAS間隔を常に固定としておくと、周波数利用効率が低下する。例えば、CPAS間隔を1日で固定としている場合において、ある日のプライマリシステムの利用予約期間の最長が7時間であったときは、その7時間においてセカンダリシステムを停止させれば十分であるが、CPAS間隔が1日であるため、セカンダリシステムを1日中停止していることになる。ゆえに、CPAS間隔を調整したほうが、セカンダリシステムにとって有意義である。
また、利用予約期間がCPAS間隔よりも長い場合では、干渉制御は、複数回に分けて行われる。例えば、CPAS間隔が1日で利用予約期間が30時間の場合、24時間でCPASが掛かるため、残りの6時間分の干渉制御が必要になる。そのため、残り時間については、次回のCPASに持ち越す。換言すると、Tcpas - (Treserve - Tcpas) > 0のとき、(Treserve - Tcpas)分の利用は、次回のCPASに持ち越す。また、Tcpas - (Treserve - Tcpas) <= 0のときは、CPAS2回分以上の時間が残っているため、残時間に応じて、適宜、CPASを実施する。なお、この場合、2日目のCPAS間隔は、1日目のCPAS間隔から変えたほうが好ましい。
CPASの都合上、緊急性の低いプライマリシステムに対しては、CPASの間隔よりも前に予約をすることが好ましい。例えば、CPASの間隔が1日の場合は、周波数の利用開始日の前日までに予約をすることが好ましい。しかしながら、緊急性の高いプライマリシステムにおいては、CPASの間隔よりも前でない予約を受け付けることが好ましく、また、予約なしの割り込み利用が可能となることが好ましい。ゆえに、割り込み利用が可能か否かを判定するための情報、例えば、利用周波数の範囲、エリア情報、干渉計算対象エリアなどの情報が、第2通信制御装置132を介して第1通信制御装置131に通知されることが好ましい。第1通信制御装置131は、これらの情報を使用して、割り込み利用を許可しようとするプライマリシステムの保護エリア周辺で、利用しようとする周波数範囲を使用中のセカンダリシステムを検出することができる。そして、検出されたセカンダリシステムによる使用をただちに一時的に停止してもよい。
次に、干渉の検出および解消の処理の流れについて説明する。図12は、干渉の検出および解消の処理の流れを示すシーケンス図である。
第2通信制御装置132は、センシングの情報に基づき、セカンダリシステムからプライマリシステムへの干渉を検知する(T301)。前述の通り、センサ140は、プライマリシステムの保護エリア付近にて、セカンダリシステムからの電波を受信できるように設置されている。ゆえに、異常の発生、すなわち、想定以上の干渉が発生した場合、センサ140は、当該干渉を検知することが可能である。なお、通常は、セカンダリシステムに対する第1通信制御装置131の制御により、許容干渉量以下の干渉がセンサ140によって検出される。第2通信制御装置132は、異常を検知した場合、第1通信制御装置131へ異常の発生を通知する(T302)。当該通知においては、セカンダリシステムを特定するために有効な情報、例えば、異常を検知したセンサ140に関する情報、干渉が認められた周波数範囲を示す情報、などが通知されることが好ましい。また、センサ140が、電波の到来方向を推定することができる場合は、干渉とされた電波の到来方向と、その到来方向を中心とする角度範囲と、が通知されてもよい。
第1通信制御装置131は、干渉検知の通知を取得すると、当該通知とともに受信した情報に基づき、当該干渉に係るセカンダリシステムを絞り込む(T303)。例えば、干渉を検出したセンサ140の干渉計算対象エリアに存在しつつ、通知された周波数範囲内において利用許可(Grant)を保有するセカンダリシステムを、干渉を及ぼした恐れのあるセカンダリシステムとして選出する。選出されたセカンダリシステムは、第2通信制御装置132へ通知される(T304)。
第2通信制御装置132は、センシング情報、第1通信制御装置131から通知された干渉制御ポリシー情報、セカンダリシステム情報などに基づいて、絞り込まれたセカンダリシステムから、干渉を及ぼしたセカンダリシステムを特定する(T305)。
例えば、セカンダリシステムが定期的にハートビートを第2通信制御装置132に送信するというルールを定めておき、所定時間においてハートビートを受信しなかったセカンダリシステムが第1通信制御装置131からの通知に含まれていた場合、第2通信制御装置132は、当該セカンダリシステムを、干渉を及ぼしたセカンダリシステムであると認定してもよい。ハートビートを受信しなかった場合、当該ハートビートを送信するセカンダリシステムの設定が異常値に置き換わり、許容値を超えた干渉を引き起こしている可能性があるためである。
また、第1通信制御装置131とセカンダリシステムとの間において、電波の送信状態が同期していないものを特定してもよい。例えば、第1通信制御装置131の記録によれば電波送信不可のセカンダリシステムが、電波送信可能な状態と誤認識しているといったことがないかを確認する。例えば、電波送信不可のセカンダリシステムがハートビートを送信した場合に、第2通信制御装置132は、誤認識を起こしているセカンダリシステムを、干渉を及ぼしたセカンダリシステムであると判定してもよい。
また、現状態において、絞り込まれたセカンダリシステムに対し、干渉計算を再度実施してもよい。また、再度の計算結果を、前回CPAS時の結果と、比較してもよい。また、周波数使用がHeadroom marginを使って承認されたセカンダリシステムを干渉源候補としてもよい。Headroom marginとは、Grantの発行時において予備的に余らせておいたマージンであり、Grantが発行された後に当該マージンが不要と判断された場合に、当該マージンを開放して、セカンダリシステムを追加的に承認することが行われている。しかし、当該マージンがやはり必要であった場合もあり得る。そのため、Headroom marginを使って承認されたセカンダリシステムを干渉源候補とすることが考えられる。
なお、干渉源を特定しきれない場合もあり得る。その場合は、さらに絞り込まれたセカンダリシステムおよび/またはグラントを第1通信制御装置131に通知する。
第1通信制御装置131は、特定またはさらに絞り込まれたセカンダリシステムに対する制御内容を決定し(T307)、セカンダリシステムに対して制御指示を行う(T308)。例えば、電波送信の一時的な中断、許可取り消し、といった制御が決定される。セカンダリシステム配下のCPE-CBSD、End User Device(UE等)が干渉源の場合には、セカンダリシステムに対して、これらの接続を拒否するように、指示してもよい。これにより、指示されたセカンダリシステムは、送信強度(送信電力)を弱める、電波の送信を停止するなどの対応を行う(T309)。
また、第1通信制御装置131は、第2通信制御装置132にも、制御内容を通知する(T310)。第2通信制御装置132は、環境センサ140を通じて、制御が行われた後の干渉状況を確認する(T311)。異常な干渉が検出されなくなった場合には、第2通信制御装置132は、異常な干渉が解消されたことを第1通信制御装置131に報告する(T312)。異常な干渉が引き続き検出される場合には、制御を行ったセカンダリシステムが原因ではなかったとして、候補から除外して、再度、干渉源の特定を実行してもよい。
なお、干渉源の特定は、第2通信制御装置132ではなく、第1通信制御装置131が行うようにしてもよい。ただし、Operational Securityの都合、シチュエーションによっては第1通信制御装置131側での干渉源の特定作業が許容される場合と第2通信制御装置132側での干渉源の特定作業が必要な場合が存在しうる。例えば、国防に関わる無線システムがプライマリシステムであって干渉被害を受けた場合、当該無線システムの詳細な利用状況(例えば詳細な位置情報)を加味して干渉源を特定するにしても、第1通信制御装置131側に当該無線システムの詳細な利用状況を通知することはOperational Security上、問題である。そのため、無線システムの種類によって、どちらの干渉源の特定作業を実施するかを事前に決定しておき、干渉問題が起こる際には、事前に決定した方法によって対処することが好ましい。
なお、上述のシーケンスなど、本開示において説明された処理の手順は、一例であり、必ずその手順で行われる必要はない。例えば、干渉源を絞り込んだ場合、干渉源を特定せずに、絞り込まれた全てのセカンダリシステムに対して、送信電力を弱めるといった指示を行ってもよい。あるいは、絞り込まれた全てのセカンダリシステムに対して送信電力を停止させる指示を行い、干渉が解消されたことの確認を行わないということもあり得る。
以上のように、本実施形態では、プライマリシステムによって予約された周波数帯域に対する干渉を抑えるために、セカンダリシステムが利用する周波数帯域等を制御する。また、本実施形態では、プライマリシステムと干渉する電波を検出し、検出された電波の送信元のセカンダリシステムを特定する。そして、特定されたセカンダリシステムに対する制御を実行することにより、干渉の解消を実現する。従来では、例えば、予約なしのプライマリシステムの使用を検知した場合、当該使用に影響を及ぼすと予想される全てのセカンダリシステムの使用を制御するために影響が大きかったが、本実施形態では、特定されたセカンダリシステムのみが制御されるため、影響を抑えることができる。
なお、本開示の処理は、特定の規格に限定されるものではなく、例示された設定は、適宜に変更されてよい。なお、上述の実施形態は本開示を具現化するための一例を示したものであり、その他の様々な形態で本開示を実施することが可能である。例えば、本開示の要旨を逸脱しない範囲で、種々の変形、置換、省略またはこれらの組み合わせが可能である。そのような変形、置換、省略等を行った形態も、本開示の範囲に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
また、本開示において説明された処理の手順は、これら一連の手順を有する方法として捉えてもよい。あるいは、これら一連の手順をコンピュータに実施させるためのプログラム、または、当該プログラムを記憶する記録媒体として捉えてもよい。例えば、上記のプログラムをコンピュータに実行させた場合、コンピュータが通信制御装置130として動作する。また、上記で説明された通信制御装置130の処理は、コンピュータの中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)等のプロセッサによって実行される。また、記録媒体の種類は、本開示の実施形態に影響を及ぼすものではないため、特に限られるものではない。
なお、本開示において、「および/または」という記載は、「および」と読まれてもよいし、「または」と読まれてもよいことを意味する。
また、本開示において示された計算式は処理が実行可能であることを示すものであり、当該計算式をそのまま適用しなければならないわけではない。例えば、当該計算式に、定数、その他の変数を付け加えて加工してもよいし、当該計算式によって値を算出する場合には、丸め値などのようなおおよその値としてもよい。
なお、本開示は以下のような構成を取ることもできる。
[1]
共用周波数帯域内の周波数の利用を希望するプライマリシステムからのリクエストに基づき、前記プライマリシステムの利用予定周波数と、前記利用予定周波数の利用予定期間と、が少なくも定められたスケジュールを登録するステップと、
前記利用予定期間において前記プライマリシステムの保護エリアの内部または周辺の電波を検知するステップと、
前記スケジュールと、検知された電波の情報と、に基づき、前記検知された電波が前記プライマリシステムに干渉を与えるか否かを判定するステップと、
干渉を与えると判定された場合に、前記共用周波数帯域内の周波数を利用する複数のセカンダリシステムから、前記電波の送信元を推定するステップと、
前記送信元と推定されたセカンダリシステムに対して、電波送信に関する指示を送信するステップと、
を備える通信制御方法。
[2]
前記スケジュールに基づき、前記共用周波数帯域内の周波数の利用を希望する1以上のセカンダリシステムに対し、前記共用周波数帯域内の周波数の利用に対する許可を与えるステップ
をさらに備え、
前記許可を有しないセカンダリシステムによる前記共用周波数帯域内の周波数の利用が禁止される
[1]に記載の通信制御方法。
[3]
前記電波送信に関する指示の送信後に、干渉を与えると判定された電波がなおも前記プライマリシステムに干渉を与えているか否かを判定するステップ
をさらに備える[1]または[2]に記載の通信制御方法。
[4]
前記許可を与えるステップにおいて、前記共用周波数帯域内の周波数の利用を希望するセカンダリシステムからの干渉から前記プライマリシステムを保護するために、アルゴリズムを用いて前記セカンダリシステムの設定値を決定するステップを有し、
前記アルゴリズムが、前記利用予定期間に応じて変更される
[2]に記載の通信制御方法。
[5]
前記設定値を決定するステップの実行間隔は前記利用予定期間に基づいて決定される
[2]または[4]に記載の通信制御方法。
[6]
前記スケジュールの所定単位期間において複数のプライマリシステムの利用予定期間が登録されている場合に、前記所定単位期間における前記設定値を決定するステップの実行間隔が、前記複数のプライマリシステムの前記所定単位期間における利用予定期間のうちの最長の期間の長さと、または、前記複数のプライマリシステムの前記所定単位期間における利用予定期間の和集合の期間の長さと、同一である
[5]に記載の通信制御方法。
[7]
前記利用予定期間が前記スケジュールの所定単位期間を超えている場合に、前記利用予定期間を分割し、分割された利用予定期間それぞれに応じて、前記前記設定値を決定するステップの実行間隔が決定される
[5]または[6]に記載の通信制御方法。
[8]
前記電波を検知するステップが、
複数のセンサから複数の電波に関する情報を取得するステップと、
前記複数のセンサそれぞれの位置に関する情報と、前記プライマリシステムの位置に関する情報と、に基づき、前記複数の電波に関する情報から、前記プライマリシステムの保護エリアの内部または周辺において観測された電波の情報を選出するステップと、
を含む[1]ないし[7]に記載の通信制御方法。
[9]
前記許可が与えられたセカンダリシステムの電波到達エリアに関する情報を取得するステップ
をさらに備え、
前記電波の送信元が、前記電波到達エリアに関する情報に基づいて推定される
[2]、[4]、[5]、[6]および[7]のいずれか一項に記載の通信制御方法。
[10]
前記許可が与えられたセカンダリシステムに対して通信を試みるステップ
をさらに備え、
前記電波の送信元が、前記通信の結果または前記通信によって取得された情報に基づいて推定される
[2]、[4]、[5]、[6]、[7]および[9]のいずれか一項に記載の通信制御方法。
[11]
検知された電波の到来方向に関する情報を取得するステップ
をさらに備え、
前記電波の送信元が、前記到来方向に基づいて推定される
[1]ないし[10]のいずれか一項に記載の通信制御方法。
[12]
前記電波送信に関する指示は、電波送信の停止である
[1]ないし[11]のいずれか一項に記載の通信制御方法。
[13]
前記電波送信に関する指示は、電波の送信強度の低減である
[1]ないし[11]のいずれか一項に記載の通信制御方法。
[14]
共用周波数帯域内の周波数の利用を希望するプライマリシステムからのリクエストに基づき、前記プライマリシステムの利用予定周波数と、前記利用予定周波数の利用予定期間と、が少なくも定められたスケジュールを登録するステップと、
複数のアルゴリズムのうちのいずれかを前記利用予定期間に応じて選択するステップと、
選択されたアルゴリズムを用いて、前記共用周波数帯域内の周波数の利用を希望するセカンダリシステムから前記プライマリシステムへの干渉量を算出するステップと、
算出された干渉量に基づき、前記セカンダリシステムに対して、前記共用周波数帯域内の周波数の利用に対する許可を与えるステップと、
を備え、
前記アルゴリズムが、前記利用予定期間に応じて変更される
通信制御方法。
[15]
複数の通信装置を備えた通信システムであって、
前記複数の通信装置には、
共用周波数帯域内の周波数の利用を希望するプライマリシステムからのリクエストに基づき、前記プライマリシステムの利用予定周波数と、前記利用予定周波数の利用予定期間と、が少なくも定められたスケジュールを登録する第1通信装置と、
前記共用周波数帯域内の周波数を利用する複数のセカンダリシステムに対して電波送信に関する指示を送信する第2通信装置と、
が少なくとも含まれ、
前記複数の通信装置のいずれかが、
前記利用予定期間において前記プライマリシステムの保護エリアの内部または周辺の電波を検知し、
前記スケジュールと、検知された電波の情報と、に基づき、前記検知された電波が前記プライマリシステムに干渉を与えるか否かを判定し、
干渉を与えると判定された場合に、前記共用周波数帯域内の周波数を利用する複数のセカンダリシステムから、前記電波の送信元を推定し、
前記送信元と推定されたセカンダリシステムに対して、電波送信に関する新たな指示を送信する
通信システム。
100 通信ネットワーク
110(110A、110B、110C) 通信装置
120 端末
130(130A、130B) 通信制御装置
131 第1通信制御装置
132 第2通信制御装置
1321 通信部
1322 スケジューリング部
1323 センシング部
1324 リポジトリ部
1325 干渉評価部
140 センサ

Claims (15)

  1. 共用周波数帯域内の周波数の利用を希望するプライマリシステムからのリクエストに基づき、前記プライマリシステムの利用予定周波数と、前記利用予定周波数の利用予定期間と、が少なくも定められたスケジュールを登録するステップと、
    前記利用予定期間において前記プライマリシステムの保護エリアの内部または周辺の電波を検知するステップと、
    前記スケジュールと、検知された電波の情報と、に基づき、前記検知された電波が前記プライマリシステムに干渉を与えるか否かを判定するステップと、
    干渉を与えると判定された場合に、前記共用周波数帯域内の周波数を利用する複数のセカンダリシステムから、前記電波の送信元を推定するステップと、
    前記送信元と推定されたセカンダリシステムに対して、電波送信に関する指示を送信するステップと、
    を備える通信制御方法。
  2. 前記スケジュールに基づき、前記共用周波数帯域内の周波数の利用を希望する1以上のセカンダリシステムに対し、前記共用周波数帯域内の周波数の利用に対する許可を与えるステップ
    をさらに備え、
    前記許可を有しないセカンダリシステムによる前記共用周波数帯域内の周波数の利用が禁止される
    請求項1に記載の通信制御方法。
  3. 前記電波送信に関する指示の送信後に、干渉を与えると判定された電波がなおも前記プライマリシステムに干渉を与えているか否かを判定するステップ
    をさらに備える請求項1に記載の通信制御方法。
  4. 前記許可を与えるステップにおいて、前記プライマリシステムへ干渉しないように、アルゴリズムを用いて前記共用周波数帯域内の周波数の利用を希望するセカンダリシステムの設定値を決定するステップを有し、
    前記アルゴリズムが、前記利用予定期間に応じて変更される
    請求項2に記載の通信制御方法。
  5. 前記設定値を決定するステップの実行間隔は、前記利用予定期間に基づいて決定される、
    請求項4に記載の通信制御方法。
  6. 前記スケジュールの所定単位期間において複数のプライマリシステムの利用予定期間が登録されている場合に、前記所定単位期間における前記設定値を決定するステップの実行間隔が、前記複数のプライマリシステムの前記所定単位期間における利用予定期間のうちの最長の期間の長さと、または、前記複数のプライマリシステムの前記所定単位期間における利用予定期間の和集合の期間の長さと、同一である
    請求項5に記載の通信制御方法。
  7. 前記利用予定期間が前記スケジュールの所定単位期間を超えている場合に、前記利用予定期間を分割し、分割された利用予定期間それぞれに応じて、前記設定値を決定するステップの実行間隔が決定される
    請求項5に記載の通信制御方法。
  8. 前記電波を検知するステップが、
    複数のセンサから複数の電波に関する情報を取得するステップと、
    前記複数のセンサそれぞれの位置に関する情報と、前記プライマリシステムの位置に関する情報と、に基づき、前記複数の電波に関する情報から、前記プライマリシステムの保護エリアの内部または周辺において観測された電波の情報を選出するステップと、
    を含む請求項1に記載の通信制御方法。
  9. 前記許可が与えられたセカンダリシステムの電波到達エリアに関する情報を取得するステップ
    をさらに備え、
    前記電波の送信元が、前記電波到達エリアに関する情報に基づいて推定される
    請求項2に記載の通信制御方法。
  10. 前記許可が与えられたセカンダリシステムに対して通信を試みるステップ
    をさらに備え、
    前記電波の送信元が、前記通信の結果または前記通信によって取得された情報に基づいて推定される
    請求項2に記載の通信制御方法。
  11. 検知された電波の到来方向に関する情報を取得するステップ
    をさらに備え、
    前記電波の送信元が、前記到来方向に基づいて推定される
    請求項1に記載の通信制御方法。
  12. 前記電波送信に関する指示は、電波送信の停止である
    請求項1に記載の通信制御方法。
  13. 前記電波送信に関する指示は、電波の送信強度の低減である
    請求項1に記載の通信制御方法。
  14. 共用周波数帯域内の周波数の利用を希望するプライマリシステムからのリクエストに基づき、前記プライマリシステムの利用予定周波数と、前記利用予定周波数の利用予定期間と、が少なくも定められたスケジュールを登録するステップと、
    複数のアルゴリズムのうちのいずれかを前記利用予定期間に応じて選択するステップと、
    選択されたアルゴリズムを用いて、前記共用周波数帯域内の周波数の利用を希望するセカンダリシステムから前記プライマリシステムへの干渉量を算出するステップと、
    算出された干渉量に基づき、前記セカンダリシステムに対して、前記共用周波数帯域内の周波数の利用に対する許可を与えるステップと、
    を備え、
    前記アルゴリズムが、前記利用予定期間に応じて変更される
    通信制御方法。
  15. 複数の通信装置を備えた通信システムであって、
    前記複数の通信装置には、
    共用周波数帯域内の周波数の利用を希望するプライマリシステムからのリクエストに基づき、前記プライマリシステムの利用予定周波数と、前記利用予定周波数の利用予定期間と、が少なくも定められたスケジュールを登録する第1通信装置と、
    前記共用周波数帯域内の周波数を利用する複数のセカンダリシステムに対して電波送信に関する指示を送信する第2通信装置と、
    が少なくとも含まれ、
    前記複数の通信装置のいずれかが、
    前記利用予定期間において前記プライマリシステムの保護エリアの内部または周辺の電波を検知し、
    前記スケジュールと、検知された電波の情報と、に基づき、前記検知された電波が前記プライマリシステムに干渉を与えるか否かを判定し、
    干渉を与えると判定された場合に、前記共用周波数帯域内の周波数を利用する複数のセカンダリシステムから、前記電波の送信元を推定し、
    前記送信元と推定されたセカンダリシステムに対して、電波送信に関する新たな指示を送信する
    通信システム。
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