JP2023179026A - 着磁ヨークおよび回転電機 - Google Patents

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Shinichi Ito
淳也 鈴木
Junya Suzuki
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Abstract

【課題】コイルを巻くときの作業性を向上できる着磁ヨークを提供する。【解決手段】円周状に並んで配置された複数のティース12とこのティースの内周側端部を連結する連結部13とを有する内輪ヨークコア11と、複数のティースに巻き回されたコイルと、内輪ヨークコアのティースの外周を覆って内輪ヨークコアと嵌合された円筒形状の外輪ヨークコアとを有する着磁ヨークであって、それぞれのティースは内輪ヨークコアの軸方向に連結された複数の分割ティース12a、12bで構成されており、それぞれの分割ティースの周方向の中心は周方向にずれている。【選択図】図5

Description

本願は、着磁ヨークおよび回転電機に関する。
回転電機の構成部品であるロータの1つとして、段スキューロータがある。段スキューロータは軸方向に複数の段に分割されたロータであり、各段のロータは円周方向にずらして配置されている。段スキューロータを用いることで、コギングトルクおよびトルクリップルが発生する位置が分散されてトルクが平準化されるため、回転電機をむらなく回転させることができる。
段スキューロータを着磁させるための従来の着磁ヨークとして、段スキューロータを同心状に受容可能な円筒状のコアと、コアの内周面に周方向に並んで形成された複数のスロットに巻き回されたコイルとを備えた着磁ヨークが開示されている。この着磁ヨークにおいては、スロットがコアの軸方向に平行で互いにオフセットされた少なくとも2つの平行部と、少なくとも2つの平行部を接続する傾斜部とで構成されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2013-229986号公報
従来の着磁ヨークにおいては、コアの内周面に形成されたスロット利用してコイルが巻き回されている。そのため、コイルを巻くときの作業性が悪いという問題があった。
本願は、上述の課題を解決するためになされたもので、コイルを巻くときの作業性を向上できる着磁ヨークを提供することを目的とする。
本願の着磁ヨークは、円周状に並んで配置された複数のティースとこのティースの内周側端部を連結する連結部とを有する内輪ヨークコアと、複数のティースに巻き回されたコイルと、内輪ヨークコアのティースの外周を覆う円筒形状の外輪ヨークコアとを有しており、ティースは内輪ヨークコアの軸方向に連結された複数の分割ティースで構成されており、それぞれの分割ティースの周方向の中心は周方向にずれている。
本願の着磁ヨークは、円周状に並んで配置された複数のティースとこのティースの内周側端部を連結する連結部とを有する内輪ヨークコアと、複数のティースに巻き回されたコイルと、内輪ヨークコアのティースの外周を覆う円筒形状の外輪ヨークコアとを有しており、ティースは内輪ヨークコアの軸方向に連結された複数の分割ティースで構成されており、それぞれの分割ティースの周方向の中心は周方向にずれているので、コイルを巻くときの作業性を向上させることができる。
実施の形態1に係る段スキューロータの斜視図である。 実施の形態1に係る段スキューロータの側面図である。 実施の形態1に係る回転電機の断面図である。 実施の形態1に係る着磁ヨークの斜視図である。 実施の形態1に係る内輪ヨークコアの斜視図である。 実施の形態1に係るコイルが巻かれた内輪ヨークコアの斜視図である。 実施の形態1に係るコイルの素線を示す断面図である。 実施の形態1に係る外輪ヨークコアの斜視図である。 実施の形態1における着磁ヨークで段スキューロータを着磁する方法の説明図である。 実施の形態1において着磁ヨークに段スキューロータが設置されたときの断面模式図である。 実施の形態1において着磁ヨークに段スキューロータが設置されたときの断面模式図である。 実施の形態1に係る内輪ヨークコアの斜視図である。 実施の形態2に係る分割内輪ヨークコアの斜視図である。 実施の形態2に係る分割内輪ヨークコアの斜視図である。 実施の形態2に係るコイルが巻かれた内輪ヨークコアの斜視図である。 実施の形態3に係るコイルが巻かれた内輪ヨークコアの斜視図である。 実施の形態4に係る内輪ヨークコアの断面図である。 実施の形態4に係る外輪ヨークコアの断面図である。 実施の形態4に係る着磁ヨークの断面図である。
以下、本願を実施するための実施の形態に係る着磁ヨークについて、図面を参照して詳細に説明する。なお、各図において同一符号は同一もしくは相当部分を示している。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る段スキューロータの斜視図である。本実施の形態の着磁ヨークは、図1に示す段スキューロータを着磁させるときに用いられる。図1に示すように、本実施の形態に係る段スキューロータ60は、シャフト61と、シャフト61に例えば圧入によって締結された複数のロータコア62と、ロータコア62の外周表面に例えば接着剤を用いて締結された複数の永久磁石63とで構成されている。複数の永久磁石63は、ロータコア62の外周表面に周方向に均等に配置されている。なお、図1において、シャフト61の長手方向を軸方向、シャフト61が回転する方向を周方向と称する。また、本実施の形態においては、段スキューロータ60は2段で構成されたものとして説明する。したがって、ロータコア62は、上段ロータコア62aと下段ロータコア62bとで構成されており、永久磁石63は、上段永久磁石63aと下段永久磁石63bとで構成されている。
図2は、本実施の形態に係る段スキューロータの側面図である。上段永久磁石63aおよび下段永久磁石63bは、周方向にS極とN極とが交互になるよう配置されている。軸方向に隣接する上段永久磁石63aと下段永久磁石63bとは同じ極となるように配置されている。また、図2に示すように、上段永久磁石63aの周方向の中心と下段永久磁石63bの周方向の中心とは、周方向に角度α°ずらして配置されている。
図3は、本実施の形態に係る回転電機の断面図である。本実施の形態に係る回転電機80は、ステータ70と、段スキューロータ60とで構成されている。ステータ70は、ステータコア72とステータコア72のティースに巻き回されたステータコイル71とを有している。段スキューロータ60のシャフト61の端部には軸受(図示せず)が配置されており、段スキューロータ60は、軸受を介してステータ70に対して回転可能に保持されている。段スキューロータ60を備えた回転電機80は、トルク変動の原因となるコギングトルクおよびトルクリップルの大きさと発生する位置とが上段と下段とに分散する。そのため、この回転電機80は、トルクが平準化されるため回転むらが小さくなる。
図4は、本実施の形態に係る着磁ヨークの斜視図である。本実施の形態に係る着磁ヨーク10は、円環形状の内輪ヨークコア11と、内輪ヨークコア11のティースに巻き回されたコイル50と、内輪ヨークコア11の外周を覆う円環形状の外輪ヨークコア17とを有する。段スキューロータは、内輪ヨークコア11の内周側に挿入される。図4に示すように、着磁ヨーク10において、段スキューロータが挿入されたときのシャフトの長手方向を軸方向、シャフトが回転する方向を周方向と称する。内輪ヨークコア11および外輪ヨークコア17は、渦電流による損失を抑制するために、例えば電磁鋼板、SPCC材(Steel Plate Cold Commercial材)などの板材が積層されて構成されている。
図5は、本実施の形態に係る内輪ヨークコアの斜視図である。本実施の形態に係る内輪ヨークコア11は、円周状に並んで配置された複数のティース12とこのティース12の内周側端部を連結する連結部13とを有している。通常、内輪ヨークコア11は、ティース12と連結部13との一体物で構成されている。内輪ヨークコア11を一体物として見た場合、複数のティース12の間には切り欠き部15が形成されている。切り欠き部15は、軸方向に平行な2本の溝がつながっており、かつ内輪ヨークコア11の軸方向の一方の端部から軸方向の他方の端部まで連続している。この切り欠き部15によって、ティース12は、上段ティース12aと下段ティース12bとが階段状に連結されて構成されている。上段ティース12aと下段ティース12bとはそれぞれ段差14が形成されている。上段ティース12aの周方向の中心と下段ティース12bの周方向の中心とは、周方向に角度α°ずれている。上段ティース12aの中心と下段ティース12bの中心とのずれ角α°は、段スキューロータ60の上段永久磁石63aの中心と下段永久磁石63bの中心とのずれ角α°と同じである。つまり、ティース12は、軸方向に連結された複数の分割ティースで構成されており、それぞれの分割ティースの周方向の中心は周方向にずれている。
切り欠き部15の周方向の幅は、内周側から外周側に向かって大きくなっている。また、切り欠き部15の軸方向の幅は、一定である。そのため、ティース12の周方向の幅は、連結部13から外周側に向かって一定である。また、ティース12の周方向の端部は互いに平行である。
図6は、本実施の形態に係るコイルが巻かれた内輪ヨークコアの斜視図である。コイル50は、内輪ヨークコア11のティース12に巻き回されている。図7は、本実施の形態に係るコイルの素線の断面を示した図である。図7に示すように、コイル50は、銅または銅合金などの導体部51と、導体部51の外表面を被覆する絶縁被膜52とを備えた素線が巻き回されたものである。図6に示すように、コイル50は、内輪ヨークコア11の切り欠き部15に収納された収納部53と、収納部53の軸方向端部で収納部53同士を連結するコイルエンド54とで構成されている。収納部53は、階段状に連結された上段ティース12aと下段ティース12bとの外形に沿って曲げられた状態で切り欠き部に収納されている。コイルの素線は、断面形状が円形に限るものではなく、例えば楕円形状、多角形形状などであってもよい。
コイル50の素線をティース12に直接巻き回して収納部53とコイルエンド54とを形成する方法がある。別の方法として、ティース12と同じ形状の巻き枠を用意し、この巻き枠にコイル50の素線を巻き回して収納部53とコイルエンド54とを形成する方法がある。巻き枠を用いて収納部53とコイルエンド54とを形成したコイル50を外周側から内輪ヨークコア11の切り欠き部15に挿入してもよい。
コイル50は、ティース12に1周以上で巻き回されている。それぞれのティース12に巻き回されたコイル50は、電気的に接続されている。それぞれのティース12に巻き回した後にコイル50同士を電気的に接続する、あるいは1本の素線を全てのティース12にそれぞれ巻き回してもよい。段スキューロータの永久磁石の極性を周方向にS極とN極とが交互になるように着磁するために、隣接するティース12に巻き回されたコイル50は、図6に矢印で示すように互いに同じ向きに電流が流れるように、巻き回されて結線されている。
図8は、本実施の形態に係る外輪ヨークコアの斜視図である。外輪ヨークコア17の形状は、円筒形状である。外輪ヨークコア17は内輪ヨークコア11のティース12の外周を覆うように配置され、着磁ヨークのバックコアとして機能する。
図4に示す着磁ヨークは、次のようにして製造される。
内輪ヨークコア11にコイル50が巻き回された後、外輪ヨークコア17が例えば圧入、焼き嵌めなどの方法を用いて内輪ヨークコア11に組付けられる。このとき、内輪ヨークコア11の外周側および外輪ヨークコア17の内周側は必要に応じて切削加工される。次に、必要に応じてそれぞれのティース12に巻き回されたコイル50同士を電気的に接続する。最後にコイルと電源とを接続するための接続端子などをコイルの両端部に接合する。
次に、本実施の形態において、着磁ヨークで段スキューロータを着磁する方法について説明する。
図9は、本実施の形態における着磁ヨークで段スキューロータを着磁する方法の説明図である。図9に示すように、着磁ヨーク10の中心軸と、段スキューロータ60の中心軸とが一致するように両者の位置合わせを行う。次に、段スキューロータ60を着磁ヨーク10に内包される位置まで移動させる。このとき、段スキューロータ60の永久磁石63の周方向の中心と、着磁ヨーク10のティース12の周方向の中心とが一致するように段スキューロータ60の周方向の位置を設定する。
図10および図11は、着磁ヨークに段スキューロータが設置されたときの断面模式図である。図10および図11は、軸方向に直交する方向の断面図である。図10は段スキューロータ60の上段ロータコア62aの位置における断面模式図であり、図11は段スキューロータ60の下段ロータコア62bの位置における断面模式図である。図10に示すように、上段ロータコア62aの外周に配置された上段永久磁石63aの周方向の中心と、上段ティース12aの周方向の中心とが一致するように段スキューロータ60が配置されている。下段ロータコア62bの周方向の中心は上段ロータコア62aの周方向の中心から周方向に角度α°ずれている。同様に、下段ティース12bの周方向の中心は上段ティース12aの周方向の中心から周方向に角度α°ずれている。そのため、図11に示すように、下段ロータコア62bの外周に配置された下段永久磁石63bの周方向の中心と、下段ティース12bの周方向の中心とが一致することになる。
段スキューロータ60の永久磁石63を着磁するために着磁ヨーク10のコイル50に電流が流される。このとき、コイル50には瞬間的に数kA~数百kAの電流が流される。そのため、着磁用の電源として一般にはコンデンサを利用した電源が用いられる。この電源においては、コンデンサに電荷を蓄積し、瞬間的にコンデンサに蓄えられた電荷を放電することで短時間に大電流を流すことができる。隣接するティース12に巻き回されたコイル50は、互いに逆向きに巻かれている。そのため、図6に矢印で示したように、隣接するティース12に巻き回されたコイル50には互いに同じ向きに電流が流れる。その結果、隣接するコイル50は互いに逆向きの磁束を発生させるため、段スキューロータ60の永久磁石63は、周方向にN極とS極とが交互になるように着磁される。
本実施の形態の着磁ヨークにおいては、段スキューロータの上段ロータと下段ロータとのずれ角と同じ角度で着磁ヨークの上段ティースと下段ティースとをずらしているので、全ての永久磁石を同時に着磁させることができる。その結果、着磁工程の時間短縮、組み立て工程の簡素化によって段スキューロータを安価に製造することが可能となる。
このように構成された着磁ヨークにおいては、周方向の外側に向かって開口した切り欠き部を利用して内輪ヨークコアにコイルを巻き回すことができる。そのため、本実施の形態の着磁ヨークにおいては、コイルを巻くときの作業性を向上させることができる。
また、本実施の形態の着磁ヨークにおいては、ティースと同じ形状の巻き枠にコイルの素線を巻き回してコイルを形成し、このコイルを外周側から内輪ヨークコアの切り欠き部に挿入することもできる。素線をティースに直接巻き回す工程に比べて、巻き枠に巻き回す工程の方が巻線工程の自由度が高い。そのため、巻線工程の作業性が向上する。また、ティースに直接巻き回す工程では使用困難であった太い素線を用いることができるので、コイルの電気抵抗の低下、コイルの放熱性の向上が可能となる。その結果、着磁を行うために流す電流を増大させることができるので、着磁性能を向上させることができる。
また、本実施の形態の着磁ヨークにおいては、切り欠き部の周方向の幅は、内周側から外周側に向かって大きくなっている。また、切り欠き部の軸方向の幅は、一定である。そのため、切り欠き部のスペースが拡大すると共に、ティースの幅が径方向に沿って一定となるので、ティースに素線を直接巻き回してコイルを形成する場合でも作業性が向上する。
図12は、本実施の形態に係る別の内輪ヨークコアの斜視図である。図12に示す別の内輪ヨークコア11は、連結部13の内周側の壁面に軸方向に平行な内周溝16が形成されている。この内周溝16は、軸方向に平行な2本の分割内周溝がつながっており、かつ内輪ヨークコア11の軸方向の一方の端部から軸方向の他方の端部まで連続している。また、この2本の分割内周溝は、切り欠き部15と同様に、階段状に連結されて構成されている。さらに、2本の分割内周溝の周方向の中心は互いに周方向に角度α°ずれている。
このように構成された内輪ヨークコア11においては、内周溝16によって連結部13の磁気抵抗が高くなるので、着磁のときに連結部13が磁気飽和し易くなる。その結果、コイル50で発生した磁束が周方向に拡散することを防ぐことができるので着磁性能が向上する。
なお、内周溝16が連結部13の内周側に存在すれば連結部13の磁気抵抗は高くなるので、内周溝16を構成する2本の分割内周溝の中心は必ずしも互いに周方向に角度α°ずれてなくてもよい。また、内周溝16が連結部13の内周側に存在するのであれば内周溝16は直線状の1本の溝で構成されていてもよい。
本実施の形態においては、2段で構成された段スキューロータを着磁させる着磁ヨークを例として説明した。段スキューロータが3段以上で構成されている場合、着磁ヨークはその段数に合わせて構成すればよい。例えば、内輪ヨークコアのティースを段スキューロータの段数に合わせた複数の分割ティースで構成し、複数の分割ティースの周方向の中心を段スキューロータの各段の周方向のずれ角にそれぞれ合わせてずらせばよい。
実施の形態2.
実施の形態1の着磁ヨークにおいては、内輪ヨークコアは一体で構成されている。実施の形態2の着磁ヨークにおいては、複数の分割内輪ヨークコアを締結して内輪ヨークコアを構成したものである。なお、本実施の形態においては、本実施の形態1と同様に、2段で構成された段スキューロータを着磁させる着磁ヨークで説明する。
図13および図14は、本実施の形態における分割内輪ヨークコアの斜視図である。図13は、上側の分割内輪ヨークコア11aの斜視図であり、図14は、下側の分割内輪ヨークコア11bの斜視図である。図13に示すように、上側の分割内輪ヨークコア11aは、円周状に並んで配置された複数の上段ティース12aとこの上段ティース12aの内周側端部を連結する上段連結部13aとを有している。複数の上段ティース12aの間には上段切り欠き部15aが形成されている。上段切り欠き部15aは、分割内輪ヨークコア11aの軸方向の一方の端部から軸方向の他方の端部まで連続している。上段ティース12aの下方には、上段ティース12aの周方向の幅が徐々に減少する曲面部23aが形成されている。
図14に示すように、下側の分割内輪ヨークコア11bは、円周状に並んで配置された複数の下段ティース12bとこの下段ティース12bの内周側端部を連結する下段連結部13bとを有している。複数の下段ティース12bの間には下段切り欠き部15bが形成されている。下段切り欠き部15bは、分割内輪ヨークコア11bの軸方向の一方の端部から軸方向の他方の端部まで連続している。下段ティース12bの上方には、下段ティース12bの周方向の幅が徐々に減少する曲面部23bが形成されている。
図15は、本実施の形態に係るコイルが巻かれた内輪ヨークコアの斜視図である。本実施の形態の内輪ヨークコア11は、上側の分割内輪ヨークコア11aと下側の分割内輪ヨークコア11bとが軸方向を一致させて締結されている。このとき、上段ティース12aの周方向の中心と下段ティース12bの周方向の中心とが周方向に角度α°ずれるように分割内輪ヨークコア11aと分割内輪ヨークコア11bとが重ねられている。コイル50は、上段ティース12aと下段ティース12bとで構成されたティース12に巻き回されている。本実施の形態の着磁ヨークは、図15に示したコイルが巻かれた内輪ヨークコアに外輪ヨークコアが組付けられている。
実施の形態1の内輪ヨークコアにおいては、上段ティースと下段ティースとにそれぞれ段差が形成されている。この段差には角部が存在するためコイルの素線を巻き付ける工程において素線が角部に接触することで素線の絶縁被膜が損傷する可能性がある。本実施の形態の内輪ヨークコアにおいては、上段ティースと下段ティースとにそれぞれ曲面部が形成されているので、コイルの素線を巻き付ける工程において素線の絶縁被膜が損傷することを防ぐことができる。
本実施の形態の内輪ヨークコアにおいては、2つの分割内輪ヨークにそれぞれ切り欠き部を形成しているので、複雑な切り欠き部を形成することができる。そのため、曲面部を容易に形成することができる。また、2つの分割内輪ヨークは同じ形状でよいので、着磁ヨークの生産性が向上する。
実施の形態3.
図16は、実施の形態3に係るコイルが巻かれた内輪ヨークコアの斜視図である。本実施の形態の着磁ヨークにおいて、内輪ヨークコアが複数の分割内輪ヨークコアで構成されていると共に、コイルも複数の分割コイルで構成されている。
本実施の形態の着磁ヨークにおいては、図16に示すように、上側の分割内輪ヨークコア11aの上段ティース12aに上段分割コイル50aが巻き回されており、下側の分割内輪ヨークコア11bの下段ティース12bに下段分割コイル50bが巻き回されている。隣接する上段ティース12aに巻き回された上段分割コイル50aは、互いに逆向きに巻かれている。同様に、隣接する下段ティース12bに巻き回された下段分割コイル50bは、互いに逆向きに巻かれている。そのため、図16に矢印で示したように、隣接する上段ティース12aに巻き回された上段分割コイル50a、および隣接する下段ティース12bに巻き回された下段分割コイル50bには互いに同じ向きに電流が流れる。上側の分割内輪ヨークコア11aと下側の分割内輪ヨークコア11bとが軸方向を一致させて配置されている。このとき、上段ティース12aの周方向の中心と下段ティース12bの周方向の中心とが周方向に角度α°ずれるように分割内輪ヨークコア11aと分割内輪ヨークコア11bとが重ねられている。本実施の形態の着磁ヨークは、図16に示したコイルが巻かれた内輪ヨークコアに外輪ヨークコアが組付けられている。
このように構成された着磁ヨークにおいては、ティースに段差または曲面部を形成する必要がない。また、コイルもティースの段差または曲面部に沿って曲げる必要もない。その結果、内輪ヨークコアの製造工程、コイルの巻線工程の作業性が大幅に向上する。さらに、コイルの巻線工程においてティースの段差または曲面部に沿って曲げる必要がないので、素線の絶縁被膜が損傷することを防ぐことができる。
さらに、1つのコイルの素線の長さが短くなるので、コイルの抵抗が減らすことができる。そのため、着磁用の電源を複数台用意することでコイルに印加される着磁電圧を低減すことができる。
また、本実施の形態の着磁ヨークにおいては、上側の分割内輪ヨークコア11aと下側の分割内輪ヨークコア11bとを軸方向を一致させて配置するときに、角度α°ずれるように配置している。このずれ角は、上側の分割内輪ヨークコア11aと下側の分割内輪ヨークコア11bとを軸方向を重ねるときに自由に設定できる。そのため、本実施の形態の着磁ヨークは、段スキューロータのずれ角に合わせて上側の分割内輪ヨークコア11aと下側の分割内輪ヨークコア11bとを配置することで、異なるずれ角を有する段スキューロータの着磁ヨークとして用いることができる。
実施の形態4.
図17は、実施の形態4に係る着磁ヨークの内輪ヨークコアの断面図である。図17は、軸方向に直交する方向の断面図である。本実施の形態の内輪ヨークコア11においては、ティース12の外周側に外径方向に向かって周方向の幅が狭くなるV字部42が形成されている。
図18は、実施の形態4に係る着磁ヨークの外輪ヨークコアの断面図である。図18は、軸方向に直交する方向の断面図である。本実施の形態の外輪ヨークコア17においては、内周面に外径方向に向かって周方向の幅が狭くなるV字溝43が形成されている。内輪ヨークコア11のV字部42と、外輪ヨークコア17のV字溝43とはお互いに嵌合する寸法で形成されている。このとき、外輪ヨークコア17のV字溝43のテーパー角度は、内輪ヨークコア11のV字部42のテーパー角度より小さい方が好ましい。
図19は、実施の形態4に係る着磁ヨークの断面図である。図19は、軸方向に直交する方向の断面図である。ただし、図19において、コイルは省略されている。図19に示すように、内輪ヨークコア11に外輪ヨークコア17を圧入または焼き嵌めを用いて組み合わせるときに、内輪ヨークコア11のV字部42と外輪ヨークコア17のV字溝43とが嵌合される。
一般に、内輪ヨークコア11に外輪ヨークコア17を圧入または焼き嵌めを用いて組み合わせるときに寸法ずれがある場合、内輪ヨークコア11の外周または外輪ヨークコア17の内周に機械加工を行って嵌合する必要がある。そのため、機械加工による加工屑などの残渣でコイル50の絶縁性能が低下する場合がある。本実施の形態の着磁ヨークにおいては、内輪ヨークコア11のV字部42と外輪ヨークコア17のV字溝43とで寸法ずれを吸収して嵌合させることができるので、機械加工が不要となる。その結果、コイル50の絶縁性能が低下することを防ぐことができる。
なお、実施の形態1から4で説明した着磁ヨークの切り欠き部の形状、分割数、ずれ角、コイルの形状などは図示した形状などに限定されるものでない。また、段スキューロータの段数、磁石の数なども図示した形状などに限定されるものでない。さらに、段スキューロータとして永久磁石がロータコアの外周表面に配置されたSPM構造(Surface Permanent Magnet構造)の段スキューロータで説明したが、ロータコアの内部に永久磁石が埋設されたIPM構造(Interior Permanent Magnet構造)の段スキューロータであってもよい。
本願は、様々な例示的な実施の形態および実施例が記載されているが、1つまたは複数の実施の形態に記載された様々な特徴、態様、および機能は特定の実施の形態の適用に限られるのではなく、単独で、または様々な組み合わせで実施の形態に適用可能である。
したがって、例示されていない無数の変形例が、本願明細書に開示される技術の範囲内において想定される。例えば、少なくとも1つの構成要素を変形する場合、追加する場合または省略する場合、さらには、少なくとも1つの構成要素を抽出し、他の実施の形態の構成要素と組み合わせる場合が含まれるものとする。
以下、本開示の諸態様を付記としてまとめて記載する。
(付記1)
円周状に並んで配置された複数のティースとこのティースの内周側端部を連結する連結部とを有する内輪ヨークコアと、
複数の前記ティースに巻き回されたコイルと、
前記内輪ヨークコアの前記ティースの外周を覆って前記内輪ヨークコアと嵌合された円筒形状の外輪ヨークコアとを有する着磁ヨークであって、
それぞれの前記ティースは前記内輪ヨークコアの軸方向に連結された複数の分割ティースで構成されており、それぞれの前記分割ティースの周方向の中心は周方向にずれていることを特徴とする着磁ヨーク。
(付記2)
前記軸方向の断面における前記ティースの周方向の幅は、前記連結部から外径側に向かって一定であることを特徴とする付記1に記載の着磁ヨーク。
(付記3)
前記軸方向の断面における前記ティースの周方向の端部は、互いに平行であることを特徴とする付記1または2に記載の着磁ヨーク。
(付記4)
前記連結部は、内周面に前記内輪ヨークコアの軸方向に平行な内周溝を有することを特徴とする付記1から3のいずれか1項に記載の着磁ヨーク。
(付記5)
前記分割ティースは、連結される部分に曲面部を有することを特徴とする付記1から4のいずれか1項に記載の着磁ヨーク。
(付記6)
前記内輪ヨークコアは、複数の前記分割ティースをそれぞれ備えた複数の分割内輪ヨークコアで構成されていることを特徴とする付記1から5のいずれか1項に記載の着磁ヨーク。
(付記7)
前記コイルは、複数の前記分割内輪ヨークコアにそれぞれ巻き回された複数の分割コイルで構成されていることを特徴とする付記6に記載の着磁ヨーク。
(付記8)
前記軸方向の断面において前記内輪ヨークコアは前記ティースの外周側に外径方向に向かって周方向の幅が狭くなるV字部を備えており、前記外輪ヨークコアは内周面に外径方向に向かって周方向の幅が狭くなるV字溝を備えており、前記内輪ヨークコアと前記外輪ヨークコアとは前記V字部と前記V字溝とで嵌合されていることを特徴とする付記1から7のいずれか1項に記載の着磁ヨーク。
(付記9)
付記1から8のいずれか1項に記載された着磁ヨークで着磁された段スキューロータを備えたことを特徴とする回転電機。
10 着磁ヨーク、11 内輪ヨークコア、11a、11b 分割内輪ヨークコア、12 ティース、12a 上段ティース、12b 下段ティース、13 連結部、14 段差、15 切り欠き部、15a 上段切り欠き部、15b 下段切り欠き部、16 内周溝、17 外輪ヨークコア、23a、23b 曲面部、42 V字部、43 V字溝、50 コイル、50a 上段分割コイル、50b 下段分割コイル、51 導体部、52 絶縁被膜、53 収納部、54 コイルエンド、60 段スキューロータ、61 シャフト、62 ロータコア、62a 上段ロータコア、62b 下段ロータコア、63 永久磁石、63a 上段永久磁石、63b 下段永久磁石、70 ステータ、71 ステータコイル、72 ステータコア、80 回転電機。

Claims (9)

  1. 円周状に並んで配置された複数のティースとこのティースの内周側端部を連結する連結部とを有する内輪ヨークコアと、
    複数の前記ティースに巻き回されたコイルと、
    前記内輪ヨークコアの前記ティースの外周を覆って前記内輪ヨークコアと嵌合された円筒形状の外輪ヨークコアとを有する着磁ヨークであって、
    それぞれの前記ティースは前記内輪ヨークコアの軸方向に連結された複数の分割ティースで構成されており、それぞれの前記分割ティースの周方向の中心は周方向にずれていることを特徴とする着磁ヨーク。
  2. 前記軸方向の断面における前記ティースの周方向の幅は、前記連結部から外径側に向かって一定であることを特徴とする請求項1に記載の着磁ヨーク。
  3. 前記軸方向の断面における前記ティースの周方向の端部は、互いに平行であることを特徴とする請求項1または2に記載の着磁ヨーク。
  4. 前記連結部は、内周面に前記内輪ヨークコアの軸方向に平行な内周溝を有することを特徴とする請求項1または2に記載の着磁ヨーク。
  5. 前記分割ティースは、連結される部分に曲面部を有することを特徴とする請求項1または2に記載の着磁ヨーク。
  6. 前記内輪ヨークコアは、複数の前記分割ティースをそれぞれ備えた複数の分割内輪ヨークコアで構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の着磁ヨーク。
  7. 前記コイルは、複数の前記分割内輪ヨークコアにそれぞれ巻き回された複数の分割コイルで構成されていることを特徴とする請求項6に記載の着磁ヨーク。
  8. 前記軸方向の断面において、前記内輪ヨークコアは前記ティースの外周側に外径方向に向かって周方向の幅が狭くなるV字部を備えており、前記外輪ヨークコアは内周面に外径方向に向かって周方向の幅が狭くなるV字溝を備えており、前記内輪ヨークコアと前記外輪ヨークコアとは前記V字部と前記V字溝とで嵌合されていることを特徴とする請求項1または2に記載の着磁ヨーク。
  9. 請求項1または2に記載された着磁ヨークで着磁された段スキューロータを備えたことを特徴とする回転電機。
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