JP2023177762A - 被支持物の支持構造、建築用木質パネル及び壁の施工方法 - Google Patents

被支持物の支持構造、建築用木質パネル及び壁の施工方法 Download PDF

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Abstract

【課題】壁の表面に設けられた耐火被覆が途切れないようにしつつ、棚板等の被支持物を支持しやすくする。【解決手段】壁2の一側面から突出する板状の被支持物1を支持するための構造が、開口部10aの奥側において壁本体10に固定された下地材20と、下地材20の一側面に設けられて開口部10aに露出する板状の内部用耐火被覆材21と、内部用耐火被覆材21の一側面に設けられて下地材20に向かってビス23固定され、上面に被支持物1が固定された補強桟22と、被支持物1及び補強桟22を避けた状態で、壁本体10の一側面に設けられて壁本体10の一側面を被覆する板状の耐火被覆材15と、を備え、壁本体10の一側面と内部用耐火被覆材21の一側面は面一となっていて、耐火被覆材15は、壁本体10の一側面と内部用耐火被覆材21の一側面に跨って設けられている。【選択図】図2

Description

本発明は、被支持物の支持構造、建築用木質パネル及び壁の施工方法に関する。
従来、例えば石膏ボードからなる耐火被覆材が表面に設けられた壁に対し、耐火被覆材の上から棚板を取り付ける技術が知られている。このような技術によれば、棚板を耐火被覆材の上から壁に取り付けることで、耐火被覆が途切れないようになるため、耐火性能の低下を防ぐことができるという利点がある。
例えば特許文献1において棚板は、当該棚板を支持する取付部材を介して壁に取り付けられるようになっている。また、取付部材は、耐火被覆材の上から、当該耐火被覆材の裏面に密着して設けられた下地板にビス留めされることで固定されている。
特開2016-188521号公報
例えば石膏ボードからなる耐火被覆材は、耐火性能の向上はもちろんのこと、断熱性や遮音性等の向上を図ることを目的として複数枚重ねて設けられたり、通常よりも厚みの厚い耐火被覆材を使用したりする場合がある。
ところで、耐火被覆材が複数枚重ねて設けられたり、通常よりも厚みの厚い耐火被覆材を使用したりすることで表面の厚みが増した壁に、従来のような棚板を、耐火被覆材の上から取り付けようとすると、取付部材を固定するためのビスが下地材まで届きにくくなるという問題が生じる。このような問題を解決するためにビスの長さを長くすると、ビスにかかる剪断力が大きくなってビスが変形したり、剪断力が加わって変位するビスによって耐火被覆材のビス周りの部分が崩れたりして、棚板を支持しにくくなる場合がある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その課題は、壁の表面に設けられた耐火被覆が途切れないようにしつつ、棚板等の被支持物を支持しやすくすることである。
請求項1に記載の発明は、例えば図1~図9に示すように、建物の壁2を構成する内部中空状の壁本体10(例えば建築用木質パネル10)の一側面に開口部10aが形成され、
前記壁2の一側面から突出する板状の被支持物1(例えば棚板1)を支持するための構造であって、
前記開口部10aの奥側において前記壁本体10に固定された下地材20と、
前記下地材20の一側面に設けられて前記開口部10aに露出する板状の内部用耐火被覆材21と、
前記内部用耐火被覆材21の一側面に設けられて前記下地材20に向かってビス23固定され、上面に前記被支持物1が固定された補強桟22と、
前記被支持物1及び前記補強桟22を避けた状態で、前記壁本体10の一側面に設けられて前記壁本体10の一側面を被覆する板状の耐火被覆材15と、を備え、
前記壁本体10の一側面と前記内部用耐火被覆材21の一側面は面一となっていて、
前記耐火被覆材15は、前記壁本体10の一側面と前記内部用耐火被覆材21の一側面に跨って設けられていることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、内部用耐火被覆材21が、下地材20の一側面に設けられて開口部10aに露出し、補強桟22が、内部用耐火被覆材21の一側面に設けられて下地材20に向かってビス23固定されているので、ビス23は、先端部側が下地材20によって支持され、頭部側が補強桟22によって支持されることとなる。したがって、ビス23は撓みにくくなり、剪断変形も曲げ変形も生じにくくなるため、内部用耐火被覆材21のビス23周りの部分が崩れることを抑制できる。そして、このような補強桟22の上面に被支持物1が固定されているので、補強桟22による被支持物1の支持のしやすさに貢献できることとなる。さらに、壁本体10の一側面と内部用耐火被覆材21の一側面は面一となっていて、耐火被覆材15は、壁本体10の一側面と内部用耐火被覆材21の一側面に跨って設けられているので、壁本体10の耐火被覆が途切れることを防ぐことができる。
請求項2に記載の発明は、例えば図2,図6に示すように、請求項1に記載の被支持物1の支持構造において、
前記耐火被覆材15は、前記被支持物1の上面と前記補強桟22の下面に接していることを特徴とする。
請求項2に記載の発明によれば、耐火被覆材15は、被支持物1の上面と補強桟22の下面に接しているので、補強桟22とその上面に固定されている被支持物1の双方を、耐火被覆材15によって上下から挟み込むことができる。これにより、補強桟22は、下面側が耐火被覆材15による支えがある状態となるので、ビス23の撓みをより確実に抑えることができる。しかも、被支持物1は、突出方向の基端部側に上方からの抑えがある状態となるので、被支持物1自身の重みや上に物が置かれたときの荷重によって、突出方向の先端部が下方に変位し、基端部が上方に変位しようとする被支持物1の動きを抑えることができる。
請求項3に記載の発明は、例えば図1,図2,図6に示すように、請求項1に記載の被支持物1の支持構造において、
前記補強桟22の一側面と前記耐火被覆材15の一側面は面一になっていることを特徴とする。
請求項3に記載の発明によれば、補強桟22の一側面と耐火被覆材15の一側面が面一になっているので、補強桟22を、耐火被覆材15と共に仕上げを施して同一壁面内に納めることができる。これにより、補強桟22を、建物の壁2の一側面から突出させないようにすることができるので、建物の壁2の意匠性を向上させることができる。
請求項4に記載の発明は、例えば図2,図6,図7に示すように、請求項1から3のいずれか一項に記載の被支持物1の支持構造において、
前記被支持物1及び前記補強桟22の上方、下方、両側方において、前記耐火被覆材15は、前記壁本体10の一側面と前記内部用耐火被覆材21の一側面に跨って設けられ、
前記上方、前記下方、前記両側方の各方向において前記内部用耐火被覆材21と前記耐火被覆材15とが重なり合う寸法は、前記耐火被覆材15の厚さ寸法以上に設定されていることを特徴とする。
請求項4に記載の発明によれば、被支持物1及び補強桟22の上方、下方、両側方において、耐火被覆材15は、壁本体10の一側面と内部用耐火被覆材21の一側面に跨って設けられているので、被支持物1及び補強桟22の周囲を、耐火被覆材15によって満遍なく被覆することができる。しかも、上方、下方、両側方の各方向において内部用耐火被覆材21と耐火被覆材15とが重なり合う寸法は、耐火被覆材15の厚さ寸法以上に設定されているので、他の部材同士である内部用耐火被覆材21と耐火被覆材15とが重なり合う部分の耐火性能を高めることができる。
請求項5に記載の発明は、例えば図2~図8に示すように、枠体の一側面及び他側面に面材14が貼設されて内部中空状に構成された建築用木質パネル10において、
一側面に開口部10aが形成されており、
前記開口部10aの奥側において前記枠体の他側面に貼設された前記面材14に固定された下地材20と、
前記下地材20の一側面に設けられて前記開口部10aに露出する板状の内部用耐火被覆材21と、を備え、
前記枠体の一面側に貼設された前記面材14の表面と前記内部用耐火被覆材21の表面が面一となっていることを特徴とする。
請求項5に記載の発明によれば、内部用耐火被覆材21が、下地材20の一側面に設けられて一側面の開口部10aに露出しているので、この内部用耐火被覆材21の上から下地材20に向かって被支持物1(補強桟22)をビス固定すれば、被支持物1の取り付け状態を安定させやすく、被支持物1の支持のしやすさに繋がる。さらに、枠体の一面側に貼設された面材14の表面と内部用耐火被覆材21の表面が面一となっているので、面材14の表面を被覆する耐火被覆材15を、内部用耐火被覆材21の表面にも跨るように配置すれば、耐火被覆が途切れることを防ぐことができる。
請求項6に記載の発明は、例えば図2~図8に示すように、請求項5に記載の建築用木質パネル10において、
前記枠体は、上下方向に配置される複数の縦材11,13と、横方向に配置される複数の横材12,13と、を有しており、
前記複数の縦材11,13のうち前記内部用耐火被覆材21が設けられる側の面には凹部11a,13aが欠き込み形成され、前記内部用耐火被覆材21は、前記凹部11a,13aに嵌め込まれていることを特徴とする。
請求項6に記載の発明によれば、枠体を構成する複数の縦材11,13のうち内部用耐火被覆材21が設けられる側の面には凹部11a,13aが欠き込み形成され、内部用耐火被覆材21は、凹部11a,13aに嵌め込まれているので、内部用耐火被覆材21を、凹部11a,13aに納めた状態で複数の縦材11,13間に架け渡すことができる。これにより、内部用耐火被覆材21を、建築用木質パネル10に対して一体的に設けることができるので、建築用木質パネル10を、表面に内部用耐火被覆材21が露出する一つの建築用木質パネル10として取り扱うことができ、建築用木質パネル10の輸送や、建築用木質パネル10を用いた壁2の現場施工を効率良く行うことができる。
請求項7に記載の発明は、例えば図1~図9に示すように、請求項6に記載の建築用木質パネル10を予め工場で作製し、施工現場で、前記建築用木質パネル10を、被支持物1を支持する壁本体10として建物の壁2を施工する方法であって、
前記被支持物1は、前記壁2の一側面から突出する板状体であり、
上面に前記被支持物1が固定される補強桟22を、前記内部用耐火被覆材21の一側面に設けて前記下地材20に向かってビス23固定する工程と、
前記補強桟22の上面に前記被支持物1を固定する工程と、
板状の耐火被覆材15を前記壁本体10の一側面に設けて前記壁本体10の一側面を被覆する工程と、を有し、
前記耐火被覆材15を、前記被支持物1及び前記補強桟22を避けた状態で、かつ、前記壁本体10の一側面と前記内部用耐火被覆材21の一側面に跨って設けることを特徴とする。
請求項7に記載の発明によれば、建築用木質パネル10を予め工場で作製し、施工現場で、前記建築用木質パネル10を、被支持物1を支持する壁本体10として建物の壁2を施工するので、輸送時には、他の建築用木質パネルと共に輸送でき、施工現場でも、他の建築用木質パネルと同時に施工を進めることができて効率が良い。
また、補強桟22を、内部用耐火被覆材21の一側面に設けて下地材20に向かってビス23固定するので、ビス23は、先端部側が下地材20によって支持され、頭部側が補強桟22によって支持されることとなる。したがって、ビス23は撓みにくくなり、剪断変形も曲げ変形も生じにくくなるため、内部用耐火被覆材21のビス23周りの部分が崩れることを抑制できる。そして、このような補強桟22の上面に被支持物1を固定するので、補強桟22による被支持物1の支持のしやすさに貢献できることとなる。
さらに、耐火被覆材15を壁本体10の一側面に設けて壁本体10の一側面を被覆するにあたって、耐火被覆材15を、被支持物1及び補強桟22を避けた状態で、かつ、壁本体10の一側面と内部用耐火被覆材21の一側面に跨って設けるので、壁本体10の耐火被覆が途切れることを防ぐことができる。
本発明によれば、壁の表面に設けられた耐火被覆が途切れないようにしつつ、棚板等の被支持物を支持しやすくすることができる。
被支持物の支持構造を説明する斜視図である。 被支持物の支持構造を示す断面図である。 建築用木質パネルの製造方法を説明するための図であり、(a)は、内部用耐火被覆材が設けられる前の建築用木質パネルの正面図、(b)は側面図である。 建築用木質パネルの製造方法を説明するための図であり、(a)は建築用木質パネルの正面図、(b)は側面図である。 建築用木質パネルを示す斜視図である。 建築用木質パネルを含んで構成された壁の構成を説明するための図であり、(a)は壁の正面図、(b)は側断面図である。 建築用木質パネルを含んで構成された壁を示し、(a)は図6のA-A線端面図であり、(b)は図6のB-B線断面図である。 被支持物の支持構造における変形例を示し、(a)は、壁の要部以外の部分における端面図であり、(b)は、壁の要部における断面図である。 被支持物の支持構造における変形例を示す斜視図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。ただし、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の技術的範囲を以下の実施形態及び図示例に限定するものではない。なお、以下の実施形態及び図示例における方向は、あくまでも説明の便宜上設定したものであり、被支持物が設けられる側を正面(前面)とする。
図1において符号1は、被支持物である棚板(カウンターと称呼してもよい)を示す。この棚板1は、木製の矩形板状材であり、壁2の一側面から水平に突出して設けられており、壁2に備えられた支持構造によって支持されている。
なお、棚板1は、例えば天然木によるものでもよいし、合板や集成材、パーティクルボード等の各種木製ボード材によるものでもよい。また、例えばペーパーハニカムや発泡材で構成された木材よりも軽量の基材を薄い化粧板で囲むことで形成された棚板を採用してもよい。
また、壁2は、図2,図6,図7に示すように、例えば建物の外壁とされており、棚板1は、室内側の側面から突出した状態となっている。本実施形態における壁2は、このように外壁とするが、内壁(建物内部の構造壁)であってもよく、特に限定されるものではない。
壁2における室内側の側面には、内装仕上げ材3が設けられており、棚板1を支持するための構造が、内装仕上げ材3によって被覆されて隠された状態となっている。つまり、内装仕上げ材3は、棚板1を避けて壁2の室内側面に設けられ、被支持物である棚板1の支持構造を被覆している。
内装仕上げ材3としては、本実施形態においては壁紙(クロス)が用いられているが、これに限られるものではなく、例えば合板等の板材、タイル、珪藻土、漆喰、ペンキ等が用いられてもよい。
外壁である壁2における屋外側の側面には、透湿防水シート4a及び胴縁4bを介して外装材4(外装仕上げ材)が設けられている。
本実施形態の壁2は、図2~図7に示すように、建築用木質パネル10を壁本体として構成されている。
建築用木質パネル10は、壁や床、屋根といった建物の構成要素を予め工場でパネル化したものを指し、施工現場で建築用木質パネル10が適宜組み立てられて建物が構築される。このような建物の構築方法を、パネル工法と称する。パネル工法では、建築用木質パネル10を複数並べて配置することで建物の壁2が構築される。なお、本実施形態においては、棚板1が設けられる建築用木質パネル10に隣接する建築用木質パネルを符号10Nで説明するものとする。
なお、本実施形態においては建物が当該パネル工法によって構築されるが、これに限られるものではなく、従来の軸組工法、壁式工法、ツーバイフォー工法等で構築されるものとしてもよい。
建築用木質パネル10(10N)は、縦框材11及び横框材12が矩形状に組み立てられるとともに、矩形枠の内部に補助桟材13が縦横に組み付けられて枠体が構成され、この枠体の両面もしくは片面に、面材14が貼設されたものであり、内部中空な構造となっている。なお、建築用木質パネル10のうち壁2に用いられるものは、枠体の両面に面材14が貼設されている。さらに、内部中空部には、通常、グラスウールやロックウール等の断熱材が装填される。
壁本体である建築用木質パネル10(10N)の表面(正面、背面)には、壁2に耐火性能を具備させるため、耐火被覆材15が取り付けられている。耐火被覆材15は、棚板1を避けて壁2の室内側及び屋外側の側面に設けられている。
耐火被覆材15としては、本実施形態においては石膏ボード(強化石膏ボード)が用いられているが、これに限られるものではなく、例えばロックウールボードやグラスウールボード等のように、ビスが通る素材が適宜用いられてもよい。
耐火被覆材15は、建築用木質パネル10の正面及び背面に複数枚重ねられて設けられている。なお、本実施形態においては、厚さ12mm以上(本実施形態においては21.0mm厚)の石膏ボードが、建築用木質パネル10の正面及び背面に二枚重ねで設けられているものとする。ただし、これに限られるものではなく、一枚の厚みの厚い(例えば25.0mm厚の)石膏ボードが用いられてもよいし、厚みの薄い石膏ボードが三枚以上重ねられて設けられてもよい。
また、壁2の室内側面に設けられる耐火被覆材15は、棚板1を避けて配置されているため、複数に分割(区分け)された状態で、壁2の室内側面を被覆している。本実施形態においては、棚板1の上下左右それぞれに耐火被覆材15が設けられている。
内装仕上げ材3及び外装材4(透湿防水シート4a、胴縁4b)は、このような耐火被覆材15の上に重ねられて設けられている。
以上のような壁2には、棚板1を支持するための支持構造が適用されている。より詳細に説明すると、建築用木質パネル10の一側面(正面)には開口部10aが形成されている。そして、棚板1を支持するための支持構造は、開口部10aの位置に対応して設けられており、下地材20と、内部用耐火被覆材21と、補強桟22と、上記の耐火被覆材15と、を備えている。
開口部10aは、建物の壁2を構成する複数の建築用木質パネル10,10Nのうち、棚板1を支持するための壁本体として設けられる建築用木質パネル10に対して形成されている。この建築用木質パネル10は、左右の縦框材11と、これら縦框材11と平行に配置された補助桟材13と、を有しており、これら縦框材11及び補助桟材13の正面側には、凹部11a,13aが欠き込み形成されている。また、建築用木質パネル10における正面側の面材14は、凹部11a,13aを境にして上下に設けられている。開口部10aは、このように上下に分かれて配置された面材14間の位置の、各凹部11a,13aを含む空隙を指している。
なお、凹部11a,13aの欠き込み深さ(正背方向の欠き込み寸法)と面材14の厚さ寸法とを足し合わせた寸法は、内部用耐火被覆材21の厚さ寸法(二枚分の厚さ寸法)と略等しい。
また、凹部11a,13aの上下寸法及び上下に分かれて配置された面材14間の寸法は、内部用耐火被覆材21の上下寸法と略等しい。
すなわち、開口部10aには、内部用耐火被覆材21がぴったりと嵌め込まれるようになっている。
下地材20は、木製の矩形板材であり、開口部10aの奥側において建築用木質パネル10に固定されている。
より詳細に説明すると、下地材20は複数用いられ、開口部10aから建築用木質パネル10の内部中空部に挿入されて、左右の縦框材11とその中間に位置する縦方向の補助桟材13との間にそれぞれ配置されている。そして、これら複数の下地材20は、開口部10aの奥側に位置する面材14(背面側の面材14)の内側面に接着剤等により接合固定されている。ビス等の固定材による固定でもよい。さらに、左右の縦框材11及び補助桟材13にも固定されてもよい。
内部用耐火被覆材21は、下地材20の一側面(正面)に複数枚重ねて設けられて開口部10aに露出している。また、内部用耐火被覆材21は、建築用木質パネル10の表面側に用いられる上記の耐火被覆材15と同一の素材のものが用いられており、本実施形態においては、厚さ12mm以上(本実施形態においては21.0mm厚)の石膏ボードが二枚重ねで用いられている。
このような内部用耐火被覆材21は、建築用木質パネル10の開口部10aにぴったりと嵌め込まれている。すなわち、この内部用耐火被覆材21における長さ方向の寸法が、建築用木質パネル10の幅寸法(左右方向の寸法)と略等しく設定されている。また、上下方向の寸法は、左右の縦框材11及び補助桟材13に形成された凹部11a,13aの上下寸法と略等しく設定されている。さらに、厚さ寸法は、凹部11a,13aの欠き込み深さ(正背方向の欠き込み寸法)と面材14の厚さ寸法とを足し合わせた寸法と略等しく設定されている。そのため、内部用耐火被覆材21が下地材20の上から設けられて、開口部10aにぴったりと嵌め込まれた状態においては、建築用木質パネル10(すなわち、正面側の面材14)の一側面と内部用耐火被覆材21の一側面は面一となっている。また、建築用木質パネル10の左右の側端面と内部用耐火被覆材21の長さ方向両端面も面一となっている。
なお、内部用耐火被覆材21は、下地材20と、左右の縦框材11及び補助桟材13に対して接着剤等により接合固定されているが、ビス等の固定材による固定でもよい。
補強桟22は、木製の角材であり、内部用耐火被覆材21の一側面(正面)に設けられて下地材20に向かってビス23固定されている。接着剤を併用してもよい。
ビス23は、頭部が補強桟22の一側面に揃っている状態のときに先端部が補強桟22に到達している長さに設定されている。つまり、ビス23は、長さ方向両端部が木材によって支持され、中央部が内部用耐火被覆材21を通過した状態となっている。
このようなビス23は、補強桟22の長さ方向に間隔を空けて複数箇所に打ち込まれている。これら複数のビス23は、同一直線上に配置されてもよいし、上下ジグザグ状に配置されてもよい。
そして、内部用耐火被覆材21を介して下地材20にビス固定された補強桟22の上面に、被支持物1である棚板1が固定されている。なお、棚板1は、補強桟22に対して接着剤等により接合固定されているが、ビス等の固定材による固定でもよい。
建築用木質パネル10の表面を被覆する耐火被覆材15のうち、建築用木質パネル10の一側面(正面)を被覆する二枚重ねの耐火被覆材15は、建築用木質パネル10における正面側の面材14と内部用耐火被覆材21の一側面に跨って設けられている。
そして、二枚重ねの耐火被覆材15は、棚板1及び補強桟22の上方、下方、両側方のそれぞれにおいて、建築用木質パネル10の一側面と内部用耐火被覆材21の一側面に跨って設けられている。つまり、図6に示すように、棚板1及び補強桟22の上方と、棚板1及び補強桟22の下方と、棚板1及び補強桟22の左右両側方のそれぞれ(すなわち、四方)に、二枚重ねの耐火被覆材15が設けられている。
さらに、これら四方の二枚重ねの耐火被覆材15は、棚板1及び補強桟22に接している。すなわち、棚板1及び補強桟22の上方に位置する二枚重ねの耐火被覆材15は、棚板1の上面に接し、棚板1及び補強桟22の下方に位置する二枚重ねの耐火被覆材15は、補強桟22の下面に棚板1の上面に接している。また、棚板1及び補強桟22の左右両側方に位置する二枚重ねの耐火被覆材15は、棚板1及び補強桟22の左右両側面に接している。換言すれば、二枚重ねの耐火被覆材15は、棚板1及び補強桟22を避けた状態で、建築用木質パネル10の一側面(正面)に設けられている。
四方の二枚重ねの耐火被覆材15は、上記のように、正面側の面材14と内部用耐火被覆材21の一側面に跨って設けられているが、四方の二枚重ねの耐火被覆材15と内部用耐火被覆材21とが重なり合う寸法は、耐火被覆材15における二枚分の厚さ寸法以上に設定されている。なお、耐火被覆材15が一枚の、厚みの厚いものである場合には、その一枚分の厚さ寸法以上に設定されている。
本実施形態において一枚の耐火被覆材15の厚さ寸法は、上記のように21.0mmとされているので、二枚重ね分の耐火被覆材15の厚さ寸法は42.0mmとなっている。したがって、四方の二枚重ねの耐火被覆材15と内部用耐火被覆材21とが重なり合う寸法は、42.0mmとされている。
換言すれば、棚板1及び補強桟22の縁から、内部用耐火被覆材21における一側面の四方の各辺までの寸法は、少なくとも、耐火被覆材15(本実施形態においては二枚重ねの耐火被覆材15)の厚さ寸法以上に設定されているものとする。
棚板1及び補強桟22を避けた状態で、建築用木質パネル10の一側面に設けられた二枚重ねの耐火被覆材15は、図1に示すように、内装仕上げ材3によって被覆され、四方の二枚重ねの耐火被覆材15同士の境目は遮蔽されている。
また、補強桟22の室内側面は耐火被覆材15の室内側面と面一になっており、内装仕上げ材3は、耐火被覆材15だけでなく、補強桟22も被覆している。したがって、壁2の室内側面には補強桟22は表れず、棚板1のみが突出して設けられているように見えることとなる。
以上のような支持構造によって支持されて、壁2の一側面から突出する棚板1の上面には、物品を載せて収納することができる。
棚板1が一側面から突出する壁2を施工する場合は、まず、建築用木質パネル10を予め工場にて製造しておくようにする。つまり、下地材20を、開口部10aの奥側において背面側の面材14の内側面に固定し、その下地材20の上から内部用耐火被覆材21を二枚重ねで設けるようにする。その際に、内部用耐火被覆材21を、左右の縦框材11及び補助桟材13に形成された凹部11a,13aにぴったりと嵌め込んで、開口部10aから露出しつつ、建築用木質パネル10の表面と面一になるように納めるようにする。このように作製された建築用木質パネル10の正面側には、図5に示すように、内部用耐火被覆材21が帯状に見える状態となる。
予め工場等で製造された建築用木質パネル10は、他の建築用木質パネル10Nと共に施工現場に輸送され、施工現場では、建築用木質パネル10,10Nを複数並べて配置することで建物の壁2の壁本体が構築される。
続いて、補強桟22を、建物の壁2のうち棚板1が設けられる建築用木質パネル10の内部用耐火被覆材21の一側面に設けて下地材20に向かって複数のビス23を打ち込んで固定する。
そして、補強桟22の上面に棚板1を固定する。なお、棚板1を補強桟22の上面に固定する場合は、接着剤によって固定するものとしたが、例えばビスを、下地材20に向かって斜め打ちして固定してもよい。接着剤による固定とビス等の固定材による固定は、併用してもよい。
続いて、耐火被覆材15を二枚重ねて壁本体10,10Nの一側面に設けて壁本体10,10Nの一側面(正面:室内側面)及び他側面(背面:屋外側面)を被覆する。このとき、耐火被覆材15を、棚板1及び補強桟22を避けた状態で、かつ、壁本体10,10Nの一側面と内部用耐火被覆材21の一側面に跨って設ける。さらに、耐火被覆材15は、棚板1にも補強桟22にも接するように設けるようにする。
なお、耐火被覆材15は、棚板1が設けられる建築用木質パネル10と、それに隣接する建築用木質パネル10Nに跨って設けられている。
そして、室内側に設けられた耐火被覆材15の表面には、棚板1を避けて内装仕上げ材3を設けるようにし、屋外側に設けられた耐火被覆材15の表面には、透湿防水シート4a及び胴縁4bを介して外装材4を設ける。
以上のようにして、壁2の施工が行われる。
本実施形態によれば、以下のような優れた効果を奏する。
すなわち、内部用耐火被覆材21が、下地材20の一側面に設けられて開口部10aに露出し、補強桟22が、内部用耐火被覆材21の一側面に設けられて下地材20に向かってビス23固定されているので、ビス23は、先端部側が下地材20によって支持され、頭部側が補強桟22によって支持されることとなる。したがって、ビス23は撓みにくくなり、剪断変形も曲げ変形も生じにくくなるため、内部用耐火被覆材21のビス23周りの部分が崩れることを抑制できる。そして、このような補強桟22の上面に棚板1が固定されているので、補強桟22による棚板1の支持のしやすさに貢献できることとなる。さらに、壁本体10の一側面と内部用耐火被覆材21の一側面は面一となっていて、耐火被覆材15は、壁本体10の一側面と内部用耐火被覆材21の一側面に跨って設けられているので、壁本体10の耐火被覆が途切れることを防ぐことができる。
また、近年、二酸化炭素の排出量を実質ゼロにするカーボンニュートラルの推進による脱炭素社会の実現や、SDGs(Sustainable Development Goals)の目標達成が求められており、建築業界においても、建物を二酸化炭素排出量の少ない木造とする取り組みが進められている。本実施形態においては、耐火被覆材15や内部用耐火被覆材21によって木造の部分を被覆するので木造建物を建築する上で有利であり、木造建物の建築を促進できて、カーボンニュートラルの推進による脱炭素社会の実現や、SDGsの目標達成に貢献できる。
また、耐火被覆材15は、棚板1の上面と補強桟22の下面に接しているので、補強桟22とその上面に固定されている棚板1の双方を、耐火被覆材15によって上下から挟み込むことができる。これにより、補強桟22は、下面側が耐火被覆材15による支えがある状態となるので、ビス23の撓みをより確実に抑えることができる。しかも、棚板1は、突出方向の基端部側に上方からの抑えがある状態となるので、棚板1自身の重みや上に物が置かれたときの荷重によって、突出方向の先端部が下方に変位し、基端部が上方に変位しようとする棚板1の動きを抑えることができる。
また、補強桟22の一側面と耐火被覆材15の一側面が面一になっているので、補強桟22を、耐火被覆材15と共に仕上げを施して同一壁面内に納めることができる。これにより、補強桟22を、建物の壁2の一側面から突出させないようにすることができるので、建物の壁2の意匠性を向上させることができる。
また、棚板1及び補強桟22の上方、下方、両側方において、耐火被覆材15は、壁本体10の一側面と内部用耐火被覆材21の一側面に跨って設けられているので、棚板1及び補強桟22の周囲を、耐火被覆材15によって満遍なく被覆することができる。しかも、上方、下方、両側方の各方向において内部用耐火被覆材21と耐火被覆材15とが重なり合う寸法は、耐火被覆材15の厚さ寸法以上に設定されているので、他の部材同士である内部用耐火被覆材21と耐火被覆材15とが重なり合う部分の耐火性能を高めることができる。
また、内部用耐火被覆材21が、下地材20の一側面に設けられて一側面の開口部10aに露出しているので、この内部用耐火被覆材21の上から下地材20に向かって棚板1(すなわち、補強桟22)をビス固定すれば、棚板1の取り付け状態を安定させやすく、棚板1の支持のしやすさに繋がる。さらに、枠体の一面側に貼設された面材14の表面と内部用耐火被覆材21の表面が面一となっているので、面材14の表面を被覆する耐火被覆材15を、内部用耐火被覆材21の表面にも跨るように配置すれば、耐火被覆が途切れることを防ぐことができる。
また、枠体を構成する複数の縦材11,13のうち内部用耐火被覆材21が設けられる側の面には凹部11a,13aが欠き込み形成され、内部用耐火被覆材21は、凹部11a,13aに嵌め込まれているので、内部用耐火被覆材21を、凹部11a,13aに納めた状態で複数の縦材11,13間に架け渡すことができる。これにより、内部用耐火被覆材21を、建築用木質パネル10に対して一体的に設けることができるので、建築用木質パネル10を、表面に内部用耐火被覆材21が露出する一つの建築用木質パネル10として取り扱うことができ、建築用木質パネル10の輸送や、建築用木質パネル10を用いた壁2の現場施工を効率良く行うことができる。
また、建築用木質パネル10を予め工場で作製し、施工現場で、前記建築用木質パネル10を、棚板1を支持する壁本体10として建物の壁2を施工するので、輸送時には、他の建築用木質パネルと共に輸送でき、施工現場でも、他の建築用木質パネルと同時に施工を進めることができて効率が良い。
また、補強桟22を、内部用耐火被覆材21の一側面に設けて下地材20に向かってビス23固定するので、ビス23は、先端部側が下地材20によって支持され、頭部側が補強桟22によって支持されることとなる。したがって、ビス23は撓みにくくなり、剪断変形も曲げ変形も生じにくくなるため、内部用耐火被覆材21のビス23周りの部分が崩れることを抑制できる。そして、このような補強桟22の上面に棚板1を固定するので、補強桟22による棚板1の支持のしやすさに貢献できることとなる。
さらに、耐火被覆材15を壁本体10の一側面に設けて壁本体10の一側面を被覆するにあたって、耐火被覆材15を、棚板1及び補強桟22を避けた状態で、かつ、壁本体10の一側面と内部用耐火被覆材21の一側面に跨って設けるので、壁本体10の耐火被覆が途切れることを防ぐことができる。
〔変形例〕
なお、本発明を適用可能な実施形態は、上述した実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。以下、変形例について説明する。以下に挙げる変形例は可能な限り組み合わせてもよい。また、以下の各変形例において、上述の実施形態と共通する要素については、共通の符号を付し、説明を省略又は簡略する。
〔変形例1〕
図8は、いわゆるツーバイフォー住宅において壁2の一側面に棚板1を設ける場合の、棚板1の支持構造を説明している。
ツーバイフォー住宅の場合、所定の寸法に設定された角材であるツーバイフォー材31の屋外側面に面材34が取り付けられて建物の壁2を構成している。なお、本実施形態においては、面材34の室内側面に複数のツーバイフォー材31が取り付けられたツーバイフォーパネル30が用いられている。このツーバイフォーパネル30は、予め工場等で製造し、パネル化した状態で施工現場に輸送することができる。そして、隣接するツーバイフォーパネル30Nと並んで配置されて壁本体を構成している。
なお、本変形例においては、予め工場等で製造されたツーバイフォーパネル30を用いるが、パネル化せずに、ツーバイフォー材31と面材34とで壁本体を構築するようにしてもよい。
このようなツーバイフォーパネル30の場合は、室内側面に面材34が設けられないため、パネル30の室内側(正面側)の全面が開口部30aとされている。したがって、下地材20及び内部用耐火被覆材21の高さ位置、ひいては棚板1の高さ位置は、施工現場で決定してもよい。
ツーバイフォーパネル30におけるツーバイフォー材31のうち、内部用耐火被覆材21が設けられる高さ位置の正面側には、内部用耐火被覆材21がぴったりと嵌め込まれる凹部31aが欠き込み形成されている。したがって、凹部31aが欠き込み形成された位置を、特に開口部30aと設定してもよいものとする。
棚板1の支持構造は、上記の実施形態と大きく変わりはなく、開口部30aの奥側において壁本体(ツーバイフォーパネル30の面材34)に固定された下地材20と、下地材20の一側面に設けられて開口部30aに露出する板状の内部用耐火被覆材21と、内部用耐火被覆材21の一側面に設けられて下地材20に向かってビス23固定され、上面に棚板1が固定された補強桟22と、棚板1及び補強桟22を避けた状態で、壁本体であるツーバイフォーパネル30の一側面に設けられてツーバイフォーパネル30の一側面を被覆する板状の耐火被覆材15と、を備えている。
そして、ツーバイフォーパネル30の一側面(ツーバイフォー材31の正面)と内部用耐火被覆材21の一側面は面一となっていて、耐火被覆材15は、ツーバイフォーパネル30の一側面(ツーバイフォー材31の正面)と内部用耐火被覆材21の一側面に跨って設けられている。
以上のように、ツーバイフォー住宅であっても棚板1の支持構造を適用できるので、ツーバイフォー住宅における壁2にも、パネル工法の場合と同様に棚板1を設けることができる。
なお、例えば軸組工法によって住宅が構築される場合においても、壁は内部中空状に形成されるため、棚板1の支持構造を適用することができる。その場合、下地材20は、壁を構成する柱(間柱)に固定されるものとする。
〔変形例2〕
棚板1は、図9に示すように、上下に間隔を空けて複数設けられるようにしてもよい。
また、上下の棚板1間に、図示例のように、左右の側板41及び扉板42を設けて、吊戸棚40を壁2に設けるようにしてもよい。換言すれば、棚板1には、付属物を設けることで機能を付加したり、意匠を変更したり、棚板1の取り付け状態を補強したりすることができる。
なお、上下に間隔を空けて複数の棚板1を設ける場合、下地材20及び内部用耐火被覆材21は、それぞれの棚板1ごとに用意されてもよいし、上下方向に寸法が長い一つの下地材20及び内部用耐火被覆材21を共有してもよい。
本変形例によれば、上下に間隔を空けて複数の棚板1を設けることで、棚板1による収納空間を広く確保したり、吊戸棚40を形成するなどしてバリエーションを増やしたりすることができるので、使い勝手が良くなる。
また、例えば棚板1の下面と補強桟22の一側面との間にブラケット(持ち送り、方杖などとも称呼される)を設けることで棚板1が補強されるので、より重い物品を載せて収納できる。
〔その他の変形例〕
開口部10aから内部用耐火被覆材21が露出する建築用木質パネル10を横に複数並べ、これら複数の建築用木質パネル10に跨る長さに設定された棚板1及び補強桟22を設けるようにしてもよい。つまり、棚板1及び補強桟22の長さ寸法は、建築用木質パネル10の一枚分の幅寸法よりも長く設定されてもよく、その場合は、複数の建築用木質パネル10を横に並べて用いるようにする。
上記の実施形態において、補強桟22の室内側面は、耐火被覆材15の室内側面と面一になっているが、補強桟22の室内側面は、耐火被覆材15の室内側面と面一になっていなくてもよく、棚板1に沿って突出していてもよい。すなわち、補強桟22は、壁2の室内側から突出していてもよい。
1 棚板
2 壁
10 建築用木質パネル
10a 開口部
11 縦框材
11a 凹部
12 横框材
13 補助桟材
13a 凹部
14 面材
15 耐火被覆材
20 下地材
21 内部用耐火被覆材
22 補強桟
23 ビス

Claims (7)

  1. 建物の壁を構成する内部中空状の壁本体の一側面に開口部が形成され、
    前記壁の一側面から突出する板状の被支持物を支持するための構造であって、
    前記開口部の奥側において前記壁本体に固定された下地材と、
    前記下地材の一側面に設けられて前記開口部に露出する板状の内部用耐火被覆材と、
    前記内部用耐火被覆材の一側面に設けられて前記下地材に向かってビス固定され、上面に前記被支持物が固定された補強桟と、
    前記被支持物及び前記補強桟を避けた状態で、前記壁本体の一側面に設けられて前記壁本体の一側面を被覆する板状の耐火被覆材と、を備え、
    前記壁本体の一側面と前記内部用耐火被覆材の一側面は面一となっていて、
    前記耐火被覆材は、前記壁本体の一側面と前記内部用耐火被覆材の一側面に跨って設けられていることを特徴とする被支持物の支持構造。
  2. 請求項1に記載の被支持物の支持構造において、
    前記耐火被覆材は、前記被支持物の上面と前記補強桟の下面に接していることを特徴とする被支持物の支持構造。
  3. 請求項1に記載の被支持物の支持構造において、
    前記補強桟の一側面と前記耐火被覆材の一側面は面一になっていることを特徴とする被支持物の支持構造。
  4. 請求項1から3のいずれか一項に記載の被支持物の支持構造において、
    前記被支持物及び前記補強桟の上方、下方、両側方において、前記耐火被覆材は、前記壁本体の一側面と前記内部用耐火被覆材の一側面に跨って設けられ、
    前記上方、前記下方、前記両側方の各方向において前記内部用耐火被覆材と前記耐火被覆材とが重なり合う寸法は、前記耐火被覆材の厚さ寸法以上に設定されていることを特徴とする被支持物の支持構造。
  5. 枠体の一側面及び他側面に面材が貼設されて内部中空状に構成された建築用木質パネルにおいて、
    一側面に開口部が形成されており、
    前記開口部の奥側において前記枠体の他側面に貼設された前記面材に固定された下地材と、
    前記下地材の一側面に設けられて前記開口部に露出する板状の内部用耐火被覆材と、を備え、
    前記枠体の一面側に貼設された前記面材の表面と前記内部用耐火被覆材の表面が面一となっていることを特徴とする建築用木質パネル。
  6. 請求項5に記載の建築用木質パネルにおいて、
    前記枠体は、上下方向に配置される複数の縦材と、横方向に配置される複数の横材と、を有しており、
    前記複数の縦材のうち前記内部用耐火被覆材が設けられる側の面には凹部が欠き込み形成され、前記内部用耐火被覆材は、前記凹部に嵌め込まれていることを特徴とする建築用木質パネル。
  7. 請求項6に記載の建築用木質パネルを予め工場で作製し、施工現場で、前記建築用木質パネルを、被支持物を支持する壁本体として建物の壁を施工する方法であって、
    前記被支持物は、前記壁の一側面から突出する板状体であり、
    上面に前記被支持物が固定される補強桟を、前記内部用耐火被覆材の一側面に設けて前記下地材に向かってビス固定する工程と、
    前記補強桟の上面に前記被支持物を固定する工程と、
    板状の耐火被覆材を前記壁本体の一側面に設けて前記壁本体の一側面を被覆する工程と、を有し、
    前記耐火被覆材を、前記被支持物及び前記補強桟を避けた状態で、かつ、前記壁本体の一側面と前記内部用耐火被覆材の一側面に跨って設けることを特徴とする壁の施工方法。
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