JP2023167008A - オフセット輪転印刷機の折り装置及びオフセット輪転印刷機 - Google Patents

Abstract

【課題】オフセット輪転印刷機のフォーマットが可変である折り装置を提供する。
【解決手段】ベルト（１３）が印刷材料の速度に対応する速度で駆動可能である第１の搬送装置（１１）と、印刷材料を第１の搬送装置のベルト（１３）によって覆われていない部分において可変フォーマットで切断する第１の切断装置（１５）と、ベルト（１９）が横方向において第１の搬送装置（１１）のベルト（１３）に対して変位しており、第１の搬送装置のベルト（１３）よりも大きい速度で駆動可能である第２の搬送装置（１８）と、印刷材料を第１の搬送装置（１１）のベルト（１３）によって覆われている部分において可変フォーマットで切断する第２の切断装置（２１）と、ウェブ状印刷材料から分離された折丁を第１の搬送装置（１１）のベルトの速度から第２の搬送装置（１８）のベルトの速度まで加速する折丁加速装置（３０）と、を有する。
【選択図】図１

Description

本発明は、オフセット輪転印刷機の折り装置に関する。本発明はさらに、オフセット輪転印刷機に関する。

オフセット輪転印刷機のオフセット印刷ユニットは、固定された印刷フォーマットを有するウェブ状印刷材料を印刷するために使用される。オフセット輪転印刷機のオフセット印刷ユニットのシリンダは、固定された印刷フォーマットに合わせて設計されている。したがって、異なる印刷フォーマットを有する印刷材料をオフセット輪転印刷機で印刷する場合、異なる印刷フォーマットを有する異なるオフセット印刷ユニットをこのために準備する必要がある。決められた印刷フォーマットでの印刷ジョブを実行する場合、同じ印刷フォーマットを有するオフセット印刷ユニットのみがつねに印刷に用いられる。決められた印刷フォーマットでの印刷ジョブを終えた後、新しい印刷フォーマットでの新しい印刷ジョブを実行するために、印刷に使用するオフセット印刷ユニットを変更することが可能である。

オフセット輪転印刷機は、印刷物を成形するための折り装置を有している。オフセット輪転印刷機の折り装置の基本構造は、実践から知られている。オフセット輪転印刷機の折り装置は、印刷されたウェブ状印刷材料から個々の折丁を分離するための少なくとも１つの切断装置を有している。折丁を分離する前に、フォーマー領域において、未だウェブ状である印刷材料に長手折り目を形成することが可能である。代替的及び付加的に、分離された折丁に、短手折り装置の領域で短手折り目を形成する、及び／又は、長手折り装置の領域で長手折り目を形成することが可能である。

実践によると、オフセット輪転印刷機の折り装置は、オフセット印刷ユニットのフォーマットに適応している。オフセット輪転印刷機が異なる印刷フォーマットを有するオフセット印刷ユニットを備えている場合、異なるオフセット印刷ユニットで印刷された印刷フォーマットを各折り装置の領域で印刷物にさらに加工するために、オフセット輪転印刷機は複数の折り装置を有している。

デジタル輪転印刷機は、オフセット輪転印刷機から区別される。デジタル輪転印刷機では、固定された印刷版、したがって固定された印刷フォーマットで印刷を行うのではなく、印刷版を用いずに、可変の印刷フォーマットで印刷が行われる。先行技術からは、ある程度においてデジタル輪転印刷機でのフォーマットの可変性を提供する、デジタル輪転印刷機の折り装置が知られている。

特許文献１は、印刷された印刷材料から折丁を分離することができる切断装置を備えたデジタル輪転印刷機の折り装置を開示している。切断装置の上流には、長手折り装置が配置されている。切断装置の領域でウェブ状印刷材料から分離された折丁は、加速装置を用いて、収集シリンダの周速まで加速される。折り畳みジョーシリンダの領域では短手折り目が、別の長手折り装置の領域では長手折り目が、分離された折丁に形成され得る。切断装置の領域では、可変フォーマットで、すなわち異なる切断長で、折丁が印刷された印刷材料から分離し得る。

特許文献２は、２つの折り畳みステーションと２つの収集ステーションとを備えたデジタル印刷機で新聞を製造する方法を開示している。

オフセット輪転印刷機のフォーマットが可変である折り装置の需要が存在する。

独国特許出願公開第１０２０１２１０３７２９号明細書 欧州特許第１２０９０００号明細書

これに基づいて、本発明の課題は、オフセット輪転印刷機のフォーマットが可変である折り装置を提供することにある。さらに、本発明の課題は、当該折り装置を備えたオフセット輪転印刷機を提供することにある。

本課題は、請求項１に記載のオフセット輪転印刷機の折り装置によって解決される。

本発明に係るオフセット輪転印刷機の折り装置は、ベルト誘導システムとして構成されたウェブ状印刷材料のための第１の搬送装置を有している。第１の搬送装置は、そのベルトが、ウェブ状印刷材料の速度に対応する速度で駆動され得るように設定されている。

さらに、本発明に係るオフセット輪転印刷機の折り装置は、第１の搬送装置の領域に配置された第１の切断装置を有している。第１の切断装置は、第１の搬送装置のベルトによって覆われていない部分において、ウェブ状印刷材料を可変フォーマットで切断するように設定されている。

本発明に係るオフセット輪転印刷機の折り装置は、さらに、第１の搬送装置の下流に配置され、ベルト誘導システムとして構成された第２の搬送装置を有しており、そのベルトは、印刷材料の搬送方向に対して横方向において、第１の搬送装置のベルトに対して変位しており、第２の搬送装置は、そのベルトが第１の搬送装置のベルトの速度よりも大きい速度で駆動可能であるように設定されている。

本発明に係るオフセット輪転印刷機の折り装置は、さらに、第２の搬送装置の領域に配置された第２の切断装置を有しており、第２の切断装置は、折丁を分離するために、第１の搬送装置のベルトによって覆われている部分において、ウェブ状印刷材料を可変フォーマットで切断するように設定されている。

本発明に係るオフセット輪転印刷機の折り装置は、さらに、ウェブ状印刷材料から分離された折丁を、第１の搬送装置のベルトの速度から、第２の搬送装置のベルトの速度まで加速するための折丁加速装置を有している。

本発明に係るオフセット輪転印刷機の折り装置は、第１の搬送装置と第２の搬送装置とを有しており、各搬送装置は、ベルト誘導システムとして構成されている。第２のベルト誘導システムのベルトは、ウェブ状印刷材料の搬送方向に対して横方向に見て、第１のベルト誘導システムのベルトに対して変位している。

第１の搬送装置の領域には第１の切断装置が、第２の搬送装置の領域には第２の切断装置が配置されている。２つの切断装置は共同で、印刷材料をその全幅にわたって搬送方向に対して横方向に可変フォーマットで切断する。すなわち、第１の搬送装置のベルトによって覆われていない領域では第１の切断装置が、第２の搬送装置のベルトによって覆われていないが第１の搬送装置のベルトによって覆われている領域では第２の切断装置が切断を行う。

第２の搬送装置のベルトは、第１の搬送装置のベルトよりも大きい速度を有している。第１の搬送装置の領域では、ベルトの速度はウェブ状印刷材料の速度に対応する。第２の搬送装置の領域では、折丁加速装置がウェブ状印刷材料から分離された折丁を、第２の搬送装置のベルトの速度まで加速する。第２の切断装置の上流におけるウェブ状印刷材料の速度は、第２の搬送装置のベルトの速度よりも小さい。

本発明に係るオフセット輪転印刷機の折り装置は、第１及び第２の切断装置の領域におけるウェブ状印刷材料からの折丁の確実かつ可変フォーマットでの分離と、第１及び第２の搬送装置の領域における印刷材料及び折丁の確実な誘導と、第１の搬送装置の速度から第２の搬送装置の速度への折丁の加速とを可能にする。

本発明に係る折り装置は、印刷フォーマットが異なる少なくとも２つのオフセット印刷ユニットを有するオフセット輪転印刷機で使用される。本発明に係る折り装置は、オフセット印刷ユニットの異なる印刷フォーマットに合わせて設計された複数の折り装置を不要にする。

好ましくは、フォーマットの可変性を提供するために、第１の搬送装置は、時間単位当たりに処理すべき折丁の数が同じである場合に、折丁の長さが小さいか又は短いほど、第１の搬送装置のベルトの速度が小さくなるように設定されている。

好ましくは、フォーマットの可変性を提供するために、折丁加速装置は、折丁の長さが短いほど、折丁を第１の搬送装置のベルトの速度から第２の搬送装置のベルトの速度まで、より強く加速するように設定されている。さらに、フォーマットの可変性を提供するために、第２の切断装置に対する折丁加速装置の相対位置は、折丁の長さが短いほど、折丁の搬送方向における折丁加速装置と第２の切断装置との距離が小さくなるように、フォーマット可変に調整可能である。

フォーマットの可変性は、上述の特徴によって特に有利に提供され得る。第１の搬送装置のベルトの速度と、折丁加速装置による折丁の加速度と、第２の切断装置からの折丁加速装置の距離とが、フォーマット可変に調整され得る。

好ましくは、第１の切断装置及び第２の切断装置は、切断シリンダとして構成されており、可変フォーマットでの切断を実行するたびに、各切断シリンダの周速がウェブ状印刷材料の速度に対応し、折丁の長さに左右されないように駆動され得る。これによっても、フォーマットの可変性は、特に有利に保証され得る。

さらに、本課題は、請求項１４に記載のオフセット輪転印刷機によって解決される。

本発明の好ましいさらなる発展形態は、従属請求項及び以下の説明から明らかである。本発明の実施例を、図面に基づいてより詳細に説明するが、それに限定されるものではない。示されているのは以下の図である。

オフセット輪転印刷機の折り装置の一実施例を示す側面図である。 図１に係る折り装置の一部を示す図である。 図１のＩＩＩで示した目線の方向における図１に係る折り装置の一部を示す図である。 オフセット輪転印刷機の一実施例を示す側面図である。

本発明は、オフセット輪転印刷機の折り装置に関する。

図１は、オフセット輪転印刷機の製本用折り装置として構成された折り装置１０の実施例を示している。後述するように、製本用折り装置の領域では、印刷された印刷材料ウェブから折丁が分離され、収集されて折丁スタックを形成し、折丁スタックに長手折り目が形成される。本発明は、製本用折り装置として構成された折り装置において特に有利に使用することができるが、本発明はこの用途に限定されるものではない。

製本用折り装置として構成された図１の折り装置１０は、第１のベルト誘導システムとして構成された第１の搬送装置１１を有している。

第１のベルト誘導システムとして構成された第１の搬送装置１１は、折り装置１０の領域内で、ウェブ状の印刷された印刷材料１２を搬送するために用いられ、第１の搬送装置１１は、第１の搬送装置１１のベルト１３が、ウェブ状印刷材料の速度に対応する速度で駆動され得るように設定されている。

このために第１の搬送装置１１は、駆動モータ１４を有しており、駆動モータ１４は、その速度がウェブ状印刷材料１２の速度に対応するように、第１の搬送装置１１のベルト１３を駆動する。

折り装置１０は、第１の切断装置１５を有しており、第１の切断装置１５は、第１のベルト誘導システムとして構成された第１の搬送装置１１の領域に配置されている。第１の切断装置１５は、第１の搬送装置１１のベルト１３によって覆われていない領域において、ウェブ状印刷材料１２を可変フォーマットで切断するように設定されている。

図示された実施例では第１の切断装置１５は、相手側シリンダ１７と協働する、切断刃を有する切断シリンダ１６を有している。切断シリンダ１６の切断刃は、第１の搬送装置１１のベルト１３がウェブ状印刷材料を覆う位置において途切れている。

折り装置１０は、第１の搬送装置１１の下流に、第２のベルト誘導システムとして構成された第２の搬送装置１８を有している。第２の搬送装置１８のベルト１９は、搬送装置１１、１８の搬送方向に対して横方向に見て、第１の搬送装置１１のベルト１３に対して変位しており、これによって、第２の搬送装置１８のベルト１９は、第１の搬送装置１１の領域において第１の搬送装置１１のベルト１３によって覆われている印刷材料１２の部分を解放する。第２の搬送装置１８のベルト１９は、第１の搬送装置１１のベルト１３の速度よりも大きい速度で駆動されるように、駆動モータ２０によって駆動され得る。

第２の搬送装置１８の領域には、第２の切断装置２１が配置されている。第２の切断装置２１は、ウェブ状印刷材料１２から折丁を分離するために、第１の搬送装置１１、したがって第１の切断装置１５の領域において第１の搬送装置１１のベルト１３によって覆われている領域において、可変フォーマットでウェブ状印刷材料１２を切断するように設定されている。

第２の切断装置２１は、第１の切断装置１５の領域内で、ウェブ状印刷材料１２の切断が行われない領域において、ウェブ状印刷材料１２を切断する。

したがって、第２の切断装置２１の領域では、ウェブ状印刷材料から折丁を可変フォーマットで分離するために、第１の切断装置１５の可変フォーマットでの部分的な切断が完了する。

第１の切断装置１５と第２の切断装置２１とは、それらの可変フォーマットで行われた切断が、印刷材料１２の搬送方向に対して横方向に見て位置合わせされているように、すなわち、印刷材料の幅にわたって連続した切り口が生じるように同期されている。

図示された実施例では、第２の切断装置２１も、切断シリンダ２２、及び、切断シリンダ２２と協働する相手側シリンダ２３によって形成されている。第２の切断装置２１の切断シリンダ２２は、切断刃を有しており、切断刃は、第２の搬送装置１８のベルト１９の領域で途切れている。

図３において、相手側シリンダ１７、２３は、切断シリンダ１６、２２の後方に配置されており、すなわち、切断シリンダ１６、２２によって覆い隠されている。

図３は、２つの切断装置１５、２１の２つの切断シリンダ１６、２２に関して、切断シリンダ１６、２２を駆動するための駆動モータ２４、２５を示している。切断装置１５、２１の相手側シリンダ１７、２３にも、相手側シリンダ１７、２３を駆動するために、このような駆動モータが配設されている。駆動モータは、シリンダ１６、２２、１７、２３を動的に駆動するために用いられ、これによって、フォーマット可変の切断長が形成される。

上述したように、第１の搬送装置１１のベルト１３の速度は、ウェブ状印刷材料の速度に対応する。第２の搬送装置１８のベルト１９の速度は、第１の搬送装置１１のベルト１３の速度よりも大きく、図示された実施例では、第２の搬送装置１８のベルト１９の速度は、第２の搬送装置１８の領域に配置された折丁収集シリンダ２６の周速に対応する。

折丁収集シリンダ２６の領域では、ウェブ状印刷材料１２から分離された折丁が、可変フォーマットで収集され、折丁スタックを形成する。これらの折丁スタックは、折丁収集シリンダ２６の下流に位置する折丁シリンダ２７に移送され、折丁シリンダ２７から出発して、搬送装置２８を通じて長手折り装置２９の方向に搬送され、これによって、折丁スタックに長手折り目が形成される。

ウェブ状印刷材料１２から分離された折丁を、第２の搬送装置１８のベルト１９の速度まで加速するために、折り装置１０はさらに、折丁加速装置３０を含んでいる。折丁加速装置３０は、第２の搬送装置１８の領域、すなわち第２の切断装置２１に直接隣接し、ウェブ状印刷材料１２から折丁が分離される領域に設けられる。第２の切断装置２１の上流では、折丁は、ウェブ状印刷材料１２から未だ完全には分離していない。

第１の切断装置１５と同期し、ウェブ状印刷材料１２からの折丁の分離を完了するために用いられる第２の切断装置２１は、第２の搬送装置１８の領域において、第１の搬送装置１１と第２の搬送装置１８との間の移行領域３１に直接隣接して配置されている。

第１の搬送装置１１と第２の搬送装置１８との間の移行領域３１では、印刷材料ウェブ１２の速度と第２の搬送装置１３のベルト１９の速度との間に速度差が存在している。

折丁加速装置３０は、第２の切断装置２１の領域でウェブ状印刷材料１２から完全に分離された折丁を、第２の搬送装置１８のベルト１９の速度まで加速する。

この際、折丁加速装置３０は、一対の加速ローラ３２によって形成されており、図３ではそのうちの１つのみが視認できる。図３は、加速ローラ３２のための駆動モータ３３を示している。

フォーマットの可変性を有利に提供するために、第１の搬送装置１１は、時間単位当たりに処理すべき折丁の数が同じである場合、切断装置１５、２１の領域においてウェブ状印刷材料１２から分離されるべき折丁の長さが短いか小さくなるほど、第１の搬送装置１１のベルト１３の速度が小さくなるように設定されている。

折丁加速装置３０は、フォーマットの可変性を有利に提供するために、折丁の長さが短いほど、折丁を第１の搬送装置１１のベルト１３の速度から第２の搬送装置１８のベルト１９の速度までより強く加速するように設定されている。

さらに、フォーマットの可変性を有利に提供するために、折丁加速装置３０の第２の切断装置２１に対する相対位置は、フォーマット可変に調整可能である。

したがって、分離された折丁の長さが短いほど、折丁加速装置３０と第２の切断装置２１との間の距離は小さくなる。折丁加速装置３０と第２の切断装置２１との相対距離は、リニア駆動装置３４を通じて調整可能である。リニア駆動装置３４は、折丁加速装置３０を、すなわち折丁加速装置３０の加速ローラ３２を、折丁の搬送方向に変位させることが可能であり、これによって、当該方向において、折丁加速装置３０の第２の切断装置２１に対する距離がフォーマット可変に調整される。

上述したように、第２の切断装置２１の領域でウェブ状印刷材料１２から分離された折丁は、折丁加速装置３０を用いて折丁収集シリンダ２６の周速まで加速され、折丁収集シリンダ２６の領域において収集されて折丁スタックを形成することが可能であり、図１の実施例では、折丁収集シリンダ２６は穿孔針収集シリンダとして形成されている。

図１において、折丁収集シリンダ２６は、その円周上に分散した複数の穿孔針３５を有しており、穿孔針３５それぞれの領域では、複数の折丁を収集して折丁スタックを形成することができる。穿孔針３５の周方向における間隔は、折丁の最大フォーマット、すなわち、最も長い折丁に合わせて設定されている。周方向における穿孔針３５の間隔は、少なくとも最も長い折丁の切断長に対応している。

印刷材料ウェブ１２の速度に対する折丁収集シリンダ２６の周速は、可変フォーマットで分離された折丁の長さが短くなるほど、大きくなる。

図１、図２において、シリンダ３７は、穿孔針収集シリンダとして構成された折丁収集シリンダ２６と協働し、折丁を貫通させるために穿孔針３５に押し付ける。シリンダ３７は、折丁収集シリンダ２６の穿孔針３５が折丁を貫通することを支援する。シリンダ３７は、好ましくはプラスチック製のレールを有しており、当該レールは、折丁を収集する際に、折丁収集シリンダ２６上に折丁を張り渡すので、穿孔針３５は、確実に折丁を貫通することができる。

図示した実施例とは異なって、折丁収集シリンダ２６をグリッパ収集シリンダとして構成することも可能である。この場合、貫通させるための補助として用いられるシリンダ３７は不要になる。

図１、図２には、さらにセンサ３６が示されており、センサ３６を用いて、ウェブ状印刷材料１２から分離された折丁の前縁が検出され得る。このセンサ３６は、折丁加速装置３０と組み合わされて、各折丁の前縁が、その収集装置、図１ではその穿孔針３５に対する正しい相対位置において、折丁収集シリンダ２６に到達し、これによって可変フォーマットで整った折丁スタックが形成され得るということを確実化できる。

上述したように、図示された実施例では、折り装置１０は製本用折り装置として構成されており、当該折り装置においては、長手折り装置２９の領域において、分離された折丁に、専ら長手折り目が形成される。第１の搬送装置１１及び第１の切断装置１５の上流に、さらなる長手折り装置が配置されており、これによって、未だ切断されていない印刷材料に長手折り目を形成することも可能である。同様に、折丁収集シリンダ２６を、折丁を収集するためだけではなく、その上に短手折り目を形成するために用いることも可能である。

上述したように、切断装置１５、２１の切断シリンダ１６、２２と、相手側シリンダ１７、２３とが、駆動装置２４、２５によって駆動され得る。これは、駆動モータ２４、２５を用いて、各切断の際に、各切断シリンダ１６、２２の周速又は各切断シリンダ１６、２２の切断刃の周速が、各切断装置１５、２１の領域におけるウェブ状印刷材料の速度に対応するように行われる。このようにして、切断をその都度特に有利な形で実行することができる。

上述したように、２つの切断装置１５、２１は同期しており、具体的には、当該切断装置によって可変フォーマットで行われる切断が、印刷材料１２の搬送方向に対して横方向に位置合わせするように、すなわち互いに補完するように同期しており、これによって、２つの切断装置１５、２１の領域における切断は、ウェブ状の印刷材料１２から折丁を完全に分離する。切断シリンダ１６、２２及び相手側シリンダの駆動モータ２４、２５は、切断装置１５、２１のシリンダを、折丁の所望のフォーマットに従って加速及び減速させるための、極めて動的なモータである。切断装置１５、２１の切断シリンダ及び相手側シリンダの駆動モータの制御は、好ましくは、図示されていない制御機器に格納されている電子カム制御を通じて行われる。

折り装置１０の新しいフォーマットへの適応は、異なるフォーマットを有する２つの異なる印刷ジョブの間で行われる。印刷ジョブの間、フォーマットは固定又は不変又は一定である。

図４は、本発明に係るオフセット輪転印刷機４０の概略的な側面図であり、オフセット輪転印刷機４０は、図１の本発明に係る折り装置１０を有している。折り装置１０の領域において折丁が分離される印刷材料ウェブ１２は、ロール交換装置４１上で準備された状態に保たれ、少なくとも１つのオフセット印刷ユニット４２、４３、４４、４５で印刷される。

図４の実施例に係るオフセット輪転印刷機４０は、４つのオフセット印刷ユニット４２、４３、４４、４５を有しており、これらの印刷ユニット４２～４５はそれぞれその印刷フォーマットが異なっている。オフセット輪転印刷機４０は、印刷ユニット４２～４５のそれぞれの領域にシリンダ、すなわち印刷版を支持する版胴４６と転写版を支持する転写胴４７とを有しており、これらはその直径の点で異なり、したがってそのオフセット印刷フォーマットの点で異なっている。印刷ジョブ中に印刷材料ウェブ１２を印刷するために、印刷ユニットに固定された同じ又は同一の印刷フォーマットを有するオフセット印刷ユニットだけがつねにアクティブであり、したがって印刷オン位置にある。図４において、オフセット印刷ユニット４４はアクティブであり、その印刷オン位置にあるが、印刷ユニット４４の印刷フォーマットと印刷フォーマットが異なる印刷ユニット４２、４３及び４５は非アクティブであり、したがって印刷オフ位置にある。

決められた印刷フォーマットで印刷ジョブを印刷する間、印刷ジョブの印刷フォーマットに対応する印刷フォーマットを有する少なくとも１つのオフセット印刷ユニットは、つねにその印刷オン位置にあるが、これに対して、異なる印刷フォーマットを有する別のオフセット印刷ユニットは、その印刷オフ位置にある。決められた印刷フォーマットでの印刷ジョブの完了後、異なる印刷フォーマットで新たな印刷ジョブを処理する場合、オフセット印刷機４０の少なくとも１つの別のオフセット印刷ユニットが印刷に用いられ、その印刷オン位置に移行するが、これに対して、異なる印刷フォーマットを有する別のオフセット印刷ユニットは、その印刷オフ位置にある。

オフセット輪転印刷機４０の折り装置１０は、上述したように、特に折丁加速装置３０を第２の切断装置２１に対する相対位置で調整することによって、２つの印刷ジョブの間に、印刷されるべき印刷フォーマットに適応可能である。折り装置１０の別のフォーマット可変の特徴は、既に上記で詳細に説明した通りである。

この際、折り装置１０は、オフセット印刷ユニットの領域内で最大の印刷フォーマットに合わせて設計されている。より小さいフォーマットへの切り替えは、上述したように、切断装置１５、２１の領域における印刷材料ウェブ１２の可変フォーマットでの切断によって、及び、特に折丁加速装置３０を通じた、分離された折丁の可変フォーマットでの搬送によって行われる。

したがって、オフセット輪転印刷機４０が、異なる印刷フォーマットのオフセット印刷ユニット４２、４３、４４、４５を有する場合、複数の折り装置を必要とせずに、１つの同じ折り装置１０で、オフセット印刷ユニット４２、４３、４４、４５を用いて印刷できる印刷フォーマットをさらに処理することができる。

１０ 折り装置
１１ 第１の搬送装置
１２ ウェブ状印刷材料
１３ ベルト
１４ 駆動モータ
１５ 第１の切断装置
１６ 切断シリンダ
１７ 相手側シリンダ
１８ 第２の搬送装置
１９ ベルト
２０ 駆動モータ
２１ 第２の切断装置
２２ 切断シリンダ
２３ 相手側シリンダ
２４ 駆動モータ
２５ 駆動モータ
２６ 折丁収集シリンダ
２７ 折丁シリンダ
２８ 搬送装置
２９ 長手折り装置
３０ 折丁加速装置
３１ 移行領域
３２ 加速ローラ
３３ 駆動モータ
３４ リニア駆動装置
３５ 穿孔針
３６ センサ
３７ シリンダ
４０ オフセット輪転印刷機
４１ ロール交換装置
４２ オフセット印刷ユニット
４３ オフセット印刷ユニット
４４ オフセット印刷ユニット
４５ オフセット印刷ユニット
４６ 版胴
４７ 転写胴

Claims (15)

1. オフセット輪転印刷機の折り装置（１０）であって、
   ベルト誘導システムとして構成された、ウェブ状印刷材料のための第１の搬送装置（１１）であって、第１の搬送装置のベルト（１３）が、前記ウェブ状印刷材料の速度に対応する速度で駆動可能であるように設定されている、第１の搬送装置（１１）と、
   前記第１の搬送装置（１１）の領域に配置された第１の切断装置（１５）であって、前記ウェブ状印刷材料を、前記第１の搬送装置（１１）のベルト（１３）によって覆われていない部分において可変フォーマットで切断するように設定された、第１の切断装置（１５）と、
   前記第１の搬送装置（１１）の下流に配置され、ベルト誘導システムとして構成された第２の搬送装置（１８）であって、第２の搬送装置（１８）のベルト（１９）が、印刷材料の搬送方向に対して横方向において、前記第１の搬送装置（１１）のベルト（１３）に対して変位しており、第２の搬送装置（１８）のベルト（１９）が、前記第１の搬送装置（１１）のベルト（１３）の速度よりも大きい速度で駆動可能であるように設定されている、第２の搬送装置（１８）と、
   前記第２の搬送装置（１８）の領域に配置された第２の切断装置（２１）であって、折丁を分離するために、前記ウェブ状印刷材料を、前記第１の搬送装置（１１）のベルト（１３）によって覆われている部分において可変フォーマットで切断するように設定されている、第２の切断装置（２１）と、
   前記ウェブ状印刷材料から分離された折丁を、前記第１の搬送装置（１１）のベルト（１３）の速度から、前記第２の搬送装置（１８）のベルト（１９）の速度まで加速するための折丁加速装置（３０）と、
   を有する折り装置（１０）。
2. 前記折丁に長手折り目を形成するために長手折り装置（２９）が設けられていることを特徴とする、請求項１に記載の折り装置。
3. 前記第２の搬送装置（１８）の下流に折丁収集シリンダ（２６）が配置されており、前記第２の搬送装置（１８）のベルト（１９）は、前記折丁収集シリンダの周速に対応する速度で駆動可能であることを特徴とする、請求項１又は２に記載の折り装置。
4. 前記折丁収集シリンダ（２６）が、前記折丁の長さが短いほど、前記折丁収集シリンダの周速が大きくなるようにフォーマット可変に設定されていることを特徴とする、請求項３に記載の折り装置。
5. 前記第１の搬送装置（１１）が、時間単位当たりに処理されるべき折丁の数が同じである場合、前記折丁の長さが小さいか又は短いほど、前記第１の搬送装置のベルトの速度が小さくなるようにフォーマット可変に設定されていることを特徴とする、請求項１から４のいずれか一項に記載の折り装置。
6. 前記折丁加速装置（３０）が、前記折丁の長さが短いほど、前記折丁を前記第１の搬送装置（１１）のベルトの速度から、前記第２の搬送装置（１８）のベルトの速度までより強く加速させるようにフォーマット可変に設定されていることを特徴とする、請求項１から５のいずれか一項に記載の折り装置。
7. 前記折丁加速装置（３０）の前記第２の切断装置（２１）に対する相対位置がフォーマット可変であることを特徴とする、請求項１から６のいずれか一項に記載の折り装置。
8. 前記折丁加速装置（３０）と前記第２の切断装置（２１）との距離が、前記折丁の搬送方向において、前記折丁の長さが短いほど小さくなることを特徴とする、請求項７に記載の折り装置。
9. 前記折丁加速装置（３０）と前記第２の切断装置（２１）との距離が、リニア駆動装置（３４）によって調整可能であることを特徴とする、請求項８に記載の折り装置。
10. 前記折丁収集シリンダ（２６）が、グリッパ収集シリンダとして構成されていることを特徴とする、請求項３から９のいずれか一項に記載の折り装置。
11. 前記折丁収集シリンダ（２６）が、穿孔針収集シリンダとして構成されていること、及び、前記穿孔針収集シリンダとは、貫通させるために前記折丁を前記穿孔針収集シリンダ（２６）の穿孔針（３５）の上に張り渡すように設定されているシリンダ（３７）が協働することを特徴とする、請求項３から９のいずれか一項に記載の折り装置。
12. 前記第１の切断装置（１５）と前記第２の切断装置（２１）とが、それぞれ行う切断が、印刷材料の搬送方向に対して横方向において位置合わせされているように同期されていることを特徴とする、請求項１から１１のいずれか一項に記載の折り装置。
13. 前記第１の切断装置（１５）と前記第２の切断装置（２１）とが、切断シリンダを有しており、それぞれ切断を行う際に、各切断シリンダの周速が前記ウェブ状印刷材料の速度に対応するように駆動され得ることを特徴とする、請求項１から１２のいずれか一項に記載の折り装置。
14. オフセット輪転印刷機（４０）であって、
    印刷されるべきウェブ状印刷材料（１２）を準備された状態に保つように設定されているロール交換装置（４１）と、
    印刷フォーマットにおいて異なっており、準備された状態に保たれた前記ウェブ状印刷材料（１２）を、印刷ジョブの印刷フォーマットに応じて、それぞれ印刷ユニットに固定された印刷フォーマットで印刷するように設定された少なくとも２つのオフセット印刷ユニット（４２、４３、４４、４５）であって、前記ウェブ状印刷材料（１２）を印刷するために、前記印刷ジョブに関して予め決定された印刷フォーマットを有する少なくとも１つのオフセット印刷ユニット（４３）は印刷オン位置にあるが、前記印刷ジョブに関して予め決定された印刷フォーマットとは異なる印刷フォーマットを有する他方又は各オフセット印刷ユニット（４２、４４、４５）は印刷オフ位置にあるオフセット印刷ユニット（４２、４３、４４、４５）と、
    印刷ジョブの印刷フォーマットに応じて、折丁を前記ウェブ状印刷材料（１２）から分離し、折り目を形成する、請求項１から１３のいずれか一項に記載の折り装置（１０）と、
    を有するオフセット輪転印刷機（４０）。
15. 前記折り装置（１０）が製本用折り装置であることを特徴とする、請求項１４に記載のオフセット輪転印刷機（４０）。